JP2004152048A - 車両ナンバー読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理を比較的簡単にして処理の負担及び処理時間を短縮し、しかも、分類番号の文字認識精度を高める。
【解決手段】カメラ1により撮像された車両のナンバープレートの像を含む像の画像信号が、A/D変換後に画像メモリ3に格納される。処理部4は、前記画像から分類番号に対応する分類番号領域を取得し、前記画像のうちの前記分類番号領域の画像又はこれに対して前処理を行った画像に基づいて、分類番号の文字に対応する値を持つ画素の連結領域を得る。さらに、処理部4は、この連結領域のうちの前記分類番号の文字に対応する候補となる連結領域の縦方向の射影の連続範囲の数に相当する数に応じて、前記分類番号の個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得る。そして、処理部は、各1文字領域について、前記分類番号領域の画像に基づいて文字認識を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】カメラ1により撮像された車両のナンバープレートの像を含む像の画像信号が、A/D変換後に画像メモリ3に格納される。処理部4は、前記画像から分類番号に対応する分類番号領域を取得し、前記画像のうちの前記分類番号領域の画像又はこれに対して前処理を行った画像に基づいて、分類番号の文字に対応する値を持つ画素の連結領域を得る。さらに、処理部4は、この連結領域のうちの前記分類番号の文字に対応する候補となる連結領域の縦方向の射影の連続範囲の数に相当する数に応じて、前記分類番号の個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得る。そして、処理部は、各1文字領域について、前記分類番号領域の画像に基づいて文字認識を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のナンバープレートの像を含む撮像された画像を処理して車両ナンバーを読み取る車両ナンバー読み取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のナンバープレートの分類番号(車種コードと呼ぶ場合もある)は、従来は2桁であったが、数年前から3桁になっている。
【0003】
そこで、2桁の分類番号及び3桁の分類番号の両方を良好に認識することができる車両ナンバー読み取り装置として、下記の特許文献1に開示されたナンバープレート認識装置が提供されている。
【0004】
特許文献1に開示されたナンバープレート認識装置では、分類番号に対応する領域の画像について垂直方向の濃度投影分布を求め、該濃度投影分布を解析することにより分類番号の桁数が2桁であるか3桁であるかの桁数判定を行っている。そして、この桁数判定の手法として、(1)前記垂直方向濃度投影分布において車種コードを示す領域の幅が所定閾値より大きいか否かによって、分類番号の桁数を判定する手法、(2)前記垂直方向濃度投影分布を入力とするニューラルネットワークを用いて分類番号の桁数を判定する手法、及び(3)前記垂直方向濃度投影分布について所定閾値より濃度値が大きい山の数をカウントし、この山の数を分類番号の桁数とする手法、が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−251016号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されたナンバープレート認識装置では、比較的簡単な処理で分類番号の文字認識精度を高めることは、困難であった。すなわち、前記桁数判定の手法として前記(1),(3)の手法を採用した場合には、処理は簡単になるものの、分類番号の桁数の判定を精度良く行うことができず、ひいては分類番号の文字認識精度を高めることができなかった。また、前記(2)の手法を採用した場合には、分類番号の桁数の判定を精度良く行うことができこれにより分類番号の文字認識精度を高めることができるものの、その処理が複雑となり、処理の負担が大きいとともに処理時間が長くなる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、分類番号が2桁及び3桁のいずれであっても、比較的簡単な処理で済み、処理の負担及び処理時間を短縮することができ、しかも、分類番号の文字認識精度を高めることができる車両ナンバー読み取り装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の第1の態様による車両ナンバー読み取り装置は、車両のナンバープレートの像を含む撮像された画像を処理して車両ナンバーを読み取る車両ナンバー読み取り装置であって、前記画像から分類番号に対応する分類番号領域を得る分類番号領域取得手段と、前記画像のうちの前記分類番号領域の画像又はこれに対して第1の前処理を行った画像に基づいて、分類番号の文字に対応する値を持つ画素の連結領域を得る連結領域取得手段と、前記連結領域取得手段により得られた連結領域のうちの前記分類番号の文字に対応する候補となる連結領域の縦方向の射影の連続範囲の数に相当する数に応じて、前記分類番号の個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得る1文字領域取得手段と、前記1文字領域取得手段により得られた各1文字領域について、前記分類番号領域の画像に基づいて文字認識を行う文字認識手段と、を備えたものである。前記縦方向は、分類番号の文字の並び方向に対して略垂直な方向に対応する方向である。
【0009】
なお、前記連結領域取得手段により得られた連結領域の全てを前記候補となる連結領域としてもよいし、前記連結領域取得手段により得られた連結領域のうちから所定の絞り込み条件を満たすもののみを前記候補となる連結領域としてもよい。この絞り込み条件としては、例えば、連結領域の横方向の長さが所定値以上であること、連結領域の縦方向の長さが所定値以上であること、連結領域の外接矩形の面積が所定値以上であること、のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを挙げることができる。
【0010】
前記第1の態様では、分類番号に対応する分類番号領域の画像の垂直方向濃度投影分布から各1文字領域を得るのではなく、連結領域に着目し、分類番号の文字に対応する候補となる連結領域の縦方向の射影の連続範囲の数に相当する数に応じて、分類番号の個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得ている。したがって、前記第1の態様によれば、分類番号が2桁及び3桁のいずれであっても、比較的簡単な処理で適切に1文字領域を得ることができる。このため、処理の負担及び処理時間を短縮することができ、しかも、分類番号の文字認識精度を高めることができる。
【0011】
本発明の第2の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1の態様において、前記1文字領域取得手段は、前記数が3つである場合に、前記各連続範囲にそれぞれ対応する前記連結領域の外接矩形領域を、それぞれ1文字領域とする第1の手段を含むものである。ここで、ある連続範囲に対応する連結領域の外接矩形領域とは、当該連続範囲に対応する連結領域が1つである場合には、当該1つの連結領域に対する外接矩形領域をいい、当該連続範囲に対応する連結領域が2つ以上である場合には、当該2つ以上の連結領域の全体に対する外接矩形領域をいう。この点は、後述する本発明の他の態様についても同様である。
【0012】
前記第1の態様において、前記数が3つである場合には、分類番号が3桁でありかつ前記候補となる各連結領域において分類番号の複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合であることを意味することになる。したがって、前記第2の態様のように1文字領域取得手段が前記第1の手段を含むことにより、分類番号が3桁でありかつ前記候補となる各連結領域において分類番号の複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合に、極めて簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を大幅に短縮することができる。
【0013】
本発明の第3の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1又は第2の態様において、前記1文字領域取得手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれもが前記分類番号の2文字に対応しないときに、前記各連続範囲にそれぞれ対応する前記連結領域の外接矩形領域をそれぞれ1文字領域とする第2の手段を含むものである。
【0014】
前記第1の態様において、前記数が2つである場合には、(a)分類番号が2桁でありかつ前記候補となる各連結領域において分類番号の複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合、(b)分類番号が3桁であり、前記候補となる各連結領域のいずれか1つにおいて分類番号の2文字が連結されて2文字が含まれ、かつ、前記候補となる各連結領域の残りの1つにおいて分類番号の文字が1つしか含まれない場合、のいずれかであることを意味することになる。したがって、前記第3の態様のように1文字領域取得手段が前記第2の手段を含むことにより、前記(a)の場合、極めて簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を大幅に短縮することができる。
【0015】
本発明の第4の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、前記1文字領域取得手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれかが前記分類番号の2文字に対応するときに、前記連続範囲のうちの2文字に対応しない連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域を1文字領域とするとともに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲のうちの2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から2つの1文字領域をそれぞれ得る第3の手段を含むものである。
【0016】
この第4の態様によれば、1文字領域取得手段が前記第3の手段を含むので、前述した(b)の場合に、比較的簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を短縮することができる。
【0017】
本発明の第5の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第4の態様において、前記第3の手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれかが前記分類番号の2文字に対応するときに、前記2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の2等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ矩形領域を、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、2つの矩形領域を、前記2つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むものである。なお、前記括弧書き以外の記述は、前記候補となる連結領域において文字に対応する画素の値を文字に対応しない画素の値より大きくした場合(例えば、「1」と「0」にした場合)を示し、前記括弧書きの記述は、前記候補となる連結領域において文字に対応する画素の値を文字に対応しない画素の値より小さくした場合(例えば、「0」と「1」にした場合)を示している。この点は、後述する第7及び第9の態様についても同様である。
【0018】
前記第4の態様では、前記第3の手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれかが前記分類番号の2文字に対応するときに、前記2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の2等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小となる横方向位置で、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域を2つに分離することにより、前記2つの1文字領域を得る手段を含んでもよい。これに対して、前記第5の態様によれば、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域からより適切に2つの1文字領域を得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0019】
この点について説明する。ナンバープレート上の分類番号の各文字間には、本来空白幅がある。しかし、撮像条件等によっては、分類番号の文字間隔は比較的狭いことから、その画像上、前記候補となるある連結領域において互いに連結された複数の文字が含まれる場合がある。この場合、当該連結領域において前記空白の一部が文字領域の一部として埋められて複数の文字が連結されてしまっているのである。したがって、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域を単に前記横方向位置で分離すると、分類番号の文字間の空白領域も1文字領域に含まれてしまい、その分、わずかながら分類番号の文字認識精度が低下する。これに対して、前記第5の態様によれば、1文字領域に含まれる前記空白領域を低減することができるので、その分、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域からより適切に2つの1文字領域を得ることができ、分類番号の文字認識精度をより高めることができるのである。
【0020】
本発明の第6の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第5のいずれかの態様において、前記1文字領域取得手段は、前記数が1つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の2文字に対応するときに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から2つの1文字領域をそれぞれ得る第4の手段を含むものである。
【0021】
前記第1の態様において、前記数が1つである場合には、(c)分類番号が2桁であり、前記候補となる連結領域において分類番号の2文字が連結されて2文字が含まれる場合、(d)分類番号が3桁であり、前記候補となる連結領域において分類番号の3文字が連結されて3文字が含まれる場合、のいずれかであることを意味することになる。したがって、前記第6の態様のように1文字領域取得手段が前記第4の手段を含むことにより、前記(c)の場合、比較的簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を短縮することができる。
【0022】
本発明の第7の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第6の態様において、前記第4の手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の2文字に対応するときに、前記2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の2等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ矩形領域を、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、2つの矩形領域を、前記2つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むものである。
【0023】
この第7の態様によれば、前記第5の態様と同様に、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域からより適切に2つの1文字領域を得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0024】
本発明の第8の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第7のいずれかの態様において、前記1文字領域取得手段は、前記候補となる連結領域の数が1つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の3文字に対応するときに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から3つの1文字領域を得る第5の手段を含むものである。
【0025】
この第8の態様によれば、1文字領域取得手段が前記第5の手段を含むので、前述した(d)の場合に、比較的簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を短縮することができる。
【0026】
本発明の第9の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第8の態様において、前記第5の手段は、前記数が3つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の3文字に対応するときに、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の各3等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記各所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ各矩形領域を、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、3つの矩形領域を、前記3つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むものである。
【0027】
この第9の態様によれば、前記第5の態様と同様に、3文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域からより適切に3つの1文字領域を得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0028】
本発明の第10の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第4乃至第9のいずれかの態様において、前記第2の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により囲まれて閉じた閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むものである。
【0029】
この第10の態様によれば、前記第2の前処理が、前記閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むので、前記第2の前処理を行った画像に基づいて1文字領域を得る場合、当該閉領域を形成するような文字(「0」、「4」、「6」、「8」、「9」)に関して、1文字領域を得るに際して理想的な状態である前記射影値の分布が1文字1山(又は1文字1谷)となるような状態を実現することができ、より高い精度で1文字領域を適切に得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0030】
本発明の第11の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第4乃至第9のいずれかの態様において、前記第2の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により上下が挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むものである。
【0031】
この第11の態様によれば、前記第2の前処理が、前記挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むので、前記第2の前処理を行った画像に基づいて1文字領域を得る場合、いずれの文字に関しても、1文字領域を得るに際して理想的な状態である前記射影値の分布が1文字1山(又は1文字1谷)となるような状態を実現することができ、より高い精度で1文字領域を適切に得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0032】
本発明の第12の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第11のいずれかの態様において、前記第1の前処理は、連結領域を膨張させる膨張処理と、該膨張処理により連結された画素の連結状態を保ったまま、前記膨張処理により膨張された前記連結領域を収縮させる収縮処理と、を含むものである。
【0033】
この第12の態様によれば、前記第1の前処理が膨張処理及び収縮処理を含むので、撮像画像において1文字の各部分が撮像条件等の影響を受けて分離されてしまったような場合であっても、1文字の各部分が1つの連結領域に含まれるようになる率が高くなり、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0034】
本発明の第13の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第12のいずれかの態様において、前記第1の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により囲まれて閉じた閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むものである。
【0035】
この第13の態様によれば、前記第1の前処理が、前記閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むので、前記第1の前処理を行った画像に基づいて1文字領域を得る場合、当該閉領域を形成するような文字(「0」、「4」、「6」、「8」、「9」)に関して、1文字領域を得るに際して理想的な状態である前記射影値の分布が1文字1山(又は1文字1谷)となるような状態を実現することができ、より高い精度で1文字領域を適切に得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0036】
本発明の第14の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第12のいずれかの態様において、前記第1の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により上下が挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むものである。
【0037】
この第14の態様によれば、前記第1の前処理が、前記挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むので、前記第2の前処理を行った画像に基づいて1文字領域を得る場合、いずれの文字に関しても、1文字領域を得るに際して理想的な状態である前記射影値の分布が1文字1山(又は1文字1谷)となるような状態を実現することができ、より高い精度で1文字領域を適切に得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による車両ナンバー読み取り装置について、図面を参照して説明する。
【0039】
図1は、本発明の一実施の形態による車両ナンバー読み取り装置を示す概略ブロック図である。
【0040】
本実施の形態による車両ナンバー読み取り装置は、図1に示すように、撮像手段としてのカメラ1と、カメラ1から得られた画像信号をA/D変換するA/D変換器2と、A/D変換された画像信号を記憶する画像メモリ3と、画像メモリ6に記憶された画像を処理して、車両ナンバーを認識して当該車両ナンバーを出力するマイクロコンピュータ等からなる処理部4と、を備えている。
【0041】
カメラ1は、図面には示していないが、車両、特にそのナンバープレート5が通過する場所付近の画像を撮像するように設置され、ナンバープレート5の像を含む画像を撮像する。
【0042】
ここで、自動車のナンバープレート5の概略平面図を図2に示す。ナンバープレート5は、図2に示すように、横長の長方形の平板上において、分類番号(車種コード)5a及び陸運支局名5bが配置され、ひらがな文字5cが左側に配置され、大きな文字で表記された一連番号5dが中央に配置されており、これらが全体として車両ナンバー(登録番号)を構成している。分類番号5aは、従来は2桁の数字から構成されていたが、現在では2桁又は3桁の数字から構成されている。図2において、5eは、ナンバープレート5を車両に固定するためのネジである。
【0043】
図3は、処理部4の動作の一例を示す概略フローチャートである。処理部4は、図3に示すように、ナンバープレート5の像を含む画像がカメラにより撮像されてその画像信号が画像メモリ3に格納されると、その画像から、分類番号5aの領域(分類番号領域)の他、陸運支局名5b、ひらがな文字5c及び一連番号5dの各領域を、それぞれ取得し、当該各領域の画像を切り出して画像メモリ3に格納する(ステップS1)。もっとも、ステップS1の処理では、単に各領域を示す座標等のデータを取得するだけとしてもよく、その場合には、後に当該各領域の画像に関する処理を行う際に、ステップS1で取得した各領域を示すデータに基づいて、前記画像から各領域の画像を切り出すようにしてもよい。なお、ステップS1では、必要に応じて、撮像の角度等による像の歪み等を補正する処理を施しておく。なお、ナンバープレート領域の取得やナンバープレート領域からの前記各領域の取得する処理は、従来から知られている種々の手法により行うことができる。
【0044】
次に、処理部4は、ステップS1により得られた分類番号領域の処理を行い、分類番号5aを認識する(ステップS2)。ステップS2の処理の具体的な内容については、後に詳述する。
【0045】
その後、処理部4は、ステップS2により得られた分類番号領域以外の各領域について処理を行い、陸運支局名5b、ひらがな文字5c及び一連番号5dを認識する(ステップS3)。これにより、ナンバープレート5の読み取り処理が終了する。なお、ステップS3の処理は、従来から知られている種々の手法により行うことができる。
【0046】
次に、図3中の分類番号領域の処理(ステップS1)の具体的な内容について、図4乃至図6を参照して説明する。図4乃至図6は、図3中のステップS1の具体的な内容を示す概略フローチャートである。
【0047】
処理部4は、分類番号領域の処理を開始すると、まず、図3中のステップS1で切り出された分類番号領域の画像を2値化する(ステップS11)。ナンバープレート5には、自家用車に装着される地色が白色で文字が緑色の白色ナンバープレートと、事業用車両に装着される地色が緑色で文字が白色のナンバープレートとがあるが、ステップS11では、文字と地色の階調値の大小関係を判別して、いずれのナンバープレートに対しても、文字に対応する画素を白画素(その画素値は1)、地に対応する画素を黒画素(その画素値は0)となるように、2値化処理を行う。勿論、文字に対応する画素を黒画素、地に対応する画素を白画素となるように、2値化処理を行うことも可能であるが、以下の説明では、ステップS11で、文字に対応する画素が白画素となるように2値化したものとする。。なお、ステップS11に相当する2値化処理は、図3中のステップS1の前に全体の画像に対して予め行い、その2値化処理後の画像に基づいて図3中のステップS1の処理を行ってよい。この場合、分類番号領域の処理(図3中のステップS2)は、2値化処理後にステップS1で切り出された分類番号領域の画像について、図4中のステップS12以降の処理を行えばよい。
【0048】
処理部4は、ステップS11の後、分類番号領域の2値化画像に対して、白画素の連結領域を例えば1乃至数画素程度膨張させる膨張処理と、該膨張処理により連結された画素の連結状態を保ったまま、前記膨張処理により膨張された前記連結領域を収縮させる収縮処理と、を行う(ステップS12)。このような膨張・収縮処理自体は、画像処理手法として周知である。ステップS12の処理を行うことにより、ステップS11で得られた分類番号領域の2値化画像において、文字の一部がかすれて1文字に対応する白画素が2つ以上の連結領域をなすような場合であっても、そのかすれ部分が比較的小さければ、両者間が白画素で連結されることになる。したがって、ステップS12を行うことによって、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。このため、ステップS12を行うことが好ましいが、本発明では、必ずしもステップS12を行う必要はない。
【0049】
ここで、ステップS12の処理後の分類番号領域の画像の例を、図7乃至図14の各図の(a)にそれぞれ模式的に示す。前述したように文字に対応する画素が白画素であるが、図面表記の便宜上、図7乃至図14では、白画素を黒色で示し、黒画素を白色で示している。なお、説明の便宜上、図7乃至図14に示すように、互いに直交するX軸及びY軸を定義する。X軸方向が分類番号5aの文字の並び方向である横方向、Y軸方向が縦方向となっている。
【0050】
図7乃至図10、図12及び図13の各図の(a)は、分類番号5aが3桁で「500」の場合を示し、図11(a)及び図14(a)は、分類番号5aが2桁で「50」の場合を示している。図7乃至図14の各図の(a)における右上の黒点は、図2中のネジ5eの像に相当している。
【0051】
図7(a)及び図8(a)は、分類番号5aの各桁の数字の像が互いに分離され、3桁の数字に対応する白画素が全体として3つの連結領域を形成する例を示している。図9(a)は、図8(a)と同様に分類番号5aの各桁の数字の像が互いに分離されているが、図8(a)と異なり、文字「5」の一部がかすれて文字「5」が白画素の2つの連結領域からなる例を示している。このようなかすれは、前記ステップS12の処理では除去し得なかったものである。
【0052】
図10(a)は、3桁の数字の像が互いに連結され、3桁の数字に対応する白画素が全体として1つの連結領域を形成する例を示している。このような連結状態は、ナンバープレート5上の分類番号5aの各数字間の間隔が比較的狭いこと、及び、カメラ1による撮像条件等に起因して生ずる。図11(a)は、2桁の数字の像が互いに連結され、2桁の数字に対応する白画素が全体として1つの連結領域を形成する例を示している。図12(a)は、3桁の数字のうち左側の2桁の数字が互いに連結され、右側の1桁の数字は他の数字から分離されており、3桁の数字に対応する白画素が全体として2つの連結領域を形成する例を示している。図13(a)は、3桁の数字のうち左側の1桁の数字は他の数字から分離され、右側の2桁の数字が互いに連結されており、3桁の数字に対応する白画素が全体として2つの連結領域を形成する例を示している。図14(a)は、2桁の数字の像が互いに分離され、2桁の数字に対応する白画素が全体として2つの連結領域を形成する例を示している。
【0053】
次に、処理部4は、ステップS12の処理後の分類番号領域の画像に対して、白画素(分類番号の文字に対応する値を持つ画素)により上下が挟まれた黒画素を白画素に変換する処理(以下、「上下間領域埋め込み処理」という。)、又は、白画素により囲まれて閉じた閉領域の黒画素を白画素に変換する処理(以下、「閉領域埋め込み処理」という。)を行う(ステップS13)。図7、図10乃至図14の各図の(b)に、同じ図の(a)に示されたステップS12の処理後の分類番号領域の画像に対して、ステップS13で上下間領域埋め込み処理を行った分類番号領域の画像を示す。また、図8及び図9の各図の(b)に、同じ図の(a)に示されたステップS12の処理後の分類番号領域の画像に対して、ステップS13で閉領域埋め込み処理を行った分類番号領域の画像を示す。
【0054】
次いで、処理部4は、ステップS13の処理後の分類番号領域の画像に対してラベリングを行い、白画素(分類番号の文字に対応する値を持つ画素)の連結領域を得る(ステップS14)。その後、処理部4は、ステップS14で得た各連結領域の外接矩形領域を求める(ステップS15)。外接矩形領域を示すデータとしては、例えば、当該外接矩形領域の左上コーナーの座標値と右下コーナーの座標値を用いることができる。図7乃至図14の各図の(c)に、同じ図の(b)に示されたステップS13の処理後の分類番号領域の画像に対して得られた外接矩形領域を示す。
【0055】
その後、処理部4は、ステップS15で得た外接矩形領域から、所定の絞り込み条件を満たすもののみを、文字に対応する候補となる連結領域の外接矩形領域として絞り込む(ステップS16)。この絞り込み処理は、ネジ5eの像に相当する連結領域の外接矩形領域や、その他のノイズ等により生ずる可能性のある連結領域の外接矩形領域などの、文字に対応する連結領域の外接矩形領域以外のものを除外する処理である。前記絞り込み条件としては、例えば、矩形領域の横方向の長さ(=連結領域の横方向の長さ)が所定値以上であること、矩形領域の縦方向の長さ(=連結領域の縦方向の長さ)が所定値以上であること、矩形領域の面積(又は対応する連結領域の外接矩形の面積)が所定値以上であること、のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを挙げることができる。図7乃至図14の各図の(d)に、同じ図の(c)に示されたステップS15で得られた外接矩形領域に対してステップS16で絞り込み処理が行われ、更に後述するステップS17を処理を経た後の外接矩形領域を示す。ただし、図7、図8、図10乃至図14の各図の(d)は、後述するステップS17の処理前の状態でも変わらない。図7乃至図14の各図の(d)に示すように、ネジ5eの像に相当する連結領域の外接矩形領域は、除外されている。
【0056】
ステップS15の処理は、分類番号の文字認識精度を高めるために行うことが好ましい。もっとも、例えば、図3中のステップS1で分類番号領域を取得する際に、当該分類番号領域をネジ5eの像を含まないように設定すれば、ステップS15の処理は必ずしも行う必要はなく、全ての連結領域の外接矩形領域を候補としてもよい。
【0057】
次に、処理部4は、ステップS16で絞り込まれた外接矩形領域のうちに、同じX座標値を有する点を持つ複数の外接矩形領域(当該外接矩形領域をY軸方向に射影してX軸上に射影したときに、X軸上で射影が連続する複数の外接矩形領域)が存在する場合には、当該複数外接矩形領域を統合して、当該複数の外接矩形領域に含まれる連結領域の全体に対する1つの外接矩形領域にする処理(以下、「重なり領域統合処理」という。)を行う(ステップS17)。図7、図10乃至図14に示すようにステップS13で上下間領域埋め込み処理を行う場合には、ステップS17の前後で状態は変わらないので、本来的に、ステップS17の処理を行う必要はない。一方、図8及び図9に示すようにステップS13で閉領域埋め込み処理を行う場合には、図9に示すようにある文字「5」の一部がかすれているようなときに、ステップS16の処理後に当該文字「5」について2つの外接矩形領域が生ずるため、ステップS17の処理を行って当該外接矩形領域を統合することが好ましい。これにより、図9に示すようにある文字「5」の一部がかすれている場合であっても、正しい文字認識が可能となる。もっとも、ステップS13で閉領域埋め込み処理を行う場合であっても、必ずしもステップS17の処理を行う必要はない。
【0058】
以上の説明からわかるように、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数は、ステップS13で得られた連結領域のうちの分類番号5aの文字に対応する候補となる連結領域のY軸方向の射影のX軸上の連続範囲の数に相当している。ステップS17の処理後の外接矩形領域の数は、図7乃至図9の各図の(d)では3つ、図10及び図11の各図の(d)では1つ、図12乃至図14の各図の(d)では2つとなっている。
【0059】
ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が3つである場合には、分類番号5aが3桁でありかつステップS17の処理後の各外接矩形領域において分類番号5aの複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合(例えば、図7乃至図9の各図の(d))であることを意味することになる。
【0060】
ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が1つである場合には、(ア)分類番号5aが2桁であり、ステップS17の処理後の外接矩形領域において分類番号5aの2文字が連結されて2文字が含まれる場合(例えば、図11(d))、(イ)分類番号5aが3桁であり、ステップS17の処理後の外接矩形領域において分類番号5aの3文字が連結されて3文字が含まれる場合(例えば、図10(d))、のいずれかであることを意味することになる。
【0061】
ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が2つである場合には、(ウ)分類番号5aが2桁でありかつステップS17の処理後の各外接矩形領域において分類番号5aの複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合(例えば、図14(d))、(エ)分類番号5aが3桁であり、ステップS17の処理後の各外接矩形領域のいずれか1つにおいて分類番号5aの2文字が連結されて2文字が含まれ、かつ、ステップS17の処理後の各外接矩形領域の残りの1つにおいて分類番号5aの文字が1つしか含まれない場合(例えば、図12(d)、図13(d))、のいずれかであることを意味することになる。
【0062】
次に、処理部4は、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が1つ、2つ及び3つのいずれであるかを判定する(ステップS18)。
【0063】
ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が3つである場合(例えば、図7乃至図9の各図の(d))には、当該各外接矩形領域をそれぞれ、分類番号5aの個々の文字に対応する1文字領域として、各1文字領域について、文字を認識し(ステップS19)、分類番号領域の処理を終了する。このとき、本実施の形態では、各1文字領域についての文字認識は、ステップS12の処理後の画像上の各1文字領域を用いて行う。もっとも、文字認識にために用いる画像は、ステップS12の処理後の画像に限定されるものではなく、例えば、ステップS11の処理後の画像でもよい。この点は、後述するステップS26,S31,S46,S52,S53についても、同様である。なお、1文字領域についての文字認識処理は、従来から知られている種々の手法により行うことができる。
【0064】
一方、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が1つである場合(例えば、図10(d)、図11(d))には図5中のステップS21へ移行し、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が2つである場合(例えば、図12(d)、図13(d)、図14(d))には図6中のステップS41へ移行する。
【0065】
ステップS21において、処理部4は、ステップS17の処理後の外接矩形領域のX軸方向の領域幅Wが所定値W1以上であるか否かを判定することによって、当該外接矩形領域が3文字に対応するか2文字に対応するかを判定する。3文字に対応する場合(例えば、図10(d))にはステップS22へ移行し、2文字に対応する場合(例えば、図11(d))にはステップS27へ移行する。
【0066】
ステップS22において、処理部4は、ステップS13の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の外接矩形領域のY方向の射影値を求める。この射影値の例を図15に示す。代わりに、ステップS22において、ステップS11の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の外接矩形領域のY方向の射影値を求めてもよい。この射影値の例を図16に示す。図15及び図16は図5に示す例における射影値である。もっとも、後者の場合には、後述するように、前者の場合に比べれば1文字領域の分離位置の誤検知が生じ易いので、ステップS22では前者の処理を行うことが好ましい。この点は、後述するステップS27,S42,S48についても同様である。
【0067】
次に、処理部4は、図15に示すように、ステップS17の処理後の外接矩形領域のX軸方向の領域幅Wの3等分割位置を検索起点とし、これらの2つの検索起点を基準とした所定のX軸方向の幅をそれぞれ検索幅とし、各検索幅内においてステップS22で求めた射影値が最小となるX軸座標位置における当該最小値を検索する(ステップS23)。ステップS23で求めた最小値のX座標位置は、図15の場合には文字分離の基準となる位置として正しく検知されるのに対し、図16の場合には誤検知されてしまう。
【0068】
次いで、処理部4は、図15に示すように、ステップS23で求めた最小値より所定値αだけ大きい基準値を求め、前記各検索幅内において前記基準値以下となりかつ前記最小となるX座標位置を含むX軸方向範囲を、空白判定幅としてそれぞれ求める(ステップS24)。
【0069】
その後、処理部4は、ステップS24で求めた2つの空白判定幅を持ちY方向に延びる矩形領域を、ステップS17の処理後の外接矩形領域から除外することによって残る3つの矩形領域を、分類番号5aの3つの1文字領域として求める(ステップS25)。
【0070】
なお、処理部4は、ステップS24,S25の処理に代えて、ステップS23で求めた各最小値のX座標位置で、ステップS17の処理後の外接矩形領域を3分割する処理を行うことで、当該外接矩形領域から3つの1文字領域を得てもよい。もっとも、本実施の形態のようにステップS24,S25を行って空白判定領域を1文字領域から除外すると、ステップS17の処理後の外接矩形領域を分割する場合に比べてより適切に1文字領域を得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができ、好ましい。この点は、ステップS24,S25に対応する後述する処理についても同様である。
【0071】
次に、処理部4は、ステップS25で分離された3つの1文字領域の各々について文字を認識し(ステップS26)、分類番号領域の処理を終了する。
【0072】
ステップS21において2文字に対応すると判定される(例えば、図11(d))と、処理部4は、ステップS27において、前述したステップS22と同じく、ステップS13の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の外接矩形領域のY方向の射影値を求める。
【0073】
次に、処理部4は、前述したステップS23と同様に、ステップS17の処理後の外接矩形領域のX軸方向の領域幅Wの2等分割位置を検索起点とし、この検索起点を基準とした所定のX軸方向の幅をそれぞれ検索幅とし、この検索幅内においてステップS27で求めた射影値が最小となるX軸座標位置における当該最小値を検索する(ステップS28)。なお、ステップS28へ移行する場合には、ステップS17の処理後の外接矩形領域は3文字ではなく2文字に対応しているので、2文字に分離するべく、前述したステップS23と異なり、ステップS28では3等分割位置ではなく2等分割位置を検索起点とする。
【0074】
次いで、処理部4は、前述したステップS24と同様に、ステップS28で求めた最小値より所定値αだけ大きい基準値を求め、前記検索幅内において前記基準値以下となりかつ前記最小となるX座標位置を含むX軸方向範囲を、空白判定幅として求める(ステップS29)。
【0075】
その後、処理部4は、前述したステップS25と同様に、ステップS29で求めた空白判定幅を持ちY方向に延びる矩形領域を、ステップS17の処理後の外接矩形領域から除外することによって残る2つの矩形領域を、分類番号5aの2つの1文字領域として求める(ステップS30)。
【0076】
次に、処理部4は、ステップS30で分離された2つの1文字領域の各々について文字を認識し(ステップS31)、分類番号領域の処理を終了する。
【0077】
図5中のステップS18において2領域である(例えば、図12(d)、図13(d)、図14(d))と判定されると、処理部4は、図6中のステップS41において、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域の幅WLが所定値W2以上であるか否かを判定することによって、当該左側領域が2文字に対応するか1文字に対応するかを判定する。当該左側領域が2文字に対応する場合(例えば、図12(d))にはステップS42へ移行し、当該左側領域が1文字に対応する場合(例えば、図13(d)、図14(d))にはステップS47へ移行する。
【0078】
ステップS42において、処理部4は、前述したステップS22と同様に、ステップS13の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域のY方向の射影値を求める。
【0079】
次に、処理部4は、前述したステップS23と同様に、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域のX軸方向の領域幅WLの2等分割位置を検索起点とし、この検索起点を基準とした所定のX軸方向の幅をそれぞれ検索幅とし、この検索幅内においてステップS42で求めた射影値が最小となるX軸座標位置における当該最小値を検索する(ステップS43)。
【0080】
次いで、処理部4は、前述したステップS24と同様に、ステップS43で求めた最小値より所定値αだけ大きい基準値を求め、前記検索幅内において前記基準値以下となりかつ前記最小となるX座標位置を含むX軸方向範囲を、空白判定幅として求める(ステップS44)。
【0081】
その後、処理部4は、前述したステップS25と同様に、ステップS44で求めた空白判定幅を持ちY方向に延びる矩形領域を、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域から除外することによって残る2つの矩形領域を、分類番号5aの2つの1文字領域として求める(ステップS45)。
【0082】
次に、処理部4は、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域を1文字領域とし、この1文字領域とステップS45で左側領域から分離された2つの1文字領域、の各々について文字を認識し(ステップS46)、分類番号領域の処理を終了する。
【0083】
ステップS41において左側領域が1文字に対応する(例えば、図13(d)、図14(d))と判定されると、処理部4は、ステップS47において、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域の幅WRが所定値W2以上であるか否かを判定することによって、当該右側領域が2文字に対応するか1文字に対応するかを判定する。当該右側領域が2文字に対応する場合(例えば、図13(d))にはステップS48へ移行し、当該右側領域が1文字に対応する場合(例えば、図14(d))にはステップS53へ移行する。
【0084】
ステップS48において、処理部4は、前述したステップS22と同様に、ステップS13の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域のY方向の射影値を求める。
【0085】
次に、処理部4は、前述したステップS23と同様に、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域のX軸方向の領域幅WLの2等分割位置を検索起点とし、この検索起点を基準とした所定のX軸方向の幅をそれぞれ検索幅とし、この検索幅内においてステップS48で求めた射影値が最小となるX軸座標位置における当該最小値を検索する(ステップS49)。
【0086】
次いで、処理部4は、前述したステップS24と同様に、ステップS49で求めた最小値より所定値αだけ大きい基準値を求め、前記検索幅内において前記基準値以下となりかつ前記最小となるX座標位置を含むX軸方向範囲を、空白判定幅として求める(ステップS50)。
【0087】
その後、処理部4は、前述したステップS25と同様に、ステップS50で求めた空白判定幅を持ちY方向に延びる矩形領域を、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域から除外することによって残る2つの矩形領域を、分類番号5aの2つの1文字領域として求める(ステップS51)。
【0088】
次に、処理部4は、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域を1文字領域とし、この1文字領域とステップS51で右側領域から分離された2つの1文字領域の各々について文字を認識し(ステップS52)、分類番号領域の処理を終了する。
【0089】
ステップS47において右側領域が1文字に対応する(例えば、図14(d))と判定されると、処理部4は、ステップS53において、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域をそれぞれ1文字領域として、各1文字領域について、文字を認識し(ステップS53)、分類番号領域の処理を終了する。
【0090】
本実施の形態によれば、以上の説明からわかるように、分類番号5aに対応する分類番号領域の画像の垂直方向濃度投影分布から各1文字領域を得るのではなく、連結領域に着目し、分類番号5aの文字に対応する候補となる連結領域の縦方向(Y軸方向)の射影の連続範囲の数に相当する数(本実施の形態では、具体的には、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数)に応じて、分類番号5aの個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得ている。したがって、本実施の形態によれば、分類番号5aが2桁及び3桁のいずれであっても、比較的簡単な処理で適切に1文字領域を得ることができる。このため、処理の負担及び処理時間を短縮することができ、しかも、分類番号の文字認識精度を高めることができる。
【0091】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0092】
例えば、図4中のステップS12,S14間においてステップS13の処理を行わずに、ステップS14のラベリングの対象をステップS12後の分類番号領域の画像としてもよい。この場合、ステップS22,S27,S42,48における射影値取得の対象画像は、例えば、ステップS12の処理後の分類番号領域の画像としてもよい。あるいは、ステップS22,S27,S42,48の直前にその前処理としてステップS13の処理を行うことにして、射影値取得の対象画像を当該処理後の画像としてもよい。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、分類番号が2桁及び3桁のいずれであっても、比較的簡単な処理で済み、処理の負担及び処理時間を短縮することができ、しかも、分類番号の文字認識精度を高めることができる車両ナンバー読み取り装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による車両ナンバー読み取り装置を示す概略ブロック図である。
【図2】自動車のナンバープレートを示す概略平面図である。
【図3】図1中の処理部の動作の一例を示す概略フローチャートである。
【図4】図1中の分類番号領域処理の一部を示す概略フローチャートである。
【図5】図1中の分類番号領域処理の他の一部を示す概略フローチャートである。
【図6】図1中の分類番号領域処理の更に他の一部を示す概略フローチャートである。
【図7】分類番号領域の画像の例を示す図である。
【図8】分類番号領域の画像の他の例を示す図である。
【図9】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図10】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図11】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図12】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図13】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図14】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図15】射影値の例を示す図である。
【図16】射影値の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 A/D変換器
3 画像メモリ
4 処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のナンバープレートの像を含む撮像された画像を処理して車両ナンバーを読み取る車両ナンバー読み取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のナンバープレートの分類番号(車種コードと呼ぶ場合もある)は、従来は2桁であったが、数年前から3桁になっている。
【0003】
そこで、2桁の分類番号及び3桁の分類番号の両方を良好に認識することができる車両ナンバー読み取り装置として、下記の特許文献1に開示されたナンバープレート認識装置が提供されている。
【0004】
特許文献1に開示されたナンバープレート認識装置では、分類番号に対応する領域の画像について垂直方向の濃度投影分布を求め、該濃度投影分布を解析することにより分類番号の桁数が2桁であるか3桁であるかの桁数判定を行っている。そして、この桁数判定の手法として、(1)前記垂直方向濃度投影分布において車種コードを示す領域の幅が所定閾値より大きいか否かによって、分類番号の桁数を判定する手法、(2)前記垂直方向濃度投影分布を入力とするニューラルネットワークを用いて分類番号の桁数を判定する手法、及び(3)前記垂直方向濃度投影分布について所定閾値より濃度値が大きい山の数をカウントし、この山の数を分類番号の桁数とする手法、が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−251016号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されたナンバープレート認識装置では、比較的簡単な処理で分類番号の文字認識精度を高めることは、困難であった。すなわち、前記桁数判定の手法として前記(1),(3)の手法を採用した場合には、処理は簡単になるものの、分類番号の桁数の判定を精度良く行うことができず、ひいては分類番号の文字認識精度を高めることができなかった。また、前記(2)の手法を採用した場合には、分類番号の桁数の判定を精度良く行うことができこれにより分類番号の文字認識精度を高めることができるものの、その処理が複雑となり、処理の負担が大きいとともに処理時間が長くなる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、分類番号が2桁及び3桁のいずれであっても、比較的簡単な処理で済み、処理の負担及び処理時間を短縮することができ、しかも、分類番号の文字認識精度を高めることができる車両ナンバー読み取り装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の第1の態様による車両ナンバー読み取り装置は、車両のナンバープレートの像を含む撮像された画像を処理して車両ナンバーを読み取る車両ナンバー読み取り装置であって、前記画像から分類番号に対応する分類番号領域を得る分類番号領域取得手段と、前記画像のうちの前記分類番号領域の画像又はこれに対して第1の前処理を行った画像に基づいて、分類番号の文字に対応する値を持つ画素の連結領域を得る連結領域取得手段と、前記連結領域取得手段により得られた連結領域のうちの前記分類番号の文字に対応する候補となる連結領域の縦方向の射影の連続範囲の数に相当する数に応じて、前記分類番号の個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得る1文字領域取得手段と、前記1文字領域取得手段により得られた各1文字領域について、前記分類番号領域の画像に基づいて文字認識を行う文字認識手段と、を備えたものである。前記縦方向は、分類番号の文字の並び方向に対して略垂直な方向に対応する方向である。
【0009】
なお、前記連結領域取得手段により得られた連結領域の全てを前記候補となる連結領域としてもよいし、前記連結領域取得手段により得られた連結領域のうちから所定の絞り込み条件を満たすもののみを前記候補となる連結領域としてもよい。この絞り込み条件としては、例えば、連結領域の横方向の長さが所定値以上であること、連結領域の縦方向の長さが所定値以上であること、連結領域の外接矩形の面積が所定値以上であること、のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを挙げることができる。
【0010】
前記第1の態様では、分類番号に対応する分類番号領域の画像の垂直方向濃度投影分布から各1文字領域を得るのではなく、連結領域に着目し、分類番号の文字に対応する候補となる連結領域の縦方向の射影の連続範囲の数に相当する数に応じて、分類番号の個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得ている。したがって、前記第1の態様によれば、分類番号が2桁及び3桁のいずれであっても、比較的簡単な処理で適切に1文字領域を得ることができる。このため、処理の負担及び処理時間を短縮することができ、しかも、分類番号の文字認識精度を高めることができる。
【0011】
本発明の第2の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1の態様において、前記1文字領域取得手段は、前記数が3つである場合に、前記各連続範囲にそれぞれ対応する前記連結領域の外接矩形領域を、それぞれ1文字領域とする第1の手段を含むものである。ここで、ある連続範囲に対応する連結領域の外接矩形領域とは、当該連続範囲に対応する連結領域が1つである場合には、当該1つの連結領域に対する外接矩形領域をいい、当該連続範囲に対応する連結領域が2つ以上である場合には、当該2つ以上の連結領域の全体に対する外接矩形領域をいう。この点は、後述する本発明の他の態様についても同様である。
【0012】
前記第1の態様において、前記数が3つである場合には、分類番号が3桁でありかつ前記候補となる各連結領域において分類番号の複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合であることを意味することになる。したがって、前記第2の態様のように1文字領域取得手段が前記第1の手段を含むことにより、分類番号が3桁でありかつ前記候補となる各連結領域において分類番号の複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合に、極めて簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を大幅に短縮することができる。
【0013】
本発明の第3の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1又は第2の態様において、前記1文字領域取得手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれもが前記分類番号の2文字に対応しないときに、前記各連続範囲にそれぞれ対応する前記連結領域の外接矩形領域をそれぞれ1文字領域とする第2の手段を含むものである。
【0014】
前記第1の態様において、前記数が2つである場合には、(a)分類番号が2桁でありかつ前記候補となる各連結領域において分類番号の複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合、(b)分類番号が3桁であり、前記候補となる各連結領域のいずれか1つにおいて分類番号の2文字が連結されて2文字が含まれ、かつ、前記候補となる各連結領域の残りの1つにおいて分類番号の文字が1つしか含まれない場合、のいずれかであることを意味することになる。したがって、前記第3の態様のように1文字領域取得手段が前記第2の手段を含むことにより、前記(a)の場合、極めて簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を大幅に短縮することができる。
【0015】
本発明の第4の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、前記1文字領域取得手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれかが前記分類番号の2文字に対応するときに、前記連続範囲のうちの2文字に対応しない連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域を1文字領域とするとともに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲のうちの2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から2つの1文字領域をそれぞれ得る第3の手段を含むものである。
【0016】
この第4の態様によれば、1文字領域取得手段が前記第3の手段を含むので、前述した(b)の場合に、比較的簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を短縮することができる。
【0017】
本発明の第5の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第4の態様において、前記第3の手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれかが前記分類番号の2文字に対応するときに、前記2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の2等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ矩形領域を、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、2つの矩形領域を、前記2つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むものである。なお、前記括弧書き以外の記述は、前記候補となる連結領域において文字に対応する画素の値を文字に対応しない画素の値より大きくした場合(例えば、「1」と「0」にした場合)を示し、前記括弧書きの記述は、前記候補となる連結領域において文字に対応する画素の値を文字に対応しない画素の値より小さくした場合(例えば、「0」と「1」にした場合)を示している。この点は、後述する第7及び第9の態様についても同様である。
【0018】
前記第4の態様では、前記第3の手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれかが前記分類番号の2文字に対応するときに、前記2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の2等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小となる横方向位置で、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域を2つに分離することにより、前記2つの1文字領域を得る手段を含んでもよい。これに対して、前記第5の態様によれば、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域からより適切に2つの1文字領域を得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0019】
この点について説明する。ナンバープレート上の分類番号の各文字間には、本来空白幅がある。しかし、撮像条件等によっては、分類番号の文字間隔は比較的狭いことから、その画像上、前記候補となるある連結領域において互いに連結された複数の文字が含まれる場合がある。この場合、当該連結領域において前記空白の一部が文字領域の一部として埋められて複数の文字が連結されてしまっているのである。したがって、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域を単に前記横方向位置で分離すると、分類番号の文字間の空白領域も1文字領域に含まれてしまい、その分、わずかながら分類番号の文字認識精度が低下する。これに対して、前記第5の態様によれば、1文字領域に含まれる前記空白領域を低減することができるので、その分、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域からより適切に2つの1文字領域を得ることができ、分類番号の文字認識精度をより高めることができるのである。
【0020】
本発明の第6の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第5のいずれかの態様において、前記1文字領域取得手段は、前記数が1つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の2文字に対応するときに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から2つの1文字領域をそれぞれ得る第4の手段を含むものである。
【0021】
前記第1の態様において、前記数が1つである場合には、(c)分類番号が2桁であり、前記候補となる連結領域において分類番号の2文字が連結されて2文字が含まれる場合、(d)分類番号が3桁であり、前記候補となる連結領域において分類番号の3文字が連結されて3文字が含まれる場合、のいずれかであることを意味することになる。したがって、前記第6の態様のように1文字領域取得手段が前記第4の手段を含むことにより、前記(c)の場合、比較的簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を短縮することができる。
【0022】
本発明の第7の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第6の態様において、前記第4の手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の2文字に対応するときに、前記2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の2等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ矩形領域を、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、2つの矩形領域を、前記2つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むものである。
【0023】
この第7の態様によれば、前記第5の態様と同様に、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域からより適切に2つの1文字領域を得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0024】
本発明の第8の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第7のいずれかの態様において、前記1文字領域取得手段は、前記候補となる連結領域の数が1つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の3文字に対応するときに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から3つの1文字領域を得る第5の手段を含むものである。
【0025】
この第8の態様によれば、1文字領域取得手段が前記第5の手段を含むので、前述した(d)の場合に、比較的簡単に1文字領域を適切に得ることができ、処理の負担及び処理時間を短縮することができる。
【0026】
本発明の第9の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第8の態様において、前記第5の手段は、前記数が3つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の3文字に対応するときに、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の各3等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記各所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ各矩形領域を、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、3つの矩形領域を、前記3つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むものである。
【0027】
この第9の態様によれば、前記第5の態様と同様に、3文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域からより適切に3つの1文字領域を得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0028】
本発明の第10の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第4乃至第9のいずれかの態様において、前記第2の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により囲まれて閉じた閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むものである。
【0029】
この第10の態様によれば、前記第2の前処理が、前記閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むので、前記第2の前処理を行った画像に基づいて1文字領域を得る場合、当該閉領域を形成するような文字(「0」、「4」、「6」、「8」、「9」)に関して、1文字領域を得るに際して理想的な状態である前記射影値の分布が1文字1山(又は1文字1谷)となるような状態を実現することができ、より高い精度で1文字領域を適切に得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0030】
本発明の第11の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第4乃至第9のいずれかの態様において、前記第2の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により上下が挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むものである。
【0031】
この第11の態様によれば、前記第2の前処理が、前記挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むので、前記第2の前処理を行った画像に基づいて1文字領域を得る場合、いずれの文字に関しても、1文字領域を得るに際して理想的な状態である前記射影値の分布が1文字1山(又は1文字1谷)となるような状態を実現することができ、より高い精度で1文字領域を適切に得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0032】
本発明の第12の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第11のいずれかの態様において、前記第1の前処理は、連結領域を膨張させる膨張処理と、該膨張処理により連結された画素の連結状態を保ったまま、前記膨張処理により膨張された前記連結領域を収縮させる収縮処理と、を含むものである。
【0033】
この第12の態様によれば、前記第1の前処理が膨張処理及び収縮処理を含むので、撮像画像において1文字の各部分が撮像条件等の影響を受けて分離されてしまったような場合であっても、1文字の各部分が1つの連結領域に含まれるようになる率が高くなり、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0034】
本発明の第13の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第12のいずれかの態様において、前記第1の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により囲まれて閉じた閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むものである。
【0035】
この第13の態様によれば、前記第1の前処理が、前記閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むので、前記第1の前処理を行った画像に基づいて1文字領域を得る場合、当該閉領域を形成するような文字(「0」、「4」、「6」、「8」、「9」)に関して、1文字領域を得るに際して理想的な状態である前記射影値の分布が1文字1山(又は1文字1谷)となるような状態を実現することができ、より高い精度で1文字領域を適切に得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0036】
本発明の第14の態様による車両ナンバー読み取り装置は、前記第1乃至第12のいずれかの態様において、前記第1の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により上下が挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むものである。
【0037】
この第14の態様によれば、前記第1の前処理が、前記挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むので、前記第2の前処理を行った画像に基づいて1文字領域を得る場合、いずれの文字に関しても、1文字領域を得るに際して理想的な状態である前記射影値の分布が1文字1山(又は1文字1谷)となるような状態を実現することができ、より高い精度で1文字領域を適切に得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による車両ナンバー読み取り装置について、図面を参照して説明する。
【0039】
図1は、本発明の一実施の形態による車両ナンバー読み取り装置を示す概略ブロック図である。
【0040】
本実施の形態による車両ナンバー読み取り装置は、図1に示すように、撮像手段としてのカメラ1と、カメラ1から得られた画像信号をA/D変換するA/D変換器2と、A/D変換された画像信号を記憶する画像メモリ3と、画像メモリ6に記憶された画像を処理して、車両ナンバーを認識して当該車両ナンバーを出力するマイクロコンピュータ等からなる処理部4と、を備えている。
【0041】
カメラ1は、図面には示していないが、車両、特にそのナンバープレート5が通過する場所付近の画像を撮像するように設置され、ナンバープレート5の像を含む画像を撮像する。
【0042】
ここで、自動車のナンバープレート5の概略平面図を図2に示す。ナンバープレート5は、図2に示すように、横長の長方形の平板上において、分類番号(車種コード)5a及び陸運支局名5bが配置され、ひらがな文字5cが左側に配置され、大きな文字で表記された一連番号5dが中央に配置されており、これらが全体として車両ナンバー(登録番号)を構成している。分類番号5aは、従来は2桁の数字から構成されていたが、現在では2桁又は3桁の数字から構成されている。図2において、5eは、ナンバープレート5を車両に固定するためのネジである。
【0043】
図3は、処理部4の動作の一例を示す概略フローチャートである。処理部4は、図3に示すように、ナンバープレート5の像を含む画像がカメラにより撮像されてその画像信号が画像メモリ3に格納されると、その画像から、分類番号5aの領域(分類番号領域)の他、陸運支局名5b、ひらがな文字5c及び一連番号5dの各領域を、それぞれ取得し、当該各領域の画像を切り出して画像メモリ3に格納する(ステップS1)。もっとも、ステップS1の処理では、単に各領域を示す座標等のデータを取得するだけとしてもよく、その場合には、後に当該各領域の画像に関する処理を行う際に、ステップS1で取得した各領域を示すデータに基づいて、前記画像から各領域の画像を切り出すようにしてもよい。なお、ステップS1では、必要に応じて、撮像の角度等による像の歪み等を補正する処理を施しておく。なお、ナンバープレート領域の取得やナンバープレート領域からの前記各領域の取得する処理は、従来から知られている種々の手法により行うことができる。
【0044】
次に、処理部4は、ステップS1により得られた分類番号領域の処理を行い、分類番号5aを認識する(ステップS2)。ステップS2の処理の具体的な内容については、後に詳述する。
【0045】
その後、処理部4は、ステップS2により得られた分類番号領域以外の各領域について処理を行い、陸運支局名5b、ひらがな文字5c及び一連番号5dを認識する(ステップS3)。これにより、ナンバープレート5の読み取り処理が終了する。なお、ステップS3の処理は、従来から知られている種々の手法により行うことができる。
【0046】
次に、図3中の分類番号領域の処理(ステップS1)の具体的な内容について、図4乃至図6を参照して説明する。図4乃至図6は、図3中のステップS1の具体的な内容を示す概略フローチャートである。
【0047】
処理部4は、分類番号領域の処理を開始すると、まず、図3中のステップS1で切り出された分類番号領域の画像を2値化する(ステップS11)。ナンバープレート5には、自家用車に装着される地色が白色で文字が緑色の白色ナンバープレートと、事業用車両に装着される地色が緑色で文字が白色のナンバープレートとがあるが、ステップS11では、文字と地色の階調値の大小関係を判別して、いずれのナンバープレートに対しても、文字に対応する画素を白画素(その画素値は1)、地に対応する画素を黒画素(その画素値は0)となるように、2値化処理を行う。勿論、文字に対応する画素を黒画素、地に対応する画素を白画素となるように、2値化処理を行うことも可能であるが、以下の説明では、ステップS11で、文字に対応する画素が白画素となるように2値化したものとする。。なお、ステップS11に相当する2値化処理は、図3中のステップS1の前に全体の画像に対して予め行い、その2値化処理後の画像に基づいて図3中のステップS1の処理を行ってよい。この場合、分類番号領域の処理(図3中のステップS2)は、2値化処理後にステップS1で切り出された分類番号領域の画像について、図4中のステップS12以降の処理を行えばよい。
【0048】
処理部4は、ステップS11の後、分類番号領域の2値化画像に対して、白画素の連結領域を例えば1乃至数画素程度膨張させる膨張処理と、該膨張処理により連結された画素の連結状態を保ったまま、前記膨張処理により膨張された前記連結領域を収縮させる収縮処理と、を行う(ステップS12)。このような膨張・収縮処理自体は、画像処理手法として周知である。ステップS12の処理を行うことにより、ステップS11で得られた分類番号領域の2値化画像において、文字の一部がかすれて1文字に対応する白画素が2つ以上の連結領域をなすような場合であっても、そのかすれ部分が比較的小さければ、両者間が白画素で連結されることになる。したがって、ステップS12を行うことによって、分類番号の文字認識精度をより高めることができる。このため、ステップS12を行うことが好ましいが、本発明では、必ずしもステップS12を行う必要はない。
【0049】
ここで、ステップS12の処理後の分類番号領域の画像の例を、図7乃至図14の各図の(a)にそれぞれ模式的に示す。前述したように文字に対応する画素が白画素であるが、図面表記の便宜上、図7乃至図14では、白画素を黒色で示し、黒画素を白色で示している。なお、説明の便宜上、図7乃至図14に示すように、互いに直交するX軸及びY軸を定義する。X軸方向が分類番号5aの文字の並び方向である横方向、Y軸方向が縦方向となっている。
【0050】
図7乃至図10、図12及び図13の各図の(a)は、分類番号5aが3桁で「500」の場合を示し、図11(a)及び図14(a)は、分類番号5aが2桁で「50」の場合を示している。図7乃至図14の各図の(a)における右上の黒点は、図2中のネジ5eの像に相当している。
【0051】
図7(a)及び図8(a)は、分類番号5aの各桁の数字の像が互いに分離され、3桁の数字に対応する白画素が全体として3つの連結領域を形成する例を示している。図9(a)は、図8(a)と同様に分類番号5aの各桁の数字の像が互いに分離されているが、図8(a)と異なり、文字「5」の一部がかすれて文字「5」が白画素の2つの連結領域からなる例を示している。このようなかすれは、前記ステップS12の処理では除去し得なかったものである。
【0052】
図10(a)は、3桁の数字の像が互いに連結され、3桁の数字に対応する白画素が全体として1つの連結領域を形成する例を示している。このような連結状態は、ナンバープレート5上の分類番号5aの各数字間の間隔が比較的狭いこと、及び、カメラ1による撮像条件等に起因して生ずる。図11(a)は、2桁の数字の像が互いに連結され、2桁の数字に対応する白画素が全体として1つの連結領域を形成する例を示している。図12(a)は、3桁の数字のうち左側の2桁の数字が互いに連結され、右側の1桁の数字は他の数字から分離されており、3桁の数字に対応する白画素が全体として2つの連結領域を形成する例を示している。図13(a)は、3桁の数字のうち左側の1桁の数字は他の数字から分離され、右側の2桁の数字が互いに連結されており、3桁の数字に対応する白画素が全体として2つの連結領域を形成する例を示している。図14(a)は、2桁の数字の像が互いに分離され、2桁の数字に対応する白画素が全体として2つの連結領域を形成する例を示している。
【0053】
次に、処理部4は、ステップS12の処理後の分類番号領域の画像に対して、白画素(分類番号の文字に対応する値を持つ画素)により上下が挟まれた黒画素を白画素に変換する処理(以下、「上下間領域埋め込み処理」という。)、又は、白画素により囲まれて閉じた閉領域の黒画素を白画素に変換する処理(以下、「閉領域埋め込み処理」という。)を行う(ステップS13)。図7、図10乃至図14の各図の(b)に、同じ図の(a)に示されたステップS12の処理後の分類番号領域の画像に対して、ステップS13で上下間領域埋め込み処理を行った分類番号領域の画像を示す。また、図8及び図9の各図の(b)に、同じ図の(a)に示されたステップS12の処理後の分類番号領域の画像に対して、ステップS13で閉領域埋め込み処理を行った分類番号領域の画像を示す。
【0054】
次いで、処理部4は、ステップS13の処理後の分類番号領域の画像に対してラベリングを行い、白画素(分類番号の文字に対応する値を持つ画素)の連結領域を得る(ステップS14)。その後、処理部4は、ステップS14で得た各連結領域の外接矩形領域を求める(ステップS15)。外接矩形領域を示すデータとしては、例えば、当該外接矩形領域の左上コーナーの座標値と右下コーナーの座標値を用いることができる。図7乃至図14の各図の(c)に、同じ図の(b)に示されたステップS13の処理後の分類番号領域の画像に対して得られた外接矩形領域を示す。
【0055】
その後、処理部4は、ステップS15で得た外接矩形領域から、所定の絞り込み条件を満たすもののみを、文字に対応する候補となる連結領域の外接矩形領域として絞り込む(ステップS16)。この絞り込み処理は、ネジ5eの像に相当する連結領域の外接矩形領域や、その他のノイズ等により生ずる可能性のある連結領域の外接矩形領域などの、文字に対応する連結領域の外接矩形領域以外のものを除外する処理である。前記絞り込み条件としては、例えば、矩形領域の横方向の長さ(=連結領域の横方向の長さ)が所定値以上であること、矩形領域の縦方向の長さ(=連結領域の縦方向の長さ)が所定値以上であること、矩形領域の面積(又は対応する連結領域の外接矩形の面積)が所定値以上であること、のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを挙げることができる。図7乃至図14の各図の(d)に、同じ図の(c)に示されたステップS15で得られた外接矩形領域に対してステップS16で絞り込み処理が行われ、更に後述するステップS17を処理を経た後の外接矩形領域を示す。ただし、図7、図8、図10乃至図14の各図の(d)は、後述するステップS17の処理前の状態でも変わらない。図7乃至図14の各図の(d)に示すように、ネジ5eの像に相当する連結領域の外接矩形領域は、除外されている。
【0056】
ステップS15の処理は、分類番号の文字認識精度を高めるために行うことが好ましい。もっとも、例えば、図3中のステップS1で分類番号領域を取得する際に、当該分類番号領域をネジ5eの像を含まないように設定すれば、ステップS15の処理は必ずしも行う必要はなく、全ての連結領域の外接矩形領域を候補としてもよい。
【0057】
次に、処理部4は、ステップS16で絞り込まれた外接矩形領域のうちに、同じX座標値を有する点を持つ複数の外接矩形領域(当該外接矩形領域をY軸方向に射影してX軸上に射影したときに、X軸上で射影が連続する複数の外接矩形領域)が存在する場合には、当該複数外接矩形領域を統合して、当該複数の外接矩形領域に含まれる連結領域の全体に対する1つの外接矩形領域にする処理(以下、「重なり領域統合処理」という。)を行う(ステップS17)。図7、図10乃至図14に示すようにステップS13で上下間領域埋め込み処理を行う場合には、ステップS17の前後で状態は変わらないので、本来的に、ステップS17の処理を行う必要はない。一方、図8及び図9に示すようにステップS13で閉領域埋め込み処理を行う場合には、図9に示すようにある文字「5」の一部がかすれているようなときに、ステップS16の処理後に当該文字「5」について2つの外接矩形領域が生ずるため、ステップS17の処理を行って当該外接矩形領域を統合することが好ましい。これにより、図9に示すようにある文字「5」の一部がかすれている場合であっても、正しい文字認識が可能となる。もっとも、ステップS13で閉領域埋め込み処理を行う場合であっても、必ずしもステップS17の処理を行う必要はない。
【0058】
以上の説明からわかるように、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数は、ステップS13で得られた連結領域のうちの分類番号5aの文字に対応する候補となる連結領域のY軸方向の射影のX軸上の連続範囲の数に相当している。ステップS17の処理後の外接矩形領域の数は、図7乃至図9の各図の(d)では3つ、図10及び図11の各図の(d)では1つ、図12乃至図14の各図の(d)では2つとなっている。
【0059】
ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が3つである場合には、分類番号5aが3桁でありかつステップS17の処理後の各外接矩形領域において分類番号5aの複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合(例えば、図7乃至図9の各図の(d))であることを意味することになる。
【0060】
ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が1つである場合には、(ア)分類番号5aが2桁であり、ステップS17の処理後の外接矩形領域において分類番号5aの2文字が連結されて2文字が含まれる場合(例えば、図11(d))、(イ)分類番号5aが3桁であり、ステップS17の処理後の外接矩形領域において分類番号5aの3文字が連結されて3文字が含まれる場合(例えば、図10(d))、のいずれかであることを意味することになる。
【0061】
ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が2つである場合には、(ウ)分類番号5aが2桁でありかつステップS17の処理後の各外接矩形領域において分類番号5aの複数の文字が連結されずに1つの文字しか含まれない場合(例えば、図14(d))、(エ)分類番号5aが3桁であり、ステップS17の処理後の各外接矩形領域のいずれか1つにおいて分類番号5aの2文字が連結されて2文字が含まれ、かつ、ステップS17の処理後の各外接矩形領域の残りの1つにおいて分類番号5aの文字が1つしか含まれない場合(例えば、図12(d)、図13(d))、のいずれかであることを意味することになる。
【0062】
次に、処理部4は、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が1つ、2つ及び3つのいずれであるかを判定する(ステップS18)。
【0063】
ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が3つである場合(例えば、図7乃至図9の各図の(d))には、当該各外接矩形領域をそれぞれ、分類番号5aの個々の文字に対応する1文字領域として、各1文字領域について、文字を認識し(ステップS19)、分類番号領域の処理を終了する。このとき、本実施の形態では、各1文字領域についての文字認識は、ステップS12の処理後の画像上の各1文字領域を用いて行う。もっとも、文字認識にために用いる画像は、ステップS12の処理後の画像に限定されるものではなく、例えば、ステップS11の処理後の画像でもよい。この点は、後述するステップS26,S31,S46,S52,S53についても、同様である。なお、1文字領域についての文字認識処理は、従来から知られている種々の手法により行うことができる。
【0064】
一方、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が1つである場合(例えば、図10(d)、図11(d))には図5中のステップS21へ移行し、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数が2つである場合(例えば、図12(d)、図13(d)、図14(d))には図6中のステップS41へ移行する。
【0065】
ステップS21において、処理部4は、ステップS17の処理後の外接矩形領域のX軸方向の領域幅Wが所定値W1以上であるか否かを判定することによって、当該外接矩形領域が3文字に対応するか2文字に対応するかを判定する。3文字に対応する場合(例えば、図10(d))にはステップS22へ移行し、2文字に対応する場合(例えば、図11(d))にはステップS27へ移行する。
【0066】
ステップS22において、処理部4は、ステップS13の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の外接矩形領域のY方向の射影値を求める。この射影値の例を図15に示す。代わりに、ステップS22において、ステップS11の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の外接矩形領域のY方向の射影値を求めてもよい。この射影値の例を図16に示す。図15及び図16は図5に示す例における射影値である。もっとも、後者の場合には、後述するように、前者の場合に比べれば1文字領域の分離位置の誤検知が生じ易いので、ステップS22では前者の処理を行うことが好ましい。この点は、後述するステップS27,S42,S48についても同様である。
【0067】
次に、処理部4は、図15に示すように、ステップS17の処理後の外接矩形領域のX軸方向の領域幅Wの3等分割位置を検索起点とし、これらの2つの検索起点を基準とした所定のX軸方向の幅をそれぞれ検索幅とし、各検索幅内においてステップS22で求めた射影値が最小となるX軸座標位置における当該最小値を検索する(ステップS23)。ステップS23で求めた最小値のX座標位置は、図15の場合には文字分離の基準となる位置として正しく検知されるのに対し、図16の場合には誤検知されてしまう。
【0068】
次いで、処理部4は、図15に示すように、ステップS23で求めた最小値より所定値αだけ大きい基準値を求め、前記各検索幅内において前記基準値以下となりかつ前記最小となるX座標位置を含むX軸方向範囲を、空白判定幅としてそれぞれ求める(ステップS24)。
【0069】
その後、処理部4は、ステップS24で求めた2つの空白判定幅を持ちY方向に延びる矩形領域を、ステップS17の処理後の外接矩形領域から除外することによって残る3つの矩形領域を、分類番号5aの3つの1文字領域として求める(ステップS25)。
【0070】
なお、処理部4は、ステップS24,S25の処理に代えて、ステップS23で求めた各最小値のX座標位置で、ステップS17の処理後の外接矩形領域を3分割する処理を行うことで、当該外接矩形領域から3つの1文字領域を得てもよい。もっとも、本実施の形態のようにステップS24,S25を行って空白判定領域を1文字領域から除外すると、ステップS17の処理後の外接矩形領域を分割する場合に比べてより適切に1文字領域を得ることができ、ひいては、分類番号の文字認識精度をより高めることができ、好ましい。この点は、ステップS24,S25に対応する後述する処理についても同様である。
【0071】
次に、処理部4は、ステップS25で分離された3つの1文字領域の各々について文字を認識し(ステップS26)、分類番号領域の処理を終了する。
【0072】
ステップS21において2文字に対応すると判定される(例えば、図11(d))と、処理部4は、ステップS27において、前述したステップS22と同じく、ステップS13の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の外接矩形領域のY方向の射影値を求める。
【0073】
次に、処理部4は、前述したステップS23と同様に、ステップS17の処理後の外接矩形領域のX軸方向の領域幅Wの2等分割位置を検索起点とし、この検索起点を基準とした所定のX軸方向の幅をそれぞれ検索幅とし、この検索幅内においてステップS27で求めた射影値が最小となるX軸座標位置における当該最小値を検索する(ステップS28)。なお、ステップS28へ移行する場合には、ステップS17の処理後の外接矩形領域は3文字ではなく2文字に対応しているので、2文字に分離するべく、前述したステップS23と異なり、ステップS28では3等分割位置ではなく2等分割位置を検索起点とする。
【0074】
次いで、処理部4は、前述したステップS24と同様に、ステップS28で求めた最小値より所定値αだけ大きい基準値を求め、前記検索幅内において前記基準値以下となりかつ前記最小となるX座標位置を含むX軸方向範囲を、空白判定幅として求める(ステップS29)。
【0075】
その後、処理部4は、前述したステップS25と同様に、ステップS29で求めた空白判定幅を持ちY方向に延びる矩形領域を、ステップS17の処理後の外接矩形領域から除外することによって残る2つの矩形領域を、分類番号5aの2つの1文字領域として求める(ステップS30)。
【0076】
次に、処理部4は、ステップS30で分離された2つの1文字領域の各々について文字を認識し(ステップS31)、分類番号領域の処理を終了する。
【0077】
図5中のステップS18において2領域である(例えば、図12(d)、図13(d)、図14(d))と判定されると、処理部4は、図6中のステップS41において、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域の幅WLが所定値W2以上であるか否かを判定することによって、当該左側領域が2文字に対応するか1文字に対応するかを判定する。当該左側領域が2文字に対応する場合(例えば、図12(d))にはステップS42へ移行し、当該左側領域が1文字に対応する場合(例えば、図13(d)、図14(d))にはステップS47へ移行する。
【0078】
ステップS42において、処理部4は、前述したステップS22と同様に、ステップS13の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域のY方向の射影値を求める。
【0079】
次に、処理部4は、前述したステップS23と同様に、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域のX軸方向の領域幅WLの2等分割位置を検索起点とし、この検索起点を基準とした所定のX軸方向の幅をそれぞれ検索幅とし、この検索幅内においてステップS42で求めた射影値が最小となるX軸座標位置における当該最小値を検索する(ステップS43)。
【0080】
次いで、処理部4は、前述したステップS24と同様に、ステップS43で求めた最小値より所定値αだけ大きい基準値を求め、前記検索幅内において前記基準値以下となりかつ前記最小となるX座標位置を含むX軸方向範囲を、空白判定幅として求める(ステップS44)。
【0081】
その後、処理部4は、前述したステップS25と同様に、ステップS44で求めた空白判定幅を持ちY方向に延びる矩形領域を、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域から除外することによって残る2つの矩形領域を、分類番号5aの2つの1文字領域として求める(ステップS45)。
【0082】
次に、処理部4は、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域を1文字領域とし、この1文字領域とステップS45で左側領域から分離された2つの1文字領域、の各々について文字を認識し(ステップS46)、分類番号領域の処理を終了する。
【0083】
ステップS41において左側領域が1文字に対応する(例えば、図13(d)、図14(d))と判定されると、処理部4は、ステップS47において、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域の幅WRが所定値W2以上であるか否かを判定することによって、当該右側領域が2文字に対応するか1文字に対応するかを判定する。当該右側領域が2文字に対応する場合(例えば、図13(d))にはステップS48へ移行し、当該右側領域が1文字に対応する場合(例えば、図14(d))にはステップS53へ移行する。
【0084】
ステップS48において、処理部4は、前述したステップS22と同様に、ステップS13の処理後の画像上の、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域のY方向の射影値を求める。
【0085】
次に、処理部4は、前述したステップS23と同様に、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域のX軸方向の領域幅WLの2等分割位置を検索起点とし、この検索起点を基準とした所定のX軸方向の幅をそれぞれ検索幅とし、この検索幅内においてステップS48で求めた射影値が最小となるX軸座標位置における当該最小値を検索する(ステップS49)。
【0086】
次いで、処理部4は、前述したステップS24と同様に、ステップS49で求めた最小値より所定値αだけ大きい基準値を求め、前記検索幅内において前記基準値以下となりかつ前記最小となるX座標位置を含むX軸方向範囲を、空白判定幅として求める(ステップS50)。
【0087】
その後、処理部4は、前述したステップS25と同様に、ステップS50で求めた空白判定幅を持ちY方向に延びる矩形領域を、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの右側領域から除外することによって残る2つの矩形領域を、分類番号5aの2つの1文字領域として求める(ステップS51)。
【0088】
次に、処理部4は、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域のうちの左側領域を1文字領域とし、この1文字領域とステップS51で右側領域から分離された2つの1文字領域の各々について文字を認識し(ステップS52)、分類番号領域の処理を終了する。
【0089】
ステップS47において右側領域が1文字に対応する(例えば、図14(d))と判定されると、処理部4は、ステップS53において、ステップS17の処理後の2つの外接矩形領域をそれぞれ1文字領域として、各1文字領域について、文字を認識し(ステップS53)、分類番号領域の処理を終了する。
【0090】
本実施の形態によれば、以上の説明からわかるように、分類番号5aに対応する分類番号領域の画像の垂直方向濃度投影分布から各1文字領域を得るのではなく、連結領域に着目し、分類番号5aの文字に対応する候補となる連結領域の縦方向(Y軸方向)の射影の連続範囲の数に相当する数(本実施の形態では、具体的には、ステップS17の処理後の外接矩形領域の数)に応じて、分類番号5aの個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得ている。したがって、本実施の形態によれば、分類番号5aが2桁及び3桁のいずれであっても、比較的簡単な処理で適切に1文字領域を得ることができる。このため、処理の負担及び処理時間を短縮することができ、しかも、分類番号の文字認識精度を高めることができる。
【0091】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0092】
例えば、図4中のステップS12,S14間においてステップS13の処理を行わずに、ステップS14のラベリングの対象をステップS12後の分類番号領域の画像としてもよい。この場合、ステップS22,S27,S42,48における射影値取得の対象画像は、例えば、ステップS12の処理後の分類番号領域の画像としてもよい。あるいは、ステップS22,S27,S42,48の直前にその前処理としてステップS13の処理を行うことにして、射影値取得の対象画像を当該処理後の画像としてもよい。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、分類番号が2桁及び3桁のいずれであっても、比較的簡単な処理で済み、処理の負担及び処理時間を短縮することができ、しかも、分類番号の文字認識精度を高めることができる車両ナンバー読み取り装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による車両ナンバー読み取り装置を示す概略ブロック図である。
【図2】自動車のナンバープレートを示す概略平面図である。
【図3】図1中の処理部の動作の一例を示す概略フローチャートである。
【図4】図1中の分類番号領域処理の一部を示す概略フローチャートである。
【図5】図1中の分類番号領域処理の他の一部を示す概略フローチャートである。
【図6】図1中の分類番号領域処理の更に他の一部を示す概略フローチャートである。
【図7】分類番号領域の画像の例を示す図である。
【図8】分類番号領域の画像の他の例を示す図である。
【図9】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図10】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図11】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図12】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図13】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図14】分類番号領域の画像の更に他の例を示す図である。
【図15】射影値の例を示す図である。
【図16】射影値の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 A/D変換器
3 画像メモリ
4 処理部
Claims (14)
- 車両のナンバープレートの像を含む撮像された画像を処理して車両ナンバーを読み取る車両ナンバー読み取り装置であって、
前記画像から分類番号に対応する分類番号領域を得る分類番号領域取得手段と、
前記画像のうちの前記分類番号領域の画像又はこれに対して第1の前処理を行った画像に基づいて、分類番号の文字に対応する値を持つ画素の連結領域を得る連結領域取得手段と、
前記連結領域取得手段により得られた連結領域のうちの前記分類番号の文字に対応する候補となる連結領域の縦方向の射影の連続範囲の数に相当する数に応じて、前記分類番号の個々の文字にそれぞれ対応する1文字領域を得る1文字領域取得手段と、
前記1文字領域取得手段により得られた各1文字領域について、前記分類番号領域の画像に基づいて文字認識を行う文字認識手段と、
を備えたことを特徴とする車両ナンバー読み取り装置。 - 前記1文字領域取得手段は、前記数が3つである場合に、前記各連続範囲にそれぞれ対応する前記連結領域の外接矩形領域を、それぞれ1文字領域とする第1の手段を含むことを特徴とする請求項1記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記1文字領域取得手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれもが前記分類番号の2文字に対応しないときに、前記各連続範囲にそれぞれ対応する前記連結領域の外接矩形領域をそれぞれ1文字領域とする第2の手段を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記1文字領域取得手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれかが前記分類番号の2文字に対応するときに、前記連続範囲のうちの2文字に対応しない連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域を1文字領域とするとともに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲のうちの2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から2つの1文字領域をそれぞれ得る第3の手段を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記第3の手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲のいずれかが前記分類番号の2文字に対応するときに、前記2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の2等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ矩形領域を、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、2つの矩形領域を、前記2つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むことを特徴とする請求項4記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記1文字領域取得手段は、前記数が1つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の2文字に対応するときに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から2つの1文字領域をそれぞれ得る第4の手段を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記第4の手段は、前記数が2つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の2文字に対応するときに、前記2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の2等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ矩形領域を、2文字に対応する前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、2つの矩形領域を、前記2つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むことを特徴とする請求項6記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記1文字領域取得手段は、前記候補となる連結領域の数が1つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の3文字に対応するときに、前記分類番号領域取得手段により得られた前記分類番号領域の画像あるいはこれに対して前記第1の前処理又は第2の前処理を行った画像上の、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の縦方向の射影値に基づいて、当該外接矩形領域から3つの1文字領域を得る第5の手段を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記第5の手段は、前記数が3つである場合において、前記連続範囲が前記分類番号の3文字に対応するときに、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域の横方向の各3等分割位置付近の所定範囲において前記射影値が最小(又は最大)となる横方向位置における当該最小値(又は最大値)より所定値だけ大きい(又は小さい)基準値を求め、前記各所定範囲内において前記射影値が前記基準値以下(又は前記基準値以上)となりかつ前記最小(又は最大)となる横方向位置を含む横方向範囲の横幅を持つ各矩形領域を、前記連続範囲に対応する前記連結領域の外接矩形領域から除外することによって残る、3つの矩形領域を、前記3つの1文字領域としてそれぞれ得る手段を含むことを特徴とする請求項8記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記第2の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により囲まれて閉じた閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むことを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記第2の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により上下が挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むことを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記第1の前処理は、連結領域を膨張させる膨張処理と、該膨張処理により連結された画素の連結状態を保ったまま、前記膨張処理により膨張された前記連結領域を収縮させる収縮処理と、を含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記第1の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により囲まれて閉じた閉領域の画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の車両ナンバー読み取り装置。
- 前記第1の前処理は、分類番号の文字に対応する値を持つ画素により上下が挟まれた画素の値を分類番号の文字に対応する画素の値に変換する処理を含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の車両ナンバー読み取り装置。
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2002
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