JP2004149055A - 4輪駆動車のトルク配分制御装置 - Google Patents

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Akio Maekawa
明生 前川
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Abstract

【課題】走行状況に応じて適切に従動輪にトルク配分することにより、走行安定性を向上するとともに、燃費低減を図ることである。
【解決手段】エンジンから駆動輪へ伝達されるトルクは、必要に応じてトルク伝達クラッチにより従動輪に配分される。車速およびスロットル開度に基づいてプレトルクがフィードフォワード的に演算される。プレトルクがスロットル開度および車両の加減速度に基づいて補正される。駆動輪と従動輪との回転速度差および車速に基づいて帰還トルクがフィードバック的に演算される。プレトルクおよび補正トルクを加算した指令トルクに基づいてトルク伝達クラッチが制御され、指令トルクが従動輪に配分される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4輪駆動車の従動輪へのトルク配分を制御するトルク配分制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンから駆動輪へ伝達されるトルクを駆動輪と従動輪との回転速度差に応じて従動輪へ配分するトルク伝達クラッチを備えた4輪駆動車のトルク配分制御装置において、車両の加速度が所定値以上の場合は、駆動輪と従動輪との回転速度差の増加に対し従動輪に配分するトルクの増加割合を大きくした加速モードマップを選択することにより、回転速度差に対して大きなトルクを従動輪に配分し、所定値以下の場合は、回転速度差の増加に対し従動輪に配分するトルクの増加割合を小さくしたタイトモードマップを選択することにより、回転速度差に対して小さなトルクを従動輪に配分することが特開2001−71781号公報に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−71781号公報(第4,5頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法によれば、加速する場合や低μ路で発進する場合などに従動輪に大きなトルクを配分して安定した加速、発進が可能となり、低速でのタイトコーナ旋回時には従動輪に配分するトルクを小さくしてタイトコーナブレーキング現象を回避することができる。しかしながら、車両の加速度とスロットル開度との状態によって従動輪に配分する適切なトルクの大きさは種々変化し、加速度が所定値以上であるか否かを判定するだけでは、運転者の意思を十分に反映して従動輪に適切なトルクを配分することはできない。例えば加速度が所定値以下の場合について、加速したいときに負荷が大きくて加速度が所定値以下なのか、目的の車速域に達するための加速を終えて定常走行に入るためにスロットル開度を小さくしたために加速度が所定値以下なのか把握することができない。このため運転者の意思或いは走行状況を的確に反映して、加速したいときに従動輪に配分するトルクを大きくし、加速を終えて定常走行に入るときには、従動輪に配分するトルクを小さくすることができない場合があった。
【0005】
本発明は、係る課題を解決するためになされたもので、走行状況に応じて適切に従動輪にトルク配分することにより、安定性を向上するとともに、燃費低減を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、エンジンから駆動輪へ伝達されるトルクを従動輪へ配分するトルク伝達クラッチを備えた4輪駆動車のトルク配分制御装置において、車速およびスロットル開度に基づいて従動輪に配分するプレトルクを演算するプレトルク演算手段と、前記プレトルクを前記スロットル開度と車両の加減速度に基づいて補正する補正プレトルク演算手段と、前記駆動輪と従動輪との回転速度差に基づいて帰還トルクを演算する帰還トルク演算手段と、前記補正されたプレトルクおよび前記帰還トルクを加算して指令トルクを演算する指令トルク演算手段を備え、前記トルク伝達クラッチは前記指令トルクに基づいて制御されることである。
【0007】
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記帰還トルク演算手段は、駆動輪と従動輪との回転速度差および車速に基づいて帰還トルクを演算することである。
【0008】
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1または2において、前記スロットル開度と車両の加減速度に基づいて補正トルクを演算する補正トルク演算手段を設け、前記補正プレトルク演算手段は、前記プレトルクに前記補正トルクを加算して前記補正プレトルクを演算することである。
【0009】
請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1または2において、前記補正プレトルク演算手段は、前記スロットル開度と車両の加減速度に基づいて設定された計数を前記プレトルクに乗じて前記補正プレトルクを演算することである。
【0010】
請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記トルク伝達クラッチは電磁クラッチとし、該電磁クラッチが前記指令トルクを伝達するために必要な指令電流を前記電磁クラッチの電磁コイルに印加する電流印加手段を設けたことである。
【0011】
【発明の作用および効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、エンジンから駆動輪へ伝達されるトルクは、必要に応じてトルク伝達クラッチにより従動輪に配分される。車速およびスロットル開度に基づいてプレトルクがフィードフォワード的に演算される。該プレトルクがスロットル開度および車両の加減速度に基づいて補正される。駆動輪と従動輪との回転速度差に基づいて帰還トルクがフィードバック的に演算される。この補正されたプレトルクおよび帰還トルクを加算した指令トルクに基づいてトルク伝達クラッチが制御され、指令トルクが従動輪に配分される。これにより、加速するためにスロットル開度を大きくしたが、車両の加速度が小さいときは、プレトルクが大きくなるように補正し、従動輪へのトルク配分を増加して運転者の意思を反映して十分な加速を得ることができる。また、エンジンブレーキをかけるためにアクセルを戻してスロットル開度が小となる場合において、平坦路または登り坂走行で減速度(負の加速度)が中または大となるとき、または下り坂走行で加速度が中または大となるときは、プレトルクが大きくなるように補正し、従動輪へのトルク配分を大きくし、4輪で確実にエンジンブレーキをかけることができる。定常走行するために運転者がアクセルを戻し、加速度が正または負の小さい値となったとき、プレトルクをマイナス側に補正して従動輪へのトルク配分を小さくし、燃費を低減することができる。
【0012】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、駆動輪と従動輪との回転速度差および車速に基づいて帰還トルクがフィードバック的に演算されるので、走行状況をより的確に把握して従動輪へのトルク配分を行うことができる。
【0013】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、スロットル開度と車両の加減速度に基づいて補正トルクを演算し、該補正トルクをプレトルクに加算して補正プレトルクを演算するので、請求項1に記載の発明の効果に加え、運転者の意思をダイレクトに反映した補正トルクをプレトルクに加算して走行状況に適した補正プレトルクを演算することができる。
【0014】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、スロットル開度と車両の加減速度に基づいて設定された係数をプレトルクに乗じて補正プレトルクを演算するので、請求項1に記載の発明の効果に加え、車速およびスロットル開度に基づいて演算されたプレトルクに係数を乗算するという簡単な構成で運転者の意思をダイレクトに反映して従動輪に適切なトルクを配分することができる。
【0015】
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、電磁コイルに指令電流を印加することにより、電磁クラッチが走行状況に応じた指令トルクを従動輪に伝達するので、簡単な構成により適切なトルクを従動輪に配分して安定性、燃費向上を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る4輪駆動車のトルク配分制御装置を搭載する4輪駆動車の構成を概念的に示す図である。図1において、エンジン10の出力側にトランスアクスル11が組付けられる。トランスアクスル11は、トランスミッション12、トランスファおよびフロントディファレンシャル13を一体に備える。トランスアクスル11は、エンジン10の出力トルクを、フロントディファレンシャル13を介してフロントアクスルシャフト14に出力して駆動輪である左右の前輪Wfl,Wfrを駆動するとともに第1プロペラシャフト15に出力する。第1プロペラシャフト15はトルク伝達クラッチである電磁クラッチ16を介して第2プロペラシャフト20に連結されている。電磁クラッチ16は、電子制御装置17により車両の走行状況に応じて演算された指令トルクに基づいて制御され、第2プロペラシャフト20を介して従動輪である後輪Wrl,Wrrに指令トルクを配分する。電流制御回路18は、制御装置17により演算された指令トルクに応じた指令電流を電磁クラッチ16の励磁コイル19に印加し、電磁クラッチ16は指令電流に応じて複数枚のクラッチ板を圧接して指令トルクを第1プロペラシャフト15から第2プロペラシャフト20に伝達する。第2プロペラシャフト20に伝達された指令トルクはリアディファレンシャル21に伝達され、リアディファレンシャル21からリアアクスルシャフト22に出力されて従動輪である左右の後輪Wrl,Wrrに配分される。駆動輪Wfl,Wfrおよび従動輪Wrl,Wrrの車輪速度を検出する車輪速センサSfl,Sfr,Srl,Srrが各車輪に対応して設けられている。なお、各車輪速センサは、各車輪を制動する各車輪ブレーキBfl,Bfr,Brl,Brrを独立して制御するアンチロックブレーキシステム(ABS)用の車輪速センサを兼用する。さらに、エンジン10の吸気系のスロットルボデーには、アクセルペダルの踏み込み量に応じて吸気量を調整するスロットルバルブ24のスロットル開度θを検出するスロットル開度センサSthが設けられている。
【0017】
電子制御装置17は、図2に示すように、車輪速センサSfl,Sfr,Srl,Srrおよびスロットル開度センサSthに接続されるとともに電流制御回路18に接続されている。電子制御装置17は、電磁クラッチ16を制御するための各種演算処理を行うCPU25と、CPU25により実行される図7に示すトルク配分制御プログラムを予め格納したROM26と、CPU25のトルク配分制御中に随時必要なデータが読み書きされるRAM27と、車輪速センサSfl,Sfr,Srl,Srrおよびスロットル開度センサSthから車輪速信号およびスロットル開度信号を入力するとともにCPU25による演算結果である指令電流Iを電流制御回路18に出力する入出力回路28とを含んで構成されている。
【0018】
図3に示すように、電子制御装置17は、演算した指令トルクTを電磁クラッチ16が従動輪Wrl,Wrrに配分するために電磁コイル19に印加しなければならない指令電流Iを演算して電流制御回路18に出力する。電磁クラッチ16が伝達する指令トルクTと指令電流Iとの関係はトルク電流マップ29としてROM26に記憶され、指令トルクに対する指令電流はこのトルク電流マップ29から読み出される。なお、指令電流は指令トルクと指令電流との関係を示す計算式から求めてもよい。
【0019】
電流制御回路18は、電磁クラッチ16の電磁コイル19に流れた実電流Irを電流検出部30で検出し、電子制御装置17から入力された指令電流Iと実電流Irとの差を減算部31で演算し、PI制御部32で増幅してPWM出力変換部33でパルス幅変調した電圧を出力駆動部34からスイッチング・トランジスタ35のベースに印加している。スイッチング・トランジスタ35は電磁コイル19と直列にバッテリBに接続されているので、電磁コイル19には指令電流Iが印加される。トルク電流マップ29および電流制御回路18等により、電磁クラッチ16が指令トルクTを伝達するために必要な指令電流Iを電磁クラッチ16の電磁コイル19に印加する電流印加手段51が構成されている。
【0020】
電子制御装置17は、車速Vおよびスロットル開度θに基づいて従動輪Wrl,Wrrに配分するプレトルクTffを演算するプレトルク演算手段36と、加速度aとスロットル開度θに基づいてプレトルクTffを補正する補正トルクTfcを演算する補正トルク演算手段37と、駆動輪と従動輪との回転速度差ΔNおよび車速Vに基づいて帰還トルクTfbを演算する帰還トルク演算手段38と、プレトルクTff、補正トルクTfcおよび帰還トルクTfbを加算して指令トルクTを演算する指令トルク演算手段39を備えている。
【0021】
車速Vは、車輪速センサSrl,Srrにより検出された従動輪Wrl,Wrrの回転数の平均値から算出し、スロットル開度θは、スロットルセンサSthにより検出されたスロットルバルブ24の開度を全開状態に対してパーセントで表したものであり、加速度aは、車輪速度の単位時間当たりの変化を演算して求めたものである。
【0022】
プレトルク演算手段36では、車速Vおよびスロットル開度θに応じて従動輪Wrl,Wrrに配分するプレトルクTffを設定したプレトルクマップMTffがROM26に登録され、トルク配分制御プログラムが実行されて、車速Vおよびスロットル開度θに対応するプレトルクTffがプレトルクマップMTffから読取られる。図4に示すプレトルクマップMTffにおいては全体の傾向として、プレトルクTffは車速Vがゼロ近傍で大であり、所定速度まで車速の増加につれて減少し、且つスロットル開度θの増加に対する増加割合は大である。車速が所定速度以上になると、プレトルクTffは小さく、スロットル開度θの増加に対する増加割合も小さい。なお、プレトルクTffは、プレトルクマップMTffから演算するのではなく、車速Vおよびスロットル開度θから所定の計算式により演算するようにしてもよい。
【0023】
車両の加速度aとスロットル開度θとの状態によっても従動輪に配分する適切なトルクの大きさは種々変化する。即ち、加速するために運転者がアクセルを踏み込み、スロットル開度θが大きくなったが、加速が不十分で加速度aが小さいとき、プレトルクTffをプラス側に補正して従動輪へのトルク配分を多くし、4輪で路面をしっかりグリップして運転者の意思を反映した加速の実現を図る必要がある。エンジンブレーキをかけて減速するために運転者がアクセルを戻してスロットル開度θを小さくし、減速度(負の加速度aの絶対値)が中または大となるときは、プレトルクTffをプラス側に補正して従動輪へのトルク配分を大きくして走行を安定することができる。下り坂でエンジンブレーキをかけるために運転者がアクセルを戻してスロットル開度θを小さくしたが、加速して加速度が中または大となるとき、プレトルクTffをプラス側に補正して従動輪へのトルク配分を大きくし4輪でエンジンブレーキをかけて走行安定を図る必要がある。定常走行するために運転者がアクセルを戻してスロットル開度θを小さくしたために、加速度aが正または負の小さい値となったとき、プレトルクTffをマイナス側に補正して従動輪へのトルク配分を小さくして燃費を低減することができる。このような特性をプレトルクTffに反映するために、プレトルクTffを加速度aおよびスロットル開度θに応じて補正する補正トルクTfcを演算する補正トルク演算手段37が設けられている。
【0024】
補正トルク演算手段37では、加速度aとスロットル開度θに応じて補正トルクTfcが設定された補正トルクマップMTfcがROM26に登録され、トルク配分制御プログラムが実行されて、加速度aおよびスロットル開度θに応じて補正トルクTfcが補正トルクマップMTfcから読取られる。図5に例示する補正トルクマップMTfcにおいては、加速度aの絶対値およびスロットル開度θが小さい領域では、スロットル開度θの増加につれてゼロに向けて増加するマイナス側の補正トルクTfcであり、スロットル開度θが大きく加速度aの絶対値が小さい領域では、加速度aの絶対値が小さいほど大きくなるプラス側の補正トルクTfcであり、加速度aの絶対値が大きい領域では、補正トルクTfcはスロットル開度θが大きい値から小さい値になるにつれてゼロからプラス側に漸増している。
【0025】
帰還トルク演算手段38では、駆動輪と従動輪との回転速度差ΔNおよび車速Vに対する帰還トルクTfbが設定された帰還トルクマップMTfbがROM26に登録され、トルク配分制御プログラムが実行されて、駆動輪と従動輪との回転速度差ΔNおよび車速Vに対応して帰還トルクTfbが帰還トルクマップMTfbから読取られる。図6に例示する帰還トルクマップMTfbにおいては、回転速度差ΔNに対する帰還トルクTfbが複数の車速Vをパラメータとして設定されている。駆動輪と従動輪との回転速度差ΔNがゼロのときゼロであり、回転速度差ΔNが正のときはその増加に比例して一定の傾きで増加し、所定値を超えると傾きが小さくなっている。帰還トルクTfbは、車速Vが低速ほど大きく、高速になるにつれて小さく設定されている。回転速度差ΔNが負のときは、帰還トルクTfbは車速Vに拘わらず回転速度差ΔNの絶対値の増加に比例して増加する。
【0026】
次に、上記実施の形態に係る4輪駆動車のトルク配分制御装置の作動を説明する。CPU25は、図7に示すトルク配分制御プログラムを微小時間間隔Δtで実行し、先ず、車輪速センサSfl,Sfr,Srl,SrrおよびスロットルセンサSthからの各種信号を取込処理する(ステップ41)。車輪速センサSrl,Srrにより検出された従動輪Wrl,Wrrの回転数の平均値に基づいて車速Vが演算される(ステップ42)。車速Vの微小時間間隔Δtでの増分ΔVが演算され、加速度a=ΔV/Δtが算出される(ステップ43)。車輪速センサSfl,Sfrにより検出された駆動輪Wfl,Wfrの回転数の平均値から従動輪Wrl,Wrrの回転数の平均値が減算されて駆動輪と従動輪との回転速度差ΔNが演算される(ステップ44)。車速VおよびスロットルセンサSthにより検出されたスロットル開度θに対応するプレトルクTffがプレトルクマップMTffからフィードフォワード的に読取られる(ステップ45)。加速度aおよびスロットル開度θに対応する補正トルクTfcが補正トルクマップMTfcから読取られる(ステップ46)。帰還トルクマップMTfbに基づいて回転速度差ΔNおよび車速Vに対応する帰還トルクTfbがフィードバック的に演算される。帰還トルクTfbの演算において、帰還トルクマップMTfbから読取られた帰還トルクは、車速Vと帰還トルクマップTMfbにパラメータとして表示され車速との差分だけ比例配分して帰還トルクTfbとして修正演算される(ステップ47)。ステップ48において、プレトルクTff、補正トルクTfcおよび帰還トルクTfbが加算されて指令トルクTが演算される。ステップ48は、プレトルクTffに補正トルクTfcを加算することにおいて、プレトルクTffをスロットル開度θと車両の加減速度aに基づいて補正する補正プレトルク演算手段40として機能し、プレトルクTff、補正トルクTfcおよび帰還トルクTfbを加算することにおいて、補正されたプレトルクおよび帰還トルクTfbを加算して指令トルクTを演算する指令トルク演算手段39として機能する。
【0027】
電磁クラッチ16が指令トルクTを伝達するために、電磁コイル19に印加しなければならない指令電流Iが、指令トルクTに対する指令電流Iを記憶したトルク電流マップ29から読み出され(ステップ49)、電流制御回路18に出力される。(ステップ50)。電流制御回路18は、指令電流Iと電磁クラッチ16の電磁コイル19に流れる実電流Irとの差を増幅してパルス幅変調し、スイッチング・トランジスタ35に出力して電磁コイル19に指令電流Iを印加する。これにより電磁クラッチ16は指令トルクTを第1プロペラシャフト15から第2プロペラシャフト20に伝達して従動輪である後輪Wrl,Wrlに配分する。
【0028】
これにより、運転者がアクセルを踏み込んだが加速が不十分で加速度aが小さいとき、プレトルクTffをプラス側に補正して従動輪へのトルク配分を多くし、4輪で路面をしっかりグリップして運転者の意思を反映した加速の実現を図ることができる。また、エンジンブレーキをかけるために運転者がアクセルを戻し、減速度が中または大となるとき、または下り坂で加速度が中または大となるときは、プレトルクTffをプラス側に補正して従動輪へのトルク配分を大きくし、4輪で確実にエンジンブレーキをかけることができる。定常走行するために運転者がアクセルを戻し、加速度aが正または負の小さい値となったとき、プレトルクTffをマイナス側に補正して従動輪へのトルク配分を小さくし、燃費を低減することができる。
【0029】
上記実施形態においては、補正トルクマップMTfcを設けているが、加速度aの絶対値が中または大であり、スロットル開度θが小さいときは、プレトルクマップMTffから読み取られたプレトルクTffを1.5倍にするなど、加速度aおよびスロットル開度θを各軸に示す直交2軸平面を複数領域に区分し、領域毎にプレトルクTffに乗算する計数を決めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る4輪駆動車のトルク配分制御装置の概念図。
【図2】電子制御装置を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係る4輪駆動車のトルク配分制御装置の各部の機能を示すブロック図。
【図4】プレトルクマップの一例を示す図。
【図5】補正トルクマップの一例を示す図。
【図6】帰還トルクマップの一例を示す図。
【図7】トルク配分制御プログラムを示す図。
【符号の説明】
10…エンジン、11…トランスアクスル、12…トランスミッション、13…フロントディファレンシャル、14…フロントアクスル、15…第1プロペラシャフト、16…電磁クラッチ、17…電子制御装置、18…電流制御回路、19…電磁コイル、20…第2プロペラシャフト、21…リアディファレンシャル、22…リアアクスル、29…トルク電流マップ、36…プレトルク演算手段、37…補正トルク演算手段、38…帰還トルク演算手段、39…指令トルク演算手段、40…補正プレトルク演算手段、51…電流印加手段、Wfl,Wfr…前輪(駆動輪)、Wrl,Wrr…後輪(従動輪)、Sfl,Sfr,Srl,Srr…車輪速センサ、Sth…スロットル開度センサ。

Claims (5)

  1. エンジンから駆動輪へ伝達されるトルクを従動輪へ配分するトルク伝達クラッチを備えた4輪駆動車のトルク配分制御装置において、車速およびスロットル開度に基づいて従動輪に配分するプレトルクを演算するプレトルク演算手段と、前記プレトルクを前記スロットル開度と車両の加減速度に基づいて補正する補正プレトルク演算手段と、前記駆動輪と従動輪との回転速度差に基づいて帰還トルクを演算する帰還トルク演算手段と、前記補正されたプレトルクおよび前記帰還トルクを加算して指令トルクを演算する指令トルク演算手段を備え、前記トルク伝達クラッチは前記指令トルクに基づいて制御されることを特徴とする4輪駆動車のトルク配分制御装置。
  2. 請求項1において、前記帰還トルク演算手段は、駆動輪と従動輪との回転速度差および車速に基づいて帰還トルクを演算することを特徴とする4輪駆動車のトルク配分制御装置。
  3. 請求項1または2において、前記スロットル開度と車両の加減速度に基づいて補正トルクを演算する補正トルク演算手段を設け、前記補正プレトルク演算手段は、前記プレトルクに前記補正トルクを加算して前記補正プレトルクを演算することを特徴とする4輪駆動車のトルク配分制御装置。
  4. 請求項1または2において、前記補正プレトルク演算手段は、前記スロットル開度と車両の加減速度に基づいて設定された計数を前記プレトルクに乗じて前記補正プレトルクを演算することを特徴とする4輪駆動車のトルク配分制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記トルク伝達クラッチは電磁クラッチとし、該電磁クラッチが前記指令トルクを伝達するために必要な指令電流を前記電磁クラッチの電磁コイルに印加する電流印加手段を設けたことを特徴とする4輪駆動車のトルク配分制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013022390A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Fujiyama Giken:Kk 装着装置

Cited By (1)

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JP2013022390A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Fujiyama Giken:Kk 装着装置

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