JP2004147169A - スロットアレーアンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スロット板12と誘電体板13が一体化され、誘電体板13に傾斜角αを持たせることによって、放射指向性主ビーム14のチルト角θが補正される。それにより、アンテナがコンパクトとなり、小型化も促進される上に、実装も簡素化される。よって、スロットアレーアンテナの高性能化、小型化および低価格化に大きく貢献する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットアレーアンテナに係り、特に、スロットアレーアンテナのスロット板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アレーアンテナとは、複数のアンテナをあるパターンに配置し、単一アンテナで得られない特性をもたせることのできるアンテナ系である。このアレーアンテナを構成する各素子アンテナの位相を制御することによって、アンテナ系全体の指向性を制御することが可能であるから、アンテナ本体を機械的に動かすことなくビーム走査アンテナとしても利用することができる。
【0003】
近年、無線通信技術の目覚ましい発展に伴って、各種通信機器に割り当てられた周波数帯域が不足しがちとなり、これを補うために周波数の有効利用と、さらなる高域への移動に必要な技術開発が緊急課題になってきた。
【0004】
例えば、従来ほとんど基礎研究にしか用いられていなかったミリ波は、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)に用いられるようになり、近い将来、日本や欧米のような車社会においてミリ波関連通信機器は家電並みに爆発的に利用されると予測できる。
【0005】
上述したようなミリ波通信の分野において、各種部品と装置のミリ波化が必要不可欠になることは当然である。この中でミリ波通信を担う最重要装置の一つはアンテナである。
【0006】
ミリ波信号を送受信できるアンテナなしではミリ波通信は成立しない。現在、ミリ波通信の研究開発に参加している世界中の研究機関、メーカは競って高性能なミリ波アンテナを開発している。
【0007】
今まで開発されたミリ波アンテナの構成はさまざまあるが、この中で特性的にかなり優れているミリ波アンテナの一つはスロットアレーアンテナである。
【0008】
スロットアレーアンテナはその名の通り、従来の複数のスロットアンテナを素子アンテナとして、あるパターンに配置したアレーアンテナである。各スロットアンテナの寸法と配置によって、ある領域内に所望の電界分布が得られる。例えば、複数のスロットアンテナを二次元的に正方形領域内に配置すると、一様な方向、位相と振幅の電界分布を得ることができる。このようなアンテナの放射特性は一様な電界分布を有した開口面アンテナの放射特性と理論的にほぼ同じであるが、構成の自由度や電界分布の均一性が開口面アンテナより優れている点がある。
【0009】
図4は従来の二次元的なアレーアンテナの基本構成図である。
【0010】
この図において、20はアレーアンテナの信号源または給電口、21はアレーアンテナを構成する素子アンテナ、22は各素子アンテナ21と信号源20を結ぶ伝送路である。伝送路22は伝送路であると同時に位相器の役割も果たしている。
【0011】
すなわち、信号源20からそれぞれの素子アンテナ21までの伝送路22の長さはそれぞれの素子アンテナ21から放射される電磁波の位相を決定し、アレーアンテナ全体の放射特性に重大な影響を及ぼす。さらに位相調整を必要とするときには、各伝送路22に直列に位相器が追加されることもある。
【0012】
図5は単一方形導波管を用いたスロットアレーアンテナの構成の一つである。
【0013】
この図において、31は導波管、32は導波管31の管壁に設けたスロットアンテナとなる細いスロット、一般的に長方形の切り口である。各スロット32の長さは通常、導波管31に入力される電磁波の波長λの約半分程度で、幅は約その20分の1程度である。図5に示されたスロットアレーアンテナのようなスロット32の配置は、導波管31が基本モードであるTE10モードで励振されるときで、各スロット32の長さ方向は磁界、幅方向は電界が分布している。
【0014】
本発明で扱っている導波管内の電磁波のモードは断りがない限りすべて基本モードTE10モードである。また、各スロットの間隔は一般的に、図5に示すように管内波長λgの約半分で、同じ列の隣接しているスロット32の中心間隔は導波管31の管内波長λgと同じ程度である。導波管31の管壁上に所望の電磁界分布を得るためには、各スロット32の寸法と配置を調整することによってある程度実現できる。このようなスロットアレーアンテナは一次元的なアレーアンテナである。
【0015】
さらに、前記スロットアレーアンテナを複数並列に配置すると、広範囲で二次元的なスロットアレーアンテナを得ることができる。
【0016】
このようなスロットアレーアンテナが盛んに研究開発され、高利得なアンテナの一つとして理論的にも実験的にも確認された(非特許文献1)。
【0017】
図6は従来の二次元的なスロットアレーアンテナを示す分解斜視図、図7はそのスロットアレーアンテナのスロット板の平面図、図8はそのスロットアレーアンテナの導波管プレートの平面図である。これ以降、断りがない限り二次元的なスロットアレーアンテナをスロットアレーアンテナと略称する。スロットアレーアンテナは、主にスロット板と導波管の働きをする導波管プレートで構成されている。
【0018】
これらの図において、411はスロット板、412は導波管プレートである。一般的に、スロット板411は薄い導体板でできており、その上に素子アンテナとなるスロット421が複数設けられる。導波管プレート412はやや厚目の導体板の上にある一つの給電口431からスロット板411上にあるすべてのスロット421に入力電磁波を給電できるように方形の溝437が設けられる。スロット板411と導波管プレート412を重ねて接着すると丁度一列に並べられている導波管の管壁上にスロット421の列ができ、系全体がスロットアレーアンテナとなる。
【0019】
スロット板411と導波管プレート412に使われる導体の伝導率が高いほどオートミック損失が少なく、アンテナの低損失化に貢献する。また、スロット板411と導波管プレート412の加工精度および接着精度もアンテナの放射特性に強い影響を及ぼす。
【0020】
図7において、421はスロットで、その形状は基本的に長方形であるが、加工の都合から両端に丸みを持たせてもよい。上述したようにスロット421の長さは放射電磁波長λの約半波長で、幅は約20分の1程度である。また、同じ列の隣接しているスロット421の中心間隔は導波管の管内波長λgと同じ程度である。
【0021】
図8において、431は給電口、破線の楕円で囲まれている部分432は前記スロット板411と導波管プレート412を接着させる場合、マイクロ波回路素子でいうH面分岐になる。給電口431から入力された電磁波はH面分岐432において左右に電力的に同相の電磁波に二等分される。ここでは、突起433が従来のH面分岐432の整合棒の役割を果たしている。
【0022】
前記H面分岐432の左右につながっている溝は前記スロット板411と導波管プレート412を接着させると導波管になり、ここでは給電導波管と呼ぶことにする。給電導波管は給電口431の軸線に対して対称であるので導波管プレート412の構造の説明は片側だけで行う。434は放射導波管への給電口で、寸法はほぼ給電導波管の断面と同じ程度である。それぞれの給電口の反対側に突起435が設けられ、整合棒の役割を果たしている。
【0023】
また、給電導波管の先端と最終の給電口までの距離は反射波を抑制するために管内波長λgの約4分の1程度にする。各給電口434から入力する電磁波は中央の壁436に二等分され、2本の放射導波管437に給電される。前記スロット板411と導波管プレート412を接着させると、各放射導波管の管壁上に複数のスロット421ができ、図5が示すような一次元的なアレーアンテナが得られる。
【0024】
このような構造なので、従来の二次元的なスロットアレーアンテナを構成する放射導波管の本数は必ず4の倍数になる。所望の放射特性と使用周波数が決定されれば、およその放射導波管の本数と各放射導波管管壁上のスロットの数も決まるので、アンテナ全体の寸法もほぼ決まるわけである。
【0025】
図9はスロット板と導波管プレートを接着させた後のスロットアレーアンテナの立体図である。ここで、放射導波管内の電磁波のモードはTE10モードなので、磁界方向はスロット421の長さ方向で、電界方向はスロット421の幅方向である。
【0026】
この図において、431はアンテナ全体への給電口、421はスロット素子である。また、51はアンテナ全体の磁界方向、52はアンテナ全体の電界方向を示している。すべてのスロット421は同じ方向に配置されるので、アンテナ表面付近の電界方向はアンテナの縁を除いてほぼ電界方向52と同じ方向になる。したがって、52はアンテナの偏波方向と言えるわけである。
【0027】
【非特許文献1】
木村、広川、安藤:「76.5GHz低サイドローブ一層構造導波管スロットアレーの試作特性」、2000年電子情報通信学会総合大会、B−1−130、2000年3月
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
このようなスロットアレーアンテナを設計するときは、通常、中心周波数にある程度の帯域幅を持たせるのは一般的である。すなわち、設定した中心周波数に対して実際に使用する周波数は中心周波数からずれてもある範囲内なら、アンテナの放射指向性や、インピーダンス特性および反射特性等は劣化しない。中心周波数に対して使用周波数のずれが可能な周波数の幅を帯域幅という。一般的に、この周波数の帯域幅は広ければ広いほどアンテナの評価が高くなるが、帯域幅を簡単に広げることはできない。
【0029】
しかし、スロットアレーアンテナの放射指向性主ビームにチルト角を持たせることによって帯域幅をある程度は広げることができる。すなわち、本来、アンテナのスロット板に対して垂直になるはずの放射指向性主ビームを、スロットの長さ方向にスロット板垂直方向から数度傾けるようにアンテナを設計すればよい。
【0030】
図10はスロットアレーアンテナの放射指向性主ビームのチルト角の説明図である。ここでは、一本の放射導波管の一部分を用いて示すが、実際の放射指向性はアンテナ全体の放射指向性である。
【0031】
図10(a)はチルト角を持たない、またはチルト角「零度」の放射指向性で、隣接しているスロット同士の中心間隔は放射導波管管内波長λgの半波長0.5λgに等しい。ここでは、61がスロット板の垂直方向軸、62は放射指向性の主ビーム、63は放射導波管の給電口である。主ビームのチルト角が「零度」なので主ビームはスロット板に垂直であることが分かる。
【0032】
図10(b)ではチルト角θ1 が放射導波管の給電口63側に傾くので、隣接しているスロット同士の中心間隔L1 は0.5λgより小さくなる。ここでは、放射指向性主ビーム62がスロット板の垂直方向軸61に対してθ1 で給電口63側に傾くことが分かる。
【0033】
図10(c)ではチルト角θ2 が放射導波管の給電口の反対側に傾くので、隣接しているスロット同士の中心間隔L2 は0.5λgより大きくなる。ここでは、主ビームがスロット板の垂直方向に対してθ2 で給電口の反対側に傾くことが分かる。
【0034】
ここでは、スロット同士の間隔調整は、前記チルト角が生じることによって発生した各放射導波管内のインピーダンス不整合を抑制するために行われる。前記チルト角はある法則に従って決められ、このチルト角の値で隣接しているスロット同士の中心間隔が計算される。
【0035】
図11はインピーダンス不整合抑制を施した従来のスロットアレーアンテナの断面図であり、図11(a)は放射導波管の軸方向に沿った断面図である。
【0036】
この図において、711は導波管プレート、712は給電口側、713はスロット板、714はアンテナの放射指向性、715はアンテナの正面方向を示す矢印、θは放射指向性主ビームのチルト角である。チルト角θが零度のときに、アンテナの放射指向性主ビームがアンテナの真っ正面方向に向くことになる。
【0037】
また、図11(b)は放射導波管の断面方向に沿った断面図であり、この図において、721は放射導波管の断面である。
【0038】
図11(a)に示すように、放射指向性主ビームに前記チルト角θが生じると、スロットアレーアンテナを送信または受信に使うときに、放射指向性主ビームをターゲットに向けて電磁波を送受信するが、スロット板713が送受信方向と垂直とならないので、送受信装置にアンテナを実装するとき、かなりの無駄なスペースが生じると共に、アンテナの主ビーム方向の調整等に手間がかかり通信装置の大きさとコストに悪影響を及ぼす。
【0039】
一方、このような構造のスロットアレーアンテナは、スロット板713のスロットから内部の導波管にほこりや水蒸気を始め、さまざまな異物が進入する恐れがあり、アンテナ特性の劣化を招きかねない。
【0040】
これを防ぐために、従来、アンテナ全体またはスロットのある側面にレードームと称するふたを設けることが一般的である。
【0041】
図12は従来のレードームを備えたスロットアレーアンテナの断面図を示している。
【0042】
図12(a)は放射導波管の軸方向に沿った断面図であり、この図において、811はアンテナの導波管プレート、812はスロット板、813は誘電体のレードーム、814はレードームを固定するためのネジである。
【0043】
図12(b)は放射導波管の断面方向に沿った断面図であり、この図において、821は放射導波管の断面である。
【0044】
レードーム813の設計時には、レードーム813がアンテナの特性に悪影響を及ぼさないために、レードーム813を構成する誘電体の比誘電率をできるだけ小さくすること(例えば3以下)、スロットと対向するレードーム面の厚みはなるべく薄くすること(例えば中心波長の5分の1以下)、前記レードーム面がなるべく滑らかであること等が要求される。
【0045】
したがって、アンテナ本体の設計の他にアンテナを保護するためのレードーム813の設計にも気を配らなければならず、コスト高の原因になってしまう。
【0046】
本発明は、上記状況に鑑みて、スロット板とレードームを一体化し、しかも、レードームに、アンテナの放射指向性主ビームのチルト角を補正できる機能を持たせながら、部品点数の減少化、組み立ての簡素化および軽量化を図り、小型で低価格なスロットアレーアンテナを提供することを目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕波長λの中心周波数において、放射指向性主ビームがチルト角θを有し、放射面に設けられているスロット素子を有するスロット板が、前記放射指向性主ビームのチルト角θと同じ方向に表面傾斜角αを有する誘電体板と、前記誘電体板の片面に厚みが略λ/10以下の導体板を全面的に張り合わせて構成され、前記導体板に所定の位置において、所定の寸法および形状のパターンを設け、前記パターン内から導体を除去して単位スロットアンテナの働きをするスロット素子を複数形成した基板で構成され、使用中心周波数において、前記誘電体板の屈折率nが√(1+sin2 θ)より大きく、前記誘電体板の傾斜角αの値が、
【0048】
【数2】
【0049】
の間にあって、前記スロット板を所定の寸法および形状に裁断し、必要に応じて位置合わせの穴を設け、前記導体板側と導波管プレートとを向かい合わせ、位置合わせ手段を用いて位置合わせを行ってから、導電性固着手段を用いて電気的に接続させ、前記放射指向性主ビームのチルト角θが、表面傾斜角αを有する前記誘電体板による屈折で略零度に補正されることにより、前記放射指向性主ビームが傾かずに前記導波管プレートと垂直になり、しかも、前記誘電体板が外側に向くように構成されることにより、前記誘電体板がレードームの役割も果たすことを特徴とする。
【0050】
〔2〕上記〔1〕記載のスロットアレーアンテナにおいて、前記スロット板を構成する誘電体板と導体板がそれぞれ独立に加工された後、前記導波管プレートの表面に前記導体板を所定の位置に配置し、位置合わせの部材を用いて位置を合わせてから導電性固着手段を用いて固定すると同時に電気的に接続させ、その上に前記誘電体板を所定の位置に配置し、固着手段を用いて固定することを特徴とする。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0052】
一般的に全てのアンテナには可逆定理が成立しているため、送信特性と受信特性はまったく同じなので以下に述べる説明には断りがない限りすべて送信の場合の説明であるが、受信の場合も同様なので説明は省略する。
【0053】
図1は本発明の実施例を示すスロットアレーアンテナの構成図であり、図1(a)はその放射導波管の軸に沿った断面図、図1(b)はその放射導波管を横断する方向の断面図である。図2はそのスロットアレーアンテナの主ビームのチルト角θとそのスロット板誘電体部の傾斜角αの関係を示す図である。
【0054】
従来のスロット板を用いれば、チルト角θが零度でないため、放射指向性の主ビームが導波管プレートの垂直方向から、図10に示すように、導波管軸に沿って給電口側またはその反対側に傾くが、ここでは、図11に示すように給電口の反対側に傾く場合を採用している。
【0055】
図1(a)は放射導波管軸に沿った断面図である。ここでは、1は従来の導波管プレート、2は給電口側、3はスロット板の導体部(導体板)、4はスロット板の誘電体部(誘電体板)、5はアンテナの放射指向性、6はアンテナの正面方向を示す矢印である。
【0056】
この実施例では、スロット板の導体部3は薄く、例えば厚み0.1mm以下の銅箔でできており、スロット板の誘電体部4の片面に張り合わされている。前記導体部3にはエッチング技術等で所定の位置にスロット素子の加工が施される。導波管プレート1とスロット素子の寸法と位置は、従来と同様にアンテナ全体の周波数帯域幅が広くなるように設計されるので、放射指向性主ビームのチルト角θが零度でなくなるわけである。このチルト角θをほぼ零度に補正、すなわち放射指向性主ビームを導波管プレート1に垂直になるようにするために、前記誘電体部4に傾斜角を持たせる方法を採用した。
【0057】
前記誘電体部4は、スロットアレーアンテナの周波数帯域において、低損失な誘電体材料でできており、すなわち、電磁波をほとんど吸収せずに通過させる。言い換えれば、電磁波にとって極めて透明な材料である。また、前記誘電体材料は誘電率εを有するが、入射される電磁波を反射させたり、屈折させたりし、光線と透明ガラスの場合と同様である。
【0058】
したがって、光学で扱われている多くの法則はこのまま電磁波と誘電体4にも適用できることがよく知られている。例えば、誘電体部4の誘電率がεで、比誘電率がεr とすれば、屈折率nはほぼεr の平方根に等しい。すなわち、
【0059】
【数3】
【0060】
本発明では、放射指向性の主ビームチルト角を補正するために、誘電体材料による電磁波の屈折現象を利用することが重要なポイントである。
【0061】
本発明の実施例の誘電体部4を、給電口の反対側に傾く主ビームのチルト角θを補正する機能をもたせるためには、図1(a)に示すように、給電口2の反対側に傾斜角を持たせることである。すなわち、誘電体部4の片面は平面で、スロット素子を施された導体部2と張り合わされているが、もう片面は、前記導体部2と張り合わせられた面に対して平行ではなく、傾斜角αをなしており、誘電体は露出している。
【0062】
零度でないチルト角θを有する放射指向性のビームが、誘電体部4を通過する過程で、屈折によってチルト角θが略零度に補正されるためには、前記傾斜角αは次式のように与えられる:
【0063】
【数4】
【0064】
式(2)から明らかなように主ビームのチルト角θと誘電体部の屈折率nが決まれば、誘電体部の傾斜角αを計算することができるが、傾斜角αの値を一義的に決められるためには次のような条件を考慮する必要がある。すなわち、前記チルト角θは通常、数度以内の正の微小角なので、式(2)の解の中から、最小の正の値を前記傾斜角αにすることが望ましい。
【0065】
図2は式(2)をグラフ化したものであり、誘電体部の屈折率nを1.4から2.0まで変化させた。グラフから明らかなように、nの値が大きくなるに連れて傾斜角αのちょっとした変動でもθに大きな影響を与えることが分かる。したがって、誘電体部斜面を加工するとき、誘電体材料の比誘電率εr または屈折率nが大きければ大きいほど傾斜角αの高い加工精度が要求されるわけである。実用的にはnの値は2以下になることが望ましい。
【0066】
また、前記傾斜角αの値を、前記チルト角θと同様に数度以内の正の微小角にするためには前記屈折率nが式(3)を満たす必要がある。
【0067】
【数5】
【0068】
常用の誘電体の屈折率nは容易に式(3)を満足する。例えば、テフロン(登録商標)のような低誘電率材料でも、比誘電率εr が約2.7、屈折率に換算するとnは1.64になるので式(3)は満足する。
【0069】
一方、放射指向性のビームが給電口側2の方に傾ければ、前記誘電体部4の導体部3と張り合わせられていない側の上部の面も給電口側2の方に傾き、そのとき傾斜角αも式(2)から計算される。すなわち、前記誘電体部4の上部の面を、放射指向性主ビームの傾く側に傾斜角αで傾かせれば、零度でないチルト角θを略零度に補正できる。
【0070】
図1(b)は放射導波管の断面を含む本発明の実施例のアンテナの断面図であり、7は放射導波管の断面である。
【0071】
本実施例のスロット板の加工は下記のように行われる。
【0072】
まず、スロット板の作製に必要な定数を求めておかなければならないので、すでに決まった値から計算する。
【0073】
本実施例に用いた導波管プレート1は、厚み0.018mmの銅箔で造ったスロット板の導体部3と組み合わせてスロットアレーアンテナを得た場合、アンテナ全体の放射指向性の主ビームチルト角θが2.8°になるように設計されたものである。
【0074】
また、スロット板の誘電体部4に用いた材料は比誘電率約2.7のテフロンなので、その屈折率nは1.64になる。これらのθとnの値を式(2)に代入すると、スロット板の誘電体部4の傾斜角αは約4.3°になる。図2では、8が本発明の実施例のチルト角θと傾斜角αの関係位置である。
【0075】
一方、導波管プレートの導波管軸方向の全長Lが70.0mm、誘電体部4の一番薄いところh0 を0.8mmとすれば、誘電体部4の一番厚いところhは式(4)を用いて計算すると6.0mmになる。
【0076】
【数6】
【0077】
したがって、スロット板の誘電体部4に用いるテフロン基板の厚みは6.0mm以上が望ましいわけであるが、本実施例では厚み6.0mmのテフロン基板を使うことにする。
【0078】
前記テフロン基板の片面に導体板3として厚み0.018mmの銅箔を張り合わせてから、その銅箔の上にエッチング技術を用いて所定の位置に、所定の寸法(0.24mm×1.85mm)および形状(両端半円の長方形)のスロット素子を形成する。この時、テフロン基板のもう片面は露出したままで、図1(a)に示すように、前記傾斜角α(=4.3°)が得られるように、前記テフロン基板露出面(導体部3と張り合わされていない面)を斜めに裁断する。結果的に、給電口2側端におけるテフロン基板の厚みはh(=6.0mm)で、給電口2の反対側端の厚みはh0 (=0.8mm)になる。また、組み立てるときを考慮して、スロット側の周囲の寸法も導波管プレート1と同じ寸法に裁断する必要がある。そして、裁断したテフロン基板の表面が滑らかになるように表面処理を行ってから、スロット板全体を洗浄すれば加工作業は完了するが、銅箔の腐蝕を防止するためにメッキ作業等を施しても良い。
【0079】
次の作業は、導波管プレートの上に前記スロット板を取り付けることである。前記導波管プレートをスロット素子を有する導波管の列にするためには、前記加工したスロット板の銅箔側を、所定の位置に導波管プレートと直接、電気的に接続させ、導電性接着剤またはネジで固定すれば、本願実施例のスロットアレーアンテナが完成する。
【0080】
以下、本発明のスロットアレーアンテナの動作の説明を行う。
【0081】
本発明のスロットアレーアンテナの動作と、従来のスロットアレーアンテナの動作との違いは、放射電磁波が放射指向性主ビームチルト角補正用誘電体板を通過しなければならないところが異なるところである。つまり、スロットから放射する電磁波がテフロン板を通過しなければならないので、厳密にいえば、前記テフロン板による吸収と反射の影響は避けられない。
【0082】
しかし、本発明の実施例では、比誘電率が略2の誘電体材料であるテフロンを採用し、その厚みも70GHz帯の電磁波からみても薄く、数ミリなので、前記テフロン板による特性への悪影響は無視できる範囲であると考える。したがって、動作の説明は従来のスロットアレーアンテナと全く同じである。
【0083】
まず、スロットアレーアンテナ本体の動作は図9を用いて説明する。
【0084】
従来のスロットアレーアンテナの外観は図9に示す通りである。給電口431から電磁波を給電すると、電磁波は給電回路を通過してそれぞれの放射導波管に給電され、さらにスロット板のスロット素子421から放射される。アンテナ内部の給電回路および放射導波管を通過した過程で、各々のスロット素子に給電される電磁波の電力はある分布、例えば、テイラー分布や一様分布に従うように調整されるので、放射指向性の主ビームに放射電力が集中し、高い放射効率を得る。放射効率が高ければ高いほど放射電磁波がより遠方に届く。
【0085】
次に、テフロン板における、スロットから放射された直後の電磁波の屈折について図3を用いて説明する。図3は図1(a)を部分的に拡大したものなので、そこで使用した名称もこのまま使用する。
【0086】
図3は本発明の実施例を示すスロットアレーアンテナのスロット板誘電体部による放射指向性主ビームの屈折の説明図である。
【0087】
この図において、11は導波管プレート、12はスロット板の導体部(導体板)、13はスロット板の誘電体部(誘電体板)、14は放射指向性主ビーム(放射電磁波)である。
【0088】
図3では点Aはスロット板銅箔表面P1上の一点で、14は放射指向性主ビームを表している。十分遠方からみれば一般的にアンテナを一点とみなすことができるので放射指向性主ビーム14の出発点は前記点Aと考えられ、放射指向性主ビーム14は放射電磁波ではあるが、一本の光線のようにみなすこともできる。
【0089】
この場合の放射指向性主ビーム14のチルト角はθなので、放射指向性主ビーム14はP1の垂線となす角度θになる。主ビーム14は点Aにおいて誘電体部13によって屈折し、その屈折角はθ1 である。中心周波数において、誘電体部13の比誘電率がεr なので、屈折率nは式(1)に示すようになる。また、チルト角θと屈折角θ1 では式(5)に示すようなスネルの法則で結ばれている:
【0090】
【数7】
【0091】
屈折した放射電磁波14は誘電体部13を通過し、もう片側の表面P2に達すと点Bから自由空間に放射することになる。点Bにおいて、14は再屈折し、スロット板銅箔表面P1に垂直な方向に伝搬する。そのときの屈折角はαである。幾何学の定理によれば、屈折角αは誘電体部13の傾斜角と等しい。
【0092】
また、本来放射電磁波14はチルト角θを有するが、この二回の屈折で、伝搬方向がP1に垂直になるということはチルト角θが「零度」に補正されたことを意味する。これらの条件のもとで、関係式を整理すると次式が得られる:
【0093】
【数8】
【0094】
式(5)と式(6)からαを計算すると、式(2)が得られる。
【0095】
このように、スロット板の誘電体部13の屈折によって放射指向性主ビームのチルト角θが「零度」に補正されるが、アンテナの導波管プレート11とスロット素子を施されたスロット板12の銅箔の形状と寸法はこのまま残るので、アンテナの周波数帯域は変わることなく、広帯域のままである。
【0096】
本発明のスロット板の誘電体部は、放射指向性主ビームチルト角を補正すると同時に、スロットアレーアンテナのレードームの役割も果たしている。
【0097】
また、本発明は、以下のような利用形態を有する。
【0098】
本発明のスロットアレーアンテナはミリ波通信用に適し、近年ETCやITSのアンテナとして使われることは従来のスロットアレーアンテナと同じように可能である。
【0099】
また、スロット素子の数を増やせば放射利得がさらに高くなり、主ビーム幅も鋭くなるので、パラボラアンテナのような高利得アンテナを必要とするシステムにも利用できる。例えば、電話通信基地局中継用アンテナ、テレビ基地局中継用アンテナ、衛星通信用アンテナ、電波天文学の電波望遠鏡用アンテナ等が挙げられる。
【0100】
更に、本発明は以下のような変形実施例を挙げることができる。
【0101】
本発明の実施例では、図11に示すように、放射指向性主ビームが給電口の反対側に傾く場合の導波管プレートとスロット素子の配置を採用し、改善策を説明したが、放射指向性主ビームが給電口側に傾く場合では、スロット板の設計と加工も同様に式(2)を用いて誘電体部の傾斜角αを計算して行うが、誘電体部の傾斜面は放射指向性主ビームと同様に給電口側に傾くことになるので、このような変形例も考えられる。
【0102】
また、本発明の実施例のスロット板は、誘電体基板の片面に銅箔を張り合わせて、銅箔上にエッチング技術でスロット素子を形成して造られたが、ある程度の厚みを有する導体板、例えば厚み0.1mm以上のステンレス板または厚み0.2mm以上のアルミニウム板、銅板の上にスロット素子を形成すると別に、傾斜角αを有する誘電体板を加工してから導電性接着剤や通常接着剤またはネジを用いて導波管プレートの上に固定しアンテナを完成させるような変形例も考えられる。
【0103】
この他に、例えば、所定の厚みの誘電体を有する市販のプリント基板を用いて本発明の実施例と同様にスロット板を造れば、アンテナの更なる低価格化が望めるので、このような変形例も考えられる。
【0104】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0105】
【発明の効果】
以上、詳細に述べたように、本発明によれば、従来のスロット板の代わりに、前記レードーム付きスロット板を用いることによって、次のような効果が挙げられる。
【0106】
(1)従来、スロットアレーアンテナのスロット板表面を保護するために必要なレードームが不要になるので、部品点数が少なくなり、アンテナの低価格化が促進される。
【0107】
(2)スロット板と誘電体板が一体化されるので、アンテナがコンパクトとなり、小型化も促進される上に、実装も簡素化されるので低価格化がさらに進む。
【0108】
(3)従来のスロット板は、材質によって異なるが、ある程度の厚みをもたないと精密な寸法を維持することができず(例えば、アルミニウムの場合では薄くても0.2mmまで、ステンレスの場合では0.1mmまで)、このような厚みを有するために、スロットを加工するときになかなか計算通りの寸法を得ることができない。しかし、本発明の実施例のように、スロット板となる導体板を誘電体板に張り合わせたので導体板が0.018mmのように薄くても十分に使用可能である。スロット板の厚みが薄ければ薄いほどスロットの形状および寸法が計算値に近くなるので設計と試作が容易に行え、アンテナ特性の向上が期待できる。
【0109】
(4)誘電体板に傾斜角αを持たせることによって、放射指向性主ビームのチルト角θが補正されるので、実装するとき、従来のように無駄なスペースがなくなるばかりでなく、アンテナ主ビーム方向の調整も不要となり、通信装置の小型化と低価格化に貢献できる。
【0110】
(5)本発明のスロット板は、市販のプリント基板でも使用可能なので従来のスロット板だけと比較しても十分安価なものである。
【0111】
したがって、本発明はスロットアレーアンテナの高性能化、小型化および低価格化に大きく貢献するといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すスロットアレーアンテナの構成図である。
【図2】本発明の実施例を示すスロットアレーアンテナの主ビームのチルト角θとそのスロット板誘電体部の傾斜角αの関係を示す図である。
【図3】本発明の実施例を示すスロットアレーアンテナのスロット板誘電体部による放射指向性主ビームの屈折の説明図である。
【図4】従来の二次元的なアレーアンテナの基本構成図である。
【図5】単一方形導波管を用いたスロットアレーアンテナの構成例を示す図である。
【図6】従来の二次元的なスロットアレーアンテナを示す分解斜視図である。
【図7】従来の二次元的なスロットアレーアンテナのスロット板の平面図である。
【図8】従来のスロットアレーアンテナの導波管プレートの平面図である。
【図9】従来のスロット板と導波管プレートを接着させた後のスロットアレーアンテナの立体図である。
【図10】スロットアレーアンテナの放射指向性主ビームのチルト角の説明図である。
【図11】インピーダンス不整合抑制を施した従来のスロットアレーアンテナの断面図である。
【図12】従来のレードームを備えたスロットアレーアンテナの断面図である。
【符号の説明】
1,11 導波管プレート
2, 給電口側
3,12 スロット板の導体部(導体板)
4,13 スロット板の誘電体部(誘電体板)
5 アンテナの放射指向性
6 アンテナの正面方向を示す矢印
7 放射導波管の断面
8 実施例に用いたチルト角θと傾斜角αの関係位置
14 放射指向性主ビーム(放射電磁波)
Claims (2)
- 波長λの中心周波数において、放射指向性主ビームがチルト角θを有し、放射面に設けられているスロット素子を有するスロット板が、前記放射指向性主ビームのチルト角θと同じ方向に表面傾斜角αを有する誘電体板と、前記誘電体板の片面に厚みが略λ/10以下の導体板を全面的に張り合わせて構成され、前記導体板に所定の位置において、所定の寸法および形状のパターンを設け、前記パターン内から導体を除去して単位スロットアンテナの働きをするスロット素子を複数形成した基板で構成され、使用中心周波数において、前記誘電体板の屈折率nが√(1+sin2 θ)より大きく、前記誘電体板の傾斜角αの値が、
- 請求項1記載のスロットアレーアンテナにおいて、前記スロット板を構成する誘電体板と導体板がそれぞれ独立に加工された後、前記導波管プレートの表面に前記導体板を所定の位置に配置し、位置合わせの部材を用いて位置を合わせてから導電性固着手段を用いて固定すると同時に電気的に接続させ、その上に前記誘電体板を所定の位置に配置し、固着手段を用いて固定することを特徴とするスロットアレーアンテナ。
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