JP2004153486A - 画像切り換え装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像合成切り換え部2aおよび2bの間でのリエントリ機能を使用して、複数の出力画像を生成する場合に、使用される画像合成切り換え部2aおよび2bを出力画像ごとにグループとして割り当て、グループ記憶部5aに記憶する。また、信号遅延部7aおよび7bにより、同一グループに含まれる画像合成切り換え部2aおよび2bに対して動作を指示する制御信号の出力タイミングを、同一時間分だけ遅延させる。従って、使用される特殊効果処理部3aまたは3bの動作遅延に応じた画像合成切り換え部2aおよび2bでの遅延制御がグループごとに統一的に行われ、他のグループに対して遅延量変化の影響が及ばなくなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力された複数の画像信号に対して、拡大縮小等の特殊効果処理を伴う切り換え出力を行うことが可能な画像切り換え装置に関し、特に、1つの画像合成切り換え部の出力画像を他の画像合成切り換え部の入力画像として使用することが可能な画像切り換え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放送局や映像編集の現場等においては、ビデオプレーヤ等からの複数の入力映像の切り換えや合成等を行って出力する、いわゆるスイッチャ装置が広く使用されている。また、近年では、入力映像に対して拡大縮小、回転等の様々な特殊効果をデジタル処理によって加えた映像に対して、合成や切り換えを行って出力する機会が高まり、入力された映像に対して特殊効果を与える特殊効果装置を、スイッチャ装置とともに使用することが多くなっている。
【0003】
このようなシステムでは、スイッチャ装置と特殊効果装置とをそれぞれ複数使用し、各スイッチャ装置と各特殊効果装置とを接続切り換え部を介して相互接続することにより、様々な特殊効果が施された画像の出力を可能としたものが多い。また、特殊効果処理装置では、メモリへの画像データの書き込み、読み出し等により1フィールド分以上の処理の遅延が生じることがあり、このような場合には、スイッチャ装置での画像切り換えタイミングと特殊効果処理が施された画像の出力タイミングとがずれてしまう。このために、スイッチャ装置に対する制御信号、および接続切り換え部に対する制御信号の各出力タイミングを、上記の遅延量に応じてそれぞれ遅延させる信号遅延部を設けたシステムがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図13は、このような従来の画像切り換え装置の構成例を示す図である。
図13に示す画像切り換え装置100は、入力された複数の画像に対する出力切り換えおよび合成出力を行う複数の画像合成切り換え部102aおよび102bと、入力された画像に各種の特殊効果処理を施す複数の特殊効果処理部103aおよび103bとを具備している。また、各特殊効果処理部103aおよび103bと、画像合成切り換え部102aおよび102bとの間では、接続切り換え部104において画像の入出力が切り換えられるようになっている。
【0005】
さらに、切り換え制御部105は、操作パネル等からの入力制御信号Cに基づいて画像合成切り換え部102aおよび102bの動作を制御する。この切り換え制御部105からの制御信号は、信号遅延部107aを介して各画像合成切り換え部102aに出力される。また、割り当て管理部106は、入力制御信号Cに基づいて必要な特殊効果処理部103aおよび103bを割り当てるとともに、接続切り換え部104における接続切り換え動作を制御する。この割り当て管理部106からの接続切り換え部104に対する制御信号は、信号遅延部107bを介して出力される。
【0006】
なお、図13では例として2つの画像合成切り換え部102aおよび102bと、2つの特殊効果処理部103aおよび103bが設けられているが、これらはそれぞれ任意の数だけ設けられてもよい。
【0007】
画像合成切り換え部102aおよび102bは、画像の切り換え出力機能および合成出力機能を具備している。画像の切り換え出力機能としては、例えば、一方の画像のみ出力する状態から、双方の画像が混合された状態、または双方の画像が画面上の一部に存在する状態等を経て、他方の画像のみ出力する状態に遷移するように、徐々に画像を切り換えていく機能(ワイプ機能)等を具備している。また、画像の合成出力機能としては、例えば、2つの画像を重ねて重複部を空白にし、一方の画像上の空白部に他方の画像をはめ込むことで、一方の画像上に他方の画像を重ねて表示する機能(キーイング合成機能)等を具備している。各画像合成切り換え部102aおよび102bから出力された画像信号は、例えば放送出力用機器やビデオ記録装置、あるいは特殊効果処理部103aおよび103bに送出される。
【0008】
また、画像合成切り換え部102aおよび102bにおける入力画像は、接続切り換え部104を介して特殊効果処理部103aおよび103bに出力することが可能となっている。
【0009】
特殊効果処理部103aおよび103bは、外部あるいは画像合成切り換え部102aおよび102bからの入力画像に対して、例えば拡大縮小、回転、表示位置の移動、変形、色調変化、および輝度変化の強調等のデジタル演算をともなう各種の特殊効果処理を施す機能を有する。各特殊効果処理部103aおよび103bからの出力画像は、接続切り換え部104を介して、所定の画像合成切り換え部102aまたは102bに送出される。
【0010】
このような構成により、画像合成切り換え部102aおよび102bでは、入力された複数の画像信号とともに、特殊効果処理部103aおよび103bにおいて特殊効果処理の施された画像信号を用いて、画像の切り換えや合成を行うことが可能となっている。さらに、各画像合成切り換え部102aおよび102bは、出力した画像信号を他の画像合成切り換え部102aおよび102bの入力端子に対して入力させるリエントリ機能を具備してもよい。このリエントリ機能を用いることで、画像に対して多段の切り換えおよび合成出力の効果を加えることが可能となる。
【0011】
また、上述したように、特殊効果処理部103aおよび103bでは、処理の際にメモリに対して画像データの書き込み、読み出しを行う等の内部構造を有していることから、処理に関する指示を受けてから、その指示に従った特殊効果処理が施された画像が実際に出力されるまでに、ある程度の時間を要してしまう。従って、この時間が1フィールド以上となる場合には、特に画像合成切り換え部102aおよび102bにおけるキーイング合成等の処理状態の変更と同時に、特殊効果処理部103aおよび103bでの処理内容を変更する等の動作で、それぞれにおける変化のタイミングがずれてしまい、誤った画像が出力されてしまう。
【0012】
このために、例えば画像合成切り換え部102aが特殊効果処理部103aを使用して画像を出力する場合を考えると、この特殊効果処理部103aにおいて指示を受けてから画像のデジタル処理の準備が完了するまでの時間に対応するように、信号遅延部107bを用いて、接続切り換え部104での特殊効果処理部103aへの切り換えタイミングを遅延させる。さらに、特殊効果処理部103aにおいてデジタル処理された画像が出力されるまでの時間に対応するように、信号遅延部107bを用いて、接続切り換え部104での画像合成切り換え部102aへの切り換えタイミングをさらに遅延させるとともに、信号遅延部107aを用いて、画像合成切り換え部102aにおける動作タイミングを同じ時間だけ遅延させる。これにより、特殊効果処理部103aを経由した画像の変化と、経由しない画像の変化とを同期させることができる。
【0013】
なお、信号遅延部107aおよび107bにおける遅延制御は、フィールド単位またはフレーム単位で行われる。
また、上記のような画像切り換え装置100については、ユーザの操作入力によって処理開始が指示されると、各画像合成切り換え部102aおよび102bや各特殊効果処理部103aおよび103bにおける複数の処理動作を、所定の時間間隔で自動的に実行させる自動実行が一般的に行われている。例えば、処理開始から3秒の間ではワイプ機能を用いて、入力された画像を1chから2chのものに徐々に切り換えて出力させ、次の5秒間で別の入力画像をキーイング合成機能により重ねて表示させ、さらに7秒間だけワイプ機能により1chの入力画像を再び徐々に出力させるといった処理を、自動的に実行する。
【0014】
このような自動実行を行う際にも、画像合成切り換え部102aおよび102bや接続切り換え部104に対する遅延制御を行うことにより、処理の過程で跳躍的な画像の変化が起こらないようにする必要がある。ここで例えば、ワイプ機能により画像の境界線が左から右へ移動していく場合、この境界線は通常、時間経過に応じて線形に変化する。しかし、ワイプ動作の途中で信号遅延部107aまたは107bでの遅延量が変化した場合には、変化したタイミングの前後で画像の境界線が不連続に移動し(このような急激な画像の変化は“ショック”と呼ばれる)、出力画像の視聴者に極めて不自然な感覚を与えてしまう。自動実行が行われている場合、通常は複数の画面遷移が同時に進行するため、ワイプ動作の途中で特殊効果処理部103aまたは103bの動作が開始する等により、ショックが現れてしまう場合が多い。
【0015】
このため、自動実行が行われる場合には、動作する全体の要素に対して統一的に遅延制御を行う必要がある。上記の画像切り換え装置100では、特殊効果処理部103aおよび103bを1つでも使用する画像合成切り換え部102aおよび102bがあれば、すべての画像合成切り換え部102aおよび102bに対して、信号遅延部107aを用いて同じ量の遅延制御を行っていた。
【0016】
【特許文献1】
特開2002−300472号公報(段落番号〔0089〕〜〔00
92〕、第12図)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の画像切り換え装置100では、リエントリ機能を用いることにより、複数の画像合成切り換え部102aおよび102bを接続して一体の画像切り換え装置として使用することができる。このような使用方法では、多数の入力画像や特殊効果処理が施された画像を適宜合成した複雑な画像を生成することが可能である。
【0018】
しかし、同じ画像切り換え装置100において、このような使用方法とは別に、各画像合成切り換え部102aおよび102bを個別に使用して、複数の画像を出力させたい場合がある。例えば、第1および第2の画像合成切り換え部を放送出力の画像生成に使用し、第3および第4の画像合成切り換え部をVTR(ビデオテープレコーダ)へ記録するための画像の生成に使用するケース等が考えられる。
【0019】
このように、1つの画像切り換え装置100を分割して使用することで、普段は高機能な一体の装置として使用し、必要に応じて2つの用途に同時に使用することが可能となり、高価で設置スペースの大きい装置を2つ用意する必要がなくなる。
【0020】
ところが、このような分割使用を行った場合には、上述したような装置全体での統一的な遅延制御が行われると、逆にショックを起こす場合がある。例えば、第1および第2の画像合成切り換え部の組と、第3および第4の画像合成切り換え部の組とに分割して運用している場合を考える。このとき、後者の組で自動実行が開始され、同時に第2の画像合成切り換え部において、フェーダレバーを手動操作することで画面を遷移させているといった状況が起こりうる。この場合に、上記のような装置全体での統一的な遅延制御が行われると、例えば第3および第4の画像合成切り換え部の動作において遅延が加わった瞬間に、第2の画像合成切り換え部からの出力画像に予期しないショックが発生することになる。
【0021】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、1フィールド以上の処理時間を要する特殊効果処理により生成された画像を使用して、出力切り換えや合成処理を行うことが可能で、かつリエントリ機能を用いて複数の画像を出力する場合に、出力画像上に不連続な画面変化が生じることを防止した画像切り換え装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、入力された複数の画像信号に対して、拡大縮小等の特殊効果処理を伴う切り換え出力を行うことが可能な画像切り換え装置において、入力された画像に対して前記特殊効果処理を行う1つまたは複数の特殊効果処理部と、複数の入力画像を用いて表示切り換え処理および合成処理を行い、その入力として前記複数の入力画像から選択した任意の1つ以上の画像に対して所定の前記特殊効果処理部において所定の特殊効果処理を施した特殊効果画像を用いることが可能で、さらに、出力画像を入力として用いるリエントリ機能を具備する複数の画像合成切り換え部と、外部に対する複数の出力画像を生成するために使用する前記画像合成切り換え部を前記出力画像ごとに割り当てたグループを記憶するグループ記憶部と、前記各画像合成切り換え部に対して動作を指示する第1の制御信号の出力タイミングを、前記グループ記憶部に記憶された前記グループごとに同一時間分だけ遅延させる第1の信号遅延部とを有することを特徴とする画像切り換え装置が提供される。
【0023】
このような画像切り換え装置では、画像合成切り換え部間でのリエントリ機能を使用し、かつ外部に対する複数の出力画像を生成する場合に、使用される画像合成切り換え部が出力画像ごとにグループとして割り当てられ、グループ記憶部に記憶される。また、第1の信号遅延部により、同一グループに含まれる画像合成切り換え部に対して動作を指示する第1の制御信号の出力タイミングが、同一時間分だけ遅延される。従って、使用される特殊効果処理部の動作遅延に応じた画像合成切り換え部での遅延制御がグループごとに統一的に行われ、他のグループに対して遅延量変化の影響が及ばなくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像切り換え装置の概略構成を示す図である。
【0025】
図1に示す画像切り換え装置1は、入力された複数の画像に対する出力切り換えおよび合成出力を行う画像合成切り換え部2aおよび2bと、入力された画像に各種の特殊効果処理を施す複数の特殊効果処理部3aおよび3bと、各画像合成切り換え部2aおよび2bと特殊効果処理部3aおよび3bとの間の接続切り換えを行う接続切り換え部4と、入力制御信号に基づいて画像合成切り換え部2aおよび2bの動作を制御する切り換え制御部5と、入力制御信号に基づいて特殊効果処理部3aおよび3bを割り当ててその動作を制御するとともに、接続切り換え部4における動作を制御する割り当て管理部6と、画像合成切り換え部2aおよび2bに対する制御信号の出力タイミングをそれぞれ遅延させる信号遅延部7aおよび7bと、接続切り換え部4に対する制御信号の出力タイミングを遅延させる信号遅延部8によって構成される。また、画像切り換え装置1には、外部に配置された操作入力装置11および自動制御装置12が接続されている。
【0026】
なお、図1では例として2つの画像合成切り換え部2aおよび2bが設けられているが、これに限らず任意の数だけ設けられてもよい。また、2つの特殊効果処理部3aおよび3bも同様に、任意の数だけ設けられてもよい。
【0027】
この画像切り換え装置1では、各画像合成切り換え部2aおよび2bと、任意の特殊効果処理部3aおよび3bとを組み合わせて、特殊効果処理を伴う入力画像の切り換えや合成処理を実現することが可能である。また、複数の特殊効果処理部3aおよび3bと各画像合成切り換え部2aおよび2bとは、任意の組み合わせで接続することが可能となっている。
【0028】
画像合成切り換え部2aおよび2bは、複数の画像信号の入力を受けて、出力する画像の表示切り換えや画像の合成を行う。このような処理が施された画像信号は、各画像合成切り換え部2aおよび2bごとに、例えば放送出力用機器やビデオ記録装置等に対して個別に出力することができる。また、入力された中から任意の画像信号を選択して、接続切り換え部4を介して特殊効果処理部3aおよび3bに出力するとともに、特殊効果処理部3aおよび3bから出力された画像信号を接続切り換え部4を介して受けることが可能となっている。
【0029】
そして、画像の切り換えや合成出力を行うための基の画像として、外部からの画像信号、接続切り換え部4を介した特殊効果処理部3aおよび3bからの画像信号、および他の画像合成切り換え部2aまたは2bで出力された画像信号の入力を受けることができる。このうち、ある画像合成切り換え部2aまたは2bの出力画像を他の画像合成切り換え部2aまたは2bに入力させる機能は、リエントリ機能と呼ばれる。
【0030】
各画像合成切り換え部2aおよび2bが具備する画像の表示切り換え機能としては、例えば、一方の画像のみ出力する状態から、双方の画像が混合された状態、または双方の画像が画面上の一部に存在する状態等を経て、他方の画像のみ出力する状態に遷移していく(ワイプ機能と呼ばれる)といった、徐々に画像を切り換えていく機能等を具備している。また、画像の合成出力機能としては、例えば、2つの画像を重ねて重複部を空白にし、一方の画像上の空白部に他方の画像をはめ込むことで、一方の画像上に他方の画像を重ねて表示する機能(キーイング合成機能と呼ばれる)等を具備する。
【0031】
これらの画像合成切り換え部2aおよび2bでは、あらかじめ設定された処理パターンにしたがって、所定の表示切り換えおよび合成処理が行われる。処理パターンでは、例えばワイプ機能を用いて画像を切り換えるか、あるいはキーイング合成機能を用いて切り換えるか、あるいは合成する比率を変化させて切り換えるか等、画像合成切り換え部2aおよび2bにおける処理動作の種類が指定される。これとともに、元の画像と新たな画像との境界位置や合成比率等が時間経過とともにどのように移動して画像が切り換えられるかといった、その処理動作の遷移状況について指定する情報が処理パターンに含まれる。
【0032】
また、この処理パターンによって指定された処理動作の進行の度合いは、処理パターンが指定された初期状態を0%とし、この指定された処理パターンにしたがった画像の切り換えや合成処理が徐々に進行して、処理動作が終了した状態を100%とみなす進行比率という概念で与えられる。画像合成切り換え部2aおよび2bでは、切り換え制御部5によって処理パターンや進行比率が制御されて、処理動作が進行する。
【0033】
特殊効果処理部3aおよび3bは、外部あるいは画像合成切り換え部2aおよび2bからの入力画像に対して、例えば拡大縮小、回転、表示位置の移動、変形、色調変化、および輝度変化の強調等のデジタル演算をともなう各種の特殊効果処理を施す機能を有する。各特殊効果処理部3aおよび3bからの出力画像は、接続切り換え部4を介して、所定の画像合成切り換え部2aまたは2bに送出される。
【0034】
これらの特殊効果処理部3aおよび3bでは、画像合成切り換え部2aおよび2bと同様に、特殊効果処理の種類やその動作遷移の情報があらかじめ設定された処理パターンが外部より指定され、この処理パターンによる処理動作の進行比率も外部より制御される。この処理パターンは、画像合成切り換え部2aおよび2bにおける処理動作を指定する処理パターンに対応して設定され、画像合成切り換え部2aおよび2bと共通の進行比率の指定にしたがって処理動作を進行させることによって、特殊効果処理部3aおよび3bの処理動作を、画像合成切り換え部2aおよび2bの処理動作と連動させることが可能となっている。
【0035】
接続切り換え部4は、割り当て管理部6による制御に基づき、各画像合成切り換え部2aおよび2bと各特殊効果処理部3aおよび3bとの間の入出力の接続を切り換える。接続切り換え部4では、実際には、画像合成切り換え部2aおよび2bからの出力と特殊効果処理部3aおよび3bの入力とを接続するブロックと、その戻り画像の入出力接続を行うブロックとに分かれて構成されており、割り当て管理部6からはその各ブロックに対して個別の制御信号が供給される。
【0036】
切り換え制御部5には、操作入力装置11や自動制御装置12から、画像切り換え装置1の処理動作を制御する入力制御情報が供給される。また、切り換え制御部5には、画像合成切り換え部2aおよび2bをグループ分けした情報を記憶するグループ記憶部5aが接続されている。
【0037】
切り換え制御部5に入力される入力制御情報には、画像合成切り換え部2aおよび2bのグループを指定するグループ指定情報を含む初期設定情報と、処理動作を制御する情報として、画像合成切り換え部2aおよび2bと、特殊効果処理部3aおよび3bにおける各処理パターンを指定するためのパターン指定情報、各処理パターンによる処理動作の進行比率を指定するための進行比率指定情報、指定した処理パターンでの特殊効果処理の遅延に応じた信号遅延部7a、7bおよび8の遅延量を指定する遅延指定情報等が含まれる。
【0038】
ここで、グループとは、画像合成切り換え部2aおよび2bのリエントリ機能を用いて最終的な出力画像が複数生成される場合に、その出力画像ごとに入出力が接続されて使用される画像合成切り換え部2aおよび2bの組み合わせを示す。各グループへの画像合成切り換え部2aおよび2bの割り当てはグループ指定情報により指定され、切り換え制御部5はこの割り当てをグループ記憶部5aに格納する。なお、グループ記憶部5aは、例えば読み書き可能な半導体メモリや、HDD(ハードディスクドライブ)等により実現される。
【0039】
また、切り換え制御部5は、入力制御信号で指定された画像合成切り換え部2aおよび2bに対して、パターン指定情報に基づく処理パターンを指定するとともに、進行比率指定情報に基づいて、指定された処理パターンによる処理動作の進行比率を制御する。さらに、該当する遅延指定情報に基づいて信号遅延部7aおよび7bにおける遅延量を制御する。また、入力制御信号のうち、特殊効果処理部3aおよび3bの処理パターンを指定するパターン指定情報と進行比率指定情報、および信号遅延部8に対する遅延指定情報を、割り当て管理部6に供給する。
【0040】
割り当て管理部6は、切り換え制御部5を介して供給されたパターン指定情報に基づき、使用する特殊効果処理部3aおよび3bを割り当て、割り当てた所定の特殊効果処理部3aおよび3bに対して、該当するパターン指定情報および進行比率情報を転送する。また、これとともに、割り当て管理部6は、接続切り換え部4における画像合成切り換え部2aおよび2bと特殊効果処理部3aおよび3bとの入出力の接続動作を制御する。この制御によって、画像合成切り換え部2aおよび2bと特殊効果処理部3aおよび3bとの入出力が対応するように接続されて、各部における処理動作を連動させることが可能となるとともに、複数の特殊効果処理部3aおよび3bを、複数の画像合成切り換え部2aおよび2bによって共用することが可能となる。
【0041】
信号遅延部7a、7bおよび8は、特殊効果処理部3aおよび3bにおける特殊効果処理に1フィールド以上の時間を要する場合に、特殊効果処理が施された画像の接続切り換えと画像合成切り換え部2aおよび2bにおける動作との間にズレが生じることを防止するために設けられている。
【0042】
信号遅延部7aおよび7bは、画像合成切り換え部2aおよび2bごとに対応して設けられる。これらの信号遅延部7aおよび7bは、画像合成切り換え部2aおよび2bの処理パターンやその進行比率を制御するために切り換え制御部5から出力された制御信号を、指定された時間だけ遅延させて各画像合成切り換え部2aおよび2bに対して供給する。この遅延時間はフィールド単位で与えられる。
【0043】
また、信号遅延部8は、接続切り換え部4における接続切り換え動作を制御するために割り当て管理部6から出力された制御信号を、指定された時間だけ遅延させて接続切り換え部4に対して供給する。この遅延時間も同様にフィールド単位で与えられる。なお、信号遅延部8は、接続切り換え部4において切り換えられる接続ごとに異なる遅延を与えて制御信号を出力することができる。例えば、画像合成切り換え部2aまたは2bの出力と特殊効果処理部3aまたは3bの入力との間の接続動作と、その戻り方向への接続動作とに対して、それぞれ個別の遅延量を設定することができる。
【0044】
操作入力装置11は、ユーザの操作入力に従って、画像切り換え装置1に対する入力制御信号を生成する。操作入力装置11は、例えば、グループや処理パターン、遅延量等を指定するためのボタンスイッチ、あるいは処理の進行比率を制御するためのフェーダレバー等を具備している。自動制御装置12は、画像切り換え装置1に対するこのような入力制御信号を、あらかじめ設定されたプログラムに従って自動的に生成する。
【0045】
なお、信号遅延部7a、7bおよび8における遅延時間の指定は、外部からの遅延指定情報によらず、例えば、切り換え制御部5において特殊効果処理部3aおよび3bにおける処理パターンごとに必要な遅延量をあらかじめ保持しておき、動作時に外部から指定された処理パターンに応じた遅延量を切り換え制御部5自身が設定するようにしてもよい。
【0046】
また、本実施の形態では、特殊効果処理部3aおよび3bが画像切り換え装置1の内部に一体に組み込まれているが、これらが画像切り換え装置1の外部に配置されてもよい。この場合、必要な特殊効果処理機能を有する装置を自由に取り付けたり、あるいは、新たな特殊効果処理機能を有する装置を追加することが可能となる。
【0047】
次に、リエントリ機能を用いた場合の画像合成切り換え部のグループ分けについて詳しく説明する。
図2は、各画像合成切り換え部の内部構造とその接続関係を示す図である。
【0048】
図2では、例として4つの画像合成切り換え部2a、2b、2cおよび2dが設けられた場合について示している。なお、画像合成切り換え部2a〜2dは基本的に同じ内部構成を有するため、ここでは例として画像切り換え部2aについて述べる。
【0049】
画像合成切り換え部2aは、入力された複数の画像信号を選択して複数の出力チャンネルに接続する入力選択部21と、入力選択部21からの出力画像信号に対して種々の表示切り換えや合成処理を施して出力する合成処理部22によって構成される。
【0050】
入力選択部21は、外部等から複数の画像信号が入力される入力ライン23a〜23jのそれぞれを、合成処理部22への複数の入力バス24a〜24cのいずれかに接続させるマトリクス状の選択スイッチ群を具備し、これによって入力された複数の画像信号が選択されて合成処理部22に入力される。なお、入力ライン23a〜23jおよび入力バス24a〜24cが設けられる数は、これに限ったことではない。
【0051】
合成処理部22は、複数の入力バス24a〜24cからの画像信号に対して、キーイング合成処理やワイプ処理等を含む種々の表示切り換えおよび合成処理を行って出力する。なお、図示しないが、合成処理部22は、複数の入力バス24a〜24cのうちの任意の画像信号を、接続切り換え部4を介して特殊効果処理部3aまたは3bに対して出力する機能を有し、またこの画像信号に対して特殊効果処理部3aまたは3bで種々の特殊効果処理が施され、出力された画像信号の入力を受けて、この画像信号を用いて画像切り換えや合成処理を行うことが可能となっている。
【0052】
また、各画像合成切り換え部2a〜2dでは、入力ライン23a〜23jが共通に使用されている。そして、このうち4つの入力ライン23g〜23jに、他の画像合成切り換え部からの出力画像を入力させることで、リエントリ機能を実現している。例えば、画像合成切り換え部2aは、入力ライン23g、23hおよび23iにおいて、それぞれ他の画像合成切り換え部2d、2cおよび2bの出力画像を入力として選択することが可能となっている。
【0053】
なお、各画像合成切り換え部2a〜2dでは、自身の出力画像を入力として用いることはできない。また、各画像合成切り換え部2a〜2dに対しては、画像の信号経路が循環するような接続が行われないように制御する必要がある。
【0054】
このようなリエントリ機能を用いることにより、1つの画像を生成するために複数の画像合成切り換え部2a〜2dを組み合わせて使用することができる。このとき、1つの画像を生成するために使用される画像合成切り換え部を、同一のグループとして設定される。
【0055】
図3は、リエントリ機能を用いた場合における画像合成切り換え部のグループ設定例を示す図である。
図3では、例として4つの画像合成切り換え部2a〜2dが設けられた場合のグループ設定例を示している。この例では、画像合成切り換え部2aおよび2bを第1グループG1に、画像合成切り換え部2cおよび2dを第2グループG2にそれぞれ設定している。第1グループG1では、画像合成切り換え部2aにおいて特殊効果処理部3aを用いた画像の表示切り換えおよび合成処理が行われ、この出力画像が画像合成切り換え部2bの入力として用いられている。また、第2グループG2では、画像合成切り換え部2cの出力画像が画像合成切り換え部2dの入力として用いられている。
【0056】
このように、リエントリ機能により、各グループで個別の用途の画像生成を行うことが可能となる。例えば、第1グループG1は、複数のビデオカメラからの画像を切り換えてリアルタイムに出力するために使用し、第2グループG2は、VTRに記録された画像を別のVTRに編集して記録する作業に使用することが可能となる。また、このように装置を分割して複数用途に同時に用いる運用方法とともに、通常は装置全体を使用して例えば複雑な画像の生成を行う運用方法も採ることができるため、汎用性が高い高性能な画像切り換え装置が実現される。
【0057】
図4は、グループ記憶部5aにおける記憶データの例を示す図である。
画像合成切り換え部に対するグループ分けは、画像切り換え装置1に対する初期設定として行われる。具体的には、入力制御情報Cに含まれるグループ指定情報として切り換え制御部5に供給され、グループ記憶部5aに記憶される。図4では、図3で示したようなグループ分けが行われた場合に、グループ記憶部5aに記憶されるデータの例を示している。ここで、“ME1”〜“ME4”はそれぞれ画像合成切り換え部2a〜2dに対応している。この図に示すように、グループ記憶部5aは、各画像合成切り換え部2a〜2dに対するグループ番号の割り当てを保持している。
【0058】
ところで、上記のグループ分けの例では、第1グループG1において1つの特殊効果処理部3aが使用されている。特殊効果処理部3a(および3b)では、特殊効果処理の開始指示を受けてから、処理が施された画像が実際に出力されるまでに、1フィールド以上の動作遅延が生じる場合がある。このような場合、特殊効果処理が施された画像の接続切り換えと画像合成切り換え部2aおよび2bにおける動作との間にズレが生じる。
【0059】
従って、このような事態を防止するために、画像合成切り換え部2aおよび2bの動作開始タイミングと、これらと特殊効果処理部3aとの接続切り換え部4における接続タイミングとを、特殊効果処理部3aにおける動作遅延量に応じて信号遅延部7a、7bおよび8により遅延させる必要がある。また、同一グループに含まれる画像合成切り換え部に対しては、同じ遅延量を用いた統一的な遅延制御を行う必要がある。
【0060】
これに対して、第2グループG2では特殊効果処理部3aおよび3bが使用されていないため、このグループに含まれる画像合成切り換え部2cおよび2dやこれらとの接続切り換え動作については、遅延制御を行う必要はない。また、例えばこの第2グループG2で、別の特殊効果処理部3bを用いて第1グループG1とは異なる処理パターンを使用する場合には、第2グループG2については別の遅延量による制御の必要が生じる場合もある。
【0061】
従って、グループ記憶部5aにあらかじめ記憶されたグループの割り当てを参照して、そのグループごとに統一的な遅延制御を行うことにより、意図しない画像の急峻な変化等の誤作動の発生を防止することが可能となる。
【0062】
次に、特殊効果処理を用いた画像の例を具体的に挙げ、この画像の生成に必要な遅延制御について詳しく説明する。
図5は、特殊効果処理を用いて生成した画像の遷移例を示す図である。
【0063】
図5では、上記の第1グループG1において生成される画像の例を示している。この図5の画面遷移では、2系統の画像51および52が使用され、ワイプ機能により、画像51から画像52に表示が徐々に切り換えられる処理が行われている。また、画像52に対しては、図中の画面上方から中心部へ画枠が徐々に移動していく特殊効果処理が施されている。
【0064】
このような画像の生成処理では、画像51は画像合成切り換え部2bの入力ラインにおいて選択される。また、画像52は画像合成切り換え部2aの入力ラインにおいて選択され、接続切り換え部4を介して特殊効果処理部3aに出力されて、画枠移動の処理が施された画像として再び接続切り換え部4を介して画像合成切り換え部2aに入力される。そして、この出力画像がリエントリ機能により画像合成切り換え部2bに入力され、画像51との間でワイプ処理が行われる。
【0065】
ここで、第1グループG1を使用したこのような画像の生成を、自動実行により行う場合を考える。自動実行では、図5(A)から(F)に至る画面の遷移状態を指定する切り換え比率が、自動制御装置12より切り換え制御部5に対して自動的に発行される。
【0066】
上述したように、図5のような画面遷移を実現するためには、特殊効果処理部3aでの画枠移動処理が必要とされる。ここで、特殊効果処理部3aが、この画枠移動処理を開始する指示を受けてから、画像の入力を開始するまでに2フィールド分の時間を要し、この後に特殊効果処理が反映された画像が出力されるまでにさらに2フィールド分の時間を要するものとする。
【0067】
図6は、このような場合の画像切り換え装置1内における通信シーケンス例を示す図である。
図6では、画像合成切り換え部2a〜2dや特殊効果処理部3aおよび3b、接続切り換え部4でのフィールド開始タイミングを外部から与える垂直駆動信号VDの出力タイミングを同時に示している。
【0068】
ある画像の生成が行われる場合、まず、この処理で使用される特殊効果処理部3aでの動作遅延量に応じて、該当するグループG2内の画像合成切り換え部2aおよび2bに対応する信号遅延部7aおよび7bと、接続切り換え部4に対する信号遅延部8における遅延量が指定される(タイミングT601)。なお、この遅延量指定は、後述するように、一連の画像生成処理の実行前、または処理パターンの指定ごとに行われる。
【0069】
この後、タイミングT602において、画像生成処理の実行が切り換え制御部5に対して指示される。この指示に基づいて、特殊効果処理部3aに対しては、割り当て管理部6を介して、処理パターンや進行比率を指定する制御コマンドが遅延なしに出力される。
【0070】
ここで、特殊効果処理部3aでは、処理の実行指示から画像信号の入力が可能となるまで2フィールド分の遅延が生じる。このため、タイミングT601での遅延量指定により、信号遅延部8は、画像合成切り換え部2aからの画像を特殊効果処理部3aの入力に対して接続させるための接続切り換え部4における切り換え動作を、2フィールド分だけ遅延させる(タイミングT603)。これにより、接続切り換え部4での接続切り換えタイミングと、切り換えられた画像が特殊効果処理部3aに入力されるタイミングとが一致される。
【0071】
なお、特殊効果処理部において、画像の入力開始までに動作遅延が生じる原因としては、例えば、処理プログラムの読み込み等の処理時間、あるいはこのときに特殊効果処理部と切り換え制御部5との間で通信が行われること等が挙げられる。このうち後者の通信では、例えば特殊効果処理部は、処理実行の制御コマンドを受けると、その応答を切り換え制御部5に必ず送出する。また、このようなコマンド送受信がフィールド単位で行われるようになっている。この応答では、例えば、指定された処理パターンが実行不能であることの通知や、その代替パターンの通知等が行われる。また、この応答機能により、特殊効果処理部の具備する処理パターンで、入力の切り換え機能を実現すること等も可能となる。
【0072】
一方、特殊効果処理部3aでは、画像の入力を開始してから処理済み画像を出力するまでにさらに2フィールド分の時間を要する。このため、タイミングT601での遅延量指定により、信号遅延部8は、特殊効果処理部3aからの戻り画像を画像合成切り換え部2aの入力に対して接続させるための接続切り換え部4における切り換え動作を、合計4フィールド分だけ遅延させる。これとともに、画像合成切り換え部2aおよび2bに対応する信号遅延部7aおよび7bは、これらの動作を指示する制御信号の出力タイミングを同様に4フィールド分だけ遅延させる(以上、タイミングT604)。
【0073】
これにより、特殊効果処理部3aからの処理済み画像の出力タイミングと、この戻り画像の画像合成切り換え部2aへの入力タイミングとが一致される。また、リエントリ機能によって接続された画像合成切り換え部2aおよび2b間での動作を同期させるため、同一グループ内の画像合成切り換え部2aおよび2bに対しては同一の遅延(ここでは4フィールド分)が与えられる。
【0074】
一方、以上の画像生成処理における遅延制御は、別のグループ(ここでは第2グループG2)での動作とは全く別に行われる。従って、例えば第2グループG2での動作が操作入力装置11におけるフェーダ操作によって行われている場合に、このグループでの画像生成処理に対して第1グループG1での動作遅延が影響することはなく、操作に応じた正確な画像生成が行われる。
【0075】
次に、自動実行時における切り換え制御部5の遅延制御処理の流れについて説明する。ここでは、一連の自動実行の開始前に遅延量の設定を行う場合(図7)と、遅延の必要が生じた時点で遅延量の設定を行う場合(図8)の2通りの処理フローを挙げる。
【0076】
図7は、自動実行時における切り換え制御部5の遅延処理の流れについての第1の例を示すフローチャートである。
図7のフローチャートでは、ステップS701〜S703での処理が、自動実行の初期設定に相当する。なお、これらの処理に先立って、グループ記憶部5aに対するグループ分けの設定が、例えば利用者の操作入力により行われる。
【0077】
ステップS701において、一連の自動実行を行うための指示を自動制御装置12から受け、その対象のグループを認識する。ステップS702において、この自動実行において特殊効果処理部3aおよび3bが使用される場合にのみ、その特殊効果処理の処理パターンに応じた遅延量の指定を受け、ステップS703での処理を行う。ステップS703において、グループ記憶部5aを参照して、対応するグループに含まれる画像合成切り換え部2aおよび2bに対する信号遅延部7aおよび7b、および接続切り換え部4に対する信号遅延部8のそれぞれにおける遅延量を設定して、遅延動作を開始させる。
【0078】
ステップS704において、処理パターンおよび進行比率の指定を受けて、自動実行が開始される。この自動実行では、例えば1つの処理パターンのみ実行される場合、あるいは複数の処理パターンが連続して自動的に実行される場合等がある。
【0079】
ステップS705において、一連の自動実行が終了される。ステップS706において、各信号遅延部7a、7bおよび8に対して設定した遅延時間(フィールド数)が経過した後に、これらに対する遅延指定を解除する。
【0080】
一方、図8は、自動実行時における切り換え制御部5の遅延処理の流れについての第2の例を示すフローチャートである。
図8のフローチャートでは、グループ記憶部5aに対するグループ分けの設定が行われた後、ステップS801において自動実行の初期設定が行われる。この初期設定では、一連の自動実行を行うための指示を自動制御装置12から受け、その対象のグループを認識する。
【0081】
ステップS802において、処理パターンおよび進行比率の指定を受けて、自動実行が開始される。ステップS803において、実行する処理が最終フィールドであるか否かを、フィールドごとに判断する。ここで、最終フィールドでない場合はステップS804に進み、最終フィールドである場合はステップS806に進む。
【0082】
ステップS804において、ステップS805で判断したフィールドで、新たに特殊効果処理部3aおよび3bの使用が開始されるか否かを判断する。開始される場合はステップS805に進み、開始されない場合はステップS803に戻って、次のフィールドについて判断する。
【0083】
ステップS805において、新たに開始される特殊効果処理の処理パターンに応じた遅延量の指定を受け、グループ記憶部5aを参照して、対応するグループに含まれる画像合成切り換え部2aおよび2bに対する信号遅延部7aおよび7b、および接続切り換え部4に対する信号遅延部8のそれぞれにおける遅延量を設定して、遅延動作を開始させる。ただし、このステップは、後述するように、新たな処理パターンにより遅延量が増加する場合にのみ実行される。
【0084】
ステップS806において、一連の自動実行が終了される。ステップS807において、各信号遅延部7a、7bおよび8に対して設定した遅延時間(フィールド数)が経過した後に、これらに対する遅延指定を解除する。
【0085】
ここで、図7の処理では、自動実行を開始する前にあらかじめ必要な遅延量を信号遅延部7a、7bおよび8に設定している。従って、自動実行の開始時点で動作の遅延が発生し、開始前の画像の表示が、画像合成切り換え部2aおよび2bに設定された遅延量に相当するフィールド数だけ続く。そして、その後は一定の遅延量で一連の自動実行が行われる。
【0086】
これに対し、図8の処理では、自動実行中に新たな特殊効果処理が開始され、遅延量が変化した場合に、その都度遅延量を設定している。この場合、自動実行中に遅延量が増加した場合には、その時点で遅延量の変更直前のフィールドの画像が、増加した遅延量に相当するフィールド数分だけ続き、表示が固定される。このため、画像の遷移がやや不自然になる可能性がある。しかし、遅延量が増加する場合には画像の欠落は生じず、その連続性は保たれる。また、特殊効果処理の処理パターンの変更時には、表示の切り換えが終了して一方の入力画像のみが画面全体に表示される等、通常は画面が安定した状態となっていることが多い。
【0087】
このため、図8の処理で、遅延量の増加時における画面遷移の不自然さは問題になりにくい。通常は、自動実行開始時の画面の応答が良好となることから、図8の処理により画面が生成されることが望ましいと言える。
【0088】
ただし、遅延量が減少する場合には、その時点で減少した遅延量に相当するフィールド数の画像が欠落するため、画面遷移が明らかに不自然になることが多い。このため、図8の処理では、一連の自動実行が終了するまでの間、必要な遅延量の減少についてはこれを無視して処理を続行する必要がある。
【0089】
ここで、図9および図10において、信号遅延部における遅延処理をソフトウェアを用いて実装した場合を例に挙げ、遅延量の増減に伴う画像の欠損について補足説明する。
【0090】
図9は、遅延量が0フィールドの場合のソフトウェアによる遅延処理を模式的に示す図である。
図9に示す遅延処理システムでは、“buf0”〜“buf5”までのバッファ領域(キューバッファ)が用意されており、各キューバッファに対するポインタである“queue”の数値が示すフィールド分だけ後に、保持されているデータが実行ステータスにコピーされることにより、0〜5フィールド分の動作遅延を実現する。
【0091】
確定ステータスは、そのフィールドで受けた指示を反映した状態を示し、実行ステータスは、ビデオ処理ハードウェア(例えば画像合成切り換え部2a〜2dや接続切り換え部4)に対してそのフィールドで出力する指示を示している。初期状態では、すべてのキューが確定ステータスから生成され、全キューバッファが同じ値を保持する。
【0092】
システムの遅延量は、“キューカウント”の数値として与えられる。図9はキューカウントが0の場合を示しており、各キューバッファはそれ以前のフィールドでの確定ステータス(state−A)を保持している。ここで“state−B”へ移行する指示を受け取ると、遅延量0の場合は、図9(A)のように、確定ステータスから実行ステータスが直接生成され、対応する指示がビデオ処理ハードウェアに出力される。次に、実行ステータスの内容をすべてのキューバッファに対してコピーした後、キューバッファを1フィールド分だけローテーションする。この状態を図9(B)に示す。なお、キューバッファのローテーションは遅延量0の場合は本来必要ないが、他の場合にあわせて処理を単純化するために行う。
【0093】
次に、図10は、遅延量が4フィールドとなった場合のソフトウェアによる遅延処理を模式的に示す図である。
キューカウントが0以外の場合には、まず“queue0”のデータを実行ステータスにコピーして、対応する処理を指示した後、新たな確定ステータス(ここでは“state−C”)を、キューカウントに応じたキュー(ここでは“buf5”のキューバッファ)にコピーする。この状態を図10(A)に示す。
【0094】
次に、キューカウントのキューの内容を、それ以降のキューにコピーする。さらに、キューを1フィールド分だけローテーションする。この状態を図10(B)に示す。
【0095】
以上の処理により、“state−C”に対応する指示がこの後の4フィールド分だけ遅延するようになる。また、“queue0”〜“queue3”までにはそれ以前の確定ステータス“state−B”が保持される。
【0096】
一方、遅延量が減少する場合にも、基本的な動作は同じとなる。しかし、例えば図10(B)の状態から、キューカウントが4から2に減少すると、新たな確定ステータスが“queue2”以降にコピーされるため、“queue3”“queue4”に格納されていたデータ“state−C”は消えてしまう。このときに“queue2”以降のデータを更新しなかった場合には、これらに含まれるデータが後から展開されて、操作結果と一致しなくなる等の動作エラーが生じるため、データの更新が必要となる。
【0097】
従って、遅延量が減少する場合には、減少したフィールド分の動作指示が破棄されて、特殊効果処理部や画像合成切り換え部での処理パターンによる動作の途中で切り換えが発生し、この前後での画面遷移が不連続となる。このため、一連の自動実行が終了するまでの間、各グループ内で設定した遅延量を減少させない必要がある。
【0098】
以上のように、本発明では、リエントリ機能を用いて複数の独立した画像の生成が行われた場合に、グループごとに独立した動作の遅延制御が行われるので、一方のグループでの遅延量の変更が、他のグループでの動作に影響しない。このため、生成される画像に意図しない不連続な画面遷移が生じることがなくなる。従って、複雑な特殊効果処理や切り換え動作を施した1つの画像の生成とともに、リエントリ機能を使用した複数画像の生成時にも高画質の画像を得ることが可能な、高性能で汎用性が高く、かつ低コストな画像切り換え装置が実現される。
【0099】
なお、上記の実施の形態例では、あるグループに含まれる画像合成切り換え部2aおよび2bの動作のすべてを自動実行させていたが、例えば、一連の画像生成処理のうち、その一部を自動実行し、その他を操作入力装置11を用いて手動で制御する場合もあり得る。この場合にも、遅延量の設定をグループごとに行うことで、ショックのない適切な出力画像が得られる。
【0100】
また、上記の実施の形態例では、グループ記憶部5aに対するグループ分けの設定をユーザがあらかじめ入力していたが、その自動実行の処理プログラムを基に、グループ分けを自動的に設定するようにしてもよい。
【0101】
図11は、グループ分けを自動的に設定する場合の自動実行開始時における切り換え制御部5の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1101において、自動制御装置12より一連の自動実行を行うための指示を受ける。ステップS1102において、リエントリ機能により接続される画像合成切り換え部2a〜2dを認識する。ステップS1103において、ステップS1102での認識に基づいて、接続される画像合成切り換え部2a〜2dを同一グループとしてグループ記憶部5aに設定する。ステップS1104において、自動実行が開始される。
【0102】
上記のうちのステップS1102およびS1103での処理では、例えば、ステップS1102において、切り換え制御部5から自動制御装置12に対して、接続される画像合成切り換え部2a〜2dの情報を送信させるコマンドを発行して、その応答として受け取った情報を基に、ステップS1103でのグループ設定を行う方法がある。あるいは、ステップS1102において、自動制御装置12側が自身のプログラムをスキャンし、接続される画像合成切り換え部2a〜2dの情報を切り換え制御部5に対して送出する方法等でもよい。
【0103】
このように、一連の自動実行の開始時に、その都度、画像合成切り換え部2a〜2dのグループ分けを自動的に設定することにより、リエントリ機能により接続された画像合成切り換え部2a〜2dに対する統一的な遅延制御が自動的に行われ、ユーザによる操作効率が高まる。
【0104】
さらに、上記の実施の形態例では、グループ分けの対象として画像合成切り換え部のみを適用したが、それ以外の構成要素をグループ分けの対象とすることも可能である。ここで、このような構成要素の例として、各画像合成切り換え部2a〜2dの出力段に出力選択部を備えた場合について説明する。
【0105】
図12は、各画像合成切り換え部2a〜2dの出力段に設けられた出力選択部の構成例を示す図である。
図12に示す出力選択部9は、例として10本の入力ライン91a〜91jと、5本の出力ライン92a〜92eとを有し、これらの接続が接続選択部93により選択可能な構造となっている。また、入力ライン91a〜91dには、それぞれ画像合成切り換え部2a〜2dからの出力画像が入力されて、これらの画像を出力ライン92a〜92eのいずれかに出力することが可能となっている。
【0106】
このような出力選択部9を自動実行の対象とする場合、入力として選択される画像合成切り換え部2a〜2dのいずれかで特殊効果処理部からの戻り画像が使用されたときには、該当する画像合成切り換え部の出力タイミングと、この出力画像を用いた出力選択部9における接続タイミングとを一致させる必要がある。従って、この出力選択部9を制御するための制御信号の出力ライン上に信号遅延部を設け、この制御信号の出力タイミングを、使用された特殊効果処理部における動作遅延に応じた遅延量だけ遅延させる。
【0107】
また、各画像合成切り換え部2a〜2dが個別の出力選択部9に対して接続される場合は、各画像合成切り換え部2a〜2dに対するグループ分けに、出力選択部9を対応させて設定しておくことで、出力選択部9を含めた統一的な遅延制御を行うことが可能となる。
【0108】
さらに、画像信号を経由させる構成要素としては、例えば色補正処理部や単独キー処理部、内部フレームメモリを用いた画像加工処理部等を画像切り換え装置1内に設ける場合がある。これらの構成要素に画像合成切り換え部2a〜2dからの出力画像が入力され、さらにこれらの構成要素が自動実行の対象とされる場合にも、上記の出力選択部9と同様に、各構成要素がどのグループに属するかについてグループ記憶部5aに設定しておくことで、グループごとに統一的な遅延制御を行うことが可能となる。
【0109】
なお、上記のような画像切り換え装置に対して、近年ではPC(パーソナルコンピュータ)等を用いたソフトウェア処理による特殊効果処理が使用されることも多い。例えば、リアルタイムの放送の場合には、故障による稼働停止が比較的発生しにくい高価なハードウェアによる画像切り換え装置を用いることが好適である。しかし、例えばスタジオ内でVTRの画像を編集する場合等では、比較的安価で複雑な特殊効果を得ることが可能なPC等を使用したいという要望がある。
【0110】
PCを用いた特殊効果処理では、ほとんどの場合、処理の指示から画像の出力までに数フィールド分の時間を要する。従って、画像切り換え装置を出力画像ごとに分割して使用し、かつ特殊効果をソフトウェア処理によって得たい場合にも、本発明は有効である。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像切り換え装置では、画像合成切り換え部間でのリエントリ機能を使用し、かつ外部に対する複数の出力画像を生成する場合に、使用される画像合成切り換え部が出力画像ごとにグループとして割り当てられ、グループ記憶部に記憶される。また、第1の信号遅延部により、同一グループに含まれる画像合成切り換え部に対して動作を指示する第1の制御信号の出力タイミングが、同一時間分だけ遅延される。従って、使用される特殊効果処理部の動作遅延に応じた画像合成切り換え部での遅延制御がグループごとに統一的に行われ、他のグループに対して遅延量変化の影響が及ばないため、出力画像上に意図しない不連続な画面変化が生じることが防止され、出力画像の画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像切り換え装置の概略構成を示す図である。
【図2】各画像合成切り換え部の内部構造とその接続関係を示す図である。
【図3】リエントリ機能を用いた場合における画像合成切り換え部のグループ設定例を示す図である。
【図4】グループ記憶部における記憶データの例を示す図である。
【図5】特殊効果処理を用いて生成した画像の遷移例を示す図である。
【図6】特殊効果処理を伴う画像を生成する場合の画像切り換え装置内における通信シーケンス例を示す図である。
【図7】自動実行時における切り換え制御部の処理の流れについての第1の例を示すフローチャートである。
【図8】自動実行時における切り換え制御部の処理の流れについての第2の例を示すフローチャートである。
【図9】遅延量が0フィールドの場合のソフトウェアによる遅延処理を模式的に示す図である。
【図10】遅延量が4フィールドとなった場合のソフトウェアによる遅延処理を模式的に示す図である。
【図11】グループ分けを自動的に設定する場合の自動実行開始時における切り換え制御部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】各画像合成切り換え部の出力段に設けられた出力選択部の構成例を示す図である。
【図13】従来の画像切り換え装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1……画像切り換え装置、2a、2b……画像合成切り換え部、3a、3b……特殊効果処理部、4……接続切り換え部、5……切り換え制御部、5a……グループ記憶部、6……割り当て管理部、7a、7b、8……信号遅延部、11……操作入力装置、12……自動制御装置
Claims (8)
- 入力された複数の画像信号に対して、拡大縮小等の特殊効果処理を伴う切り換え出力を行うことが可能な画像切り換え装置において、
入力された画像に対して前記特殊効果処理を行う1つまたは複数の特殊効果処理部と、
複数の入力画像を用いて表示切り換え処理および合成処理を行い、その入力として前記複数の入力画像から選択した任意の1つ以上の画像に対して所定の前記特殊効果処理部において所定の特殊効果処理を施した特殊効果画像を用いることが可能で、さらに、出力画像を入力として用いるリエントリ機能を具備する複数の画像合成切り換え部と、
外部に対する複数の出力画像を生成するために使用する前記画像合成切り換え部を前記出力画像ごとに割り当てたグループを記憶するグループ記憶部と、
前記各画像合成切り換え部に対して動作を指示する第1の制御信号の出力タイミングを、前記グループ記憶部に記憶された前記グループごとに同一時間分だけ遅延させる第1の信号遅延部と、
を有することを特徴とする画像切り換え装置。 - 前記リエントリ機能は、1つの前記画像合成切り換え部から出力された画像を、他の前記画像合成切り換え部において前記表示切り換え処理および合成処理に用いる入力画像として選択可能とする機能であることを特徴とする請求項1記載の画像切り換え装置。
- 前記第1の信号遅延部は、所定の前記グループに含まれる前記画像合成切り換え部により使用される前記特殊効果処理部において、動作の開始が指定されてから所定の特殊効果処理が施された画像が出力されるまでに要する動作遅延時間に応じて、対応する前記画像合成切り換え部に対する前記第1の制御信号の出力タイミングを遅延させることを特徴とする請求項1記載の画像切り換え装置。
- 前記複数の画像合成切り換え部から出力される前記選択画像を所定の前記特殊効果処理部に切り換えて出力するとともに、前記特殊効果処理部からの前記特殊効果画像を所定の前記画像合成切り換え部の入力に対して切り換えて出力する接続切り換え部と、
前記接続切り換え部に対して前記画像合成切り換え部から前記特殊効果処理部への接続切り換え動作を指示する第2の制御信号の出力タイミングを遅延させる第2の信号遅延部と、
前記接続切り換え部に対して前記特殊効果処理部から前記画像合成切り換え部への接続切り換え動作を指示する第3の制御信号の出力タイミングを遅延させる第3の信号遅延部と、
をさらに有することを特徴とする請求項1記載の画像切り換え装置。 - 前記第2の信号遅延部は、前記画像合成切り換え部の所定の前記グループにより使用される前記特殊効果処理部において、動作の開始が指定されてから、この指定に応じて所定の特殊効果処理が開始されるまでに要する動作開始遅延時間に応じて、使用される前記特殊効果処理部に対応する接続切り換え動作を指示する前記第2の制御信号の出力タイミングを遅延させ、
前記第3の信号遅延部は、前記画像合成切り換え部の所定の前記グループにより使用される前記特殊効果処理部において、動作の開始が指定されてから所定の特殊効果処理が施された画像が出力されるまでに要する動作遅延時間に応じて、使用される前記特殊効果処理部に対応する接続切り換え動作を指示する前記第3の制御信号の出力タイミングを遅延させることを特徴とする請求項4記載の画像切り換え装置。 - 前記第1の信号遅延部は、遅延を施した前記第1の制御信号を前記画像合成切り換え部に出力した後は、対応する前記グループ内の前記画像合成切り換え部を用いた一連の画像出力処理が終了するまで、信号遅延時間を減少させないことを特徴とする請求項1記載の画像切り換え装置。
- 前記各画像合成切り換え部およびこれらのそれぞれに使用される前記特殊効果処理部が、それぞれにおける処理の種類および動作遷移を時間経過に沿ってあらかじめ設定した制御パターンに従って自動的に動作する場合に、前記制御パターンの実行開始時に、実行される前記制御パターンの内容から使用される前記画像合成切り換え部を抽出して同一の前記グループとして前記グループ記憶部に記憶させるグループ自動設定部をさらに有することを特徴とする請求項1記載の画像切り換え装置。
- 画像信号に拡大縮小等の特殊効果処理を施す1つまたは複数の特殊効果処理装置を使用して、入力された複数の画像信号に対して前記特殊効果処理を伴う切り換え出力を行うことが可能な画像切り換え装置において、
複数の入力画像を用いて表示切り換え処理および合成処理を行い、その入力として前記複数の入力画像から選択した任意の1つ以上の画像に対して所定の前記特殊効果処理装置において所定の特殊効果処理を施した特殊効果画像を用いることが可能な複数の画像合成切り換え部と、
1つの前記画像合成切り換え部から出力された画像を、他の前記画像合成切り換え部における前記表示切り換え処理および合成処理に用いる入力画像として入力させる画像信号伝送路と、
外部に対する複数の出力画像を生成するために使用する前記画像合成切り換え部を前記出力画像ごとに割り当てたグループを記憶するグループ記憶部と、
前記各画像合成切り換え部に対して動作を指示する制御信号の出力タイミングを、前記グループ記憶部に記憶された前記グループごとに同一時間分だけ遅延させる信号遅延部と、
を有することを特徴とする画像切り換え装置。
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