JP2000299260A - 電気二重層コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
電気二重層コンデンサおよびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 信頼性が高い封止を確保することにより、電
解液の漏洩、分極性電極の水分吸着、分極性電極とセパ
レータの密着性の不具合等を払拭し、かつ薄板形状をな
す、いわゆるカードタイプとしての電気二重層コンデン
サの構成、および生産性が高い製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 導電性の集電体１５にそれぞれ接し、電
解液１９に浸された一対の分極性電極１６が、間にセパ
レータ１７を隔てて配置され、分極性電極１６には、少
なくとも活性炭と炭素材料のいずれかが含まれている電
気二重層コンデンサ。複数個の電気二重層コンデンサ
を、二次元的に連なって形成し、打ち抜き加工によっ
て、個別の電気二重層コンデンサを製造することができ
る。
解液の漏洩、分極性電極の水分吸着、分極性電極とセパ
レータの密着性の不具合等を払拭し、かつ薄板形状をな
す、いわゆるカードタイプとしての電気二重層コンデン
サの構成、および生産性が高い製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 導電性の集電体１５にそれぞれ接し、電
解液１９に浸された一対の分極性電極１６が、間にセパ
レータ１７を隔てて配置され、分極性電極１６には、少
なくとも活性炭と炭素材料のいずれかが含まれている電
気二重層コンデンサ。複数個の電気二重層コンデンサ
を、二次元的に連なって形成し、打ち抜き加工によっ
て、個別の電気二重層コンデンサを製造することができ
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層コンデ
ンサの構造およびその製造方法に関する。
ンサの構造およびその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】図４は、コイン型と呼ばれ電気二重層コ
ンデンサの構造を示す図である。図４において、電気二
重層コンデンサは、一対の分極性電極２１、２２と、間
に配置して分極性電極２１、２２を隔離するセパレータ
２７、および有機電解液２６を収容した金属製容器２３
と金属製ふた２４の間を、ガスケット２８を介して封止
して構成されている。分極性電極２１、２２は、主とし
てシート状にした活性炭繊維や活性炭粉末を打ち抜い
て、ペレット状にして使われることが多い。コイン型の
電気二重層コンデンサには、ガスケット２８等の封止材
を用いた、かしめ封止方法が採用されていた。
ンデンサの構造を示す図である。図４において、電気二
重層コンデンサは、一対の分極性電極２１、２２と、間
に配置して分極性電極２１、２２を隔離するセパレータ
２７、および有機電解液２６を収容した金属製容器２３
と金属製ふた２４の間を、ガスケット２８を介して封止
して構成されている。分極性電極２１、２２は、主とし
てシート状にした活性炭繊維や活性炭粉末を打ち抜い
て、ペレット状にして使われることが多い。コイン型の
電気二重層コンデンサには、ガスケット２８等の封止材
を用いた、かしめ封止方法が採用されていた。
【０００３】大きい容量は、積層型の電気二重層コンデ
ンサによって実現される。図５は、積層型の電気二重層
コンデンサの構造を示す図である。積層型の電気二重層
コンデンサは、正極板３４と負極板３５からなる一対の
電極シート間にセパレータ３６を挟んだ積層シートを倦
回し、有機電解液を含浸させ、金属製容器３８に収容し
て封入した構造をなす。積層型の電気二重層コンデンサ
の封止は、熱圧着法等によってなされていた。
ンサによって実現される。図５は、積層型の電気二重層
コンデンサの構造を示す図である。積層型の電気二重層
コンデンサは、正極板３４と負極板３５からなる一対の
電極シート間にセパレータ３６を挟んだ積層シートを倦
回し、有機電解液を含浸させ、金属製容器３８に収容し
て封入した構造をなす。積層型の電気二重層コンデンサ
の封止は、熱圧着法等によってなされていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コイン型の電
気二重層コンデンサ、積層型のコンデンサの、いずれに
おいても、加工性が十分でなく、封止の信頼性は高くは
なかった。このため、ときに、電解液の漏洩、分極性電
極の水分吸着、分極性電極とセパレータの密着性の不具
合による内部抵抗の増加等の問題が生じていた。さら
に、電気二重層コンデンサの生産性を高めることも課題
とされていた。
気二重層コンデンサ、積層型のコンデンサの、いずれに
おいても、加工性が十分でなく、封止の信頼性は高くは
なかった。このため、ときに、電解液の漏洩、分極性電
極の水分吸着、分極性電極とセパレータの密着性の不具
合による内部抵抗の増加等の問題が生じていた。さら
に、電気二重層コンデンサの生産性を高めることも課題
とされていた。
【０００５】本発明の目的は、信頼性が高い封止を確保
することにより、電解液の漏洩、分極性電極の水分吸
着、分極性電極とセパレータの密着性の不具合等を払拭
し、かつ薄板形状をなす、いわゆるカードタイプとして
の電気二重層コンデンサの構成を提供するとともに、生
産性が高い電気二重層コンデンサの製造方法を提供する
ことである。
することにより、電解液の漏洩、分極性電極の水分吸
着、分極性電極とセパレータの密着性の不具合等を払拭
し、かつ薄板形状をなす、いわゆるカードタイプとして
の電気二重層コンデンサの構成を提供するとともに、生
産性が高い電気二重層コンデンサの製造方法を提供する
ことである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の電気二重層コン
デンサは、セパレータを隔てて、該セパレータの表裏両
側に、セパレータ、導電性の集電体、および封止層によ
って囲まれた空間に収容された分極性電極、および、空
間に配された電解液から構成され、分極性電極には、少
なくとも、活性炭と炭素材料のいずれかが含まれている
ことを特徴とする。
デンサは、セパレータを隔てて、該セパレータの表裏両
側に、セパレータ、導電性の集電体、および封止層によ
って囲まれた空間に収容された分極性電極、および、空
間に配された電解液から構成され、分極性電極には、少
なくとも、活性炭と炭素材料のいずれかが含まれている
ことを特徴とする。
【０００７】本発明の電気二重層コンデンサは、また、
前記の構成をなす電気二重層コンデンサ（以下におい
て、必要に応じて、単層の電気二重層コンデンサとい
う）の複数個をもって、それぞれの電気二重層コンデン
サの集電体を互いに接し、導通状態をもって重ねて一体
とされていることを特徴とする（以下において、必要に
応じて、多層の電気二重層コンデンサという）。
前記の構成をなす電気二重層コンデンサ（以下におい
て、必要に応じて、単層の電気二重層コンデンサとい
う）の複数個をもって、それぞれの電気二重層コンデン
サの集電体を互いに接し、導通状態をもって重ねて一体
とされていることを特徴とする（以下において、必要に
応じて、多層の電気二重層コンデンサという）。
【０００８】本発明の電気二重層コンデンサにおいて、
封止層とセパレータは、同一の材料、性質が互いに類似
した材料、あるいは加工性等の諸特性において相性が良
い材料を用いて形成される。具体的には、本発明の電気
二重層コンデンサは、封止層とセパレータには、ポリプ
ロピレンおよびポリエチレン、ポリエチレンとポリエチ
レンテレフタレート、ポリアミドとポリアミドイミド、
および、ナイロンとポリアクリロニトリルの、いずれか
のグループの、少なくとも一方の材料が用いられている
ことを特徴とする。
封止層とセパレータは、同一の材料、性質が互いに類似
した材料、あるいは加工性等の諸特性において相性が良
い材料を用いて形成される。具体的には、本発明の電気
二重層コンデンサは、封止層とセパレータには、ポリプ
ロピレンおよびポリエチレン、ポリエチレンとポリエチ
レンテレフタレート、ポリアミドとポリアミドイミド、
および、ナイロンとポリアクリロニトリルの、いずれか
のグループの、少なくとも一方の材料が用いられている
ことを特徴とする。
【０００９】本発明によれば、単層の電気二重層コンデ
ンサを、１対の集電体材料の各表面に、表面が覆われな
い複数の孤立した領域が、１対の集電体材料の間で互い
に鏡映対称となるように残してそれぞれ封止層を形成す
る工程と、孤立した領域ごとに、分極性電極を配置する
工程と、孤立した領域に電解液を充たし、かつ、セパレ
ータ材料を間にして、１対の集電体材料を、互いに鏡映
対称となるように、電解液を充たした面を重ね合わせ、
封止層とセパレータ材料の間を封止する工程と、孤立し
た領域ごとに、または、孤立した領域を複数含んで、孤
立した領域を保持したまま、封止層を加工する工程を経
ることによって、高い生産性をもって製造することがで
きる。
ンサを、１対の集電体材料の各表面に、表面が覆われな
い複数の孤立した領域が、１対の集電体材料の間で互い
に鏡映対称となるように残してそれぞれ封止層を形成す
る工程と、孤立した領域ごとに、分極性電極を配置する
工程と、孤立した領域に電解液を充たし、かつ、セパレ
ータ材料を間にして、１対の集電体材料を、互いに鏡映
対称となるように、電解液を充たした面を重ね合わせ、
封止層とセパレータ材料の間を封止する工程と、孤立し
た領域ごとに、または、孤立した領域を複数含んで、孤
立した領域を保持したまま、封止層を加工する工程を経
ることによって、高い生産性をもって製造することがで
きる。
【００１０】さらに、本発明によれば、多層の電気二重
層コンデンサを、２群からなるそれぞれ複数の集電体材
料の各表面に、表面が覆われない複数の孤立した領域
が、２群の集電体材料の間で互いに鏡映対称となるよう
に残してそれぞれ封止層を形成する工程と、孤立した領
域ごとに、分極性電極を配置する工程と、孤立した領域
にそれぞれ電解液を充たし、セパレータ材料を間にし
て、１対の前記集電体材料を、互いに鏡映対称となるよ
うに、電解液を充たした面を重ね合わせて形成した層
を、導通状態をもって複数重ね合わせ、封止層とセパレ
ータ材料の間を封止する工程と、孤立した領域ごとに、
または、孤立した領域を複数含んで、孤立した領域を保
持したまま、封止層を加工する工程を経ることによっ
て、高い生産性をもって製造することができる。
層コンデンサを、２群からなるそれぞれ複数の集電体材
料の各表面に、表面が覆われない複数の孤立した領域
が、２群の集電体材料の間で互いに鏡映対称となるよう
に残してそれぞれ封止層を形成する工程と、孤立した領
域ごとに、分極性電極を配置する工程と、孤立した領域
にそれぞれ電解液を充たし、セパレータ材料を間にし
て、１対の前記集電体材料を、互いに鏡映対称となるよ
うに、電解液を充たした面を重ね合わせて形成した層
を、導通状態をもって複数重ね合わせ、封止層とセパレ
ータ材料の間を封止する工程と、孤立した領域ごとに、
または、孤立した領域を複数含んで、孤立した領域を保
持したまま、封止層を加工する工程を経ることによっ
て、高い生産性をもって製造することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。
いて、図面を参照して説明する。
【００１２】図１は、本発明による電気二重層コンデン
サの分解断面図である。図１に示すように、電気二重層
コンデンサは、電解液１９に浸された一対の分極性電極
１６の間に、セパレータ１７を配置して構成されてい
る。電気二重層コンデンサは、集電体１５の表面に、そ
の表面が覆われない孤立した領域を残し、その周りに形
成した封止層１８によって生じた凹部には、分極性電極
１６を配置し、電解液１９が充たされている。電解液１
９は、封止層１８とセパレータ１７によって封じ込まれ
ている。セパレータ１７の他の一方の面にも同様な構築
をして、構成されている。
サの分解断面図である。図１に示すように、電気二重層
コンデンサは、電解液１９に浸された一対の分極性電極
１６の間に、セパレータ１７を配置して構成されてい
る。電気二重層コンデンサは、集電体１５の表面に、そ
の表面が覆われない孤立した領域を残し、その周りに形
成した封止層１８によって生じた凹部には、分極性電極
１６を配置し、電解液１９が充たされている。電解液１
９は、封止層１８とセパレータ１７によって封じ込まれ
ている。セパレータ１７の他の一方の面にも同様な構築
をして、構成されている。
【００１３】図２は、本発明の電気二重層コンデンサの
製造方法の説明するための断面図である。一度に複数個
の電気二重層コンデンサを作製する方法として特徴があ
る。図３は、本発明の電気二重層コンデンサの製造方法
の説明図である。以下、図１ないし図３をもとに説明す
る。
製造方法の説明するための断面図である。一度に複数個
の電気二重層コンデンサを作製する方法として特徴があ
る。図３は、本発明の電気二重層コンデンサの製造方法
の説明図である。以下、図１ないし図３をもとに説明す
る。
【００１４】集電体材料１１として、アルミ箔や銅箔、
その他の導電シート、あるいは導電箔が用いられる。封
止層１８は、ポリプロピレンを用いて、２枚で１対をな
す集電体材料１１の表面に、マスキング塗布や印刷技術
によって、互いに鏡映対称をなすように、電気二重層コ
ンデンサの大きさに応じて、碁盤縞状に形成される。そ
の結果、底面に集電体材料１１が露出した複数の孤立し
た領域（以下、凹部という）ができる。
その他の導電シート、あるいは導電箔が用いられる。封
止層１８は、ポリプロピレンを用いて、２枚で１対をな
す集電体材料１１の表面に、マスキング塗布や印刷技術
によって、互いに鏡映対称をなすように、電気二重層コ
ンデンサの大きさに応じて、碁盤縞状に形成される。そ
の結果、底面に集電体材料１１が露出した複数の孤立し
た領域（以下、凹部という）ができる。
【００１５】つぎに、分極性電極１６について述べる。
水蒸気賦活処理した活性炭粉末（平均粒度１０μｍ）
を、シクロヘキサンを窒素気流下、７００℃で３時間熱
処理して得る。活性炭粉末を８０重量部、カーボンブラ
ックを１０重量部、バインダーとして、ポリテトラフル
オロエチレン系樹脂粉末、およびポリビニルプロピレン
系樹脂粉末が各５重量部からなる混合物にエタノールを
加えて、最適な分極性電極用のスラリーを得る。前記各
凹部に所定量のスラリーを注入し、窒素気流中、温度１
２０℃で４時間の熱処理により溶剤と水分を除去し、集
電体材料１１の上に活性炭からなる分極性電極１６を形
成する。
水蒸気賦活処理した活性炭粉末（平均粒度１０μｍ）
を、シクロヘキサンを窒素気流下、７００℃で３時間熱
処理して得る。活性炭粉末を８０重量部、カーボンブラ
ックを１０重量部、バインダーとして、ポリテトラフル
オロエチレン系樹脂粉末、およびポリビニルプロピレン
系樹脂粉末が各５重量部からなる混合物にエタノールを
加えて、最適な分極性電極用のスラリーを得る。前記各
凹部に所定量のスラリーを注入し、窒素気流中、温度１
２０℃で４時間の熱処理により溶剤と水分を除去し、集
電体材料１１の上に活性炭からなる分極性電極１６を形
成する。
【００１６】なお、分極性電極１６には、活性炭粉末の
ほかに、導電性をもつカーボンブラック、アセチレンブ
ラック、ファーネスブラック、または金属粒子等を用い
てもよい。また、バインダーには、電解液１９に有機溶
媒を使用する電気二重層コンデンサの場合には、耐電解
液性、耐薬品性が良好であるものであればよい。
ほかに、導電性をもつカーボンブラック、アセチレンブ
ラック、ファーネスブラック、または金属粒子等を用い
てもよい。また、バインダーには、電解液１９に有機溶
媒を使用する電気二重層コンデンサの場合には、耐電解
液性、耐薬品性が良好であるものであればよい。
【００１７】ついで、電解液１９を前記各凹部に注入す
る。本実施の形態では、プロピレンカーボネイトを溶媒
とし、電解質としてのテトラエチルアンモニウムテトラ
フルオロボロン（ＴＥＡＢＦ４）を溶解し、電解液１９
として用いる。電解液１９は、注入する前に、乾燥窒素
気流下で充分に水分を除去することが好ましい。なお、
電気二重層コンデンサに電解液１９として用いる電解質
は、前記のＴＥＡＢＦ４に限らず、電気化学的に安定な
第４級の塩が好適である。
る。本実施の形態では、プロピレンカーボネイトを溶媒
とし、電解質としてのテトラエチルアンモニウムテトラ
フルオロボロン（ＴＥＡＢＦ４）を溶解し、電解液１９
として用いる。電解液１９は、注入する前に、乾燥窒素
気流下で充分に水分を除去することが好ましい。なお、
電気二重層コンデンサに電解液１９として用いる電解質
は、前記のＴＥＡＢＦ４に限らず、電気化学的に安定な
第４級の塩が好適である。
【００１８】すでに説明したように、複数の凹部は、２
枚で１対をなす集電体材料１１の表面に、互いに鏡映対
称をなすように形成されている。２枚の集電体材料１１
の凹部に、電解液を満たし、凹部同士を互いに重ね合わ
せるようにして、間にシート状で多孔質のポリプロピレ
ンからなるセパレータ材料１２を配置して一体とする。
セパレータ材料１２と封止層１８との間を、加熱圧着手
段によって封止し、電解液の漏洩防止が図られる。な
お、セパレータ材料１２と封止層１８の間は、接着剤、
あるいは接着力があるシール剤によって封止してもよ
い。セパレータ材料１２と封止層１８との間を封止する
ことによって、前記の孤立した領域（凹部）ごとに電気
二重層コンデンサが構成され、単層の電気二重層コンデ
ンサが複数個、二次元的に連なって形成される。
枚で１対をなす集電体材料１１の表面に、互いに鏡映対
称をなすように形成されている。２枚の集電体材料１１
の凹部に、電解液を満たし、凹部同士を互いに重ね合わ
せるようにして、間にシート状で多孔質のポリプロピレ
ンからなるセパレータ材料１２を配置して一体とする。
セパレータ材料１２と封止層１８との間を、加熱圧着手
段によって封止し、電解液の漏洩防止が図られる。な
お、セパレータ材料１２と封止層１８の間は、接着剤、
あるいは接着力があるシール剤によって封止してもよ
い。セパレータ材料１２と封止層１８との間を封止する
ことによって、前記の孤立した領域（凹部）ごとに電気
二重層コンデンサが構成され、単層の電気二重層コンデ
ンサが複数個、二次元的に連なって形成される。
【００１９】セパレータ材料１２と封止層１８との間の
封止は、電解液１９を保持し漏洩防止を図り、電気二重
層コンデンサの信頼性を確保する上で重要である。セパ
レータ材料１２と封止層１９は、同じ材料であることが
好ましいが、互いに類似した性質をもつ材料、加工性等
の諸特性において互いに相性の良い材料であれば、同一
材料に限定する必然性はない。たとえば、ポリプロピレ
ンとポリエチレンからなるグループの材料であれば、電
気二重層コンデンサのセパレータ材料１２と封止層１８
にいずれを用いてもよい。同様に、ポリエチレンとポリ
エチレンテレフタレートからなるグループ、ポリアミド
とポリアミドイミドからなるグループ、ナイロンとポリ
アクリロニトリルからなるグループで、各グループ内の
材料であれば、電気二重層コンデンサのセパレータ材料
１２と封止層１８に、いずれを用いてもよい。
封止は、電解液１９を保持し漏洩防止を図り、電気二重
層コンデンサの信頼性を確保する上で重要である。セパ
レータ材料１２と封止層１９は、同じ材料であることが
好ましいが、互いに類似した性質をもつ材料、加工性等
の諸特性において互いに相性の良い材料であれば、同一
材料に限定する必然性はない。たとえば、ポリプロピレ
ンとポリエチレンからなるグループの材料であれば、電
気二重層コンデンサのセパレータ材料１２と封止層１８
にいずれを用いてもよい。同様に、ポリエチレンとポリ
エチレンテレフタレートからなるグループ、ポリアミド
とポリアミドイミドからなるグループ、ナイロンとポリ
アクリロニトリルからなるグループで、各グループ内の
材料であれば、電気二重層コンデンサのセパレータ材料
１２と封止層１８に、いずれを用いてもよい。
【００２０】凹部の形状に合わせて、封止層１８の中央
部の加工予定線１０に沿って、かつ両側に封止層１８を
残すように、打ち抜き加工をすることによって、個別の
電気二重層コンデンサを得ることができる。複数の凹部
を含むように加工すれば、複数のセルが並列に連なった
電気二重層コンデンサが得られる。打ち抜き加工に代わ
って切断手段によってもよい。
部の加工予定線１０に沿って、かつ両側に封止層１８を
残すように、打ち抜き加工をすることによって、個別の
電気二重層コンデンサを得ることができる。複数の凹部
を含むように加工すれば、複数のセルが並列に連なった
電気二重層コンデンサが得られる。打ち抜き加工に代わ
って切断手段によってもよい。
【００２１】表１は、本発明による電気二重層コンデン
サと、従来技術によるコイン型の電気二重層コンデンサ
について、それぞれの初期特性を示す表である。
サと、従来技術によるコイン型の電気二重層コンデンサ
について、それぞれの初期特性を示す表である。
【００２２】
【表１】
【００２３】表１に示す静電容量特性および内部抵抗
は、印加電圧３.０Ｖで充電し、約０.５ｍＡで放電した
ときの値である。従来のコイン型の電気二重層コンデン
サよりも、本発明による電気二重層コンデンサの内部抵
抗が小さくなっている。内部抵抗の減少は、集電体−電
極−セパレータにおける密着性の向上と、封止層とセパ
レータに同質材料を採用したために、接触抵抗が小さく
なったことによる。
は、印加電圧３.０Ｖで充電し、約０.５ｍＡで放電した
ときの値である。従来のコイン型の電気二重層コンデン
サよりも、本発明による電気二重層コンデンサの内部抵
抗が小さくなっている。内部抵抗の減少は、集電体−電
極−セパレータにおける密着性の向上と、封止層とセパ
レータに同質材料を採用したために、接触抵抗が小さく
なったことによる。
【００２４】なお、単層の電気二重層コンデンサを、導
通状態をもって、複数層に重ねて一体とすることによっ
て、高い端子電圧の、あるいは、大容量の多層の電気二
重層コンデンサを得ることができる。導電性結着剤を用
いると、導通状態の確保とともに、すぐれた接着力によ
り一体化が図られる。
通状態をもって、複数層に重ねて一体とすることによっ
て、高い端子電圧の、あるいは、大容量の多層の電気二
重層コンデンサを得ることができる。導電性結着剤を用
いると、導通状態の確保とともに、すぐれた接着力によ
り一体化が図られる。
【００２５】多層の電気二重層コンデンサの作製は、前
記単層の電気二重層コンデンサを作製する工程を準用す
ることによって実現できる。なお、複数層に重ねる工程
は、打ち抜き加工の後に入れることもできるが、打ち抜
き加工の前に入れると、能率がより高い工程となる。
記単層の電気二重層コンデンサを作製する工程を準用す
ることによって実現できる。なお、複数層に重ねる工程
は、打ち抜き加工の後に入れることもできるが、打ち抜
き加工の前に入れると、能率がより高い工程となる。
【００２６】なお、本発明は、単に単層の電気二重層コ
ンデンサを積み重ねて一体化された多層の電気二重層コ
ンデンサにとどまらず、集電体の両面に封止層を形成し
た、より薄い多層の電気二重層コンデンサの構造を示唆
する。
ンデンサを積み重ねて一体化された多層の電気二重層コ
ンデンサにとどまらず、集電体の両面に封止層を形成し
た、より薄い多層の電気二重層コンデンサの構造を示唆
する。
【００２７】
【発明の効果】本発明によれば、信頼性が高い封止を確
保することにより、電解液の漏洩、分極性電極の水分吸
着等を払拭し、いわゆるカードタイプとしての、薄板形
状の電気二重層コンデンサを、高い生産性をもって作製
することができる。
保することにより、電解液の漏洩、分極性電極の水分吸
着等を払拭し、いわゆるカードタイプとしての、薄板形
状の電気二重層コンデンサを、高い生産性をもって作製
することができる。
【図１】本発明による電気二重層コンデンサの分解断面
図。
図。
【図２】本発明の電気二重層コンデンサの製造方法の説
明するための断面図。
明するための断面図。
【図３】本発明の電気二重層コンデンサの製造方法の説
明図。
明図。
【図４】コイン型の電気二重層コンデンサの構造を示す
図。
図。
【図５】積層型の電気二重層コンデンサの構造を示す
図。
図。
１０ 加工予定線 １１ 集電体材料 １２ セパレータ材料 １５ 集電体 １６ 分極性電極 １７ セパレータ １８ 封止層 １９ 電解液 ２１、２２ 分極性電極 ２３ 金属製容器 ２４ 金属製ふた ２６ 有機電解液 ２７ セパレータ ２８、３１ ガスケット ３２ 正極リード ３３ 正極端子 ３４ 正極板 ３５ 負極板 ３６ セパレータ ３７ 絶縁板 ３８ 金属製容器
Claims (8)
- 【請求項１】 セパレータを隔てて、該セパレータの表
裏両側に、該セパレータ、導電性の集電体、および封止
層によって囲まれた空間に収容された分極性電極、およ
び、該空間に配された電解液から構成された電気二重層
コンデンサにおいて、前記分極性電極には、少なくと
も、活性炭と炭素材料のいずれかが含まれていることを
特徴とする電気二重層コンデンサ。 - 【請求項２】 請求項１記載の電気二重層コンデンサを
複数含み、前記一の電気二重層コンデンサの前記集電体
が、前記他の電気二重層コンデンサの前記集電体と導通
状態をもって重ね合わされ、一体となっていることを特
徴とする電気二重層コンデンサ。 - 【請求項３】 前記セパレータ、および、前記封止層
は、それぞれ、ポリプロピレンおよびポリエチレンのい
ずれかを含むことを特徴とする請求項１または請求項２
記載の電気二重層コンデンサ。 - 【請求項４】 前記セパレータ、および、前記封止層
は、それぞれ、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレ
ートのいずれかを含むことを特徴とする請求項１または
請求項２記載の電気二重層コンデンサ。 - 【請求項５】 前記セパレータ、および、前記封止層
は、それぞれ、ポリアミドとポリアミドイミドのいずれ
かを含むことを特徴とする請求項１または請求項２記載
の電気二重層コンデンサ。 - 【請求項６】 前記セパレータ、および、前記封止層
は、それぞれ、ナイロンとポリアクリロニトリルのいず
れかを含むことを特徴とする請求項１または請求項２記
載の電気二重層コンデンサ。 - 【請求項７】 セパレータを隔てて、該セパレータの表
裏両側に、該セパレータ、導電性の集電体、および封止
層によって囲まれた空間に収容された分極性電極、およ
び、該空間に充たされた電解液から構成された電気二重
層コンデンサの製造方法において、１対の集電体材料の
各表面に、該表面が覆われない複数の孤立した領域が、
該１対の集電体材料の間で互いに鏡映対称となるように
残して、それぞれ封止層を形成する工程と、前記孤立し
た領域ごとに、分極性電極を配置する工程と、前記孤立
した領域にそれぞれ電解液を充たし、かつ、セパレータ
材料を間にして、前記１対の集電体材料を、互いに鏡映
対称となるように、該電解液を充たした面を重ね合わ
せ、前記封止層と前記セパレータ材料の間を封止する工
程と、前記孤立した領域ごとに、または、前記孤立した
領域を複数含んで、前記孤立した領域を保持したまま、
前記封止層を加工する工程を含む電気二重層コンデンサ
の製造方法。 - 【請求項８】 セパレータを隔てて、該セパレータの表
裏両側に、該セパレータ、導電性の集電体、および封止
層によって囲まれた空間に収容された分極性電極、およ
び、該空間に充たされた電解液から構成された複数の電
気二重層コンデンサが、導通状態をもって重ね合わさ
れ、一体となっている電気二重層コンデンサの製造方法
であって、２群からなるそれぞれ複数の集電体材料の各
表面に、該表面が覆われない複数の孤立した領域が、前
記２群の集電体材料の間で互いに鏡映対称となるように
残して、それぞれ封止層を形成する工程と、前記孤立し
た領域ごとに、分極性電極を配置する工程と、前記孤立
した領域にそれぞれ電解液を充たし、セパレータ材料を
間にして、１対の前記集電体材料を、互いに鏡映対称と
なるように、前記電解液を充たした面を重ね合わせて形
成した層を、導通状態をもって複数重ね合わせ、前記封
止層と前記セパレータ材料の間を封止する工程と、前記
孤立した領域ごとに、または、前記孤立した領域を複数
含んで、前記孤立した領域を保持したまま、前記封止層
を加工する工程を含む電気二重層コンデンサの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11109624A JP2000299260A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 電気二重層コンデンサおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11109624A JP2000299260A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 電気二重層コンデンサおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000299260A true JP2000299260A (ja) | 2000-10-24 |
Family
ID=14515014
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11109624A Pending JP2000299260A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 電気二重層コンデンサおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000299260A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100367307C (zh) * | 2002-11-22 | 2008-02-06 | 索尼株式会社 | 非接触ic卡 |
| JP2010161097A (ja) * | 2009-01-06 | 2010-07-22 | Seiko Instruments Inc | 電気化学セル及び電気化学セルの製造方法 |
-
1999
- 1999-04-16 JP JP11109624A patent/JP2000299260A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100367307C (zh) * | 2002-11-22 | 2008-02-06 | 索尼株式会社 | 非接触ic卡 |
| JP2010161097A (ja) * | 2009-01-06 | 2010-07-22 | Seiko Instruments Inc | 電気化学セル及び電気化学セルの製造方法 |
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