JP2004168043A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 最表面に熱可塑性樹脂を含有する非画像形成層を設けた画像形成材料を画像形成した後、加熱加圧処理することで、耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有する表面保護層を造膜すると同時に、画像形成材料全体を効率よく平滑光沢化できる画像形成方法の提供。
【解決手段】 最表面に熱可塑性樹脂を少なくとも含む非画像形成層を有する画像形成材料に対し画像形成を行う画像形成工程と、該画像形成した後の画像形成材料を加熱加圧処理して該画像形成材料における非画像形成層を造膜させて表面保護層を形成する加熱加圧工程を有することを特徴とする画像形成方法である。前記加熱加圧処理が、前記非画像形成層における熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で行われる態様が好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、最表面に熱可塑性樹脂を含有する非画像形成層を設けた画像形成材料を画像形成した後、加熱加圧処理することで、耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有する表面保護層を造膜すると同時に、画像形成材料全体を効率よく平滑光沢化できる画像形成方法に関する。
画像形成前においては透気性、透液性を有し画像形成に悪影響がないか又は少ないと共に、画像形成後においては耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有する表面保護層を形成した画像形成材料が提案されている(特許文献1参照)。
前記特許文献1には、インク吸収層の表面が熱ラミネート層によって覆われており、この熱ラミネート層が加熱手段により加熱されて不透液性の透明層になるインクジェットプリンタについて提案されており、前記加熱手段として板状ヒータが用いられている。
しかしながら、前記不透液性の透明層は表面保護層の役割は果たし得るが、表面保護層を含めた画像形成材料全体に光沢性を付与することは困難であり、更なる改良開発が望まれている。
特開平9−70960号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、最表面に熱可塑性樹脂を含有する非画像形成層を設けた画像形成材料を画像形成した後、加熱加圧処理することで、耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有する表面保護層を造膜すると同時に、画像形成材料全体を効率よく平滑光沢化できる画像形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 最表面に熱可塑性樹脂を少なくとも含む非画像形成層を有する画像形成材料に対し画像形成を行う画像形成工程と、該画像形成した後の画像形成材料を加熱加圧処理して該画像形成材料における非画像形成層を造膜させて表面保護層を形成する加熱加圧工程を有することを特徴とする画像形成方法である。
<2> 加熱加圧処理が、前記非画像形成層における熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で行われる前記<1>に記載の画像形成方法である。
<3> 加熱加圧工程が、加熱加圧部材と、ベルト部材と、冷却装置とを有する冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機を用いて行われ、前記加熱加圧部材により、前記非画像形成層における熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度に加熱加圧し、80℃以下の温度に冷却した後、前記ベルト部材から剥離する前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<4> 非画像形成層が、支持体上に形成された画像形成層上に設けられる前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<5> 支持体が、基体の片面及び両面のいずれかにポリオレフィン樹脂層を設けた前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<6> ベルト部材の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム層を形成した前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<7> ベルト部材の表面にシリコーンゴム層を形成し、該シリコーンゴム層の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム層を設けた前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<8> フルオロカーボンシロキサンゴムが、主鎖にパーフルオロアルキルエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくともいずれかを有する前記<6>から<7>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<9> 画像形成材料が、感熱記録材料、インクジェット記録材料、昇華転写受像材料、銀塩写真感光材料及び熱転写受像材料から選ばれる前記<1>から<8>のいずれかに用いられる画像形成方法である。
<10> 加熱加圧処理後における画像形成材料の20度光沢度が60以上である前記<1>から<9>のいずれかに記載の画像形成方法である。
本発明の画像形成方法は、最表面に熱可塑性樹脂を含む非画像形成層を設けた画像形成材料を画像形成する画像形成工程と、該画像形成した後の画像形成材料を加熱加圧処理して該画像形成材料における非画像形成層を造膜させて表面保護層を形成する加熱加圧工程とを有する。
前記最表面の非画像形成層は、画像形成時には、透気性(例えば、オゾン、酸素、NOx、ホルマリン、水分等に対する透気性)、透液性(例えば、水、溶剤等に対する透液性)などを有し、画像形成に何ら悪影響をもたらすことがない。一方、画像形成後においては加熱加圧処理により非画像形成層が造膜されて、透気性、透液性を低下させて、耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有する表面保護層に形成されると同時に、画像形成材料全体を効率よく平滑光沢化することができる。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、最表面に熱可塑性樹脂を含有する非画像形成層を設けた画像形成材料を画像形成した後、加熱加圧処理することで、耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有する表面保護層を造膜すると同時に、画像形成材料全体を効率よく平滑光沢化できる。
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、画像形成工程と、加熱加圧工程とを有し、更に必要に応じてその他の工程を有する。
本発明の画像形成方法により得られる画像形成材料は、画像形成した後、加熱加圧処理することにより、耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有すると共に、平滑性、光沢性に優れたものである。
前記光沢性としては、20度光沢度で60以上が好ましく、75以上がより好ましく、85以上が更に好ましい。
また、前記画像形成材料の表面粗さ〔算術平均粗さ(Ra)〕は、2μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。なお、前記算術平均粗さは、JIS B0601、JIS B0651、JIS B652に基づいて測定することができる。
<画像形成工程>
前記画像形成工程では、最表面に熱可塑性樹脂を含む非画像形成層を設けた画像形成材料を画像形成する。
前記画像形成材料としては、感熱記録材料、インクジェット記録材料、昇華転写受像材料、銀塩写真感光材料及び熱転写受像材料から選ばれる少なくともいずれかに好適に用いられる。
前記画像形成材料は、最表面に熱可塑性樹脂を含有する非画像形成層を有し、具体的には、支持体上に、画像形成層と、非画像形成層とをこの順に有し、更に必要に応じて適宜選択したその他の層、例えば、中間層、保護層、下塗り層、クッション層、帯電調節(防止)層、反射層、色味調製層、保存性改良層、接着防止層、アンチカール層、平滑化層などを有してなる。これらの各層は単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
−支持体−
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、画像形成材料全体の平滑光沢性を向上させる観点から、特に、基体の片面又は両面にポリオレフィン樹脂層を設けたものが好ましい。
−−基体−−
前記基体としては、定着温度に耐えることができ、平滑性、白色度、滑り性、摩擦性、帯電防止性、定着後のへこみ等の点で要求を満足できるものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。一般的には、日本写真学会編「写真工学の基礎−銀塩写真編−」、株式会社コロナ社刊(昭和54年)(223)〜(240)頁に記載の紙、合成高分子(フィルム)等の写真用支持体、などが挙げられる。
前記基体の具体例としては、合成紙(例えば、ポリオレフィン系、ポリスチレン系等の合成紙)、上質紙、アート紙、(両面)コート紙、(両面)キャストコート紙、ポリエチレン等の合成樹脂パルプと天然パルプとから作られる混抄紙、ヤンキー紙、バライタ紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙、等の紙支持体、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネイトポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、セルロース類(例えば、トリアセチルセルロース)、等の各種プラスチックフィルム又はシート、該プラスチックフィルム又はシートに白色反射性を与える処理(例えば、フィルム中へ酸化チタンなどの顔料を含有させる処理など)を施したフィルム又はシート、布類、金属、ガラス類、などが挙げられる。
これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を積層体として併用してもよい。
前記基体としては、更に、特開昭62−253159号公報(29)〜(31)頁、特開平1−61236号公報(14)〜(17)頁、特開昭63−316848号公報、特開平2−22651号公報、同3−56955号公報、米国特許第5,001,033号等に記載の基体も挙げられる。
前記基体としては、表面平滑性が高いのが好ましく、具体的に、表面粗さ(王研式平滑度)が、210秒以上が好ましく、250秒以上がより好ましい。
前記表面粗さ(王研平滑度)が210秒に満たないと、画像を形成した際、画像における画質が不良となることがある。
ここで、前記王研平滑度は、JAPAN TAPPI No.5 B法で規定される平滑度である。
前記基体の厚みとしては、通常25〜300μmが好ましく、50〜260μmがより好ましく、75〜220μmが更に好ましい。
前記基体の密度としては、定着性能の観点からは、0.7g/cm以上が好ましい。
前記基体の熱伝導率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20℃で相対湿度が65%の条件下において、0.50kcal/m・h・℃以上であることが好ましい。
尚、前記熱伝導率は、JIS P8111に準拠して調湿した転写紙を、特開昭53−66279号公報に記載された方法によって測定することができる。
前記基体には、本発明の効果を害しない範囲内において、目的に応じて適宜選択した各種の添加剤を添加させることができる。
前記添加剤としては、例えば、増白剤、導電剤、填料、酸化チタン、群青、カーボンブラック等の顔料、染料などが挙げられる。
また、前記基体の片面又は両面には、その上に設けられる層等との密着性を改良する目的で、種々の表面処理や下塗り処理を施してもよい。
前記表面処理としては、例えば、光沢面、又は特開昭55−26507号公報記載の微細面、マット面、又は絹目面の型付け処理、コロナ放電処理、火炎処理、グロー放電処理、プラズマ処理等の活性化処理、などが挙げられる。
これらの処理は、単独で施してもよいし、また、前記型付け処理等を行った後に前記活性化処理を施してもよいし、更に、前記活性化処理等の表面処理後に前記下塗り処理を施してもよく、任意に組合せることができる。
前記基体中、前記基体の表面若しくは裏面、又はこれらの組合せにおいて、親水性バインダーと、アルミナゾルや酸化スズ等の半導性金属酸化物と、カーボンブラックその他の帯電防止剤とを塗布してもよい。このような基体としては、具体的には、特開昭63−220246号公報などに記載の支持体が挙げられる。
−ポリオレフィン樹脂層−
前記支持体は、基体の片面又は両面に、ポリオレフィン樹脂層を有することが好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂層を構成するポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、などが挙げられる。
前記ポリエチレンは、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)などのいずれでも良いが、支持体の剛性を重視する場合には、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、綿状低密度ポリエチレン(L−LDPE)等を用いることが好ましい。これらの樹脂は、単独で用いても、2種以上を混合して使用しても良い。
前記ポリオレフィン樹脂は、一般に低密度ポリエチレンを用いて形成することが多いが、支持体の耐熱性を向上させるために、ポリプロピレン、ポリプロピレンとポリエチレンとのブレンド、高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとのブレンド等を用いるのが好ましい。特に、コストや、ラミネート適性等の点から、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとのブレンドを用いるのが最も好ましい。
前記高密度ポリエチレンと、前記低密度ポリエチレンとのブレンドは、例えば、ブレンド比率(質量比)1/9〜9/1で用いられる。該ブレンド比率としては、2/8〜8/2が好ましく、3/7〜7/3がより好ましい。該支持体の両面に熱可塑性樹脂層を形成する場合、支持体の裏面は、例えば、高密度ポリエチレン、或いは高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとのブレンドを用いて形成されるのが好ましい。ポリエチレンの分子量としては、特に制限はないが、メルトインデックスが、高密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンのいずれについても、1.0〜40g/10分の間のものであって、押出し適性を有するものが好ましい。
これらポリオレフィン樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が低いにも拘わらず、他の物質との相互作用を持ちにくい構造を有しているため、ブロッキングを生じにくいという特性を備えている。
前記ポリオレフィン樹脂層は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定でき、例えば、基体へのポリオレフィンフイルムのドライラミネート(貼り合せ)、ポリオレフィン樹脂の溶剤系塗布、ポリオレフィンエマルジョンの水系塗布、ポリオレフィンエマルジョンの含浸、溶融押出コーティングにより形成することができるが、生産性の点などから溶融押出コーティングにより形成されることが好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂層の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1〜50μmが好ましく、5〜15μmがより好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂層には、前記ポリオレフィン樹脂以外にも、必要に応じて白色顔料又は蛍光増白剤を含有することが好ましい。
前記蛍光増白剤は、近紫外部に吸収を持ち、400〜500nmに蛍光を発する化合物で、公知の蛍光増白剤が特に制限なく各種使用することができる。前記蛍光増白剤としては、K.VeenRataraman編“The Chemistry of Synthetic Dyes”V巻8章に記載されている化合物を好適に挙げることができる。具体的には、スチルベン系化合物、クマリン系化合物、ビフェニル系化合物、ベンゾオキサゾリン系化合物、ナフタルイミド系化合物、ピラゾリン系化合物、カルボスチリル系化合物などが挙げられる。それらの例としては、住友化学製ホワイトフルファーPSN、PHR、HCS、PCS、B;Ciba−Geigy社製UVITEX−OBなどが挙げられる。
前記白色顔料としては、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、亜鉛華等が挙げられる。これらの中では、陰蔽性の点から、酸化チタンが好ましい。
前記白色顔料又は蛍光増白剤の含有量としては、0.1〜8g/mが好ましく、0.5〜5g/mがより好ましい。
前記含有量が、0.1g/m未満であると、画像形成材料における光透過率が高くなることがあり、8g/mを超えると、ヒビ割れ、耐接着等の取り扱い性が低下することがある。
−非画像形成層−
前記非画像形成層は、熱可塑性樹脂を含有し、必要に応じてその他の成分を含有する。
前記熱可塑性樹脂としては、加熱加圧処理によって造膜され、耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有する表面保護層を造膜可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の(イ)〜(ハ)の熱可塑性樹脂を例示することができる。
(イ)ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂や、エチレンやプロピレン等のオレフィンと、他のビニルモノマーとの共重合体樹脂や、アクリル樹脂等が挙げられる。
(ロ)エステル結合を有する熱可塑性樹脂である。例えば、ジカルボン酸成分(これらのジカルボン酸成分にはスルホン酸基、カルボキシル基等が置換していてもよい)と、アルコール成分(これらのアルコール成分には水酸基などが置換されていてもよい)との縮合により得られるポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリブチルアクリレート等のポリアクリル酸エステル樹脂又はポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂等が挙げられる。
具体的には、特開昭59−101395号公報、同63−7971号公報、同63−7972号公報、同63−7973号公報、同60−294862号公報などに記載のものを挙げることができる。
また、市販品としては、東洋紡製のバイロン290、バイロン200、バイロン280、バイロン300、バイロン103、バイロンGK−140、バイロンGK−130;花王製のタフトンNE−382、タフトンU−5、ATR−2009、ATR−2010;ユニチカ製のエリーテルUE3500、UE3210、XA−8153、KZA−7049、KZA−1449;日本合成化学製のポリエスターTP−220、R−188;星光化学工業社製のハイロスシリーズの各種熱可塑性樹脂、等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(ハ)その他、SBR、NBR、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、なども同様に好ましく用いられる。
前記非画像形成層には、熱可塑性樹脂以外にも、可塑剤、離型剤、界面活性剤などを必要に応じて含有させておくことができる。
前記非画像形成層は、前記支持体上に、熱可塑性樹脂フイルムのドライラミネート(貼り合せ)、熱可塑性樹脂の溶剤系塗布、熱可塑性樹脂エマルジョンの水系塗布、熱可塑性樹脂エマルジョンの含浸、熱可塑性樹脂フイルムの溶融押出コーティングにより形成することができる
前記非画像形成層の厚みは、通常、0.1〜10μmが好ましく、0.5〜3μmがより好ましい。
前記非画像形成層は、画像形成時には透液性、透液性などを有し画像形成に悪影響をもたらすことがないと共に、画像形成後に加熱加圧処理することで造膜されて耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、耐接着性等の諸機能を有する表面保護層となるものである。
−画像形成層−
前記画像形成層は、画像形成材料の用途、種類に応じて異なり、具体的には、感熱記録材料、インクジェット記録材料、昇華転写受像材料、銀塩写真感光材料、等に普通に用いられている画像形成層を適宜選択して用いることができる。
<感熱記録材料>
前記感熱記録材料としては、例えば、前記支持体上に、少なくとも画像形成層としての熱溶融性インク層を設けた構成を有し、感熱ヘッドにより加熱して熱溶融性インク層からインクを感熱転写記録用受像シート上に溶融転写する方式などが挙げられる。
<昇華転写受像材料>
前記昇華転写受像材料としては、前記支持体上に、少なくとも熱拡散性色素(昇華性色素)を含有するインク層を設けた構成を有し、感熱ヘッドにより加熱してインク層から熱拡散性色素を感熱転写記録受像シート上に転写する昇華転写方式などが挙げられる。
<熱転写受像材料>
前記熱転写材料としては、例えば、前記支持体上に、少なくとも熱発色層を設けた構成を有し、感熱ヘッドによる加熱と紫外線による定着の繰り返しにより画像を形成するサーモオートクローム方式(TA方式)において用いられる感熱記録材料等が挙げられる。
<銀塩写真感光材料>
前記銀塩写真感光材料としては、例えば、前記支持体上に、少なくともYMCに発色する画像形成層を設けた構成を有し、焼付露光されたハロゲン化銀写真用シートを複数の処理槽内を浸漬しながら通過することにより、発色現像、漂白定着、水洗を行い、乾燥するハロゲン化銀写真方式、等が挙げられる。
<加熱加圧工程>
前記加熱加圧工程では、画像形成した後の画像形成材料を加熱加圧処理して該画像形成材料における非画像形成層を造膜させて表面保護層を形成する。
前記加熱加圧処理としては、画像形成材料の最表面の非画像形成層が軟化し変形可能な温度にまで加熱し、かつ加圧することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の電子写真装置における定着装置として使用されているものなどが挙げられ、一対の加熱ローラを有するものなどが好適に挙げられる。
前記一対の加熱ローラとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、公知の電子写真装置に用いられている加熱ローラ対などの中から適宜選択することができ、ニップ圧、加熱温度等を調節可能であるものが好ましい。
前記加熱加圧処理は、前記熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で加熱加圧することが好ましい。具体的には、前記熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜選択することができるが、例えば、通常、50〜120℃が好ましく、前記シート体が熱可塑性樹脂層を有している場合には80〜110℃が好ましく、該熱可塑性樹脂層がポリエチレン層である場合には95〜105℃がより好ましい。
<冷却剥離方式のベルト型平滑化処理機による処理>
前記加熱加圧工程においては、加熱加圧部材と、ベルト部材と、冷却装置とを有する冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機を用いることが好適である。
前記加熱加圧手段により、前記非画像形成層における熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度に加熱加圧し、80℃以下の温度に冷却した後、前記加熱加圧手段におけるベルト部材から剥離することが好ましい(冷却剥離処理)。
前記加熱加圧部材としては、特に制限されないが、例えば、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせなどが挙げられる。
前記冷却装置としては、特に制限されないが、例えば、冷気を送風可能であり、冷却温度等を調節可能である冷却装置、ヒートシンク、などが用いられる。
前記画像形成材料を前記冷却剥離方式のベルト型平滑化処理機の加熱加圧手段に接触させる際には、加圧することが好ましい。この加圧の方法としては、特に制限はないが、ニップ圧を印加するのが好ましい。前記ニップ圧としては、耐水性、表面平滑性に優れ、良好な光沢を有する画像形成を行う観点から、1〜100kgf/cmが好ましく、5〜30kgf/cmがより好ましい。また、加熱加圧手段における加熱は、非画像形成層における熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度であり、用いる熱可塑性樹脂に応じて異なるが、通常、80℃以上200℃以下が好ましい。
前記ベルト定着型平滑化処理機におけるベルト部材は、耐熱性支持体フィルムと、該支持体フィルム上に形成された離型層とを有する。
前記支持体フィルムとしては、耐熱性を備えていれば特に制限はなく、例えば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリパラバン酸(PPA)、などが挙げられる。
前記離型層としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロカーボンシロキサンゴム、シリコーン樹脂、フッ素樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上が好ましい。これらの中でも、ベルト部材の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム製の層を設ける態様、前記ベルト部材の表面にシリコーンゴム製の層を有し、かつ該シリコーンゴム層の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム製の層を設ける態様が好ましい。
前記フルオロカーボンシロキサンゴムとしては、主鎖にパーフルオロアルキルエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくともいずれかを有するものが好ましい。
前記フルオロカーボンシロキサンゴムとしては、下記(A)〜(D)成分を含有するフルオロカーボンシロキサンゴム組成物の硬化物が好適である。
(A)下記一般式(1)のフルオロカーボンシロキサンを主成分とし、脂肪族不飽和基を有するフルオロカーボンポリマー、(B)1分子中に2個以上の≡SiH基を含有し、上記フルオロカーボンシロキサンゴム組成物中の脂肪族不飽和基量に対して上記≡SiH基の含有量が1〜4倍モル量であるオルガノポリシロキサン及び/又はフルオロカーボンシロキサン、(C)充填剤、及び(D)有効量の触媒。
前記(A)成分のフルオロカーボンポリマーは、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有するフルオロカーボンシロキサンを主成分とし、脂肪族不飽和基を有するものである。
Figure 2004168043
前記一般式(1)において、R10は、非置換又は置換の炭素数1〜8の一価炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、又は炭素数2〜3のアルケニル基であり、特にメチル基が好ましい。
a,eは、それぞれ0又は1の整数を表す。b,dは、それぞれ1〜4の整数を表す。cは、0〜8の整数を表す。また、xは、1以上が好ましく、10〜30がより好ましい。
前記(A)成分としては、下記一般式(2)で示すものを挙げることができる。
Figure 2004168043
前記(B)成分において、≡SiH基を有するオルガノポリシロキサンとしては、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを挙げることができる。
また、前記フルオロカーボンシロキサンゴム組成物においては、前記(A)成分のフルオロカーボンポリマーが脂肪族不飽和基を有するものであるときには、硬化剤としては、上述したオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用することが好ましい。即ち、前記フルオロカーボンシロキサン中の脂肪族不飽和基と、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子との間で生ずる付加反応によって硬化物が形成される。
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、付加硬化型のシリコーンゴム組成物に使用される種々のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用することができる。
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一般にその≡SiH基の数が、前記(A)成分のフルオロカーボンシロキサン中の脂肪族不飽和炭化水素基1個に対して、少なくとも1個が好ましく、特に1〜5個となるような割合で配合することが好ましい。
また、≡SiH基を有するフルオロカーボンとしては、上記一般式(1)の単位、又は上記一般式(1)において、R10がジアルキルハイドロジェンシロキシ基であり、かつ末端がジアルキルハイドロジェンシロキシ基又はシリル基等のSiH基であるものが好ましく、下記一般式(3)で示すものを挙げることができる。
Figure 2004168043
前記(C)成分の充填剤としては、一般的なシリコーンゴム組成物に使用されている種々の充填剤を用いることができる。前記充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、カーボン粉末、二酸化チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、タルク、セリサイト、ベントナイト等の補強性充填剤、アスベスト、ガラス繊維、有機繊維等の繊維質充填剤、などが挙げられる。
前記(D)成分の触媒としては、付加反応用触媒として公知とされている塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体、白金黒又はパラジウムをアルミナ、シリカ、カーボンなどの担体に担持したもの、ロジウムとオレフィンとの錯体、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、ロジウム(III)アセチルアセトネートなどのような周期律表第VIII族元素又はその化合物が挙げられるが、これらの錯体はアルコール系化合物、エーテル系化合物、炭化水素化合物などの溶剤に溶解して用いることが好ましい。
前記フルオロカーボンシロキサンゴム組成物においては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、種々の配合剤を添加することができる。例えば、ジフェニルシランジオール、低重合度の分子鎖末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等の分散剤、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化セリウム、オクチル酸鉄等の耐熱性向上剤、顔料等の着色剤等を必要に応じて配合することができる。
前記定着ベルトは、耐熱性支持体フィルムの表面を上記フルオロカーボンシロキサンゴム組成物で被覆し、加熱硬化することによって得られるが、必要に応じて更に、m−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロライド等の溶剤で希釈して塗工液とし、スプレーコート、ディップコート及びナイフコート等の一般的なコーティング法によって塗布することができる。また、加熱硬化の温度、時間は適宜選定することができ、通常温度100〜500℃、5秒〜5時間の範囲で支持体フィルムの種類及び製造方法などに応じて選択される。
前記ベルト部材の表面に形成するフルオロカーボンシロキサンゴム層の厚さは特に限定されるものではないが、通常20〜500μmが好ましく、40〜200μmがより好ましい。
前記ベルト部材の表面粗さ〔算術平均粗さ(Ra)〕としては、特に、表面平滑性に優れ、良好な光沢を有する画像形成を行える点で、20μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、1μm以下が更に好ましい。なお、算術平均粗さは、JIS B0601、JIS B0651、JIS B0652に基づいて測定することができる。
前記ベルト部材の態様としては、特に制限されないが、冷却剥離方式のベルト型平滑化処理機における無端ベルトが好ましい。また、冷却剥離方式のベルト型平滑化処理機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、図1に示したような、定着の後半にベルト部材の冷却装置を備え、剥離の際の温度を低く調節することができる冷却剥離方式の後処理が可能な態様が好ましい。この冷却装置における冷却温度は、非画像形成層における熱可塑性樹脂層が十分に固化する80℃以下の温度が好ましく、20〜80℃がより好ましい。
なお、前記ベルト部材としては、連続して効率的に画像形成できる点で、エンドレスベルトが特に好ましい。
以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
尚、以下の実施例及び比較例において、「%」及び「部」は、質量基準である。
(比較例1)
−支持体の調製−
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)をディスクリファイナーで300ml(カナダ標準ろ水度、C.S.F.)まで叩解し、繊維長0.58mmに調整した。このパルプ紙料に対して、パルプの質量に基づいて、以下の割合で添加剤を添加した。
添加剤の種類 量(%)
カチオン澱粉 1.2
アルキルケテンダイマー(AKD) 0.5
アニオンポリアクリルアミド 0.3
エポキシ化脂肪酸アミド(EFA) 0.2
ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン 0.3
注)AKDは、アルキルケテンダイマー(アルキル部分は、ベヘン酸を主体とする脂肪酸に由来する)を意味する。EFAは、エポキシ化脂肪酸アミド(脂肪酸部分は、ベヘン酸を主体とする脂肪酸に由来する)を意味する。
得られたパルプ紙料を、長網抄紙機により坪量150g/mの原紙を作製した。なお、長網抄紙機の乾燥ゾーンの中間でサイズプレス装置により、PVA 1.0g/m、CaCl 0.8g/mを付着した。
抄紙工程の最後で、ソフトカレンダーを用いて、密度を1.01g/cmに調整した。得られた原紙において、トナー受像層が設けられる側において、金属ロールが接するように通紙し、金属ロールの表面温度は140℃であった。得られた原紙の王研式平滑度は、265秒であり、ステキヒト・サイズ度は、127秒であった。
得られた巾0.3m、平均質量169g/m、厚み175μm、白色度90%、表面粗さ(Ra)5μmの原紙を、出力17kWのコロナ放電によって処理した。この原紙の裏面に表面マット粗さ10μmのクーリングロールを用い、下記表1に示した組成のポリエチレン樹脂を溶融吐出膜温度320℃、ラインスピード250m/分で単層押出ラミネートし、厚さ27μmのポリエチレン樹脂層を設けた。
Figure 2004168043
次に、トナー受像層を塗設する側である基紙の表面に表面マット粗さ0.7μmのクーリングロールを用い、ポリエチレン樹脂、表2に示したようにマスターバッチ化した酸化チタン、5%含有するLDPEマスターバッチ郡青とを、最終的に組成が表3に示した組成になるように混合したものを、溶融吐出膜温度320℃、ラインスピード250m/分で単層押出ラミネートし、厚さ29μmのポリエチレン樹脂層を設けた。
その後、表面に出力18kW、裏面に出力12kWのコロナ放電により処理した後、表面にはゼラチン下塗り層を、裏面にはコロイダルアルミナ、コロイダルシリカ、及びPVAを含有する帯電防止下塗り層とを設け、支持体を作製した。
Figure 2004168043
Figure 2004168043
次に、前記支持体を用いて、下記方法により銀塩写真プリント材料を作成した。
<青感層乳剤Aの調製>
塩化銀98.9モル%と、臭化銀1モル%と、沃化銀0.1モル%とのハロゲン組成からなる、平均辺長0.70μm、辺長の変動係数8%のハロゲン化銀立方体粒子を形成した。
次いで、下記式で表される分光増感色素−1及び2をそれぞれ2.5×10−4モル/Agモルと2.0×10−4モル/Agモル添加した。
また、粒子形成に際しては、KIrC15(HO)、KRu(CN)、KFe(CN)、下記式で表されるチオスルフォン酸化合物−1、チオ硫酸ナトリウム、下記式で表される金増感剤−1、及びメルカプト化合物−1及び2を最適量用いた。このようにして高感側乳剤A−1を作製した。
同様にして、平均辺長0.55μm、辺長の変動係数9%の立方体粒子を形成した。
分光増感及び化学増感は、比表面積を合わせる補正(辺長比0.7/0.55=1.27倍)を行った量で実施し、低感度側乳剤A−2を作成した。
Figure 2004168043
<緑感層用乳剤Cの調整>
前記高感側乳剤A−1と粒子形成時の温度を下げ並びに増感色素の種類を下記式のごとく変える以外は、乳剤A−1及び2の調整条件と同様にしてGL用高感側乳剤C−1、低感側乳剤C−2を作成した。
Figure 2004168043
粒子サイズは高感側が平均辺長0.40μm、低感側が平均辺長0.30μmである。その変動係数は、いずれも8%であった。
増感色素Dをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては3.0×10−4モル、小サイズ乳剤に対しては3.6×10−4モル、また、増感色素Eをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては4.0×10−5モル、小サイズ乳剤に対しては7.0×10−5モル添加した。
<赤感層用乳剤Eの調整>
前記高感側乳剤A−1と粒子形成時の温度を下げ並びに増感色素の種類を下記式のごとく変える以外は、乳剤A−1及び2の調整条件と同様にして赤感性乳剤用高感側乳剤E−1、低感側乳剤E−2を作成した。
Figure 2004168043
粒子サイズは高感側が平均辺長0.38μm、低感側が平均辺長0.32μmであり、辺長の変動係数は、各々9%と10%であった。
増感色素G及びHをそれぞれ、ハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては8.0×10−5モル、小サイズ乳剤に対しては10.7×10−5モル添加した。
更に、下記式で表される化合物Iを赤感性乳剤層にハロゲン化銀1モル当たり3.0×10−3モル添加した。
Figure 2004168043
<第一層塗布液調製>
イエローカプラー(ExY)57g、色像安定剤(Cpd−1)7g、色像安定剤(Cpd−2)4g、色像安定剤(Cpd−3)7g、及び色像安定剤(Cpd−8)2gを溶媒(Solv−1)21g及び酢酸エチル80mlに溶解し、この液を4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む23.5質量%ゼラチン水溶液220g中に高速攪拌乳化機(ディゾルバー)で乳化分散し、水を加えて900gの乳化分散物Aを調製した。
一方、前記乳化分散物Aと前記乳剤A−1、A−2を混合溶解し、後記組成となるように第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は、銀量換算塗布量を示す。
第二層〜第七層用の塗布液も第一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤としては、下記式で表される1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩(H−1)、(H−2)、(H−3)を用いた。また、各層に下記式で表されるAb−1、Ab−2、Ab−3、及びAb−4をそれぞれ全量が15.0mg/m、60.0mg/m、5.0mg/m及び10.0mg/mとなるように添加した。
Figure 2004168043
Figure 2004168043
また、1−(3−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールを、第二層、第四層、第六層及び第七層に、それぞれ0.2mg/m、0.2mg/m、0.6mg/m、及び0.1mg/mとなるように添加した。
また、青感性乳剤層及び緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを、それぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×10−4モル、2×10−4モル添加した。
また、赤感性乳剤層にメタクリル酸とアクリル酸ブチルの共重合体ラテックス(質量比1:1、平均分子量200,000〜400,000)を0.05g/mを添加した。
また、第二層、第四層及び第六層にカテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウムをそれぞれ6mg/m、6mg/m、18mg/mとなるように添加した。
また、イラジエーション防止のために、下記式で表される染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
Figure 2004168043
(層構成)
以下に、各層の構成を示す。数字は塗布量(g/m)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀換算塗布量を表す。
<支持体>
前記両面ポリエチレン樹脂ラミネート紙を支持体として用いた。
−第一層(青感性乳剤層)−
塩化銀乳剤A(金硫黄増感された立方体、大サイズ乳剤A−1と小サイズ乳剤A―2との3:7混合物(銀モル比)。) 0.24g
ゼラチン 1.25g
イエローカプラー(ExY) 0.57g
色像安定剤(Cpd−1) 0.07g
色像安定剤(Cpd−2) 0.04g
色像安定剤(Cpd−3) 0.07g
色像安定剤(Cpd−8) 0.02g
溶媒(Solv−1) 0.21g
−第二層(混色防止層)−
ゼラチン 1.15g
混色防止剤(Cpd−4) 0.10g
色像安定剤(Cpd−5) 0.018g
色像安定剤(Cpd−6) 0.13g
色像安定剤(Cpd−7) 0.07g
溶媒(Solv−1) 0.04g
溶媒(Solv−2) 0.12g
溶媒(Solv−5) 0.11g
−第三層(緑感性乳剤層)−
塩臭化銀乳剤C(金硫黄増感された立方体、大サイズ乳剤C−1と小サイズ乳剤C−2との1:3混合物(銀モル比)。) 0.14g
ゼラチン 1.21g
マゼンタカプラー(ExM) 0.15g
紫外線吸収剤(UV−A) 0.14g
色像安定剤(Cpd−2) 0.003g
色像安定剤(Cpd−4) 0.002g
色像安定剤(Cpd−6) 0.09g
色像安定剤(Cpd−8) 0.02g
色像安定剤(Cpd−9) 0.01g
色像安定剤(Cpd−10) 0.01g
色像安定剤(Cpd−11) 0.0001g
溶媒(Solv−3) 0.09g
溶媒(Solv−4) 0.18g
溶媒(Solv−5) 0.10g
溶媒(Solv−6) 0.07g
−第四層(混色防止層)−
ゼラチン 0.68g
混色防止剤(Cpd−4) 0.06g
色像安定剤(Cpd−5) 0.011g
色像安定剤(Cpd−6) 0.08g
色像安定剤(Cpd−7) 0.04g
溶媒(Solv−1) 0.02g
溶媒(Solv−2) 0.07g
溶媒(Solv−5) 0.065g
−第五層(赤感性乳剤層)−
塩臭化銀乳剤E(金硫黄増感された立方体、大サイズ乳剤E−1と小サイズ乳剤E−2との5:5混合物(銀モル比)。) 0.16g
ゼラチン 0.95g
シアンカプラー(ExC−1) 0.023g
シアンカプラー(ExC−2) 0.05g
シアンカプラー(ExC−3) 0.17g
紫外線吸収剤(UV−A) 0.055g
色像安定剤(Cpd−1) 0.22g
色像安定剤(Cpd−7) 0.003g
色像安定剤(Cpd−9) 0.01g
色像安定剤(Cpd−12) 0.01g
溶媒(Solv−8) 0.05g
−第六層(紫外線吸収層)−
ゼラチン 0.46g
紫外線吸収剤(UV−B) 0.35g
化合物(S1−4) 0.0015g
溶媒(Solv−7) 0.18g
−第七層(保護層)−
ゼラチン 1.00g
ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体
(変性度17%) 0.4g
流動パラフィン 0.02g
界面活性剤(Cpd−13) 0.02g
Figure 2004168043
Figure 2004168043
Figure 2004168043
Figure 2004168043
Figure 2004168043
Figure 2004168043
Figure 2004168043
Figure 2004168043
Figure 2004168043
Figure 2004168043
上記の銀塩写真プリント材料を127mm幅のロール状に加工し、富士写真フイルム株式会社製ミニラボプリンタープロセッサー PP350を用いて銀塩写真プリント材料に標準的な撮影画像が撮影されたネガティブフイルムから像様露光を行い、下記処理工程にて使用した発色現像補充液の容量が発色現像タンク容量の2倍となるまで連続処理(ランニングテスト)を行った。
−処理工程−
以下のランニング処理液を用いた処理を行った。
[処理工程] [温度] [時間] [補充量]
発色現像 38.5℃ 45秒 45mL
漂白定着 38.0℃ 45秒 35mL
リンス(1) 38.0℃ 20秒 −
リンス(2) 38.0℃ 20秒 −
リンス(3) 38.0℃ 20秒 −
リンス(4) 38.0℃ 20秒 121mL
乾燥 80℃
(注)
*感光材料1mあたりの補充量
**富士写真フイルム株式会社製リンスクリーニングシステムRC50Dをリンス(3)に装着し、リンス(3)からリンス液を取り出してポンプにより逆浸透モジュール(RC50D)へ送る。同槽で送られた透過水はリンス(4)に供給し、濃縮液はリンス(3)に戻す。逆浸透モジュールへの透過水量は50〜300mL/分を維持するようにポンプ圧を調整し、1日10時間温調循環させた。リンスは(1)から(4)への4タンク向流方式とした。
各処理液の組成は以下の通りである。
[発色現像液] [タンク液] [補充液]
水 800mL 800mL
蛍光増白剤(FL−1) 2.2g 5.1g
蛍光増白剤(FL−2) 0.35g 1.75g
トリイソプロパノールアミン 8.8g 8.8g
ポリエチレングリコール平均分子量300 10.0g 10.0g
エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g
亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.20g
塩化カリウム 10.0g −
4,5−ジヒドロキシベンゼン−
1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g
ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート
エチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.0g
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン
・3/2硫酸塩・モノハイドレード 4.8g 14.0g
炭酸カリウム 26.3g 26.3g
水を加えて全量 1000mL 1000mL
pH(25℃、硫酸とKOHで調整) 10.15
発色現像補充液には(1)で調製した発色現像組成物を3.8倍に水で希釈した液を用いた
[漂白定着液] [タンク液] [補充液]
水 800mL 800mL
チオ硫酸アンモニウム(750g/mL) 107mL 214mL
m−カルボキシベンゼンスルフィン酸 8.3g 16.5g
エチレンジアミン4酢酸鉄(III)アンモニウム 47.0g 94.0g
エチレンジアミン4酢酸 1.4g 2.8g
硝酸(67%) 16.5g 33.0g
イミダゾール 14.6g 29.2g
亜硫酸アンモニウム 16.0g 32.0g
メタ重亜硫酸カリウム 23.1g 46.2g
水を加えて全量 1000mL 1000mL
pH(25℃、硝酸とアンモニア水で調整) 6.5 6.5
[リンス液] [タンク液] [補充液]
塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 0.02g
脱イオン水(電導度5μs/cm以下) 1000mL 1000mL
pH(25℃) 6.5 6.5
(実施例1)
比較例1において、第七層(保護層)を下記の組成とした以外は、比較例1と同様にして、実施例1の銀塩写真プリントを作製した。
−第七層(保護層)−
スチレンアクリルラテックス 1.00g
(星光化学製JE−1113、固形分42%、ソープフリー型、コアシェル型、コアTg=−58℃、シェルTg=52℃、コア/シェル(質量比)=1/1)
ポリエチレンオキサイド(分子量約25万) 0.4g
カルナバワックス 0.02g
界面活性剤(Cpd−13) 0.02g
次に、得られた実施例1及び比較例1の銀塩写真プリントについて、下記条件で冷却剥離処理を行った。
−冷却剥離処理−
得られた各銀塩写真プリントを図1に示す冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機(エンドレスプレス)を用いて冷却剥離処理を行った。図1に示した冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機(エンドレスプレス)において、処理部1は、ベルト2と、加熱ローラ3と、加圧ローラ4と、テンションローラ5と、クリーニングローラ6と、冷却装置7と、搬送ローラ8とを備えている。
前記ベルト2の内側には、ベルト2と一対のテンションローラ5とが配置されている。前記ベルト2は、加熱ローラ3と、加熱ローラ3と離れた位置に配された一対のテンションローラ5とにより、回転可能に張設されている。前記加圧ローラ4は、ベルト2と当接して加熱ローラ3と対向して配置されている。加圧ローラ4とベルト2との間は、加圧ローラ4と加熱ローラ3とにより加圧されており、ニップ部が形成されている。前記冷却装置7は、ベルト2の内側であって、ベルト2の回転方向における、上流側に位置する加熱ローラ3と下流側に位置するテンションローラ5との間に配置されている。搬送ローラ8は、ベルト2を介して冷却装置7と対向するようにして2個配置されている。ここでは、2個の搬送ローラの間隔は、前記ニップ部と搬送ローラ8の1つとの距離、テンションローラ5と搬送ローラ8の他の1つとの距離と、略同じ長さである。前記クリーニングローラ6は、ベルト2を介して、加熱ローラ3における加圧ローラ4と対向する側とは反対側と対向して配置されている。クリーニングローラ6とベルト2との間は、クリーニングローラ6と加熱ローラ3とにより加圧されている。加熱ローラ3と、加圧ローラ4と、テンションローラ5と、クリーニングローラ6と、搬送ローラ8とは、互いに連動して回転し、ベルト2を回転させることができる。
ロール設定温度は120℃、搬送速度10mm/sec、剥離時の温度は80℃以下であった。また、加熱ローラ3と加圧ローラ4との間の圧力(ニップ圧)は7.5kgf/cmであった。
前記ベルト部材として、ポリイミド製のベース層上に東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製 シリコーンゴム用プライマーであるDY39−115を塗布後、風乾30分の後、シリコーンゴム前駆体であるDY35−796AB(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)100部、及びn−ヘキサン30部により調整した塗布液を浸漬塗布により塗膜を形成し、120℃で10分の一次加硫を行い、厚み40μmのシリコーンゴム層を形成した。
このシリコーンゴム層上に、フルオロカーボンシロキサンゴム前駆体であるSIFEL610(信越化学工業株式会社製)100部とフッ素系溶媒(m−キシレンヘキサフロライド、パーフロロアルカン、パーフロロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)の混合溶剤)20部により調整した塗布液を浸漬塗布により塗膜を形成した後、120℃にて10分の一次加硫、180℃にて4時間の二次加硫を行い、フルオロカーボンシロキサンゴムが20μmの膜厚を有するベルトを用いた。
(実施例2)
実施例1において、図1に示す冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機(エンドレスプレス)を用いた冷却剥離処理における冷却温度を90℃とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の銀塩写真プリントを作製した。
(比較例2)
実施例1において、図1に示す冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機(エンドレスプレス)を用いた冷却剥離処理を行わない以外は、実施例1と同様にして、比較例2の銀塩写真プリントを作製した。
(比較例3)
実施例1において、図1に示す冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機(エンドレスプレス)を用いた冷却剥離処理を行わず、単純な2ロール方式の加熱処理(ロール温度120℃、搬送速度10mm/sec)を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例3の銀塩写真プリントを作製した。
(比較例4)
比較例1において、図1に示す冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機(エンドレスプレス)を用いた冷却剥離処理を行わない以外は、比較例1と同様にして、比較例4の銀塩写真プリントを作製した。
(比較例5)
比較例1において、冷却剥離処理を行わず、単純な2ロール方式の加熱処理(ロール温度120℃、搬送速度10mm/sec)を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例5の銀塩写真プリントを作製した。
(比較例6)
比較例1において、第七層(保護層)を設けない以外は、比較例1と同様にして、比較例6の銀塩写真プリントを作製した。
(実施例3)
比較例1と同様の原紙を用い、該原紙の両面にコロナ放電を行った後、溶融押し出し機を用いてポリエチレン樹脂が22g/mとなるようにコーティングした(この面を裏面とする)。次に、前記ポリエチレン樹脂層を形成した面とは反対の面(この面を表面とする)に対して溶融押し出し機を用いて、アナターゼ型二酸化チタンを10質量%と群青を微量含有したポリエチレン樹脂が、35g/mとなるようにコーティングした。前記ポリエチレン樹脂層を形成した裏面には、コロナ放電を行った後、帯電防止剤として、酸化アルミニウム(アルミナゾル100、日産化学工業株式会社製)/二酸化ケイ素(スノーテックス0、日産化学工業株式会社製)=1/2(質量比)を水に分散させた溶液を、乾燥後に0.2g/mとなるように塗布して支持体を作製した。
〔下塗り層用塗布液の調製〕
(1)アセトアセチル変性PVA溶液の調製アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ−210、日本合成化学工業株式会社製、ケン化度:95〜97%、重合度:1000)を12.85部、水87.15部を加え90℃以上で攪拌溶解した。(2)雲母分散液の調製水膨潤性合成雲母分散液[ソマシフMEB−3(8質量%溶液)、コープケミカル社製、アスペクト比:1000、平均粒子径:2.0μmの雲母分散液]に雲母濃度が5質量%となるように水を加え均一に混合し雲母分散液を得た。(3)エチレンオキサイド系界面活性剤3.10部(メタノール溶解)を加え、更に水酸化ナトリウム0.45部を加えて下塗り層用塗布液(6.87質量%)を得た。
得られた下塗り層用塗布液を40℃にて保温し、前記作製した支持体の前記表面のポリエチレン樹脂層に斜線グラビアロール100メッシュにて塗布して乾燥し、前記支持体上に下塗り層を形成した。この場合の乾燥前の塗布量は12.5g/mであった。
〔記録層用塗布液の調製〕
−電子供与性染料前駆体カプセル液の調製−
前記電子供与性染料前駆体として、クリスタルバイオレットラクトン3.0部を酢酸エチル20部に溶解し、さらに高沸点溶媒であるアルキルナフタレンを20部添加し、加熱して均一に混合した。前記マイクロカプセルの壁材として、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン付加物20部をこの溶液にさらに添加し、均一に攪拌し、電子供与性染料前駆体溶液を得た。別途、ゼラチンの6%水溶液54部を用意し、前記電子供与性染料前駆体溶液を添加し、ホモジナイザーにて乳化分散した。得られた乳化液に水68部を加え均一化した後、攪拌しながら50℃に昇温し3時間カプセル化反応を行わせ目的の電子供与性染料前駆体カプセル液を得た。カプセルの平均粒子径は1.6μmであった。
−電子受容性化合物分散液の調製−
電子受容性化合物として、ビスフェノールA30部をゼラチン4%水溶液150部中に加えてボールミルにて24時間分散して、電子受容性化合物分散液を調製した。分散液中の電子受容性化合物の平均粒子径は1.2μmであった。
−塗液の調製−
次に、前記電子供与性染料前駆体カプセル液及び前記電子受容性化合物分散液を、電子供与性染料前駆体/電子受容性化合物の比率がl/2となるように混合し、目的の感熱記録層用塗布液Aを調製した。
〔記録層用塗布液Bの調製〕
−ジアゾニウム塩化合物カプセル液bの調製−
前記ジアゾニウム塩化合物として、4−(N−(2−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)ブチリル)ピペラジノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート2.0部を、酢酸エチル20部に溶解し、更に高佛点溶媒であるアルキルナフタレンを20部添加し、加熱して均一に混合した。前記マイクロカプセルの壁材として、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン付加物15部をこの溶液に更に添加し、均一に攪拌して、ジアゾニウム塩化合物溶液を得た。別途、ゼラチンの6%水溶液54部を用意し、前記ジアゾニウム塩化合物溶液を添加し、ホモジナイザーにて乳化分散した。得られた乳化液に水68部を加え均一化した後、攪拌しながら40℃に昇温し、3時間カプセル化反応を行わせて目的のジアゾニウム塩化合物カプセル液bを得た。カプセルの平均粒径は1.1μmであった。
−カプラー乳化液bの調製−
前記カプラーとして1−(2’−オクチルフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロンを2部、1,2,3−トリフェニルグアニジン2部、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン2部、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール4部、2−エチルヘキシル−4−ヒドロキシベンゾエート4部、トリクレジルホスフェート0.3部、マレイン酸ジエチル0.1部、70%ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムメタノール溶液1部を酢酸エチル10部中に溶解し、この溶液を8%ゼラチン水溶液80部に添加しホモジナイザーで10分間乳化した後、酢酸エチルを除去して目的のカプラー乳化液bを得た。
−塗液の調製−
次に、前記ジアゾニウム塩化合物カプセル液b及び前記カプラー乳化液bをジアゾニウム塩化合物、カプラーの比率が2/3となるように混合し、目的の感熱記録層用塗布液Bを調製した。
〔記録層用塗布液Cの調製〕
−ジアゾニウム塩化合物カプセル液cの調製−
前記ジアゾニウム塩化合物として、2,5−ジブトキシ−4−トリルチオベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート3.0部を酢酸エチル20部に溶解し、更に高沸点溶媒であるアルキルナフタレンを20部添加し、加熱して均一に混合した。前記マイクロカプセルの壁材として、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン付加物15部をこの溶液に更に添加し、均一に攪拌して、ジアゾニウム塩化合物溶液得た。別途、ゼラチンの6%水溶液54部を用意し、前記ジアゾニウム塩化合物溶液を添加し、ホモジナイザーにて乳化分散した。得られた乳化液に水68部を加え均一化した後、攪拌しながら40℃に昇温し、3時間カプセル化反応を行わせて目的のジアゾニウム塩化合物カプセル液cを得た。カプセルの平均粒径は1.0μmであった。
−カプラー乳化液cの調製−
前記カプラーとして、2−クロロ−5−(3−(2,4−ジ−tert−ペンチル)フェノキシプロピルアミノ)アセトアセトアニリド2部、1,2,3−トリフェニルグアニジン2部、1,l−(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン2部、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール4部、2−エチルヘキシル−4−ヒドロキシベンゾエート4部、トリクレジルホスフェート0.3部、マレイン酸ジエチル0.1部、70%ドテシルベンゼンスルホン酸カルシウムメタノール溶液1部を酢酸エチル10部中に溶解し、この溶液を8%ゼラチン水溶液80部に添加しホモジナイザーで10分間乳化した後、酢酸エチルを除去して目的のカプラー乳化液cを得た。
−塗液の調製−
次に、前記ジアゾニウム塩化合物カプセル液c及び前記カプラー乳化液cをジアゾニウム塩化合物/カプラーの比率が4/5となるように混合し、目的の記録層用塗布液Cを調製した。
〔光透過率調整層用塗布液の調製〕
−紫外線吸収剤前駆体カプセル液の調製−
酢酸エチル30部に、前記紫外線吸収剤の前駆体として、〔2−アリル−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−t−オクチルフェニル〕ベンゼンスルホナート10部、2,5−ジ−t−オクチル−ハイドロキノン3部、トリクレジルホスフェート2部、α−メチルスチレンダイマー4部を溶解した。前記マイクロカプセルの壁材として、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン付加物20部をこの溶液にさらに添加し、均一に攪拌し、紫外線吸収剤前駆体溶液を得た。別途、イタコン酸変性ポリビニルアルコール8%水溶液200部を用意し、前記紫外線吸収剤前駆体溶液を添加し、ホモジナイザーにて乳化分散した。得られた乳化液に水120部を加え均一化した後、攪拌しながら、40℃に昇温し、3時間カプセル化反応を行わせ目的の紫外線吸収剤前駆体カプセル液を得た。カプセルの平均粒子径は0.3μmであった。
−塗液の調製−
前記紫外線吸収剤前駆体カプセル液100部に、2%〔4−ノニルフェノキシトリオキシエチレン〕ブチルスルホン酸ナトリウム水溶液10部を添加し、光透過率調整層用塗布液を得た。
〔中間層用塗布液の調製〕
10%ゼラチン水溶液100部に、2%(4−ノニルフェノキシトリオキシエチレン)ブチルスルホン酸ナトリウム2部を添加し中間層用塗布液を調製した。
〔保護層用塗布液の調製〕
スチレンアクリルラテックス(星光化学株式会社製JE−1113.固形分42%、ソープフリー型、コアシェル型、 コアTg=−58℃、シェルTg=52℃、コア/シェル(質量比)=1/1)1.00g、ポリエチレンオキサイド(分子量約25万)0.4g、カルナバワックス0.02g、及び界面活性剤(Cpd−13)0.02gを混合して保護層用塗布液を得た。
〔記録層の形成〕
前記支持体上形成した下塗り層上に、下層から感熱記録層A、中間層、感熱記録層B、中間層、感熱記録層C、光透過率調整層、保護層の順に、60m/minの塗布速度で7層同時に連続塗布し、30℃−30%及び40℃−30%の条件でそれぞれ乾燥してカラー感熱記録材料を得た。固形分塗布量は、前記支持体から近い順に、前記感熱記録層Aが6.0g/m、前記中間層が3.0g/m、前記感熱記録層Bが6.0g/m、前記中間層が3.0g/m、前記感熱記録層Cが5.0g/m、前記光透過率調整層が3.0g/m、前記保護層が1.5g/mとなるように塗布した。
<画像記録>
得られたカラー感熱記録材料を、市販のプリンター(FUJIX NC−660A、富士写真フイルム株式会社製)を以下のように改造したプリンターを用いてシアン濃度60%(シアン濃度階調102)の画像プリントを作製した。
得られた実施例1〜3及び比較例1〜6の各画像プリントについて、下記方法により、耐接着性、耐水性、及び光沢度について評価した。結果を表4に示す。
<耐接着性の評価>
各画像プリントを45℃−85%RHに16時間調湿後、画像面同士を重ね合わせて、50g/cmの荷重をかけ、36時間及び72時間経過後、画像面が接着していないか、下記基準により目視観察した。
〔評価基準〕
◎・・・全く接着していない。
○・・・接着しているが、容易に剥がれ、接着跡は見られない。
△・・・接着しているが、容易に剥がれ、やや接着跡が残る。
×・・・接着しており、剥がすと接着痕が残る。
××・・・接着しており、剥がすと紙部分から剥がれてしまう。
<耐水性の評価>
各画像プリントに、水及び界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸Na)含有水を数滴垂らし、5分間静置した後、ふき取り、垂らした面の状態を下記基準で評価した。
〔評価基準〕
○・・・水滴跡は見られない。
△・・・水滴跡があるが、気にならない。
×・・・水滴跡があり、垂らした部分でダメージが見られる。
<光沢度の評価>
各画像プリントについて、JIS Z8741に基づいて20度光沢度を測定した。
Figure 2004168043
表4の結果から、実施例1〜3の画像プリントは、比較例1〜6の画像プリントに比べて耐接着性、耐水性、及び光沢性に優れていることが認められる。なお、実施例2の画像プリントが耐水性、耐接着性及び光沢度が実施例1及び3に比べて劣っているのは、冷却剥離処理が80℃を超える温度で行われているためであると考えられる。
比較例1において、光沢度が92と良好であるのは、冷却剥離処理により支持体におけるポリエチレン層が平滑光沢化するためであると考えられる。
本発明の画像形成方法は、最表面に熱可塑性樹脂を含有する非画像形成層を設けた画像形成材料を画像形成した後、加熱加圧処理することで、耐候性、耐光性、耐摩擦性、耐水性、耐薬品性、及び耐接着性等の諸機能を有する表面保護層を造膜すると同時に、画像形成材料全体を効率よく平滑光沢化でき、感熱記録材料、インクジェット記録材料、昇華転写受像材料、銀塩写真感光材料及び熱転写受像材料から選ばれる各種画像形成材料に好適に用いることができる。
図1は、本発明の冷却剥離方式のベルト型平滑化処理機による冷却剥離処理の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 処理部
2 ベルト
3 加熱ローラ
4 加圧ローラ
5 テンションローラ
6 クリーニングローラ
7 冷却装置
8 搬送ローラ
10 画像形成材料

Claims (10)

  1. 最表面に熱可塑性樹脂を少なくとも含む非画像形成層を有する画像形成材料に対し画像形成を行う画像形成工程と、該画像形成した後の画像形成材料を加熱加圧処理して該画像形成材料における非画像形成層を造膜させて表面保護層を形成する加熱加圧工程を有することを特徴とする画像形成方法。
  2. 加熱加圧処理が、前記非画像形成層における熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度で行われる請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 加熱加圧工程が、加熱加圧部材と、ベルト部材と、冷却装置とを有する冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機を用いて行われ、前記加熱加圧部材により、前記非画像形成層における熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度に加熱加圧し、80℃以下の温度に冷却した後、前記ベルト部材から剥離する請求項1から2のいずれかに記載の画像形成方法。
  4. 非画像形成層が、支持体上に形成された画像形成層上に設けられる請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 支持体が、基体の片面及び両面のいずれかにポリオレフィン樹脂層を設けた請求項1から4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. ベルト部材の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム層を形成した請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. ベルト部材の表面にシリコーンゴム層を形成し、該シリコーンゴム層の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム層を設けた請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法。
  8. フルオロカーボンシロキサンゴムが、主鎖にパーフルオロアルキルエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくともいずれかを有する請求項6から7のいずれかに記載の画像形成方法。
  9. 画像形成材料が、感熱記録材料、インクジェット記録材料、昇華転写受像材料、銀塩写真感光材料及び熱転写受像材料から選ばれる請求項1から8のいずれかに用いられる画像形成方法。
  10. 加熱加圧処理後における画像形成材料の20度光沢度が60以上である請求項1から9のいずれかに記載の画像形成方法。
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