JP2004162190A - 衣料および衣料販売方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者が希望する心理状況または肉体状況になるように、または、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートする衣服を提供すること。及び、該効果を生活者に対しわかりやすく、かつ真摯に伝達する販売方法を提供すること。
【解決手段】身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等を適切または任意に制御することにより、交感神経活動、または副交感神経活動を促進させる衣料。及び、生体反応計測により検証したデータを用い、商品の下げ札、店頭POP、展示会、インターネット上等で商品の特徴を提示・説明する衣服販売方法。
【解決手段】身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等を適切または任意に制御することにより、交感神経活動、または副交感神経活動を促進させる衣料。及び、生体反応計測により検証したデータを用い、商品の下げ札、店頭POP、展示会、インターネット上等で商品の特徴を提示・説明する衣服販売方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等の刺激を適切または任意に制御することにより、適切な生体反応を示すようサポートすることを目的とする衣料及び衣料販売方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、衣服の快適性は、衣服内気候、衣服圧、肌触りという3つの主要因から構成され、さまざまな商品開発が行われてきた。
【0003】
衣服内気候に関連する衣料については、汗処理を課題とし、気相の汗を速や吸汗速乾させ、ぬれ感、べたつき感という不快感を軽減する衣服、液相の汗を速やかに拡散させ、汗の蒸発効率を高め暑熱感を軽減する衣服、熱伝導率の高い素材を用い、接触時の冷たさを付与した衣服等、多くの素材、商品がある。また、防風性を高め、寒さを防止するため、樹脂コーティング、高収縮糸使い等の工夫がされてきた(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0004】
衣服圧については、伸長特性に優れるポリウレタン糸混の生地を使用し、あるいは、伸長特性の異なる生地を作成することにより、動きやすい、つっぱり感が少ない、きつくない、等の効果を示すスパッツ等の衣服や、足首を締め付けて下腿部から大腿部にかけて圧力を弱くすることにより快適な着用感を得るパンスト、等の開発が行われてきた(例えば、特許文献4参照。)。
【0005】
肌触りについては、糸の繊度、撚り数、後加工等により、やわらかい触感、シャリ感、ぬめり感、等の肌触りを実現してきた(例えば、特許文献5参照。)。
【0006】
しかし、従来は不快な着用感をニュートラルな状態に近づける商品開発が主体であり、より積極的に、希望する心理状況または肉体状況になるようサポートする衣料の開発は行われてこなかった。例えば、集中したいときの衣料、リラックスしたいときの衣料、早く眠りにつきたい時の衣料、等希望する心理状況、肉体状況になるようサポートする衣料はほとんどなかった。該衣料に近い商品もあるが、生体反応での実証データ、検証データはなく、誇大広告と疑われても仕方がない状況であった。
【0007】
また、主観による評価が主体であり、生体反応を計測し、生体に何が起きているのか、生体にとって本当に望ましい状況にあるのか、ということまで踏み込んで評価・研究することは殆どなかった。感覚において快適であっても生体にとっては好ましくないこともある。また、逆に不快であっても生体にとっては好ましいこともある。私達は、感覚においても快適であり、生体にとっても好ましい商品を開発することが重要である。その意味で、従来は、生体反応計測により効果を検証することに欠けていた。
【0008】
さらに、従来は時間経過を考慮した商品開発がされてこなかった。人は、サーカディアンリズムという生体の日中変動リズムを持っている。朝から昼にかけては、活動を起こしやすいように、交感神経系が高まり、夕方から夜にかけては、身体を休めるように、副交感神経活動が高まる。最近、不規則な生活をすることにより、生体リズムが崩れ体調を乱す人が増えてきているが、該乱れを少しでも和らげるため、サーカディアンリズムに合わせた衣服の提案が必要である。
【0009】
また、最近、開発した商品を販売する方法として、コンセプトだけを誇大広告的に宣伝するケースが増えてきているが、生活者、使用者に真摯に、かつ、わかりやすく商品の内容を説明、提示していくことにより、生活者の信頼を獲得することが重要である。
【0010】
【特許文献1】
特開平09−87942号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開2001−81652号公報(請求項1)
【特許文献3】
特開2000−178858号公報(請求項1)
【特許文献4】
特開平11−50305号公報(請求項1)
【特許文献5】
特開平05−247779号公報(請求項1)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、使用者が希望する心理状況または肉体状況になるように、または、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートする衣料を提供することを目的とする。また、該効果を生活者に対しわかりやすく、かつ真摯に伝達する販売方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するために、次の構成よりなる。即ち、
1.使用者が希望する心理状況または肉体状況になるようサポートする衣料、または、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートする衣料であり、かつ、該効果を生体反応計測により検証できることを特徴とする衣料。
2.身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等の刺激を適切または任意に制御することにより、交感神経活動、または副交感神経活動を促進させることを特徴とする上記第1記載の衣料。
3.身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等の刺激を適切または任意に制御することにより、CNVを発生させる、またはコルチゾールの増加を抑制する、またはs−IgAの増加を抑制する、または血中乳酸値の増加を抑制できることを特徴とする上記第1記載の衣料。
4.交感神経活動、副交感神経活動を、心拍変動計測により評価することを特徴とする上記第2記載の衣料。
5.上記第1記載の、生体反応計測により検証したデータを用い、商品の下げ札、店頭POP、展示会、インターネット上等で商品の特徴を提示、説明することを特徴とする衣料販売方法。
6.衣料を構成する生地特性、使用感覚、生体反応データの関係を把握し、該関係を商品コンセプトと共に、商品の特徴を提示、説明することを特徴とする上記第5記載の衣料販売方法。
【0013】
以下、本発明について詳細に説明する。使用者とは、衣料を着用する人、衣料を使用する人である。
【0014】
使用者が希望する心理状況または肉体状況とは、具体的には、仕事をするときに集中したい、帰宅したときにリラックスしたい、床についてすぐに眠りに入りたい、スポーツをした後に疲労が蓄積されにくい、仕事中ストレスが過度にたまらない、仕事の休憩時にホッとしたい、リフレッシュしたい、シャキッとしたい、スポーツ前に集中力を高めたい、等の希望を意味する。サポートとは、該希望状況になりやすくするように作用、支援、補助することである。
【0015】
衣料とは、インナー、パンスト、タイツ、靴下、ファンデーション、スポーツウェア、ワーキングウェア、カジュアルウェア等の一般衣服から、パジャマ、シーツ、布団等の寝装品、さらには、ベルト、腹巻、タオル、サポーター等の付属品まで、繊維製品全般を示す。
【0016】
生体反応計測とは、脳波、心電図、筋電図、コルチゾール、分泌型免疫グロブリンA(s−IgA)、メラトニン、乳酸、体温、皮膚温、血圧、発汗量、皮脂量、角質水分量、皮膚pH、酸素摂取量、血流等、生体で生じている反応自体を計測することである。検証とは、開発品の効果を生体反応計測により確認することである。
【0017】
身体への圧刺激とは、衣料から身体に押し付けられる圧力を意味する。熱・水分刺激とは、身体と環境との間の熱・水分移動を、促進または抑制することを意味する。触刺激とは、身体表面に衣料が接触する時の物理刺激である。匂い刺激とは、嗅覚への刺激である。該刺激を適切または任意に制御するとは、使用者が希望する心理状況または肉体状況に近づくように制御すること、あるいは、生体リズムに適合した生体反応に近づくように制御することであり、一定の刺激を連続して付与する制御も、適切な刺激強度を可変的に付与する制御も含まれる。任意とは、使用者が自ら制御することができることを意味する。具体的には、刺激を身体の部位毎に部分的に変化させる方法、刺激を好きなときに好きなように変化させる方法、刺激を時間経過に従って変化させる方法、等が挙げられる。
【0018】
具体的には、インナーの肩甲骨部分を伸長しにくくすることで、シャキッとした気分にさせ、交感神経活動を促進させることができる。また、タイツの足先部の保温性の高めることで、リラックス効果を高め、副交感神経活動を促進させることができる。また、日中着用するパンストの着用圧を高めることで、日中はシャキッとし、交感神経活動を促進することができ、夜、帰宅してパンストを脱衣したときに、ホッとして、副交感神経活動を促進させることができる。さらに、その日の気分に合った好みのフレグランスを衣服に吹き付け、日中香りを楽しみながら活動することで、交感神経活動を促進させることができ、洗濯により該芳香成分が除去され、別の日はまたその日の気分に合った別のフレグランスを衣服に吹き付けることで、交感神経活動を促進させることができる。
【0019】
CNV(Contingent Negative Variation)は、事象関連電位と言われる前頭葉に出現する脳波であり、注意時、期待時に現れる。脳が興奮すると大きくなり、脳が鎮静すると小さくなる特徴を示す。期待波とも言われ、CNVが大きいと集中力が高まっていると解釈できる。ある刺激を予告刺激として付与した後、2秒から5秒後に本刺激を付与した時、予告刺激から本刺激までに発生する陰性の脳波のことをCNVという。例えば、予告刺激としてブザーが鳴り、3秒後、本刺激としてモニター画面に画像が出たときに、すぐにボタンを押して該画像を消す作業をするように被験者に指示し、その間の脳波を計測する。10回以上繰り返し、該脳波を加算平均してCNVを求める。
【0020】
唾液中のコルチゾールは精神的なストレス性物質であり、クレペリン検査等の精神負荷を加えると増加する。また、唾液中の分泌型免疫グロブリンA(s−IgA)は、一過性の精神的ストレスにより増加すると言われている。精神作業によりストレスがかかりやすい状況下で、衣料により適切な刺激が付与することで、該ストレスを緩和することが可能である。
【0021】
血中乳酸値は疲労度が高まると増加する。特殊な構造の生地により、衣服内から衣服外への気流を促進し、疲れにくくすることで、血中の乳酸値の上昇を抑制することができる。
【0022】
交感神経活動、副交感神経活動は、主に心拍変動計測により評価する。心拍のR波とR波との間隔には揺らぎがある。該R波−R波間隔にFFTをかけ低周波成分LF、高周波数成分HFに分類する。本発明においては、LF/HF成分を交感神経活動の指標、HF/(LF+HF)成分を副交感神経活動の指標とする。
【0023】
衣料の販売方法として、使用者が希望する心理状況または肉体状況になるようサポートしていること、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートしていることを、生体反応計測により検証し、商品の下げ札、店頭POP、展示会、インターネット上等で該検証データを提示、説明する。最近、商品を販売する方法として、コンセプトだけを誇大広告的に宣伝するケースが増えてきている。そこで、該販売方法により、生活者、使用者に真摯に、かつわかりやすく商品の内容を説明、提示していくことが消費者の信用を得る上で非常に重要である。
【0024】
尚、このとき単に、生体反応計測データのみを用いず、衣料を構成する生地特性、使用感覚、生体反応データの関係を把握し、該関係を商品コンセプトと共に、提示・説明すると、より効果的である。ただし、全てを常に提示する必要はなく、使用感覚と生体反応データの提示、生地特性と生体反応データの提示でも構わない。要は、商品コンセプトのみ、あるいは、実証、検証データのない提示方法を避けることである。
【0025】
【実施例】
以下、具体的実施例および比較例を示して説明するが、本発明の衣料は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0026】
(実施例1)
インナーにおいて、肩甲骨部分の伸長特性を変化させた。具体的には、右肩から左肩甲骨下にかけて、および、左肩から右肩甲骨にかけて、クロス状に位置する部分、および、右肩と右甲骨下、および左肩と左肩甲骨下の部分全てを連続した、襷を両腕にかけたような形状、位置に、ポリウレタン33dT使いのキックバック性に優れる生地を貼り合わせた。さらに、その部分には、アクリレート系繊維からなる吸湿発熱効果の大きい繊維を用い、ポリウレタンにもアクリレート系微粒子を練り込んだ繊維を用いた。該インナーを着用し、CNVを計測した。
【0027】
(実施例2)
着用立位時の、下腿部にかかる圧力が平均1.3kPaから1.8kPa、大腿部にかかる圧力が平均0.7kPaから1.2kPaの範囲になるように設計したパンストを作成した。該パンストを着用し、作業中の心拍変動を計測し、1時間後、パンストを脱衣し、作業しない状態で再び心拍変動を計測した。
【0028】
(実施例3)
ポリエステルと綿からなる生地において、汗を吸汗、拡散しやすいように、生地の表側を綿とポリエステルとが格子状に配置する編み組織にし、かつ、衣服内の気流が外部に出て行きやすい凹凸メッシュ構造になるように編成した編地でポロシャツを作成した。凹凸メッシュ構造とは、凸部と凹部を構成する部分が重なり合わず、かつ凸部と凹部の境目に立体型の隙間があり、見た目は透け感も小さくメッシュには見えないが、空気が流通しやすい構造のことである。該ポロシャツを着用し、32℃×70%RH環境下で、30分間トレッドミルで6km/hrの速度で走りつづけ、走行前後に血を採取し、血中乳酸値を測定した。
【0029】
(実施例4)
単糸繊度0.2dT以下の疎水性繊維を3層構造編地の中間層に用いた編地からなるシャツを縫製した。最内層は、ウールとアクリレート系繊維を含む。柑橘系のフレグランスを衣服の内側から吹き付け、1時間後、3時間後の心拍変動を計測した。
【0030】
(比較例1)
実施例1と同様の身生地でインナーを作成し、伸びにくい生地は張り合わせなかった。実施例1と同様に、CNVを計測した。
【0031】
(比較例2)
着用立位時の、下腿部にかかる圧力が平均0.2kPaから0.5kPa、大腿部にかかる圧力が平均0.2kPaから0.7kPaの範囲になるとうに設計したパンストを作成した。該パンストを着用し、実施例1と同様の計測を実施した。
【0032】
(比較例3)
ポリエステル100%の一般的なポロシャツで、実施例3と同様の計測を実施した。
【0033】
(比較例4)
単糸繊度2.2dTの綿100%のシャツで、実施例4Tと同様の計測を実施した。
【0034】
(比較例5)
実施例4のシャツで、フレグランスを吹き付けないで、心拍変動を計測した。
【0035】
以上の実験は被験者3名により実施した。主観評価は、5段階評価を用いた。実施例1では、「シャキッとしない」を1点、「シャキッとする」を5点、および、「集中できない」を1点、「集中できる」を5点の5段階評価で調査した。実施例2では、「シャキッとしない−シャキッとする」、に加えて、「ホッとしない」を1点、「ホッとする」を5点として調査した。また、実施例3では、「疲れた」を1点、「疲れていない」を5点、として調査した。実施例4では、「眠たい」を1点、「スッキリしている」を5点、として調査した。
【0036】
交感神経活動、副交感神経活動は、心拍変動より評価した。心電図は、胸部より測定した。心電図のR波とR波との間隔には揺らぎがあると言われている。該R波−R波間隔にFFTをかけ、低周波成分LF、高周波数成分HFに分類した。本実施例においては、LF成分を0.04Hzから0.15Hz、HF成分を0.15Hzから0.40Hzで求めた。該範囲の総和を求め、含有率を計算した。該含有率を用い、LF/HF成分、HF/(LF+HF)成分を計算した。測定はポリグラフを用い、解析はBIMUTAS II(キッセイコムテック社製)を用いた。前者は交感神経活動、後者は副交感神経活動の指標とした。
【0037】
CNVは、予告刺激としてブザーを鳴らし、3秒後、本刺激としてモニター画面に画像を出し、その後すぐにボタンを押して該画像を消す作業をするように被験者に指示し、その間の脳波を計測した。測定部位は、Cz(頭頂部)、およびFz(前頭部)で測定した。30回繰り返し、予告刺激から5秒間の脳波を加算平均してCNVが発生しているかどうかを評価した。予告刺激から本刺激までの間に陰性に触れる脳波が出ていれば、CNVが発生していると判断した。
【0038】
実施例および比較例の結果を表1、表2、表3、および表4に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
実施例1においては、適切な部位に適切な圧刺激を付与することにより、シャキッとする感覚が得られるのみならず、生体反応のうち脳波の事象関連電位CNVが発生し、注意力、集中力がアップする効果を検証できた。また、アクリレート系繊維およびパウダーを用いることで、吸湿発熱効果が付加し、温熱分布が生じることで、より効果的であったと推測する。すなわち、シャキッとしたいときには、実施例1のような、衣服を提案することができる。
【0044】
実施例2においては、適切な部位に適切な圧力を付与することにより、着用時はシャキッとする感覚が得られ、心拍変動による交感神経活動が促進されている効果を検証し、脱衣後は逆にホッとする感覚が強く得られ、心拍変動による副交感神経活動が促進される効果を検証した。この結果は、日中、衣服着用により交感神経活動を高め、夜、脱衣により、副交感神経活動を促進させる、すなわち、サーカディアンリズムをサポートする効果があることを示唆している。
【0045】
実施例3においては、衣服の汗処理能力を、気流を活用することによりアップさせ、生体負荷を軽減し、疲れにくいという感覚と同時に、血中の乳酸値の増加を抑制する効果を持つことを検証した。
【0046】
実施例4においては、表面積が大きい繊維を用い、芳香成分を表面に物理的により多く吸着させ、芳香を持続させる効果を発揮することにより、スッキリとした感覚を持続させ、交感神経活動も程よく高く持続させる効果を発揮することを検証した。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、使用者が希望する心理状況または肉体状況になるように、または、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートする衣料を提供することが可能となった。また、該効果を生活者に対しわかりやすく、かつ真摯に伝達する販売方法を提供することが可能となった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等の刺激を適切または任意に制御することにより、適切な生体反応を示すようサポートすることを目的とする衣料及び衣料販売方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、衣服の快適性は、衣服内気候、衣服圧、肌触りという3つの主要因から構成され、さまざまな商品開発が行われてきた。
【0003】
衣服内気候に関連する衣料については、汗処理を課題とし、気相の汗を速や吸汗速乾させ、ぬれ感、べたつき感という不快感を軽減する衣服、液相の汗を速やかに拡散させ、汗の蒸発効率を高め暑熱感を軽減する衣服、熱伝導率の高い素材を用い、接触時の冷たさを付与した衣服等、多くの素材、商品がある。また、防風性を高め、寒さを防止するため、樹脂コーティング、高収縮糸使い等の工夫がされてきた(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0004】
衣服圧については、伸長特性に優れるポリウレタン糸混の生地を使用し、あるいは、伸長特性の異なる生地を作成することにより、動きやすい、つっぱり感が少ない、きつくない、等の効果を示すスパッツ等の衣服や、足首を締め付けて下腿部から大腿部にかけて圧力を弱くすることにより快適な着用感を得るパンスト、等の開発が行われてきた(例えば、特許文献4参照。)。
【0005】
肌触りについては、糸の繊度、撚り数、後加工等により、やわらかい触感、シャリ感、ぬめり感、等の肌触りを実現してきた(例えば、特許文献5参照。)。
【0006】
しかし、従来は不快な着用感をニュートラルな状態に近づける商品開発が主体であり、より積極的に、希望する心理状況または肉体状況になるようサポートする衣料の開発は行われてこなかった。例えば、集中したいときの衣料、リラックスしたいときの衣料、早く眠りにつきたい時の衣料、等希望する心理状況、肉体状況になるようサポートする衣料はほとんどなかった。該衣料に近い商品もあるが、生体反応での実証データ、検証データはなく、誇大広告と疑われても仕方がない状況であった。
【0007】
また、主観による評価が主体であり、生体反応を計測し、生体に何が起きているのか、生体にとって本当に望ましい状況にあるのか、ということまで踏み込んで評価・研究することは殆どなかった。感覚において快適であっても生体にとっては好ましくないこともある。また、逆に不快であっても生体にとっては好ましいこともある。私達は、感覚においても快適であり、生体にとっても好ましい商品を開発することが重要である。その意味で、従来は、生体反応計測により効果を検証することに欠けていた。
【0008】
さらに、従来は時間経過を考慮した商品開発がされてこなかった。人は、サーカディアンリズムという生体の日中変動リズムを持っている。朝から昼にかけては、活動を起こしやすいように、交感神経系が高まり、夕方から夜にかけては、身体を休めるように、副交感神経活動が高まる。最近、不規則な生活をすることにより、生体リズムが崩れ体調を乱す人が増えてきているが、該乱れを少しでも和らげるため、サーカディアンリズムに合わせた衣服の提案が必要である。
【0009】
また、最近、開発した商品を販売する方法として、コンセプトだけを誇大広告的に宣伝するケースが増えてきているが、生活者、使用者に真摯に、かつ、わかりやすく商品の内容を説明、提示していくことにより、生活者の信頼を獲得することが重要である。
【0010】
【特許文献1】
特開平09−87942号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開2001−81652号公報(請求項1)
【特許文献3】
特開2000−178858号公報(請求項1)
【特許文献4】
特開平11−50305号公報(請求項1)
【特許文献5】
特開平05−247779号公報(請求項1)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、使用者が希望する心理状況または肉体状況になるように、または、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートする衣料を提供することを目的とする。また、該効果を生活者に対しわかりやすく、かつ真摯に伝達する販売方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するために、次の構成よりなる。即ち、
1.使用者が希望する心理状況または肉体状況になるようサポートする衣料、または、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートする衣料であり、かつ、該効果を生体反応計測により検証できることを特徴とする衣料。
2.身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等の刺激を適切または任意に制御することにより、交感神経活動、または副交感神経活動を促進させることを特徴とする上記第1記載の衣料。
3.身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等の刺激を適切または任意に制御することにより、CNVを発生させる、またはコルチゾールの増加を抑制する、またはs−IgAの増加を抑制する、または血中乳酸値の増加を抑制できることを特徴とする上記第1記載の衣料。
4.交感神経活動、副交感神経活動を、心拍変動計測により評価することを特徴とする上記第2記載の衣料。
5.上記第1記載の、生体反応計測により検証したデータを用い、商品の下げ札、店頭POP、展示会、インターネット上等で商品の特徴を提示、説明することを特徴とする衣料販売方法。
6.衣料を構成する生地特性、使用感覚、生体反応データの関係を把握し、該関係を商品コンセプトと共に、商品の特徴を提示、説明することを特徴とする上記第5記載の衣料販売方法。
【0013】
以下、本発明について詳細に説明する。使用者とは、衣料を着用する人、衣料を使用する人である。
【0014】
使用者が希望する心理状況または肉体状況とは、具体的には、仕事をするときに集中したい、帰宅したときにリラックスしたい、床についてすぐに眠りに入りたい、スポーツをした後に疲労が蓄積されにくい、仕事中ストレスが過度にたまらない、仕事の休憩時にホッとしたい、リフレッシュしたい、シャキッとしたい、スポーツ前に集中力を高めたい、等の希望を意味する。サポートとは、該希望状況になりやすくするように作用、支援、補助することである。
【0015】
衣料とは、インナー、パンスト、タイツ、靴下、ファンデーション、スポーツウェア、ワーキングウェア、カジュアルウェア等の一般衣服から、パジャマ、シーツ、布団等の寝装品、さらには、ベルト、腹巻、タオル、サポーター等の付属品まで、繊維製品全般を示す。
【0016】
生体反応計測とは、脳波、心電図、筋電図、コルチゾール、分泌型免疫グロブリンA(s−IgA)、メラトニン、乳酸、体温、皮膚温、血圧、発汗量、皮脂量、角質水分量、皮膚pH、酸素摂取量、血流等、生体で生じている反応自体を計測することである。検証とは、開発品の効果を生体反応計測により確認することである。
【0017】
身体への圧刺激とは、衣料から身体に押し付けられる圧力を意味する。熱・水分刺激とは、身体と環境との間の熱・水分移動を、促進または抑制することを意味する。触刺激とは、身体表面に衣料が接触する時の物理刺激である。匂い刺激とは、嗅覚への刺激である。該刺激を適切または任意に制御するとは、使用者が希望する心理状況または肉体状況に近づくように制御すること、あるいは、生体リズムに適合した生体反応に近づくように制御することであり、一定の刺激を連続して付与する制御も、適切な刺激強度を可変的に付与する制御も含まれる。任意とは、使用者が自ら制御することができることを意味する。具体的には、刺激を身体の部位毎に部分的に変化させる方法、刺激を好きなときに好きなように変化させる方法、刺激を時間経過に従って変化させる方法、等が挙げられる。
【0018】
具体的には、インナーの肩甲骨部分を伸長しにくくすることで、シャキッとした気分にさせ、交感神経活動を促進させることができる。また、タイツの足先部の保温性の高めることで、リラックス効果を高め、副交感神経活動を促進させることができる。また、日中着用するパンストの着用圧を高めることで、日中はシャキッとし、交感神経活動を促進することができ、夜、帰宅してパンストを脱衣したときに、ホッとして、副交感神経活動を促進させることができる。さらに、その日の気分に合った好みのフレグランスを衣服に吹き付け、日中香りを楽しみながら活動することで、交感神経活動を促進させることができ、洗濯により該芳香成分が除去され、別の日はまたその日の気分に合った別のフレグランスを衣服に吹き付けることで、交感神経活動を促進させることができる。
【0019】
CNV(Contingent Negative Variation)は、事象関連電位と言われる前頭葉に出現する脳波であり、注意時、期待時に現れる。脳が興奮すると大きくなり、脳が鎮静すると小さくなる特徴を示す。期待波とも言われ、CNVが大きいと集中力が高まっていると解釈できる。ある刺激を予告刺激として付与した後、2秒から5秒後に本刺激を付与した時、予告刺激から本刺激までに発生する陰性の脳波のことをCNVという。例えば、予告刺激としてブザーが鳴り、3秒後、本刺激としてモニター画面に画像が出たときに、すぐにボタンを押して該画像を消す作業をするように被験者に指示し、その間の脳波を計測する。10回以上繰り返し、該脳波を加算平均してCNVを求める。
【0020】
唾液中のコルチゾールは精神的なストレス性物質であり、クレペリン検査等の精神負荷を加えると増加する。また、唾液中の分泌型免疫グロブリンA(s−IgA)は、一過性の精神的ストレスにより増加すると言われている。精神作業によりストレスがかかりやすい状況下で、衣料により適切な刺激が付与することで、該ストレスを緩和することが可能である。
【0021】
血中乳酸値は疲労度が高まると増加する。特殊な構造の生地により、衣服内から衣服外への気流を促進し、疲れにくくすることで、血中の乳酸値の上昇を抑制することができる。
【0022】
交感神経活動、副交感神経活動は、主に心拍変動計測により評価する。心拍のR波とR波との間隔には揺らぎがある。該R波−R波間隔にFFTをかけ低周波成分LF、高周波数成分HFに分類する。本発明においては、LF/HF成分を交感神経活動の指標、HF/(LF+HF)成分を副交感神経活動の指標とする。
【0023】
衣料の販売方法として、使用者が希望する心理状況または肉体状況になるようサポートしていること、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートしていることを、生体反応計測により検証し、商品の下げ札、店頭POP、展示会、インターネット上等で該検証データを提示、説明する。最近、商品を販売する方法として、コンセプトだけを誇大広告的に宣伝するケースが増えてきている。そこで、該販売方法により、生活者、使用者に真摯に、かつわかりやすく商品の内容を説明、提示していくことが消費者の信用を得る上で非常に重要である。
【0024】
尚、このとき単に、生体反応計測データのみを用いず、衣料を構成する生地特性、使用感覚、生体反応データの関係を把握し、該関係を商品コンセプトと共に、提示・説明すると、より効果的である。ただし、全てを常に提示する必要はなく、使用感覚と生体反応データの提示、生地特性と生体反応データの提示でも構わない。要は、商品コンセプトのみ、あるいは、実証、検証データのない提示方法を避けることである。
【0025】
【実施例】
以下、具体的実施例および比較例を示して説明するが、本発明の衣料は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0026】
(実施例1)
インナーにおいて、肩甲骨部分の伸長特性を変化させた。具体的には、右肩から左肩甲骨下にかけて、および、左肩から右肩甲骨にかけて、クロス状に位置する部分、および、右肩と右甲骨下、および左肩と左肩甲骨下の部分全てを連続した、襷を両腕にかけたような形状、位置に、ポリウレタン33dT使いのキックバック性に優れる生地を貼り合わせた。さらに、その部分には、アクリレート系繊維からなる吸湿発熱効果の大きい繊維を用い、ポリウレタンにもアクリレート系微粒子を練り込んだ繊維を用いた。該インナーを着用し、CNVを計測した。
【0027】
(実施例2)
着用立位時の、下腿部にかかる圧力が平均1.3kPaから1.8kPa、大腿部にかかる圧力が平均0.7kPaから1.2kPaの範囲になるように設計したパンストを作成した。該パンストを着用し、作業中の心拍変動を計測し、1時間後、パンストを脱衣し、作業しない状態で再び心拍変動を計測した。
【0028】
(実施例3)
ポリエステルと綿からなる生地において、汗を吸汗、拡散しやすいように、生地の表側を綿とポリエステルとが格子状に配置する編み組織にし、かつ、衣服内の気流が外部に出て行きやすい凹凸メッシュ構造になるように編成した編地でポロシャツを作成した。凹凸メッシュ構造とは、凸部と凹部を構成する部分が重なり合わず、かつ凸部と凹部の境目に立体型の隙間があり、見た目は透け感も小さくメッシュには見えないが、空気が流通しやすい構造のことである。該ポロシャツを着用し、32℃×70%RH環境下で、30分間トレッドミルで6km/hrの速度で走りつづけ、走行前後に血を採取し、血中乳酸値を測定した。
【0029】
(実施例4)
単糸繊度0.2dT以下の疎水性繊維を3層構造編地の中間層に用いた編地からなるシャツを縫製した。最内層は、ウールとアクリレート系繊維を含む。柑橘系のフレグランスを衣服の内側から吹き付け、1時間後、3時間後の心拍変動を計測した。
【0030】
(比較例1)
実施例1と同様の身生地でインナーを作成し、伸びにくい生地は張り合わせなかった。実施例1と同様に、CNVを計測した。
【0031】
(比較例2)
着用立位時の、下腿部にかかる圧力が平均0.2kPaから0.5kPa、大腿部にかかる圧力が平均0.2kPaから0.7kPaの範囲になるとうに設計したパンストを作成した。該パンストを着用し、実施例1と同様の計測を実施した。
【0032】
(比較例3)
ポリエステル100%の一般的なポロシャツで、実施例3と同様の計測を実施した。
【0033】
(比較例4)
単糸繊度2.2dTの綿100%のシャツで、実施例4Tと同様の計測を実施した。
【0034】
(比較例5)
実施例4のシャツで、フレグランスを吹き付けないで、心拍変動を計測した。
【0035】
以上の実験は被験者3名により実施した。主観評価は、5段階評価を用いた。実施例1では、「シャキッとしない」を1点、「シャキッとする」を5点、および、「集中できない」を1点、「集中できる」を5点の5段階評価で調査した。実施例2では、「シャキッとしない−シャキッとする」、に加えて、「ホッとしない」を1点、「ホッとする」を5点として調査した。また、実施例3では、「疲れた」を1点、「疲れていない」を5点、として調査した。実施例4では、「眠たい」を1点、「スッキリしている」を5点、として調査した。
【0036】
交感神経活動、副交感神経活動は、心拍変動より評価した。心電図は、胸部より測定した。心電図のR波とR波との間隔には揺らぎがあると言われている。該R波−R波間隔にFFTをかけ、低周波成分LF、高周波数成分HFに分類した。本実施例においては、LF成分を0.04Hzから0.15Hz、HF成分を0.15Hzから0.40Hzで求めた。該範囲の総和を求め、含有率を計算した。該含有率を用い、LF/HF成分、HF/(LF+HF)成分を計算した。測定はポリグラフを用い、解析はBIMUTAS II(キッセイコムテック社製)を用いた。前者は交感神経活動、後者は副交感神経活動の指標とした。
【0037】
CNVは、予告刺激としてブザーを鳴らし、3秒後、本刺激としてモニター画面に画像を出し、その後すぐにボタンを押して該画像を消す作業をするように被験者に指示し、その間の脳波を計測した。測定部位は、Cz(頭頂部)、およびFz(前頭部)で測定した。30回繰り返し、予告刺激から5秒間の脳波を加算平均してCNVが発生しているかどうかを評価した。予告刺激から本刺激までの間に陰性に触れる脳波が出ていれば、CNVが発生していると判断した。
【0038】
実施例および比較例の結果を表1、表2、表3、および表4に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
実施例1においては、適切な部位に適切な圧刺激を付与することにより、シャキッとする感覚が得られるのみならず、生体反応のうち脳波の事象関連電位CNVが発生し、注意力、集中力がアップする効果を検証できた。また、アクリレート系繊維およびパウダーを用いることで、吸湿発熱効果が付加し、温熱分布が生じることで、より効果的であったと推測する。すなわち、シャキッとしたいときには、実施例1のような、衣服を提案することができる。
【0044】
実施例2においては、適切な部位に適切な圧力を付与することにより、着用時はシャキッとする感覚が得られ、心拍変動による交感神経活動が促進されている効果を検証し、脱衣後は逆にホッとする感覚が強く得られ、心拍変動による副交感神経活動が促進される効果を検証した。この結果は、日中、衣服着用により交感神経活動を高め、夜、脱衣により、副交感神経活動を促進させる、すなわち、サーカディアンリズムをサポートする効果があることを示唆している。
【0045】
実施例3においては、衣服の汗処理能力を、気流を活用することによりアップさせ、生体負荷を軽減し、疲れにくいという感覚と同時に、血中の乳酸値の増加を抑制する効果を持つことを検証した。
【0046】
実施例4においては、表面積が大きい繊維を用い、芳香成分を表面に物理的により多く吸着させ、芳香を持続させる効果を発揮することにより、スッキリとした感覚を持続させ、交感神経活動も程よく高く持続させる効果を発揮することを検証した。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、使用者が希望する心理状況または肉体状況になるように、または、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートする衣料を提供することが可能となった。また、該効果を生活者に対しわかりやすく、かつ真摯に伝達する販売方法を提供することが可能となった。
Claims (6)
- 使用者が希望する心理状況または肉体状況になるようサポートする衣料、または、生体リズムに適合した生体反応を示すようにサポートする衣料であり、かつ、該効果を生体反応計測により検証できることを特徴とする衣料。
- 身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等の刺激を適切または任意に制御することにより、交感神経活動、または副交感神経活動を促進させることを特徴とする請求項1記載の衣料。
- 身体への圧刺激、熱・水分刺激、触刺激、匂い刺激等の刺激を適切または任意に制御することにより、CNVを発生させる、またはコルチゾールの増加を抑制する、またはs−IgAの増加を抑制する、または血中乳酸値の増加を抑制できることを特徴とする請求項1記載の衣料。
- 交感神経活動、副交感神経活動を、心拍変動計測により評価することを特徴とする請求項2記載の衣料。
- 請求項1記載の、生体反応計測により検証したデータを用い、商品の下げ札、店頭POP、展示会、インターネット上等で商品の特徴を提示、説明することを特徴とする衣料販売方法。
- 衣料を構成する生地特性、使用感覚、生体反応データの関係を把握し、該関係を商品コンセプトと共に、商品の特徴を提示、説明することを特徴とする請求項5記載の衣料販売方法。
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JP2002327716A JP2004162190A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 衣料および衣料販売方法 |
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JP2007044442A (ja) * | 2005-08-12 | 2007-02-22 | Nippon Sekijiyuujishiya | 周波数解析装置および自律神経活動評価装置 |
JP2010535083A (ja) * | 2007-07-30 | 2010-11-18 | ニューロフォーカス・インコーポレーテッド | 神経応答刺激及び刺激属性共鳴推定装置 |
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2002
- 2002-11-12 JP JP2002327716A patent/JP2004162190A/ja not_active Withdrawn
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