JP2004165871A - 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム - Google Patents
電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】通信料金の課金を確実にし、かつ携帯電話ユーザのユーザ登録の簡便化を図ること。
【解決手段】携帯電話1と、コールセンタに設置されるコールセンタサーバ25とを少なくとも備えた電話回線接続システムであって、携帯電話1から、その電話番号データと共に、コールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段35と、ユーザ登録手続のためのユーザ向け情報を携帯電話1に送信するユーザ向け情報送信手段25aと、そのユーザ向け情報を受信するユーザ向け情報受信手段1と、登録機関向け情報を、登録機関に送信する登録機関向け情報送信手段1と、登録機関向け情報を受信する登録機関向け情報受信手段25bとを備える電話回線接続システムとすること。
【選択図】 図2
【解決手段】携帯電話1と、コールセンタに設置されるコールセンタサーバ25とを少なくとも備えた電話回線接続システムであって、携帯電話1から、その電話番号データと共に、コールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段35と、ユーザ登録手続のためのユーザ向け情報を携帯電話1に送信するユーザ向け情報送信手段25aと、そのユーザ向け情報を受信するユーザ向け情報受信手段1と、登録機関向け情報を、登録機関に送信する登録機関向け情報送信手段1と、登録機関向け情報を受信する登録機関向け情報受信手段25bとを備える電話回線接続システムとすること。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末、その電話回線接続用端末を使って情報の送受信を可能とする電話回線接続システム、並びに電話回線接続用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、携帯電話同士あるいは携帯電話と固定電話との間で情報の送受信を行う場合、電話回線管理会社の移動回線交換機が使われている。近年、携帯電話が爆発的に普及し、通信料の低額化の要求が高まってきている。このような要求に対して、最も通信コストが低くなる通信プロトコルを動的に選択し、携帯電話の通信料の低額化を図る努力が行われている。しかし、通信の時間帯、曜日、距離によって回線使用料が様々に変化している現状では、最も通信コストの低くなる通信プロトコルを動的に選択することは、極めて困難であり、ACRを利用した通信であっても、必ずしも最低料金となるとは限らない。
【0003】
このような問題に対して、携帯電話の通信料の低額化を図る発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献には、送信時の時間データと、その時間データに基づいたコストデータとを参照して、最も通信コストの低い通信プロトコルを選択可能とする発明が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−299657号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来の技術には、次のような問題がある。特許文献1に示されている時間データに基づいたコストデータは、固定のデータではなく、条件によって変動するデータである。このため、コストデータの更新手続きに伴う費用が、最終的に、ユーザの負担となる。また、送信時の時間データとコストデータの照合処理を行うには、サーバが必要になるため、やはり、最終的に、ユーザの負担は大きくなる。
【0006】
かかる問題に鑑み、本発明者は、本発明に先立ち、最も安価な通信料金となるルートで通信可能とする最安回線交換機の電話番号を記憶する電話番号記憶手段と、携帯電話の発信ボタンのオンをトリガにして、電話番号記憶手段から、最安回線交換機の電話番号のデータを読み出す電話番号読み出し手段と、受信者の電話の電話番号のデータと共に、最安回線交換機の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段とを備える電話回線接続用端末を発明した。これによって、発信者の携帯電話に電話回線接続用端末を接続した状態で、受信者の電話の電話番号データを発信すると、予め記憶されている最安回線交換機の電話番号データも発信される。したがって、最安回線交換機を経由して受信者の電話との回線が接続されるので、携帯電話を使った通信料金が安くなる。しかも、ユーザは、最安回線交換機の電話番号をプッシュする必要がないので、当該電話番号を知らなくても、簡単に最安回線交換機を経由した回線で通信できる。
【0007】
しかし、手軽に最も安価な通信料となるルートで通信可能とする先の発明にも、さらなる改善が必要である。それは、携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を簡便にすることである。ユーザ登録手続をせずに携帯電話を使用可能とすると、ユーザに対して通話あるいはデータ通信の課金が出来ないという問題がある。一方、携帯電話サービス会社の各支店でユーザ登録手続を行う従来のやり方を踏襲すると、ユーザ登録手続をするために、ユーザが当該各支店を訪れなければならないという煩わしさがある。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、通信料金の課金を確実にし、かつユーザ登録の簡便化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末であって、携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号を記憶するコールセンタ電話番号記憶手段と、コールセンタ電話番号記憶手段から、コールセンタ電話番号のデータを読み出すコールセンタ電話番号読み出し手段と、携帯電話の電話番号のデータと共に、コールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段とを備える電話回線接続用端末としている。このような構成の電話回線接続用端末を使用することによって、コールセンタを介したユーザ登録手続きを簡便かつ確実に行うことができる。
【0010】
また、別の本発明は、前述の発明において、ユーザ登録手続の完了前において、コールセンタ以外と情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段と、コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段と、情報送受信許可データの受信をトリガとして、情報送受信禁止手段に対して、コールセンタ以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理手段とを、さらに備えた電話回線接続用端末としている。このため、ユーザ登録を済ませると、すぐに電話回線接続用端末を使用して通信可能となる。
【0011】
また、別の本発明は、携帯電話と、携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに設置されるコールセンタサーバとを少なくとも備えた電話回線接続システムであって、携帯電話から、携帯電話の電話番号のデータと共に、コールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段と、ユーザ登録手続のためのユーザ向け情報を携帯電話に送信するユーザ向け情報送信手段と、ユーザ向け情報を受信するユーザ向け情報受信手段と、ユーザ登録手続のための登録機関向け情報を、コールセンタまたはユーザ登録を行う他の機関を含む登録機関に送信する登録機関向け情報送信手段と、登録機関向け情報を受信する登録機関向け情報受信手段とを備える電話回線接続システムとしている。このような電話回線接続システムを構築することによって、コールセンタを介したユーザ登録手続きを簡便かつ確実に行うことができる。
【0012】
また、別の本発明は、前述の発明において、ユーザ登録手続の完了前において、登録機関以外と情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段と、登録機関以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段と、情報送受信許可データの受信をトリガとして、情報送受信禁止手段に対して、登録機関以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理手段とを、さらに備える電話回線接続システムとしている。このため、ユーザ登録を済ませると、すぐに電話回線接続用端末を使用して通信可能となる。
【0013】
また、別の本発明は、コンピュータに読み込み可能なプログラムであって、携帯電話の発信ボタンのオンを検知する発信検知ステップと、発信ボタンのオンをトリガにして、携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号を読み出すコールセンタ電話番号読み出しステップと、携帯電話の電話番号のデータと共に、コールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信ステップとを含む電話回線接続用プログラムとしている。このような電話回線接続用プログラムを電話回線接続用端末内で実行することによって、コールセンタを介したユーザ登録手続きを簡便かつ確実に行うことができる。
【0014】
また、別の本発明は、前述の発明において、ユーザ登録手続の完了前のコールセンタ以外と情報の送信または受信を禁止する状態において、コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信ステップと、情報送受信許可データの受信をトリガとして、コールセンタ以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理ステップとを、さらに含む電話回線接続用プログラムとしている。このような電話回線接続用プログラムを電話回線接続用端末内で実行することによって、ユーザ登録を済ませると、すぐに電話回線接続用端末を使用して通信可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラムの実施の形態につき、図面に基づき説明する。
【0016】
図1は、本発明の電話回線接続用端末を用いて、最も安価な通信料となるルートで通信可能とする電話回線接続システムを示す図である。この電話回線接続システムは、発信者が使用する携帯電話1と、その携帯電話1に外付け可能な電話回線接続用端末2と、受信者が使用する電話(この実施の形態では、携帯電話としている)3と、携帯電話1と無線通信可能な第1基地局4と、第1基地局4を制御する第1基地局制御装置5と、携帯電話1の位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR(Visitor Location Resister)6と、利用者情報および課金情報を登録するHLR(Home Location Resister)7と、第1移動交換機8と、第1移動交換機8と他の交換機とを中継し、最も安価な通信料となるルートで通信可能とする交換機であるPBX(Personal Branch eXchange)9と、通信明細を記録するサーバセンタ10と、第2移動交換機11と、第2移動交換機11に接続される第2基地局制御装置12と、電話3の位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR(Visitor Location Resister)13と、利用者情報および課金情報を登録するHLR(Home Location Resister)14と、電話3と通信可能な第2基地局15と、プロバイダサーバ16と、PBX9の口座を持つ金融機関の金融機関コンピュータ17と、通信料の請求・保証金を管理するICコンピュータセンタに設置される回線管理コンピュータ18と、同ICコンピュータセンタに設置される課金システム用コンピュータ19と、同ICコンピュータセンタに設置される入出金管理用コンピュータ20と、集金代行サービス会社に設置される集金管理用コンピュータ21と、発信者が通信料を支払う取引銀行に設置される金融機関コンピュータ22とから、主に構成されている。
【0017】
電話回線接続用端末2は、携帯電話1の下部の接続部に差し込み、携帯電話1から電話3の電話番号データを送信する際に、発信ボタンのオンをトリガとして、内部のメモリに格納されるPBX9の電話番号データを出力する機器である。この実施の形態では、電話回線接続用端末2を、携帯電話1に外付けする機器としているが、携帯電話1に内蔵される機器としても良い。電話回線接続用端末2の構造については、後で詳述する。
【0018】
第1移動交換機8は、発信者側の携帯電話1と受信者側の電話3との間の回線の接続途中にある発信者加入側交換機である。携帯電話1に接続された電話回線接続用端末2には、通信料が最も安くなるルートの交換機の電話番号データが記憶されている。このため、第1移動交換機8は、携帯電話1から送信されてきた当該電話番号データに基づき、PBX9に接続し、受信者用の電話3の電話番号データをPBX9に送信する。なお、この実施の形態では、発信者が使用する電話が携帯電話1であるため、第1移動交換機8のみを使用しているが、固定電話の場合には、第1移動交換機8から固定電話用の回線を交換する交換機(図示省略)も使用される。
【0019】
PBX9は、第1移動交換機8を経て送信されてきた電話3の電話番号データを受信し、第2移動交換機11を経由して電話3に回線を接続し、最も安価な通信料となるルートで通信可能とする交換機である。PBX9には、接続制御ユニット9aが備えられている。接続制御ユニット9aは、受信者用の電話3の電話番号データに基づいて、第2移動交換機11へと回線を接続する受信者加入側交換機接続手段である。なお、PBX9は、国内に設置される交換機であることに限定されず、国外に設置される交換機でも良い。
【0020】
サーバセンタ10は、PBX9とデータの送受信を行うサーバである。PBX9から、電話回線接続用端末2を特定する端末ナンバー、携帯電話1および電話3の電話番号、通信時間等を受け取り、これらを記録保管し、記録保管した上述の情報を後述のICコンピュータセンタへと送信する。サーバセンタ10は、通信時間と単価とを掛けた通信料金と、後述の金融機関コンピュータ17で管理している保証金の額とを照合し、保証金から通信料金を引き出す処理を行う。サーバセンタ10には、保証金判別ユニット10aと回線接続禁止処理ユニット10bとが備えられている。保証金判別ユニット10aは、後述の最安回線交換機口座内の保証金が、通信料金を下回ったか否かを判別する保証金判別手段である。回線接続禁止処理ユニット10bは、PBX9からの接続があると、料金未納等の理由で回線の接続を禁止する回線接続禁止処理手段である。
【0021】
第2移動交換機11は、発信者側の携帯電話1と受信者側の電話3との間の回線の接続途中にある受信者加入側交換機である。第2移動交換機11は、PBX9から送信されてきた電話3の電話番号データに基づき、電話3への接続を行う。なお、この実施の形態では、電話3が携帯電話であるため、第2移動交換機11のみを使用しているが、固定電話の場合には、第2移動交換機11とPBX9との間に固定電話用の回線を交換する交換機(図示省略)も使用される。
【0022】
プロバイダサーバ16は、サーバセンタ10からインターネット等の回線網を経由して、ICコンピュータセンタに通信明細のデータを送信する場合に経由するサーバである。なお、この実施の形態では、1つのプロバイダサーバ16しか表示されていないが、通信明細等のデータは、2つ以上のプロバイダサーバを経由して、ICコンピュータセンタに送信されることもある。
【0023】
金融機関コンピュータ17は、PBX9を有する電話回線管理会社の口座を開設している金融機関のコンピュータである。この口座には、発信者の支払いに基づく保証金が入金されている。金融機関コンピュータ17は、入金されている保証金の増減を管理している。
【0024】
回線管理コンピュータ18は、PBX9から個人別通信明細のデータを受け取ると共に、サーバセンタ10からプロバイダサーバ16を経由して、個人別通信明細のデータを受け取ることもできる。回線管理コンピュータ18は、かかるルートで受け取った個人別通信明細のデータを記録し、個人別通信明細のデータを後述の課金システム用コンピュータ19に送信する。個人別通信明細のデータは、毎日送受信されるが、毎日であることに限定されず、2日に一度でも良い。また、回線管理コンピュータ18には、使用禁止処理ユニット18aが備えられている。使用禁止処理ユニット18aは、後述の集金代行サービス会社に設置される集金管理用コンピュータ21を通じて料金回収不可の通知を受けると、サーバセンタ10に対して、回線使用中止のコマンドを送信する使用禁止コマンド送信手段である。
【0025】
課金システム用コンピュータ19は、回線管理コンピュータ18から送信されてくる個人別通信明細のデータに基づいて、日報として日計表(=通信実績日報(件数、分数))を作成すると共に、月計、所定期間内の累計も作成可能なコンピュータである。その他、課金システム用コンピュータ19は、保証金残額表、仕入計算書、支払手数料計算書等も作成可能である。通信料の支払い請求日になると、課金システム用コンピュータ19は、オペレータの操作あるいは自動により、個人には個人別引落明細を、集金代行サービス会社には個人別引落依頼一覧表、個人の取引銀行には個人別引落依頼票を出力する。なお、課金システム用コンピュータ19は、有料明細請求者に対して、6ヶ月以内の個人別引落明細を検索により出力可能としている。また、課金システム用コンピュータ19は、資金繰りに必要な管理表、保証金(毎日)、支払手数料(月末)に関係する資料を出力可能である。
【0026】
入出金管理用コンピュータ20は、発信者が取引している金融機関の口座から、集金代行サービス会社を経由して入金される通信料を管理すると共に、PBX9の口座を持つ金融機関に支払われるお金を管理するコンピュータである。なお、PBX9を持つ電話回線管理会社が国外にある場合には、ITT国際電電にもお金を支払う必要がある。
【0027】
集金管理用コンピュータ21は、発信者が口座を持つ金融機関に対して送信する個人別引落依頼票を出力するコンピュータである。また、集金管理用コンピュータ21は、当該金融機関の口座からの引落および未回収実績を出力可能である。これらの実績のデータは、課金システム用コンピュータ19に送信される。未回収実績は、課金システム用コンピュータ19から回線管理コンピュータ18に送信される。金融機関コンピュータ22は、発信者の口座に入金あるいは当該口座から引落される金額を管理するコンピュータである。
【0028】
なお、最安回線交換機接続手段、受信者加入側交換機接続手段、保証金判別手段、使用禁止コマンド送信手段あるいは回線接続禁止処理手段は、ハードウェア(主に電子回路)とソフトウェア(プログラム)の両動作によって実行するものであっても、ハードウェアのみの動作によって実行するものであっても良い。
【0029】
次に、図1の電話回線接続システムにおける情報等の流れにつき説明する。図1において、波線で示すステップは、電子データの送信または受信以外の方法、例えば、紙の送付および受領等により行われるステップとする。ただし、波線で示すステップを、電子データの送信または受信により行われるステップに代えても良い。
【0030】
まず、発信者は、自分の携帯電話1に電話回線接続用端末2を接続し、受信者の電話3の電話番号とPBX9の電話番号の両電話番号データを含む発信者データを最寄りの第1基地局4に向けて発信する(ステップS1)。最寄りの第1基地局4は、第1基地局制御装置5に上記発信者データを送信する(ステップS2)。第1基地局制御装置5は、携帯電話1の最新の位置をVLR6に登録し(ステップS3)、利用者情報および課金情報をHLR7に登録する(ステップS4)。また、第1基地局制御装置5は、第1移動交換機8に、発信者データを送信する(ステップS5)。
【0031】
第1移動交換機8は、PBX9に回線を接続して、発信者データを送信する(ステップS6)。次に、PBX9は、サーバセンタ10に接続し、回線の使用禁止状態でないことを確認する(ステップS7)。次に、PBX9は、サーバセンタ10から使用許可を受け(ステップS8)、第2移動交換機11に向けて受信者の電話3の電話番号データを送信する(ステップS9)。
【0032】
次に、第2移動交換機11は、第2基地局制御装置12に電話3の電話番号データを送信する(ステップS10)。第2基地局制御装置12は、受信者の電話3に近い第2基地局15に向けて、同電話番号データを送信する(ステップS11)。次に、第2基地局15は、電話3を呼び出す(ステップS12)。電話3を接続状態とすると、発信者の携帯電話1と受信者の電話3との回線が接続され通信可能な状態となる。ここまでのステップにおいて、発信者の携帯電話1の回線は接続された状態に維持されている。
【0033】
通信が完了すると、PBX9は、通信時間を算出して、通信利用時間等の通信明細データを、サーバセンタ10に通知して、かつサーバセンタ10に記録保管する(ステップS13)。一方、PBX9は、毎日、個人別の通信明細データをICコンピュータセンタの回線管理コンピュータ18に送信する(ステップS14)。なお、サーバセンタ10は、プロバイダサーバ16に通信明細データを送信することもできる(ステップS15)。この場合、通信明細データは、プロバイダサーバ16からICコンピュータセンタの回線管理コンピュータ18に送信される(ステップS16)。
【0034】
サーバセンタ10は、回線を使用した時間に単価を掛けた金額を、最安回線交換機口座に貯蓄された保証金と相殺するために、金融機関コンピュータ17との間で相殺処理を行う(ステップS17)。一方、回線管理コンピュータ18は、毎日の個人別の通信明細データを保管して、随時、課金システム用コンピュータ19に送信する(ステップS18)。課金システム用コンピュータ19は、資金繰りに必要な管理表、保証金、支払手数料に関係するデータを入出金管理用コンピュータ20に送信する(ステップS19)。なお、課金システム用コンピュータ19は、資金繰りに必要な管理表、保証金、支払手数料に関係するデータを紙に出力するようにしても良い。また、課金システム用コンピュータ19は、集金管理用コンピュータ21に、個人別の引落依頼一覧表のデータを送信する(ステップS20)。
【0035】
集金管理用コンピュータ21は、取引銀行別に、個人別の引落依頼票のデータを送信する(ステップS21)。発信者は、自分の取引銀行の口座に預金を行う(ステップS22)。なお、ステップS22は、ステップS21以前の任意の時期に行うことのできるステップである。取引銀行は、ステップS21の手続きに基づき、契約期日に自動引き落としを行い、集金代行サービス会社に送金する(ステップS23)。集金代行サービス会社は、サービス料を差し引いて、支払日にIC指定口座に送金する(ステップS24)。また、集金管理用コンピュータ21は、個人別の引落実績一覧表および未回収実績表の両データを電子メール等の手段によって、課金システム用コンピュータ19に送信する(ステップS25)。未回収実績表のデータは、未回収という状況が発生していなければ、未回収はなしというデータのみとなり、未回収という状況があれば、未回収の回数、未回収の金額等の情報を含むデータとなる。
【0036】
未回収がある場合には、課金システム用コンピュータ19は、未回収実績表のデータを回線管理コンピュータ18に送信する(ステップS26)。ただし、課金システム用コンピュータ19は、未回収リストを出力するのみとし、人間が回線の使用停止を決定し、その決定を回線管理コンピュータ18に入力するようにしても良い。ステップS26に続いて、回線管理コンピュータ18は、回線使用禁止のデータをサーバセンタ10に送信する(ステップS27)。これによって、発信者の携帯電話1からPBX9に、受信者の電話3への接続要求がきても、PBX9を介した回線接続が拒否されるようになる。
【0037】
ICコンピュータセンタは、最安回線交換機口座に保証金を入金する(ステップS28)。なお、金融機関コンピュータ17に接続されるATMに現金が入金されても良い。また、入出金管理用コンピュータ20から金融機関コンピュータ17に、保証金の入金データが送信されるようにしても良い。課金システム用コンピュータ19は、通信明細のデータを出力し、発信者に郵送等の方法で送る(ステップS29)。ただし、通信明細のデータの送付手段は、電子メール、ファクシミリ等の他の手段でも良い。
【0038】
次に、電話回線接続用端末2を使用可能にするためのユーザ登録手続きについて、説明する。
【0039】
図2は、本発明の電話回線接続システムを示す図である。この電話回線接続システムは、携帯電話1と、電話回線接続用端末2と、携帯電話1と無線通信可能な基地局4aと、コールセンタのサーバと無線通信可能な基地局4bと、基地局4aを制御する基地局制御装置5aと、基地局4bを制御する基地局制御装置5bと、携帯電話1の位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR6aと、コールセンタのサーバの位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR6bと、利用者情報および課金情報を登録するHLR7a,7bと、第1移動交換機8と、コールセンタに設置されるコールセンタサーバ25と、クレジット会社に設置されるクレジット会社端末26と、クレジット会社に設置され、クレジット会員のデータを記録したクレジット会員データサーバ27と、集金等の業務を代行する取引代行サービス会社に設置される取引代行サービス会社端末28と、預金口座のデータを記録した預金口座データサーバ29とを備えている。
【0040】
コールセンタサーバ25は、携帯電話1から接続されるとユーザ登録手続のためのユーザ向け情報を携帯電話1に送信するユーザ向け情報送信部(ユーザ向け情報送信手段)25aと、携帯電話1から、ユーザ登録手続のための登録機関向け情報を受信する登録機関向け情報受信部(登録機関向け情報受信手段)25bとを備えている。
【0041】
ユーザ向け情報は、クレジットカードからの引落し、銀行口座からの引落し等の支払い方法の選択を促す「支払い区分選択情報」と、ユーザの氏名、住所、生年月日、クレジット会社名、クレジットカードナンバー、携帯電話1の電話番号、勤務先等の個人情報を要求する「個人情報要求情報」とを含む情報である。ただし、ユーザ向け情報は、「支払い区分選択情報」あるいは「個人情報要求情報」のいずれか1つの情報であっても良い。さらに、「支払い区分選択情報」あるいは「個人情報要求情報」に含まれる項目は、上述の項目に限定されない。
【0042】
登録機関向け情報は、ユーザが、コールセンタからのユーザ向け情報の送信に対して回答する情報であって、クレジットカードからの引落しあるいは銀行口座からの引落し等の支払い方法と、個人情報とを含む情報である。ただし、登録機関向け情報は、支払い方法あるいは個人情報のいずれか1つの情報であっても良い。携帯電話1は、ユーザ向け情報を受信するユーザ向け情報受信手段と、コールセンタ等の登録機関に登録機関向け情報を送信する登録機関向け情報送信手段とを有する。
【0043】
クレジット会社端末26は、コールセンタサーバ25から個人情報を受け付け、クレジット会員データサーバ27内のデータを参照して、ユーザの審査を実行し、あるいはユーザの審査に供するデータを出力する端末である。また、クレジット会社端末26は、当該審査の結果を、コールセンタサーバ25に送信する機能も持つ。
【0044】
取引代行サービス会社端末28は、預金口座データサーバ29内のデータを参照して、支払い方法として銀行の引落しを選択したユーザの審査を実行し、あるいはユーザの審査に供するデータを出力する端末である。また、ユーザが法人である場合にも、取引代行サービス会社端末28は、ユーザの審査を実行し、あるいはユーザの審査に供するデータを出力する。審査の結果は、取引代行サービス会社端末28からコールセンタサーバ25に送信される。
【0045】
次に、本発明の電話回線接続用端末2について説明する。
【0046】
図3は、電話回線接続用端末2の内部構造を透過的に表示する図である。電話回線接続用端末2の内部には、接続インターフェイス31と、スイッチ32と、電源33と、マイクロコンピュータ34と、発信器35と、初期接続インターフェイス39とを備えている。
【0047】
接続インターフェイス31は、携帯電話1の下部に設けられる接続インターフェイス(図示省略)に電話回線接続用端末2を差し込んで、電気的に接続させる部分である。接続インターフェイス31は、携帯電話1の本体を介して、コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段である。
【0048】
スイッチ32は、電話回線接続用端末2の外部に突出した部分を有し、外部からの押圧動作(図中の白抜き矢印で示す方向からの押圧動作)によって、オンおよびオフ可能である。電話回線接続用端末2を使用したい場合にはスイッチ32をオンにし、電話回線接続用端末2を使用しない場合にはスイッチ22をオフにすれば良い。電源33は、電話回線接続用端末2を作動可能とする電力供給源であり、1個または2個以上のリチウム電池等の電池の形態を呈している。
【0049】
マイクロコンピュータ34は、制御部36と、ROM(Read Only Memory)37と、EE−PROM(Electrical Eraserable− Programable Read Only Memory )38とを備えている。制御部36は、主に、CPU(Central Processor Unit)から構成されている。制御部36は、携帯電話1の発信ボタンのオンをトリガにして、後述のEE−PROM38からコールセンタサーバ25の電話番号データを読み出すコールセンタ電話番号読み出し手段およびPBX9の電話番号データを読み出す電話番号読み出し手段である。また、制御部36は、ユーザ登録の完了前において、コールセンタサーバ25以外との間で情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段を兼ねていても良い。さらに、制御部36は、情報送受信許可データの受信をトリガとして、コールセンタ以外との間で情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理手段を兼ねていても良い。
【0050】
ROM37は、制御部36の制御用プログラムと、本発明の電話回線接続用プログラムとを格納している読み出し専用のメモリである。
【0051】
EE−PROM38は、携帯電話1の電話番号データ、コールセンタサーバ25の電話番号データおよびPBX9の電話番号データを格納している、電気的に消去可能なプログラム可能な読みとり専用メモリである。EE−PROM38は、最も安価な通信料となるルートで通信可能とするPBX9の電話番号データを記憶する電話番号記憶手段と、コールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号データを記憶するコールセンタ電話番号記憶手段とを兼ねるメモリである。CPU、ROM37およびEE−PROM38は、それぞれ、1つづつであっても、それぞれ2つ以上であっても良い。また、EE−PROM38に代えて、RAM(Random Access Memory)あるいは汎用のROMを使用しても良い。
【0052】
発信器35は、制御部36がEE−PROM38から読み出した携帯電話1の電話番号データ、コールセンタ電話番号データ、あるいはPBX9の電話番号データを、パルス信号として発信する電話番号データ発信手段である。
【0053】
なお、コールセンタ電話番号読み出し手段、情報送受信禁止手段、情報送受信許可データ受信手段、情報送受信可能処理手段、あるいは電話番号データ発信手段等の各手段の内の1つまたは選択される2以上の手段は、ハードウェア(主に電子回路)とソフトウェア(プログラム)の両動作によって実行するものであっても、ハードウェアのみの動作によって実行するものであっても良い。
【0054】
初期接続インターフェイス39は、電話回線接続用端末2の出荷時に、外部から、予め決定してある携帯電話1の電話番号データ、コールセンタ電話番号データおよびPBX9の電話番号データをEE−PROM38に記憶させるための接続部である。
【0055】
次に、本発明の電話回線接続システムにおけるユーザ登録手続きの処理の流れについて説明する。
【0056】
図4は、ユーザ(法人以外)がクレジットカードによる支払いを選択した場合のユーザ登録手続の流れを示すタイミングチャートである。また、図5は、ユーザ(法人以外)が銀行口座からの引落しによる支払いを選択した場合およびユーザが法人の場合におけるユーザ登録手続の流れを示すタイミングチャートである。
【0057】
ユーザである発信者が携帯電話1に最初に電話回線接続用端末2を差し込んだ際には、コールセンタ以外への接続はできない。それは、電話回線接続用端末2が、最も通信料が安くなるルートにあるPBX9に接続したとしても、接続を拒否され、あるいは電話回線接続用端末2がPBX9の電話番号データを送信不可能な状態におかれているからである。以下、最初に、図4のタイミングチャートに基づいて、発信者が携帯電話1に最初に電話回線接続用端末2を差し込んでからのユーザ登録手続の流れを説明する。
【0058】
まず、ユーザが携帯電話1に電話回線接続用端末2を差し込んで発信ボタンを押すと、携帯電話1がコールセンタサーバ25に接続する(ステップS31)。次に、コールセンタサーバ25は、ユーザ向け情報を携帯電話1に送信する(ステップS32)。次に、ユーザが携帯電話1に登録機関向け情報を入力して発信ボタンを押すと、当該登録機関向け情報がコールセンタサーバ25に送信される(ステップS33)。
【0059】
すると、コールセンタサーバ25は、個人情報をクレジット会社端末26に向けて送信する(ステップS34)。クレジット会社端末26は、ユーザの審査を実行あるいは審査に供するデータを出力し、審査結果をコールセンタサーバ25に送信する(ステップS35)。その審査結果に基づいて、ユーザ登録できる場合には、コールセンタサーバ25は、ユーザ登録をした上で、通信可能である旨の通知と通信許可処理を行う(ステップS36)。一方、ユーザ登録不可能な場合には、コールセンタサーバ25は、ユーザ登録をせずに、通信不可能である旨の通知を行う(ステップS37)。
【0060】
ここで、通信許可処理とは、例えば、携帯電話1の電話番号データと電話回線接続用端末2に特有の端末番号とをセットでサーバセンタ10に登録し、このセットで接続してきた場合にのみ、他の電話3との接続を許可するようにする処理をいう。また、通信許可処理は、電話回線接続用端末2の情報送受信禁止手段を解除する信号の送信であっても良い。なお、当該信号は、ユーザが手動入力するパスワードのデータ信号でも、電話回線接続用端末2に自動的に入力され、情報送受信禁止手段を解除するデータ信号でも良い。
【0061】
上述のように、携帯電話1の電話番号データと電話回線接続用端末2に特有の端末番号とをセットで登録する場合には、コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段と、情報送受信許可データの受信をトリガとして、情報送受信禁止手段に対して当該禁止を解除する処理を実行する情報送受信可能処理手段とを、電話回線接続用端末2に必ずしも備えていなくても良い。
【0062】
次に、図5のタイミングチャートに基づいて、発信者が携帯電話1に最初に電話回線接続用端末2を差し込んでからのユーザ登録手続の流れを説明する。ただし、図5のステップS41からステップS43までの処理は、図4のステップS31からステップS33までの処理と共通するので、その説明を省略する。
【0063】
ステップS43に続いて、コールセンタサーバ25は、個人情報を取引代行サービス会社端末28に向けて送信する(ステップS44)。取引代行サービス会社端末28は、ユーザの審査を実行あるいは審査に供するデータを出力し、審査結果をコールセンタサーバ25に送信する(ステップS45)。その審査結果に基づいて、ユーザ登録できる場合には、コールセンタサーバ25は、ユーザ登録をした上で、携帯電話1への通信可能である旨の通知と通信許可処理を行う(ステップS46)。一方、ユーザ登録が不可能な場合には、コールセンタサーバ25は、ユーザ登録をせずに、携帯電話1に対して通信不可能である旨の通知を行う(ステップS47)。通信許可処理については、図4に基づいて先に説明した内容と共通なので、その説明を省略する。
【0064】
次に、本発明の電話回線接続用プログラムの処理につき、図6のフローチャートに基づいて説明する。
【0065】
最初に、携帯電話1の発信ボタンのオンが検知される(発信検知ステップ:ステップS51)。すると、発信ボタンのオンをトリガにして、コールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号データに加えて携帯電話1の電話番号データが読み出される(コールセンタ電話番号読み出しステップ:ステップS52)。そして、読み出された電話番号データが発信される(電話番号データ発信ステップ:ステップS53)。
【0066】
ステップS53以後、電話回線接続用端末2は、待機状態におかれる。そして、携帯電話1がコールセンタサーバ25から情報送受信許可データを受け付けたか否かを判別する(ステップS54)。この結果、情報送受信許可データを受け付けていなければ、待機状態が継続する。一方、情報送受信許可データを受け付けると、情報送受信許可データが電話回線接続用端末2に受信される(ステップS55:情報送受信許可データ受信ステップ)。続いて、情報送受信可能処理が実行される(ステップS56:情報送受信可能処理ステップ)。これによって、以後、ユーザは、携帯電話1を用いて、コールセンタ以外と通信可能な状態になる。ただし、コールセンタサーバ25が、サーバセンタ10に向けて電話回線接続用端末2に特有の端末番号と携帯電話1の電話番号とを送信し、それ以後の通信を許可する処理を行う場合には、必ずしも、ステップS54からステップS56は必要ない。
【0067】
次に、最も安価な通信料となるルートで通信するときのデータの流れについて、図7および図8に基づいて説明する
【0068】
図7は、電話回線接続用端末2からのデータ送信の流れを説明する図である。発信者が自分の携帯電話1から通信相手(受信者)の電話3に電話するときに、電話3の電話番号をプッシュしてから発信ボタン40を押す。すると、発信ボタン40のオンに基づく電気信号が電話回線接続用端末2に送られる(ステップS61)。すると、電話回線接続用端末2の電源33がオンになっていれば、内部のEE−PROM38からPBX9の電話番号データとPBX9等の交換機接続用データ(交換機接続用データという)とが読み出され、携帯電話1側に送られる。(ステップS62)。続いて、受信者の電話3の電話番号データと交換機接続用データとが、携帯電話1から発信される(ステップS63)。
【0069】
次に、図7に示す動作を実行するための電話回線接続用プログラムの処理につき、図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0070】
最初に、携帯電話1の発信ボタン40のオンが検知される(発信検知ステップ:ステップS71)。すると、発信ボタン40のオンをトリガにして、最も安価な通信料となるルートで通信可能とするPBX9の電話番号データと交換機接続用データとが読み出される(ステップS72)。そして、読み出されたPBX9の電話番号データと交換機接続用データとが発信器35へと送信される(ステップS73)。これによって、EE−PROM38に格納される電話回線接続用プログラムの処理動作が終了する。
【0071】
なお、ステップS72において読み出され、ステップS73において送信されるデータは、PBX9の電話番号データのみであっても良い。交換機接続用データは、制御部36ではなく、発信器35に接続される別の回路から送られる場合もある。
【0072】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、かかる実施の形態に限定されることなく、種々変形した形態で実施し得る。
【0073】
例えば、上述の実施の形態では、電話回線接続用端末2は、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとして、PBX9の電話番号データ等を読み出し、これを携帯電話1に向けて送信するようにしている。しかし、必ずしも、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとしなくても良い。
【0074】
図9は、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとしない例を説明するための図である。以後、図3と図9に基づいて処理の流れを説明する。
【0075】
電話回線接続用端末2を携帯電話1の下部に設けられる接続インターフェイス(図示省略)に差し込んで、図3に示した電話回線接続用端末2のスイッチ32をオンとすると、PBX9の電話番号データと交換機接続用データとが、EE−PROM38から読み出されて、携帯電話1の内部メモリ41へと送信される(ステップS81)。そして、かかるデータは内部メモリ41内に記録される(ステップS82)。
【0076】
発信者が、受信者の電話3の電話番号データをプッシュして、発信ボタン40を押すと、発信ボタン40のオンがトリガとなって、内部メモリ41内のPBX9の電話番号データと交換機接続用データとが、受信者の電話3の電話番号データと共に発信される(ステップS83)。なお、受信者の電話3の電話番号データは、内部メモリ41とは別のメモリに保存されていても良い。
【0077】
また、上記実施の形態では、支払い請求に基づく後払い方式による通信料の支払いの形式で説明したが、前もって、保証金のための金額を支払うプリペイド方式を採用しても良い。このように、2通りの通信料の支払い方法を採用可能とすることにより、携帯電話1を使用する発信者の料金支払い方法のバリエーションが広がる。また、受信者が使用する電話3は、携帯電話以外の電話(例えば、固定電話)であっても良い。
【0078】
また、上述の実施の形態では、携帯電話1からコールセンタに接続した後に、コールセンタサーバ25から携帯電話1に「ユーザ向け情報」を送信し、携帯電話1からコールセンタサーバ25に「登録機関向け情報」を送信する例で説明したが、「ユーザ向け情報」は、コールセンタ以外の登録機関に設置される端末から携帯電話1に送信されるようにしても良い。また、同様に、「登録機関向け情報」は、携帯電話1からコールセンタ以外の登録機関に設置される端末に送信されるようにしても良い。
【0079】
また、EE−PROM38に、PBX9の電話番号データに代えて、携帯電話1から電話3に接続する別の交換機の電話番号データを記憶していても良い。また、電話回線接続用プログラムのコールセンタ電話番号読み出しステップ(ステップS52)あるいは電話番号読み出しステップ(ステップS72)は、発信ボタン40のオンをトリガとして動作するステップとして説明したが、ステップS52およびステップS72の少なくともいすれか1つのステップが、電話回線接続用端末2のスイッチ32のオン動作等の他の動作をトリガとして動作するステップであっても良い。
【0080】
また、電話回線接続用端末2を用いたユーザ登録手続は、最も通信料金が安くなるルートにある交換機に接続するためのユーザ登録手続に限定されない。また、ユーザ登録手続完了前において、電話回線接続用端末2を使用して他の電話3に接続することのみを禁止するようにしても良い。
【0081】
また、携帯電話1を使用した通信には、音声データのみならず、文字データあるいは画像データの送受信も含まれる。ユーザ登録前において、単に「通話」のみを禁止するだけではなく、文字データあるいは画像データの送受信をも禁止していても良い。また、ユーザ登録前において、「通話」と「文字データあるいは画像データの送受信」の両方を禁止しても良い。さらに、ユーザ登録前において、「文字データあるいは画像データの送受信」のみを禁止しても良い。
【0082】
また、電話回線接続用プログラムは、上述の実施の形態で説明したように、電話回線接続用端末2のメモリ(EE−PROM38等のメモリ)に予め格納されている。しかし、電話回線接続用プログラムは、携帯電話1または電話回線接続用端末2に挿入可能な小型の情報記録媒体に格納されるものでも良い。さらに、電話回線接続用プログラムは、電話回線接続用端末2内にダウンロードできるように、外部サーバに記憶されるものでも良い。これら前2者の場合には、電話回線接続用プログラムは、携帯電話1または電話回線接続用端末2とは別個に取引可能である。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、通信料金の課金を確実にし、かつユーザ登録の簡便化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電話回線接続用端末を用いて、最も安価な通信料となるルートで通信可能とする電話回線接続システムを示す図である。
【図2】本発明に係る電話回線接続システムの好適な実施の形態を示す図である。
【図3】本発明に係る電話回線接続用端末の内部構造を示す図である。
【図4】図2に示す電話回線接続システムにおいて、ユーザ(法人以外)がクレジットカードによる支払いを選択した場合のユーザ登録手続の処理の流れを示すタイミングチャートを示す図である。
【図5】図2に示す電話回線接続システムにおいて、ユーザ(法人以外)が銀行口座からの引落しによる支払いを選択した場合およびユーザが法人の場合におけるユーザ登録手続の処理の流れを示すタイミングチャートを示す図である。
【図6】本発明に係る電話回線接続用プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図1に示す電話回線接続システムにおいて、電話回線接続用端末からのデータ送信の流れを説明する図である。
【図8】図7に示す動作を実行するための電話回線接続用プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】図7に示す電話回線接続システムと別の形態におけるデータの流れを説明する図である。
【符号の説明】
1 携帯電話(ユーザ向け情報受信手段、登録機関向け情報送信手段を含む)
2 電話回線接続用端末
3 電話
9 PBX
25a ユーザ向け情報送信部(ユーザ向け情報送信手段)
25b 登録機関向け情報受信部(登録機関向け情報受信手段)
31 接続インターフェイス(情報送受信許可データ受信手段)
35 発信器(電話番号データ発信手段)
36 制御部(コールセンタ電話番号読み出し手段、情報送受信禁止手段、情報送受信可能処理手段)
38 EE−PROM(コールセンタ電話番号記憶手段)
40 発信ボタン
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末、その電話回線接続用端末を使って情報の送受信を可能とする電話回線接続システム、並びに電話回線接続用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、携帯電話同士あるいは携帯電話と固定電話との間で情報の送受信を行う場合、電話回線管理会社の移動回線交換機が使われている。近年、携帯電話が爆発的に普及し、通信料の低額化の要求が高まってきている。このような要求に対して、最も通信コストが低くなる通信プロトコルを動的に選択し、携帯電話の通信料の低額化を図る努力が行われている。しかし、通信の時間帯、曜日、距離によって回線使用料が様々に変化している現状では、最も通信コストの低くなる通信プロトコルを動的に選択することは、極めて困難であり、ACRを利用した通信であっても、必ずしも最低料金となるとは限らない。
【0003】
このような問題に対して、携帯電話の通信料の低額化を図る発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献には、送信時の時間データと、その時間データに基づいたコストデータとを参照して、最も通信コストの低い通信プロトコルを選択可能とする発明が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−299657号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来の技術には、次のような問題がある。特許文献1に示されている時間データに基づいたコストデータは、固定のデータではなく、条件によって変動するデータである。このため、コストデータの更新手続きに伴う費用が、最終的に、ユーザの負担となる。また、送信時の時間データとコストデータの照合処理を行うには、サーバが必要になるため、やはり、最終的に、ユーザの負担は大きくなる。
【0006】
かかる問題に鑑み、本発明者は、本発明に先立ち、最も安価な通信料金となるルートで通信可能とする最安回線交換機の電話番号を記憶する電話番号記憶手段と、携帯電話の発信ボタンのオンをトリガにして、電話番号記憶手段から、最安回線交換機の電話番号のデータを読み出す電話番号読み出し手段と、受信者の電話の電話番号のデータと共に、最安回線交換機の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段とを備える電話回線接続用端末を発明した。これによって、発信者の携帯電話に電話回線接続用端末を接続した状態で、受信者の電話の電話番号データを発信すると、予め記憶されている最安回線交換機の電話番号データも発信される。したがって、最安回線交換機を経由して受信者の電話との回線が接続されるので、携帯電話を使った通信料金が安くなる。しかも、ユーザは、最安回線交換機の電話番号をプッシュする必要がないので、当該電話番号を知らなくても、簡単に最安回線交換機を経由した回線で通信できる。
【0007】
しかし、手軽に最も安価な通信料となるルートで通信可能とする先の発明にも、さらなる改善が必要である。それは、携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を簡便にすることである。ユーザ登録手続をせずに携帯電話を使用可能とすると、ユーザに対して通話あるいはデータ通信の課金が出来ないという問題がある。一方、携帯電話サービス会社の各支店でユーザ登録手続を行う従来のやり方を踏襲すると、ユーザ登録手続をするために、ユーザが当該各支店を訪れなければならないという煩わしさがある。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、通信料金の課金を確実にし、かつユーザ登録の簡便化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末であって、携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号を記憶するコールセンタ電話番号記憶手段と、コールセンタ電話番号記憶手段から、コールセンタ電話番号のデータを読み出すコールセンタ電話番号読み出し手段と、携帯電話の電話番号のデータと共に、コールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段とを備える電話回線接続用端末としている。このような構成の電話回線接続用端末を使用することによって、コールセンタを介したユーザ登録手続きを簡便かつ確実に行うことができる。
【0010】
また、別の本発明は、前述の発明において、ユーザ登録手続の完了前において、コールセンタ以外と情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段と、コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段と、情報送受信許可データの受信をトリガとして、情報送受信禁止手段に対して、コールセンタ以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理手段とを、さらに備えた電話回線接続用端末としている。このため、ユーザ登録を済ませると、すぐに電話回線接続用端末を使用して通信可能となる。
【0011】
また、別の本発明は、携帯電話と、携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに設置されるコールセンタサーバとを少なくとも備えた電話回線接続システムであって、携帯電話から、携帯電話の電話番号のデータと共に、コールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段と、ユーザ登録手続のためのユーザ向け情報を携帯電話に送信するユーザ向け情報送信手段と、ユーザ向け情報を受信するユーザ向け情報受信手段と、ユーザ登録手続のための登録機関向け情報を、コールセンタまたはユーザ登録を行う他の機関を含む登録機関に送信する登録機関向け情報送信手段と、登録機関向け情報を受信する登録機関向け情報受信手段とを備える電話回線接続システムとしている。このような電話回線接続システムを構築することによって、コールセンタを介したユーザ登録手続きを簡便かつ確実に行うことができる。
【0012】
また、別の本発明は、前述の発明において、ユーザ登録手続の完了前において、登録機関以外と情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段と、登録機関以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段と、情報送受信許可データの受信をトリガとして、情報送受信禁止手段に対して、登録機関以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理手段とを、さらに備える電話回線接続システムとしている。このため、ユーザ登録を済ませると、すぐに電話回線接続用端末を使用して通信可能となる。
【0013】
また、別の本発明は、コンピュータに読み込み可能なプログラムであって、携帯電話の発信ボタンのオンを検知する発信検知ステップと、発信ボタンのオンをトリガにして、携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号を読み出すコールセンタ電話番号読み出しステップと、携帯電話の電話番号のデータと共に、コールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信ステップとを含む電話回線接続用プログラムとしている。このような電話回線接続用プログラムを電話回線接続用端末内で実行することによって、コールセンタを介したユーザ登録手続きを簡便かつ確実に行うことができる。
【0014】
また、別の本発明は、前述の発明において、ユーザ登録手続の完了前のコールセンタ以外と情報の送信または受信を禁止する状態において、コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信ステップと、情報送受信許可データの受信をトリガとして、コールセンタ以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理ステップとを、さらに含む電話回線接続用プログラムとしている。このような電話回線接続用プログラムを電話回線接続用端末内で実行することによって、ユーザ登録を済ませると、すぐに電話回線接続用端末を使用して通信可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラムの実施の形態につき、図面に基づき説明する。
【0016】
図1は、本発明の電話回線接続用端末を用いて、最も安価な通信料となるルートで通信可能とする電話回線接続システムを示す図である。この電話回線接続システムは、発信者が使用する携帯電話1と、その携帯電話1に外付け可能な電話回線接続用端末2と、受信者が使用する電話(この実施の形態では、携帯電話としている)3と、携帯電話1と無線通信可能な第1基地局4と、第1基地局4を制御する第1基地局制御装置5と、携帯電話1の位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR(Visitor Location Resister)6と、利用者情報および課金情報を登録するHLR(Home Location Resister)7と、第1移動交換機8と、第1移動交換機8と他の交換機とを中継し、最も安価な通信料となるルートで通信可能とする交換機であるPBX(Personal Branch eXchange)9と、通信明細を記録するサーバセンタ10と、第2移動交換機11と、第2移動交換機11に接続される第2基地局制御装置12と、電話3の位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR(Visitor Location Resister)13と、利用者情報および課金情報を登録するHLR(Home Location Resister)14と、電話3と通信可能な第2基地局15と、プロバイダサーバ16と、PBX9の口座を持つ金融機関の金融機関コンピュータ17と、通信料の請求・保証金を管理するICコンピュータセンタに設置される回線管理コンピュータ18と、同ICコンピュータセンタに設置される課金システム用コンピュータ19と、同ICコンピュータセンタに設置される入出金管理用コンピュータ20と、集金代行サービス会社に設置される集金管理用コンピュータ21と、発信者が通信料を支払う取引銀行に設置される金融機関コンピュータ22とから、主に構成されている。
【0017】
電話回線接続用端末2は、携帯電話1の下部の接続部に差し込み、携帯電話1から電話3の電話番号データを送信する際に、発信ボタンのオンをトリガとして、内部のメモリに格納されるPBX9の電話番号データを出力する機器である。この実施の形態では、電話回線接続用端末2を、携帯電話1に外付けする機器としているが、携帯電話1に内蔵される機器としても良い。電話回線接続用端末2の構造については、後で詳述する。
【0018】
第1移動交換機8は、発信者側の携帯電話1と受信者側の電話3との間の回線の接続途中にある発信者加入側交換機である。携帯電話1に接続された電話回線接続用端末2には、通信料が最も安くなるルートの交換機の電話番号データが記憶されている。このため、第1移動交換機8は、携帯電話1から送信されてきた当該電話番号データに基づき、PBX9に接続し、受信者用の電話3の電話番号データをPBX9に送信する。なお、この実施の形態では、発信者が使用する電話が携帯電話1であるため、第1移動交換機8のみを使用しているが、固定電話の場合には、第1移動交換機8から固定電話用の回線を交換する交換機(図示省略)も使用される。
【0019】
PBX9は、第1移動交換機8を経て送信されてきた電話3の電話番号データを受信し、第2移動交換機11を経由して電話3に回線を接続し、最も安価な通信料となるルートで通信可能とする交換機である。PBX9には、接続制御ユニット9aが備えられている。接続制御ユニット9aは、受信者用の電話3の電話番号データに基づいて、第2移動交換機11へと回線を接続する受信者加入側交換機接続手段である。なお、PBX9は、国内に設置される交換機であることに限定されず、国外に設置される交換機でも良い。
【0020】
サーバセンタ10は、PBX9とデータの送受信を行うサーバである。PBX9から、電話回線接続用端末2を特定する端末ナンバー、携帯電話1および電話3の電話番号、通信時間等を受け取り、これらを記録保管し、記録保管した上述の情報を後述のICコンピュータセンタへと送信する。サーバセンタ10は、通信時間と単価とを掛けた通信料金と、後述の金融機関コンピュータ17で管理している保証金の額とを照合し、保証金から通信料金を引き出す処理を行う。サーバセンタ10には、保証金判別ユニット10aと回線接続禁止処理ユニット10bとが備えられている。保証金判別ユニット10aは、後述の最安回線交換機口座内の保証金が、通信料金を下回ったか否かを判別する保証金判別手段である。回線接続禁止処理ユニット10bは、PBX9からの接続があると、料金未納等の理由で回線の接続を禁止する回線接続禁止処理手段である。
【0021】
第2移動交換機11は、発信者側の携帯電話1と受信者側の電話3との間の回線の接続途中にある受信者加入側交換機である。第2移動交換機11は、PBX9から送信されてきた電話3の電話番号データに基づき、電話3への接続を行う。なお、この実施の形態では、電話3が携帯電話であるため、第2移動交換機11のみを使用しているが、固定電話の場合には、第2移動交換機11とPBX9との間に固定電話用の回線を交換する交換機(図示省略)も使用される。
【0022】
プロバイダサーバ16は、サーバセンタ10からインターネット等の回線網を経由して、ICコンピュータセンタに通信明細のデータを送信する場合に経由するサーバである。なお、この実施の形態では、1つのプロバイダサーバ16しか表示されていないが、通信明細等のデータは、2つ以上のプロバイダサーバを経由して、ICコンピュータセンタに送信されることもある。
【0023】
金融機関コンピュータ17は、PBX9を有する電話回線管理会社の口座を開設している金融機関のコンピュータである。この口座には、発信者の支払いに基づく保証金が入金されている。金融機関コンピュータ17は、入金されている保証金の増減を管理している。
【0024】
回線管理コンピュータ18は、PBX9から個人別通信明細のデータを受け取ると共に、サーバセンタ10からプロバイダサーバ16を経由して、個人別通信明細のデータを受け取ることもできる。回線管理コンピュータ18は、かかるルートで受け取った個人別通信明細のデータを記録し、個人別通信明細のデータを後述の課金システム用コンピュータ19に送信する。個人別通信明細のデータは、毎日送受信されるが、毎日であることに限定されず、2日に一度でも良い。また、回線管理コンピュータ18には、使用禁止処理ユニット18aが備えられている。使用禁止処理ユニット18aは、後述の集金代行サービス会社に設置される集金管理用コンピュータ21を通じて料金回収不可の通知を受けると、サーバセンタ10に対して、回線使用中止のコマンドを送信する使用禁止コマンド送信手段である。
【0025】
課金システム用コンピュータ19は、回線管理コンピュータ18から送信されてくる個人別通信明細のデータに基づいて、日報として日計表(=通信実績日報(件数、分数))を作成すると共に、月計、所定期間内の累計も作成可能なコンピュータである。その他、課金システム用コンピュータ19は、保証金残額表、仕入計算書、支払手数料計算書等も作成可能である。通信料の支払い請求日になると、課金システム用コンピュータ19は、オペレータの操作あるいは自動により、個人には個人別引落明細を、集金代行サービス会社には個人別引落依頼一覧表、個人の取引銀行には個人別引落依頼票を出力する。なお、課金システム用コンピュータ19は、有料明細請求者に対して、6ヶ月以内の個人別引落明細を検索により出力可能としている。また、課金システム用コンピュータ19は、資金繰りに必要な管理表、保証金(毎日)、支払手数料(月末)に関係する資料を出力可能である。
【0026】
入出金管理用コンピュータ20は、発信者が取引している金融機関の口座から、集金代行サービス会社を経由して入金される通信料を管理すると共に、PBX9の口座を持つ金融機関に支払われるお金を管理するコンピュータである。なお、PBX9を持つ電話回線管理会社が国外にある場合には、ITT国際電電にもお金を支払う必要がある。
【0027】
集金管理用コンピュータ21は、発信者が口座を持つ金融機関に対して送信する個人別引落依頼票を出力するコンピュータである。また、集金管理用コンピュータ21は、当該金融機関の口座からの引落および未回収実績を出力可能である。これらの実績のデータは、課金システム用コンピュータ19に送信される。未回収実績は、課金システム用コンピュータ19から回線管理コンピュータ18に送信される。金融機関コンピュータ22は、発信者の口座に入金あるいは当該口座から引落される金額を管理するコンピュータである。
【0028】
なお、最安回線交換機接続手段、受信者加入側交換機接続手段、保証金判別手段、使用禁止コマンド送信手段あるいは回線接続禁止処理手段は、ハードウェア(主に電子回路)とソフトウェア(プログラム)の両動作によって実行するものであっても、ハードウェアのみの動作によって実行するものであっても良い。
【0029】
次に、図1の電話回線接続システムにおける情報等の流れにつき説明する。図1において、波線で示すステップは、電子データの送信または受信以外の方法、例えば、紙の送付および受領等により行われるステップとする。ただし、波線で示すステップを、電子データの送信または受信により行われるステップに代えても良い。
【0030】
まず、発信者は、自分の携帯電話1に電話回線接続用端末2を接続し、受信者の電話3の電話番号とPBX9の電話番号の両電話番号データを含む発信者データを最寄りの第1基地局4に向けて発信する(ステップS1)。最寄りの第1基地局4は、第1基地局制御装置5に上記発信者データを送信する(ステップS2)。第1基地局制御装置5は、携帯電話1の最新の位置をVLR6に登録し(ステップS3)、利用者情報および課金情報をHLR7に登録する(ステップS4)。また、第1基地局制御装置5は、第1移動交換機8に、発信者データを送信する(ステップS5)。
【0031】
第1移動交換機8は、PBX9に回線を接続して、発信者データを送信する(ステップS6)。次に、PBX9は、サーバセンタ10に接続し、回線の使用禁止状態でないことを確認する(ステップS7)。次に、PBX9は、サーバセンタ10から使用許可を受け(ステップS8)、第2移動交換機11に向けて受信者の電話3の電話番号データを送信する(ステップS9)。
【0032】
次に、第2移動交換機11は、第2基地局制御装置12に電話3の電話番号データを送信する(ステップS10)。第2基地局制御装置12は、受信者の電話3に近い第2基地局15に向けて、同電話番号データを送信する(ステップS11)。次に、第2基地局15は、電話3を呼び出す(ステップS12)。電話3を接続状態とすると、発信者の携帯電話1と受信者の電話3との回線が接続され通信可能な状態となる。ここまでのステップにおいて、発信者の携帯電話1の回線は接続された状態に維持されている。
【0033】
通信が完了すると、PBX9は、通信時間を算出して、通信利用時間等の通信明細データを、サーバセンタ10に通知して、かつサーバセンタ10に記録保管する(ステップS13)。一方、PBX9は、毎日、個人別の通信明細データをICコンピュータセンタの回線管理コンピュータ18に送信する(ステップS14)。なお、サーバセンタ10は、プロバイダサーバ16に通信明細データを送信することもできる(ステップS15)。この場合、通信明細データは、プロバイダサーバ16からICコンピュータセンタの回線管理コンピュータ18に送信される(ステップS16)。
【0034】
サーバセンタ10は、回線を使用した時間に単価を掛けた金額を、最安回線交換機口座に貯蓄された保証金と相殺するために、金融機関コンピュータ17との間で相殺処理を行う(ステップS17)。一方、回線管理コンピュータ18は、毎日の個人別の通信明細データを保管して、随時、課金システム用コンピュータ19に送信する(ステップS18)。課金システム用コンピュータ19は、資金繰りに必要な管理表、保証金、支払手数料に関係するデータを入出金管理用コンピュータ20に送信する(ステップS19)。なお、課金システム用コンピュータ19は、資金繰りに必要な管理表、保証金、支払手数料に関係するデータを紙に出力するようにしても良い。また、課金システム用コンピュータ19は、集金管理用コンピュータ21に、個人別の引落依頼一覧表のデータを送信する(ステップS20)。
【0035】
集金管理用コンピュータ21は、取引銀行別に、個人別の引落依頼票のデータを送信する(ステップS21)。発信者は、自分の取引銀行の口座に預金を行う(ステップS22)。なお、ステップS22は、ステップS21以前の任意の時期に行うことのできるステップである。取引銀行は、ステップS21の手続きに基づき、契約期日に自動引き落としを行い、集金代行サービス会社に送金する(ステップS23)。集金代行サービス会社は、サービス料を差し引いて、支払日にIC指定口座に送金する(ステップS24)。また、集金管理用コンピュータ21は、個人別の引落実績一覧表および未回収実績表の両データを電子メール等の手段によって、課金システム用コンピュータ19に送信する(ステップS25)。未回収実績表のデータは、未回収という状況が発生していなければ、未回収はなしというデータのみとなり、未回収という状況があれば、未回収の回数、未回収の金額等の情報を含むデータとなる。
【0036】
未回収がある場合には、課金システム用コンピュータ19は、未回収実績表のデータを回線管理コンピュータ18に送信する(ステップS26)。ただし、課金システム用コンピュータ19は、未回収リストを出力するのみとし、人間が回線の使用停止を決定し、その決定を回線管理コンピュータ18に入力するようにしても良い。ステップS26に続いて、回線管理コンピュータ18は、回線使用禁止のデータをサーバセンタ10に送信する(ステップS27)。これによって、発信者の携帯電話1からPBX9に、受信者の電話3への接続要求がきても、PBX9を介した回線接続が拒否されるようになる。
【0037】
ICコンピュータセンタは、最安回線交換機口座に保証金を入金する(ステップS28)。なお、金融機関コンピュータ17に接続されるATMに現金が入金されても良い。また、入出金管理用コンピュータ20から金融機関コンピュータ17に、保証金の入金データが送信されるようにしても良い。課金システム用コンピュータ19は、通信明細のデータを出力し、発信者に郵送等の方法で送る(ステップS29)。ただし、通信明細のデータの送付手段は、電子メール、ファクシミリ等の他の手段でも良い。
【0038】
次に、電話回線接続用端末2を使用可能にするためのユーザ登録手続きについて、説明する。
【0039】
図2は、本発明の電話回線接続システムを示す図である。この電話回線接続システムは、携帯電話1と、電話回線接続用端末2と、携帯電話1と無線通信可能な基地局4aと、コールセンタのサーバと無線通信可能な基地局4bと、基地局4aを制御する基地局制御装置5aと、基地局4bを制御する基地局制御装置5bと、携帯電話1の位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR6aと、コールセンタのサーバの位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR6bと、利用者情報および課金情報を登録するHLR7a,7bと、第1移動交換機8と、コールセンタに設置されるコールセンタサーバ25と、クレジット会社に設置されるクレジット会社端末26と、クレジット会社に設置され、クレジット会員のデータを記録したクレジット会員データサーバ27と、集金等の業務を代行する取引代行サービス会社に設置される取引代行サービス会社端末28と、預金口座のデータを記録した預金口座データサーバ29とを備えている。
【0040】
コールセンタサーバ25は、携帯電話1から接続されるとユーザ登録手続のためのユーザ向け情報を携帯電話1に送信するユーザ向け情報送信部(ユーザ向け情報送信手段)25aと、携帯電話1から、ユーザ登録手続のための登録機関向け情報を受信する登録機関向け情報受信部(登録機関向け情報受信手段)25bとを備えている。
【0041】
ユーザ向け情報は、クレジットカードからの引落し、銀行口座からの引落し等の支払い方法の選択を促す「支払い区分選択情報」と、ユーザの氏名、住所、生年月日、クレジット会社名、クレジットカードナンバー、携帯電話1の電話番号、勤務先等の個人情報を要求する「個人情報要求情報」とを含む情報である。ただし、ユーザ向け情報は、「支払い区分選択情報」あるいは「個人情報要求情報」のいずれか1つの情報であっても良い。さらに、「支払い区分選択情報」あるいは「個人情報要求情報」に含まれる項目は、上述の項目に限定されない。
【0042】
登録機関向け情報は、ユーザが、コールセンタからのユーザ向け情報の送信に対して回答する情報であって、クレジットカードからの引落しあるいは銀行口座からの引落し等の支払い方法と、個人情報とを含む情報である。ただし、登録機関向け情報は、支払い方法あるいは個人情報のいずれか1つの情報であっても良い。携帯電話1は、ユーザ向け情報を受信するユーザ向け情報受信手段と、コールセンタ等の登録機関に登録機関向け情報を送信する登録機関向け情報送信手段とを有する。
【0043】
クレジット会社端末26は、コールセンタサーバ25から個人情報を受け付け、クレジット会員データサーバ27内のデータを参照して、ユーザの審査を実行し、あるいはユーザの審査に供するデータを出力する端末である。また、クレジット会社端末26は、当該審査の結果を、コールセンタサーバ25に送信する機能も持つ。
【0044】
取引代行サービス会社端末28は、預金口座データサーバ29内のデータを参照して、支払い方法として銀行の引落しを選択したユーザの審査を実行し、あるいはユーザの審査に供するデータを出力する端末である。また、ユーザが法人である場合にも、取引代行サービス会社端末28は、ユーザの審査を実行し、あるいはユーザの審査に供するデータを出力する。審査の結果は、取引代行サービス会社端末28からコールセンタサーバ25に送信される。
【0045】
次に、本発明の電話回線接続用端末2について説明する。
【0046】
図3は、電話回線接続用端末2の内部構造を透過的に表示する図である。電話回線接続用端末2の内部には、接続インターフェイス31と、スイッチ32と、電源33と、マイクロコンピュータ34と、発信器35と、初期接続インターフェイス39とを備えている。
【0047】
接続インターフェイス31は、携帯電話1の下部に設けられる接続インターフェイス(図示省略)に電話回線接続用端末2を差し込んで、電気的に接続させる部分である。接続インターフェイス31は、携帯電話1の本体を介して、コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段である。
【0048】
スイッチ32は、電話回線接続用端末2の外部に突出した部分を有し、外部からの押圧動作(図中の白抜き矢印で示す方向からの押圧動作)によって、オンおよびオフ可能である。電話回線接続用端末2を使用したい場合にはスイッチ32をオンにし、電話回線接続用端末2を使用しない場合にはスイッチ22をオフにすれば良い。電源33は、電話回線接続用端末2を作動可能とする電力供給源であり、1個または2個以上のリチウム電池等の電池の形態を呈している。
【0049】
マイクロコンピュータ34は、制御部36と、ROM(Read Only Memory)37と、EE−PROM(Electrical Eraserable− Programable Read Only Memory )38とを備えている。制御部36は、主に、CPU(Central Processor Unit)から構成されている。制御部36は、携帯電話1の発信ボタンのオンをトリガにして、後述のEE−PROM38からコールセンタサーバ25の電話番号データを読み出すコールセンタ電話番号読み出し手段およびPBX9の電話番号データを読み出す電話番号読み出し手段である。また、制御部36は、ユーザ登録の完了前において、コールセンタサーバ25以外との間で情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段を兼ねていても良い。さらに、制御部36は、情報送受信許可データの受信をトリガとして、コールセンタ以外との間で情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理手段を兼ねていても良い。
【0050】
ROM37は、制御部36の制御用プログラムと、本発明の電話回線接続用プログラムとを格納している読み出し専用のメモリである。
【0051】
EE−PROM38は、携帯電話1の電話番号データ、コールセンタサーバ25の電話番号データおよびPBX9の電話番号データを格納している、電気的に消去可能なプログラム可能な読みとり専用メモリである。EE−PROM38は、最も安価な通信料となるルートで通信可能とするPBX9の電話番号データを記憶する電話番号記憶手段と、コールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号データを記憶するコールセンタ電話番号記憶手段とを兼ねるメモリである。CPU、ROM37およびEE−PROM38は、それぞれ、1つづつであっても、それぞれ2つ以上であっても良い。また、EE−PROM38に代えて、RAM(Random Access Memory)あるいは汎用のROMを使用しても良い。
【0052】
発信器35は、制御部36がEE−PROM38から読み出した携帯電話1の電話番号データ、コールセンタ電話番号データ、あるいはPBX9の電話番号データを、パルス信号として発信する電話番号データ発信手段である。
【0053】
なお、コールセンタ電話番号読み出し手段、情報送受信禁止手段、情報送受信許可データ受信手段、情報送受信可能処理手段、あるいは電話番号データ発信手段等の各手段の内の1つまたは選択される2以上の手段は、ハードウェア(主に電子回路)とソフトウェア(プログラム)の両動作によって実行するものであっても、ハードウェアのみの動作によって実行するものであっても良い。
【0054】
初期接続インターフェイス39は、電話回線接続用端末2の出荷時に、外部から、予め決定してある携帯電話1の電話番号データ、コールセンタ電話番号データおよびPBX9の電話番号データをEE−PROM38に記憶させるための接続部である。
【0055】
次に、本発明の電話回線接続システムにおけるユーザ登録手続きの処理の流れについて説明する。
【0056】
図4は、ユーザ(法人以外)がクレジットカードによる支払いを選択した場合のユーザ登録手続の流れを示すタイミングチャートである。また、図5は、ユーザ(法人以外)が銀行口座からの引落しによる支払いを選択した場合およびユーザが法人の場合におけるユーザ登録手続の流れを示すタイミングチャートである。
【0057】
ユーザである発信者が携帯電話1に最初に電話回線接続用端末2を差し込んだ際には、コールセンタ以外への接続はできない。それは、電話回線接続用端末2が、最も通信料が安くなるルートにあるPBX9に接続したとしても、接続を拒否され、あるいは電話回線接続用端末2がPBX9の電話番号データを送信不可能な状態におかれているからである。以下、最初に、図4のタイミングチャートに基づいて、発信者が携帯電話1に最初に電話回線接続用端末2を差し込んでからのユーザ登録手続の流れを説明する。
【0058】
まず、ユーザが携帯電話1に電話回線接続用端末2を差し込んで発信ボタンを押すと、携帯電話1がコールセンタサーバ25に接続する(ステップS31)。次に、コールセンタサーバ25は、ユーザ向け情報を携帯電話1に送信する(ステップS32)。次に、ユーザが携帯電話1に登録機関向け情報を入力して発信ボタンを押すと、当該登録機関向け情報がコールセンタサーバ25に送信される(ステップS33)。
【0059】
すると、コールセンタサーバ25は、個人情報をクレジット会社端末26に向けて送信する(ステップS34)。クレジット会社端末26は、ユーザの審査を実行あるいは審査に供するデータを出力し、審査結果をコールセンタサーバ25に送信する(ステップS35)。その審査結果に基づいて、ユーザ登録できる場合には、コールセンタサーバ25は、ユーザ登録をした上で、通信可能である旨の通知と通信許可処理を行う(ステップS36)。一方、ユーザ登録不可能な場合には、コールセンタサーバ25は、ユーザ登録をせずに、通信不可能である旨の通知を行う(ステップS37)。
【0060】
ここで、通信許可処理とは、例えば、携帯電話1の電話番号データと電話回線接続用端末2に特有の端末番号とをセットでサーバセンタ10に登録し、このセットで接続してきた場合にのみ、他の電話3との接続を許可するようにする処理をいう。また、通信許可処理は、電話回線接続用端末2の情報送受信禁止手段を解除する信号の送信であっても良い。なお、当該信号は、ユーザが手動入力するパスワードのデータ信号でも、電話回線接続用端末2に自動的に入力され、情報送受信禁止手段を解除するデータ信号でも良い。
【0061】
上述のように、携帯電話1の電話番号データと電話回線接続用端末2に特有の端末番号とをセットで登録する場合には、コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段と、情報送受信許可データの受信をトリガとして、情報送受信禁止手段に対して当該禁止を解除する処理を実行する情報送受信可能処理手段とを、電話回線接続用端末2に必ずしも備えていなくても良い。
【0062】
次に、図5のタイミングチャートに基づいて、発信者が携帯電話1に最初に電話回線接続用端末2を差し込んでからのユーザ登録手続の流れを説明する。ただし、図5のステップS41からステップS43までの処理は、図4のステップS31からステップS33までの処理と共通するので、その説明を省略する。
【0063】
ステップS43に続いて、コールセンタサーバ25は、個人情報を取引代行サービス会社端末28に向けて送信する(ステップS44)。取引代行サービス会社端末28は、ユーザの審査を実行あるいは審査に供するデータを出力し、審査結果をコールセンタサーバ25に送信する(ステップS45)。その審査結果に基づいて、ユーザ登録できる場合には、コールセンタサーバ25は、ユーザ登録をした上で、携帯電話1への通信可能である旨の通知と通信許可処理を行う(ステップS46)。一方、ユーザ登録が不可能な場合には、コールセンタサーバ25は、ユーザ登録をせずに、携帯電話1に対して通信不可能である旨の通知を行う(ステップS47)。通信許可処理については、図4に基づいて先に説明した内容と共通なので、その説明を省略する。
【0064】
次に、本発明の電話回線接続用プログラムの処理につき、図6のフローチャートに基づいて説明する。
【0065】
最初に、携帯電話1の発信ボタンのオンが検知される(発信検知ステップ:ステップS51)。すると、発信ボタンのオンをトリガにして、コールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号データに加えて携帯電話1の電話番号データが読み出される(コールセンタ電話番号読み出しステップ:ステップS52)。そして、読み出された電話番号データが発信される(電話番号データ発信ステップ:ステップS53)。
【0066】
ステップS53以後、電話回線接続用端末2は、待機状態におかれる。そして、携帯電話1がコールセンタサーバ25から情報送受信許可データを受け付けたか否かを判別する(ステップS54)。この結果、情報送受信許可データを受け付けていなければ、待機状態が継続する。一方、情報送受信許可データを受け付けると、情報送受信許可データが電話回線接続用端末2に受信される(ステップS55:情報送受信許可データ受信ステップ)。続いて、情報送受信可能処理が実行される(ステップS56:情報送受信可能処理ステップ)。これによって、以後、ユーザは、携帯電話1を用いて、コールセンタ以外と通信可能な状態になる。ただし、コールセンタサーバ25が、サーバセンタ10に向けて電話回線接続用端末2に特有の端末番号と携帯電話1の電話番号とを送信し、それ以後の通信を許可する処理を行う場合には、必ずしも、ステップS54からステップS56は必要ない。
【0067】
次に、最も安価な通信料となるルートで通信するときのデータの流れについて、図7および図8に基づいて説明する
【0068】
図7は、電話回線接続用端末2からのデータ送信の流れを説明する図である。発信者が自分の携帯電話1から通信相手(受信者)の電話3に電話するときに、電話3の電話番号をプッシュしてから発信ボタン40を押す。すると、発信ボタン40のオンに基づく電気信号が電話回線接続用端末2に送られる(ステップS61)。すると、電話回線接続用端末2の電源33がオンになっていれば、内部のEE−PROM38からPBX9の電話番号データとPBX9等の交換機接続用データ(交換機接続用データという)とが読み出され、携帯電話1側に送られる。(ステップS62)。続いて、受信者の電話3の電話番号データと交換機接続用データとが、携帯電話1から発信される(ステップS63)。
【0069】
次に、図7に示す動作を実行するための電話回線接続用プログラムの処理につき、図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0070】
最初に、携帯電話1の発信ボタン40のオンが検知される(発信検知ステップ:ステップS71)。すると、発信ボタン40のオンをトリガにして、最も安価な通信料となるルートで通信可能とするPBX9の電話番号データと交換機接続用データとが読み出される(ステップS72)。そして、読み出されたPBX9の電話番号データと交換機接続用データとが発信器35へと送信される(ステップS73)。これによって、EE−PROM38に格納される電話回線接続用プログラムの処理動作が終了する。
【0071】
なお、ステップS72において読み出され、ステップS73において送信されるデータは、PBX9の電話番号データのみであっても良い。交換機接続用データは、制御部36ではなく、発信器35に接続される別の回路から送られる場合もある。
【0072】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、かかる実施の形態に限定されることなく、種々変形した形態で実施し得る。
【0073】
例えば、上述の実施の形態では、電話回線接続用端末2は、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとして、PBX9の電話番号データ等を読み出し、これを携帯電話1に向けて送信するようにしている。しかし、必ずしも、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとしなくても良い。
【0074】
図9は、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとしない例を説明するための図である。以後、図3と図9に基づいて処理の流れを説明する。
【0075】
電話回線接続用端末2を携帯電話1の下部に設けられる接続インターフェイス(図示省略)に差し込んで、図3に示した電話回線接続用端末2のスイッチ32をオンとすると、PBX9の電話番号データと交換機接続用データとが、EE−PROM38から読み出されて、携帯電話1の内部メモリ41へと送信される(ステップS81)。そして、かかるデータは内部メモリ41内に記録される(ステップS82)。
【0076】
発信者が、受信者の電話3の電話番号データをプッシュして、発信ボタン40を押すと、発信ボタン40のオンがトリガとなって、内部メモリ41内のPBX9の電話番号データと交換機接続用データとが、受信者の電話3の電話番号データと共に発信される(ステップS83)。なお、受信者の電話3の電話番号データは、内部メモリ41とは別のメモリに保存されていても良い。
【0077】
また、上記実施の形態では、支払い請求に基づく後払い方式による通信料の支払いの形式で説明したが、前もって、保証金のための金額を支払うプリペイド方式を採用しても良い。このように、2通りの通信料の支払い方法を採用可能とすることにより、携帯電話1を使用する発信者の料金支払い方法のバリエーションが広がる。また、受信者が使用する電話3は、携帯電話以外の電話(例えば、固定電話)であっても良い。
【0078】
また、上述の実施の形態では、携帯電話1からコールセンタに接続した後に、コールセンタサーバ25から携帯電話1に「ユーザ向け情報」を送信し、携帯電話1からコールセンタサーバ25に「登録機関向け情報」を送信する例で説明したが、「ユーザ向け情報」は、コールセンタ以外の登録機関に設置される端末から携帯電話1に送信されるようにしても良い。また、同様に、「登録機関向け情報」は、携帯電話1からコールセンタ以外の登録機関に設置される端末に送信されるようにしても良い。
【0079】
また、EE−PROM38に、PBX9の電話番号データに代えて、携帯電話1から電話3に接続する別の交換機の電話番号データを記憶していても良い。また、電話回線接続用プログラムのコールセンタ電話番号読み出しステップ(ステップS52)あるいは電話番号読み出しステップ(ステップS72)は、発信ボタン40のオンをトリガとして動作するステップとして説明したが、ステップS52およびステップS72の少なくともいすれか1つのステップが、電話回線接続用端末2のスイッチ32のオン動作等の他の動作をトリガとして動作するステップであっても良い。
【0080】
また、電話回線接続用端末2を用いたユーザ登録手続は、最も通信料金が安くなるルートにある交換機に接続するためのユーザ登録手続に限定されない。また、ユーザ登録手続完了前において、電話回線接続用端末2を使用して他の電話3に接続することのみを禁止するようにしても良い。
【0081】
また、携帯電話1を使用した通信には、音声データのみならず、文字データあるいは画像データの送受信も含まれる。ユーザ登録前において、単に「通話」のみを禁止するだけではなく、文字データあるいは画像データの送受信をも禁止していても良い。また、ユーザ登録前において、「通話」と「文字データあるいは画像データの送受信」の両方を禁止しても良い。さらに、ユーザ登録前において、「文字データあるいは画像データの送受信」のみを禁止しても良い。
【0082】
また、電話回線接続用プログラムは、上述の実施の形態で説明したように、電話回線接続用端末2のメモリ(EE−PROM38等のメモリ)に予め格納されている。しかし、電話回線接続用プログラムは、携帯電話1または電話回線接続用端末2に挿入可能な小型の情報記録媒体に格納されるものでも良い。さらに、電話回線接続用プログラムは、電話回線接続用端末2内にダウンロードできるように、外部サーバに記憶されるものでも良い。これら前2者の場合には、電話回線接続用プログラムは、携帯電話1または電話回線接続用端末2とは別個に取引可能である。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、通信料金の課金を確実にし、かつユーザ登録の簡便化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電話回線接続用端末を用いて、最も安価な通信料となるルートで通信可能とする電話回線接続システムを示す図である。
【図2】本発明に係る電話回線接続システムの好適な実施の形態を示す図である。
【図3】本発明に係る電話回線接続用端末の内部構造を示す図である。
【図4】図2に示す電話回線接続システムにおいて、ユーザ(法人以外)がクレジットカードによる支払いを選択した場合のユーザ登録手続の処理の流れを示すタイミングチャートを示す図である。
【図5】図2に示す電話回線接続システムにおいて、ユーザ(法人以外)が銀行口座からの引落しによる支払いを選択した場合およびユーザが法人の場合におけるユーザ登録手続の処理の流れを示すタイミングチャートを示す図である。
【図6】本発明に係る電話回線接続用プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図1に示す電話回線接続システムにおいて、電話回線接続用端末からのデータ送信の流れを説明する図である。
【図8】図7に示す動作を実行するための電話回線接続用プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】図7に示す電話回線接続システムと別の形態におけるデータの流れを説明する図である。
【符号の説明】
1 携帯電話(ユーザ向け情報受信手段、登録機関向け情報送信手段を含む)
2 電話回線接続用端末
3 電話
9 PBX
25a ユーザ向け情報送信部(ユーザ向け情報送信手段)
25b 登録機関向け情報受信部(登録機関向け情報受信手段)
31 接続インターフェイス(情報送受信許可データ受信手段)
35 発信器(電話番号データ発信手段)
36 制御部(コールセンタ電話番号読み出し手段、情報送受信禁止手段、情報送受信可能処理手段)
38 EE−PROM(コールセンタ電話番号記憶手段)
40 発信ボタン
Claims (6)
- 携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末であって、
上記携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号を記憶するコールセンタ電話番号記憶手段と、
上記コールセンタ電話番号記憶手段から、上記コールセンタ電話番号のデータを読み出すコールセンタ電話番号読み出し手段と、
上記携帯電話の電話番号のデータと共に、上記コールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段と、
を備えることを特徴とする電話回線接続用端末。 - 前記ユーザ登録手続の完了前において、前記コールセンタ以外と情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段と、
前記コールセンタ以外との間で情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段と、
上記情報送受信許可データの受信をトリガとして、上記情報送受信禁止手段に対して、前記コールセンタ以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理手段と、
を、さらに備えることを特徴とする請求項1記載の電話回線接続用端末。 - 携帯電話と、上記携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに設置されるコールセンタサーバとを少なくとも備えた電話回線接続システムであって、
上記携帯電話から、上記携帯電話の電話番号のデータと共に、上記コールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段と、
上記ユーザ登録手続のためのユーザ向け情報を上記携帯電話に送信するユーザ向け情報送信手段と、
上記ユーザ向け情報を受信するユーザ向け情報受信手段と、
上記ユーザ登録手続のための登録機関向け情報を、上記コールセンタまたはユーザ登録を行う他の機関を含む登録機関に送信する登録機関向け情報送信手段と、
上記登録機関向け情報を受信する登録機関向け情報受信手段と、
を、備えることを特徴とする電話回線接続システム。 - 前記ユーザ登録手続の完了前において、前記登録機関以外と情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段と、
前記登録機関以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信手段と、
上記情報送受信許可データの受信をトリガとして、上記情報送受信禁止手段に対して、前記登録機関以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理手段と、
を、さらに備えることを特徴とする請求項3記載の電話回線接続システム。 - コンピュータに読み込み可能なプログラムであって、
携帯電話の発信ボタンのオンを検知する発信検知ステップと、
上記発信ボタンのオンをトリガにして、上記携帯電話を使用するユーザのユーザ登録手続を行うコールセンタに接続するためのコールセンタ電話番号を読み出すコールセンタ電話番号読み出しステップと、
上記携帯電話の電話番号のデータと共に、上記コールセンタ電話番号のデータを発信する電話番号データ発信ステップと、
を含むことを特徴とする電話回線接続用プログラム。 - 前記ユーザ登録手続の完了前において、前記コールセンタ以外と情報の送信または受信を禁止する情報送受信禁止手段と、
前記コールセンタ以外と情報の送信または受信を可能とする情報送受信許可データを受信する情報送受信許可データ受信ステップと、
上記情報送受信許可データの受信をトリガとして、前記コールセンタ以外と情報の送信または受信可能な処理を実行する情報送受信可能処理ステップと、
を、さらに含むことを特徴とする請求項5記載の電話回線接続用プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002327881A JP2004165871A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002327881A JP2004165871A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004165871A true JP2004165871A (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=32806340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002327881A Pending JP2004165871A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004165871A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012138703A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Ntt Docomo Inc | 通信システム、サービス制御装置、及び通信方法 |
-
2002
- 2002-11-12 JP JP2002327881A patent/JP2004165871A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012138703A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Ntt Docomo Inc | 通信システム、サービス制御装置、及び通信方法 |
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