JP2004152127A - 顔照合装置及び顔照合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、撮影位置における明るさが変動しても、登録時に撮影した画像の輝度と照合時に撮影した画像の輝度とを一定に保持することが可能となり、顔照合の性能が維持できる。
【解決手段】この発明は、基準とする背景画像の輝度を記憶しておき、照合時には上記基準とする背景画像の輝度と照合画像の輝度との輝度差に基づいて照合画像の輝度を補正して顔画像による照合を行うようにしたものである。
【選択図】 図2
【解決手段】この発明は、基準とする背景画像の輝度を記憶しておき、照合時には上記基準とする背景画像の輝度と照合画像の輝度との輝度差に基づいて照合画像の輝度を補正して顔画像による照合を行うようにしたものである。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、特定領域の画像を撮影する撮影装置により少なくとも顔を含む画像(顔画像)を撮影して予め登録されている顔画像との顔照合を行う顔照合装置及び顔照合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、顔照合装置では、カメラにて撮影した画像から人物の顔画像を取得する度に顔の特徴量を抽出し、予め辞書に登録されている人物の特徴量と比較して顔照合を行う。また、顔照合を用いて通行制御を行う通行制御装置では、顔照合による予め辞書に登録されている人物との照合結果に基づいてドア制御する。
このような従来の顔照合装置では、設置環境によっては撮影位置の明るさが変化してしまうことがある。例えば、登録している顔画像を撮影した時の明るさと顔照合用に顔画像を撮影した時の明るさとが大きく異なる場合、顔照合の精度が悪くなってしまうことがあるという問題点がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−92601号公報
【特許文献2】
特開平11−161790号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、この発明は、顔画像の撮影位置における明るさの変化によって顔照合の精度が悪化してしまうという問題点を解決するもので、顔画像の撮影位置における明るさが変化しても、安定した顔照合の性能を維持することができる顔照合装置及び顔照合方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の顔照合装置は、辞書に登録されている顔画像との照合処理を行うものにおいて、特定領域の画像を撮影する撮影手段と、この撮影手段により撮影される特定領域内に存在する黒色の領域の画像に対する輝度を基準黒領域の輝度として記憶しておく記憶手段と、前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における黒領域を抽出する黒領域抽出手段と、この黒領域抽出手段により抽出した前記照合用の画像における黒領域の輝度と前記記憶手段により記憶されている前記基準黒領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正手段と、この補正手段により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合手段とを有する。
【0006】
この発明の顔照合方法は、特定領域の画像を撮影する撮影手段を有し、辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置に用いられる方法であって、前記撮影手段により撮影される特定領域内に存在する黒色の領域の画像に対する輝度を基準黒領域の輝度として記憶手段に記憶しておく記憶工程と、前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における黒領域を抽出する黒領域抽出工程と、この黒領域抽出工程により抽出した前記照合用の画像における黒領域の輝度と前記記憶手段に記憶されている前記基準黒領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正工程と、この補正工程により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合工程とを有する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る顔の画像による個人認証を行う顔照合システム(通行制御システム)を概略的に示す図である。
図1に示すように、ユーザインターフェースユニット11、制御ユニット12、および通行制御ユニット13から構成される。上記ユーザインターフェースユニット11と制御ユニット12とは、顔照合装置を構成するものである。なお、上記ユーザインターフェースユニット11と制御ユニット12は、一体的に構成されていても良い。
【0008】
上記ユーザインターフェースユニット11は、カメラ21、表示部22、操作部23、スピーカ24などを有している。上記カメラ21は、デジタルビデオカメラなどにより構成される。このカメラ21は、設置位置に応じた特定の領域(撮影範囲)の画像を撮影するものであり、顔画像による照合処理時あるいは顔画像の登録時には上記撮影範囲内に存在する少なくとも人物の顔を含む画像を撮影するようになっている。このカメラ21は、常時、画像を撮影しているようにしても良いし、上記制御ユニット12からの指示に基づいて画像の撮影を行うようにしても良い。なお、上記カメラ21は、カラーであっても、モノクロであっても良い。上記表示部22は、液晶表示装置などで構成される。この表示部22は、上記カメラ21にて撮影中の画像、案内表示、あるいは顔照合の結果などを表示するものである。上記操作部23は、テンキーなどで構成される。上記操作部23は、個人識別情報としてのID番号やパスワードなどを入力するものである。上記スピーカ24は、音声案内などの音声を出力するものである。
【0009】
また、上記制御ユニット12は、顔照合システム全体の制御を行うものである。上記制御ユニット12は、顔画像による照合処理などを行うとともに、カメラ21、表示部22、操作部23、スピーカ24、自動ドア31(または電気錠33)などの制御を行うものである。
上記通行制御ユニット13は、自動ドア31、又は、電気錠制御盤32により制御される電気錠33が設置されたドアなどから構成される。例えば、通行制御ユニット13が自動ドア31で構成される場合、上記制御ユニット12は、自動ドア31の開閉を行うドア開閉機構(図示しない)に接続される。また、上記通行制御ユニット13がドアに設置された電気錠33で構成される場合、上記制御ユニット12は、電気錠33を制御する電気錠制御盤32に接続される。
【0010】
次に、上記制御ユニット12の構成について詳細に説明する。
図2は、上記制御ユニット12の内部構成を概略的に示すブロック図である。
図2に示すように、上記制御ユニット12は、CPUボード50、CPU51、メモリ52、画像入力部54、画像出力部55、音声出力部56、操作部インターフェース部57、ドア制御部59、ハードディスク60、および電源部61などを有している。
【0011】
上記CPUボード50には、CPU51、メモリ52、画像入力部54、画像出力部55、音声出力部56、操作部インターフェース部57、及びドア制御部59などが搭載される。上記CPU51は、上記制御ユニット12全体の制御を司るものである。上記メモリ52は、制御プログラムや制御データなどが記憶されるROM、作業用のデータなどを一時的に保存するRAMあるいはシステムの設定情報などが記憶されるPROMなどにより構成される。
上記画像入力部54は、上記カメラ21にて撮影した画像を入力するインターフェースである。上記画像出力部55は、上記表示部22に表示する画像を出力するインターフェースである。上記音声出力部56は、上記スピーカ24にて発生させる音声を出力するインターフェースである。上記操作部インターフェース部57は、上記操作部23にて入力された情報を制御ユニット12内に取り込むインターフェースである。上記ドア制御部59は、通行制御ユニット13に設けられる自動ドア31あるいは電気錠33の開閉制御を行うものである。例えば、ドアに電気錠33が設置される場合、上記ドア制御部59は、電気錠33の開錠および施錠を制御する電気錠制御盤32と接続される。
上記ハードディスク60は、種々のデータが記憶される装置である。このハードディスク60には、予め登録者の顔画像或は顔の特徴量が個人識別情報やパスワードなどに対応して記憶されている辞書60aが設けられている。上記電源部61は、CPUボード50、ドア制御部59、ハードディスク60などの制御ユニット12内の各部に電源を供給するものである。
【0012】
上記のように構成される顔画像照合システムでは、例えば、以下の条件が満たされている場合に、良好な照合精度が維持されるように設計されている。
1.外光を遮断する。
2.昼夜および年間を通して、被撮影者の顔が200ルクス〜600ルクスの照度内であり、かつ、照度の変動範囲が±100ルクスとする。
3.被撮影者がカメラから約40cm離れた位置に立つ。
4.カメラの仰角30°に映る被撮影者の顔を照合する。
しかしながら、上記のような条件を守っていても、登録時の撮影位置の明るさと照合時の撮影位置の明るさと異なる場合(撮影環境が変化した場合)、良好な照合精度が得られないことがある。上記カメラ21にて撮影される撮影位置の明るさは、例えば、時間帯、季節、周辺の照明に点灯状態などによって変動する。このような場合、照合時には、顔を登録時と同じ位置で撮影したとしても登録時とは異なる明るさで顔画像が撮影され、登録されている顔画像の輝度と照合用として撮影した顔画像の輝度とが変化してしまう。このため、顔画像に対する照合精度が低下して、良好な照合結果が得られないことがある。そこで、本実施の形態では、登録されている顔画像における輝度に応じて照合時に撮影された顔画像の輝度を補正することにより、良好な照合結果が得られるような処理を行うものである。
【0013】
次に、上記カメラ21により撮影される画像について説明する。
図3(a)、(b)は、上記カメラ21から入力される画像(取得画像)における各画素を説明するための図である。
上記カメラ21が図3(a)に示すような画像を撮影しているものとする。この場合、上記カメラ21が撮影した画像は、画像入力部54により制御ユニット12に取り込まれる。上記制御ユニット12のCPU51は、図3(b)に示すように、上記画像入力部54により取り込んだ取得画像に対して各画素をX方向にX0、X1、X2、…、Xn、Y方向にY0、Y1、Y2、…、Ynとしたマトリクス状のデータ構造体で示される画像データとする。また、取得画像の輝度は、X方向(X0、X1、X2、…、Xn)とY方向(Y0、Y1、Y2、…、Yn)とのマトリクス状のデータ構造で示される各画素を輝度値に変換することにより各画素の輝度値を示すマトリクス状のデータとして生成される。
【0014】
さらに、図3(a)には、背景の一部としての黒領域B及び白領域Wが存在している。図3に示す例において、上記黒領域B及び上記白領域Wは、背景の一部として上記カメラ21にて撮影される。つまり、背景が変化していない状態において、上記黒領域B及び上記白領域Wは、上記カメラ21にて継続的に撮影される。また、上記黒領域B及び上記白領域Wは、上記カメラ21の撮影位置が固定であるため、上記カメラ21にて撮影される画像において同じ位置に存在する。つまり、上記黒領域B及び上記白領域Wの領域(位置)を図3(b)に示すような各画素の位置で示すことにより、上記カメラ21にて撮影した画像における上記黒領域B及び上記白領域Wに対応する領域(位置)が特定できるようになっている。
【0015】
次に、基準とする背景画像に基づいて取得画像を補正する処理について説明する。
まず、基準黒領域B及び基準白領域Wの抽出処理について説明する。図4は、黒領域を検出する処理を説明するためのフローチャートであり、図5は、白領域を検出する処理を説明するためのフローチャートである。ここで、黒領域及び白領域は、背景の一部として撮影される黒色の領域及び白色の領域であるとする。また、以下の説明では、上記カメラ21にて撮影した基準とする背景のみの画像(人物などが存在しない状態で撮影された画像)から黒領域(基準黒領域)Bあるいは白領域(基準白領域)Wを検出する場合について説明する。なお、人物等が存在する場合であっても、撮影した画像から背景の領域を抽出し、その背景の領域について以下に説明する処理と同様の処理を行うことにより黒領域あるいは白領域を検出することができるものとする。例えば、上記辞書60aに登録する登録用の顔画像(登録画像)を撮影した際、あるいは、上記登録画像との顔照合を行う照合用の顔画像(照合画像)を撮影した際、撮影した画像の背景の領域について、以下に説明する黒領域抽出処理あるいは白領域抽出処理を適用することにより黒領域あるいは白領域が抽出できるものである。
【0016】
まず、図4を参照しつつ基準黒領域Bの検出処理について説明する。まず、上記カメラ21にて基準とする背景のみの画像(基準背景画像)を撮影する(ステップS11)。上記カメラ21にて撮影された基準背景画像は、上記制御ユニット12の上記画像入力部54により制御ユニット12に取り込まれる。上記制御ユニット12のCPU51は、上記カメラ21にて撮影した基準背景画像(取得画像)の各画素を輝度値に変換することにより取得画像全体における各画素の輝度値を示す輝度データを生成する(ステップS12)。取得画像全体における各画素の輝度値を示す輝度データが得られると、CPU51は、取得画像の各画素の輝度値に基づいて黒点を判定する黒点判定処理を行う(ステップS13)。この黒点判定処理では、取得画像から所定の黒点判定閾値X以下の輝度値を有する画素を黒点(黒点画素)として抽出する。ここで、黒点判定閾値Xは、黒点と判定する画素の輝度値に対する閾値である。
【0017】
上記黒点判定処理により取得画像における黒点画素を抽出すると、CPU51は、黒点画素からなる黒領域を抽出する黒領域抽出処理を行う(ステップS14)。この黒領域抽出処理では、取得画像において隣接する黒点画素からなる集合を黒領域として抽出する。すなわち、CPU51は、各黒点画素に対して隣接する黒点画素をカウントし、取得画像上の隣接する黒点画素からなる集合を黒領域として抽出するものである。このような黒領域抽出処理により基準背景画像から基準黒領域Bを抽出すると、CPU51は、上記基準黒領域Bの輝度を判定する(ステップS15)。上記基準黒領域Bの輝度は、例えば、上記基準黒領域Bにおける各画素の輝度値の平均値として算出される。上記基準黒領域Bの輝度を判定すると、CPU51は、上記基準黒領域Bの位置と上記基準黒領域Bの輝度を示す情報をメモリ52に記憶するものとする(ステップS16)。上記のような黒領域抽出処理により背景に存在する黒色の領域(基準黒領域)Bがメモリ52に記憶される。
【0018】
次に、図5を参照しつつ白領域の検出処理について説明する。まず、上記カメラ21にて背景のみの画像(基準背景画像)を撮影する(ステップS21)。上記カメラ21にて撮影された基準背景画像は、上記制御ユニット12の上記画像入力部54により制御ユニット12に取り込まれる。上記制御ユニット12のCPU51は、上記カメラ21にて撮影した基準背景画像(取得画像)の各画素を輝度値に変換することにより取得画像全体における各画素の輝度値を示す輝度データを生成する(ステップS22)。取得画像全体における各画素の輝度値を示す輝度データが得られると、CPU51は、取得画像の各画素の輝度値に基づいて白点(白点画素)を判定する白点判定処理を行う(ステップS23)。この白点判定処理では、取得画像において所定の白点判定閾値Y以上の輝度値を有する画素を白点画素として抽出する。ここで、白点判定閾値Yは、白点と判定する画素の輝度値に対する閾値である。
【0019】
上記白点判定処理により取得画像における白点画素を抽出すると、CPU51は、白点画素からなる白領域を抽出する白領域抽出処理を行う(ステップS24)。この白領域抽出処理では、取得画像において隣接する白点画素からなる集合を白領域として抽出する。すなわち、CPU51は、各白点画素に対して隣接する白点画素をカウントし、取得画像上の隣接する白点画素からなる集合を白領域として抽出するものである。このような白点抽出処理により基準背景画像の白領域としての基準白領域Wを抽出すると、CPU51は、上記基準白領域Wの輝度を判定する(ステップS25)。上記基準白領域Wの輝度は、例えば、上記基準白領域Wにおける各画素の輝度値の平均値として算出される。上記基準白領域Wの輝度を判定すると、CPU51は、上記基準白領域Wの位置と上記基準白領域Wの輝度を示す情報をメモリ52に記憶するものとする(ステップS26)。上記のような白領域抽出処理により背景に存在する白色の領域(基準白領域)Wがメモリ52に記憶される。
【0020】
次に、上記基準黒領域B及び上記基準白領域Wの輝度に基づいて補正を行う場合の顔照合処理について説明する。
図6は、上記基準黒領域及び上記基準白領域の輝度に基づいて取得画像を補正する場合の顔照合処理を説明するためのフローチャートである。まず、顔照合処理を開始すると、CPU51は、上記画像入力部54により上記カメラ21にて撮影した画像を取得する(ステップS31)。上記カメラ21から画像を取得すると、CPU51は、取得画像から顔の領域を検出する顔検出処理を行う(ステップS32)。この顔領域検出処理により顔領域を検出すると(ステップS32、YES)、CPU51は、上記基準黒領域Bの位置、上記基準黒領域Bの輝度、上記基準白領域Wの位置、及び上記基準白領域Wの輝度を読み出す(ステップS33)。これらの情報を読み出すと、CPU51は、上記基準黒領域Bに対応する取得画像における黒領域の輝度を判定する処理を行う(ステップS34)。この処理では、まず、上記基準黒領域Bに対応する領域について黒領域抽出処理を行って、抽出された黒領域内の輝度を判定する。
【0021】
すなわち、CPU51は、上記基準黒領域Bに対応する取得画像における領域を判定し、その領域内について黒領域抽出処理を行う。これにより、基準とする背景画像における上記基準黒領域Bと対応する位置に人物などが重なって上記基準黒領域Bと取得画像から抽出される黒領域とが完全に一致しない場合であっても、基準黒領域Bに対応する領域内における取得画像の黒領域のみを抽出することができる。このような黒領域抽出処理により黒領域を抽出すると、CPU51は、取得画像から抽出した黒領域における輝度を判定する処理を行う。この処理では、例えば、取得画像から抽出した黒領域における各画素の輝度値の平均値を算出する。
【0022】
取得画像における黒領域の輝度を判定すると、CPU51は、上記基準黒領域Bの輝度と取得画像における黒領域の輝度との輝度差を判定する(ステップS35)。この判定により基準黒領域Bの輝度と取得画像における黒領域の輝度との輝度差を判定すると、CPU51は、判定した輝度差に基づいて補正量としての輝度差係数Jを決定する(ステップS36)。上記輝度差係数Jは、黒領域の輝度差に応じて変動する係数であり、黒領域の輝度差が小さければ小さいほど1に近い値となる。この輝度差係数Jを用いて取得画像を補正する場合、取得画像の各画素は、取得画像における各画素の輝度値×輝度差係数Jにより補正される。
【0023】
さらに、上記CPU51は、基準とする背景画像における基準白領域Wに対応する取得画像における白領域の輝度を判定する処理を行う(ステップS37)。この処理では、まず、上記基準白領域Wに対応する領域について白領域抽出処理を行って、取得画像から抽出された白領域の輝度を判定する。すなわち、CPU51は、上記基準白領域Wに対応する取得画像の領域を判定し、その領域内について白領域抽出処理を行う。これにより、上記基準白領域Wと対応する位置に人物などが重なって基準白領域Wと取得画像の白領域とが完全に一致しない場合であっても、基準白領域Wに対応する領域内における取得画像の白領域のみを抽出することができる。このような白領域抽出処理により白領域を抽出すると、CPU51は、取得画像から抽出した白領域における輝度を判定する処理を行う。この処理では、例えば、取得画像から抽出した白領域における各画素の輝度値の平均値を算出する。
【0024】
取得画像における白領域の輝度を判定すると、CPU51は、基準白領域Wの輝度と取得画像における白領域の輝度との輝度差を判定する(ステップS38)。この判定により基準白領域Wの輝度と取得画像における白領域の輝度との輝度差を判定すると、CPU51は、判定した白領域の輝度差に基づいて補正量としての輝度差係数Kを決定する(ステップS39)。上記輝度差係数Kは、白領域の輝度差に応じて変動する係数であり、白領域の輝度差が小さければ小さいほど1に近い値となる。この輝度差係数Kを用いて取得画像を補正する場合、取得画像の各画素は、取得画像における各画素の輝度値×輝度差係数Kにより補正される。
【0025】
上記の処理により輝度差係数J及び輝度差係数Kを決定すると、CPU51は、輝度差係数J及びKに基づいて取得画像を補正する補正処理を行う(ステップS40)。取得画像の補正処理は、例えば、取得画像の各画素の輝度値に輝度係数J及びKの平均値を乗算することにより行われる。上記補正処理により取得画像を補正すると、CPU51は、補正した取得画像に対して顔の特徴量検出処理を行う(ステップS41)。
【0026】
補正した取得画像から顔の特徴量を検出すると、CPU51は、取得画像から検出した顔の特徴量と上記辞書60aに登録されている顔の特徴量との照合度を算出し(ステップS42)、算出した照合度が所定の照合閾値以上であるか否かを判定する(ステップS43)。この判定により算出した照合度が所定の照合閾値以上である場合には照合が成功したものとし、照合度が所定の照合閾値以下である場合には照合が失敗したものとする。
【0027】
例えば、照合が成功した場合(ステップS43、YES)、CPU51は、上記表示部22に照合可である旨を案内表示するとともに、上記ドア制御部59により自動ドア31を開放したり、電気錠33を開錠したりすることにより当該人物の通行を許可する(ステップS44)。また、照合が失敗した場合(ステップS43、NO)、CPU51は、上記表示部22に照合が不可である旨を案内表示し、自動ドア31を閉鎖したままとしたり、電気錠33を施錠したままとしたりすることによって当該人物の通行を不可とする(ステップS45)。
【0028】
なお、上記実施の形態では、上記基準黒領域及び上記基準白領域の輝度と照合画像における黒領域及び白領域の輝度との輝度差に基づいて取得画像の補正を行うようにしたが、さらに、登録時にも、上記基準黒領域及び上記基準白領域の輝度と登録画像(取得画像)における黒領域及び白領域の輝度との輝度差を判断して登録画像を補正するようにしても良い。これによれば、登録時であっても照合時であっても上記カメラ21にて撮影された画像の輝度が常に基準の画像に基づいて補正する。従って、常に取得画像の輝度が一定になるよう取得画像を補正でき、一定の照合精度を維持できる。
【0029】
上記のように、基準とする背景画像の輝度(黒領域の輝度及び白領域の輝度)を記憶しておき、照合時には基準とする背景画像の輝度と照合画像の輝度との輝度差に基づいて照合画像の輝度を補正して顔照合を行うようにしたものである。これにより、撮影位置における明るさが変動しても、撮影した画像の輝度を一定に保持することが可能となり、顔照合の性能が維持できる。
【0030】
次に、上記辞書60aに登録された登録画像の輝度に基づいて照合画像の輝度を補正する場合の動作について説明する。
まず、上記辞書60aへの顔画像の登録処理について説明する。
図7は、顔画像の登録処理を説明するためのフローチャートである。
まず、本顔照合システムの管理者は、システムを立ち上げる操作を行う。本顔照合システムが立ち上がると、システム管理者は、操作部23を操作して管理者メニューを起動させる。管理者メニューが起動すると、システム管理者(又は被登録者自身)は、操作部23にて新規登録又は登録更新を選択し(ステップS51)、被登録者のID情報及びパスワードを入力する(ステップS52)。このとき、被登録者は、上記カメラ21にて顔が撮影されるように、ユーザインターフェースユニット11の前に立つ。
【0031】
すると、上記カメラ21は、被認証者の少なくとも顔を含む画像を撮影し(ステップS53)、撮影した画像を制御ユニット12へ供給する。上記制御ユニット12のCPU51は、上記カメラ21が撮影した画像を上記画像入力部54により取り込み、取り込んだ画像(取得画像)を上記表示部22に表示するとともに、上記取得画像から顔画像を検出する顔検出処理を行う(ステップS54)。この顔検出処理では、顔の特徴点としての目、鼻孔、唇の端点などを検出することにより顔領域を検出する。上記顔検出処理により顔の画像が検出されると、上記表示部22の表示画面には、例えば、上記カメラ21が撮影している画像とともに、顔画像として検出された領域を示す情報が表示される。
【0032】
このような表示画面にて撮影された顔画像を確認しつつ、上記システム管理者は、上記操作部23にて登録実行を指示する。顔画像の登録実行が指示されると(ステップS55、YES)、制御ユニット12のCPU51は、取得画像を登録すべき画像(登録画像)として確定し、上記顔検出処理により検出した顔画像における顔の特徴量を検出する顔特徴量検出処理を行う(ステップS56)。この顔特徴量検出処理において、顔の特徴量は、目、鼻孔、唇の端点などの特徴点における相対的な位置関係などに基づいて検出される。
被登録者の顔の特徴量を検出すると、CPU51は、上記登録画像の輝度を検出する輝度検出処理を行う。この輝度検出処理は、当該登録画像における黒領域Bn及び白領域Wnを抽出し、抽出した黒領域Bn及び白領域Wnにおける各画素の輝度値に基づいて当該登録画像の輝度を検出するものである。
【0033】
すなわち、上記輝度検出処理として、CPU51は、まず、背景における黒領域を抽出する黒領域抽出処理を行う(ステップS57)。この黒領域抽出処理では、登録画像における背景領域を検出し、検出した背景領域から黒領域を抽出するものである。当該登録画像における背景領域は、基準となる背景画像と登録画像との差異や顔検出処理により検出した顔領域に基づいて検出される。当該登録画像における背景領域を検出すると、CPU51は、検出した背景領域に対して上記黒領域抽出処理を行うことにより黒領域Bnを抽出する。また、当該登録画像における黒領域Bnは、上記基準黒領域Bに基づいて検出するようにしても良い。この場合、CPU51は、当該登録画像において、予め記憶されている上記基準黒領域Bに対応する領域に対して黒領域抽出処理を行うようにする。これによれば、背景領域を検出しなくとも当該登録画像における黒領域を確実に抽出することができ、例えば、上記基準黒領域の一部に人物などが重なっている場合であっても当該登録画像に現れている黒領域を確実に抽出できる。
上記のような黒領域抽出処理により取得画像から黒領域Bnを抽出すると、CPU51は、抽出した黒領域Bn内における各画素の輝度値を当該登録画像における黒領域の輝度と判断する(ステップS58)。当該登録画像における黒領域の輝度は、例えば、黒領域Bn内における各画素の輝度値の平均値として判断されるようになっている。
【0034】
上記黒領域抽出処理が終了すると、CPU51は、上記黒領域抽出処理と同様に、当該登録画像における白領域Wnを抽出する白領域抽出処理を行う(ステップS59)。この白領域抽出処理も、上記黒領域抽出処理と同様に、取得画像の背景領域あるいは予め記憶されている上記基準白領域Wについて白領域抽出処理を行うことにより背景における白領域Wnを検出するものである。
このような白領域抽出処理により取得画像から白領域Wnを抽出すると、CPU51は、抽出した白領域Wn内における各画素の輝度値を当該登録画像における白領域の輝度と判断する(ステップS60)。当該登録画像における白領域の輝度は、例えば、白領域Wn内における各画素の輝度値の平均値により判断されるようになっている。
【0035】
上記ステップS57〜S60の輝度検出処理が終了すると、CPU51は、登録画像、顔の特徴量、黒領域の位置、白領域の位置、黒領域の輝度及び白領域の輝度などを辞書60aに登録する辞書登録処理を行う(ステップS61)。この辞書登録処理により上記辞書60aには、上記操作部23にて入力されたID番号およびパスワードに対応して、登録画像、登録画像から検出した顔の特徴量、登録画像における黒領域の位置、登録画像における黒領域の輝度データ、登録画像における白領域の位置、及び登録画像における白領域の輝度データなどが登録される。
なお、上記辞書60aの更新処理は、上記操作部23でシステム管理者が入力した更新対象者のID番号およびパスワードに対応する、登録画像、登録画像から検出した顔の特徴量、登録画像における黒領域の位置、登録画像における黒領域の輝度データ、登録画像における白領域の位置、及び登録画像における白領域の輝度データなどを更新することにより実現される。
【0036】
次に、登録画像の輝度に基づいて補正を行う場合の顔照合処理について説明する。
図8は、登録画像の輝度に基づいて補正を行う場合の顔照合処理を説明するためのフローチャートである。まず、顔照合処理を開始すると、CPU51は、上記画像入力部54により上記カメラ21にて撮影した画像を取得する(ステップS71)。上記カメラ21から画像を取得すると、CPU51は、取得画像から顔の領域を検出する顔検出処理を行う(ステップS72)。
【0037】
この顔領域検出処理により顔領域を検出すると(ステップS72、YES)、CPU51は、辞書60aから照合対象とする登録画像における黒領域の位置、黒領域の輝度データ、白領域の位置、及び白領域の輝度データを読み出す(ステップS73)。これらの情報を読み出すと、CPU51は、当該登録画像の黒領域に対応する取得画像における黒領域の輝度を判定する処理を行う(ステップS74)。この処理では、まず、登録画像の黒領域に対応する領域について黒領域抽出処理を行って、抽出された黒領域内の輝度を判定する。すなわち、CPU51は、登録画像の黒領域に対応する取得画像の領域を判定し、その領域内について黒領域抽出処理を行う。これにより、登録画像の黒領域と対応する位置に人物などが重なって登録画像の黒領域と取得画像の黒領域とが完全に一致しない場合であっても、登録画像の黒領域と対応する領域内における取得画像の黒領域のみを抽出することができる。このような黒領域抽出処理により黒領域を抽出すると、CPU51は、抽出した黒領域における輝度を判定する処理を行う。この処理では、例えば、取得画像から抽出した黒領域における各画素の輝度値の平均値が算出される。
【0038】
取得画像における黒領域の輝度を判定すると、CPU51は、登録画像における黒領域の輝度と取得画像における黒領域の輝度との輝度差を判定する(ステップS75)。この判定により登録画像における黒領域の輝度と取得画像における黒領域の輝度との輝度差を判定すると、CPU51は、判定した輝度差に基づいて補正量としての輝度差係数Jを決定する(ステップS76)。上記輝度差係数Jは、黒領域の輝度差に応じて変動する係数であり、黒領域の輝度差が小さければ小さいほど1に近い値となる。この輝度差係数Jを用いて取得画像を補正する場合、取得画像の各画素は、取得画像における輝度値×輝度差係数Jにより補正される。
【0039】
さらに、上記CPU51は、当該登録画像の白領域に対応する取得画像における白領域の輝度を判定する処理を行う(ステップS77)。この処理では、まず、登録画像の白領域に対応する領域について白領域抽出処理を行って、抽出された取得画像の白領域内における輝度を判定する。すなわち、CPU51は、登録画像の白領域に対応する取得画像の領域を判定し、その領域内について白領域抽出処理を行う。これにより、登録画像の白領域と対応する位置に人物などが重なって登録画像の白領域と取得画像の白領域とが完全に一致しない場合であっても、登録画像の白領域と対応する領域内における取得画像の白領域のみを抽出することができる。このような白領域抽出処理により白領域を抽出すると、CPU51は、抽出した白領域における輝度を判定する処理を行う。この処理では、例えば、取得画像から抽出した白領域における各画素の輝度値の平均値が算出される。
【0040】
取得画像における白領域の輝度を判定すると、CPU51は、登録画像における白領域の輝度と取得画像における白領域の輝度との輝度差を判定する(ステップS78)。この判定により登録画像における白領域の輝度と取得画像における輝度との輝度差を判定すると、CPU51は、判定した白領域の輝度差に基づいて補正量としての輝度差係数Kを決定する(ステップS79)。上記輝度差係数Kは、白領域の輝度差に応じて変動する係数であり、白領域の輝度差が小さければ小さいほど1に近い値となる。この輝度差係数Kを用いて取得画像を補正する場合、取得画像の各画素は、取得画像における輝度値×輝度差係数Kにより補正される。
【0041】
上記の処理により輝度差係数J及び輝度差係数Kを決定すると、CPU51は、輝度差係数J及びKに基づいて取得画像を補正する補正処理を行う(ステップS80)。取得画像の補正処理は、例えば、取得画像の各画素の輝度値に輝度係数J及びKの平均値を乗算することにより行われる。上記補正処理により取得画像を補正すると、CPU51は、補正した取得画像に対して顔の特徴量検出処理を行う(ステップS81)。
【0042】
補正した取得画像から顔の特徴量を検出すると、CPU51は、取得画像から検出した顔の特徴量と上記辞書60aに登録されている顔の特徴量との照合度を算出し(ステップS82)、算出した照合度が所定の照合閾値以上であるか否かを判定する(ステップS83)。この判定により算出した照合度が所定の照合閾値以上である場合には照合が成功したものとし、照合度が所定の照合閾値以下である場合には照合が失敗したものとする。
【0043】
例えば、照合が成功した場合(ステップS83、YES)、CPU51は、上記表示部22に照合可である旨を案内表示するとともに、上記ドア制御部59により自動ドア31を開放したり、電気錠33を開錠したりすることにより当該人物の通行を許可する(ステップS84)。また、照合が失敗した場合(ステップS83、NO)、CPU51は、上記表示部22に照合が不可である旨を案内表示し、自動ドア31を閉鎖したままとしたり、電気錠33を施錠したままとしたりすることによって当該人物の通行を不可とする(ステップS85)。
【0044】
上記のように、登録時には登録画像の輝度を記憶しておき、照合時には上記登録画像の輝度と照合画像の輝度との輝度差に基づいて照合画像の輝度を登録画像に近い状態に補正して、登録画像の顔と照合画像の顔とを照合することにより顔照合を行うようにしたものである。これにより、撮影位置における明るさが変動しても、登録時に撮影した画像の輝度と照合時に撮影した画像の輝度とを一定に保持することが可能となり、顔照合の性能が維持できる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、顔画像の撮影位置における明るさが変化しても、安定した顔照合の性能を維持することができる顔照合装置及び顔照合方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る顔照合システムの概略構成を示す図。
【図2】顔照合システムの制御系統の構成を概略的に示す図。
【図3】カメラにより撮影される画像の例と画像上の画素の構成を示す図。
【図4】黒領域を抽出する黒領域抽出処理を説明するためのフローチャート。
【図5】白領域を抽出する白領域抽出処理を説明するためのフローチャート。
【図6】基準黒領域及び基準白領域の輝度に応じて補正を行う場合の顔照合処理を説明するためのフローチャート。
【図7】辞書登録又は辞書更新の際の処理を説明するためのフローチャート。
【図8】登録画像の輝度に応じて補正を行う場合の顔照合処理を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
21…カメラ、22…表示部、23…操作部、31…自動ドア、33…電気錠、51…CPU、52…メモリ、54…画像入力部、55…画像出力部、59…ドア制御部、60…ハードディスク、60a…辞書
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、特定領域の画像を撮影する撮影装置により少なくとも顔を含む画像(顔画像)を撮影して予め登録されている顔画像との顔照合を行う顔照合装置及び顔照合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、顔照合装置では、カメラにて撮影した画像から人物の顔画像を取得する度に顔の特徴量を抽出し、予め辞書に登録されている人物の特徴量と比較して顔照合を行う。また、顔照合を用いて通行制御を行う通行制御装置では、顔照合による予め辞書に登録されている人物との照合結果に基づいてドア制御する。
このような従来の顔照合装置では、設置環境によっては撮影位置の明るさが変化してしまうことがある。例えば、登録している顔画像を撮影した時の明るさと顔照合用に顔画像を撮影した時の明るさとが大きく異なる場合、顔照合の精度が悪くなってしまうことがあるという問題点がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−92601号公報
【特許文献2】
特開平11−161790号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、この発明は、顔画像の撮影位置における明るさの変化によって顔照合の精度が悪化してしまうという問題点を解決するもので、顔画像の撮影位置における明るさが変化しても、安定した顔照合の性能を維持することができる顔照合装置及び顔照合方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の顔照合装置は、辞書に登録されている顔画像との照合処理を行うものにおいて、特定領域の画像を撮影する撮影手段と、この撮影手段により撮影される特定領域内に存在する黒色の領域の画像に対する輝度を基準黒領域の輝度として記憶しておく記憶手段と、前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における黒領域を抽出する黒領域抽出手段と、この黒領域抽出手段により抽出した前記照合用の画像における黒領域の輝度と前記記憶手段により記憶されている前記基準黒領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正手段と、この補正手段により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合手段とを有する。
【0006】
この発明の顔照合方法は、特定領域の画像を撮影する撮影手段を有し、辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置に用いられる方法であって、前記撮影手段により撮影される特定領域内に存在する黒色の領域の画像に対する輝度を基準黒領域の輝度として記憶手段に記憶しておく記憶工程と、前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における黒領域を抽出する黒領域抽出工程と、この黒領域抽出工程により抽出した前記照合用の画像における黒領域の輝度と前記記憶手段に記憶されている前記基準黒領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正工程と、この補正工程により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合工程とを有する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る顔の画像による個人認証を行う顔照合システム(通行制御システム)を概略的に示す図である。
図1に示すように、ユーザインターフェースユニット11、制御ユニット12、および通行制御ユニット13から構成される。上記ユーザインターフェースユニット11と制御ユニット12とは、顔照合装置を構成するものである。なお、上記ユーザインターフェースユニット11と制御ユニット12は、一体的に構成されていても良い。
【0008】
上記ユーザインターフェースユニット11は、カメラ21、表示部22、操作部23、スピーカ24などを有している。上記カメラ21は、デジタルビデオカメラなどにより構成される。このカメラ21は、設置位置に応じた特定の領域(撮影範囲)の画像を撮影するものであり、顔画像による照合処理時あるいは顔画像の登録時には上記撮影範囲内に存在する少なくとも人物の顔を含む画像を撮影するようになっている。このカメラ21は、常時、画像を撮影しているようにしても良いし、上記制御ユニット12からの指示に基づいて画像の撮影を行うようにしても良い。なお、上記カメラ21は、カラーであっても、モノクロであっても良い。上記表示部22は、液晶表示装置などで構成される。この表示部22は、上記カメラ21にて撮影中の画像、案内表示、あるいは顔照合の結果などを表示するものである。上記操作部23は、テンキーなどで構成される。上記操作部23は、個人識別情報としてのID番号やパスワードなどを入力するものである。上記スピーカ24は、音声案内などの音声を出力するものである。
【0009】
また、上記制御ユニット12は、顔照合システム全体の制御を行うものである。上記制御ユニット12は、顔画像による照合処理などを行うとともに、カメラ21、表示部22、操作部23、スピーカ24、自動ドア31(または電気錠33)などの制御を行うものである。
上記通行制御ユニット13は、自動ドア31、又は、電気錠制御盤32により制御される電気錠33が設置されたドアなどから構成される。例えば、通行制御ユニット13が自動ドア31で構成される場合、上記制御ユニット12は、自動ドア31の開閉を行うドア開閉機構(図示しない)に接続される。また、上記通行制御ユニット13がドアに設置された電気錠33で構成される場合、上記制御ユニット12は、電気錠33を制御する電気錠制御盤32に接続される。
【0010】
次に、上記制御ユニット12の構成について詳細に説明する。
図2は、上記制御ユニット12の内部構成を概略的に示すブロック図である。
図2に示すように、上記制御ユニット12は、CPUボード50、CPU51、メモリ52、画像入力部54、画像出力部55、音声出力部56、操作部インターフェース部57、ドア制御部59、ハードディスク60、および電源部61などを有している。
【0011】
上記CPUボード50には、CPU51、メモリ52、画像入力部54、画像出力部55、音声出力部56、操作部インターフェース部57、及びドア制御部59などが搭載される。上記CPU51は、上記制御ユニット12全体の制御を司るものである。上記メモリ52は、制御プログラムや制御データなどが記憶されるROM、作業用のデータなどを一時的に保存するRAMあるいはシステムの設定情報などが記憶されるPROMなどにより構成される。
上記画像入力部54は、上記カメラ21にて撮影した画像を入力するインターフェースである。上記画像出力部55は、上記表示部22に表示する画像を出力するインターフェースである。上記音声出力部56は、上記スピーカ24にて発生させる音声を出力するインターフェースである。上記操作部インターフェース部57は、上記操作部23にて入力された情報を制御ユニット12内に取り込むインターフェースである。上記ドア制御部59は、通行制御ユニット13に設けられる自動ドア31あるいは電気錠33の開閉制御を行うものである。例えば、ドアに電気錠33が設置される場合、上記ドア制御部59は、電気錠33の開錠および施錠を制御する電気錠制御盤32と接続される。
上記ハードディスク60は、種々のデータが記憶される装置である。このハードディスク60には、予め登録者の顔画像或は顔の特徴量が個人識別情報やパスワードなどに対応して記憶されている辞書60aが設けられている。上記電源部61は、CPUボード50、ドア制御部59、ハードディスク60などの制御ユニット12内の各部に電源を供給するものである。
【0012】
上記のように構成される顔画像照合システムでは、例えば、以下の条件が満たされている場合に、良好な照合精度が維持されるように設計されている。
1.外光を遮断する。
2.昼夜および年間を通して、被撮影者の顔が200ルクス〜600ルクスの照度内であり、かつ、照度の変動範囲が±100ルクスとする。
3.被撮影者がカメラから約40cm離れた位置に立つ。
4.カメラの仰角30°に映る被撮影者の顔を照合する。
しかしながら、上記のような条件を守っていても、登録時の撮影位置の明るさと照合時の撮影位置の明るさと異なる場合(撮影環境が変化した場合)、良好な照合精度が得られないことがある。上記カメラ21にて撮影される撮影位置の明るさは、例えば、時間帯、季節、周辺の照明に点灯状態などによって変動する。このような場合、照合時には、顔を登録時と同じ位置で撮影したとしても登録時とは異なる明るさで顔画像が撮影され、登録されている顔画像の輝度と照合用として撮影した顔画像の輝度とが変化してしまう。このため、顔画像に対する照合精度が低下して、良好な照合結果が得られないことがある。そこで、本実施の形態では、登録されている顔画像における輝度に応じて照合時に撮影された顔画像の輝度を補正することにより、良好な照合結果が得られるような処理を行うものである。
【0013】
次に、上記カメラ21により撮影される画像について説明する。
図3(a)、(b)は、上記カメラ21から入力される画像(取得画像)における各画素を説明するための図である。
上記カメラ21が図3(a)に示すような画像を撮影しているものとする。この場合、上記カメラ21が撮影した画像は、画像入力部54により制御ユニット12に取り込まれる。上記制御ユニット12のCPU51は、図3(b)に示すように、上記画像入力部54により取り込んだ取得画像に対して各画素をX方向にX0、X1、X2、…、Xn、Y方向にY0、Y1、Y2、…、Ynとしたマトリクス状のデータ構造体で示される画像データとする。また、取得画像の輝度は、X方向(X0、X1、X2、…、Xn)とY方向(Y0、Y1、Y2、…、Yn)とのマトリクス状のデータ構造で示される各画素を輝度値に変換することにより各画素の輝度値を示すマトリクス状のデータとして生成される。
【0014】
さらに、図3(a)には、背景の一部としての黒領域B及び白領域Wが存在している。図3に示す例において、上記黒領域B及び上記白領域Wは、背景の一部として上記カメラ21にて撮影される。つまり、背景が変化していない状態において、上記黒領域B及び上記白領域Wは、上記カメラ21にて継続的に撮影される。また、上記黒領域B及び上記白領域Wは、上記カメラ21の撮影位置が固定であるため、上記カメラ21にて撮影される画像において同じ位置に存在する。つまり、上記黒領域B及び上記白領域Wの領域(位置)を図3(b)に示すような各画素の位置で示すことにより、上記カメラ21にて撮影した画像における上記黒領域B及び上記白領域Wに対応する領域(位置)が特定できるようになっている。
【0015】
次に、基準とする背景画像に基づいて取得画像を補正する処理について説明する。
まず、基準黒領域B及び基準白領域Wの抽出処理について説明する。図4は、黒領域を検出する処理を説明するためのフローチャートであり、図5は、白領域を検出する処理を説明するためのフローチャートである。ここで、黒領域及び白領域は、背景の一部として撮影される黒色の領域及び白色の領域であるとする。また、以下の説明では、上記カメラ21にて撮影した基準とする背景のみの画像(人物などが存在しない状態で撮影された画像)から黒領域(基準黒領域)Bあるいは白領域(基準白領域)Wを検出する場合について説明する。なお、人物等が存在する場合であっても、撮影した画像から背景の領域を抽出し、その背景の領域について以下に説明する処理と同様の処理を行うことにより黒領域あるいは白領域を検出することができるものとする。例えば、上記辞書60aに登録する登録用の顔画像(登録画像)を撮影した際、あるいは、上記登録画像との顔照合を行う照合用の顔画像(照合画像)を撮影した際、撮影した画像の背景の領域について、以下に説明する黒領域抽出処理あるいは白領域抽出処理を適用することにより黒領域あるいは白領域が抽出できるものである。
【0016】
まず、図4を参照しつつ基準黒領域Bの検出処理について説明する。まず、上記カメラ21にて基準とする背景のみの画像(基準背景画像)を撮影する(ステップS11)。上記カメラ21にて撮影された基準背景画像は、上記制御ユニット12の上記画像入力部54により制御ユニット12に取り込まれる。上記制御ユニット12のCPU51は、上記カメラ21にて撮影した基準背景画像(取得画像)の各画素を輝度値に変換することにより取得画像全体における各画素の輝度値を示す輝度データを生成する(ステップS12)。取得画像全体における各画素の輝度値を示す輝度データが得られると、CPU51は、取得画像の各画素の輝度値に基づいて黒点を判定する黒点判定処理を行う(ステップS13)。この黒点判定処理では、取得画像から所定の黒点判定閾値X以下の輝度値を有する画素を黒点(黒点画素)として抽出する。ここで、黒点判定閾値Xは、黒点と判定する画素の輝度値に対する閾値である。
【0017】
上記黒点判定処理により取得画像における黒点画素を抽出すると、CPU51は、黒点画素からなる黒領域を抽出する黒領域抽出処理を行う(ステップS14)。この黒領域抽出処理では、取得画像において隣接する黒点画素からなる集合を黒領域として抽出する。すなわち、CPU51は、各黒点画素に対して隣接する黒点画素をカウントし、取得画像上の隣接する黒点画素からなる集合を黒領域として抽出するものである。このような黒領域抽出処理により基準背景画像から基準黒領域Bを抽出すると、CPU51は、上記基準黒領域Bの輝度を判定する(ステップS15)。上記基準黒領域Bの輝度は、例えば、上記基準黒領域Bにおける各画素の輝度値の平均値として算出される。上記基準黒領域Bの輝度を判定すると、CPU51は、上記基準黒領域Bの位置と上記基準黒領域Bの輝度を示す情報をメモリ52に記憶するものとする(ステップS16)。上記のような黒領域抽出処理により背景に存在する黒色の領域(基準黒領域)Bがメモリ52に記憶される。
【0018】
次に、図5を参照しつつ白領域の検出処理について説明する。まず、上記カメラ21にて背景のみの画像(基準背景画像)を撮影する(ステップS21)。上記カメラ21にて撮影された基準背景画像は、上記制御ユニット12の上記画像入力部54により制御ユニット12に取り込まれる。上記制御ユニット12のCPU51は、上記カメラ21にて撮影した基準背景画像(取得画像)の各画素を輝度値に変換することにより取得画像全体における各画素の輝度値を示す輝度データを生成する(ステップS22)。取得画像全体における各画素の輝度値を示す輝度データが得られると、CPU51は、取得画像の各画素の輝度値に基づいて白点(白点画素)を判定する白点判定処理を行う(ステップS23)。この白点判定処理では、取得画像において所定の白点判定閾値Y以上の輝度値を有する画素を白点画素として抽出する。ここで、白点判定閾値Yは、白点と判定する画素の輝度値に対する閾値である。
【0019】
上記白点判定処理により取得画像における白点画素を抽出すると、CPU51は、白点画素からなる白領域を抽出する白領域抽出処理を行う(ステップS24)。この白領域抽出処理では、取得画像において隣接する白点画素からなる集合を白領域として抽出する。すなわち、CPU51は、各白点画素に対して隣接する白点画素をカウントし、取得画像上の隣接する白点画素からなる集合を白領域として抽出するものである。このような白点抽出処理により基準背景画像の白領域としての基準白領域Wを抽出すると、CPU51は、上記基準白領域Wの輝度を判定する(ステップS25)。上記基準白領域Wの輝度は、例えば、上記基準白領域Wにおける各画素の輝度値の平均値として算出される。上記基準白領域Wの輝度を判定すると、CPU51は、上記基準白領域Wの位置と上記基準白領域Wの輝度を示す情報をメモリ52に記憶するものとする(ステップS26)。上記のような白領域抽出処理により背景に存在する白色の領域(基準白領域)Wがメモリ52に記憶される。
【0020】
次に、上記基準黒領域B及び上記基準白領域Wの輝度に基づいて補正を行う場合の顔照合処理について説明する。
図6は、上記基準黒領域及び上記基準白領域の輝度に基づいて取得画像を補正する場合の顔照合処理を説明するためのフローチャートである。まず、顔照合処理を開始すると、CPU51は、上記画像入力部54により上記カメラ21にて撮影した画像を取得する(ステップS31)。上記カメラ21から画像を取得すると、CPU51は、取得画像から顔の領域を検出する顔検出処理を行う(ステップS32)。この顔領域検出処理により顔領域を検出すると(ステップS32、YES)、CPU51は、上記基準黒領域Bの位置、上記基準黒領域Bの輝度、上記基準白領域Wの位置、及び上記基準白領域Wの輝度を読み出す(ステップS33)。これらの情報を読み出すと、CPU51は、上記基準黒領域Bに対応する取得画像における黒領域の輝度を判定する処理を行う(ステップS34)。この処理では、まず、上記基準黒領域Bに対応する領域について黒領域抽出処理を行って、抽出された黒領域内の輝度を判定する。
【0021】
すなわち、CPU51は、上記基準黒領域Bに対応する取得画像における領域を判定し、その領域内について黒領域抽出処理を行う。これにより、基準とする背景画像における上記基準黒領域Bと対応する位置に人物などが重なって上記基準黒領域Bと取得画像から抽出される黒領域とが完全に一致しない場合であっても、基準黒領域Bに対応する領域内における取得画像の黒領域のみを抽出することができる。このような黒領域抽出処理により黒領域を抽出すると、CPU51は、取得画像から抽出した黒領域における輝度を判定する処理を行う。この処理では、例えば、取得画像から抽出した黒領域における各画素の輝度値の平均値を算出する。
【0022】
取得画像における黒領域の輝度を判定すると、CPU51は、上記基準黒領域Bの輝度と取得画像における黒領域の輝度との輝度差を判定する(ステップS35)。この判定により基準黒領域Bの輝度と取得画像における黒領域の輝度との輝度差を判定すると、CPU51は、判定した輝度差に基づいて補正量としての輝度差係数Jを決定する(ステップS36)。上記輝度差係数Jは、黒領域の輝度差に応じて変動する係数であり、黒領域の輝度差が小さければ小さいほど1に近い値となる。この輝度差係数Jを用いて取得画像を補正する場合、取得画像の各画素は、取得画像における各画素の輝度値×輝度差係数Jにより補正される。
【0023】
さらに、上記CPU51は、基準とする背景画像における基準白領域Wに対応する取得画像における白領域の輝度を判定する処理を行う(ステップS37)。この処理では、まず、上記基準白領域Wに対応する領域について白領域抽出処理を行って、取得画像から抽出された白領域の輝度を判定する。すなわち、CPU51は、上記基準白領域Wに対応する取得画像の領域を判定し、その領域内について白領域抽出処理を行う。これにより、上記基準白領域Wと対応する位置に人物などが重なって基準白領域Wと取得画像の白領域とが完全に一致しない場合であっても、基準白領域Wに対応する領域内における取得画像の白領域のみを抽出することができる。このような白領域抽出処理により白領域を抽出すると、CPU51は、取得画像から抽出した白領域における輝度を判定する処理を行う。この処理では、例えば、取得画像から抽出した白領域における各画素の輝度値の平均値を算出する。
【0024】
取得画像における白領域の輝度を判定すると、CPU51は、基準白領域Wの輝度と取得画像における白領域の輝度との輝度差を判定する(ステップS38)。この判定により基準白領域Wの輝度と取得画像における白領域の輝度との輝度差を判定すると、CPU51は、判定した白領域の輝度差に基づいて補正量としての輝度差係数Kを決定する(ステップS39)。上記輝度差係数Kは、白領域の輝度差に応じて変動する係数であり、白領域の輝度差が小さければ小さいほど1に近い値となる。この輝度差係数Kを用いて取得画像を補正する場合、取得画像の各画素は、取得画像における各画素の輝度値×輝度差係数Kにより補正される。
【0025】
上記の処理により輝度差係数J及び輝度差係数Kを決定すると、CPU51は、輝度差係数J及びKに基づいて取得画像を補正する補正処理を行う(ステップS40)。取得画像の補正処理は、例えば、取得画像の各画素の輝度値に輝度係数J及びKの平均値を乗算することにより行われる。上記補正処理により取得画像を補正すると、CPU51は、補正した取得画像に対して顔の特徴量検出処理を行う(ステップS41)。
【0026】
補正した取得画像から顔の特徴量を検出すると、CPU51は、取得画像から検出した顔の特徴量と上記辞書60aに登録されている顔の特徴量との照合度を算出し(ステップS42)、算出した照合度が所定の照合閾値以上であるか否かを判定する(ステップS43)。この判定により算出した照合度が所定の照合閾値以上である場合には照合が成功したものとし、照合度が所定の照合閾値以下である場合には照合が失敗したものとする。
【0027】
例えば、照合が成功した場合(ステップS43、YES)、CPU51は、上記表示部22に照合可である旨を案内表示するとともに、上記ドア制御部59により自動ドア31を開放したり、電気錠33を開錠したりすることにより当該人物の通行を許可する(ステップS44)。また、照合が失敗した場合(ステップS43、NO)、CPU51は、上記表示部22に照合が不可である旨を案内表示し、自動ドア31を閉鎖したままとしたり、電気錠33を施錠したままとしたりすることによって当該人物の通行を不可とする(ステップS45)。
【0028】
なお、上記実施の形態では、上記基準黒領域及び上記基準白領域の輝度と照合画像における黒領域及び白領域の輝度との輝度差に基づいて取得画像の補正を行うようにしたが、さらに、登録時にも、上記基準黒領域及び上記基準白領域の輝度と登録画像(取得画像)における黒領域及び白領域の輝度との輝度差を判断して登録画像を補正するようにしても良い。これによれば、登録時であっても照合時であっても上記カメラ21にて撮影された画像の輝度が常に基準の画像に基づいて補正する。従って、常に取得画像の輝度が一定になるよう取得画像を補正でき、一定の照合精度を維持できる。
【0029】
上記のように、基準とする背景画像の輝度(黒領域の輝度及び白領域の輝度)を記憶しておき、照合時には基準とする背景画像の輝度と照合画像の輝度との輝度差に基づいて照合画像の輝度を補正して顔照合を行うようにしたものである。これにより、撮影位置における明るさが変動しても、撮影した画像の輝度を一定に保持することが可能となり、顔照合の性能が維持できる。
【0030】
次に、上記辞書60aに登録された登録画像の輝度に基づいて照合画像の輝度を補正する場合の動作について説明する。
まず、上記辞書60aへの顔画像の登録処理について説明する。
図7は、顔画像の登録処理を説明するためのフローチャートである。
まず、本顔照合システムの管理者は、システムを立ち上げる操作を行う。本顔照合システムが立ち上がると、システム管理者は、操作部23を操作して管理者メニューを起動させる。管理者メニューが起動すると、システム管理者(又は被登録者自身)は、操作部23にて新規登録又は登録更新を選択し(ステップS51)、被登録者のID情報及びパスワードを入力する(ステップS52)。このとき、被登録者は、上記カメラ21にて顔が撮影されるように、ユーザインターフェースユニット11の前に立つ。
【0031】
すると、上記カメラ21は、被認証者の少なくとも顔を含む画像を撮影し(ステップS53)、撮影した画像を制御ユニット12へ供給する。上記制御ユニット12のCPU51は、上記カメラ21が撮影した画像を上記画像入力部54により取り込み、取り込んだ画像(取得画像)を上記表示部22に表示するとともに、上記取得画像から顔画像を検出する顔検出処理を行う(ステップS54)。この顔検出処理では、顔の特徴点としての目、鼻孔、唇の端点などを検出することにより顔領域を検出する。上記顔検出処理により顔の画像が検出されると、上記表示部22の表示画面には、例えば、上記カメラ21が撮影している画像とともに、顔画像として検出された領域を示す情報が表示される。
【0032】
このような表示画面にて撮影された顔画像を確認しつつ、上記システム管理者は、上記操作部23にて登録実行を指示する。顔画像の登録実行が指示されると(ステップS55、YES)、制御ユニット12のCPU51は、取得画像を登録すべき画像(登録画像)として確定し、上記顔検出処理により検出した顔画像における顔の特徴量を検出する顔特徴量検出処理を行う(ステップS56)。この顔特徴量検出処理において、顔の特徴量は、目、鼻孔、唇の端点などの特徴点における相対的な位置関係などに基づいて検出される。
被登録者の顔の特徴量を検出すると、CPU51は、上記登録画像の輝度を検出する輝度検出処理を行う。この輝度検出処理は、当該登録画像における黒領域Bn及び白領域Wnを抽出し、抽出した黒領域Bn及び白領域Wnにおける各画素の輝度値に基づいて当該登録画像の輝度を検出するものである。
【0033】
すなわち、上記輝度検出処理として、CPU51は、まず、背景における黒領域を抽出する黒領域抽出処理を行う(ステップS57)。この黒領域抽出処理では、登録画像における背景領域を検出し、検出した背景領域から黒領域を抽出するものである。当該登録画像における背景領域は、基準となる背景画像と登録画像との差異や顔検出処理により検出した顔領域に基づいて検出される。当該登録画像における背景領域を検出すると、CPU51は、検出した背景領域に対して上記黒領域抽出処理を行うことにより黒領域Bnを抽出する。また、当該登録画像における黒領域Bnは、上記基準黒領域Bに基づいて検出するようにしても良い。この場合、CPU51は、当該登録画像において、予め記憶されている上記基準黒領域Bに対応する領域に対して黒領域抽出処理を行うようにする。これによれば、背景領域を検出しなくとも当該登録画像における黒領域を確実に抽出することができ、例えば、上記基準黒領域の一部に人物などが重なっている場合であっても当該登録画像に現れている黒領域を確実に抽出できる。
上記のような黒領域抽出処理により取得画像から黒領域Bnを抽出すると、CPU51は、抽出した黒領域Bn内における各画素の輝度値を当該登録画像における黒領域の輝度と判断する(ステップS58)。当該登録画像における黒領域の輝度は、例えば、黒領域Bn内における各画素の輝度値の平均値として判断されるようになっている。
【0034】
上記黒領域抽出処理が終了すると、CPU51は、上記黒領域抽出処理と同様に、当該登録画像における白領域Wnを抽出する白領域抽出処理を行う(ステップS59)。この白領域抽出処理も、上記黒領域抽出処理と同様に、取得画像の背景領域あるいは予め記憶されている上記基準白領域Wについて白領域抽出処理を行うことにより背景における白領域Wnを検出するものである。
このような白領域抽出処理により取得画像から白領域Wnを抽出すると、CPU51は、抽出した白領域Wn内における各画素の輝度値を当該登録画像における白領域の輝度と判断する(ステップS60)。当該登録画像における白領域の輝度は、例えば、白領域Wn内における各画素の輝度値の平均値により判断されるようになっている。
【0035】
上記ステップS57〜S60の輝度検出処理が終了すると、CPU51は、登録画像、顔の特徴量、黒領域の位置、白領域の位置、黒領域の輝度及び白領域の輝度などを辞書60aに登録する辞書登録処理を行う(ステップS61)。この辞書登録処理により上記辞書60aには、上記操作部23にて入力されたID番号およびパスワードに対応して、登録画像、登録画像から検出した顔の特徴量、登録画像における黒領域の位置、登録画像における黒領域の輝度データ、登録画像における白領域の位置、及び登録画像における白領域の輝度データなどが登録される。
なお、上記辞書60aの更新処理は、上記操作部23でシステム管理者が入力した更新対象者のID番号およびパスワードに対応する、登録画像、登録画像から検出した顔の特徴量、登録画像における黒領域の位置、登録画像における黒領域の輝度データ、登録画像における白領域の位置、及び登録画像における白領域の輝度データなどを更新することにより実現される。
【0036】
次に、登録画像の輝度に基づいて補正を行う場合の顔照合処理について説明する。
図8は、登録画像の輝度に基づいて補正を行う場合の顔照合処理を説明するためのフローチャートである。まず、顔照合処理を開始すると、CPU51は、上記画像入力部54により上記カメラ21にて撮影した画像を取得する(ステップS71)。上記カメラ21から画像を取得すると、CPU51は、取得画像から顔の領域を検出する顔検出処理を行う(ステップS72)。
【0037】
この顔領域検出処理により顔領域を検出すると(ステップS72、YES)、CPU51は、辞書60aから照合対象とする登録画像における黒領域の位置、黒領域の輝度データ、白領域の位置、及び白領域の輝度データを読み出す(ステップS73)。これらの情報を読み出すと、CPU51は、当該登録画像の黒領域に対応する取得画像における黒領域の輝度を判定する処理を行う(ステップS74)。この処理では、まず、登録画像の黒領域に対応する領域について黒領域抽出処理を行って、抽出された黒領域内の輝度を判定する。すなわち、CPU51は、登録画像の黒領域に対応する取得画像の領域を判定し、その領域内について黒領域抽出処理を行う。これにより、登録画像の黒領域と対応する位置に人物などが重なって登録画像の黒領域と取得画像の黒領域とが完全に一致しない場合であっても、登録画像の黒領域と対応する領域内における取得画像の黒領域のみを抽出することができる。このような黒領域抽出処理により黒領域を抽出すると、CPU51は、抽出した黒領域における輝度を判定する処理を行う。この処理では、例えば、取得画像から抽出した黒領域における各画素の輝度値の平均値が算出される。
【0038】
取得画像における黒領域の輝度を判定すると、CPU51は、登録画像における黒領域の輝度と取得画像における黒領域の輝度との輝度差を判定する(ステップS75)。この判定により登録画像における黒領域の輝度と取得画像における黒領域の輝度との輝度差を判定すると、CPU51は、判定した輝度差に基づいて補正量としての輝度差係数Jを決定する(ステップS76)。上記輝度差係数Jは、黒領域の輝度差に応じて変動する係数であり、黒領域の輝度差が小さければ小さいほど1に近い値となる。この輝度差係数Jを用いて取得画像を補正する場合、取得画像の各画素は、取得画像における輝度値×輝度差係数Jにより補正される。
【0039】
さらに、上記CPU51は、当該登録画像の白領域に対応する取得画像における白領域の輝度を判定する処理を行う(ステップS77)。この処理では、まず、登録画像の白領域に対応する領域について白領域抽出処理を行って、抽出された取得画像の白領域内における輝度を判定する。すなわち、CPU51は、登録画像の白領域に対応する取得画像の領域を判定し、その領域内について白領域抽出処理を行う。これにより、登録画像の白領域と対応する位置に人物などが重なって登録画像の白領域と取得画像の白領域とが完全に一致しない場合であっても、登録画像の白領域と対応する領域内における取得画像の白領域のみを抽出することができる。このような白領域抽出処理により白領域を抽出すると、CPU51は、抽出した白領域における輝度を判定する処理を行う。この処理では、例えば、取得画像から抽出した白領域における各画素の輝度値の平均値が算出される。
【0040】
取得画像における白領域の輝度を判定すると、CPU51は、登録画像における白領域の輝度と取得画像における白領域の輝度との輝度差を判定する(ステップS78)。この判定により登録画像における白領域の輝度と取得画像における輝度との輝度差を判定すると、CPU51は、判定した白領域の輝度差に基づいて補正量としての輝度差係数Kを決定する(ステップS79)。上記輝度差係数Kは、白領域の輝度差に応じて変動する係数であり、白領域の輝度差が小さければ小さいほど1に近い値となる。この輝度差係数Kを用いて取得画像を補正する場合、取得画像の各画素は、取得画像における輝度値×輝度差係数Kにより補正される。
【0041】
上記の処理により輝度差係数J及び輝度差係数Kを決定すると、CPU51は、輝度差係数J及びKに基づいて取得画像を補正する補正処理を行う(ステップS80)。取得画像の補正処理は、例えば、取得画像の各画素の輝度値に輝度係数J及びKの平均値を乗算することにより行われる。上記補正処理により取得画像を補正すると、CPU51は、補正した取得画像に対して顔の特徴量検出処理を行う(ステップS81)。
【0042】
補正した取得画像から顔の特徴量を検出すると、CPU51は、取得画像から検出した顔の特徴量と上記辞書60aに登録されている顔の特徴量との照合度を算出し(ステップS82)、算出した照合度が所定の照合閾値以上であるか否かを判定する(ステップS83)。この判定により算出した照合度が所定の照合閾値以上である場合には照合が成功したものとし、照合度が所定の照合閾値以下である場合には照合が失敗したものとする。
【0043】
例えば、照合が成功した場合(ステップS83、YES)、CPU51は、上記表示部22に照合可である旨を案内表示するとともに、上記ドア制御部59により自動ドア31を開放したり、電気錠33を開錠したりすることにより当該人物の通行を許可する(ステップS84)。また、照合が失敗した場合(ステップS83、NO)、CPU51は、上記表示部22に照合が不可である旨を案内表示し、自動ドア31を閉鎖したままとしたり、電気錠33を施錠したままとしたりすることによって当該人物の通行を不可とする(ステップS85)。
【0044】
上記のように、登録時には登録画像の輝度を記憶しておき、照合時には上記登録画像の輝度と照合画像の輝度との輝度差に基づいて照合画像の輝度を登録画像に近い状態に補正して、登録画像の顔と照合画像の顔とを照合することにより顔照合を行うようにしたものである。これにより、撮影位置における明るさが変動しても、登録時に撮影した画像の輝度と照合時に撮影した画像の輝度とを一定に保持することが可能となり、顔照合の性能が維持できる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、顔画像の撮影位置における明るさが変化しても、安定した顔照合の性能を維持することができる顔照合装置及び顔照合方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る顔照合システムの概略構成を示す図。
【図2】顔照合システムの制御系統の構成を概略的に示す図。
【図3】カメラにより撮影される画像の例と画像上の画素の構成を示す図。
【図4】黒領域を抽出する黒領域抽出処理を説明するためのフローチャート。
【図5】白領域を抽出する白領域抽出処理を説明するためのフローチャート。
【図6】基準黒領域及び基準白領域の輝度に応じて補正を行う場合の顔照合処理を説明するためのフローチャート。
【図7】辞書登録又は辞書更新の際の処理を説明するためのフローチャート。
【図8】登録画像の輝度に応じて補正を行う場合の顔照合処理を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
21…カメラ、22…表示部、23…操作部、31…自動ドア、33…電気錠、51…CPU、52…メモリ、54…画像入力部、55…画像出力部、59…ドア制御部、60…ハードディスク、60a…辞書
Claims (10)
- 辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置において、
特定領域の画像を撮影する撮影手段と、
この撮影手段により撮影される特定領域内に存在する黒色の領域の画像に対する輝度を基準黒領域の輝度として記憶しておく記憶手段と、
前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における黒領域を抽出する黒領域抽出手段と、
この黒領域抽出手段により抽出した前記照合用の画像における黒領域の輝度と前記記憶手段により記憶されている前記基準黒領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正手段と、
この補正手段により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合手段と、
を有することを特徴する顔照合装置。 - 辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置において、
特定領域の画像を撮影する撮影手段と、
この撮影手段により撮影される特定領域内に存在する白色の領域の画像に対する輝度を基準白領域の輝度として記憶しておく記憶手段と、
前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における白領域を抽出する白領域抽出手段と、
この白領域抽出手段により抽出した前記照合用の画像における白領域の輝度と前記記憶手段により記憶されている前記基準白領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正手段と、
この補正手段により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合手段と、
を有することを特徴する顔照合装置。 - 前記記憶手段により記憶される前記基準黒領域の輝度あるいは前記基準白領域の輝度は、前記撮影手段により撮影された基準とする背景画像における黒領域の輝度あるいは白領域の輝度であることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の顔照合装置。
- 辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置において、
特定領域の画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により前記辞書へ登録すべき少なくとも被登録者の顔を含む登録用の画像を撮影したのに基づき、前記登録用の画像の背景領域における黒領域の輝度を前記登録用の画像に対応させて前記辞書に登録する登録手段と、
前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の背景領域における黒領域を抽出する黒領域抽出手段と、
この黒領域抽出手段により抽出した前記照合用の画像における黒領域の輝度と前記登録手段により前記辞書に登録されている前記登録用の画像の背景領域における黒領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正手段と、
この補正手段により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合手段と、
を有することを特徴する顔照合装置。 - 辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置において、
特定領域の画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により前記辞書へ登録すべき少なくとも被登録者の顔を含む登録用の画像を撮影したのに基づき、前記登録用の画像の背景領域における白領域の輝度を前記登録用の画像に対応させて前記辞書に登録する登録手段と、
前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の背景領域における白領域を抽出する白領域抽出手段と、
この黒領域抽出手段により抽出した前記照合用の画像における白領域の輝度と前記登録手段により前記辞書に登録されている前記登録用の画像の背景領域における白領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正手段と、
この補正手段により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合手段と、
を有することを特徴する顔照合装置。 - 前記補正手段は、前記輝度差に応じた補正係数を判定し、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における各画素の輝度値を前記補正係数を乗算した値に変換することにより前記照合用の画像を補正することを特徴とする前記請求項1、2、3、4又は5に記載の顔照合装置。
- 特定領域の画像を撮影する撮影手段を有し、辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置に用いられる顔照合方法であって、
前記撮影手段により撮影される特定領域内に存在する黒色の領域の画像に対する輝度を基準黒領域の輝度として記憶手段に記憶しておく記憶工程と、
前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における黒領域を抽出する黒領域抽出工程と、
この黒領域抽出工程により抽出した前記照合用の画像における黒領域の輝度と前記記憶手段に記憶されている前記基準黒領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正工程と、
この補正工程により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合工程と、
を有することを特徴する顔照合方法。 - 特定領域の画像を撮影する撮影手段を有し、辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置に用いられる顔照合方法であって、
前記撮影手段により撮影される特定領域内に存在する白色の領域の画像に対する輝度を基準白領域の輝度として記憶手段に記憶しておく記憶工程と、
前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像における白領域を抽出する白領域抽出工程と、
この白領域抽出工程により抽出した前記照合用の画像における白領域の輝度と前記記憶手段に記憶されている前記基準白領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正工程と、
この補正工程により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合工程と、
を有することを特徴する顔照合方法。 - 特定領域の画像を撮影する撮影手段を有し、辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置に用いられる顔照合方法であって、
特定領域の画像を撮影する撮影手段により前記辞書へ登録すべき少なくとも被登録者の顔を含む登録用の画像を撮影したのに基づき、前記登録用の画像の背景領域における黒領域の輝度を前記登録用の画像に対応させて前記辞書に登録する登録工程と、
前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の背景領域における黒領域を抽出する黒領域抽出工程と、
この黒領域抽出工程により抽出した前記照合用の画像における黒領域の輝度と前記登録工程により前記辞書に登録されている前記登録用の画像の背景領域における黒領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正工程と、
この補正工程により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合工程と、
を有することを特徴する顔照合方法。 - 特定領域の画像を撮影する撮影手段を有し、辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う顔照合装置に用いられる顔照合方法であって、
特定領域の画像を撮影する撮影手段により前記辞書へ登録すべき少なくとも被登録者の顔を含む登録用の画像を撮影したのに基づき、前記登録用の画像の背景領域における白領域の輝度を前記登録用の画像に対応させて前記辞書に登録する登録工程と、
前記撮影手段により少なくとも人物の顔を含む照合用の画像を撮影したのに基づき、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の背景領域における白領域を抽出する白領域抽出工程と、
この白領域抽出工程により抽出した前記照合用の画像における白領域の輝度と前記登録工程により前記辞書に登録されている前記登録用の画像の背景領域における白領域の輝度との輝度差に基づいて、前記撮影手段で撮影した前記照合用の画像の輝度を補正する補正工程と、
この補正工程により補正した照合用の画像における顔画像と前記辞書に登録されている顔画像との照合処理を行う照合工程と、
を有することを特徴する顔照合方法。
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