JP2004165931A - 信号抽出増幅装置及び信号抽出増幅方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】デジタル放送受信機1は、アンテナ11と、チューナ12と、復調部13と、多重データ分離回路14と、音声処理器15Aと、映像処理器15Vと、システム制御部16とから構成されている。また、チューナ12は、アンテナ11に接続されており、RFフィルタ121と、RFアンプ122と、ミキサ回路123と、可変Q同調回路付きアンプ124と、IFフィルタ125と、IFアンプ126と、検波回路付きDCアンプ127と、ローカル発振器128とから構成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号抽出増幅装置及び信号抽出増幅方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタル放送受信機6は、例えば、図6に示すように、アンテナ61と、チューナ62と、復調部63と、多重データ分離回路64と、音声処理器65Aと、映像処理器65Vと、システム制御部66とから構成されている。また、チューナ62は、RF(高周波)フィルタ621と、RFアンプ622と、ミキサ回路623と、IF(中間周波数)フィルタ625と、IFアンプ626と、検波回路付きDC(Direct Current)アンプ627と、ローカル発振器628とから構成される。
【0003】
RFフィルタ621は、アンテナ61で受信された高周波信号から目的とする周波数帯の高周波信号を抽出する。抽出された高周波信号は、RFアンプ622で増幅された後、ミキサ回路623でローカル発振器628から供給される局部発振信号と混合され、所定の中間周波数を中心とする中間周波数信号に変換される。IFフィルタ625は、変換された中間周波数信号から目的とする周波数の中間周波数信号を抽出する。抽出された中間周波数信号は、IFアンプ626で増幅される。
【0004】
RFアンプ622の増幅度は、妨害信号によりRFアンプ622及びミキサ回路623において信号が歪まないように、検波回路付きDCアンプ627で制御されている。また、IFアンプ626の増幅度は、チューナ62から出力される信号の振幅が一定になるように、復調部63で制御されている。
【0005】
上記動作により抽出された目的とする中間周波数信号は、復調部63において復調された後、多重データ分離回路64において音声データと映像データに分離される。この分離された音声データは、音声処理器65Aにおいてデコード処理及びアナログ変換された後、図示しないアンプを介して、図示しないスピーカから再生される。また、この分離された映像データは、映像処理器65Vにおいてデコード処理及びアナログ変換された後、図示しないディスプレイから再生される。
【0006】
アナログ−デジタル混合方式の地上波テレビジョン放送等、目的とする信号の周波数と隣接する信号の周波数とが非常に近い放送の信号を受信する場合、目的とする信号とその他の信号とは、RFフィルタ621において適切に分離されない。
【0007】
この分離されなかった信号(妨害信号)は、RFアンプ622とミキサ回路623とにおける信号の歪み及びIFフィルタ625におけるノイズの原因となる。この信号の歪みを防止するため、検波回路付きDCアンプ627は、RFアンプ622の増幅度を小さくする。また、復調部63は、その分、IFアンプ626の増幅度大きくする。これにより、RFフィルタ621及びミキサ回路623における信号の歪みは解消されるが、IFフィルタ625におけるノイズは解消されない。また、IFアンプ626の増幅度を大きくしすぎると、今度はIFアンプ626においても、ノイズが発生してしまう。
【0008】
上記の弊害を防止するため、RFフィルタを複数接続したRF受信機(特許文献1参照)を用いたデジタル放送受信機が考えられる。しかし、RFフィルタを複数接続したデジタル放送受信機は、構造が複雑で、小型化が困難であり、生産コストを低くすることも難しい。
【0009】
【特許文献1】
特表2002−522947号公報(第19頁、第4図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の欠点を解決するためになされたものであって、小型化で、簡単な構造でありながら、信号の歪みとノイズとを抑える信号抽出増幅装置及び信号抽出増幅方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る信号抽出増幅装置は、受信した信号から目的とする高周波信号を抽出し、増幅する第1の抽出増幅手段と、前記第1の抽出増幅手段により抽出、増幅された高周波信号と局部発振信号とを混合し、所定の中間周波数を中心とする中間周波数信号に変換する混合変換手段と、前記所定の中間周波数を増幅し、増幅度の増大に伴って増幅する信号の周波数の選択度を高める特性を有する強調増幅手段と、前記強調増幅手段により増幅された中間周波数信号から目的とする中間周波数信号を抽出し、増幅する第2の抽出増幅手段とを備える。
【0012】
また、前記混合変換手段により混合、変換された中間周波数信号に含まれる妨害信号を検出し、この妨害信号により中間周波数信号が歪まないよう前記第1の抽出増幅手段の増幅度を制御する第1の増幅制御手段と、前記第2の抽出増幅手段により抽出、増幅された信号の振幅を検出し、信号の振幅が所定の大きさになるよう第2の抽出増幅手段の増幅度を制御する第2の増幅制御手段とを備えてもよい。
【0013】
前記第2の増幅制御手段は、第2の抽出増幅手段の増幅度の増大に伴って前記強調増幅手段の増幅度を大きくする手段をさらに備えてもよい。
【0014】
前記第1の増幅制御手段は、第1の抽出増幅手段の増幅度の増大に伴って前記強調増幅手段の増幅度を小さくする手段をさらに備えてもよい。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る信号抽出増幅装置は、受信した信号から目的とする高周波信号を抽出し、増幅する第1の抽出増幅手段と、前記第1の抽出増幅手段により抽出、増幅された高周波信号と局部発振信号とを混合し、所定の中間周波数を中心とする中間周波数信号に変換する混合変換手段と、前記所定の中間周波数を増幅し、増幅度の増大に伴って増幅する信号の周波数の選択度を高める特性を有する強調増幅手段と、前記強調増幅手段により増幅された中間周波数信号から目的とする中間周波数信号を抽出し、増幅する第2の抽出増幅手段と、前記混合変換手段により混合、変換された中間周波数信号に含まれる妨害信号を検出し、この妨害信号により中間周波数信号が歪まないよう前記第1の抽出増幅手段の増幅度を制御する第1の増幅制御手段と、前記第2の抽出増幅手段により抽出増幅された信号の振幅を検出し、信号の振幅が所定の大きさになるよう第2の抽出増幅手段の増幅度を制御する第2の増幅制御手段と、第2の抽出増幅手段の増幅度の増大に伴って前記強調増幅手段の増幅度を大きくする第3の増幅制御手段とを備える。
【0016】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る信号抽出増幅方法は、受信した信号から目的とする高周波信号を抽出し、増幅する第1の抽出増幅工程と、前記第1の抽出増幅工程により抽出、増幅された高周波信号と局部発振信号とを混合し、所定の中間周波数を中心とする中間周波数信号に変換する混合変換工程と、前記所定の中間周波数を増幅し、増幅度の増大に伴って増幅する信号の周波数の選択度を高める特性を有する強調増幅工程と、前記強調増幅工程により増幅された中間周波数信号から目的とする中間周波数信号を抽出し、増幅する第2の抽出増幅工程とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態のデジタル放送受信機について図面を参照して説明する。
【0018】
デジタル放送受信機1は、図1に示すように、アンテナ11と、チューナ12と、復調部13と、多重データ分離回路14と、音声処理器15Aと、映像処理器15Vと、システム制御部16とから構成されている。
【0019】
チューナ12は、アンテナ11に接続されており、RF(高周波)フィルタ121と、RFアンプ122と、ミキサ回路123と、可変Q同調回路付きアンプ124と、IF(中間周波数)フィルタ125と、IFアンプ126と、検波回路付きDC(Direct Current)アンプ127と、ローカル発振器128とから構成されている。
【0020】
RFフィルタ121は、通過帯域可変型のフィルタから構成され、システム制御部16から供給される選択指示信号に従って、アンテナ11から供給される信号を目的とする周波数fRの高周波信号とその他の信号とに分離し、目的とする高周波信号を抽出する。
【0021】
RFアンプ122は、増幅率可変型のアンプから構成され、検波回路付きDCアンプ127から供給されるRF AGC(Auto Gain Control)信号に従った増幅度で、抽出された高周波信号を増幅する。
【0022】
ミキサ回路123は、増幅された周波数fRの高周波信号とローカル発振器128から出力される周波数fLの局部発振信号とを混合し、中間周波数fI(=fL−fR)を中心とする中間周波数信号に変換し、変換した中間周波数信号を可変Q同調回路付きアンプ124に供給する。
【0023】
可変Q同調回路付きアンプ124は、中間周波数fIに同調し、復調部13から指示された増幅度の増大に伴いQを上げ、帯域幅を狭めることにより、該所定の中間周波数を強調して中間周波数信号を増幅する。一方、増幅度が減小した場合、可変Q同調回路付きアンプ124は、この増幅度の減小に伴いQを下げ、帯域幅を広げる。
【0024】
図2は、この可変Q同調回路付きアンプ124の一例の構成を示す回路図である。この可変Q同調回路付きアンプ124は、コンデンサC21〜C23と、同調回路K21と、抵抗R21〜R24と、トランジスタT21と、直流電圧V21と、増幅対象の中間周波数信号の入力端INPUTと、中間周波数信号の出力端OUTPUTと、IF AGC信号の入力端CONTROLとから構成される。
【0025】
トランジスタT21は、npn型トランジスタから形成され、入力端INPUTから入力された中間周波数信号を増幅し、出力端OUTPUTから出力する。
【0026】
トランジスタT21のベース端は、コンデンサC21を介して入力端INPUTと、抵抗R21を介して直流電圧V21とに接続され、抵抗R22を介して接地されている。また、この直流電圧V21により、トランジスタT21のベース端にはバイアス電圧が印加される。
【0027】
トランジスタT21のコレクタ端は、コンデンサC22を介して出力端OUTPUTと、抵抗R23を介して直流電圧V21とに接続されている。また、この直流電圧V21により、トランジスタT21のコレクタ端にはバイアス電圧が印加される。
【0028】
トランジスタT21のエミッタ端は、コンデンサC23を介して同調回路K21に接続されており、抵抗R24を介して接地されている。また、直流電圧V21により、トランジスタT21のエミッタ端にはバイアス電圧が印可される。
【0029】
抵抗R23の両端にかかる電圧が大きければ、このトランジスタT21の増幅度も大きくなる。また、抵抗R23の両端にかかる電圧と同調回路K21の両端にかかる電圧との和が常に一定であることから、抵抗R23の両端にかかる電圧は、同調回路K21の両端にかかる電圧が小さくなれば、大きくなる。
【0030】
同調回路K21の入力端は、コンデンサC23を介してトランジスタT21のエミッタ端と、抵抗R26を介してIF AGC信号の入力端CONTROLとに接続されており、出力端は、接地されている。
【0031】
この同調回路K21は、コンデンサC24と、PINダイオードD21と、抵抗R26と、コイルL21とから構成されいる。
【0032】
この同調回路K21のPINダイオードD21のアノード端とコンデンサC24の一端とは、並列に接続されている。また、他端が接地されているコイルL21の一端は、PINダイオードD21のカソード端と、抵抗R26を介してコンデンサC24の他端とに接続されている。
【0033】
入力端CONTROLに入力されるIF AGC信号の電流の大きさが小さければ、PINダイオードD21のインピーダンスZDは小さくなり、同調回路K21の両端にかかる電圧VKも小さくなる。これにより、抵抗R23の両端にかかる電圧が大きくなるため、トランジスタT21での増幅度は大きくなる。また、ZDが小さくなれば、Q(=2πfIL21/ZD)が上がり、これに伴い帯域幅も狭くなる。なお、帯域幅とは、VK/√2になる周波数をfA、fBとしたとき、fB−fAである。
【0034】
また、この同調回路K21に中間周波数fI(=1/2π√L21C24)の信号が入力されると、コンデンサC24とコイルL21とにより形成されるインピーダンスZLCは、0になり、同調回路K21の両端にかかる電圧も小さくなる。これにより、抵抗R23の両端にかかる電圧が大きくなるため、トランジスタT21での増幅度も大きくなる。一方、入力される信号の周波数が中間周波数fIから遠ければ、ZLCも大きくなるため、その分トランジスタT21での増幅度は小さくなる。
【0035】
このため、可変Q同調回路付きアンプ124に供給された中間周波数信号は、図3に示すように、中間周波数fI付近が強調され、増幅される。また、可変Q同調回路付きアンプ124の増幅度が大きくなれば、Qが上がり、帯域幅が狭くなるため、中間周波数信号は、図3に示すように、中間周波数fI付近がさらに強調され、増幅される。すなわち、増幅度が大きくなれば、この増幅度の増大に伴って、増幅対象の中間周波数信号の周波数の選択度は高くなり、逆に、増幅度が小さくなれば、この増幅度の減小に伴って、増幅対象の中間周波数信号の周波数の選択度は低くなる。
【0036】
IFフィルタ125は、通過帯域可変型のSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ等から構成され、可変Q同調回路付きアンプ124から供給される中間周波数信号を目的とする信号とその他の信号とに分離し、目的とする中間周波数信号を抽出する。
【0037】
IFアンプ126は、増幅率可変型のアンプから構成され、検波回路付きDCアンプ127から供給されるIF AGC信号に従った増幅度で、IFフィルタ125で抽出された中間周波数信号を所定の振幅まで増幅する。
【0038】
検波回路付きDCアンプ127は、ミキサ回路123から出力される中間周波数信号に含まれる妨害信号を検出する。また、検波回路付きDCアンプ127は、この妨害信号により信号がRFアンプ122及びミキサ回路123において歪まないようRFアンプ122の増幅度を指示するRF AGC信号をRFアンプ122に供給する。
【0039】
ローカル発振器128は、システム制御部16から供給される選択指示信号に基づいて、抽出信号に混合させる局部発振信号を作成し、局部発振信号をミキサ回路123に供給する。
【0040】
復調部13は、IFアンプ126から供給される中間周波数信号にDQPSK(Differential Quedrature Phase Shift Keying)等の復調処理を施し、元のMPEG(Motion Picture Experts Grope)のビットストリーム信号に戻して出力する。また、復調部13は、IFアンプ126から供給される中間周波数信号の振幅を一定に保つため、増幅度を指示するIF AGC信号を可変Q同調回路付きアンプ124及びIFアンプ126に供給する。
【0041】
多重データ分離回路14は、復調部13から供給されるビットストリーム信号の中のパケットヘッダを検出し、検出したパケットヘッダに基づいて、パケットの種類を識別する。多重データ分離回路14は、パケットの種類に基づいて、ビットストリームを音声データのパケットと映像データのパケットとSI(Service Information)情報のパケットとに分離する。多重データ分離回路14は、音声データを音声処理器15Aに、映像データを映像処理器15Vに、SI情報をシステム制御部16にそれぞれ供給する。
【0042】
音声処理器15Aは、音声デコード回路およびD/A(Digital/Analog)コンバータ回路等から構成され、音声データをデコード処理するとともにアナログ変換して出力する。また、この出力されたデータは、図示しないアンプを介して、図示しないスピーカから再生される。
【0043】
映像処理器15Aは、映像デコード回路およびD/Aコンバータ回路等から構成され、映像データをデコード処理するとともにアナログ変換して出力する。また、この出力されたデータは、図示しないディスプレイから再生される。
【0044】
システム制御部16は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Ramdom Access Memory)等から構成される。このシステム制御部16は、RFフィルタ121とローカル発振器128とに前述の選択指示信号を供給する。また、システム制御部16は、多重データ分離回路14に指示された番組に対応する選択信号を供給する。
【0045】
前記構成を有するデジタル放送受信機1の信号抽出動作について説明する。
【0046】
まず、ユーザは、図示しない指示手段により、デジタル放送の受信と受信したい番組とをシステム制御部16に指示する。
【0047】
ユーザからの指示に基づいて、システム制御部16は、RFフィルタ121とローカル発振器128とに指示された番組に対応する受信周波数を指示する選択指示信号を出力する。また、多システム制御部16は、多重データ分離回路14に指示された番組に対応する選択信号を供給する。
【0048】
RFフィルタ121は、システム制御部16から出力された選択指示信号に指示された周波数の信号に同調し、アンテナ11から供給される信号を目的とする高周波信号とその他の信号とに分離し、目的とする高周波信号を抽出する。
【0049】
この抽出された高周波信号は、RFアンプ122において増幅される。このRFアンプ122の増幅度は、抽出された高周波信号に妨害信号が多く含まれている場合、これらの妨害信号により信号がRFアンプ122及びミキサ回路123において歪まないよう、減小する。一方、抽出された高周波信号に含まれる妨害信号が少ない場合、RFアンプ122の増幅度は大きくなる。
【0050】
周波数fRの高周波信号は、ミキサ回路123において、ローカル発振器128から出力される周波数fLの局部発振信号と混合され、中間周波数fI(=fL−fR)を中心とする中間周波数信号に変換される。
【0051】
可変Q同調回路付きアンプ124は、中間周波数fIに同調し、復調部13から指示された増幅度に伴いQを上げ、帯域幅を狭めることにより、中間周波数fI付近を強調して、ミキサ回路123から供給された中間周波数信号を増幅する。
【0052】
上述のように、抽出された高周波信号に妨害信号が多く含まれている場合、RFアンプ122の増幅度は小さくなり、復調部13は、IFアンプ126から供給される信号の振幅を一定に保つため、その分IFアンプ126における中間周波数信号の増幅度を大きくする。
【0053】
これに伴い、IFアンプ126と同じくIF AGC信号が供給される可変Q同調回路付きアンプ124における中間周波数信号の増幅度も大きくなる。可変Q同調回路付きアンプ124の増幅度の増大に伴い、Qが大きくなり、帯域幅が狭くなるため、中間周波数信号は、中間周波数fI付近が強調され、増幅される。すなわち、中間周波数信号に含まれる目的とする信号は、増幅されるが、妨害信号は、ほとんど増幅されない。
【0054】
これにより、ノイズの原因となる妨害信号が相対的に少なくなるため、デジタル放送受信機1は、IFフィルタ125におけるノイズを抑えることができる。
【0055】
この中間周波数fI付近が強調され、増幅された中間周波数信号は、目的とする信号とその他の信号とに適切に分離され、目的とする信号のみとなり抽出される。
【0056】
復号部13は、IFアンプ126において中間周波数信号を所定の振幅まで増幅する必要があるが、中間周波数信号を可変Q同調回路付きアンプ124においても増幅しているため、IFアンプ126における増幅度を抑えることができる。
【0057】
これにより、デジタル放送受信機1は、IFアンプ126におけるノイズを抑えることができる。
【0058】
このように、妨害信号が多い場合でも、デジタル放送受信機1は、RFアンプ122及びミキサ回路123での信号の歪みを防止しつつ、IFフィルタ125及びIFアンプ126のノイズを抑えることができる。
【0059】
一方、抽出された高周波信号に含まれる妨害信号が少ない場合、RFアンプ122の増幅度が大きくなり、復調部13は、入力信号の振幅を一定に保つため、その分IFアンプ126における中間周波数信号の増幅度を小さくする。
【0060】
これに伴い、IFアンプ126と同じくIF AGC信号が供給される可変Q同調回路付きアンプ124における中間周波数信号の増幅度も小さくなる。可変Q同調回路付きアンプ124の増幅度の減少に伴い、Qはあまり大きくならず、帯域幅も狭くならない。
【0061】
このように、妨害信号が少ない場合、帯域幅が狭くならないため、デジタル放送受信機1は、可変Q同調回路付きアンプ124を挿入しても、目的とする信号の帯域内での周波数特性が劣化するという問題は生じない。
【0062】
上記動作により抽出された目的とする中間周波数信号は、復調部13において復調された後、多重データ分離回路14において音声データと映像データに分離される。この分離された音声データは、音声処理器15Aにおいてデコード処理及びアナログ変換された後、図示しないアンプを介して、図示しないスピーカから再生される。また、この分離された映像データは、映像処理器15Vにおいてデコード処理及びアナログ変換された後、図示しないディスプレイから再生される。
【0063】
これにより、本実施の形態のデジタル放送受信機1は、歪みとノイズとを最小限に抑え、音声データ及び映像データを再生することができる。
【0064】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。上記実施例はデジタル放送受信機に関するものであるが、他の信号抽出増幅装置、例えば、ケーブルテレビ放送受信機、インターネット放送受信機、FM多重放送受信機等及びこれらのチューナ単体等にも適用可能である。
【0065】
また、複数のRFフィルタ121やIFフィルタ125を備えるデジタル放送受信機1のミキサ回路123とIFフィルタ125との間に可変Q同調回路付きアンプ124を挿入してもよい。
【0066】
さらに、上記実施例のデジタル放送受信機1では、復調部13が、IFアンプ126が出力する信号を検出し、可変Q同調回路付きアンプ124及びIFアンプ126の増幅度を制御しているが、別途、回路等を設けて、検出、制御をさせてもよい。
【0067】
またさらに、上記実施例のデジタル放送受信機1には、可変Q同調回路付きアンプ124を用いたが、所定の中間周波数に同調し、増幅度の増大に伴って増幅する信号の周波数の選択度を高める特性を有するものであればどのようなものでもよい。
【0068】
さらにまた、上記実施例のデジタル放送受信機1では、IFアンプ126から出力される中間周波数信号に基づいて可変Q同調回路付きアンプ124の増幅度を調整しているが、図4に示すように、ミキサ回路423から出力される中間周波数信号に基づいて増幅度を調整してもよい。この場合、ミキサ回路423から出力される中間周波数信号の振幅の大きさに伴い、可変Q同調回路付きアンプ424の増幅度を小さくすれば、このデジタル放送受信機4は、上記実施例のデジタル放送受信機1と同様の効果を得ることができる。
【0069】
また、ミキサ回路123から出力される中間周波数信号とIFアンプ126から出力される中間周波数信号との両方に基づいて可変Q同調回路付きアンプ124の増幅度を調整してもよい。例えば、図5に示すように、チューナ52内に、RF AGC信号及びIF AGC信号に基づいて可変Q同調回路付きアンプ524の増幅度を制御する制御部529を設けてもよい。
【0070】
【発明の効果】
本発明により、小型で、簡単な構造でありながら、信号の歪みとノイズとを抑えることができる信号抽出増幅装置及び信号抽出増幅方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるデジタル放送受信機のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に用いた可変Q同調回路付きアンプの回路図である。
【図3】Qが大きい場合とQが小さい場合との可変Q同調回路付きアンプの周波数特性を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態の第1の変形例であるデジタル放送受信機のブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態の第2の変形例であるデジタル放送受信機のブロック図である。
【図6】従来のデジタル放送受信機のブロック図である。
【符号の説明】
1 デジタル放送受信機
12 チューナ
121 RFフィルタ
122 RFアンプ
123 ミキサ回路
124 可変Q同調回路付きアンプ
125 IFフィルタ
126 IFアンプ
127 検波回路付きDCアンプ
128 ローカル発振器
13 復調部
Claims (6)
- 受信した信号から目的とする高周波信号を抽出し、増幅する第1の抽出増幅手段と、
前記第1の抽出増幅手段により抽出、増幅された高周波信号と局部発振信号とを混合し、所定の中間周波数を中心とする中間周波数信号に変換する混合変換手段と、
前記所定の中間周波数を増幅し、増幅度の増大に伴って増幅する信号の周波数の選択度を高める特性を有する強調増幅手段と、
前記強調増幅手段により増幅された中間周波数信号から目的とする中間周波数信号を抽出し、増幅する第2の抽出増幅手段と、
を備える信号抽出増幅装置。 - 前記混合変換手段により混合、変換された中間周波数信号に含まれる妨害信号を検出し、この妨害信号により中間周波数信号が歪まないよう前記第1の抽出増幅手段の増幅度を制御する第1の増幅制御手段と、
前記第2の抽出増幅手段により抽出、増幅された信号の振幅を検出し、信号の振幅が所定の大きさになるよう第2の抽出増幅手段の増幅度を制御する第2の増幅制御手段とを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号抽出増幅装置。 - 前記第2の増幅制御手段は、第2の抽出増幅手段の増幅度の増大に伴って前記強調増幅手段の増幅度を大きくする手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号抽出増幅装置。 - 前記第1の増幅制御手段は、第1の抽出増幅手段の増幅度の増大に伴って前記強調増幅手段の増幅度を小さくする手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の信号抽出増幅装置。 - 受信した信号から目的とする高周波信号を抽出し、増幅する第1の抽出増幅手段と、
前記第1の抽出増幅手段により抽出、増幅された高周波信号と局部発振信号とを混合し、所定の中間周波数を中心とする中間周波数信号に変換する混合変換手段と、
前記所定の中間周波数を増幅し、増幅度の増大に伴って増幅する信号の周波数の選択度を高める特性を有する強調増幅手段と、
前記強調増幅手段により増幅された中間周波数信号から目的とする中間周波数信号を抽出し、増幅する第2の抽出増幅手段と、
前記混合変換手段により混合、変換された中間周波数信号に含まれる妨害信号を検出し、この妨害信号により中間周波数信号が歪まないよう前記第1の抽出増幅手段の増幅度を制御する第1の増幅制御手段と、
前記第2の抽出増幅手段により抽出増幅された信号の振幅を検出し、信号の振幅が所定の大きさになるよう第2の抽出増幅手段の増幅度を制御する第2の増幅制御手段と、
第2の抽出増幅手段の増幅度の増大に伴って前記強調増幅手段の増幅度を大きくする第3の増幅制御手段と、
を備える信号抽出増幅装置。 - 受信した信号から目的とする高周波信号を抽出し、増幅する第1の抽出増幅工程と、
前記第1の抽出増幅工程により抽出、増幅された高周波信号と局部発振信号とを混合し、所定の中間周波数を中心とする中間周波数信号に変換する混合変換工程と、
前記所定の中間周波数を増幅し、増幅度の増大に伴って増幅する信号の周波数の選択度を高める特性を有する強調増幅工程と、
前記強調増幅工程により増幅された中間周波数信号から目的とする中間周波数信号を抽出し、増幅する第2の抽出増幅工程と、
を備える信号抽出増幅方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002328712A JP2004165931A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 信号抽出増幅装置及び信号抽出増幅方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006237793A (ja) * | 2005-02-23 | 2006-09-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波信号受信部とこれを用いた高周波信号受信装置 |
KR20110051866A (ko) * | 2009-11-11 | 2011-05-18 | 엘지이노텍 주식회사 | Rf 신호처리 회로 |
-
2002
- 2002-11-12 JP JP2002328712A patent/JP2004165931A/ja active Pending
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KR101595130B1 (ko) * | 2009-11-11 | 2016-02-17 | 엘지이노텍 주식회사 | Rf 신호처리 회로 |
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