JP2004167358A - 担体分離スクリーン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】下水など有機性汚水の処理に用いられる活性汚泥法において、一旦除去したごみを再度反応槽内に戻すことなく、効率的なスクリーンの閉塞防止を実現できる担体分離スクリーン装置を提供する。
【解決手段】部分的に毛先の長い部分41aを有するブラシ41を、根元にスプリング45付きの蝶番43を取り付けたアーム42の先端に固定し、ブラシ41の毛先を略水平より上方向の範囲でのみ回動可能としたスクリーン洗浄用掻き取り手段4をスクリーン面3に沿って摺動可能に配設する。これにより、スクリーン3に付着したごみが、ブラシ41が上方向に摺動するときにのみ掻き揚げられ、反応槽1の液面上方で回収できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
下水など有機性汚水の処理に用いられる活性汚泥法において使用されるスクリーン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
微生物を用いて有機性汚水を処理する技術の一つである活性汚泥法は、下水処理などを中心に広く行われてきた排水処理法である。本処理法は、BODとして計測される汚水中の有機物を除去することを主目的としているが、近年閉鎖性水域の富栄養化防止のため、汚水中のBOD成分以外に窒素の除去の必要性が高まってきた。
【0003】
下水中の窒素の大部分はアンモニア態で存在するため、これを微生物で処理するには、好気条件下でアンモニアを硝化菌の作用で硝酸または亜硝酸へと酸化し、次に無酸素条件および有機物の存在下で硝酸または亜硝酸を脱窒菌の作用で窒素に還元し窒素ガスとして系外に放散する必要がある。しかし、硝化菌の成長速度はBOD資化菌に比べて遅いので、標準活性汚泥の反応槽で硝化菌を保持するためには、滞留時間を2倍程度にする必要があり、装置設置面積が過大となる。
【0004】
そこで、反応槽に担体を投入して、この担体に微生物を生息させることで、反応槽内の実質的な微生物濃度を上昇させるとともに、硝化菌の保持も可能として、滞留時間を短縮する処理法が実施されるようになった。この処理法では、担体を反応槽内に保持する必要があるため、その手段として担体の大きさよりやや狭い目幅のスクリーンを採用することが一般的である。
【0005】
ところが、この方法を採用すると処理時間の経過とともにスクリーン面には担体やし渣などの付着が進行して、やがてはスクリーンが閉塞してしまうため、種々のスクリーン閉塞防止装置が提案されている。
【0006】
例えば、チェーンにブラシを付けて回転駆動することにより、スクリーンを洗浄する装置(特許文献1参照)、スクリーン上流側に上下に開口部を有する隔壁を設けてスクリーン近傍に下向流を起こすとともに、スクレーパまたは回転ブラシで連続的または間欠的にスクリーンを洗浄する装置(特許文献2参照)、スクリーンの下流側から液を噴射することによりスクリーンを洗浄する装置(特許文献3参照)、スクリーン面へ超音波照射とポンプによる水流の吐出を行うことによりスクリーンを洗浄する装置(特許文献4参照)などが開示されている。
【0007】
上記従来技術の洗浄装置は、折角スクリーンに付着したごみ(し渣など)を取り除いて一時的にスクリーンの閉塞が解消できたとしても、その除去したごみを再度反応槽内に戻してしまう構造であるため、すぐにスクリーンを閉塞させてしまい、効率的な閉塞防止を実現できない可能性が高い。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−238390号公報
【特許文献2】
特開平11−290880号公報
【特許文献3】
特開平10−128365号公報
【特許文献4】
特開平10−128367号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、一旦除去したごみを再度反応槽内に戻すことなく、効率的なスクリーンの閉塞防止を実現できる担体分離スクリーン装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、微生物を担持させた担体が投入された汚泥反応槽に設置され、処理水と前記担体とを分離する担体分離スクリーン装置であって、前記汚泥反応槽に設置された担体分離スクリーンのスクリーン面に沿って摺動可能に配設され、上方向に摺動するときにのみ前記担体分離スクリーンに付着した付着物を掻き取るように構成されたスクリーン洗浄用掻き取り手段を備えたことを特徴とする担体分離スクリーン装置である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記スクリーン洗浄用掻き取り手段が、前記スクリーン面を摺動するブラシを備え、このブラシの毛先を略水平より上方向の範囲でのみ回動可能とするように構成されたものである請求項1に記載の担体分離スクリーン装置である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記ブラシの毛先を部分的に長くした請求項2に記載の担体分離スクリーン装置である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、さらに、前記担体分離スクリーンのスクリーン面に沿って上下移動可能に配設され、前記担体分離スクリーン面に高圧水を吹き付けるスクリーン洗浄用高圧水吹き付け手段を備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の担体分離スクリーン装置である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記スクリーン洗浄用掻き取り手段および/または前記スクリーン洗浄用高圧水吹き付け手段が固定された架台が、前記担体分離スクリーンの左右両端部に沿って対に設けられたガイドレールに着脱自在かつ移動可能に構成された請求項1〜4のいずれか1項に記載の担体分離スクリーン装置である。
【0015】
請求項6に記載の発明は、少なくとも前記担体分離スクリーンの上流側の水位を検知する水位検知手段を設け、この水位検知手段により検知された前記上流側の水位が所定値以上となったときに、前記架台が前記ガイドレールに装着され、移動するように構成された請求項5に記載の担体分離スクリーン装置である。
【0016】
請求項7に記載の発明は、前記担体分離スクリーンが、互いに平行かつ近接して複数枚設置可能に構成された請求項1〜6のいずれか1項に記載の担体分離スクリーン装置である。
【0017】
請求項8に記載の発明は、前記担体分離スクリーンの下流側近接位置の水面近傍に、この担体分離スクリーンを通過した処理水の表面近傍の流速を緩和する阻流板を設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の担体分離スクリーン装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に、本発明の担体分離スクリーン装置を適用する汚泥反応槽の概略を示す。図1に示すように、汚泥反応槽(以下、単に「反応槽」ともいう。)1は、縦壁からなる隔壁2により処理水の流れ方向に沿って複数の区画に区分され、上流側に脱膣槽11、下流側に硝化槽12をそれぞれ複数個ずつ設けている。硝化槽12においては、各槽12の隔壁2に沿ってその上流側に担体分離スクリーン(以下、単に「スクリーン」ともいう。)3が縦に設置されている。スクリーン3は、担体Aが処理水とともに流出してしまわないために、微生物を担持させた担体Aの大きさよりやや狭い目幅とする。なお、スクリーン3は、本実施の形態では図1に示すように鉛直に設置されているが、これに限られず、鉛直よりやや傾けて斜めに設置してもよい。
【0019】
図2の、汚泥反応槽1の部分断面図に示すように、隔壁2には一般的に複数の開口部21が設けられ、スクリーン3を通過した処理水がこの開口部21を通って下流側の槽12に流入する。
【0020】
スクリーン3のスクリーン面31に沿って、摺動可能に配設され、上方向に摺動するときにのみスクリーン面31に付着した付着物を掻き取るように構成されたスクリーン洗浄用掻き取り手段4が備えられている。
【0021】
このスクリーン洗浄用掻き取り手段4は、例えば図3および図4に示すような構造とすればよい。すなわち、図3の縦断面図に示すように、スクリーン洗浄用掻き取り手段4は、先端部にブラシ41を固定したアーム42の根元部に蝶番43を取り付けたものと、アーム42の下方にアーム42を略水平より下方(図では右回り方向)へ回動させないストッパー44とで構成されたものとし、これを架台6に取り付けたものとする。そして、図2に示すように、架台6をスクリーン面31に沿わせて図示しない昇降装置などにより昇降させることにより、ブラシ41がスクリーン面31を摺動するように構成すればよい。これにより、架台6をスクリーン面31に沿って下降させるときには、アーム42は略水平より上方には回動可能であるため、図4(a)に示すように、ブラシ41はその毛先部分のみがスクリーン面31に軽く接触した状態で下降することとなる。このため、ブラシ41はスクリーン面31を強い力でこすらないためスクリーン面31に付着したごみを反応槽1内に掻き落とすことがない。一方、架台6をスクリーン面31に沿って上昇させるときには、アーム42はストッパー44に拘束されて略水平の状態に保持され、図4(b)に示すように、ブラシ41は弾力性を有するため、その毛先部分がスクリーン面31に強く押し付けられた状態で上昇することとなる。これにより、ブラシ41でスクリーン面31に付着したごみが掻き取られるとともにブラシ41の上面でそのまま掻き揚げられるため、反応槽1の液面上方に取り出して回収できる。このようにして、一旦除去したごみを確実に反応槽1外に取り出して回収でき、再度反応槽1に戻すことがないため、長期間スクリーン3の閉塞を防止できる。なお、ごみとともに除去した担体Aは、反応槽1外でごみと分離したのち、再度反応槽1に戻して利用することができる。
【0022】
なお、蝶番43にはスプリング45を取り付けておくことが好ましい。このスプリング45は、架台6をスクリーン面31に沿って下降させるときにはアーム42の上方への回動を妨げない程度の弱いものとし、かつ、架台6をスクリーン面31に沿って上昇させるときには、アーム42を下方に引き戻して確実に略水平の状態に戻すことができるものとする。
【0023】
また、図5に示すように、ブラシ41の毛先を部分的に長くしておくことが好ましい。これにより、架台6をスクリーン面31に沿って下降させるときには、図6(a)に示すように、毛先の長い部分41aのみがスクリーン面31に接触し、毛先の短い部分41bはスクリーン面31に接触することがなくスクリーン面31との接触面積が減少するため、付着物を反応槽1内に掻き落とすことがより確実に防止される。また、架台6をスクリーン面31に沿って上昇させるときには、図6(b)に示すように、毛先の長い部分41aもその弾力性により先端が下方に曲りスクリーン面31に広く接触するため、毛先の短い部分41bとともに、ごみの掻き揚げに寄与する。なお、図5における毛先の長い部分41aを設けるピッチや毛先の短い部分41bとの割合などは、ブラシ41の毛の材質・太さ・弾力性などに応じて適宜調整すればよい。また、毛先の長い部分41aの設け方は、図5のようにブラシ41の幅方向(水平方向)に所定ピッチで設ける代わりに、ないしは加えて、ブラシ41の厚み方向(鉛直方向)に所定ピッチで設けてもよい。
【0024】
さらに、図7に示すように、スクリーン3のスクリーン面31に沿って上下移動可能に配設され、スクリーン面31に高圧水を吹き付けるスクリーン洗浄用高圧水吹き付け手段5を設けることが好ましい。スクリーン洗浄用高圧水吹き付け手段5は、例えば反応槽1外に設けた高圧水供給源51と、この高圧水供給源から高圧水を供給するフレキシブルホース52と、このフレキシブルホース52に接続された高圧水を吹き付けるノズル53とで構成すればよい。ノズル53は、スクリーン洗浄用掻き取り手段4とともに架台6に取り付ければよい。これにより、スクリーン面31に付着したごみを高圧水で剥離させ吹き飛ばすとともにスクリーン洗浄用掻き取り手段4で掻き取りことができるため、確実にスクリーン3の閉塞防止を実現できる。
【0025】
ノズル53は、図7ではスクリーン洗浄用掻き取り手段4(ブラシ41)より上方に設けているが、下方に配置してもよい。
【0026】
また、図8の水平断面図に示すように、スクリーン3の左右両端部に沿って対にガイドレール7を設けておき、これに架台6を着脱自在かつ移動可能に構成することが好ましい。例えば、ガイドレール7にU字溝71を設けておき、架台6の両端部にこのU字溝71に嵌合する対の車輪61を設けておけばよい。これにより、架台6をスクリーン面31と一定間隔を維持しつつ昇降することができるため、上記作用効果を簡易かつ確実に実現できる。さらには、通常操業時には、架台6ごとガイドレール7から取り外して反応槽1外に保管しておき、スクリーン3の洗浄時にのみガイドレール7に取り付けて用いることができ、常時水没させておく必要がないため、ブラシ41やノズル53のほか駆動部などのメンテナンスの頻度を大幅に低減できる。また、必要時にのみ架台6を昇降させることができるため、駆動エネルギーも節減できる。さらには、汚泥反応槽1全体にスクリーン3が複数設置されていたり、スクリーン3を設置した汚泥反応槽1が複数ある場合に、一台の架台6を複数のスクリーン3に兼用することができ、設備コストも低減できる。
【0027】
図2に示すように、少なくともスクリーン3の上流側の水位を検知する水位検知手段8を設け、この水位検知手段8により検知されたスクリーン3上流側の水位が所定値以上となったときに、架台6がガイドレール7に装着され、移動するように構成することが好ましい。水位検知手段8としては例えば水位計を用いることができる。すなわち、スクリーン3の閉塞が進行するとともにスクリーン3を通過する処理水の圧力損失が上昇してスクリーン3の上流側の水位が上昇するので、この水位を水位計8で検知することによってスクリーン3の閉塞の程度を把握して、洗浄のタイミングを決定するものである。例えば、過去の操業により把握した、水位と閉塞の程度との関係から洗浄を実施すべき所定の水位を求め、水位計8により計測された水位がこの所定水位以上となったときに洗浄を実施するようにすればよい。なお、スクリーン3の下流側にも水位検知手段8を設け、スクリーン3の表裏(上流側と下流側)の水位差を検知して、この水位差が所定値以上となったときにスクリーン3の洗浄を実施するようにしてもよい。これにより、メンテナンスおよび駆動エネルギーをより確実に低減できる。
【0028】
ここに、前述の従来技術の洗浄装置(特許文献1〜4参照)は、反応槽内に常設され、連続的または間欠的に稼動されるため、駆動部をはじめとする水没部分の頻繁なメンテナンスが必要となる。また、スクリーンの閉塞が少なく洗浄の必要のない場合でも洗浄操作が行われてしまう可能性があるため、駆動エネルギーが無駄に消費されることにもなる。さらに、反応槽内にスクリーンが複数枚設置されたり、スクリーンを設置した汚泥反応槽が複数ある場合には、スクリーンと同数の洗浄装置が必要となるため、設備コストが高くなるなどの問題があった。
【0029】
また、図9の水平断面図に示すように、スクリーン3を、一つの槽12内に、互いに平行かつ近接して複数枚設置可能に構成することが好ましい。例えば、スクリーン3の両端部に対のガイドレール9を所定間隔で複数対(図9では2組)設けておき、いずれか一対のガイドレール9aにスクリーン3aを嵌めこんで操業を行う。そして、スクリーン3aの閉塞状態が著しい場合には、別の一対のガイドレール9bに別の、新たな又は反応槽1外で洗浄した後のスクリーン3bを嵌めこんだ後に、ガイドレール9aからスクリーン3aを外して反応槽1外で洗浄を行うことができる。これにより、スクリーン3の閉塞が著しくオンラインでの洗浄が困難な場合でも操業を停止する必要がなくなり、汚泥反応槽1による汚水の処理効率が上昇する。
【0030】
さらに、図10に示すように、硝化槽12に設けられたスクリーン3に近接し、その下流側(すなわち、隣接する下流側の硝化槽12’)の水面近傍に、このスクリーン3を通過した処理水の表面近傍の流速を緩和する阻流板10を設けることが好ましい。阻流板10は、例えば、硝化槽12’の全幅にわたる平板を略鉛直に一部水没させて設置すればよい。これにより、スクリーン3を通過し、隔壁2の最上部の開口部21から下流側の硝化槽12’内に流入した処理水(以下、「越流水」ともいう。)の水面近傍での流れ(以下、「表面流」ともいう。)を阻止してその流速を緩和する。その結果、この越流水による表面流により運ばれる担体Aやし渣による下流側の硝化槽12’に設置したスクリーン3’の上部の閉塞が抑制され、さらにスクリーン3’の洗浄の頻度を低減できる。
【0031】
【実施例】
前述の図1および図2に示すように、計画最大汚水量が7900m/日の下水処理装置において、汚泥反応槽1を隔壁2により8区画に区分し、前段の5区画を無酸素(脱窒)槽11とし、後段の3区画を好気(硝化)槽12とした。脱窒槽12は水中機械式攪拌機101で、硝化槽12は下部より曝気用空気を供給した曝気装置102で攪拌を行った。第6区画(最上流の硝化槽区画)の汚水流入部および各硝化槽12からの処理水流出部には、約4mmサイズの担体よりやや狭い目幅2mmのウェッジワイヤ式スクリーン(担体分離スクリーン)3を各槽12の隔壁2との間に810mmの間隔を設けて設置した。隔壁2には上下2ヶ所に開口部(以下、「中間開口部」という。)21が設けられており、スクリーンはこれら2ヶ所の中間開口部21と、隔壁2上部の越流部22とを覆うように設置した。
【0032】
最初沈殿池からの流出水を本汚泥反応槽1に供給した。各スクリーン3の上流側近傍の槽12下部に設置された曝気装置102で曝気することにより、気泡の上昇流で、スクリーン上に付着した、担体Aを含む堆積物の除去を行うようにした。各槽12の処理水は隔壁2の上部から越流するとともに、中間開口部21より次槽12に流出し、最終的に第8区画(最下流の硝化槽区画)から最終沈殿地に流出した。なお、第8区画から流出した処理水の一部は、脱窒反応をさせるために、第1区画(最上流の脱窒槽区画)11に循環した。
【0033】
スクリーン3は、幅2000mm、高さ1500mmの単位スクリーンを上下4段左右2列に配設して構成した。汚泥反応層1の深さは10100mm、有効水深は8200mmである。
【0034】
担体分離スクリーン装置は、前述の図5〜8に示すように、架台6に、スクリーン洗浄用のスクリーン3全幅よりやや幅広のブラシ41と、このブラシ41の上方に高圧水を噴射するノズル53を330mm間隔でブラシ41幅に沿って横一列に配設固定したものとした。さらに、架台6の両端部には一対の車輪61を設けた。スクリーン3の両端部には、この一対の車輪61がそれぞれ嵌合するU字溝71を有する一対のガイドレール7を設置した。高圧水の供給源51は反応槽1外に設置し、ノズル53との間はフレキシブルホース52で連結した。
【0035】
ブラシ41は、図5に示すように、毛先の短い部分41bの毛の長さが35mmで、600mmピッチごとに20mm幅だけ設けた毛先の長い部分41aの毛の長さを57mmとした。また、ブラシ41を取り付けているアーム42の根元をスプリング45付き蝶番43で架台6に取り付けるとともに、アーム42の下方には、ブラシ41の毛先が上方には回動できるが、下方には回動できないようにストッパー44を設けた。
【0036】
また、前述の図2に示すように、スクリーン3の上流側の水位を測定する水位計(水位検知手段)8を設けた。この水位計8により測定された水位が、初期の水位より150mm以上高くなる状態が5分間以上継続された時に、槽12上部に取り付けたチェーンブロックにより、架台6を吊るし、架台6両端部の車輪61をスクリーン3両端部のガイドレール7のU字溝71に嵌合させたのち、高圧水の供給は停止したまま、架台6を槽11底近傍まで降下させた。ここで、架台6を上昇させつつ、高圧水をノズル53より噴出させてスクリーン面31の洗浄を行った。その結果、1回の洗浄操作によりスクリーン3の上流側の水位は初期の水位に復帰した。ここで、架台6の降下時には、毛先の長い部分41aとスクリーン面31とが接触して蝶番43が上向きに回動して、ブラシ41の大部分を占める毛先の短い部分41bとスクリーン面31とは接触せず、スクリーン3の洗浄はほとんど行われなかった。一方、架台6の上昇時には、高圧水の噴射によりスクリーン面31に付着したごみが剥離されるとともに、ブラシ41はスプリング45の作用で元の水平の位置に戻り、ブラシ41自身の弾力性により、ブラシ41がスクリーン面31上を摺動してスクリーン面31上のごみを掻き上げ、最終的には槽12上方でごみを回収できた。
【0037】
また、前述の図10に示すように、第6〜8区画の、前区画からの越流水流入部に、槽12幅全体にわたり水没深さ1172mm、水面上高さ228mmの平板状の阻流板10を設置した。この結果、前区画からの越流水による表面流速が緩和され、表面流によるスクリーン3上部の閉塞が抑制された。
【0038】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、一旦除去したごみを再度反応槽に戻すことなく、効率的なスクリーンの閉塞防止を実現できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の担体分離スクリーン装置を適用する汚泥反応槽の概略を示す垂直断面図である。
【図2】硝化槽の概略を示す垂直断面図である。
【図3】スクリーン洗浄用掻き取り手段の概略を示す垂直断面図である。
【図4】スクリーン洗浄用掻き取り手段の機能を説明する垂直断面図である。
【図5】スクリーン洗浄用掻き取り手段に用いるブラシの別形態を示す平面図である。
【図6】上記別形態のブラシを用いたスクリーン洗浄用掻き取り手段の機能を説明する垂直断面図である。
【図7】スクリーン洗浄用掻き取り手段の概略を示す垂直断面図である。
【図8】架台とガイドレールとの着脱構造を説明する水平断面図である。
【図9】担体分離スクリーンとガイドレールとの着脱構造を説明する水平断面図である。
【図10】阻流板の設置状況を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
1…汚泥反応槽
11…脱窒槽
12…硝化槽
2…隔壁
21…開口部
22…越流部
3…担体分離スクリーン
31…スクリーン面
4…スクリーン洗浄用掻き取り手段
41…ブラシ
41a…毛先の長い部分
41b…毛先の短い部分
42…アーム
43…蝶番
44…ストッパー
45…スプリング
5…スクリーン洗浄用高圧水吹き付け手段
51…高圧水供給源
52…フレキシブルホース
53…ノズル
6…架台
61…車輪
7…ガイドレール
71…U字溝
8…水位検知手段(水位計)
9…ガイドレール
10…阻流板
A…担体

Claims (8)

  1. 微生物を担持させた担体が投入された汚泥反応槽に設置され、処理水と前記担体とを分離する担体分離スクリーン装置であって、
    前記汚泥反応槽に設置された担体分離スクリーンのスクリーン面に沿って摺動可能に配設され、上方向に摺動するときにのみ前記担体分離スクリーンに付着した付着物を掻き取るように構成されたスクリーン洗浄用掻き取り手段を備えたことを特徴とする担体分離スクリーン装置。
  2. 前記スクリーン洗浄用掻き取り手段が、前記スクリーン面を摺動するブラシを備え、このブラシの毛先を略水平より上方向の範囲でのみ回動可能とするように構成されたものである請求項1に記載の担体分離スクリーン装置。
  3. 前記ブラシの毛先を部分的に長くした請求項2に記載の担体分離スクリーン装置。
  4. さらに、前記担体分離スクリーンのスクリーン面に沿って上下移動可能に配設され、前記担体分離スクリーン面に高圧水を吹き付けるスクリーン洗浄用高圧水吹き付け手段を備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の担体分離スクリーン装置。
  5. 前記スクリーン洗浄用掻き取り手段および/または前記スクリーン洗浄用高圧水吹き付け手段が固定された架台が、前記担体分離スクリーンの左右両端部に沿って対に設けられたガイドレールに着脱自在かつ移動可能に構成された請求項1〜4のいずれか1項に記載の担体分離スクリーン装置。
  6. 少なくとも前記担体分離スクリーンの上流側の水位を検知する水位検知手段を設け、この水位検知手段により検知された前記上流側の水位が所定値以上となったときに、前記架台が前記ガイドレールに装着され、移動するように構成された請求項5に記載の担体分離スクリーン装置。
  7. 前記担体分離スクリーンが、互いに平行かつ近接して複数枚設置可能に構成された請求項1〜6のいずれか1項に記載の担体分離スクリーン装置。
  8. 前記担体分離スクリーンの下流側近接位置の水面近傍に、この担体分離スクリーンを通過した処理水の表面近傍の流速を緩和する阻流板を設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の担体分離スクリーン装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006341652A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Matsushita Electric Works Ltd トロリー導体クリーナ
JP2013146662A (ja) * 2012-01-18 2013-08-01 Hitachi Plant Technologies Ltd 廃水の処理設備

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