JP2004147889A - 枕 - Google Patents
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Abstract
【課題】仰臥と横臥の両状態を考慮し、かつ容易に高さ調節を行うことができる枕を提供すること。
【解決手段】枕10は長方形の基盤11と、上面に首用、後頭部用のクッション部材40が固着され、基盤の中央部に回転可能に固着された第1の板状部材12と、上面に側頭部用のクッション部材30、31が固着され、基盤の長辺の両端側にそれぞれ回転可能に固着された第2および第3の板状部材13、14と、第1の板状部材の角度を調節する第1の調節手段と、第2および第3の板状部材の角度をそれぞれ調節する第2および第3の調節手段とを備える。本発明によれば、単に高さの調節手段を操作するのみで枕の各部の高さを調節することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】枕10は長方形の基盤11と、上面に首用、後頭部用のクッション部材40が固着され、基盤の中央部に回転可能に固着された第1の板状部材12と、上面に側頭部用のクッション部材30、31が固着され、基盤の長辺の両端側にそれぞれ回転可能に固着された第2および第3の板状部材13、14と、第1の板状部材の角度を調節する第1の調節手段と、第2および第3の板状部材の角度をそれぞれ調節する第2および第3の調節手段とを備える。本発明によれば、単に高さの調節手段を操作するのみで枕の各部の高さを調節することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は枕に関し、特に仰臥と横臥の両状態において快適な睡眠を得ることができる枕に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人は睡眠中頻繁に寝返りをうっており、仰臥(上向き)状態と横臥(横向き)状態とを繰り返している。そして、枕を使用する人ごとに仰臥状態と横臥状態のそれぞれで枕の最適な形状および高さが異なっているが、従来の単一構造の枕においては仰臥と横臥の両状態に対応できず、いびきや寝違いの原因となっていた。そこで、特に仰臥と横臥の両状態を考慮した枕として、例えば特開平11−253287号公報に記載されている枕が提案されている。この枕においては、高さを調節するために、本体部分の下部に厚さ5mmの板を必要枚数だけ貼る構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の仰臥と横臥の両状態を考慮した枕においては、高さ調節を行うためには、調節用の板を必要枚数用意し、カバーを外して本体に板を貼り、カバーをかけるという作業が必要であり、調整作業が繁雑であり、調整用の板を紛失すると調整が出来ないという問題点があった。
本発明の目的は、前記のような従来技術の問題点を解決し、仰臥と横臥の両状態を考慮し、かつ使用する人に合わせて容易に高さ調節を行うことができる枕を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の枕は、長方形の基盤と、上面に首用および後頭部用のクッション部材がそれぞれ固着され、基盤の中央部に基盤の一方の辺を回転軸として回転可能に固着された第1の板状部材と、上面に側頭部用のクッション部材が固着され、基盤の長辺の両端側にそれぞれ基盤の一方の辺を回転軸として回転可能に固着された第2および第3の板状部材と、基盤と第1の板状部材とのなす角度を調節する第1の調節手段と、基盤と第2および第3の板状部材とのなす角度をそれぞれ調節する第2および第3の調節手段とを備えたことを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、使用する人に合わせて仰臥と横臥の両状態にそれぞれ最適な形状および高さに調整可能であり、更に単に高さの調節手段を操作するのみで枕の各部の高さを調節することが可能である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の枕の構成を示す斜視図である。また、図3は、本発明の枕の正面図、側面図、底面図である。本発明の枕10は大きく、基盤11、中央板部材12、左板部材13、右板部材14からなる。なお、枕の使用時には枕カバー80によって枕全体を覆って使用する。
【0007】
図9は枕カバーの構成を示す平面図である。枕カバー80は布製の長方形の袋であり、一方の短辺に設けられたファスナー81を開けて枕10を出し入れする。また、中央部分にL字状に第2のファスナー82が設けられており、このファスナー82を開けることにより、枕カバーをしたままで、中央部分のクッション材の交換や高さ調節、枕内部に収納した装置等の操作や交換を行うことができる。
【0008】
基盤11は、中央部分をくりぬいた長方形の枠状であり、厚さ10ミリ程度の木材により形成される。基盤の一方の長辺近傍の中央部には中央板部材12の高さ調整部材(50、60)と嵌合する孔42が設けられ、左右には左板部材13、右板部材14の高さ調整用金具21が固着されている。基盤11の他方の長辺近傍には、中央板部材12、左板部材13、右板部材14をそれぞれ回動可能に固着する蝶番20、44が固着されている。
【0009】
中央板部材12は、長方形の板状であり、厚さ10ミリ程度の木材により形成される。中央板部材12は一辺を蝶番44によって基盤11に回動可能に固着されている。中央板部材12の上面の前記固着された辺と対向する辺の近傍には、仰臥状態で使用する人の首の部分に当たる中央枕部材A40が固着され、その内側には仰臥状態で使用する人の後頭部に当たる中央枕部材B41が固着されている。
【0010】
左板部材13、右板部材14はそれぞれ長方形の板状であり、剛性を出すために厚さ15ミリ程度の木材により形成される。左板部材13、右板部材14はそれぞれ一辺を蝶番20によって基盤11に回動可能に固着されている。左板部材13、右板部材14の上面の前記固着された辺と対向する辺側には、横臥状態で側頭部に当たる左枕部材31、右枕部材30がそれぞれ固着されている。
【0011】
図2は、図3のA−A断面を示す断面図である。基盤11と左板部材13は蝶番20によって回動可能に固着されている。第2(第3)の高さ調節手段を構成する高さ調整用金具21は、中央に貫通したネジ孔を備え、木ねじ22、23によって基盤11に固着されている。上記ネジ孔に嵌合するボルト24は、一端にネジ25が嵌合するネジ孔を備え、他端にはマイナスドライバーが係合する溝が設けられている。
【0012】
ネジ25は、木ねじ27、28によって左板部材13に固着されたプレート26に設けられた孔を貫通してボルト24に嵌合しており、ボルト24と左板部材13は回動可能に係合している。また、ボルト24を回し過ぎて高さ調整用金具21から脱落しないように、基盤11と左板部材13が可撓性のストッパー75によって接続されている。
【0013】
右枕部材30は、内部に配置された右枕クッション材29と布製のカバー(30)からなる。クッション材29は発泡ウレタン、発泡スチロールなどの発泡体やそば殻、プラスティックビーズ、綿などを袋に充填したものなどを使用可能であり、異なる材質からなる多層構造としてもよい。カバー(30)には図示しないファスナーか、あるいは縁にひもを通した開口部が設けられており、内部のクッション材29を交換可能に構成されている。
【0014】
図4は、図3のB−B断面を示す断面図である。基盤11と中央板部材12は蝶番44によって回動可能に固着されている。第1の高さ調節手段を構成する高さ調整部材A50は、後述するが、直方体の中央部分に突起および孔が設けられた構造であり、基盤の孔42に調整部材A50の中央部の突起が嵌合している。
【0015】
第1の高さ調節手段として第2、第3の高さ調整手段と異なる構成を採用したのは以下の理由による。まず、第2、第3の高さ調整手段は上部の板を一点で支持する構造であり、幅が広い中央板部材12の中央部のみを支持すると、左右の端部に頭を乗せた場合には中央板部材12が頭の重さによって変形し、安定感がなくなる。
【0016】
また、高さ調節手段は基盤11および上部板部材の厚さの範囲内に収納する必要があるが、そうすると第2、第3の高さ調整手段の構造では調節範囲が狭くなってしまい、所望の調節範囲が得られない。
そこで、本発明においては、中央板部材12を線(面)で支持することにより剛性感が向上し、簡単な構造で大きな調節範囲が得られる構成として図5、6に示すような2種類の高さ調整部材を必要に応じて組み合わせて用いる構成を採用した。
【0017】
中央枕部材A40、中央枕部材B41は、それぞれ内部に配置された中央枕クッション材A45、中央枕クッション材B43および布製のカバー(40、41)からなる。クッション材A45、B43はそれぞれ発泡ウレタン、発泡スチロールなどの発泡体やそば殻、プラスティックビーズ、綿などを袋に充填したものなどを使用可能であり、異なる材質からなる多層構造としてもよい。
カバー(40、41)は側面が解放されており、内部のクッション材A45、B43を交換可能に構成されている。使用者は自分に合った形状のクッション材A45、B43を選択して挿入/交換する。
【0018】
図5は、高さ調整部材Aの構成を示す正面図、側面図、底面図である。高さ調整部材A50は、細長い直方体の中央部に突起52、53および孔51を設けた構造となっている。直方体の長辺に垂直な断面(図5右)は長方形であり、この長方形の短辺は例えば15mm、長辺は20mmである。中央部に設けられた孔51は直径が例えば20mm、深さ10mmであり、後述する高さ調整部材B60の突起61あるいは62がちょうど嵌合するように構成されている。中央部に設けた突起52および53はそれぞれ直径が20mmであり、基盤11の孔42とちょうど嵌合するように構成されている。
【0019】
図6は、高さ調整部材Bの構成を示す正面図、側面図、底面図である。高さ調整部材B60は、細長い直方体の中央部に突起61、62を設けた構造となっている。直方体の長辺に垂直な断面(図6右)は長方形であり、この長方形の短辺は例えば5mm、長辺は10mmである。中央部に設けた突起61および62はそれぞれ直径が20mmであり、高さ調整部材Aの孔51とちょうど嵌合するように構成されている。
【0020】
高さ調整部材A50、B60の上面および側面には、調整すべき高さの表示54、55、63、64が印刷されている。左側の表示54、63は、高さ調整部材A50あるいはB60単独で調整可能な高さを意味しており、部材を表示の印刷された面が上面となるように基盤11の孔42に嵌合させれば、高さ調整部材A50あるいはB60の高さが表示された高さとなる。また、右側の表示55、64は、高さ調整部材A50およびB60を組み合わせて調整可能な高さが表示されており、それぞれの部材の表示の印刷された面が上面となるように基盤11の孔42および高さ調整部材Aの孔51に嵌合させれば、高さ調整部材A50およびB60を組み合わせた高さが表示された高さとなる。
【0021】
図7は、本発明の高さ調整部材を使用した高さ調整例を示す説明図である。第1の高さ調整手段は、2種類の高さ調整部材50、60を必要に応じて組み合わせて用いることにより、例えば5mm間隔で0mmから30mmまで7段階の調節が可能である。
図7(a)は5mmにする場合の孔42近傍の図3B−B断面を示しており、高さ調整部材B60の突起62を基盤11の孔42に嵌合させる。図7(f)は30mmにする場合であり、高さ調整部材Aの突起53を基盤11の孔42に嵌合させ、更に高さ調整部材B60の突起61を高さ調整部材Aの孔51と嵌合させる。
【0022】
図8は、本発明の高さ調整手段の他の実施例を示す断面図である。図2に示す第2、第3の高さ調節手段においては、高さを調節するためにマイナスドライバーあるいはそれに代わる細長い金属板等の器具が必要であるが、図8に示す実施例においては、器具を必要としない。
この実施例においては、ボルト24の代わりに円盤状のダイヤル71を備えたボルト70を使用する。そして、高さを調節する場合には、手でダイヤル71を回すことによりボルトを回転させる。このような構造とすることにより、器具を用いる必要がなくなる。また、枕全体を覆うカバーに高さ調整用の窓(開口部)を設けることにより、カバーを掛けたままで調整を行うことができる。
【0023】
また、この実施例においては、基盤11と左板部材13の間にストッパーの代わりにバネ76が装着されている。このバネ76によって、ダイヤル71を回し過ぎてボルト70が高さ調整用金具21から抜けても、ボルト70は脱落せず、反対方向に回せば再びボルト70が高さ調整用金具21と嵌合する。なお、このためにボルト70の先端は円錐形等に成形しておく。
【0024】
以上、本発明の実施例を開示したが、本発明には下記のような変形例も考えられる。実施例においては、第1の高さ調節手段として2つの直方体部材50、60を使用する例を開示したが、この2つの直方体部材は使用しない場合もあり、その場合には別途保管しておく必要がある。そこで、枕の中の例えば基盤と板部材の双方をくり抜くなどして2つの高さ調節部材を保管するスペースを設ける。また、孔42と同じ径の孔を設けて使用しない高さ調整部材の突起を当該孔に嵌合させておく。
また、実施例においては2種類の直方体を使用する例を開示したが、より多数の種類の直方体を使用すれば、調節単位をより細かくし、調節範囲をより広くすることが可能である。例えば2つの直方体の断面の寸法として4mm×8mm、12mm×16mmとすることにより調節単位を4mmにすることができ、15mm×20mmの直方体を2つ使用すれば高さは40mmとなる。
【0025】
中央板部材12は高さを調節するためにある程度は開く必要がある。しかし、使用中に中央板部材12をつかんで持ち上げた場合などに不本意に開くこと、枕を落としてしまうなどの恐れがある。そこで基盤11と中央板部材12のそれぞれにひもを取り付けておき、高さ調節後に当該ひも同士を結んで中央板部材12が開かないようにしてもよい。このようにすれば、高さ調整部材50、60の脱落も防止できる。
【0026】
実施例としては、基盤および板部材として木材を使用する例を開示したが、少なくとも一部の木材の種類として、人に好まれる香りを放つ木材を使用することにより、安眠あるいは癒し効果が得られる。また、金属、プラスティックなどの素材を使用してもよい。
枕カバーは枕全体を覆うものを1個使用する例を開示したが、それぞれの板部材を覆うカバーを3個使用してもよい。そのようにすれば、高さ調節が容易となる。
枕の中の例えば基盤と板部材の双方をくり抜くなどしてスペースを設け、このスペースに、ラジオ、目覚まし時計、オルゴール、香料袋など任意の装置、器具を取り付けてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、使用する人に合わせて仰臥と横臥の両状態にそれぞれ最適な形状および高さに調整可能であり、更に単に高さの調節手段を操作するのみで枕の各部の高さを調節することが可能であるという効果がある。従って、自然な姿勢で睡眠でき、いびきや寝違い、肩こり、首のこりなどが予防されて安眠できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の枕の構成を示す斜視図である。
【図2】図3のA−A断面を示す断面図である。
【図3】本発明の枕の正面図、側面図、底面図である。
【図4】図3のB−B断面を示す断面図である。
【図5】高さ調整部材Aの構成を示す正面図、側面図、底面図である。
【図6】高さ調整部材Bの構成を示す正面図、側面図、底面図である。
【図7】本発明の高さ調整部材を使用した高さ調整例を示す説明図である。
【図8】本発明の高さ調整手段の他の実施例を示す断面図である。
【図9】枕カバーの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
10…枕、11…基盤、12…中央板部材、13…左板部材、14…右板部材、20…蝶番、21…高さ調整用金具、22、23、27、28…木ねじ、24…ボルト、25…ネジ、26…プレート、29…クッション材、30…右枕部材、31…左枕部材、40…中央枕部材A、41…中央枕部材B、42…孔、43…クッション材B、44…蝶番、45…クッション材A
【発明の属する技術分野】
本発明は枕に関し、特に仰臥と横臥の両状態において快適な睡眠を得ることができる枕に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人は睡眠中頻繁に寝返りをうっており、仰臥(上向き)状態と横臥(横向き)状態とを繰り返している。そして、枕を使用する人ごとに仰臥状態と横臥状態のそれぞれで枕の最適な形状および高さが異なっているが、従来の単一構造の枕においては仰臥と横臥の両状態に対応できず、いびきや寝違いの原因となっていた。そこで、特に仰臥と横臥の両状態を考慮した枕として、例えば特開平11−253287号公報に記載されている枕が提案されている。この枕においては、高さを調節するために、本体部分の下部に厚さ5mmの板を必要枚数だけ貼る構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の仰臥と横臥の両状態を考慮した枕においては、高さ調節を行うためには、調節用の板を必要枚数用意し、カバーを外して本体に板を貼り、カバーをかけるという作業が必要であり、調整作業が繁雑であり、調整用の板を紛失すると調整が出来ないという問題点があった。
本発明の目的は、前記のような従来技術の問題点を解決し、仰臥と横臥の両状態を考慮し、かつ使用する人に合わせて容易に高さ調節を行うことができる枕を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の枕は、長方形の基盤と、上面に首用および後頭部用のクッション部材がそれぞれ固着され、基盤の中央部に基盤の一方の辺を回転軸として回転可能に固着された第1の板状部材と、上面に側頭部用のクッション部材が固着され、基盤の長辺の両端側にそれぞれ基盤の一方の辺を回転軸として回転可能に固着された第2および第3の板状部材と、基盤と第1の板状部材とのなす角度を調節する第1の調節手段と、基盤と第2および第3の板状部材とのなす角度をそれぞれ調節する第2および第3の調節手段とを備えたことを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、使用する人に合わせて仰臥と横臥の両状態にそれぞれ最適な形状および高さに調整可能であり、更に単に高さの調節手段を操作するのみで枕の各部の高さを調節することが可能である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の枕の構成を示す斜視図である。また、図3は、本発明の枕の正面図、側面図、底面図である。本発明の枕10は大きく、基盤11、中央板部材12、左板部材13、右板部材14からなる。なお、枕の使用時には枕カバー80によって枕全体を覆って使用する。
【0007】
図9は枕カバーの構成を示す平面図である。枕カバー80は布製の長方形の袋であり、一方の短辺に設けられたファスナー81を開けて枕10を出し入れする。また、中央部分にL字状に第2のファスナー82が設けられており、このファスナー82を開けることにより、枕カバーをしたままで、中央部分のクッション材の交換や高さ調節、枕内部に収納した装置等の操作や交換を行うことができる。
【0008】
基盤11は、中央部分をくりぬいた長方形の枠状であり、厚さ10ミリ程度の木材により形成される。基盤の一方の長辺近傍の中央部には中央板部材12の高さ調整部材(50、60)と嵌合する孔42が設けられ、左右には左板部材13、右板部材14の高さ調整用金具21が固着されている。基盤11の他方の長辺近傍には、中央板部材12、左板部材13、右板部材14をそれぞれ回動可能に固着する蝶番20、44が固着されている。
【0009】
中央板部材12は、長方形の板状であり、厚さ10ミリ程度の木材により形成される。中央板部材12は一辺を蝶番44によって基盤11に回動可能に固着されている。中央板部材12の上面の前記固着された辺と対向する辺の近傍には、仰臥状態で使用する人の首の部分に当たる中央枕部材A40が固着され、その内側には仰臥状態で使用する人の後頭部に当たる中央枕部材B41が固着されている。
【0010】
左板部材13、右板部材14はそれぞれ長方形の板状であり、剛性を出すために厚さ15ミリ程度の木材により形成される。左板部材13、右板部材14はそれぞれ一辺を蝶番20によって基盤11に回動可能に固着されている。左板部材13、右板部材14の上面の前記固着された辺と対向する辺側には、横臥状態で側頭部に当たる左枕部材31、右枕部材30がそれぞれ固着されている。
【0011】
図2は、図3のA−A断面を示す断面図である。基盤11と左板部材13は蝶番20によって回動可能に固着されている。第2(第3)の高さ調節手段を構成する高さ調整用金具21は、中央に貫通したネジ孔を備え、木ねじ22、23によって基盤11に固着されている。上記ネジ孔に嵌合するボルト24は、一端にネジ25が嵌合するネジ孔を備え、他端にはマイナスドライバーが係合する溝が設けられている。
【0012】
ネジ25は、木ねじ27、28によって左板部材13に固着されたプレート26に設けられた孔を貫通してボルト24に嵌合しており、ボルト24と左板部材13は回動可能に係合している。また、ボルト24を回し過ぎて高さ調整用金具21から脱落しないように、基盤11と左板部材13が可撓性のストッパー75によって接続されている。
【0013】
右枕部材30は、内部に配置された右枕クッション材29と布製のカバー(30)からなる。クッション材29は発泡ウレタン、発泡スチロールなどの発泡体やそば殻、プラスティックビーズ、綿などを袋に充填したものなどを使用可能であり、異なる材質からなる多層構造としてもよい。カバー(30)には図示しないファスナーか、あるいは縁にひもを通した開口部が設けられており、内部のクッション材29を交換可能に構成されている。
【0014】
図4は、図3のB−B断面を示す断面図である。基盤11と中央板部材12は蝶番44によって回動可能に固着されている。第1の高さ調節手段を構成する高さ調整部材A50は、後述するが、直方体の中央部分に突起および孔が設けられた構造であり、基盤の孔42に調整部材A50の中央部の突起が嵌合している。
【0015】
第1の高さ調節手段として第2、第3の高さ調整手段と異なる構成を採用したのは以下の理由による。まず、第2、第3の高さ調整手段は上部の板を一点で支持する構造であり、幅が広い中央板部材12の中央部のみを支持すると、左右の端部に頭を乗せた場合には中央板部材12が頭の重さによって変形し、安定感がなくなる。
【0016】
また、高さ調節手段は基盤11および上部板部材の厚さの範囲内に収納する必要があるが、そうすると第2、第3の高さ調整手段の構造では調節範囲が狭くなってしまい、所望の調節範囲が得られない。
そこで、本発明においては、中央板部材12を線(面)で支持することにより剛性感が向上し、簡単な構造で大きな調節範囲が得られる構成として図5、6に示すような2種類の高さ調整部材を必要に応じて組み合わせて用いる構成を採用した。
【0017】
中央枕部材A40、中央枕部材B41は、それぞれ内部に配置された中央枕クッション材A45、中央枕クッション材B43および布製のカバー(40、41)からなる。クッション材A45、B43はそれぞれ発泡ウレタン、発泡スチロールなどの発泡体やそば殻、プラスティックビーズ、綿などを袋に充填したものなどを使用可能であり、異なる材質からなる多層構造としてもよい。
カバー(40、41)は側面が解放されており、内部のクッション材A45、B43を交換可能に構成されている。使用者は自分に合った形状のクッション材A45、B43を選択して挿入/交換する。
【0018】
図5は、高さ調整部材Aの構成を示す正面図、側面図、底面図である。高さ調整部材A50は、細長い直方体の中央部に突起52、53および孔51を設けた構造となっている。直方体の長辺に垂直な断面(図5右)は長方形であり、この長方形の短辺は例えば15mm、長辺は20mmである。中央部に設けられた孔51は直径が例えば20mm、深さ10mmであり、後述する高さ調整部材B60の突起61あるいは62がちょうど嵌合するように構成されている。中央部に設けた突起52および53はそれぞれ直径が20mmであり、基盤11の孔42とちょうど嵌合するように構成されている。
【0019】
図6は、高さ調整部材Bの構成を示す正面図、側面図、底面図である。高さ調整部材B60は、細長い直方体の中央部に突起61、62を設けた構造となっている。直方体の長辺に垂直な断面(図6右)は長方形であり、この長方形の短辺は例えば5mm、長辺は10mmである。中央部に設けた突起61および62はそれぞれ直径が20mmであり、高さ調整部材Aの孔51とちょうど嵌合するように構成されている。
【0020】
高さ調整部材A50、B60の上面および側面には、調整すべき高さの表示54、55、63、64が印刷されている。左側の表示54、63は、高さ調整部材A50あるいはB60単独で調整可能な高さを意味しており、部材を表示の印刷された面が上面となるように基盤11の孔42に嵌合させれば、高さ調整部材A50あるいはB60の高さが表示された高さとなる。また、右側の表示55、64は、高さ調整部材A50およびB60を組み合わせて調整可能な高さが表示されており、それぞれの部材の表示の印刷された面が上面となるように基盤11の孔42および高さ調整部材Aの孔51に嵌合させれば、高さ調整部材A50およびB60を組み合わせた高さが表示された高さとなる。
【0021】
図7は、本発明の高さ調整部材を使用した高さ調整例を示す説明図である。第1の高さ調整手段は、2種類の高さ調整部材50、60を必要に応じて組み合わせて用いることにより、例えば5mm間隔で0mmから30mmまで7段階の調節が可能である。
図7(a)は5mmにする場合の孔42近傍の図3B−B断面を示しており、高さ調整部材B60の突起62を基盤11の孔42に嵌合させる。図7(f)は30mmにする場合であり、高さ調整部材Aの突起53を基盤11の孔42に嵌合させ、更に高さ調整部材B60の突起61を高さ調整部材Aの孔51と嵌合させる。
【0022】
図8は、本発明の高さ調整手段の他の実施例を示す断面図である。図2に示す第2、第3の高さ調節手段においては、高さを調節するためにマイナスドライバーあるいはそれに代わる細長い金属板等の器具が必要であるが、図8に示す実施例においては、器具を必要としない。
この実施例においては、ボルト24の代わりに円盤状のダイヤル71を備えたボルト70を使用する。そして、高さを調節する場合には、手でダイヤル71を回すことによりボルトを回転させる。このような構造とすることにより、器具を用いる必要がなくなる。また、枕全体を覆うカバーに高さ調整用の窓(開口部)を設けることにより、カバーを掛けたままで調整を行うことができる。
【0023】
また、この実施例においては、基盤11と左板部材13の間にストッパーの代わりにバネ76が装着されている。このバネ76によって、ダイヤル71を回し過ぎてボルト70が高さ調整用金具21から抜けても、ボルト70は脱落せず、反対方向に回せば再びボルト70が高さ調整用金具21と嵌合する。なお、このためにボルト70の先端は円錐形等に成形しておく。
【0024】
以上、本発明の実施例を開示したが、本発明には下記のような変形例も考えられる。実施例においては、第1の高さ調節手段として2つの直方体部材50、60を使用する例を開示したが、この2つの直方体部材は使用しない場合もあり、その場合には別途保管しておく必要がある。そこで、枕の中の例えば基盤と板部材の双方をくり抜くなどして2つの高さ調節部材を保管するスペースを設ける。また、孔42と同じ径の孔を設けて使用しない高さ調整部材の突起を当該孔に嵌合させておく。
また、実施例においては2種類の直方体を使用する例を開示したが、より多数の種類の直方体を使用すれば、調節単位をより細かくし、調節範囲をより広くすることが可能である。例えば2つの直方体の断面の寸法として4mm×8mm、12mm×16mmとすることにより調節単位を4mmにすることができ、15mm×20mmの直方体を2つ使用すれば高さは40mmとなる。
【0025】
中央板部材12は高さを調節するためにある程度は開く必要がある。しかし、使用中に中央板部材12をつかんで持ち上げた場合などに不本意に開くこと、枕を落としてしまうなどの恐れがある。そこで基盤11と中央板部材12のそれぞれにひもを取り付けておき、高さ調節後に当該ひも同士を結んで中央板部材12が開かないようにしてもよい。このようにすれば、高さ調整部材50、60の脱落も防止できる。
【0026】
実施例としては、基盤および板部材として木材を使用する例を開示したが、少なくとも一部の木材の種類として、人に好まれる香りを放つ木材を使用することにより、安眠あるいは癒し効果が得られる。また、金属、プラスティックなどの素材を使用してもよい。
枕カバーは枕全体を覆うものを1個使用する例を開示したが、それぞれの板部材を覆うカバーを3個使用してもよい。そのようにすれば、高さ調節が容易となる。
枕の中の例えば基盤と板部材の双方をくり抜くなどしてスペースを設け、このスペースに、ラジオ、目覚まし時計、オルゴール、香料袋など任意の装置、器具を取り付けてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、使用する人に合わせて仰臥と横臥の両状態にそれぞれ最適な形状および高さに調整可能であり、更に単に高さの調節手段を操作するのみで枕の各部の高さを調節することが可能であるという効果がある。従って、自然な姿勢で睡眠でき、いびきや寝違い、肩こり、首のこりなどが予防されて安眠できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の枕の構成を示す斜視図である。
【図2】図3のA−A断面を示す断面図である。
【図3】本発明の枕の正面図、側面図、底面図である。
【図4】図3のB−B断面を示す断面図である。
【図5】高さ調整部材Aの構成を示す正面図、側面図、底面図である。
【図6】高さ調整部材Bの構成を示す正面図、側面図、底面図である。
【図7】本発明の高さ調整部材を使用した高さ調整例を示す説明図である。
【図8】本発明の高さ調整手段の他の実施例を示す断面図である。
【図9】枕カバーの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
10…枕、11…基盤、12…中央板部材、13…左板部材、14…右板部材、20…蝶番、21…高さ調整用金具、22、23、27、28…木ねじ、24…ボルト、25…ネジ、26…プレート、29…クッション材、30…右枕部材、31…左枕部材、40…中央枕部材A、41…中央枕部材B、42…孔、43…クッション材B、44…蝶番、45…クッション材A
Claims (3)
- 長方形の基盤と、
上面に首用および後頭部用のクッション部材がそれぞれ固着され、基盤の中央部に基盤の一方の辺を回転軸として回転可能に固着された第1の板状部材と、
上面に側頭部用のクッション部材が固着され、基盤の長辺の両端側にそれぞれ基盤の一方の辺を回転軸として回転可能に固着された第2および第3の板状部材と、
基盤と第1の板状部材とのなす角度を調節する第1の調節手段と、
基盤と第2および第3の板状部材とのなす角度をそれぞれ調節する第2および第3の調節手段と
を備えたことを特徴とする枕。 - 前記第1の調節手段は、複数種類の細長い直方体からなり、必要に応じて直方体の一つのみあるいは複数種類の直方体を組み合わせて使用することにより高さ調節を行うことを特徴とする請求項1に記載の枕。
- 更に、前記第1の調節手段を調整するための開閉可能な開口部を備えた枕カバーを備えたことを特徴とする請求項1に記載の枕。
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- 2002-10-31 JP JP2002316916A patent/JP2004147889A/ja active Pending
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