JP2004164235A - リモートメンテナンス装置及びその制御方法、ネットワーク接続可能な電子機器及びその制御方法、リモートメンテナンスシステム、制御プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワーク上の機器に対して容易にバージョンアップソフトウェアの取り込みや実行が可能となるようにする。
【解決手段】テレビ100は、放送波により機器識別情報及びソフトウェアデータを受信可能な受信手段と、チューナ1300やVCR1400等の周辺機器の機器識別情報を取得する取得手段と、上記放送波により受信した機器識別情報と上記各周辺機器の機器識別情報とを比較して、当該比較結果に応じて上記受信したソフトウェアデータを送信する送信制御手段とを備えている。また、周辺機器は、上記テレビ100からの要求に応じて自機の機器識別情報を送信する送信手段と、上記テレビ100が放送波により受信したソフトウェアをネットワークを介して受信した場合に、現行のソフトウェアデータを当該受信したソフトウェアデータに書き換える書き換え手段とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】テレビ100は、放送波により機器識別情報及びソフトウェアデータを受信可能な受信手段と、チューナ1300やVCR1400等の周辺機器の機器識別情報を取得する取得手段と、上記放送波により受信した機器識別情報と上記各周辺機器の機器識別情報とを比較して、当該比較結果に応じて上記受信したソフトウェアデータを送信する送信制御手段とを備えている。また、周辺機器は、上記テレビ100からの要求に応じて自機の機器識別情報を送信する送信手段と、上記テレビ100が放送波により受信したソフトウェアをネットワークを介して受信した場合に、現行のソフトウェアデータを当該受信したソフトウェアデータに書き換える書き換え手段とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リモートメンテナンス装置及びその制御方法、ネットワーク接続可能な電子機器及びその制御方法、リモートメンテナンスシステム、制御プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に係り、例えば、デジタル放送によりソフトウェアの修正、追加、入れ替え等を行うことができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、多くの電子機器はその中にマイクロプロセッサ(MPU)を有し、それに対するソフトウェアによって、種々のデータ処理、ハードウェア制御を施し、様々な機能を実現している。
【0003】
パーソナルコンピュータは、これらの理解しやすい例であり、オペレーティングシステム(OS)と呼ばれるソフトウェアにより、ハードディスクドライブ装置(HDD)を制御し、計算結果であるデータの保存や、呼び出しの機能を実現している。また、別のアプリケーションソフトウェアを追加することにより、ワードプロセッサや表計算といった機能も実現されている。
【0004】
そして、これらのソフトウェアは、ソフトウェアモジュールの追加やソフトウェアそのものの入れ替え、といったバージョンアップにより、機能の追加やバグの修正が行われている。
【0005】
このバージョンアップに必要なソフトウェアは、フレキシブルディスクやCD−ROM等のメディアの配布により提供されたり、インターネット等を通じてサーバよりダウンロードすることにより提供されたりしている。一般的に、これらのバージョンアップソフトウェアは実行形式のプログラムの構成となっており、ユーザはこれをパーソナルコンピュータ上で実行することにより、所望のアップデートを行っている。
【0006】
さらに、デジタル放送を受信可能なデジタルTV受像器やセットトップボックス(STB)等では、放送波によりバージョンアップソフトウェアを配信し、それを受信したデジタルTVやSTBが自動的にモジュールの追加、入れ替えを行うことにより、ユーザの介在を必要とせず、アップデートをすることが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、動画データ、音声データといったリアルタイム性が要求されるデータと、静止画データ、制御データといった転送の信頼性が要求されるデータとを、混在した状態で転送することが可能な高速デジタル通信技術が実現されている。そして、これらの通信技術を使用して、従来は、単独で或いは機器独自の接続によって動作していた家庭内のオーディオ・ビジュアル(AV)機器や家電機器を、一つのネットワークに接続する要求が高まり、実現されている。
【0008】
この家庭内ネットワークには、先述のテレビ受像器やSTB、ビデオカセットレコーダ(VCR)、チューナ、ステレオセット等のAV機器、或いは、冷蔵庫、扇風機、エアコン等の家電製品等も接続可能であり、一般的な使用方法としては、表示器を有するテレビがユーザインタフェースの役割を果たし、接続された周辺機器の操作画面をテレビ画面上に表示し、テレビのリモコン装置によってユーザが操作を入力し、その操作に基づいて、テレビが周辺機器を制御する、といったものが考えられる。ユーザは、テレビに対する操作のみで、すべての周辺機器の操作・制御が可能となる、というメリットを受けることができる。
【0009】
ここで、家庭内ネットワークに接続されるほとんどの機器は、先述のように、その中にマイクロプロセッサ(MPU)を有し、それに対するソフトウェアによって、種々のデータ処理、ハードウェア制御を施し、様々な機能を実現している。したがって、ソフトウェアのバージョンアップにより、機能の追加やバグの修正を行うことが望まれる。
【0010】
しかしながら、一般的な家電機器は、フレキシブルディスクやCD−ROM等の読み取り装置を有していないうえ、表示器、キーボード等も有していないため、バージョンアップソフトウェアの取り込みや実行が困難である。
【0011】
また、フレキシブルディスクやCD−ROM等の読み取り装置、表示器、キーボード等を装備することは、コストアップにつながるうえ、機器の大きさ、重量の増大を招いてしまう。
【0012】
特開平11−102287号公報には、放送波でのバージョンアップソフトウェアの配信による自動バージョンアップに関する技術が開示されているが、これはデジタル放送を受信可能なデジタルTV受像器やSTB等の限られた機器のみで可能である。
【0013】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、フレキシブルディスクやCD−ROM等の読み取り装置、表示器、キーボード等を有していない機器に対しても、容易にバージョンアップソフトウェアの取り込みや実行を可能にすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明のリモートメンテナンス装置は、ネットワークに接続可能なリモートメンテナンス装置であって、無線通信により機器識別情報及びソフトウェアデータを受信可能な受信手段と、上記無線通信により受信したソフトウェアデータを上記ネットワークに送信可能とした送信制御手段とを備えた点に特徴を有する。
【0015】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記ネットワーク上に接続された周辺機器の機器識別情報を上記ネットワークを介して取得する取得手段を備え、上記送信制御手段は、上記無線通信により受信した機器識別情報と上記周辺機器の機器識別情報とを比較して、当該比較結果に応じて上記受信したソフトウェアデータを送信する点にある。
【0016】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記無線通信にはソフトウェアデータ識別情報が更に含まれている点にある。
【0017】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記ネットワーク上に接続された周辺機器のソフトウェアデータ識別情報を取得する取得手段を備え、上記送信制御手段は、上記無線通信により受信したソフトウェアデータ識別情報と上記取得した周辺機器のソフトウェアデータ識別情報とを更に比較して、当該比較の結果に応じて上記受信したソフトウェアデータを送信する点にある。
【0018】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、複数のネットワークに接続可能とした点にある。
【0019】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記無線通信にはネットワーク識別情報が更に含まれている点にある。
【0020】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記送信制御手段は、上記無線通信により受信したネットワーク識別情報に従って上記複数のネットワークの中の一つを選択し、当該選択したネットワークに上記受信した機器識別情報及びソフトウェアデータを送信する点にある。
【0021】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記無線通信は放送波によるものである点にある。
【0022】
本発明のネットワーク接続可能な電子機器は、ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器であって、自機の機器識別情報を格納する機器識別情報記憶手段と、上記ネットワーク上からの要求に応じて上記自機の機器識別情報を送信する送信手段と、上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える書き換え手段とを備えた点に特徴を有する。
【0023】
また、本発明のネットワーク接続可能な電子機器の他の特徴とするところは、自機のソフトウェアデータ識別情報を格納するソフトウェアデータ識別情報記憶手段と、上記ネットワーク上からの要求に応じて上記ソフトウェアデータ識別情報を送信する送信手段とを更に備えた点にある。
【0024】
本発明の別のネットワーク接続可能な電子機器は、ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器であって、自機の機器識別情報を格納する機器識別情報記憶手段と、上記ネットワークを介して機器識別情報及びソフトウェアデータを受信する受信手段と、上記受信した機器識別情報と上記自機の機器識別情報とを比較して、当該比較の結果に応じて上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える書き換え手段とを備えた点に特徴を有する。
【0025】
また、本発明の別のネットワーク接続可能な電子機器の他の特徴とするところは、自機のソフトウェアデータ識別情報を格納するソフトウェアデータ識別情報記憶手段と、上記ネットワークを介してソフトウェアデータ識別情報を受信する受信手段とを備え、上記書き換え手段は、上記受信したソフトウェアデータ識別情報と上記自機のソフトウェア識別情報とを更に比較して、当該比較の結果に応じて上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える点にある。
【0026】
本発明のリモートメンテナンスシステムは、上記記載のリモートメンテナンス装置と、上記記載のネットワーク接続可能な電子機器とを備えた点に特徴を有する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明のリモートメンテナンス装置及びその制御方法、ネットワーク接続可能な電子機器及びその制御方法、リモートメンテナンスシステム、制御プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体実施の形態について説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
本発明を適用した第1の実施の形態であるところのリモートメンテナンスシステムを説明する。図1は、第1の実施の形態のリモートメンテナンスシステムの主要部の構成を示すブロック図である。
【0029】
同図において、1000はデジタルTV放送の受信が可能なテレビである。テレビ1000において、1010はチューナ部であり、アンテナ1020からの信号を受信し、入力された信号に対して、復調、誤り訂正等を行い、トランスポートストリーム(TS)データを生成し、デマルチプレクサ1030に出力する。
【0030】
1030はデマルチプレクサであり、入力されたTSデータに時分割多重されている映像、音声データ、EPG(電子番組ガイド)データ、バージョンアップソフトウェア等を分離する。図示しないリモコンや操作部の操作により選択されたチャンネルの映像/音声データは、デマルチプレクサ1030により分離される。
【0031】
デマルチプレクサ1030で分離された映像データは、ビデオデコーダ1040へ送られて復号化され、画像合成部1050に送られる。
【0032】
また、デマルチプレクサ1030で分離された音声データは、音声デコーダ1060へ送られて復号化され、音声合成部1170に送られる。
【0033】
また、デマルチプレクサ1030で分離されたEPGデータは、EPGデコーダ1080に出力され、EPGデコーダ1080は、EPGデータに含まれるSDT、EIT、TDT等のデータを解析し、現在時刻、チャンネル名、チャンネル番号、各チャンネルに含まれる番組の番組名、その開始時刻、ジャンル、番組内容の説明等の情報を取得する。そして、EPGデコーダ1080は、これらの取得した情報をEPG画面構成部1090に出力し、EPG画面構成部1090は、EPGデコーダ1080より入力された情報に基づいて、EPG画面を構成し画像合成部1050へ出力する。
【0034】
また、デマルチプレクサ1030で分離されたバージョンアップソフトウェアはメモリ1110に記憶される。
【0035】
1150はIEEE1394−1995規格(以降、1394シリアルバス)に準拠した1394I/F部である。1160はデコーダであり、1394I/F部1150よりアイソクロナス転送データ(動画、音声等のストリームデータ)を受信し、映像データと音声データとに分離し、各々のストリームデータを復号化する。デコーダ1160で復号化された映像データは画像合成部1050に送られ、音声データは音声合成部1070に送られる。
【0036】
1050は画像合成部であり、ビデオデコーダ1040で復号化された映像データと、EPG画面構成部1090で構成されたEPG画面と、デコーダ1160で復号化された映像データとを、適宜合成或いは切り替えて、出力する。1210は表示部であり、画像合成部1050で合成された画像を表示する。
【0037】
1070は音声合成部であり、音声デコーダ1060で復号化された音声データと、デコーダ1060で復号化された音声データとを適宜合成或いは切り替えて、出力する。1200は音声出力部であり、D/A変換器、増幅器、スピーカ等より構成され、音声合成部1070の出力音声を音声として出力する。
【0038】
1250はリモコン信号受信部であり、図示しないリモコンより送信された赤外線を受信/デコードし、ユーザがリモコンで操作したキーのキーコードを出力する。
【0039】
1270はシステム制御部であり、プログラムメモリ1280内に格納されたプログラムに従って、テレビ1000内の各部を統合的に制御する。また、プログラムメモリ1280内には、システム制御部1270が実行するソフトウェアプログラムとともに、テレビ1000のメーカID、モデルID、及びプログラムのバージョン番号を格納している。
【0040】
また、同図において、1300はデジタルTV放送を受信するチューナである。チューナ1300において、1310はチューナ部であり、アンテナ1320からの信号を受信し、入力された信号に対して、復調、誤り訂正等を行い、TSデータを生成し、デマルチプレクサ1330に出力する。
【0041】
1330はデマルチプレクサであり、入力されたTSデータに時分割多重されている複数チャンネルの映像、音声データより、所望の映像、音声データを取り出し再びTSとして出力する。
【0042】
1350は1394I/F部であり、テレビ1000内の1394I/F部1150と同様である。デマルチプレクサ1330より出力されるTSデータは、アイソクロナス転送データとして、1394I/F部1350を通じて外部に出力される。
【0043】
1370は制御部であり、プログラムメモリ1380内に格納されたプログラムに従って、チューナ1300内の各部を統合的に制御する。また、プログラムメモリ1380内には、制御部1370が実行するソフトウェアプログラムとともに、チューナ1300のメーカID、モデルID、及びプログラムのバージョン番号を格納している。
【0044】
また、同図において、1400はビデオカセットレコーダ(VCR)である。ビデオカセットレコーダ1400において、1440はVTR部であり、ビデオテープの走行系機構部、該機構制御部、ビデオ信号の変復調部等より構成されており、カセットテープにストリームデータを記録/再生する。
【0045】
1450は1394I/F部であり、テレビ1000内の1394I/F部1150、チューナ1300内の1394I/F部1350と同様である。VTR部1440でカセットテープより再生されたストリームデータは、1394I/F部1450を通じて外部へ出力される。また、1394I/F部1450を通じて入力されたストリームデータは、VTR部1440でカセットテープに記録可能となっている。
【0046】
1470は制御部であり、プログラムメモリ1480内に格納されたプログラムに従って、VCR1400内の各部を統合的に制御する。また、プログラムメモリ1480内には、制御部1470が実行するソフトウェアプログラムとともに、VCR1400のメーカID、モデルID、及びプログラムのバージョン番号を格納している。
【0047】
以上説明したテレビ1000とチューナ1300とVCR1400は、1394シリアルバス1500を介して接続されている。なお、本実施の形態においては、テレビ1000が本発明でいうリモートメンテナンス装置に相当し、チューナ1300やVCR1400が本発明でいう電子機器に相当する。
【0048】
以下に1394シリアルバスの基本的な機能について説明する。IEEE1394シリアルバスの詳細は、アメリカ電子電機学会(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)から発行されている「IEEE Standard for a High Performance Serial Bus」を参照されたい。
【0049】
1394シリアルバスは、自由度の高い接続方式、自動設定、リアルタイム転送等の特長を有している。また、自動設定の機能を有しており、ノード(1394シリアルバスに接続された機器のこと)の電源がON/OFFされた場合や、新たなノードが接続された場合、それを検知し、自動的にバスリセットを行う。そして、バスリセット後にトポロジの認識と各ノードへのID、の割り当てを自動的に行う。
【0050】
データ転送モードには、コマンド等の制御信号、ファイルデータ等の転送に適するアシンクロナス転送と、動画データや音声データ等の時間的に連続性を持つデータの転送に適したアイソクロナス転送の2つの転送モードを有している。
【0051】
1394シリアルバスは、およそ図2に示すような階層構造で構成される。物理層501は、ケーブル/コネクタの機械的/電気的仕様、入出力信号の符号/復号化、またバスの初期化、バス使用権の調停等を行う。リンク層505は、物理層501とトランザクション層510間で、パケットデータの送受信を実現するためのサービスを提供する。トランザクション層510は、リンク層505とアプリケーション等の上位層間で、read、write、lockの3種類のアシンクロナス転送を実現するためのサービスを提供する。1394シリアルバスには、バス・マネージャとアイソクロナス・リソース・マネージャ(IRM)の2つのバス管理ノードが存在する。これらは同一ノードであってもよい。バス管理層515は、ノード制御、アイソクロナス・リソース管理、バス管理を行う。ノード制御は1394シリアルバスの各ノードに存在し、IEEE1212規格で規定されるcontrol status register(CSR)を備え、ノード間でのアシンクロナス転送の管理を行う。アイソクロナス・リソース管理は、IRMであるノードによってのみ行なわれ、アイソクロナス転送を行おうとするノードに対しチャンネル番号と帯域を与え、該アイソクロナス転送に使用するチャンネル番号と保証された帯域を確保する。バス管理は、バス・マネージャ・ノードによってのみ行なわれ、接続情報の管理(トポロジーマップの作成)、速度情報の管理(速度マップの作成)、電源管理等を行う。
【0052】
Function Control Protocol(FCP)520は、アシンクロナス転送を使用してコマンド・フレーム、レスポンス・フレームと呼ぶ512byte以下のデータの送受信を行い、ノード間での制御を可能とする。コマンド・フレームは、制御ノードから被制御ノードのコマンド・レジスタへ書き込まれるデータである。レスポンス・フレームは、コマンド・フレームの応答として、被制御ノードから制御ノードのレスポンス・レジスタへ書き込まれるデータである。この様子を図3に示す。また、FCPで使用するアシンクロナス転送パケットの構造を図4に示す。該パケットのデータ部にコマンド・フレーム・データ或いはレスポンス・フレーム・データが書かれる。
【0053】
AV/C command set525は、FCPの上位層であり、コマンド・フレーム、レスポンス・フレームに、AV/Cアイソクロナス転送のコネクション制御と、テレビ、モニタ、VCRといった、いわゆるAV機器の制御コマンドを適用するものである。AV/C command set525のコマンド・フレームの構造を図5に、レスポンス・フレームの構造を図6に示す。制御コマンドの内容は、図5におけるopcode及びsubfunctionによって区別される。図7、図8、図9にこうしたコマンドの中で、VCRで使用されるVCR subunit command setの一部を示す。通常の制御に必要な再生、記録、停止、巻き戻し、早送り等が定義されている。
【0054】
図10に、本実施の形態において、放送局より放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの一例を示す。同図において、table_idは当該送信データがバージョンアップソフトウェアであることを識別するためのものであり、デマルチプレクサ1030は、TSデータ内の各パケットにおいて、table_idがバージョンアップソフトウェアであることを示すものは、該データをTSデータより分離し、メモリ1110に記憶する。
【0055】
maker_idは、メーカを識別するためのものである。model_idは、装置のモデルを識別するためのものである。なお、本実施の形態においては、これらmaker_id、model_idが本発明でいう機器識別情報に相当する。
【0056】
target_versionは、アップデート対象となるソフトウェアのバージョン番号を示すものである。なお、本実施の形態においては、このtarget_versionが本発明でいうソフトウェアデータ識別情報に相当する。
【0057】
new_versionは、当該バージョンアップソフトウェアのバージョン番号を示すものである。data_sizeは、続くdata項目の大きさを示すものである。dataには、バージョンアップソフトウェアのプログラムコードそのものが配置されている。
【0058】
また、その他に、バージョンアップが指定されたバージョン以前、或いは以降が対象であるか、また、指定されたバージョンのみが対象であるかを示す。version_indicator、バージョンアップ終了後に装置の再起動が必要であるか否かを示すreboot、既存モジュールの書き換えであるのか、追加であるのかを示すadd_on、伝送エラーのチェックを目的としたCRC、といった項目を含んでいるが、説明上では簡略化のために省略する。
【0059】
以下、図11、12のフローチャートを参照して、第1の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作について説明する。まず、デマルチプレクサ1030は、放送波により伝送されたTSデータ内のバージョンアップソフトウェアを分離し、メモリ1110に記憶する(ステップS100、S110)。
【0060】
次に、プログラムメモリ1280内のメーカIDと、メモリ1110内のmaker_idとを比較し(ステップS120)、一致しなければ、図12のフローチャートに示す処理(以下、処理▲2▼)へ移行する。
【0061】
一致した場合は、プログラムメモリ1280内のモデルIDと、メモリ1110内のmodel_idとを比較し(ステップS130)、一致しなければ処理▲2▼へ移行する。
【0062】
一致した場合は、プログラムメモリ1280内のプログラムのバージョン番号と、メモリ1110内のtarget_versionとを比較し(ステップS140)、一致しなければ処理▲2▼へ移行する。
【0063】
一致した場合は、プログラムメモリ1280内のソフトウェアプログラムを、メモリ1110内のdataに配置してあるプログラムコードへアップデートし(ステップS150)、プログラムメモリ1280内のプログラムのバージョン番号をメモリ1110内のtarget_versionに書き換え(ステップS160)、その後、処理▲2▼へ移行する。
【0064】
図12のフローチャートに示すように、処理▲2▼においては、まず、1394シリアルバスに接続されている機器、例えばこの場合チューナ1300とする、よりメーカIDを読み出し(ステップS200)、メモリ1110内のmaker_idとを比較し(ステップS210)、一致しなければステップS280へ移行する。
【0065】
一致した場合は、同じくチューナ1300よりモデルIDを読み出し(ステップS220)、メモリ1110内のmodel_idとを比較し(ステップS230)、一致しなければステップS280へ移行する。
【0066】
一致した場合は、同じくチューナ1300よりソフトウェアバージョン番号を読み出し(ステップS240)、メモリ1110内のtarget_versionと比較し(ステップS250)、一致しなければステップS280へ移行する。
【0067】
一致した場合は、同じくチューナ1300に、メモリ1110内のdataに配置してあるプログラムコードと、プログラムメモリ1110内のtarget_versionとを書き込む(ステップS260、S270)。
【0068】
そして、ステップS280では、1394シリアルバスに接続されているすべての機器に対して処理▲2▼を実行した場合は処理を終了し、そうでない場合は、1394シリアルバス上の他の機器に対して処理▲2▼を実行する。
【0069】
この場合、VCR1400に対してはまだ処理▲2▼を実行していないため、VCR1400に対して、ステップS200からの一連の処理を行う。そしてVCR1400に対して、処理▲2▼に含まれる一連の処理を終了すると、1394シリアルバスに接続されているすべての機器に対して処理▲2▼を実行したことになるため、一連の処理を終了する。
【0070】
次に、テレビ1000が図12のフローチャートに示す処理▲2▼を実行中の、チューナ1300、VCR1400の動作を説明する。まず、テレビ1000の1394シリアルバスを通じての、メーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号の読み出しに対しては、それぞれプログラムメモリ1380、1480より対応する値を読み出し、1394シリアルバスを通じてテレビ1000に通知する。
【0071】
メーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号の読み出しであることは、例えば下記のように、各値とアドレスを予め対応付けておくことで可能である。
メーカID : FFFF FF00 0000 h
モデルID : FFFF FF00 0010 h
バージョン番号: FFFF FF00 0020 h
【0072】
上記の例のように対応付けておき、テレビ1000は、図12のフローチャートに示すステップS200におけるメーカIDの読み出し時は、アドレスFFFF FF00 0000 hに対するリード動作を、ステップS220におけるモデルIDの読み出し時は、アドレスFFFF FF00 0010 hに対するリード動作を、ステップS240におけるソフトウェアバージョン番号の読み出し時は、アドレスFFFF FF00 0020
hに対するリード動作を行う。
【0073】
そして、チューナ1300、VCR1400は、アドレスFFFF FF00 0000 hに対するリード動作があった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480よりメーカIDを読み出し、リード値として返信する。アドレスFFFF FF00 0010 hに対するリード動作があった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480よりモデルIDを読み出し、リード値として返信する。アドレスFFFF FF00 0020 hに対するリード動作があった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480よりソフトウェアバージョン番号の読み出し、リード値として返信する。
【0074】
以上述べたように、テレビ1000が1394シリアルバスで接続された機器よりメーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号を読み出すことが可能となる。
【0075】
次に、テレビ1000が、1394シリアルバスを通じて、メモリ1110内のdataに配置してあるプログラムコード、target_versionを書き込みに対しては、チューナ1300、VCR1400は、プログラムコードの書き込みがあった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480内のソフトウェアプログラムを、その書き込まれたデータを使用してアップデートする。
【0076】
target_versionの書き込みがあった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480内のソフトウェアバージョン番号を、書き込まれた値に置き換える。プログラムコード、target_versionを書き込みであることは、例えば下記のように、各値とアドレスを予め対応付けておくことで可能である。
バージョン番号 : FFFF FF00 0020 h
プログラムコード : FFFF FF00 0100 h
【0077】
上記の例のように対応付けておき、テレビ1000は、図12のフローチャートに示すステップS260におけるプログラムコードの書き込み時は、アドレスFFFF FF00 0100 hに対するライト動作を、ステップS270におけるtarget_versionの書き込み時は、アドレスFFFF FF00 0020 hに対するライト動作を行う。
【0078】
そして、チューナ1300、VCR1400は、アドレスFFFF FF00 0100 hに対するライト動作があった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480内のソフトウェアプログラムを、そのライトデータを使用してアップデートする。アドレスFFFF FF00 0020 hに対するライト動作があった場合は、プログラムメモリ1380、1480のソフトウェアバージョン番号を、ライトデータで置き換える。
【0079】
以上述べたように、テレビ1000が1394シリアルバスで接続された機器に対して、プログラムコードとtarget_versionとを書き込むことが可能となり、チューナ1300、VCR1400では、ソフトウェアプログラムのバージョンアップと、ソフトウェアバージョン番号の更新が可能となる。また、これら対応付けのために使用したアドレスは、図13に示すバージョンアップソフトウェアのように、放送局より放送波により送信されるデータに、maker_id_address、model_id_address、version_addressとして含めることでも、何ら問題はない。
【0080】
いま、テレビ1000、チューナ1300、VCR1400のそれぞれが、下記の表1に示すような値を持っているとする。
【0081】
【表1】
【0082】
そして、放送波によって、下記の表2に示すようなデータが転送されたとする。
【0083】
【表2】
【0084】
このデータは、メーカIDが1でモデルIDが1の装置、すなわちテレビ1000で、バージョンが2の内蔵プログラムを、dataに配置されているプログラムコードによって、バージョン3にアップデートすることを意味している。このデータを受信したテレビ1000は、ステップS100→S110→S120→S130→S140→S150→S160→S200(対チューナ1300)→S210→S200(対VCR1400)→S210、と動作し、結果として、テレビ1000のバージョンが2の内蔵プログラムがバージョン3にアップデートされ、テレビ1000内のプログラムメモリ1280内のソフトウェアバージョン番号が3に更新される。
【0085】
また、放送波によって、下記の表3に示すようなデータが転送されたとする。
【0086】
【表3】
【0087】
このデータは、メーカIDが3でモデルIDが1の装置、すなわちVCR1400で、バージョンが2の内蔵プログラムを、dataに配置されているプログラムコードによって、バージョン3にアップデートすることを意味している。このデータを受信したテレビ1000は、ステップS100→S110→S120→S200(対チューナ1300)→S210→S280→S200(対VCR1400)→S210→S220(対VCR1400)→S230→S240(対VCR1400)→S250→S260(対VCR1400)→S270(対VCR1400)→S280、と動作し、結果として、VCR1400のバージョンが2の内蔵プログラムがバージョン3にアップデートされ、VCR1400内のプログラムメモリ1480内のソフトウェアバージョン番号が3に更新される。
【0088】
また、図1において、1394シリアルバス1500にVCR1400と同型のVCRが接続されていた場合は、VCR1400とともに、同型のVCRの内蔵プログラムがアップデートされる。
【0089】
以上述べたように、家庭内ネットワークに接続され、MPUを有し、それに対するソフトウェアによって、種々のデータ処理、ハードウェア制御を施すことにより主種の機能を実現しているような機器(テレビ1000、チューナ1300、VCR1400)のソフトウェアのバージョンアップが可能となり、機能の追加やバグの修正を行うことが可能となる。このときに、無線通信によりデータを受信可能な装置は、家庭内ネットワークに接続される機器のたった1台でよく(テレビ1000)、他の装置とのデータ送受信のための手段は、家庭内ネットワーク上で制御、被制御のためにすでに有しているデータ送受信手段と共有が可能であり、家庭内ネットワーク全体のコスト、家庭内ネットワークを構成する装置の各々のコストの上昇を最小限にすることが可能である。さらに、バージョンアップソフトウェアを放送波で配信することにより、電話回線やインターネットといった通信回線上のトラフィックの問題を避けることが可能となる。
【0090】
(第2の実施の形態)
本発明を適用した第2の実施の形態であるところのリモートメンテナンスシステムを説明する。本実施の形態のリモートメンテナンスシステムの構成は、第1の実施の形態で説明したものと同様であり、以下では、異なる部分を中心に説明する。
【0091】
図14に、本実施の形態において、放送局より放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの一例を示す。同図においては、図10に示した例と比較して、if_idが付加されている。if_idは、バージョンアップの対象がいずれであるかを示しており、0の場合は当該データを受信した機器に対するアップデートを示し、1の場合は1394シリアルバスで接続された機器に対するアップデートであることを示している。
【0092】
以下、図15のフローチャートを参照して、第2の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作について説明する。なお、図11のフローチャートに示した処理と同様の処理には、同一のステップ番号を付す。
【0093】
まず、デマルチプレクサ1030は、放送波により伝送されたTSデータ内のバージョンアップソフトウェアを分離し、メモリ1110に記憶する(ステップS100、S110)。
【0094】
次に、メモリ1110内のif_idを調べ(ステップS115)、0の場合はステップS120へ移行する。1の場合はステップS300へ移行する。なお、ステップS120以降は、第1の実施の形態と同様であり、プログラムメモリ1280内のメーカIDとメモリ1110内のmaker_id(ステップS120)、プログラムメモリ1280内のモデルIDとメモリ1110内のmodel_id(ステップS130)、プログラムメモリ1110内のプログラムのバージョン番号とメモリ1110内のtarget_version(ステップS140)がすべて一致でなければ処理を終了し、すべて一致であった場合は、プログラムメモリ1280内のソフトウェアプログラムをメモリ1110内のdataに配置してあるプログラムコードへアップデートし(ステップS150)、プログラムメモリ1110内のプログラムのバージョン番号をメモリ1110内のtarget_versionに更新し(ステップS160)、処理を終了する。
【0095】
一方、ステップS300では、1394シリアルバスで接続された全機器に、メモリ1110内の内容、すなわち放送波により伝送されたバージョンアップソフトウェアの内容を送信する。ここで、ステップS100、S115でその役割を果たしたtable_id、if_idに関しては、送信する必要がないことはいうまでもない。
【0096】
ここではAV/Cコマンドを使用して、送信するものとする。図16には、図5に示したコマンド・フレームの各項目の一例を示す。CTSを0としAV/Cコマンドであることを示し、ctypeは制御を示すCONTROL(0x00)とし、subunit_typeを0x1F、subunit_IDを0x07としユニットコマンドであることを示し、opcodeをここではVerUPと定義し、operandにバージョンアップソフトウェア情報が格納されていることを示している。
【0097】
次に、第2の実施の形態におけるチューナ1300、VCR1400の動作を説明する。図15のフローチャートに示したステップS300において送信したAV/Cコマンドを受信したチューナ1300、VCR1400は、プログラムメモリ1380、1480内のメーカIDとAV/Cコマンド内のmaker_idが一致し、プログラムメモリ1380、1480内のモデルIDとAV/Cコマンド内のmodel_idも一致し、プログラムAV/Cコマンド内のプログラムのバージョン番号とAV/Cコマンド内のtarget_versionも一致した場合、プログラムメモリ1380、1480内のソフトウェアプログラムをAV/Cコマンド内のdataに配置してあるプログラムコードへアップデートする。その後、チューナ1300、VCR1400は、プログラムAV/Cコマンド内のプログラムのバージョン番号をAV/Cコマンド内のtarget_versionに更新する。
【0098】
いま、テレビ1000、チューナ1300、VCR1400のそれぞれが、上記の表1に示すような値を持っているとする。
【0099】
そして、放送波によって、下記の表4に示すようなデータが転送されたとする。なお、下記の表4では示さないが、if_idが1となっているとする。
【0100】
【表4】
【0101】
このデータは、メーカIDが3でモデルIDが1の装置、すなわちVCR1400で、バージョンが2の内蔵プログラムを、dataに配置されているプログラムコードによって、バージョン3にアップデートすることを意味している。このデータを受信したテレビ1000は、ステップS100→S110→S115→S300と動作し、チューナ1300とVCR1400にAV/Cコマンドを送信し、処理を終了する。
【0102】
このAV/Cコマンドを受信したチューナ1300は、ステップS500→S520と動作し、処理を終了する。
【0103】
同様にAV/Cコマンドを受信したVCR1400は、ステップS500→S520→S530→S540→S550→S560、と動作し、VCR1400のバージョンが2の内蔵プログラムがバージョン3にアップデートされ、VCR1400内のプログラムメモリ1480内のソフトウェアバージョン番号が3に更新される。
【0104】
なお、上記第1の実施の形態において、テレビ1000のチューナ1300或いはVCR1400からのメーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号の読み出しは、各値とアドレスを予め対応付けておくこと、或いは、放送波により送信されるデータに含めること、で可能であることを説明した。
【0105】
また、第2の実施の形態においては、if_idを付加し、バージョンアップの対象を1394シリアルバスで接続された機器とした。ここでは、さらにif_idが2の場合は第2のバス(ネットワーク)で接続された機器に対するアップデートであるものとする。ここで、第2のバス(ネットワーク)においてもメーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号の読み出しは、各値とアドレスを予め対応付けておくこと、或いは、放送波により送信されるデータに含めること、で可能であることは明らかである。したがって、テレビ1000が第2のバス(ネットワーク)のインターフェースを有しているならば、第2のバス(ネットワーク)で接続された装置のソフトウェアのバージョンアップも可能である。すなわち、if_idが本発明でいうネットワーク識別情報に相当する。
【0106】
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置或いはシステム内のコンピュータに対し、上記実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU或いはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0107】
また、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体は本発明を構成する。そのプログラムコードの伝送媒体としては,プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワーク(LAN、インターネット等のWAN、無線通信ネットワーク等)システムにおける通信媒体(光ファイバ等の有線回線や無線回線等)を用いることができる。
【0108】
さらに、上記プログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0109】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施の形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施の形態に含まれることはいうまでもない。
【0110】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることはいうまでもない。
【0111】
なお、上記実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0112】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、フレキシブルディスクやCD−ROM等の読み取り装置、表示器、キーボード等を有していない機器に対しても、容易にバージョンアップソフトウェアの取り込みや実行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リモートメンテナンスシステムの主要部の構成を示すブロック図である。
【図2】1394シリアルバスの階層構造を説明する図である。
【図3】FCPを説明する図である。
【図4】FCP frameのフォーマットを説明する図である。
【図5】AV/C command frameのフォーマットを説明する図である。
【図6】AV/C Response frameのフォーマットを説明する図である。
【図7】AV/C command setのコマンドを説明する図である。
【図8】AV/C command setのコマンドを説明する図である。
【図9】AV/C command set のコマンドを説明する図である。
【図10】放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの例を表す図である。
【図11】第1の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作を説明するフローチャートである。
【図12】第1の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作を説明するフローチャートである。
【図13】放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの例を表す図である。
【図14】放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの例を表す図である。
【図15】第2の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作を説明するフローチャートである。
【図16】AV/Cコマンドを説明する図である。
【符号の説明】
1000 テレビ
1010 チューナ部
1020 アンテナ
1030 デマルチプレクサ
1040 ビデオデコーダ
1050 画像合成部
1060 音声デコーダ
1070 音声合成部
1080 EPGデコーダ
1090 EPG画面構成部
1110 メモリ
1150 1394I/F部
1160 デコーダ
1200 音声出力部
1210 表示部
1250 リモコン信号受信部
1270 システム制御部
1280 プログラムメモリ
1300 チューナ
1310 チューナ部
1320 アンテナ
1330 デマルチプレクサ
1350 1394I/F部
1370 制御部
1380 プログラムメモリ
1400 VCR
1440 VTR部
1450 1394I/F部
1470 制御部
1480 プログラムメモリ
1500 1394シリアルバス
【発明の属する技術分野】
本発明は、リモートメンテナンス装置及びその制御方法、ネットワーク接続可能な電子機器及びその制御方法、リモートメンテナンスシステム、制御プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に係り、例えば、デジタル放送によりソフトウェアの修正、追加、入れ替え等を行うことができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、多くの電子機器はその中にマイクロプロセッサ(MPU)を有し、それに対するソフトウェアによって、種々のデータ処理、ハードウェア制御を施し、様々な機能を実現している。
【0003】
パーソナルコンピュータは、これらの理解しやすい例であり、オペレーティングシステム(OS)と呼ばれるソフトウェアにより、ハードディスクドライブ装置(HDD)を制御し、計算結果であるデータの保存や、呼び出しの機能を実現している。また、別のアプリケーションソフトウェアを追加することにより、ワードプロセッサや表計算といった機能も実現されている。
【0004】
そして、これらのソフトウェアは、ソフトウェアモジュールの追加やソフトウェアそのものの入れ替え、といったバージョンアップにより、機能の追加やバグの修正が行われている。
【0005】
このバージョンアップに必要なソフトウェアは、フレキシブルディスクやCD−ROM等のメディアの配布により提供されたり、インターネット等を通じてサーバよりダウンロードすることにより提供されたりしている。一般的に、これらのバージョンアップソフトウェアは実行形式のプログラムの構成となっており、ユーザはこれをパーソナルコンピュータ上で実行することにより、所望のアップデートを行っている。
【0006】
さらに、デジタル放送を受信可能なデジタルTV受像器やセットトップボックス(STB)等では、放送波によりバージョンアップソフトウェアを配信し、それを受信したデジタルTVやSTBが自動的にモジュールの追加、入れ替えを行うことにより、ユーザの介在を必要とせず、アップデートをすることが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、動画データ、音声データといったリアルタイム性が要求されるデータと、静止画データ、制御データといった転送の信頼性が要求されるデータとを、混在した状態で転送することが可能な高速デジタル通信技術が実現されている。そして、これらの通信技術を使用して、従来は、単独で或いは機器独自の接続によって動作していた家庭内のオーディオ・ビジュアル(AV)機器や家電機器を、一つのネットワークに接続する要求が高まり、実現されている。
【0008】
この家庭内ネットワークには、先述のテレビ受像器やSTB、ビデオカセットレコーダ(VCR)、チューナ、ステレオセット等のAV機器、或いは、冷蔵庫、扇風機、エアコン等の家電製品等も接続可能であり、一般的な使用方法としては、表示器を有するテレビがユーザインタフェースの役割を果たし、接続された周辺機器の操作画面をテレビ画面上に表示し、テレビのリモコン装置によってユーザが操作を入力し、その操作に基づいて、テレビが周辺機器を制御する、といったものが考えられる。ユーザは、テレビに対する操作のみで、すべての周辺機器の操作・制御が可能となる、というメリットを受けることができる。
【0009】
ここで、家庭内ネットワークに接続されるほとんどの機器は、先述のように、その中にマイクロプロセッサ(MPU)を有し、それに対するソフトウェアによって、種々のデータ処理、ハードウェア制御を施し、様々な機能を実現している。したがって、ソフトウェアのバージョンアップにより、機能の追加やバグの修正を行うことが望まれる。
【0010】
しかしながら、一般的な家電機器は、フレキシブルディスクやCD−ROM等の読み取り装置を有していないうえ、表示器、キーボード等も有していないため、バージョンアップソフトウェアの取り込みや実行が困難である。
【0011】
また、フレキシブルディスクやCD−ROM等の読み取り装置、表示器、キーボード等を装備することは、コストアップにつながるうえ、機器の大きさ、重量の増大を招いてしまう。
【0012】
特開平11−102287号公報には、放送波でのバージョンアップソフトウェアの配信による自動バージョンアップに関する技術が開示されているが、これはデジタル放送を受信可能なデジタルTV受像器やSTB等の限られた機器のみで可能である。
【0013】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、フレキシブルディスクやCD−ROM等の読み取り装置、表示器、キーボード等を有していない機器に対しても、容易にバージョンアップソフトウェアの取り込みや実行を可能にすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明のリモートメンテナンス装置は、ネットワークに接続可能なリモートメンテナンス装置であって、無線通信により機器識別情報及びソフトウェアデータを受信可能な受信手段と、上記無線通信により受信したソフトウェアデータを上記ネットワークに送信可能とした送信制御手段とを備えた点に特徴を有する。
【0015】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記ネットワーク上に接続された周辺機器の機器識別情報を上記ネットワークを介して取得する取得手段を備え、上記送信制御手段は、上記無線通信により受信した機器識別情報と上記周辺機器の機器識別情報とを比較して、当該比較結果に応じて上記受信したソフトウェアデータを送信する点にある。
【0016】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記無線通信にはソフトウェアデータ識別情報が更に含まれている点にある。
【0017】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記ネットワーク上に接続された周辺機器のソフトウェアデータ識別情報を取得する取得手段を備え、上記送信制御手段は、上記無線通信により受信したソフトウェアデータ識別情報と上記取得した周辺機器のソフトウェアデータ識別情報とを更に比較して、当該比較の結果に応じて上記受信したソフトウェアデータを送信する点にある。
【0018】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、複数のネットワークに接続可能とした点にある。
【0019】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記無線通信にはネットワーク識別情報が更に含まれている点にある。
【0020】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記送信制御手段は、上記無線通信により受信したネットワーク識別情報に従って上記複数のネットワークの中の一つを選択し、当該選択したネットワークに上記受信した機器識別情報及びソフトウェアデータを送信する点にある。
【0021】
また、本発明のリモートメンテナンス装置の他の特徴とするところは、上記無線通信は放送波によるものである点にある。
【0022】
本発明のネットワーク接続可能な電子機器は、ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器であって、自機の機器識別情報を格納する機器識別情報記憶手段と、上記ネットワーク上からの要求に応じて上記自機の機器識別情報を送信する送信手段と、上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える書き換え手段とを備えた点に特徴を有する。
【0023】
また、本発明のネットワーク接続可能な電子機器の他の特徴とするところは、自機のソフトウェアデータ識別情報を格納するソフトウェアデータ識別情報記憶手段と、上記ネットワーク上からの要求に応じて上記ソフトウェアデータ識別情報を送信する送信手段とを更に備えた点にある。
【0024】
本発明の別のネットワーク接続可能な電子機器は、ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器であって、自機の機器識別情報を格納する機器識別情報記憶手段と、上記ネットワークを介して機器識別情報及びソフトウェアデータを受信する受信手段と、上記受信した機器識別情報と上記自機の機器識別情報とを比較して、当該比較の結果に応じて上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える書き換え手段とを備えた点に特徴を有する。
【0025】
また、本発明の別のネットワーク接続可能な電子機器の他の特徴とするところは、自機のソフトウェアデータ識別情報を格納するソフトウェアデータ識別情報記憶手段と、上記ネットワークを介してソフトウェアデータ識別情報を受信する受信手段とを備え、上記書き換え手段は、上記受信したソフトウェアデータ識別情報と上記自機のソフトウェア識別情報とを更に比較して、当該比較の結果に応じて上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える点にある。
【0026】
本発明のリモートメンテナンスシステムは、上記記載のリモートメンテナンス装置と、上記記載のネットワーク接続可能な電子機器とを備えた点に特徴を有する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明のリモートメンテナンス装置及びその制御方法、ネットワーク接続可能な電子機器及びその制御方法、リモートメンテナンスシステム、制御プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体実施の形態について説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
本発明を適用した第1の実施の形態であるところのリモートメンテナンスシステムを説明する。図1は、第1の実施の形態のリモートメンテナンスシステムの主要部の構成を示すブロック図である。
【0029】
同図において、1000はデジタルTV放送の受信が可能なテレビである。テレビ1000において、1010はチューナ部であり、アンテナ1020からの信号を受信し、入力された信号に対して、復調、誤り訂正等を行い、トランスポートストリーム(TS)データを生成し、デマルチプレクサ1030に出力する。
【0030】
1030はデマルチプレクサであり、入力されたTSデータに時分割多重されている映像、音声データ、EPG(電子番組ガイド)データ、バージョンアップソフトウェア等を分離する。図示しないリモコンや操作部の操作により選択されたチャンネルの映像/音声データは、デマルチプレクサ1030により分離される。
【0031】
デマルチプレクサ1030で分離された映像データは、ビデオデコーダ1040へ送られて復号化され、画像合成部1050に送られる。
【0032】
また、デマルチプレクサ1030で分離された音声データは、音声デコーダ1060へ送られて復号化され、音声合成部1170に送られる。
【0033】
また、デマルチプレクサ1030で分離されたEPGデータは、EPGデコーダ1080に出力され、EPGデコーダ1080は、EPGデータに含まれるSDT、EIT、TDT等のデータを解析し、現在時刻、チャンネル名、チャンネル番号、各チャンネルに含まれる番組の番組名、その開始時刻、ジャンル、番組内容の説明等の情報を取得する。そして、EPGデコーダ1080は、これらの取得した情報をEPG画面構成部1090に出力し、EPG画面構成部1090は、EPGデコーダ1080より入力された情報に基づいて、EPG画面を構成し画像合成部1050へ出力する。
【0034】
また、デマルチプレクサ1030で分離されたバージョンアップソフトウェアはメモリ1110に記憶される。
【0035】
1150はIEEE1394−1995規格(以降、1394シリアルバス)に準拠した1394I/F部である。1160はデコーダであり、1394I/F部1150よりアイソクロナス転送データ(動画、音声等のストリームデータ)を受信し、映像データと音声データとに分離し、各々のストリームデータを復号化する。デコーダ1160で復号化された映像データは画像合成部1050に送られ、音声データは音声合成部1070に送られる。
【0036】
1050は画像合成部であり、ビデオデコーダ1040で復号化された映像データと、EPG画面構成部1090で構成されたEPG画面と、デコーダ1160で復号化された映像データとを、適宜合成或いは切り替えて、出力する。1210は表示部であり、画像合成部1050で合成された画像を表示する。
【0037】
1070は音声合成部であり、音声デコーダ1060で復号化された音声データと、デコーダ1060で復号化された音声データとを適宜合成或いは切り替えて、出力する。1200は音声出力部であり、D/A変換器、増幅器、スピーカ等より構成され、音声合成部1070の出力音声を音声として出力する。
【0038】
1250はリモコン信号受信部であり、図示しないリモコンより送信された赤外線を受信/デコードし、ユーザがリモコンで操作したキーのキーコードを出力する。
【0039】
1270はシステム制御部であり、プログラムメモリ1280内に格納されたプログラムに従って、テレビ1000内の各部を統合的に制御する。また、プログラムメモリ1280内には、システム制御部1270が実行するソフトウェアプログラムとともに、テレビ1000のメーカID、モデルID、及びプログラムのバージョン番号を格納している。
【0040】
また、同図において、1300はデジタルTV放送を受信するチューナである。チューナ1300において、1310はチューナ部であり、アンテナ1320からの信号を受信し、入力された信号に対して、復調、誤り訂正等を行い、TSデータを生成し、デマルチプレクサ1330に出力する。
【0041】
1330はデマルチプレクサであり、入力されたTSデータに時分割多重されている複数チャンネルの映像、音声データより、所望の映像、音声データを取り出し再びTSとして出力する。
【0042】
1350は1394I/F部であり、テレビ1000内の1394I/F部1150と同様である。デマルチプレクサ1330より出力されるTSデータは、アイソクロナス転送データとして、1394I/F部1350を通じて外部に出力される。
【0043】
1370は制御部であり、プログラムメモリ1380内に格納されたプログラムに従って、チューナ1300内の各部を統合的に制御する。また、プログラムメモリ1380内には、制御部1370が実行するソフトウェアプログラムとともに、チューナ1300のメーカID、モデルID、及びプログラムのバージョン番号を格納している。
【0044】
また、同図において、1400はビデオカセットレコーダ(VCR)である。ビデオカセットレコーダ1400において、1440はVTR部であり、ビデオテープの走行系機構部、該機構制御部、ビデオ信号の変復調部等より構成されており、カセットテープにストリームデータを記録/再生する。
【0045】
1450は1394I/F部であり、テレビ1000内の1394I/F部1150、チューナ1300内の1394I/F部1350と同様である。VTR部1440でカセットテープより再生されたストリームデータは、1394I/F部1450を通じて外部へ出力される。また、1394I/F部1450を通じて入力されたストリームデータは、VTR部1440でカセットテープに記録可能となっている。
【0046】
1470は制御部であり、プログラムメモリ1480内に格納されたプログラムに従って、VCR1400内の各部を統合的に制御する。また、プログラムメモリ1480内には、制御部1470が実行するソフトウェアプログラムとともに、VCR1400のメーカID、モデルID、及びプログラムのバージョン番号を格納している。
【0047】
以上説明したテレビ1000とチューナ1300とVCR1400は、1394シリアルバス1500を介して接続されている。なお、本実施の形態においては、テレビ1000が本発明でいうリモートメンテナンス装置に相当し、チューナ1300やVCR1400が本発明でいう電子機器に相当する。
【0048】
以下に1394シリアルバスの基本的な機能について説明する。IEEE1394シリアルバスの詳細は、アメリカ電子電機学会(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)から発行されている「IEEE Standard for a High Performance Serial Bus」を参照されたい。
【0049】
1394シリアルバスは、自由度の高い接続方式、自動設定、リアルタイム転送等の特長を有している。また、自動設定の機能を有しており、ノード(1394シリアルバスに接続された機器のこと)の電源がON/OFFされた場合や、新たなノードが接続された場合、それを検知し、自動的にバスリセットを行う。そして、バスリセット後にトポロジの認識と各ノードへのID、の割り当てを自動的に行う。
【0050】
データ転送モードには、コマンド等の制御信号、ファイルデータ等の転送に適するアシンクロナス転送と、動画データや音声データ等の時間的に連続性を持つデータの転送に適したアイソクロナス転送の2つの転送モードを有している。
【0051】
1394シリアルバスは、およそ図2に示すような階層構造で構成される。物理層501は、ケーブル/コネクタの機械的/電気的仕様、入出力信号の符号/復号化、またバスの初期化、バス使用権の調停等を行う。リンク層505は、物理層501とトランザクション層510間で、パケットデータの送受信を実現するためのサービスを提供する。トランザクション層510は、リンク層505とアプリケーション等の上位層間で、read、write、lockの3種類のアシンクロナス転送を実現するためのサービスを提供する。1394シリアルバスには、バス・マネージャとアイソクロナス・リソース・マネージャ(IRM)の2つのバス管理ノードが存在する。これらは同一ノードであってもよい。バス管理層515は、ノード制御、アイソクロナス・リソース管理、バス管理を行う。ノード制御は1394シリアルバスの各ノードに存在し、IEEE1212規格で規定されるcontrol status register(CSR)を備え、ノード間でのアシンクロナス転送の管理を行う。アイソクロナス・リソース管理は、IRMであるノードによってのみ行なわれ、アイソクロナス転送を行おうとするノードに対しチャンネル番号と帯域を与え、該アイソクロナス転送に使用するチャンネル番号と保証された帯域を確保する。バス管理は、バス・マネージャ・ノードによってのみ行なわれ、接続情報の管理(トポロジーマップの作成)、速度情報の管理(速度マップの作成)、電源管理等を行う。
【0052】
Function Control Protocol(FCP)520は、アシンクロナス転送を使用してコマンド・フレーム、レスポンス・フレームと呼ぶ512byte以下のデータの送受信を行い、ノード間での制御を可能とする。コマンド・フレームは、制御ノードから被制御ノードのコマンド・レジスタへ書き込まれるデータである。レスポンス・フレームは、コマンド・フレームの応答として、被制御ノードから制御ノードのレスポンス・レジスタへ書き込まれるデータである。この様子を図3に示す。また、FCPで使用するアシンクロナス転送パケットの構造を図4に示す。該パケットのデータ部にコマンド・フレーム・データ或いはレスポンス・フレーム・データが書かれる。
【0053】
AV/C command set525は、FCPの上位層であり、コマンド・フレーム、レスポンス・フレームに、AV/Cアイソクロナス転送のコネクション制御と、テレビ、モニタ、VCRといった、いわゆるAV機器の制御コマンドを適用するものである。AV/C command set525のコマンド・フレームの構造を図5に、レスポンス・フレームの構造を図6に示す。制御コマンドの内容は、図5におけるopcode及びsubfunctionによって区別される。図7、図8、図9にこうしたコマンドの中で、VCRで使用されるVCR subunit command setの一部を示す。通常の制御に必要な再生、記録、停止、巻き戻し、早送り等が定義されている。
【0054】
図10に、本実施の形態において、放送局より放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの一例を示す。同図において、table_idは当該送信データがバージョンアップソフトウェアであることを識別するためのものであり、デマルチプレクサ1030は、TSデータ内の各パケットにおいて、table_idがバージョンアップソフトウェアであることを示すものは、該データをTSデータより分離し、メモリ1110に記憶する。
【0055】
maker_idは、メーカを識別するためのものである。model_idは、装置のモデルを識別するためのものである。なお、本実施の形態においては、これらmaker_id、model_idが本発明でいう機器識別情報に相当する。
【0056】
target_versionは、アップデート対象となるソフトウェアのバージョン番号を示すものである。なお、本実施の形態においては、このtarget_versionが本発明でいうソフトウェアデータ識別情報に相当する。
【0057】
new_versionは、当該バージョンアップソフトウェアのバージョン番号を示すものである。data_sizeは、続くdata項目の大きさを示すものである。dataには、バージョンアップソフトウェアのプログラムコードそのものが配置されている。
【0058】
また、その他に、バージョンアップが指定されたバージョン以前、或いは以降が対象であるか、また、指定されたバージョンのみが対象であるかを示す。version_indicator、バージョンアップ終了後に装置の再起動が必要であるか否かを示すreboot、既存モジュールの書き換えであるのか、追加であるのかを示すadd_on、伝送エラーのチェックを目的としたCRC、といった項目を含んでいるが、説明上では簡略化のために省略する。
【0059】
以下、図11、12のフローチャートを参照して、第1の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作について説明する。まず、デマルチプレクサ1030は、放送波により伝送されたTSデータ内のバージョンアップソフトウェアを分離し、メモリ1110に記憶する(ステップS100、S110)。
【0060】
次に、プログラムメモリ1280内のメーカIDと、メモリ1110内のmaker_idとを比較し(ステップS120)、一致しなければ、図12のフローチャートに示す処理(以下、処理▲2▼)へ移行する。
【0061】
一致した場合は、プログラムメモリ1280内のモデルIDと、メモリ1110内のmodel_idとを比較し(ステップS130)、一致しなければ処理▲2▼へ移行する。
【0062】
一致した場合は、プログラムメモリ1280内のプログラムのバージョン番号と、メモリ1110内のtarget_versionとを比較し(ステップS140)、一致しなければ処理▲2▼へ移行する。
【0063】
一致した場合は、プログラムメモリ1280内のソフトウェアプログラムを、メモリ1110内のdataに配置してあるプログラムコードへアップデートし(ステップS150)、プログラムメモリ1280内のプログラムのバージョン番号をメモリ1110内のtarget_versionに書き換え(ステップS160)、その後、処理▲2▼へ移行する。
【0064】
図12のフローチャートに示すように、処理▲2▼においては、まず、1394シリアルバスに接続されている機器、例えばこの場合チューナ1300とする、よりメーカIDを読み出し(ステップS200)、メモリ1110内のmaker_idとを比較し(ステップS210)、一致しなければステップS280へ移行する。
【0065】
一致した場合は、同じくチューナ1300よりモデルIDを読み出し(ステップS220)、メモリ1110内のmodel_idとを比較し(ステップS230)、一致しなければステップS280へ移行する。
【0066】
一致した場合は、同じくチューナ1300よりソフトウェアバージョン番号を読み出し(ステップS240)、メモリ1110内のtarget_versionと比較し(ステップS250)、一致しなければステップS280へ移行する。
【0067】
一致した場合は、同じくチューナ1300に、メモリ1110内のdataに配置してあるプログラムコードと、プログラムメモリ1110内のtarget_versionとを書き込む(ステップS260、S270)。
【0068】
そして、ステップS280では、1394シリアルバスに接続されているすべての機器に対して処理▲2▼を実行した場合は処理を終了し、そうでない場合は、1394シリアルバス上の他の機器に対して処理▲2▼を実行する。
【0069】
この場合、VCR1400に対してはまだ処理▲2▼を実行していないため、VCR1400に対して、ステップS200からの一連の処理を行う。そしてVCR1400に対して、処理▲2▼に含まれる一連の処理を終了すると、1394シリアルバスに接続されているすべての機器に対して処理▲2▼を実行したことになるため、一連の処理を終了する。
【0070】
次に、テレビ1000が図12のフローチャートに示す処理▲2▼を実行中の、チューナ1300、VCR1400の動作を説明する。まず、テレビ1000の1394シリアルバスを通じての、メーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号の読み出しに対しては、それぞれプログラムメモリ1380、1480より対応する値を読み出し、1394シリアルバスを通じてテレビ1000に通知する。
【0071】
メーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号の読み出しであることは、例えば下記のように、各値とアドレスを予め対応付けておくことで可能である。
メーカID : FFFF FF00 0000 h
モデルID : FFFF FF00 0010 h
バージョン番号: FFFF FF00 0020 h
【0072】
上記の例のように対応付けておき、テレビ1000は、図12のフローチャートに示すステップS200におけるメーカIDの読み出し時は、アドレスFFFF FF00 0000 hに対するリード動作を、ステップS220におけるモデルIDの読み出し時は、アドレスFFFF FF00 0010 hに対するリード動作を、ステップS240におけるソフトウェアバージョン番号の読み出し時は、アドレスFFFF FF00 0020
hに対するリード動作を行う。
【0073】
そして、チューナ1300、VCR1400は、アドレスFFFF FF00 0000 hに対するリード動作があった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480よりメーカIDを読み出し、リード値として返信する。アドレスFFFF FF00 0010 hに対するリード動作があった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480よりモデルIDを読み出し、リード値として返信する。アドレスFFFF FF00 0020 hに対するリード動作があった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480よりソフトウェアバージョン番号の読み出し、リード値として返信する。
【0074】
以上述べたように、テレビ1000が1394シリアルバスで接続された機器よりメーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号を読み出すことが可能となる。
【0075】
次に、テレビ1000が、1394シリアルバスを通じて、メモリ1110内のdataに配置してあるプログラムコード、target_versionを書き込みに対しては、チューナ1300、VCR1400は、プログラムコードの書き込みがあった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480内のソフトウェアプログラムを、その書き込まれたデータを使用してアップデートする。
【0076】
target_versionの書き込みがあった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480内のソフトウェアバージョン番号を、書き込まれた値に置き換える。プログラムコード、target_versionを書き込みであることは、例えば下記のように、各値とアドレスを予め対応付けておくことで可能である。
バージョン番号 : FFFF FF00 0020 h
プログラムコード : FFFF FF00 0100 h
【0077】
上記の例のように対応付けておき、テレビ1000は、図12のフローチャートに示すステップS260におけるプログラムコードの書き込み時は、アドレスFFFF FF00 0100 hに対するライト動作を、ステップS270におけるtarget_versionの書き込み時は、アドレスFFFF FF00 0020 hに対するライト動作を行う。
【0078】
そして、チューナ1300、VCR1400は、アドレスFFFF FF00 0100 hに対するライト動作があった場合は、それぞれプログラムメモリ1380、1480内のソフトウェアプログラムを、そのライトデータを使用してアップデートする。アドレスFFFF FF00 0020 hに対するライト動作があった場合は、プログラムメモリ1380、1480のソフトウェアバージョン番号を、ライトデータで置き換える。
【0079】
以上述べたように、テレビ1000が1394シリアルバスで接続された機器に対して、プログラムコードとtarget_versionとを書き込むことが可能となり、チューナ1300、VCR1400では、ソフトウェアプログラムのバージョンアップと、ソフトウェアバージョン番号の更新が可能となる。また、これら対応付けのために使用したアドレスは、図13に示すバージョンアップソフトウェアのように、放送局より放送波により送信されるデータに、maker_id_address、model_id_address、version_addressとして含めることでも、何ら問題はない。
【0080】
いま、テレビ1000、チューナ1300、VCR1400のそれぞれが、下記の表1に示すような値を持っているとする。
【0081】
【表1】
【0082】
そして、放送波によって、下記の表2に示すようなデータが転送されたとする。
【0083】
【表2】
【0084】
このデータは、メーカIDが1でモデルIDが1の装置、すなわちテレビ1000で、バージョンが2の内蔵プログラムを、dataに配置されているプログラムコードによって、バージョン3にアップデートすることを意味している。このデータを受信したテレビ1000は、ステップS100→S110→S120→S130→S140→S150→S160→S200(対チューナ1300)→S210→S200(対VCR1400)→S210、と動作し、結果として、テレビ1000のバージョンが2の内蔵プログラムがバージョン3にアップデートされ、テレビ1000内のプログラムメモリ1280内のソフトウェアバージョン番号が3に更新される。
【0085】
また、放送波によって、下記の表3に示すようなデータが転送されたとする。
【0086】
【表3】
【0087】
このデータは、メーカIDが3でモデルIDが1の装置、すなわちVCR1400で、バージョンが2の内蔵プログラムを、dataに配置されているプログラムコードによって、バージョン3にアップデートすることを意味している。このデータを受信したテレビ1000は、ステップS100→S110→S120→S200(対チューナ1300)→S210→S280→S200(対VCR1400)→S210→S220(対VCR1400)→S230→S240(対VCR1400)→S250→S260(対VCR1400)→S270(対VCR1400)→S280、と動作し、結果として、VCR1400のバージョンが2の内蔵プログラムがバージョン3にアップデートされ、VCR1400内のプログラムメモリ1480内のソフトウェアバージョン番号が3に更新される。
【0088】
また、図1において、1394シリアルバス1500にVCR1400と同型のVCRが接続されていた場合は、VCR1400とともに、同型のVCRの内蔵プログラムがアップデートされる。
【0089】
以上述べたように、家庭内ネットワークに接続され、MPUを有し、それに対するソフトウェアによって、種々のデータ処理、ハードウェア制御を施すことにより主種の機能を実現しているような機器(テレビ1000、チューナ1300、VCR1400)のソフトウェアのバージョンアップが可能となり、機能の追加やバグの修正を行うことが可能となる。このときに、無線通信によりデータを受信可能な装置は、家庭内ネットワークに接続される機器のたった1台でよく(テレビ1000)、他の装置とのデータ送受信のための手段は、家庭内ネットワーク上で制御、被制御のためにすでに有しているデータ送受信手段と共有が可能であり、家庭内ネットワーク全体のコスト、家庭内ネットワークを構成する装置の各々のコストの上昇を最小限にすることが可能である。さらに、バージョンアップソフトウェアを放送波で配信することにより、電話回線やインターネットといった通信回線上のトラフィックの問題を避けることが可能となる。
【0090】
(第2の実施の形態)
本発明を適用した第2の実施の形態であるところのリモートメンテナンスシステムを説明する。本実施の形態のリモートメンテナンスシステムの構成は、第1の実施の形態で説明したものと同様であり、以下では、異なる部分を中心に説明する。
【0091】
図14に、本実施の形態において、放送局より放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの一例を示す。同図においては、図10に示した例と比較して、if_idが付加されている。if_idは、バージョンアップの対象がいずれであるかを示しており、0の場合は当該データを受信した機器に対するアップデートを示し、1の場合は1394シリアルバスで接続された機器に対するアップデートであることを示している。
【0092】
以下、図15のフローチャートを参照して、第2の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作について説明する。なお、図11のフローチャートに示した処理と同様の処理には、同一のステップ番号を付す。
【0093】
まず、デマルチプレクサ1030は、放送波により伝送されたTSデータ内のバージョンアップソフトウェアを分離し、メモリ1110に記憶する(ステップS100、S110)。
【0094】
次に、メモリ1110内のif_idを調べ(ステップS115)、0の場合はステップS120へ移行する。1の場合はステップS300へ移行する。なお、ステップS120以降は、第1の実施の形態と同様であり、プログラムメモリ1280内のメーカIDとメモリ1110内のmaker_id(ステップS120)、プログラムメモリ1280内のモデルIDとメモリ1110内のmodel_id(ステップS130)、プログラムメモリ1110内のプログラムのバージョン番号とメモリ1110内のtarget_version(ステップS140)がすべて一致でなければ処理を終了し、すべて一致であった場合は、プログラムメモリ1280内のソフトウェアプログラムをメモリ1110内のdataに配置してあるプログラムコードへアップデートし(ステップS150)、プログラムメモリ1110内のプログラムのバージョン番号をメモリ1110内のtarget_versionに更新し(ステップS160)、処理を終了する。
【0095】
一方、ステップS300では、1394シリアルバスで接続された全機器に、メモリ1110内の内容、すなわち放送波により伝送されたバージョンアップソフトウェアの内容を送信する。ここで、ステップS100、S115でその役割を果たしたtable_id、if_idに関しては、送信する必要がないことはいうまでもない。
【0096】
ここではAV/Cコマンドを使用して、送信するものとする。図16には、図5に示したコマンド・フレームの各項目の一例を示す。CTSを0としAV/Cコマンドであることを示し、ctypeは制御を示すCONTROL(0x00)とし、subunit_typeを0x1F、subunit_IDを0x07としユニットコマンドであることを示し、opcodeをここではVerUPと定義し、operandにバージョンアップソフトウェア情報が格納されていることを示している。
【0097】
次に、第2の実施の形態におけるチューナ1300、VCR1400の動作を説明する。図15のフローチャートに示したステップS300において送信したAV/Cコマンドを受信したチューナ1300、VCR1400は、プログラムメモリ1380、1480内のメーカIDとAV/Cコマンド内のmaker_idが一致し、プログラムメモリ1380、1480内のモデルIDとAV/Cコマンド内のmodel_idも一致し、プログラムAV/Cコマンド内のプログラムのバージョン番号とAV/Cコマンド内のtarget_versionも一致した場合、プログラムメモリ1380、1480内のソフトウェアプログラムをAV/Cコマンド内のdataに配置してあるプログラムコードへアップデートする。その後、チューナ1300、VCR1400は、プログラムAV/Cコマンド内のプログラムのバージョン番号をAV/Cコマンド内のtarget_versionに更新する。
【0098】
いま、テレビ1000、チューナ1300、VCR1400のそれぞれが、上記の表1に示すような値を持っているとする。
【0099】
そして、放送波によって、下記の表4に示すようなデータが転送されたとする。なお、下記の表4では示さないが、if_idが1となっているとする。
【0100】
【表4】
【0101】
このデータは、メーカIDが3でモデルIDが1の装置、すなわちVCR1400で、バージョンが2の内蔵プログラムを、dataに配置されているプログラムコードによって、バージョン3にアップデートすることを意味している。このデータを受信したテレビ1000は、ステップS100→S110→S115→S300と動作し、チューナ1300とVCR1400にAV/Cコマンドを送信し、処理を終了する。
【0102】
このAV/Cコマンドを受信したチューナ1300は、ステップS500→S520と動作し、処理を終了する。
【0103】
同様にAV/Cコマンドを受信したVCR1400は、ステップS500→S520→S530→S540→S550→S560、と動作し、VCR1400のバージョンが2の内蔵プログラムがバージョン3にアップデートされ、VCR1400内のプログラムメモリ1480内のソフトウェアバージョン番号が3に更新される。
【0104】
なお、上記第1の実施の形態において、テレビ1000のチューナ1300或いはVCR1400からのメーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号の読み出しは、各値とアドレスを予め対応付けておくこと、或いは、放送波により送信されるデータに含めること、で可能であることを説明した。
【0105】
また、第2の実施の形態においては、if_idを付加し、バージョンアップの対象を1394シリアルバスで接続された機器とした。ここでは、さらにif_idが2の場合は第2のバス(ネットワーク)で接続された機器に対するアップデートであるものとする。ここで、第2のバス(ネットワーク)においてもメーカID、モデルID、ソフトウェアバージョン番号の読み出しは、各値とアドレスを予め対応付けておくこと、或いは、放送波により送信されるデータに含めること、で可能であることは明らかである。したがって、テレビ1000が第2のバス(ネットワーク)のインターフェースを有しているならば、第2のバス(ネットワーク)で接続された装置のソフトウェアのバージョンアップも可能である。すなわち、if_idが本発明でいうネットワーク識別情報に相当する。
【0106】
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置或いはシステム内のコンピュータに対し、上記実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU或いはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0107】
また、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体は本発明を構成する。そのプログラムコードの伝送媒体としては,プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワーク(LAN、インターネット等のWAN、無線通信ネットワーク等)システムにおける通信媒体(光ファイバ等の有線回線や無線回線等)を用いることができる。
【0108】
さらに、上記プログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0109】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施の形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施の形態に含まれることはいうまでもない。
【0110】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることはいうまでもない。
【0111】
なお、上記実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0112】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、フレキシブルディスクやCD−ROM等の読み取り装置、表示器、キーボード等を有していない機器に対しても、容易にバージョンアップソフトウェアの取り込みや実行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リモートメンテナンスシステムの主要部の構成を示すブロック図である。
【図2】1394シリアルバスの階層構造を説明する図である。
【図3】FCPを説明する図である。
【図4】FCP frameのフォーマットを説明する図である。
【図5】AV/C command frameのフォーマットを説明する図である。
【図6】AV/C Response frameのフォーマットを説明する図である。
【図7】AV/C command setのコマンドを説明する図である。
【図8】AV/C command setのコマンドを説明する図である。
【図9】AV/C command set のコマンドを説明する図である。
【図10】放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの例を表す図である。
【図11】第1の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作を説明するフローチャートである。
【図12】第1の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作を説明するフローチャートである。
【図13】放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの例を表す図である。
【図14】放送波により送信されるバージョンアップソフトウェアの例を表す図である。
【図15】第2の実施の形態におけるテレビ1000の処理動作を説明するフローチャートである。
【図16】AV/Cコマンドを説明する図である。
【符号の説明】
1000 テレビ
1010 チューナ部
1020 アンテナ
1030 デマルチプレクサ
1040 ビデオデコーダ
1050 画像合成部
1060 音声デコーダ
1070 音声合成部
1080 EPGデコーダ
1090 EPG画面構成部
1110 メモリ
1150 1394I/F部
1160 デコーダ
1200 音声出力部
1210 表示部
1250 リモコン信号受信部
1270 システム制御部
1280 プログラムメモリ
1300 チューナ
1310 チューナ部
1320 アンテナ
1330 デマルチプレクサ
1350 1394I/F部
1370 制御部
1380 プログラムメモリ
1400 VCR
1440 VTR部
1450 1394I/F部
1470 制御部
1480 プログラムメモリ
1500 1394シリアルバス
Claims (20)
- ネットワークに接続可能なリモートメンテナンス装置であって、
無線通信により機器識別情報及びソフトウェアデータを受信可能な受信手段と、
上記無線通信により受信したソフトウェアデータを上記ネットワークに送信可能とした送信制御手段とを備えたことを特徴とするリモートメンテナンス装置。 - 上記ネットワーク上に接続された周辺機器の機器識別情報を上記ネットワークを介して取得する取得手段を備え、
上記送信制御手段は、上記無線通信により受信した機器識別情報と上記周辺機器の機器識別情報とを比較して、当該比較結果に応じて上記受信したソフトウェアデータを送信することを特徴とする請求項1に記載のリモートメンテナンス装置。 - 上記無線通信にはソフトウェアデータ識別情報が更に含まれていることを特徴とする請求項2に記載のリモートメンテナンス装置。
- 上記ネットワーク上に接続された周辺機器のソフトウェアデータ識別情報を取得する取得手段を備え、
上記送信制御手段は、上記無線通信により受信したソフトウェアデータ識別情報と上記取得した周辺機器のソフトウェアデータ識別情報とを更に比較して、当該比較の結果に応じて上記受信したソフトウェアデータを送信することを特徴とする請求項3に記載のリモートメンテナンス装置。 - 複数のネットワークに接続可能としたことを特徴とする請求項1に記載のリモートメンテナンス装置。
- 上記無線通信にはネットワーク識別情報が更に含まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリモートメンテナンス装置。
- 上記送信制御手段は、上記無線通信により受信したネットワーク識別情報に従って上記複数のネットワークの中の一つを選択し、当該選択したネットワークに上記受信した機器識別情報及びソフトウェアデータを送信することを特徴とする請求項6に記載のリモートメンテナンス装置。
- 上記無線通信は放送波によるものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のリモートメンテナンス装置。
- ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器であって、
自機の機器識別情報を格納する機器識別情報記憶手段と、
上記ネットワーク上からの要求に応じて上記自機の機器識別情報を送信する送信手段と、
上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える書き換え手段とを備えたことを特徴とするネットワーク接続可能な電子機器。 - 自機のソフトウェアデータ識別情報を格納するソフトウェアデータ識別情報記憶手段と、
上記ネットワーク上からの要求に応じて上記ソフトウェアデータ識別情報を送信する送信手段とを更に備えたことを特徴とする請求項9に記載のネットワーク接続可能な電子機器。 - ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器であって、
自機の機器識別情報を格納する機器識別情報記憶手段と、
上記ネットワークを介して機器識別情報及びソフトウェアデータを受信する受信手段と、
上記受信した機器識別情報と上記自機の機器識別情報とを比較して、当該比較の結果に応じて上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える書き換え手段とを備えたことを特徴とするネットワーク接続可能な電子機器。 - 自機のソフトウェアデータ識別情報を格納するソフトウェアデータ識別情報記憶手段と、
上記ネットワークを介してソフトウェアデータ識別情報を受信する受信手段とを備え、
上記書き換え手段は、上記受信したソフトウェアデータ識別情報と上記自機のソフトウェア識別情報とを更に比較して、当該比較の結果に応じて上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換えることを特徴とする請求項11に記載のネットワーク接続可能な電子機器。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のリモートメンテナンス装置と、請求項9〜12のいずれか1項に記載のネットワーク接続可能な電子機器とを備えたことを特徴とするリモートメンテナンスシステム。
- ネットワークに接続可能なリモートメンテナンス装置の制御方法であって、
無線通信により機器識別情報及びソフトウェアデータを受信する手順と、
上記無線通信により受信したソフトウェアデータを上記ネットワークに送信する手順とを有することを特徴とするリモートメンテナンス装置の制御方法。 - ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器の制御方法であって、
上記ネットワーク上からの要求に応じて自機の機器識別情報を送信する手順と、
上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える手順とを有することを特徴とするネットワーク接続可能な電子機器の制御方法。 - ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器の制御方法であって、
上記ネットワークを介して機器識別情報及びソフトウェアデータを受信する手順と、
上記受信した機器識別情報と自機の機器識別情報とを比較して、当該比較の結果に応じて上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える手順とを有することを特徴とするネットワーク接続可能な電子機器の制御方法。 - ネットワークに接続可能なリモートメンテナンス装置の制御プログラムであって、
無線通信により機器識別情報及びソフトウェアデータを受信する処理と、
上記無線通信により受信したソフトウェアデータを上記ネットワークに送信する処理とを実行させることを特徴とする制御プログラム。 - ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器の制御プログラムであって、
上記ネットワーク上からの要求に応じて自機の機器識別情報を送信する処理と、
上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える処理とを実行させることを特徴とする制御プログラム。 - ソフトウェアデータの内容に従って動作し、当該ソフトウェアデータを書き換え可能としたネットワーク接続可能な電子機器の制御プログラムであって、
上記ネットワークを介して機器識別情報及びソフトウェアデータを受信する処理と、
上記受信した機器識別情報と自機の機器識別情報とを比較して、当該比較の結果に応じて上記現行のソフトウェアデータを上記受信したソフトウェアデータに書き換える処理とを実行させることを特徴とする制御プログラム。 - 請求項17〜19のいずれか1項に記載の制御プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002328747A JP2004164235A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | リモートメンテナンス装置及びその制御方法、ネットワーク接続可能な電子機器及びその制御方法、リモートメンテナンスシステム、制御プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002328747A JP2004164235A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | リモートメンテナンス装置及びその制御方法、ネットワーク接続可能な電子機器及びその制御方法、リモートメンテナンスシステム、制御プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
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ID=32806969
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004164235A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100440948C (zh) * | 2005-06-03 | 2008-12-03 | 乐金电子(中国)研究开发中心有限公司 | 广播接收装置及广播信号接收方法及广播系统 |
JP2011154616A (ja) * | 2010-01-28 | 2011-08-11 | Fujitsu Ltd | 処理装置,bios更新方法およびbios更新用プログラム |
-
2002
- 2002-11-12 JP JP2002328747A patent/JP2004164235A/ja active Pending
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