JP2004096597A - 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム - Google Patents
電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004096597A JP2004096597A JP2002257477A JP2002257477A JP2004096597A JP 2004096597 A JP2004096597 A JP 2004096597A JP 2002257477 A JP2002257477 A JP 2002257477A JP 2002257477 A JP2002257477 A JP 2002257477A JP 2004096597 A JP2004096597 A JP 2004096597A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- telephone
- telephone number
- exchange
- cheapest
- line
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Telephone Function (AREA)
- Meter Arrangements (AREA)
- Prepayment Telephone Systems (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【課題】最もコストの安いルートによって、携帯電話から発信する通話を実現すること。
【解決手段】発信者が使用する携帯電話1と、受信者が使用する電話3と、携帯電話1との間で通信可能な基地局4aと接続している発信者加入側交換機8と、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機11と、受信者の電話3と接続している受信者加入側交換機8とを備えた電話回線接続システムであって、携帯電話1から、受信者の電話3の電話番号のデータと共に、最安回線交換機11の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段25と、最安回線交換機11の電話番号のデータに基づいて、最安回線交換機11に回線を接続する最安回線交換機接続手段9aと、受信者の電話3の電話番号に基づいて、発信者の携帯電話1との回線を接続したままで、受信者加入側交換機8に接続する受信者加入側交換機接続手段9a,11aとを備える電話回線接続システムとすること。
【選択図】 図1
【解決手段】発信者が使用する携帯電話1と、受信者が使用する電話3と、携帯電話1との間で通信可能な基地局4aと接続している発信者加入側交換機8と、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機11と、受信者の電話3と接続している受信者加入側交換機8とを備えた電話回線接続システムであって、携帯電話1から、受信者の電話3の電話番号のデータと共に、最安回線交換機11の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段25と、最安回線交換機11の電話番号のデータに基づいて、最安回線交換機11に回線を接続する最安回線交換機接続手段9aと、受信者の電話3の電話番号に基づいて、発信者の携帯電話1との回線を接続したままで、受信者加入側交換機8に接続する受信者加入側交換機接続手段9a,11aとを備える電話回線接続システムとすること。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末、その電話回線接続用端末を使って回線交換機を介して別の電話と通話可能とする電話回線接続システム、並びに回線交換機に接続するための電話回線接続用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、国内において携帯電話同士間あるいは携帯電話と固定電話との間で通話する場合、国内の電話回線管理会社の移動回線交換機を介して行われている。近年、携帯電話が爆発的に普及し、通話料の低額化の要求が高まってきている。このような要求に対して、最もコストの低くなる通信プロトコルを動的に選択し、携帯電話の通話料の低額化を図る努力が行われている。しかし、通話の時間帯、曜日、距離によって回線使用料が様々に変化している現状では、最もコストの低くなる通信プロトコルを動的に選択することは、極めて困難であり、ACRを利用した通話であっても、必ずしも最低通話料金となるとは限らない。
【0003】
このような問題に対して、携帯電話の通話料の低額化を図る発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献には、送信時の時間データと、その時間データに基づいたコストデータとを参照して、最もコストが低い通信プロトコルを選択可能とする発明が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−299657号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来技術には、次のような問題がある。特許文献1に示されている時間データに基づいたコストデータは、固定のデータではなく、条件によって変動するデータである。このため、コストデータの更新手続きに伴う費用が、最終的に、ユーザの負担となる。また、送信時の時間データとコストデータの照合処理を行うには、サーバが必要になるため、やはり、最終的に、ユーザの負担を大きくする。
【0006】
また、国内の電話回線管理会社により課金される通話料金は、現状では、先進諸国(特に、アメリカ合衆国)のそれと比較して高額である。このため、時間帯、曜日等の条件を考慮して最もコストの低い通信プロトコルを選択できたとしても、上記先進諸国の電話会社を介する場合の通話料に比べて、高くならざるを得ない。
【0007】
かかる問題に鑑みみ、本発明は、最もコストの安いルートによって、携帯電話から発信する通話を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末であって、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機の電話番号を記憶する電話番号記憶手段と、携帯電話の発信ボタンのオンをトリガにして、電話番号記憶手段から、最安回線交換機の電話番号のデータを読み出す電話番号読み出し手段と、受信者の電話の電話番号のデータと共に、最安回線交換機の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段とを備える電話回線接続用端末としている。このため、発信者の携帯電話に電話回線接続用端末を接続した状態で、受信者の電話の電話番号を発信すると、予め記憶されている最安回線交換機の電話番号も発信される。これによって、最安回線交換機を経由して受信者の電話との回線が接続されるので、携帯電話を使った通話料金が安くなる。しかも、最安回線交換機の電話番号をプッシュする必要がないので、当該電話番号を知らなくても、簡単に最安回線交換機を経由した回線で通話可能となる。
【0009】
また、別の本発明は、発信者が使用する携帯電話と、受信者が使用する電話と、携帯電話との間で通信可能な基地局と接続している発信者加入側交換機と、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機と、受信者の電話と接続している受信者加入側交換機とを備えた電話回線接続システムであって、携帯電話から、受信者の電話の電話番号のデータと共に、最安回線交換機の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段と、最安回線交換機の電話番号のデータに基づいて、最安回線交換機に回線を接続する最安回線交換機接続手段と、受信者の電話の電話番号に基づいて、発信者の携帯電話との回線を接続したままで、受信者加入側交換機に接続する受信者加入側交換機接続手段とを備える電話回線接続システムとしている。このため、発信者の携帯電話から受信者の電話の電話番号を発信すると、予め記憶されている最安回線交換機の電話番号も発信される。これによって、最安回線交換機を経由して受信者の電話との回線が接続されるので、携帯電話を使った通話料金が安くなる。しかも、最安回線交換機の電話番号をプッシュする必要がないので、当該電話番号を知らなくても、簡単に最安回線交換機を経由した回線で通話可能となる。
【0010】
また、別の本発明は、上述の発明において、発信者加入側交換機と最安回線交換機との間に、国際交換機を、さらに備え、電話番号データ発信手段は、発信者加入側交換機から国際交換機との回線を接続するための国際交換機接続用データを発信する電話回線接続システムとしている。このため、最安回線交換機が国外に存在する場合に、国際交換機を中継して、最安回線交換機経由での通話が可能となる。したがって、国内の電話同士での通話であっても、現状の海外電話回線管理会社に課金される格安通話料の恩恵を受けられる。
【0011】
また、別の本発明は、上述の発明において、電話回線接続システムを、さらに、回線の接続を管理するサーバセンタと、発信者の保証金を保持する最安回線交換機口座と、通話接続情報と発信者への課金を管理するICコンピュータセンタとを有するシステムとし、最安回線交換機口座内の保証金が、通話料金を下回ったか否かを判別する保証金判別手段と、最安回線交換機口座内の保証金が、通話料金を下回った場合に、サーバセンタに対して、回線使用中止のコマンドを送信する使用禁止コマンド送信手段と、最安回線交換機からの接続があると、回線接続を禁止する処理を行う回線接続禁止処理手段とを備えた電話回線接続システムとしている。このため、料金未払いの状況が発生すると、電話回線接続用端末を使用した最安回線交換機経由の通話を利用できなくなる。したがって、最安回線交換機を管理する会社が、料金未払いによる不利益を被る事態を防止できる。
【0012】
また、別の本発明は、上述の発明において、最安回線交換機口座が、前もって、保証金のための金額を支払うプリペイド方式、あるいは通話料金の支払い請求に基づいて請求額を支払う後払い方式により保証金を保持する電話回線接続システムとしている。このため、携帯電話を使用する発信者の料金支払い方法のバリエーションを広げることにつながる。
【0013】
また、別の本発明は、コンピュータに読み込み可能なプログラムであって、携帯電話の発信ボタンのオンを検知する発信検知ステップと、発信ボタンのオンをトリガにして、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機の電話番号のデータを読み出す電話番号読み出しステップと、最安回線交換機の電話番号のデータを送信する電話番号データ送信ステップとを含む電話回線接続用プログラムとしている。このため、この電話回線接続用プログラムを格納したメモリを携帯電話あるいは携帯電話に接続される端末内に設けることにより、受信者の電話の電話番号データの発信と共に、最安回線交換機の電話番号データが発信可能となる。これによって、最安回線交換機を経由して受信者の電話との回線が接続されるので、携帯電話を使った通話料金が安くなる。しかも、最安回線交換機の電話番号をプッシュする必要がないので、当該電話番号を知らなくても、簡単に最安回線交換機を経由した回線で通話可能となる。
【0014】
また、別の本発明は、上述の発明において、電話番号読み出しステップが、発信者の使用する携帯電話との間で通信可能な基地局と接続している発信者加入側交換機から、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機に回線を接続する国際交換機へと回線を接続するための国際交換機接続用データを読み出し、電話番号データ送信ステップが、国際交換機接続用データを送信する電話回線接続用プログラムとしている。このため、この電話回線接続用プログラムを格納したメモリを携帯電話あるいは携帯電話に接続される端末内に設けることにより、最安回線交換機が国外に存在する場合に、国際交換機を中継して、最安回線交換機経由での通話が可能となる。したがって、国内の電話同士での通話であっても、現状の海外電話回線管理会社に課金される格安通話料の恩恵を受けられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラムの実施の形態につき、図面に基づき説明する。
【0016】
図1は、本発明の電話回線接続システムを示す図である。この電話回線接続システムは、発信者が使用する携帯電話1と、その携帯電話1に外付け可能な電話回線接続用端末2と、受信者が使用する電話(この実施の形態では、携帯電話としている)3と、携帯電話1と無線通信可能な基地局4aと、電話3と無線通信可能な基地局4bと、基地局4a,4bを制御する基地局制御装置5と、携帯電話1および電話3の位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR(Visitor Location Resister)6と、利用者情報および課金情報を登録するHLR(Home Location Resister)7と、移動交換機8と、移動交換機8と国外の交換機とを中継する国際交換機9と、国際交換機9と国外の交換機とを結ぶ専用回線10と、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする国外の交換機である最安回線交換機11と、通話明細を記録するサーバセンタ12と、プロバイダサーバ13と、最安回線交換機11の口座を持つ金融機関の金融機関コンピュータ14と、通話料の請求・保証金を管理するICコンピュータセンタに設置される回線管理コンピュータ15と、同ICコンピュータセンタに設置される課金システム用コンピュータ16と、同ICコンピュータセンタに設置される入出金管理用コンピュータ17と、ITT電電18と、集金代行サービス会社に設置される集金管理用コンピュータ19と、発信者が通話料を支払う取引銀行に設置される金融機関コンピュータ20とから、主に構成されている。
【0017】
電話回線接続用端末2は、携帯電話1の下部の接続部に差し込み、携帯電話1から電話3の電話番号を送信する際に、送信ボタンのオンをトリガとして、内部のメモリに格納される最安回線交換機11の電話番号のデータ(電話番号データ)を出力する機器である。この実施の形態では、電話回線接続用端末2を、携帯電話1に外付けする機器としているが、携帯電話1に内蔵される機器としても良い。電話回線接続用端末2の構造については、後で詳述する。
【0018】
移動交換機8は、発信者側の携帯電話1と受信者側の電話3との間の回線の接続途中にある交換機であり、発信者加入側交換機と受信者加入側交換機とを兼ねたものである。携帯電話1に接続された電話回線接続用端末2には、通話料が最も安くなるルートの交換機(最安回線交換機)の電話番号データが記憶されている。このため、移動交換機8は、携帯電話1から送信されてきた当該電話番号データに基づき、最安回線交換機11に向けて、受信者用の電話3の電話番号データを送信する。なお、この実施の形態では、電話3が携帯電話であるため、移動交換機8のみを使用しているが、固定電話の場合には、移動交換機8から固定電話用の回線を交換する交換機(図示省略)も使用される。また、この実施の形態では、携帯電話1を使用する発信者と電話3を使用する受信者が同一の電話回線管理会社に加入しているため、移動交換機8が1台である。しかし、発信者と受信者が、異なる電話回線管理会社に加入していれば、複数の移動交換機8を経由して、携帯電話1と電話3の回線を接続するようになる。
【0019】
国際交換機9は、移動交換機8と最安回線交換機11とを中継する交換機である。この実施の形態では、最安回線交換機11が国外に存在することから、国際交換機9が用いられている。国際交換機9には、接続制御ユニット9aが備えられている。接続制御ユニット9aは、最安回線交換機11の電話番号データに基づいて、最安回線交換機11に回線を接続する最安回線交換機接続手段と、受信者の電話3の電話番号データに基づいて、移動交換機8に回線を接続する受信者加入側交換機接続手段とを兼ねる。専用回線10は、移動交換機8と最安回線交換機11とを結ぶ光ファイバからなる海底ケーブルである。ただし、専用回線10は、光ファイバからなる海底ケーブルに限定されるものではなく、例えば、同軸ケーブルであっても良い。また、専用回線10を衛星通信回線としても良い。なお、移動交換機8と国際交換機9との接続に要する費用(発地料金および対地料金)については、最安回線交換機11を管理する電話回線管理会社が、移動交換機8を管理する電話回線管理会社に支払う。
【0020】
最安回線交換機11は、移動交換機8、国際交換機9を経て送信されてきた受信者用の電話3の電話番号データを受信し、国際交換機9、移動交換機8を経由して電話3に回線を接続し、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする国外設置の交換機である。最安回線交換機11には、接続制御ユニット11aが備えられている。接続制御ユニット11aは、受信者用の電話3の電話番号データに基づいて、国際交換機9、移動交換機8へと回線を接続する受信者加入側交換機接続手段である。なお、最安回線交換機11は、国外に設置される交換機であることに限定されず、国内に設置される交換機でも良い。なお、国際交換機9と最安回線交換機11と間の接続に要する費用については、発信者が最安回線交換機11を管理する電話回線管理会社に支払う。
【0021】
サーバセンタ12は、最安回線交換機11とデータの送受信を行うサーバである。最安回線交換機11から、電話回線接続用端末2を特定する端末ナンバー、携帯電話1および電話3の電話番号、通話時間等を受け取り、これらを記録保管し、記録保管した上述の情報を後述のICコンピュータセンタへと送信する。サーバセンタ12は、通話時間と単価とを掛けた通話料金と、後述の金融機関コンピュータ14で管理している保証金の額とを照合し、保証金から通話料金を引き出す処理を行う。サーバセンタ12には、保証金判別ユニット12aと回線接続禁止処理ユニット12bとが備えられている。保証金判別ユニット12aは、後述の最安回線交換機口座内の保証金が、通話料金を下回ったか否かを判別する保証金判別手段である。回線接続禁止処理ユニット12bは、最安回線交換機11からの接続があると、料金未納等の理由で回線の接続を禁止する回線接続禁止処理手段である。
【0022】
プロバイダサーバ13は、サーバセンタ12からインターネットを通じて、ICコンピュータセンタに通話明細のデータを送信する場合に経由するサーバである。なお、この実施の形態では、1つのプロバイダサーバ13しか示されていないが、通話明細等のデータは、2つ以上のプロバイダサーバを経由して、ICコンピュータセンタに送信されることもある。
【0023】
金融機関コンピュータ14は、最安回線交換機11を有する電話回線管理会社の口座を開設している金融機関のコンピュータである。この口座には、発信者の支払いに基づく保証金が入金されている。金融機関コンピュータ14は、入金されている保証金の増減を管理している。
【0024】
回線管理コンピュータ15は、最安回線交換機11から移動交換機8を経由して、個人別通話明細のデータを受け取ると共に、サーバセンタ12からプロバイダサーバ13を経由して、個人別通話明細のデータを受け取ることもできる。回線管理コンピュータ15は、かかるルートで受け取った個人別通話明細のデータを記録し、個人別通話明細のデータを後述の課金システム用コンピュータ16に送信する。個人別通話明細のデータは、毎日送受信されるが、毎日であることに限定されず、2日に一度でも良い。また、回線管理コンピュータ15には、使用禁止処理ユニット15aが備えられている。使用禁止処理ユニット15aは、後述の集金代行サービス会社に設置される集金管理用コンピュータ19を通じて料金回収不可の通知を受けると、サーバセンタ12に対して、回線使用中止のコマンドを送信する使用禁止コマンド送信手段である。
【0025】
課金システム用コンピュータ16は、回線管理コンピュータ15から送信されてくる個人別通話明細のデータに基づいて、日報として日計表(=通話実績日報(件数、分数))を作成すると共に、月計、所定期間内の累計も作成可能なコンピュータである。その他、課金システム用コンピュータ16は、保証金残額表、仕入計算書、支払手数料計算書等も作成可能である。通話料の支払い請求日になると、課金システム用コンピュータ16は、オペレータの操作あるいは自動により、個人には個人別引落明細を、集金代行サービス会社には個人別引落依頼一覧表、個人の取引銀行には個人別引落依頼票を出力する。なお、課金システム用コンピュータ16は、有料明細請求者に対して、6ヶ月以内の個人別引落明細を検索により出力可能としている。また、課金システム用コンピュータ16は、資金繰りに必要な管理表、保証金(毎日)、支払手数料(月末)に関係する資料を出力可能である。
【0026】
入出金管理用コンピュータ17は、発信者が取引している金融機関の口座から、集金代行サービス会社を経由して入金される通話料を管理すると共に、最安回線交換機11の口座を持つ金融機関および後述のITT国際電電18に支払われるお金を管理するコンピュータである。ITT国際電電18に支払われる金額は、通話時間と仕入単価とを掛けた額となる。なお、ITT国際電電18は、携帯電話、PHSを用いた国際電話サービスを行う会社であるが、必ずしも国際電話会社である必要はない。最安回線交換機11を持つ電話回線管理会社が国内にある場合には、ITT国際電電18に代わって国内の電話回線管理会社となる。
【0027】
集金管理用コンピュータ19は、発信者が口座を持つ金融機関に対して送信する個人別引落依頼票を出力するコンピュータである。また、集金管理用コンピュータ19は、当該金融機関の口座からの引落および未回収実績を出力可能である。これらの実績のデータは、課金システム用コンピュータ16に送信される。未回収実績は、課金システム用コンピュータ16から回線管理コンピュータ15に送信される。金融機関コンピュータ20は、発信者の口座に入金あるいは当該口座から引落される金額を管理するコンピュータである。
【0028】
なお、最安回線交換機接続手段、受信者加入側交換機接続手段、保証金判別手段、使用禁止コマンド送信手段あるいは回線接続禁止処理手段は、ハードウェア(主に電子回路)とソフトウェア(プログラム)の両動作によって実行するものであっても、ハードウェアのみの動作によって実行するものであっても良い。
【0029】
次に、図1に基づいて、本発明の電話回線接続システムにおける情報等の流れにつき説明する。図1において、波線で示すステップは、電子データの送信または受信以外の方法、例えば、紙の送付および受領等により行われるステップとする。ただし、波線で示すステップを、電子データの送信または受信により行われるステップに代えても良い。
【0030】
まず、発信者は、自分の携帯電話1に電話回線接続用端末2を接続し、受信者の電話3の電話番号と最安回線交換機11の電話番号の両電話番号データを含む発信者データを最寄りの基地局4aに向けて発信する(ステップS1)。最寄りの基地局4aは、基地局制御装置5に上記発信者データを送信する(ステップS2)。基地局制御装置5は、携帯電話1の最新の位置をVLR6に登録し(ステップS3)、利用者情報および課金情報をHLR7に登録する(ステップS4)。また、基地局制御装置5は、移動交換機8に、発信者データを送信する(ステップS5)。
【0031】
発信者データには、国際交換機9に接続するためのデータ(=国際交換機接続用データ)も含まれている。このため、当該データに基づいて、移動交換機8は、国際交換機9に回線を接続して、発信者データを送信する(ステップS6)。また、発信者データに含まれる電話番号データには、最安回線交換機11の電話番号データが含まれている。このため、国際交換機9は、専用回線10を使って、発信者データを最安回線交換機11に送信することができる(ステップS7)。最安回線交換機11は、サーバセンタ12に接続し、回線の使用禁止状態でないことを確認する(ステップS8)。次に、最安回線交換機11は、サーバセンタ12から使用許可を受け(ステップS9)、専用回線10を使って、国際交換機9に向けて受信者の電話3の電話番号データを送信する(ステップS10)。
【0032】
次に、国際交換機9は、移動交換機8に、受信者の電話3の電話番号データを送信する(ステップS11)。移動交換機8は、基地局制御装置5に同電話番号データを送信する(ステップS12)。基地局制御装置5は、受信者の電話3に近い基地局4bに向けて、同電話番号データを送信する(ステップS13)。次に、基地局4bは、電話3を呼び出し(ステップS14)、発信者の携帯電話1と受信者の電話3との回線が接続され、通話可能な状態となる。ここまでのステップにおいて、発信者の携帯電話1の回線は接続された状態に維持されている。
【0033】
通話が完了すると、最安回線交換機11は、通話時間を算出して、通話利用時間等の通話明細データを、サーバセンタ12に通知して、かつサーバセンタ12に記録保管する(ステップS15)。一方、最安回線交換機11は、専用回線10を使って、通話明細データを国際交換機9に送信する(ステップS16)。国際交換機9は、毎日、個人別の通話明細データをICコンピュータセンタの回線管理コンピュータ15に送信する(ステップS17)。なお、サーバセンタ12は、インターネットを経由して、プロバイダサーバ13に通話明細データを送信することもできる(ステップS18)。この場合、通話明細データは、プロバイダサーバ13からICコンピュータセンタの回線管理コンピュータ15に送信される(ステップS19)。
【0034】
サーバセンタ12は、回線を使用した時間に単価を掛けた金額を、最安回線交換機口座に貯蓄された保証金と相殺するために、金融機関コンピュータ14との間で相殺処理を行う(ステップS20)。一方、回線管理コンピュータ15は、毎日の個人別の通話明細データを保管して、随時、課金システム用コンピュータ16に送信する(ステップS21)。課金システム用コンピュータ16は、資金繰りに必要な管理表、保証金、支払手数料に関係するデータを入出金管理用コンピュータ17に送信する(ステップS22)。なお、課金システム用コンピュータ16は、資金繰りに必要な管理表、保証金、支払手数料に関係するデータを紙に出力するようにしても良い。また、課金システム用コンピュータ16は、集金管理用コンピュータ19に、個人別の引落依頼一覧表のデータを送信する(ステップS23)。
【0035】
集金管理用コンピュータ19は、取引銀行別に、個人別の引落依頼票のデータを送信する(ステップS24)。発信者は、自分の取引銀行の口座に預金を行う(ステップS25)。なお、ステップS25は、ステップS24以前の任意の時期に行うことのできるステップである。取引銀行は、ステップS24の手続きに基づき、契約期日に自動引き落としを行い、、集金代行サービス会社に送金する(ステップS26)。集金代行サービス会社は、サービス料を差し引いて、支払日にIC指定口座に送金する(ステップS27)。また、集金管理用コンピュータ19は、個人別の引落実績一覧表および未回収実績表の両データを電子メール等の手段によって、課金システム用コンピュータ16に送信する(ステップS28)。未回収実績表のデータは、未回収という状況が発生していなければ、未回収はなしというデータのみとなり、未回収という状況があれば、未回収の回数、未回収の金額等の情報を含むデータとなる。
【0036】
未回収がある場合には、課金システム用コンピュータ16は、未回収実績表のデータを回線管理コンピュータ15に送信する(ステップS29)。ただし、課金システム用コンピュータ16は、未回収リストを出力するのみとし、人間が回線の使用停止を決定し、その決定を回線管理コンピュータ15に入力するようにしても良い。ステップS29に続いて、回線管理コンピュータ15は、回線使用禁止のデータをサーバセンタ12に送信する(ステップS30)。これによって、発信者の携帯電話1から最安回線交換機11に、受信者の電話3への接続要求がきても、最安回線交換機11を介した回線接続が拒否されるようになる。
【0037】
ICコンピュータセンタは、最安回線交換機口座に保証金を入金する(ステップS31)。なお、金融機関コンピュータ14に接続されるATMに現金が入金されても良い。また、入出金管理用コンピュータ17から金融機関コンピュータ14に、保証金の入金データが送信されるようにしても良い。課金システム用コンピュータ16は、通話明細のデータを出力し、発信者に郵送等の方法で送る(ステップS32)。ただし、通話明細のデータの送付手段は、電子メール、ファクシミリ等の他の手段でも良い。ICコンピュータセンタは、ITT国際電電株式会社18に対して通話料金の仕入れに相当する金額を支払う(ステップS33)。
【0038】
図2は、電話回線接続用端末2の内部構造を示す図である。電話回線接続用端末2の内部には、接続インターフェイス21と、スイッチ22と、電源23と、マイクロコンピュータ24と、発信器25とを備えている。
【0039】
接続インターフェイス21は、携帯電話1の下部に設けられる接続インターフェイス(図示省略)に電話回線接続用端末2を差し込んで、電気的に接続させる部分である。スイッチ22は、電話回線接続用端末2の外部に突出した部分を有し、外部からの押圧動作(図中の白抜き矢印で示す方向からの押圧動作)によって、オンおよびオフ可能である。電話回線接続用端末2を使用して通話したい場合にはスイッチ22をオンにし、電話回線接続用端末2を使用しない場合にはスイッチ22をオフにすれば良い。電源23は、電話回線接続用端末2を作動可能とする電力供給源であり、リチウム電池等の電池の形態を呈している。
【0040】
マイクロコンピュータ24は、制御部26と、ROM(Read Only Memory)27と、RAM(Random Access Memory)28とを備えている。制御部26は、主に、CPU(Central Processor Unit)から構成されている。制御部26は、携帯電話1の発信ボタンのオンをトリガにして、後述のRAM28から最安回線交換機11の電話番号データを読み出す電話番号読み出し手段である。ROM27は、制御部26の制御用プログラムを格納している読み出し専用のメモリである。
【0041】
RAM28は、電話回線接続用プログラムと、最安回線交換機11の電話番号データと、国際交換機接続用データとを格納している、読み書き可能なメモリである。RAM28は、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機11の電話番号データを記憶する電話番号記憶手段である。CPU、ROM27およびRAM28は、それぞれ、1つづつであっても、2つ以上であっても良い。発信器25は、制御部26がRAM28から読み出した電話番号データをパルス信号として発信する電話番号データ発信手段である。発信器25は、国際交換機接続用データも発信する。
【0042】
電話番号読み出し手段および電話番号データ発信手段は、ハードウェア(主に電子回路)とソフトウェア(プログラム)の両動作によって実行するものであっても、ハードウェアのみの動作によって実行するものであっても良い。
【0043】
図3は、電話回線接続用端末2を使って電話をかけるときの、データの流れを説明する図である。
【0044】
発信者が自分の携帯電話1から通話相手(受信者)の電話3に電話するときに、電話3の電話番号をプッシュしてから発信ボタン40を押す。すると、発信ボタン40のオンに基づく電気信号が電話回線接続用端末2に送られる(ステップS41)。すると、電話回線接続用端末2の電源23がオンになっていれば、内部のRAM28から最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データとが読み出され、携帯電話1側に送られる。(ステップS42)。続いて、受信者の電話3の電話番号データと共に、最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データとが、携帯電話1から発信される(ステップS43)。
【0045】
次に、本発明の電話回線接続用プログラムの処理につき、図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0046】
最初に、携帯電話1の発信ボタン40のオンが検知される(発信検知ステップ:ステップS51)。すると、発信ボタン40のオンをトリガにして、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機11の電話番号データと、国際交換機接続用データとが読み出される(電話番号読み出しステップ:ステップS52)。そして、読み出された最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データとが発信器25へと送信される(電話番号データ送信ステップ:ステップS53)。これによって、RAM28に格納される電話回線接続用プログラムの処理動作が終了する。
【0047】
なお、ステップS52において読み出され、ステップS53において送信されるデータは、最安回線交換機11の電話番号データのみであっても良い。国際交換機接続用データは、制御部24ではなく、発信器25に接続される別の回路から送られる場合もある。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、かかる実施の形態に限定されることなく、種々変形した形態で実施し得る。
【0049】
例えば、上述の実施の形態では、電話回線接続用端末2は、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとして、最安回線交換機11の電話番号データ等を読み出し、これを携帯電話1に向けて送信するようにしている。しかし、必ずしも、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとしなくても良い。図5は、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとしない別の実施の形態を説明するための図である。以後、図2と図5に基づいて、処理の流れを説明する。
【0050】
電話回線接続用端末2を携帯電話1の下部に設けられる接続インターフェイス(図示省略)に差し込んで、図2に示した電話回線接続用端末2のスイッチ22をオンとすると、最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データとが、RAM28から読み出されて、携帯電話1の内部メモリ41へと送信される(ステップS61)。そして、かかるデータは内部メモリ41内に記録される(ステップS62)。
【0051】
発信者が、受信者の電話3の電話番号データをプッシュして、発信ボタン40を押すと、発信ボタン40のオンがトリガとなって、内部メモリ41内の最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データが、受信者の電話3の電話番号データと共に発信される(ステップS63)。なお、受信者の電話3の電話番号データは、内部メモリ41とは別のメモリに保存されていても良い。
【0052】
また、上記実施の形態では、支払い請求に基づく後払い方式による通話料の支払いの形式で説明したが、前もって、保証金のための金額を支払うプリペイド方式を採用しても良い。このように、2通りの通話料の支払い方法を採用可能とすることにより、携帯電話1を使用する発信者の料金支払い方法のバリエーションが広がる。また、受信者が使用する電話3は、携帯電話以外の電話(例えば、固定電話)であっても良い。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、最もコストの安いルートによって、携帯電話から発信する通話を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電話回線接続システムの実施の形態を概略的に示す図である。
【図2】本発明の電話回線接続用端末の実施の形態の内部構造を示す図である。
【図3】図1に示す電話回線接続システムにおいて、電話回線接続用端末を使って電話をかけるときのデータの流れを説明する図である。
【図4】本発明の電話回線接続用プログラムの実施の形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図3に示す電話回線接続システムと別の形態におけるデータの流れを説明する図である。
【符号の説明】
1 携帯電話
2 電話回線接続用端末
3 電話
4a基地局
4b基地局
8 移動交換機(発信者加入側交換機、受信者加入側交換機を兼ねる)
9 国際交換機
9a接続制御ユニット(最安回線交換機接続手段と、受信者加入側交換機接続手段とを兼ねる)
11 最安回線交換機
11a接続制御ユニット(受信者加入側交換機接続手段)
12 サーバセンタ
12a保証金判別ユニット(保証金判別手段)
12b回線接続禁止処理ユニット(回線接続禁止処理手段)
15a使用禁止処理ユニット(使用禁止コマンド送信手段)
25 発信器(電話番号データ発信手段)
26 制御部(電話番号読み出し手段)
28 RAM(電話番号記憶手段)
40 発信ボタン
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末、その電話回線接続用端末を使って回線交換機を介して別の電話と通話可能とする電話回線接続システム、並びに回線交換機に接続するための電話回線接続用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、国内において携帯電話同士間あるいは携帯電話と固定電話との間で通話する場合、国内の電話回線管理会社の移動回線交換機を介して行われている。近年、携帯電話が爆発的に普及し、通話料の低額化の要求が高まってきている。このような要求に対して、最もコストの低くなる通信プロトコルを動的に選択し、携帯電話の通話料の低額化を図る努力が行われている。しかし、通話の時間帯、曜日、距離によって回線使用料が様々に変化している現状では、最もコストの低くなる通信プロトコルを動的に選択することは、極めて困難であり、ACRを利用した通話であっても、必ずしも最低通話料金となるとは限らない。
【0003】
このような問題に対して、携帯電話の通話料の低額化を図る発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献には、送信時の時間データと、その時間データに基づいたコストデータとを参照して、最もコストが低い通信プロトコルを選択可能とする発明が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−299657号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来技術には、次のような問題がある。特許文献1に示されている時間データに基づいたコストデータは、固定のデータではなく、条件によって変動するデータである。このため、コストデータの更新手続きに伴う費用が、最終的に、ユーザの負担となる。また、送信時の時間データとコストデータの照合処理を行うには、サーバが必要になるため、やはり、最終的に、ユーザの負担を大きくする。
【0006】
また、国内の電話回線管理会社により課金される通話料金は、現状では、先進諸国(特に、アメリカ合衆国)のそれと比較して高額である。このため、時間帯、曜日等の条件を考慮して最もコストの低い通信プロトコルを選択できたとしても、上記先進諸国の電話会社を介する場合の通話料に比べて、高くならざるを得ない。
【0007】
かかる問題に鑑みみ、本発明は、最もコストの安いルートによって、携帯電話から発信する通話を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末であって、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機の電話番号を記憶する電話番号記憶手段と、携帯電話の発信ボタンのオンをトリガにして、電話番号記憶手段から、最安回線交換機の電話番号のデータを読み出す電話番号読み出し手段と、受信者の電話の電話番号のデータと共に、最安回線交換機の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段とを備える電話回線接続用端末としている。このため、発信者の携帯電話に電話回線接続用端末を接続した状態で、受信者の電話の電話番号を発信すると、予め記憶されている最安回線交換機の電話番号も発信される。これによって、最安回線交換機を経由して受信者の電話との回線が接続されるので、携帯電話を使った通話料金が安くなる。しかも、最安回線交換機の電話番号をプッシュする必要がないので、当該電話番号を知らなくても、簡単に最安回線交換機を経由した回線で通話可能となる。
【0009】
また、別の本発明は、発信者が使用する携帯電話と、受信者が使用する電話と、携帯電話との間で通信可能な基地局と接続している発信者加入側交換機と、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機と、受信者の電話と接続している受信者加入側交換機とを備えた電話回線接続システムであって、携帯電話から、受信者の電話の電話番号のデータと共に、最安回線交換機の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段と、最安回線交換機の電話番号のデータに基づいて、最安回線交換機に回線を接続する最安回線交換機接続手段と、受信者の電話の電話番号に基づいて、発信者の携帯電話との回線を接続したままで、受信者加入側交換機に接続する受信者加入側交換機接続手段とを備える電話回線接続システムとしている。このため、発信者の携帯電話から受信者の電話の電話番号を発信すると、予め記憶されている最安回線交換機の電話番号も発信される。これによって、最安回線交換機を経由して受信者の電話との回線が接続されるので、携帯電話を使った通話料金が安くなる。しかも、最安回線交換機の電話番号をプッシュする必要がないので、当該電話番号を知らなくても、簡単に最安回線交換機を経由した回線で通話可能となる。
【0010】
また、別の本発明は、上述の発明において、発信者加入側交換機と最安回線交換機との間に、国際交換機を、さらに備え、電話番号データ発信手段は、発信者加入側交換機から国際交換機との回線を接続するための国際交換機接続用データを発信する電話回線接続システムとしている。このため、最安回線交換機が国外に存在する場合に、国際交換機を中継して、最安回線交換機経由での通話が可能となる。したがって、国内の電話同士での通話であっても、現状の海外電話回線管理会社に課金される格安通話料の恩恵を受けられる。
【0011】
また、別の本発明は、上述の発明において、電話回線接続システムを、さらに、回線の接続を管理するサーバセンタと、発信者の保証金を保持する最安回線交換機口座と、通話接続情報と発信者への課金を管理するICコンピュータセンタとを有するシステムとし、最安回線交換機口座内の保証金が、通話料金を下回ったか否かを判別する保証金判別手段と、最安回線交換機口座内の保証金が、通話料金を下回った場合に、サーバセンタに対して、回線使用中止のコマンドを送信する使用禁止コマンド送信手段と、最安回線交換機からの接続があると、回線接続を禁止する処理を行う回線接続禁止処理手段とを備えた電話回線接続システムとしている。このため、料金未払いの状況が発生すると、電話回線接続用端末を使用した最安回線交換機経由の通話を利用できなくなる。したがって、最安回線交換機を管理する会社が、料金未払いによる不利益を被る事態を防止できる。
【0012】
また、別の本発明は、上述の発明において、最安回線交換機口座が、前もって、保証金のための金額を支払うプリペイド方式、あるいは通話料金の支払い請求に基づいて請求額を支払う後払い方式により保証金を保持する電話回線接続システムとしている。このため、携帯電話を使用する発信者の料金支払い方法のバリエーションを広げることにつながる。
【0013】
また、別の本発明は、コンピュータに読み込み可能なプログラムであって、携帯電話の発信ボタンのオンを検知する発信検知ステップと、発信ボタンのオンをトリガにして、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機の電話番号のデータを読み出す電話番号読み出しステップと、最安回線交換機の電話番号のデータを送信する電話番号データ送信ステップとを含む電話回線接続用プログラムとしている。このため、この電話回線接続用プログラムを格納したメモリを携帯電話あるいは携帯電話に接続される端末内に設けることにより、受信者の電話の電話番号データの発信と共に、最安回線交換機の電話番号データが発信可能となる。これによって、最安回線交換機を経由して受信者の電話との回線が接続されるので、携帯電話を使った通話料金が安くなる。しかも、最安回線交換機の電話番号をプッシュする必要がないので、当該電話番号を知らなくても、簡単に最安回線交換機を経由した回線で通話可能となる。
【0014】
また、別の本発明は、上述の発明において、電話番号読み出しステップが、発信者の使用する携帯電話との間で通信可能な基地局と接続している発信者加入側交換機から、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機に回線を接続する国際交換機へと回線を接続するための国際交換機接続用データを読み出し、電話番号データ送信ステップが、国際交換機接続用データを送信する電話回線接続用プログラムとしている。このため、この電話回線接続用プログラムを格納したメモリを携帯電話あるいは携帯電話に接続される端末内に設けることにより、最安回線交換機が国外に存在する場合に、国際交換機を中継して、最安回線交換機経由での通話が可能となる。したがって、国内の電話同士での通話であっても、現状の海外電話回線管理会社に課金される格安通話料の恩恵を受けられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラムの実施の形態につき、図面に基づき説明する。
【0016】
図1は、本発明の電話回線接続システムを示す図である。この電話回線接続システムは、発信者が使用する携帯電話1と、その携帯電話1に外付け可能な電話回線接続用端末2と、受信者が使用する電話(この実施の形態では、携帯電話としている)3と、携帯電話1と無線通信可能な基地局4aと、電話3と無線通信可能な基地局4bと、基地局4a,4bを制御する基地局制御装置5と、携帯電話1および電話3の位置登録を実行するためのデータベースを格納しているVLR(Visitor Location Resister)6と、利用者情報および課金情報を登録するHLR(Home Location Resister)7と、移動交換機8と、移動交換機8と国外の交換機とを中継する国際交換機9と、国際交換機9と国外の交換機とを結ぶ専用回線10と、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする国外の交換機である最安回線交換機11と、通話明細を記録するサーバセンタ12と、プロバイダサーバ13と、最安回線交換機11の口座を持つ金融機関の金融機関コンピュータ14と、通話料の請求・保証金を管理するICコンピュータセンタに設置される回線管理コンピュータ15と、同ICコンピュータセンタに設置される課金システム用コンピュータ16と、同ICコンピュータセンタに設置される入出金管理用コンピュータ17と、ITT電電18と、集金代行サービス会社に設置される集金管理用コンピュータ19と、発信者が通話料を支払う取引銀行に設置される金融機関コンピュータ20とから、主に構成されている。
【0017】
電話回線接続用端末2は、携帯電話1の下部の接続部に差し込み、携帯電話1から電話3の電話番号を送信する際に、送信ボタンのオンをトリガとして、内部のメモリに格納される最安回線交換機11の電話番号のデータ(電話番号データ)を出力する機器である。この実施の形態では、電話回線接続用端末2を、携帯電話1に外付けする機器としているが、携帯電話1に内蔵される機器としても良い。電話回線接続用端末2の構造については、後で詳述する。
【0018】
移動交換機8は、発信者側の携帯電話1と受信者側の電話3との間の回線の接続途中にある交換機であり、発信者加入側交換機と受信者加入側交換機とを兼ねたものである。携帯電話1に接続された電話回線接続用端末2には、通話料が最も安くなるルートの交換機(最安回線交換機)の電話番号データが記憶されている。このため、移動交換機8は、携帯電話1から送信されてきた当該電話番号データに基づき、最安回線交換機11に向けて、受信者用の電話3の電話番号データを送信する。なお、この実施の形態では、電話3が携帯電話であるため、移動交換機8のみを使用しているが、固定電話の場合には、移動交換機8から固定電話用の回線を交換する交換機(図示省略)も使用される。また、この実施の形態では、携帯電話1を使用する発信者と電話3を使用する受信者が同一の電話回線管理会社に加入しているため、移動交換機8が1台である。しかし、発信者と受信者が、異なる電話回線管理会社に加入していれば、複数の移動交換機8を経由して、携帯電話1と電話3の回線を接続するようになる。
【0019】
国際交換機9は、移動交換機8と最安回線交換機11とを中継する交換機である。この実施の形態では、最安回線交換機11が国外に存在することから、国際交換機9が用いられている。国際交換機9には、接続制御ユニット9aが備えられている。接続制御ユニット9aは、最安回線交換機11の電話番号データに基づいて、最安回線交換機11に回線を接続する最安回線交換機接続手段と、受信者の電話3の電話番号データに基づいて、移動交換機8に回線を接続する受信者加入側交換機接続手段とを兼ねる。専用回線10は、移動交換機8と最安回線交換機11とを結ぶ光ファイバからなる海底ケーブルである。ただし、専用回線10は、光ファイバからなる海底ケーブルに限定されるものではなく、例えば、同軸ケーブルであっても良い。また、専用回線10を衛星通信回線としても良い。なお、移動交換機8と国際交換機9との接続に要する費用(発地料金および対地料金)については、最安回線交換機11を管理する電話回線管理会社が、移動交換機8を管理する電話回線管理会社に支払う。
【0020】
最安回線交換機11は、移動交換機8、国際交換機9を経て送信されてきた受信者用の電話3の電話番号データを受信し、国際交換機9、移動交換機8を経由して電話3に回線を接続し、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする国外設置の交換機である。最安回線交換機11には、接続制御ユニット11aが備えられている。接続制御ユニット11aは、受信者用の電話3の電話番号データに基づいて、国際交換機9、移動交換機8へと回線を接続する受信者加入側交換機接続手段である。なお、最安回線交換機11は、国外に設置される交換機であることに限定されず、国内に設置される交換機でも良い。なお、国際交換機9と最安回線交換機11と間の接続に要する費用については、発信者が最安回線交換機11を管理する電話回線管理会社に支払う。
【0021】
サーバセンタ12は、最安回線交換機11とデータの送受信を行うサーバである。最安回線交換機11から、電話回線接続用端末2を特定する端末ナンバー、携帯電話1および電話3の電話番号、通話時間等を受け取り、これらを記録保管し、記録保管した上述の情報を後述のICコンピュータセンタへと送信する。サーバセンタ12は、通話時間と単価とを掛けた通話料金と、後述の金融機関コンピュータ14で管理している保証金の額とを照合し、保証金から通話料金を引き出す処理を行う。サーバセンタ12には、保証金判別ユニット12aと回線接続禁止処理ユニット12bとが備えられている。保証金判別ユニット12aは、後述の最安回線交換機口座内の保証金が、通話料金を下回ったか否かを判別する保証金判別手段である。回線接続禁止処理ユニット12bは、最安回線交換機11からの接続があると、料金未納等の理由で回線の接続を禁止する回線接続禁止処理手段である。
【0022】
プロバイダサーバ13は、サーバセンタ12からインターネットを通じて、ICコンピュータセンタに通話明細のデータを送信する場合に経由するサーバである。なお、この実施の形態では、1つのプロバイダサーバ13しか示されていないが、通話明細等のデータは、2つ以上のプロバイダサーバを経由して、ICコンピュータセンタに送信されることもある。
【0023】
金融機関コンピュータ14は、最安回線交換機11を有する電話回線管理会社の口座を開設している金融機関のコンピュータである。この口座には、発信者の支払いに基づく保証金が入金されている。金融機関コンピュータ14は、入金されている保証金の増減を管理している。
【0024】
回線管理コンピュータ15は、最安回線交換機11から移動交換機8を経由して、個人別通話明細のデータを受け取ると共に、サーバセンタ12からプロバイダサーバ13を経由して、個人別通話明細のデータを受け取ることもできる。回線管理コンピュータ15は、かかるルートで受け取った個人別通話明細のデータを記録し、個人別通話明細のデータを後述の課金システム用コンピュータ16に送信する。個人別通話明細のデータは、毎日送受信されるが、毎日であることに限定されず、2日に一度でも良い。また、回線管理コンピュータ15には、使用禁止処理ユニット15aが備えられている。使用禁止処理ユニット15aは、後述の集金代行サービス会社に設置される集金管理用コンピュータ19を通じて料金回収不可の通知を受けると、サーバセンタ12に対して、回線使用中止のコマンドを送信する使用禁止コマンド送信手段である。
【0025】
課金システム用コンピュータ16は、回線管理コンピュータ15から送信されてくる個人別通話明細のデータに基づいて、日報として日計表(=通話実績日報(件数、分数))を作成すると共に、月計、所定期間内の累計も作成可能なコンピュータである。その他、課金システム用コンピュータ16は、保証金残額表、仕入計算書、支払手数料計算書等も作成可能である。通話料の支払い請求日になると、課金システム用コンピュータ16は、オペレータの操作あるいは自動により、個人には個人別引落明細を、集金代行サービス会社には個人別引落依頼一覧表、個人の取引銀行には個人別引落依頼票を出力する。なお、課金システム用コンピュータ16は、有料明細請求者に対して、6ヶ月以内の個人別引落明細を検索により出力可能としている。また、課金システム用コンピュータ16は、資金繰りに必要な管理表、保証金(毎日)、支払手数料(月末)に関係する資料を出力可能である。
【0026】
入出金管理用コンピュータ17は、発信者が取引している金融機関の口座から、集金代行サービス会社を経由して入金される通話料を管理すると共に、最安回線交換機11の口座を持つ金融機関および後述のITT国際電電18に支払われるお金を管理するコンピュータである。ITT国際電電18に支払われる金額は、通話時間と仕入単価とを掛けた額となる。なお、ITT国際電電18は、携帯電話、PHSを用いた国際電話サービスを行う会社であるが、必ずしも国際電話会社である必要はない。最安回線交換機11を持つ電話回線管理会社が国内にある場合には、ITT国際電電18に代わって国内の電話回線管理会社となる。
【0027】
集金管理用コンピュータ19は、発信者が口座を持つ金融機関に対して送信する個人別引落依頼票を出力するコンピュータである。また、集金管理用コンピュータ19は、当該金融機関の口座からの引落および未回収実績を出力可能である。これらの実績のデータは、課金システム用コンピュータ16に送信される。未回収実績は、課金システム用コンピュータ16から回線管理コンピュータ15に送信される。金融機関コンピュータ20は、発信者の口座に入金あるいは当該口座から引落される金額を管理するコンピュータである。
【0028】
なお、最安回線交換機接続手段、受信者加入側交換機接続手段、保証金判別手段、使用禁止コマンド送信手段あるいは回線接続禁止処理手段は、ハードウェア(主に電子回路)とソフトウェア(プログラム)の両動作によって実行するものであっても、ハードウェアのみの動作によって実行するものであっても良い。
【0029】
次に、図1に基づいて、本発明の電話回線接続システムにおける情報等の流れにつき説明する。図1において、波線で示すステップは、電子データの送信または受信以外の方法、例えば、紙の送付および受領等により行われるステップとする。ただし、波線で示すステップを、電子データの送信または受信により行われるステップに代えても良い。
【0030】
まず、発信者は、自分の携帯電話1に電話回線接続用端末2を接続し、受信者の電話3の電話番号と最安回線交換機11の電話番号の両電話番号データを含む発信者データを最寄りの基地局4aに向けて発信する(ステップS1)。最寄りの基地局4aは、基地局制御装置5に上記発信者データを送信する(ステップS2)。基地局制御装置5は、携帯電話1の最新の位置をVLR6に登録し(ステップS3)、利用者情報および課金情報をHLR7に登録する(ステップS4)。また、基地局制御装置5は、移動交換機8に、発信者データを送信する(ステップS5)。
【0031】
発信者データには、国際交換機9に接続するためのデータ(=国際交換機接続用データ)も含まれている。このため、当該データに基づいて、移動交換機8は、国際交換機9に回線を接続して、発信者データを送信する(ステップS6)。また、発信者データに含まれる電話番号データには、最安回線交換機11の電話番号データが含まれている。このため、国際交換機9は、専用回線10を使って、発信者データを最安回線交換機11に送信することができる(ステップS7)。最安回線交換機11は、サーバセンタ12に接続し、回線の使用禁止状態でないことを確認する(ステップS8)。次に、最安回線交換機11は、サーバセンタ12から使用許可を受け(ステップS9)、専用回線10を使って、国際交換機9に向けて受信者の電話3の電話番号データを送信する(ステップS10)。
【0032】
次に、国際交換機9は、移動交換機8に、受信者の電話3の電話番号データを送信する(ステップS11)。移動交換機8は、基地局制御装置5に同電話番号データを送信する(ステップS12)。基地局制御装置5は、受信者の電話3に近い基地局4bに向けて、同電話番号データを送信する(ステップS13)。次に、基地局4bは、電話3を呼び出し(ステップS14)、発信者の携帯電話1と受信者の電話3との回線が接続され、通話可能な状態となる。ここまでのステップにおいて、発信者の携帯電話1の回線は接続された状態に維持されている。
【0033】
通話が完了すると、最安回線交換機11は、通話時間を算出して、通話利用時間等の通話明細データを、サーバセンタ12に通知して、かつサーバセンタ12に記録保管する(ステップS15)。一方、最安回線交換機11は、専用回線10を使って、通話明細データを国際交換機9に送信する(ステップS16)。国際交換機9は、毎日、個人別の通話明細データをICコンピュータセンタの回線管理コンピュータ15に送信する(ステップS17)。なお、サーバセンタ12は、インターネットを経由して、プロバイダサーバ13に通話明細データを送信することもできる(ステップS18)。この場合、通話明細データは、プロバイダサーバ13からICコンピュータセンタの回線管理コンピュータ15に送信される(ステップS19)。
【0034】
サーバセンタ12は、回線を使用した時間に単価を掛けた金額を、最安回線交換機口座に貯蓄された保証金と相殺するために、金融機関コンピュータ14との間で相殺処理を行う(ステップS20)。一方、回線管理コンピュータ15は、毎日の個人別の通話明細データを保管して、随時、課金システム用コンピュータ16に送信する(ステップS21)。課金システム用コンピュータ16は、資金繰りに必要な管理表、保証金、支払手数料に関係するデータを入出金管理用コンピュータ17に送信する(ステップS22)。なお、課金システム用コンピュータ16は、資金繰りに必要な管理表、保証金、支払手数料に関係するデータを紙に出力するようにしても良い。また、課金システム用コンピュータ16は、集金管理用コンピュータ19に、個人別の引落依頼一覧表のデータを送信する(ステップS23)。
【0035】
集金管理用コンピュータ19は、取引銀行別に、個人別の引落依頼票のデータを送信する(ステップS24)。発信者は、自分の取引銀行の口座に預金を行う(ステップS25)。なお、ステップS25は、ステップS24以前の任意の時期に行うことのできるステップである。取引銀行は、ステップS24の手続きに基づき、契約期日に自動引き落としを行い、、集金代行サービス会社に送金する(ステップS26)。集金代行サービス会社は、サービス料を差し引いて、支払日にIC指定口座に送金する(ステップS27)。また、集金管理用コンピュータ19は、個人別の引落実績一覧表および未回収実績表の両データを電子メール等の手段によって、課金システム用コンピュータ16に送信する(ステップS28)。未回収実績表のデータは、未回収という状況が発生していなければ、未回収はなしというデータのみとなり、未回収という状況があれば、未回収の回数、未回収の金額等の情報を含むデータとなる。
【0036】
未回収がある場合には、課金システム用コンピュータ16は、未回収実績表のデータを回線管理コンピュータ15に送信する(ステップS29)。ただし、課金システム用コンピュータ16は、未回収リストを出力するのみとし、人間が回線の使用停止を決定し、その決定を回線管理コンピュータ15に入力するようにしても良い。ステップS29に続いて、回線管理コンピュータ15は、回線使用禁止のデータをサーバセンタ12に送信する(ステップS30)。これによって、発信者の携帯電話1から最安回線交換機11に、受信者の電話3への接続要求がきても、最安回線交換機11を介した回線接続が拒否されるようになる。
【0037】
ICコンピュータセンタは、最安回線交換機口座に保証金を入金する(ステップS31)。なお、金融機関コンピュータ14に接続されるATMに現金が入金されても良い。また、入出金管理用コンピュータ17から金融機関コンピュータ14に、保証金の入金データが送信されるようにしても良い。課金システム用コンピュータ16は、通話明細のデータを出力し、発信者に郵送等の方法で送る(ステップS32)。ただし、通話明細のデータの送付手段は、電子メール、ファクシミリ等の他の手段でも良い。ICコンピュータセンタは、ITT国際電電株式会社18に対して通話料金の仕入れに相当する金額を支払う(ステップS33)。
【0038】
図2は、電話回線接続用端末2の内部構造を示す図である。電話回線接続用端末2の内部には、接続インターフェイス21と、スイッチ22と、電源23と、マイクロコンピュータ24と、発信器25とを備えている。
【0039】
接続インターフェイス21は、携帯電話1の下部に設けられる接続インターフェイス(図示省略)に電話回線接続用端末2を差し込んで、電気的に接続させる部分である。スイッチ22は、電話回線接続用端末2の外部に突出した部分を有し、外部からの押圧動作(図中の白抜き矢印で示す方向からの押圧動作)によって、オンおよびオフ可能である。電話回線接続用端末2を使用して通話したい場合にはスイッチ22をオンにし、電話回線接続用端末2を使用しない場合にはスイッチ22をオフにすれば良い。電源23は、電話回線接続用端末2を作動可能とする電力供給源であり、リチウム電池等の電池の形態を呈している。
【0040】
マイクロコンピュータ24は、制御部26と、ROM(Read Only Memory)27と、RAM(Random Access Memory)28とを備えている。制御部26は、主に、CPU(Central Processor Unit)から構成されている。制御部26は、携帯電話1の発信ボタンのオンをトリガにして、後述のRAM28から最安回線交換機11の電話番号データを読み出す電話番号読み出し手段である。ROM27は、制御部26の制御用プログラムを格納している読み出し専用のメモリである。
【0041】
RAM28は、電話回線接続用プログラムと、最安回線交換機11の電話番号データと、国際交換機接続用データとを格納している、読み書き可能なメモリである。RAM28は、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機11の電話番号データを記憶する電話番号記憶手段である。CPU、ROM27およびRAM28は、それぞれ、1つづつであっても、2つ以上であっても良い。発信器25は、制御部26がRAM28から読み出した電話番号データをパルス信号として発信する電話番号データ発信手段である。発信器25は、国際交換機接続用データも発信する。
【0042】
電話番号読み出し手段および電話番号データ発信手段は、ハードウェア(主に電子回路)とソフトウェア(プログラム)の両動作によって実行するものであっても、ハードウェアのみの動作によって実行するものであっても良い。
【0043】
図3は、電話回線接続用端末2を使って電話をかけるときの、データの流れを説明する図である。
【0044】
発信者が自分の携帯電話1から通話相手(受信者)の電話3に電話するときに、電話3の電話番号をプッシュしてから発信ボタン40を押す。すると、発信ボタン40のオンに基づく電気信号が電話回線接続用端末2に送られる(ステップS41)。すると、電話回線接続用端末2の電源23がオンになっていれば、内部のRAM28から最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データとが読み出され、携帯電話1側に送られる。(ステップS42)。続いて、受信者の電話3の電話番号データと共に、最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データとが、携帯電話1から発信される(ステップS43)。
【0045】
次に、本発明の電話回線接続用プログラムの処理につき、図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0046】
最初に、携帯電話1の発信ボタン40のオンが検知される(発信検知ステップ:ステップS51)。すると、発信ボタン40のオンをトリガにして、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機11の電話番号データと、国際交換機接続用データとが読み出される(電話番号読み出しステップ:ステップS52)。そして、読み出された最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データとが発信器25へと送信される(電話番号データ送信ステップ:ステップS53)。これによって、RAM28に格納される電話回線接続用プログラムの処理動作が終了する。
【0047】
なお、ステップS52において読み出され、ステップS53において送信されるデータは、最安回線交換機11の電話番号データのみであっても良い。国際交換機接続用データは、制御部24ではなく、発信器25に接続される別の回路から送られる場合もある。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、かかる実施の形態に限定されることなく、種々変形した形態で実施し得る。
【0049】
例えば、上述の実施の形態では、電話回線接続用端末2は、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとして、最安回線交換機11の電話番号データ等を読み出し、これを携帯電話1に向けて送信するようにしている。しかし、必ずしも、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとしなくても良い。図5は、携帯電話1の発信ボタン40をトリガとしない別の実施の形態を説明するための図である。以後、図2と図5に基づいて、処理の流れを説明する。
【0050】
電話回線接続用端末2を携帯電話1の下部に設けられる接続インターフェイス(図示省略)に差し込んで、図2に示した電話回線接続用端末2のスイッチ22をオンとすると、最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データとが、RAM28から読み出されて、携帯電話1の内部メモリ41へと送信される(ステップS61)。そして、かかるデータは内部メモリ41内に記録される(ステップS62)。
【0051】
発信者が、受信者の電話3の電話番号データをプッシュして、発信ボタン40を押すと、発信ボタン40のオンがトリガとなって、内部メモリ41内の最安回線交換機11の電話番号データと国際交換機接続用データが、受信者の電話3の電話番号データと共に発信される(ステップS63)。なお、受信者の電話3の電話番号データは、内部メモリ41とは別のメモリに保存されていても良い。
【0052】
また、上記実施の形態では、支払い請求に基づく後払い方式による通話料の支払いの形式で説明したが、前もって、保証金のための金額を支払うプリペイド方式を採用しても良い。このように、2通りの通話料の支払い方法を採用可能とすることにより、携帯電話1を使用する発信者の料金支払い方法のバリエーションが広がる。また、受信者が使用する電話3は、携帯電話以外の電話(例えば、固定電話)であっても良い。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、最もコストの安いルートによって、携帯電話から発信する通話を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電話回線接続システムの実施の形態を概略的に示す図である。
【図2】本発明の電話回線接続用端末の実施の形態の内部構造を示す図である。
【図3】図1に示す電話回線接続システムにおいて、電話回線接続用端末を使って電話をかけるときのデータの流れを説明する図である。
【図4】本発明の電話回線接続用プログラムの実施の形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図3に示す電話回線接続システムと別の形態におけるデータの流れを説明する図である。
【符号の説明】
1 携帯電話
2 電話回線接続用端末
3 電話
4a基地局
4b基地局
8 移動交換機(発信者加入側交換機、受信者加入側交換機を兼ねる)
9 国際交換機
9a接続制御ユニット(最安回線交換機接続手段と、受信者加入側交換機接続手段とを兼ねる)
11 最安回線交換機
11a接続制御ユニット(受信者加入側交換機接続手段)
12 サーバセンタ
12a保証金判別ユニット(保証金判別手段)
12b回線接続禁止処理ユニット(回線接続禁止処理手段)
15a使用禁止処理ユニット(使用禁止コマンド送信手段)
25 発信器(電話番号データ発信手段)
26 制御部(電話番号読み出し手段)
28 RAM(電話番号記憶手段)
40 発信ボタン
Claims (7)
- 携帯電話の内部あるいは外部に接続する電話回線接続用端末であって、
最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機の電話番号を記憶する電話番号記憶手段と、
携帯電話の発信ボタンのオンをトリガにして、上記電話番号記憶手段から、上記最安回線交換機の電話番号のデータを読み出す電話番号読み出し手段と、
受信者の電話の電話番号のデータと共に、上記最安回線交換機の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段と、
を備えることを特徴とする電話回線接続用端末。 - 発信者が使用する携帯電話と、受信者が使用する電話と、上記携帯電話との間で通信可能な基地局と接続している発信者加入側交換機と、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機と、受信者の電話と接続している受信者加入側交換機とを備えた電話回線接続システムであって、上記携帯電話から、受信者の電話の電話番号のデータと共に、最安回線交換機の電話番号のデータを発信する電話番号データ発信手段と、
上記最安回線交換機の電話番号のデータに基づいて、上記最安回線交換機に回線を接続する最安回線交換機接続手段と、
上記受信者の電話の電話番号に基づいて、上記発信者の携帯電話との回線を接続したままで、上記受信者加入側交換機に接続する受信者加入側交換機接続手段と、
を備えることを特徴とする電話回線接続システム。 - 前記発信者加入側交換機と前記最安回線交換機との間に、国際交換機を、さらに備え、
前記電話番号データ発信手段は、前記発信者加入側交換機から上記国際交換機との回線を接続するための国際交換機接続用データを発信することを特徴とする請求項2記載の電話回線接続システム。 - 前記電話回線接続システムは、さらに、回線の接続を管理するサーバセンタと、前記発信者の保証金を保持する最安回線交換機口座と、通話接続情報と前記発信者への課金を管理するICコンピュータセンタとを有するシステムとし、
上記最安回線交換機口座内の上記保証金が、通話料金を下回ったか否かを判別する保証金判別手段と、
上記最安回線交換機口座内の上記保証金が、通話料金を下回った場合に、上記サーバセンタに対して、回線使用中止のコマンドを送信する使用禁止コマンド送信手段と、
前記最安回線交換機からの接続があると、回線接続を禁止する処理を行う回線接続禁止処理手段と、
を備えることを特徴とする請求項2または3記載の電話回線接続システム。 - 前記最安回線交換機口座は、前もって、前記保証金のための金額を支払うプリペイド方式、あるいは通話料金の支払い請求に基づいて請求額を支払う後払い方式により、前記保証金を保持することを特徴とする請求項4記載の電話回線接続システム。
- コンピュータに読み込み可能なプログラムであって、
携帯電話の発信ボタンのオンを検知する発信検知ステップと、
上記発信ボタンのオンをトリガにして、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機の電話番号のデータを読み出す電話番号読み出しステップと、
上記最安回線交換機の電話番号のデータを送信する電話番号データ送信ステップと、
を含むことを特徴とする電話回線接続用プログラム。 - 前記電話番号読み出しステップは、発信者が使用する携帯電話との間で通信可能な基地局と接続している発信者加入側交換機から、最も安価な通話料となるルートで通話可能とする最安回線交換機に回線を接続する国際交換機へと回線を接続するための国際交換機接続用データを読み出し、前記電話番号データ送信ステップは、上記国際交換機接続用データを送信することを特徴とする請求項6記載の電話回線接続用プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002257477A JP2004096597A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002257477A JP2004096597A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004096597A true JP2004096597A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32062368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002257477A Pending JP2004096597A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004096597A (ja) |
-
2002
- 2002-09-03 JP JP2002257477A patent/JP2004096597A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101543035B (zh) | 通信网络订阅控制 | |
ES2237791T3 (es) | Procedimiento y dispositivo de prestacion de servicio de telecomunicaciones de prepago. | |
US6377938B1 (en) | Real time subscriber billing system and method | |
US7945033B2 (en) | Prepaid calling time processing: a method and apparatus for processing pre-paid calling time in a telephone communication system | |
JP2004505341A (ja) | 無線装置内の複数の仮想ウオレット | |
US6122355A (en) | Method and apparatus for portable pay phone | |
JP2003518304A (ja) | 移動端末機を用いた商品の選択と支払いのための方法 | |
CA2430345A1 (en) | Professional services billing personal identification number | |
KR101101173B1 (ko) | 계좌를 이용한 결제 중계 방법 | |
KR100405594B1 (ko) | 인터넷폰 사용요금 징수장치 및 방법 | |
WO1999025106A2 (en) | Method and apparatus for providing prepaid telephone service over a computer network | |
US7424100B2 (en) | Prepaid telephony system and method of activating a prepaid telephony account | |
CA2350995A1 (en) | Method for providing alternate prepaid billing service | |
US20030012345A1 (en) | Method and apparatus for improved calling access | |
KR100393752B1 (ko) | 선불제 통신카드를 이용한 후불제 과금 시스템 | |
JP2001119502A (ja) | 課金システム | |
JP2004096597A (ja) | 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム | |
JP2000013538A (ja) | 通信システム | |
US20030130946A1 (en) | Configuration and method for debiting charges | |
KR100404901B1 (ko) | 선불제 통화시간 또는 유니트를 이용한 후불제 과금 방법 | |
KR100362428B1 (ko) | 인터넷망에 연결된 게이트웨이와 사용자번호를 이용하여시내접속비용 및 동일착신 요금방식으로시외/이동/국제전화통화 하기 위한 장치 및 제어방법 | |
JP3352637B2 (ja) | 通信制御システム及び通信制御方法 | |
KR100648066B1 (ko) | 공중 전화기를 이용한 이동통신 선불 요금 충전 시스템 및방법 | |
KR101111298B1 (ko) | 무선요금 처리 서버와 무선요금 정산처리 서버 | |
JP2004165871A (ja) | 電話回線接続用端末、電話回線接続システム並びに電話回線接続用プログラム |