JP2004158756A - 電気二重層コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のユニットセルを積層した電気二重層のコンデンサにおいて、信頼性の向上と、構造に簡略化による製造コストの低減を図ること。
【解決手段】開口部と底部を有する金属ケース2の内側に、絶縁ケース3を挿入し、絶縁ケース3の中に、柱状の形状で上下の面を端子とした電気二重層コンデンサのユニットセル8を複数個挿入した後、金属カバー4を配置し、金属ケース2の開口部の縁を内側に180°屈曲させてカシメ加工を施す。この際、金属ケース2の屈曲させた部分と金属カバーの間に絶縁層7を介在させ、絶縁を確保するとともに、金属ケース2と金属カバー4の一部に延長部を設け、第1のリード端子5、第2のリード端子6とする。このような構成により部品点数を最小にし、信頼性を向上することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】開口部と底部を有する金属ケース2の内側に、絶縁ケース3を挿入し、絶縁ケース3の中に、柱状の形状で上下の面を端子とした電気二重層コンデンサのユニットセル8を複数個挿入した後、金属カバー4を配置し、金属ケース2の開口部の縁を内側に180°屈曲させてカシメ加工を施す。この際、金属ケース2の屈曲させた部分と金属カバーの間に絶縁層7を介在させ、絶縁を確保するとともに、金属ケース2と金属カバー4の一部に延長部を設け、第1のリード端子5、第2のリード端子6とする。このような構成により部品点数を最小にし、信頼性を向上することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気二重層コンデンサに関わり、さらに詳しくは、電気二重層コンデンサのユニットセルを複数個積層した電気二重層コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気二重層コンデンサは、電荷を有する固体とそれに接触する電解液の界面に形成される、厚さ数nm程度の電気二重層を、誘電体として利用したものである。電気二重層の容量は、1cm2あたり数十μFであるが、表面積が数千m2にも及ぶ活性炭を電極として用いることにより、数百〜数千Fの極めて大きな容量を得ることが可能である。
【0003】
そして、電気二重層コンデンサは、下記のように電池と従来のコンデンサの中間のような特徴を有し、実用に供されるとともに、さらなる性能向上のための検討がなされている。
(1)充放電サイクルに伴う容量の劣化が少ない。
(2)一般的な電池に比較して、起動後に瞬時に大きな出力を取り出せる。
【0004】
現用の電気二重層コンデンサで、小型のものは、表面に活性炭を主とする分極性電極層を形成した一対の分極性電極の間に、ポリプロピレン不織布などからなるセパレータを挟んで素子とし、この素子に電解液を含浸させ、金属容器に収容し、キャップとガスケットにより金属容器に密封したコイン型の構造をとっている。
【0005】
この他に比較的大容量のものとして、シート状の分極性電極、集電体、セパレータを積層して渦巻状に巻き回してコンデンサ素子とし、この素子に電解液を含浸させ、金属容器に収容し、容器の開口部をキャップで密閉して構成した、巻回型の電気二重層コンデンサが製造されている。これらの電気二重層コンデンサは、主にICメモリのバックアップやアクチュエータのバックアップに使用されている。
【0006】
そして、電気二重層コンデンサは、容量を増加することなどを目的に、円盤形状または円柱形状で、対向する底面を端子とした電気二重層コンデンサのユニットセルを構成し、前記ユニットセルを複数個積層して用いることがあり、積層した複数のユニットセルを固定する方法が、種々提案されていて、その一例として次の技術が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平8−97105号公報
【0008】
特許文献1には、複数のユニットセルを、金属製の皿型ばねのような、導電性と弾性を有する部材を介して積層し、熱収縮スリーブにより固定し、さらに外装体となる高分子材料で封止する技術が開示されている。図6は、特許文献1に開示されている電気二重層コンデンサの一例であり、図6(a)は断面図、図6(b)はユニットセル、図6(c)は皿型ばねを示す。
【0009】
図6に示した電気二重層コンデンサ17は、円盤形状で一対の対向する面が端子面となっている、2個のユニットセル18を、金属製の皿型ばね19を介して積層し、熱収縮スリーブ20を用いて固定し、図6(a)における上下面に第1のリード端子5、第2のリード端子6を取り付け、さらに高分子材料からなる外装体21で封止した構造となっている。
【0010】
特許文献1に開示されている電気二重層コンデンサは、このような構造を具備しているため、ユニットセルの端子間の、電気的な接続が確保でき、しかもリード端子が外れることがない。しかし、製造工程が複雑で、製造コストの増加を招くという課題がある。
【0011】
また、前記特許技術1以外に、積層した複数のユニットセルを固定する方法として、次の技術が開示されている。
【0012】
【特許文献2】特開平11−26321号公報
【0013】
図7は、特許文献2に開示されている電気二重層コンデンサの一例を示す図である。この例は、円柱形状で、対向する底面に端子を形成したユニットセル23を、底面28と開口部を有する円筒形の金属ケース24の中に、複数個挿入して積層し、図7における上側にリード棒29を配置し、封口体26をリード棒29を挿通させた状態で、金属ケース24の開口部に配置し、開口部を封止したものである。
【0014】
開口部の封止は、金属ケース24の図における上側の縁を内側に折り曲げて行う。そして、封口体26と金属ケースの縁との間の密閉性を確保するために、環状のゴム27を介在させている。さらに、金属ケース24には、熱収縮スリーブ25を被せてある。この例においては、リード棒29と金属ケース24との間の絶縁が確保されているので、リード棒29と金属ケース24の底面28を、そのまま端子として用いることが可能である。
【0015】
前記のような構造を具備していることから、特許文献2に開示されている技術によっても、複数のユニットセルからなり、信頼性の高い電気二重層コンデンサを得ることができる。しかし、これも製造工程が煩雑で、部品点数も多く、製造コストの面では、解決すべき課題がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の技術的な課題は、複数の電気二重層のコンデンサユニットセルからなり、信頼性が高く、しかも簡便な構造で製造コスト低減に対応可能な電気二重層コンデンサを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題解決のため、複数の電気二重層コンデンサのユニットセルを封入する金属ケースの構造を再検討した結果なされたものである。
【0018】
即ち、本発明は、開口部と底部を有する筒状で、かつ底部と一体に形成された端子を有する金属ケースと、前記金属ケースの内側に配置された絶縁ケースと、柱状の形状で上下面に端子を有し、前記絶縁ケースの内側に複数個挿入された、電気二重層コンデンサのユニットセルと、前記複数個のユニットセルを前記金属ケースの底部と挟む位置で前記金属ケース開口部側に配置され、かつ一体に形成された端子を有する金属カバーからなり、前記金属ケースの開口部の縁部を内側に屈曲させて封止した構造を有する電気二重層コンデンサであって、前記内側に屈曲させた前記金属ケースの縁部と、前記金属カバーの間に絶縁カバーが介在してなることを特徴とする電気二重層コンデンサである。
【0019】
また、本発明は、前記絶縁カバーが、円盤状またはリング状の形状を有することを特徴とする、前記の電気二重層コンデンサである。
【0020】
また、本発明は、前記金属ケースの底部と一体に形成された端子が、前記金属ケースの底部を構成する面から延長されて形成されていることを特徴とする、前記の電気二重層コンデンサでる。
【0021】
また、本発明は、前記金属カバーと一体に形成された端子が、前記金属カバーを構成する面から延長されて形成されていることを特徴とする、前記の電気二重層コンデンサである。
【0022】
本発明によれば、ユニットセルを積層して固定する金属ケースと金属カバーに、端子として機能する部分を設け、その間に絶縁材を介在させることで、部品点数が少なく、しかも信頼性の高い電気二重層コンデンサを得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に具体的な例を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明による電気二重層コンデンサの一例を示す図で、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図である。図1において、1は電気二重層コンデンサ、2は金属ケース、3は絶縁ケース、4は金属カバー、5は第1のリード端子、6は第2のリード端子、7は絶縁層、8はユニットセルを示す。
【0025】
また、図2は、図1に示した本発明による電気二重層コンデンサの一例の、ユニットセル以外の部分の各部材を、配置する順番に従って示した図である。図1及び図2に示したように、本実施の形態の電気二重層コンデンサは、底面の延長部が第1のリード端子5を形成するように構成した、有底の円筒形状の金属ケース2に、絶縁ケース3を挿入する。絶縁ケース3は、第2のリード端子を引き出すために、一部に切り欠きを設けた円筒形状である。
【0026】
次に、絶縁ケース3の内側に、複数個のユニットセル8を挿入して積層する。ここでは、ユニットセル8を2個積層した。そして、ユニットセル8の上に、金属カバー4を被せ、さらにリング形状の絶縁材料からなる絶縁層7を配置し、金属ケース2の開口部の縁を内側に180°折り曲げ、カシメ加工を施し、電気二重層コンデンサ1を得る。
【0027】
図1に示したように、本発明による電気二重層コンデンサは、金属ケース3と金属カバー4が絶縁層7によって絶縁されていて、金属ケースと金属カバー4のそれぞれが、ユニットセル8の端子と接しているので、金属ケース2と金属カバー4の延長部を、そのままリード端子として使用することができる。
【0028】
図3は、本発明による電気二重層コンデンサで、リード端子を別方向に引き出した例の断面図である。図3においては、金属カバー4を、図1の場合とは左右を逆にして配置することで、第2のリード端子6を第1のリード端子5と逆の方向に引き出し、図における下の方に屈曲させてある。このような構成とすることで、電気二重層コンデンサの基板への実装を容易にすることができる。なお、図3の例では、絶縁層7の形状は円盤状である。
【0029】
また、図4は、本発明の電気二重層コンデンサに用いるユニットセルの一例の断面図である。図4に示したユニットセル8は、いわゆるボタン型の電気二重層コンデンサの構成を有し、正負の分極性電極9と正負の集電体10が、セパレータ11を介して対向して配置され、封止用ゴム12で保持して上でケース15に挿入され、間に封口ガスケット13を介して上蓋14を被せ、カシメ加工が施してある。
【0030】
図4に示したユニットセル8においても、ケース15と上蓋14が絶縁され、正負の集電体に接しているので、そのまま端子として用いることができる。従って、図1、図3に示した構成で、積層して用いることができる。
【0031】
また、これまで説明したように、本発明の電気二重層コンデンサは、金属ケースと金属カバーでユニットセルを固定する構造なので、ユニットセルとして、ケースに封入していない状態のものを使用することもできる。図5は、ケースに封入していない状態の、ユニットセルの一例の断面図である。
【0032】
図5に示したユニットセルは、正負の分極性電極9と正負の集電体10を、セパレータ11を介して配置し、周囲に封止用ゴム12を配置しただけの構造であるが、本発明においては、ユニットセルを金属ケースと金属カバーで覆い固定するので、このような構成のユニットセルでも使用可能である。
【0033】
図5に示したユニットセルは、構造が簡便なので、これを用いることにより、電気二重層コンデンサの製造コストを低減することができる。また、特に例を示さなかったが、巻回型の電気二重層コンデンサを用いても、同様の効果を発現できるのは、勿論である。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、複数のユニットセルをリード端子と一体化された金属ケースと金属カバーを用いて、積層固定することにより、信頼性が高く、しかも簡便な構造で製造コスト低減に対応可能な電気二重層コンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気二重層コンデンサの一例を示す図。
図1(a)は斜視図。
図1(b)は断面図。
【図2】本発明による電気二重層コンデンサの一例の、ユニットセル以外の部分の各部材を、配置する順番に従って示した図。
【図3】本発明による電気二重層コンデンサで、リード端子を別方向に引き出した例の断面図。
【図4】本発明の電気二重層コンデンサに用いるユニットセルの一例の断面図。
【図5】ケースに封入していない状態の、ユニットセルの一例の断面図。
【図6】特許文献1に開示されている電気二重層コンデンサの一例を示す図。
図6(a)は断面図、図6(b)はユニットセルを示す図、図6(c)は皿型ばねを示す図。
【図7】特許文献2に開示されている電気二重層コンデンサの一例を示す図。
【符号の説明】
1,17,22 電気二重層コンデンサ
2 金属ケース
3 絶縁ケース
4 金属カバー
5 第1のリード端子
6 第2のリード端子
7 絶縁層
8,16,18,23 ユニットセル
9 分極性電極
10 集電体
11 セパレータ
12 封止用ゴム
13 封口ガスケット
14 上蓋
15 ケース
19 皿型ばね
20,25 熱収縮スリーブ
21 外装体
24 金属ケース
26 封口体
27 環状のゴム
28 底面
29 リード棒
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気二重層コンデンサに関わり、さらに詳しくは、電気二重層コンデンサのユニットセルを複数個積層した電気二重層コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気二重層コンデンサは、電荷を有する固体とそれに接触する電解液の界面に形成される、厚さ数nm程度の電気二重層を、誘電体として利用したものである。電気二重層の容量は、1cm2あたり数十μFであるが、表面積が数千m2にも及ぶ活性炭を電極として用いることにより、数百〜数千Fの極めて大きな容量を得ることが可能である。
【0003】
そして、電気二重層コンデンサは、下記のように電池と従来のコンデンサの中間のような特徴を有し、実用に供されるとともに、さらなる性能向上のための検討がなされている。
(1)充放電サイクルに伴う容量の劣化が少ない。
(2)一般的な電池に比較して、起動後に瞬時に大きな出力を取り出せる。
【0004】
現用の電気二重層コンデンサで、小型のものは、表面に活性炭を主とする分極性電極層を形成した一対の分極性電極の間に、ポリプロピレン不織布などからなるセパレータを挟んで素子とし、この素子に電解液を含浸させ、金属容器に収容し、キャップとガスケットにより金属容器に密封したコイン型の構造をとっている。
【0005】
この他に比較的大容量のものとして、シート状の分極性電極、集電体、セパレータを積層して渦巻状に巻き回してコンデンサ素子とし、この素子に電解液を含浸させ、金属容器に収容し、容器の開口部をキャップで密閉して構成した、巻回型の電気二重層コンデンサが製造されている。これらの電気二重層コンデンサは、主にICメモリのバックアップやアクチュエータのバックアップに使用されている。
【0006】
そして、電気二重層コンデンサは、容量を増加することなどを目的に、円盤形状または円柱形状で、対向する底面を端子とした電気二重層コンデンサのユニットセルを構成し、前記ユニットセルを複数個積層して用いることがあり、積層した複数のユニットセルを固定する方法が、種々提案されていて、その一例として次の技術が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平8−97105号公報
【0008】
特許文献1には、複数のユニットセルを、金属製の皿型ばねのような、導電性と弾性を有する部材を介して積層し、熱収縮スリーブにより固定し、さらに外装体となる高分子材料で封止する技術が開示されている。図6は、特許文献1に開示されている電気二重層コンデンサの一例であり、図6(a)は断面図、図6(b)はユニットセル、図6(c)は皿型ばねを示す。
【0009】
図6に示した電気二重層コンデンサ17は、円盤形状で一対の対向する面が端子面となっている、2個のユニットセル18を、金属製の皿型ばね19を介して積層し、熱収縮スリーブ20を用いて固定し、図6(a)における上下面に第1のリード端子5、第2のリード端子6を取り付け、さらに高分子材料からなる外装体21で封止した構造となっている。
【0010】
特許文献1に開示されている電気二重層コンデンサは、このような構造を具備しているため、ユニットセルの端子間の、電気的な接続が確保でき、しかもリード端子が外れることがない。しかし、製造工程が複雑で、製造コストの増加を招くという課題がある。
【0011】
また、前記特許技術1以外に、積層した複数のユニットセルを固定する方法として、次の技術が開示されている。
【0012】
【特許文献2】特開平11−26321号公報
【0013】
図7は、特許文献2に開示されている電気二重層コンデンサの一例を示す図である。この例は、円柱形状で、対向する底面に端子を形成したユニットセル23を、底面28と開口部を有する円筒形の金属ケース24の中に、複数個挿入して積層し、図7における上側にリード棒29を配置し、封口体26をリード棒29を挿通させた状態で、金属ケース24の開口部に配置し、開口部を封止したものである。
【0014】
開口部の封止は、金属ケース24の図における上側の縁を内側に折り曲げて行う。そして、封口体26と金属ケースの縁との間の密閉性を確保するために、環状のゴム27を介在させている。さらに、金属ケース24には、熱収縮スリーブ25を被せてある。この例においては、リード棒29と金属ケース24との間の絶縁が確保されているので、リード棒29と金属ケース24の底面28を、そのまま端子として用いることが可能である。
【0015】
前記のような構造を具備していることから、特許文献2に開示されている技術によっても、複数のユニットセルからなり、信頼性の高い電気二重層コンデンサを得ることができる。しかし、これも製造工程が煩雑で、部品点数も多く、製造コストの面では、解決すべき課題がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の技術的な課題は、複数の電気二重層のコンデンサユニットセルからなり、信頼性が高く、しかも簡便な構造で製造コスト低減に対応可能な電気二重層コンデンサを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題解決のため、複数の電気二重層コンデンサのユニットセルを封入する金属ケースの構造を再検討した結果なされたものである。
【0018】
即ち、本発明は、開口部と底部を有する筒状で、かつ底部と一体に形成された端子を有する金属ケースと、前記金属ケースの内側に配置された絶縁ケースと、柱状の形状で上下面に端子を有し、前記絶縁ケースの内側に複数個挿入された、電気二重層コンデンサのユニットセルと、前記複数個のユニットセルを前記金属ケースの底部と挟む位置で前記金属ケース開口部側に配置され、かつ一体に形成された端子を有する金属カバーからなり、前記金属ケースの開口部の縁部を内側に屈曲させて封止した構造を有する電気二重層コンデンサであって、前記内側に屈曲させた前記金属ケースの縁部と、前記金属カバーの間に絶縁カバーが介在してなることを特徴とする電気二重層コンデンサである。
【0019】
また、本発明は、前記絶縁カバーが、円盤状またはリング状の形状を有することを特徴とする、前記の電気二重層コンデンサである。
【0020】
また、本発明は、前記金属ケースの底部と一体に形成された端子が、前記金属ケースの底部を構成する面から延長されて形成されていることを特徴とする、前記の電気二重層コンデンサでる。
【0021】
また、本発明は、前記金属カバーと一体に形成された端子が、前記金属カバーを構成する面から延長されて形成されていることを特徴とする、前記の電気二重層コンデンサである。
【0022】
本発明によれば、ユニットセルを積層して固定する金属ケースと金属カバーに、端子として機能する部分を設け、その間に絶縁材を介在させることで、部品点数が少なく、しかも信頼性の高い電気二重層コンデンサを得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に具体的な例を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明による電気二重層コンデンサの一例を示す図で、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図である。図1において、1は電気二重層コンデンサ、2は金属ケース、3は絶縁ケース、4は金属カバー、5は第1のリード端子、6は第2のリード端子、7は絶縁層、8はユニットセルを示す。
【0025】
また、図2は、図1に示した本発明による電気二重層コンデンサの一例の、ユニットセル以外の部分の各部材を、配置する順番に従って示した図である。図1及び図2に示したように、本実施の形態の電気二重層コンデンサは、底面の延長部が第1のリード端子5を形成するように構成した、有底の円筒形状の金属ケース2に、絶縁ケース3を挿入する。絶縁ケース3は、第2のリード端子を引き出すために、一部に切り欠きを設けた円筒形状である。
【0026】
次に、絶縁ケース3の内側に、複数個のユニットセル8を挿入して積層する。ここでは、ユニットセル8を2個積層した。そして、ユニットセル8の上に、金属カバー4を被せ、さらにリング形状の絶縁材料からなる絶縁層7を配置し、金属ケース2の開口部の縁を内側に180°折り曲げ、カシメ加工を施し、電気二重層コンデンサ1を得る。
【0027】
図1に示したように、本発明による電気二重層コンデンサは、金属ケース3と金属カバー4が絶縁層7によって絶縁されていて、金属ケースと金属カバー4のそれぞれが、ユニットセル8の端子と接しているので、金属ケース2と金属カバー4の延長部を、そのままリード端子として使用することができる。
【0028】
図3は、本発明による電気二重層コンデンサで、リード端子を別方向に引き出した例の断面図である。図3においては、金属カバー4を、図1の場合とは左右を逆にして配置することで、第2のリード端子6を第1のリード端子5と逆の方向に引き出し、図における下の方に屈曲させてある。このような構成とすることで、電気二重層コンデンサの基板への実装を容易にすることができる。なお、図3の例では、絶縁層7の形状は円盤状である。
【0029】
また、図4は、本発明の電気二重層コンデンサに用いるユニットセルの一例の断面図である。図4に示したユニットセル8は、いわゆるボタン型の電気二重層コンデンサの構成を有し、正負の分極性電極9と正負の集電体10が、セパレータ11を介して対向して配置され、封止用ゴム12で保持して上でケース15に挿入され、間に封口ガスケット13を介して上蓋14を被せ、カシメ加工が施してある。
【0030】
図4に示したユニットセル8においても、ケース15と上蓋14が絶縁され、正負の集電体に接しているので、そのまま端子として用いることができる。従って、図1、図3に示した構成で、積層して用いることができる。
【0031】
また、これまで説明したように、本発明の電気二重層コンデンサは、金属ケースと金属カバーでユニットセルを固定する構造なので、ユニットセルとして、ケースに封入していない状態のものを使用することもできる。図5は、ケースに封入していない状態の、ユニットセルの一例の断面図である。
【0032】
図5に示したユニットセルは、正負の分極性電極9と正負の集電体10を、セパレータ11を介して配置し、周囲に封止用ゴム12を配置しただけの構造であるが、本発明においては、ユニットセルを金属ケースと金属カバーで覆い固定するので、このような構成のユニットセルでも使用可能である。
【0033】
図5に示したユニットセルは、構造が簡便なので、これを用いることにより、電気二重層コンデンサの製造コストを低減することができる。また、特に例を示さなかったが、巻回型の電気二重層コンデンサを用いても、同様の効果を発現できるのは、勿論である。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、複数のユニットセルをリード端子と一体化された金属ケースと金属カバーを用いて、積層固定することにより、信頼性が高く、しかも簡便な構造で製造コスト低減に対応可能な電気二重層コンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気二重層コンデンサの一例を示す図。
図1(a)は斜視図。
図1(b)は断面図。
【図2】本発明による電気二重層コンデンサの一例の、ユニットセル以外の部分の各部材を、配置する順番に従って示した図。
【図3】本発明による電気二重層コンデンサで、リード端子を別方向に引き出した例の断面図。
【図4】本発明の電気二重層コンデンサに用いるユニットセルの一例の断面図。
【図5】ケースに封入していない状態の、ユニットセルの一例の断面図。
【図6】特許文献1に開示されている電気二重層コンデンサの一例を示す図。
図6(a)は断面図、図6(b)はユニットセルを示す図、図6(c)は皿型ばねを示す図。
【図7】特許文献2に開示されている電気二重層コンデンサの一例を示す図。
【符号の説明】
1,17,22 電気二重層コンデンサ
2 金属ケース
3 絶縁ケース
4 金属カバー
5 第1のリード端子
6 第2のリード端子
7 絶縁層
8,16,18,23 ユニットセル
9 分極性電極
10 集電体
11 セパレータ
12 封止用ゴム
13 封口ガスケット
14 上蓋
15 ケース
19 皿型ばね
20,25 熱収縮スリーブ
21 外装体
24 金属ケース
26 封口体
27 環状のゴム
28 底面
29 リード棒
Claims (4)
- 開口部と底部を有する筒状で、かつ底部と一体に形成された端子を有する金属ケースと、前記金属ケースの内側に配置された絶縁ケースと、柱状の形状で上下面に端子を有し、前記絶縁ケースの内側に複数個挿入された、電気二重層コンデンサのユニットセルと、前記複数個のユニットセルを前記金属ケースの底部と挟む位置で前記金属ケース開口部側に配置され、かつ一体に形成された端子を有する金属カバーからなり、前記金属ケースの開口部の縁部を内側に屈曲させて封止した構造を有する電気二重層コンデンサであって、前記内側に屈曲させた前記金属ケースの縁部と、前記金属カバーの間に絶縁カバーが介在してなることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
- 前記絶縁カバーは、円盤状またはリング状の形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の電気二重層コンデンサ。
- 前記金属ケースの底部と一体に形成された端子は、前記金属ケースの底部を構成する面から延長されて形成されていることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の電気二重層コンデンサ。
- 前記金属カバーと一体に形成された端子は、前記金属カバーを構成する面から延長されて形成されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電気二重層コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002324956A JP2004158756A (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | 電気二重層コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002324956A JP2004158756A (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | 電気二重層コンデンサ |
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JP2004158756A true JP2004158756A (ja) | 2004-06-03 |
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100688467B1 (ko) | 2005-11-04 | 2007-03-02 | 삼화전기주식회사 | 고체 콘덴서용 리드 프레임 |
-
2002
- 2002-11-08 JP JP2002324956A patent/JP2004158756A/ja active Pending
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