JP2004172737A - 時分割多重伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パケットの優先度を判定し、優先度ごとに伝送チャネルを変えることで、相互に干渉しない伝送を可能にする時分割多重伝送装置を得る。
【解決手段】パケット端末5と伝送路1との間でパケットデータの送受信を行うパケット伝送部3a,3bをチャネルに応じて複数備え、当該パケット伝送部3a,3bは、特定のチャネルにパケットを多重する多重部31と、特定のチャネルからデータを分離する分離部32とを有し、複数のチャネルを使用した通信を可能とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、時分割多重方式により通信を行う時分割多重伝送装置に関し、特にIPデータの優先制御方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の時分割多重伝送装置として、情報処理装置とループネットワーク間を結ぶループインタフェース装置を備え、インタフェース部を介して制御部により、情報処理装置からの送信データとそのメッセージ種別と緊急度の情報を受け取り、記憶部に記憶すると共に、アクセスフラグ判定部を起動し、ループネットワークから受信部で受信したタイムスロットで空いているタイムスロットを検出するようにして、空きタイムスロットを見つけた場合に、送信データが緊急送信データまたは短いデータの場合には、即座に空きタイムスロットを使用して送信データを送信し、送信データが緊急性を要しない場合には、空きタイムスロットを検出する毎に空タイムスロットカウンタを1インクリメントし、空タイムスロットカウンタが所定数に達するまで空きタイムスロットの検出を続け、達したところで送信データを送信するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−210743号公報(第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、(1)大量データの送信中に情報処理装置から新たな緊急送信データを受け取っても送信できない、(2)大量データが複数の情報処理装置から一斉に発生すると空きタイムスロットがあっても所定数に達しないため送信できない、といった問題点があった。
【0005】
この発明は上記の課題を解決しようとするものであり、パケットの優先度を判定し、優先度ごとに伝送チャネルを変えることで、伝送部が複数実装されても、それぞれが異なるチャネルを使用してパケットの送受信を行うことができ、相互に干渉しない、帯域が保証されたパケット通信を可能とすることができる時分割多重伝送装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る時分割多重伝送装置は、時分割多重方式で通信を行う時分割多重伝送装置において、パケット端末と伝送路との間でパケットデータの送受信を行うパケット伝送部をチャネルに応じて複数備え、当該パケット伝送部は、特定のチャネルにパケットを多重する多重部と、特定のチャネルからデータを分離する分離部とを有し、複数のチャネルを使用した通信を可能とすることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る時分割多重伝送装置から構成したネットワークを示すブロック図である。図1に示すように、同期通信データの伝送路1には、複数の通信回線データを時分割多重方式で伝送する時分割多重伝送装置2a〜2dが接続され、時分割多重伝送装置2a〜2d内に収容されたパケット伝送部3a〜3dに、LANケーブル4a〜4dを介してパケット端末5a〜5dが接続されている。
【0008】
図2は、図1に示す時分割多重伝送装置2(2a〜2dを総称する)とパケット伝送部3(3a〜3dを総称する)の詳細な構成を示すブロック図である。時分割多重伝送装置2は、伝送路1(1a,1bを総称する)に接続された伝送路インタフェース21(21a,21bを総称する)、多重/分離部22、多重バス23、分離バス24及びパケット伝送部3から構成される。
【0009】
また、前記パケット伝送部3は、LANインタフェース37、このLANインタフェース37が送信したパケットをキューイングする送信キュー35、送信キュー35から引き抜かれたパケットを時分割のタイムスロットデータに変換するパケット→TS変換部33、変換された時分割のタイムスロットを多重バス23に送信するための多重部31、分離バス24から時分割のタイムスロットを受信する分離部32、分離部から受信した時分割のタイムスロットからパケットを再構成するTS→変換部34、変換された受信パケットをキューイングする受信キュー36から構成されている。そして、パケット端末5a〜5dは、LANケーブル4a、4bを介してパケット伝送部3a,3bと接続される。
【0010】
図3は、時分割多重伝送方式としてSDH(Synchronous Digital Hierarchy:同期デジタル階層)方式を採用した場合のSDHフレーム6内にパケット伝送用のチャネルを割り当てる方式を説明する図である。パスフレーム61内のタイムスロット611をチャネルに対して複数割り付ける。例えば、チャネル1用には連続したタイムスロット群612が割り付けられ、チャネル2用には連続したタイムスロット群613が割り付けられている。
【0011】
図4は、時分割多重伝送方式としてSDH方式を採用した場合のSDHフレーム6内にパケット伝送用のチャネルを割り当てる別の方式を説明した図である。パスフレーム61内のタイムスロット611をチャネルに対して複数割り付ける。例えば、チャネル1用には連続していないタイムスロット群612が割り付けられ、チャネル2用には連続していないタイムスロット群613が割り付けられている。
【0012】
次に動作について説明する。図2において、パケット端末5aまたは5bから送信されたIPパケットに代表されるパケットは、時分割多重伝送装置2に実装されたパケット伝送部3aのLANインタフェース37で受信される。LANインタフェース37は、このパケットを他の時分割多重伝送装置2に転送するかしないかをパケットのヘッダ部を元に判別し、転送すると判断した場合は、送信キュー35に送信パケットをキューイングする。
【0013】
パケット→TS変換部33は、送信キュー35からパケットを1つ引き抜き、時分割タイムスロットにパケットを分解して多重部31に転送し、多重部31は、多重/分離部22の制御の下、多重バス23に時分割タイムスロットを送出する。多重/分離部22は、このパケット伝送部3aに割り当てられたチャネル1のタイムスロット(図3に示すチャネル1のタイムスロット612)に多重し、伝送路インタフェース21(21a,21bを総称する)及び伝送路1を経由して他の時分割多重伝送装置2に伝送する。
【0014】
反対に、他の時分割多重伝送装置2が、チャネル1に多重した時分割タイムスロットは、伝送路1から伝送路インタフェース21で受信され、多重/分離部22は、分離バス24に時分割タイムスロットのデータを送出し、これをパケット伝送部3の分離部32が取り込み、TS→パケット変換部34で時分割タイムスロット系列からパケットに再組立し、受信キュー36にキューイングする。LANインタフェース37は、受信キュー36からパケットを1つ引き抜き、LANケーブル4a側にパケットを送出し、このパケットをパケット端末5a及び5bが受信する。
【0015】
時分割多重伝送装置2に実装されたもう一つのパケット伝送部3bは、パケット伝送部3aと同様な手順でパケットの送受信を行うが、パケット伝送部3aとは異なるチャネル2(図3に示すチャネル1のタイムスロット613)にパケットから変換された時分割タイムスロットを多重する。
【0016】
従って、この実施の形態1によれば、パケットの優先度を判定し、優先度ごとに伝送チャネルを変えることで、パケット伝送部3が複数実装されても、それぞれが異なるチャネルを使用してパケットの送受信を行うことができるので、相互に干渉しない、帯域が保証されたパケット通信を可能とすることができる。
【0017】
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、パケット伝送部3は伝送路1側に対して多重と分離しかできないため、パケット伝送部3の1対1の対向通信しかできない。そこで、実施の形態2では、図5に示すように、図2に示す分離部32と多重部31の間に、伝送路1からのパケットデータを再び伝送路1に中継するための中継キュー38を設けることにより、中継機能をもたせ、3つ以上のパケット伝送部3間でのN対N通信が可能にした。なお、図5は、実施の形態2に係る時分割多重伝送装置2とパケット伝送部3の詳細な構成を示すもので、図2に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。
【0018】
次に動作について説明する。パケット端末5(5a,5bを総称する)から送信されたIPパケットに代表されるパケットは、時分割多重タイムスロットに変換され、多重部31で多重バス23に送出されるが、多重部31は、中継キュー38に時分割タイムスロットがキューイングされている場合には、ここからデータを引き抜いて多重バス31に送出する。中継キュー38に何もキューイングされていない場合は、パケット→TS変換部33からの時分割タイムスロットを多重バス23に送出する。
【0019】
分離部32は、分離バス24から受信した時分割タイムスロットをパケットヘッダより自分宛でないと判断したら中継キュー38にキューイングし、自分宛てであると判断した場合には、TS→パケット変換部34にキューイングする。マルチキャスト通信の場合は、中継キュー38とTS→パケット変換部34の双方にキューイングする。
【0020】
また、中継キュー38とパケット→TS変換部33の両方にデータがある場合には、多重部31は、競合制御方式として、中継キュー38を優先する方式を使用するか、中継キュー38とパケット→TS変換部33を交互に1パケットずつ処理するラウンドロビン方式を使用するかを、設定により変更可能である。
【0021】
従って、実施の形態2によれば、パケット伝送部3に中継キュー38を設けることで、複数のパケット伝送部3が時分割多重伝送装置2に実装されても、それぞれが異なるチャネルを使用してパケットの送受信を行うことができ、かつ、中継機能をもつので、3つ以上のパケット伝送部3間で自由な送受信でき、各チャネル間で相互に干渉しない、帯域を保証されたパケット通信を可能とする。
【0022】
実施の形態3.
上述した実施の形態1、2では、パケット伝送部3毎に送受信データを多重するタイムスロット群から構成されるチャネルを割り付ける場合について述べたが、実施の形態3では、一つのパケット伝送部3で、複数のチャネルを割り当て、パケットのヘッダから判断して多重するチャネルを変更する場合の方法について述べる。
【0023】
図6は、実施の形態3に係る時分割多重伝送装置2とパケット伝送部3の詳細な構成を示すブロック図である。図6において、図5に示す実施の形態2と同一符号は同一部分を示し、その説明は省略する。図6に示す実施の形態3に係るパケット伝送部3は、複数の送信キュー35a〜35b及び複数の受信キュー36a〜36bと、一定のルールに従って端末からのパケットを格納する送信キューを判定するパケット振り分け部39と、一定のルールに従って複数の受信キューからのパケットを優先順位にしたがって端末側に転送する受信集約部40とを備えている。
【0024】
LANインタフェース37は、送信振り分け部39に送信パケットを転送し、送信振り分け部39は、パケットヘッダから判断して送信キュー35a〜送信キュー35bのいずれかにキューイングする。どの送信キューにキューイングするかは、あらかじめ設定されたルールに従う。一例として、パケットがIPパケットである場合に宛先IPアドレスに基づき送信キューを選択する。
【0025】
各送信キュー35a〜35bにはそれぞれパケット→TS変換部33a〜33bが設けられており、送信キューから引き抜かれたパケットは、各パケット→TS変換部33a〜33bで時分割タイムスロットに変換され、多重部31に転送される。
【0026】
多重部31は、パケット→TS変換部33a〜33bにそれぞれ割り当てられたチャネル(タイムスロットの独立したグループ)に多重されるよう多重バス23に送出する。多重/分離部22は、多重部31が送出した時分割タイムスロットを対応するチャネルに多重する。
【0027】
受信方向では、多重/分離部22から時分割タイムスロットを受信した分離部32は、チャネル単位で中継する必要のあるデータは対応する中継キュー38(38a〜38bを総称する)にキューイングし、自分が受信するデータはチャネルに対応するTS→パケット変換部34(34a〜34bを総称する)に転送し、TS→パケット変換部34は、受信したデータからパケットを再組立してパケットを対応する受信キュー36(36a〜36bを総称する)にキューイングする。
【0028】
受信集約部40は、複数の受信キュー36からあらかじめ決められた優先順位に従って受信キュー36を1つ選択してパケットを引き抜きLANインタフェース37に転送する。前記優先順位は、固定的または可変の各種アルゴリズムが適用可能である。
【0029】
従って、実施の形態3によれば、1つのパケット伝送部3に、複数の送信キュー35a〜35b及び複数の受信キュー36a〜36bと、一定のルールに従って端末からのパケットを格納する送信キューを判定するパケット振り分け部39と、一定のルールに従って複数の受信キューからのパケットを優先順位にしたがって端末側に転送する受信集約部40とを備えたので、パケット伝送部3が複数のチャネルを割り付けられ、パケットのヘッダに基づく種別により多重するチャネルを決めることができるので、1つのパケット伝送部3でもパケットの種別毎に相互に干渉しない、帯域が保証されたパケット通信を可能とする。
【0030】
実施の形態4.
上述した実施の形態3では、パケット伝送部3が、パケットのヘッダに基づく種別単位で送受信データを多重するタイムスロット群から構成されるチャネルを割り付ける場合について述べたが、実施の形態4では、1つのチャネルに複数種別のパケットを優先度に応じて多重する場合の方法について述べる。
【0031】
図7は、実施の形態4に係る時分割多重伝送装置2とパケット伝送部3の詳細な構成を示すブロック図である。図7において、図6に示す実施の形態3と同一符号は同一部分を示し、その説明は省略する。図7に示す実施の形態4に係るパケット伝送部3は、端末からのパケットの優先度を判定して複数の送信キュー35の振り分けを行う優先度判定部42と、複数の送信キュー35から送信パケットを引き抜き、あらかじめ決められたルールに従い引き抜いた送信キューに割り付けられた、パケットを時分割のタイムスロットデータに変換するパケット→TS変換部33にパケットを転送する送信キュー選択部41とを備えている。
【0032】
図7において、LANインタフェース37は、優先度判定部42に送信パケットを転送し、優先度判定部42は、複数の送信キュー35に送信パケットをキューイングし、送信キュー選択部41は、複数の送信キュー35から送信パケットを引き抜き、あらかじめ決められたルールに従い、引き抜いた送信キュー35に割り付けられたパケット→TS変換部33にパケットを転送する。これ以降の動作は、実施の形態3と同様である。受信方向についても、実施の形態3と同様である。また、送信キュー35からパケット→TS変換部33への割り付けは、あらかじめ決められたルールに従い1対1またはN対1が可能である。
【0033】
従って、実施の形態4によれば、パケット伝送部3に、端末からのパケットの優先度を判定して複数の送信キュー35の振り分けを行う優先度判定部42と、複数の送信キュー35から送信パケットを引き抜き、あらかじめ決められたルールに従い引き抜いた送信キューに割り付けられたパケット→TS変換部33にパケットを転送する送信キュー選択部41とを備えたので、パケット伝送部3が複数のチャネルを割り付けられ、あるチャネルには1つのパケット種別を多重し、あるチャネルには複数種別のパケットをあらかじめ決められた優先度に従って多重することができるので、1つのパケット伝送部3でもパケットの種別毎に相互に干渉しない帯域を保証されたパケット通信と複数のパケット種別で帯域を共有するが優先度制御が行なわれたパケット通信を提供することができる。
【0034】
実施の形態5.
上述した実施の形態4では、パケット伝送部3が、あるチャネルには1つのパケット種別を多重し、また、別のあるチャネルに複数種別のパケットを優先度に応じて多重する場合について述べたが、実施の形態5では、あるチャネルに複数種別のパケットを優先度に応じて多重する場合に中継部においても優先度に従って中継する場合について述べる。
【0035】
図8は、実施の形態5に係る時分割多重伝送装置2とパケット伝送部3の詳細な構成を示すブロック図である。図8において、図7に示す実施の形態4と同一符号は同一部分を示し、その説明は省略する。図8に示す実施の形態5に係るパケット伝送部3は、伝送路からの中継データの優先度を判定して中継キュー38の振り分けを行う中継キュー振り分け部43を備えている。
【0036】
図8において、多重/分離部22から時分割タイムスロットを受信した分離部32は、中継する必要のあるデータを中継キュー振り分け部43に渡す。中継キュー振り分け部43は、優先度判定部42と同様に、あらかじめ決められたルールに従い優先度毎に複数の中継キュー38に振り分けて送信キュー選択部41に渡す。送信キュー選択部41では、あらかじめ決められたルールに従い、中継キュー38および送信キュー35からのデータを割り付けられているパケット→TS変換部33に送信する。これ以降の動作は実施の形態4と同様である。
【0037】
従って、実施の形態5によれば、パケット伝送部3に、伝送路からの中継データの優先度を判定して中継キュー38の振り分けを行う中継キュー振り分け部43を備えたので、パケット伝送部3が複数のチャネルを割り付けられ、複数種別のパケットが多重されたチャネルにおいて、多重データの優先順位と中継データの優先順位に応じて再多重が行われるため、多重データの高優先度パケットより中継データの低優先度パケットが優先されるということがなく、一貫した優先度制御が可能となる。
【0038】
実施の形態6.
上述した実施の形態5では、パケット伝送部3が、多重および中継時に優先度に応じたキューイングとチャネル決定を行う場合について述べたが、実施の形態6では、分離部でも優先度に従って分離する場合について述べる。
【0039】
図9は、実施の形態6に係る時分割多重伝送装置2とパケット伝送部3の詳細な構成を示すブロック図である。図9において、図8に示す実施の形態5と同一符号は同一部分を示し、その説明は省略する。図9に示す実施の形態6に係るパケット伝送部3は、伝送路からの分離パケットの優先度を判定して受信キュー36の振り分けを行う受信キュー振り分け部34(34a〜34bを総称する)と、優先度に応じて端末へのデータ送信を行う受信集約部40とを備えている。
【0040】
図9において、TS→パケット変換部34で再構成されたパケットは受信キュー振り分け部45に渡される。受信キュー振り分け部45では、あらかじめ決められたルールに従い優先度毎に複数の受信キュー36に振り分けてキューイングされる。受信集約部40は、複数の受信キュー36からあらかじめ決められた優先順位に従って受信キュー36を1つ選択してパケットを引き抜きLANインタフェース40に転送する。前記優先順位は、固定的または可変の各種アルゴリズムが適用可能である。
【0041】
従って、実施の形態6によれば、パケット伝送部3に、伝送路からの分離パケットの優先度を判定して受信キュー36の振り分けを行う受信キュー振り分け部34と、優先度に応じて端末へのデータ送信を行う受信集約部40とを備えているので、複数種別のパケットを一つのチャネルに多重した場合に、分離から端末への送信過程においても優先度制御が行われることで低優先度のパケットに優先して端末で受信することが可能である。
【0042】
実施の形態7.
図10は、本実施の形態7に係るパケット伝送部3のブロック図である。図10において、図9に示す実施の形態6と同一符号は同一部分を示し、その説明は省略する。図10に示す実施の形態7に係るパケット伝送部3は、優先度判定の判定条件を蓄積し、優先度判定部42、中継キュー振り分け部43、受信キュー振り分け部45のそれぞれに優先度判定の条件を分配する優先度判定条件蓄積部46を備えている。
【0043】
優先度判定条件蓄積部46は、例えば外部の管理装置からの設定、他のパケット伝送部3からの条件の伝送等、任意の方法で可能である。
【0044】
また、優先度判定の条件としては、例えば以下が考えられる。
・送信元MACアドレス
・宛先MACアドレス
・MACフレームのTYPEフィールドの値
・VLANタグ内のプライオリティ値
・送信元IPアドレス
・宛先IPアドレス
・IPヘッダ内のプロトコル
・IPヘッダ内のTOSフィールドの値
・TCPの送信元ポート番号
・TCPの宛先ポート番号
・UDPの送信元ポート番号
・UDPの宛先ポート番号
・MACフレーム内の任意の位置の任意の値
【0045】
従って、実施の形態7によれば、パケット伝送部3に、優先度判定条件蓄積部46を備えることで、一括して優先度の判定条件を管理することが可能であり、様々な条件を複数の優先度判定箇所で矛盾なく適用することが可能である。
【0046】
実施の形態8.
上述した実施の形態7に係るパケット伝送部3において、優先度判定条件蓄積部46では、様々な優先度判定条件を蓄積可能であり、中には相互に矛盾する設定が行われることもあり得る。例えば、あるパケットが送信元IPアドレスよる判定では高優先度と判定され、IPヘッダ内のプロトコルでは低優先度と判定される、といったことが起こりうる。
【0047】
そこで、本実施の形態8に係る優先度判定条件蓄積部46では、このような矛盾が生じた場合にこれを解決するルールを格納し、判定条件と一緒に優先度判定部42、中継キュー振り分け部43、受信キュー振り分け部45に分配する。
【0048】
解決ルールとしては、例えば以下のことが考えられる。
・常に高優先度を優先
・常に低優先度を優先
・判定条件が早く一致した優先度判定を優先
・判定条件が遅く一致した優先度判定を優先
【0049】
従って、実施の形態8によれば、優先度判定条件蓄積部46に矛眉解決ルールを蓄積し、優先度判定部42、中継キュー振り分け部43、受信キュー振り分け部45は、優先度判定と同時にこの矛盾解決ルールを使用することで、複数の優先度判定条件が競合した場合にも適切な優先度判定が可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、パケット伝送部が複数実装されても、それぞれが異なるチャネルを使用してパケットの送受信を行うことができるので、相互に干渉しない、帯域を保証されたパケット通信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る時分割多重伝送装置から構成したネットワークの図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る時分割多重伝送装置とパケット伝送部の詳細ブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るSDHフレーム内にパケット伝送用のチャネルを割り当てる方式を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るSDHフレーム内にパケット伝送用のチャネルを割り当てる方式を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る時分割多重伝送装置とパケット伝送部の詳細ブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態3に係る時分割多重伝送装置とパケット伝送部の詳細ブロック図である。
【図7】この発明の実施の形態4に係る時分割多重伝送装置とパケット伝送部の詳細ブロック図である。
【図8】この発明の実施の形態5に係る時分割多重伝送装置とパケット伝送部の詳細ブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態6に係る時分割多重伝送装置とパケット伝送部の詳細ブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態7に係る時分割多重伝送装置とパケット伝送部の詳細ブロック図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 伝送路、2,2a〜2d 時分割多重伝送装置、3,3a〜3d パケット伝送部、4,4a〜4d LANケーブル、5,5a〜5d パケット端末、21,21a,21b 伝送路インタフェース、22 多重/分離部、23 多重バス、24 分離バス、31 多重部、32 分離部、33,33a,33b パケット→TS変換部、34,34a,34b TS→変換部、35,35a,35b 送信キュー、36,36a,36b 受信キュー、37LANインタフェース、38,38a,38b 中継キュー、40 受信集約部、41 送信キュー選択部、42 優先度判定部、43 中継キュー振り分け部、45 受信キュー振り分け部、46 優先度判定条件蓄積部。

Claims (8)

  1. 時分割多重方式で通信を行う時分割多重伝送装置において、パケット端末と伝送路との間でパケットデータの送受信を行うパケット伝送部をチャネルに応じて複数備え、当該パケット伝送部は、特定のチャネルにパケットを多重する多重部と、特定のチャネルからデータを分離する分離部とを有し、複数のチャネルを使用した通信を可能とする
    ことを特徴とする時分割多重伝送装置。
  2. 請求項1に記載の時分割多重伝送装置において、
    前記パケット伝送部は、伝送路からのパケットデータを再び伝送路に中継するための中継キューを備える
    ことを特徴とする時分割多重伝送装置。
  3. 請求項2に記載の時分割多重伝送装置において、
    前記パケット伝送部は、複数の送信キュー及び複数の受信キューと、一定のルールに従って端末からのパケットを格納する送信キューを判定するパケット振り分け部と、一定のルールに従って複数の受信キューからのパケットを優先順位にしたがって端末側に転送する受信集約部とをさらに備える
    ことを特徴とする時分割多重伝送装置。
  4. 請求項3に記載の時分割多重伝送装置において、
    前記パケット伝送部は、端末からのパケットの優先度を判定して前記送信キューの振り分けを行う優先度判定部と、前記複数の送信キューから送信パケットを引き抜き、あらかじめ決められたルールに従い引き抜いた送信キューに割り付けられた、パケットを時分割のタイムスロットデータに変換する変換部にパケットを転送する送信キュー選択部とをさらに備える
    ことを特徴とする時分割多重伝送装置。
  5. 請求項4に記載の時分割多重伝送装置において、
    前記パケット伝送部は、伝送路からの中継データの優先度を判定して前記中継キューの振り分けを行う中継キュー振り分け部をさらに備える
    ことを特徴とする時分割多重伝送装置。
  6. 請求項5に記載の時分割多重伝送装置において、
    前記パケット伝送部は、伝送路からの分離パケットの優先度を判定して前記受信キューの振り分けを行う受信キュー振り分け部と、優先度に応じて端末へのデータ送信を行う受信集約部とをさらに備える
    ことを特徴とする時分割多重伝送装置。
  7. 請求項6に記載の時分割多重伝送装置において、
    前記パケット伝送部は、優先度判定条件を蓄積し、前記優先度判定部と前記中継キュー振り分け部及び前記受信キュー振り分け部に優先度判定の条件を分配する優先度判定条件蓄積部をさらに備える
    ことを特徴とする時分割多重伝送装置。
  8. 請求項7に記載の時分割多重伝送装置において、
    前記優先度判定条件蓄積部は、矛盾する判定条件を解決するルールを格納するし、前記優先度判定部と前記中継キュー振り分け部及び前記受信キュー振り分け部は、前記優先度判定条件蓄積部からの矛盾解決ルールに従い、矛盾発生時に自動的にその解決を行う
    ことを特徴とする時分割多重伝送装置。
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JP2012120116A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Fujitsu Ltd 通信装置及び二重化方法
JP2014212516A (ja) * 2013-04-01 2014-11-13 株式会社アクセル 通信システム、通信方法

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