JP2004167394A - スプレー熱分解法用製膜装置 - Google Patents

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卓也 川島
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Abstract

【課題】スプレー熱分解法により基板上に薄膜を形成する際に、原料溶液の無駄が少なく、製膜効率が高くでき、しかも基板上に形成された薄膜の厚さが均一になるようにすることにある。
【解決手段】原料溶液をガラス板などの基板6にめがけて噴霧するスプレー部1と、このスプレー部1と基板6との間の空間を囲うフード11を備えたスプレー熱分解法用製膜装置を使用する。フード11は、円筒状または角筒状であり、フード11の基板6側の開口部の大きさを基板6の平面寸法よりも大きくし、基板6との間に隙間14を形成することが好ましく、またフード11の基板6側の位置に多数の小孔を形成することも好ましい。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スプレー熱分解法(スプレー・ピロリシス・デポジション、Spray Pyrolysis Deposition)に用いられる製膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スプレー熱分解法(SPD法)とは、薄膜形成法の一種であって、霧吹きの原理に基づいて、原料溶液を加熱された基板にめがけて噴霧し、基板上において溶媒の蒸発、溶質の変化(酸化など)が生じて、例えばフッ素ドープ酸化スズ(FTO)やインジウム・スズ・オキサイド(ITO)などの薄膜を形成するものである。
【0003】
ここでの原料溶液としては、例えば塩化スズ、塩化インジウム、塩化亜鉛などの金属無機塩の水、アルコール溶液、あるいはシリコンアルコキシド、ジ−n−ブチルスズ−ジアセテートなどの有機金属化合物やフッ化アンモニウムなどの有機酸塩の有機溶剤溶液などが用いられ、基板の温度は例えば250〜700℃の範囲とされる。
このスプレー熱分解法による製膜は、製膜装置の構造が極めて簡易であるため、容易かつ安価に実施できる利点がある。
【0004】
図3は、このようなスプレー熱分解法に用いられる製膜装置を示すもので、図中符号1はスプレー部を示す。このスプレー部1は、本体2と、原料溶液供給管3と、気体供給管4とから概略構成されている。本体2は、霧化部を内蔵し、この霧化部は、原料溶液供給管3から供給される原料溶液と、気体供給管4から供給される加圧空気、加圧窒素ガスなどの加圧気体とを混合して霧化して、この霧を先端のノズル5から噴霧するものである。
【0005】
また、図中符号6はガラス板、石英板、シリコン板などの基板を示す。この基板6は、スプレー部1のノズル5の鉛直方向の直下の位置で、かつノズル5から10〜150cm離れた位置に、基板面が水平になるように置かれている。また、基板6は同時にセラミックヒータなどのヒータ7上に載置され、このヒータ7によって所望の温度に加熱されるようになっている。
【0006】
このような製膜装置を用いてスプレー熱分解法により基板6上に薄膜を形成するには、基板6を予め所定の温度にヒータ7によって加熱しておき、スプレー部1で形成された原料溶液の霧をノズル5から基板6にめがけて噴霧圧力10〜300kPa程度で噴霧することによって行われる。
【0007】
ところが、このような製膜装置を用いてスプレー熱分解法によって薄膜を形成する場合には、噴霧された原料溶液の霧が空間に自由に広く拡がり、かつ霧が基板6上で瞬時に蒸発してしまい、空気中に飛散してしまうため、原料溶液の霧の大部分が無駄になり、製膜量が非常に少なく、製膜効率が悪いという大きな欠点があった。
また、原料溶液の霧が拡散して基板6上に吹き付けられるため、基板6に形成された薄膜は、基板6の中心部分ではその膜厚が厚く、周辺部分ではその膜厚が薄くなると言う不都合もあった。
このようなスプレー熱分解法による薄膜形成に関する先行技術文献としては、以下のようなものがある。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−63954号公報
【非特許文献1】
S.P.Singh,A.Raza,A.K.Sharma,O.P.Agnihotri and L.M.Tewari 「Chracterization of Florine−Doped In Films Synthesized by Spray Pyrolysis」 Thin Solid Films,105(1983)131−138
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、スプレー熱分解法により基板上に薄膜を形成する際に、製膜効率が高く、しかも基板上に形成された薄膜の厚さが均一になるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、原料溶液を基板にめがけて噴霧するスプレー部と、このスプレー部と基板との間の空間を囲うフードを備えたことを特徴とするスプレー熱分解法用製膜装置である。
【0011】
請求項2にかかる発明は、フードの形状が筒状であることを特徴とする請求項1記載のスプレー熱分解法用製膜装置である。
請求項3にかかる発明は、フードの基板側の開口部の大きさを基板の平面寸法よりも大きくし、フードと基板との間に隙間を形成したことを特徴とする請求項1、または2記載のスプレー熱分解法用製膜装置である。
【0012】
請求項4にかかる発明は、フードの基板側の位置に多数の小孔を形成したことを特徴とする請求項1、2または3記載のスプレー熱分解法用製膜装置である。請求項5にかかる発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の製膜装置を用いて、加熱された基板上に原料溶液をスプレー部から噴霧して、基板上に薄膜を形成することを特徴とする薄膜の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に基づいて詳しく説明する。
図1は、本発明のスプレー熱分解法用製膜装置の一例を示しもので、図3に示した従来のスプレー熱分解法用製膜装置と異なるところは、フード11を設けた点にある。
【0014】
このフード11は、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属材料などからなり、その外形が円筒状または角筒状のもので、その一方の開口部が他方の開口部とほぼ同じ太さとなっている。このフード11の開口上端12がスプレー部1側に、開口下端13が基板6側に向くように配置されている。
【0015】
また、フード11の開口上端12の開口部の大きさは、スプレー部1のノズル5よりも大きくされ、通常3〜30cmとされ、ノズル5を完全に囲う状態となっている。さらに、開口下端13の開口部の大きさは、基板6の平面寸法よりも3〜10cm大きくされており、この開口下端13の周縁部と基板6との間には、平面的な隙間14が形成されるようになっている。さらに、フード11の開口下端13の周縁部がヒータ7の表面にほぼ届き、基板6をほぼ完全に覆うようになっている。
【0016】
このような製膜装置を用いてスプレー熱分解法により基板6上に薄膜を形成するには、基本的には図3に示したような、フード11が存在しない従来の製膜装置を用いて行うものと同条件で実施すればよい。例えば、噴霧圧力が10〜300kPa、基板温度が250〜700℃、ノズル5と基板6との距離が10〜150cmとして行えばよい。
【0017】
このような製膜装置にあっては、フード11が設けられているので、原料溶液の霧がむやみに外方に拡散することがなく、基板6上に落下する割合が増加して、結果的に製膜効率が高いものとなる。また、フード11の開口下端13の開口部の周縁部と基板6との間に平面的な隙間14が形成されているため、落下する原料容器の霧の空間的な拡がりの中央部分に基板6が位置することなる。
【0018】
そして、この霧の空間的な拡がりの中央部分は、霧の分布が均一であるため、基板6上に落下する霧の分布は、比較的均一となり、形成される薄膜の厚さが基板6の中心部分と周辺部分とでその差が小さいものとなり、均一な厚さ分布を持つものとなる。
【0019】
図2は、本発明のスプレー熱分解法用製膜装置の他の例を示すもので、この例においては、フード11の開口下端付近に多数の小孔15・・・が形成されている以外は図1に示したものと同様のものである。
この小孔15は、開口下端から0.5〜5cm上方の位置に、フード11の全周にわたって形成されたもので、その径が1〜20mmで、その間隔が5〜30mmとなっている。
【0020】
この例の製膜装置を用いて基板6上に薄膜を形成する方法は、図1に示した先の例の製膜装置による方法と同様でよい。
【0021】
この例の製膜装置によれば、フード11の開口下端付近に形成された多数の小孔15・・・を介して、ノズル5からの空気等の気体がフード11外に流れ出ることになる。この気体の流れに乗って、原料溶液の霧がフード11の壁寄りに移動しつつ、基板6上に落下することになるので、霧の落下量が基板6の周辺部分で減少することがなくなる。
【0022】
このため、基板6の周辺部分での薄膜の厚さと中央部分での厚さとの差が小さくなり、均一な厚さを有する薄膜を形成することができる。また同時に、フード11で基板上方の空間を囲っているので、先の例と同様に製膜効率の高いものとなる。
【0023】
なお、この例では、基板6とフード11の開口下端の周縁部との間の平面的な隙間12は、ほとんどなくてもよく、基板6の平面寸法に近い寸法を有するフード11を使用することもできる。
また、上記小孔15・・・を形成するかわりに、フード11の開口下端の周縁部とヒータ3との間に、0.5〜2cm程度の鉛直方向の隙間をあけて、この隙間から気体を外方に流し出すようにしても、均一な厚さを有する薄膜を形成することができる。
【0024】
さらに、フード11自体の開口上端をやや狭くし、開口下端をやや広くしたテーパー状の形状を有するものとして、スプレー部1からの噴霧される原料溶液の霧の自然な拡散に対応する形状としても良い。
【0025】
以下、具体例を示す。
この具体例は、ガラス基板上にフッ素ドープ酸化スズ(FTO)の薄膜を形成した例である。
まず、塩化スズ五水和物4.206gをエタノール60mlに溶解し、さらにこの溶液にフッ化アンモニウム3.552gを飽和水溶液にしたものを加えて、超音波洗浄機に約20分かけ、完全に溶解して、原料溶液を調製した。
また、基板には10cm×10cm×1.1mmのガラス板(コーニング#7059、コーニング社製)を洗浄して用いた。
【0026】
実験条件1:図1に示す装置を用いた。フードには、開口の寸法が16cm×16cm、長さが60cmの四角筒状のものを使用し、開口下端の周縁部から1cmの高さに、直径0.5cmの小孔を1cm間隔で形成した。基板はフードの中央部分に配置し、基板の周囲に各3cmの平面的な隙間が形成されるようにした。
【0027】
実験条件2:実験条件1で使用したフードと同様のフードで小孔が形成されていないものを使用した以外は同様にして行った。
実験条件3:実験条件1で使用したフードと同様のフードで長さを30cmとしたものを使用し、基板を覆い、ノズルが覆われない状態とした以外は同様にして行った。
【0028】
実験条件4:実験条件1で使用したフードと同様のフードで開口の寸法を10cm×10cmとし、フードと基板との間に平面的な隙間がないようにした以外は同様にして行った。
実験条件5:フードを使用しないで行った。
【0029】
その他の共通の条件として、ノズル口径0.3mm、ノズル基板間距離60cm、噴霧圧力60kPa、基板加熱温度(ヒータ温度)480℃、噴霧時間 分とし、ノズルから上述により調製された原料溶液を基板に向けて噴霧し、基板上にフッ素ドープ酸化スズ薄膜を形成した。
【0030】
各実験条件1ないし5で得られた各フッ素ドープ酸化スズ薄膜の製膜量(mg/基板)、基板の中央部の膜厚(nm)および周辺部(基板端部から10mm内側の位置)の膜厚(nm)を測定した。
結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 2004167394
【0032】
表1に示した結果から、実験条件1で得られたフッ素ドープ酸化スズ薄膜は、製膜量が、従来の実験条件5のものに比べて、約6倍となり、製膜効率が格段に向上し、しかも薄膜の厚さの変動が一番小さいことが明らかになった。また、実験条件2のものでは、製膜効率は高いものの膜厚の変動が大きいことが分かる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スプレー熱分解法により基板上に形成された薄膜の製膜効率が高いものとなり、しかも基板の中央部での薄膜の膜厚と周辺部での薄膜の膜厚の差が小さく、均一な厚さを有する薄膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製膜装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の製膜装置の他の例を示す概略構成図である。
【図3】従来の製膜装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1・・・スプレー部、6・・・基板、11・・・フード、14・・・隙間、15・・・小孔。

Claims (5)

  1. 原料溶液を基板にめがけて噴霧するスプレー部と、このスプレー部と基板との間の空間を囲うフードを備えたことを特徴とするスプレー熱分解法用製膜装置。
  2. フードの形状が筒状であることを特徴とする請求項1記載のスプレー熱分解法用製膜装置。
  3. フードの基板側の開口部の大きさを基板の平面寸法よりも大きくし、フードと基板との間に隙間を形成したことを特徴とする請求項1または2記載のスプレー熱分解法用製膜装置。
  4. フードの基板側の位置に多数の小孔を形成したことを特徴とする請求項1、2または3記載のスプレー熱分解法用製膜装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の製膜装置を用いて、加熱された基板上に原料溶液をスプレー部から噴霧して、基板上に薄膜を形成することを特徴とする薄膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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