JP2004171398A - 履歴追跡・情報提供システム、履歴追跡・情報提供方法、履歴追跡・情報提供サーバ、履歴追跡・情報提供プログラム及び該プログラムを記録した媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが、対象物の生産、加工、流通工程における所望の履歴情報とその少なくとも前後一工程の履歴情報を検索し、抽出し、加工して入手可能とすること。
【解決手段】ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部21と、情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部22と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部24と、該履歴情報を収集、保管する履歴情報データベース26とからなり、特に履歴情報データベースが、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集し保存し、一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも前後一工程における対象物の個体識別子及び対応する履歴情報とを関連づけて管理する。
【選択図】 図2
【解決手段】ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部21と、情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部22と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部24と、該履歴情報を収集、保管する履歴情報データベース26とからなり、特に履歴情報データベースが、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集し保存し、一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも前後一工程における対象物の個体識別子及び対応する履歴情報とを関連づけて管理する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、任意の対象物の生産、加工、流通における履歴情報、または履歴に関連する補足情報を提供するシステム及び方法等に関し、特に、生産、加工、流通の任意の工程における対象物の履歴情報及びその前後の全工程の生産、加工、流通に関する対象物の履歴情報等を提供するシステム及び方法等に関する。
【0002】
また、情報提供要求者の情報提供要求に応じて、情報コーディネータが履歴情報等を提供することにより、情報の質または量に対して情報コーディネータが情報提供要求者から課金するシステム及び方法等に関する。
【0003】
【従来の技術】
消費者に食への安心感、安全情報を与えるべく、店舗に並んでいる食品がいつ、どこで、どのように生産、流通してきたかを把握することができる履歴追跡システム(トレーサビリティシステム)が多く提案、実施されている。
【0004】
例えば、店舗等に履歴情報を閲覧するための端末を設置し、消費者が商品を購入する段階で、商品に添付された識別コード等を端末に入力することにより、購入する商品の履歴情報等を閲覧する方法等が試験的に行われている。しかし、情報提供要求者である消費者は、情報提供者が掲載している生産者名、生産条件等の固定的な履歴情報等を閲覧することができるだけであり、生産、加工、流通工程に関する包括的な履歴情報や産地毎の商品のPRのような商品に関する補足情報を入手することはできなかった。
【0005】
また、履歴情報が掲載されているホームページのURLと商品を特定する個体識別コード等の情報が商品に記載されており、店舗等で消費者が購入した後に、例えばインターネット等を介して、商品に記載されているURLを入力してホームページにアクセスし、個体識別コードを入力して商品の履歴情報等を閲覧する方法も実施されている。しかし、ホームページに掲載されている履歴情報は、店舗に設置した端末から得られる情報と同様に、情報提供者が掲載している生産者名、生産条件等の固定的な履歴情報等だけであり、生産、加工、流通工程に関する包括的な履歴情報や産地毎の商品のPRのような商品に関する補足情報を入手することはできない。
【0006】
図1に示す識別子付与による農産物の流通システム(例えば、特許文献1参照)では、生産者が農産物に識別子を付与するとともに、識別子と農産物の個体情報をデータベース化することにより、農産物を購入した消費者が識別子により農産物の個体情報を自由に入手するようになしている。しかし、消費者は、生産者が中立の第3者機関に登録した、生産、加工、流通おける任意の一工程に関する履歴情報しか閲覧できないため、その工程の前後の工程を含めた生産、加工、流通に関する包括的な履歴情報を得ることは不可能であった。
【0007】
農林水産省の平成13年度フードシステム連携強化・循環推進技術確立事業の現地実証検討のテーマである「ITを利用した青果物の流通情報管理システムの実証検討(実施者:株式会社山武)」では、流通環境の計測システムを利用して青果物の流通経路と流通環境の情報収集を行い、インターネットを通じてユーザが必要な情報を得ることができる情報管理システムの実証検討を行っている。しかし、小売店で消費者が商品を購入した後にしか履歴情報を見ることができないだけでなく、生産者、加工業者、流通業者等があらかじめ提供している生産者情報、出荷情報、流通時の保管情報、流通経路等の限られた情報しか消費者は閲覧することができない。
【0008】
インターネットの検索エンジンでは、キーワードを基にして、キーワードを含んだ情報、またはキーワードと類似する語句を含んだ情報を検索、抽出、収集するサービスが提供されているが、この方法を履歴情報検索に利用した場合、例えば任意の対象物に個体識別コードがつけられており、その個体識別コードをキーワードとみなしてその対象物の履歴情報を入手しようとすると、個体識別コードで特定できる工程における履歴情報を収集することができる。しかし、対象物は複数の生産、加工、流通工程を経て製造、生産されており、その個体識別コードで特定できる工程を除く前の工程及び後の工程における履歴情報を特定し入手することは非常に困難である。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−302105号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、履歴情報を入手したい対象物の生産、加工、流通の最終工程である店舗等の販売段階、または販売後の段階から遡って履歴情報を入手することしかできず、入手できる履歴情報も、情報提供者が提供する範囲に限定され、固定の履歴情報を閲覧することしかできなかった。
【0011】
また、例えば任意の対象物に対象物を特定する個体識別コードが付けられている場合、その個体識別コードで特定できる工程における履歴情報データを収集することはできるが、その個体識別コードで特定できる工程を除く、前の工程及び後の工程における履歴情報を特定し入手することは非常に困難であった。
【0012】
また、対象物の生産、加工、流通の各工程における履歴情報及びそれに関連する補足情報は、それぞれ、複数の組織が管理する多数の履歴情報データベース及び補足情報データベースに保管されているが、それらのデータベースに保管されている各種情報を有効に検索、抽出、加工して、情報提供要求者の多様な情報要求に応えることができなかった。
【0013】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、情報提供要求者が、対象物の生産、加工、流通工程における所望の履歴情報及び履歴情報に関する補足情報を検索し、抽出し、加工して構築した所望の履歴情報及び、履歴情報に補足情報を付加した付加価値情報を入手することのできる履歴追跡・情報提供システム及びその方法等を提供することにある。また、該履歴追跡・情報提供システム及び方法において、情報コーディネータが、情報提供要求者に履歴情報または付加価値情報を提供し、その情報の質及び情報の量に応じた情報提供料を課金する情報提供システム及びその方法を提供することも本発明の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1の発明では、ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を該ユーザに提供する履歴追跡・情報提供システムであって、ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、該履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースとを含有し、前記要求受付部は、ユーザの適格性を判定する資格判定手段と、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する情報提供範囲決定手段と、決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記履歴情報管理部に要求するための履歴提供要求情報を構築する履歴提供要求情報構築手段と、構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部と前記情報提供部に送信する履歴提供要求情報送信手段とを有し、前記履歴情報管理部は、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する履歴提供要求情報受信手段と、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、解釈に従い、前記一の工程の一の対象物に対応する履歴情報と前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報との検索を前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する履歴検索要求情報構築手段と、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する履歴検索要求情報送信手段と、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する履歴情報受信手段と、前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する総合履歴情報構築手段と、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する総合履歴情報送信手段とを有し、前記情報提供部は、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する総合履歴情報送信手段を有し、前記履歴情報データベースは、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集し保存する履歴情報収集保存手段と、一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子及び対応する履歴情報とを関連づけて管理する識別子・履歴情報管理手段と、前記履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する履歴検索要求情報受信手段と、履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する履歴情報送信手段と、前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する識別子解釈手段とを有することを特徴とする履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0015】
請求項1の発明によると、ユーザは、要求受付部、履歴情報管理部、情報提供部を介して、履歴情報ネットワークから、物の生産、加工、流通における一の工程における一の対象物の履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の該対象物の履歴情報を取得することができる。
【0016】
請求項2の発明では、前記に加え、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部と、該補足情報を保管する補足情報データベースとを含有し、前記要求受付部は、前記に加え、ユーザの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする履歴・補足情報区分け手段と、決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記補足情報管理部に要求するための補足提供要求情報を構築する補足提供要求情報構築手段と、構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する補足提供要求情報送信手段とを有し、前記補足情報管理部は、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する補足提供要求情報受信手段と、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、解釈に従い、必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する補足検索要求情報構築手段と、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する補足検索要求情報送信手段と、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する補足情報受信手段と、前記補足情報を前記情報提供部へ送信する補足情報送信手段とを有し、前記情報提供部は、前記に加え、前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する付加価値情報構築手段と、付加価値情報をユーザに送信する付加価値情報送信手段とを有し、前記補足情報データベースは、前記補足情報管理部から送られた補足検索要求情報を受信する補足検索要求情報受信手段と、補足情報を補足情報管理部へ送信する補足情報送信手段と、補足情報を保存する補足情報保存手段と、補足検索要求情報に含まれる補足情報識別子と補足情報との対応付けを行う識別子・補足情報管理手段とを有することを特徴とする請求項1記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0017】
請求項2の発明によると、物の生産、加工、流通における一の工程における一の対象物の履歴情報と該一の工程の少なくとも前後一工程の該対象物の履歴情報のみならず、該履歴情報に間接的に関連する補足情報を、履歴情報と補足情報からなる付加価値情報の形で取得することができる。
【0018】
請求項3の発明では、前記履歴情報データベースに保存されている履歴情報が、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが集合した群情報で構成され、これらが階層構造をなすことを特徴とする請求項1または2何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0019】
請求項3の発明によれば、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが関連づけられているので、ユーザは一の工程だけでなく、その他の前後の工程に関する履歴情報も知ることができる。
【0020】
請求項4の発明では、前記ユーザに提供する情報の質、量、付加サービスの対価として利用料金を計算しユーザに請求する課金部と、システムを監視し制御する運用部と、システムのセキュリティを確保するセキュリティ確保部と、前記各種情報データベースに保存されている情報の改竄を監視し防御する改竄阻止部とを有する支援システムを情報通信網を介して接続したことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0021】
請求項4の発明によれば、ユーザへのサービスに対する課金するとともに、システムを安全に運用することができる。
【0022】
請求項5の発明では、前記要求受付部と情報提供部と履歴情報管理部と補足情報管理部とを含むサーバを情報コーディネータが運営し、前記ユーザに提供した情報の質、量、付加サービスに対応して課金することを特徴とする請求項2乃至4何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0023】
請求項5の発明によれば、金融機関の口座番号等の決済情報が管理されており、情報コーディネータはユーザに提供する情報量等に応じて料金を徴収することができる。
【0024】
請求項6の発明では、前記ユーザが情報提供する情報利用者と前記ユーザまたは前記情報コーディネータとの間で情報を交換するコミュニケーション支援システムを付加したことを特徴とする請求項5項記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0025】
請求項6の発明によれば、情報コーディネータと相手方との2者間での対話が可能になる。
【0026】
請求項7の発明では、ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を該ユーザに提供する履歴追跡・情報提供方法であって、要求受付部が、ユーザからの情報提供要求を受け付ける工程と、前記要求受付部が、ユーザの適格性を判定する工程と、前記要求受付部が、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する工程と、前記要求受付部が、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部に、決定した範囲で履歴情報の取得を要求するための履歴提供要求情報を構築する工程と、前記要求受付部が、構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部とユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部に送信する工程と、前記履歴情報管理部が、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する工程と、前記履歴情報管理部が、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する工程と、前記履歴情報管理部が、解釈に従い、前記一の工程の一の対象物に対応する履歴情報と前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を、履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する工程と、前記履歴情報管理部が、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する工程と、前記履歴情報データベースが、前記履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する工程と、前記履歴情報データベースが、前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する工程と、前記履歴情報データベースが、履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する工程と、前記履歴情報管理部が、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する工程と、前記履歴情報管理部が、前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する工程と、前記履歴情報管理部が、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する工程と、前記情報提供部が、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する工程とを有することを特徴とする履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0027】
請求項8の発明では、前記履歴情報データベースは、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集、保存し、一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子またはこれとともに対応する履歴情報とを関連づけて管理することを特徴とする請求項7記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0028】
請求項7、8の発明によれば、ユーザは、要求受付部、履歴情報管理部、情報提供部を介して、履歴情報ネットワークから、物の生産、加工、流通における一の工程における一の対象物の履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の該対象物の履歴情報を取得することができる。
【0029】
請求項9の発明では、前記要求受付部が、ユーザからの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする工程と、前記要求受付部が、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部に、決定した範囲において、補足情報を取得することを要求するための補足提供要求情報を構築する工程と、前記要求受付部が、構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する工程と、前記補足情報管理部が、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する工程と、前記補足情報管理部が、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する工程と、前記補足情報管理部が、解釈に従い、必要な情報の検索を、前記補足情報を保管する補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する工程と、前記補足情報管理部が、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する工程と、前記補足情報データベースが、前記補足情報管理部から送られた補足検索要求情報を受信する工程と、前記補足情報データベースが、補足情報を補足情報管理部へ送信する工程と、前記補足情報管理部が、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する工程と、前記補足情報管理部が、前記補足情報を前記情報提供部へ送信する工程と、前記情報提供部が、前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する工程と、前記情報提供部が、前記総合履歴情報に代えて前記付加価値情報をユーザへ送信する工程とを有することを特徴とする請求項7または8何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0030】
請求項10の発明では、前記補足情報データベースは、補足検索要求情報に含まれる補足情報識別子と補足情報との対応付けを行い、補足情報を保存することを特徴とする請求項9記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0031】
請求項9、10の発明によれば、物の生産、加工、流通における一の工程における一の対象物の履歴情報と該一の工程の少なくとも前後一工程の該対象物の履歴情報のみならず、該履歴情報に間接的に関連する補足情報を、履歴情報と補足情報からなる付加価値情報の形で取得することができる。
【0032】
請求項11の発明では、前記履歴情報データベースに保存されている履歴情報が、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが集合した群情報で構成され、これらが階層構造をなすことを特徴とする請求項7乃至10何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0033】
請求項11の発明によれば、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが関連づけられているので、ユーザは一の工程だけでなくその他前後の工程に関する履歴情報も知ることができる。
【0034】
請求項12の発明では、前記要求受付部が、提供する情報の質、量、その他の要求されるオプションサービスに関する情報及び課金に関する情報を、前記ユーザに提供する情報の質、量、付加サービスの対価として利用料金を計算しユーザに請求する課金部に送信する工程と、前記情報提供部が、前記課金部に対してサービス完了通知を行う工程とを有することを特徴とする請求項7乃至11何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0035】
請求項12の発明によれば、システムがユーザに提供するサービスに応じて、ユーザに対して課金することができる。
【0036】
請求項13の発明では、前記要求受付部と情報提供部と履歴情報管理部と補足情報管理部とが構成するサーバを情報コーディネータが運営し、前記ユーザに提供した情報の質、量、付加サービスに対応して課金することを特徴とする請求項9乃至12何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0037】
請求項13の発明によれば、金融機関の口座番号等の決済情報が管理されており、情報コーディネータはユーザに提供する情報量等に応じて料金を徴収することができる。
【0038】
請求項14の発明では、前記ユーザが情報提供する情報利用者と前記ユーザまたは前記情報コーディネータとの間で情報を交換することを特徴とする請求項7乃至13何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0039】
請求項14の発明によれば、情報コーディネータと相手方との2者間での対話が可能になる。
【0040】
請求項15の発明では、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を蓄積し、該履歴情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴情報データベースであって、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集し保存する履歴情報収集保存手段と、前記一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子またはこれとともに対応する履歴情報とを関連づけて管理する識別子・履歴情報管理手段と、一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する履歴検索要求情報受信手段と、履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する履歴情報送信手段と、前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する識別子解釈手段とを有することを特徴とする履歴情報データベースをもって解決手段とする。
【0041】
また、請求項16の発明では、ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を収集、保管する履歴情報データベース及び履歴情報に間接的に関連する補足情報を保管する補足情報データベースを検索し、所望の履歴情報と補足情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴追跡・情報提供サーバであって、ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部とを含有し、前記要求受付部は、ユーザの適格性を判定する資格判定手段と、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する情報提供範囲決定手段と、ユーザの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする履歴・補足情報区分け手段と、決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記履歴情報管理部に要求するための履歴提供要求情報を構築する履歴提供要求情報構築手段と、構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部と前記情報提供部に送信する履歴提供要求情報送信手段と、決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記補足情報管理部に要求するための補足提供要求情報を構築する補足提供要求情報構築手段と、構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する補足提供要求情報送信手段とを有し、前記履歴情報管理部は、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する履歴提供要求情報受信手段と、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、解釈に従い、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する履歴検索要求情報構築手段と、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する履歴検索要求情報送信手段と、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する履歴情報受信手段と、前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する総合履歴情報構築手段と、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する総合履歴情報送信手段とを有し、前記補足情報管理部は、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する補足提供要求情報受信手段と、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、解釈に従い必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する補足検索要求情報構築手段と、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する補足検索要求情報送信手段と、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する補足情報受信手段と、前記補足情報を前記情報提供部へ送信する補足情報送信手段とを有し、前記情報提供部は、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する総合履歴情報送信手段と、前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する付加価値情報構築手段と、付加価値情報をユーザに送信する付加価値情報送信手段とを有することを特徴とする履歴追跡・情報提供サーバをもって解決手段とする。
【0042】
さらに、請求項17の発明では、ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースと履歴情報に間接的に関連する補足情報を保管する補足情報データベースとを検索し、所望の履歴情報と補足情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴追跡・情報提供プログラムであって、ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部とを含有するサーバにおいて、ユーザからの情報提供要求に従い、前記要求受付部に、ユーザの適格性を判定させ、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定させ、ユーザからの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けさせ、決定した範囲で履歴情報管理部に履歴情報の取得を要求するための履歴提供要求情報と補足情報管理部に補足情報の取得を要求するための補足提供要求情報とを構築させ、構築した履歴提供要求情報と補足提供要求情報とをそれぞれ前記履歴情報管理部と前記情報提供部、または、前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信させ、前記履歴情報管理部に、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信すると、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈させ、その解釈に従い、前記一の工程の一の対象物の履歴情報及び前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を、前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築させ、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信させ、前記補足情報管理部に、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信すると、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈させ、その解釈に従い必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築させ、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信させ、前記履歴情報管理部に、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信すると、前記履歴情報を加工させ、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築させ、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信させ、前記補足情報管理部に、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信すると、前記補足情報を前記情報提供部へ送信させ、前記情報提供部に、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報と補足提供要求情報とに従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報と補足情報管理部から送信された補足情報とを加工し、付加価値情報を構築させ、該付加価値情報をユーザへ送信させることを特徴とする履歴追跡・情報提供プログラムをもって解決手段とする。
【0043】
請求項15乃至17の発明によれば、請求項17のプログラムにより請求項15のサーバの運用を情報コーディネータが行い、ユーザの該サーバへの要求に従い請求項15の履歴情報データベース及び別に設置された補足情報データベースにアクセスすることによって、ユーザの所望する履歴情報及び捕捉情報を提供することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の一の実施形態にかかるシステム構成を示したブロック図である。本システムにおいて、20はユーザ、21はユーザによる情報提供要求を受け付け処理する要求受付部、22はユーザ所望の情報をユーザに提供する情報提供部、24は物の生産、加工、流通における履歴情報を構築等する履歴情報管理部、25は履歴情報に関して補足的な補足情報を構築等する補足情報管理部、26は履歴情報を蓄積する履歴情報データベース、27は補足情報を蓄積する補足情報データベース、23は要求受付部21と情報提供部22と履歴情報管理部24と補足情報管理部25とを結ぶ情報通信網及び履歴情報管理部24と履歴情報データベース、補足情報管理部25と補足情報データベース27とを結ぶ情報通信網である。
【0045】
図3は、本システムにおける要求受付部31の機能ブロック図である。30は要求受付部31に対して情報提供要求をするユーザ、31は要求受付部全体を指し、32はユーザ30の登録の有無により、ユーザ30のシステムへの参加の資格の有無を決定する資格判定手段、33はユーザが要求している情報が提供可能な範囲内にあるかを判定する情報提供範囲判定手段、34はユーザ30の情報提供要求を履歴情報の要求と補足情報の要求とに区分けする履歴・補足情報区分け手段、35は履歴情報管理部3Bに履歴情報を要求する履歴提供要求情報を構築する履歴提供要求情報構築手段、36は該履歴提供要求情報を履歴情報管理部3Bへ送信する履歴情報送信手段、37は補足情報管理部3Aに補足情報を要求する補足提供要求情報を構築する補足提供要求情報構築手段、38は該補足提供要求情報を補足情報管理部3Aへ送信する補足情報送信手段である。要求受付部31は情報通信網39により、補足情報管理部3A、履歴情報管理部3B、情報提供部3Cに接続している。また、前記資格判定及び情報提供範囲判定のため、ユーザ30の情報要求に含まれる個人を特定するユーザ識別子とそれに対応する資格識別子とを登録しておくデータベース(図示せず)を要求受付部31に設置する。
【0046】
ユーザ30が要求受付部31に、情報提供を要求すると、資格判定手段32によりユーザ30のユーザ識別子がデータベースに登録されているかを確認し、ユーザ30のシステムへの参加の資格の有無を決定する。ユーザ30のユーザ識別子が登録されておらず、ユーザ30を不適格と判断した場合は、ユーザ30に対して情報提供要求の拒否を通知する。
【0047】
ユーザ30のシステムへの参加が認められれば、続いて情報提供範囲判定手段33によりユーザ30の要求が、資格識別子が特定する提供可能な範囲にあるかを確認する。例えば、本システムが農産物に関する情報を提供するシステムであるとする。レタスとキャベツとキュウリの情報を知りたいユーザ30は、予め登録料をシステムサービス提供者等に払うなどして、レタスとキャベツとキュウリを特定する資格識別子を、ユーザ30のユーザ識別子と対応させてデータベースに蓄積しておく。このとき、ユーザ30が、レタスとキャベツとキュウリとトマトに関する情報を要求したとしても、資格識別子はレタスとキャベツとキュウリしか特定しないのでトマトは特定範囲外にあたり、トマトを範囲外として削除し、レタス、キャベツ、キュウリを情報提供可能範囲としてユーザ30に通知する。
【0048】
続いて、履歴・補足情報区分け手段34によりユーザ30の情報提供要求を、物の生産、加工、流通における履歴に関する情報要求と履歴情報に対応する物の補足情報の要求とに区分けする。
【0049】
次に履歴提供要求情報構築手段35により、履歴情報を履歴情報管理部3Bに要求するための履歴提供要求情報を構築する。この構築した履歴提供要求情報を履歴提供要求情報送信手段36により履歴情報管理部3Bへ送信する。
【0050】
ユーザ30の情報要求が補足情報の要求も含んでいる場合は、履歴提供要求情報の構築・送信と並行してまたは後に、補足提供要求情報構築手段37により補足情報を補足情報管理部3Aに要求するための補足提供要求情報を構築し、補足提供要求情報送信手段38により補足情報管理部3Aへ送信する。
【0051】
履歴提供要求情報送信手段36は、履歴情報管理部3Bだけでなく情報提供部3Cにも履歴提供要求情報を送信する。また、補足提供要求情報送信手段38は、補足情報管理部3Aだけでなく情報提供部3Cにも補足提供要求情報を送信する。
【0052】
図4は履歴提供要求情報40と補足提供要求情報41の構成例を示す図である。これらは、例えば、要求受付部がユーザからの情報提供要求を受けた時の受付番号を特定する受付識別子42と、ユーザを特定するユーザ識別子43と、ユーザが要求できる情報の範囲等を規定する資格識別子44と、ユーザが情報提供を要求する対象物であって、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物を特定する個体識別子45を共通して有している。履歴提供要求情報40は、要求受付部がユーザに対して提供可能範囲内であると判定した履歴情報の内容を特定する履歴情報識別子46を有し、補足提供要求情報41は、要求受付部がユーザに対して提供可能範囲内であると判定した補足情報の内容を特定する補足情報識別子47を有している。また、両者ともその他の識別子48を有している。
【0053】
履歴提供要求情報40は履歴情報管理部及び情報提供部に送信され、補足提供要求情報41は補足情報要求管理部及び情報提供部に送信される。履歴情報管理部及び補足情報管理部は、それぞれに送信された履歴提供要求情報40及び補足提供要求情報41に記載の提供すべき情報を特定する各識別子に従って、必要な情報を複数の履歴情報データベース及び補足情報データベースから検索し、抽出し、加工し、情報提供部に受け渡す各処理を行う。
【0054】
要求受付部が決定したユーザに受け渡す履歴情報の内容を特定する履歴情報識別子及び補足情報の内容を特定する補足情報識別子は、要求受付部が決定した
履歴情報、補足情報を構成するために必要なさらに細かい内容を示す複数の識別子で構成され階層化されている。
【0055】
図5は、本システムにおける履歴情報管理部53の機能ブロック図である。履歴情報管理部53は、情報通信網52を介して要求受付部50と情報提供部51と接続している。また、複数の履歴情報データベース5Bとも接続している。履歴情報管理部53は、要求受付部50から送信された履歴提供要求情報を受信する履歴提供要求情報受信手段54、履歴提供要求情報に含まれている受付識別子、ユーザ識別子、資格識別子、個体識別子、履歴情報識別子、その他の識別子を解釈する識別子解釈手段55と、識別子解釈手段55の解釈により入手する必要のある履歴情報が属する履歴情報データベース5Bを検索するように履歴情報データベース5Bに要求するための履歴検索要求情報を構築する履歴検索要求情報構築手段56と、構築した履歴検索要求情報を情報通信網52を介して複数の履歴情報データベース5Bに送信する履歴検索要求情報送信手段57と、履歴情報データベース5Bからの当該履歴情報を受信する履歴情報受信手段58と、履歴提供要求情報に記載されている履歴情報識別子の構成に従って履歴情報データベース5Bから受信した所望の履歴情報から総合履歴情報を構築する総合履歴情報構築手段59と、該総合履歴情報を情報通信網52を介して情報提供部51に送信する総合履歴情報送信手段5Aとを有している。
【0056】
要求受付部50からの履歴提供要求情報を履歴情報管理部53の履歴提供要求情報受信手段54が受信すると、識別子解釈手段55が履歴提供要求情報の受付識別子、ユーザ識別子、資格識別子、個体識別子、履歴情報識別子及びその他の識別子を解釈し、履歴検索要求情報構築手段56が識別子解釈手段55の解釈により入手する必要のある履歴情報が属する履歴情報データベース5Bを検索するように履歴情報データベース5Bに要求するための履歴検索要求情報を構築し、履歴検索要求情報送信手段57が該履歴検索要求情報を通信網52を介して複数の履歴情報データベース5Bに送信する。履歴情報管理部53は、履歴情報受信手段58により履歴情報データベース5Bからの履歴提供要求情報が指定する履歴情報を受信し、要求した履歴情報が受信されているかを判定し、必要な全ての履歴情報を受信した後、総合履歴情報構築手段59により履歴提供要求情報に記載されている履歴情報識別子の構成に従って、履歴情報データベース5Bから受信した履歴情報を基に総合履歴情報を構築し、総合履歴情報送信手段5Aにより情報通信網52を介して総合履歴情報を情報提供部51へ送信する。
【0057】
履歴情報データベース5Bから履歴情報管理部53に送信される履歴情報には、履歴情報を送信した履歴情報データベース5Bを特定する履歴情報データベース識別子、履歴提供要求情報の履歴情報識別子に相当する履歴情報の有無等が含まれている。
【0058】
図6は、本システムにおける補足情報管理部63の機能ブロック図である。補足情報管理部63は、情報通信網62を介して要求受付部60と情報提供部61と接続している。また、複数の補足情報データベース6Aとも接続している。補足情報管理部63は、要求受付部60から送信された補足提供要求情報を受信する補足提供要求情報受信手段64、補足提供要求情報に含まれている受付識別子、ユーザ識別子、資格識別子、個体識別子、補足情報識別子、その他の識別子を解釈する識別子解釈手段65と、識別子解釈手段65の解釈により入手する必要のある補足情報が属する補足情報データベース6Aを検索するように補足情報データベース6Aに要求するための補足検索要求情報を構築する補足検索要求情報構築手段66と、構築した補足検索要求情報を情報通信網62を介して複数の補足情報データベース6Aに送信する補足検索要求情報送信手段67と、補足情報データベース6Aからの当該補足情報を受信する補足情報受信手段68と、補足情報を情報通信網62を介して情報提供部61に送信する補足情報送信手段69とを有している。
【0059】
要求受付部60からの補足提供要求情報を補足情報管理部63の補足提供要求情報受信手段64が受信すると、識別子解釈手段55が補足提供要求情報の受付識別子、ユーザ識別子、資格識別子、個体識別子、補足情報識別子及びその他の識別子を解釈し、補足検索要求情報構築手段66が識別子解釈手段65の解釈により入手する必要のある補足情報が属する補足情報データベース6Aを検索するように補足情報データベース6Aに要求するための補足検索要求情報を構築し、補足検索要求情報送信手段67が該補足検索要求情報を情報通信網62を介して複数の補足情報データベース6Aに送信する。補足情報管理部63は、補足情報受信手段68により補足情報データベース6Aからの補足提供要求情報が指定する補足情報を受信し、要求した補足情報が受信されているかを判定し、必要な全ての補足情報を受信した後、総合補足情報構築手段69により補足提供要求情報に記載されている補足情報識別子の構成に従って、補足情報データベース6Aから受信した補足情報を基に総合補足情報を構築し、総合補足情報送信手段6Aにより情報通信網62を介して総合補足情報を情報提供部61へ送信する。
【0060】
図7は本システムにおける情報提供部71の機能ブロック図である。情報提供部71において、72はユーザ70が履歴情報のみを要求している場合に、履歴情報管理部77から受け取った総合履歴情報をユーザ70へ送信する総合履歴情報送信手段、73は履歴情報管理部77及び捕捉情報管理部78から受信した履歴情報と補足情報から付加価値情報を構築する付加価値情報構築手段、74は構築した付加価値情報をユーザ70へ送信する付加価値情報送信手段を有する。また、情報提供部71は、情報通信網75を介して要求受付部76、履歴情報管理部77、補足情報管理部78と接続している。
【0061】
情報提供部71は、要求受付部76から履歴提供要求情報と補足提供要求情報を受け取り、付加価値情報を構築するにあたり、これらに従い付加価値情報構築手段73により付加価値情報を構築し、付加価値送信手段74によりユーザ70へ送信する。ユーザ70が履歴情報のみを要求しており、要求受付部76から履歴提供要求情報のみを受け取っている時は、総合履歴情報送信手段72により履歴情報管理部72から受け取った総合履歴情報をユーザ70へ送信する。
【0062】
図8は本システムにおける履歴情報データベース80の機能ブロック図である。また、履歴情報と対象物の流れも示している。履歴情報データベース80は、履歴情報収集ネットワーク86を介して、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物の履歴情報を収集し保存する履歴情報収集保存手段81と、履歴提供要求情報の有する個体識別子に該当する一の工程における一の対象物の履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程における一の対象物の個体識別子とを関連づけて管理する識別子・履歴情報管理手段82と、履歴情報管理部87から送られてくる履歴検索要求情報を受信する履歴検索要求情報受信手段83と、履歴検索要求情報に従って履歴情報を履歴情報管理部87に送信する履歴情報送信手段84と、履歴情報管理部87から送信される履歴検索要求情報に含まれる各種識別子を解釈する識別子解釈手段86とを有する。また、複数の各履歴情報データベース80は、任意の対象物の、生産、加工、流通等の任意の工程毎に独立して存在し、情報通信網88を介して履歴情報管理部87と接続している。
【0063】
履歴情報収集保存手段81は、履歴情報データベース80への履歴情報収集にあたり、該当する工程の対象物の個体識別子をセンサで計測し、センサと履歴情報データベース80とをセンシングネットワークで接続して、自動的に履歴情報データベース80に収集、保管する構成が可能である。また、メモリカード、MO(Magnet Optical disk)、フレキシブルディスクなどの電子媒体に収集される履歴情報は、別途、メモリカード、MO、フレキシブルディスクを読み取る端末を介して履歴情報データベース80に保管される。さらには、紙媒体に記録されている履歴情報は、スキャナ等によって履歴情報データベース80に記録する、または、手動により端末から入力して履歴情報データベース80に蓄積する。
【0064】
一の対象物の一の工程の履歴情報は、識別子・履歴情報管理手段82により個体識別子と対応づけて管理される。例えば、履歴情報は履歴情報の種類、内容等を示す個体識別子とともに、識別子・履歴情報管理手段82により履歴情報データベース80に管理される。また、一の工程の対象物の少なくとも前後一工程の対象物を特定する個体識別子と当該履歴情報に対応する個体識別子の関連づけが行われる。例えば、図8において、工程Cにおける個体識別子C−1に該当する対象物Cが、前工程Aにおける個体識別子A−1に該当する対象物Aと、前工程Bにおける個体識別子B−1に該当する対象物Bとで構成される場合、履歴情報データベース80は、個体識別子C−1と個体識別子A−1及びB−1を関連させて保存する。同様に、後工程Dにおいて個体識別子C−1を有する対象物Cが、それぞれ個体識別子D−1または個体識別子D−2を有する対象物Dに加工される場合は、個体識別子C−1を個体識別子D−1及びD−2と関連づけて、履歴情報データベース80に保存する。また、例えば、工程Cにおける個体識別子C−1に該当する対象物Cが、個体識別子A−1に該当する対象物Aと、個体識別子B−1に該当する対象物Bとで構成されている場合、対象物Cの個体情報は、個体識別子A−1に該当する対象物Aの個体情報と、個体識別子B−1に該当する対象物Bの個体情報とが集合した状態で保存されるだけでなく、工程Cにおいて加工されて構成された群情報としても保存され、これらは論理的に階層構造となる。
【0065】
なお、ここでは対象物毎に個体識別子を付与して履歴情報を管理する方法を例にして説明しているが、一の工程を経ても対象物の形態や管理する単位が変わらない場合等は、同一の個体識別子で対象物を特定し、工程を経る毎に対象物の履歴情報を追記する方法も可能である。この場合も、例えば、時間、場所等の、工程を特定する個体情報によって履歴情報は階層化される。
【0066】
履歴情報データベース80は、履歴検索要求情報受信手段83により履歴情報管理部87から送信される履歴検索要求情報を受信し、履歴検索要求情報に含まれる履歴情報データベース識別子、個体識別子、履歴情報データベース80から抽出すべき履歴情報を特定する履歴情報識別子等を識別子解釈手段85により解釈し、保存している個体識別子とその履歴情報、関連する各種識別子から履歴情報を抽出し、履歴情報送信手段84により履歴情報管理部87に送信する。履歴情報データベース80から履歴情報管理部87に送信される情報は、履歴検索要求情報に含まれる履歴情報識別子に対応する履歴情報がある場合は、例えば、履歴情報データベース80の識別子(履歴情報データベース識別子)と当該履歴情報とで構成され、また、履歴情報がない場合は、例えば、履歴情報データベース80の識別子(履歴情報データベース識別子)と履歴情報が無いという情報とで構成される。
【0067】
ここでは、各工程間の個体識別子の関連づけを、識別子・履歴情報管理手段82により履歴情報データベース80で行っているが、履歴情報管理部87が工程間の個体識別子の管理を行ってもよい。また、一貫した複数の工程内、1建物内、1工場内、1組織内等の関連の深い工程間の個体識別子の管理を履歴情報データベース80で行い、その他の個体識別子の管理を履歴情報管理部87で行うようにしてもよい。また、個々の履歴情報データベース80が収集・保管している履歴情報の種類、内容を管理、把握し、履歴情報管理部87からの履歴検索要求情報により履歴情報データベース80が管理している履歴情報を抽出する構成について説明したが、履歴情報管理部87に個々の履歴情報データベース80が収集、保管している履歴情報の種類、内容等の全て、または、一部の情報を管理させることにより、履歴情報管理部87が抽出したい履歴情報を保管している履歴情報データベース80を特定し、特定された履歴情報データベース80にだけ、直接、履歴検索要求情報を送信し、所望の履歴情報を入手してもよい。また、他の履歴追跡・情報提供システムとの間で個体識別子を関連付けるインタフェースを構築することにより、他のシステムが管理する工程まで履歴情報を検索することが可能になる。
【0068】
図9は本システムにおける補足情報データベース90の機能ブロック図である。補足情報データベース90は、補足情報を保存する補足情報保存手段91と、補足提供要求情報の有する個体識別子と補足情報との対応づけを行う識別子・補足情報管理手段92と、補足情報管理部96から送られてくる補足検索要求情報を受信する補足検索要求情報受信手段93と、補足検索要求情報に従って補足情報を補足情報管理部96に送信する補足情報送信手段94と、補足情報管理部96から送信される補足検索要求情報に含まれる各種識別子を解釈する識別子解釈手段95とを有する。また、補足情報の管理組織、補足情報の種類等に応じて複数の独立した補足情報データベース90及び他機関補足情報データベース99が存在し、情報通信網98を介して補足情報管理部96と接続している。
【0069】
補足情報データベース90は、補足検索要求情報受信手段93により補足情報管理部96から送信される補足検索要求情報を受信し、補足検索要求情報に含まれる補足情報データベース識別子、補足情報データベース90から抽出すべき補足情報を特定する補足情報識別子等を識別子解釈手段95により解釈し、保存している補足情報識別子とその補足情報、関連する各種識別子から補足情報を抽出し、補足情報送信手段94により補足情報管理部96に送信する。補足情報データベース90から補足情報管理部96に送信される情報は、補足検索要求情報に含まれる補足情報識別子に対応する補足情報がある場合は、例えば、補足情報データベース90の識別子(補足情報データベース識別子)と当該補足情報とで構成され、また、補足情報がない場合は、例えば、補足情報データベース90の識別子(補足情報データベース識別子)と補足情報が無いという情報とで構成される。
【0070】
また、個々の補足情報データベース90が収集・保管している補足情報の種類、内容を管理、把握し、補足情報管理部96からの補足検索要求情報により補足情報データベース90が管理している補足情報を抽出する構成について説明したが、補足情報管理部96に個々の補足情報データベース90が収集、保管している補足情報の種類、内容等の全て、または、一部の情報を管理させることにより、補足情報管理部96が抽出したい補足情報を保管している補足情報データベース90を特定し、特定された補足情報データベース90にだけ、直接、補足検索要求情報を送信し、所望の補足情報を入手してもよい。
【0071】
また、ここでは、履歴情報と補足情報とを独立して検索、抽出、加工する実施形態を示したが、詳細な分析結果等の数値データで構成される履歴情報と1対1で対応するが、履歴情報の詳細が分からなければ検索できない補足情報の場合、要求受付部において履歴情報が履歴情報管理部に集まった段階で、要求受付部の内容を確認後に補足提供要求情報を構築し、補足情報要求を送信してもよい。
【0072】
さらにまた、補足情報管理部96は、補足検索要求情報を別機関のデータベースの要求フォーマットに変換して送信するとともに、別の機関からの補足情報を補足情報管理部96で処理できるフォーマットに変換するインタフェース97を付加することにより、別の機関が管理している補足情報データベース99の補足情報を利用することができる。
【0073】
上記の各機能部は、基本的にはコンピュータ(サーバ、パソコン)等に搭載されている。これにより、各機能部が情報通信網を介して接続され、必要な情報を流通させ、履歴追跡・情報提供サービスを提供する。情報通信網は、各機能部が個別にコンピュータに搭載される場合は、コンピュータ間を接続する公衆網、専用線、IPネットワーク、LAN、WAN等で構築される。複数の機能が1台のコンピュータに搭載される場合は、コンピュータ内の内部バス、外部バス等で構築される。
【0074】
図10に本基本システム101をサポートする支援システム102を追加し拡張した構成を示す。ユーザ100へ提供する情報の質、量等を測定し、予め決められた規定に従ってユーザ100に情報提供料を要求する課金システム103、本基本システム101のセキュリティポリシーに従って本基本システム101のセキュリティを確保するセキュリティ確保システム104、本基本システム101の作動状況を監視し、制御することによりシステムを円滑に運用する運用システム105、履歴情報データベース107と補足情報データベース108とに収集、保管されているデータの改竄をチェックし防止する改竄防止システム106等の支援システム102と連携してもよい。
【0075】
上記システムを用いたユーザ100への課金の実施形態を示す。ユーザ100は、ユーザ個人を特定する個人識別子、ユーザの要求できる情報範囲等の資格を特定するユーザの資格識別子、要求したい情報を特定する情報識別子、または要求したい情報を特定するに足るキーワード等の情報を、情報要求受付時に要求受付部109に提供する。要求受付部109は、提供する情報の量、質、その他の要求されるオプションサービスに関する情報等、課金に必要な情報を課金システム103に対して送信する。ユーザ100が情報の提供を受け、課金システム103に対してサービス完了通知をしたときに、予め規定されている提供情報の質、量、その他のオプションとしてユーザ100が要求したサービスの対価を、課金システム103が計算する。
【0076】
図11及び12は、本システムの基本的な動作シーケンスを示している。ユーザが要求受付部に対して情報提供を要求する。ユーザからの情報提供要求を受け、要求受付部はユーザの資格、情報を提供できる範囲等の判定を行う。ユーザの情報提供範囲が適切である判定した場合、要求受付部は履歴提供要求情報と補足提供要求情報を構築し、履歴情報管理部に履歴提供要求情報を、補足情報管理部に補足提供要求情報を、情報提供部に履歴提供要求情報と補足提供要求情報の両方をそれぞれ送信する。なお、ユーザを不適格と判定した場合、要求受付部はユーザにそれを通知する(図示なし)。また、情報提供要求の範囲を逸脱していると判定した場合、規定された範囲をユーザに通知するとともに、規定された範囲内の履歴提供要求情報及び捕捉提供要求情報を構築する(図示なし)。
【0077】
要求受付部がユーザと契約しており、ユーザの銀行口座等の決済情報を管理する場合、要求受付部が情報提供部に履歴提供要求情報と補足提供要求情報を送信すると同時に、提供する情報の質、量、その他要求されるオプションサービスの情報と課金に必要な情報を支援システムの課金部に送信する。
【0078】
履歴情報管理部は、履歴検索要求情報を構築し履歴情報データベースに送信する。また、補足情報管理部は、補足検索要求情報を構築し補足情報データベースに送信する(ここまで図11)。
【0079】
履歴情報データベースは、履歴検索要求情報を受け、該当する履歴情報を検索して履歴情報管理部に送信する。履歴情報管理部は、全ての履歴情報データベースから送信された履歴情報を基に総合履歴情報を構築し情報提供部に送信する。
【0080】
補足情報データベースは、補足検索要求情報を受け、該当する補足情報を検索して補足情報管理部に送信する。補足情報管理部は情報提供部に送信する。
【0081】
情報提供部は、履歴情報管理部から受信した総合履歴情報と補足情報管理部から受信した補足情報とから、ユーザの要求に対応した付加価値情報を構築しユーザに送信する。ユーザへの情報提供が完了すると、情報提供部が支援システムの課金部にサービスが完了したことを通知する。そして、支援システムの課金部はユーザの銀行口座から情報提供料を徴収する。
【0082】
次に図13は、本発明にかかる履歴追跡・情報提供システムの応用例であって、酪農製品を対象物とした場合に、酪農家の生産現場等の履歴情報を追跡、提供するシステムの具体例を示している。ここで、履歴追跡・情報提供システムを構成する要求受付部、履歴情報管理部、補足情報管理部、情報提供部は、情報コーディネータが管理するサーバに搭載されている。また、履歴情報データベースは、複数の酪農家や関連する機関にそれぞれ設置されており、情報コーディネータのサーバと履歴情報データベースは、情報通信網である閉域ネットワークを介して各種の情報を流通させる。また、補足情報データベースは、情報コーディネータに補足情報を提供する複数の機関等に設置されており、閉域ネットワークまたはインターネット等の情報通信網を介して情報コーディネータのサーバに接続されており、各種情報流通を行う。
【0083】
履歴情報データベースは、複数の農家と関連する機関等に置かれており、農家の履歴情報データベースには、牛の戸籍情報や飼養管理情報等の牛管理情報、搾乳牛情報や乳質情報等の搾乳管理情報、ミルクパーラの管理情報やバルククーラの管理情報等の生乳の搾乳・保管に関する保管管理情報が定期的に収集、保管されている。また、関連する機関等の履歴情報データベースには、複数の農家の情報を集計・解析処理した農家群管理情報、機関が独自に行っている生産等の工程の履歴情報である関連組織管理情報等の履歴情報が収集、蓄積されている。
【0084】
酪農家やそれに関連する機関等に置かれている履歴情報データベースへの履歴情報の収集については、紙媒体に手書きで記載されている履歴情報は酪農家等がパソコン等の端末から履歴情報データベースに入力し、決められたフォーマットで紙媒体に印字されている履歴情報は、スキャナ等の入力機器で入力、文字認識することにより履歴情報データベースに収集、蓄積することができる。同様に、メモリカードやMO等の電子媒体に記録されている履歴情報は、各媒体に対応した入力端末から履歴情報データベースに収集、蓄積することができる。また、情報通信網を介して関連する機関等から送られてくる履歴情報を含む電子ファイルは、ネットワークを介して直接、履歴情報データベースに収集、蓄積することができる。酪農機器にセンサ等が付いている場合、図8に示すように履歴情報を収集し、自動的に履歴情報データベースに蓄積することもできる。
【0085】
酪農家での搾乳工程から履歴検索及び情報提供を行う場合、個々の乳牛から搾乳された生乳を対象物とし、該生乳に個体識別子を割り振り、農家に設置された履歴情報データベースで管理する。履歴情報としては、搾乳された乳牛を特定する識別子、搾乳された乳牛毎の乳質等の搾乳管理情報、該生乳を搾乳した農家とミルクパーラ等の場所を特定する識別子、搾乳日時を特定する識別子等がある。また、搾乳された牛毎の日々の飼養管理情報も個体識別子で管理されており、それぞれの乳牛から搾乳された生乳の個体識別子と、当該乳牛の搾乳日以前または以降の飼養情報を特定する個体識別子とが、履歴情報データベースにおいて関連づけられることにより、生乳の個体識別子から前工程の乳牛の飼養情報を抽出することができる。生乳を保管するバルククーラには、複数の乳牛から搾乳された生乳が合乳されて保管されており、同様に、個々の乳牛毎の生乳を特定する個体識別子と、搾乳された乳牛の個体識別子とを履歴情報データベースにおいて関連づけることにより、搾乳の後工程であるバルククーラ管理の履歴情報を抽出することができる。以上のように、対象物そのものに個体識別子を記載できない場合でも、履歴情報データベースで対象物を特定できるようにすることにより、一の対象物の一の工程から、前後の工程の履歴を検索することができる。
【0086】
個々の乳牛から搾乳された生乳を対象物とし、該生乳に付与された個体識別子から得られる履歴情報として乳質に関する情報をユーザが要求する場合、関連する補足情報として、例えば、乳質に関連するおいしさの理由、その牛乳と健康との関係、アレルギーとの関係、乳質にあった調理の仕方、またはそのような乳質の生乳を生み出す牛の育て方等をユーザに提供することができる。
【0087】
ユーザは、閉域ネットワークまたはオープンネットワークを介して、情報コーディネータのサーバにアクセスし、情報コーディネータに情報提供を要求し入手する。ユーザは、情報コーディネータと契約しており、情報コーディネータのサーバには、ユーザ情報としてユーザ識別子、資格識別子等が登録されている。また、金融機関の口座番号等の決算情報が管理されており、情報コーディネータは提供する情報量等に応じてユーザから料金を徴収する。
【0088】
情報コーディネータは、履歴情報だけを要求するユーザには、履歴情報管理部において構築した総合履歴情報のみを提供する。また、総合履歴情報に総合補足情報を加えた付加価値情報を要求するユーザには、履歴情報管理部において構築した総合履歴情報と補足情報管理部において構築した総合補足情報とを加工した付加価値情報を提供する。
【0089】
ユーザの履歴情報の活用としては、例えば、乳業メーカや小売業者が情報コーディネータから入手した酪農家の生産・保管情報、乳質情報等の履歴情報をバックデータとして、消費者に安心、安全な乳製品であることをPRすることができる。また、酪農家や酪農家団体等は、情報コーディネータから必要な飼養管理情報や保管管理情報を入手し、例えば、HACCP認定業者等の衛生・品質認定業者等に提供することにより、HACCP等の認定の取得、更新を行うことができる。
【0090】
ユーザの付加価値情報の活用としては、例えば、酪農家や乳業メーカが、情報コーディネータから入手した履歴情報に付随する、乳製品のおいしい情報、生産者の自慢、調理方法等の付加価値情報を提供することができ、付加価値の高い乳製品であることをPRできるとともに、酪農家や乳業メーカのコンセプト等の情報提供ができる。また、消費者団体等が、消費者と生産者との間のリスクコミュニケーションに必要な情報収集・情報提供を行うことができる。
【0091】
以上のように、情報コーディネータは、ユーザが必要な履歴情報及び履歴情報に補足情報を付加した付加価値情報を提供することにより、情報提供料を情報提供者から徴収するサービスを提供する。また、履歴情報データベースを情報コーディネータが管理し、履歴情報の更新等を行うサービスも提供できる。
【0092】
図14は、図13の実施形態において、乳業メーカと流通業者も含めた他の応用例を示す。酪農家、乳業メーカ、流通業者が一体となって本履歴追跡・情報提供システムを利用した場合、生産者から消費者に至る一貫した履歴追跡・情報提供サービスが可能となる。また、図8の説明したインタフェースを情報コーディネータのサーバに付加することにより、他のシステムの履歴情報まで検索できるようになる。さらには、酪農製品を対象物とした場合について説明したが、酪農製品以外の青果物、肉類等の畜産物、魚介類、その他の加工製品等を対象としても同様の履歴追跡・情報提供システムが適用できる。
【0093】
なお、図16は要求受付部がユーザから情報提供要求を受けた時のプログラムのフローチャート、図17は履歴情報管理部が履歴提供要求情報を受信した時のプログラムのフローチャート、図18は補足情報管理部が補足提供要求情報を受信した時のプログラムのフローチャート、図19は履歴情報管理部が履歴情報を受信した時のプログラムのフローチャート、図20は補足情報管理部が補足情報を受信した時のプログラムのフローチャート、図21は情報提供部が総合履歴情報と補足情報を受信した時のプログラムのフローチャートを示しており、上記の情報コーディネータが運営するサーバは、図16乃至図21のフローチャートに示される手順を備えるプログラムをインストールすることによって起動することができる。
【0094】
図15にコミュニケーション支援システムを付加した履歴追跡・情報提供システムの一実施形態を示す。ユーザが消費者等に情報を提供する場合、消費者に情報を提供すると同時に、消費者と情報コーディネータ間をコミュニケーション支援システムで接続し、コミュニケーション支援システムにより、消費者が望んでいる情報の種類、内容等を消費者に入力してもらうことにより、情報コーディネータは消費者に提供すべき情報を把握でき、必要な補足情報データベースのリアルタイムでの採用、更新等の利用率の高いシステム運用が可能となる。また、消費者と酪農家との間にコミュニケーション支援システムを接続することにより、酪農家と消費者間とで対話が可能となり、消費者は直接製品の情報を入手できるとともに、酪農家は消費者の要望を直接知ることができる。さらに、食の安心、安全等に関するリスクコミュニケーションに本発明を適用した場合、コミュニケーション支援システムにより消費者、生産者、流通業者との間での情報流通の円滑化が必須である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、物の生産、加工、流通における一の工程の一の対象物の履歴情報から少なくとも前後一工程の履歴を追跡して履歴情報を入手することができるとともに、関連する補足情報を検索、収集し、履歴情報に付加して付加価値情報としてユーザに供給することができる。
【0096】
また、情報コーディネータが、ユーザに履歴情報または付加価値情報を提供することにより、情報の質、量、付加サービスに応じた課金を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の識別子付与による農産物の流通システムを示した図
【図2】本発明の一実施形態に係るシステム構成を示したブロック図
【図3】本発明の一実施形態に係るシステムにおける要求受付部の機能ブロック図
【図4】本発明の一実施形態に係る履歴提供要求情報と補足提供要求情報の構成例を示す図
【図5】本発明の一実施形態に係るシステムにおける履歴情報管理部の機能ブロック図
【図6】本発明の一実施形態に係るシステムにおける補足情報管理部の機能ブロック図
【図7】本発明の一実施形態に係るシステムにおける情報提供部の機能ブロック図
【図8】本発明の一実施形態に係るシステムにおける履歴情報データベースの機能ブロック図
【図9】本発明の一実施形態に係るシステムにおける補足情報データベースの機能ブロック図
【図10】本発明の一実施形態に係るシステムをサポートする支援システムを追加し拡張した構成を示した図
【図11】本発明の一実施形態に係るシステムにおける動作シーケンスを示す図
【図12】本発明の一実施形態に係るシステムにおける動作シーケンスを示す図
【図13】本発明にかかる履歴追跡・情報提供システムの応用例を示す図
【図14】本発明にかかる履歴追跡・情報提供システムの他の応用例を示す図
【図15】本発明の一実施形態に係るシステムにコミュニケーション支援システムを付加した履歴追跡・情報提供システムの一実施形態を示す図
【図16】要求受付部がユーザから情報提供要求を受けた時のプログラムのフローチャート
【図17】履歴情報管理部が履歴提供要求情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【図18】補足情報管理部が補足提供要求情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【図19】履歴情報管理部が履歴情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【図20】補足情報管理部が補足情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【図21】情報提供部が総合履歴情報と補足情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【符号の説明】20、30、70、100…ユーザ、21、31、50、60、76…要求受付部、22、51、61、71…情報提供部、23、39、3C、52、62、75、88、98…情報通信網、24、3B、77、87…履歴情報管理部、25、3A、78、96…補足情報管理部、26、5B、80、107…履歴情報データベース、27、6A、90、108…補足情報データベース、32…資格判定手段、33…情報提供範囲決定手段、34…履歴・補足情報区分け手段、35…履歴提供要求情報構築手段、36…履歴提供要求情報送信手段、37…補足提供要求情報構築手段、38…補足提供要求情報送信手段、40…履歴提供要求情報、41…補足提供要求情報、42…受付識別子、43…ユーザ識別子、44…資格識別子、45…個体識別子、46…履歴情報識別子、47…補足情報識別子、48…その他の識別子、53…履歴情報管理部、54…履歴提供要求情報受信手段、55…識別子解釈手段、56…履歴検索要求情報構築手段、57…履歴検索要求情報送信手段、58…履歴情報受信手段、59…総合履歴情報構築手段、5A…総合履歴情報送信手段、63補足情報管理部、64…補足提供要求情報受信手段、65…識別子解釈手段、66…補足検索要求情報構築手段、67…補足検索要求情報送信手段、68…補足情報受信手段、69…補足情報送信手段、72…総合履歴情報送信手段、73…付加価値情報構築手段、74…付加価値情報送信手段、81…履歴情報収集保存手段、82…識別子・履歴情報管理手段、83…履歴検索要求情報受信手段、84…履歴情報送信手段、85…識別子解釈手段、86…履歴情報収集ネットワーク、91…補足情報保存手段、92…識別子・補足情報管理手段、93…補足検索要求情報受信手段、94…補足情報送信手段、95…識別子解釈手段、97…インタフェース、99…他機関補足情報データベース、101…基本システム、102…支援システム、103…課金システム、104…セキュリティ確保システム、105…運用(監視・制御)システム、106…データ改竄チェックシステム。
【発明の属する技術分野】
本発明は、任意の対象物の生産、加工、流通における履歴情報、または履歴に関連する補足情報を提供するシステム及び方法等に関し、特に、生産、加工、流通の任意の工程における対象物の履歴情報及びその前後の全工程の生産、加工、流通に関する対象物の履歴情報等を提供するシステム及び方法等に関する。
【0002】
また、情報提供要求者の情報提供要求に応じて、情報コーディネータが履歴情報等を提供することにより、情報の質または量に対して情報コーディネータが情報提供要求者から課金するシステム及び方法等に関する。
【0003】
【従来の技術】
消費者に食への安心感、安全情報を与えるべく、店舗に並んでいる食品がいつ、どこで、どのように生産、流通してきたかを把握することができる履歴追跡システム(トレーサビリティシステム)が多く提案、実施されている。
【0004】
例えば、店舗等に履歴情報を閲覧するための端末を設置し、消費者が商品を購入する段階で、商品に添付された識別コード等を端末に入力することにより、購入する商品の履歴情報等を閲覧する方法等が試験的に行われている。しかし、情報提供要求者である消費者は、情報提供者が掲載している生産者名、生産条件等の固定的な履歴情報等を閲覧することができるだけであり、生産、加工、流通工程に関する包括的な履歴情報や産地毎の商品のPRのような商品に関する補足情報を入手することはできなかった。
【0005】
また、履歴情報が掲載されているホームページのURLと商品を特定する個体識別コード等の情報が商品に記載されており、店舗等で消費者が購入した後に、例えばインターネット等を介して、商品に記載されているURLを入力してホームページにアクセスし、個体識別コードを入力して商品の履歴情報等を閲覧する方法も実施されている。しかし、ホームページに掲載されている履歴情報は、店舗に設置した端末から得られる情報と同様に、情報提供者が掲載している生産者名、生産条件等の固定的な履歴情報等だけであり、生産、加工、流通工程に関する包括的な履歴情報や産地毎の商品のPRのような商品に関する補足情報を入手することはできない。
【0006】
図1に示す識別子付与による農産物の流通システム(例えば、特許文献1参照)では、生産者が農産物に識別子を付与するとともに、識別子と農産物の個体情報をデータベース化することにより、農産物を購入した消費者が識別子により農産物の個体情報を自由に入手するようになしている。しかし、消費者は、生産者が中立の第3者機関に登録した、生産、加工、流通おける任意の一工程に関する履歴情報しか閲覧できないため、その工程の前後の工程を含めた生産、加工、流通に関する包括的な履歴情報を得ることは不可能であった。
【0007】
農林水産省の平成13年度フードシステム連携強化・循環推進技術確立事業の現地実証検討のテーマである「ITを利用した青果物の流通情報管理システムの実証検討(実施者:株式会社山武)」では、流通環境の計測システムを利用して青果物の流通経路と流通環境の情報収集を行い、インターネットを通じてユーザが必要な情報を得ることができる情報管理システムの実証検討を行っている。しかし、小売店で消費者が商品を購入した後にしか履歴情報を見ることができないだけでなく、生産者、加工業者、流通業者等があらかじめ提供している生産者情報、出荷情報、流通時の保管情報、流通経路等の限られた情報しか消費者は閲覧することができない。
【0008】
インターネットの検索エンジンでは、キーワードを基にして、キーワードを含んだ情報、またはキーワードと類似する語句を含んだ情報を検索、抽出、収集するサービスが提供されているが、この方法を履歴情報検索に利用した場合、例えば任意の対象物に個体識別コードがつけられており、その個体識別コードをキーワードとみなしてその対象物の履歴情報を入手しようとすると、個体識別コードで特定できる工程における履歴情報を収集することができる。しかし、対象物は複数の生産、加工、流通工程を経て製造、生産されており、その個体識別コードで特定できる工程を除く前の工程及び後の工程における履歴情報を特定し入手することは非常に困難である。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−302105号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、履歴情報を入手したい対象物の生産、加工、流通の最終工程である店舗等の販売段階、または販売後の段階から遡って履歴情報を入手することしかできず、入手できる履歴情報も、情報提供者が提供する範囲に限定され、固定の履歴情報を閲覧することしかできなかった。
【0011】
また、例えば任意の対象物に対象物を特定する個体識別コードが付けられている場合、その個体識別コードで特定できる工程における履歴情報データを収集することはできるが、その個体識別コードで特定できる工程を除く、前の工程及び後の工程における履歴情報を特定し入手することは非常に困難であった。
【0012】
また、対象物の生産、加工、流通の各工程における履歴情報及びそれに関連する補足情報は、それぞれ、複数の組織が管理する多数の履歴情報データベース及び補足情報データベースに保管されているが、それらのデータベースに保管されている各種情報を有効に検索、抽出、加工して、情報提供要求者の多様な情報要求に応えることができなかった。
【0013】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、情報提供要求者が、対象物の生産、加工、流通工程における所望の履歴情報及び履歴情報に関する補足情報を検索し、抽出し、加工して構築した所望の履歴情報及び、履歴情報に補足情報を付加した付加価値情報を入手することのできる履歴追跡・情報提供システム及びその方法等を提供することにある。また、該履歴追跡・情報提供システム及び方法において、情報コーディネータが、情報提供要求者に履歴情報または付加価値情報を提供し、その情報の質及び情報の量に応じた情報提供料を課金する情報提供システム及びその方法を提供することも本発明の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1の発明では、ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を該ユーザに提供する履歴追跡・情報提供システムであって、ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、該履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースとを含有し、前記要求受付部は、ユーザの適格性を判定する資格判定手段と、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する情報提供範囲決定手段と、決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記履歴情報管理部に要求するための履歴提供要求情報を構築する履歴提供要求情報構築手段と、構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部と前記情報提供部に送信する履歴提供要求情報送信手段とを有し、前記履歴情報管理部は、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する履歴提供要求情報受信手段と、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、解釈に従い、前記一の工程の一の対象物に対応する履歴情報と前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報との検索を前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する履歴検索要求情報構築手段と、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する履歴検索要求情報送信手段と、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する履歴情報受信手段と、前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する総合履歴情報構築手段と、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する総合履歴情報送信手段とを有し、前記情報提供部は、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する総合履歴情報送信手段を有し、前記履歴情報データベースは、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集し保存する履歴情報収集保存手段と、一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子及び対応する履歴情報とを関連づけて管理する識別子・履歴情報管理手段と、前記履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する履歴検索要求情報受信手段と、履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する履歴情報送信手段と、前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する識別子解釈手段とを有することを特徴とする履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0015】
請求項1の発明によると、ユーザは、要求受付部、履歴情報管理部、情報提供部を介して、履歴情報ネットワークから、物の生産、加工、流通における一の工程における一の対象物の履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の該対象物の履歴情報を取得することができる。
【0016】
請求項2の発明では、前記に加え、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部と、該補足情報を保管する補足情報データベースとを含有し、前記要求受付部は、前記に加え、ユーザの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする履歴・補足情報区分け手段と、決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記補足情報管理部に要求するための補足提供要求情報を構築する補足提供要求情報構築手段と、構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する補足提供要求情報送信手段とを有し、前記補足情報管理部は、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する補足提供要求情報受信手段と、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、解釈に従い、必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する補足検索要求情報構築手段と、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する補足検索要求情報送信手段と、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する補足情報受信手段と、前記補足情報を前記情報提供部へ送信する補足情報送信手段とを有し、前記情報提供部は、前記に加え、前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する付加価値情報構築手段と、付加価値情報をユーザに送信する付加価値情報送信手段とを有し、前記補足情報データベースは、前記補足情報管理部から送られた補足検索要求情報を受信する補足検索要求情報受信手段と、補足情報を補足情報管理部へ送信する補足情報送信手段と、補足情報を保存する補足情報保存手段と、補足検索要求情報に含まれる補足情報識別子と補足情報との対応付けを行う識別子・補足情報管理手段とを有することを特徴とする請求項1記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0017】
請求項2の発明によると、物の生産、加工、流通における一の工程における一の対象物の履歴情報と該一の工程の少なくとも前後一工程の該対象物の履歴情報のみならず、該履歴情報に間接的に関連する補足情報を、履歴情報と補足情報からなる付加価値情報の形で取得することができる。
【0018】
請求項3の発明では、前記履歴情報データベースに保存されている履歴情報が、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが集合した群情報で構成され、これらが階層構造をなすことを特徴とする請求項1または2何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0019】
請求項3の発明によれば、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが関連づけられているので、ユーザは一の工程だけでなく、その他の前後の工程に関する履歴情報も知ることができる。
【0020】
請求項4の発明では、前記ユーザに提供する情報の質、量、付加サービスの対価として利用料金を計算しユーザに請求する課金部と、システムを監視し制御する運用部と、システムのセキュリティを確保するセキュリティ確保部と、前記各種情報データベースに保存されている情報の改竄を監視し防御する改竄阻止部とを有する支援システムを情報通信網を介して接続したことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0021】
請求項4の発明によれば、ユーザへのサービスに対する課金するとともに、システムを安全に運用することができる。
【0022】
請求項5の発明では、前記要求受付部と情報提供部と履歴情報管理部と補足情報管理部とを含むサーバを情報コーディネータが運営し、前記ユーザに提供した情報の質、量、付加サービスに対応して課金することを特徴とする請求項2乃至4何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0023】
請求項5の発明によれば、金融機関の口座番号等の決済情報が管理されており、情報コーディネータはユーザに提供する情報量等に応じて料金を徴収することができる。
【0024】
請求項6の発明では、前記ユーザが情報提供する情報利用者と前記ユーザまたは前記情報コーディネータとの間で情報を交換するコミュニケーション支援システムを付加したことを特徴とする請求項5項記載の履歴追跡・情報提供システムをもって解決手段とする。
【0025】
請求項6の発明によれば、情報コーディネータと相手方との2者間での対話が可能になる。
【0026】
請求項7の発明では、ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を該ユーザに提供する履歴追跡・情報提供方法であって、要求受付部が、ユーザからの情報提供要求を受け付ける工程と、前記要求受付部が、ユーザの適格性を判定する工程と、前記要求受付部が、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する工程と、前記要求受付部が、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部に、決定した範囲で履歴情報の取得を要求するための履歴提供要求情報を構築する工程と、前記要求受付部が、構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部とユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部に送信する工程と、前記履歴情報管理部が、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する工程と、前記履歴情報管理部が、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する工程と、前記履歴情報管理部が、解釈に従い、前記一の工程の一の対象物に対応する履歴情報と前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を、履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する工程と、前記履歴情報管理部が、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する工程と、前記履歴情報データベースが、前記履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する工程と、前記履歴情報データベースが、前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する工程と、前記履歴情報データベースが、履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する工程と、前記履歴情報管理部が、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する工程と、前記履歴情報管理部が、前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する工程と、前記履歴情報管理部が、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する工程と、前記情報提供部が、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する工程とを有することを特徴とする履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0027】
請求項8の発明では、前記履歴情報データベースは、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集、保存し、一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子またはこれとともに対応する履歴情報とを関連づけて管理することを特徴とする請求項7記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0028】
請求項7、8の発明によれば、ユーザは、要求受付部、履歴情報管理部、情報提供部を介して、履歴情報ネットワークから、物の生産、加工、流通における一の工程における一の対象物の履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の該対象物の履歴情報を取得することができる。
【0029】
請求項9の発明では、前記要求受付部が、ユーザからの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする工程と、前記要求受付部が、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部に、決定した範囲において、補足情報を取得することを要求するための補足提供要求情報を構築する工程と、前記要求受付部が、構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する工程と、前記補足情報管理部が、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する工程と、前記補足情報管理部が、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する工程と、前記補足情報管理部が、解釈に従い、必要な情報の検索を、前記補足情報を保管する補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する工程と、前記補足情報管理部が、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する工程と、前記補足情報データベースが、前記補足情報管理部から送られた補足検索要求情報を受信する工程と、前記補足情報データベースが、補足情報を補足情報管理部へ送信する工程と、前記補足情報管理部が、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する工程と、前記補足情報管理部が、前記補足情報を前記情報提供部へ送信する工程と、前記情報提供部が、前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する工程と、前記情報提供部が、前記総合履歴情報に代えて前記付加価値情報をユーザへ送信する工程とを有することを特徴とする請求項7または8何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0030】
請求項10の発明では、前記補足情報データベースは、補足検索要求情報に含まれる補足情報識別子と補足情報との対応付けを行い、補足情報を保存することを特徴とする請求項9記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0031】
請求項9、10の発明によれば、物の生産、加工、流通における一の工程における一の対象物の履歴情報と該一の工程の少なくとも前後一工程の該対象物の履歴情報のみならず、該履歴情報に間接的に関連する補足情報を、履歴情報と補足情報からなる付加価値情報の形で取得することができる。
【0032】
請求項11の発明では、前記履歴情報データベースに保存されている履歴情報が、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが集合した群情報で構成され、これらが階層構造をなすことを特徴とする請求項7乃至10何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0033】
請求項11の発明によれば、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが関連づけられているので、ユーザは一の工程だけでなくその他前後の工程に関する履歴情報も知ることができる。
【0034】
請求項12の発明では、前記要求受付部が、提供する情報の質、量、その他の要求されるオプションサービスに関する情報及び課金に関する情報を、前記ユーザに提供する情報の質、量、付加サービスの対価として利用料金を計算しユーザに請求する課金部に送信する工程と、前記情報提供部が、前記課金部に対してサービス完了通知を行う工程とを有することを特徴とする請求項7乃至11何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0035】
請求項12の発明によれば、システムがユーザに提供するサービスに応じて、ユーザに対して課金することができる。
【0036】
請求項13の発明では、前記要求受付部と情報提供部と履歴情報管理部と補足情報管理部とが構成するサーバを情報コーディネータが運営し、前記ユーザに提供した情報の質、量、付加サービスに対応して課金することを特徴とする請求項9乃至12何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0037】
請求項13の発明によれば、金融機関の口座番号等の決済情報が管理されており、情報コーディネータはユーザに提供する情報量等に応じて料金を徴収することができる。
【0038】
請求項14の発明では、前記ユーザが情報提供する情報利用者と前記ユーザまたは前記情報コーディネータとの間で情報を交換することを特徴とする請求項7乃至13何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法をもって解決手段とする。
【0039】
請求項14の発明によれば、情報コーディネータと相手方との2者間での対話が可能になる。
【0040】
請求項15の発明では、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を蓄積し、該履歴情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴情報データベースであって、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集し保存する履歴情報収集保存手段と、前記一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子またはこれとともに対応する履歴情報とを関連づけて管理する識別子・履歴情報管理手段と、一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する履歴検索要求情報受信手段と、履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する履歴情報送信手段と、前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する識別子解釈手段とを有することを特徴とする履歴情報データベースをもって解決手段とする。
【0041】
また、請求項16の発明では、ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を収集、保管する履歴情報データベース及び履歴情報に間接的に関連する補足情報を保管する補足情報データベースを検索し、所望の履歴情報と補足情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴追跡・情報提供サーバであって、ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部とを含有し、前記要求受付部は、ユーザの適格性を判定する資格判定手段と、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する情報提供範囲決定手段と、ユーザの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする履歴・補足情報区分け手段と、決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記履歴情報管理部に要求するための履歴提供要求情報を構築する履歴提供要求情報構築手段と、構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部と前記情報提供部に送信する履歴提供要求情報送信手段と、決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記補足情報管理部に要求するための補足提供要求情報を構築する補足提供要求情報構築手段と、構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する補足提供要求情報送信手段とを有し、前記履歴情報管理部は、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する履歴提供要求情報受信手段と、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、解釈に従い、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する履歴検索要求情報構築手段と、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する履歴検索要求情報送信手段と、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する履歴情報受信手段と、前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する総合履歴情報構築手段と、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する総合履歴情報送信手段とを有し、前記補足情報管理部は、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する補足提供要求情報受信手段と、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、解釈に従い必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する補足検索要求情報構築手段と、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する補足検索要求情報送信手段と、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する補足情報受信手段と、前記補足情報を前記情報提供部へ送信する補足情報送信手段とを有し、前記情報提供部は、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する総合履歴情報送信手段と、前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する付加価値情報構築手段と、付加価値情報をユーザに送信する付加価値情報送信手段とを有することを特徴とする履歴追跡・情報提供サーバをもって解決手段とする。
【0042】
さらに、請求項17の発明では、ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースと履歴情報に間接的に関連する補足情報を保管する補足情報データベースとを検索し、所望の履歴情報と補足情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴追跡・情報提供プログラムであって、ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部とを含有するサーバにおいて、ユーザからの情報提供要求に従い、前記要求受付部に、ユーザの適格性を判定させ、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定させ、ユーザからの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けさせ、決定した範囲で履歴情報管理部に履歴情報の取得を要求するための履歴提供要求情報と補足情報管理部に補足情報の取得を要求するための補足提供要求情報とを構築させ、構築した履歴提供要求情報と補足提供要求情報とをそれぞれ前記履歴情報管理部と前記情報提供部、または、前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信させ、前記履歴情報管理部に、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信すると、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈させ、その解釈に従い、前記一の工程の一の対象物の履歴情報及び前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を、前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築させ、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信させ、前記補足情報管理部に、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信すると、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈させ、その解釈に従い必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築させ、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信させ、前記履歴情報管理部に、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信すると、前記履歴情報を加工させ、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築させ、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信させ、前記補足情報管理部に、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信すると、前記補足情報を前記情報提供部へ送信させ、前記情報提供部に、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報と補足提供要求情報とに従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報と補足情報管理部から送信された補足情報とを加工し、付加価値情報を構築させ、該付加価値情報をユーザへ送信させることを特徴とする履歴追跡・情報提供プログラムをもって解決手段とする。
【0043】
請求項15乃至17の発明によれば、請求項17のプログラムにより請求項15のサーバの運用を情報コーディネータが行い、ユーザの該サーバへの要求に従い請求項15の履歴情報データベース及び別に設置された補足情報データベースにアクセスすることによって、ユーザの所望する履歴情報及び捕捉情報を提供することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の一の実施形態にかかるシステム構成を示したブロック図である。本システムにおいて、20はユーザ、21はユーザによる情報提供要求を受け付け処理する要求受付部、22はユーザ所望の情報をユーザに提供する情報提供部、24は物の生産、加工、流通における履歴情報を構築等する履歴情報管理部、25は履歴情報に関して補足的な補足情報を構築等する補足情報管理部、26は履歴情報を蓄積する履歴情報データベース、27は補足情報を蓄積する補足情報データベース、23は要求受付部21と情報提供部22と履歴情報管理部24と補足情報管理部25とを結ぶ情報通信網及び履歴情報管理部24と履歴情報データベース、補足情報管理部25と補足情報データベース27とを結ぶ情報通信網である。
【0045】
図3は、本システムにおける要求受付部31の機能ブロック図である。30は要求受付部31に対して情報提供要求をするユーザ、31は要求受付部全体を指し、32はユーザ30の登録の有無により、ユーザ30のシステムへの参加の資格の有無を決定する資格判定手段、33はユーザが要求している情報が提供可能な範囲内にあるかを判定する情報提供範囲判定手段、34はユーザ30の情報提供要求を履歴情報の要求と補足情報の要求とに区分けする履歴・補足情報区分け手段、35は履歴情報管理部3Bに履歴情報を要求する履歴提供要求情報を構築する履歴提供要求情報構築手段、36は該履歴提供要求情報を履歴情報管理部3Bへ送信する履歴情報送信手段、37は補足情報管理部3Aに補足情報を要求する補足提供要求情報を構築する補足提供要求情報構築手段、38は該補足提供要求情報を補足情報管理部3Aへ送信する補足情報送信手段である。要求受付部31は情報通信網39により、補足情報管理部3A、履歴情報管理部3B、情報提供部3Cに接続している。また、前記資格判定及び情報提供範囲判定のため、ユーザ30の情報要求に含まれる個人を特定するユーザ識別子とそれに対応する資格識別子とを登録しておくデータベース(図示せず)を要求受付部31に設置する。
【0046】
ユーザ30が要求受付部31に、情報提供を要求すると、資格判定手段32によりユーザ30のユーザ識別子がデータベースに登録されているかを確認し、ユーザ30のシステムへの参加の資格の有無を決定する。ユーザ30のユーザ識別子が登録されておらず、ユーザ30を不適格と判断した場合は、ユーザ30に対して情報提供要求の拒否を通知する。
【0047】
ユーザ30のシステムへの参加が認められれば、続いて情報提供範囲判定手段33によりユーザ30の要求が、資格識別子が特定する提供可能な範囲にあるかを確認する。例えば、本システムが農産物に関する情報を提供するシステムであるとする。レタスとキャベツとキュウリの情報を知りたいユーザ30は、予め登録料をシステムサービス提供者等に払うなどして、レタスとキャベツとキュウリを特定する資格識別子を、ユーザ30のユーザ識別子と対応させてデータベースに蓄積しておく。このとき、ユーザ30が、レタスとキャベツとキュウリとトマトに関する情報を要求したとしても、資格識別子はレタスとキャベツとキュウリしか特定しないのでトマトは特定範囲外にあたり、トマトを範囲外として削除し、レタス、キャベツ、キュウリを情報提供可能範囲としてユーザ30に通知する。
【0048】
続いて、履歴・補足情報区分け手段34によりユーザ30の情報提供要求を、物の生産、加工、流通における履歴に関する情報要求と履歴情報に対応する物の補足情報の要求とに区分けする。
【0049】
次に履歴提供要求情報構築手段35により、履歴情報を履歴情報管理部3Bに要求するための履歴提供要求情報を構築する。この構築した履歴提供要求情報を履歴提供要求情報送信手段36により履歴情報管理部3Bへ送信する。
【0050】
ユーザ30の情報要求が補足情報の要求も含んでいる場合は、履歴提供要求情報の構築・送信と並行してまたは後に、補足提供要求情報構築手段37により補足情報を補足情報管理部3Aに要求するための補足提供要求情報を構築し、補足提供要求情報送信手段38により補足情報管理部3Aへ送信する。
【0051】
履歴提供要求情報送信手段36は、履歴情報管理部3Bだけでなく情報提供部3Cにも履歴提供要求情報を送信する。また、補足提供要求情報送信手段38は、補足情報管理部3Aだけでなく情報提供部3Cにも補足提供要求情報を送信する。
【0052】
図4は履歴提供要求情報40と補足提供要求情報41の構成例を示す図である。これらは、例えば、要求受付部がユーザからの情報提供要求を受けた時の受付番号を特定する受付識別子42と、ユーザを特定するユーザ識別子43と、ユーザが要求できる情報の範囲等を規定する資格識別子44と、ユーザが情報提供を要求する対象物であって、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物を特定する個体識別子45を共通して有している。履歴提供要求情報40は、要求受付部がユーザに対して提供可能範囲内であると判定した履歴情報の内容を特定する履歴情報識別子46を有し、補足提供要求情報41は、要求受付部がユーザに対して提供可能範囲内であると判定した補足情報の内容を特定する補足情報識別子47を有している。また、両者ともその他の識別子48を有している。
【0053】
履歴提供要求情報40は履歴情報管理部及び情報提供部に送信され、補足提供要求情報41は補足情報要求管理部及び情報提供部に送信される。履歴情報管理部及び補足情報管理部は、それぞれに送信された履歴提供要求情報40及び補足提供要求情報41に記載の提供すべき情報を特定する各識別子に従って、必要な情報を複数の履歴情報データベース及び補足情報データベースから検索し、抽出し、加工し、情報提供部に受け渡す各処理を行う。
【0054】
要求受付部が決定したユーザに受け渡す履歴情報の内容を特定する履歴情報識別子及び補足情報の内容を特定する補足情報識別子は、要求受付部が決定した
履歴情報、補足情報を構成するために必要なさらに細かい内容を示す複数の識別子で構成され階層化されている。
【0055】
図5は、本システムにおける履歴情報管理部53の機能ブロック図である。履歴情報管理部53は、情報通信網52を介して要求受付部50と情報提供部51と接続している。また、複数の履歴情報データベース5Bとも接続している。履歴情報管理部53は、要求受付部50から送信された履歴提供要求情報を受信する履歴提供要求情報受信手段54、履歴提供要求情報に含まれている受付識別子、ユーザ識別子、資格識別子、個体識別子、履歴情報識別子、その他の識別子を解釈する識別子解釈手段55と、識別子解釈手段55の解釈により入手する必要のある履歴情報が属する履歴情報データベース5Bを検索するように履歴情報データベース5Bに要求するための履歴検索要求情報を構築する履歴検索要求情報構築手段56と、構築した履歴検索要求情報を情報通信網52を介して複数の履歴情報データベース5Bに送信する履歴検索要求情報送信手段57と、履歴情報データベース5Bからの当該履歴情報を受信する履歴情報受信手段58と、履歴提供要求情報に記載されている履歴情報識別子の構成に従って履歴情報データベース5Bから受信した所望の履歴情報から総合履歴情報を構築する総合履歴情報構築手段59と、該総合履歴情報を情報通信網52を介して情報提供部51に送信する総合履歴情報送信手段5Aとを有している。
【0056】
要求受付部50からの履歴提供要求情報を履歴情報管理部53の履歴提供要求情報受信手段54が受信すると、識別子解釈手段55が履歴提供要求情報の受付識別子、ユーザ識別子、資格識別子、個体識別子、履歴情報識別子及びその他の識別子を解釈し、履歴検索要求情報構築手段56が識別子解釈手段55の解釈により入手する必要のある履歴情報が属する履歴情報データベース5Bを検索するように履歴情報データベース5Bに要求するための履歴検索要求情報を構築し、履歴検索要求情報送信手段57が該履歴検索要求情報を通信網52を介して複数の履歴情報データベース5Bに送信する。履歴情報管理部53は、履歴情報受信手段58により履歴情報データベース5Bからの履歴提供要求情報が指定する履歴情報を受信し、要求した履歴情報が受信されているかを判定し、必要な全ての履歴情報を受信した後、総合履歴情報構築手段59により履歴提供要求情報に記載されている履歴情報識別子の構成に従って、履歴情報データベース5Bから受信した履歴情報を基に総合履歴情報を構築し、総合履歴情報送信手段5Aにより情報通信網52を介して総合履歴情報を情報提供部51へ送信する。
【0057】
履歴情報データベース5Bから履歴情報管理部53に送信される履歴情報には、履歴情報を送信した履歴情報データベース5Bを特定する履歴情報データベース識別子、履歴提供要求情報の履歴情報識別子に相当する履歴情報の有無等が含まれている。
【0058】
図6は、本システムにおける補足情報管理部63の機能ブロック図である。補足情報管理部63は、情報通信網62を介して要求受付部60と情報提供部61と接続している。また、複数の補足情報データベース6Aとも接続している。補足情報管理部63は、要求受付部60から送信された補足提供要求情報を受信する補足提供要求情報受信手段64、補足提供要求情報に含まれている受付識別子、ユーザ識別子、資格識別子、個体識別子、補足情報識別子、その他の識別子を解釈する識別子解釈手段65と、識別子解釈手段65の解釈により入手する必要のある補足情報が属する補足情報データベース6Aを検索するように補足情報データベース6Aに要求するための補足検索要求情報を構築する補足検索要求情報構築手段66と、構築した補足検索要求情報を情報通信網62を介して複数の補足情報データベース6Aに送信する補足検索要求情報送信手段67と、補足情報データベース6Aからの当該補足情報を受信する補足情報受信手段68と、補足情報を情報通信網62を介して情報提供部61に送信する補足情報送信手段69とを有している。
【0059】
要求受付部60からの補足提供要求情報を補足情報管理部63の補足提供要求情報受信手段64が受信すると、識別子解釈手段55が補足提供要求情報の受付識別子、ユーザ識別子、資格識別子、個体識別子、補足情報識別子及びその他の識別子を解釈し、補足検索要求情報構築手段66が識別子解釈手段65の解釈により入手する必要のある補足情報が属する補足情報データベース6Aを検索するように補足情報データベース6Aに要求するための補足検索要求情報を構築し、補足検索要求情報送信手段67が該補足検索要求情報を情報通信網62を介して複数の補足情報データベース6Aに送信する。補足情報管理部63は、補足情報受信手段68により補足情報データベース6Aからの補足提供要求情報が指定する補足情報を受信し、要求した補足情報が受信されているかを判定し、必要な全ての補足情報を受信した後、総合補足情報構築手段69により補足提供要求情報に記載されている補足情報識別子の構成に従って、補足情報データベース6Aから受信した補足情報を基に総合補足情報を構築し、総合補足情報送信手段6Aにより情報通信網62を介して総合補足情報を情報提供部61へ送信する。
【0060】
図7は本システムにおける情報提供部71の機能ブロック図である。情報提供部71において、72はユーザ70が履歴情報のみを要求している場合に、履歴情報管理部77から受け取った総合履歴情報をユーザ70へ送信する総合履歴情報送信手段、73は履歴情報管理部77及び捕捉情報管理部78から受信した履歴情報と補足情報から付加価値情報を構築する付加価値情報構築手段、74は構築した付加価値情報をユーザ70へ送信する付加価値情報送信手段を有する。また、情報提供部71は、情報通信網75を介して要求受付部76、履歴情報管理部77、補足情報管理部78と接続している。
【0061】
情報提供部71は、要求受付部76から履歴提供要求情報と補足提供要求情報を受け取り、付加価値情報を構築するにあたり、これらに従い付加価値情報構築手段73により付加価値情報を構築し、付加価値送信手段74によりユーザ70へ送信する。ユーザ70が履歴情報のみを要求しており、要求受付部76から履歴提供要求情報のみを受け取っている時は、総合履歴情報送信手段72により履歴情報管理部72から受け取った総合履歴情報をユーザ70へ送信する。
【0062】
図8は本システムにおける履歴情報データベース80の機能ブロック図である。また、履歴情報と対象物の流れも示している。履歴情報データベース80は、履歴情報収集ネットワーク86を介して、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物の履歴情報を収集し保存する履歴情報収集保存手段81と、履歴提供要求情報の有する個体識別子に該当する一の工程における一の対象物の履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程における一の対象物の個体識別子とを関連づけて管理する識別子・履歴情報管理手段82と、履歴情報管理部87から送られてくる履歴検索要求情報を受信する履歴検索要求情報受信手段83と、履歴検索要求情報に従って履歴情報を履歴情報管理部87に送信する履歴情報送信手段84と、履歴情報管理部87から送信される履歴検索要求情報に含まれる各種識別子を解釈する識別子解釈手段86とを有する。また、複数の各履歴情報データベース80は、任意の対象物の、生産、加工、流通等の任意の工程毎に独立して存在し、情報通信網88を介して履歴情報管理部87と接続している。
【0063】
履歴情報収集保存手段81は、履歴情報データベース80への履歴情報収集にあたり、該当する工程の対象物の個体識別子をセンサで計測し、センサと履歴情報データベース80とをセンシングネットワークで接続して、自動的に履歴情報データベース80に収集、保管する構成が可能である。また、メモリカード、MO(Magnet Optical disk)、フレキシブルディスクなどの電子媒体に収集される履歴情報は、別途、メモリカード、MO、フレキシブルディスクを読み取る端末を介して履歴情報データベース80に保管される。さらには、紙媒体に記録されている履歴情報は、スキャナ等によって履歴情報データベース80に記録する、または、手動により端末から入力して履歴情報データベース80に蓄積する。
【0064】
一の対象物の一の工程の履歴情報は、識別子・履歴情報管理手段82により個体識別子と対応づけて管理される。例えば、履歴情報は履歴情報の種類、内容等を示す個体識別子とともに、識別子・履歴情報管理手段82により履歴情報データベース80に管理される。また、一の工程の対象物の少なくとも前後一工程の対象物を特定する個体識別子と当該履歴情報に対応する個体識別子の関連づけが行われる。例えば、図8において、工程Cにおける個体識別子C−1に該当する対象物Cが、前工程Aにおける個体識別子A−1に該当する対象物Aと、前工程Bにおける個体識別子B−1に該当する対象物Bとで構成される場合、履歴情報データベース80は、個体識別子C−1と個体識別子A−1及びB−1を関連させて保存する。同様に、後工程Dにおいて個体識別子C−1を有する対象物Cが、それぞれ個体識別子D−1または個体識別子D−2を有する対象物Dに加工される場合は、個体識別子C−1を個体識別子D−1及びD−2と関連づけて、履歴情報データベース80に保存する。また、例えば、工程Cにおける個体識別子C−1に該当する対象物Cが、個体識別子A−1に該当する対象物Aと、個体識別子B−1に該当する対象物Bとで構成されている場合、対象物Cの個体情報は、個体識別子A−1に該当する対象物Aの個体情報と、個体識別子B−1に該当する対象物Bの個体情報とが集合した状態で保存されるだけでなく、工程Cにおいて加工されて構成された群情報としても保存され、これらは論理的に階層構造となる。
【0065】
なお、ここでは対象物毎に個体識別子を付与して履歴情報を管理する方法を例にして説明しているが、一の工程を経ても対象物の形態や管理する単位が変わらない場合等は、同一の個体識別子で対象物を特定し、工程を経る毎に対象物の履歴情報を追記する方法も可能である。この場合も、例えば、時間、場所等の、工程を特定する個体情報によって履歴情報は階層化される。
【0066】
履歴情報データベース80は、履歴検索要求情報受信手段83により履歴情報管理部87から送信される履歴検索要求情報を受信し、履歴検索要求情報に含まれる履歴情報データベース識別子、個体識別子、履歴情報データベース80から抽出すべき履歴情報を特定する履歴情報識別子等を識別子解釈手段85により解釈し、保存している個体識別子とその履歴情報、関連する各種識別子から履歴情報を抽出し、履歴情報送信手段84により履歴情報管理部87に送信する。履歴情報データベース80から履歴情報管理部87に送信される情報は、履歴検索要求情報に含まれる履歴情報識別子に対応する履歴情報がある場合は、例えば、履歴情報データベース80の識別子(履歴情報データベース識別子)と当該履歴情報とで構成され、また、履歴情報がない場合は、例えば、履歴情報データベース80の識別子(履歴情報データベース識別子)と履歴情報が無いという情報とで構成される。
【0067】
ここでは、各工程間の個体識別子の関連づけを、識別子・履歴情報管理手段82により履歴情報データベース80で行っているが、履歴情報管理部87が工程間の個体識別子の管理を行ってもよい。また、一貫した複数の工程内、1建物内、1工場内、1組織内等の関連の深い工程間の個体識別子の管理を履歴情報データベース80で行い、その他の個体識別子の管理を履歴情報管理部87で行うようにしてもよい。また、個々の履歴情報データベース80が収集・保管している履歴情報の種類、内容を管理、把握し、履歴情報管理部87からの履歴検索要求情報により履歴情報データベース80が管理している履歴情報を抽出する構成について説明したが、履歴情報管理部87に個々の履歴情報データベース80が収集、保管している履歴情報の種類、内容等の全て、または、一部の情報を管理させることにより、履歴情報管理部87が抽出したい履歴情報を保管している履歴情報データベース80を特定し、特定された履歴情報データベース80にだけ、直接、履歴検索要求情報を送信し、所望の履歴情報を入手してもよい。また、他の履歴追跡・情報提供システムとの間で個体識別子を関連付けるインタフェースを構築することにより、他のシステムが管理する工程まで履歴情報を検索することが可能になる。
【0068】
図9は本システムにおける補足情報データベース90の機能ブロック図である。補足情報データベース90は、補足情報を保存する補足情報保存手段91と、補足提供要求情報の有する個体識別子と補足情報との対応づけを行う識別子・補足情報管理手段92と、補足情報管理部96から送られてくる補足検索要求情報を受信する補足検索要求情報受信手段93と、補足検索要求情報に従って補足情報を補足情報管理部96に送信する補足情報送信手段94と、補足情報管理部96から送信される補足検索要求情報に含まれる各種識別子を解釈する識別子解釈手段95とを有する。また、補足情報の管理組織、補足情報の種類等に応じて複数の独立した補足情報データベース90及び他機関補足情報データベース99が存在し、情報通信網98を介して補足情報管理部96と接続している。
【0069】
補足情報データベース90は、補足検索要求情報受信手段93により補足情報管理部96から送信される補足検索要求情報を受信し、補足検索要求情報に含まれる補足情報データベース識別子、補足情報データベース90から抽出すべき補足情報を特定する補足情報識別子等を識別子解釈手段95により解釈し、保存している補足情報識別子とその補足情報、関連する各種識別子から補足情報を抽出し、補足情報送信手段94により補足情報管理部96に送信する。補足情報データベース90から補足情報管理部96に送信される情報は、補足検索要求情報に含まれる補足情報識別子に対応する補足情報がある場合は、例えば、補足情報データベース90の識別子(補足情報データベース識別子)と当該補足情報とで構成され、また、補足情報がない場合は、例えば、補足情報データベース90の識別子(補足情報データベース識別子)と補足情報が無いという情報とで構成される。
【0070】
また、個々の補足情報データベース90が収集・保管している補足情報の種類、内容を管理、把握し、補足情報管理部96からの補足検索要求情報により補足情報データベース90が管理している補足情報を抽出する構成について説明したが、補足情報管理部96に個々の補足情報データベース90が収集、保管している補足情報の種類、内容等の全て、または、一部の情報を管理させることにより、補足情報管理部96が抽出したい補足情報を保管している補足情報データベース90を特定し、特定された補足情報データベース90にだけ、直接、補足検索要求情報を送信し、所望の補足情報を入手してもよい。
【0071】
また、ここでは、履歴情報と補足情報とを独立して検索、抽出、加工する実施形態を示したが、詳細な分析結果等の数値データで構成される履歴情報と1対1で対応するが、履歴情報の詳細が分からなければ検索できない補足情報の場合、要求受付部において履歴情報が履歴情報管理部に集まった段階で、要求受付部の内容を確認後に補足提供要求情報を構築し、補足情報要求を送信してもよい。
【0072】
さらにまた、補足情報管理部96は、補足検索要求情報を別機関のデータベースの要求フォーマットに変換して送信するとともに、別の機関からの補足情報を補足情報管理部96で処理できるフォーマットに変換するインタフェース97を付加することにより、別の機関が管理している補足情報データベース99の補足情報を利用することができる。
【0073】
上記の各機能部は、基本的にはコンピュータ(サーバ、パソコン)等に搭載されている。これにより、各機能部が情報通信網を介して接続され、必要な情報を流通させ、履歴追跡・情報提供サービスを提供する。情報通信網は、各機能部が個別にコンピュータに搭載される場合は、コンピュータ間を接続する公衆網、専用線、IPネットワーク、LAN、WAN等で構築される。複数の機能が1台のコンピュータに搭載される場合は、コンピュータ内の内部バス、外部バス等で構築される。
【0074】
図10に本基本システム101をサポートする支援システム102を追加し拡張した構成を示す。ユーザ100へ提供する情報の質、量等を測定し、予め決められた規定に従ってユーザ100に情報提供料を要求する課金システム103、本基本システム101のセキュリティポリシーに従って本基本システム101のセキュリティを確保するセキュリティ確保システム104、本基本システム101の作動状況を監視し、制御することによりシステムを円滑に運用する運用システム105、履歴情報データベース107と補足情報データベース108とに収集、保管されているデータの改竄をチェックし防止する改竄防止システム106等の支援システム102と連携してもよい。
【0075】
上記システムを用いたユーザ100への課金の実施形態を示す。ユーザ100は、ユーザ個人を特定する個人識別子、ユーザの要求できる情報範囲等の資格を特定するユーザの資格識別子、要求したい情報を特定する情報識別子、または要求したい情報を特定するに足るキーワード等の情報を、情報要求受付時に要求受付部109に提供する。要求受付部109は、提供する情報の量、質、その他の要求されるオプションサービスに関する情報等、課金に必要な情報を課金システム103に対して送信する。ユーザ100が情報の提供を受け、課金システム103に対してサービス完了通知をしたときに、予め規定されている提供情報の質、量、その他のオプションとしてユーザ100が要求したサービスの対価を、課金システム103が計算する。
【0076】
図11及び12は、本システムの基本的な動作シーケンスを示している。ユーザが要求受付部に対して情報提供を要求する。ユーザからの情報提供要求を受け、要求受付部はユーザの資格、情報を提供できる範囲等の判定を行う。ユーザの情報提供範囲が適切である判定した場合、要求受付部は履歴提供要求情報と補足提供要求情報を構築し、履歴情報管理部に履歴提供要求情報を、補足情報管理部に補足提供要求情報を、情報提供部に履歴提供要求情報と補足提供要求情報の両方をそれぞれ送信する。なお、ユーザを不適格と判定した場合、要求受付部はユーザにそれを通知する(図示なし)。また、情報提供要求の範囲を逸脱していると判定した場合、規定された範囲をユーザに通知するとともに、規定された範囲内の履歴提供要求情報及び捕捉提供要求情報を構築する(図示なし)。
【0077】
要求受付部がユーザと契約しており、ユーザの銀行口座等の決済情報を管理する場合、要求受付部が情報提供部に履歴提供要求情報と補足提供要求情報を送信すると同時に、提供する情報の質、量、その他要求されるオプションサービスの情報と課金に必要な情報を支援システムの課金部に送信する。
【0078】
履歴情報管理部は、履歴検索要求情報を構築し履歴情報データベースに送信する。また、補足情報管理部は、補足検索要求情報を構築し補足情報データベースに送信する(ここまで図11)。
【0079】
履歴情報データベースは、履歴検索要求情報を受け、該当する履歴情報を検索して履歴情報管理部に送信する。履歴情報管理部は、全ての履歴情報データベースから送信された履歴情報を基に総合履歴情報を構築し情報提供部に送信する。
【0080】
補足情報データベースは、補足検索要求情報を受け、該当する補足情報を検索して補足情報管理部に送信する。補足情報管理部は情報提供部に送信する。
【0081】
情報提供部は、履歴情報管理部から受信した総合履歴情報と補足情報管理部から受信した補足情報とから、ユーザの要求に対応した付加価値情報を構築しユーザに送信する。ユーザへの情報提供が完了すると、情報提供部が支援システムの課金部にサービスが完了したことを通知する。そして、支援システムの課金部はユーザの銀行口座から情報提供料を徴収する。
【0082】
次に図13は、本発明にかかる履歴追跡・情報提供システムの応用例であって、酪農製品を対象物とした場合に、酪農家の生産現場等の履歴情報を追跡、提供するシステムの具体例を示している。ここで、履歴追跡・情報提供システムを構成する要求受付部、履歴情報管理部、補足情報管理部、情報提供部は、情報コーディネータが管理するサーバに搭載されている。また、履歴情報データベースは、複数の酪農家や関連する機関にそれぞれ設置されており、情報コーディネータのサーバと履歴情報データベースは、情報通信網である閉域ネットワークを介して各種の情報を流通させる。また、補足情報データベースは、情報コーディネータに補足情報を提供する複数の機関等に設置されており、閉域ネットワークまたはインターネット等の情報通信網を介して情報コーディネータのサーバに接続されており、各種情報流通を行う。
【0083】
履歴情報データベースは、複数の農家と関連する機関等に置かれており、農家の履歴情報データベースには、牛の戸籍情報や飼養管理情報等の牛管理情報、搾乳牛情報や乳質情報等の搾乳管理情報、ミルクパーラの管理情報やバルククーラの管理情報等の生乳の搾乳・保管に関する保管管理情報が定期的に収集、保管されている。また、関連する機関等の履歴情報データベースには、複数の農家の情報を集計・解析処理した農家群管理情報、機関が独自に行っている生産等の工程の履歴情報である関連組織管理情報等の履歴情報が収集、蓄積されている。
【0084】
酪農家やそれに関連する機関等に置かれている履歴情報データベースへの履歴情報の収集については、紙媒体に手書きで記載されている履歴情報は酪農家等がパソコン等の端末から履歴情報データベースに入力し、決められたフォーマットで紙媒体に印字されている履歴情報は、スキャナ等の入力機器で入力、文字認識することにより履歴情報データベースに収集、蓄積することができる。同様に、メモリカードやMO等の電子媒体に記録されている履歴情報は、各媒体に対応した入力端末から履歴情報データベースに収集、蓄積することができる。また、情報通信網を介して関連する機関等から送られてくる履歴情報を含む電子ファイルは、ネットワークを介して直接、履歴情報データベースに収集、蓄積することができる。酪農機器にセンサ等が付いている場合、図8に示すように履歴情報を収集し、自動的に履歴情報データベースに蓄積することもできる。
【0085】
酪農家での搾乳工程から履歴検索及び情報提供を行う場合、個々の乳牛から搾乳された生乳を対象物とし、該生乳に個体識別子を割り振り、農家に設置された履歴情報データベースで管理する。履歴情報としては、搾乳された乳牛を特定する識別子、搾乳された乳牛毎の乳質等の搾乳管理情報、該生乳を搾乳した農家とミルクパーラ等の場所を特定する識別子、搾乳日時を特定する識別子等がある。また、搾乳された牛毎の日々の飼養管理情報も個体識別子で管理されており、それぞれの乳牛から搾乳された生乳の個体識別子と、当該乳牛の搾乳日以前または以降の飼養情報を特定する個体識別子とが、履歴情報データベースにおいて関連づけられることにより、生乳の個体識別子から前工程の乳牛の飼養情報を抽出することができる。生乳を保管するバルククーラには、複数の乳牛から搾乳された生乳が合乳されて保管されており、同様に、個々の乳牛毎の生乳を特定する個体識別子と、搾乳された乳牛の個体識別子とを履歴情報データベースにおいて関連づけることにより、搾乳の後工程であるバルククーラ管理の履歴情報を抽出することができる。以上のように、対象物そのものに個体識別子を記載できない場合でも、履歴情報データベースで対象物を特定できるようにすることにより、一の対象物の一の工程から、前後の工程の履歴を検索することができる。
【0086】
個々の乳牛から搾乳された生乳を対象物とし、該生乳に付与された個体識別子から得られる履歴情報として乳質に関する情報をユーザが要求する場合、関連する補足情報として、例えば、乳質に関連するおいしさの理由、その牛乳と健康との関係、アレルギーとの関係、乳質にあった調理の仕方、またはそのような乳質の生乳を生み出す牛の育て方等をユーザに提供することができる。
【0087】
ユーザは、閉域ネットワークまたはオープンネットワークを介して、情報コーディネータのサーバにアクセスし、情報コーディネータに情報提供を要求し入手する。ユーザは、情報コーディネータと契約しており、情報コーディネータのサーバには、ユーザ情報としてユーザ識別子、資格識別子等が登録されている。また、金融機関の口座番号等の決算情報が管理されており、情報コーディネータは提供する情報量等に応じてユーザから料金を徴収する。
【0088】
情報コーディネータは、履歴情報だけを要求するユーザには、履歴情報管理部において構築した総合履歴情報のみを提供する。また、総合履歴情報に総合補足情報を加えた付加価値情報を要求するユーザには、履歴情報管理部において構築した総合履歴情報と補足情報管理部において構築した総合補足情報とを加工した付加価値情報を提供する。
【0089】
ユーザの履歴情報の活用としては、例えば、乳業メーカや小売業者が情報コーディネータから入手した酪農家の生産・保管情報、乳質情報等の履歴情報をバックデータとして、消費者に安心、安全な乳製品であることをPRすることができる。また、酪農家や酪農家団体等は、情報コーディネータから必要な飼養管理情報や保管管理情報を入手し、例えば、HACCP認定業者等の衛生・品質認定業者等に提供することにより、HACCP等の認定の取得、更新を行うことができる。
【0090】
ユーザの付加価値情報の活用としては、例えば、酪農家や乳業メーカが、情報コーディネータから入手した履歴情報に付随する、乳製品のおいしい情報、生産者の自慢、調理方法等の付加価値情報を提供することができ、付加価値の高い乳製品であることをPRできるとともに、酪農家や乳業メーカのコンセプト等の情報提供ができる。また、消費者団体等が、消費者と生産者との間のリスクコミュニケーションに必要な情報収集・情報提供を行うことができる。
【0091】
以上のように、情報コーディネータは、ユーザが必要な履歴情報及び履歴情報に補足情報を付加した付加価値情報を提供することにより、情報提供料を情報提供者から徴収するサービスを提供する。また、履歴情報データベースを情報コーディネータが管理し、履歴情報の更新等を行うサービスも提供できる。
【0092】
図14は、図13の実施形態において、乳業メーカと流通業者も含めた他の応用例を示す。酪農家、乳業メーカ、流通業者が一体となって本履歴追跡・情報提供システムを利用した場合、生産者から消費者に至る一貫した履歴追跡・情報提供サービスが可能となる。また、図8の説明したインタフェースを情報コーディネータのサーバに付加することにより、他のシステムの履歴情報まで検索できるようになる。さらには、酪農製品を対象物とした場合について説明したが、酪農製品以外の青果物、肉類等の畜産物、魚介類、その他の加工製品等を対象としても同様の履歴追跡・情報提供システムが適用できる。
【0093】
なお、図16は要求受付部がユーザから情報提供要求を受けた時のプログラムのフローチャート、図17は履歴情報管理部が履歴提供要求情報を受信した時のプログラムのフローチャート、図18は補足情報管理部が補足提供要求情報を受信した時のプログラムのフローチャート、図19は履歴情報管理部が履歴情報を受信した時のプログラムのフローチャート、図20は補足情報管理部が補足情報を受信した時のプログラムのフローチャート、図21は情報提供部が総合履歴情報と補足情報を受信した時のプログラムのフローチャートを示しており、上記の情報コーディネータが運営するサーバは、図16乃至図21のフローチャートに示される手順を備えるプログラムをインストールすることによって起動することができる。
【0094】
図15にコミュニケーション支援システムを付加した履歴追跡・情報提供システムの一実施形態を示す。ユーザが消費者等に情報を提供する場合、消費者に情報を提供すると同時に、消費者と情報コーディネータ間をコミュニケーション支援システムで接続し、コミュニケーション支援システムにより、消費者が望んでいる情報の種類、内容等を消費者に入力してもらうことにより、情報コーディネータは消費者に提供すべき情報を把握でき、必要な補足情報データベースのリアルタイムでの採用、更新等の利用率の高いシステム運用が可能となる。また、消費者と酪農家との間にコミュニケーション支援システムを接続することにより、酪農家と消費者間とで対話が可能となり、消費者は直接製品の情報を入手できるとともに、酪農家は消費者の要望を直接知ることができる。さらに、食の安心、安全等に関するリスクコミュニケーションに本発明を適用した場合、コミュニケーション支援システムにより消費者、生産者、流通業者との間での情報流通の円滑化が必須である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、物の生産、加工、流通における一の工程の一の対象物の履歴情報から少なくとも前後一工程の履歴を追跡して履歴情報を入手することができるとともに、関連する補足情報を検索、収集し、履歴情報に付加して付加価値情報としてユーザに供給することができる。
【0096】
また、情報コーディネータが、ユーザに履歴情報または付加価値情報を提供することにより、情報の質、量、付加サービスに応じた課金を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の識別子付与による農産物の流通システムを示した図
【図2】本発明の一実施形態に係るシステム構成を示したブロック図
【図3】本発明の一実施形態に係るシステムにおける要求受付部の機能ブロック図
【図4】本発明の一実施形態に係る履歴提供要求情報と補足提供要求情報の構成例を示す図
【図5】本発明の一実施形態に係るシステムにおける履歴情報管理部の機能ブロック図
【図6】本発明の一実施形態に係るシステムにおける補足情報管理部の機能ブロック図
【図7】本発明の一実施形態に係るシステムにおける情報提供部の機能ブロック図
【図8】本発明の一実施形態に係るシステムにおける履歴情報データベースの機能ブロック図
【図9】本発明の一実施形態に係るシステムにおける補足情報データベースの機能ブロック図
【図10】本発明の一実施形態に係るシステムをサポートする支援システムを追加し拡張した構成を示した図
【図11】本発明の一実施形態に係るシステムにおける動作シーケンスを示す図
【図12】本発明の一実施形態に係るシステムにおける動作シーケンスを示す図
【図13】本発明にかかる履歴追跡・情報提供システムの応用例を示す図
【図14】本発明にかかる履歴追跡・情報提供システムの他の応用例を示す図
【図15】本発明の一実施形態に係るシステムにコミュニケーション支援システムを付加した履歴追跡・情報提供システムの一実施形態を示す図
【図16】要求受付部がユーザから情報提供要求を受けた時のプログラムのフローチャート
【図17】履歴情報管理部が履歴提供要求情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【図18】補足情報管理部が補足提供要求情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【図19】履歴情報管理部が履歴情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【図20】補足情報管理部が補足情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【図21】情報提供部が総合履歴情報と補足情報を受信した時のプログラムのフローチャート
【符号の説明】20、30、70、100…ユーザ、21、31、50、60、76…要求受付部、22、51、61、71…情報提供部、23、39、3C、52、62、75、88、98…情報通信網、24、3B、77、87…履歴情報管理部、25、3A、78、96…補足情報管理部、26、5B、80、107…履歴情報データベース、27、6A、90、108…補足情報データベース、32…資格判定手段、33…情報提供範囲決定手段、34…履歴・補足情報区分け手段、35…履歴提供要求情報構築手段、36…履歴提供要求情報送信手段、37…補足提供要求情報構築手段、38…補足提供要求情報送信手段、40…履歴提供要求情報、41…補足提供要求情報、42…受付識別子、43…ユーザ識別子、44…資格識別子、45…個体識別子、46…履歴情報識別子、47…補足情報識別子、48…その他の識別子、53…履歴情報管理部、54…履歴提供要求情報受信手段、55…識別子解釈手段、56…履歴検索要求情報構築手段、57…履歴検索要求情報送信手段、58…履歴情報受信手段、59…総合履歴情報構築手段、5A…総合履歴情報送信手段、63補足情報管理部、64…補足提供要求情報受信手段、65…識別子解釈手段、66…補足検索要求情報構築手段、67…補足検索要求情報送信手段、68…補足情報受信手段、69…補足情報送信手段、72…総合履歴情報送信手段、73…付加価値情報構築手段、74…付加価値情報送信手段、81…履歴情報収集保存手段、82…識別子・履歴情報管理手段、83…履歴検索要求情報受信手段、84…履歴情報送信手段、85…識別子解釈手段、86…履歴情報収集ネットワーク、91…補足情報保存手段、92…識別子・補足情報管理手段、93…補足検索要求情報受信手段、94…補足情報送信手段、95…識別子解釈手段、97…インタフェース、99…他機関補足情報データベース、101…基本システム、102…支援システム、103…課金システム、104…セキュリティ確保システム、105…運用(監視・制御)システム、106…データ改竄チェックシステム。
Claims (18)
- ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を該ユーザに提供する履歴追跡・情報提供システムであって、
ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、該履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースとを含有し、
前記要求受付部は、
ユーザの適格性を判定する資格判定手段と、
情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する情報提供範囲決定手段と、
決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記履歴情報管理部に要求するための履歴提供要求情報を構築する履歴提供要求情報構築手段と、
構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部と前記情報提供部に送信する履歴提供要求情報送信手段とを有し、
前記履歴情報管理部は、
前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する履歴提供要求情報受信手段と、
前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、
解釈に従い、前記一の工程の一の対象物に対応する履歴情報と前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報との検索を前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する履歴検索要求情報構築手段と、
前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する履歴検索要求情報送信手段と、
前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する履歴情報受信手段と、
前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する総合履歴情報構築手段と、
前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する総合履歴情報送信手段とを有し、
前記情報提供部は、
前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する総合履歴情報送信手段を有し、
前記履歴情報データベースは、
情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集し保存する履歴情報収集保存手段と、
一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子及び対応する履歴情報とを関連づけて管理する識別子・履歴情報管理手段と、
前記履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する履歴検索要求情報受信手段と、
履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する履歴情報送信手段と、
前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する識別子解釈手段とを有する
ことを特徴とする履歴追跡・情報提供システム。 - 前記に加え、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部と、該補足情報を保管する補足情報データベースとを含有し、
前記要求受付部は、前記に加え、
ユーザの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする履歴・補足情報区分け手段と、
決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記補足情報管理部に要求するための補足提供要求情報を構築する補足提供要求情報構築手段と、
構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する補足提供要求情報送信手段とを有し、
前記補足情報管理部は、
前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する補足提供要求情報受信手段と、
前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、
解釈に従い、必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する補足検索要求情報構築手段と、
前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する補足検索要求情報送信手段と、
前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する補足情報受信手段と、
前記補足情報を前記情報提供部へ送信する補足情報送信手段とを有し、
前記情報提供部は、前記に加え、
前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する付加価値情報構築手段と、
付加価値情報をユーザに送信する付加価値情報送信手段とを有し、
前記補足情報データベースは、
前記補足情報管理部から送られた補足検索要求情報を受信する補足検索要求情報受信手段と、
補足情報を補足情報管理部へ送信する補足情報送信手段と、
補足情報を保存する補足情報保存手段と、
補足検索要求情報に含まれる補足情報識別子と補足情報との対応付けを行う識別子・補足情報管理手段とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の履歴追跡・情報提供システム。 - 前記履歴情報データベースに保存されている履歴情報が、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが集合した群情報で構成され、これらが階層構造をなす
ことを特徴とする請求項1または2何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システム。 - 前記ユーザに提供する情報の質、量、付加サービスの対価として利用料金を計算しユーザに請求する課金部と、システムを監視し制御する運用部と、システムのセキュリティを確保するセキュリティ確保部と、前記各種情報データベースに保存されている情報の改竄を監視し防御する改竄阻止部とを有する支援システムを情報通信網を介して接続した
ことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システム。 - 前記要求受付部と情報提供部と履歴情報管理部と補足情報管理部とを含むサーバを情報コーディネータが運営し、前記ユーザに提供した情報の質、量、付加サービスに対応して課金する
ことを特徴とする請求項2乃至4何れか1項記載の履歴追跡・情報提供システム。 - 前記ユーザが情報提供する情報利用者と前記ユーザまたは前記情報コーディネータとの間で情報を交換するコミュニケーション支援システムを付加した
ことを特徴とする請求項5項記載の履歴追跡・情報提供システム。 - ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報とともに、該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を該ユーザに提供する履歴追跡・情報提供方法であって、
要求受付部が、ユーザからの情報提供要求を受け付ける工程と、
前記要求受付部が、ユーザの適格性を判定する工程と、
前記要求受付部が、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する工程と、
前記要求受付部が、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部に、決定した範囲で履歴情報の取得を要求するための履歴提供要求情報を構築する工程と、
前記要求受付部が、構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部とユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部に送信する工程と、
前記履歴情報管理部が、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する工程と、
前記履歴情報管理部が、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する工程と、
前記履歴情報管理部が、解釈に従い、前記一の工程の一の対象物に対応する履歴情報と前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を、履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する工程と、
前記履歴情報管理部が、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する工程と、
前記履歴情報データベースが、前記履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する工程と、
前記履歴情報データベースが、前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する工程と、
前記履歴情報データベースが、履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する工程と、
前記履歴情報管理部が、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する工程と、
前記履歴情報管理部が、前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する工程と、
前記履歴情報管理部が、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する工程と、
前記情報提供部が、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する工程とを有する
ことを特徴とする履歴追跡・情報提供方法。 - 前記履歴情報データベースは、情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集、保存し、
一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子またはこれとともに対応する履歴情報とを関連づけて管理する
ことを特徴とする請求項7記載の履歴追跡・情報提供方法。 - 前記要求受付部が、ユーザからの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする工程と、
前記要求受付部が、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部に、決定した範囲において、補足情報を取得することを要求するための補足提供要求情報を構築する工程と、
前記要求受付部が、構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する工程と、
前記補足情報管理部が、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する工程と、
前記補足情報管理部が、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する工程と、
前記補足情報管理部が、解釈に従い、必要な情報の検索を、前記補足情報を保管する補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する工程と、
前記補足情報管理部が、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する工程と、
前記補足情報データベースが、前記補足情報管理部から送られた補足検索要求情報を受信する工程と、
前記補足情報データベースが、補足情報を補足情報管理部へ送信する工程と、
前記補足情報管理部が、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する工程と、
前記補足情報管理部が、前記補足情報を前記情報提供部へ送信する工程と、
前記情報提供部が、前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する工程と、
前記情報提供部が、前記総合履歴情報に代えて前記付加価値情報をユーザへ送信する工程とを有する
ことを特徴とする請求項7または8何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法。 - 前記補足情報データベースは、補足検索要求情報に含まれる補足情報識別子と補足情報との対応付けを行い、補足情報を保存することを特徴とする請求項9記載の履歴追跡・情報提供方法。
- 前記履歴情報データベースに保存されている履歴情報が、一の工程における一の対象物に関する履歴情報と、該一の工程の少なくとも前後一工程の対象物に関する履歴情報とが集合した群情報で構成され、これらが階層構造をなす
ことを特徴とする請求項7乃至10何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法。 - 前記要求受付部が、提供する情報の質、量、その他の要求されるオプションサービスに関する情報及び課金に関する情報を、前記ユーザに提供する情報の質、量、付加サービスの対価として利用料金を計算しユーザに請求する課金部に送信する工程と、
前記情報提供部が、前記課金部に対してサービス完了通知を行う工程とを有する
ことを特徴とする請求項7乃至11何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法。 - 前記要求受付部と情報提供部と履歴情報管理部と補足情報管理部とが構成するサーバを情報コーディネータが運営し、前記ユーザに提供した情報の質、量、付加サービスに対応して課金する
ことを特徴とする請求項9乃至12何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法。 - 前記ユーザが情報提供する情報利用者と前記ユーザまたは前記情報コーディネータとの間で情報を交換する
ことを特徴とする請求項7乃至13何れか1項記載の履歴追跡・情報提供方法。 - 物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を蓄積し、該履歴情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴情報データベースであって、
情報収集ネットワークを介して一の工程における一の対象物の履歴情報を収集し保存する履歴情報収集保存手段と、
前記一の工程における一の対象物の個体識別子及び対応する履歴情報と該一の工程の少なくとも一工程前後の工程における対象物の個体識別子またはこれとともに対応する履歴情報とを関連づけて管理する識別子・履歴情報管理手段と、
一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部から送信された履歴検索要求情報を受信する履歴検索要求情報受信手段と、
履歴情報を前記履歴情報管理部へ送信する履歴情報送信手段と、
前記履歴検索要求情報に含まれる識別子を解釈する識別子解釈手段とを有する
ことを特徴とする履歴情報データベース。 - ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を収集、保管する履歴情報データベース及び履歴情報に間接的に関連する補足情報を保管する補足情報データベースを検索し、所望の履歴情報と補足情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴追跡・情報提供サーバであって、
ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部とを含有し、
前記要求受付部は、
ユーザの適格性を判定する資格判定手段と、
情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定する情報提供範囲決定手段と、
ユーザの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けする履歴・補足情報区分け手段と、
決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記履歴情報管理部に要求するための履歴提供要求情報を構築する履歴提供要求情報構築手段と、
構築した履歴提供要求情報を前記履歴情報管理部と前記情報提供部に送信する履歴提供要求情報送信手段と、
決定した範囲の情報を検索、抽出、加工することを前記補足情報管理部に要求するための補足提供要求情報を構築する補足提供要求情報構築手段と、
構築した補足提供要求情報を前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信する補足提供要求情報送信手段とを有し、
前記履歴情報管理部は、
前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信する履歴提供要求情報受信手段と、
前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、
解釈に従い、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築する履歴検索要求情報構築手段と、
前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信する履歴検索要求情報送信手段と、
前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信する履歴情報受信手段と、
前記履歴情報データベースから受信した前記履歴情報を加工し、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築する総合履歴情報構築手段と、
前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信する総合履歴情報送信手段とを有し、
前記補足情報管理部は、
前記要求受付部から補足提供要求情報を受信する補足提供要求情報受信手段と、
前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈する識別子解釈手段と、
解釈に従い、必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築する補足検索要求情報構築手段と、
前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信する補足検索要求情報送信手段と、
前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信する補足情報受信手段と、
前記補足情報を前記情報提供部へ送信する補足情報送信手段とを有し、
前記情報提供部は、
前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報に従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報をユーザに送信する総合履歴情報送信手段と、
前記要求受付部から受信した補足提供要求情報に従い、補足情報管理部から送信された補足情報と前記総合履歴情報とを加工し、付加価値情報を構築する付加価値情報構築手段と、
付加価値情報をユーザに送信する付加価値情報送信手段とを有する
ことを特徴とする履歴追跡・情報提供サーバ。 - ユーザの情報提供要求に従い、物の生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を収集、保管する履歴情報データベースと履歴情報に間接的に関連する補足情報を保管する補足情報データベースとを検索し、所望の履歴情報と補足情報とともに該一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報をユーザに提供する履歴追跡・情報提供プログラムであって、
ユーザから情報提供要求を受け付ける要求受付部と、ユーザの情報提供要求に対応した情報をユーザに提供する情報提供部と、生産、加工、流通における一の工程での一の対象物に対応する履歴情報を検索、抽出、加工する履歴情報管理部と、履歴情報に間接的に関連する補足情報を検索、抽出、加工する補足情報管理部とを含有するサーバにおいて、
ユーザからの情報提供要求に従い、前記要求受付部に、ユーザの適格性を判定させ、情報提供要求に対して提供する情報の範囲を決定させ、ユーザからの情報提供要求を、履歴情報要求と補足情報要求に区分けさせ、決定した範囲で履歴情報管理部に履歴情報の取得を要求するための履歴提供要求情報と補足情報管理部に補足情報の取得を要求するための補足提供要求情報とを構築させ、構築した履歴提供要求情報と補足提供要求情報とをそれぞれ前記履歴情報管理部と前記情報提供部、または、前記補足情報管理部と前記情報提供部に送信させ、
前記履歴情報管理部に、前記要求受付部から履歴提供要求情報を受信すると、前記履歴提供要求情報に含まれている識別子を解釈させ、その解釈に従い、前記一の工程の一の対象物の履歴情報及び前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報の検索を、前記履歴情報データベースに要求するための履歴検索要求情報を構築させ、前記履歴検索要求情報を前記履歴情報データベースに送信させ、
前記補足情報管理部に、前記要求受付部から補足提供要求情報を受信すると、前記補足提供要求情報に含まれている識別子を解釈させ、その解釈に従い必要な情報の検索を前記補足情報データベースに要求するための補足検索要求情報を構築させ、前記補足検索要求情報を前記補足情報データベースに送信させ、
前記履歴情報管理部に、前記履歴情報データベースから所望の履歴情報を受信すると、前記履歴情報を加工させ、前記一の工程の少なくとも前後一工程の履歴情報を追跡することが可能な総合履歴情報を構築させ、前記総合履歴情報を前記情報提供部へ送信させ、
前記補足情報管理部に、前記補足情報データベースから所望の補足情報を受信すると、前記補足情報を前記情報提供部へ送信させ、
前記情報提供部に、前記要求受付部から受信した履歴提供要求情報と補足提供要求情報とに従い、履歴情報管理部から送信された総合履歴情報と補足情報管理部から送信された補足情報とを加工し、付加価値情報を構築させ、該付加価値情報をユーザへ送信させる
ことを特徴とする履歴追跡・情報提供プログラム。 - 請求項17記載の履歴追跡・情報提供プログラムを記録したことを特徴とする媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002338369A JP2004171398A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | 履歴追跡・情報提供システム、履歴追跡・情報提供方法、履歴追跡・情報提供サーバ、履歴追跡・情報提供プログラム及び該プログラムを記録した媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002338369A JP2004171398A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | 履歴追跡・情報提供システム、履歴追跡・情報提供方法、履歴追跡・情報提供サーバ、履歴追跡・情報提供プログラム及び該プログラムを記録した媒体 |
Publications (1)
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JP2004171398A true JP2004171398A (ja) | 2004-06-17 |
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ID=32701616
Family Applications (1)
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JP2002338369A Pending JP2004171398A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | 履歴追跡・情報提供システム、履歴追跡・情報提供方法、履歴追跡・情報提供サーバ、履歴追跡・情報提供プログラム及び該プログラムを記録した媒体 |
Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2002
- 2002-11-21 JP JP2002338369A patent/JP2004171398A/ja active Pending
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