JP2004153221A - 基板収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板収納容器にフィルタを取り付ける開口面積を大きくしたり、基板収納容器の外表面から突出させることなく、基板収納容器内外の圧力差を瞬時に解消できる基板収納容器を提供することを目的とするものである。
【解決手段】開口を有し一又は複数枚の基板を収納可能な容器本体2と、容器本体2の開口を閉鎖する蓋体4とを有する基板収納容器1であって、容器本体2又は蓋体4の外壁面から内壁面に至る貫通穴8が設けられ、基板収納容器1内部に清浄化した空気が通気する機能を有し、基板収納容器1内部と外部とを連通する通気性濾過部材7を貫通穴8に取り付けられており、必要最小限の貫通穴8を容器本体2又は蓋体4に設けることで基板収納容器1の内外の圧差を解消することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】開口を有し一又は複数枚の基板を収納可能な容器本体2と、容器本体2の開口を閉鎖する蓋体4とを有する基板収納容器1であって、容器本体2又は蓋体4の外壁面から内壁面に至る貫通穴8が設けられ、基板収納容器1内部に清浄化した空気が通気する機能を有し、基板収納容器1内部と外部とを連通する通気性濾過部材7を貫通穴8に取り付けられており、必要最小限の貫通穴8を容器本体2又は蓋体4に設けることで基板収納容器1の内外の圧差を解消することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハやフォトマスクガラス等の基板を収納する基板収納容器に関し、特に基板収納容器の内部と外部との気圧差を調整可能な通気性濾過部材が取り付けられた基板収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の基板収納容器は、容器内部に収納する基板を汚染しないように高い密封性が求められている。ところが、基板収納容器は、シール材で密封性を高めた結果、航空機での輸送、輸送途中の温度変化あるいは半導体製造ラインにおける半導体部品を製造するベイ(作業エリア)間での高速搬送などによって、基板収容容器の内部と外部との間に圧力差が生じ、この圧力差によって、蓋体が容器本体に減圧状態で密着して開きにくくなるという問題があった。例えば、航空機搬送の場合の圧力差は、地上にある場合に比べて、最大で約40kPaの圧力差が生じて、このような減圧状態で基板収納容器内部が強固に密封されて、蓋体の開閉が困難になるものと考えられる。
【0003】
そこで、基板収納容器の内外の気圧差を調整するための通気性フィルタ付きの基板収納容器が提案されている。図9(a)は、基板収納容器の通気性フィルタ20の斜視図を示している。筒体21の一端部には係止爪22が設けられ、筒体21の他端部に濾材23と鍔部24とが設けられ、鍔部24にパッキン25が設けられている。この通気性フィルタ20は、基板収納容器の容器本体の側壁に設けられた開口部に装着され、容器本体内部が外部と連通している(特許文献1参照)。
【0004】
また、図9(b)は、基板収納容器における内外の圧力を調整する内圧調整機構30の断面図を示している。基板収納容器は、その側壁部25の内側に連通管27が突設され、内圧調整機構30が設けられている。内圧調整機構30は、連通管27に差し込まれる基端管部31の端部にフランジ部32が設けられ、先端管部33の一端が開口し、他端にフランジ部34が設けられている。これらのフランジ部32と34間に濾材35が挟み込まれている。内圧調整機構30は抜け落ち防止爪28で係止され、基板収納容器内部は内圧調整機構30の濾材35を通して外部と連通している(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−139421号公報(明細書の段落番号〔0021〕〜〔0023〕、図1〜図4)
【特許文献2】
特開平11−233607号公報(明細書の段落番号〔0020〕〜〔0022〕、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の基板収納容器では、特許文献1,2で説明したように、基板収納容器の内外の通気を図るための通気フィルタあるいは濾材が保持部材に支持されて基板収納容器に装着されている。このような従来の基板収納容器では、パーティクル(汚染粒子)の通過を防止すべく、単位面積当たりのフィルタの通気量が少なく調整されている。そのためフィルタの面積は小さく、基板収納容器の内外の通気があるものの内外圧力差を解消するのに時間が掛かるという問題がある。また、フィルタに捕捉されたパーティクルによってフィルタの目が詰まるという問題があった。
【0007】
このような問題を解消するためには、フィルタの面積を大きくして圧力差に対応するしかなかった。この場合、基板収納容器の側壁には、フィルタを取り付ける大きな開口部が形成されて基板収納容器自体の強度が低下したり、フィルタ取り付け部品が基板収納容器の外部に突出するので、ハンドリング時にぶつけて破損したり、包装資材が破れてしまうと言った問題があった。また、特許文献2の基板収納容器では、内部に内圧調整機構が装着されるために、基板収納容器自体が大型化になり、好ましいものではなかった。
【0008】
また、特許文献1,2で説明したように、従来のフィルタ部材の保持方法では、基板収納容器とフィルタ部材とを嵌合させて保持しているので、搬送中に嵌合部にフィルタ部材と基板収納容器との摩擦が生じて摩擦粉が発生し、基板収納容器内の基板、又は基板を加工や処理を行うクリーンなラインの環境を汚染する危険があった。
【0009】
さらに、従来の係止爪等によるフィルタ部材の嵌合構造は、フィルタ部材のシール性が好ましいものではなく、フィルタ部材を取り付けた嵌合部の隙間から基板収納容器内にエアーが侵入して基板を汚染するおそれがあった。このようなエアー漏れの対策としては、嵌合部にシール用のパッキンを嵌め込むことが必要になり、組み立て部品の増加や複雑化を招き、コストアップとなる欠点があり、また、フィルタ部材の大型化を伴う欠点があった。
【0010】
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、基板収納容器にフィルタを取り付ける開口面積を大きくしたり、基板収納容器の外表面から突出させることなく、基板収納容器内外の圧力差を瞬時に解消できる基板収納容器を提供することを目的とするものであり、また他の目的として、フィルタ自体の摩擦粉やフィルタ部材の隙間からエアーが漏れて基板を汚染しない基板収納容器を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するためになされ、請求項1の発明は、開口を有し一又は複数枚の基板を収納可能な容器本体と、前記容器本体の開口を閉鎖する蓋体とを有する基板収納容器において、
前記容器本体又は前記蓋体の外表面から内表面に至る貫通穴を設け、該基板収納容器内部に流入する空気を清浄化して、該基板収納容器内部と外部とを連通する通気性濾過部材を前記貫通穴に取り付けたことを特徴とする基板収納容器である。
【0012】
請求項1の発明では、容器本体又は蓋体の外表面から内表面に至る貫通穴が設けられ、この貫通穴には、基板収納容器内部に流入する空気を清浄化して、基板収納容器内部と外部とを連通する通気性濾過部材が取り付けられている。通気性濾過部材は、それ自体がチューブ状であって端部が開口されており、その側壁面には細孔が多数形成された多孔質体である。また、このようなチューブ状のものを束ねたものであってもよく、さらにこれらを被覆したものであってもよい。このような形状の通気性濾過部材の両開口端とその側壁面に設けられた細孔とで、基板収納容器内部と外部とを連通して、基板収納容器内外の圧力差によって、清浄化された空気が通過するようにし、基板収納容器内外の圧力差を直ちに解消するようにしたものである。なお、通気性濾過部材は、その側壁部(中間部)の表面積が増大するように配設するのが好ましく、中間部の表面積が増大すれば、基板収納容器内外の圧力差を瞬時に解消することができる。また、通気性濾過部材はカバーで被われていてもカバーの周囲等に相当の開口面積が設けられていれば問題はない。
【0013】
また、請求項2の発明は、前記通気性濾過部材の両開口端が、前記基板収納容器又は蓋体の内部に開口し、該通気性濾過部材の中間部を該基板収納容器又は蓋体の外表面に設けたことを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器である。
【0014】
請求項2の発明では、通気性濾過部材の両開口端が基板収納容器又は蓋体内側に開口し、通気性濾過部材の本体が基板収納容器の外表面に露出したものであり、通気性濾過部材の両開口端を除く本体は、基板収納容器又は蓋体の外表面に設けられ、通気性濾過部材の中間部には無数の細孔が開口して通気性を確保しており、急激な気圧変化に対応し得るように基板収納容器内外の圧力差を解消するようになされている。また、基板収納容器又は蓋体に設けられる開口は、通気性濾過部材も一開口端が挿入される程度の大きさでよく、基板収納容器又は蓋体の機械的強度を低下させることがないし、比較的小さな孔であっても基板収納容器内外圧力差を容易に解消できる。
【0015】
また、請求項3の発明は、前記通気性濾過部材が、スパイラル形状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板収納容器である。
【0016】
請求項3の発明では、通気性濾過部材をスパイラル形状に形成することで、通気性濾過部材の本体が基板収納容器又は蓋体の外表面に露出する面積を多くすることが可能であり、通気性濾過部材の中間部の側壁面に形成された細孔が多数形成されて、基板収納容器又は蓋体の外側の開口面積を大きくすることが可能であり、基板収納容器内外の気圧変動に対して直ちに解消できる作用を有する。
【0017】
また、請求項4の発明は、前記通気性濾過部材が、中空糸部材であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の基板収納容器である。
【0018】
請求項4の発明では、通気性濾過部材が中空糸部材であって、中空糸部材は中空のチューブ状でその側壁が多孔質体であり、中空糸部材を束ねることで、実質的に必要な開口面積を容易に確保することができる作用を有する。しかも、通気性濾過部材は、細孔により微細な汚染粒子を除去することができので、基板収納容器外の空気が洗浄化されて流入する。
【0019】
また、請求項5の発明は、前記通気性濾過部材が中空糸部材であり、該中空糸部材の外表面の一部又は全部が被覆部材で被われていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の基板収納容器である。
【0020】
請求項5の発明では、通気性濾過部材が中空糸部材であり、その中空糸部材の外表面の一部又は全部には被覆部材で被われている。このように中空糸部材で形成される通気性濾過部材が基板収納容器又は蓋体の外表面に設けられているので、十分な強度を保つことができる。この被覆部材は、中空糸部材を収納するカートリッジであってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の基板収納容器の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図1は本発明の一実施形態を示す展開図である。図2は図1のI−I断面図である。図3は図1のII−II断面図である。図4〜図8は本発明の他の実施形態であり、図4は第2実施形態の通気性濾過材の一形態を示す縦断面図、図5は第3の実施形態の通気性濾過材の他の形態を示す縦断面図、図6は第4の実施形態の通気性濾過材の取り付け状態を示す側面図、図7は第5の実施形態の通気性濾過材の他の取り付け状態を示す側面図、図8は第6の実施形態の通気性濾過材の他の取り付け状態を示す側面図である。
【0022】
先ず、本発明の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。基板収納容器1は、相対する側壁間に基板を一定間隔で収納可能な構造としたカセット3と、カセット3を収納する容器本体2と、容器本体2の開口を閉鎖する蓋体4と、蓋体4内面に設けられた基板のそれぞれと接触して基板の動きを規制する短冊状の収納溝を有するリテーナ5と、容器本体2と蓋体4との間に設けられるシール部材6とからなる。
【0023】
基板収納容器1の容器本体2には、通気性濾過部材7を取り付けるために、容器本体2の内表面から外表面に至る貫通穴8が適宜な間隔を隔てて2箇所設けられており、貫通穴8の間に通気性濾過部材7を収納する凹部9が設けられている。貫通穴8は通気性濾過部材7を保持するために通気性濾過部材7の外径と等しいか、又はその外径より僅かに小さく、例えば、90〜95%程度に形成される。凹部9は、通気性濾過部材7を支持可能とするために、通気性濾過部材7の全部又は一部を収納可能なように凹状に形成されている。
【0024】
通気性濾過部材7は、例えば中空糸部材10からなり、図1,2に示したように、中空糸部材10がコ字状に折り曲げられ、折り曲げられた両端部12はそれぞれ貫通孔8に挿入され、通気性濾過部材7の中間部分は、凹部9内に収納されて支持される。このとき通気性濾過部材7の支持を確実に行うために超音波溶着等によって基板収納容器1と通気性濾過部材7とを接合することも可能である。通気性濾過部材7は、図3の断面図で示すように、内部が中空部11で側壁に無数の細孔が形成されている。因みに、通気性濾過部材7は、その側壁部に細孔が多数形成されているが、極めて微細であるので図示は省略した。通気性濾過部材7は、その中空部11の両端の開口部と、その側壁に設けられている多数の細孔とを通して、基板収納容器1の内部と外部とが連通可能となっている。なお、中空部分の両端が開口している例を示したが、開口は一端部だけであってもよい。
【0025】
こうした通気性濾過部材7は、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、PFA(四フッ化−パーフルオロアルキルビニルエーテル樹脂)等のフッ素樹脂、PES(ポリエーテルサルホン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ナイロン、セルロースと言った材質と、これらの複合体の粉末あるいはセラミックを熱や圧力により粉末同士を直接接着したものや、熱可塑性樹脂ポリマーからの溶融紡糸、延伸多孔化により形成されたポリエチレン等の中空糸膜を用いることができる。また、イオン交換樹脂や活性炭等といったケミカル成分を吸着除去する成分をこれらの樹脂に配合、担持させたものを使用することもできる。これらの通気性濾過部材7の側壁は多孔質体であって、その細孔の径としては、特に制限はないが、2μm以下のものが好適であり、特に好ましくは、0.5μm以下のものである。また、通気性濾過部材の表面に各種コーティングを施し、洗浄液との親和性を制御することもできる。
【0026】
通気性濾過部材7は、例えば、外径が5mm、内径が3mm、長さが120mmの中空糸部材10を用いたとすると、中空糸部材10の表面積は約1900mm2 となる。これを円形の平坦なフィルタに換算すると直径が約25mmに相当し、基板収納容器1の内外の気圧差を解消するのに十分な開口面積を形成することができる。また、従来のフィルタ部材では、直径が約25mmのフィルタであるとすると、そのフィルタを保持する部材を加えるとその直径が約30mm程度になり、これを保持するための係止部材の厚さが基板収納容器1の外壁よりも外方向に相当量突出することになり、好ましいものではない。
【0027】
しかし、本実施形態では、外径が僅か5mmの通気性濾過部材7を取り付けるだけであるの、容器本体2の外壁に設けらた凹部9に収納可能であり、突出する部分がなく、ハンドリングや梱包時に邪魔になることがない。
【0028】
次に、本発明の他の実施形態について図4,5を参照して説明する。なお、基板収納容器自体は上記実施形態と同様であるのでその形状の説明は省略する。本発明の第2の実施形態では、通気性濾過部材7が、図4に示すように多孔質材である中空糸部材10の外側が通気性の樹脂やセラミック等で被覆部材13で被われている。また、熱可塑性樹脂等による非多孔質材によって中空糸部材10の一部が被覆されるようにしてもよい。特に、通気性濾過部材7が容器本体2に形成した貫通穴8の周縁に接触する部分は、通気性濾過部材7自身でシールを形成できるように、熱可塑性エラストマーやゴム材により被覆されるのが好ましい。また、通気性濾過部材7を超音波溶着によって基板収納容器1に接合して一体化することもできる。
【0029】
また、本発明の第3の実施形態では、通気性濾過部材7が、図5に示すようにポリエステル樹脂などからなる多孔質体の中空糸膜フィルタ14を束ねた部分的に被覆部材13で被って使用することもできる。こうした中空糸膜フィルタ14を束ねたものを直接、あるいはカートリッジに挿入してカートリッジに設けた連通管を通して基板収納容器1内外を連通可能することができる。こうした中空糸膜フィルタ14を用いることによって、単一の容積中に他の濾材の3〜5倍の濾材を収納することができるので、精密な濾過が可能となる。
【0030】
続いて、通気性濾過部材7の取り付け形状の差異による他の実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。なお、基板収納容器自体は上記実施形態と同様であるのでその形状の説明は省略する。図6は、本発明の第4の実施形態であり、通気性濾過部材7は、その両端部が貫通穴8に差し込まれ、差し込まれた端部12からほぼ垂直方向に折り曲げられてコ字状になるように形成されたものである。
【0031】
また、図7は、本発明の第5の実施形態であり、通気性濾過部材7は、通気性濾過部材7の中間部がスパイラル状に形成されたものものである。中間部の表面積が大きくなり、この中間部に形成されている細孔が多数形成されて、必要な開口面積が形成されている。
【0032】
また、図8は、本発明の第6の実施形態であり、通気性濾過部材7は、基板収納容器1の開口の周縁を取り巻くように配置したものである。これらの実施形態の場合、上記した第1の実施形態に比べて、通気性濾過部材7の表面積をさらに大きくできるので有効である。特に、第5の実施形態は効果が著しい。
【0033】
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、基板収納容器の蓋体に内部と外部とを連通する貫通穴を1又は複数個形成し、ここに通気性濾過材を設けてもよい。また、通気性濾過材は貫通穴に中空糸部材を通して基板収納容器内外を連通させるという趣旨であれば、その形態は特に問題ではなく、この他にも様々な形態が実施す得ることは明らかである。
【0034】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、基板収納容器に貫通穴を設ける簡単な構造で通気性濾過部材を設けることができ、しかも通気性濾過部材が基板収納容器の外壁面より突出しないように取り付けることができるので、通気性濾過部材の取り付けや取り外し作業が容易であって、基板収納容器の輸送時に通気性濾過部材が接触して破損する事がない利点がある。
【0035】
また、本発明によれば、通気性濾過部材として中空糸状の部材を使用しているので、取り付け部の面積が小さくても基板収納容器の外側に通気性濾過部材の中間部分が大きな面積を有しており、その中間部分の多数の細孔による総開口面積を大きくすることが可能であり、優れた濾過能力を有するとともに、基板収納容器内外の圧力差を瞬時に解消できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板収納容器の一実施形態を示す展開図である。
【図2】図1の実施形態におけるI−I断面図である。
【図3】図1の実施形態におけるII−II断面図である。
【図4】第2の実施形態における通気性濾過材の一形態を示す縦断面図である。
【図5】第3の実施形態における通気性濾過材の他の形態を示す縦断面図である。
【図6】第4の実施形態における通気性濾過材の取り付け状態を示す側面図である。
【図7】第5の実施形態における通気性濾過材の取り付け状態を示す側面図である。
【図8】第6の実施形態における通気性濾過材の取り付け状態を示す側面図である。
【図9】(a)は従来の基板収納容器におけるフィルタ部材の一例を示す斜視図、(b)は、従来の基板収納容器における圧力調整部材の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板収納容器
2 容器本体
3 カセット
4 蓋体
5 リテーナ
6 シール部材
7 通気性濾過部材
8 貫通穴
9 凹部
10 中空糸部材
11 中空部
12 端部
13 被覆部分
14 中空糸膜フィルタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハやフォトマスクガラス等の基板を収納する基板収納容器に関し、特に基板収納容器の内部と外部との気圧差を調整可能な通気性濾過部材が取り付けられた基板収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の基板収納容器は、容器内部に収納する基板を汚染しないように高い密封性が求められている。ところが、基板収納容器は、シール材で密封性を高めた結果、航空機での輸送、輸送途中の温度変化あるいは半導体製造ラインにおける半導体部品を製造するベイ(作業エリア)間での高速搬送などによって、基板収容容器の内部と外部との間に圧力差が生じ、この圧力差によって、蓋体が容器本体に減圧状態で密着して開きにくくなるという問題があった。例えば、航空機搬送の場合の圧力差は、地上にある場合に比べて、最大で約40kPaの圧力差が生じて、このような減圧状態で基板収納容器内部が強固に密封されて、蓋体の開閉が困難になるものと考えられる。
【0003】
そこで、基板収納容器の内外の気圧差を調整するための通気性フィルタ付きの基板収納容器が提案されている。図9(a)は、基板収納容器の通気性フィルタ20の斜視図を示している。筒体21の一端部には係止爪22が設けられ、筒体21の他端部に濾材23と鍔部24とが設けられ、鍔部24にパッキン25が設けられている。この通気性フィルタ20は、基板収納容器の容器本体の側壁に設けられた開口部に装着され、容器本体内部が外部と連通している(特許文献1参照)。
【0004】
また、図9(b)は、基板収納容器における内外の圧力を調整する内圧調整機構30の断面図を示している。基板収納容器は、その側壁部25の内側に連通管27が突設され、内圧調整機構30が設けられている。内圧調整機構30は、連通管27に差し込まれる基端管部31の端部にフランジ部32が設けられ、先端管部33の一端が開口し、他端にフランジ部34が設けられている。これらのフランジ部32と34間に濾材35が挟み込まれている。内圧調整機構30は抜け落ち防止爪28で係止され、基板収納容器内部は内圧調整機構30の濾材35を通して外部と連通している(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−139421号公報(明細書の段落番号〔0021〕〜〔0023〕、図1〜図4)
【特許文献2】
特開平11−233607号公報(明細書の段落番号〔0020〕〜〔0022〕、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の基板収納容器では、特許文献1,2で説明したように、基板収納容器の内外の通気を図るための通気フィルタあるいは濾材が保持部材に支持されて基板収納容器に装着されている。このような従来の基板収納容器では、パーティクル(汚染粒子)の通過を防止すべく、単位面積当たりのフィルタの通気量が少なく調整されている。そのためフィルタの面積は小さく、基板収納容器の内外の通気があるものの内外圧力差を解消するのに時間が掛かるという問題がある。また、フィルタに捕捉されたパーティクルによってフィルタの目が詰まるという問題があった。
【0007】
このような問題を解消するためには、フィルタの面積を大きくして圧力差に対応するしかなかった。この場合、基板収納容器の側壁には、フィルタを取り付ける大きな開口部が形成されて基板収納容器自体の強度が低下したり、フィルタ取り付け部品が基板収納容器の外部に突出するので、ハンドリング時にぶつけて破損したり、包装資材が破れてしまうと言った問題があった。また、特許文献2の基板収納容器では、内部に内圧調整機構が装着されるために、基板収納容器自体が大型化になり、好ましいものではなかった。
【0008】
また、特許文献1,2で説明したように、従来のフィルタ部材の保持方法では、基板収納容器とフィルタ部材とを嵌合させて保持しているので、搬送中に嵌合部にフィルタ部材と基板収納容器との摩擦が生じて摩擦粉が発生し、基板収納容器内の基板、又は基板を加工や処理を行うクリーンなラインの環境を汚染する危険があった。
【0009】
さらに、従来の係止爪等によるフィルタ部材の嵌合構造は、フィルタ部材のシール性が好ましいものではなく、フィルタ部材を取り付けた嵌合部の隙間から基板収納容器内にエアーが侵入して基板を汚染するおそれがあった。このようなエアー漏れの対策としては、嵌合部にシール用のパッキンを嵌め込むことが必要になり、組み立て部品の増加や複雑化を招き、コストアップとなる欠点があり、また、フィルタ部材の大型化を伴う欠点があった。
【0010】
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、基板収納容器にフィルタを取り付ける開口面積を大きくしたり、基板収納容器の外表面から突出させることなく、基板収納容器内外の圧力差を瞬時に解消できる基板収納容器を提供することを目的とするものであり、また他の目的として、フィルタ自体の摩擦粉やフィルタ部材の隙間からエアーが漏れて基板を汚染しない基板収納容器を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するためになされ、請求項1の発明は、開口を有し一又は複数枚の基板を収納可能な容器本体と、前記容器本体の開口を閉鎖する蓋体とを有する基板収納容器において、
前記容器本体又は前記蓋体の外表面から内表面に至る貫通穴を設け、該基板収納容器内部に流入する空気を清浄化して、該基板収納容器内部と外部とを連通する通気性濾過部材を前記貫通穴に取り付けたことを特徴とする基板収納容器である。
【0012】
請求項1の発明では、容器本体又は蓋体の外表面から内表面に至る貫通穴が設けられ、この貫通穴には、基板収納容器内部に流入する空気を清浄化して、基板収納容器内部と外部とを連通する通気性濾過部材が取り付けられている。通気性濾過部材は、それ自体がチューブ状であって端部が開口されており、その側壁面には細孔が多数形成された多孔質体である。また、このようなチューブ状のものを束ねたものであってもよく、さらにこれらを被覆したものであってもよい。このような形状の通気性濾過部材の両開口端とその側壁面に設けられた細孔とで、基板収納容器内部と外部とを連通して、基板収納容器内外の圧力差によって、清浄化された空気が通過するようにし、基板収納容器内外の圧力差を直ちに解消するようにしたものである。なお、通気性濾過部材は、その側壁部(中間部)の表面積が増大するように配設するのが好ましく、中間部の表面積が増大すれば、基板収納容器内外の圧力差を瞬時に解消することができる。また、通気性濾過部材はカバーで被われていてもカバーの周囲等に相当の開口面積が設けられていれば問題はない。
【0013】
また、請求項2の発明は、前記通気性濾過部材の両開口端が、前記基板収納容器又は蓋体の内部に開口し、該通気性濾過部材の中間部を該基板収納容器又は蓋体の外表面に設けたことを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器である。
【0014】
請求項2の発明では、通気性濾過部材の両開口端が基板収納容器又は蓋体内側に開口し、通気性濾過部材の本体が基板収納容器の外表面に露出したものであり、通気性濾過部材の両開口端を除く本体は、基板収納容器又は蓋体の外表面に設けられ、通気性濾過部材の中間部には無数の細孔が開口して通気性を確保しており、急激な気圧変化に対応し得るように基板収納容器内外の圧力差を解消するようになされている。また、基板収納容器又は蓋体に設けられる開口は、通気性濾過部材も一開口端が挿入される程度の大きさでよく、基板収納容器又は蓋体の機械的強度を低下させることがないし、比較的小さな孔であっても基板収納容器内外圧力差を容易に解消できる。
【0015】
また、請求項3の発明は、前記通気性濾過部材が、スパイラル形状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板収納容器である。
【0016】
請求項3の発明では、通気性濾過部材をスパイラル形状に形成することで、通気性濾過部材の本体が基板収納容器又は蓋体の外表面に露出する面積を多くすることが可能であり、通気性濾過部材の中間部の側壁面に形成された細孔が多数形成されて、基板収納容器又は蓋体の外側の開口面積を大きくすることが可能であり、基板収納容器内外の気圧変動に対して直ちに解消できる作用を有する。
【0017】
また、請求項4の発明は、前記通気性濾過部材が、中空糸部材であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の基板収納容器である。
【0018】
請求項4の発明では、通気性濾過部材が中空糸部材であって、中空糸部材は中空のチューブ状でその側壁が多孔質体であり、中空糸部材を束ねることで、実質的に必要な開口面積を容易に確保することができる作用を有する。しかも、通気性濾過部材は、細孔により微細な汚染粒子を除去することができので、基板収納容器外の空気が洗浄化されて流入する。
【0019】
また、請求項5の発明は、前記通気性濾過部材が中空糸部材であり、該中空糸部材の外表面の一部又は全部が被覆部材で被われていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の基板収納容器である。
【0020】
請求項5の発明では、通気性濾過部材が中空糸部材であり、その中空糸部材の外表面の一部又は全部には被覆部材で被われている。このように中空糸部材で形成される通気性濾過部材が基板収納容器又は蓋体の外表面に設けられているので、十分な強度を保つことができる。この被覆部材は、中空糸部材を収納するカートリッジであってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の基板収納容器の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図1は本発明の一実施形態を示す展開図である。図2は図1のI−I断面図である。図3は図1のII−II断面図である。図4〜図8は本発明の他の実施形態であり、図4は第2実施形態の通気性濾過材の一形態を示す縦断面図、図5は第3の実施形態の通気性濾過材の他の形態を示す縦断面図、図6は第4の実施形態の通気性濾過材の取り付け状態を示す側面図、図7は第5の実施形態の通気性濾過材の他の取り付け状態を示す側面図、図8は第6の実施形態の通気性濾過材の他の取り付け状態を示す側面図である。
【0022】
先ず、本発明の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。基板収納容器1は、相対する側壁間に基板を一定間隔で収納可能な構造としたカセット3と、カセット3を収納する容器本体2と、容器本体2の開口を閉鎖する蓋体4と、蓋体4内面に設けられた基板のそれぞれと接触して基板の動きを規制する短冊状の収納溝を有するリテーナ5と、容器本体2と蓋体4との間に設けられるシール部材6とからなる。
【0023】
基板収納容器1の容器本体2には、通気性濾過部材7を取り付けるために、容器本体2の内表面から外表面に至る貫通穴8が適宜な間隔を隔てて2箇所設けられており、貫通穴8の間に通気性濾過部材7を収納する凹部9が設けられている。貫通穴8は通気性濾過部材7を保持するために通気性濾過部材7の外径と等しいか、又はその外径より僅かに小さく、例えば、90〜95%程度に形成される。凹部9は、通気性濾過部材7を支持可能とするために、通気性濾過部材7の全部又は一部を収納可能なように凹状に形成されている。
【0024】
通気性濾過部材7は、例えば中空糸部材10からなり、図1,2に示したように、中空糸部材10がコ字状に折り曲げられ、折り曲げられた両端部12はそれぞれ貫通孔8に挿入され、通気性濾過部材7の中間部分は、凹部9内に収納されて支持される。このとき通気性濾過部材7の支持を確実に行うために超音波溶着等によって基板収納容器1と通気性濾過部材7とを接合することも可能である。通気性濾過部材7は、図3の断面図で示すように、内部が中空部11で側壁に無数の細孔が形成されている。因みに、通気性濾過部材7は、その側壁部に細孔が多数形成されているが、極めて微細であるので図示は省略した。通気性濾過部材7は、その中空部11の両端の開口部と、その側壁に設けられている多数の細孔とを通して、基板収納容器1の内部と外部とが連通可能となっている。なお、中空部分の両端が開口している例を示したが、開口は一端部だけであってもよい。
【0025】
こうした通気性濾過部材7は、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、PFA(四フッ化−パーフルオロアルキルビニルエーテル樹脂)等のフッ素樹脂、PES(ポリエーテルサルホン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ナイロン、セルロースと言った材質と、これらの複合体の粉末あるいはセラミックを熱や圧力により粉末同士を直接接着したものや、熱可塑性樹脂ポリマーからの溶融紡糸、延伸多孔化により形成されたポリエチレン等の中空糸膜を用いることができる。また、イオン交換樹脂や活性炭等といったケミカル成分を吸着除去する成分をこれらの樹脂に配合、担持させたものを使用することもできる。これらの通気性濾過部材7の側壁は多孔質体であって、その細孔の径としては、特に制限はないが、2μm以下のものが好適であり、特に好ましくは、0.5μm以下のものである。また、通気性濾過部材の表面に各種コーティングを施し、洗浄液との親和性を制御することもできる。
【0026】
通気性濾過部材7は、例えば、外径が5mm、内径が3mm、長さが120mmの中空糸部材10を用いたとすると、中空糸部材10の表面積は約1900mm2 となる。これを円形の平坦なフィルタに換算すると直径が約25mmに相当し、基板収納容器1の内外の気圧差を解消するのに十分な開口面積を形成することができる。また、従来のフィルタ部材では、直径が約25mmのフィルタであるとすると、そのフィルタを保持する部材を加えるとその直径が約30mm程度になり、これを保持するための係止部材の厚さが基板収納容器1の外壁よりも外方向に相当量突出することになり、好ましいものではない。
【0027】
しかし、本実施形態では、外径が僅か5mmの通気性濾過部材7を取り付けるだけであるの、容器本体2の外壁に設けらた凹部9に収納可能であり、突出する部分がなく、ハンドリングや梱包時に邪魔になることがない。
【0028】
次に、本発明の他の実施形態について図4,5を参照して説明する。なお、基板収納容器自体は上記実施形態と同様であるのでその形状の説明は省略する。本発明の第2の実施形態では、通気性濾過部材7が、図4に示すように多孔質材である中空糸部材10の外側が通気性の樹脂やセラミック等で被覆部材13で被われている。また、熱可塑性樹脂等による非多孔質材によって中空糸部材10の一部が被覆されるようにしてもよい。特に、通気性濾過部材7が容器本体2に形成した貫通穴8の周縁に接触する部分は、通気性濾過部材7自身でシールを形成できるように、熱可塑性エラストマーやゴム材により被覆されるのが好ましい。また、通気性濾過部材7を超音波溶着によって基板収納容器1に接合して一体化することもできる。
【0029】
また、本発明の第3の実施形態では、通気性濾過部材7が、図5に示すようにポリエステル樹脂などからなる多孔質体の中空糸膜フィルタ14を束ねた部分的に被覆部材13で被って使用することもできる。こうした中空糸膜フィルタ14を束ねたものを直接、あるいはカートリッジに挿入してカートリッジに設けた連通管を通して基板収納容器1内外を連通可能することができる。こうした中空糸膜フィルタ14を用いることによって、単一の容積中に他の濾材の3〜5倍の濾材を収納することができるので、精密な濾過が可能となる。
【0030】
続いて、通気性濾過部材7の取り付け形状の差異による他の実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。なお、基板収納容器自体は上記実施形態と同様であるのでその形状の説明は省略する。図6は、本発明の第4の実施形態であり、通気性濾過部材7は、その両端部が貫通穴8に差し込まれ、差し込まれた端部12からほぼ垂直方向に折り曲げられてコ字状になるように形成されたものである。
【0031】
また、図7は、本発明の第5の実施形態であり、通気性濾過部材7は、通気性濾過部材7の中間部がスパイラル状に形成されたものものである。中間部の表面積が大きくなり、この中間部に形成されている細孔が多数形成されて、必要な開口面積が形成されている。
【0032】
また、図8は、本発明の第6の実施形態であり、通気性濾過部材7は、基板収納容器1の開口の周縁を取り巻くように配置したものである。これらの実施形態の場合、上記した第1の実施形態に比べて、通気性濾過部材7の表面積をさらに大きくできるので有効である。特に、第5の実施形態は効果が著しい。
【0033】
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、基板収納容器の蓋体に内部と外部とを連通する貫通穴を1又は複数個形成し、ここに通気性濾過材を設けてもよい。また、通気性濾過材は貫通穴に中空糸部材を通して基板収納容器内外を連通させるという趣旨であれば、その形態は特に問題ではなく、この他にも様々な形態が実施す得ることは明らかである。
【0034】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、基板収納容器に貫通穴を設ける簡単な構造で通気性濾過部材を設けることができ、しかも通気性濾過部材が基板収納容器の外壁面より突出しないように取り付けることができるので、通気性濾過部材の取り付けや取り外し作業が容易であって、基板収納容器の輸送時に通気性濾過部材が接触して破損する事がない利点がある。
【0035】
また、本発明によれば、通気性濾過部材として中空糸状の部材を使用しているので、取り付け部の面積が小さくても基板収納容器の外側に通気性濾過部材の中間部分が大きな面積を有しており、その中間部分の多数の細孔による総開口面積を大きくすることが可能であり、優れた濾過能力を有するとともに、基板収納容器内外の圧力差を瞬時に解消できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板収納容器の一実施形態を示す展開図である。
【図2】図1の実施形態におけるI−I断面図である。
【図3】図1の実施形態におけるII−II断面図である。
【図4】第2の実施形態における通気性濾過材の一形態を示す縦断面図である。
【図5】第3の実施形態における通気性濾過材の他の形態を示す縦断面図である。
【図6】第4の実施形態における通気性濾過材の取り付け状態を示す側面図である。
【図7】第5の実施形態における通気性濾過材の取り付け状態を示す側面図である。
【図8】第6の実施形態における通気性濾過材の取り付け状態を示す側面図である。
【図9】(a)は従来の基板収納容器におけるフィルタ部材の一例を示す斜視図、(b)は、従来の基板収納容器における圧力調整部材の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板収納容器
2 容器本体
3 カセット
4 蓋体
5 リテーナ
6 シール部材
7 通気性濾過部材
8 貫通穴
9 凹部
10 中空糸部材
11 中空部
12 端部
13 被覆部分
14 中空糸膜フィルタ
Claims (5)
- 開口を有し一又は複数枚の基板を収納可能な容器本体と、前記容器本体の開口を閉鎖する蓋体とを有する基板収納容器において、
前記容器本体又は前記蓋体の外表面から内表面に至る貫通穴を設け、該基板収納容器内部に流入する空気を清浄化して、該基板収納容器内部と外部とを連通する通気性濾過部材を前記貫通穴に取り付けたことを特徴とする基板収納容器。 - 前記通気性濾過部材の両開口端が、前記基板収納容器又は蓋体の内部に開口し、該通気性濾過部材の中間部を該基板収納容器又は蓋体の外表面に設けたことを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。
- 前記通気性濾過部材が、スパイラル形状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板収納容器。
- 前記通気性濾過部材が、中空糸部材であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の基板収納容器。
- 前記通気性濾過部材が中空糸部材であり、該中空糸部材の外表面の一部又は全部が被覆部材で被われていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の基板収納容器。
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2002
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