JP2004173591A - シース・コア型たばこフィルターの製造方法並びにその製造装置 - Google Patents

シース・コア型たばこフィルターの製造方法並びにその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コア部用のフィルター材が複数の場合であっても、フィルター中に該コア部用フィルター材を所望の位置に充分に精度よく配置したシース・コア型フィルターを製造する方法とその製造装置を提供する。
【解決手段】開繊した長繊維捲縮トウ(11)の内部に複数のコア部フィルター材(12)を挿入したシース・コア型たばこフィルター(15)を製造する。前記複数本のコア部フィルター材相互の配置関係を位置規定ガイド(16)をもって規定したのちに、該コア部フィルター材(12)を所望の断面形状となるように集束ガイド(17)を通して集束し、開繊した長繊維捲縮トウ中に挿入する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たばこフィルター、特に長繊維捲縮トウとコア部フィルター材からなるシース・コア型たばこフィルターの製造方法とその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のフィルター材からなる複合構造のたばこ用フィルターについて、種々の提案がなされている。これらの提案においてフィルターを複数のフィルター材から構成する目的は様々であるが、その主な目的はフィルターを複数のフィルター材から構成することによってフィルター中を通過するたばこ煙や希釈空気の流れを一般的なフィルターでは不可能な流れへと変更することが可能とすることにある。
【0003】
このようなフィルターの製造方法および装置として、例えば特公昭51−5079公報には、中空チューブ(コア部フィルター材)よりなる流れと繊維性フィルター材(シース部用フィルター材)よりなる流れを並列に配置すると共に繊維性フィルター材の流れを中空チューブ中の流れの周囲に包囲せしめること、チューブおよび繊維性フィルター材の並列になった流れの周りに多孔質の紙の流れで取り巻き、これらの三者の流れが連続して移動する間にフィルタロッドを形成すること、形成したフィルタロッドを三者の流れの連続移動として移動せしめ繊維材をチューブの周囲に圧迫し、それと共に連続移動するようにチューブに摩擦係合せしめる工程を含んでいるフィルターの製造方法が開示されている。また、繊維性フィルタ材の移動流を形成しかつ多孔質の紙をフィルタロッドのまわりに被覆する装置と、チューブを長手方向にフィルタロッドのフィルタ材に同心に配置し、フィルタ材を周囲に適用した圧縮力によりチューブに摩擦係合せしめる装置とを含むシガレット用フィルタの製造装置が開示されている。
【0004】
また、特公昭59−13184号公報には、中空繊維を中空糸挿入ガイドを通過させフィルタープラグの中心に位置させる方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらのコア部用フィルター材の挿入によってフィルター中のたばこ煙(希釈空気)の流れかたを変えることを意図したフィルターでは、コア部用フィルター材が所望の形、所望位置に配置されないとフィルターとしての品質のバラツキが大きくなり目的の性能が得られず、また外観も損なわれる。
しかし、上記特許文献1及び2に記載された方法や装置では、複数のコア部用フィルター材を使用する場合、フィルター中に複数のコア部用フィルター材を所望の位置に充分に精度良く配置することが難しい。
【0006】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、コア部用のフィルター材が複数の場合であっても、フィルター中に該コア部用フィルター材を所望の位置に充分に精度よく配置したシース・コア型フィルターを製造する方法とその製造装置を提供するものである。
【0007】
【特許文献1】
特公昭51−5079公報
【特許文献2】
特公昭59−13184号公報
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
本発明の第1の基本的構成は、開繊した長繊維捲縮トウの内部に複数のコア部フィルター材を挿入したシース・コア型たばこフィルターを製造する方法であって、前記複数本のコア部フィルター材の相互の配置関係を規定すること、及びこの規定の終了後、該コア部フィルター材を所望の断面形状となるように集束して、開繊した長繊維捲縮トウ中に挿入することを含んでなることを特徴とするシース・コア型たばこフィルターの製造方法にある。
【0009】
本発明にあっては、複数のコア部フィルター材を集束させる以前に、予め決められた配置関係に規定したのち、これを集束させて開繊した長繊維捲縮トウ中に挿入するため、その配置関係が長繊維捲縮トウ中に挿入されたのちも変わらず、所望の配置関係を維持させることができる。その結果、フィルター中のたばこ煙(希釈空気)の流れかたを効果的に変えることをできるばかりでなく、各たばこ間に品質の差異が生じない。
【0010】
また本発明にあっては、コア部フィルター材の集束前に、前記コア部フィルター材に接着剤を塗付することが望ましい。この接着剤の付与により、配置関係が整えられた複数のコア部フィルター材が集束されるとき、その配置を代えずに互いに接着するため、その配置関係を維持したまま確実に長繊維捲縮トウ中に挿入されてフィルターロッドにされる。
【0011】
本発明の第2の基本的構成は、開繊した長繊維捲縮トウの内部に複数のコア部フィルター材を挿入したシース・コア型たばこフィルターを製造する装置であって、複数本のコア部フィルター材の相互の配置関係を規定する位置規定ガイドと、該コア部フィルター材を所望の断面形状となるように集束する集束ガイドとを備えてなることを特徴とするシース・コア型たばこフィルターの製造装置にある。
【0012】
かかる構成を備えた本発明のシース・コア型たばこフィルターの製造装置によれば、複数のコア部フィルター材が位置規定ガイドを通ると、各コア部フィルター材が特定の配置関係をもって配置され、その配置関係を維持した状態で集束ガイドに導入されて、所望の断面形状をもつコア部フィルター材が得られる。
【0013】
本発明にあって、コア部フィルター材の集束時の断面形状を整えるため、前記位置規定ガイドと前記集束ガイドとを、各々2個以上備えていることが好ましい。
また、前記収束ガイドの下流側に、漏斗状の入り口部と円筒部とを有し、該円筒部の下流側の先端が下式(1)を満たすコア部用フィルター材挿入ガイドを更に備えていることが望ましい。
【0014】
0.013<W÷(ρ×L×(A−Ag))<0.06・・・(1)
但し、式(1)中の符号は、
W:巻上げられるフィルタープラグ中への長繊維捲縮トウの充填量(g/ rod)
L:巻上げられるフィルタープラグの長さ(cm)
ρ:長繊維捲縮トウの密度(g/cm
A:コア部フィルター材挿入ガイドの先端部分におけるトング内の断面積(cm
Ag:コア部フィルター材挿入ガイドの先端部分の断面積(cm
である。
【0015】
W÷(ρ×L×(A−Ag))が0,013以下であると、コア部フィルター材の集束物が断面方向に比較的自由に動きやすくなり、更に長繊維捲縮トウとコア部フィルター材の集束物とが所望の直径となるまでに移動する距離が長くなり、同時にその圧縮される度合いも大きくなるため、フィルター内の所望の位置にひも状フィルター材の集束物を精度良く配置できず、コア部フィルター材の集束物をその断面形状を維持したままの状態でトング内を通過させることが難しくなる。
【0016】
一方、W÷(ρ×L×(A−Ag))が0.06以上であると、コア部用フィルター材挿入ガイドの先端付近において長繊維捲縮トウの通過可能スペースが狭くなり、長繊維捲縮トウがその部分を通過する際の抵抗が著しく増大するため、エアージェット手前で長繊維捲縮トウが弛み、フィルターの製造が困難になる恐れがある。また、フィルターの製造が困難になるまでには至らないとしても、エアージェット手前において長繊維捲縮トウの弛みを抑制する必要が生じ、フィルターの製造速度を遅くする恐れがある。
【0017】
本発明は、コア部フィルターが上記位置規定ガイドに導入される前位置に、或いは位置規定ガイドと集束ガイドとの間に、コア部フィルター材に接着剤を塗付するための接着剤塗布装置を更に備えていることが望ましい。この接着剤塗付装置は多孔質体を介してコア部フィルター材の周囲に接着剤を塗付するように構成することができる。接着剤塗布装置を通った複数のコア部フィルターは位置規定ガイドに案内されてそれぞれの配置関係が規定されたのち、或いは位置規定ガイドを通ったのち接着剤塗布装置により接着剤が塗布され、集束ガイドにて集束されるとき相互に接着して位置関係が確保され、コア部フィルター材の集束物が所望の断面形状を維持して、その周囲を長繊維捲縮トウにより被覆される。多孔質体から供給される接着剤の供給速度を調整することにより接着剤の塗付量を変更することができる。
【0018】
【発明の実施形態】
以下、本発明のシース・コア型たばこフィルターの製造方法に関する好適な実施形態について更に詳しく説明する。
【0019】
本発明では、開繊した長繊維捲縮トウの内部に複数のコア部フィルター材を挿入したシース・コア型たばこフィルターを製造する方法において、複数のコア部フィルター材相互の位置関係を規定した後、該コア部フィルター材を所望の断面形状となるように集束し、開繊した長繊維捲縮トウ中に挿入することが必要である。
【0020】
複数のコア部フィルター材相互の位置関係を規定することなく集束すると、該コア部フィルター材の相互の位置が入れ替わった状態で集束され目的とする均一な断面形状の集束物が形成されない、或いは該コア部フィルター材を集束する工程を通過する際の抵抗が著しく増大し、シース・コア型フィルターの製造が困難になるなどの種々の問題が生じる。
【0021】
また、コア部フィルター材としては、丸断面でも他の異形断面であってもよいが、一般的なフィルターとは差別化された香喫味、煙量感を得るために中空糸であることが好ましい。
【0022】
更に本発明では、コア部フィルター材に接着剤を塗付することが好ましい。接着剤を塗布することにより、複数のコア部フィルター材を精度よく、所望の形状に集束固定しやすくなる。
なお、使用できる接着剤は短時間で硬化するものに限らず、シース・コア型フィルターの製造工程中においてコア部フィルター材の集束物の断面形状を崩れ難くする効果のあるものであれば液体状の香料等も接着剤として使用できる。
【0023】
次に本発明のシース・コア型たばこフィルターの製造装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の製造装置の一例を概略的に示す全体構成図である。本発明では、開繊した長繊維捲縮トウ11の内部に複数のコア部フィルター材12を挿入する際に、複数のコア部フィルター材相互の位置関係を規定する位置規定ガイド16と、該コア部フィルター材12を所望の断面形状となるように集束する集束ガイド17とを備えていることが肝要である。
【0024】
コア部フィルター材12は貯蔵部28から引き出され、複数のコア部フィルター材相互の位置関係を規定する位置規定ガイド16と、該コア部フィルター材12を所望の断面形状となるように集束する集束ガイド17とを通り、コア部フィルター材挿入ガイド19に供給され、エアージェット20を通り、トング21内へと供給される。
【0025】
一方、シース部用フィルター材である長繊維捲縮トウ11は、公知の開繊装置26によって開繊されたのち、好ましくはトリアセチン等の可塑剤を均一に添着し、デリベリロール25からエアージェット20のコア部フィルター材挿入ガイド19の周囲を通って上記トング21内へと供給される。
【0026】
長繊維捲縮トウ11とコア部フィルター材12の集束物13は、トング21内を移動する過程において所望の直径になるように徐々に集束され、その周囲に接着剤付与装置24により片面の端縁部に接着剤が付与された巻取紙23を巻きつけて一体化した円柱状物14を形成し、それを切断装置27にて所望の長さに切断することによって複数のコア部フィルター材12の集束物13からなるコアと、長繊維捲縮トウ11からなるシースとにより構成されるシース・コア型フィルター15を製造する。
【0027】
図3は、7本のコア部フィルター材を図7に示すような正六角形の各辺が外接する断面形状となるよう配置する際に使用する位置規定ガイド16の一例を示している。
この位置規定ガイド16は、予定するコア部フィルター材12の数と配置に応じて複数の直線状の貫通孔29が設けられており、該コア部フィルター材12が該貫通孔29を通過することによってコア部フィルター材相互の位置を規定するものである。図示例にあっては、円柱状ブロックの中心線上に1本の貫通孔29を形成するとともに、その同心円上に60°の位相差を設けて6本の貫通孔29が形成されている。この同心円上に配された6本の貫通孔29は、コア部フィルター材12の入口側では互いの間隔が大きくとられ、出口では各コア部フィルター材12が殆ど集束される状態までに、その間隔が狭められている。
【0028】
各コア部フィルター材12は、位置規定ガイド16の貫通孔29を通過した後、下流側に設けられ、コア部フィルター材12を所望の断面形状となるように集束する集束ガイド17へと供給される。
【0029】
図4には前記位置規定ガイド16とその下流側に隣接して配される集束ガイド17を断面で示している。この集束ガイド17には、漏斗状に加工された入口部17aが設けられている。この入口部17aは、前記位置規定ガイド16から出てきた集束物13を導入するに十分な断面積と、所望する集束物13の断面形状とを有し、またその入口部17aに続く出口部17bの通路は最終的な集束物13の断面形状と断面積とほぼ一致する断面形態を有している。
【0030】
位置規定ガイド16にて所望の配置関係が規定されたコア部フィルター材12は、集束ガイド17を通過することによって所望の断面形状と断面積をもつコア部フィルター材12の集束物13となる。
なお本発明では、コア部フィルター材12を種々の断面形状に集束するために、位置規定ガイド16と集束ガイド17を各々2個以上備えることもできる。
【0031】
また本発明では、図2に示すように、コア部フィルター材12の集束物13の断面形状の崩れを防ぐために、コア部フィルター材12に接着剤を塗付するための接着剤塗布装置42を備えていることが好ましい。接着剤塗付装置42は、位置規定ガイド16と集束ガイド17との上流側に配されることが好ましい。
なお、位置規定ガイド16と集束ガイド17とが離間している場合には、接着剤塗付装置42は位置規定ガイド16と集束ガイド17との間に配することもできる。接着剤の塗布は、コア部フィルター材の周囲全体或いは一部であってもよい。
【0032】
図6に円形断面のコア部フィルター材12の周囲全体に接着剤を塗付する接着剤塗付装置の一例を示す。図示例の接着剤塗付装置32は、多孔質体33とその周囲を囲む円筒状の構造物34とから概略構成されており、この円筒状の構造物34の前後面には紐状のコア部フィルター材12を通過させるために連通する開孔部35,36が設けられており、その周面の一部には円筒状の構造物34の内部に収容された多孔質体33に接着剤を供給するための接着剤供給路37が設けられている。また前記多孔質体33には、前記構造物34の前後開孔部35,36に連通し、コア部フィルター材12を通過させるための通路33aが形成されている。前記多孔質体33には、例えば各種の焼結体や硬質の発泡樹脂などが使われる。
【0033】
コア部フィルター材12は、この接着剤塗付装置32の入口側開孔部35から多孔質体33の通路33a内に入り、この多孔質体33の内部を通過する間に、多孔質体33を介してその周囲に均一に接着剤が塗付されたのち、出口側開孔部36を出て下流の工程へと供給される。
【0034】
この際、円筒状の構造物34の出口側開孔部36の直径は、コア部フィルター材の周囲に塗付された接着剤が接触しない程度の大きさにすべきである。この接着剤塗付装置32は、同装置32に供給する接着剤の供給速度を変更することによって接着剤の塗付量を容易に変更することが可能である。
【0035】
また本発明では、コア部フィルター材12の集束物13は、コア部フィルター材挿入ガイド19を通過し、トング21内を移動する過程において長繊維捲縮トウ11により囲繞されて集束し、シースコア構造を形成する。このとき、コア部用フィルター材挿入ガイド19は、漏斗状の入口部19aと細長い中空管31から構成されている。
【0036】
製造されるシースコア構造を有するシース・コア型フィルター15内の所望の位置にひも状の集束物13を精度よく配置するには、コア部用フィルター材挿入ガイド19の先端31が軸方向のどの位置にあるかということが重要となる。トング21内に供給された長繊維捲縮トウ11とコア部フィルター材12の集束物13は、トング21内を下流側に移動する行程中で所望の直径に近づくように徐々に圧縮される。
【0037】
従って、長繊維捲縮トウ11の密度が比較的小さい状態にあるトング21内の上流部でコア部フィルター材12の集束物13が長繊維捲縮トウ11中に供給される場合には、長繊維捲縮トウ11中においてコア部フィルター材12の集束物13が断面方向に比較的自由に動きやすく、更に長繊維捲縮トウ11とコア部フィルター材12の集束物13が所望の直径に至るまでに移動する距離が長くなり、圧縮される度合いも大きくなる。
【0038】
そのため、フィルター内の所望の位置にコア部フィルター材12からなるひも状の集束物13を精度良く配置するためには、トング21内の下流側でコア部フィルター材12の集束物13を長繊維捲縮トウ11中に供給すること、即ちコア部用フィルター材挿入ガイド19の先端31を、出来るだけ下流側になるようにすることが望ましい。
【0039】
しかし、コア部フィルター材挿入ガイド19の先端31位置が下流側になり過ぎると、同ガイド19の先端31付近において長繊維捲縮トウ11の通過可能なスペースが小さくなり、長繊維捲縮トウ11がその部分を通過する際の抵抗が著しく増大し、シース・コア型フィルター15の連続製造が困難になりやすいため、コア部フィルター材挿入ガイド19の先端31が次式(1)を満たす必要がある。
【0040】
0.013<W÷(ρ×L×(A−Ag))<0.06・・・(1)
ただし、式(1)中の符号は、
W:巻上げられるフィルタープラグ中への長繊維捲縮トウの充填量(g/ rod)
L:巻上げられるフィルタープラグの長さ(cm)
ρ:長繊維捲縮トウの密度(g/cm
A:コア部フィルター材挿入ガイドの先端部分におけるトング内の断面積(cm
Ag:コア部フィルター材挿入ガイドの先端部分の断面積(cm
を示す。
【0041】
ここで、 W÷(ρ×L×(A−Ag))が0,013以下であると、コア部フィルター材12の集束物13が断面方向に比較的自由に動きやすく、更に長繊維捲縮トウ11とコア部フィルター材12の集束物13とが所望の直径に至るまでに移動する距離と圧縮される度合いが大きくなるため、シース・コア型フィルター15内の所望の位置にひも状の集束物13を精度よく配置すること、並びにコア部フィルター材12の集束物13を、その断面形状を維持したままでトング21内を通過させることが難しくなる。
【0042】
一方、W÷(ρ×L×(A−Ag))が0.06以上であると、コア部フィルター材挿入ガイド19の先端31付近において長繊維捲縮トウ11が通過できるスペースが小さくなり、長繊維捲縮トウ11がそのスペースの狭い部分を通過する際の抵抗が著しく増大するため、エアージェット20の手前で長繊維捲縮トウ11が弛み、シース・コア型フィルター15の製造が困難になる場合が起こる。また、同フィルター15の製造が困難になるまでには至らないような場合であっても、エアージェット20の手前での長繊維捲縮トウ11が弛みを抑制するためにフィルターの製造速度を遅くする必要が生じる恐れがある。
【0043】
長繊維捲縮トウ11とコア部フィルター材の集束物13は、トング21内を移動する過程において所望の直径になるように徐々に集束し、その周囲に巻取紙を巻きつけて一体化した円柱状物14を構成してそれを所望の長さに切断することによって複数のコア部フィルター材12の集束物13からなるコアと長繊維捲縮トウ11からなるシースで構成されるシース・コア型フィルター15を製造することができる。
【0044】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
(実施例1)
シース部用のフィルター材として単繊維繊度4. 0デニール、総繊度40000デニールのY断面形状のセルロースアセテートトウを用い、フィルターの中央にコア部フィルター材として外径0.678mmのポリエチレン製中空糸7本を図7に示す断面形状に配置した、直径が7.8mm、長さが120mm、セルロースアセテートトウの充填量が0.65g/ 本のシース・コア型フィルターを、図3及び図4に示す位置規定ガイド16と、漏斗状に加工された直径8mmの入口部を有する図4に示す集束ガイド17を用い、図1に示す本発明の製造装置を用いて製造した。
【0045】
また、コア部用フィルター材挿入ガイドは、先端の外径が2.5mm、内径が2.1mmのものを、その先端が、トング内の軸方向と垂直方向のスペース断面積が1.13cmとなる位置になるよう設置して使用した。
長時間安定して、コア部が図7に示す断面形状のシース・コア型フィルターを製造することができた。
【0046】
(比較例1)
コア部フィルター材相互の位置関係を規制する位置規定ガイド16を設けなかったこと以外は実施例1と同様の手順にしたがってシース・コア型フィルターを製造した。各コア部フィルター材は、集束ガイドを通過する際の抵抗が著しく増大する現象が認められ、その集束形態も不安定であり、コア部を図7に示す断面形状を維持しながら長時間安定して製造することが困難であり、高品質のシース・コア型フィルターを製造することができなかった。
【0047】
以上の説明から理解できるように、本発明のシース・コア型たばこフィルターの製造方法及び製造装置によれば、コア部用のフィルター材が複数の場合であっても、フィルター中に該コア部用フィルター材が所望の位置に充分に精度よく配置された高品質のシース・コア型フィルターが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシース・コア型フィルター製造装置による製造手順の一例を概略的に示す説明図である。
【図2】本発明のシース・コア型フィルター製造装置による製造手順の他例を概略的に示す説明図である。
【図3】本発明のシース・コア型フィルター製造装置に配される位置規定ガイドの構造説明図である。
【図4】本発明のシース・コア型フィルター製造装置に配される位置規定ガイドと集束ガイドによるコア部フヘルター材の集束状態を示す断面図である。
【図5】本発明のシース・コア型フィルター製造装置に配されるコア部フィルター材挿入ガイド、エアジェット及びトングの配置関係を示す拡大断面図である。
【図6】本発明のシース・コア型フィルター製造装置に配される接着剤塗布装置による接着剤塗布状態の説明図である。
【図7】集束ノズルにより集束されたコア部フィルター材の集束物の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 長繊維捲縮トウ
12 コア部フィルター材
13 集束物
16 位置規定ガイド
17 集束ガイド
17a 入口部
17b 出口部
19 コア部フィルター材挿入ガイド
19a 漏斗状入口部
19b (細長い)中空管
20 エアージェット
21 トング
22 コンベアベルト
23 巻取紙
24 接着剤付与装置
25 デリベリロール
26 開繊装置
27 切断装置
28 貯蔵部
29 貫通孔
31 (コア部フィルター材挿入ガイドの)先端
32 接着剤塗布装置
33 多孔質体
33a 通路
34 円筒状構造物
35 入口開口部
36 出口開口部
37 接着剤供給路

Claims (7)

  1. 開繊した長繊維捲縮トウの内部に複数のコア部フィルター材を挿入したシース・コア型たばこフィルターを製造する方法であって、
    前記複数本のコア部フィルター材相互の配置関係を規定すること、及び
    この規定の終了後、該コア部フィルター材を所望の断面形状となるように集束して、開繊した長繊維捲縮トウ中に挿入すること、
    を含んでなることを特徴とするシース・コア型たばこフィルターの製造方法。
  2. コア部フィルター材に接着剤を塗付する請求項1記載のシース・コア型たばこフィルターの製造方法。
  3. 開繊した長繊維捲縮トウの内部に複数のコア部フィルター材を挿入したシース・コア型たばこフィルターを製造する装置であって、
    複数本のコア部フィルター材の相互の配置関係を規定する位置規定ガイドと、該コア部フィルター材を所望の断面形状となるように集束する集束ガイドと、を備えてなることを特徴とするシース・コア型たばこフィルターの製造装置。
  4. 前記位置規定ガイドと前記集束ガイドとを、各々2個以上備えてなる請求項3記載のシース・コア型たばこフィルターの製造装置。
  5. 前記収束ガイドの下流側に、漏斗状の入り口部と円筒部とを有し、該円筒部の下流側の先端が下式(1)を満たすコア部用フィルター材挿入ガイドを更に備えてなる請求項3又は4記載のシース・コア型フィルターの製造装置。
    0.013<W÷(ρ×L×(A−Ag))<0.06・・・(1)
    但し、式(1)中の符号は以下のものを示す。
    W:巻上げられるフィルタープラグ中への長繊維捲縮トウの充填量(g/ rod)
    L:巻上げられるフィルタープラグの長さ(cm)
    ρ:長繊維捲縮トウの密度(g/cm
    A:コア部フィルター材挿入ガイドの先端部分におけるトング内の断面積(cm
    Ag:コア部フィルター材挿入ガイドの先端部分の断面積(cm
  6. コア部フィルター材に接着剤を塗付する接着剤塗布装置を更に備えてなる請求項3〜5のいずれかに記載のシース・コア型たばこフィルターの製造装置。
  7. 前記接着剤塗付装置が多孔質体を介してコア部フィルター材の周囲に接着剤を塗付する構成を備えてなる請求項3〜6のいずれかに記載のシース・コア型たばこフィルターの製造装置。
JP2002344013A 2002-11-27 2002-11-27 シース・コア型たばこフィルターの製造方法並びにその製造装置 Expired - Fee Related JP4285979B2 (ja)

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