JP2004162986A - 冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】必要な冷却器に冷媒を迅速に供給し、圧縮機の運転時間を短縮して消費電力を低減できる冷却装置を提供する。
【解決手段】圧縮機36、凝縮器38および複数の冷却器32,33,34を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクル35を設けた冷却装置31である。凝縮器38側と各冷却器32,33,34の入口側とを並列配管42,43,44で並列に接続し、各並列配管42,43,44に開閉弁45,46,47を設ける。1つの冷却器33の出口側を他の冷却器32の入口側に直列配管51で直列に接続する。直列配管51が出口側に接続された冷却器33以外の冷却器32,34の出口側から圧縮機36側にサクション配管52,53を接続する。直列配管51を接続した冷却器32の開閉弁45を閉じた場合、その冷却器32の冷媒は滞留せずに圧縮機36側に回収でき、他の冷却器33,34に対して冷媒を迅速かつ十分に供給し、圧縮機36の運転時間を短縮して消費電力を低減する。
【選択図】 図1
【解決手段】圧縮機36、凝縮器38および複数の冷却器32,33,34を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクル35を設けた冷却装置31である。凝縮器38側と各冷却器32,33,34の入口側とを並列配管42,43,44で並列に接続し、各並列配管42,43,44に開閉弁45,46,47を設ける。1つの冷却器33の出口側を他の冷却器32の入口側に直列配管51で直列に接続する。直列配管51が出口側に接続された冷却器33以外の冷却器32,34の出口側から圧縮機36側にサクション配管52,53を接続する。直列配管51を接続した冷却器32の開閉弁45を閉じた場合、その冷却器32の冷媒は滞留せずに圧縮機36側に回収でき、他の冷却器33,34に対して冷媒を迅速かつ十分に供給し、圧縮機36の運転時間を短縮して消費電力を低減する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮機、凝縮器および複数の冷却器を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクルを設けた冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば飲料入りの缶やペットボトルなどの商品を販売する自動販売機では、機体内を複数の部屋に仕切り、各部屋に商品を収納するコラムをそれぞれ設けており、各部屋毎に冷却モードまたは加熱モードに設定し、冷たい商品または温かい商品を提供している。
【0003】
複数の部屋を冷却する場合には1つの冷却装置によって冷却している。この冷却装置では、圧縮機、凝縮器および各部屋に配置される複数の冷却器を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクルを設けており、凝縮器と圧縮機との間には複数の並列配管を設け、これら並列配管毎にキャピラリチューブ、開閉弁および各部屋の冷却器を設けている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、各部屋の温度に応じて圧縮機を運転または停止させ、圧縮機の運転時には、圧縮機で圧縮して吐出された冷媒が凝縮器で液化し、液化した冷媒が各並列配管に並列に分流して各並列配管の開閉弁およびキャピラリチューブを通じて各部屋の冷却器に供給され、各冷却器で熱を吸収した冷媒が気化して圧縮機の吸入側に戻る冷凍サイクルにより、各部屋を冷却している。
【0005】
ところで、部屋の大きさによって、冷却器が吸熱する熱量に偏りが生じやすい。また、商品の数やコラムへの装填時の商品の温度などの負荷量によっても、冷却器が吸熱する熱量に偏りが生じやすい。さらに、加熱モードの部屋がある場合に加熱モードの部屋に近い冷却モードの部屋では遠い部屋に比べて侵入してくる熱量が大きく、また、両端に位置する部屋は中間に位置する部屋に比べて外気の影響を受けやすく、外気が高ければ侵入してくる熱量が大きく、冷却器が吸熱する熱量に偏りが生じる。このように、部屋の大きさ、負荷量、運転モードおよび環境条件などによって冷却器が吸熱する熱量に偏りが生じるために、各冷却器への冷媒の分流が安定せず、各部屋を適切に冷却できないことがある。
【0006】
そのため、各冷却器の温度を検知し、冷却の必要な冷却器の開閉弁は開いたまま、冷却の不要な冷却器の開閉弁を閉じ、開閉弁を閉じた冷却器に供給する分の冷媒を冷却の必要な冷却器に供給して冷却能力を高め、各部屋を適切かつ迅速に冷却するように調整している。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−91510号公報(第4頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、開閉弁が開いていて冷媒が冷却器に流れている状態から開閉弁を閉じたとき、それまで流れていた冷媒が冷却器に滞留した状態となり、その冷却器に滞留した冷媒は、時間の経過とともに圧縮機側に回収されるが、回収されるまでに時間がかかっている。そのため、冷却の不要な冷却器の開閉弁を閉じても、冷却の必要な他の冷却器に対して冷媒が十分に供給されるまでには時間がかかり、その分だけ圧縮機の運転時間を長くしなければならず、消費電力が増加する問題がある。このような開閉弁の開閉の頻度は比較的多いため、トータルでの消費電量の増加分が非常に大きくなる。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、必要な冷却器に冷媒を迅速に供給し、圧縮機の運転時間を短縮して消費電力を低減できる冷却装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の冷却装置は、圧縮機、凝縮器および複数の冷却器を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクルを設けた冷却装置であって、前記凝縮器側から各冷却器の入口側にそれぞれ並列に接続する複数の並列配管と、これら並列配管毎に設けられ、それぞれ流路を開閉する複数の開閉弁と、少なくとも1つの冷却器の出口側を他の冷却器の入口側に直列に接続する直列配管と、この直列配管が出口側に接続された冷却器以外の冷却器の出口側から圧縮機側に接続するサクション配管とを具備しているものである。
【0011】
そして、この構成では、凝縮器側に並列に接続された複数の冷却器のうち、少なくとも1つの冷却器の出口側を直列配管によって他の冷却器の入口側に直列に接続したことにより、その直列配管が入口側に接続された冷却器の開閉弁を閉じた場合、その開閉弁を閉じた冷却器に冷媒が滞留することなく圧縮機側に回収されるため、開閉弁が開いている冷却器に対して冷媒を迅速かつ十分に供給可能で、圧縮機の運転時間を短縮して消費電力を低減可能となる。
【0012】
請求項2記載の冷却装置は、請求項1記載の冷却装置において、冷却器は3つ以上で、直列に接続した冷却器と、この直列に接続した冷却器に並列に接続した冷却器とを有するものである。
【0013】
そして、この構成では、冷却器が3つ以上の場合に、直列に接続した冷却器と、この直列に接続した冷却器に並列に接続した冷却器とを有することにより、直列に接続した冷却器と並列に接続した冷却器とで冷却または冷却停止に切り換え可能となる。
【0014】
請求項3記載の冷却装置は、請求項1記載の冷却装置において、冷却器は4つ以上で、複数組の直列に接続した冷却器を有するものである。
【0015】
そして、この構成では、冷却器が4つ以上の場合に、複数組の直列に接続した冷却器を有することにより、各組毎に冷却または冷却停止に切り換え可能となる。
【0016】
請求項4記載の冷却装置は、請求項1ないし3いずれか記載の冷却装置において、直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、この下流側の冷却器による冷却能力が不足するときに下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させる制御部を備えているものである。
【0017】
そして、この構成では、制御部により、直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、下流側の冷却器が上流側の冷却器に比べて冷却が遅れぎみとなって下流側の冷却器による冷却能力が不足するような場合でも、下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させることにより、冷却不足を解消可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図2および図3に自動販売機を示し、この自動販売機では、飲料入りの缶やペットボトルなどの商品を販売するもので、機体11を有し、この機体11の前面に前面扉12が開閉可能に設けられている。この前面扉12には、商品見本展示する展示部13、商品を選択する選択ボタンを有する選択部14、貨幣を投入する操作部15、釣銭が払い出される返却口16、商品が払い出される販売口17などが設けられている。
【0020】
機体11内は側面の仕切体18および底面の仕切体19によって複数の部屋20,21,22つまり左側の部屋20、中央の部屋21、右側の部屋22の3つに区画され、各部屋20,21,22には図示していないが商品を収納するコラムがそれぞれ配設されているとともに各コラムの下部に商品を1個ずつ排出する商品排出装置が配設されている。
【0021】
機体11内には冷却装置31が配設され、この冷却装置31の複数の冷却器32,33,34つまり左側の冷却器32、中央の冷却器33、右側の冷却器34が対応する各部屋20,21,22にそれぞれ配置されている。
【0022】
図1に示すように、冷却装置31は、冷媒が封入された冷凍サイクル35を有し、この冷凍サイクル35では、冷媒を圧縮する圧縮機36の出口側つまり吐出側に、蒸発パイプ37、凝縮器38、ドライヤ39、冷媒の圧力を減圧する主キャピラリチューブ40、分配器41が順に接続され、この分配器41に複数の並列配管42,43,44つまり左側の並列配管42、中央の並列配管43、右側の並列配管44がそれぞれ接続されている。
【0023】
各並列配管42,43,44には、電磁弁であって流路を開閉する開閉弁45,46,47、冷媒の圧力を減圧するキャピラリチューブ48,49,50、各部屋20,21,22に配置される冷却器32,33,34の入口側つまり流入側がそれぞれ接続されている。
【0024】
中央の冷却器33の出口側つまり吐出側から左側の冷却器32の入口側に直列配管51が接続され、これら中央の冷却器33および左側の冷却器32の順に直列に接続されている。
【0025】
左側の冷却器32の出口側および右側の冷却器34の出口側はサクション配管52,53によって合流され、チェックバルブ54およびサクションカップ55を介して圧縮機36の入口側つまり流入側に接続されている。
【0026】
この場合、左側の並列配管42、左側の開閉弁45、左側のキャピラリチューブ48、左側の冷却器32、左側のサクション配管52で構成される左側の流路56と、中央の並列配管43、中央の開閉弁46、中央のキャピラリチューブ49、中央の冷却器33および左側の冷却器32、左側のサクション配管52で構成される中央の流路57と、右側の並列配管44、右側の開閉弁47、右側のキャピラリチューブ50、右側の冷却器34、右側のサクション配管53で構成される右側の流路58とが形成されている。中央の流路57が直列流路59であり、左側の流路56の開閉弁45を閉じた場合に、直列流路59と右側の流路58とが並列に接続される。
【0027】
また、図2に示すように、凝縮器38には熱を機体11の外部に排気する放熱ファン61が配置され、各冷却器32,33,34には各部屋20,21,22に冷却風を循環させる冷却ファン62,63,64および各冷却器32,33,34の温度を検知するセンサ65,66,67がそれぞれ配置され、各部屋20,21,22には温度を検知するセンサ68,69,70がそれぞれ配置されている。さらに、左側および中央の部屋20,21にはヒータ71,72がそれぞれ配置されている。
【0028】
また、冷却装置31の各動作は制御部81によって制御される。この制御部81は、直列に接続した下流側の冷却器32に通じる開閉弁45を閉じた状態で通常運転し、この下流側の冷却器32による冷却能力が不足するときに下流側の冷却器32に通じる開閉弁45を開放させる機能を有している。
【0029】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0030】
自動販売機では、右側の部屋22については冷却モードのみの設定であるが、左側および中央の部屋20,21については、季節や設置場所などの条件に応じて商品を冷却する冷却モードと商品を加熱する加熱モードを選択設定できる。なお、右側の部屋22についても別途ヒータを備えれば加熱モードを選択設定可能となる。
【0031】
全ての部屋20,21,22が冷却モードに設定されている場合において、例えば、各部屋20,21,22の温度などの条件に応じて、圧縮機36を運転または停止させる。
【0032】
圧縮機36の運転時には、圧縮機36で圧縮して吐出された冷媒が凝縮器38で液化し、液化した冷媒がドライヤ39および主キャピラリチューブ40を通じて分配器41に流れる。このとき、通常運転状態であれば、開閉弁45が閉じ、開閉弁46,47が開いており、冷媒が分配器41から各並列配管43,44に並列に分流して各並列配管43,44の開閉弁46,47およびキャピラリチューブ49,50を通じて各部屋の冷却器33,34に供給され、さらに、中央の冷却器33の冷媒が左側の冷却器32に供給され、各冷却器32,33,34に供給された冷媒で熱を吸収して各部屋20,21,22を冷却する。
【0033】
各冷却器32,33,34で熱を吸収した冷媒は気化し、中央の冷却器33の冷媒は直列配管51を通じて左側の冷却器32に流れ、左側の冷却器32の冷媒はサクション配管52に流れ、右側の冷却器34の冷媒はサクション配管53に流れ、これらサクション配管52,53で合流した冷媒がチェックバルブ54およびサクションカップ55を通じて圧縮機36の吸入側に戻る。
【0034】
運転中は、各冷却器32,33,34の温度をセンサ65,66,67で、各部屋20,21,22の温度をセンサ68,69,70でそれぞれ監視する。
【0035】
例えば、直列に接続した下流側である左側の冷却器32が上流側である中央の冷却器33に比べて冷却が遅れぎみとなり、外気温度が高いときに左側の部屋20の温度が上昇し、左側の冷却器32による冷却能力が不足するような場合には、左側の冷却器32に通じる開閉弁45を開放させる。これにより、分配器41で分流された冷媒を並列配管42、開閉弁45およびキャピラリチューブ48を通じて左側の冷却器32に供給し、冷却能力を高めて冷却不足を解消できる。
【0036】
また、左側の冷却器32の冷却不足が解消されれば、左側の冷却器32の開閉弁45を閉じる。この開閉弁45を閉じた左側の冷却器32には、冷媒が滞留することなく、中央の冷却器33から直列配管51を通じて冷媒が流れ込むとともにサクション配管52に流出して圧縮機36側に回収されるため、開閉弁46,47が開いている中央および右側の冷却器33,34に対して冷媒を迅速かつ十分に供給できる。そのため、中央および右側の冷却器33,34の冷却能力を高め、中央および右側の部屋21,22において短時間で所定の冷却状態が得られ、圧縮機36の運転時間を短縮して消費電力を低減できる。
【0037】
開閉弁45を閉じた状態でも、左側の冷却器32には中央の冷却器33から冷媒が供給されため、左側の冷却器32でも冷却作用が継続され、開閉弁45を開放する機会を削減できる。
【0038】
このように、凝縮器38側に並列に接続された複数の冷却器32,33,34のうち、1つの冷却器33の出口側を直列配管51によって他の冷却器32の入口側に直列に接続したことにより、その直列配管51が入口側に接続された冷却器32の開閉弁45を閉じた場合、その開閉弁45を閉じた冷却器32に冷媒が滞留することなく圧縮機36側に回収されるため、開閉弁46,47が開いている冷却器33,34に対して冷媒を迅速かつ十分に供給でき、圧縮機36の運転時間を短縮して消費電力を低減できる。すなわち、圧縮機36の消費電力については20W程度削減でき、圧縮機36の運転率については15%程度削減でき、そのため、年間消費電力量については200kWh/年程度削減できる。
【0039】
さらに、冷却器32,33を直列に接続することにより、キャピラリチューブ49などの絞り抵抗を小さくでき、圧縮機36の負荷を軽減し、冷媒の循環量が増加し、少ない冷媒量でも十分な性能が得られる。そして、この冷媒量を少なくできることにより、圧縮機36の負荷を軽減できる。
【0040】
さらに、制御部81の制御により、直列に接続した下流側である左側の冷却器32に通じる開閉弁45を閉じた状態で通常運転し、左側の冷却器32が上流側である中央の冷却器33に比べて冷却が遅れぎみとなって左側の冷却器32による冷却能力が不足するような場合でも、左側の冷却器32に通じる開閉弁45を開放させることにより、冷却不足を解消できる。
【0041】
また、左側および中央の部屋20,21を加熱モードに設定する場合には、左側および中央の開閉弁45,46を閉じることにより、冷却装置31の運転時でも左側および中央の部屋20,21を冷却するのを停止する。この状態で左側および中央の部屋20,21のヒータ71,72を運転することにより、左側および中央の部屋20,21を加熱する。
【0042】
そして、図4には、冷却装置31が左側、中央および右側の3つの冷却器32,33,34を備えている場合の配管例を示す。図4(a)の配管例では、上述したように、中央の冷却器33の出口側と左側の冷却器32の入口側とを直列配管51によって接続した配管パターンであり、また、図4(b)の配管例では、中央の冷却器33の出口側と右側の冷却器34の入口側とを直列配管51によって接続した配管パターンである。
【0043】
このように、冷却器32,33,34が3つの場合に、直列に接続した冷却器32,33または冷却器33,34と、この直列に接続した冷却器32,33または冷却器33,34に並列に接続した冷却器34または冷却器32とを有することにより、直列に接続した冷却器32,33または冷却器33,34と並列に接続した冷却器34または冷却器32とで冷却または冷却停止に切り換えることができる。
【0044】
また、図5には、冷却装置31が左側、中央左側、中央右側および右側の4つの冷却器32,33a,33b,34を備えている場合の配管例を示す。図5(a)に示すように、左側の冷却器32の出口側と中央左側の冷却器33aの入口側とを直列配管51によって接続するとともに、中央右側の冷却器33bの出口側と右側の冷却器34の入口側とを直列配管51によって接続したものであり、2つの直列流路59を並列に接続した配管パターンである。また、図5(b)に示すように、中央右側の冷却器33bの出口側と右側の冷却器34の入口側とを直列配管51によって接続したものであり、1つの直列流路59と左側の流路56と中央左側の流路57aとが並列に接続された配管パターンである。なお、図5(a)(b)において、43aは中央左側の並列配管、43bは中央右側の並列配管、46aは中央左側の開閉弁、46bは中央右側の開閉弁、57aは中央左側の流路、57bは中央右側の流路、73はサクション配管である。
【0045】
このように、冷却器32,33a,33b,34が4つ以上の場合に、複数組の直列に接続した冷却器32,33aおよび冷却器33b,34を有することにより、各組毎に冷却または冷却停止に切り換えることができる。
【0046】
なお、図4(a)(b)および図5(a)(b)の各例においても、制御部81によって直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、下流側の冷却器が上流側の冷却器に比べて冷却が遅れぎみとなって下流側の冷却器による冷却能力が不足するような場合でも、下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させることにより、冷却不足を解消できる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の冷却装置によれば、凝縮器側に並列に接続された複数の冷却器のうち、少なくとも1つの冷却器の出口側を直列配管によって他の冷却器の入口側に直列に接続したことにより、その直列配管が入口側に接続された冷却器の開閉弁を閉じた場合、その開閉弁を閉じた冷却器に冷媒が滞留することなく圧縮機側に回収されるため、開閉弁が開いている冷却器に対して冷媒を迅速かつ十分に供給でき、圧縮機の運転時間を短縮して消費電力を低減できる。
【0048】
請求項2記載の冷却装置によれば、請求項1記載の冷却装置の効果に加えて、冷却器が3つ以上の場合に、直列に接続した冷却器と、この直列に接続した冷却器に並列に接続した冷却器とを有することにより、直列に接続した冷却器と並列に接続した冷却器とで冷却または冷却停止に切り換えることができる。
【0049】
請求項3記載の冷却装置によれば、請求項1記載の冷却装置の効果に加えて、冷却器が4つ以上の場合に、複数組の直列に接続した冷却器を有することにより、各組毎に冷却または冷却停止に切り換えることができる。
【0050】
請求項4記載の冷却装置によれば、請求項1ないし3いずれか記載の冷却装置の効果に加えて、制御部により、直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、下流側の冷却器が上流側の冷却器に比べて冷却が遅れぎみとなって下流側の冷却器による冷却能力が不足するような場合でも、下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させることにより、冷却不足を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す冷却装置の構成図である。
【図2】同上冷却装置を適用した自動販売機の透視状態の斜視図である。
【図3】同上冷却装置を適用した自動販売機の正面図である。
【図4】同上冷却装置における冷却器が4つの場合の配管例を(a)(b)に示す構成図である。
【図5】同上冷却装置における冷却器が4つの場合の配管例を(a)(b)に示す構成図である。
【符号の説明】
31 冷却装置
32,33,34 冷却器
35 冷凍サイクル
36 圧縮機
38 凝縮器
42,43,44 並列配管
45,46,47 開閉弁
51 直列配管
52,53 サクション配管
81 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮機、凝縮器および複数の冷却器を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクルを設けた冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば飲料入りの缶やペットボトルなどの商品を販売する自動販売機では、機体内を複数の部屋に仕切り、各部屋に商品を収納するコラムをそれぞれ設けており、各部屋毎に冷却モードまたは加熱モードに設定し、冷たい商品または温かい商品を提供している。
【0003】
複数の部屋を冷却する場合には1つの冷却装置によって冷却している。この冷却装置では、圧縮機、凝縮器および各部屋に配置される複数の冷却器を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクルを設けており、凝縮器と圧縮機との間には複数の並列配管を設け、これら並列配管毎にキャピラリチューブ、開閉弁および各部屋の冷却器を設けている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、各部屋の温度に応じて圧縮機を運転または停止させ、圧縮機の運転時には、圧縮機で圧縮して吐出された冷媒が凝縮器で液化し、液化した冷媒が各並列配管に並列に分流して各並列配管の開閉弁およびキャピラリチューブを通じて各部屋の冷却器に供給され、各冷却器で熱を吸収した冷媒が気化して圧縮機の吸入側に戻る冷凍サイクルにより、各部屋を冷却している。
【0005】
ところで、部屋の大きさによって、冷却器が吸熱する熱量に偏りが生じやすい。また、商品の数やコラムへの装填時の商品の温度などの負荷量によっても、冷却器が吸熱する熱量に偏りが生じやすい。さらに、加熱モードの部屋がある場合に加熱モードの部屋に近い冷却モードの部屋では遠い部屋に比べて侵入してくる熱量が大きく、また、両端に位置する部屋は中間に位置する部屋に比べて外気の影響を受けやすく、外気が高ければ侵入してくる熱量が大きく、冷却器が吸熱する熱量に偏りが生じる。このように、部屋の大きさ、負荷量、運転モードおよび環境条件などによって冷却器が吸熱する熱量に偏りが生じるために、各冷却器への冷媒の分流が安定せず、各部屋を適切に冷却できないことがある。
【0006】
そのため、各冷却器の温度を検知し、冷却の必要な冷却器の開閉弁は開いたまま、冷却の不要な冷却器の開閉弁を閉じ、開閉弁を閉じた冷却器に供給する分の冷媒を冷却の必要な冷却器に供給して冷却能力を高め、各部屋を適切かつ迅速に冷却するように調整している。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−91510号公報(第4頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、開閉弁が開いていて冷媒が冷却器に流れている状態から開閉弁を閉じたとき、それまで流れていた冷媒が冷却器に滞留した状態となり、その冷却器に滞留した冷媒は、時間の経過とともに圧縮機側に回収されるが、回収されるまでに時間がかかっている。そのため、冷却の不要な冷却器の開閉弁を閉じても、冷却の必要な他の冷却器に対して冷媒が十分に供給されるまでには時間がかかり、その分だけ圧縮機の運転時間を長くしなければならず、消費電力が増加する問題がある。このような開閉弁の開閉の頻度は比較的多いため、トータルでの消費電量の増加分が非常に大きくなる。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、必要な冷却器に冷媒を迅速に供給し、圧縮機の運転時間を短縮して消費電力を低減できる冷却装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の冷却装置は、圧縮機、凝縮器および複数の冷却器を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクルを設けた冷却装置であって、前記凝縮器側から各冷却器の入口側にそれぞれ並列に接続する複数の並列配管と、これら並列配管毎に設けられ、それぞれ流路を開閉する複数の開閉弁と、少なくとも1つの冷却器の出口側を他の冷却器の入口側に直列に接続する直列配管と、この直列配管が出口側に接続された冷却器以外の冷却器の出口側から圧縮機側に接続するサクション配管とを具備しているものである。
【0011】
そして、この構成では、凝縮器側に並列に接続された複数の冷却器のうち、少なくとも1つの冷却器の出口側を直列配管によって他の冷却器の入口側に直列に接続したことにより、その直列配管が入口側に接続された冷却器の開閉弁を閉じた場合、その開閉弁を閉じた冷却器に冷媒が滞留することなく圧縮機側に回収されるため、開閉弁が開いている冷却器に対して冷媒を迅速かつ十分に供給可能で、圧縮機の運転時間を短縮して消費電力を低減可能となる。
【0012】
請求項2記載の冷却装置は、請求項1記載の冷却装置において、冷却器は3つ以上で、直列に接続した冷却器と、この直列に接続した冷却器に並列に接続した冷却器とを有するものである。
【0013】
そして、この構成では、冷却器が3つ以上の場合に、直列に接続した冷却器と、この直列に接続した冷却器に並列に接続した冷却器とを有することにより、直列に接続した冷却器と並列に接続した冷却器とで冷却または冷却停止に切り換え可能となる。
【0014】
請求項3記載の冷却装置は、請求項1記載の冷却装置において、冷却器は4つ以上で、複数組の直列に接続した冷却器を有するものである。
【0015】
そして、この構成では、冷却器が4つ以上の場合に、複数組の直列に接続した冷却器を有することにより、各組毎に冷却または冷却停止に切り換え可能となる。
【0016】
請求項4記載の冷却装置は、請求項1ないし3いずれか記載の冷却装置において、直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、この下流側の冷却器による冷却能力が不足するときに下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させる制御部を備えているものである。
【0017】
そして、この構成では、制御部により、直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、下流側の冷却器が上流側の冷却器に比べて冷却が遅れぎみとなって下流側の冷却器による冷却能力が不足するような場合でも、下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させることにより、冷却不足を解消可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図2および図3に自動販売機を示し、この自動販売機では、飲料入りの缶やペットボトルなどの商品を販売するもので、機体11を有し、この機体11の前面に前面扉12が開閉可能に設けられている。この前面扉12には、商品見本展示する展示部13、商品を選択する選択ボタンを有する選択部14、貨幣を投入する操作部15、釣銭が払い出される返却口16、商品が払い出される販売口17などが設けられている。
【0020】
機体11内は側面の仕切体18および底面の仕切体19によって複数の部屋20,21,22つまり左側の部屋20、中央の部屋21、右側の部屋22の3つに区画され、各部屋20,21,22には図示していないが商品を収納するコラムがそれぞれ配設されているとともに各コラムの下部に商品を1個ずつ排出する商品排出装置が配設されている。
【0021】
機体11内には冷却装置31が配設され、この冷却装置31の複数の冷却器32,33,34つまり左側の冷却器32、中央の冷却器33、右側の冷却器34が対応する各部屋20,21,22にそれぞれ配置されている。
【0022】
図1に示すように、冷却装置31は、冷媒が封入された冷凍サイクル35を有し、この冷凍サイクル35では、冷媒を圧縮する圧縮機36の出口側つまり吐出側に、蒸発パイプ37、凝縮器38、ドライヤ39、冷媒の圧力を減圧する主キャピラリチューブ40、分配器41が順に接続され、この分配器41に複数の並列配管42,43,44つまり左側の並列配管42、中央の並列配管43、右側の並列配管44がそれぞれ接続されている。
【0023】
各並列配管42,43,44には、電磁弁であって流路を開閉する開閉弁45,46,47、冷媒の圧力を減圧するキャピラリチューブ48,49,50、各部屋20,21,22に配置される冷却器32,33,34の入口側つまり流入側がそれぞれ接続されている。
【0024】
中央の冷却器33の出口側つまり吐出側から左側の冷却器32の入口側に直列配管51が接続され、これら中央の冷却器33および左側の冷却器32の順に直列に接続されている。
【0025】
左側の冷却器32の出口側および右側の冷却器34の出口側はサクション配管52,53によって合流され、チェックバルブ54およびサクションカップ55を介して圧縮機36の入口側つまり流入側に接続されている。
【0026】
この場合、左側の並列配管42、左側の開閉弁45、左側のキャピラリチューブ48、左側の冷却器32、左側のサクション配管52で構成される左側の流路56と、中央の並列配管43、中央の開閉弁46、中央のキャピラリチューブ49、中央の冷却器33および左側の冷却器32、左側のサクション配管52で構成される中央の流路57と、右側の並列配管44、右側の開閉弁47、右側のキャピラリチューブ50、右側の冷却器34、右側のサクション配管53で構成される右側の流路58とが形成されている。中央の流路57が直列流路59であり、左側の流路56の開閉弁45を閉じた場合に、直列流路59と右側の流路58とが並列に接続される。
【0027】
また、図2に示すように、凝縮器38には熱を機体11の外部に排気する放熱ファン61が配置され、各冷却器32,33,34には各部屋20,21,22に冷却風を循環させる冷却ファン62,63,64および各冷却器32,33,34の温度を検知するセンサ65,66,67がそれぞれ配置され、各部屋20,21,22には温度を検知するセンサ68,69,70がそれぞれ配置されている。さらに、左側および中央の部屋20,21にはヒータ71,72がそれぞれ配置されている。
【0028】
また、冷却装置31の各動作は制御部81によって制御される。この制御部81は、直列に接続した下流側の冷却器32に通じる開閉弁45を閉じた状態で通常運転し、この下流側の冷却器32による冷却能力が不足するときに下流側の冷却器32に通じる開閉弁45を開放させる機能を有している。
【0029】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0030】
自動販売機では、右側の部屋22については冷却モードのみの設定であるが、左側および中央の部屋20,21については、季節や設置場所などの条件に応じて商品を冷却する冷却モードと商品を加熱する加熱モードを選択設定できる。なお、右側の部屋22についても別途ヒータを備えれば加熱モードを選択設定可能となる。
【0031】
全ての部屋20,21,22が冷却モードに設定されている場合において、例えば、各部屋20,21,22の温度などの条件に応じて、圧縮機36を運転または停止させる。
【0032】
圧縮機36の運転時には、圧縮機36で圧縮して吐出された冷媒が凝縮器38で液化し、液化した冷媒がドライヤ39および主キャピラリチューブ40を通じて分配器41に流れる。このとき、通常運転状態であれば、開閉弁45が閉じ、開閉弁46,47が開いており、冷媒が分配器41から各並列配管43,44に並列に分流して各並列配管43,44の開閉弁46,47およびキャピラリチューブ49,50を通じて各部屋の冷却器33,34に供給され、さらに、中央の冷却器33の冷媒が左側の冷却器32に供給され、各冷却器32,33,34に供給された冷媒で熱を吸収して各部屋20,21,22を冷却する。
【0033】
各冷却器32,33,34で熱を吸収した冷媒は気化し、中央の冷却器33の冷媒は直列配管51を通じて左側の冷却器32に流れ、左側の冷却器32の冷媒はサクション配管52に流れ、右側の冷却器34の冷媒はサクション配管53に流れ、これらサクション配管52,53で合流した冷媒がチェックバルブ54およびサクションカップ55を通じて圧縮機36の吸入側に戻る。
【0034】
運転中は、各冷却器32,33,34の温度をセンサ65,66,67で、各部屋20,21,22の温度をセンサ68,69,70でそれぞれ監視する。
【0035】
例えば、直列に接続した下流側である左側の冷却器32が上流側である中央の冷却器33に比べて冷却が遅れぎみとなり、外気温度が高いときに左側の部屋20の温度が上昇し、左側の冷却器32による冷却能力が不足するような場合には、左側の冷却器32に通じる開閉弁45を開放させる。これにより、分配器41で分流された冷媒を並列配管42、開閉弁45およびキャピラリチューブ48を通じて左側の冷却器32に供給し、冷却能力を高めて冷却不足を解消できる。
【0036】
また、左側の冷却器32の冷却不足が解消されれば、左側の冷却器32の開閉弁45を閉じる。この開閉弁45を閉じた左側の冷却器32には、冷媒が滞留することなく、中央の冷却器33から直列配管51を通じて冷媒が流れ込むとともにサクション配管52に流出して圧縮機36側に回収されるため、開閉弁46,47が開いている中央および右側の冷却器33,34に対して冷媒を迅速かつ十分に供給できる。そのため、中央および右側の冷却器33,34の冷却能力を高め、中央および右側の部屋21,22において短時間で所定の冷却状態が得られ、圧縮機36の運転時間を短縮して消費電力を低減できる。
【0037】
開閉弁45を閉じた状態でも、左側の冷却器32には中央の冷却器33から冷媒が供給されため、左側の冷却器32でも冷却作用が継続され、開閉弁45を開放する機会を削減できる。
【0038】
このように、凝縮器38側に並列に接続された複数の冷却器32,33,34のうち、1つの冷却器33の出口側を直列配管51によって他の冷却器32の入口側に直列に接続したことにより、その直列配管51が入口側に接続された冷却器32の開閉弁45を閉じた場合、その開閉弁45を閉じた冷却器32に冷媒が滞留することなく圧縮機36側に回収されるため、開閉弁46,47が開いている冷却器33,34に対して冷媒を迅速かつ十分に供給でき、圧縮機36の運転時間を短縮して消費電力を低減できる。すなわち、圧縮機36の消費電力については20W程度削減でき、圧縮機36の運転率については15%程度削減でき、そのため、年間消費電力量については200kWh/年程度削減できる。
【0039】
さらに、冷却器32,33を直列に接続することにより、キャピラリチューブ49などの絞り抵抗を小さくでき、圧縮機36の負荷を軽減し、冷媒の循環量が増加し、少ない冷媒量でも十分な性能が得られる。そして、この冷媒量を少なくできることにより、圧縮機36の負荷を軽減できる。
【0040】
さらに、制御部81の制御により、直列に接続した下流側である左側の冷却器32に通じる開閉弁45を閉じた状態で通常運転し、左側の冷却器32が上流側である中央の冷却器33に比べて冷却が遅れぎみとなって左側の冷却器32による冷却能力が不足するような場合でも、左側の冷却器32に通じる開閉弁45を開放させることにより、冷却不足を解消できる。
【0041】
また、左側および中央の部屋20,21を加熱モードに設定する場合には、左側および中央の開閉弁45,46を閉じることにより、冷却装置31の運転時でも左側および中央の部屋20,21を冷却するのを停止する。この状態で左側および中央の部屋20,21のヒータ71,72を運転することにより、左側および中央の部屋20,21を加熱する。
【0042】
そして、図4には、冷却装置31が左側、中央および右側の3つの冷却器32,33,34を備えている場合の配管例を示す。図4(a)の配管例では、上述したように、中央の冷却器33の出口側と左側の冷却器32の入口側とを直列配管51によって接続した配管パターンであり、また、図4(b)の配管例では、中央の冷却器33の出口側と右側の冷却器34の入口側とを直列配管51によって接続した配管パターンである。
【0043】
このように、冷却器32,33,34が3つの場合に、直列に接続した冷却器32,33または冷却器33,34と、この直列に接続した冷却器32,33または冷却器33,34に並列に接続した冷却器34または冷却器32とを有することにより、直列に接続した冷却器32,33または冷却器33,34と並列に接続した冷却器34または冷却器32とで冷却または冷却停止に切り換えることができる。
【0044】
また、図5には、冷却装置31が左側、中央左側、中央右側および右側の4つの冷却器32,33a,33b,34を備えている場合の配管例を示す。図5(a)に示すように、左側の冷却器32の出口側と中央左側の冷却器33aの入口側とを直列配管51によって接続するとともに、中央右側の冷却器33bの出口側と右側の冷却器34の入口側とを直列配管51によって接続したものであり、2つの直列流路59を並列に接続した配管パターンである。また、図5(b)に示すように、中央右側の冷却器33bの出口側と右側の冷却器34の入口側とを直列配管51によって接続したものであり、1つの直列流路59と左側の流路56と中央左側の流路57aとが並列に接続された配管パターンである。なお、図5(a)(b)において、43aは中央左側の並列配管、43bは中央右側の並列配管、46aは中央左側の開閉弁、46bは中央右側の開閉弁、57aは中央左側の流路、57bは中央右側の流路、73はサクション配管である。
【0045】
このように、冷却器32,33a,33b,34が4つ以上の場合に、複数組の直列に接続した冷却器32,33aおよび冷却器33b,34を有することにより、各組毎に冷却または冷却停止に切り換えることができる。
【0046】
なお、図4(a)(b)および図5(a)(b)の各例においても、制御部81によって直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、下流側の冷却器が上流側の冷却器に比べて冷却が遅れぎみとなって下流側の冷却器による冷却能力が不足するような場合でも、下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させることにより、冷却不足を解消できる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の冷却装置によれば、凝縮器側に並列に接続された複数の冷却器のうち、少なくとも1つの冷却器の出口側を直列配管によって他の冷却器の入口側に直列に接続したことにより、その直列配管が入口側に接続された冷却器の開閉弁を閉じた場合、その開閉弁を閉じた冷却器に冷媒が滞留することなく圧縮機側に回収されるため、開閉弁が開いている冷却器に対して冷媒を迅速かつ十分に供給でき、圧縮機の運転時間を短縮して消費電力を低減できる。
【0048】
請求項2記載の冷却装置によれば、請求項1記載の冷却装置の効果に加えて、冷却器が3つ以上の場合に、直列に接続した冷却器と、この直列に接続した冷却器に並列に接続した冷却器とを有することにより、直列に接続した冷却器と並列に接続した冷却器とで冷却または冷却停止に切り換えることができる。
【0049】
請求項3記載の冷却装置によれば、請求項1記載の冷却装置の効果に加えて、冷却器が4つ以上の場合に、複数組の直列に接続した冷却器を有することにより、各組毎に冷却または冷却停止に切り換えることができる。
【0050】
請求項4記載の冷却装置によれば、請求項1ないし3いずれか記載の冷却装置の効果に加えて、制御部により、直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、下流側の冷却器が上流側の冷却器に比べて冷却が遅れぎみとなって下流側の冷却器による冷却能力が不足するような場合でも、下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させることにより、冷却不足を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す冷却装置の構成図である。
【図2】同上冷却装置を適用した自動販売機の透視状態の斜視図である。
【図3】同上冷却装置を適用した自動販売機の正面図である。
【図4】同上冷却装置における冷却器が4つの場合の配管例を(a)(b)に示す構成図である。
【図5】同上冷却装置における冷却器が4つの場合の配管例を(a)(b)に示す構成図である。
【符号の説明】
31 冷却装置
32,33,34 冷却器
35 冷凍サイクル
36 圧縮機
38 凝縮器
42,43,44 並列配管
45,46,47 開閉弁
51 直列配管
52,53 サクション配管
81 制御部
Claims (4)
- 圧縮機、凝縮器および複数の冷却器を順に接続して冷媒が流れる冷凍サイクルを設けた冷却装置であって、
前記凝縮器側から各冷却器の入口側にそれぞれ並列に接続する複数の並列配管と、
これら並列配管毎に設けられ、それぞれ流路を開閉する複数の開閉弁と、
少なくとも1つの冷却器の出口側を他の冷却器の入口側に直列に接続する直列配管と、
この直列配管が出口側に接続された冷却器以外の冷却器の出口側から圧縮機側に接続するサクション配管と
を具備していることを特徴とする冷却装置。 - 冷却器は3つ以上で、直列に接続した冷却器と、この直列に接続した冷却器に並列に接続した冷却器とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の冷却装置。 - 冷却器は4つ以上で、複数組の直列に接続した冷却器を有する
ことを特徴とする請求項1記載の冷却装置。 - 直列に接続した下流側の冷却器に通じる開閉弁を閉じた状態で通常運転し、この下流側の冷却器による冷却能力が不足するときに下流側の冷却器に通じる開閉弁を開放させる制御部を備えている
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の冷却装置。
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