JP2004147099A - 電話番号検索装置、電話番号検索方法および電話番号検索プログラム - Google Patents
電話番号検索装置、電話番号検索方法および電話番号検索プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】所望の電話番号を迅速に検索すること。
【解決手段】複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数を記憶する重み係数記憶部と、現在位置を取得するGPSシステムと、取得された位置情報と時情報とに基き重み係数記憶部に記憶された時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度を算出する優先度算出手段(S14,S16)と、算出された優先度に従った順序で電話番号を表示する表示手段(S18)とを備える。
【選択図】 図4
【解決手段】複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数を記憶する重み係数記憶部と、現在位置を取得するGPSシステムと、取得された位置情報と時情報とに基き重み係数記憶部に記憶された時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度を算出する優先度算出手段(S14,S16)と、算出された優先度に従った順序で電話番号を表示する表示手段(S18)とを備える。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電話番号検索装置、電話番号検索方法および電話番号検索プログラムに関し、特に、携帯電話またはパーソナルハンディフォンシステム(PHS)等の携帯通信端末に搭載される電話番号検索装置、その装置で実行される電話番号検索方法および電話番号検索プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
相手と会話するための通信手段が発達した今日においては、移動先で電話等の通信手段を用いて通信することができる。特に、携帯電話、パーソナルハンディフォンシステム(PHS)等の携帯通信端末を用いた通信においては、時と場所を選ばず、通信可能な範囲内で相手と会話することができる。このような携帯通信端末は、複数の電話番号が記憶された電子電話帳を備えている。そして、携帯通信端末において電話番号を抽出する際に、過去に発信した電話番号の発信時の時間帯を利用する技術が、特開平7−182372号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1では、電話帳に電話番号等の電話帳データと、仕事時間などの時間帯ごとの発呼回数を記憶し、検索されて発呼されるごとに発呼回数をカウントアップする。そして検索時に、現在時刻がどの時間帯に属するかをチェックし、現在時刻の属する時間帯で発呼回数の最も多い電話番号から順次抽出するデータバンク装置が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−182372号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
携帯通信端末のユーザは移動して移動先で相手方に発信するため、ユーザが通信する相手先と発信する場所とには相関がある。たとえば、大阪の人が東京に出向いた場合などは、移動先の東京にいる人と連絡をとる場合が多い。しかしながら、特許文献1では、発信する電話番号と発信時の時間帯との相関しか考慮しないため、使用者の生活スタイルに十分に合致して電話番号が検索されるとは言えない。このため、所望の電話番号の優先度が低く設定されてしまう場合もあり、そのような場合には電話番号を迅速に検索することができないといった問題があった。
【0005】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、所望の電話番号を迅速に検索することが可能な電話番号検索装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、電話番号検索装置は、複数の電話番号と、複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数を記憶する記憶手段と、現在位置を取得する位置取得手段と、取得された位置情報と時情報とに基き、記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度を算出する優先度算出手段と、優先度算出手段により算出された優先度に従った順序で電話番号を表示する表示手段とを備える。
【0007】
この発明に従えば、取得された位置情報と時情報とに基き、時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度が算出され、算出された優先度に従った順序で電話番号が表示される。このため、位置情報と時情報との相関の高い順に電話番号が表示されるので、所望の電話番号を迅速に検索することが可能な電話番号検索装置を提供することができる。
【0008】
好ましくは、複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示を受付ける選択指示受付手段と、選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の時情報に基づき、選択された電話番号に対応する時係数を更新する時係数更新手段と、選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の位置情報に基づき、選択された電話番号に対応する位置係数を更新する位置係数更新手段とをさらに備える。
【0009】
この発明に従えば、複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示が受付られると、選択指示が受付けられた時点の時情報に基づき、選択された電話番号に対応する時係数が更新されるとともに、選択された電話番号に対応する位置係数が更新される。このため、使用者が電話番号を選択するごとに、その選択した電話番号と時および位置との相関関係を示す時係数および位置係数が更新されるので、電話番号に対する時と位置との相関に過去に選択した実績が反映される。このため、次に電話番号を検索する場合に、現在の位置と時とより相関の高い電話番号を表示することができる。
【0010】
好ましくは、選択指示受付手段による選択指示の受付に応じて、選択された電話番号へ発信する発信手段をさらに備える。
【0011】
この発明に従えば、ある電話番号を選択して発信する際に、時係数と位置係数とが更新されるので、使用者が過去に発信した電話番号とその発信時の時情報と位置情報との相関が求められる。その結果、優先度の決定に使用者の発信実績を反映することができる。
【0012】
好ましくは、優先度算出手段は、第1のニューラルネットワークと第2のニューラルネットワークとを含み、時係数は、第1のニューラルネットワークに学習させることにより定まる結合荷重であり、位置係数は、第2のニューラルネットワークに学習させることにより定まる結合荷重である。
【0013】
この発明に従えば、時係数と位置係数とがニューラルネットワークに学習させることにより定められ、優先度がニューラルネットワークにより求められるので、優先度の決定に使用者の使用実績を容易に反映させることができる。
【0014】
好ましくは、複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示を受付ける選択指示受付手段と、選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の時情報に基づき、選択された電話番号に対応する回数を時系列で所定単位に区切られた時間帯別にカウントする時間帯別カウント手段と、選択指示の受付に応じて、選択指示が受付られた時点の位置情報に基づき、選択された電話番号に対応する回数を地域別にカウントする地域別カウント手段とをさらに備え、優先度算出手段は、カウントされた時間帯別のカウント値と地域別のカウント値とに基いて優先度を算出する。
【0015】
この発明に従えば、複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示が受付けられると、選択指示が受付られた時点の時情報に基づき選択された電話番号に対応する回数が時系列で所定単位に区切られた時間帯別にカウントされるとともに、選択指示が受付られた時点の位置情報に基き選択された電話番号に対応する回数が地域別にカウントされる。そして、カウントされた時間帯別のカウント値と地域別のカウント値とに基づいて、優先度が算出される。これにより、電話番号と時情報および位置情報との相関関係を容易に決定することができる。
【0016】
好ましくは、所定単位は、時刻、日または月単位の中から選択されたいずれかである。
【0017】
この発明に従えば、所定単位が時刻、日または月単位の中から選択されたいずれかとなるので、電話番号と時情報との相関が、時刻、日または月単位で求められる。このため、電話番号と時情報との相関を時刻、日または月単位で求めることができる。
【0018】
好ましくは、複数の電話番号の中から所定の条件に合致する電話番号を抽出する抽出手段をさらに備え、優先度算出手段は、抽出手段により抽出された電話番号の優先度を算出する。
【0019】
この発明に従えば、複数の電話番号の中から所定の条件に合致する電話番号が抽出され、抽出された電話番号の優先度が算出される。このため、使用者は所望する電話番号が所定数に絞り込まれるので、電話番号の優先度をより迅速に決定することができる。
【0020】
この発明の他の局面によれば、電話番号検索方法は、複数の電話番号と、複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数とを記憶する記憶手段を有するコンピュータにより実行される電話番号検索方法であって、現在位置を取得するステップと、取得された位置情報と時情報とに基き、記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度を算出するステップと、優先度算出ステップにより算出された優先度に従った順序で電話番号を表にするステップとを含む。
【0021】
この発明に従えば、取得された位置情報と時情報とに基き時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度が算出され、算出された優先度に従った順序で電話番号が表示される。このため、位置情報と時情報と相関の高い順に電話番号が表示されるので、所望の電話番号を迅速に検索することが可能な電話番号検索方法を提供することができる。
【0022】
この発明のさらに他の局面によれば、電話番号検索プログラムは、複数の電話番号と、複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数とを記憶する記憶手段を有するコンピュータに実行される電話番号検索プログラムであって、現在位置を取得するステップと、取得された位置情報と時情報とに基き、記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度を算出するステップと、優先度算出ステップにより算出された優先度に従った順序で電話番号を表示するステップとをコンピュータに実行させる。
【0023】
この発明に従えば、取得された位置情報と時情報とに基き、時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度が算出され、算出された優先度に従った順序で電話番号が表示される。このため、位置情報と時情報との相関関係の高い順に電話番号が表示されるので、コンピュータに所望の電話番号を迅速に検索させることが可能な電話番号検索プログラムを提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0025】
<第1の実施の形態>
本実施の形態における電話番号検索装置は、携帯電話やPHS等の携帯通信端末に搭載される。図1は、本実施の形態における電話番号検索装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。図1を参照して、電話番号検索装置100は、電話番号検索装置100の全体を制御するための制御部101と、電話番号を複数記憶するための電話帳記憶部102と、所定の指示を入力するための操作キー104と、検索された電話番号を表示するための表示部105と、携帯通信端末の現在位置を取得するための全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)106と、現在の時刻を取得するための内部時計107と、電話番号ごとに優先度を算出するための演算処理部109と、演算処理部109で優先度の算出に用いる重み係数を記憶するための重み係数記憶部103と、指定された電話番号に発呼し、通信する情報を送受信するための通信部108とを含む。
【0026】
なお、図示はしていないが、通信部108には、携帯通信端末に備えられ、ユーザが相手と通話するために用いられる音声入出力装置としてマイクおよびスピーカが接続されている。
【0027】
操作キー104は、携帯通信端末に設けられた電話番号入力用のボタンスイッチまたは、所定の操作を入力するためのスイッチである。また、表示部105は、携帯通信端末に設けられた液晶表示装置である。
【0028】
図2は、演算処理部109の詳細な機能を説明するための図である。図2を参照して、演算処理部109は、2つのニューラルネットワーク120,121と、加算器122とを含む。第1のニューラルネットワーク120は、出力値が0〜1の2−3−1ユニットの階層型フィードフォワードニューラルネットワークである。一方、第2のニューラルネットワーク121は、出力値が0〜1の1−2−1ユニットの階層型フィードフォワードニューラルネットワークである。
【0029】
第1のニューラルネットワーク120は、GPS106で取得された緯度と経度とが位置情報として入力される。第1のニューラルネットワーク120は、緯度と経度とが入力されると、重み係数記憶部103に記憶されている重み係数(位置係数)を用いて演算し、演算結果を加算器122へ出力する。
【0030】
第2のニューラルネットワーク121は、内部時計107で計時された現在時刻が入力される。第2のニューラルネットワーク121は、現在時刻が入力されると重み係数記憶部103に記憶されている重み係数(時係数)に従って演算し、演算結果を加算器122へ出力する。加算器122は、第1のニューラルネットワーク120の出力値と、第2のニューラルネットワーク121の出力値とを加算し、優先度として制御部101へ出力する。
【0031】
したがって、重み係数記憶部103には、第1のニューラルネットワーク120で用いる重み係数(位置係数)と、第2のニューラルネットワーク121で用いられる重み係数(時係数)とを記憶する。ここで重み係数記憶部103に記憶される重み係数は、時との相関を表わす時係数と位置との相関を表わす位置係数とを含む。これらの重み係数は、第1のニューラルネットワーク120および第2のニューラルネットワーク121へ学習させることにより、更新される値である。また、重み係数記憶部103には、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号ごとに重み係数が記憶される。この重み係数である位置係数および時係数は、第1のニューラルネットワーク120および第2のニューラルネットワーク121でそれぞれ用いられる結合荷重である。
【0032】
演算処理部109では、優先度を算出する処理と、学習処理とが行なわれる。まず、優先度を算出する処理について説明する。たとえば、携帯通信端末の使用者が、操作キー104を操作して電話帳記憶部102に記憶されている電話番号の表示を指示した場合に、その時点における現在位置(緯度と経度)がGPS106で取得され、第1のニューラルネットワーク120に入力される。一方、内部時計107で計時された現在時刻が第2のニューラルネットワーク121に入力される。第1のニューラルネットワーク120では、緯度と経度とが入力されると、重み係数記憶部103に記憶されている位置との相関を表わす位置係数を用いて演算を行ない、出力値を加算器122へ出力する。一方、第2のニューラルネットワーク121は、時刻が入力されると重み係数記憶部103に記憶されている時との相関を表わす時係数を用いて演算を行ない、出力値を加算器122へ出力する。加算器122では、第1のニューラルネットワーク120の出力値と第2のニューラルネットワーク121の出力値を加算し、優先度として出力する。この優先度が、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号のすべてについて算出される。したがって、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号すべてについて優先度が算出されることになる。しかもこの優先度は、ユーザが操作キー104を操作して電話番号の表示を指示した時点における、位置と時刻とに基き求められる値である。
【0033】
次に学習処理について説明する。学習処理は、携帯通信端末のユーザが、操作キー104を操作して、発呼指示を行なった場合に、発呼された電話番号の重み係数を更新する処理である。ユーザが操作キー104を操作して発呼した時点における緯度と経度がGPS106から取得され、第1のニューラルネットワーク120へ入力される。また、その時点における時刻が内部時計107から取得され第2のニューラルネットワーク121へ入力される。
【0034】
第1のニューラルネットワークおよび第2のニューラルネットワークでは、加算器122にそれぞれの出力値を出力すると、加算器122で加算されて出力される優先度が「1」となるように、それぞれのニューラルネットワーク120,121において重み係数が変更される。そして、変更された重み係数は重み係数記憶部103に上書きされる。
【0035】
これにより、第1のニューラルネットワーク120および第2のニューラルネットワーク121とは、発呼が行なわれるたびに、その発呼が行なわれた電話番号の重み係数を更新するので、使用者の発呼実績に基いて発呼した位置と時刻と電話番号との相関関係が高くなるように重み係数を更新することになる。その結果、ユーザが発呼した実績を考慮して、優先度を定めることができるようになる。
【0036】
図3は、第1の実施の形態における電話番号検索装置100で実行される処理の流れを示すフローチャートである。図3を参照して、電話番号検索装置100では、まず、電話帳検索処理が実行される(ステップS01)。電話帳検索の処理により、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号が優先度の高い順に表示部105に表示される。そして、表示された電話番号のうちからいずれかを、ユーザが操作キー104を操作して指定することにより発信が行なわれる(ステップS02)。この発信処理は、通信部108で行なわれるが、この処理は従来周知の携帯通信端末における発信処理として知られているのでここでは説明は繰返さない。
【0037】
一方、電話番号検索装置100は、GPS106よりその時点の緯度と経度を位置情報として取得するとともに、内部時計107よりその時点の時刻を取得する(ステップS03)。
【0038】
そして、優先度の目標値を「1」に設定して、重み係数記憶部103に記憶されている重み係数のうち、ステップS02で発信指示がされた電話番号に対応する重み係数を用いて学習処理を行ない、その重み係数を更新する。
【0039】
そして、この学習処理がn回実行されたか否かが判断される(ステップS05)。n回実行された場合にはステップS06へ進み、そうでない場合はステップS04の学習処理が繰返し行なわれる。この学習処理は、誤差を少なくするために行なわれるもので、その回数は適宜定めるようにすればよい。
【0040】
次にステップS06では、ステップS02において行なわれる学習処理の結果、第1のニューラルネットワークで求められた重み係数(位置係数)を重み係数記憶部103に上書きすることにより更新し、第2のニューラルネットワーク121で求められた重み係数(時係数)を重み係数記憶部103に上書きすることにより更新する。
【0041】
このように、本実施の形態における電話番号検索装置100では、ユーザが発呼するごとにその発呼の対象となった電話番号に対応する重み係数が更新される。その更新は、第1のニューラルネットワーク120においては発呼があった時点の緯度と経度とに基き算出される値であり、第2のニューラルネットワーク121においては発呼があった時点の時刻に基き求められる値である。したがって、位置係数および時係数と、発呼が指示された電話番号との関係は、発呼があった時点における位置と時刻との相関を表わす値と言える。より具体的には、重み係数記憶部103に記憶される第1のニューラルネットワーク120で用いられる重み係数(位置係数)は、位置との相関を表わす重み係数であり、第2のニューラルネットワーク121で用いられる重み係数(時係数)は、時との相関を表わす係数と言える。
【0042】
このように、発呼があるごとにその発呼のあった電話番号に対応する位置係数と時係数とが更新されるので、ユーザの使用履歴に基いて位置係数と時係数とからなる重み係数を決定することができる。
【0043】
図4は、図3のステップS01で実行される電話帳検索処理の流れを示すフローチャートである。図4を参照して、まず、電話帳呼出の指示があったか否かが判断される(ステップS11)。この電話帳呼出指示の有無は、ユーザが操作キー104を操作して電話帳呼出の操作ボタンが押下されたか否かにより判断される。電話帳呼出指示があった場合にはステップS12へ進み、ない場合には待機状態となる。
【0044】
ステップS12では、GPS106よりその時点における緯度と経度とからなる現在位置が取得されるとともに、内部時計107よりその時点における時刻が取得される。
【0045】
そして、他の検索が併用されたか否かが判断される(ステップS13)。他の検索が併用されたと判断された場合にはステップS15へ進み、そうでない場合にはステップS14へ進む。
【0046】
ステップS15では、他の検索により検索処理が実行される。ここで他の検索とは、たとえば、電話帳記憶部102に電話番号に対応して予め記憶されている氏名に基いて、その氏名により検索する検索方法である。より具体的には、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号に対応して記憶されている名前の頭文字を入力し、電話帳記憶部102の中から頭文字が一致する電話番号のみを抽出する処理である。これは、ユーザが操作キー104を操作して、頭文字が入力される。さらに、他の検索方法として、電話番号が所定のグループに予め分類されており、その中からいずれかのグループを選択して電話番号を抽出する検索方法等を用いてもよい。他の検索方法は、これらに限られるわけではなく、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号すべての集合の中から2つ以上の電話番号からなる集合を抽出する方法であればいかなる検索方法を用いることができ、ここでは特定されない。いずれにせよ、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号のうちから、より少ない電話番号に絞り込む検索方法であればよい。これにより、次の検索の対象となる電話番号を、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号から絞り込まれたより少ない数とすることができる。
【0047】
そして次のステップS16では、絞り込まれた電話番号それぞれに対して、ステップS12で取得された現在の位置情報と時刻情報とを演算処理部109に入力し、演算処理部109において重み係数記憶部103に記憶されている重み係数を用いて優先度が算出される。ここでは、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号のうち、ステップS15で絞り込まれた電話番号について優先度が算出されることになる。その後、ステップS17へ進む。
【0048】
一方、ステップS14では、電話帳記憶部102に記憶されているすべての電話番号に対して、ステップS12で取得された現在の位置情報と時刻情報とを演算処理部109に入力し、演算処理部109において重み係数記憶部103に記憶されている重み係数を用いて優先度が算出される。ここでは、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号のすべてについて優先度が算出されることになる。その後ステップS17へ進む。
【0049】
ステップS17では、ステップS14またはステップS16で算出された優先度に従って並び替えを行なうソート処理を行なう。そして、次のステップS18では、ステップS17で並び替えられた順番に、電話番号を表示部105に出力する(ステップS18)。
【0050】
そして、ユーザが操作キー104を操作して、表示された電話番号から所望の電話番号を指定する指示が入力されたか否かが判断される(ステップS19)。電話番号の指定があった場合には処理を終了して図3のステップS02へ進み、そうでない場合にはステップS18を繰返す。
【0051】
このように、本実施の形態における電話番号検索装置100においては、ユーザが操作キー104を用いて電話帳呼出指示するだけで、その指示を行なった時点の位置と時刻との相関が高い順に電話番号が表示部105に出力されることになる。上述したように、電話番号と位置および時刻との相関の高い順は、第1のニューラルネットワーク120と第2のニューラルネットワーク121とにより求められる優先度で決定される。第1のニューラルネットワーク120と第2のニューラルネットワーク121とは、重み係数記憶部103に記憶された重み係数(時係数および位置係数)とを用いて優先度を算出するものであった。この時係数および位置係数は、第1のニューラルネットワーク120と第2のニューラルネットワーク121とを学習させることにより定められる値であるため、演算処理部109で算出される優先度は、電話番号と位置および時刻との相関の高い順を示す値となる。
【0052】
このため、ユーザがいる現在位置と発信しようとする時刻と相関の高い電話番号が順に表示部105に出力されるので、迅速に電話番号を検索することができる。
【0053】
なお、本実施の形態における電話番号検索装置100においては、位置情報を取得するためにGPS106を用いたが、これに限られることはなく、たとえば、通信部108が通信する電話網の基地局から得られる位置情報を用いるようにしてもよい。
【0054】
さらに、時情報を取得するために内部時計107を用いたが、これに限られることはなく、たとえば通信部108が通信する通信網の基地局から得られる時刻情報を得るようにしてもよい。
【0055】
なお、本実施の形態においては、第1のニューラルネットワーク120と第2のニューラルネットワーク121とを用いてそれぞれで算出された値を加算器122で加算して優先度を算出するようにしたが、1つのニューラルネットワークを用いて優先度を算出すようにしてもよい。さらに、第1のニューラルネットワーク120および第2のニューラルネットワーク121における、階層のユニット数、学習率、学習回数(n回)などのパラメータについては適宜定めることができる。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態における電話番号検索装置100によれば、重み係数記憶部103に記憶されている位置係数および時係数は、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号それぞれに対応し、それらの電話番号が過去に発呼された時点の位置情報と時情報との相関を示す係数としている。したがって、演算処理部109において算出される優先度は、各電話番号の使用実績を考慮してユーザがいる現在の位置と時とに基き定まる値である。したがって、ユーザが現在いる場所とその時点の時刻との相関の高い電話番号が相関の高い順に表示されるので、ユーザの生活に深く関連する要因を考慮して電話番号を表示することができる。また、そのようにユーザの生活に深く関連する電話番号を表示するようにしたので、所望の電話番号を迅速に検索することができる。
【0057】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態における電話番号検索装置100においては、ニューラルネットワークを用いて優先度を算出するようにした。これに対して第2の実施の形態における電話番号検索装置100では、演算処理部109においてニューラルネットワークを用いることなく、時間帯別の発呼回数と地域別の発呼回数とをカウントすることにより、カウントされた時間帯別のカウント値と地域別のカウント値とを重み係数としたものである。その他の点については第1の実施の形態における電話番号検索装置100と同様である。したがって以下では、第1の実施の形態における電話番号検索装置100と異なる点について主に説明する。
【0058】
図5は、第2の実施の形態における電話番号検索装置100の重み係数記憶部103に記憶される重み係数の一例を示す図である。図5を参照して、重み係数は、電話番号ごとに時間帯別および地域別の発呼回数を記憶する。たとえば、電話番号が「111−1111」に対しては、時間帯Aの発呼回数が12回、時間帯Bの発呼回数が3回、地域Aの発呼回数が10回、地域Cの発呼回数が5回のデータを記憶する。他の時間帯C〜Eと地域B,D〜Fについては発呼回数は0回である。
【0059】
演算処理部109では、発呼があるごとに、GPS106により位置を取得し、その位置からいずれの地域に該当するかを判定し、該当する地域の回数を「1」だけカウントアップする。同様に、発呼があった時点の現在時刻を内部時計107より取得し、取得した現在時刻が属する時間帯の発呼回数を「1」だけカウントアップする。このようにして、重み係数記憶部103に記憶されている時間帯別の発呼回数と地域別の発呼回数とがカウントアップされる。
【0060】
図6は、第2の実施の形態における電話番号検索装置100で実行される処理の流れを示すフローチャートである。図6を参照して、第2の実施の形態における電話番号検索装置では、電話帳検索処理が実行される(ステップS21)。これにより、表示部105に検索された電話番号が表示される。ユーザが操作キー104を操作して、いずれかの電話番号を選択する指示を入力すると、発信が行われる(ステップS22)。
【0061】
そして、発信があった時点の位置情報が、GPS106より取得され、その時点の現在時刻が内部時計107より取得される(ステップS23)。そして、ステップS23で取得された位置情報から、その位置が属する地域の発呼回数が「1」だけカウントアップされ、内部時計107より取得された現在時刻が属する時間帯の発呼回数が「1」だけカウントアップされる。これにより、重み係数記憶部103に記憶されている電話番号別の発呼回数が更新される(ステップS24)。
【0062】
図7は、図6のステップS21で実行される電話帳検索処理の流れを示すフローチャートである。図7を参照して、電話帳の呼出があったか否かが判断される(ステップS31)。電話帳の呼出があった場合にはステップS32へ進み、そうでない場合には待機状態となる。
【0063】
ステップS32では、GPS106より現在の位置が取得され、内部時計107より現在の時刻が取得される。そしてステップS23では、他の検索が併用されたか否かが判断され、併用されるとされた場合にはステップS35へ進み、そうでない場合にはステップS34へ進む。
【0064】
ステップS34では、重み係数記憶部103に記憶されている発呼回数が、ステップS32で取得された現在位置が属する地域と時刻の属する時間帯において発呼回数の大きい順に優先度を決定する。この際、地域別の発呼回数の順位と時間帯別の発呼回数の順位とがそれぞれ定まるが、地域別の発呼回数と時間帯別の発呼回数の和を優先度とすればよい。また、地域別の発呼回数に係数Aを乗じた値と、時間帯別の発呼回数に係数Bを乗じた値との和を優先度としてもよい。さらに、まず、時間帯別の発呼回数により順位を定め、同じ発呼回数の電話番号の順位を地域別の発呼回数の多い順に定まる順位で優先度を決定してもよい。逆に、まず、地域別の発呼回数により順位を定め、同じ発呼回数の電話番号の順位を時間帯別の発呼回数の多い順に定まる順位で優先度を決定してもよい。
【0065】
一方、ステップS35では、他の検索条件で電話番号を抽出する。そして、ステップS35で抽出された電話番号の中から、発呼回数の大きい順に優先度を決定する(ステップS36)。この優先度の決定は、ステップS34における優先度の決定と同様である。
【0066】
ステップS37では、優先度が大きい順に電話番号を並び替え、並び替えた優先度の大きい順に電話番号を表示部105に表示する(ステップS38)。そして、表示された電話番号のうちからいずれかが指定されたか否かが判断され(ステップS39)、指定があった場合には処理が終了し図6のステップS22へ進む。指定のない場合にはステップS38に進む。
【0067】
以上説明したように、第2の実施の形態における電話番号検索装置においては、重み係数記憶部103に記憶される重み係数として、時間帯別の発呼回数および地域別の発呼回数を用いるようにしたので、簡単な構成で優先度を決定することができる。また、発呼回数の多い時間帯ほど優先度が高く、発呼回数の多い地域ほど優先度が高くなる。このため、ユーザが現在位置する地域と相関の高い電話番号を優先して表示することができるとともに、ユーザが発呼する時間帯と相関の高い電話番号を優先して表示することができる。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電話番号検索装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図2】電話番号検索装置の演算処理部の詳細な機能を説明するための図である。
【図3】第1の実施の形態における電話番号検索装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】図3のステップS01で実行される電話帳検索処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態における電話番号検索装置の重み係数記憶部に記憶される重み係数の一例を示す図である。
【図6】第2の実施の形態における電話番号検索装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS21で実行される電話帳検索処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 電話番号検索装置、101 制御部、102 電話帳記憶部、103係数記憶部、104 操作キー、105 表示部、107 内部時計、108通信部、109 演算処理部、120,121 ニューラルネットワーク、122 加算器。
【発明の属する技術分野】
この発明は、電話番号検索装置、電話番号検索方法および電話番号検索プログラムに関し、特に、携帯電話またはパーソナルハンディフォンシステム(PHS)等の携帯通信端末に搭載される電話番号検索装置、その装置で実行される電話番号検索方法および電話番号検索プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
相手と会話するための通信手段が発達した今日においては、移動先で電話等の通信手段を用いて通信することができる。特に、携帯電話、パーソナルハンディフォンシステム(PHS)等の携帯通信端末を用いた通信においては、時と場所を選ばず、通信可能な範囲内で相手と会話することができる。このような携帯通信端末は、複数の電話番号が記憶された電子電話帳を備えている。そして、携帯通信端末において電話番号を抽出する際に、過去に発信した電話番号の発信時の時間帯を利用する技術が、特開平7−182372号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1では、電話帳に電話番号等の電話帳データと、仕事時間などの時間帯ごとの発呼回数を記憶し、検索されて発呼されるごとに発呼回数をカウントアップする。そして検索時に、現在時刻がどの時間帯に属するかをチェックし、現在時刻の属する時間帯で発呼回数の最も多い電話番号から順次抽出するデータバンク装置が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−182372号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
携帯通信端末のユーザは移動して移動先で相手方に発信するため、ユーザが通信する相手先と発信する場所とには相関がある。たとえば、大阪の人が東京に出向いた場合などは、移動先の東京にいる人と連絡をとる場合が多い。しかしながら、特許文献1では、発信する電話番号と発信時の時間帯との相関しか考慮しないため、使用者の生活スタイルに十分に合致して電話番号が検索されるとは言えない。このため、所望の電話番号の優先度が低く設定されてしまう場合もあり、そのような場合には電話番号を迅速に検索することができないといった問題があった。
【0005】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、所望の電話番号を迅速に検索することが可能な電話番号検索装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、電話番号検索装置は、複数の電話番号と、複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数を記憶する記憶手段と、現在位置を取得する位置取得手段と、取得された位置情報と時情報とに基き、記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度を算出する優先度算出手段と、優先度算出手段により算出された優先度に従った順序で電話番号を表示する表示手段とを備える。
【0007】
この発明に従えば、取得された位置情報と時情報とに基き、時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度が算出され、算出された優先度に従った順序で電話番号が表示される。このため、位置情報と時情報との相関の高い順に電話番号が表示されるので、所望の電話番号を迅速に検索することが可能な電話番号検索装置を提供することができる。
【0008】
好ましくは、複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示を受付ける選択指示受付手段と、選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の時情報に基づき、選択された電話番号に対応する時係数を更新する時係数更新手段と、選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の位置情報に基づき、選択された電話番号に対応する位置係数を更新する位置係数更新手段とをさらに備える。
【0009】
この発明に従えば、複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示が受付られると、選択指示が受付けられた時点の時情報に基づき、選択された電話番号に対応する時係数が更新されるとともに、選択された電話番号に対応する位置係数が更新される。このため、使用者が電話番号を選択するごとに、その選択した電話番号と時および位置との相関関係を示す時係数および位置係数が更新されるので、電話番号に対する時と位置との相関に過去に選択した実績が反映される。このため、次に電話番号を検索する場合に、現在の位置と時とより相関の高い電話番号を表示することができる。
【0010】
好ましくは、選択指示受付手段による選択指示の受付に応じて、選択された電話番号へ発信する発信手段をさらに備える。
【0011】
この発明に従えば、ある電話番号を選択して発信する際に、時係数と位置係数とが更新されるので、使用者が過去に発信した電話番号とその発信時の時情報と位置情報との相関が求められる。その結果、優先度の決定に使用者の発信実績を反映することができる。
【0012】
好ましくは、優先度算出手段は、第1のニューラルネットワークと第2のニューラルネットワークとを含み、時係数は、第1のニューラルネットワークに学習させることにより定まる結合荷重であり、位置係数は、第2のニューラルネットワークに学習させることにより定まる結合荷重である。
【0013】
この発明に従えば、時係数と位置係数とがニューラルネットワークに学習させることにより定められ、優先度がニューラルネットワークにより求められるので、優先度の決定に使用者の使用実績を容易に反映させることができる。
【0014】
好ましくは、複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示を受付ける選択指示受付手段と、選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の時情報に基づき、選択された電話番号に対応する回数を時系列で所定単位に区切られた時間帯別にカウントする時間帯別カウント手段と、選択指示の受付に応じて、選択指示が受付られた時点の位置情報に基づき、選択された電話番号に対応する回数を地域別にカウントする地域別カウント手段とをさらに備え、優先度算出手段は、カウントされた時間帯別のカウント値と地域別のカウント値とに基いて優先度を算出する。
【0015】
この発明に従えば、複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示が受付けられると、選択指示が受付られた時点の時情報に基づき選択された電話番号に対応する回数が時系列で所定単位に区切られた時間帯別にカウントされるとともに、選択指示が受付られた時点の位置情報に基き選択された電話番号に対応する回数が地域別にカウントされる。そして、カウントされた時間帯別のカウント値と地域別のカウント値とに基づいて、優先度が算出される。これにより、電話番号と時情報および位置情報との相関関係を容易に決定することができる。
【0016】
好ましくは、所定単位は、時刻、日または月単位の中から選択されたいずれかである。
【0017】
この発明に従えば、所定単位が時刻、日または月単位の中から選択されたいずれかとなるので、電話番号と時情報との相関が、時刻、日または月単位で求められる。このため、電話番号と時情報との相関を時刻、日または月単位で求めることができる。
【0018】
好ましくは、複数の電話番号の中から所定の条件に合致する電話番号を抽出する抽出手段をさらに備え、優先度算出手段は、抽出手段により抽出された電話番号の優先度を算出する。
【0019】
この発明に従えば、複数の電話番号の中から所定の条件に合致する電話番号が抽出され、抽出された電話番号の優先度が算出される。このため、使用者は所望する電話番号が所定数に絞り込まれるので、電話番号の優先度をより迅速に決定することができる。
【0020】
この発明の他の局面によれば、電話番号検索方法は、複数の電話番号と、複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数とを記憶する記憶手段を有するコンピュータにより実行される電話番号検索方法であって、現在位置を取得するステップと、取得された位置情報と時情報とに基き、記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度を算出するステップと、優先度算出ステップにより算出された優先度に従った順序で電話番号を表にするステップとを含む。
【0021】
この発明に従えば、取得された位置情報と時情報とに基き時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度が算出され、算出された優先度に従った順序で電話番号が表示される。このため、位置情報と時情報と相関の高い順に電話番号が表示されるので、所望の電話番号を迅速に検索することが可能な電話番号検索方法を提供することができる。
【0022】
この発明のさらに他の局面によれば、電話番号検索プログラムは、複数の電話番号と、複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数とを記憶する記憶手段を有するコンピュータに実行される電話番号検索プログラムであって、現在位置を取得するステップと、取得された位置情報と時情報とに基き、記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度を算出するステップと、優先度算出ステップにより算出された優先度に従った順序で電話番号を表示するステップとをコンピュータに実行させる。
【0023】
この発明に従えば、取得された位置情報と時情報とに基き、時係数と位置係数とを用いて複数の電話番号ごとに優先度が算出され、算出された優先度に従った順序で電話番号が表示される。このため、位置情報と時情報との相関関係の高い順に電話番号が表示されるので、コンピュータに所望の電話番号を迅速に検索させることが可能な電話番号検索プログラムを提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0025】
<第1の実施の形態>
本実施の形態における電話番号検索装置は、携帯電話やPHS等の携帯通信端末に搭載される。図1は、本実施の形態における電話番号検索装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。図1を参照して、電話番号検索装置100は、電話番号検索装置100の全体を制御するための制御部101と、電話番号を複数記憶するための電話帳記憶部102と、所定の指示を入力するための操作キー104と、検索された電話番号を表示するための表示部105と、携帯通信端末の現在位置を取得するための全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)106と、現在の時刻を取得するための内部時計107と、電話番号ごとに優先度を算出するための演算処理部109と、演算処理部109で優先度の算出に用いる重み係数を記憶するための重み係数記憶部103と、指定された電話番号に発呼し、通信する情報を送受信するための通信部108とを含む。
【0026】
なお、図示はしていないが、通信部108には、携帯通信端末に備えられ、ユーザが相手と通話するために用いられる音声入出力装置としてマイクおよびスピーカが接続されている。
【0027】
操作キー104は、携帯通信端末に設けられた電話番号入力用のボタンスイッチまたは、所定の操作を入力するためのスイッチである。また、表示部105は、携帯通信端末に設けられた液晶表示装置である。
【0028】
図2は、演算処理部109の詳細な機能を説明するための図である。図2を参照して、演算処理部109は、2つのニューラルネットワーク120,121と、加算器122とを含む。第1のニューラルネットワーク120は、出力値が0〜1の2−3−1ユニットの階層型フィードフォワードニューラルネットワークである。一方、第2のニューラルネットワーク121は、出力値が0〜1の1−2−1ユニットの階層型フィードフォワードニューラルネットワークである。
【0029】
第1のニューラルネットワーク120は、GPS106で取得された緯度と経度とが位置情報として入力される。第1のニューラルネットワーク120は、緯度と経度とが入力されると、重み係数記憶部103に記憶されている重み係数(位置係数)を用いて演算し、演算結果を加算器122へ出力する。
【0030】
第2のニューラルネットワーク121は、内部時計107で計時された現在時刻が入力される。第2のニューラルネットワーク121は、現在時刻が入力されると重み係数記憶部103に記憶されている重み係数(時係数)に従って演算し、演算結果を加算器122へ出力する。加算器122は、第1のニューラルネットワーク120の出力値と、第2のニューラルネットワーク121の出力値とを加算し、優先度として制御部101へ出力する。
【0031】
したがって、重み係数記憶部103には、第1のニューラルネットワーク120で用いる重み係数(位置係数)と、第2のニューラルネットワーク121で用いられる重み係数(時係数)とを記憶する。ここで重み係数記憶部103に記憶される重み係数は、時との相関を表わす時係数と位置との相関を表わす位置係数とを含む。これらの重み係数は、第1のニューラルネットワーク120および第2のニューラルネットワーク121へ学習させることにより、更新される値である。また、重み係数記憶部103には、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号ごとに重み係数が記憶される。この重み係数である位置係数および時係数は、第1のニューラルネットワーク120および第2のニューラルネットワーク121でそれぞれ用いられる結合荷重である。
【0032】
演算処理部109では、優先度を算出する処理と、学習処理とが行なわれる。まず、優先度を算出する処理について説明する。たとえば、携帯通信端末の使用者が、操作キー104を操作して電話帳記憶部102に記憶されている電話番号の表示を指示した場合に、その時点における現在位置(緯度と経度)がGPS106で取得され、第1のニューラルネットワーク120に入力される。一方、内部時計107で計時された現在時刻が第2のニューラルネットワーク121に入力される。第1のニューラルネットワーク120では、緯度と経度とが入力されると、重み係数記憶部103に記憶されている位置との相関を表わす位置係数を用いて演算を行ない、出力値を加算器122へ出力する。一方、第2のニューラルネットワーク121は、時刻が入力されると重み係数記憶部103に記憶されている時との相関を表わす時係数を用いて演算を行ない、出力値を加算器122へ出力する。加算器122では、第1のニューラルネットワーク120の出力値と第2のニューラルネットワーク121の出力値を加算し、優先度として出力する。この優先度が、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号のすべてについて算出される。したがって、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号すべてについて優先度が算出されることになる。しかもこの優先度は、ユーザが操作キー104を操作して電話番号の表示を指示した時点における、位置と時刻とに基き求められる値である。
【0033】
次に学習処理について説明する。学習処理は、携帯通信端末のユーザが、操作キー104を操作して、発呼指示を行なった場合に、発呼された電話番号の重み係数を更新する処理である。ユーザが操作キー104を操作して発呼した時点における緯度と経度がGPS106から取得され、第1のニューラルネットワーク120へ入力される。また、その時点における時刻が内部時計107から取得され第2のニューラルネットワーク121へ入力される。
【0034】
第1のニューラルネットワークおよび第2のニューラルネットワークでは、加算器122にそれぞれの出力値を出力すると、加算器122で加算されて出力される優先度が「1」となるように、それぞれのニューラルネットワーク120,121において重み係数が変更される。そして、変更された重み係数は重み係数記憶部103に上書きされる。
【0035】
これにより、第1のニューラルネットワーク120および第2のニューラルネットワーク121とは、発呼が行なわれるたびに、その発呼が行なわれた電話番号の重み係数を更新するので、使用者の発呼実績に基いて発呼した位置と時刻と電話番号との相関関係が高くなるように重み係数を更新することになる。その結果、ユーザが発呼した実績を考慮して、優先度を定めることができるようになる。
【0036】
図3は、第1の実施の形態における電話番号検索装置100で実行される処理の流れを示すフローチャートである。図3を参照して、電話番号検索装置100では、まず、電話帳検索処理が実行される(ステップS01)。電話帳検索の処理により、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号が優先度の高い順に表示部105に表示される。そして、表示された電話番号のうちからいずれかを、ユーザが操作キー104を操作して指定することにより発信が行なわれる(ステップS02)。この発信処理は、通信部108で行なわれるが、この処理は従来周知の携帯通信端末における発信処理として知られているのでここでは説明は繰返さない。
【0037】
一方、電話番号検索装置100は、GPS106よりその時点の緯度と経度を位置情報として取得するとともに、内部時計107よりその時点の時刻を取得する(ステップS03)。
【0038】
そして、優先度の目標値を「1」に設定して、重み係数記憶部103に記憶されている重み係数のうち、ステップS02で発信指示がされた電話番号に対応する重み係数を用いて学習処理を行ない、その重み係数を更新する。
【0039】
そして、この学習処理がn回実行されたか否かが判断される(ステップS05)。n回実行された場合にはステップS06へ進み、そうでない場合はステップS04の学習処理が繰返し行なわれる。この学習処理は、誤差を少なくするために行なわれるもので、その回数は適宜定めるようにすればよい。
【0040】
次にステップS06では、ステップS02において行なわれる学習処理の結果、第1のニューラルネットワークで求められた重み係数(位置係数)を重み係数記憶部103に上書きすることにより更新し、第2のニューラルネットワーク121で求められた重み係数(時係数)を重み係数記憶部103に上書きすることにより更新する。
【0041】
このように、本実施の形態における電話番号検索装置100では、ユーザが発呼するごとにその発呼の対象となった電話番号に対応する重み係数が更新される。その更新は、第1のニューラルネットワーク120においては発呼があった時点の緯度と経度とに基き算出される値であり、第2のニューラルネットワーク121においては発呼があった時点の時刻に基き求められる値である。したがって、位置係数および時係数と、発呼が指示された電話番号との関係は、発呼があった時点における位置と時刻との相関を表わす値と言える。より具体的には、重み係数記憶部103に記憶される第1のニューラルネットワーク120で用いられる重み係数(位置係数)は、位置との相関を表わす重み係数であり、第2のニューラルネットワーク121で用いられる重み係数(時係数)は、時との相関を表わす係数と言える。
【0042】
このように、発呼があるごとにその発呼のあった電話番号に対応する位置係数と時係数とが更新されるので、ユーザの使用履歴に基いて位置係数と時係数とからなる重み係数を決定することができる。
【0043】
図4は、図3のステップS01で実行される電話帳検索処理の流れを示すフローチャートである。図4を参照して、まず、電話帳呼出の指示があったか否かが判断される(ステップS11)。この電話帳呼出指示の有無は、ユーザが操作キー104を操作して電話帳呼出の操作ボタンが押下されたか否かにより判断される。電話帳呼出指示があった場合にはステップS12へ進み、ない場合には待機状態となる。
【0044】
ステップS12では、GPS106よりその時点における緯度と経度とからなる現在位置が取得されるとともに、内部時計107よりその時点における時刻が取得される。
【0045】
そして、他の検索が併用されたか否かが判断される(ステップS13)。他の検索が併用されたと判断された場合にはステップS15へ進み、そうでない場合にはステップS14へ進む。
【0046】
ステップS15では、他の検索により検索処理が実行される。ここで他の検索とは、たとえば、電話帳記憶部102に電話番号に対応して予め記憶されている氏名に基いて、その氏名により検索する検索方法である。より具体的には、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号に対応して記憶されている名前の頭文字を入力し、電話帳記憶部102の中から頭文字が一致する電話番号のみを抽出する処理である。これは、ユーザが操作キー104を操作して、頭文字が入力される。さらに、他の検索方法として、電話番号が所定のグループに予め分類されており、その中からいずれかのグループを選択して電話番号を抽出する検索方法等を用いてもよい。他の検索方法は、これらに限られるわけではなく、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号すべての集合の中から2つ以上の電話番号からなる集合を抽出する方法であればいかなる検索方法を用いることができ、ここでは特定されない。いずれにせよ、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号のうちから、より少ない電話番号に絞り込む検索方法であればよい。これにより、次の検索の対象となる電話番号を、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号から絞り込まれたより少ない数とすることができる。
【0047】
そして次のステップS16では、絞り込まれた電話番号それぞれに対して、ステップS12で取得された現在の位置情報と時刻情報とを演算処理部109に入力し、演算処理部109において重み係数記憶部103に記憶されている重み係数を用いて優先度が算出される。ここでは、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号のうち、ステップS15で絞り込まれた電話番号について優先度が算出されることになる。その後、ステップS17へ進む。
【0048】
一方、ステップS14では、電話帳記憶部102に記憶されているすべての電話番号に対して、ステップS12で取得された現在の位置情報と時刻情報とを演算処理部109に入力し、演算処理部109において重み係数記憶部103に記憶されている重み係数を用いて優先度が算出される。ここでは、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号のすべてについて優先度が算出されることになる。その後ステップS17へ進む。
【0049】
ステップS17では、ステップS14またはステップS16で算出された優先度に従って並び替えを行なうソート処理を行なう。そして、次のステップS18では、ステップS17で並び替えられた順番に、電話番号を表示部105に出力する(ステップS18)。
【0050】
そして、ユーザが操作キー104を操作して、表示された電話番号から所望の電話番号を指定する指示が入力されたか否かが判断される(ステップS19)。電話番号の指定があった場合には処理を終了して図3のステップS02へ進み、そうでない場合にはステップS18を繰返す。
【0051】
このように、本実施の形態における電話番号検索装置100においては、ユーザが操作キー104を用いて電話帳呼出指示するだけで、その指示を行なった時点の位置と時刻との相関が高い順に電話番号が表示部105に出力されることになる。上述したように、電話番号と位置および時刻との相関の高い順は、第1のニューラルネットワーク120と第2のニューラルネットワーク121とにより求められる優先度で決定される。第1のニューラルネットワーク120と第2のニューラルネットワーク121とは、重み係数記憶部103に記憶された重み係数(時係数および位置係数)とを用いて優先度を算出するものであった。この時係数および位置係数は、第1のニューラルネットワーク120と第2のニューラルネットワーク121とを学習させることにより定められる値であるため、演算処理部109で算出される優先度は、電話番号と位置および時刻との相関の高い順を示す値となる。
【0052】
このため、ユーザがいる現在位置と発信しようとする時刻と相関の高い電話番号が順に表示部105に出力されるので、迅速に電話番号を検索することができる。
【0053】
なお、本実施の形態における電話番号検索装置100においては、位置情報を取得するためにGPS106を用いたが、これに限られることはなく、たとえば、通信部108が通信する電話網の基地局から得られる位置情報を用いるようにしてもよい。
【0054】
さらに、時情報を取得するために内部時計107を用いたが、これに限られることはなく、たとえば通信部108が通信する通信網の基地局から得られる時刻情報を得るようにしてもよい。
【0055】
なお、本実施の形態においては、第1のニューラルネットワーク120と第2のニューラルネットワーク121とを用いてそれぞれで算出された値を加算器122で加算して優先度を算出するようにしたが、1つのニューラルネットワークを用いて優先度を算出すようにしてもよい。さらに、第1のニューラルネットワーク120および第2のニューラルネットワーク121における、階層のユニット数、学習率、学習回数(n回)などのパラメータについては適宜定めることができる。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態における電話番号検索装置100によれば、重み係数記憶部103に記憶されている位置係数および時係数は、電話帳記憶部102に記憶されている電話番号それぞれに対応し、それらの電話番号が過去に発呼された時点の位置情報と時情報との相関を示す係数としている。したがって、演算処理部109において算出される優先度は、各電話番号の使用実績を考慮してユーザがいる現在の位置と時とに基き定まる値である。したがって、ユーザが現在いる場所とその時点の時刻との相関の高い電話番号が相関の高い順に表示されるので、ユーザの生活に深く関連する要因を考慮して電話番号を表示することができる。また、そのようにユーザの生活に深く関連する電話番号を表示するようにしたので、所望の電話番号を迅速に検索することができる。
【0057】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態における電話番号検索装置100においては、ニューラルネットワークを用いて優先度を算出するようにした。これに対して第2の実施の形態における電話番号検索装置100では、演算処理部109においてニューラルネットワークを用いることなく、時間帯別の発呼回数と地域別の発呼回数とをカウントすることにより、カウントされた時間帯別のカウント値と地域別のカウント値とを重み係数としたものである。その他の点については第1の実施の形態における電話番号検索装置100と同様である。したがって以下では、第1の実施の形態における電話番号検索装置100と異なる点について主に説明する。
【0058】
図5は、第2の実施の形態における電話番号検索装置100の重み係数記憶部103に記憶される重み係数の一例を示す図である。図5を参照して、重み係数は、電話番号ごとに時間帯別および地域別の発呼回数を記憶する。たとえば、電話番号が「111−1111」に対しては、時間帯Aの発呼回数が12回、時間帯Bの発呼回数が3回、地域Aの発呼回数が10回、地域Cの発呼回数が5回のデータを記憶する。他の時間帯C〜Eと地域B,D〜Fについては発呼回数は0回である。
【0059】
演算処理部109では、発呼があるごとに、GPS106により位置を取得し、その位置からいずれの地域に該当するかを判定し、該当する地域の回数を「1」だけカウントアップする。同様に、発呼があった時点の現在時刻を内部時計107より取得し、取得した現在時刻が属する時間帯の発呼回数を「1」だけカウントアップする。このようにして、重み係数記憶部103に記憶されている時間帯別の発呼回数と地域別の発呼回数とがカウントアップされる。
【0060】
図6は、第2の実施の形態における電話番号検索装置100で実行される処理の流れを示すフローチャートである。図6を参照して、第2の実施の形態における電話番号検索装置では、電話帳検索処理が実行される(ステップS21)。これにより、表示部105に検索された電話番号が表示される。ユーザが操作キー104を操作して、いずれかの電話番号を選択する指示を入力すると、発信が行われる(ステップS22)。
【0061】
そして、発信があった時点の位置情報が、GPS106より取得され、その時点の現在時刻が内部時計107より取得される(ステップS23)。そして、ステップS23で取得された位置情報から、その位置が属する地域の発呼回数が「1」だけカウントアップされ、内部時計107より取得された現在時刻が属する時間帯の発呼回数が「1」だけカウントアップされる。これにより、重み係数記憶部103に記憶されている電話番号別の発呼回数が更新される(ステップS24)。
【0062】
図7は、図6のステップS21で実行される電話帳検索処理の流れを示すフローチャートである。図7を参照して、電話帳の呼出があったか否かが判断される(ステップS31)。電話帳の呼出があった場合にはステップS32へ進み、そうでない場合には待機状態となる。
【0063】
ステップS32では、GPS106より現在の位置が取得され、内部時計107より現在の時刻が取得される。そしてステップS23では、他の検索が併用されたか否かが判断され、併用されるとされた場合にはステップS35へ進み、そうでない場合にはステップS34へ進む。
【0064】
ステップS34では、重み係数記憶部103に記憶されている発呼回数が、ステップS32で取得された現在位置が属する地域と時刻の属する時間帯において発呼回数の大きい順に優先度を決定する。この際、地域別の発呼回数の順位と時間帯別の発呼回数の順位とがそれぞれ定まるが、地域別の発呼回数と時間帯別の発呼回数の和を優先度とすればよい。また、地域別の発呼回数に係数Aを乗じた値と、時間帯別の発呼回数に係数Bを乗じた値との和を優先度としてもよい。さらに、まず、時間帯別の発呼回数により順位を定め、同じ発呼回数の電話番号の順位を地域別の発呼回数の多い順に定まる順位で優先度を決定してもよい。逆に、まず、地域別の発呼回数により順位を定め、同じ発呼回数の電話番号の順位を時間帯別の発呼回数の多い順に定まる順位で優先度を決定してもよい。
【0065】
一方、ステップS35では、他の検索条件で電話番号を抽出する。そして、ステップS35で抽出された電話番号の中から、発呼回数の大きい順に優先度を決定する(ステップS36)。この優先度の決定は、ステップS34における優先度の決定と同様である。
【0066】
ステップS37では、優先度が大きい順に電話番号を並び替え、並び替えた優先度の大きい順に電話番号を表示部105に表示する(ステップS38)。そして、表示された電話番号のうちからいずれかが指定されたか否かが判断され(ステップS39)、指定があった場合には処理が終了し図6のステップS22へ進む。指定のない場合にはステップS38に進む。
【0067】
以上説明したように、第2の実施の形態における電話番号検索装置においては、重み係数記憶部103に記憶される重み係数として、時間帯別の発呼回数および地域別の発呼回数を用いるようにしたので、簡単な構成で優先度を決定することができる。また、発呼回数の多い時間帯ほど優先度が高く、発呼回数の多い地域ほど優先度が高くなる。このため、ユーザが現在位置する地域と相関の高い電話番号を優先して表示することができるとともに、ユーザが発呼する時間帯と相関の高い電話番号を優先して表示することができる。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電話番号検索装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図2】電話番号検索装置の演算処理部の詳細な機能を説明するための図である。
【図3】第1の実施の形態における電話番号検索装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】図3のステップS01で実行される電話帳検索処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態における電話番号検索装置の重み係数記憶部に記憶される重み係数の一例を示す図である。
【図6】第2の実施の形態における電話番号検索装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS21で実行される電話帳検索処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 電話番号検索装置、101 制御部、102 電話帳記憶部、103係数記憶部、104 操作キー、105 表示部、107 内部時計、108通信部、109 演算処理部、120,121 ニューラルネットワーク、122 加算器。
Claims (9)
- 複数の電話番号と、前記複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数を記憶する記憶手段と、
現在位置を取得する位置取得手段と、
取得された位置情報と時情報とに基き、前記記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて前記複数の電話番号ごとに優先度を算出する優先度算出手段と、
前記優先度算出手段により算出された優先度に従った順序で電話番号を表示する表示手段とを備えた、電話番号検索装置。 - 前記複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示を受付ける選択指示受付手段と、
前記選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の時情報に基づき、選択された電話番号に対応する時係数を更新する時係数更新手段と、
前記選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の位置情報に基づき、選択された電話番号に対応する位置係数を更新する位置係数更新手段とをさらに備えた、請求項1に記載の電話番号検索装置。 - 前記選択指示受付手段による選択指示の受付に応じて、選択された電話番号へ発信する発信手段をさらに備えた、請求項2に記載の電話番号検索装置。
- 前記優先度算出手段は、第1のニューラルネットワークと第2のニューラルネットワークとを含み、
前記時係数は、前記第1のニューラルネットワークに学習させることにより定まる結合荷重であり、
前記位置係数は、前記第2のニューラルネットワークに学習させることにより定まる結合荷重である、請求項1に記載の電話番号検索装置。 - 前記複数の電話番号のうちから1つを選択するための指示を受付ける選択指示受付手段と、
前記選択指示の受付に応じて、選択指示が受付けられた時点の時情報に基づき、選択された電話番号に対応する回数を時系列で所定単位に区切られた時間帯別にカウントする時間帯別カウント手段と、
前記選択指示の受付に応じて、選択指示が受付られた時点の位置情報に基づき、選択された電話番号に対応する回数を地域別にカウントする地域別カウント手段とをさらに備え、
前記優先度算出手段は、前記カウントされた時間帯別のカウント値と地域別のカウント値とに基いて優先度を算出する、請求項1に記載の電話番号検索装置。 - 前記所定単位は、時刻、日または月単位の中から選択されたいずれかである、請求項5に記載の電話番号検索装置。
- 前記複数の電話番号の中から所定の条件に合致する電話番号を抽出する抽出手段をさらに備え、
前記優先度算出手段は、前記抽出手段により抽出された電話番号の優先度を算出する、請求項1に記載の電話番号検索装置。 - 複数の電話番号と、前記複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数とを記憶する記憶手段を有するコンピュータにより実行される電話番号検索方法であって、
現在位置を取得するステップと、
取得された位置情報と時情報とに基き、前記記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて前記複数の電話番号ごとに優先度を算出するステップと、
前記優先度算出ステップにより算出された優先度に従った順序で電話番号を表にするステップとを含む、電話番号検索方法。 - 複数の電話番号と、前記複数の電話番号それぞれに対応して時との相関を表わす時係数および位置との相関を表わす位置係数とを記憶する記憶手段を有するコンピュータに実行される電話番号検索プログラムであって、
現在位置を取得するステップと、
取得された位置情報と時情報とに基き、前記記憶手段に記憶された時係数と位置係数とを用いて前記複数の電話番号ごとに優先度を算出するステップと、
前記優先度算出ステップにより算出された優先度に従った順序で電話番号を表示するステップとをコンピュータに実行させる、電話番号検索プログラム。
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-
2002
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