JP2004148057A - 担架 - Google Patents

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義寛 荒木
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Abstract

【課題】軽量かつコンパクトであって、収納及び運搬が容易である上、山林渓谷などの急な曲がり角での蛇行運搬や、水中救助活動などが容易に行える担架を提供する。
【解決手段】3〜8本の短尺支持ベルトと、両側端縁部2本の長手支持ベルトとが固定されてなる長方形状ベルト格子上に、ネットシートが固定され、短尺支持ベルトの両端部に握持用把手が取り付けられ、該ネットシートの長手方向両側端縁部に設けられた支持ベルトに沿って、気体注入膨張式棒状浮体が、装着されてなる担架。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遭難者運搬用担架に関する。さらに詳しくは、軽量かつコンパクトであって、収納及び運搬が容易である上、従来の担架では困難であった山林、渓谷などでの急な曲がり角や蛇行運搬救助活動、水中救助活動などを容易に行うことのできる担架に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、担架は病人や怪我人などの傷病者、あるいは遺体などの運搬に用いられており、そして一般に、折りたたみ式や、2本の長杆(支持棒)に厚い布やポリ塩化ビニルシートなどが張設され、一体化された構造を有している。
しかしながら、このような構造の従来の担架は様々な問題を有し、必ずしも十分に満足しうるものではなかった。
例えば、これまでの担架は、1)重く、長く、広い保管収納スペースを必要とする、2)支持棒が長すぎ、現場までの移動時に邪魔になる、3)傷病者や遺体などを載置する本体部が厚い布やポリ塩化ビニルシートなどであるため、降雨時には水が溜り、また、水難事故などで水難者を載せる際に水溜りが発生し、水中救助活動が困難である、4)山岳事故などの場合、折りたたみ寸法が大きく、1人での運搬が不可能である、5)山林などでの救助活動においては、両支持棒の長さ及び本体部の調節ができないため、自在性に欠け、木立ち間での蛇行運搬などの救助活動が困難である、6)担架に載せた人の体重により、シートの横寄りによる屈曲現象が起こり、搬送される者や搬送する人にとって苦痛が多い、などの問題があった。
このような欠点を改良するために、軽量でコンパクトであつて、収納及び運搬が容易である上、山林などでの蛇行搬送や水難事故などでの水中救助活動などが容易となる組み立てパイプ支持棒式担架が提案されている(特開平11−123208号公報)。しかしながら、この担架では、担持方法が硬質の支持棒によるものであるため、急な曲がり角や蛇行による運搬などは困難である。また水中救助活動では浮力保持ができず担持者に負担が掛かるのみならず、遭難者、担持者ともに水没の危険性がある。
【特許文献1】
特開平11−123208号公報
【特許文献2】
特開2002−234488号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、軽量かつコンパクトであって、収納及び運搬が容易である上、山林渓谷などの急な曲がり角での蛇行運搬や、水中救助活動などが容易に行える担架を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究の結果、狭隘な場所や急な曲がり角などの通過の際には、自由に変形可能なネットシートからなる担架の両側端縁部に設けた握持用把手によって両側から人手によって担持し、水中作業には、両側端部に沿って気体注入膨張式棒状浮体を装着して、その目的を達成し得ることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)3〜8本の短尺支持ベルトと、両側端縁部2本の長手支持ベルトとが固定されてなる長方形状ベルト格子上に、ネットシートが固定され、短尺支持ベルトの両端部に握持用把手が取り付けられ、該ネットシートの長手方向両側端縁部に設けられた支持ベルトに沿って、気体注入膨張式棒状浮体が、装着されてなることを特徴とする担架、
(2)気体注入膨張式棒状浮体が、着脱自在に装着されてなることを特徴とする第1項記載の担架、
(3)該ネットシートの長手支持ベルト両端部近傍において、補強棒を短尺支持ベルト両端部間に渡設してなる第1項又は第2項記載の担架、及び
(4)1〜6本の短尺支持ベルト及びその両外側に配置された補強棒と、両側端縁部2本の長手支持ベルトとが固定されてなる長方形状ベルト格子上に、ネットシートが固定され、短尺支持ベルトの両端部に握持用把手が取り付けられ、該ネットシートの長手方向両側端縁部に設けられた支持ベルトに沿って、気体注入膨張式棒状浮体が、装着されてなることを特徴とする担架、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
図面によって本実施例担架を詳細に説明する。図面は一態様を示すものであって、これらの図面によって本発明はなんら限定されるものではない。
本実施例担架は、両側縁を形成する2本の長手支持ベルトA、Bと、この2本の長手支持ベルトを梯子状に連結する短尺支持ベルトC、D、E、F、Gからなる支持ベルトで連結した縦長の長方形状ベルト格子Mと、該格子上に固定されたネットシート4と、短尺支持ベルトの両端部に取り付けられた握持用把手1と、該長方形状ベルト格子Mの長手方向両側端縁部に沿って気体注入膨張式棒状浮体6、6’が装着されてなるものである。
図1は、本実施例担架の長方形状ベルト格子Mの斜視図である。担架の両側縁を形成する2本の長手支持ベルトA、Bと、この2本の長手支持ベルトを梯子状に連結する短尺支持ベルトC、D、E、F、Gからなる支持ベルト格子によって、長方形状ベルト格子Mを形成したものである。本実施例担架に用いる短尺支持ベルトの両端には、該担架を人力で担持するための握持用把手1が取り付けられている。握持緩衝用ホース2が握持用把手1を通して取り付けられているため、握持部分は常に三角形状空間が維持され、その空間に手を入れて握り易い形状に保持され、担送時には握り手に食い込みを防止することができる。さらに、長方形状ベルト格子Mの4個の側縁部の支持ベルトに、ネットシート固定用ロープ5を固定するために、ネットシート固定穴3が設けられている。
図2は、本実施例担架の長方形状ベルト格子Mの上にネットシートを固定した斜視図である。該ネットシート4は、長方形状ベルト格子M上に縫着によって固定する。長方形状ベルト格子M上のネットシート4は、担架側端縁部の支持ベルトに設けられたネットシート固定穴3を通してロープ(またはスナップ金具等)5によってネットシートのたるみを取ることができる。
【0006】
図3は、本実施例で気体注入膨張式棒状浮体を固定する状況を示す斜視図である。本実施例担架の両側側縁には、気体注入膨張式棒状浮体6、6’をカバー布袋7、7’に収納して装着している。カバー布袋7、7’の裏面に緊縛ベルトH、H’、I、I’、J、J’が結合固定されており、該緊縛ベルトにより、カバー布袋に収納された気体注入膨張式棒状浮体6、6’を担架の長手方向両側端縁部に沿って、固定してある。また、カバー布袋7、7’の上面には、反射テープ8、8’、カバー布袋蓋12、12’が取り付けられている。ネットシート4の長手支持ベルト両端部近傍に、補強棒9、9’が短尺支持ベルト両端部間に補強棒固定ベルト10、10’により着脱自在に渡設され、人の体重により該ネットシートが屈曲するのを防止することができる。
図4は、気体注入膨脹式棒状浮体の1例を示す斜視図である。気体注入膨脹式棒状浮体6は、周辺接合部及び呼気吹き込み用の充排気管11が高周波ウエルダー機によって気密に融着されている。
図5は、気体注入膨脹式棒状浮体を収容するカバー布袋の1例を示す斜視図である。カバー布袋7の裏面に複数本の緊縛ベルトH、I、Jが結合固定されており、該緊縛ベルトにより、気体注入膨脹式棒状浮体を、カバー布袋7に収納された状態で本発明の担架に着脱自在に装着することができる。本図では、カバー布袋の片方の端部のみにカバー布袋蓋12を有する構造の1例を示すもので、両端に開閉蓋を有する構造も本発明の態様となる。カバー布袋蓋12は面ファスナーのオス部13と面ファスナーのメス部14によって、内部に収容された膨張式棒状浮体が逸脱しないように封止することができる。カバー布袋内に浸入した水の排出を容易にするため直径10mm程度の水抜き用穴15を設けることができる。カバー布袋7上面には反射テープ8、を貼付することにより特に夜間の上空などからの発見を容易にすることができる。
なお、図1には示されていないが、図1において気体注入膨張式棒状浮体6、6’の両先端部近傍の支持ベルトに、首掛け用ベルトを着脱自在に取付けることができるし、また、担架に載せた人が転落するのを防止するため、固定用ベルトを取付けることがきる。
本実施例担架の各部品を次の仕様条件で作製し、本発明の担架を組み立てた。幅はw、厚みはt、長さはL、直径はdによって示す。PETはポリエチレンテレフタレートであることを示す。
短尺支持ベルト:PET繊維布、w50×t2.0×L800mm
長手支持ベルト:PET繊維布、w50×t2.0×L1700mm
握持用把手:PET繊維布、w20×t2.0×L300mm
握持緩衝用ホース:PETホース、d21×t2.0×L100mm
ネットシート:PET繊維ネットシート、w500×L1500mm
ネットシート固定用穴:グロメット内径16mm
気体注入膨張式棒状浮体:ポリエステル繊維布にポリウレタン樹脂をコーティングした引布d150×t1.0×L1600mm
呼気吹き込み用の充排気管:ゴム管d5×t1.0×L200mm
カバー布袋:PET繊維布d210×t1.0×L1700mm、開閉蓋L200mm
補強棒:アルミニウム管d30×t1.0×L800mm
補強棒固定ベルト:PET繊維布、w20×t1.0×L700mm
ネットシート固定用ロープ:PETフィラメント撚り紐、d3mm
反射テープ:PETフィルム黄色反射テープ、w50×L1200mm
緊縛ベルト:PET繊維布、w20×t2.0×L700mm
面ファスナー:PET製、w50×L150mm
水抜き用穴:カバー布袋周辺部に11箇所設置、d10mm
この仕様によって作製した担架を使用して、急な曲がり角の山林、渓谷、海中の現地において、70kgの人を載せ、両側から6人で担送する実験を行い、軽量かつコンパクトであって、収納及び運搬が容易である上、山林渓谷などの急な曲がり角での蛇行運搬や、水没することなく水中救助活動などを容易に行うことができた。
以下に本発明担架の第1の態様の構成要件を説明する。
本発明担架に用いる支持ベルトは、本発明担架に掛かる搭載者の荷重を保持する本体を構成するものであって、3〜8本の短尺支持ベルト及びこれと直交する両端縁部に設けた2本の長手支持ベルトよりなる。
本発明担架の短尺支持ベルトは、3〜8本、好ましくは、4〜5本使用することができる。前後の2本(図1のC及びG)の短尺支持ベルトのみでは、中間部の荷重を保持することができず、9本以上設けても、重量を増大させ効果はない。短尺支持ベルトの1本の長さは特に制限はないが、組立て前担架部品の運搬性、狭隘な空隙部通過などの点から、90cm以下であるのが望ましい。30〜80cmのものを好適に使用することができる。30cm未満では人体を載せるのには狭すぎ、90cmを超えるものは狭隘な空隙部通過や取り扱いが困難になる。
【0007】
本発明担架の長手支持ベルトA、Bは、両側端縁部に沿って設けることができる。長手支持ベルトの1本の長さは特に制限はないが、組立て前担架部品の運搬性、狭隘な空隙部通過などの点から、190cm以下であるのが望ましい。150〜180cmのものを好適に使用することができる。
本発明担架に用いる支持ベルトの幅は、荷重と使用される該ベルトの材質、厚さ、本数等によって決められ、特に制限はないが、通常は40〜60mm程度のものを使用することができる。
本発明担架に用いる支持ベルトの厚さは、荷重と使用される該ベルトの材質、幅、本数等によって決められ、特に制限はないが、通常は1.0〜3.0mm程度のものを使用することができる。
本発明担架に用いる支持ベルトの材質は、耐水性、耐候性、可撓性に優れ、かつ強度の高いものであれば、公知のものを特に制限することなく、合成樹脂、天然繊維及び合成繊維のいずれも使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリエチレン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリアラミドなどの合成繊維又は天然繊維から得られる織物のベルトなどを使用することができる。
ポリプロピレン繊維布ベルト、ポリエステル繊維布ベルト、又は、ポリアミド繊維布ベルトが強度及び耐水性の点で、特に好適に使用することができる。
本発明担架に用いる支持ベルト同士を固定する方法は、互いに強固に結合できるものであれば、特に制限なく公知の結合方法を使用することができる。
例えば、合成繊維糸などによりミシン掛け縫着することができる。また接着剤又は熱融着などにより接着することができる。さらに、金属又は合成樹脂製リベットなどによって機械的に結合固定することができる。
【0008】
本発明担架に用いる長方形状ベルト格子Mは、本発明担架に掛かる搭載者の荷重を保持する本体骨格を構成するものであって、複数の幅方向及びこれと直交する両側端縁部の長手支持ベルトよりなる。幅方向前後端縁部(図1のC及びG)及び長手方向両側端縁部(図1のA及びB)の支持ベルトによって長方形状が形成され、中間の幅方向短尺支持ベルト(図1のD、E、F)によって補強される。中間部短尺支持ベルトは、通常等間隔に配置されるが、荷重の掛かる部分の配置間隔を狭くすることもできる。長方形状ベルト格子の空間部の大きさは、特に制限はなく、強度及び価格などを考慮して適宜選択することができる。
本発明担架に用いるネットシートは、前記支持ベルトを固定してなる長方形状ベルト格子の空間部を補強し、担持を容易にするためのものであり、水が滞留しないようになっている。この目的を達成できるものであれば、フィラメントの太さ、空隙の大きさなどは、特に制限なく選択することができる。
該ネットシートの材質は、前記支持ベルトの材質と同様に、耐水性、耐候性、可撓性に優れ、かつ強度の高いものであれば、公知のものを特に制限することなく、天然繊維及び合成繊維のいずれも使用することができる。ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、又は、ポリアミド繊維を材料とするネットシートを特に好適に使用することができる。リサイクルを考慮すると、支持ベルトの材質と同じものが好ましい。
本発明担架に用いるネットシートは、強固に固定できるものであれば、特に制限することなく公知の方法によって長方形状ベルト格子Mに固定することができる。
【0009】
本発明担架に用いる握持用把手1は、短尺支持ベルト又は長手支持ベルトの両端部に取り付けることができる。担架の両側に必要人数を配置し、該握持用把手により担持することが可能であり、自在性がよく、木立ち間や渓谷など、急な曲がり角での蛇行運搬が可能であって、容易に救助活動を行うことができる。該握持用把手1は、この目的を達成できるものを適宜選択して使用することができる。十分な強度を有し、耐候性に優れた材質であり、握持が容易で、長時間の救出作業での疲労が少ないものが望ましい。このため握持緩衝用ホース2を通して該握持用把手1を取り付けるのが好ましい。また、この握持緩衝用ホース2によって、該握持用把手の握持部分は常に三角形状空間が維持され、その空間に手を入れて握り易い形状に保持され、担送時には握り手に食い込みを防止することができる。
本発明担架に用いる気体注入膨脹式棒状浮体6、6’は、気密性と可撓性がよく、耐水性、耐候性に優れ、かつ強度の高いものであれば、公知のものを特に制限することなく使用することができる。例えば、ゴム、エラストマー樹脂などをコーティングした天然繊維引布又は合成繊維引布によって作製されたものを使用することができる。成形加工の能率性の点から高周波ウエルダー機によって熱融着できるものを特に好適に使用することができる。また、本発明担架の使用目的に適合するように軽量のものを好適に使用することができる。ポリエステル繊維布、又は、ポリアミド繊維布にポリウレタン樹脂をコーティングした引布を特に好適に使用することができる。また、気体注入膨脹式棒状浮体の表面が岩石等により損傷するのを防止するために、カバー布袋を装着することができる。
本発明担架に用いる気体注入膨脹式棒状浮体6、6’の気体注入方法は、該浮体の強度に適合できるものであれば、ポンプを用いて空気等の気体を注入することもでき、ガスボンベによって気体を圧入することもできるが、担架部品の運搬や取扱い性などを考慮して、呼気吹き込み式の気体注入膨脹式棒状浮体を特に好適に使用することができる。呼気吹き込みのため該浮体の端部付近に充排気用の可撓性の管を気密性を保って設けることができる。注入気体の逆流流出防止は充排気用の可撓性の管に排気の際には解除できる逆止弁を取り付けてもよく、気体注入後、充排気用の可撓性の管を止め金具で締め付け封止してもよい。また単純に気体注入後、可撓性の管を結び止めすることもできる。
本発明担架に用いる気体注入膨張式棒状浮体6、6’は、着脱自在にすることができる。水が全くないことが明らかな場合には、該膨張式棒状浮体を取り外して軽量化できる利点がある。
【0010】
本発明担架に用いる気体注入膨張式棒状浮体6、6’は、そのまま直接取り付けることもできるが、担架に固定したカバー布袋7、7’に収容して使用することができる。該カバー布袋は、気体注入膨張式棒状浮体を保護するために厚手の繊維布製の袋を使用し、浸入した水の排出を容易にするため直径10mm程度の水抜き用穴15を必要位置に設けることができる。該水抜き用穴の直径や個数、位置などは水の排出所要時間に応じて決めることができる。また、該膨張式棒状浮体を収容し、逸脱を防止するため、面ファスナー13、14により開閉できるカバー布袋蓋12、12’を設けることができる。
本発明担架に用いる気体注入膨張式棒状浮体の固定方法は、該膨張式棒状浮体を担架に確実に固定できるものであれば、公知の方法を特に制限することなく使用することができるが、緊縛ベルトを使用する方式が好ましい。気体注入膨張式棒状浮体を収納するカバー布袋7、7’を用いる場合には、カバー布袋の下面に、該膨張式棒状浮体1本につき2〜3本の緊縛ベルト(図5H、I、J)を結合固定して取り付けることができる。この結合固定方法は、先に述べた支持ベルトの固定方法と同様に行うことができる。
この緊縛ベルトにより、カバー布袋内に収納された気体注入膨張式棒状浮体は、長手方向両側端縁部に設けられた支持ベルトに着脱自在に固定することができる。緊縛ベルトの固定方法はバックル方式であっても紐状に縛る方式であってもよい。
【0011】
本発明担架に用いる補強棒9、9’は、人を載せて持ち上げる際に、人の体重で、担架本体のネットシート及び短尺支持ベルトが屈曲するのを防止するために、該ネットシートの長手方向両端部近傍の幅方向両側端縁部の支持ベルト(図3C、G)に、補強棒を補強棒固定ベルト10、10’により着脱自在に渡設することができる。このように補強棒を渡設することにより、この補強棒の上に人の頭や足が載り、人の体重により該ネットシートが屈曲するのを防止することができる。この補強棒の材質としては、軽量性及び価格などの点から、アルミニウム製のものを好適に使用することができる。
本発明担架に用いる補強棒の長さは、短尺支持ベルトの長さに合わせて選択することができる。通常40〜80cm程度の長さのものを用いることができる。
また、本発明担架においては、担架の両先端部近傍に、首掛け用ベルトを、着脱自在に取付けることができる。運搬時に、この首掛け用ベルトを運搬者の首に掛けることにより、運搬者の手が離れても、担架が落下することはない。
さらに、本発明担架においては、担架に載せた人が転落するのを防止するために、長手方向両側端縁部に固定用ベルトを取付けることができる。
次に本発明担架の第2の態様を説明する。
本発明担架の第2の態様は、1〜6本の短尺支持ベルト及びその両外側に配置された補強棒と、両側端縁部2本の長手支持ベルトとが固定されてなる長方形状ベルト格子上に、ネットシートが固定され、短尺支持ベルトの両端部に握持用把手が取り付けられ、該ネットシートの長手方向両側端縁部に設けられた支持ベルトに沿って、気体注入膨張式棒状浮体が、装着されてなる担架である。
第1の態様の両側端縁部2本の短尺支持ベルト(図1のC及びG)が置換され、補強棒が配置されたものである。両側端縁部2本の補強棒と中間の短尺支持ベルトとが両側端縁部2本の長手支持ベルトと固定されて長方形状ベルト格子を形成するものであり、中間の1〜6本の短尺支持ベルトの両端部に握持用把手が取り付けられている。
上記相違点以外は、第2の態様と第1の態様とは同じである。
【0012】
【発明の効果】
本発明の担架は、軽量かつコンパクトであって、収納及び運搬が容易である上、山林渓谷などの急な曲がり角での蛇行運搬や、水中救助活動などを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、担架の長方形状ベルト格子の斜視図である。
【図2】図2は、担架の長方形状ベルト格子の上にネットシートを固定した斜視図である。
【図3】図3は、気体注入膨張式棒状浮体を固定する状況を示す斜視図である。
【図4】図4は、気体注入膨脹式棒状浮体の1例を示す斜視図である。
【図5】図5は、気体注入膨脹式棒状浮体を収容するカバー布袋の1例を示す斜視図である。
【符号の説明】
A、B 長手支持ベルト
C、D、E、F、G 短尺支持ベルト
H、H’、I、I’、J、J’ 緊縛ベルト
M 長方形状ベルト格子
1 握持用把手
2 握持緩衝用ホース
3 ネットシート固定穴
4 ネットシート
5 ネットシート固定用ロープ
6、6’ 気体注入膨脹式棒状浮体
7、7’ カバー布袋
8、8’ 反射テープ
9、9’ 補強棒
10、10’ 補強棒固定ベルト
11 充排気管
12、12’ カバー布袋蓋
13 面ファスナーのオス部
14 面ファスナーのメス部
15 水抜き用穴

Claims (4)

  1. 3〜8本の短尺支持ベルトと、両側端縁部2本の長手支持ベルトとが固定されてなる長方形状ベルト格子上に、ネットシートが固定され、短尺支持ベルトの両端部に握持用把手が取り付けられ、該ネットシートの長手方向両側端縁部に設けられた支持ベルトに沿って、気体注入膨張式棒状浮体が、装着されてなることを特徴とする担架。
  2. 気体注入膨張式棒状浮体が、着脱自在に装着されてなることを特徴とする請求項1記載の担架。
  3. 該ネットシートの長手支持ベルト両端部近傍において、補強棒を短尺支持ベルト両端部間に渡設してなる請求項1又は2記載の担架。
  4. 1〜6本の短尺支持ベルト及びその両外側に配置された補強棒と、両側端縁部2本の長手支持ベルトとが固定されてなる長方形状ベルト格子上に、ネットシートが固定され、短尺支持ベルトの両端部に握持用把手が取り付けられ、該ネットシートの長手方向両側端縁部に設けられた支持ベルトに沿って、気体注入膨張式棒状浮体が、装着されてなることを特徴とする担架。
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