JP2004148700A - 複合材製ラミネートシムとその製作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複合材部品を接合する時に接合部の厚み調整を容易に行えるシムがない。
【解決手段】複数枚の複合材シート2と、離型性を持った中間フィルム4とを積層して多層構造のラミネートシム1を形成する。このような複合材製ラミネートシム1によれば、複合材部品と同質の複合材シート2を適宜剥がせば接合部の厚み調整が容易に行える。
【選択図】 図1
【解決手段】複数枚の複合材シート2と、離型性を持った中間フィルム4とを積層して多層構造のラミネートシム1を形成する。このような複合材製ラミネートシム1によれば、複合材部品と同質の複合材シート2を適宜剥がせば接合部の厚み調整が容易に行える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、複合材部品の組立て時に生じる隙間調整のために用いるシムに関し、詳しくは、複合材のシートが複数枚積層されたラミネートシムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、様々な構造物が複数の部品を組合わせることによって形成されている。しかしながら、複数に分割した部品を製造する場合、各部品の接合部における厚み寸法が一定となるように製造するのは非常に困難で寸法誤差を生じてしまう。この寸法誤差は、部品が大きくなると、接合部の長手方向各部位において異なる場合もある。
【0003】
このような部品としてはアルミニウム合金等からなる金属部品が多いが、近年、プラスチック材料技術が進歩し、基本物性を向上させた複合材が多用されている。この「複合材」とは、繊維を強化材として樹脂をマトリックスとした繊維強化プラスチック材料であり、プラスチック材料の基本物性(機械的物性)を向上させたものである。この複合材の素材として、例えば、プリプレグ(炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維に各種樹脂を含浸させたシート)が多く用いられており、このプリプレグを積層して様々な複合材部品が製造されている。
【0004】
図6は従来の複合材部品の一例を示す図面で、(a) は複合材部品の斜視図、(b) は(a) のA−A断面図、(c) は(a) のB−B断面図である。以下の説明では、複合材として「プリプレグ」を例に説明し、(a) に示す、複数の部品に分割して形成した複合材部品の実線で示す部品を例に説明する。図示するような複合材部品51の接合部52は、プリプレグ積層時の繊維乱れや、曲面積層における積層角度の変化、または硬化時の樹脂収縮によりひずみを発生したり、プリプレグ硬化時に樹脂が流出して部品の厚みが不均一になることが多い。また、1つの部品であっても長手方向に一様な製作誤差を生じるのではなく、(b) に示すように、この図では誇張して記載しているが長手方向に凹凸状の厚み変化を生じてしまう。
【0005】
このように接合部52に凹凸状の厚み変化を生じると、組立て時に、隣接する部品の接合部52を連結部材53と連結具54とで連結しようとしても、接合部52と連結部材53との間に凹凸状の隙間cを生じる。このように隙間cを生じると、接合部52を確実に密着させて所定の面圧で結合することができなくなるため、連結具54で連結する時に隙間cを埋めるためにシム55を挟んで厚み調整される。この厚み調整するための一般的なシム55としては、(c) に示すように、チタン板、アルミニウム板等の薄板からなるシム55が用いられる。
【0006】
しかし、前記したように、連結する接合部52の長手方向には位置によって異なる凹凸状の隙間cを生じるため、接合部52の長手方向での隙間調整が頻繁に変化する。そのため、このように隙間調整が変化する場合には、厚さ調整が可能なラミネートシムが用いられる。このラミネートシムとしては、図7に示す従来のアルミニウム製ラミネートシムを示す斜視図のように、例えば、複数の薄板アルミニウムシート57を粘着シート58で交互に接合して積層することによって1枚となった平板状のラミネートシム56が用いられる。
【0007】
このラミネートシム56を使用した複合材部品の組立時におけるシム調整の方法としては、図6に示すように、凹凸状の隙間cの変化に応じてアルミニウムシートを剥がして厚みを部分的に調整することによって隙間cと合致するようにして使用される。但し、アルミニウム製ラミネートシムを用いると迷走電流腐食(電蝕)によってアルミニウム材が腐蝕するおそれがある場合には、複合材製の平板をサンダ等によって研磨して凹凸状の隙間cの変化に応じた厚みに調整した複合材製のシムを使用して電蝕防止する場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したように複合材製の平板を研磨して凹凸状の隙間cに応じた板厚に調製する場合には、組立職場で研磨した繊維が舞うこととなる。その上、複合材部品が複雑形状化した場合や大型化した場合、シム製作作業やシム調整作業に膨大な時間が必要となる。
【0009】
また、複合材部品の組立にアルミニウム製ラミネートシムを使用する場合、すきまゲージで連結部材53との隙間cを計測してシムの厚みを決定後、ラミネートシム56を差し込んでから複合材部品51とアルミニウム製ラミネートシム56とを同時孔明け加工する必要があるが、異質材料への同時孔明け加工時にはドリル破損を起こしやすい。
【0010】
さらに、このようなアルミニウム製ラミネートシム56は、通常、帯状の平板で形成されているため、曲面形状の複合材部品51に用いる場合には、その曲面に沿うように曲面加工をすることとなり、接合部52が長い場合にはその加工が非常に困難であるため、曲面加工が可能な所定長さで分断し、それぞれのシムに所定の曲面加工を施す作業に多くの労力と時間を要してしまう。
【0011】
しかも、このようなシム55,56による隙間の調整は、複合材部品51がアルミニウム製等であったとしても同様に行われる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、前記課題を解決するために、本願発明の複合材製ラミネートシムは、複数枚の複合材シートと、離型性を持った中間フィルムとを接合して積層した多層構造としている。このように複数枚の複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを積層してラミネートシムを形成することにより、複合材シートを適宜剥がすことにより容易に厚み調整が可能な複合材製ラミネートシムとなる。また、接合部の厚み調整を行うシムの材質が複合材となるので、ドリル破損を生じることなく容易に孔明け加工を行うことができる。
【0013】
前記複数枚の複合材シートと前記中間フィルムとを交互に接合して積層すれば、複合材シートを1枚ずつ剥がして細かな厚み調整をすることが可能な複合材製ラミネートシムとなる。
【0014】
また、前記複合材シートをガラス繊維複合材製とし、前記中間フィルムを通気性を有する四ふっ化エチレンコーティングガラス製とすれば、厚み調整後に孔加工が容易に行えるガラス繊維複合材シートと、接合力の調整が容易な通気性を有する四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとにより、厚み調整のためにガラス繊維複合材シートを剥がすことが容易で、厚み調整後の加工が容易な複合材製ラミネートシムを形成することができる。ガラス繊維複合材シートとしては、例えば、ガラス繊維を基材としたプリプレグを用いることができる。
【0015】
さらに、前記積層した複合材シートと中間フィルムとを一体的に加熱硬化させれば、適度な接合力と剥がし易さで複合材シートを1枚ずつ容易に剥がして厚み調整できる複合材製ラミネートシムを形成することができる。
【0016】
また、前記中間フィルムに凹凸部を設け、前記積層した複合材シートと中間フィルムとを加熱した時に、該複合材シートの樹脂を前記中間フィルムの凹凸部に密着させれば、凹凸部で複合材シートと中間フィルムとの接合力を上げて、適度な接合力と剥がし易さにしてガラス繊維複合材シートを1枚ずつ容易に剥がして厚み調整できる複合材製ラミネートシムを形成することができる。
【0017】
その上、前記中間フィルムに連通部を設け、前記積層した複合材シートと中間フィルムとを加熱した時に、該複合材シートの樹脂で前記中間フィルムの連通部を介して上下の複合材シートを連結させれば、中間フィルムの連通部の形態を調整して複合材シートの接合力を任意に調整することができる。
【0018】
一方、本願発明の複合材製ラミネートシムの製作方法は、複数枚の複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを交互に積層し、該積層した複合材シートと中間フィルムとを一体的に加熱硬化させて成形型に沿った形状の複合材製ラミネートシムを形成するようにしている。これにより、複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを交互に接合させた複合材製ラミネートシムを所望の形態の成形型に沿うように製作することができる。つまり、複合材部品の接合部形状に応じた成形型を用いることによって、様々な形態の複合材製ラミネートシムを容易に製作することができる。
【0019】
また、ガラス繊維複合材シートと通気性を有する四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとを交互に積層し、該積層したガラス繊維複合材シートと四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとを一体的に加熱硬化させて成形型に沿った形状の複合材製ラミネートシムを形成するようにすれば、ガラス繊維複合材シートと四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとで形成した複合材製ラミネートシムを所望の形態の成形型に沿うように製作することができる。
【0020】
さらに、複合材部品の成形時に、該複合材部品の接合部に複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを交互に積層し、該積層した複合材シートと中間フィルムとを成型部品とともに加熱硬化させて複合材部品の接合部に沿う形状の複合材製ラミネートシムを形成するようにすれば、ラミネートシムを使用する複合材部品の接合部に合致する複合材製ラミネートシムを複合材部品の成形時に製作することができるので、ラミネートシムの使用時に厚み調整のみで使用可能な複合材製ラミネートシムを容易に製作することができる。
【0021】
その上、中間フィルムの表面を部分的にコロナ放電処理することによって部分的に表面改質し、該表面改質した部分で複合材シートを接合して中間フィルムと複合材シートとを積層し、該中間フィルムの表面のコロナ放電処理による部分的な表面改質と該表面への複合材シートの接合とを交互に行って多層構造のラミネートシムを形成するようにしてもよい。このようなコロナ放電処理によって中間フィルムの表面を部分的に表面改質し、改質によって発現する接着性で複合材シートを中間フィルムと接合するようにしてもよい。この場合の接合力は、コロナ放電処理を行う面積によって調整する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明のラミネートシムの一実施形態を示す斜視図であり、図2(a) 〜(d) は、図1に示すラミネートシムの製作工程を示す説明図である。
【0023】
図1に示すように、複合材製ラミネートシム1は、複数枚の複合材シート2と離型性を持った中間フィルム3とが積層されて多層構造に形成されている。この中間フィルム3としては、層状に積層する複合材シート2を使用時に剥がして分離できるような離型性を持っているものが用いられる。この複合材シート2を分離できるような離型性は、積層した複合材シート2を作業者が適宜剥がして分離することにより、複合材製ラミネートシム1の全体厚みを調整できる程度が好ましい。
【0024】
この実施形態では、複合材シート2にガラス繊維複合材シートが用いられ、中間フィルム3に通気性のある四ふっ化エチレン(「テフロン(R)」)コーティングガラスクロスが用いられている(以下、ガラス繊維複合材シートに符号2、四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムに符号3を付す)。四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3は、ガラス繊維複合材シート2を剥がすことが可能な程度に接合するための中間部材である。ガラス繊維複合材シート2としては、例えばガラスプリプレグが用いられ、通気性のある四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3としては、所定間隔で微小な連通孔4(連通部)が設けられた四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3が用いられている。この四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3の通気性は、一方から他方へ通気可能なもので、例えば、1mm径以下の連通孔4が1cm程度の所定間隔で設けられているようなフィルムが使用される。なお、この実施形態では連通孔4(連通部)を設けているが、凹凸部を設けてガラス繊維複合材シート2の接合力を調整してもよい。
【0025】
このように複数枚のガラス繊維複合材シート2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とを分離可能な状態で積層して複合材製ラミネートシム1を形成することにより、ガラス繊維複合材シート2を適宜剥がせば、その剥がした部分のラミネートシムの厚みを薄くすることが容易に可能な複合材製ラミネートシムを形成することができる。
【0026】
また、この実施形態では、ガラス繊維複合材シート2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが交互に積層されているので、ガラス繊維複合材シート2を1枚ずつ剥がすことにより複合材製ラミネートシム1の厚み調整を細かく行うことができる。このガラス繊維複合材シート2に、例えば、0.1mm〜0.3mm程度の厚みのもの、四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3に、例えば、0.05mm程度の厚みのものを採用すれば、細かく厚み調整ができる複合材製ラミネートシム1を形成することができる。
【0027】
図2(a) 〜(d) に基づいて、図1に示す複合材製ラミネートシム1の製作方法を説明する。この例では、ガラス繊維複合材シート2としてガラスプリプレグを使用する場合を説明する。以下の説明では、ガラスプリプレグに符号2を付す。
【0028】
図2(a) に示すように、所定のシート状ガラスプリプレグ基材5から、必要な大きさのガラスプリプレグ2が必要枚数分裁断される。また、図示しないが、このガラスプリプレグ2と積層する通気性のある四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3も、同じ大きさで必要枚数分が用意される。
【0029】
一方、図2(b) に示すように、これらのガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とを積層するための成形型6に離型剤7が塗布され、成形型6が準備される。
【0030】
そして、図2(c) に示すように、成形型6の上部に、ガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが交互に積層される。必要枚数分のガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが積層されれば、これらが真空バッグによって一体的に封じられる。
【0031】
その後、図2(d) に示すように、オートクレーブ8によって加熱加圧して硬化させることによって一体的な複合材製ラミネートシム1が形成される。この実施形態では、成形型6の形状に沿って積層した状態で複合材製ラミネートシム1を硬化させることにより、湾曲した平板状の複合材製ラミネートシム1が製作されている。
【0032】
このようにして製作された複合材製ラミネートシム1は、オートクレーブ8による加熱加圧時にガラスプリプレグ2の樹脂分が四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3の連通孔4の間に入り込んで、樹脂が四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3に密着して適度な接合力で接合した複合材製ラミネートシム1となっている。
【0033】
また、このように積層したガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とをオートクレーブ8で一体化する時に圧力や温度を調整することにより、その圧力と温度でガラスプリプレグ2の樹脂を軟化させて、四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3の連通孔4を介して上下のガラスプリプレグ2をつないだ状態とすることも可能である。このように連通孔4を介してガラスプリプレグ2をつなぐことにより、連通孔4の径やピッチを任意に設定することによってガラス繊維複合材シート2の接合力を調整することもできる。
【0034】
つまり、中間部材に通気性のある微小目開き四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3を用いることにより、その表面は四ふっ化エチレンのコーティングによって非粘着性を発揮するが、連通孔4の部分で上下のガラスプリプレグ2の樹脂がつながって接合しているので、この連通孔4の部分でガラスプリプレグ2の接合力を調整することができる。この接合力の大きさを調製することにより、ガラスプリプレグ2を剥がす時の力の大きさを調製することができ、使用目的に応じた接合力の調整によって、ガラスプリプレグ2を適度な剥がし易さで1枚ずつ剥がすようにできる。
【0035】
このように形成された複合材製ラミネートシム1によれば、複合材であるガラスプリプレグ2によって厚み調整が可能なラミネートシム1となるので、ガラスプリプレグ2を1枚づつ剥がすことにより、アルミ製ラミネートシムと同等の使いやすさでシムの細かな厚み調整が容易に可能であるとともに、複合材部品の組立て時の接合部シム調整に用いても、電蝕等の問題が生じないシムとなる。
【0036】
図3(a),(b),(c) は、図1に示すラミネートシムの使用方法の断面図である。図3(a) に示すように、前記した複合材製ラミネートシム1は、全て同一の厚みとなるように積層されているが、複合材部品の接合部9は、上述したように積層角度の変化や硬化時の樹脂収縮によるひずみを発生したり、プリプレグ硬化時に樹脂が流出して部品の厚みが不均一になるので凹凸状の厚み変化を生じる。そこで、図3(b) に示すように、接合部9の凹凸状厚み変化に応じて複合材製ラミネートシム1の所定位置を剥がし、複合材製ラミネートシム1の接合部側を接合部9の凹凸状変化に沿わせる。そして、図3(c) に示すように、複合材製ラミネートシム1を接合部9に沿わせ、連結部材10とともに連結具(図6(c) に示す54)で結合する。
【0037】
このようにして使用される複合材製ラミネートシム1は、一体化されているガラスプリプレグ2の弾性が低いため、1枚(層)ずつ剥がし易く、また部分的に剥がすことも容易で、複合材部品の組立て時に厚み調整を簡単に行って組立作業を迅速に進めることができる。しかも、ガラスプリプレグ2と接合している四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3を剥がすことによって、この四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3の厚みでの調整も可能である。その上、このように複合材部品の接合部9に複合材製ラミネートシム1を用いることにより、連結部材10で連結する連結具の孔をシム調整後に加工する場合も、この孔明け加工が容易に行える。
【0038】
図4(a) 〜(c) は、図1に示す複合材製ラミネートシムの他の製作方法を示す説明図で、図5(a) 〜(c) は、図4の製作方法に続くラミネートシムの製作方法を示す説明図である。なお、上述した実施形態と同一の構成には、同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0039】
図4(a) に示すように、上述した成形型6の上部に複合材部品を形成するための下側プリプレグ11(複数枚の場合もある)とともに、複合材部品の芯材となるハニカム構造体12と、このハニカム構造体12の上部を覆う上側プリプレグ13(複数枚の場合もある)とが載置される。そして、このハニカム構造体12の周囲に形成される接合部14の上部に離型フィルムを貼り、ガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが交互に積層される。このようにして成形型6の上部に下側プリプレグ11とハニカム構造体12と上側プリプレグ13とが載置され、その接合部14の上部に複合材製ラミネートシム1を形成するガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが積層されれば、これらが真空バッグによって一体的に封じられる。
【0040】
この例の複合材部品は、図4(b) に示すように、芯材のハニカム構造体12の上下にプリプレグ11,13が積層されたものであり、これらによって一体的な複合材部品15が形成されている。この図は一部の断面図であり、ハニカム構造体12の周囲を覆うようにプリプレグ11,13が設けられている。
【0041】
そして、図4(c) に示すように、オートクレーブ8によって加熱加圧して硬化させることによって複合材部品15と複合材製ラミネートシム1とが同時に製作される。
【0042】
このようにして製作された複合材部品15と複合材製ラミネートシム1は、図5(a) に示すように、複合材部品15の成形と同時に、この複合材部品15の接合部14に合致した状態で成形される。図に斜線で示す部分が複合材製ラミネートシム1である。
【0043】
そして、図5(b) に示すように、複合材部品15から複合材製ラミネートシム1を外し、この複合材製ラミネートシム1は保管される。この複合材製ラミネートシム1の取外しは、接合部14に離型フィルムが貼られているので容易に可能である。また、図5(c) に示すように、複合材製ラミネートシム1が取外された複合材部品15は、品質検査設備16で品質が検査される。
【0044】
この製作方法では、実際の複合材部品15をプリプレグで積層形成する時に、この複合材部品15の接合部14に複合材製ラミネートシム1を同時積層して硬化させることにより、複合材部品15の接合部14に沿った形状を持つ複合材製ラミネートシム1を同時に成形しているので、用いる複合材部品15の接合部14に合致した複合材製ラミネートシム1を形成することができる。
【0045】
このようにして複合材製ラミネートシム1を形成することにより、予め複合材部品15の接合部14の形状に合致するように製作された複合材製ラミネートシム1を組立て時に用いることとなり、板厚調整も楽にできて、作業時間や労力を大幅に軽減することができる。また、複合材部品の組立て時の接合部シム調整に用いても、電蝕等の問題が生じないシムとなる。
【0046】
以上のようにして複合材製ラミネートシム1を製作する場合、従来のアルミ製ラミネートシムと同様の平板状のシム形状の他、複合材部品15の形状に沿った複合材製ラミネートシム1を容易に形成することができる。
【0047】
一方、上述した実施形態以外に、中間フィルム3の表面をメッシュ部材で覆い、その中間フィルム3の表面をコロナ放電処理することによってメッシュ部材で覆って無い部分を部分的に表面改質し、その表面改質した部分で複合材シート2を接合して中間フィルム3と複合材シート2とを接合して積層し、この中間フィルム3の表面のコロナ放電処理による部分的な表面改質と、この表面への複合材シート2の接合とを交互に行って多層構造の複合材製ラミネートシム1を形成してもよい。
【0048】
このようにコロナ放電処理によって中間フィルム3と複合材シート2とを接合する場合、その接合力は、コロナ放電処理を行う面積によって調整する。この例の場合には、メッシュ部材の開口面積や形状で決定される。
【0049】
このコロナ放電処理によって積層された複合材製ラミネートシム1も、複合材シート2を1枚ずつ剥がしてシムの細かな厚み調整をすることが容易に可能であるとともに、複合材部品の組立て時の接合部シム調整に用いても、電蝕等の問題が生じないシムとなる。また部分的に剥がすことも容易で、複合材部品の組立て時に厚み調整を簡単に行って組立作業を迅速に進めることができる。
【0050】
なお、上述した複合材部品15は平面状の接合部14であるが、他の複雑な形状の接合部14であっても同様に形成することが可能であり、この実施の形態以外の複合材部品15に用いる複合材製ラミネートシム1でも同様に製作することは可能であり、複合材製ラミネートシム1は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0051】
また、上述した実施形態では中間部材に四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3を用いているが、この中間部材に孔明き四ふっ化エチレンフィルム等を用いてもよく、上下のガラス繊維複合材シート2を剥がすことができる離型性を持った中間フィルムであれば、他のフィルムであってもよい。
【0052】
さらに、上述した実施形態は一実施形態であり、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0053】
【発明の効果】
本願発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0054】
複数枚の複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを積層して複合材製ラミネートシムを形成しているので、複合材シートを適宜剥がすことにより容易に厚み調整が可能な複合材製ラミネートシムを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の複合材製ラミネートシムの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】(a) 〜(d) は、図1に示す複合材製ラミネートシムの製作工程を示す説明図である。
【図3】(a),(b),(c) は、図1に示すラミネートシムの使用方法の断面図である。
【図4】(a) 〜(c) は、図1に示すラミネートシムの他の製作工程を示す説明図である。
【図5】(a) 〜(c) は、図4の製作工程に続くラミネートシムの製作工程を示す説明図である。
【図6】従来の複合材部品の一例を示す図面で、(a) は複合材部品の斜視図、(b) は(a) のA−A断面図、(c) は(a) のB−B断面図である。
【図7】従来のアルミニウム製ラミネートシムを示す斜視図である。
【符号の説明】
1…複合材製ラミネートシム
2…ガラス繊維複合材シート(複合材シート)
3…四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム(中間フィルム)
4…連通孔
5…ガラスプリプレグ基材
6…成形型
7…離型剤
8…オートクレーブ
9…接合部
10…連結部材
11…下側プリプレグ
12…ハニカム構造体
13…上側プリプレグ
14…接合部
15…オートクレーブ
16…品質検査設備
【発明の属する技術分野】
本願発明は、複合材部品の組立て時に生じる隙間調整のために用いるシムに関し、詳しくは、複合材のシートが複数枚積層されたラミネートシムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、様々な構造物が複数の部品を組合わせることによって形成されている。しかしながら、複数に分割した部品を製造する場合、各部品の接合部における厚み寸法が一定となるように製造するのは非常に困難で寸法誤差を生じてしまう。この寸法誤差は、部品が大きくなると、接合部の長手方向各部位において異なる場合もある。
【0003】
このような部品としてはアルミニウム合金等からなる金属部品が多いが、近年、プラスチック材料技術が進歩し、基本物性を向上させた複合材が多用されている。この「複合材」とは、繊維を強化材として樹脂をマトリックスとした繊維強化プラスチック材料であり、プラスチック材料の基本物性(機械的物性)を向上させたものである。この複合材の素材として、例えば、プリプレグ(炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維に各種樹脂を含浸させたシート)が多く用いられており、このプリプレグを積層して様々な複合材部品が製造されている。
【0004】
図6は従来の複合材部品の一例を示す図面で、(a) は複合材部品の斜視図、(b) は(a) のA−A断面図、(c) は(a) のB−B断面図である。以下の説明では、複合材として「プリプレグ」を例に説明し、(a) に示す、複数の部品に分割して形成した複合材部品の実線で示す部品を例に説明する。図示するような複合材部品51の接合部52は、プリプレグ積層時の繊維乱れや、曲面積層における積層角度の変化、または硬化時の樹脂収縮によりひずみを発生したり、プリプレグ硬化時に樹脂が流出して部品の厚みが不均一になることが多い。また、1つの部品であっても長手方向に一様な製作誤差を生じるのではなく、(b) に示すように、この図では誇張して記載しているが長手方向に凹凸状の厚み変化を生じてしまう。
【0005】
このように接合部52に凹凸状の厚み変化を生じると、組立て時に、隣接する部品の接合部52を連結部材53と連結具54とで連結しようとしても、接合部52と連結部材53との間に凹凸状の隙間cを生じる。このように隙間cを生じると、接合部52を確実に密着させて所定の面圧で結合することができなくなるため、連結具54で連結する時に隙間cを埋めるためにシム55を挟んで厚み調整される。この厚み調整するための一般的なシム55としては、(c) に示すように、チタン板、アルミニウム板等の薄板からなるシム55が用いられる。
【0006】
しかし、前記したように、連結する接合部52の長手方向には位置によって異なる凹凸状の隙間cを生じるため、接合部52の長手方向での隙間調整が頻繁に変化する。そのため、このように隙間調整が変化する場合には、厚さ調整が可能なラミネートシムが用いられる。このラミネートシムとしては、図7に示す従来のアルミニウム製ラミネートシムを示す斜視図のように、例えば、複数の薄板アルミニウムシート57を粘着シート58で交互に接合して積層することによって1枚となった平板状のラミネートシム56が用いられる。
【0007】
このラミネートシム56を使用した複合材部品の組立時におけるシム調整の方法としては、図6に示すように、凹凸状の隙間cの変化に応じてアルミニウムシートを剥がして厚みを部分的に調整することによって隙間cと合致するようにして使用される。但し、アルミニウム製ラミネートシムを用いると迷走電流腐食(電蝕)によってアルミニウム材が腐蝕するおそれがある場合には、複合材製の平板をサンダ等によって研磨して凹凸状の隙間cの変化に応じた厚みに調整した複合材製のシムを使用して電蝕防止する場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したように複合材製の平板を研磨して凹凸状の隙間cに応じた板厚に調製する場合には、組立職場で研磨した繊維が舞うこととなる。その上、複合材部品が複雑形状化した場合や大型化した場合、シム製作作業やシム調整作業に膨大な時間が必要となる。
【0009】
また、複合材部品の組立にアルミニウム製ラミネートシムを使用する場合、すきまゲージで連結部材53との隙間cを計測してシムの厚みを決定後、ラミネートシム56を差し込んでから複合材部品51とアルミニウム製ラミネートシム56とを同時孔明け加工する必要があるが、異質材料への同時孔明け加工時にはドリル破損を起こしやすい。
【0010】
さらに、このようなアルミニウム製ラミネートシム56は、通常、帯状の平板で形成されているため、曲面形状の複合材部品51に用いる場合には、その曲面に沿うように曲面加工をすることとなり、接合部52が長い場合にはその加工が非常に困難であるため、曲面加工が可能な所定長さで分断し、それぞれのシムに所定の曲面加工を施す作業に多くの労力と時間を要してしまう。
【0011】
しかも、このようなシム55,56による隙間の調整は、複合材部品51がアルミニウム製等であったとしても同様に行われる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、前記課題を解決するために、本願発明の複合材製ラミネートシムは、複数枚の複合材シートと、離型性を持った中間フィルムとを接合して積層した多層構造としている。このように複数枚の複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを積層してラミネートシムを形成することにより、複合材シートを適宜剥がすことにより容易に厚み調整が可能な複合材製ラミネートシムとなる。また、接合部の厚み調整を行うシムの材質が複合材となるので、ドリル破損を生じることなく容易に孔明け加工を行うことができる。
【0013】
前記複数枚の複合材シートと前記中間フィルムとを交互に接合して積層すれば、複合材シートを1枚ずつ剥がして細かな厚み調整をすることが可能な複合材製ラミネートシムとなる。
【0014】
また、前記複合材シートをガラス繊維複合材製とし、前記中間フィルムを通気性を有する四ふっ化エチレンコーティングガラス製とすれば、厚み調整後に孔加工が容易に行えるガラス繊維複合材シートと、接合力の調整が容易な通気性を有する四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとにより、厚み調整のためにガラス繊維複合材シートを剥がすことが容易で、厚み調整後の加工が容易な複合材製ラミネートシムを形成することができる。ガラス繊維複合材シートとしては、例えば、ガラス繊維を基材としたプリプレグを用いることができる。
【0015】
さらに、前記積層した複合材シートと中間フィルムとを一体的に加熱硬化させれば、適度な接合力と剥がし易さで複合材シートを1枚ずつ容易に剥がして厚み調整できる複合材製ラミネートシムを形成することができる。
【0016】
また、前記中間フィルムに凹凸部を設け、前記積層した複合材シートと中間フィルムとを加熱した時に、該複合材シートの樹脂を前記中間フィルムの凹凸部に密着させれば、凹凸部で複合材シートと中間フィルムとの接合力を上げて、適度な接合力と剥がし易さにしてガラス繊維複合材シートを1枚ずつ容易に剥がして厚み調整できる複合材製ラミネートシムを形成することができる。
【0017】
その上、前記中間フィルムに連通部を設け、前記積層した複合材シートと中間フィルムとを加熱した時に、該複合材シートの樹脂で前記中間フィルムの連通部を介して上下の複合材シートを連結させれば、中間フィルムの連通部の形態を調整して複合材シートの接合力を任意に調整することができる。
【0018】
一方、本願発明の複合材製ラミネートシムの製作方法は、複数枚の複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを交互に積層し、該積層した複合材シートと中間フィルムとを一体的に加熱硬化させて成形型に沿った形状の複合材製ラミネートシムを形成するようにしている。これにより、複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを交互に接合させた複合材製ラミネートシムを所望の形態の成形型に沿うように製作することができる。つまり、複合材部品の接合部形状に応じた成形型を用いることによって、様々な形態の複合材製ラミネートシムを容易に製作することができる。
【0019】
また、ガラス繊維複合材シートと通気性を有する四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとを交互に積層し、該積層したガラス繊維複合材シートと四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとを一体的に加熱硬化させて成形型に沿った形状の複合材製ラミネートシムを形成するようにすれば、ガラス繊維複合材シートと四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとで形成した複合材製ラミネートシムを所望の形態の成形型に沿うように製作することができる。
【0020】
さらに、複合材部品の成形時に、該複合材部品の接合部に複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを交互に積層し、該積層した複合材シートと中間フィルムとを成型部品とともに加熱硬化させて複合材部品の接合部に沿う形状の複合材製ラミネートシムを形成するようにすれば、ラミネートシムを使用する複合材部品の接合部に合致する複合材製ラミネートシムを複合材部品の成形時に製作することができるので、ラミネートシムの使用時に厚み調整のみで使用可能な複合材製ラミネートシムを容易に製作することができる。
【0021】
その上、中間フィルムの表面を部分的にコロナ放電処理することによって部分的に表面改質し、該表面改質した部分で複合材シートを接合して中間フィルムと複合材シートとを積層し、該中間フィルムの表面のコロナ放電処理による部分的な表面改質と該表面への複合材シートの接合とを交互に行って多層構造のラミネートシムを形成するようにしてもよい。このようなコロナ放電処理によって中間フィルムの表面を部分的に表面改質し、改質によって発現する接着性で複合材シートを中間フィルムと接合するようにしてもよい。この場合の接合力は、コロナ放電処理を行う面積によって調整する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明のラミネートシムの一実施形態を示す斜視図であり、図2(a) 〜(d) は、図1に示すラミネートシムの製作工程を示す説明図である。
【0023】
図1に示すように、複合材製ラミネートシム1は、複数枚の複合材シート2と離型性を持った中間フィルム3とが積層されて多層構造に形成されている。この中間フィルム3としては、層状に積層する複合材シート2を使用時に剥がして分離できるような離型性を持っているものが用いられる。この複合材シート2を分離できるような離型性は、積層した複合材シート2を作業者が適宜剥がして分離することにより、複合材製ラミネートシム1の全体厚みを調整できる程度が好ましい。
【0024】
この実施形態では、複合材シート2にガラス繊維複合材シートが用いられ、中間フィルム3に通気性のある四ふっ化エチレン(「テフロン(R)」)コーティングガラスクロスが用いられている(以下、ガラス繊維複合材シートに符号2、四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムに符号3を付す)。四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3は、ガラス繊維複合材シート2を剥がすことが可能な程度に接合するための中間部材である。ガラス繊維複合材シート2としては、例えばガラスプリプレグが用いられ、通気性のある四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3としては、所定間隔で微小な連通孔4(連通部)が設けられた四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3が用いられている。この四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3の通気性は、一方から他方へ通気可能なもので、例えば、1mm径以下の連通孔4が1cm程度の所定間隔で設けられているようなフィルムが使用される。なお、この実施形態では連通孔4(連通部)を設けているが、凹凸部を設けてガラス繊維複合材シート2の接合力を調整してもよい。
【0025】
このように複数枚のガラス繊維複合材シート2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とを分離可能な状態で積層して複合材製ラミネートシム1を形成することにより、ガラス繊維複合材シート2を適宜剥がせば、その剥がした部分のラミネートシムの厚みを薄くすることが容易に可能な複合材製ラミネートシムを形成することができる。
【0026】
また、この実施形態では、ガラス繊維複合材シート2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが交互に積層されているので、ガラス繊維複合材シート2を1枚ずつ剥がすことにより複合材製ラミネートシム1の厚み調整を細かく行うことができる。このガラス繊維複合材シート2に、例えば、0.1mm〜0.3mm程度の厚みのもの、四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3に、例えば、0.05mm程度の厚みのものを採用すれば、細かく厚み調整ができる複合材製ラミネートシム1を形成することができる。
【0027】
図2(a) 〜(d) に基づいて、図1に示す複合材製ラミネートシム1の製作方法を説明する。この例では、ガラス繊維複合材シート2としてガラスプリプレグを使用する場合を説明する。以下の説明では、ガラスプリプレグに符号2を付す。
【0028】
図2(a) に示すように、所定のシート状ガラスプリプレグ基材5から、必要な大きさのガラスプリプレグ2が必要枚数分裁断される。また、図示しないが、このガラスプリプレグ2と積層する通気性のある四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3も、同じ大きさで必要枚数分が用意される。
【0029】
一方、図2(b) に示すように、これらのガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とを積層するための成形型6に離型剤7が塗布され、成形型6が準備される。
【0030】
そして、図2(c) に示すように、成形型6の上部に、ガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが交互に積層される。必要枚数分のガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが積層されれば、これらが真空バッグによって一体的に封じられる。
【0031】
その後、図2(d) に示すように、オートクレーブ8によって加熱加圧して硬化させることによって一体的な複合材製ラミネートシム1が形成される。この実施形態では、成形型6の形状に沿って積層した状態で複合材製ラミネートシム1を硬化させることにより、湾曲した平板状の複合材製ラミネートシム1が製作されている。
【0032】
このようにして製作された複合材製ラミネートシム1は、オートクレーブ8による加熱加圧時にガラスプリプレグ2の樹脂分が四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3の連通孔4の間に入り込んで、樹脂が四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3に密着して適度な接合力で接合した複合材製ラミネートシム1となっている。
【0033】
また、このように積層したガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とをオートクレーブ8で一体化する時に圧力や温度を調整することにより、その圧力と温度でガラスプリプレグ2の樹脂を軟化させて、四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3の連通孔4を介して上下のガラスプリプレグ2をつないだ状態とすることも可能である。このように連通孔4を介してガラスプリプレグ2をつなぐことにより、連通孔4の径やピッチを任意に設定することによってガラス繊維複合材シート2の接合力を調整することもできる。
【0034】
つまり、中間部材に通気性のある微小目開き四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3を用いることにより、その表面は四ふっ化エチレンのコーティングによって非粘着性を発揮するが、連通孔4の部分で上下のガラスプリプレグ2の樹脂がつながって接合しているので、この連通孔4の部分でガラスプリプレグ2の接合力を調整することができる。この接合力の大きさを調製することにより、ガラスプリプレグ2を剥がす時の力の大きさを調製することができ、使用目的に応じた接合力の調整によって、ガラスプリプレグ2を適度な剥がし易さで1枚ずつ剥がすようにできる。
【0035】
このように形成された複合材製ラミネートシム1によれば、複合材であるガラスプリプレグ2によって厚み調整が可能なラミネートシム1となるので、ガラスプリプレグ2を1枚づつ剥がすことにより、アルミ製ラミネートシムと同等の使いやすさでシムの細かな厚み調整が容易に可能であるとともに、複合材部品の組立て時の接合部シム調整に用いても、電蝕等の問題が生じないシムとなる。
【0036】
図3(a),(b),(c) は、図1に示すラミネートシムの使用方法の断面図である。図3(a) に示すように、前記した複合材製ラミネートシム1は、全て同一の厚みとなるように積層されているが、複合材部品の接合部9は、上述したように積層角度の変化や硬化時の樹脂収縮によるひずみを発生したり、プリプレグ硬化時に樹脂が流出して部品の厚みが不均一になるので凹凸状の厚み変化を生じる。そこで、図3(b) に示すように、接合部9の凹凸状厚み変化に応じて複合材製ラミネートシム1の所定位置を剥がし、複合材製ラミネートシム1の接合部側を接合部9の凹凸状変化に沿わせる。そして、図3(c) に示すように、複合材製ラミネートシム1を接合部9に沿わせ、連結部材10とともに連結具(図6(c) に示す54)で結合する。
【0037】
このようにして使用される複合材製ラミネートシム1は、一体化されているガラスプリプレグ2の弾性が低いため、1枚(層)ずつ剥がし易く、また部分的に剥がすことも容易で、複合材部品の組立て時に厚み調整を簡単に行って組立作業を迅速に進めることができる。しかも、ガラスプリプレグ2と接合している四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3を剥がすことによって、この四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3の厚みでの調整も可能である。その上、このように複合材部品の接合部9に複合材製ラミネートシム1を用いることにより、連結部材10で連結する連結具の孔をシム調整後に加工する場合も、この孔明け加工が容易に行える。
【0038】
図4(a) 〜(c) は、図1に示す複合材製ラミネートシムの他の製作方法を示す説明図で、図5(a) 〜(c) は、図4の製作方法に続くラミネートシムの製作方法を示す説明図である。なお、上述した実施形態と同一の構成には、同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0039】
図4(a) に示すように、上述した成形型6の上部に複合材部品を形成するための下側プリプレグ11(複数枚の場合もある)とともに、複合材部品の芯材となるハニカム構造体12と、このハニカム構造体12の上部を覆う上側プリプレグ13(複数枚の場合もある)とが載置される。そして、このハニカム構造体12の周囲に形成される接合部14の上部に離型フィルムを貼り、ガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが交互に積層される。このようにして成形型6の上部に下側プリプレグ11とハニカム構造体12と上側プリプレグ13とが載置され、その接合部14の上部に複合材製ラミネートシム1を形成するガラスプリプレグ2と四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3とが積層されれば、これらが真空バッグによって一体的に封じられる。
【0040】
この例の複合材部品は、図4(b) に示すように、芯材のハニカム構造体12の上下にプリプレグ11,13が積層されたものであり、これらによって一体的な複合材部品15が形成されている。この図は一部の断面図であり、ハニカム構造体12の周囲を覆うようにプリプレグ11,13が設けられている。
【0041】
そして、図4(c) に示すように、オートクレーブ8によって加熱加圧して硬化させることによって複合材部品15と複合材製ラミネートシム1とが同時に製作される。
【0042】
このようにして製作された複合材部品15と複合材製ラミネートシム1は、図5(a) に示すように、複合材部品15の成形と同時に、この複合材部品15の接合部14に合致した状態で成形される。図に斜線で示す部分が複合材製ラミネートシム1である。
【0043】
そして、図5(b) に示すように、複合材部品15から複合材製ラミネートシム1を外し、この複合材製ラミネートシム1は保管される。この複合材製ラミネートシム1の取外しは、接合部14に離型フィルムが貼られているので容易に可能である。また、図5(c) に示すように、複合材製ラミネートシム1が取外された複合材部品15は、品質検査設備16で品質が検査される。
【0044】
この製作方法では、実際の複合材部品15をプリプレグで積層形成する時に、この複合材部品15の接合部14に複合材製ラミネートシム1を同時積層して硬化させることにより、複合材部品15の接合部14に沿った形状を持つ複合材製ラミネートシム1を同時に成形しているので、用いる複合材部品15の接合部14に合致した複合材製ラミネートシム1を形成することができる。
【0045】
このようにして複合材製ラミネートシム1を形成することにより、予め複合材部品15の接合部14の形状に合致するように製作された複合材製ラミネートシム1を組立て時に用いることとなり、板厚調整も楽にできて、作業時間や労力を大幅に軽減することができる。また、複合材部品の組立て時の接合部シム調整に用いても、電蝕等の問題が生じないシムとなる。
【0046】
以上のようにして複合材製ラミネートシム1を製作する場合、従来のアルミ製ラミネートシムと同様の平板状のシム形状の他、複合材部品15の形状に沿った複合材製ラミネートシム1を容易に形成することができる。
【0047】
一方、上述した実施形態以外に、中間フィルム3の表面をメッシュ部材で覆い、その中間フィルム3の表面をコロナ放電処理することによってメッシュ部材で覆って無い部分を部分的に表面改質し、その表面改質した部分で複合材シート2を接合して中間フィルム3と複合材シート2とを接合して積層し、この中間フィルム3の表面のコロナ放電処理による部分的な表面改質と、この表面への複合材シート2の接合とを交互に行って多層構造の複合材製ラミネートシム1を形成してもよい。
【0048】
このようにコロナ放電処理によって中間フィルム3と複合材シート2とを接合する場合、その接合力は、コロナ放電処理を行う面積によって調整する。この例の場合には、メッシュ部材の開口面積や形状で決定される。
【0049】
このコロナ放電処理によって積層された複合材製ラミネートシム1も、複合材シート2を1枚ずつ剥がしてシムの細かな厚み調整をすることが容易に可能であるとともに、複合材部品の組立て時の接合部シム調整に用いても、電蝕等の問題が生じないシムとなる。また部分的に剥がすことも容易で、複合材部品の組立て時に厚み調整を簡単に行って組立作業を迅速に進めることができる。
【0050】
なお、上述した複合材部品15は平面状の接合部14であるが、他の複雑な形状の接合部14であっても同様に形成することが可能であり、この実施の形態以外の複合材部品15に用いる複合材製ラミネートシム1でも同様に製作することは可能であり、複合材製ラミネートシム1は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0051】
また、上述した実施形態では中間部材に四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム3を用いているが、この中間部材に孔明き四ふっ化エチレンフィルム等を用いてもよく、上下のガラス繊維複合材シート2を剥がすことができる離型性を持った中間フィルムであれば、他のフィルムであってもよい。
【0052】
さらに、上述した実施形態は一実施形態であり、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0053】
【発明の効果】
本願発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0054】
複数枚の複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを積層して複合材製ラミネートシムを形成しているので、複合材シートを適宜剥がすことにより容易に厚み調整が可能な複合材製ラミネートシムを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の複合材製ラミネートシムの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】(a) 〜(d) は、図1に示す複合材製ラミネートシムの製作工程を示す説明図である。
【図3】(a),(b),(c) は、図1に示すラミネートシムの使用方法の断面図である。
【図4】(a) 〜(c) は、図1に示すラミネートシムの他の製作工程を示す説明図である。
【図5】(a) 〜(c) は、図4の製作工程に続くラミネートシムの製作工程を示す説明図である。
【図6】従来の複合材部品の一例を示す図面で、(a) は複合材部品の斜視図、(b) は(a) のA−A断面図、(c) は(a) のB−B断面図である。
【図7】従来のアルミニウム製ラミネートシムを示す斜視図である。
【符号の説明】
1…複合材製ラミネートシム
2…ガラス繊維複合材シート(複合材シート)
3…四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルム(中間フィルム)
4…連通孔
5…ガラスプリプレグ基材
6…成形型
7…離型剤
8…オートクレーブ
9…接合部
10…連結部材
11…下側プリプレグ
12…ハニカム構造体
13…上側プリプレグ
14…接合部
15…オートクレーブ
16…品質検査設備
Claims (10)
- 複数枚の複合材シートと、離型性を持った中間フィルムとを接合して積層した多層構造の複合材製ラミネートシム。
- 前記複数枚の複合材シートと前記中間フィルムとを交互に接合して積層したことを特徴とする請求項1記載の複合材製ラミネートシム。
- 前記複合材シートをガラス繊維複合材製とし、前記中間フィルムを通気性を有する四ふっ化エチレンコーティングガラス製としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の複合材製ラミネートシム。
- 前記積層した複合材シートと中間フィルムとを一体的に加熱硬化させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合材製ラミネートシム。
- 前記中間フィルムに凹凸部を設け、前記積層した複合材シートと中間フィルムとを加熱した時に、該複合材シートの樹脂を前記中間フィルムの凹凸部に密着させたことを特徴とする請求項4記載の複合材製ラミネートシム。
- 前記中間フィルムに連通部を設け、前記積層した複合材シートと中間フィルムとを加熱した時に、該複合材シートの樹脂で前記中間フィルムの連通部を介して上下の複合材シートを連結したことを特徴とする請求項4記載の複合材製ラミネートシム。
- 複数枚の複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを交互に積層し、該積層した複合材シートと中間フィルムとを一体的に加熱硬化させて成形型に沿った形状の複合材製ラミネートシムを形成する複合材製ラミネートシムの製作方法。
- ガラス繊維複合材シートと通気性を有する四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとを交互に積層し、該積層したガラス繊維複合材シートと四ふっ化エチレンコーティングガラスフィルムとを一体的に加熱硬化させて成形型に沿った形状の複合材製ラミネートシムを形成する複合材製ラミネートシムの製作方法。
- 複合材部品の成形時に、該複合材部品の接合部に複合材シートと離型性を持った中間フィルムとを交互に積層し、該積層した複合材シートと中間フィルムとを成型部品とともに加熱硬化させて複合材部品の接合部に沿う形状の複合材製ラミネートシムを形成する複合材製ラミネートシムの製作方法。
- 中間フィルムの表面を部分的にコロナ放電処理することによって部分的に表面改質し、該表面改質した部分で複合材シートを接合して中間フィルムと複合材シートとを積層し、該中間フィルムの表面のコロナ放電処理による部分的な表面改質と該表面への複合材シートの接合とを交互に行って多層構造のラミネートシムを形成する複合材製ラミネートシムの製作方法。
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