JP2004164386A - 交通状況予測方法、装置、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】交通状況データサンプリング部13は、交通情報蓄積部12に蓄積されている過去の各時刻における交通状況データを学習用データとして交通情報解析部14に送る際に、当該時刻の交通状況データだけでなく、その時刻の前後の時刻における交通状況データも交通情報蓄積部12から取り出し、当該時刻の交通状況データ標本として交通情報解析部14に入力する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は交通情報システムに関し、特に交通状況予測方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の交通状況予測方法および交通状況予測装置においては、一定期間の過去の交通状況に関する情報を蓄積する交通情報蓄積部と、蓄積された交通情報を解析し、所定の予測手法およびデータマイニング手法に準じて将来の交通状況を予測するためのルールを作成する交通状況予測部に相当するものをその構成要素とするものが一般的である。
【0003】
たとえば決定木を利用した交通状況予測手法として、特許文献1では、蓄積された過去の各時刻における交通情報をトレーニングデータとして、交通状況を決定する属性情報と予測対象である交通状況に関するルールを情報エントロピーに基づく手法で確定および分類し、それに基づき交通状況を予測するための決定木を作成し、作成された決定木に従って将来の交通状況を予測する。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−222484号公報
【非特許文献1】
電子情報通信学会論文誌vol.J82−B No.11 p1993−2001「事例ベースによる交通渋滞予測手法」
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、蓄積された過去の交通情報を統計的に分類・解析して将来の交通状況を予測する手法(例えば、非特許文献1)においては、交通情報を分類する属性として、交通情報が観測された日の曜日や時刻を用いる場合が多いが、予測精度を増すために分類の条件を細分化すると、細分化した条件を満たす交通情報の標本事例が少なくなり、統計処理に必要な標本数を確保できなくなるという問題があった。例えば5分間隔で観測される1年365日分の交通情報を、曜日と5分毎の時刻で分類すると、一つの属性には高々52個の交通情報標本しか該当しない。また、統計的手法による交通予測手法において、観測された交通情報標本をそのまま扱おうとすると、個々の道路のその日の個別事情、たとえば突発的な事故の発生や豪雨などの異常気象に伴う交通規制により、渋滞の発生・消滅時刻の変動や旅行時間のピーク時刻のズレといった、交通情報に含まれる時間的な揺らぎによる予測誤差が生じてしまうといった問題があった。
【0006】
本発明の目的は、予測のための分類条件を細分化した場合でも統計処理に必要十分な数の交通状況データ標本を確保し、かつ交通情報に含まれる時間的揺らぎを考慮した予測精度の高い交通状況予測方法、装置、プログラム、および記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、交通情報解析手段が過去の各時刻における交通状況を入力するにあたって、過去から現在までの交通状況を蓄積している交通情報蓄積手段から、当該時刻に対して、指定されたゼロまたは1つまたは複数時刻手前の時刻から、指定されたゼロまたは1つまたは複数時刻後の時刻までの複数の交通状況を取り出し、当該時刻における交通状況データ標本として交通情報解析手段に入力するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は本発明の一実施形態の交通状況予測装置の構成図、図2はその全体の処理を示すフローチャートである。
【0010】
交通状況予測装置1は交通情報収集部11と交通情報蓄積部12と交通状況データサンプリング部13と交通情報解析部14と交通状況予測用データベース15と交通状況予測部16を有する。
【0011】
交通情報収集部11はATIS(Advanced Traffic Information Service)やVICS(Vehicle Information and Communication Service)等の道路交通情報センタ2から配信されたリアルタイム交通情報を受信し(ステップ21)、交通情報蓄積部12に蓄積する(ステップ22)。このようにして、過去から現在までの各時刻における交通状況データが交通情報蓄積部12に蓄積されていく。交通状況データサンプリング部13は、交通情報蓄積部12に蓄積されている過去の各時刻における交通状況データを学習用データとして交通情報解析部14に送る際に、当該時刻の交通状況データだけでなく、その時刻の前後の時刻における交通状況データも交通情報蓄積部12から取り出し、当該時刻の交通状況データ標本として交通情報解析部14に入力する(ステップ23)。
【0012】
ここで、交通状況データとして道路リンクのリンク時間を例に、交通状況データサンプリング部13の処理を図3により説明する。いま、観測された各時刻における交通状況データ標本が図3の左側のようなものであったとする。すなわち時刻T(i−1),T(i),T(i+1)におけるリンク旅行時間の値がそれぞれA(i−1),A(i),A(i+1)の場合、学習用データとして当該時刻のデータに加えて、当該時刻の一つ隣に前後する時刻のデータを加える場合は、図3の右側のように、時刻T(i)の交通状況データ標本としてA(i)にA(i−1),A(i+1)を追加する。同様に、時刻T(i−1)における交通状況データ標本は、A(i−2),A(i−1),A(i)、時刻T(i+1)における交通状況データ標本は、A(i),A(i+1),A(i+2)となる。
【0013】
交通情報解析部14は交通状況データサンプリング部13から交通状況標本データを入力し、これを解析することで、将来の交通状況を予測するための交通状況予測用データベース15を作成する(ステップ24)。交通状況予測部16は、交通情報収集部11から送られてくる現在の交通状況と、交通状況予測用データベース15からの情報をもとに、予測交通情報を作成し、これを外部に出力する(ステップ25)。
【0014】
なお、図2に示した交通状況予測装置の処理は専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、CD−ROM等の記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク装置等の記憶装置を指す。さらに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、インターネットを介してプログラムを送信する場合のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体もしくは伝送波)、その場合のサーバとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含む。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、予測のための分類条件を細分化した場合でも統計処理に必要十分な数の交通状況データ標本を確保し、かつ交通情報に含まれる時間的揺らぎを考慮した予測精度の高い交通状況の予測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の交通状況予測装置のブロック図である。
【図2】図1の交通状況予測装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】学習データとして入力する交通状況データ標本の例を示す図である。
【符号の説明】
1 交通状況予測装置
2 道路交通情報センタ
11 交通情報収集部
12 交通情報蓄積部
13 交通状況データサンプリング部
14 交通情報解析部
15 交通状況予測用データベース
16 交通状況予測部
21〜25 ステップ
Claims (4)
- 現在および過去の交通状況に基づき、将来の交通状況を予測する交通状況予測方法であって、予測のための学習データとして、道路リンク毎の過去の各時刻における交通状況データを入力し、交通状況を予測する交通状況予測方法において、
交通情報解析手段が過去の各時刻における交通状況を入力するにあたって、過去から現在までの交通状況を蓄積している交通情報蓄積手段から、当該時刻に対して、指定されたゼロまたは1つまたは複数時刻手前の時刻から、指定されたゼロまたは1つまたは複数時刻後の時刻までの複数の交通状況を取り出し、当該時刻における交通状況標本として前記交通情報解析手段に入力することを特徴とする交通状況予測方法。 - 現在および過去の交通状況に基づき、将来の交通状況を予測する交通状況予測装置であって、現在の交通状況と、予測のための学習データとして、交通情報蓄積手段に蓄積されている、道路リンク毎の過去の各時刻における交通状況とから交通状況を予測し、予測交通情報を出力する交通状況予測手段を有する交通状況予測装置において、
交通情報解析手段が過去の各時刻における交通状況を入力するにあたって、前記交通情報蓄積手段から、当該時刻に対して、指定されたゼロまたは1つまたは複数時刻手前の時刻から、指定されたゼロまたは1つまたは複数時刻後の時刻までの複数の交通状況を取り出し、当該時刻における交通状況標本として前記交通情報解析手段に入力する手段を有することを特徴とする交通状況予測装置。 - 現在および過去の交通状況に基づき、将来の交通状況を予測する交通状況予測方法をコンピュータに実行させるための交通状況予測プログラムであって、
交通情報をリアルタイムに収集する手順と、
収集された交通情報を交通情報蓄積手段に蓄積する手順と、
交通情報解析手段が過去の各時刻における交通状況を入力するにあたって、前記交通情報蓄積手段から、当該時刻に対して、指定されたゼロまたは1つまたは複数時刻手前の時刻から、指定されたゼロまたは1つまたは複数時刻後の時刻までの複数の交通状況を取り出し、当該時刻における交通状況データ標本として前記交通情報解析手段に入力する手順と、
前記交通状況データ標本を解析することで、将来の交通状況を予測するための交通状況予測用データベースを作成する手順と、
収集された現在の交通状況と、前記交通状況予測用データベースからの情報をもとに予測交通情報を作成し、出力する手順を有する交通状況予測プログラム。 - 請求項3に記載の交通状況予測プログラムを記録した、コンピュータで読取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
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JP2002330595A JP2004164386A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | 交通状況予測方法、装置、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002330595A JP2004164386A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | 交通状況予測方法、装置、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=32808249
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JP2002330595A Pending JP2004164386A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | 交通状況予測方法、装置、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004164386A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102622880A (zh) * | 2012-01-09 | 2012-08-01 | 北京捷易联科技有限公司 | 一种交通信息数据修复方法及装置 |
CN106846816A (zh) * | 2017-04-12 | 2017-06-13 | 山东理工大学 | 一种基于深度学习的离散化交通状态判别方法 |
WO2021012342A1 (en) * | 2019-07-23 | 2021-01-28 | Beijing Didi Infinity Technology And Development Co., Ltd. | Systems and methods for traffic prediction |
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2002
- 2002-11-14 JP JP2002330595A patent/JP2004164386A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106846816B (zh) * | 2017-04-12 | 2019-09-17 | 山东理工大学 | 一种基于深度学习的离散化交通状态判别方法 |
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