JP2004166824A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遊技者に揃えさせるための複数の図柄を表示する図柄列表示手段(例えば、左リール3L、中リール3C、右リール3R)と、遊技の際に操作されるレバーまたはボタンからなる操作手段(例えば、スタートレバー6、左停止ボタン7L、中停止ボタン7C、右停止ボタン7R)と、乱数を用いて遊技の内部抽選を行う内部抽選手段(例えば、主制御回路71)とを備えた遊技機1において、遊技機1の筐体に形成された下皿(例えば、メダル受け部16)を照らす照明手段(例えば、照明部材104)と、照明手段104とメダル受け部16との間に着脱可能に設けられた透過性部材(例えば、透過性部材105)とを備えた構成を有している。
【選択図】 図15
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技媒体を使用して遊技を行うスロットマシンやパチンコ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、停止ボタンを備えたスロットマシン、所謂、パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に、あるいは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にメダル、またはコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【0003】
ここで、従来のスロットマシンでは、メダル等の遊技媒体が払いだされる出口(以下、単に「メダル払出口」という。)付近が暗くて見えずらいのを解消するため、化粧パネルの内部に設けられた照明から発せられる光をメダル払出口に導いて照射させていた(例えば、特許文献1参照。)。その際、上記の照明とメダル払出口との間に半透明板等をネジ止めして設け、装飾効果や宣伝効果を奏することができるようにしていた。
【0004】
装飾効果としては、例えば、この半透明板を通過できる色を設置場所の色等と調整したり、文字や図柄を遊技場所や装置に合わせたりすることなどが上げられる。このようにして、上記の照明とメダル払出口との間にネジ止めして設けられた半透明板等は、照明効果以外の効果をも奏するように用いられ、重要な構成部分となっていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11‐313955号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の遊技機では、上記の半透明板等は、化粧パネル等に固定されているため、化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等に時間がかかるという問題があった。
また、従来の遊技機では、機種特有の印刷が化粧パネルに施されているためリサイクルに不向きであると共に、化粧パネル等に固定された半透明板等のリサイクルには時間がかかるという問題があった。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できる遊技機を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の点を考慮して、請求項1に係る発明は、遊技者に揃えさせるための複数の図柄を表示する図柄列表示手段(例えば、左リール3L、中リール3C、右リール3R)と、遊技の際に操作されるレバーまたはボタンからなる操作手段(例えば、スタートレバー6、左停止ボタン7L、中停止ボタン7C、右停止ボタン7R)と、乱数を用いて遊技の内部抽選を行う内部抽選手段(例えば、主制御回路71)とを備えた遊技機において、前記遊技機の筐体に形成された下皿を照らす照明手段(例えば、照明部材104)と、前記照明手段と前記下皿との間に着脱可能に設けられた透過性部材とを備えた構成を有している。
この構成により、照明手段と下皿との間に着脱可能に透過性部材を設けたため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できる遊技機を実現することができる。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、請求項1において、前記透過性部材が、前記照明手段からの光を透過させる底面部材と、前記底面部材に略直角に固定されて設けられた背面部材と、前記背面部材と前記底面部材との間に固定されて設けられた側面部材とを備えた構成を有している。
この構成により、透過性部材が底面部材と背面部材と側面部材とで構成されるため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、安定性良く固定できる遊技機を実現することができる。
【0009】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2において、前記透過性部材は、可塑性の部材からなる構成を有している。
この構成により、透過性部材が可塑性の部材から構成されるため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、壊れにくくすることができる遊技機を実現することができる。
【0010】
また、請求項4に係る発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、前記透過性部材が、前記筐体に嵌合される腰パネルによって前記筐体との間に挟まれて固定される構成を有している。
この構成により、透過性部材が筐体と腰パネルに挟まれて固定されるため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、さらに安定性良く固定できる遊技機を実現することができる。
【0011】
また、請求項5に係る発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、前記透過性部材が、着色を施してある構成を有している。
この構成により、透過性部材には着色が施されているため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、装飾効果を奏することができる遊技機を実現することができる。
【0012】
また、請求項6に係る発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、前記透過性部材が、文字、記号、または模様を含む装飾を施してある構成を有している。
この構成により、透過性部材には文字、記号、または模様を含む装飾が施されているため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、さらなる装飾効果を奏することができる遊技機を実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る遊技機を「パチスロ機」に適用した実施の一形態を示している。なお、図2には、表示画面5aに液晶表示がなされ、液晶の奥側に配置されたリール3が透過表示されている状態を示す。
【0014】
図1において、遊技機としてのパチスロ機1は、コイン、メダルまたはトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技するものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0015】
パチスロ機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その前面には矩形15インチの表示画面5aを有する液晶表示装置5が設けられる。この表示画面5aの全面にわたって映像を表示できるようになっている。但し、BETランプ9a、9b、9c、WINランプ17、払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20については、液晶表示画面5a外に別途、主制御回路71の制御で表示するように構成されている。
【0016】
この液晶表示装置5の構成は、図3に示すとおりである。図3において、液晶表示装置5の前面には透明アクリル板501が設けられ、次いで、リールガラスベース502、ベゼル金属枠503、液晶504、液晶ホルダ505、拡散シート506、導光板507、リアホルダ508、帯電防止シート509が順に重ねて取り付けられている。
【0017】
ここで、導光板507は、アクリル板などの裏面に、光を均一反射するための特殊な加工(レーザ加工を含む)が施された板材であり、光源としての冷陰極管511a、511bの光を端面から入光し、前記裏面で反射して均一に面発光させるものである。また、導光板507およびリアホルダ508には、縦長矩形の表示窓(図2に示す4L、4C、4R)が設けられている。この表示窓4L、4C、4Rは、液晶表示装置5を透して目視される。表示ドライバ512は、液晶表示装置505の上部に配設され、液晶504を表示させるものである。
【0018】
帯電防止シート509は、リール窓部(表示窓)に当たる部分に、塵、埃などが付着するのを防止するためのものである。蛍光管510は、表示窓用のバックライトとして用いられる。ここで、表示窓4L、4C、4Rは、蛍光管510からの光、この光がリール3の表面に反射した反射光、およびリール3に設けられたリールバックライト513の光を受けることとなる。これらの光により、液晶504が認識可能となる。なお、リールバックライト513は、リールごとにLEDが縦に3個ずつ配列されたものであり、リール裏面側からリールの図柄を照明するようになっている。
【0019】
また、表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8cおよびボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8aおよびクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1‐BETスイッチ11、2‐BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、あるいはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後述するBETランプ9a、9b、9cが点灯されることで認識される。
【0020】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄を配置した図柄列が描かれた3個のリール(左リール3L、中リール3C、右リール3R)が回転自在に横一列に設けられ、図柄列表示手段に含まれる。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0021】
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1‐BETランプ9a、2‐BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられる。1‐BETランプ9a、2‐BETランプ9bおよび最大BETランプ9cは、一つのゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
【0022】
ここで、本実施形態では、一つのゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1‐BETランプ9aは、BET数が”1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2‐BETランプ9bは、BET数が”2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が”3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0023】
表示窓4L、4C、4Rの右側には、WINランプ17および払出表示部18が設けられている。WINランプ17は、BBまたはRBの入賞が成立した場合に点灯し、BBまたはRBに内部当選した場合に所定確率で点灯するする。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【0024】
パネル表示部2aの表示画面5aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられている。ボーナス遊技情報表示郡20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するRBゲーム可能回数およびRBゲーム入賞可能回数等を表示する。
【0025】
表示画面5aの下方には水平面の台座部10が形成され、表示画面5aには、前述した各種ランプ、表示部の他にアニメーション等による各種の演出や、従来の技術で述べた「補助期間」において「ベルの小役」に内部当選したとき、その入賞成立を実現するために必要な「操作順序」が表示されるようになっている。
【0026】
台座部10の右端側にはメダル投入口22が設けられ、台座部10の左端側には、1‐BETスイッチ11、2‐BETスイッチ12、および最大BETスイッチ13が設けられる。1‐BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2‐BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述の通り、所定の入賞ラインが有効化される。
【0027】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
【0028】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー6(開始操作手段に含まれる)が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0029】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられその2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せおよびメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。
【0030】
台座部10の前面部中央で、表示画面5aの下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための停止操作手段に含まれる操作ボタンとして、3個の停止ボタン(左停止ボタン7L、中停止ボタン7C、右停止ボタン7R)が設けられている。
【0031】
ここで、本実施形態では、全てのリールが回転しているときに行われる第1停止ボタンの押下による停止操作を「第1停止操作」、次に行われる第2停止ボタンの押下による停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる第3停止ボタンの押下による停止操作を「第3停止操作」という。
【0032】
本実施形態のパチスロ機1には、3つの停止ボタン7L、7C、7Rが設けられているので、これらの操作順序は”6種類”ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左停止ボタン7Lを「左」、中停止ボタン7Cを「中」、右停止ボタン7Rを「右」と略記する。
【0033】
そして、操作順序を示すとき、各停止ボタン7L、7C、7Rの略を、停止操作された順番で左から並べることとする。例えば、「第1停止操作」として左停止ボタン7L、「第2停止操作」として中停止ボタン7C、「第3停止操作」として右停止ボタン7Rが操作されたとき、操作順序を「左中右」と示す。なお、本実施形態の操作順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」および「右中左」の”6種類”がある。
【0034】
図4は、各リール3L、3C、3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には”00〜20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図6に示す)に記憶されている。
【0035】
各リール3L、3C、3R上には、”青7(図柄91)”、”赤7(図柄92)、”BAR(図柄93)”、”ベル(図柄94)”、”プラム(図柄95)”、”Replay(図柄96)”および”チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が図4の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0036】
図5は各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役および払出枚数を示す。
ここで、遊技状態とは、一般に、BBまたはRBに内部当選しているか否か、あるいはBBまたはRBが作動しているか否かによって区別するものである。なお、内部当選する可能性のある役の種類は、所謂、確率抽選テーブルによって定まるものであるが、一般に、確率抽選テーブルは、遊技状態毎に設けられている。
【0037】
すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。ただし、「BB遊技状態」は、「BB中一般遊技状態」および「RB遊技状態」を含むものであり、内部当選する可能性のある役の種類が異なる状態を含む。
【0038】
図5に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って”青7‐青7‐青7”、または”赤7‐赤7‐赤7”が並んだときは、BBの入賞が成立して15枚のメダルが払出されると共に、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
【0039】
「RB遊技状態」は、「一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが”BAR−BAR−BAR”であるとき、または「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが”Replay‐Replay‐Replay”であるとき(所謂「JAC IN」)に発生する。このとき、15枚のメダルが払出される。
【0040】
「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せ”Replay‐Replay‐Replay”が揃い、15枚のメダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。
【0041】
1回の「RB遊技状態」において可能な最大のゲーム数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム数が12回に達するか、または入賞回数が8回に達した場合に終了する。
【0042】
なお、BB遊技状態は、所定のゲームで第3停止操作が行われたとき、終了する。例えば、3回目のRB遊技状態の最後のゲームにおいて第3停止操作が行われたとき、BB遊技状態が終了する。
【0043】
一般遊技状態において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが”Replay‐Replay‐Replay”であるときは、再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
【0044】
また、一般遊技状態またはBB中一般遊技状態において、有効ラインに沿って図柄組合せ”ベル‐ベル‐ベル”が並ぶことにより、「ベルの小役」の入賞が成立する。「ベルの小役」に内部当選したとき、入賞が成立するか否かは、後述のテーブル番号と、遊技者の停止ボタン7L、7C、7Rの操作順序により決定される。
【0045】
具体的には、”6種類”の操作順序のうち、テーブル番号に対応した一の操作順序で停止操作を行った場合にのみ、”ベル‐ベル‐ベル”が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立する。その他の”5種類’の操作順序のいずれかで停止操作を行った場合には、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0046】
また、一般遊技状態およびBB中一般遊技状態では、「プラムの小役」、「BARの小役」、および「チェリーの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示の通りである。
【0047】
また、一般遊技状態では、「ベルの小役」に内部当選したとき、その入賞成立が実現することとなる「操作順序」が報知される期間(以下「補助期間」または「AT」という)が設けられる。この期間において「ベルの小役」に内部当選したとき、遊技者は、確実に入賞成立を実現することができる。
【0048】
補助期間の抽選条件は二つある。第1の抽選条件は、「プラムの小役」に内部当選し且つ一般遊技状態であるときである。第2の抽選条件は、補助期間または後述する潜伏期間に内部抽選で「はずれ」になったときである。いずれかの抽選条件を満たすことにより、後述する補助期間抽選処理(AT抽選処理)が行われる。
【0049】
補助期間は、連続する複数のゲーム(以下「セット」という)により構成される。一つのセットのゲーム数及びセットを何回発生させるかの抽選は、前記補助期間抽選処理により行われる。ここで、セットが発生し得る回数を「セット数」という。補助期間または潜伏期間に前記補助期間抽選処理が行われて当選した場合には、前記「セット数」は累積されることとなる。
【0050】
また、補助期間を発生(顕在化)させるか否かは、後述する補助期間発動処理(AT発動処理)で決定される。上述の抽選条件が成立し、さらにAT抽選に当選した後、補助期間が発生する可能性のある期間(具体的には、一般遊技状態において後述のセット回数カウンタの値が“1”以上で、補助期間でない期間)を、以下「潜伏期間」という。なお、「補助期間」及び「潜伏期間」以外の期間を「通常期間」という。
【0051】
図6は、パチスロ機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71(内部抽選手段に含まれる)と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5およびスピーカ21L、21Rを制御する副制御回路72(制御手段に含まれる)とを含む回路構成を示す。
【0052】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32およびRAM33を含む。
【0053】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34および分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36およびサンプリング回路37とが接続されている。
【0054】
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36およびサンプリング回路37は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0055】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判別に用いられる「確率抽選テーブル」、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための「停止制御テーブル」、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が記憶されている。
【0056】
このコマンドには、「待機画面コマンド」、「スタートコマンド」等がある。これらについては後で説明する。なお、副制御回路72が主制御回路71ヘコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
【0057】
図6の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1‐BETランプ9a、2‐BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納しホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ49L、49C、49Rとがある。
【0058】
さらに、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、および各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/0ポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0059】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1‐BETスイッチ11、2‐BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、ゲーム補助スイッチ99、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/0ポート38を介してCPU31に接続されている。
【0060】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0061】
図6の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数およびROM32内に記憶されている「確率抽選テーブル」に基づいて、CPU31は内部当選役を決定する。したがって、CPU31は、乱数抽選によって遊技の入賞態様、すなわち、内部当選役を決定する入賞態様決定手段を構成している。
【0062】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が”0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が記憶される。
【0063】
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルがROM32内に記憶されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0064】
さらに、ROM32内には、「入賞図柄組合せテーブル」が記憶されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判別コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左リール3L、中リール3Cおよび右リール3Rの停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0065】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、および選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。CPU31は、リール3L、3C、3Rの停止制御を行う停止制御手段として機能する。
【0066】
ここで、「停止制御テーブル」は、遊技者によって停止ボタン7L、7C、7Rが押されたときに参照され、リールの停止位置の決定に用いられる。
具体的には、停止ボタン7L、7C、7Rの押し操作がされた時に、その操作された停止ボタンに対応するリールにおいてセンターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)が検出され、その図柄のコードナンバー(「操作位置」という)を「停止制御テーブル」と照合して、センターライン8cの位置に停止させる図柄のコードナンバー(「停止位置」という)が決定される。
【0067】
ここで、図7〜図9を参照し、ベルの小役に内部当選したときに使用される停止制御テーブルについて説明する。
「停止制御テーブル」には、各リール3L、3C、3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられた停止ボタン7L、7C、7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
【0068】
ここで、本実施形態では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“12”の“チェリー(図4の図柄97)”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“8”の“青7(図4の図柄91)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0069】
図7は、当り用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、“ベル‐ベル‐ベル”が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
【0070】
図7において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”、“08”、“11”、“15”又は“19”のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル(図柄94)”である。
【0071】
図7において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”、“07”、“11”、“15”又は“19”のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル(図柄94)”である。
【0072】
図7において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”、“05”、“10”、“14”又は“18”のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル(図柄94)”である。
【0073】
以上のように、図7に示す当り用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cの位置、すなわち表示窓4L、4C、4R内の中央の位置に“ベル”が停止表示され、入賞が成立することとなる。
【0074】
図8は、順押し(左中右)・中押し(中左右)はずれ用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、“ベル‐ベル‐ベル”が有効ラインに沿って並ばないように(ベルの小役の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用され、ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図7に示すものと同じである。
【0075】
図8において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”、“06”、“11”、“15”及び“19”のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay(図柄96)”である。
【0076】
以上のように、図8に示す順押し・中押しはずれ用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、表示窓4L、4C内の中央の位置に“ベル”が停止表示され、表示窓4R内の中央の位置に“Replay”が停止表示されるので、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0077】
図9は、逆押し(右中左)はずれ用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、“ベル‐ベル‐ベル”が有効ラインに沿って並ばないように(ベルの小役の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、中央のリール3C及び右のリール3Rの停止操作位置に対する停止制御位置は、図7に示すものと同じである。
【0078】
図9において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”、“09”、“12”、“17”又は“20”のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay(図柄96)”である。
【0079】
以上のように、図9に示す逆押しはずれ用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、左の表示窓4L内の中央の位置に“Replay”が停止表示され、表示窓4C、4R内の中央の位置に“ベル”が停止表示されるので、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0080】
なお、前述した「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示し、停止制御テーブルにおける操作位置(停止ボタンが操作されたときセンターラインに位置していた図柄のコードナンバー)と停止位置(実際にリールが停止したときにセンターラインに停止させる図柄のコードナンバー)との差の絶対値で表される。
【0081】
この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。ここで、本実施形態では、「滑りコマ数」を最大”4コマ”としている。例えば、右リール3Rの回転中において、コードナンバー”12”の”チェリー(図4の図柄97)”がセンターライン8cの位置に到達したとき、右停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー”08”の”青7”(図4の図柄91)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0082】
一方、内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。
【0083】
その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダルの払出し処理」を終了する。
【0084】
図10は、副制御回路72の構成を示す。副制御回路72は、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御およびスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L、21Rにより出音される音を制御する音源IC78、および増幅器としてのパワーアンプ79で構成されている。
【0085】
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。なお、サブマイクロコンピュータ73に対する主制御回路71からの信号は、INポート77を介して入力し、画像制御回路81に対する信号はOUTポート80を介して出力する。
【0086】
副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器およびサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。この乱数サンプリングにより、補助期間の発生等が決定される。
【0087】
サブCPU74は、「ATセット回数カウンタ」、「ATゲーム数カウンタ」を備える。ATセット回数カウンタは、セット数を記憶する。ATゲーム数カウンタは、一の補助期間におけるゲーム数に関する情報を記憶する。
【0088】
プログラムROM75は、サブCPU74で実行する制御プログラムを記憶する。ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0089】
画像制御回路81は、画像制御CPU82、画像制御ワークRAM83、画像制御プログラムROM84、画像ROM86、ビデオRAM87および画像制御IC88で構成される。画像制御CPU82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムROM84内に記憶された画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。なお、サブCPU74からの信号は、INポート85を介して入力される。
【0090】
画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを記憶する。画像制御ワークRAM83は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを記憶する。ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0091】
一方、サブCPU74はCPU31からの指令信号に基づいて液晶表示装置5に画像を表示するようになっている。
具体的には、サブCPU74は、スタートレバー6、停止ボタン7L、7C、7Rの操作によりリール停止信号回路46から停止信号が入力される度に、画像制御CPU82に信号を送信して液晶表示装置5の表示画面5aに画像を表示するようになっている。
【0092】
本実施形態では、CPU31、液晶表示装置5、サブCPU74および画像制御CPU82が表示手段を構成している。
【0093】
また、パネル表示部2aには腰パネル(化粧パネルともいう。)100が設けられ、腰パネル100は、裏面に位置する不図示の照明部材からの光を一部前面に透過させるようになっている。具体的には、腰パネル100は、枠部材110とこの枠部材110に取り付けられた半透明部材120によって構成され、枠部材110により機械的強度が保持されるようになっている。半透明部材120は、例えば平板状とするのでも良いがその他の形状でも良く、半透明部材120の色や半透明部材120に施した模様等により所望の装飾効果を奏することができるものである。上記の半透明部材120としては、例えば、ポリカーボネイト(Polycarbonate、以下、単に「PC」という。)等の可塑性を有する物質、半透明ガラス、その他物質を用いるのでも良い。
【0094】
また、腰パネル100は、パネル表示部2aの筐体にその一部を嵌め込んで取り付けるのでも、腰パネル100をパネル表示部2aの筐体に取り付けてドアのように開閉できるようにするのでも良い。具体的には、腰パネル100の左右または上下のいずれかの端をパネル表示部2aの筐体に金具を用いて固定し、この金具を回転軸として開閉できるようにし、金具を設けた端以外の端の一部をパネル表示部2aの筐体に嵌め込んで固定する(閉じる)ようにするなどでもよい。
【0095】
図1は、言うまでもなく、腰パネル100がパネル表示部2aに固定された(閉じた)状態を示す図である。なお、腰パネル100には、メダル払出口15やメダル受け部16のメダル払出口15付近を照らすための光を透過させる透明部材または半透明部材(以下、単に「透過性部材」という。)を取り付けるための開口部が設けられている。透過性部材を透過する光を発する物として、腰パネル100の裏面に設けられた上記の照明部材を用いるものでも、上記の照明部材とは別個に設けたLED(Light Emitting Diode)等のその他の部材を用いるのでも良い。また、透過性部材としては、例えば、PC等の可塑性を有する物質、透明または半透明のガラス、その他物質を用いるのでも良い。
【0096】
図11は、腰パネル100の裏面に位置し上記透過性部材を取り付けるパネル表示部2aの筐体部分の構造を示すものである。また、図12は、図11に示した部分またはその周辺を含む部分を模式的に示した斜視図である。図11では、説明の都合上、メダル受け部16の前方部分の壁を除いたものを図示した。すなわち、図11のハッチングされた部分は、メダル受け部16の底の部分を示すものであり、この上にメダル等が乗せられるようになっている。
【0097】
図1または図2に示すように腰パネル100がパネル表示部2a筐体に取り付けられた状態で、腰パネル100の枠部材110は、図11において、その枠部材110の下端の内側でパネル表示部2a筐体の壁101a、101bの下端と接し、上記の照明部材104等を格納するようになっている。したがって、蛍光灯等の照明部材104からの光は、パネル表示部2aの壁101a、101bによってメダル受け部16方向に透過しないようになっている。一方、パネル表示部2aの壁101a、101bの間には、メダル払出口15やメダル受け部16のメダル払出口15付近を照らすための光を透過させる透過性部材を取り付けるための透過部材配置部103が形成されている。
【0098】
図13は、本発明の透過性部材の構造を示す図である。図13(a)は、透過性部材105を正面上方向から見た斜視図であり、図13(b)は、側面上方向から見た斜視図である。図11において、透過性部材105が透過部材配置部103に嵌合し、照明部材104からの光が透過性部材105を通過するようになっている。ここで、透過部材配置部103の下部の両端102a、102bを滑らせて透過性部材105と透過部材配置部103とを勘合させるようにするのでも良い。透過性部材105が透過部材配置部103に嵌合した状態を図14に示す。透過性部材105を透過部材配置部103に取り付けて嵌合させる様子を図15に示す。
【0099】
図14において、透過性部材105は、透過部材配置部103の周辺部分(透過部材配置部103の下部の両端102a、102bを含む。)によって上下方向および左右方向への運動が制限され、筐体奥方向についての運動は、言うまでもなくパネル表示部2aの筐体によって制限されている。さらに、透過性部材105は、腰パネル100を閉じることによって前方向(筐体奥方向と反対の方向)への運動も制限されるようになっている。
【0100】
図16を用いて、腰パネル100とパネル表示部2a筐体とによって透過部材105が挟まれて固定されている様子を具体的に説明する。図16に示すように、透過性部材105は、枠部材110と半透明性部材120によって構成される腰パネル100とパネル表示部2a筐体とによって挟まれ、透過部材配置部103に嵌合するようになっている。このような構成よって、上下方向および紙面の前後方向については、透過性部材105の運動は制限され、透過性部材105が固定されるようになっている。
【0101】
また、腰パネル100に向かって前後方向(換言すると、紙面の左右方向)については、透過性部材105が腰パネル100とパネル表示部2a筐体によって挟まれているため、透過性部材105の運動が制限され、透過性部材105が固定されるようになっている。ここで、図16の照明部材104からの光は、透過性部材105を通過し、パネル表示部2a筐体と腰パネル100の下端部に設けられた開口部(透過部材配置部103の開口部でもある。)を通って表示手段16を照らすようになっている。
【0102】
ここで、透過性部材の構造について説明する。図13に示すように、透過性部材105は、底面部材105a、背面部材105b、および2つの側面部材105cによって構成される。照明部材104から発せられメダル払出口15方向へ向かう光は、言うまでもなく、主に底面部材105aを通過する。また、背面部材105bを設けて透過性部材105が安定して透過部材配置部103に勘合しているようになっている。さらに、側面部材105cを設けることによって透過性部材105の機械的強度を持たせるようになっている。
【0103】
なお、図13に示す透過性部材は、本発明を適用して得られるものの一例に過ぎず、他の構造を有するものでも良い。具体的には、底面部材105aと背面部材105bに強度の強い部材を用い側面部材105cを除去した構造や、側面部材105cによって透過性部材の安定性を確保し、底面部材105aを除去するのでも、その他の構造にすることによって上記の透過性部材の機能を実現するものでも良い。最も単純な構造は、底面部材105aのみで透過性部材を構成して得られるものである。
【0104】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る装置は、照明部材とメダル払出口との間に着脱可能に透過性部材を設けたため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できる。
また、透過性部材が底面部材と背面部材と側面部材とで構成されるため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、安定性良く固定できる遊技機を実現することができる。
また、透過性部材が可塑性の部材から構成されるため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、壊れにくくすることができる。
また、透過性部材が筐体と腰パネルに挟まれて固定されるため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、さらに安定性良く固定できる。
また、透過性部材には着色が施されているため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、装飾効果を奏することができる。
また、透過性部材には文字、記号、または模様を含む装飾が施されているため、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮できると共に、さらなる装飾効果を奏することができる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、照明とメダル払出口との間に設けられた半透明板等の化粧パネルへの組み立てや、交換、加工等にかかる時間を短縮可能な遊技機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の一実施形態を示す図であり、遊技機としてのパチスロ機の外観を示す斜視図である。
【図2】表示画面に液晶表示がなされ、液晶の奥側に配置されたリールが透過表示されている状態を示す図である。
【図3】一実施形態の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図4】一実施形態のリールの外周面に描かれた図柄列を示す図である。
【図5】一実施形態の入賞図柄組合せに対応する役および払出枚数を示す図である。
【図6】一実施形態の主制御回路の構成を示すブロック図である。
【図7】一実施形態の当たり用停止制御テーブルの例を示す図である。
【図8】一実施形態の順押し・中押しはずれ用停止制御テーブルの例を示す図である。
【図9】一実施形態の逆押しはずれ用停止制御テーブルの例を示す図である。
【図10】一実施形態の副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図11】透過性部材を取り外したパネル表示部の筐体部分の構造を示す正面図である。
【図12】透過性部材を取り外したパネル表示部の筐体部分の構造を示す斜視図である。
【図13】透過性部材の構造を示す斜視図である。
【図14】透過性部材を取り付けたパネル表示部の筐体部分の構造を示す正面図である。
【図15】透過性部材をパネル表示部の筐体部分に取り付ける様子を示す斜視図である。
【図16】腰パネルとパネル表示部筐体とによって透過部材が挟まれている様子を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 パチスロ機(遊技機)
2a パネル表示部
3L、3C、3R リール
5 液晶表示手段
15 メダル払出口
16 メダル受け部
100 腰パネル
101a、101b パネル表示部筐体の壁
102a、102b 透過部材配置部の下部の両端部
103 透過部材配置部
104 照明部材
105 透過性部材
105a 透過性部材の底面部材
105b 透過性部材の背面部材
105c 透過性部材の側面部材
110 枠部材
120 半透明部材
Claims (6)
- 遊技者に揃えさせるための複数の図柄を表示する図柄列表示手段と、遊技の際に操作されるレバーまたはボタンからなる操作手段と、乱数を用いて遊技の内部抽選を行う内部抽選手段とを備えた遊技機において、
前記遊技機の筐体に形成された下皿を照らす照明手段と、前記照明手段と前記下皿との間に着脱可能に設けられた透過性部材とを備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記透過性部材は、前記照明手段からの光を透過させる底面部材と、前記底面部材に略直角に固定されて設けられた背面部材と、前記背面部材と前記底面部材との間に固定されて設けられた側面部材とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記透過性部材は、可塑性の部材からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
- 前記透過性部材は、前記筐体に嵌合される腰パネルによって前記筐体との間に挟まれて固定されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の遊技機。
- 前記透過性部材は、着色を施してあることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の遊技機。
- 前記透過性部材は、文字、記号、または模様を含む装飾を施してあることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の遊技機。
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