JP2004170081A - 船舶形状算出装置 - Google Patents

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剛 山田
Masahiro Takahashi
雅宏 高橋
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Abstract

【課題】対象船舶の全長又は全幅の内の少なくとも一方を、高精度で算出する。
【解決手段】地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全長・全幅を、前記地球表面の合成開口レーダ画像における前記対象船舶の画像に対する主成分分析により得られた前記対象船舶の全長画像値・全幅画像値に基づいて算出する船舶形状算出装置1であって、前記対象船舶の全長画像値・全幅画像値に対するダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値に基づいて、当該対象船舶の全長画像値・全幅画像値を補正する全長・全幅算出部5を備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、人工衛星や航空機に搭載されたアンテナから地球表面に照射され、その地球表面から反射された電磁波(反射波)を衛星或いは航空機に搭載されたアンテナで受信し、受信した反射波に対して、画像再生処理という必要な信号処理を施して得られた画像(多数のアンテナの開口面が合成された広範囲画像に匹敵するものであり、以下、この画像を合成開口レーダ画像と定義する)を用いて、地球表面上における対象となる船舶の形状を算出する船舶形状算出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成開口レーダは全天候型・広範囲のレーダであり、この合成開口レーダに基づく合成開口レーダ画像は、高い分解能を有している。また、合成開口レーダ画像は、CD−ROMや磁気テープ等の可搬型の記録媒体に格納された状態で、又は、通信ネットワークを介して利用者に供給されるようになっている。このため、合成開口レーダ画像は、様々な分野への応用が期待されている。
【0003】
合成開口レーダは、地上に向けて電磁波を放射し、地表面及び海表面での電磁波散乱(様々な方向への反射)のうち、合成開口レーダへ戻っていく入射角と逆向きの成分(これを後方散乱という。)を捉えて画像にしている。
【0004】
海面は凹凸が少なく滑らかなことから、衛星や航空機に搭載されたアンテナから送信された電磁波は、ほとんどのエネルギーが海面で鏡面反射のため合成開口レーダへは戻らない。すなわち、後方散乱が少ないため、海面部分が非常に暗く写る。
【0005】
一方、海上の船舶は、海面に垂直な面(船側外板や船上構造物側面等)を有しているため、衛星や航空機に設置されたアンテナから送信された電磁波(送信波)は、海面で一度反射し、次に海面に垂直な面で再度反射して、正確にアンテナの方向へ戻っていく。上記経路とは逆、すなわち、海面に垂直な面で最初に反射した電磁波も、次に海面で反射してアンテナの方向へ戻る。このような、送信波が2回反射してアンテナの方向へ戻っていく現象は、ダブルバウンスと呼ばれている。
【0006】
このダブルバウンスにより、合成開口レーダ画像では、海上の船舶は、海面に比べて非常に明るく写る。
【0007】
上述したように、合成開口レーダ画像では、海面と海上の船舶との輝度に大きな差があるため、適切な閾値を設定することにより、海上の船舶領域を容易に抽出することができる。
【0008】
また、抽出した船舶領域を構成する画素のx座標とy座標とを2つの変量とみなして主成分分析を行い、第1主成分のベクトルの向きに沿った長さを全長(全長画像値)、第2主成分ベクトルの向きに沿った長さを全幅(全幅画像値)とすることにより、船舶の形状を表す全長・全幅を算出することができる(特許文献1参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−275338号公報(第3頁、第8図)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、合成開口レーダ画像における船舶の画像(全長画像値、全幅画像値)は、ダブルバウンスに起因する誤差及び画像再生処理時に発生する誤差等により、船舶の実際の大きさよりも大きくなるため、船舶の正確な全長・全幅を算出することができなかった。
【0011】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、合成開口レーダ画像を用いて、船舶の全長又は全幅の内の少なくとも一方を、従来よりも精度良く算出する装置を提供することをその課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明によれば、地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全長を、前記地球表面の合成開口レーダ画像における前記対象船舶の画像に対する主成分分析により得られた前記対象船舶の全長画像値に基づいて算出する船舶形状算出装置であって、前記対象船舶の全長画像値に対するダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値に基づいて、当該対象船舶の全長画像値を補正する補正手段を備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、複数のサンプル船舶それぞれの全長画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全長との関係から前記補正値を算出する手段と、算出された補正値を記憶する手段とを備えたことを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明は、地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全幅を、前記地球表面の合成開口レーダ画像における前記対象船舶の画像に対する主成分分析により得られた前記対象船舶の全幅画像値に基づいて算出する船舶形状算出装置であって、前記対象船舶の全幅画像値に対するダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値に基づいて、当該対象船舶の全幅画像値を補正する補正手段を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項3の構成に加えて、複数のサンプル船舶それぞれの全幅画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全幅との関係から前記補正値を算出する手段と、算出された補正値を記憶する手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載の発明は、地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全長及び全幅を、前記地球表面の合成開口レーダ画像における前記対象船舶の画像に対する主成分分析により得られた前記対象船舶の全長画像値及び全幅画像値に基づいて算出する船舶形状算出装置であって、一般船舶の全長及び全幅と当該一般船舶の全長画像値及び全幅画像値との関係を表す広がり比率パラメータに基づいて、前記対象船舶の全長画像値及び全幅画像値をそれぞれ補正する補正手段を備えたことを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の発明は、複数のサンプル船舶それぞれの全長画像値及び全幅画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全長及び全幅との関係から前記広がり比率パラメータを算出する手段と、算出された広がり比率パラメータを記憶する手段とを備えたことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施形態】
この発明に係る船舶形状算出方法及び装置、並びに船舶形状算出用プログラムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0019】
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に係る船舶形状算出装置1の全体構成を示す概略ブロック図である。
【0020】
図1において、符号I及びIは、形状算出対象となる船舶(対象船舶:現在運用されている船舶の大部分を占める単胴型船舶)の全長画像値及び全幅画像値をそれぞれ表している。すなわち、対象船舶を含む合成開口レーダ画像を撮影し、撮影された合成開口レーダ画像から閾値(海面と海上の船舶とを識別するための閾値)処理により対象船舶部分の画素領域を抽出し、抽出した対象船舶部分の画素領域に対して主成分分析を行うことにより、対象船舶の全長(第1主成分ベクトル)に対応する画素群の長さ(全長画像値I)及び全幅(第2主成分ベクトル)に対応する画素群の長さ(全幅画像値I)が予め求められている。
【0021】
船舶形状算出装置1は、上述した処理により予め求められた対象船舶の全長画像値I及び全幅画像値Iが可搬型記録媒体や通信ネットワーク等を介して提供された際に、その全長画像値I及び全幅画像値Iを読み込み、船舶形状装置1内に入力する機能、及び後述する船舶形状算出処理により算出された対象船舶の全長及び全幅を後述する表示装置に表示させる機能をそれぞれ有する入出力制御部2と、この入出力制御部2に通信可能に接続されたディスプレイ等の表示装置3とを備えている。
【0022】
入出力制御部2は、後述する複数のサンプル船舶それぞれの全長画像値及び全幅画像値から得られた、一般船舶(対象船舶や複数の船舶を含む全ての船舶を総称する意味として用いている)の全長画像値及び全幅画像値とその一般船舶の実際の全長及び全幅との関係を表すパラメータを記憶するパラメータ記憶部4と、全長画像値I及び全幅画像値Iとパラメータ記憶部4に記憶されたパラメータに基づいて、対象船舶の全長及び全幅を船舶形状を表す情報として算出する全長・全幅算出部5とを備えている。
【0023】
この船舶形状算出装置1における入出力制御部2は、メモリ、外部記憶装置等を含む少なくとも1台のコンピュータの機能として具体的に構成される。
【0024】
例えば、船舶形状算出装置1のパラメータ記憶部4は、コンピュータの外部記憶装置により具体化され、また、全長・全幅算出部5は、コンピュータのメモリ(記録媒体、磁気記録媒体、半導体記録媒体等を含む)に記録されたプログラムに基づくコンピュータの処理により具体的に実現可能である。なお、、全長・全幅算出部5をハードワイヤードロジック回路で構成することも可能である。
【0025】
次に、この発明の実施の形態1の船舶形状算出装置1の全体動作について説明する。
【0026】
上述したように、合成開口レーダ画像を主成分分析して得られた船舶の全長画像値及び全幅画像値は、その船舶の実際の全長及び全幅よりも大きくなる(広がる)。
【0027】
そこで、この発明の実施の形態1では、この大きくなった(広がった)分をオフセットパラメータとし、このオフセットパラメータ(補正値)を精度良く導出することにより、対象船舶の全長画像値及び全幅画像値を補正して、対象船舶の正確な全長及び全幅を算出することを可能にしている。
【0028】
以下、全長に対するオフセットパラメータ(全長オフセットパラメータ)の導出処理について詳細に説明する。
【0029】
図2は、図1に示す全長・全幅算出部の全長オフセットパラメータ導出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【0030】
全長オフセットパラメータを算出するにあたり、全長Lk(k=1、2、・・・)が既知の複数のサンプル船舶(単胴型船舶)Vk(k=1、2、・・・)を含む合成開口レーダ画像を撮影し、撮影された合成開口レーダ画像から閾値(海面と海上の船舶とを識別するための閾値)処理により複数のサンプル船舶Vk(k=1、2、・・・)部分の画素領域を抽出し、抽出したサンプル船舶Vk(k=1、2、・・・)部分の画素領域に対して主成分分析を行うことにより、サンプル船舶Vk(k=1、2、・・・)それぞれの全長(第1主成分ベクトル)に対応する画素群の長さ{全長画像値Lak(k=1、2、・・・)}を予め求めている。
【0031】
そして、船舶形状算出装置1の全長・全幅算出部5は、上述した処理により求められた、全長Lbk(k=1、2、・・・)が既知の複数のサンプル船舶Vk(k=1、2、・・・)の全長画像値Lak(k=1、2、・・・)を入出力制御部2を介して読み込み、一般船舶の全長画像値LAとその一般船舶の既知の全長LBとの関係を表す下の数式(1)
全長画像値LA−ΔL1=既知の全長LB・・・・・・・・(1)
(但し、ΔL1は、未知の全長オフセットパラメータ)に、読み込んだ複数のサンプル船舶Vkの全長画像値Lak(k=1、2、・・・)と対応する既知の全長Lbk(k=1、2、・・・)とをそれぞれ代入してサンプル数分の連立一次方程式を作成する。
【0032】
次いで、全長・全幅算出部5は、そのサンプル数分の連立一次方程式を例えば最小二乗法を用いて解き、一般船舶の全長画像値と全長との関係を表す未知のオフセットパラメータΔL1を求める(図2のステップS1)。
【0033】
そして、全長・全幅算出部5は、算出した全長オフセットパラメータΔL1をパラメータ記憶部4に記憶する(ステップS2)。
【0034】
この結果、一般船舶の全長画像値LAとその一般船舶の既知の全長LBとの関係を表す数式(1)における全長オフセットパラメータΔL1の値を予め導出することができる。
【0035】
続いて、パラメータ記憶部4に記憶された全長オフセットパラメータΔL1に基づく対象船舶の全長及び全幅の算出処理について説明する。
【0036】
図3は、図1に示す全長・全幅算出部の全長・全幅算出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【0037】
船舶状算出装置1の全長・全幅算出部5は、パラメータ記憶部4を参照して全長オフセットパラメータΔL1を読み出し、読み出した全長オフセットパラメータΔL1及び対象船舶の全長画像値Iをそれぞれ数式(1)に代入して、対象船舶の全長LLを求める(図3のステップS11)。
【0038】
次いで、全長・全幅算出部5は、求められた全長を標準船型方程式に代入し、対象船舶の全幅WWを算出する(ステップS12)。
【0039】
この標準船型方程式としては、上記単胴型船舶における全長及び全幅との間の非常に強い一次相関関係を示す一次関数近似式である下の数式(2)
全幅=a×全長+b・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
すなわち、全長・全幅算出部5は、算出された全長LLを数式(2)に代入することにより、全幅WWを算出することができる。
【0040】
以上述べたように、この発明の実施の形態1によれば、予め実際のサンプル船舶に基づいて高精度で得られた全長オフセットパラメータを用いて、対象船舶の全長画像値を補正することができるため、対象船舶の全長及び全幅を、それぞれ自動的かつ高精度で求めることができる。
【0041】
[発明の実施の形態2]
実施の形態1においては、複数のサンプル船舶Vkの全長画像値Lakから、全長オフセットパラメータΔL1を求めたが、実施の形態2では、複数のサンプル船舶Vkの全幅画像値Lckから、全幅オフセットパラメータΔL2を求めている。すなわち、実施の形態2では、全長・全幅算出部5の処理のみが実施の形態1と異なるため、その部分を中心に説明し、それ以外の共通部分については、説明を省略又は簡略化する。
【0042】
以下、全幅に対するオフセットパラメータ(全幅オフセットパラメータ)の導出処理について詳細に説明する。
【0043】
図4は、図1に示す全長・全幅算出部の全幅オフセットパラメータ導出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【0044】
全幅オフセットパラメータを算出するにあたり、全幅Ldk(k=1、2、・・・)が既知の複数のサンプル船舶(単胴型船舶)Vk(k=1、2、・・・)を含む合成開口レーダ画像を撮影し、撮影された合成開口レーダ画像から閾値(海面と海上の船舶とを識別するための閾値)処理により複数のサンプル船舶Vk(k=1、2、・・・)部分の画素領域を抽出し、抽出したサンプル船舶Vk(k=1、2、・・・)部分の画素領域に対して主成分分析を行うことにより、サンプル船舶Vk(k=1、2、・・・)それぞれの全幅(第2主成分ベクトル)に対応する画素群の長さ{全幅画像値Lck(k=1、2、・・・)}を予め求めている。
【0045】
そして、船舶形状算出装置1の全長・全幅算出部5は、上述した処理により求められた、全幅Ldk(k=1、2・・・)が既知の複数のサンプル船舶Vk(k=1、2、・・・)の全幅画像値Lck(k=1、2・・・)を入出力制御部2を介して読み込み、一般船舶の全幅画像値LCとその一般船舶の既知の全幅LDとの関係を表す下の数式(3)
全幅画像値LC−ΔL2=既知の全幅LD・・・・・・・・(3)
(但し、ΔL2は、未知の全幅オフセットパラメータ)に、読み込んだ複数のサンプル船舶Vkの全幅画像値Lck(k=1、2、・・・)と対応する既知の全幅Ldk(k=1、2、・・・)とをそれぞれ代入してサンプル数分の連立一次方程式を作成する。
【0046】
次いで、全長・全幅算出部5は、そのサンプル数分の連立一次方程式を例えば最小二乗法を用いて解き、一般船舶の全幅画像値と全幅との関係を表す未知のオフセットパラメータΔL2を求める(図4のステップS21)。
【0047】
そして、全長・全幅算出部5は、算出した全幅オフセットパラメータΔL2をパラメータ記憶部4に記憶する(ステップS22)。
【0048】
この結果、一般船舶の全幅画像値LCとその一般船舶の既知の全幅LDとの関係を表す数式(3)における全幅オフセットパラメータΔL2の値を予め導出することができる。
【0049】
続いて、パラメータ記憶部4に記憶された全幅オフセットパラメータΔL2に基づく対象船舶の全長及び全幅の算出処理について説明する。
【0050】
図5は、図1に示す全長・全幅算出部の全長・全幅算出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【0051】
船舶状算出装置1の全長・全幅算出部5は、パラメータ記憶部4を参照して全幅オフセットパラメータΔL2を読み出し、読み出した全幅オフセットパラメータΔL2及び対象船舶の全幅画像値I2をそれぞれ数式(3)に代入して、対象船舶の全幅を求める(図5のステップS31)。
【0052】
次いで、全長・全幅算出部5は、求められた全幅を標準船型方程式に代入し、対象船舶の全幅WWを算出する(ステップS32)。
【0053】
すなわち、数式(2)を全長について解くと、下の数式(4)
全長=(全幅−b)/a・・・・・・・・・・・・・・・(4)
が得られる。
【0054】
すなわち、全長・全幅算出部5は、算出された全幅WWを数式(4)に代入することにより、全長LLを算出することができる。
【0055】
以上述べたように、実施の形態2によれば、予め実際のサンプル船舶に基づいて高精度で得られた全幅オフセットパラメータを用いて、対象船舶の全幅画像値を補正することができるため、対象船舶の全長及び全幅を、それぞれ自動的かつ高精度で求めることができる。
【0056】
[発明の実施の形態3]
実施の形態3においては、一般船舶の既知の全長LBに対する全長画像値LAの広がりと一般船舶の既知の全幅LDに対する全幅画像値LCの広がりとの比率(以下、広がり比率と呼ぶ)αが略一定である関係(下の数式(5))
α=(全幅LD−全幅画像値LC)/(全長LA−全長画像値LB)・・(5)
に基づき、その広がり比率αを、複数のサンプル船舶Vkの全長画像値Lak及び全幅画像値Lbkから求めている。すなわち、実施の形態3では、全長・全幅算出部5の処理のみが実施の形態1及び実施の形態2と異なるため、その部分を中心に説明し、それ以外の共通部分については、説明を省略又は簡略化する。
【0057】
以下、広がり比率パラメータの導出処理について詳細に説明する。
【0058】
図6は、図1に示す全長・全幅算出部の広がり比率パラメータ導出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【0059】
上記広がり比率パラメータαを算出するにあたり、実施の形態1及び実施の形態2で説明したように、予め、サンプル船舶Vkそれぞれの全長画像値Lak及び全幅画像値Lckを求めている。
【0060】
そして、船舶形状算出装置1の全長・全幅算出部5は、上述した処理により求められた、全長Lbk及び全幅Ldkがそれぞれ既知の複数のサンプル船舶Vkの全長画像値Lak及び全幅画像値Lckを入出力制御部2を介して読み込み、上式(5)に、読み込んだ複数のサンプル船舶Vkの全長画像値Lak及び全幅画像値Lckと対応する既知の全長Lbk及び全幅Ldkとをそれぞれ代入してサンプル数分の連立一次方程式を作成する。
【0061】
次いで、全長・全幅算出部5は、そのサンプル数分の連立一次方程式を例えば最小二乗法を用いて解き、一般船舶における広がり比率パラメータαを求める(図6のステップS41)。
【0062】
そして、全長・全幅算出部5は、算出した広がり比率パラメータαをパラメータ記憶部4に記憶する(ステップS42)。
【0063】
この結果、一般船舶の既知の全長LBに対する全長画像値LAの広がりと一般船舶の既知の全長LDに対する全幅画像値LCの広がりとの広がり比率パラメータαの値を予め導出することができる。
【0064】
続いて、パラメータ記憶部4に記憶された広がり比率パラメータαに基づく対象船舶の全長及び全幅の算出処理について説明する。
【0065】
図7は、図1に示す全長・全幅算出部の全長・全幅算出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【0066】
船舶状算出装置1の全長・全幅算出部5は、パラメータ記憶部4を参照して広がり比率パラメータαを読出し、数式(2)式及び数式(5)を全長・全幅の連立一次方程式とみなして全長及び全幅それぞれについて解いた結果である下の数式(6)及び数式(7)
全長=(α×全長画像値−全幅画像値+b)(α−a)・・・・・・・(6)
全幅=a×(α×全長画像値−全幅画像値+b)/(α−a)+b・・(7)
に対して、広がり比率パラメータαを代入することにより、対象船舶の全長LL及び全幅WWをそれぞれ算出する(図7のステップS51及びステップS52)。
【0067】
以上述べたように、実施の形態3によれば、予め実際のサンプル船舶に基づいて高精度で得られた広がり比率パラメータを用いて、対象船舶の全長画像値及び全幅画像値をそれぞれ補正することができるため、対象船舶の全長及び全幅を、それぞれ自動的かつ高精度で求めることができる。
【0068】
なお、実施の形態1乃至3では、対象船舶の全長及び全幅を全て求めたが、何れか1つの情報であってもよい。
【0069】
また、実施の形態1乃至3では、対象船舶の形状を表す情報を、上記対象船舶の全長及び全幅としたが、この発明はこれに限定されるものではなく、全長及び全幅と線形関係にある船舶パラメータ(断面積、トン数、深さ等)であれば、上記全長及び全幅に基づいて算出することができるため、その船舶パラメータ(断面積、トン数、深さ等)を対象船舶の形状を表す情報として算出することも可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上に述べたように、請求項1に記載の発明によれば、地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全長を、対象船舶の全長画像値に対するダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値に基づいて、当該対象船舶の全長画像値を補正する補正手段を備えているので、対象船舶の全長を高精度で算出することができる。
【0071】
請求項2に記載の発明によれば、複数のサンプル船舶それぞれの全長画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全長との関係からダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値を算出する手段と、算出された補正値を記憶する手段とを備えているので、補正値の記憶手段から補正値を算出部に読み込んで、対象船舶の全長を高精度で算出することができる。
【0072】
請求項3に記載の発明によれば、地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全幅を、対象船舶の全幅画像値に対するダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値に基づいて、当該対象船舶の全幅画像値を補正する補正手段を備えているので、対象船舶の全幅画像値を高精度で算出することができる。
【0073】
請求項4に記載の発明によれば、複数のサンプル船舶それぞれの全幅画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全幅との関係からダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値を算出する手段と、算出された補正値を記憶する手段とを備えているので、補正値の記憶手段から補正値を算出部に読み込んで、対象船舶の全幅を高精度で算出することができる。
【0074】
請求項5に記載の発明によれば、一般船舶の全長及び全幅と当該一般船舶の全長画像値及び全幅画像値との関係を表す広がり比率パラメータに基づいて、対象船舶の全長画像値及び全幅画像値をそれぞれ補正する補正手段を備えているので、対象船舶の全長及び全幅を、それぞれ高精度で算出することができる。
【0075】
請求項6に記載の発明によれば、複数のサンプル船舶それぞれの全長画像値及び全幅画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全長及び全幅との関係から広がり比率パラメータを算出する手段と、算出された広がり比率パラメータを記憶する手段とを備えているので、広がり比率パラメータの記憶手段から広がり比率パラメータを算出部に読み込んで、対象船舶の全長及び全幅を、それぞれ高精度で算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る船舶形状算出装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す全長・全幅算出部の全長オフセットパラメータ導出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図3】図1に示す全長・全幅算出部の全長・全幅算出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図4】図1に示す全長・全幅算出部の全幅オフセットパラメータ導出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図5】図1に示す全長・全幅算出部の全長・全幅算出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図6】図1に示す全長・全幅算出部の広がり比率パラメータ導出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図7】図1に示す全長・全幅算出部の全長・全幅算出処理の一例を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
1 船舶形状算出装置
2 入出力制御部
3 表示装置
4 パラメータ記憶部
5 全長・全幅算出部

Claims (6)

  1. 地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全長を、前記地球表面の合成開口レーダ画像における前記対象船舶の画像に対する主成分分析により得られた前記対象船舶の全長画像値に基づいて算出する船舶形状算出装置であって、
    前記対象船舶の全長画像値に対するダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値に基づいて、当該対象船舶の全長画像値を補正する補正手段を備えたことを特徴とする船舶形状算出装置。
  2. 複数のサンプル船舶それぞれの全長画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全長との関係から前記補正値を算出する手段と、算出された補正値を記憶する手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の船舶形状算出装置。
  3. 地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全幅を、前記地球表面の合成開口レーダ画像における前記対象船舶の画像に対する主成分分析により得られた前記対象船舶の全幅画像値に基づいて算出する船舶形状算出装置であって、
    前記対象船舶の全幅画像値に対するダブルバウンズに起因する誤差を補正する補正値に基づいて、当該対象船舶の全幅画像値を補正する補正手段を備えたことを特徴とする船舶形状算出装置。
  4. 複数のサンプル船舶それぞれの全幅画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全幅との関係から前記補正値を算出する手段と、算出された補正値を記憶する手段とを備えたことを特徴とする請求項3記載の船舶形状算出装置。
  5. 地球表面上における対象となる船舶の形状を表す全長及び全幅を、前記地球表面の合成開口レーダ画像における前記対象船舶の画像に対する主成分分析により得られた前記対象船舶の全長画像値及び全幅画像値に基づいて算出する船舶形状算出装置であって、
    一般船舶の全長及び全幅と当該一般船舶の全長画像値及び全幅画像値との関係を表す広がり比率パラメータに基づいて、前記対象船舶の全長画像値及び全幅画像値をそれぞれ補正する補正手段を備えたことを特徴とする船舶形状算出装置。
  6. 複数のサンプル船舶それぞれの全長画像値及び全幅画像値と当該サンプル船舶それぞれの既知の全長及び全幅との関係から前記広がり比率パラメータを算出する手段と、算出された広がり比率パラメータを記憶する手段とを備えたことを特徴とする請求項5記載の船舶形状算出装置。
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