JP2004168607A - 燃料改質装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】起動用燃焼器を備えた燃料改質装置において、暖機運転から改質運転への移行時に、触媒の高温化による損傷を防ぐ燃料改質装置を提供する。
【解決手段】暖機のために燃焼ガスを発生させる起動用燃焼器(1)を備え、炭化水素系の燃料を触媒上で改質して水素リッチガスを生成する燃料改質装置(1、4、5、6)において、前記燃料改質装置の暖機から改質運転に移行後、所定期間、前記燃料改質装置に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転時よりも高く設定する。
【選択図】図2
【解決手段】暖機のために燃焼ガスを発生させる起動用燃焼器(1)を備え、炭化水素系の燃料を触媒上で改質して水素リッチガスを生成する燃料改質装置(1、4、5、6)において、前記燃料改質装置の暖機から改質運転に移行後、所定期間、前記燃料改質装置に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転時よりも高く設定する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタノールやガソリンといった炭化水素系燃料に水や酸化剤としての空気を混入し、水素リッチなガスに改質する改質器を有する燃料改質装置に関し、特に燃料改質装置を起動暖機するために起動用燃焼バーナを持ちバーナからの燃焼ガスを用いて燃料改質装置の起動暖機を行なうように構成されたシステムの起動運転状態から通常の改質運転状態への移行をスムーズに行なうための制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例のシステムでは、燃料改質装置の上流に起動用の燃焼バーナを持ち、起動時においてはバーナに直接改質燃料と空気を供給し燃焼部に配置されたグロープラグで着火し、その燃焼ガスを直接燃料改質装置に供給することで改質触媒を所定の温度まで暖機し、改質触媒が所定の温度に到達したところで改質用燃料ガス(炭化水素系燃料+水の混合気)と空気を供給することで通常の改質運転に移行することが提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
この場合、起動燃焼器1からの燃焼ガス温度は、各部の暖機性能、耐熱性と排気性能考慮して決定されるため、燃焼温度が高温になる理論空燃比付近の燃焼は避け、過濃もしくは希薄燃焼を行なわせることが行われる。
【0003】
炭化水素系燃料の改質反応としては大きく水蒸気改質反応と部分酸化反応に分けられる。水蒸気改質反応機構はおおむね次式によって表される。
【0004】
【式1】
【0005】
同時に
【0006】
【式2】
【0007】
【式3】
【0008】
等の反応も行われる。改質雰囲気が高温に維持されている時は主に(1)の反応が行われ、改質ガス中の水素、一酸化炭素濃度が増加する。低温時においては(2)、(3)の反応の割合が増加し改質ガス中の水素、一酸化炭素濃度が減少し、逆にメタン、水などの濃度が増加する。また、(1)の反応は吸熱反応であり反応を維持するためには何がしかの手段で熱を与える必要がある。
【0009】
一方、部分酸化反応は、炭化水素燃料と空気の量を調節することで概ね次式の反応が起こる。
【0010】
【式4】
【0011】
この反応は、発熱反応であるため、改質反応場への燃料の供給量と酸素(空気)の供給量を調整することで反応を維持することが可能である。
【0012】
また、水蒸気改質と部分酸化反応を同一反応場で行なわせ、吸熱と発熱の熱的なバランスをとることで改質反応を維持するオートサーマル改質方式などが行われている。いずれの場合も通常の改質反応は、理論混合比から見ると過濃な雰囲気で行われている。
【0013】
【特許文献1】特開2000−63104号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例において、起動燃焼器1の起動時燃焼を希薄混合気領域(λ=2〜5)にて燃焼させ、燃料改質装置の起動暖機を行なうものにおいては、暖機が終了し通常の改質運転状態に移行する時、すなわち過濃運転状態(λ=0.2〜0.5)に移行する時において、図7に示すように燃料改質装置内に理論混合比状態付近になる領域が存在してしまうことになる。この領域が各燃料改質装置内に配置されている反応器の触媒上で反応を起こした場合、略2000℃以上の高温に達することとなり、触媒性能を著しく劣化させる、もしくは、触媒を担持させてある担体もしくは反応器自体を溶損させるなどの問題点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の問題を解決するため、暖機のために燃焼ガスを発生させる起動用燃焼器を備え、炭化水素系の燃料を触媒上で改質して水素リッチガスを生成する燃料改質装置において、前記燃料改質装置の暖機から改質運転に移行後、所定期間、前記燃料改質装置に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転時よりも高く設定する。
【0016】
【発明の効果】
燃料改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後の所定の期間、改質反応器に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転よりも高く設定する構成のため、前記改質装置内で行なわせる改質反応における部分酸化反応に対する水蒸気改質反応の比率を通常の改質運転よりも高くすることができ、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で反応することにより発生した熱を吸熱反応である水蒸気改質反応により吸収し、燃料改質装置が高温となることを防止することができる。
【0017】
【実施の形態】
第1実施形態について以下に説明する。
【0018】
本実施形態による燃料改質装置は、図1に示すように、起動燃焼器1、改質反応器4、シフト反応器5、選択反応型一酸化炭素除去器6、空気の流路切り替え弁8、温度センサ9、10、11、および燃料改質装置の動作を制御するコントロールユニット12を備える。
【0019】
起動燃焼器1は、燃料改質装置の起動時においては燃料噴射弁より燃料を直接供給される共に空気ブロアもしくは空気コンプレッサーを介して空気が供給され、着火源により燃焼を開始される。この時の燃焼空燃比は理論混合比よりも希薄側に設定され燃料改質装置の耐熱性および排気性能の観点より空気過剰率(λ)で2以上に設定される。またこの時は空気の流路切り換え弁8により通常の改質運転時に供給される改質反応器4および選択酸化型CO除去器6への空気供給は停止されている。
【0020】
起動燃焼器1での燃焼によって生成された酸素を含む燃焼ガスは、その下流に位置し、パイプ等の流路で接続された改質反応器4およびシフト反応器5、選択反応型CO除去器6を通過しながら各反応器を暖機する。改質反応器4はオートサーマル型の反応器であり、通常の改質運転状態においては燃料気化器2および水気化器3において気化され、所定の割合で混合された燃料、水および空気ブロアもしくは空気コンプレッサーを介して供給される空気中の酸素を元に燃料を改質し水素リッチな改質ガスを生成する。この時の改質反応器4に供給される燃料、空気の割合は理論空燃比よりは過濃側で運転される。
【0021】
シフト反応器5は改質反応器4で生成された改質ガス中に含まれる一酸化炭素を水とのシフト反応:CO+H2O→H2+CO2によって除去する物である。また選択酸化型CO除去器6はシフト反応器5でも除去しきれなかった一酸化炭素を選択的に酸化(CO+0.5O2→CO2)し、燃料改質装置の下流に位置する燃料電池7のCO被毒を防止するための反応器である。
【0022】
これら各反応器中には触媒が配置されており、それぞれ最適な運転温度が決まっている。このためシステムの起動においては、各反応器の目標暖機温度が決まっており、それぞれの反応器に設置されている温度センサ9、10、11からの信号がコントロールユニット12に送られ、各反応器が目標温度まで昇温した時点で暖機終了と判断される。また、燃料改質装置の暖機が行われている間に、通常の改質運転時において改質反応器4に燃料および水の気化ガスを供給するための燃料気化器2、水気化器3は、図示していない電熱ヒータもしくは他の燃焼器からの燃焼ガスとの熱交換によって暖機されており、燃料改質装置の暖機が終了したと判断された時点では改質反応器4に所定の燃料、水の気化ガスを供給開始可能な状態になっている。
【0023】
次に、図2を参照して、第1実施形態による燃料改質装置の動作について説明する。
【0024】
燃料改質装置の起動時に、各反応器が目標温度に達しておらず燃料改質装置の暖機が必要と判断された場合には、起動燃焼器1を起動させ燃料改質装置の暖機を開始する。各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。この時の水蒸気の供給量は、燃料に対する水蒸気の比率が通常の改質運転の場合に対して大きい所定値となるように設定する。所定時間経過したら、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での反応が終了したと判断し、燃料に対する水蒸気量の比率を通常のオートサーマル型改質運転の設定値に戻して終了する。
【0025】
ここで、燃料に対する水蒸気の比率を通常の改質運転の場合に対して大きい所定値に設定する期間は、主として、改質用ガスの供給を開始してからこの改質用ガスが改質反応器4へ到達するまでの経路内で起動燃焼器1のリーンガスと混合する体積により決定され、混合する体積分の改質用ガスの水蒸気比率が高くなるように実験的に求められるものである。また、燃料に対する水蒸気比率の設定値は、主として、前記の量論比近傍の混合ガスが改質触媒内で高温燃焼する割合により決定され、高温燃焼の発熱分を吸収できるだけの水蒸気改質反応を起こさせるように同じく実験的に求められるものである。
【0026】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後の所定の期間、前記改質器に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転よりも高く設定する構成のため、前記改質装置内で行なわせる改質反応における部分酸化反応に対する水蒸気改質反応の比率を通常の改質運転よりも高くすることができ、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で反応することにより発生した熱を吸熱反応である水蒸気改質反応により吸収し、改質装置が高温となることを防止することができる。
【0027】
第2実施形態について以下に説明する。本実施形態の構成は第1実施形態と同様である。
【0028】
次に動作について説明する。図3に第2実施形態に対応するタイムチャートを示す。
【0029】
燃料改質装置の起動時に、各反応器が目標温度に達しておらず燃料改質装置の暖機が必要と判断された場合には、起動燃焼器1を起動させ燃料改質装置の暖機を開始する。各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。この時の空気の供給量は、燃料に対する空気(酸素)の比率が通常の改質運転の場合に対して小さい所定値となるように設定する。所定時間経過したら、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での燃焼が終了したと判断し、燃料に対する空気量の比率を通常のオートサーマル型改質運転の設定値に戻して終了する。
【0030】
ここで、燃料に対する空気の比率を通常の改質運転の場合に対して小さい所定値に設定する期間は第1実施形態と同様である。また、燃料に対する空気(酸素)比率の設定値は、主として、前記の量論比近傍の混合ガスが改質触媒内で高温燃焼する割合により決定され、高温燃焼の発熱分を吸収できるだけの水蒸気改質反応を起こさせるように同じく実験的に求められるものである。
【0031】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後の所定の期間、前記改質器に供給する燃料量に対する酸素量の比率を通常の改質運転よりも低く設定する構成のため、前記改質装置内で行なわせる改質反応における部分酸化反応に対する水蒸気改質反応の比率を通常の改質運転よりも高くすることができ、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で反応することにより発生した熱を吸熱反応である水蒸気改質反応により吸収し、改質装置が高温となることを防止することができる。
【0032】
第3実施形態について以下に説明する。本実施形態の構成は第1実施形態と同様である。
【0033】
次に動作について説明する。図4に第3実施形態に対応するタイムチャートを示す。
【0034】
燃料改質装置の起動時に、各反応器が目標温度に達しておらず燃料改質装置の暖機が必要と判断された場合には、起動燃焼器1を起動させ燃料改質装置の暖機を開始する。各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。
【0035】
この時の水蒸気の供給量は、燃料に対する水蒸気の比率が通常の改質運転の場合に対して大きい所定値となるように設定し、さらに空気の供給量は、燃料に対する空気(酸素)の比率が通常の改質運転の場合に対して小さい所定値となるように設定する。所定時間経過したら、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での燃焼が終了したと判断し、燃料に対する水蒸気量の比率および空気量の比率を通常のオートサーマル型改質運転の設定値に戻して終了する。
【0036】
ここで、燃料に対する水蒸気の比率を通常の改質運転の場合に対して大きく、かつ、空気の比率を通常の改質運転の場合に対して小さい所定値に設定する期間は第1実施形態と同様である。また、燃料に対する水蒸気および空気(酸素)比率の設定値については、第1、第2実施形態と同様である。
【0037】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後、温度上昇判定手段が前記改質装置の温度が上昇したと判断している期間、前記改質装置内で行なわせる改質反応における部分酸化反応に対する水蒸気改質反応の比率を通常の改質運転よりも高くする構成のため、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で反応することにより発生した熱を正確に吸収し、改質装置が高温となることを防止することができる。
【0038】
第4実施形態について以下に説明する。本実施形態の構成は第1実施形態と同様である。
【0039】
次に動作について説明する。本実施形態は、第1〜3実施形態に対して、改質運転開始後の水蒸気改質反応の比率を高く設定する期間の設定方法が異なるものである。図5に第4実施形態に対応するタイムチャートを示す。
【0040】
各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。改質運転中は改質反応器4の温度をモニタし、改質反応器4の温度が所定値を超えたら、前記起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上で燃焼していると判断し、水蒸気改質反応の比率を高める制御を行なう。その後、改質反応器4温度が所定値以下となったら、前記量論比近傍の混合ガスの燃焼による発熱が水蒸気改質反応により吸収されたと判定して、通常のオートサーマル型改質反応を行なわせる。
【0041】
ここで、量論比近傍の混合ガスの改質触媒上で燃焼していると判断する温度と、量論比近傍の混合ガスの発熱が水蒸気改質反応により吸収されたと判定する温度は異なる値に設定してもよい。さらに、改質反応器4の温度をフィードバックし、水蒸気と燃料の比率および空気と燃料の比率の可変させて水蒸気改質反応の比率を改質反応器4温度に応じて変化させてもよい。
【0042】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後、前記温度上昇判定手段が前記改質装置の温度が所定値以上になっている期間を前記改質装置の温度が上昇したと判断する構成のため、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での反応を正確に検知することができる。
【0043】
第5実施形態について以下に説明する。本実施形態の構成は第1実施形態と同様である。
【0044】
次に動作について説明する。本実施形態は、第1〜3実施形態に対して、改質運転開始後の水蒸気改質反応の比率を高く設定する期間の設定方法が異なるものである。図6に第5実施形態に対応するタイムチャートを示す。
【0045】
各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。改質運転中は改質反応器4の温度をモニタし、改質反応器4の温度の変化率が予め設定された温度上昇判定変化率を超え、温度が上昇していると判断されたら、前記起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で燃焼していると判定し、水蒸気改質反応の比率を高める制御を行なう。
【0046】
その後、改質反応器4温度の変化率が予め設定された温度下降判定変化率となり温度が下降していると判断されたら、前記量論比近傍の混合ガスの燃焼による発熱が水蒸気改質反応により吸収されたと判定して、通常のオートサーマル型改質反応を行なわせる。
【0047】
ここで、改質反応器4温度の変化率の温度上昇判定変化率および温度下降判定変化率は実験的に求められるものである。さらに、改質反応器4温度の変化率をフィードバックし、水蒸気と燃料の比率および空気と燃料の比率の可変させて水蒸気改質反応の比率を改質反応器4温度の変化率に応じて変化させてもよい。
【0048】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後、前記改質装置の温度上昇率が温度上昇判定変化率となってから前記温度上昇率が温度下降判定変化率以下となるまでの期間を前記改質装置の温度が上昇したと判断する構成のため、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での反応を正確に検知することができる。
【0049】
本発明を、構造的と方法的特徴に関してある程度特定的な言葉で説明したが、本明細書に開示した手段は本発明を実施する好ましい形態を含むものであり、本発明はこれら図示し記載された特定の特徴に制限されないことを理解されたい。したがって、本発明は、均等の原則に従って適切に解釈される特許請求の範囲に記載された範囲内におけるいかなる形態または変更についても含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料改質装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図3】第2実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図4】第3実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図5】第4実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図6】第5実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図7】従来時術の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1 起動用燃焼器
4 改質反応器
5 シフト反応器
6 選択反応型一酸化炭素除去器
8 空気の流路切り替え弁
12 コントロールユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタノールやガソリンといった炭化水素系燃料に水や酸化剤としての空気を混入し、水素リッチなガスに改質する改質器を有する燃料改質装置に関し、特に燃料改質装置を起動暖機するために起動用燃焼バーナを持ちバーナからの燃焼ガスを用いて燃料改質装置の起動暖機を行なうように構成されたシステムの起動運転状態から通常の改質運転状態への移行をスムーズに行なうための制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例のシステムでは、燃料改質装置の上流に起動用の燃焼バーナを持ち、起動時においてはバーナに直接改質燃料と空気を供給し燃焼部に配置されたグロープラグで着火し、その燃焼ガスを直接燃料改質装置に供給することで改質触媒を所定の温度まで暖機し、改質触媒が所定の温度に到達したところで改質用燃料ガス(炭化水素系燃料+水の混合気)と空気を供給することで通常の改質運転に移行することが提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
この場合、起動燃焼器1からの燃焼ガス温度は、各部の暖機性能、耐熱性と排気性能考慮して決定されるため、燃焼温度が高温になる理論空燃比付近の燃焼は避け、過濃もしくは希薄燃焼を行なわせることが行われる。
【0003】
炭化水素系燃料の改質反応としては大きく水蒸気改質反応と部分酸化反応に分けられる。水蒸気改質反応機構はおおむね次式によって表される。
【0004】
【式1】
【0005】
同時に
【0006】
【式2】
【0007】
【式3】
【0008】
等の反応も行われる。改質雰囲気が高温に維持されている時は主に(1)の反応が行われ、改質ガス中の水素、一酸化炭素濃度が増加する。低温時においては(2)、(3)の反応の割合が増加し改質ガス中の水素、一酸化炭素濃度が減少し、逆にメタン、水などの濃度が増加する。また、(1)の反応は吸熱反応であり反応を維持するためには何がしかの手段で熱を与える必要がある。
【0009】
一方、部分酸化反応は、炭化水素燃料と空気の量を調節することで概ね次式の反応が起こる。
【0010】
【式4】
【0011】
この反応は、発熱反応であるため、改質反応場への燃料の供給量と酸素(空気)の供給量を調整することで反応を維持することが可能である。
【0012】
また、水蒸気改質と部分酸化反応を同一反応場で行なわせ、吸熱と発熱の熱的なバランスをとることで改質反応を維持するオートサーマル改質方式などが行われている。いずれの場合も通常の改質反応は、理論混合比から見ると過濃な雰囲気で行われている。
【0013】
【特許文献1】特開2000−63104号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例において、起動燃焼器1の起動時燃焼を希薄混合気領域(λ=2〜5)にて燃焼させ、燃料改質装置の起動暖機を行なうものにおいては、暖機が終了し通常の改質運転状態に移行する時、すなわち過濃運転状態(λ=0.2〜0.5)に移行する時において、図7に示すように燃料改質装置内に理論混合比状態付近になる領域が存在してしまうことになる。この領域が各燃料改質装置内に配置されている反応器の触媒上で反応を起こした場合、略2000℃以上の高温に達することとなり、触媒性能を著しく劣化させる、もしくは、触媒を担持させてある担体もしくは反応器自体を溶損させるなどの問題点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の問題を解決するため、暖機のために燃焼ガスを発生させる起動用燃焼器を備え、炭化水素系の燃料を触媒上で改質して水素リッチガスを生成する燃料改質装置において、前記燃料改質装置の暖機から改質運転に移行後、所定期間、前記燃料改質装置に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転時よりも高く設定する。
【0016】
【発明の効果】
燃料改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後の所定の期間、改質反応器に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転よりも高く設定する構成のため、前記改質装置内で行なわせる改質反応における部分酸化反応に対する水蒸気改質反応の比率を通常の改質運転よりも高くすることができ、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で反応することにより発生した熱を吸熱反応である水蒸気改質反応により吸収し、燃料改質装置が高温となることを防止することができる。
【0017】
【実施の形態】
第1実施形態について以下に説明する。
【0018】
本実施形態による燃料改質装置は、図1に示すように、起動燃焼器1、改質反応器4、シフト反応器5、選択反応型一酸化炭素除去器6、空気の流路切り替え弁8、温度センサ9、10、11、および燃料改質装置の動作を制御するコントロールユニット12を備える。
【0019】
起動燃焼器1は、燃料改質装置の起動時においては燃料噴射弁より燃料を直接供給される共に空気ブロアもしくは空気コンプレッサーを介して空気が供給され、着火源により燃焼を開始される。この時の燃焼空燃比は理論混合比よりも希薄側に設定され燃料改質装置の耐熱性および排気性能の観点より空気過剰率(λ)で2以上に設定される。またこの時は空気の流路切り換え弁8により通常の改質運転時に供給される改質反応器4および選択酸化型CO除去器6への空気供給は停止されている。
【0020】
起動燃焼器1での燃焼によって生成された酸素を含む燃焼ガスは、その下流に位置し、パイプ等の流路で接続された改質反応器4およびシフト反応器5、選択反応型CO除去器6を通過しながら各反応器を暖機する。改質反応器4はオートサーマル型の反応器であり、通常の改質運転状態においては燃料気化器2および水気化器3において気化され、所定の割合で混合された燃料、水および空気ブロアもしくは空気コンプレッサーを介して供給される空気中の酸素を元に燃料を改質し水素リッチな改質ガスを生成する。この時の改質反応器4に供給される燃料、空気の割合は理論空燃比よりは過濃側で運転される。
【0021】
シフト反応器5は改質反応器4で生成された改質ガス中に含まれる一酸化炭素を水とのシフト反応:CO+H2O→H2+CO2によって除去する物である。また選択酸化型CO除去器6はシフト反応器5でも除去しきれなかった一酸化炭素を選択的に酸化(CO+0.5O2→CO2)し、燃料改質装置の下流に位置する燃料電池7のCO被毒を防止するための反応器である。
【0022】
これら各反応器中には触媒が配置されており、それぞれ最適な運転温度が決まっている。このためシステムの起動においては、各反応器の目標暖機温度が決まっており、それぞれの反応器に設置されている温度センサ9、10、11からの信号がコントロールユニット12に送られ、各反応器が目標温度まで昇温した時点で暖機終了と判断される。また、燃料改質装置の暖機が行われている間に、通常の改質運転時において改質反応器4に燃料および水の気化ガスを供給するための燃料気化器2、水気化器3は、図示していない電熱ヒータもしくは他の燃焼器からの燃焼ガスとの熱交換によって暖機されており、燃料改質装置の暖機が終了したと判断された時点では改質反応器4に所定の燃料、水の気化ガスを供給開始可能な状態になっている。
【0023】
次に、図2を参照して、第1実施形態による燃料改質装置の動作について説明する。
【0024】
燃料改質装置の起動時に、各反応器が目標温度に達しておらず燃料改質装置の暖機が必要と判断された場合には、起動燃焼器1を起動させ燃料改質装置の暖機を開始する。各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。この時の水蒸気の供給量は、燃料に対する水蒸気の比率が通常の改質運転の場合に対して大きい所定値となるように設定する。所定時間経過したら、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での反応が終了したと判断し、燃料に対する水蒸気量の比率を通常のオートサーマル型改質運転の設定値に戻して終了する。
【0025】
ここで、燃料に対する水蒸気の比率を通常の改質運転の場合に対して大きい所定値に設定する期間は、主として、改質用ガスの供給を開始してからこの改質用ガスが改質反応器4へ到達するまでの経路内で起動燃焼器1のリーンガスと混合する体積により決定され、混合する体積分の改質用ガスの水蒸気比率が高くなるように実験的に求められるものである。また、燃料に対する水蒸気比率の設定値は、主として、前記の量論比近傍の混合ガスが改質触媒内で高温燃焼する割合により決定され、高温燃焼の発熱分を吸収できるだけの水蒸気改質反応を起こさせるように同じく実験的に求められるものである。
【0026】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後の所定の期間、前記改質器に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転よりも高く設定する構成のため、前記改質装置内で行なわせる改質反応における部分酸化反応に対する水蒸気改質反応の比率を通常の改質運転よりも高くすることができ、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で反応することにより発生した熱を吸熱反応である水蒸気改質反応により吸収し、改質装置が高温となることを防止することができる。
【0027】
第2実施形態について以下に説明する。本実施形態の構成は第1実施形態と同様である。
【0028】
次に動作について説明する。図3に第2実施形態に対応するタイムチャートを示す。
【0029】
燃料改質装置の起動時に、各反応器が目標温度に達しておらず燃料改質装置の暖機が必要と判断された場合には、起動燃焼器1を起動させ燃料改質装置の暖機を開始する。各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。この時の空気の供給量は、燃料に対する空気(酸素)の比率が通常の改質運転の場合に対して小さい所定値となるように設定する。所定時間経過したら、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での燃焼が終了したと判断し、燃料に対する空気量の比率を通常のオートサーマル型改質運転の設定値に戻して終了する。
【0030】
ここで、燃料に対する空気の比率を通常の改質運転の場合に対して小さい所定値に設定する期間は第1実施形態と同様である。また、燃料に対する空気(酸素)比率の設定値は、主として、前記の量論比近傍の混合ガスが改質触媒内で高温燃焼する割合により決定され、高温燃焼の発熱分を吸収できるだけの水蒸気改質反応を起こさせるように同じく実験的に求められるものである。
【0031】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後の所定の期間、前記改質器に供給する燃料量に対する酸素量の比率を通常の改質運転よりも低く設定する構成のため、前記改質装置内で行なわせる改質反応における部分酸化反応に対する水蒸気改質反応の比率を通常の改質運転よりも高くすることができ、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で反応することにより発生した熱を吸熱反応である水蒸気改質反応により吸収し、改質装置が高温となることを防止することができる。
【0032】
第3実施形態について以下に説明する。本実施形態の構成は第1実施形態と同様である。
【0033】
次に動作について説明する。図4に第3実施形態に対応するタイムチャートを示す。
【0034】
燃料改質装置の起動時に、各反応器が目標温度に達しておらず燃料改質装置の暖機が必要と判断された場合には、起動燃焼器1を起動させ燃料改質装置の暖機を開始する。各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。
【0035】
この時の水蒸気の供給量は、燃料に対する水蒸気の比率が通常の改質運転の場合に対して大きい所定値となるように設定し、さらに空気の供給量は、燃料に対する空気(酸素)の比率が通常の改質運転の場合に対して小さい所定値となるように設定する。所定時間経過したら、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での燃焼が終了したと判断し、燃料に対する水蒸気量の比率および空気量の比率を通常のオートサーマル型改質運転の設定値に戻して終了する。
【0036】
ここで、燃料に対する水蒸気の比率を通常の改質運転の場合に対して大きく、かつ、空気の比率を通常の改質運転の場合に対して小さい所定値に設定する期間は第1実施形態と同様である。また、燃料に対する水蒸気および空気(酸素)比率の設定値については、第1、第2実施形態と同様である。
【0037】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後、温度上昇判定手段が前記改質装置の温度が上昇したと判断している期間、前記改質装置内で行なわせる改質反応における部分酸化反応に対する水蒸気改質反応の比率を通常の改質運転よりも高くする構成のため、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で反応することにより発生した熱を正確に吸収し、改質装置が高温となることを防止することができる。
【0038】
第4実施形態について以下に説明する。本実施形態の構成は第1実施形態と同様である。
【0039】
次に動作について説明する。本実施形態は、第1〜3実施形態に対して、改質運転開始後の水蒸気改質反応の比率を高く設定する期間の設定方法が異なるものである。図5に第4実施形態に対応するタイムチャートを示す。
【0040】
各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。改質運転中は改質反応器4の温度をモニタし、改質反応器4の温度が所定値を超えたら、前記起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上で燃焼していると判断し、水蒸気改質反応の比率を高める制御を行なう。その後、改質反応器4温度が所定値以下となったら、前記量論比近傍の混合ガスの燃焼による発熱が水蒸気改質反応により吸収されたと判定して、通常のオートサーマル型改質反応を行なわせる。
【0041】
ここで、量論比近傍の混合ガスの改質触媒上で燃焼していると判断する温度と、量論比近傍の混合ガスの発熱が水蒸気改質反応により吸収されたと判定する温度は異なる値に設定してもよい。さらに、改質反応器4の温度をフィードバックし、水蒸気と燃料の比率および空気と燃料の比率の可変させて水蒸気改質反応の比率を改質反応器4温度に応じて変化させてもよい。
【0042】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後、前記温度上昇判定手段が前記改質装置の温度が所定値以上になっている期間を前記改質装置の温度が上昇したと判断する構成のため、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での反応を正確に検知することができる。
【0043】
第5実施形態について以下に説明する。本実施形態の構成は第1実施形態と同様である。
【0044】
次に動作について説明する。本実施形態は、第1〜3実施形態に対して、改質運転開始後の水蒸気改質反応の比率を高く設定する期間の設定方法が異なるものである。図6に第5実施形態に対応するタイムチャートを示す。
【0045】
各反応器が目標温度に達し燃料改質装置の暖機が終了したと判断されたら起動燃焼器1への燃料および空気の供給を停止し、改質用の燃料、水蒸気、空気の供給を開始する。改質運転中は改質反応器4の温度をモニタし、改質反応器4の温度の変化率が予め設定された温度上昇判定変化率を超え、温度が上昇していると判断されたら、前記起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスが改質触媒上で燃焼していると判定し、水蒸気改質反応の比率を高める制御を行なう。
【0046】
その後、改質反応器4温度の変化率が予め設定された温度下降判定変化率となり温度が下降していると判断されたら、前記量論比近傍の混合ガスの燃焼による発熱が水蒸気改質反応により吸収されたと判定して、通常のオートサーマル型改質反応を行なわせる。
【0047】
ここで、改質反応器4温度の変化率の温度上昇判定変化率および温度下降判定変化率は実験的に求められるものである。さらに、改質反応器4温度の変化率をフィードバックし、水蒸気と燃料の比率および空気と燃料の比率の可変させて水蒸気改質反応の比率を改質反応器4温度の変化率に応じて変化させてもよい。
【0048】
このように、改質装置の起動から通常の改質運転に切り換えた後、前記改質装置の温度上昇率が温度上昇判定変化率となってから前記温度上昇率が温度下降判定変化率以下となるまでの期間を前記改質装置の温度が上昇したと判断する構成のため、起動燃焼器1のリーンガスと改質用リッチガスの混合した量論比近傍のガスの改質触媒上での反応を正確に検知することができる。
【0049】
本発明を、構造的と方法的特徴に関してある程度特定的な言葉で説明したが、本明細書に開示した手段は本発明を実施する好ましい形態を含むものであり、本発明はこれら図示し記載された特定の特徴に制限されないことを理解されたい。したがって、本発明は、均等の原則に従って適切に解釈される特許請求の範囲に記載された範囲内におけるいかなる形態または変更についても含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料改質装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図3】第2実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図4】第3実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図5】第4実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図6】第5実施形態の燃料改質装置の動作を説明するタイムチャートである。
【図7】従来時術の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1 起動用燃焼器
4 改質反応器
5 シフト反応器
6 選択反応型一酸化炭素除去器
8 空気の流路切り替え弁
12 コントロールユニット
Claims (7)
- 暖機のために燃焼ガスを発生させる起動用燃焼器を備え、炭化水素系の燃料を触媒上で改質して水素リッチガスを生成する燃料改質装置において、
前記燃料改質装置の暖機から改質運転に移行後、所定期間、前記燃料改質装置に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転時よりも高く設定することを特徴とする燃料改質装置。 - 暖機のために燃焼ガスを発生させる起動用燃焼器を備え、炭化水素系の燃料を触媒上で改質して水素リッチガスを生成する燃料改質装置において、
前記燃料改質装置の暖機から改質運転に移行した後、所定期間、前記燃料改質装置に供給する燃料量に対する酸素量の比率を通常の改質運転時よりも低く設定することを特徴とする燃料改質装置。 - 前記燃料改質装置の温度検出手段を備え、前記所定期間は、前記温度検出手段の検出値に基づき設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料改質装置。
- 前記燃料改質装置の温度検出手段を備え、前記所定期間は、改質運転移行後であって、前記燃料改質装置の温度が上昇している間であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料改質装置。
- 前記所定期間は、前記燃料改質装置の温度上昇率が温度上昇判定変化率以上となってから、前記温度上昇率が温度上昇判定変化率以下である温度下降判定変化率以下となるまでの期間であることを特徴とする請求項3に記載の燃料改質装置。
- 暖機のために燃焼ガスを発生させる起動用燃焼器を備え、炭化水素系の燃料を触媒上で改質して水素リッチガスを生成する燃料改質装置において、
前記燃料改質装置の温度を検出する手段を有し、
前記燃料改質装置の暖機から改質運転に移行後であって、前記燃料改質装置の温度が所定値以上の場合に、前記燃料改質装置に供給する燃料量に対する水蒸気量の比率を通常の改質運転時よりも高く設定することを特徴とする燃料改質装置。 - 暖機のために燃焼ガスを発生させる起動用燃焼器を備え、炭化水素系の燃料を触媒上で改質して水素リッチガスを生成する燃料改質装置において、
前記燃料改質装置の温度を検出する手段を有し、
前記燃料改質装置の暖機から改質運転に移行後であって、前記燃料改質装置の温度が所定値以上の場合に、前記燃料改質装置に供給する燃料量に対する酸素量の比率を通常の改質運転時よりも低く設定することを特徴とする燃料改質装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002337632A JP2004168607A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | 燃料改質装置 |
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JP2002337632A JP2004168607A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | 燃料改質装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018043911A (ja) * | 2016-09-14 | 2018-03-22 | トヨタ自動車株式会社 | 熱、水素生成装置 |
-
2002
- 2002-11-21 JP JP2002337632A patent/JP2004168607A/ja active Pending
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