JP2004151134A - 走査結像レンズおよび画像書込方法および画像書込装置 - Google Patents

走査結像レンズおよび画像書込方法および画像書込装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光走査長のずれと光スポットのずれとを良好に補正可能で、低コストで実現できる新規な走査結像レンズを実現する。
【解決手段】共通の光偏向手段14により偏向され、感光性の記録媒体にカラー画像の書込みを行う3原色:A、B、Cの各色光ビームを記録媒体上に光スポットとして集光させる走査結像レンズ171、172、173が、各色光ビームに対する等速特性を像高:Hに対してA(H)、B(H)、C(H)とするとき、これらが倍率色収差により互いに異なり、A(H)を基準とするときKAB、KACを定数として、実質的にA(H)=KAB・B(H)、且つ、A(H)=KAC・C(H)が満足されるように、等速特性が補正されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は走査結像レンズおよび画像書込方法および画像書込装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
赤・緑・青の各色の光ビームを共通のポリゴンミラーにより同時に偏向させ、各色の偏向光ビームを共通の走査結像レンズによりカラー印画紙上に光スポットとして集光せしめて光走査を行い、各色光ビームを、対応する色の画像情報で変調することにより、カラー画像の書込みを行う画像書込装置が知られている。
【0003】
この種の画像書込装置において、走査結像レンズに倍率色収差があると、光ビームが光走査する1ラインの長さである「光走査長」が各色光ビームごとに異なり、また、ドットを書込む光スポット相互にも互いにずれが生じる。
【0004】
このような光走査長や光スポット間のずれは、形成されるカラー画像の画質を劣化させる。
【0005】
このような「ずれ」の問題を回避する方策としては、例えば「倍率色収差を良好に補正した走査結像レンズを用いる(特許文献1)」ことがあるが、一般に、倍率色収差はこれを十分に良好に補正しようとするとレンズ枚数が増大し、走査結像レンズが画像書込装置に占めるスペースが大きくなって装置の大型化を招いたり、コストも高くなる問題がある。
【0006】
走査結像レンズにおける倍率色収差の存在を容認し、各色光ビームの変調を行うためのクロックの周波数を、光ビームごとに固有の周波数として設定することにより上記「光走査長」を揃えることが知られている(特許文献2)。この方法によれば確かに「光走査長のずれ」は解消されるが、波長差に起因する「各色光ビームに対するfθ特性の差異」については考慮されていないため、各像高における「各色光ビーム間の光スポットのずれ」は解消されない。
【0007】
光走査長のずれと光スポットのずれとを解消する方法として、走査結像レンズにおける倍率色収差が「赤色光と青色光とで同一」となるようにし、緑色光ビームに対するクロックの周波数を基準として、赤色光ビーム・青色光ビームに対するクロックの周波数を調整する方法が知られている(特許文献3)。
【0008】
この法法は有効であるが、それでも走査結像レンズにおける倍率色収差が「赤色光と青色光とで同一」となるようにすると、レンズ枚数の増大や、コスト増大の問題を十分には解消できない。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−191261号公報
【特許文献2】
特開平9− 11538号公報
【特許文献3】
特開平11−88619号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、光走査長のずれと光スポットのずれとを良好に補正することが可能で、なお且つ、低コストで実現できる新規な走査結像レンズを実現することを課題とする。
【0011】
この発明はまた、かかる走査結像レンズを用い、光走査長のずれと光スポットのずれを有効に補正して良好な画像書込みを行い得る新規な画像書込方法および装置の実現を課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の走査結像レンズは「共通の光偏向手段により偏向され、感光性の記録媒体にカラー画像の書込みを行う3原色:A(波長:λ)、B(波長:λ(<λ))、C(波長:λ(<λ))の各色光ビームを上記記録媒体上に光スポットとして集光させる走査結像レンズ」であって、以下の点を特徴とする(請求項1)。
【0013】
即ち、各色光ビームに対する等速特性を、像高:Hに対してA(H)、B(H)、C(H)とするとき、これらが倍率色収差により互いに異なり、且つ、A(H)を基準とするとき、KAB、KACを定数として、実質的に、条件:
(1) A(H)=KAB・B(H)、且つ、A(H)=KAC・C(H)
が満足されるように等速特性を補正されている。
【0014】
そして、走査結像レンズは「主走査方向に正の屈折力を持つレンズと、主走査方向に負の屈折力を持つレンズとを含む複数枚のレンズ」で構成され、共通の光偏向器の側から数えて第1番目と第2番目のレンズの一方が主走査方向に正の屈折力を持ち、他方が主走査方向に負の屈折力を持つ。
【0015】
上記一方のレンズ(主走査方向に正の屈折力を持つレンズ)のd線に対する焦点距離:fp、他方のレンズ(主走査方向に負の屈折力を持つレンズ)のd線に対する焦点距離:fnは、条件:
(2) −1.5≦fn/fp≦−1.0
を満足する。
【0016】
「感光性の記録媒体」は、例えば、前記カラー印画紙等であり、3原色:A、B、Cは「このような記録媒体に対してカラー画像を書きこむ」ことのできる3色で、波長:λ、λ、λはこの順序に波長が短くなる。
【0017】
「光偏向手段」は、ポリゴンミラーや回転2面鏡、回転単面鏡など、偏向反射面を等速回転させるものや、ガルバノミラーのように偏向反射面を揺動させるものを使用できる。この場合、偏向反射面を等速回転させる場合であれば、fθ特性が上記「等速特性」であるし、偏向反射面を揺動させる場合であればf・sinθ特性が等速特性である。
【0018】
上記請求項1記載の走査結像レンズにおいて、3原色:A、B、Cはそれぞれ赤、緑、青で、等速特性がfθ特性であることができる(請求項2)。
【0019】
請求項1または2記載の走査結像レンズにおいて、3原色:A、B、Cに対する軸上色収差:AX、AX、AXの大小関係が、AX<AX<AXであることが好ましい(請求項3)。
【0020】
請求項1または2または3記載の走査結像レンズは、好ましい構成として「共通の光偏向手段の側から、感光性の記録媒体へ向って第1〜第3レンズを配して構成され、これら3枚のレンズの「主走査方向の屈折力」が、光偏向手段の側から記録媒体に向って順に、負・正・正である構成」とすることができる(請求項4)。
【0021】
この請求項4記載の走査結像レンズは、3原色A、B、Cに対する軸上色収差:AX、AX、AXの大小関係が、AX<AX<AXであり、3原色A、B、Cに対する倍率色収差の絶対値の最大値をH、H、Hとするとき、これらが条件:
(3) 1.0<|(H−H)/(H−H)|<1.6
(4) 1.8<|(AX−AX)|/|(AX−AX)|<4.3
を満足することが好ましい。
【0022】
上記請求項4または5記載の走査結像レンズは、第1〜第3レンズのd線に対するアッベ数を、負の屈折力を持つ第1レンズにつきνd1、正の屈折力を持つ第2レンズにつきνd2、正の屈折力を持つ第2レンズにつきνd3とするとき、これらが条件:
(5) 0.79<{(1/νd2)+(1/νd3)}/(1/νd1)<1.06
を満足することが好ましい(請求項6)。
【0023】
また、上記請求項4または5または6記載の走査結像レンズは、第1〜第3レンズのうち、最も記録媒体側に配されて正の屈折力を持つ第3レンズにおける「記録媒体側の面」の主走査方向の曲率半径:R6Y、第3レンズの被走査面側の面から射出瞳(記録媒体側から見た、第1〜第3レンズによる「光偏向手段による偏向の起点」の像位置)までの距離:DR6が、条件:
(6) 0.78<DR6/R6Y<1.43
を満足することが好ましい(請求項7)。
【0024】
さらに、請求項4〜7の任意の1に記載の走査結像レンズは、負の屈折力を持つ第1レンズと正の屈折力を持つ第2レンズとのレンズ間隔:D、全系の主走査方向における焦点距離:fが、条件:
(7) 0<D/f<0.025
を満足することが好ましい(請求項8)。
【0025】
請求項4〜8の任意の1に記載の走査結像レンズは、第1レンズを「光偏向手段側に凹面を向けた平凹レンズ」、第2レンズを「光偏向手段側に、副走査方向の曲率が主走査方向の曲率よりも強い凹トーリック面もしくは副走査方向にのみ曲率を持つ凹シリンダ面を持ち、記録媒体側に、主走査方向の曲率が上記光偏向手段側の面における主走査方向の曲率よりも強い面を持つ正レンズ」、第3レンズを「光偏向手段側に平面を持ち、記録媒体側に、副走査方向の曲率が主走査方向の曲率よりも強い凸トーリック面を持つ正レンズ」として構成することができる(請求項9)。
【0026】
請求項1〜9の任意の1に記載の走査結像レンズはまた「光偏向手段を偏向反射面を有するものとし、副走査方向に関して、光偏向手段による偏向の起点と感光性の記録媒体の位置とを幾何光学的に略共役な関係とするもの」であることができる(請求項10)。このようにすると「偏向反射面の面倒れ」を補正することができる。
【0027】
この発明の画像書込方法は「カラー画像の書込みを行う3原色:A(波長:λ)、B(波長:λ(<λ))、C(波長:λ(<λ))の各色光ビームを、共通の光偏向手段により偏向させ、走査結像レンズにより感光性の記録媒体上に各々光スポットとして集光させて、記録媒体を光走査してカラー画像の書込みを行う方法」であって、以下の如き特徴を有する(請求項11)。
【0028】
即ち、走査結像レンズとして、請求項1〜10の任意の1に記載のものを用いる。そして、「各色光ビームを変調するクロック」の周波数をF、F、Fとするとき、これらを互いに異ならせ、基準となるA色光ビームにおける周波数:Fに対し、B色光ビームに対する周波数:FをF・KAB、C色光ビームに対する周波数:FをF・KACとして、それぞれ一律に設定することにより「各色光ビームによる光スポット位置と光走査長とを互いに実質的に合致させ」てカラー画像の書込みを行う。
【0029】
各色光ビームに対するクロックの周波数:F、F、Fは、互いに異なるが「それぞれが一律に設定される」ので、各色光ビームの光走査が行われるとき、これらクロックの周波数:F、F、Fは常に一定である。
【0030】
請求項11記載の画像書込方法は「カラー画像の書込みを行う3原色:赤、緑、青の各色光ビームを共通の光偏向手段により等角速度的に偏向させ、走査結像レンズとして、請求項2〜10の任意の1に記載のものを用いる」ことにより実施することができる(請求項12)。
【0031】
この発明の画像書込装置は、光源部と、変調手段と、クロック生成手段と、走査結像レンズとを有し、走査結像レンズは、請求項1〜10の任意の1に記載のものである(請求項13)。
【0032】
「光源部」は、カラー画像の書込みを行うための3原色:A(波長:λ)、B(波長:λ(<λ))、C(波長:λ(<λ))の各色光ビームを放射する。
「変調手段」は、各色光ビームを、対応する色の画像情報に応じて変調する。
「クロック発生手段」は、変調手段により各色光ビームを変調するためのクロックを光ビームごとに個別的に生成する。
「光偏向手段」は各色光ビームを偏向させるためのものであって、各色光ビームに共通である。
【0033】
「走査結像レンズ」は、光偏向手段により偏向された各色光ビームを、感光性の記録媒体上に光スポットとしてそれぞれ集光する。
各色光ビームを変調するクロックの周波数をF、F、Fとするとき、これらは互いに異ならせられ、基準となるA色光ビームにおける周波数:Fに対し、B色光ビームに対する周波数:FはF・KAB、C色光ビームに対する周波数:FはF・KACとして、それぞれ一律に設定され、各色光ビームによる光スポット位置および光走査長を互いに実質的に合致させてカラー画像の書込みを行う。
【0034】
請求項13記載の画像書込装置は「カラー画像の書込みを行う3原色:赤、緑、赤の各色光ビームを同時に偏向させる共通の光偏向手段が、これら光ビームを偏向反射面の等速回転により等角速度的に偏向させるものであり、走査結像レンズとして請求項2〜10の任意の1に記載のものを用いるもの」であることができる(請求項14)。
【0035】
この請求項14記載の画像書込装置は「光源部からの各色光ビームを、共通の光偏向手段の偏向反射面位置近傍に、主走査方向に長い線像として結像させる線像結像手段」を有し、走査結像レンズとして請求項10記載のものを用いた構成とすることができる(請求項15)。
【0036】
若干、説明を補足する。
【0037】
「等速特性:E(H)」は、理想的な等速性が実現された場合の、光スポットの速さ:Vとした場合に、光走査における実際上の光スポットの像高を時間の関数:H(t)とするとき、H(t)−V・tをV・tで規格化したものであり、
E(H)={H(t)−V・t}/V・t
で与えられる。これから、H(t)は以下のようになる。
【0038】
H(t)=E(H)・V・t+V・t
記録媒体上における光スポットの速度は、dH(t)/dtであるから、
dH(t)/dt=V・t{dE(H)/dH}・dH/dt+E(H)・V+V
となるが、一般に等速特性:E(H)は最大でも数%のオーダーであるので、右辺第1項におけるdE(H)/dHは微少量で、実質的に無視することができる。
【0039】
従って、
dH(t)/dt=E(H)・V+V
となる。
【0040】
簡単のため、等速特性が光スポットの像高:0に対して対称的であるとする。
このとき、上記式の両辺の積分:
∫{dH(t)/dt}dt=∫E(H)・Vdt+∫Vdt
において、Vが一定、Vdt=dHであることを考慮し、積分:∫Vdt=L/2と置くと、この式の右辺は
∫E(H)dH+L/2
となる。この式を2倍した
2∫E(H)dH+L
は1ラインの長さ:Lであり、Lは「理想の等速特性で光走査したときの光走査長」を与える。
【0041】
1ライン(光走査長)をフルに書込むときのドット数をNとする。
A色光ビームに対する等速特性:A(H)を基準とし、A色光ビームで1ラインをNドットで書込んだときの1ラインの長さ、即ち、光走査長をL、1ラインを書込むのに要する時間をTとする。そうすると、この場合のクロックの周波数は「N/T」で与えられる。
【0042】
B色光ビームでNドットを書込むとき、そのクロック周波数を上記のN/Tとして1ラインを書込んだ場合に光走査長がLであるとし、同様に、C色光ビームでNドットを書込むとき、そのクロック周波数をN/Tとして1ラインを書込んだ場合の光走査長がLであるとする。この発明の走査結像レンズを用いた場合、等速特性が倍率色収差により互いに異なるので、L≠L≠Lである。
【0043】
図2(a)はこの状態を強調して説明図的に示している。色:A、B、Cをそれぞれ、赤(R)、緑(G)、青(B)として光スポットの位置を、像高:0、中間像高と周辺像高で強調して示している。光走査長:L、L、Lはそれぞれ上記L、L、Lに対応する。
【0044】
各色光ビームの光スポット位置が合致するのは、像高:0においてのみであり、他の像高においては「色の異なる光スポットの位置」が互いにずれ、また光走査長:L、L、Lも互いに異なる。
【0045】
上記の考察をA色光ビーム、B色光ビーム、C色光ビームに対して行うと、
2∫A(H)dH+L=L
2∫B(H)dH+L=L
2∫C(H)dH+L=L
が得られる。
【0046】
この発明の走査結像レンズでは、上記の如くA(H)、B(H)、C(H)の間に、
A(H)=KAB・B(H)、且つ、A(H)=KAC・C(H)
の関係があるから、上の式は、
2∫A(H)dH+L=L
2∫B(H)dH+L=L=2∫A(H)dH/KAB+L
2∫C(H)dH+L=L=2∫A(H)dH/KAC+L
となる。
したがって、L−L=ΔL、L−L=ΔL、L−L=ΔLとすると、ΔL=ΔL・KAB、ΔL=ΔL・KACとなる。
【0047】
1ラインのドット数はNであるから、「クロック周波数」を、A色光ビームにつきN/T(=F)、B色光ビームに付き、N/T(=F)、C色光ビームに付きN/T(=F)とすると、「A、B、C色光ビームによるNドットの長さである1ラインの長さ」が同じになるためには、等速特性に応じた1ライン長さの誤差であるΔL、ΔL、ΔLにおいて、ΔL、ΔLが、基準となるΔLに等しくなるようにF、Fを設定すれば良く、これは、F=F・KAB、F=F・KACとすることにより実現できる。
【0048】
なお、各色光ビームに対する等速特性:A(H)、B(H)、C(H)が、倍率色収差により互いに異なり、A(H)を基準として、実質的に、条件:
(1) A(H)=KAB・B(H)、且つ、A(H)=KAC・C(H)
が満足されるようにするには、基準となる色:Aの倍率色収差に相対的な、色:B、色:Cの倍率色収差:CDBA、CDCAが、像高に対して、それぞれ「傾きの異なる直線状の変化」となるようにすればよい。
【0049】
このような「各色光ビームごとのクロックの周波数」の調整による補正を行った状態を説明図として、図2(b)に示す。色の異なる光スポットの位置は全像高において実質的に合致し、光走査長も互いに合致している。つまり、この発明においては、「クロックの周波数の調整」と言う電気的な手段で、色の異なる光スポット相互の位置ずれや光走査長のずれを補正するのであるが、このことは、光学的には「各色に対する走査結像レンズの焦点距離を変化させて倍率を調整」することと等価である。
【0050】
この発明の走査結像レンズは「主走査方向に正の屈折力を持つレンズと、主走査方向に負の屈折力を持つレンズとを含む複数枚のレンズ」で構成され、共通の光偏向器の側から数えて第1番目と第2番目のレンズの一方が主走査方向に正の屈折力を持ち、他方が主走査方向に負の屈折力を持つ。このようなレンズ構成の場合、上記の条件(1)を満足させるには、一方のレンズ(主走査方向に正の屈折力を持つレンズ)と他方のレンズ(主走査方向に負の屈折力を持つレンズ)の屈折力のバランスが重要である。
【0051】
即ち、一方のレンズのd線に対する焦点距離:fp、他方のレンズのd線に対する焦点距離:fnが、条件(2)を満足することにより、条件(1)を良好に充足させることが可能である。条件(2)の範囲外では、倍率色収差による等速特性:A(H)、B(H)、C(H)の比例関係が像高:Hと共に変化し、条件(1)を光走査の有効領域にわたって満足させることが困難である。
【0052】
3原色:A、B、Cに対する軸上色収差:AX、AX、AXの大小関係は、請求項3記載のように、
AX<AX<AX
であることが好ましい。
この発明の走査結像レンズでは「倍率色収差を意図的に異ならせる」のであるが、特に色収差の補正を行わない場合には、軸上色収差は上記と逆の関係、即ち、AX>AX>AXとなる。倍率色収差は、記録媒体面に結像する光スポットの径に影響を与える。
【0053】
この発明の画像書込装置では、一般に、光源としては半導体レーザが用いられるが、半導体レーザから放射される光ビームは周知の如く光強度がガウス分布に従う「ガウシアンビーム」であり、これを集光させたときの有効深度:zは、記録媒体面上のスポット径:w、走査結像レンズに入射する光ビームの径:w、波長:λにより、周知の如く、
z=πw ・√{(w/w−1}/λ
と表されるから、波長:λが大きくなるほど有効深度:zは狭くなる。
【0054】
波長:λ、λ、λの間には、λ>λ>λの関係があるから、有効深度:zは色:Aにおいて最も狭く、色:B、色:Cの順に広くなる。
【0055】
そこで、請求項3記載の走査結像レンズのように、通常とは逆に、軸上色収差の大小関係が「AX<AX<AX」であるように、波長が最も大きい色:Aに対して軸上色収差が最も小さくなるように補正すると、光スポットの結像性能は、色収差が、色:Bについては(λ/λ)倍、色:Cについては(λ/λ)倍だけ劣化したとしても維持できることになる。
【0056】
請求項3記載の発明では、色:Aを基準として「軸上色収差、像面湾曲、球面収差、コマ収差等の結像性能」を十分に補正することにより、色:B、Cに対する結像性能に余裕をもたせることができ、色:A、B、Cの各光スポットの「結像のバランス」を良好に向上させることができる。
【0057】
請求項4記載の走査結像レンズは、共通の光偏向手段の側から、感光性の記録媒体へ向って第1〜第3レンズを配してなり、これら3枚のレンズの「主走査方向の屈折力」が、光偏向手段の側から記録媒体に向って順に負・正・正である構成であるが、このような構成においては、3原色:A、B、Cに対する軸上色収差:AX、AX、AXの大小関係を、AX<AX<AXとするとともに、前述の条件(2)、(3)、(4)を満足させることにより、条件(1)を良好に満足させる「色収差間の関係」を実現できることが実験的に見出された。
【0058】
また、第1〜第3レンズの材質のアッベ数が条件(5)を満足することにより、色収差の制御が容易になり、上記条件(1)〜(4)を満足させることが容易になる。条件(5)の範囲外では色収差の制御が難しくなる。
【0059】
第1〜第3レンズにおいて、記録媒体に最も近い第3レンズの記録媒体側の面の「主走査方向の形状」を各画角の光線に対してコンセントリックな関係に近づけた方が結像性能を補正し易い。像面湾曲、球面収差、コマ収差等の収差のうち、特にコマ収差の補正が容易になる。
【0060】
コンセントリックな関係は、条件(6)のパラメータ:DRY/R6Yの値が1のとき最適であるが、条件(6)の範囲:0.78〜1.43でもfθ特性等の等速特性を良好に実現できる。
【0061】
条件(7)のように、第1レンズと第2レンズとのレンズ間隔:D、全系の主走査方向における焦点距離:fが、条件(7)を満足することにより、上記条件(5)と同様に、倍率の色収差の制御が容易になる。特に条件(5)とともに条件(7)を満足するのが良い。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を説明する。
図1(a)は、画像書込装置の実施の1形態を示している。
この画像書込装置は「カラー画像を書込むためのカラー写真陰画装置」であって、「光源部」を構成する光源装置1、2、3から、カラー画像の書込みを行うための3原色:赤(R 波長:690nm)、緑(G 波長:532nm)、青(B 波長:473nm)の各色光ビーム(レーザビーム)が放射される。
【0063】
これら各色光ビームはそれぞれ「変調手段」を構成する光変調器4、5、6により対応する色(R、G、B)の画像情報に応じて変調される。カラー写真陰画装置では精細な画像書込みが必要となるため、光源装置で変調を行わず、光源部とは別の光変調器4〜6が設けられている。この実施の形態では、光変調器4〜6は「AO変調器」で、回折を利用した光路偏向により変調を行っている。
【0064】
図1(b)に示すように、クロック生成手段20からは画像信号印加手段21に入力される各色画像情報:R、G、Bに応じて、光変調器4、5、6により各色光ビームを変調するためのクロックを光ビームごとに個別的に生成する。
【0065】
各クロックの周波数:F、F、Fは、走査結像レンズにおける等速特性であるfθ特性:R(H)、G(H)、B(H)の間の関係:R(H)=KRG・G(H)、R(H)=KRB・B(H)に基づき、F、F=F・KRG、F=F・KRBとして、それぞれ一律に設定されている。
【0066】
光変調器4、5、6により変調を受けた各色光ビームは、それぞれビームエキスパンダ9、10、11でビーム径を拡大され、ミラー7R、7G、7Bで反射され、線像結像手段としてのシリンドリカルレンズ13、14、15の作用により副走査方向へ収束しつつプリズム8に反射され、光偏向手段である回転多面鏡16のポリゴンミラーの偏向反射面に入射し、偏向反射面近傍の同一位置に「主走査方向に長い線像」として結像する。
【0067】
なお、波長の長い赤色光ビームは、波長の短い緑・青色光ビームの光スポットとスポット径を合わせるため、ビームエキスパンダ9は他のビームエキスパンダ10、11よりもエキスパンド比が大きく設定されている。
【0068】
ポリゴンミラーは偏向反射面数:6、内接円半径:18mmのものである。
ポリゴンミラーの等速回転により偏向反射面で反射された各色光ビームは等角速度的に偏向し、走査結像レンズ17を透過し、同レンズ17の作用により被走査面18(実体的には感光性の記録媒体である「カラー印画紙」)上に、光スポット(スポット径:数10μm〜100μm)として集光し、実質的に同一のライン(走査線)上を移動して光走査による画像書込みを行う。各色光ビームは、光走査に先立ちミラー191でホトデテクタ19へ向けて反射され、ホトデテクタ19により検出され、検出信号に基づき各色光ビームによる「光走査開始の同期」がとられる。
【0069】
走査結像レンズ17は3枚のレンズ171、172、173により構成され、請求項4〜10の任意の1に記載のものである。
【0070】
即ち、図1に示す画像書込装置は「カラー画像の書込みを行うための3原色:A、B、C(R、G、B)の各色光ビームを放射する光源部1、2、3と、各色光ビームを、対応する色の画像情報に応じて変調する変調手段4、5、6と、この変調手段により各色光ビームを変調するためのクロックを、光ビームごとに個別的に生成するクロック生成手段20と、各色光ビームを偏向させるための、各色光ビームに共通の光偏向手段16と、この光偏向手段により偏向された各色光ビームを、感光性の記録媒体18上に光スポットとしてそれぞれ集光する走査結像レンズ17とを有し、走査結像レンズ17が請求項3、4、5、6に記載のものであり、各色光ビームを変調するクロックの周波数をF、F、Fとするとき、これらを互いに異ならせ、基準となる赤色光ビームにおける周波数:Fに対し、緑色光ビームに対する周波数:F=F・KRG、青色光ビームに対する周波数:FをF・KRBとして、それぞれ一律に設定し、上記各色光ビームによる光スポット位置および光走査長を互いに実質的に合致させてカラー画像の書込みを行う画像書込装置(請求項13)」である。
【0071】
また、図1の画像書込装置は「カラー画像の書込みを行う3原色:赤、緑、青の各色光ビームを同時に偏向させる共通の光偏向手段16が、これら光ビームを、偏向反射面の等速回転により等角速度的に偏向させるものであり、走査結像レンズとして、請求項2〜10の任意の1に記載のもの(請求項14)」であり、光源部1、2、3からの各色光ビームを、共通の光偏向手段16の偏向反射面位置近傍に、主走査方向に長い線像として結像させる線像結像手段13、14、15を有し、走査結像レンズとして、請求項10記載のものを用いたもの(請求項15)である。
【0072】
従って、図1の画像書込装置によれば、カラー画像の書込みを行う3原色:A、B、C(R、G、B)の各色光ビームを、共通の光偏向手段16により偏向させ、走査結像レンズ17により感光性の記録媒体上に各々光スポットとして集光させて、記録媒体を光走査してカラー画像の書込みを行う方法であって、走査結像レンズとして請求項2〜10の任意の1に記載のものを用い、且つ、各色光ビームを変調するクロックの周波数をF、F、Fとするとき、これらを互いに異ならせ、基準となるA色光ビームにおける周波数:Fに対し、B色光ビームに対する周波数:FをF・KAB、C色光ビームに対する周波数:FをF・KACとして、それぞれ一律に設定することにより、各色光ビームによる光スポット位置と光走査長とを互いに実質的に合致させてカラー画像の書込みを行う画像書込方法(請求項11)が実施される。
【0073】
また、この画像書込方法は、カラー画像の書込みを行う3原色:赤、緑、青の各色光ビームを共通の光偏向手段16により等角速度的に偏向させ、走査結像レンズとして請求項2〜10の任意の1に記載のものを用いるもの(請求項12)である。
【0074】
【実施例】
以下、図1に示した画像書込装置に用いられる走査結像レンズに関する具体的な実施例を5例挙げる。図3〜図7において符号171、172、173は、図1に示した走査結像レンズ17を構成する3枚のレンズの具体的な実施例のレンズである。
【0075】
図3に例示するように、光偏向手段側(図の左方)から被走査面側へ向って順に、第i番目のレンズ面の曲率半径を、主走査方向につきRiY、副走査方向につきRiX、第i番目のレンズ面と第i+1番目のレンズ面との光軸上の面間隔をDとする。また、光偏向手段側から数えて「第j番目のレンズ」の材質の、d線に対する屈折率およびアッベ数をNd、νdとする。なお、長さの次元を持つ量の単位は「mm」である。
【0076】
Figure 2004151134
これら焦点距離は、クロックの周波数の補正により補正された値である。
【0077】
条件(2)のパラメータの値:−1.27
条件(3)のパラメータの値: 1.34
条件(4)のパラメータの値: 2.08
条件(5)のパラメータの値: 0.79
条件(6)のパラメータの値: 1.09
条件(7)のパラメータの値: 0.019 。
【0078】
Figure 2004151134
これら焦点距離は、クロックの周波数の補正により補正された値である。
【0079】
条件(2)のパラメータの値:−1.25
条件(3)のパラメータの値: 1.33
条件(4)のパラメータの値: 2.26
条件(5)のパラメータの値: 0.86
条件(6)のパラメータの値: 1.18
条件(7)のパラメータの値: 0.01 。
【0080】
Figure 2004151134
これら焦点距離は、クロックの周波数の補正により補正された値である。
【0081】
条件(2)のパラメータの値:−1.20
条件(3)のパラメータの値: 1.39
条件(4)のパラメータの値: 2.64
条件(5)のパラメータの値: 0.88
条件(6)のパラメータの値: 1.34
条件(7)のパラメータの値: 0.002 。
【0082】
Figure 2004151134
これら焦点距離は、クロックの周波数の補正により補正された値である。
【0083】
条件(2)のパラメータの値:−1.37
条件(3)のパラメータの値: 1.47
条件(4)のパラメータの値: 4.15
条件(5)のパラメータの値: 1.05
条件(6)のパラメータの値: 1.43
条件(7)のパラメータの値: 0.011 。
【0084】
Figure 2004151134
これら焦点距離は、クロックの周波数の補正により補正された値である。
【0085】
条件(2)のパラメータの値:−1.0
条件(3)のパラメータの値: 1.23
条件(4)のパラメータの値: 2.13
条件(5)のパラメータの値: 0.79
条件(6)のパラメータの値: 0.78
条件(7)のパラメータの値: 0.019 。
【0086】
図3に、実施例1の走査結像レンズのレンズ構成を示す。
図4に、実施例2の走査結像レンズのレンズ構成を示す。
図5に、実施例3の走査結像レンズのレンズ構成を示す。
図6に、実施例4の走査結像レンズのレンズ構成を示す。
図7に、実施例5の走査結像レンズのレンズ構成を示す。
図8に、実施例1の走査結像レンズの等速特性としてのfθ特性を示す。Rは赤、Gは緑、Bは青である。図9は、実施例1の走査結像レンズに対し、各色光ビームに対するクロックの周波数補正を行い、fθ特性を基準のfθ特性に実質的に一致させた状態を示す。図10は、実施例1の走査結像レンズの緑(G)及び青(B)の赤に相対的な倍率色収差(G−R、B−R)を示す図であり、図11は、図10の相対的な倍率色収差を、クロックの周波数の補正で補正した後のものを示す。
【0087】
図12に、実施例2の走査結像レンズの等速特性としてのfθ特性を図8に倣って示す。図13は、実施例2の走査結像レンズに対し、各色光ビームに対するクロックの周波数補正を行い、fθ特性を基準のfθ特性に実質的に一致させた状態を示す。図14は、実施例2の走査結像レンズの赤及び青の緑に相対的な倍率色収差(G−R、B−R)を示す図であり、図15は、図14の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す。
【0088】
図16に、実施例3の走査結像レンズの等速特性としてのfθ特性を図8に倣って示す。図17は、実施例3の走査結像レンズに対し、各色光ビームに対するクロックの周波数補正を行い、fθ特性を基準のfθ特性に実質的に一致させた状態を示す。図18は、実施例3の走査結像レンズの赤及び青の緑に相対的な倍率色収差(G−R、B−R)を示す図であり、図19は、図18の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す。
【0089】
図20に、実施例4の走査結像レンズの等速特性としてのfθ特性を図8に倣って示す。図21は、実施例4の走査結像レンズに対し、各色光ビームに対するクロックの周波数補正を行い、fθ特性を基準のfθ特性に実質的に一致させた状態を示す。図22は、実施例4の走査結像レンズの赤及び青の緑に相対的な倍率色収差(G−R、B−R)を示す図であり、図23は、図22の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す。
【0090】
図24に、実施例5の走査結像レンズの等速特性としてのfθ特性を図8に倣って示す。図25は、実施例5の走査結像レンズに対し、各色光ビームに対するクロックの周波数補正を行い、fθ特性を基準のfθ特性に実質的に一致させた状態を示す。図26は、実施例5の走査結像レンズの赤及び青の緑に相対的な倍率色収差(G−R、B−R)を示す図であり、図27は、図26の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す。
【0091】
図11、図15、図19、図23、図27から明らかなように、クロックの周波数の調整による補正後において「赤色の光スポットに対する緑・青色の光スポットの位置ずれ」は、最大でも40μm以下であり、通常の光スポット径が数10〜100μm程度であることを考えると、光スポット相互の位置ずれは1ドットサイズの「数分の1以下」であり、光スポットの位置ずれに起因するカラー画像の画質劣化を有効に軽減させることができる。
【0092】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な走査結像レンズ、画像書込方法、画像書込装置を実現できる。この発明の走査結像レンズは、カラー画像を書込み可能な3原色のうち「波長が最も大きい色」の光に対する倍率色収差を基準とし、この基準倍率色収差に相対的な他の色の倍率色収差が「互いに傾きの異なる直線状」となるようにすることにより、各色光ビームに対する等速特性が互いに一定の比率の関係を有するようにでき、従って、これを用いる画像書込方法・画像書込装置において、基準色の光ビーム以外の2色の光ビームを変調するクロックの周波数を補正するのみで、光走査長のずれを補正し、なお且つ、光スポット相互の位置ずれをも補正することができる。
【0093】
また、基準倍率色収差に相対的な、他の色の倍率色収差が「互いに傾きの異なる直線状」となるようにすることは「他の色の相対的な倍率色収差を同一にする場合」に比して設計が容易であり、従って、この発明の走査結像レンズは低コストで容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像書込装置の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】光走査長のずれと光スポット間のずれの補正を説明するための図である。
【図3】実施例1の走査結像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図4】実施例2の走査結像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図5】実施例3の走査結像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図6】実施例4の走査結像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図7】実施例5の走査結像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図8】実施例1の走査結像レンズの赤(R)、緑(G)、青(B)に対するfθ特性を示す図である。
【図9】実施例1の走査結像レンズを用いる画像書込みにおいて、クロックの周波数を調整して各色光ビームに対するfθ特性を実質的に合致させた図である。
【図10】実施例1の走査結像レンズの、赤及び青の緑に相対的な倍率色収差を示す図である。
【図11】図10の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す図である。
【図12】実施例2の走査結像レンズの赤(R)、緑(G)、青(B)に対するfθ特性を示す図である。
【図13】実施例2の走査結像レンズを用いる画像書込みにおいて、クロックの周波数を調整して各色光ビームに対するfθ特性を実質的に合致させた図である。
【図14】実施例2の走査結像レンズの、赤及び青の緑に相対的な倍率色収差を示す図である。
【図15】図14の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す図である。
【図16】実施例3の走査結像レンズの赤(R)、緑(G)、青(B)に対するfθ特性を示す図である。
【図17】実施例3の走査結像レンズを用いる画像書込みにおいて、クロックの周波数を調整して各色光ビームに対するfθ特性を実質的に合致させた図である。
【図18】実施例3の走査結像レンズの、赤及び青の緑に相対的な倍率色収差を示す図である。
【図19】図18の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す図である。
【図20】実施例4の走査結像レンズの赤(R)、緑(G)、青(B)に対するfθ特性を示す図である。
【図21】実施例4の走査結像レンズを用いる画像書込みにおいて、クロックの周波数を調整して各色光ビームに対するfθ特性を実質的に合致させた図である。
【図22】実施例4の走査結像レンズの、赤及び青の緑に相対的な倍率色収差を示す図である。
【図23】図22の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す図である。
【図24】実施例5の走査結像レンズの赤(R)、緑(G)、青(B)に対するfθ特性を示す図である。
【図25】実施例5の走査結像レンズを用いる画像書込みにおいて、クロックの周波数を調整して各色光ビームに対するfθ特性を実質的に合致させた図である。
【図26】実施例5の走査結像レンズの、赤及び青の緑に相対的な倍率色収差を示す図である。
【図27】図26の相対的な倍率色収差をクロックの周波数の補正で補正した後のものを示す図である。
【符号の説明】
1〜3 光源部
4〜6 変調手段
20 クロック生成手段
14 光偏向手段
171、172、173 走査結像レンズ

Claims (15)

  1. 共通の光偏向手段により偏向され、感光性の記録媒体にカラー画像の書込みを行う3原色:A(波長:λ)、B(波長:λ(<λ))、C(波長:λ(<λ))の各色光ビームを上記記録媒体上に光スポットとして集光させる走査結像レンズにおいて、
    各色光ビームに対する等速特性を像高:Hに対してA(H)、B(H)、C(H)とするとき、これらが倍率色収差により互いに異なり、且つ、A(H)を基準とするとき、KAB、KACを定数として、実質的に、条件:
    (1) A(H)=KAB・B(H)、且つ、A(H)=KAC・C(H)
    が満足されるように、上記等速特性を補正され、
    主走査方向に正の屈折力を持つレンズと、主走査方向に負の屈折力を持つレンズとを含む複数枚のレンズで構成され、上記共通の光偏向器の側から数えて第1番目と第2番目のレンズの一方が主走査方向に正の屈折力を持ち、他方が主走査方向に負の屈折力を持ち、上記一方のレンズのd線に対する焦点距離:fp、他方のレンズのd線に対する焦点距離:fnが、条件:
    (2) −1.5≦fn/fp≦−1.0
    を満足することを特徴とする走査結像レンズ。
  2. 請求項1記載の走査結像レンズにおいて、
    3原色:A、B、Cがそれぞれ赤、緑、青で、等速特性がfθ特性であることを特徴とする走査結像レンズ。
  3. 請求項1または2記載の走査結像レンズにおいて、
    3原色:A、B、Cに対する軸上色収差:AX、AX、AXの大小関係が、 AX<AX<AX
    であることを特徴とする走査結像レンズ。
  4. 請求項1または2または3記載の走査結像レンズにおいて、
    共通の光偏向手段の側から感光性の記録媒体へ向って、第1〜第3レンズを配して構成され、これら3枚のレンズの、主走査方向の屈折力が、上記光偏向手段の側から上記記録媒体に向って順に負・正・正であることを特徴とする走査結像レンズ。
  5. 請求項4記載の走査結像レンズにおいて、
    3原色A、B、Cに対する軸上色収差:AX、AX、AXの大小関係が、
    AX<AX<AX
    であり、上記3原色A、B、Cに対する倍率色収差の絶対値の最大値をH、H、Hとするとき、これらが条件:
    (3) 1.0<|(H−H)/(H−H)|<1.6
    (4) 1.8<|(AX−AX)|/|(AX−AX)|<4.3
    を満足することを特徴とする走査結像レンズ。
  6. 請求項4または5記載の走査結像レンズにおいて、
    第1〜第3レンズのd線に対するアッベ数を、負の屈折力を持つ第1レンズにつきνd1、正の屈折力を持つ第2レンズにつきνd2、正の屈折力を持つ第2レンズにつきνd3とするとき、これらが条件:
    (5) 0.79<{(1/νd2)+(1/νd3)}/(1/νd1)<1.06
    を満足することを特徴とする走査結像レンズ。
  7. 請求項4または5または6記載の走査結像レンズにおいて、
    第1〜第3レンズのうち最も記録媒体側に配され、正の屈折力を持つ第3レンズにおける記録媒体側の面の主走査方向における曲率半径:R6Y、上記第3レンズの被走査面側の面から射出瞳までの距離:DR6が、条件:
    (6) 0.78<DR6/R6Y<1.43
    を満足することを特徴とする走査結像レンズ。
  8. 請求項4〜7の任意の1に記載の走査結像レンズにおいて、
    負の屈折力を持つ第1レンズと正の屈折力を持つ第2レンズとのレンズ間隔:D、全系の主走査方向における焦点距離:fが、条件:
    (7) 0<D/f<0.025
    を満足することを特徴とする走査結像レンズ。
  9. 請求項4〜8の任意の1に記載の走査結像レンズにおいて、
    第1レンズが、光偏向手段側に凹面を向けた平凹レンズ、
    第2レンズが、光偏向手段側に、副走査方向の曲率が主走査方向の曲率よりも強い凹トーリック面もしくは副走査方向にのみ曲率を持つ凹シリンダ面を持ち、記録媒体側に、主走査方向の曲率が上記光偏向手段側の面における主走査方向の曲率よりも強い面を持つ正レンズ、
    第3レンズが、光偏向手段側に平面を持ち、記録媒体側に、副走査方向の曲率が主走査方向の曲率よりも強い凸トーリック面を持つ正レンズ
    であることを特徴とする走査結像レンズ。
  10. 請求項1〜9の任意の1に記載の走査結像レンズにおいて、
    光偏向手段が偏向反射面を有するものであり、副走査方向に関して、光偏向手段による偏向の起点と感光性の記録媒体の位置とを幾何光学的に略共役な関係とするものであることを特徴とする走査結像レンズ。
  11. カラー画像の書込みを行う3原色:A(波長:λ)、B(波長:λ(<λ))、C(波長:λ(<λ))の各色光ビームを、共通の光偏向手段により偏向させ、走査結像レンズにより感光性の記録媒体上に各々光スポットとして集光させて、上記記録媒体を光走査してカラー画像の書込みを行う方法であって、
    走査結像レンズとして、請求項1〜10の任意の1に記載のものを用い、
    且つ、各色光ビームを変調するクロックの周波数をF、F、Fとするとき、これらを互いに異ならせ、基準となるA色光ビームにおける周波数:Fに対し、B色光ビームに対する周波数:FをF・KAB、C色光ビームに対する周波数:FをF・KACとして、それぞれ一律に設定することにより、上記各色光ビームによる光スポット位置と光走査長とを互いに実質的に合致させてカラー画像の書込みを行うことを特徴とする画像書込方法。
  12. 請求項11記載の画像書込方法において、
    カラー画像の書込みを行う3原色:赤、緑、青の各色光ビームを共通の光偏向手段により等角速度的に偏向させ、
    走査結像レンズとして請求項2〜10の任意の1に記載のものを用いることを特徴とする画像書込方法。
  13. カラー画像の書込みを行うための3原色:A(波長:λ)、B(波長:λ(<λ))、C(波長:λ(<λ))の各色光ビームを放射する光源部と、
    上記各色光ビームを、対応する色の画像情報に応じて変調する変調手段と、
    この変調手段により上記各色光ビームを変調するためのクロックを、光ビームごとに個別的に生成するクロック生成手段と、
    上記各色光ビームを偏向させるための、各色光ビームに共通の光偏向手段と、
    この光偏向手段により偏向された各色光ビームを、感光性の記録媒体上に光スポットとしてそれぞれ集光する走査結像レンズとを有し、
    上記走査結像レンズが請求項1〜10の任意の1に記載のものであり、
    各色光ビームを変調するクロックの周波数をF、F、Fとするとき、これらを互いに異ならせ、基準となるA色光ビームにおける周波数:Fに対し、B色光ビームに対する周波数:FをF・KAB、C色光ビームに対する周波数:FをF・KACとしてそれぞれ一律に設定し、上記各色光ビームによる光スポット位置および光走査長を互いに実質的に合致させてカラー画像の書込みを行うことを特徴とする画像書込装置。
  14. 請求項13記載の画像書込装置において、
    カラー画像の書込みを行う3原色:赤、緑、青の各色光ビームを同時に偏向させる共通の光偏向手段が、これら光ビームを、偏向反射面の等速回転により等角速度的に偏向させるものであり、走査結像レンズとして請求項2〜10の任意の1に記載のものを用いることを特徴とする画像書込装置。
  15. 請求項14記載の画像書込装置において、
    光源部からの各色光ビームを、共通の光偏向手段の偏向反射面位置近傍に、主走査方向に長い線像として結像させる線像結像手段を有し、
    走査結像レンズとして、請求項10記載のものを用いたことを特徴とする画像書込装置。
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