JP2004160199A - 光安定性物質を含むゴルフボール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ゴルフボールの全体的な作動特性に悪影響を与えずに、耐切断性及び耐せん断性が改良されたゴルフ用具を提供すること。
【解決手段】 本発明は、ポリ尿素プレポリマーと硬化剤から製造した、好ましくは飽和したポリ尿素組成物を含む耐切断性及び耐せん断性が改良されたゴルフ用具、すなわちクラブ及びボールであって、ポリ尿素プレポリマーがイソシアナートとポリエーテルアミンを含み、かつ硬化剤がヒドロキシ−末端硬化剤、アミン−末端硬化剤又はこれらの混合物を含む、ゴルフ用具に関する。本発明の組成物の成分は、飽和しており、すなわち不飽和の炭素−炭素結合又は芳香族基を実質的に含まず、光安定な組成物を生成する。
【選択図】 図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、現在係属中である1999年12月17日出願の米国特許出願第09/466,434号の一部継続出願であり、現在係属中である2001年9月13日出願の米国特許出願第09/951,963号の一部継続出願であり、2002年8月6日出願の米国特許仮出願第60/401,047号の優先権を主張する。これらの出願に言及することによりその全開示を本明細書に取り込む。
発明の技術分野
本発明は、ポリ尿素組成物を含むゴルフ用具に関する。特に、本発明は、ポリエーテルアミンとイソシアナートのポリ尿素プレポリマーを硬化剤で架橋して製造した組成物を含むゴルフ用具及びその製造方法を指向している。好ましくは、組成物の成分は、飽和しており、すなわち不飽和の炭素−炭素結合又は芳香族基を実質的に含まず、光安定な組成物を生成する。
ゴルフ用具、すなわちクラブ及びボールは種々の組成物から製造される。例えば、ゴルフボールカバーは、バラタ及びアイオノマー樹脂を含む種々の物質から製造される。バラタは、天然又は合成のトランス−ポリイソプレンゴムである。バラタでカバーしたボールは多くの技術が高度であるゴルファーに好まれており、それは、カバーが柔らかいために、特に短いショットの場合、プレーヤーがボールの方向と飛距離をより正確に制御するのに充分な回転速度を達成することが可能になるためである。しかしながら、バラタでカバーしたボールは傷つきやすく、このため平均的なゴルファーが必要とする耐久性に欠ける。従って、バラタでカバーしたボールに近い回転速度と感覚をボールに与える一方、さらに高い耐久性と全体としての飛距離をも与えようとする企図の下に、バラタに代わるカバー組成物が開発されてきた。
アイオノマー樹脂は、かなりな程度まで、カバー物質としてバラタを代替してきた。化学的には、アイオノマー樹脂は、米国特許第3,264,272号に開示されているように、10〜90%のカルボン酸基が金属イオンで中和されたα,β−エチレン系不飽和カルボン酸とオレフィンとのコポリマーである。商業的に入手可能なアイオノマー樹脂は、例えば、金属イオンで中和された、メタクリル酸又はアクリル酸とエチレンとのコポリマーを含む。商業的に入手可能なアイオノマー樹脂の例は以下を含むがこれに限定されない:デュポン(DuPont de Neumours)社のSURLYN(登録商標)、及びエクソン(Exxon)社のESCOR(登録商標)及びIOTEK(登録商標)。これらのアイオノマー樹脂は金属イオンの型、酸の量、及び中和の程度によって区別される。
米国特許第3,454,280号、3,819,768号、4,323,247号、4,526,375号、4,884,814号及び4,911,451号は全てゴルフボールカバーにSURLYN(登録商標)型の組成物を使用したものに関する。しかしながら、以前の特許に記載されているように、SURLYN(登録商標)でカバーしたゴルフボールは、現実に耐切断性カバーを有しており、バラタでカバーしたボールと比較して回転と感覚が劣る。
1960年頃から、ポリウレタンもゴルフボールカバーの有用な物質として認識されてきている。米国特許第3,147,324号はポリウレタンカバーを有するゴルフボールの製造方法を指向している。得られたゴルフボールは耐久性がある一方、同時にバラタボールの“感覚”を維持している。
多くの会社がゴルフボールのカバー物質としてポリウレタンの有用性を研究している。米国特許第4,123,061号は、ポリオール又はアミン−型の硬化剤のいずれかによって硬化されるジイソシアナートを有するポリエーテルから製造したポリウレタンプレポリマーから製造したゴルフボールを教示している。米国特許第5,334,673号は、ゴルフボールカバーを製造するための市場で入手可能な二種類のポリウレタン、すなわち熱硬化性及び熱可塑性ポリウレタンを開示しており、特に、ポリウレタンプレポリマーと遅延反応性アミン硬化剤、及び/又は二官能性グリコールの組成物から製造した熱硬化性ポリウレタンでカバーしたゴルフボールを開示している。
SURLYN(登録商標)でカバーしたゴルフボールと異なり、ポリウレタンのゴルフボールカバーを配してバラタでカバーしたゴルフボールの柔らかい“感覚”を有することが可能となる。しかしながら、ポリウレタンから製造したゴルフボールカバーは、現在のところ、ゴルフボールカバーの反発弾性及び跳ね返りに関して、SURLYN(登録商標)のゴルフボールと完全に匹敵しておらず、これはゴルフクラブによる打撃後のゴルフボールの初速の関数である。
さらに、これらのゴルフボールのカバーを製造するのに使用するポリウレタンは一般に芳香族成分、例えば芳香族ジイソシアナート、ポリオール又はポリアミンを含むので、これらは、光、特に紫外線(UV)光に曝露すると褪色すると考えられている。褪色を遅らせるために、光及びUV安定剤、例えばTinuvin770、765及び328をこれらの芳香族ポリマー物質に加える。しかしながら、芳香族ポリウレタンから製造したカバーが褪色を示さないことをより確実にするために、カバーを白い塗料で塗装し、次いで透明な被覆物で被覆してゴルフボールの白色を維持している。不均一な白色顔料を含む被覆をディンプルを有するゴルフボールの表面に適用することは困難な工程であり、このことによりゴルフボールの製造に時間と費用が追加される。
ポリ尿素もゴルフボールのカバー物質として提案されてきた。例えば、米国特許第5,484,870号は、共に少なくとも二つの官能基を有する有機ジイソシアナートと有機アミンとの反応生成物を含むポリ尿素組成物を開示している。これらの二つの成分を組み合わせるとポリ尿素が形成され、従って組成物の物理特性を変化させる可能性が制限される。ポリウレタンと同様に、ポリ尿素は、ゴルフボールカバーの反発弾性又は跳ね返り又は制動作動においてSURLYN(登録商標)ゴルフボールに完全には匹敵しない。
従って、改良された反発弾性、増大した切断、擦り傷及び剥離耐性、及び強化された接着性を、ゴルフボールの全体的な作動特性に悪影響を与えることなく提供する柔らかい成分を有するゴルフ用具に対する持続する要望がある。さらに、切断及び擦り傷耐性を褪色耐性と結びつける組成提供することは有利であり、このことはゴルフボール及び他のゴルフ関連用具にとって適切なことである。
本発明は、ポリ尿素組成物から製造した少なくとも一つの部分を有するゴルフ用具を指向している。ある態様では、本発明はポリ尿素を含むワンピースゴルフボールを指向している。他の態様では、本発明の組成物を、少なくとも一つのカバー層とコアを含むツーピース及び多成分、例えばスリーピース、フォーピースゴルフボールで使用し、この場合少なくとも一つのカバー層は少なくとも一つのポリ尿素を含み、コア及び/又は二つ又はそれより多い層を有するカバーを含む多成分ゴルフボールでは、少なくとも一つのこれらの層が少なくとも一つのポリ尿素から製造される。
より詳細には、第1の態様では、本発明は少なくとも一つのカバーと少なくとも一つのコア層を含むゴルフボールを指向しており、ここでカバーは硬化剤で硬化したジイソシアナートとポリエーテルアミンのポリ尿素プレポリマーから製造した少なくとも一つのポリ尿素組成物を含む組成物から製造される。
本発明はさらに、第2の態様において、カバー、コア及びカバーと最外層のコア層との間に挿入された少なくとも一つの中間層を含むゴルフボールを指向しており、該中間層は硬化剤で硬化したジイソシアナートとポリエーテルアミンのポリ尿素プレポリマーを含む組成物から製造される。
本発明はさらに、第3の態様において、カバー、コア及びカバーとコアの間に挿入した少なくとも一つの中間層を含むゴルフボールを指向しており、最外層のカバー層と少なくとも一つの中間層の両者は硬化剤で硬化したジイソシアナートとポリエーテルアミンのポリ尿素プレポリマーを含む組成物から製造される。
本発明のゴルフボールカバーの態様において、ポリ尿素は好ましくは約1〜約100質量%のカバー及び存在する場合はカバーの残部を含み、該カバーは当業者に公知の一又は複数の適合性のある、反発弾性を有するポリマーを含む。
本発明はさらに、ポリ尿素プレポリマーと硬化剤から製造した少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造した少なくとも一つの光安定性カバー層を含むゴルフボールを指向している。ある態様では、ポリ尿素プレポリマーは少なくとも一つのジイソシアナートと少なくとも一つのポリエーテルアミンを含む。
本発明の観点において、ジイソシアナートは飽和しており、以下から成る群から選択される:エチレンジイソシアナート;プロピレン−1,2−ジイソシアナート;テトラメチレンジイソシアナート;テトラメチレン−1,4−ジイソシアナート;1,6−ヘキサメチレン−ジイソシアナート;オクタメチレンジイソシアナート;デカメチレンジイソシアナート;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;ドデカン−1,12−ジイソシアナート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート;シクロブタン−1,3−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,2−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,3−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアナート;メチル−シクロヘキシレンジイソシアナート;2,4−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ジシクロヘキシルジイソシアナート;2,4'−ジシクロヘキシルジイソシアナート;1,3,5−シクロヘキサントリイソシアナート;イソシアナートメチルシクロヘキサンイソシアナート;1−イソシアナート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナートメチルシクロヘキサン;イソシアナートエチルシクロヘキサンイソシアナート;ビス(イソシアナートメチル)−シクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ビス(イソシアナートメチル)ジシクロヘキサン;2,4'−ビス(イソシアナートメチル)ジシクロヘキサン;イソホロンジイソシアナート;HDIのトリイソシアナート;2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアナートのトリイソシアナート;4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート;2,4−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;及びこれらの混合物。飽和ジイソシアナートを好ましくは以下から成る群から選択する:イソホロンジイソシアナート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、又はこれらの組合せ。
他の態様において、ジイソシアナートは芳香脂肪族イソシアナートであり、以下から成る群から選択される:メタ−テトラメチルキシレンジイソシアナート;パラ−テトラメチルキシレンジイソシアナート;ポリイソシアナートの三量化したイソシアヌレート;ポリイソシアナートの二量化したウレジオン;変性したポリイソシアナート;及びこれらの混合物。
ポリエーテルアミンを以下から成る群から選択することができる:ポリテトラメチレンエーテルジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリ(オキシプロピレンが末端であるエチレンオキシド)エーテルジアミン、トリエチレングリコールジアミン、プロピレンオキシドベースのトリアミン、トリメチロールプロパンベースのトリアミン、グリセリンベースのトリアミン、及びこれらの混合物。ある態様では、ポリエーテルアミンの分子量は約1000〜3000である。
硬化剤を以下から成る群から選択することができる:ヒドロキシ−末端硬化剤、アミン−末端硬化剤、及びこれらの混合物、であって好ましくは約250〜3900の分子量を有するもの。
ある態様では、ヒドロキシ−末端硬化剤を以下から成る群から選択する:エチレングリコール;ジエチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;2−メチル−1,3−プロパンジオール;2−メチル−1,4−ブタンジオール;ジプロピレングリコール;ポリプロピレングリコール;1,2−ブタンジオール;1,3−ブタンジオール;1,4−ブタンジオール;2,3−ブタンジオール;2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール;トリメチロールプロパン;シクロヘキシルジメチロール;トリイソプロパノールアミン;テトラ−(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミン;ジエチレングリコールジ−(アミノプロピル)エーテル;1,5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;1,3−ビス−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン;1,4−シクロヘキシルジメチロール;1,3−ビス−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]シクロヘキサン;1,3−ビス−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}シクロヘキサン;トリメチロールプロパン;好ましくは分子量が約250〜3900であるポリテトラメチレンエーテルグリコール;及びこれらの混合物。
アミン−末端硬化剤を以下から成る群から選択することができる:エチレンジアミン;ヘキサメチレンジアミン;1−メチル−2,6−シクロヘキシルジアミン;テトラヒドロキシプロピレンエチレンジアミン;2,2,4−及び2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタン;1,4−ビス−(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン;1,2−ビス−(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタンの誘導体;4,4'−ジシクロヘキシルメタンジアミン;1,4−シクロヘキサン−ビス−(メチルアミン);1,3−シクロヘキサン−ビス−(メチルアミン);ジエチレングリコールジ−(アミノプロピル)エーテル;2−メチルペンタメチレン−ジアミン;ジアミノシクロヘキサン;ジエチレントリアミン;トリエチレンテトラミン;テトラエチレンペンタミン;プロピレンジアミン;1,3−ジアミノプロパン;ジメチルアミノプロピルアミン;ジエチルアミノプロピルアミン;イミド−ビス−プロピルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン;トリエタノールアミン;モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン;イソホロンジアミン;及びこれらの混合物。
ある態様では、本組成物はさらに以下から成る群から選択する触媒を含む:ビスマス触媒、亜鉛オクトエート、ジ−ブチルスズジラウレート、ジ−ブチルスズジアセテート、スズ(II)クロリド、スズ(IV)クロリド、ジ−ブチルスズジメトキシド、ジメチル−ビス−[1−オキソネデシル)オキシ]スズ、ジ−n−オクチルスズビス−イソオクチルメルカプトアセテート、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、オレイン酸、酢酸;遅延触媒、及びこれらの混合物。触媒は組成物の約0.005質量%〜約1質量%存在することができる。
他の態様では、カバー層は、紫外線に5日間曝露後に、約12又はそれより小さい黄色度の差を有する。さらに他の態様では、カバー層は、紫外線に5日間曝露後に、約6又はそれより小さいb色次元の差を有する。
本発明の観点において、カバー層を注型、射出成形又は反応射出成形によって製造することができる。
本発明はさらに、コア、センターを形成するコアの周辺に配置した層、及びセンターに注型したカバーを含むゴルフボールを指向しており、該カバーは、少なくとも一つのジイソシアナート、少なくとも一つのポリエーテルアミン、及び、ヒドロキシ−末端硬化剤、アミン−末端硬化剤又はこれらの混合物の少なくとも一つを含む光安定性ポリ尿素物質を含む。
ある態様では、層は以下を含む;アイオノマー、ポリアミド、高度に中和したポリマー、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリオレフィン、酸コポリマー、ポリウレタン、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、メタロセンを触媒としたポリマー、及びこれらの混合物。他の態様では、層は防湿層である。
他の態様では、カバーの厚さは約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.0889cm(0.35インチ)である。さらに、該層は好ましくは第1のショアD硬度を有しかつカバーは第2のショアD硬度を有し、第1のショアD硬度に対する第2のショアD硬度の比率は約0.7又はそれより小さい。
コアはポリブタジエンを含んでもよく、かつ直径は約3.937cm(1.55インチ)又はそれより大きくてもよい。ある態様では、コアはcis−trans転移触媒、反発弾性ポリマー成分、及びフリーラジカル源を含む。cis−trans転移触媒は有機硫黄成分、VIA族成分、無機スルフィド成分、芳香族有機化合物、又はこれらの混合物を含むことができる。
ある態様では、コア、層、カバー又はこれらの組合せの少なくとも一つが密度調整フィラーを含む。
本発明はさらに、ゴフルボールのセンターを準備し、ポリ尿素プレポリマーと少なくとも一つの硬化剤を混合して注型可能な反応性ポリ尿素液状物質を製造し、第1の鋳型の半分を第1の量の物質で充填し、所定の第1の時間後に第1のセットの鋳型の半分にセンターを沈め、この場合、第2の所定の時間センターを真空で保持し、かつ該第2の所定の時間が第1の量の物質の発熱反応が完了するのに十分であり、センターから真空を除去して部分的にカバーされたセンターを提供し、第2のセットの鋳型の半分を第2の量の物質で充填し、この場合、第1の量と第2の量は実質的に同じであり、かつ第2の量の発熱反応が開始し、第2のセットの鋳型の半分を部分的にカバーされたセンターにかみ合わせ、この場合第2の量の発熱反応が終了する、工程を含むゴルフボールの製造方法を指向している。
ある態様では、第1の所定の時間は約40秒〜約100秒である。他の態様では、第2の所定の時間は約4秒〜約12秒である。
ポリ尿素プレポリマーは少なくとも一つのジイソシアナートと少なくとも一つのポリエーテルアミンを含む。ある態様では、ポリ尿素プレポリマーと少なくとも一つの硬化剤を混合する工程はさらに、少なくとも一つのトリオール又は少なくとも一つのテトラオール、又はこれらの混合物を混合する工程を含む。他の態様では、ポリ尿素プレポリマーと少なくとも一つの硬化剤を混合する工程はさらに、少なくとも一つの触媒、少なくとも一つの光安定剤、少なくとも一つの消泡剤、少なくとも一つの酸官能化部分、又はこれらの組合せを混合する工程を含む。
さらに他の態様では、ゴルフボールを準備する工程は、ゴルフボールコアを準備しかつゴルフボールコアの周りに配置した層を形成する工程を含む。他の態様では、ゴルフボールコアはポリブタジエン反応生成物を含み、この場合、コアの直径は約3.937cm(1.55インチ)に等しいかそれより大きく、層の厚さは約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.0889cm(0.035インチ)である。
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面と組み合わせて示されている以下の詳細な説明から確かめることができる。
本発明は、ゴルフ用具、例えばゴルフボール、ゴルフクラブ等で使用する改良された組成物を意図している。詳細には、本発明の組成物は、ポリ尿素を主体とし、かつ種々のゴルフボール構造、すなわちワンピース、ツーピース、又は多層ボール、及びゴルフクラブ部材、例えばクラブヘッド挿入物に含まれる。
本発明の組成物は好ましくは光安定性であり、又は飽和している。光安定性を、本発明の目的のために種々の方法で達成することができる。例えば、本発明の組成物は飽和した成分のみ、すなわち飽和したプレポリマー及び飽和した硬化剤のみを含むことができ、又は芳香族化合物を使用する場合は光安定性を改良するために光安定剤を含むことができる。
ポリ尿素組成物
従来の芳香族ポリウレタン/ウレタンエラストマー及びポリウレタン/尿素エラストマーは一般的には、ジイソシアナートとポリオールのプレポリマーをそれぞれ少なくとも一つのジオール硬化剤又は少なくとも一つのジアミン硬化剤で硬化させて製造されている。特定の理論に拘束されるものではないが、ポリウレタンプレポリマー中の長鎖ポリオールセグメントを長鎖ポリエーテルジアミンオリゴマーソフトセグメント(“ポリエーテルアミン”)で置換してポリ尿素プレポリマーを形成することにより、せん断性、切断性及び反発弾性が改良され、かつ他の成分に対する接着性が改良されると、現在考えられている。
例えば、本発明のポリ尿素エラストマー組成物を、少なくとも一つのイソシアナート、少なくとも一つのポリエーテルアミン、及び少なくとも一つの硬化剤から製造することができる。ポリ尿素組成物を、好ましくは少なくとも一つのイソシアナート、少なくとも一つのポリエーテルアミン、及び少なくとも一つのジオール硬化剤及び少なくとも一つのジアミン硬化剤から製造することができる。本発明の組成物は注型可能な反応性液状材料ともいうことができ、該組成物を使用して内部部材の周りに層を注型することができ、このことは以下にさらに詳細に説明する。
本発明のポリ尿素組成物を、イソシアナートとポリエーテルアミンプレポリマーを硬化剤で架橋して製造する。硬化剤は好ましくは第2ジアミン硬化剤である。
当業者に利用可能な全てのポリエーテルアミンが、本発明に従う使用に適切である。本明細書で使用する“ポリエーテルアミン”は、ポリエーテル主鎖の末端に結合した第1アミノ基を含むポリオキシアルキレンアミンを少なくとも意味する。しかしながら、イソシアナートとアミンの反応が早く、かつ多くの尿素生成物が不溶性であることから、ジアミンとポリエーテルアミンの選択は、ポリ尿素プレポリマーの形成を可能にするものに限られる。ある態様では、ポリエーテル主鎖は、テトラメチレン、プロピレン、エチレン、トリメチロールプロパン、グリセリン、及びこれらの混合物を主とする。
適切なポリエーテルアミンは以下を含むがこれに限定されない:ポリテトラメチレンエーテルジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリ(エチレンオキシド末端オキシプロピレン)エーテルジアミン、トリエチレングリコールジアミン、プロピレンオキシドをベースとするトリアミン、トリメチロールプロパンをベースとするトリアミン、グリセリンをベースとするトリアミン、及びこれらの混合物。ある態様では、プレポリマーを製造するために使用するポリエーテルアミンはJeffamine D2000(ハンツマン(Huntsman)社製、オースチン、テキサス)である。
本発明で使用するポリエーテルアミンの分子量は約100〜約5000の範囲にある。本明細書で一又は複数の数値又は数値範囲について使用する用語“約”は、範囲内の全ての数値を含み、これらの全ての数値を意味すると理解すべきである。ある態様では、ポリエーテルアミンの分子量は約230又はそれより大きい。他の態様では、ポリエーテルアミンの分子量は約4000又はそれより小さい。さらに他の態様では、ポリエーテルアミンの分子量は約600又はそれより大きい。他の態様では、ポリエーテルアミンの分子量は約3000又はそれより小さい。他の多様では、ポリエーテルアミンの分子量は約1000〜約3000であり、より好ましくは約1500〜約2500である。ポリエーテルアミンの分子量が低いと固形ポリ尿素を形成しがちであるので、大きい分子量のオリゴマー、たとえばJeffamine D2000が好ましい。
ある態様では、ポリエーテルアミンは以下の一般的な構造を有する:

Figure 2004160199

式中、繰り返し単位の数xは約1〜約70の範囲の値を有する。より好ましくは、繰り返し単位は約5〜約50であり、さらに好ましくは約12〜約35である。
他の態様では、ポリエーテルアミンは以下の一般的な構造を有する:

Figure 2004160199

式中、繰り返し単位の数x及びzは組み合わせて約3.6〜約8の値を有し、繰り返し単位yは約9〜約50の範囲の値を有し、Rは−(CH2)a−であり、式中aは約1〜約10の繰り返し単位であってもよい。
さらに他の態様では、ポリエーテルアミンは以下の一般的な構造を有する:

Figure 2004160199

式中、Rは−(CH2)a−であり、式中aは約1〜約10の繰り返し単位であってもよい。
先に簡単に述べたように、アミンとイソシアナートとの反応が早いために、多くのアミンはイソシアナートとの反応に不適切である。特に短鎖のアミンは早く反応する。しかしながら、ある態様では、立体障害を有する第2ジアミンはプレポリマーで使用するのに適している可能性がある。いずれの特定の理論に束縛されるものではないが、高度の立体障害を有するアミン、例えば窒素原子に結合した第3ブチル基を有するアミンは、障害がないか又はその程度が低いアミンより反応速度が遅くなると考えられる。例えば、4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタン(Clearlink 1000)は、イソシアナートと組み合わせてポリ尿素プレポリマーを製造するのに適している可能性がある。
当業者が利用可能ないずれのイソシアナートも、本発明に従って使用するのに適している。本発明で使用するイソシアナートは、分子当たり2又はそれより多いイソシアナート(NCO)基を有する脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族、これらのいずれかの誘導体、及びこれらの化合物の組合せを含む。イソシアナートは、有機ポリイソシアナート末端プレポリマー、低級遊離イソシアナート、及びこれらの混合物であることができる。イソシアナートを含む反応性の成分はいずれのイソシアナート官能性単量体、二量体、三量体、又はこれらの多量体付加物、プレポリマー、疑似プレポリマー、又はこれらの混合物を含むことができる。イソシアナート官能性化合物は、モノイソシアナート又は2又はそれより多いイソシアナート官能基を含むポリイソシアナートを含むことができる。
適切なイソシアナートを含む成分は以下の一般式を有するジイソシアナートを含む:O=C=N−R−N=C=O、式中Rは好ましくは約1〜約20の炭素原子を含む環状、芳香族、又は直鎖若しくは分岐した炭化水素部分である。ジイソシアナートはさらに一又は複数の環状基又は一又は複数のフェニル基を含むこともできる。多環式基又は芳香族基が存在する場合、環状基又は芳香族基の間のスペーサーとして、約1〜約10の炭素原子を含む直鎖及び/又は分岐した炭化水素が存在することができる。ある場合には、環状基又は芳香族基は2−、3−、及び/又は4−位、又はオルト−、メタ−及び/又はパラ−位においてそれぞれ置換されていてもよい。置換した基は以下を含むがこれに限定されない:ハロゲン、第1、第2、又は第3炭化水素基、又はこれらの混合物。
本発明で使用することができるジイソシアナートの例は、以下を含むがこれに限定されない:2,2'−、2,4'−、及び4,4'−ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)を含む置換した及び異性体混合物;3,3'−ジメチル−4,4'−ビフェニレンジイソシアナート(TODI);トルエンジイソシアナート(TDI);ポリマーMDI;カルボジイミド−変性液状4,4'−ジフェニルメタンジイソシアナート;パラ−フェニレンジイソシアナート(PPDI);メタ−フェニレンジイソシアナート(MPDI);トリフェニルメタン−4,4'−及びトリフェニルメタン−4,4"−トリイソシアナート;ナフチレン−1,5−ジイソシアナート;2,4'−、4,4'−、及び2,2−ビフェニルジイソシアナート;ポリフェニルポリメチレンポリイソシアナート(PMDI);MDIとPMDIの混合物;PMDIとTDIの混合物;エチレンジイソシアナート;プロピレン−1,2−ジイソシアナート;テトラメチレン−1,2−ジイソシアナート;テトラメチレン−1,3−ジイソシアナート;テトラメチレン−1,4−ジイソシアナート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI);オクタメチレンジイソシアナート;デカメチレンジイソシアナート;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;ドデカン−1,12−ジイソシアナート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート;シクロブタン−1,3−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,2−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,3−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアナート;メチル−シクロヘキシレンジイソシアナート(HTDI);2,4−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ジシクロヘキシルジイソシアナート;2,4'−ジシクロヘキシルジイソシアナート;1,3,5−シクロヘキサントリイソシアナート;イソシアナートメチルシクロヘキサンイソシアナート;1−イソシアナート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナートメチルシクロヘキサン;イソシアナートエチルシクロヘキサンイソシアナート;ビス(イソシアナートメチル)−シクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ビス(イソシアナートメチル)ジシクロヘキサン;2,4'−ビス(イソシアナートメチル)ジシクロヘキサン;イソホロンジイソシアナート(IPDI);HDIのトリイソシアナート;2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアナートのトリイソシアナート(TMDI);4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート(H12MDI);2,4−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;1,2−、1,3−、及び1,4−フェニレンジイソシアナート;芳香族脂肪族イソシアナート、例えば1,2−、1,3−、及び1,4−キシレンジイソシアナート;メタ−テトラメチルキシレンジイソシアナート(m−TMXDI);パラ−テトラメチルキシレンジイソシアナート(p−TMXDI);いずれかのポリイソシアナートの三量化したイソシアヌレート、例えばトルエンジイソシアナートのイソシアヌレート、ジフェニルメタンジイソシアナートの三量体、テトラメチルキシレンジイソシアナートの三量体、ヘキサメチレンジイソシアナートのイソシアヌレート、及びこれらの混合物;いずれかのポリイソシアナートの二量化したウレジオン、例えばトルエンジイソシアナートのウレトジオン、ヘキサメチレンジイソシアナートのウレトジオン、及びこれらの混合物;上記のイソシアナート及びポリイソシアナートから誘導した変性したポリイソシアナート;及びこれらの混合物。
イソシアナートとポリエーテルアミンのポリ尿素プレポリマーにおける未反応のNCO基の数を変化させて、反応の速度、得られた組成物の硬度等の因子を制御することができる。例えば、イソシアナートとポリエーテルアミンのポリ尿素プレポリマーにおける未反応のNCO基の数を約14%より小さくすることができる。ある態様では、ポリ尿素プレポリマーは約5%〜約11%の未反応のNCO基を有し、より好ましくは約6%〜約9.5%の未反応のNCO基を有する。ある態様では、未反応のNCO基の割合は約3%〜約9%である。別の場合、未反応のNCO基の割合は約7.5%又はそれより低く、より好ましくは約7%又はそれより低い。他の態様では、未反応のNCO基の割合は約2.5%〜約7.5%、より好ましくは約4%〜約6.5%である。
ポリ尿素組成物を、ポリ尿素プレポリマーを硬化剤のブレンド又は混合物で架橋して製造することができる。本発明で使用する硬化剤は以下を含むがこれに限定されない:ヒドロキシ末端硬化剤、アミン−末端硬化剤、及びこれらの混合物。ある好ましい態様では、硬化剤はアミン−末端硬化剤、より好ましくは第2ジアミン硬化剤である。しかしながら、所望の場合には、ポリ尿素組成物を単一の硬化剤で製造することができる。第2ジアミンにより1:1の化学量論量で湿度が存在しない状態で硬化したポリ尿素プレポリマーは、本質的に熱可塑性であり、一方、熱硬化性ポリ尿素プレポリマーは一般に、第1ジアミン又は多官能性グリコールで硬化したポリ尿素プレポリマーから製造される。
ゴルフボール及びゴルフボール部材の種々の性質、例えば硬度を、硬化剤に対するプレポリマーの比率(これはプレポリマーのNCO含量及び硬化剤の分子量の関数である)を調整することによって制御できることを当業者は承知している。例えば、6%の未反応のNCO基を有するポリ尿素プレポリマーを1,4−ブタンジオールで硬化するとこの比率は15.6:1であり、一方同じプレポリマーを4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタン(Clearlink 1000)で硬化するとこの比率は4.36:1である。本発明の目的において硬化剤に対するプレポリマーの比率は好ましくは約0.5:1〜約16:1である。
本発明の組成物を注型可能な熱硬化性物質と熱可塑性物質の両者から選択することができ、これは少なくとも部分的にプレポリマーの硬化に使用する硬化剤とこれらの比率によって決定される。例えば、本発明の注型可能な熱可塑性組成物は、直鎖のポリマーを含み、かつ典型的にはプレポリマーをジオール又は第2ジアミンで硬化して製造される。一方本発明の熱硬化性組成物は架橋したポリマーであり、かつ典型的には第1ジアミン又は多官能性グリコールで硬化したジイソシアナートとポリオールの反応から製造される。
硬化剤の両者の型、すなわちヒドロキシ−末端硬化剤及びアミン−末端硬化剤は、一又は複数の飽和した、不飽和の、芳香族、及び環状の基を含むことができる。さらに、ヒドロキシ−末端硬化剤及びアミン−末端硬化剤は一又は複数のハロゲン基を含むことができる。
さらに、本発明の組成物を使用して熱可塑性ペレットを製造することができ、該ペレットを他の成型方法、例えば射出成形又は圧縮成形によってボール上に成形することができる。本発明の熱可塑性又は熱硬化性組成物をさらに、反応射出成形(RIM)技術を使用してコアの周りに形成することができる。
適切なヒドロキシ−末端硬化剤は以下を含むがこれに限定されない:エチレングリコール;ジエチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;2−メチル−1,3−プロパンジオール;2−メチル−1,4−ブタンジオール;ジプロピレングリコール;ポリプロピレングリコール;1,2−ブタンジオール;1,3−ブタンジオール;1,4−ブタンジオール;2,3−ブタンジオール;2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール;トリメチロールプロパン;シクロヘキシルジメチロール;トリイソプロパノールアミン;テトラ−(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミン;ジエチレングリコールジ−(アミノプロピル)エーテル;1,5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;1,3−ビス−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン;1,4−シクロヘキシルジメチロール;1,3−ビス−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]シクロヘキサン;1,3−ビス−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}シクロヘキサン;トリメチロールプロパン;ポリテトラメチレンエーテルグリコール;レゾルシノール−ジ−(β−ヒドロキシエチル)エーテル及びその誘導体;ヒドロキノン−ジ−(β−ヒドロキシエチル)エーテル及びその誘導体;1,3−ビス−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン;1,3−ビス−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]ベンゼン;N,N−ビス−(β−ヒドロキシプロピル)アニリン;2−プロパノール−1,1'−フェニルアミノビス;及びこれらの混合物。
ある態様では、ヒドロキシ−末端硬化剤は少なくとも約50の分子量を有する。他の態様では、ヒドロキシ−末端硬化剤の分子量は約2000又はそれより小さい。さらに他の態様では、ヒドロキシ−末端硬化剤はポリテトラメチレンエーテルグリコールであり、これは好ましくは約250〜約3900の分子量を有する。本明細書で使用する分子量は、絶対質量平均分子量であり、当業者が理解するものとして理解されるべきである。
適切なアミン−末端硬化剤は以下を含むがこれに限定されない:エチレンジアミン;ヘキサメチレンジアミン;1−メチル−2,6−シクロヘキシルジアミン;テトラヒドロキシプロピレンエチレンジアミン;2,2,4−及び2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタン;1,4−ビス−(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン;1,2−ビス−(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタンの誘導体;4,4'−ジシクロヘキシルメタンジアミン;1,4−シクロヘキサン−ビス−(メチルアミン);1,3−シクロヘキサン−ビス−(メチルアミン);ジエチレングリコールジ−(アミノプロピル)エーテル;2−メチルペンタメチレン−ジアミン;ジアミノシクロヘキサン;ジエチレントリアミン;トリエチレンテトラミン;テトラエチレンペンタミン;プロピレンジアミン;1,3−ジアミノプロパン;ジメチルアミノプロピルアミン;ジエチルアミノプロピルアミン;イミド−ビス−プロピルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン;トリエタノールアミン;モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン;イソホロンジアミン;4,4'−メチレンビス−(2−クロロアニリン);3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン;3,5−ジメチルチオ−2,6−トルエンジアミン;3,5−ジエチルチオ−2,4−トルエンジアミン;3,5−ジエチルチオ−2,6−トルエンジアミン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジフェニルメタン及びその誘導体;1,4−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ベンゼン;1,2−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ベンゼン;N,N'−ジアルキルアミノ−ジフェニルメタン;トリメチレングリコール−ジ−アミノベンゾエート;ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート;4,4'−メチレンビス−(3−クロロ−2,6−ジエチレンアニリン);4,4'−メチレンビス−(2,6−ジエチルアニリン);メタ−フェニレンジアミン;パラ−フェニレンジアミン;シクロヘキシルジメトール;及びこれらの混合物。ある態様では、アミン−末端硬化剤は4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタンである。
ある態様では、アミン−末端硬化剤の分子量は約64又はそれより大きい。他の態様では、アミン−末端硬化剤の分子量は約2000又はそれより小さい。
硬化剤とプレポリマーの間の反応を促進するために、触媒を使用することができる。適切な触媒は以下を含むがこれに限定されない:亜鉛オクトエート、スズ触媒、例えばジ−ブチルスズジラウレート(エアプロダクツ アンド ケミカルズ(Air Products and Chemicals)社が製造するDBACO(登録商標)-T12);ジ−ブチルスズジアセテート(DBACO(登録商標)-T1);スズ(II)クロリド;スズ(IV)クロリド;ジ−ブチルスズジメトキシド(FASCAT(登録商標)-4211);ジメチル−ビス−[1−オキソネデシル)オキシ]スズ(FORMEZ(登録商標)UL-28);ジ−n−オクチルスズビス−イソオクチルメルカプトアセテート(FORMEZ(登録商標)UL-29);アミン触媒、例えばトリエチレンジアミン(DBACO(登録商標)-33LV)、トリエチルアミン、及びトリブチルアミン;有機酸、例えばオレイン酸及び酢酸;遅延触媒、例えばPOLYCAT(登録商標)SA-1、POLYCAT(登録商標)SA-2、POLYCAT(登録商標)等、及びこれらの混合物。ある態様では、触媒はジ−ブチルスズジラウレートである。
触媒を好ましくは、反応混合物における成分の反応を充分に触媒する量で添加する。ある態様では、触媒は、組成物の約0.001質量%〜約5質量%の量で存在する。例えば、ジ−ブチルスズジラウレートのようなスズ触媒を使用する場合、触媒は好ましくは、約0.005%〜約1%の量で存在する。他の態様では、触媒は、約0.5質量%又はそれより多い量で存在する。
スズ触媒を少ない量で使用すると、典型的には全ポリ尿素組成物の約0〜約0.04質量%の量で使用すると、適切な反応速度を得るためには高温が必要であり、その結果ポリ尿素プレポリマーの分解を生じる可能性がある。触媒の量を通常使用しない高いレベルの量まで増加すると、硬化工程に匹敵する温度を保持する一方、処理温度を低下させることが可能となる。高レベルの触媒を使用すると、混合速度を低下させることもできる。従って、ある態様では、スズ触媒は、組成物の約0.01質量%〜約0.55質量%の量で存在する。他の態様では、約0.05%〜約0.4%のスズ触媒が組成物中に存在する。さらに他の態様では、スズ触媒は、約0.1%〜約0.25%の量で存在する。
種々の追加的な成分を、本発明のポリ尿素組成物に添加することもできる。これらは以下を含むがこれに限定されない:白色顔料、例えばTiO2、ZnO、光学的明色化剤、界面活性剤、処理補助剤、発泡剤、UV安定剤、及び光安定剤。ある態様では、ポリ尿素組成物は、不飽和成分を含む成分が顕著に黄化するのを防ぐために少なくとも一つの光安定成分を含む。光安定化剤を添加することによって、これらの材料はある程度の利点を有することができる。光安定剤又はUV吸収剤の使用は、例えば約15又はそれより大きい黄化度の差(ΔYI)を有する組成物にとって好ましい。
光安定性成分を使用することによって、光分解によるカバー表面の破損の防止を補助することができる。適切なUV吸収剤及び光安定剤は以下を含むがこれに限定されない:TINUVIN(登録商標)292、TINUVIN(登録商標)328、TINUVIN(登録商標)213、TINUVIN(登録商標)765、TINUVIN(登録商標)770及びTINUVIN(登録商標)622。芳香族化合物用の好ましいUV吸収剤はTINUVIN(登録商標)328であり、好ましい立体障害のあるアミン光安定剤はTINUVIN(登録商標)765である。飽和(脂肪族)化合物用の好ましい光安定剤はTINUVIN(登録商標)292である。TINUVIN(登録商標)製品は、チバ ガイギー(Ciba−Geigy)から入手可能である。染料、光学的明色化剤及び蛍光顔料を、本発明に従って製造したポリマーで製造したゴルフボールカバー中に含むことができる。これらの追加的な成分を、それらの所望の目的を達成するいずれの量においても添加することができる。
得られたポリ尿素エラストマーの耐せん断性をさらに改良するために、三官能性硬化剤を使用して架橋の改良を補助することができる。例えば、ヒドロキシ−末端硬化剤を使用することができる。好ましくは、トリオール、例えばトリメチロールプロパン又はテトラオール、例えばN,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンを配合物に添加することができる。
飽和ポリ尿素組成物
さらに、飽和したイソシアナートと組み合わせて、常用のポリオールの代わりにポリエーテルアミンを使用し、活飽和した硬化剤を芳香族硬化剤の代わりに使用することによって、組成物及び得られたゴルフ用具に光安定性を付与し、かつ改良された耐せん断性及び反発弾性を付与することが見出された。本明細書で使用する“飽和”という用語は、飽和した脂肪族及び脂環式ポリマー主鎖を有する、すなわち炭素−炭素二重結合を有しない組成物を意味する。
従って、本発明のある態様は、飽和プレポリマーが少なくとも一つのポリエーテルアミンと少なくとも一つの飽和ジイソシアナートとの反応から製造した製品である、ゴルフ用具、特にゴルフボールで使用する飽和ポリ尿素組成物を指向している。先に挙げたポリエーテルアミンも飽和プレポリマーで使用するのに適している。次いでプレポリマーを少なくとも一つの飽和ジオール又はジアミン硬化剤で硬化して、それぞれ光安定性のポリ尿素/ウレタン又はポリ尿素/尿素エラストマーを提供する。
本発明で使用することができる飽和ジイソシアナートの例は以下を含むがこれに限定されない:エチレンジイソシアナート;プロピレン−1,2−ジイソシアナート;テトラメチレン−ジイソシアナート;テトラメチレン−1,4−ジイソシアナート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI);オクタメチレンジイソシアナート;デカメチレンジイソシアナート;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;ドデカン−1,12−ジイソシアナート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート;シクロブタン−1,3−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,2−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,3−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアナート;メチル−シクロヘキシレンジイソシアナート(HTDI);2,4−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ジシクロヘキシルジイソシアナート;2,4'−ジシクロヘキシルジイソシアナート;1,3,5−シクロヘキサントリイソシアナート;イソシアナートメチルシクロヘキサンイソシアナート;1−イソシアナート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナートメチルシクロヘキサン;イソシアナートエチルシクロヘキサンイソシアナート;ビス(イソシアナートメチル)−シクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ビス(イソシアナートメチル)ジシクロヘキサン;2,4'−ビス(イソシアナートメチル)ジシクロヘキサン;イソホロンジイソシアナート(IPDI);HDIのトリイソシアナート;2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアナートのトリイソシアナート(TMDI);4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート(H12MDI);2,4−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;及びこれらの混合物。芳香族脂肪族イソシアナートも光安定な物質を製造するために使用することができる。これらのイソシアナートの例は以下を含む:1,2−、1,3−、及び1,4−キシレンジイソシアナート;メタ−テトラメチルキシレンジイソシアナート(m−TMXDI);パラ−テトラメチルキシレンジイソシアナート(p−TMXDI);いずれかのポリイソシアナートの三量化したイソシアヌレート、例えばトルエンジイソシアナートのイソシアヌレート、ジフェニルメタンジイソシアナートの三量体、テトラメチルキシレンジイソシアナートの三量体、ヘキサメチレンジイソシアナートのイソシアヌレート、及びこれらの混合物;いずれかのポリイソシアナートの二量化したウレジオン、例えばトルエンジイソシアナートのウレトジオン、ヘキサメチレンジイソシアナートのウレトジオン、及びこれらの混合物;上記のイソシアナート及びポリイソシアナートから誘導した変性したポリイソシアナート;及びこれらの混合物。さらに、芳香族脂肪族イソシアナートを、本発明の目的にために、先に挙げた飽和イソシアナートのいずれかと混合することができる。
飽和ポリ尿素組成物を、硬化剤のブレンド又は混合物で製造することができる。本発明で使用する飽和硬化剤は以下を含むがこれに限定されない:ヒドロキシ−末端硬化剤、アミン−末端硬化剤、及びこれらの混合物。しかしながら、所望の場合には、ポリ尿素組成物を単一の硬化剤で製造することができる。前記したように、ジオール又は第2ジアミンと1:1の化学量論量で湿度が存在しない状態で硬化したポリ尿素プレポリマーは、本質的に熱可塑性である。一方、熱硬化性ポリ尿素は一般に、第1ジアミン又は多官能性グリコールで硬化したポリ尿素プレポリマーから製造される。
適切な飽和ヒドロキシ−末端硬化剤は以下を含むがこれに限定されない:エチレングリコール;ジエチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;2−メチル−1,3−プロパンジオール;2−メチル−1,4−ブタンジオール;ジプロピレングリコール;ポリプロピレングリコール;1,2−ブタンジオール;1,3−ブタンジオール;1,4−ブタンジオール;2,3−ブタンジオール;2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール;トリメチロールプロパン;シクロヘキシルジメチロール;トリイソプロパノールアミン;テトラ−(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミン;ジエチレングリコールジ−(アミノプロピル)エーテル;1,5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;1,3−ビス−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン;1,4−シクロヘキシルジメチロール;1,3−ビス−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]シクロヘキサン;1,3−ビス−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}シクロヘキサン;トリメチロールプロパン;分子量が約250〜3900であるポリテトラメチレンエーテルグリコール;及びこれらの混合物。ある態様では、ヒドロキシ末端−硬化剤は少なくとも約50の分子量を有する。他の態様では、ヒドロキシ−末端硬化剤の分子量は約2000又はそれより小さい。
適切な飽和アミン−末端硬化剤は以下を含むがこれに限定されない:エチレンジアミン;ヘキサメチレンジアミン;1−メチル−2,6−シクロヘキシルジアミン;テトラヒドロキシプロピレンエチレンジアミン;2,2,4−及び2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタン;1,4−ビス−(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン;1,2−ビス−(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタンの誘導体;4,4'−ジシクロヘキシルメタンジアミン;1,4−シクロヘキサン−ビス−(メチルアミン);1,3−シクロヘキサン−ビス−(メチルアミン);ジエチレングリコールジ−(アミノプロピル)エーテル;2−メチルペンタメチレン−ジアミン;ジアミノシクロヘキサン;ジエチレントリアミン;トリエチレンテトラミン;テトラエチレンペンタミン;プロピレンジアミン;1,3−ジアミノプロパン;ジメチルアミノプロピルアミン;ジエチルアミノプロピルアミン;イミド−ビス−プロピルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン;トリエタノールアミン;モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン;イソホロンジアミン;及びこれらの混合物。ある態様では、アミン−硬化剤は約64又はそれより大きい分子量を有する。他の態様では、アミン−硬化剤の分子量は約2000又はそれより小さい。さらに、上記のポリエーテルアミンのいずれかを、ポリ尿素プレポリマーと反応させる硬化剤として使用することができる。
飽和ポリエーテルアミンを追加のポリオールとブレンドしてコポリマーを形成し、これを過剰のイソシアナートと反応させてポリ尿素プレポリマーを製造することもできる。ある態様では、コポリマーの約30質量%より少ないポリオールを飽和ポリエーテルアミンとブレンドする。他の態様では、コポリマーの約20質量%より少ない、好ましくはコポリマーの約15質量%より少ないポリオールを、飽和ポリエーテルアミンとブレンドする。当業者に利用可能ないずれかの飽和ポリオール、例えばポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、炭化水素ポリオール、他のポリオール、及びこれらの混合物が、本発明に従ってブレンドするのに適している。これらのポリマーの分子量は約200〜約4000であることができるが、約1000〜約3000であることができ、より好ましくは約1500〜約2500であることができる。
ポリ尿素プレポリマーとブレンドするのに適した飽和ポリエーテルポリオールは以下を含むがこれに限定されない:ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG);PTG−L;ポリ(オキシエチレン)グリコール;ポリ(オキシプロピレン)グリコール;ポリ(エチレンオキシド末端オキシプロピレン)グリコール;及びこれらの混合物。
飽和ポリカプロラクトンポリオールは以下を含むがこれに限定されない:ジエチレングリコール開始ポリカプロラクトン;プロピレングリコール開始ポリカプロラクトン;1,4−ブタンジオール開始ポリカプロラクトン;トリメチロールプロパン開始ポリカプロラクトン;ネオペンチルグリコール開始ポリカプロラクトン;1,6−ヘキサンジオール開始ポリカプロラクトン;ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)開始ポリカプロラクトン;及びこれらの混合物。
適切な飽和ポリエステルポリオールは以下を含むがこれに限定されない:ポリエチレンアジペートグリコール;ポリエチレンプロピレンアジペートグリコール;ポリブチレンアジペートグリコール;ポリエチレンブチレンアジペートグリコール;ポリヘキサメチレンアジペートグリコール;ポリヘキサメチレンブチレンアジペートグリコール;及びこれらの混合物。
本発明で使用する飽和ポリカーボネートポリオールの例は以下を含むがこれに限定されない:ポリ(フタレートカーボネート)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)グリコール、ビスフェノールAを含むポリカーボネートポリオール、及びこれらの混合物。炭化水素ポリオールは以下を含むがこれに限定されない:ヒドロキシ−末端液状イソプレンゴム(LIR)、ヒドロキシ−末端ポリブタジエンポリオール、及びこれらの混合物。
本発明のプレポリマーを製造するのに使用することができる他の脂肪族ポリオールは以下を含むがこれに限定されない:グリセロール;ヒマシ油及びその誘導体;飽和ヒドロキシ−末端炭化水素ポリオール;Polytail H;Polytail HA;Kratonポリオール;アクリルポリオール;カルボン酸、スルホン酸、又はリン酸基を主体とする、酸官能化ポリオール;飽和二量化脂肪酸から変換した二量体アルコール;及びこれらの混合物。
上記したように、触媒を使用して飽和した硬化剤と飽和したプレポリマーの間の反応を促進することができる。上記した触媒は、本発明の飽和した組成物で使用するのに適している。
飽和ポリ尿素は典型的には褪色に対して耐性である。しかしながら、これらは、外気に曝した場合にその機械的特性の劣化に耐性ではない。UV吸収剤及び光安定剤を上記のいずれかのポリ尿素組成物に添加すると、引張強度、伸張、及び色安定性の維持に役立つ。従って、上記したようなUV吸収剤及び光安定剤を、本発明の飽和組成物に含ませることもできる。好ましくはこれらの成分を、約15又はそれより大きい黄色度の差を有する組成物に添加することができるだけでなく、約12〜約15の黄色度の差を有する組成物に添加することもできる。
組成物ブレンド
ポリ尿素組成物は、好ましくは約1%〜約100%のポリ尿素を含むが、ポリ尿素組成物を他の物質とブレンドすることもできる。ある態様では、組成物は約10%〜約90%のポリ尿素を含み、好ましくは約10%〜約75%のポリ尿素を含み、かつ約90%〜10%の、より好ましくは約90%〜約25%の他のポリマー及び/又は下記の他の物質を含む。
本発明の組成物とブレンドするのに適した他のポリマー物質は以下を含むがこれに限定されない:注型可能な熱可塑性又は熱硬化性ポリウレタン(例えば米国特許第5,334,673号)、カチオン性及びアニオン性アイオノマー(例えば米国特許第5,692,974号)及びウレタンエポキシド、ポリウレタン/ポリ尿素アイオノマー、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリアミド及びポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリリン、及びこれらの混合物。上記のポリ尿素アイオノマーを製造するのに使用する適切なポリ尿素の例は米国特許第5,484,870号に記載されており、これらをポリイソシアナートとポリアミン硬化剤とを反応させてポリ尿素を得る。'870特許のポリ尿素化合物は本発明のポリ尿素と異なっており、本発明のものはポリ尿素プレポリマーと硬化剤とから製造される。エポキシ基含有硬化剤で硬化した適切なポリウレタンの例は、米国特許第5,908,358号に開示されている。上記の特許に言及することによってその開示の全てを本明細書に取り込む。
例えば、本発明のポリ尿素組成物を熱硬化性又は熱可塑性ポリウレタン、すなわち少なくとも一つのポリウレタンプレポリマー(イソシアナートとポリオール)と少なくとも一つの硬化剤との間の反応生成物とブレンドすることができる。
上記したように、本発明のポリ尿素組成物とポリウレタン組成物との間の主な相違は、ポリエーテルアミンをプレポリマーに置換することである。従って、ポリ尿素組成物に関して上記したいずれのイソシアナート及び硬化剤も、本発明で使用するのに適している。さらに、当業者に利用可能ないずれのポリオール、例えばポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、炭化水素ポリオール、他のポリオール、及びこれらの混合物もポリウレタンプレポリマーに適切である。
ある態様では、飽和ポリ尿素組成物を飽和ポリウレタンとブレンドし、該ポリウレタンは飽和イソシアナートと飽和ポリオールから製造し、かつ飽和硬化剤で硬化したものである。飽和ポリ尿素組成物に関して上記したいずれの飽和イソシアナート、飽和硬化剤、及び飽和ポリオールも、飽和ポリウレタン組成物で使用するのに適している。さらに、触媒を使用して、硬化剤及びイソシアナートとポリオールの間の反応を促進することができる。ポリ尿素組成物に関して上記したいずれの触媒も、ポリウレタン組成物で使用するのに適している。
ポリ尿素組成物とブレンドする前に、ポリウレタンを他の物質、例えばイオン性又は非イオン性ポリウレタン、カチオン性及びノニオン性ウレタンアイオノマー及びウレタンエポキシ、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリアミド及びポリエステル、イオン性及び非イオン性ポリ尿素、及びこれらの混合物とブレンドすることもできる。他の物質とブレンドした場合、ポリウレタン組成物は上記した一又は複数のポリマー及び/又は他の物質を、好ましくは約90%〜約10%、より好ましくは約90%〜約25%含む。
組成物の酸官能化
本発明は、本発明のポリ尿素及びポリウレタン組成物の酸官能化も意図しており、このことは2002年2月5日出願の“新規な酸官能性ポリウレタン、ポリ尿素、又はこれらのコポリマーを含むゴルフボール組成物”という表題の米国特許出願第10/072,395号に開示されていて、これに言及することによってその全てを本明細書に取り込む。特定のいずれの理論にとらわれるものではないが、酸官能性部分又は基を含むポリ尿素及びポリウレタンは、他の成分又は層に対する接着性を改良したと考えられる。酸官能性基は好ましくはスルホン酸基(HSO3)、カルボキシル基(HCO2)、リン酸基(H2PO3)、又はこれらの組合せを主体とする。一つより多い型の酸官能性基をポリ尿素又はポリウレタンに取り込むことができる。
ある態様では、酸官能性ポリ尿素又はポリウレタンを、酸官能性部分を有するプレポリマーから製造する。イソシアナート部分、又はポリ尿素若しくはポリウレタンのポリエーテルアミン若しくはポリオール成分それぞれに、酸基を導入することができる。
米国特許第5,661,207号及び第6,103,822号には、酸官能性ポリオールが該酸官能性ポリオールを誘導するのに使用する試薬及び方法と共に詳細に開示されており、これらに言及することによってその開示の全てを本明細書に取り込み、該ポリオールは酸官能性ポリウレタン組成物を使用する場合に適切である。ある態様では、ポリウレタンプレポリマーで使用する酸官能性ポリオールは、カルボキシル化した、スルホネート化した、又はホスホネート化したポリエステルポリオールの誘導体を含む。適切な酸官能性ポリオールの酸価(56,100を酸等価質量で割って計算したもの)は少なくとも約10、好ましくは約20〜約420、より好ましくは約25〜約150、最も好ましくは約30〜約75である。さらに、ポリオールのヒドロキシル価(56,100をヒドロキシル等価数で割って計算したもの)は少なくとも約10、好ましくは約20〜約840、より好ましくは約20〜約175、最も好ましくは約50〜約150である。さらにポリオールのヒドロキシル官能性(ポリオール分子当たりのヒドロキシル基の平均数)は少なくとも約1.8、好ましくは約2〜約4である。
別の場合では、酸官能基はさらにポリ尿素又はポリウレタンのイソシアナート又はイソシアナート成分に結合していることも可能である。適切な酸官能性イソシアナートは、酸官能基を含む化合物とイソシアナートを反応させて製造することができる酸官能基を有する従来のイソシアナートを含み、これらは米国特許第4,956,438号及び第5,071,578号に開示されており、これらに言及することによりその開示の全てを本明細書に取り込む。
他の態様では、酸基を後重合反応の際に取り込み、ここでポリ尿素又はポリウレタンに酸官能基を導入又は結合させる。さらに、上記した共重合の手段によって製造した酸官能性ポリ尿素又はポリウレタンに、このような後重合反応によって追加の酸官能基をさらに取り込むことができる。ポリ尿素又はポリウレタンに酸官能基を取り込むのに適切な試薬及び製造する方法は、米国特許第6,207,784号に記載されており、この全てに言及することによりその開示を本明細書に取り込む。
酸官能性ポリ尿素又はポリウレタンを製造する他の方法を当業者は承知している。例えば、上記した態様の組合せを米国特許第5,661,207号に記載されているように使用することができ、これに言及することによりその開示の全てを本明細書に取り込む。
酸官能性ポリ尿素又はポリウレタンを、有機又は無機金属塩基及び/又は第3アミンで部分的に又は完全に中和してアニオン性ポリウレタン/ポリ尿素アイオノマーを製造することができる。プレポリマーの製造に際して、既に重合した酸官能性ポリ尿素又はポリウレタンの分離した中和工程として、又はポリ尿素若しくはポリウレタンの分散に際して塩基を添加することができる。これらの塩基をこれらの段階のどこででも添加することができ、又はこれらの段階が同時に生じる場合は塩基は全段階で存在する。
部分的に又は完全に中和するのに使用する適切な金属塩基は化合物、例えば金属オキシド、金属ヒドロキシド、金属カーボネート、金属バイカーボネート及び金属アセテートを含むことができる。金属イオンは以下を含むがこれに限定されない:族IA、IB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、VIB、VIIB及びVIIIB金属イオン。これらの塩基の好ましい金属イオンは以下を含む:リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、マンガン、アルミニウム、タングステン、ジルコニウム、チタン及びハフニウム。アミンは好ましくは、立体障害を有する有機第3アミン、例えばトリブチルアミン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルセチルアミン及び同様の化合物である。中和工程がポリマー製造後に生じる場合にのみ、第1又は第2アミンを好ましくは使用することができ、それはアミンの水素は直ちにイソシアナート基と反応することができ、これによってポリ尿素又はポリウレタン重合が干渉を受けるからである。当業者は中和のための追加の適切な化学物質を承知している。
ゴルフボールコア層の物質
本発明に従って製造したゴルフボールのコアは、中実、半中実、中空、液体充填又は粉末充填、ワンピース又は多成分コアであることができる。“半中実”という用語は、本明細書では、ペースト、ゲル等を意味するものとして使用する。当業者に公知のいずれのコア物質も本発明のゴルフボールで使用するのに適切である。適切なコア物質は以下を含む:熱硬化性物質、例えばゴム、スチレンブタジエン、ポリブタジエン、イソプレン、ポリイソプレン、trans−イソプレン、及び熱可塑性物質、例えばアイオノマー樹脂、ポリアミド又はポリエステル、及び熱可塑性及び熱硬化性ポリウレタンエラストマー。上記したように、本発明のポリ尿素組成物を、コアを含むゴルフボールの全ての部材に取り込むことができる。
ある態様では、ゴルフボールコアをベースゴム(天然、合成、又はこれらの組合せ)、架橋剤、及びフィラーを含む組成物から製造する。他の態様では、ゴルフボールコアを、cis−trans触媒、ポリブタジエンを有する反発弾性ポリマー、フリーラジカル源、及び任意に、架橋剤、フィラー、又は両者を含む反応生成物から製造する。ポリマー、sic−trans触媒、フィラー、架橋剤、及びフリーラジカル源、例えば同時係属かつ同時譲渡の米国特許公開第2003/0119989号に開示されたもの(これに言及することによってその全ての開示を本明細書に取り込む)の種々の組合せを、反応生成物を製造するために使用することができる。このポリブタジエン反応生成物はコア組成物に関する部分で議論されてはいるが、本発明はさらにゴルフボールのいずれかの部材の少なくともある部分を製造するのに反応生成物を使用することを検討している。ある態様では、ポリブタジエン反応生成物は実質的に抗酸化剤を含まない。本明細書で使用する“実質的に含まない”という用語は、一般にポリブタジエン反応生成物が抗酸化剤を約0.3phrより少なく、好ましくは約0.1phrより少なく、より好ましくは約0.05phrより少なく、最も好ましくは約0.01phrより少なく含むことを意味する。ある態様では、抗酸化剤に対するフリーラジカル源の比率は約10より大きい。他の態様では、抗酸化剤に対するフリーラジカル源の比率は約25、好ましくは約50より大きい。さらに他の態様では、抗酸化剤に対するフリーラジカル源の比率は約100又はそれより大きい。他の態様では、抗酸化剤に対するフリーラジカル源の比率は約200又はそれより大きく、好ましくは約250又はそれより大きく、より好ましくは約300又はそれより大きい。
他の態様では、使用するcis−trans転移触媒は有機硫黄成分、好ましくは以下の一般式を有するハロゲン化した有機硫黄である:

Figure 2004160199

式中、R1〜R5はいずれの順序であってもよいC1〜C8アルキル基;ハロゲン基、チオール基(−SH)、カルボキシル化した基;スルホン化した基;及び水素であることができ;さらに以下のものであることができる:ペンタフルオロチオフェノール;2−フルオロチオフェノール;3−フルオロチオフェノール;4−フルオロチオフェノール;2,3−フルオロチオフェノール;2,4−フルオロチオフェノール;3,4−フルオロチオフェノール;3,5−フルオロチオフェノール;2,3,4−フルオロチオフェノール;3,4,5−フルオロチオフェノール;2,3,4,5−テトラフルオロチオフェノール;2,3,5,6−テトラフルオロチオフェノール;4−クロロテトラフルオロチオフェノール;ペンタクロロチオフェノール;2−クロロチオフェノール;3−クロロチオフェノール;4−クロロチオフェノール;2,3−クロロチオフェノール;2,4−クロロチオフェノール;3,4−クロロチオフェノール;3,5−クロロチオフェノール;2,3,4−クロロチオフェノール;3,4,5−クロロチオフェノール;2,3,4,5−テトラクロロチオフェノール;2,3,5,6−テトラクロロチオフェノール;ペンタブロモチオフェノール;2−ブロモチオフェノール;3−ブロモチオフェノール;4−ブロモチオフェノール;2,3−ブロモチオフェノール;2,4−ブロモチオフェノール;3,4−ブロモチオフェノール;3,5−ブロモチオフェノール;2,3,4−ブロモチオフェノール;3,4,5−ブロモチオフェノール;2,3,4,5−テトラブロモチオフェノール;2,3,5,6−テトラブロモチオフェノール;ペンタヨードチオフェノール;2−ヨードチオフェノール;3−ヨードチオフェノール;4−ヨードチオフェノール;2,3−ヨードチオフェノール;2,4−ヨードチオフェノール;3,4−ヨードチオフェノール;3,5−ヨードチオフェノール;2,3,4−ヨードチオフェノール;3,4,5−ヨードチオフェノール;2,3,4,5−テトラヨードチオフェノール;2,3,5,6−テトラヨードチオフェノール;及びこれらの亜鉛塩。好ましくはハロゲン化した有機硫黄化合物はペンタクロロチオフェノールであり、これは純粋な形態で又は商標名STRUKTOL(登録商標)(米国、ストウ、OH、のストラクトール(Struktol)社から市場を通じて入手可能である)の名称で市場から入手可能である。ある態様では、ハロゲン化した有機硫黄化合物はペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩であり、これはサンフランシスコ、CA、のキナケム(Chinachem)社から市場を通じて入手可能である。
ゴルフボール中間層の物質
本発明のゴルフボールが中間層、例えば内部カバー層又は外部カバー層、すなわちゴルフボールの内部コアと外部カバーとの間に配置したいずれかの層、を含む場合には、この層は熱可塑性及び熱硬化性物質を含む当業者に公知のいずれかの物質を含むことができる。例えば、中間層を上記のポリ尿素、ポリウレタン、及びポリブタジエン物質のいずれかから製造することができる。
中間層はさらに同様に以下のような一又は複数のホモポリマー又はコポリマー物質を含むこともできる:
(1)ビニル樹脂、例えば塩化ビニルの重合により製造したもの、又は塩化ビニルと酢酸ビニル、アクリルエステル又は塩化ビニリデンを共重合して製造したもの;
(2)ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン及びコポリマー、例えばエチレンメタクリレート、エチレンエチルアクリレート、エチレンビニルアセテート、エチレンメタクリル酸又はエチレンアクリル酸又はプロピレンアクリル酸並びに単一部位触媒若しくはメタロセン触媒を使用して製造したコポリマー若しくはホモポリマー;
(3)ポリウレタン、例えばポリオールとジイソシアナート又はポリイソシアナートから製造したもの及び米国特許第5,334,673号に開示されたもの;
(4)ポリ尿素、例えば米国特許第5,484,870号に開示されたもの;
(5)ポリアミド、例えばポリ(ヘキサメチレンジアジパミド)及びジアミンと二塩基性酸とから製造した他のもの、及びアミノ酸、例えばポリ(カプロラクタム)から製造したもの、及びSURLYN、ポリエチレン、エチレンコポリマー、エチレン−プロピレン−非共役ジエンターポリマーとポリアミドとのブレンド等;
(6)アクリル樹脂及びこれらの樹脂とポリ塩化ビニルとのブレンド、エラストマー等;
(7)熱可塑性物、例えばウレタン;オレフィン系熱可塑性ゴム、例えばエチレン−プロピレン−非共役ジエンターポリマーとポリオレフィンとのブレンド;ブタジエン、イソプレン又はエチレン−ブチレンゴムとスチレンとのブロックコポリマー;又はコポリ(エーテルアミド)、例えばフィラデルフィア、PA、のエルフ アトケム(ELF Atochem)社が市販するPEBAX;
(8)ポリフェニレンオキシド樹脂又はピッツフィールド(Pittsfield)、MA、のゼネラル エレクトリック(General Electric)社が商標名NORYLの名称で市販する、高耐衝撃性ポリスチレンとポリフェニレンオキシドとのブレンド;
(9)熱可塑性ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/グリコール変性及びウィルミントン(Wilmington)、DE、のデュポン社(E.I. DuPont de Nemours & Co.)が商標名HYTRELの名称で市販し、ピッツフィールド(Pittsfield)、MA、のゼネラル エレクトリック(General Electric)社がLOMODの名称で市販する、エラストマー;
(10)アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、スチレンマレイン酸無水物、ポリエチレン、エラストマー等とポリカーボネート、及びアクリロニトリルブタジエンスチレン又はエチレンビニルアセテート又は他のエラストマーとポリ塩化ビニルを含むブレンド及びアロイ、及び
(11)ポリエチレン、プロピレン、ポリアセタール、ナイロン、ポリエステル、セルロースエステル等と熱可塑性ゴムとのブレンド。
ある態様では、中間層は以下を含む:ポリマー、例えば、官能性モノマー、例えばアクリル酸及びメタクリル酸及び完全に又は部分的に中和したアイオノマー樹脂及びそのブレンドを含むエチレン、プロピレン、ブテン−1又はヘキサン−1ベースのホモポリマー又はコポリマー、メチルアクリレート、メチルメタクリレートホモポリマー及びコポリマー、イミド化したアミノ基含有ポリマー、ポリカーボネート、強化ポリアミド、ポリフェニレンオキシド、高耐衝撃性ポリスチレン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリ(フェニレンスルフィド)、アクリロニトリル−ブタジエン、アクリル−スチレン−アクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンビニルアルコール)、ポリ(テトラフルオロエチレン)及び官能性コモノマーを含むこれらのコポリマー、及びこれらのブレンド。
アイオノマー
上記で簡単に触れたように、中間層はアイオノマー物質、例えばエチレンと不飽和モノカルボン酸とのイオン性コポリマーを含むことができ、これはウィルミントン(Wilmington)、DE、のデュポン社(E.I. DuPont de Nemours & Co.)の商標名SURLYN、エクソン(Exxon)のIOTEK(登録商標)又はESCOR(登録商標)の名称で入手可能である。これらは、亜鉛、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、ニッケル等の塩で完全に又は部分的に中和した、すなわち約1〜約100%中和したメタクリル酸又はアクリル酸とエチレンとのコポリマー又はターポリマーである。ある態様では、カルボン酸基は約10〜約100%中和されている。カルボン酸基はさらにメタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸又はイタコン酸を含むこともできる。これらの塩は、2〜10の炭素原子を有するオレフィンと3〜8の炭素原子を有する不飽和モノカルボン酸との反応生成物である。
中間層はさらに、少なくとも一つのアイオノマー、例えばE/X/Yターポリマーを含む酸含有エチレンコポリマーアイオノマーを含み、式中Eはエチレンであり、Xは約0〜50質量%存在するアクリレート又はメタクリレートをベースとする軟化コモノマーであり、Yは約5〜35質量%存在するアクリル酸又はメタクリル酸である。他の態様では、アクリル酸又はメタクリル酸は、約8〜35質量%、より好ましくは8〜25質量%、最も好ましくは8〜20質量%存在する。
アイオノマーはさらにいわゆる“低酸性”及び“高酸性”アイオノマー、及びこれらのブレンドを含むことができる。一般に、約15%までの酸を含むイオン性コポリマーは“低酸性”アイオノマーと考えられ、一方、約15%より多い酸を含むものは“高酸性”アイオノマーと考えられる。
低酸性アイオノマーは高い回転を与えると考えられている。従って、ある態様では、中間層は、酸が約10〜15質量%存在する低酸性アイオノマーを含み、かつ柔軟なターポリマーを製造するために任意に軟化コモノマー、例えばiso−又はn−ブチルアクリレートを含む。軟化コモノマーを以下から成る群から選択することができる:脂肪族カルボン酸のビニルエステルであって該酸が2〜10の炭素原子を有するもの、アルキル基が1〜10の炭素原子を含むビニルエーテル、アルキル基が1〜10の炭素原子を含むアルキルアクリレート又はメタクリレート。適切な軟化コモノマーは、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、等を含む。
他の態様では、中間層は、低い回転速度と最大の飛距離のために、少なくとも一つの高酸性アイオノマーを含む。この観点では、アクリル酸又はメタクリル酸が約15〜約35質量%存在して、アイオノマーを高弾性率アイオノマーにする。ある態様では、高弾性率アイオノマーは約16質量%のカルボン酸を含み、好ましくは約17質量%〜約25質量%のカルボン酸を含み、より好ましくは約18.5質量%〜約21.5質量%のカルボン酸を含む。ある状況では、追加のコモノマー、例えばアクリレートエステル(すなわちiso−又はn−ブチルアクリレート等)をさらに含んで柔らかいターポリマーを製造することができる。追加のコモノマーを以下から成る群から選択することができる:酸が2〜10の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸のビニルエステル、アルキル基が1〜10の炭素原子を含むビニルエーテル、及びアルキル基が1〜10の炭素原子を含むアルキルアクリレート又はメタクリレート。適切な軟化コモノマーは、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、等を含む。
従って、高弾性率アイオノマーを製造するための使用に適する多数のコポリマーは以下を含むがこれに限定されない:エチレン/アクリル酸コポリマー、エチレン/メタクリル酸コポリマー、エチレン/イタコン酸コポリマー、エチレン/マレイン酸コポリマー、エチレン/メタクリル酸/酢酸ビニルコポリマー、エチレン/アクリル酸/ビニルアルコールコポリマー等の高酸性態様。
ある態様では、中間層を、α,β−不飽和カルボン酸基又は有機脂肪酸によって100%中和されているこれらの塩を含む少なくとも一つのポリマーから製造することができる。有機酸は脂肪族、モノ−官能性(飽和、不飽和、又は多不飽和)有機酸である。これらの有機酸の塩も使用することができる。本発明の有機酸の塩は以下の塩を含む:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、又はカルシウム、脂肪酸の塩、特にステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸又はこれらの二量化した誘導体の塩。本発明の有機酸及び塩は、相対的に移動性でなく(周囲温度で本ポリマーの表面にブルームを生じない)かつ非揮発性である(溶融ブレンドに必要な温度において揮発性でない)ことが好ましい。
高度に中和したポリマー(“HNP”)の酸部分、典型的にはエチレンベースのアイオノマーは、好ましくは約70%より多く中和され、より好ましくは約90%より多く、最も好ましくは少なくとも約100%中和されている。HNPはさらに第2のポリマー成分とブレンドすることができ、酸基を含む場合はこの成分を有機脂肪酸により常法に従って中和することができ、又は両者を行うことができる。部分的に又は完全に中和されていてもよい第2のポリマー成分は、好ましくは以下を含む:アイオノマーコポリマー及びターポリマー、アイオノマー前駆体、熱可塑性物、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ尿素、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、メタロセンで触媒したポリマー(グラフト化したもの又はグラフト化していないもの)、単一部位ポリマー、高結晶性酸ポリマー、カチオン性アイオノマー等。
この態様において、酸コポリマーをE/X/Yコポリマーとして記載することができ、式中Eはエチレン、Xはα,β−エチレン系不飽和カルボン酸、Yは柔軟コモノマーである。好ましい態様において、Xはアクリル酸又はメタクリル酸でありかつYはC1-8アルキルアクリレート又はメタクリレートエステルである。Xは好ましくはポリマーの約1〜約35質量%、より好ましくはポリマーの約5〜約30質量%、最も好ましくはポリマーの約10〜約20質量%存在する。Yは好ましくはポリマーの約0〜約50質量%、より好ましくはポリマーの約5〜約25質量%、最も好ましくはポリマーの約10〜約20質量%存在する。
有機酸は脂肪族、モノ−官能性(飽和、不飽和、又は多不飽和)有機酸である。これらの有機酸の塩も使用することができる。本発明の有機酸の塩は以下の塩を含む:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、又はカルシウム、脂肪酸の塩、特にステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸又はこれらの二量化した誘導体の塩。本発明の有機酸及び塩は、相対的に移動性でなく(周囲温度で本ポリマーの表面にブルームを生じない)かつ非揮発性である(溶融ブレンドに必要な温度において揮発性でない)ことが好ましい。
酸部分を中和する前、中和する際又は中和した後のいずれかにおいて以下のものをブレンドすることができる:熱可塑性ポリマー成分、例えばコポリエーテルエステル、コポリエステルエステル、コポリエーテルアミド、エラストマーポリオレフィン、スチレンジエンブロックコポリマー及びこれらの水素添加した誘導体、コポリエステルアミド、熱可塑性ポリウレタン、例えばコポリエーテルウレタン、コポリエステルウレタン、コポリ尿素ウレタン、エポキシをベースとするポリウレタン、ポリカプロラクトンをベースとするポリウレタン、ポリ尿素、及びポリカーボネートをベースとするポリウレタンフィラー、及び含まれる場合は他の成分。
これらの物質の例は米国特許出願第2001/0018375号及び2001/0019971号に開示されており、これらの全てをこれらに明確に言及することによって本明細書に取り込む。
アイオノマー組成物はさらに、少なくとも一つのグラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマーを含むことができる。この態様のブレンドは、約1phr〜約100phrの少なくとも一つのグラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマー及び約99phr〜0phrの少なくとも一つのアイオノマーを含むことができ、好ましくは約5phr〜約90phrの少なくとも一つのグラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマー及び約95phr〜約10phrの少なくとも一つのアイオノマーを含み、より好ましくは約10phr〜約75phrの少なくとも一つのグラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマー及び約90phr〜約25phrの少なくとも一つのアイオノマーを含み、最も好ましくは約10phr〜約50phrの少なくとも一つのグラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマー及び約90phr〜約50phrの少なくとも一つのアイオノマーを含むことができる。層が発泡している場合、グラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマーブレンドを、成形中に常用の起泡剤又は発泡剤で発泡させることができる。
さらに、以下に詳細に説明するポリアミドもアイオノマーとブレンドすることができる。
非アイオノマー熱可塑性物質
他の態様では、中間層は少なくとも一つの本来的に又は完全に非アイオノマー性である熱可塑性物質を含む。適切な非アイオノマー物質は以下を含む:ポリアミド及びポリアミドブレンド、グラフトした及びグラフトしていないメタロセン触媒で製造したポリオレフィン又はポリアミド、ポリアミド/アイオノマーブレンド、ポリアミド/非アイオノマーブレンド、ポリフェニレンエーテル/アイオノマーブレンド、及びこれらの混合物。グラフトした及びグラフトしていないメタロセン触媒で製造したポリオレフィン又はポリアミド、ポリアミド/アイオノマーブレンド、ポリアミド/非アイオノマーブレンドは、2002年5月6日出願の同時係属出願である、“グラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマーブレンドを含むゴルフボール”と題する、米国特許出願第10/138,304号に開示されており、これに言及することによってその全ての開示を本明細書に取り込む。
ある態様では、ポリアミドホモポリマー、例えばポリアミド6,18及びポリアミド6,36を単独で又は他のポリアミドホモポリマーと組み合わせて使用する。他の態様では、ポリアミドコポリマー、例えばポリアミド6,10/6,36を単独で又は他のポリアミドコポリマーと組み合わせて使用する。適切なポリアミドホモポリマー及びコポリマーの他の例は以下を含む:ポリアミドポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド7、ポリアミド11、ポリアミド12(フィラデルフィア、PA、のエルフ アトケム(Elf Atochem)社がRilsan AMNOとして製造)、ポリアミド13、ポリアミド4,6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,9、ポリアミド6,10、ポリアミド6,12、ポリアミド6,36、ポリアミド12,12、ポリアミド13,13、ポリアミド6/6,6、ポリアミド6,6/6,10、ポリアミド6/6,T(Tはテレフタル酸を表す)、ポリアミド6/6,6/10、ポリアミド6,10/6,36、ポリアミド66,6,18、ポリアミド66,6,36、ポリアミド6/6,18、ポリアミド6/6,36、ポリアミド6/6,10/6,18、ポリアミド6/6,10/6,36、ポリアミド6,10/6,18、ポリアミド6,12/6,18、ポリアミド6,12/6,36、ポリアミド6/66/6,18、ポリアミド6/66/6,36、ポリアミド66/6,10/6,18、ポリアミド66/6,10/6,36、ポリアミド6/6,12/6,18、ポリアミド6/6,12/6,36、及びこれらの混合物。
先に述べたように、上記のポリアミドホモポリマー、コポリマー、及びホモポリマー/コポリマーブレンドを、任意に非アイオノマー、例えば非アイオノマー熱可塑性ポリマー、非アイオノマー熱可塑性コポリマー、非アイオノマーTPEs、及びこれらの混合物とブレンドすることができる。
ポリアミド−非アイオノマーブレンドの特定の例は、ポリアミド−メタロセン触媒で製造したポリマーのブレンドである。ブレンドした組成物はグラフトした及び/又はグラフトしていないメタロセン触媒で製造したポリマーを含むことができる。分岐基、例えば無水マレイン酸等で官能化した、グラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマーは、デュポン(DuPont)社から実験的な量で入手可能である。グラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマーはさらに、市場から入手可能なグラフトしていないメタロセン触媒で製造したポリマーをモノマー及び有機ペルオキシドを含む後重合反応させて、所望の一又は複数の分岐基を有するグラフトしたメタロセン触媒で製造したポリマーを提供するすることによって得ることもできる。
ポリアミド−非アイオノマーブレンドの他の例は、ポリアミドとメタロセン系ではない単一部位触媒を使用して製造した非イオン性ポリマーである。本明細書で使用する“メタロセン系ではない触媒”又は“メタロセン系ではない単一部位触媒”という用語は、メタロセン触媒以外の単一部位触媒を意味する。適切な単一部位触媒で製造したポリマーの例は、同時係属出願である米国特許出願09/677,871に開示されており、これに言及することによってその全てを本明細書に取り込む。
ポリアミドとブレンドするの適する非アイオノマーは以下を含むがこれに限定されない:ブロックコポリ(エステル)コポリマー、ブロック(アミド)コポリマー、ブロックコポリ(ウレタン)コポリマー、スチレンベースのブロックコポリマー、エラストマーが加硫されていない熱可塑性及びエラストマーブレンド(TEB)、及びエラストマーが動的に加硫されている熱可塑性及びエラストマー又はゴムブレンド(TED)。中間層組成物を製造するためにポリアミドとブレンドすることが適切な他の非アイオノマーは以下を含むがこれに限定されない:ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、イミド化した、アミノ基含有ポリマー、高耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリ(フェニレンスルフィド)、強化したエンジニアリングプラスチックス、アクリル−スチレン−アクリロニトリル、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(ブチルアクリレート)、ポリ(4−シアノブチルアクリレート)、ポリ(2−エチルブチルアクリレート)、ポリヘプチルアクリレート)、ポリ(2−メチルブチルアクリレート)、ポリ(3−メチルブチルアクリレート)、ポリ(N−オクタデシルアクリルアミド)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)ポリ(4−ドデシルスチレン)、ポリ(4−テトラデシルスチレン)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(オキシメチレン)、ポリ(シラザン)、ポリ(フランテトラカルボン酸ジイミド)、ポリ(アクリロニトリル)、ポリ("−メチルスチレン)、及びこれらが属する一群のポリマー及び官能性コモノマーを含むこれらのコポリマー、及びこれらのブレンド。
他の態様では、非アイオノマー物質は約60又はそれより大きいショアD硬度を有し、かつ約206.84MPa(30,000psi)又はそれより大きい曲げ弾性率を有する。
反発弾性ポリマー−ポリマーブレンドの強化
中間層は反発弾性ポリマー成分を含むことができ、これは中間層のポリマーの主要部分として好ましくは使用して硬化した状態において反発弾性を付与し、ブレンドとしてポリマー成分を強化する。
中間層で使用するのに適切な反発弾性ポリマーは以下を含み、好ましくは少なくとも約50,000〜約1,000,000の高分子量を有する:ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン、スチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)、これらの混合物等。ある態様では、分子量は約250,000〜約750,000、より好ましくは約200,000〜約400,000である。
強化ポリマー成分は好ましくは、架橋が開始することなく混合が可能となるのに充分に低い温度、好ましくは約35℃〜120℃のガラス転移温度(TG)を有する。さらに、強化ポリマー成分は好ましくは、反発弾性ポリマー成分と混合する場合に混合温度において二つのポリマー成分の適切な混合が可能となるのに充分に低い粘度を揺する。中間層を形成する全組成物に対して、強化ポリマーの質量は一般に約5〜25質量%、好ましくは約10〜20質量%の範囲内にある。
強化ポリマー成分で使用するのに適したポリマーの例は以下を含む:trans−ポリイソプレン、ブロックコポリマーエーテル/エステル、アクリル系ポリオール、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、1,2−ポリブタジエン(シンジオタクチック)、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、trans−ポリシクロオクテンナマー、trans−アイソマーポリブタジエン、及びこれらの混合物。特に好ましい強化ポリマーは以下を含む:ウィルミントン(Wilmington)、DE、のデュポン(DuPont)社から市場を通じて入手可能なHYTREL 3078、ブロックコポリマーエーテル/エステル;trans−アイソマーポリブタジエン、例えば日本の川崎市川崎区ヤコ、のアサヒケミカルズ(Asahi Chemicals)から得られるFUREN 88;KURRARAY TP251、クラレ(KURRARAY)社から市場を通じて入手可能なtrans−ポリイソプレン; LEVAPREN 700HV 、アクロン(Akron)、OH、のバイエル−ゴム部門(Bayer-Rubber Division)から市場を通じて入手可能なエチレン−ビニルアセテートコポリマー;及びVESTENAMER 8012、タルマッジ(Tallmadge)、OH、のハルス アメリカ社(Huls America Inc.)から市場を通じて入手可能なtrans−ポリシクロオクテンナマー。適切な強化ポリマー成分を以下の表1にその結晶時の融点(TC)及び/又はTGと共に挙げる。
Figure 2004160199
強化ポリマー成分で使用するのに特に適した他のポリマーは、剛性を増強するポリブタジエン成分であり、これは典型的には少なくとも約80%がtrans−アイソマー成分であり残部がcis−アイソマーである1,4−ポリブタジエン及びビニル−アイソマー1,2−ポリブタジエンを含む。従って、本明細書ではこれを“高trans−アイソマーポリブタジエン”又は“剛性増強ポリブタジエン”と称して、cis−アイソマーポリブタジエン又はtrans−アイソマー含量が低い、すなわち典型的には80%より低いポリブタジエンからこれを区別することができ、本発明のゴルフボールコアを形成するのに使用することができる。剛性増強ポリブタジエン成分のビニル含量は好ましくはポリブタジエンアイソマーの約15%を越えない量で、より好ましくは約10%を越えない量で、さらに好ましくは約5%を越えない量で、最も好ましくは約3%を越えない量で存在する。
剛性増強ポリブタジエンを本発明のゴルフボールで使用する場合、その多分散性は好ましくは約4を越えず、より好ましくは約3を越えず、さらに好ましくは約2.5を越えない。多分散性又はPDIは、ポリマーの数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比である。
さらに、剛性増強ポリブタジエン成分を本発明のゴルフボールで使用する場合、典型的には先に規定した高い絶対平均分子量、少なくとも約100,000、好ましくは約200,000〜1,000,000を有する。ある態様では、絶対平均分子量は約230,000〜750,000である。他の態様では、分子量は約275,000〜約700,000である。いずれの態様においても、ビニル−成分が約10%より多く存在する場合は、絶対分子量は好ましくは約200,000より大きい。
trans−ポリイソプレン又は高trans−アイソマーポリブタジエンが強化ポリマー成分に含まれる場合は、それは、ポリマーブレンド、すなわち反発弾性及び強化ポリマー成分の、約10〜40質量%、好ましくは約15〜30質量%、より好ましくは約15〜25質量%を越えない量で存在することができる。
コアに関して上記したものと同じ架橋剤を本態様で使用して、反発弾性ポリマー−強化ポリマーブレンドの弾性率を所望の値とすることができる。ある態様では、ポリマーブレンド100部当たり約1〜約50部の、好ましくは約20〜約45部の、より好ましくはポリマーブレンド100部当たり約30〜約40部の量で架橋剤を添加する。
反発弾性ポリマー成分、強化ポリマー成分、フリーラジカル開始剤、及び本発明に従うゴルフボールコアの中間層を形成するのに使用する他の全ての物質を、当業者に公知のいずれかの型の混合によって組み合わせることができる。
中間層を、米国特許第5,688,191号に開示された組成物から製造することもでき、これに言及することによりその全ての開示を本明細書に取り込み、これを以下の表2に挙げる。













Figure 2004160199









Figure 2004160199
ゴルフボールカバー物質
カバーは、ボールとクラブの接合面を提供する。カバーにとって望ましい性質は、特に、良好な成形性、高い耐剥離性、高い引裂強度、高い反発弾性、及び良好な離型性である。
本発明のポリ尿素組成物をコア又は中間/内部カバー層として有する態様について、カバー組成物は中間層物質に関して上記した一又は複数のホモポリマー又はコポリマー物質を含むことができる。
ある態様では、少なくとも一つのカバー層が本発明のポリ尿素組成物を含む。本発明の他の態様では、飽和ポリ尿素をカバー層、好ましくは外部カバー層を製造するのに使用し、これを注型可能な熱硬化性及び熱可塑性ポリ尿素の両者から選択することができる。この態様では、飽和ポリ尿素は、上記したように、芳香族基又は部分を実質的に含まない。
好ましくは、カバー組成物は約1%〜約100%のポリ尿素又は飽和したポリ尿素を含み、これらのポリ尿素を少なくとも一つのポリイソシアナート、ポリエーテルアミン、及び少なくとも一つの硬化剤の反応生成物から製造する。ある態様において、カバー組成物を、約10%〜約90%のポリ尿素又は飽和ポリ尿素及び約90%〜約10%の他のポリマー及び/又は他の物質のブレンドから製造する。他の態様では、カバー組成物は、約10%〜約75%のポリ尿素又は飽和ポリ尿素及び約90%〜約25%の他のポリマー及び/又は他の物質、例えば先に挙げたものを含む。
追加物質
追加の物質を本発明の組成物に添加することができ、かつ、コア、中間層及びカバー層の製造にについて述べた従来の物質に添加することができる。
例えば、フィラーを本発明の組成物に添加して、レオロジー特性及び混合特性、比重(すなわち密度変性フィラー)、弾性率、引裂強さ、強化等に影響を与えることができる。フィラーは一般に無機物であり、適切なフィラーは多数の物質、金属オキシド及び塩、例えば酸化亜鉛及び酸化スズ、及び硫酸バリウム、硫酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、クレイ、タングステン、炭化タングステン、一連のシリカ、再粉砕物(典型的には約30メッシュの粒子に粉砕したリサイクルしたコア)、高ムーニー粘度ゴムの再粉砕物、及びこれらの混合物を含む。
本発明の組成物をさらに、少なくとも一つの物理的又は化学的発泡剤の添加によって発泡させることができる。発泡したポリマーを使用することによって、ゴルフボールの設計者は、ボールの密度又は質量分散を調整して、慣性の角モーメントを調整し、こうしてボールの回転速度及び作動を調整することができる。有用な発泡剤は以下を含むがこれに限定されない:有機発泡剤、例えばアゾビスホルムアミド;アゾビスイソブチロニトリル;ジアゾアミノベンゼン;N,N−ジメチル−N,N−ジニトロソテレフタルアミド;N,N−ジニトロソペンタメチレン−テトラミン;ベンゼンスルホニル−ヒドラジド;ベンゼン−1,3−ジスルホニルヒドラジド;ジフェニルスルホン−3−3,ジスルホニルヒドラジド;4,4'−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド;p−トルエンスルホニルセミカルビジド;バリウムアゾジカルボキシレート;ブチルアミンニトリル;ニトロ尿素;トリヒドラジノトリアジン;フェニル−メチル−ウランタン;p−スルホンヒドラジド;ペルオキシド;及び無機発泡剤、例えば炭酸水素アンモニウム及び炭酸水素ナトリウム。
さらに、本発明の発泡組成物を、成形工程の際又はその後で微小球体と本組成物をブレンドすることにより、製造することができる。ポリマー、セラミック、金属及びガラスの微小球体が本発明で有用であり、中実又は中空かつ充填又は未充填とすることができる。特に、直径が約1000μmまでの微小球体が有用である。
射出成形又は圧縮成形のいずれかを使用して、発泡したポリマー物質を含む層又はコアを製造することができる。
ゴルフボール組成物に従来含まれていた他の物質を本発明の組成物、すなわちポリ尿素ポリウレタン、アイオノマー、ポリブタジエン及びこれらの混合物に添加することができる。これらの追加物質は以下を含むがこれに限定されない:着色剤、反応強化剤、架橋剤、白色化剤、UV吸収剤、立体障害のあるアミン光安定剤、消泡剤、処理補助剤、及び常用の添加物。抗酸化剤、安定剤、柔軟剤、内部及び外部可塑剤を含む可塑剤、衝撃変性剤、賦形剤、強化物質及び混和剤も、本発明の組成物に添加することができる。これらの全ての物質は本技術分野で公知であり、それらの通常の目的のためにこれらを典型的な量で添加する。
ゴルフボールの構成
本発明の組成物を、いずれの型のボールの構成にも使用することができる。例えば、ボールの所望の作動特性の型に従って、ボールは、ワンピース、ツーピース、又はスリーピースの設計であってもよく、二重コア、二重カバー、一又は複数の中間層、多層コア、及び/又は多層カバーであってもよい。本明細書で使用する“多層”という用語は、少なくとも二つの層を意味する。例えば、本発明の組成物をゴルフボールのコアで、中間層で、及び/又はカバーで使用することができ、これらのそれぞれが単一層又は多層を有することができる。
コアの部分で上記したように、コアはワンピースコア又は多層コアであることができ、その両者とも中実、半中実、中空、流体充填又は粉末充填であることができる。多層コアは、コアの上に配置した一又は複数の追加のコア層を有する最内部の成分を有するコアである。例えば、図1はコア2及びカバー3を有するゴルフボールを示している。ある態様では、図1のゴルフボールは、ポリブタジエン反応物又は他の従来の物質のコア2及び本発明のポリ尿素組成物を含むカバー3を表す。他の態様では、図1のゴルフボールは、ポリブタジエン反応物質から製造したコア2及び本発明の飽和ポリ尿素組成物を含むカバー3を表す。
さらに、本発明のゴルフボールが中間層、例えば内部カバー層又は外部コア層、すなわちゴルフボールの内部コアと外部カバーとの間に配置された一又は複数の層を含む場合は、この層は、例えば単一層又は多層カバー、ワンピースコア又は多層コア、単一層カバー及びコアの両者、又は多層カバーと多層コアの両者に取り込まれていてもよい。コアと同様に、中間層はさらに複数の層を含むこともできる。所望により、いずれの数又は型の中間層を使用できることが理解される。
図2は多層ゴルフボール11を示しており、カバー13、少なくとも一つの中間層14、及びコア12を含む。ある態様では、図2のゴルフボール11は、ポリブタジエン反応物質のコア12、中間層14、及び本発明のポリ尿素組成物から製造したカバー13を含むことができ、この場合、ポリ尿素は飽和していることが好ましい。さらに、図3のゴルフボール21は、ポリブタジエン反応物質又は従来のコア物質のコア22、少なくとも一つのアイオノマー中間層24、及び少なくとも一つの飽和ポリ尿素を含むカバー23を有する。
中間層はさらに、中実、半中実、中空、流体充填、又は粉末充填センターの周囲に巻きつけた張力をかけた弾性物質であることもできる。巻きつけた層を、本発明の目的からみて、コア層又は中間層ということもできる。例として、図4のゴルフボール31は、コア層32、それに巻きつけた張力をかけた弾性層34、及びカバー層33を含むことができる。特に図4のゴルフボール31は、ポリブタジエン反応生成物から製造したコア32、張力をかけた弾性物質を含む中間層34及び少なくとも一つの飽和ポリウレタンを含むカバー33を有することができる。張力をかけた弾性物質を、当業者に公知のいずれかの適切な物質から製造することができる。さらに他の態様では、図5の巻きつけた、液体センターゴルフボール41は、中空の内部を液体43で充填した中空の球形コアシェル42、張力をかけた弾性物質を含む糸ゴム層44及び少なくとも一つの飽和ポリ尿素を含むカバー45を有する。
ある態様では、張力をかけた弾性物質は、上記のポリブタジエン反応生成物を取り込んでいる。張力をかけた弾性物質はさらに、常用のポリイソプレンから製造することもできる。他の態様では、本発明のポリ尿素組成物を、張力をかけた弾性物質を製造するのに使用する。張力をかけた弾性物質をさらに、米国特許第6,149,535号に記載された溶媒紡糸ポリエーテル尿素又は同時係属の米国特許公開第2002/0160859号に開示された高張力フィラメントから製造することができ、これらに言及することによりその開示の全てを本明細書に取り込む。
ある態様では、米国特許公開第2002/0160862号に記載されているように、張力をかけた弾性物質を結合物質で被覆し、これに言及することによりその開示の全てを本明細書に取り込む。
中間層をさらに、米国特許公開第2003/0125134号に記載されているように、結合物質及び結合物質中に分散した間質性物質からも製造することができ、これに言及することによりその開示の全てを本明細書に取り込む。米国特許第5,820,488に記載されているように、中間層の少なくとも一つがさらに防湿層であることができ、これに言及することによりこれを本明細書に取り込む。
カバー層を形成する前に、内部ボール、すなわちコア及びその上に配置したいくつかの中間層を表面処理して、内部ボールの外部表面とカバーとの接着性を増加させることができる。このような表面処理の例は、部分組立品の外部表面を機械的又は化学的に研磨することを含む。さらに、コアの周囲にカバーを形成する前に、内部ボールをコロナ放電又はプラズマ処理することもできる。ボールの他の層、例えばコアを表面処理してもよい。これらの、及び他の表面処理技術の例を米国特許第6,315,915号に見出すことができ、これらに言及することによってその全てを本明細書に取り込む。
同様に、カバーは複数の層、例えばゴルフボールセンターの周囲に配置した内部カバー層及びその上に形成する外部カバー層を含むことができる。例えば、図6は、コア52、薄い内部カバー層54、及びその上に配置した薄い外部カバー層53を有するゴルフボール51を表すことができる。特に、コア51をポリブタジエン反応物質、内部カバー層54をアイオノマーブレンド、かつ外部カバー層53をポリ尿素組成物で製造することができる。さらに、図7は、コア62、外部カバー層65、薄い内部カバー層64、及びその上に配置した薄い外部カバー層63を有するゴルフボール61を表すことができる。ある態様では、コア62及び外部コア層65を硬度が異なるポリブタジエン反応物質から製造し、内部カバー層64をアイオノマーブレンドから製造し、かつ外部カバー層63をポリ尿素組成物から製造する。さらに、本発明の組成物を使用して図8に示すゴルフボール71を製造し、該ボールは大きなコア72及び薄い外部カバー層73を有する。ある態様では、大きなコア72をポリブタジエン反応物質から製造し、薄い外部カバー層73をポリ尿素組成物、好ましくは酸官能化したものから製造し、この場合酸基は少なくとも部分的に中和されている。
特定の性質を達成するためにゴルフボールに硬度の勾配を使用することは典型的であるが、本質的に同一の硬度を有する多数のカバー層を有するゴルフボールにおいて使用する本発明の組成物を本発明ではさらに考慮しており、この場合ボールの性質に作用する特性を変化させるために何らかの方法で少なくとも一つの層が変性されている。これらのボールの構成は同時係属出願である米国特許出願第10/167,744号、2002年6月13日出願、発明の名称“多重カバー層を有するゴルフボール”に記載されており、これに言及することによりその全ての開示を本明細書に取り込む。この態様では、両カバー層を同一の物質でかつ本質的に同一の硬度を有するものから製造することができるが、層が異なる摩擦係数、異なる厚さ、高変形下で異なるレオロジー特性、及び/又は異なる湿潤性を有するように設計する。
本発明で使用することができるボールの構成の適切な型の例は以下に記載されているものを含むが、これに限定されない:米国特許第6,056,842号、第5,688,191号、第5,713,801号、第5,803,831号、第5,885,172号、第5,919,100号、第5,965,669号、第5,981,654号、第5,981,658号、及び第6,149,535号並びに公開第US2001/0009310号A1、US2002/0025862、及びUS2002/0028885。これらの全ての特許及び特許出願公開の開示を、これらに言及することによって本明細書に取り込む。
層の形成方法
本発明のゴルフボールを種々の適用技術、例えば圧縮成形、フリップ成形、射出成形、引き込み式ピン射出成形、反応射出成形(RIM)、液体注入成形(LIM)、注型、真空成形、粉末塗装、流し塗り、スピンコート、浸漬、溶射、等を使用して製造することができる。スプリットベントピンを使用する射出成型方法を、同時係属出願の米国特許公開2002/0079615に見出すことができ、引き込み式ピン射出成形の例を米国特許第6,129,881号、第6,235,230号、及び第6,379,138号に見出すことができる。これらの成形に関する文献に言及することによってその全てを本明細書に取り込む。
従来から、圧縮成形及び射出成形が熱可塑性物質に適用され、一方RIM、液体注入成形、及び注型が熱硬化性物質に使用されている。これらの方法及び他の製造方法が米国特許第6,207,784号、及び第5,484,870号に記載されており、これらに言及することによってその全ての開示を本明細書に取り込む。例えば、コアを熱硬化性物質から製造する場合、圧縮成形が特にコアの製造に適した方法である。一方、熱可塑性コアの態様では、コアを射出成形することができる。中間層を、当業者に公知の適切ないずれかの方法を使用して製造することもできる。例えば、ブロー成形で中間層を製造し、射出成形、圧縮成形、注型、真空成型、粉末塗装等によりディンプルを付したカバー層で被覆することができる。
本発明の注型可能な反応性液状ポリ尿素物質を、本技術分野で周知の種々の適用技術、例えば溶射、圧縮成形、浸漬、スピンコート、又は流し塗り法を使用して、内部ボールに適用することができる。ある態様では、注型可能な反応性ポリ尿素を、注型と圧縮成形を組み合わせて使用してコアの上に形成する。米国特許第5,733,428号はゴルフボールコアにポリウレタンのコアを形成する方法を開示しており、これに言及することによってその開示の全てを本明細書に取り込む。この方法はゴルフボールのカバーとして熱可塑性と熱硬化性物質の両者を注型することに関しており、この場合、物質を混合し金型の半分に導入しているので、同じ注型方法を採用してポリ尿素組成物を使用することができる。
例えば、先ずポリ尿素組成物を混合し、発熱反応が始まり、コアの周囲で物質が固形化するまで続く。時間中粘度を測定することが重要であり、これにより、金型のそれぞれの半分を充填し、一方の半分にコアを導入し、金型を閉じるという引き続く工程が適切に適時に行われてコアカバーの半分の溶融物が中心に位置しかつ全体としての均一性を達成することができる。金型の半分に導入する硬化性尿素混合物の適切な粘度の範囲を約2Pa・sec(2,000cP)〜約30Pa・sec(30,000cP)、好ましくは約8Pa・sec(8,000cP)〜約15Pa・sec(15,000cP)とする。
カバーの製造を開始するために、モーターで駆動するミキサーを取り付けた混合ヘッド内で、ラインを通じて計量した量の硬化剤及びプレポリマーを供給することによって、プレポリマーと硬化剤の混合を行う。予熱した金型の上半分を充填しかつ各金型の開口に移動するセンタリングピンを使用して取り付けユニットに置く。後で、下半分の金型の空洞、又は複数の下半分の金型の一連の空洞を、上半分の金型に使用するのと同様な量の混合物で充填する。反応材料が上半分の金型に約40〜約100秒、好ましくは約70〜約80秒存在した後、コアをゲル化しつつある反応混合物へ制御した速度で落下させる。
ボールカップがボールのコアを減圧(又は部分的な真空)によって保持する。約4〜約12秒間ゲル化した後で、金型の半分にコアを置き、真空を解除してコアを解除する。ある態様では、約5秒〜約10秒後に、真空を解除してコアを解除する。コア及び固形化したカバーの半分を有する金型の半分をセンタリング取り付け具からはずし、反転させて第2の金型の半分に合わせ、該第2の金型に導入された選択した量の反応性ポリ尿素プレポリマー及び硬化剤は合わせる前の適切な時間にゲル化を開始する。
同様に、米国特許第5,006,297号及び米国特許第5,334,673号の両者は、本発明で使用する注型可能な反応性液体を適用するのに使用することができる適切な成形技術を開示している。しかしながら、本発明の方法はこれらの技術に限定されることはなく、当業者に公知の他のいずれの方法も使用することができる。例えば、ボールのコアを保持する他の方法を、部分的な真空を使用するものの代わりに使用することができる。
ゴルフボールの後処理
本発明のゴルフボールを、さらなる利点を得るために塗装し、被覆し、又は表面処理することができる。さらに、ボールカバーの外部表面に商標又は他の印を付けることができ、すなわちパッドを印刷することができ、次いで印を付けた外部表面を少なくとも一つの透明な被覆で処理してボールに光沢仕上げを行いかつ印を付けたカバーの印を保護する。本発明のゴルフボールをさらに、染料昇華、例えば米国特許公開2003/0106442に開示されている処理、レーザーマーキング(米国特許第5,248,878号及び第6,075,223号に開示されたもの)、及び/又はアブレーション(米国特許公開2001/0047986)を行うこともでき、これらに言及することによってそのすべての開示を本明細書に取り込む。
ゴルフ用品において飽和したポリ尿素及びポリウレタンを使用することによって典型的な後処理、例えばゴルフボールにトップコートを適用する前に顔料を含む被覆物でボールを被覆することの必要性を避けることができる。光安定性がない組成物と異なり、本発明のゴルフ用具を製造するのに使用する組成物は、光に曝露した場合、特に関連して又は延長して光に曝露した場合、褪色しない。さらに、少なくとも一つの被覆工程を除去することにより、処理時間の短縮及びその結果得られる労働効率の改良の点で製造業者は経済的な利益を理解する。さらに、揮発性有機化合物(“VOCs”)、典型的には塗料の成分の顕著な減少を、本発明の使用を通じて理解することができ、このことは環境に対する顕著な利益を提供する。
このように、飽和した組成物で製造する場合は本発明のゴルフボールに顔料を含む被覆を使用する必要はないものの、本発明のゴルフボールをさらなる利点のために塗装し、被覆し、又は表面処理することができる。例えば、本発明に従って製造し塗装したゴルフボールは、通常のプレーの際に表面塗装が劣化する際に、強化された色安定性を示す。今日、白色度を強調するために使用する主流の技術は二酸化チタンで白色色調にしたカバーを製造することであり、コロナ処理、プラズマ処理、UV処理、火炎処理、又は電子線処理のような表面処理をカバーに対して行い、蛍光白色化剤を含むことができる透明塗料を一又は複数の層に適用することである。
ゴルフボールの性質
本発明のゴルフボールの性質、例えば硬度、弾性率、コアの直径、中間層の厚さ及びカバー層の厚さは、本発明のゴルフボールのプレー特性、例えば回転、初速及び感覚に影響を与えることが見出された。例えば、中間層の曲げ弾性率及び/又は引張弾性率は、本発明のゴルフボールの“感覚”に影響を与えると考えられる。
構成要素の大きさ
ゴルフボールの構成要素の大きさ、すなわち厚さ及び直径を所望の性質に応じて変化させることができる。本発明の目的のために、層のいずれの厚さも使用することができる。先に概要を述べた種々の態様の例が層の寸法に関して提供されるが、これらに限定されない。
本発明はすべての大きさのゴルフボールに関連する。USGAの規定は競技用ゴルフボールの大きさを直径で4.2672cm(1.68インチ)を越えると制限しているが、遊びのゴルフプレーではいずれの大きさのゴルフボールも使用することができる。ゴルフボールの好ましい直径は約4.2672cm(1.68インチ)〜約4.572cm(1.8インチ)である。より好ましい直径は約4.2672cm(1.68インチ)〜約4.4704cm(1.76インチ)である。約4.2672cm(1.68インチ)〜約4.4196cm(1.74インチ)の直径が最も好ましいが、いずれにしろ4.318cm(1.7インチ)〜約4.953cm(1.95インチ)の範囲の直径を使用することができる。好ましくは、コアと全ての中間層を合わせた全体の直径は、仕上がったボールの全体の直径の約80%〜約98%である。
コアは、約0.2286cm(0.09インチ)〜約4.191cm(1.65インチ)の範囲の直径を有することができる。ある態様では、本発明のコアの直径は約3.048cm(1.2インチ)〜約4.1402cm(1.630インチ)である。他の態様では、コアの直径は約3.302cm(1.3インチ)〜約4.064cm(1.6インチ)、好ましくは約3.5306cm(1.39インチ)〜約4.064cm(1.6インチ)、より好ましくは約3.81cm(1.5インチ)〜約4.064cm(1.6インチ)である。さらに他の態様では、コアは約3.937cm(1.55インチ)〜約4.191cm(1.65インチ)の直径を有する。
本ゴルフボールのコアは、ボールの残部に対して極端に大きくてもよい。例えば、ある態様では、コアがボールの約90%〜約98%、好ましくはボールの約94%〜約96%を占める。この態様では、コアの直径は好ましくは約3.9116cm(1.54インチ)又はそれより大きく、好ましくは約3.937cm(1.55インチ)又はそれより大きい。ある態様では、コアの直径は約4.0386cm(1.59インチ)又はそれより大きい。他の態様では、コアの直径は約4.1656cm(1.64インチ)又はそれより小さい。
コアが内部コア層及び外部コア層を含む場合、内部コア層は好ましくは約2.286cm(0.9インチ)又はそれより大きく、外部コア層は好ましくは約0.254cm(0.1インチ)又はそれより大きい厚さを有する。ある態様では、内部コア層は約0.2286cm(0.09インチ)〜約3.048cm(1.2インチ)の直径を有し、外部コア層は約0.254cm(0.1インチ)〜約2.032cm(0.8インチ)の厚さを有する。さらに他の態様では、内部コア層の直径は約0.2413cm(0.095インチ)〜約2.794cm(1.1インチ)であり、外部コア層は約0.508cm(0.20インチ)〜約0.0762cm(0.03インチ)の厚さを有する。
カバーは典型的には、十分な強度、良好な作動特性及び耐久性を提供する厚さを有する。ある態様では、カバーの厚さは約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.889cm(0.35インチ)である。カバーは好ましくは約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.3048cm(0.12インチ)、好ましくは約0.254cm(0.1インチ)又はそれより小さい厚さを有する。本発明の組成物を使用してゴルフボールの外部カバーを製造する場合、カバーは約0.254cm(0.1インチ)又はそれより小さい、好ましくは約0.1778cm(0.07インチ)又はそれより小さい厚さを有する。ある態様では、外部カバーは約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.1778cm(0.07インチ)の厚さを有する。他の態様では、カバーの厚さは約0.127cm(0.05インチ)又はそれより小さい、好ましくは約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.127cm(0.05インチ)である。さらに他の態様では、このゴルフボールの外部カバー層は約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.1143cm(0.045インチ)である。さらに他の態様では、外部カバー層は約0.0635cm(0.025インチ)〜約0.1016cm(0.04インチ)の厚さである。ある態様では、外部カバー層は約0.0762cm(0.03インチ)の厚さである。
ゴルフボールの中間層の厚さの範囲は広く、それは中間層を使用する場合に大きな可能性、すなわち、外部カバー層、内部カバー層、糸巻き層、湿度/蒸気障壁層として使用する大きな可能性があるためである。本発明のゴルフボールで使用する場合、中間層、又は内部カバー層は約0.762cm (0.3インチ)又はそれより小さい厚さを有することができる。ある態様では、中間層の厚さは約0.00508cm(0.002インチ)〜約0.254cm(0.1インチ)、好ましくは約0.0254cm(0.01インチ)又はそれより大きい。ある態様では、中間層の厚さは約0.2286cm(0.09インチ)又はそれより小さく、好ましくは約0.1524cm(0.06インチ)又はそれより小さい。他の態様では、中間層の厚さは約0.127cm(0.05インチ)又はそれより小さく、より好ましくは約0.0254cm(0.01インチ)〜約0.1143cm(0.045インチ)である。ある態様では、中間層の厚さは約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.1016cm(0.04インチ)である。他の態様では、中間層の厚さは約0.0635cm(0.025インチ)〜約0.0889cm(0.035インチ)である。さらに他の態様では、中間層の厚さは約0.0889cm(0.035インチ)である。さらに他の態様では、内部カバー層の厚さは約0.0762cm(0.03インチ)〜約0.0889cm(0.035インチ)である。中間層と外部カバー層の厚さの範囲を変化させた組合せを、本明細書に記載した他の態様と組み合わせて使用することができる。
中間層の外部カバー層に対する厚さの比は、好ましくは約10又はそれより小さく、好ましくは約3又はそれより小さい。他の態様では、中間層の外部カバー層に対する厚さの比は約1又はそれより小さい。
コア及び一又は複数の中間層は一緒になって内部ボールを形成し、好ましくはその直径は4.2672cm(1.68インチ)のボールに対して約3.7592cm(1.48インチ)又はそれより大きい。ある態様では、4.2672cm(1.68インチ)のボールの内部ボールは約3.8608cm(1.52インチ)又はそれより大きい直径を有する。他の態様では、4.2672cm(1.68インチ)のボールの内部ボールは約4.2164cm(1.66インチ)又はそれより小さい直径を有する。さらに他の態様では、4.3688cm(1.72インチ)(又はそれより大きい)ボールは直径が約3.81cm(1.50インチ)又はそれより大きい内部ボールを有する。さらに他の態様では、4.3688cm(1.72インチ)のボールの内部ボールの直径は約4.318cm(1.70インチ)又はそれより小さい。
硬度
多くのゴルフボールは異なる硬度、例えば硬度の傾斜を有する複数の層から成っていて、所望の作動特性を実現している。本発明は層の間に硬度の傾斜を有するゴルフボールと同時に硬度が同一である層を有するゴルフボールを考慮している。
“物質の硬度”と“ゴルフボール上で直接測定した硬度”との間には基本的な相違があることを、特に当業者は理解すべきである。物質の硬度は、ASTM−D2240に記載された手順によって規定され、一般に硬度を測定すべき物質から製造した“スラブ”又は“ボタン”の硬度を測定することを含む。ゴルフボール(又は他の球形表面)上で直接測定した場合、硬度は完全に異なる測定であり、従って、異なる硬度の値を示す。この相違は、ボールの構成(すなわちコアの型、コア及び/又はカバー層の数等)、ボール(又は球体)の直径、及び隣接する層の物質の組成を含む多数の因子から生じるものであるが、これらに限定されない。二つの測定技術は直線的に相関するものではなく、それゆえ一方の硬度の値を簡単に他方の値と関連づけることはできない。
本発明のコアは、特定のゴルフボールの構成に依存して変化する硬度を有することができる。ある態様では、コアの硬度は、製造した球体上で測定して、少なくとも約15ショアA、好ましくは約30ショアAである。他の態様では、コアは約50ショアA〜約90ショアDの硬度を有する。さらに他の態様では、コアの硬度は約80ショアD又はそれより小さい。好ましくは、コアは約30〜約65ショアDの硬度、より好ましくはコアは約35〜約60ショアDの硬度を有する。
本発明の一又は複数の中間層の硬度は、ボールの特定の構成に依存して変化することができる。ある態様では、中間層の硬度は約30ショアD又はそれより大きい。他の態様では、中間層の硬度は約90ショアD又はそれより小さく、好ましくは約80ショアD又はそれより小さく、さらに好ましくは約70ショアD又はそれより小さい。さらに他の態様では、中間層の硬度は約50ショアD又はそれより大きく、好ましくは約55ショアD又はそれより大きい。ある態様では、中間層の硬度は約55ショアD〜約65ショアDである。中間層は約65ショアD又はそれより大きくてもよい。
中間層がコア層より硬いことを意図する場合は、中間層のコアに対する硬度の比は好ましくは約2又はそれより小さい。ある態様では、この比は約1.8又はそれより小さい。他の態様では、この比は約1.3又はそれより小さい。
コア及び中間層と同様に、カバーの硬度はゴルフボールの構成及び所望の特性に依存して変化することができる。カバーの内部ボールに対する硬度の比は一義的には可変であり、ボールの空力学、特にボールの回転を制御するのに使用する。一般的には、内部ボールが硬いほどドライバースピンが大きく、カバーが柔らかいほどドライバースピンが大きい。
例えば、ボール中で中間層が最も硬い部分であることを意図する場合は、例えば約50ショアD〜約75ショアDである場合は、カバー物質は、スラブ上で測定して、約20ショアD又はそれより大きく、好ましくは約25ショアD又はそれより大きく、さらに好ましくは約30ショアD又はそれより大きい硬度を有することができる。他の態様では、カバー自体は約30ショアD又はそれより大きい硬度を有する。特に、カバーは約30ショアD〜約60ショアDであることができる。ある態様では、カバーは約40ショアD〜約65ショアDの硬度を有する。他の態様では、カバーは約45ショアDより小さい、好ましくは約40ショアDより小さい、より好ましくは約25ショアD〜約40ショアDの硬度を有する。ある態様では、カバーは約30ショアD〜約40ショアDの硬度を有する。
外部カバー層が中間層又は内部カバー層より柔らかい態様では、外部カバー層物質の中間層物質に対するショアD硬度の比は約0.8又はそれより小さく、好ましくは約0.75又はそれより小さく、より好ましくは約0.7又はそれより小さい。他の態様では、この比は約0.5又はそれより小さく、好ましくは約0.45又はそれより小さい。
さらに他の態様では、カバーと中間層物質が実質的に同じ硬度を有している場合は、この比は約0.1又はそれより小さい。カバー層と中間層との間の硬度の相違が重要ではないことが意図されている場合は、カバーは約55ショアD〜約65ショアDの硬度を有することができる。この態様では、外部カバーの中間層の対するショアD硬度の比は、約1.0又はそれより小さく、好ましくは約0.9又はそれより小さい。
カバーの硬度をショアCの用語によって規定することができる。例えば、カバーは約70ショアC又はそれより大きい、好ましくは約80ショアC又はそれより大きい硬度を有することができる。他の態様では、カバーは約95ショアC又はそれより小さい、好ましくは約90ショアC又はそれより小さい硬度を有することができる。
他の態様では、カバー層は中間層より硬い。この設計では、カバー層の中間層に対するショアD硬度の比は、約1.33又はそれより小さく、好ましくは約1.14又はそれより小さい。
ツーピースボールが構成されている場合、コアは外部カバーより柔らかくてもよい。例えば、コアの硬度は約30ショアD〜約50ショアDの範囲にあることができ、カバーの硬度は約50ショアD〜約80ショアDであることができる。このような型の構成では、カバーの硬度とコアの硬度の間の比は、好ましくは約1.75又はそれより小さい。他の態様では、この比は約1.55又はそれより小さい。物質に依存するが、例えば、本発明の組成物が酸官能化しており、該酸基が少なくとも部分的に中和している場合は、カバーのコアに対する硬度の比は好ましくは約1.25又はそれより小さい。
圧縮
圧縮値は測定すべき成分の直径に依存する。本発明に従って製造したゴルフボールのコア又はコアの部分のアッティ圧縮は、好ましくは約80より小さく、より好ましくは約75より小さい。本明細書で使用する用語“アッティ圧縮”又は“圧縮”は、較正したバネの偏差に対する対象又は物質の偏差をアッティ圧縮ゲージ(Atti Compression Gauge)で測定したものと規定され、これはユニオン市(Union City)、ニュージャージー、のアッティ エンジニアリング社(Atti Engineering Corp.)から市場を通じて入手可能である。他の態様では、コアの圧縮は約40〜約80、好ましくは約50〜約70である。さらに他の態様では、コアの圧縮は好ましくは約50より小さく、より好ましくは約25より小さい。
別の小さい圧縮の態様では、コアは約20より小さい、より好ましくは約10より小さい、最も好ましくは0の圧縮を有する。しかしながら、当業者に知られているように、本発明に従って製造したコアは、アッティ圧縮ゲージの測定より小さくてもよい。
ある態様では、本発明のゴルフボールは好ましくは55又はそれより大きい、好ましくは約60〜約120のアッティ圧縮を有する。他の態様では、本発明のゴルフボールのアッティ圧縮は少なくとも約40、好ましくは約50〜約120、より好ましくは約60〜100である。さらに他の態様では、本発明のゴルフボールの圧縮は約75又はそれより大きくかつ約95又はそれより小さい。例えば、本発明の好ましいゴルフボールは、約80〜約95の圧縮を有することができる。
初速及びCOR
ゴルフボールのCORに対するUSGAの制限は今のところないが、ゴルフボールの初速は76.2±1.5m/s(250±5フィート/秒(ft/s))を越えることはできない。従って、ある態様では、初速は約74.676m/s(245ft/s)又はそれより大きく、約77.724m/s(255ft/s)又はそれより大きい。他の態様では、初速は約76.2m/s(250ft/s)又はそれより大きい。ある態様では、初速は約77.1144m/s(253ft/s)〜約77.4192m/s(254ft/s)である。さらに他の態様では、初速は約77.724m/s(255ft/s)である。現在の規則は初速に関してゴルフボールの製造業者がこの制限内に止まることを要求しているが、当業者は本発明のゴルフボールがこの範囲外の初速を有するゴルフボールに直ちに変換することを理解するであろう。
USGAによる初速の制限の結果として、目標は77.724m/s(255ft/s)の制限を越えずにCORを最大化することである。本発明は約0.7〜約0.85のCORを有するゴルフボールを考慮している。ある態様では、CORは約0.75又はそれより大きく、好ましくは約0.78又はそれより大きい。他の態様では、ボールは約0.8又はそれより大きいCORを有する。さらに、内部ボールは好ましくは約0.780又はそれより大きいCORを有する。ある態様では、CORは約0.790又はそれより大きい。
曲げ弾性率
従って、本発明のゴルフボールは約3.447MPa(500psi)〜約3447.4MPa(500,000psi)の曲げ弾性率を有する中間層を有することが好ましい。より好ましくは、中間層の曲げ弾性は約6.895MPa(1,000psi)〜約1723.7MPa(250,000psi)である。最も好ましくは、中間層の曲げ弾性率は約13.790MPa(2,000psi)〜約1379.0MPa(200,000psi)である。
カバー層の曲げ弾性率は好ましくは約13.790MPa(2,000psi)又はそれより大きく、より好ましくは約34.474MPa(5,000psi)又はそれより大きい。ある態様では、カバーの曲げ弾性率は約68.948MPa(10,000psi)〜約1034.2MPa(150,000psi)である。より好ましくは、カバー層の曲げ弾性率は約103.42MPa(15,000psi)〜約827.4MPa(120,000psi)である。最も好ましくは、カバー層の曲げ弾性率は約124.11MPa(18,000psi)〜約758.42MPa(110,000psi)である。他の態様では、カバー層の曲げ弾性率は約689.5MPa(100,000psi)又はそれより小さく、好ましくは約551.6MPa(80,000psi)又はそれより小さく、より好ましくは約482.6MPa(70,000psi)又はそれより小さい。ある態様では、カバー層が約50ショアD〜約60ショアDの硬度を有する場合、カバー層は好ましくは約379.2MPa(55,000psi)〜約448.2MPa(65,000psi)の曲げ弾性率を有する。
ある態様では、中間層のカバー層に対する曲げ弾性率の比は約0.003〜約50である。他の態様では、中間層のカバー層に対する曲げ弾性率比は約0.006〜約4.5である。さらに他の態様では、中間層のカバー層に対する曲げ弾性率の比は約0.11〜約4.5である。
接着強度
本発明の組成物の接着強度又は剥離強度は、好ましくは約5又はそれより大きい。ある態様では、接着強度は約446.4kg/m(25lb/in)又はそれより小さい。例えば、接着強度は好ましくは約178.6kg/m(10lb/in)又はそれより大きくかつ約357.2kg/m(20lb/in)又はそれより小さい。
耐せん断/切断性
ゴルフボールカバーの耐切断性を、破損及び外観を評価する1〜9の段階を有するせん断試験を使用して決定することができる。ある態様では、破損の段階は好ましくは約3又はそれより小さく、より好ましくは約2又はそれより小さい。他の態様では、破損の段階は約1又はそれより小さい。本発明のゴルフボールの外観の段階は、好ましくは約3又はそれより小さい。ある態様では、外観の段階は約2又はそれより小さく、好ましくは1又はそれより小さい。
光安定性
カバーの光安定性を黄色度の差(ΔYI)、すなわち、所定の曝露時間後に測定した黄色度−曝露場前の黄色度によって定量することができる。ある態様では、ΔYIは曝露5日(120時間)後に約10又はそれより小さく、好ましくは曝露5日後に約6又はそれより小さく、より好ましくは曝露5日後に約4又はそれより小さい。ある態様では、ΔYIは曝露5日後に約2又はそれより小さく、より好ましくは曝露5日後に約1又はそれより小さい。b色次元(**、黄から青)における差もカバーの光安定性を定量するための一つの方法である。ある態様では、5日(120時間)曝露後の**は約4又はそれより小さく、好ましくは曝露5日後に約3又はそれより小さく、より好ましくは曝露5日後に約2又はそれより小さい。ある態様では、5日曝露後の**は約1又はそれより小さい。

以下の例は本発明の好ましい態様を単に説明するものであり、本発明を制限するものとして解されるのではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって規定される。特に示さない限り部は質量部を表す。
例1:飽和ポリウレタンゴルフボールカバー
表3は、飽和ポリウレタンゴルフボールカバー組成物を製造するために使用する成分を示す。
Figure 2004160199
*プレポリマーは4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナートとポリテトラメチレンエーテルグリコールの反応生成物である。
**HCC-19584はホーウィック ケミカル(Harwick Chemical)社が製造する白−青着色剤分散物である。
米国特許第5,733,428号の教示に従って上記の組成物から製造したカバーを有するゴルフボールを製造した。得られたボールの物理特性及び作動特性を表4に示す。
Figure 2004160199
表4に挙げた組成物から成形したボールに対してさらに以下のQUV試験を行った。
方法
ASTM G 53−88“非金属物質の曝露のための光及び水−曝露装置(蛍光性UV−濃縮型)の標準操作法”に以下のように若干変更して従った。
評価すべき6種類のボールを特製のゴルフボールホルダーに入れ、オハイオ州、クリーブランドのQ−パネル ラボ プロダクツ(Q-Panel Lab Products)が製造したQ−パネル(Q-PANEL)モデルOUV/SER加速耐候性試験機の試料棚に挿入した。試料ホルダーを、最も近い点において、各ボールがUVA−340球から約4.445cm(1.75インチ)であるように、配置した。次いで、以下の二組の条件(特定の全時間は24、48、及び120時間)の間を4時間ごとに繰り返して耐候性試験を行った。
条件1:温浴の温度を約50℃とし、UVランプを点灯し、照射力を1.00W/m2/mmにセットし制御する。
条件2:温浴の温度を約40℃とし、UVランプを消灯する。
耐候性試験の前及び各時間サイクルの後で、25mmのポートを取り付けたBYK−ガードナー(Gardner)モデルTCS II球形分光光度計を使用して、色を測定した。鏡面反射率を含むモードにおいてA D65/10°照射を使用した。
成形したボールを24時間UV照射した後の試験結果を表5に示す、ここで、ΔL*はL次元(明から暗)における差に等しく、Δa*はa色次元(赤から緑)における差に等しく、Δb*はb色次元(黄から青)における差に等しく、ΔC*は組み合わせた色度差(a*及びb*目盛)、色相及び彩度に等しく、ΔH*は彩度及び発光の影響を除いた全色相の差に等しく、ΔE*は全体としての色の差に等しく、ΔWIは白色度の差に等しく、ΔYIは黄色度の差に等しい。
Figure 2004160199
成形したボールを48時間UV照射した後の試験結果を表6に示す。
Figure 2004160199

成形したボールを120時間UV照射した後の試験結果を表7に示す。
Figure 2004160199
例2:ジオールで硬化したH 12 MDIポリエーテル尿素
12MDIとポリオキシアルキレンから製造したプレポリマーを含み、約2000の分子量を有する組成物から、1,4−ブタンジオールで硬化して製造したカバーを有するゴルフボールを製造した。得られたものの物理的性質及びボールの作動特性が表8に挙げられている。例1と同様に、光安定性な脂肪族ポリウレタンのゴルフボールを比較のために使用した。
Figure 2004160199
* シェア試験の段階評価:1〜9の段階に基づく、1は最良、9は最悪。
例3:ジアミンで硬化したH 12 MDIポリエーテル尿素
12MDIとポリオキシアルキレンから製造したプレポリマーを含み、約2000の分子量を有する組成物から、4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタン(Clearlink 1000)で硬化して製造したカバーを有するゴルフボールを製造した。得られたものの物理的性質及びボールの作動特性が表9に挙げられている。例1と同様に、光安定性な脂肪族ポリウレタンのゴルフボールを比較のために使用した。
Figure 2004160199
* シェア試験の段階評価:1〜9の段階に基づく、1は最良、9は最悪。
先に引用した特許及び特許出願の全てを、それに言及することによってその全てを本明細書に取り込む。
明細書に記載し特許請求の範囲に記載した発明は、本明細書に開示した特定の態様にその範囲が限定されることはなく、それはこれらの態様が本発明のいくつかの特定の態様を説明することを意図しているからである。均等な態様の全ては本発明の範囲に含まれることを意図している。実際、本明細書に示しかつ記載した変形に加えて種々の変形が、本明細書の先の記載から当業者にとって明らかとなろう。これらの変形も添付の特許請求の範囲の範囲にはいることを意図している。
図1は、ツーピースゴルフボールの断面図であり、カバーは少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造されている。 図2は、多成分ゴルフボールの断面図であり、少なくともカバーは少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造されている。 図3は、多成分ゴルフボールの断面図であり、カバーは少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造され、かつ中間層は少なくとも一つのアイオノマー樹脂を含む組成物から製造されている。 図4は、コア及びカバーを含む多成分ゴルフボールの断面図であり、コアは張力をかけた弾性材料で取りまかれており、かつカバーは少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造されている。 図5は、液状センターを有するゴルフボールの断面図であり、液状コアが張力をかけた弾性材料で取りまかれており、かつカバーは少なくとも一つのポリ尿素を含む訴瀬物から製造されている。 図6は、コア、薄い内部カバー層、及びその上に配置された薄い外部カバー層を含む多成分ゴルフボールの断面図であり、カバーは少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造されている。 図7は、コア、外部コア層、薄い内部カバー層、及びその上に配置された薄い外部カバー層を含む多成分ゴルフボールの断面図であり、カバーは少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造されている。 図8は、大きなコアとその上に配置された薄い外部カバー層を含む多成分ゴルフボールの断面図であり、カバーは少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造されている。

Claims (15)

  1. ポリ尿素プレポリマーと硬化剤から製造した少なくとも一つのポリ尿素を含む組成物から製造した少なくとも一つの光安定性カバー層を含むゴルフボール。
  2. ポリ尿素プレポリマーが少なくとも一つのジイソシアナートと少なくとも一つのポリエーテルアミンを含む、請求項1に記載のゴルフボール。
  3. ジイソシアナートが飽和しており、かつ飽和したジイソシアナートを以下から成る群から選択する、請求項2に記載のゴルフボール:エチレンジイソシアナート;プロピレン−1,2−ジイソシアナート;テトラメチレンジイソシアナート;テトラメチレン−1,4−ジイソシアナート;1,6−ヘキサメチレン−ジイソシアナート;オクタメチレンジイソシアナート;デカメチレンジイソシアナート;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;ドデカン−1,12−ジイソシアナート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート;シクロブタン−1,3−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,2−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,3−ジイソシアナート;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアナート;メチル−シクロヘキシレンジイソシアナート;2,4−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ジシクロヘキシルジイソシアナート;2,4'−ジシクロヘキシルジイソシアナート;1,3,5−シクロヘキサントリイソシアナート;イソシアナートメチルシクロヘキサンイソシアナート;1−イソシアナート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナートメチルシクロヘキサン;イソシアナートエチルシクロヘキサンイソシアナート;ビス(イソシアナートメチル)−シクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ビス(イソシアナートメチル)ジシクロヘキサン;2,4'−ビス(イソシアナートメチル)ジシクロヘキサン;イソホロンジイソシアナート;HDIのトリイソシアナート;2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアナートのトリイソシアナート;4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート;2,4−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;及びこれらの混合物。
  4. 飽和したジイソシアナートを以下から成る群から選択する、請求項3に記載のゴルフボール:イソホロンジイソシアナート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、又はこれらの組合せ。
  5. ジイソシアナートを以下から成る群から選択する、請求項2に記載のゴルフボール:芳香脂肪族イソシアナート;メタ−テトラメチルキシレンジイソシアナート;パラ−テトラメチルキシレンジイソシアナート;ポリイソシアナートの三量化したイソシアヌレート;ポリイソシアナートの二量化したウレジオン;変性したポリイソシアナート;及びこれらの混合物。
  6. ポリエーテルアミンを以下から成る群から選択する、請求項2に記載のゴルフボール:ポリテトラメチレンエーテルジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリ(オキシプロピレンが末端であるエチレンオキシド)エーテルジアミン、トリエチレングリコールジアミン、プロピレンオキシドベースのトリアミン、トリメチロールプロパンベースのトリアミン、グリセリンベースのトリアミン、及びこれらの混合物。
  7. ポリエーテルアミンが約1000〜約3000の分子量を有する、請求項6に記載のゴルフボール。
  8. 硬化剤を以下から成る群から選択する、請求項1に記載のゴルフボール:ヒドロキシ−末端硬化剤、アミン−末端硬化剤、及びこれらの混合物。
  9. ヒドロキシ−末端硬化剤を以下から成る群から選択する、請求項8に記載のゴルフボール:エチレングリコール;ジエチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;2−メチル−1,3−プロパンジオール;2−メチル−1,4−ブタンジオール;ジプロピレングリコール;ポリプロピレングリコール;1,2−ブタンジオール;1,3−ブタンジオール;1,4−ブタンジオール;2,3−ブタンジオール;2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール;トリメチロールプロパン;シクロヘキシルジメチロール;トリイソプロパノールアミン;テトラ−(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミン;ジエチレングリコールジ−(アミノプロピル)エーテル;1,5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;1,3−ビス−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン;1,4−シクロヘキシルジメチロール;1,3−ビス−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]シクロヘキサン;1,3−ビス−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}シクロヘキサン;トリメチロールプロパン;ポリテトラメチレンエーテルグリコール;及びこれらの混合物。
  10. アミン−末端硬化剤を以下から成る群から選択する、請求項8に記載のゴルフボール:エチレンジアミン;ヘキサメチレンジアミン;1−メチル−2,6−シクロヘキシルジアミン;テトラヒドロキシプロピレンエチレンジアミン;2,2,4−及び2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタン;1,4−ビス−(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン;1,2−ビス−(sec−ブチルアミノ)−シクロヘキサン;4,4'−ビス−(sec−ブチルアミノ)−ジシクロヘキシルメタンの誘導体;4,4'−ジシクロヘキシルメタンジアミン;1,4−シクロヘキサン−ビス−(メチルアミン);1,3−シクロヘキサン−ビス−(メチルアミン);ジエチレングリコールジ−(アミノプロピル)エーテル;2−メチルペンタメチレン−ジアミン;ジアミノシクロヘキサン;ジエチレントリアミン;トリエチレンテトラミン;テトラエチレンペンタミン;プロピレンジアミン;1,3−ジアミノプロパン;ジメチルアミノプロピルアミン;ジエチルアミノプロピルアミン;イミド−ビス−プロピルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン;トリエタノールアミン;モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン;イソホロンジアミン;及びこれらの混合物。
  11. 組成物がさらに以下から成る群から選択する触媒を含む、請求項1に記載のゴルフボール:ビスマス触媒、亜鉛オクトエート、ジ−ブチルスズジラウレート、ジ−ブチルスズジアセテート、スズ(II)クロリド、スズ(IV)クロリド、ジ−ブチルスズジメトキシド、ジメチル−ビス[1−オキソネデシル)オキシ]スズ、ジ−n−オクチルスズビス−イソオクチルメルカプトアセテート、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、オレイン酸、酢酸;遅延触媒、及びこれらの混合物。
  12. 触媒が組成物の約0.005%〜約1%存在する、請求項11に記載のゴルフボール。
  13. 紫外線に5日間曝露した後に約12又はそれより小さい黄色度の差をカバー層が有する、請求項1に記載のゴルフボール。
  14. 紫外線に5日間曝露した後に約6又はそれより小さいb色次元における差をカバー層が有する、請求項1に記載のゴルフボール。
  15. カバー層が約0.0508cm(0.02インチ)〜約0.0889cm(0.035インチ)の厚さを有する、請求項1に記載のゴルフボール。
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