JP2004147090A - 画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワーク環境の画像形成システムにおいて、画像形成装置のユーザに有料で情報処理装置による処理を提供する際の課金が、画像形成装置のユーザに受け入れられやすい画像形成システムを提供することである。
【解決手段】原稿から画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と画像データに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置と、画像データに対して画像処理を施す画像処理手段を有する情報処理装置とをネットワークで接続して成る画像形成システムにおいて、前記画像形成装置が、前記情報処理装置に該画像形成装置自身を認証させるための認証データを送信する認証データ送信手段をさらに有し、前記情報処理装置が、前記認証データ送信手段からの認証データに基づいて該画像形成装置を認証する装置認証手段をさらに有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】原稿から画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と画像データに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置と、画像データに対して画像処理を施す画像処理手段を有する情報処理装置とをネットワークで接続して成る画像形成システムにおいて、前記画像形成装置が、前記情報処理装置に該画像形成装置自身を認証させるための認証データを送信する認証データ送信手段をさらに有し、前記情報処理装置が、前記認証データ送信手段からの認証データに基づいて該画像形成装置を認証する装置認証手段をさらに有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成システムに関し、詳しくは、複写機等の画像形成装置と、この画像形成装置からの画像データに対して画像処理を施す情報処理装置とをネットワークで接続して成る画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、画像が記録された原稿から画像を読み取り画像データとして出力する画像読取手段や、画像データに基づいて用紙等に画像を形成する画像形成手段を有するディジタル複写機等の画像形成装置がよく知られている。
【0003】
また、従来からネットワーク環境で用いられる画像形成システムが提供されている。
【0004】
この画像形成システムとしては、たとえば、上述の画像形成装置のほかに、この画像形成装置に対して画像のスキャン(読み取り)やプリント(印刷)を指示したり、サーバの役割を果たしたり、画像データに対して画像処理を施したりするパソコンやワークステーション等の情報処理装置がネットワークで相互に接続されて構成される。また、この情報処理装置は1台で様々な機能を提供するものであってもよいし、機能ごとに別々の装置をネットワーク上に設けるものであってもよい。
【0005】
特許文献1には、このようなネットワーク構成の画像形成システムにおいて、画像データに対して様々な画像処理を施す際に、その画像処理を画像形成装置において施すことや、ネットワークを介して情報処理装置に画像データを転送しこの情報処理装置において画像処理を施すことが可能な画像形成システムが開示されている。
【0006】
この特許文献1に開示されているような、情報処理装置と画像形成装置とがネットワークで接続されて構成される画像形成システムにおいては、上述のように情報処理装置が画像形成装置に対して画像処理機能を提供することによって、画像形成装置としては、自分では処理できない処理をこなすことができたり、処理の分散によって負荷が軽減されるなど、様々な利益を享受することになる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−333237号公報(第4−5頁、図1)
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにネットワーク構成の画像形成システムにおいて、画像形成装置は、ネットワークに接続された情報処理装置によって様々な利益を享受することになるため、たとえば画像形成装置の所有者と情報処理装置の所有者とが異なる場合、情報処理装置の所有者としては、画像形成装置に対して情報処理装置の各種機能を提供する際に有料化し、所定の課金を行うことが考えられる。
【0008】
ところが、上述の特許文献1に開示されるような従来の画像形成システムでは、このような課金についてはまったく考慮されていなかった。
【0009】
そこで、画像形成システムにおいて情報処理装置による画像処理の有料化に際しては、たとえばTSS(Time Sharing System)等の、ユーザに対して有料でセンタマシン等のCPUを利用させる従来のシステムと同様の課金を行うことが考えられるが、このようなシステムではCPU利用時間に応じて課金額を決定するようにしており、これでは複写機等の画像形成装置の従来からのユーザには馴染みがなく、ユーザに受け入れられづらいという問題があった。
【0010】
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、ネットワーク環境の画像形成システムにおいて、画像形成装置のユーザに有料で情報処理装置による処理を提供する際の課金が、画像形成装置のユーザに受け入れられやすい画像形成システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、原稿から画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と、所望の画像処理機能を選択する機能選択手段と、前記機能選択手段によって選択された画像処理機能にしたがって、画像データをネットワークに送出し、所望の画像処理を依頼する画像処理依頼手段と、前記ネットワークから画像データを受け取って用紙に画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置と、画像データに対して画像処理を施す画像処理手段を有する情報処理装置とを前記ネットワークで接続して成る画像形成システムにおいて、前記画像形成装置が、前記情報処理装置に該画像形成装置自身を認証させるための認証データを送信する認証データ送信手段をさらに有し、前記情報処理装置が、前記認証データ送信手段からの認証データに基づいて該画像形成装置を認証する装置認証手段をさらに有することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、請求項1に記載の発明において、前記認証データが、前記画像形成装置に対して該画像形成装置の製造時に付与された製造番号であることを特徴とする。
【0013】
また本発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記情報処理装置が、前記画像処理依頼手段から依頼された画像処理を前記画像処理手段によって処理した際に、該処理した画像の面数と、前記装置認証手段によって認証した該画像処理の依頼元の画像形成装置とを対応付けて記憶する実績記憶手段をさらに有することを特徴とする。
【0014】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに処理機能情報を送信することを特徴とする。
【0015】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに画像サイズ情報を送信することを特徴とする。
【0016】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに現在時刻情報を送信することを特徴とする。
【0017】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに操作者情報を送信することを特徴とする。
【0018】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記機能選択手段が、課金を伴う機能について、課金を伴わない機能とは異なる表示を行うことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0020】
本発明による画像形成システムでは、画像形成装置と情報処理装置とがネットワークによって接続されている。この情報処理装置は画像形成装置に対してサーバの役割を果たしたり、画像データに対する画像処理を施したりすることができ、この情報処理装置は1台で様々な機能を提供するものであってもよいし、機能ごとに別々の装置をネットワーク上に設けるものであってもよい。
【0021】
図1は、本発明による画像形成システムの一実施の形態のシステム構成を示すブロック図である。
【0022】
本実施の形態では、画像形成装置の例として電子写真方式のディジタル複写機を挙げ、情報処理装置の例としてPC(パソコン)を挙げて説明する。
【0023】
図1に示すように、本実施の形態の画像形成システムは、ディジタル複写機1とディジタル複写機2とディジタル複写機3とディジタル複写機4とPC5とをネットワーク6で接続して構成される。
【0024】
ディジタル複写機1、ディジタル複写機2、ディジタル複写機3、ディジタル複写機4およびディジタル複写機5は、原稿の読み取り(スキャン)および画像形成(プリント)が可能なものであり、また、ネットワーク6に接続された情報処理装置であるPC5に対して画像データを送信し、その画像データに対する画像処理の依頼を行うことができる。
【0025】
ディジタル複写機1〜5のそれぞれには、装置ごとにユニークに定められた固有の製造番号等のシリアル番号が付与されており、このシリアル番号でそれぞれが識別される。
【0026】
PC5は、本実施の形態ではPCサーバとして用いられ、ネットワーク6に接続された各ディジタル複写機から画像データとともにその画像データに対する画像処理の依頼を受ける。PC5が提供可能な画像処理機能としては、たとえば、清書機能、傾き補正機能、汚れ除去機能、フォント変換機能が挙げられるが、このほかあらゆる画像処理機能を含むことは言うまでもない。
【0027】
図1において、ネットワーク6は、イーサネット(登録商標)やトークンリング等のLANやそのほかインターネットなど、どのようなネットワークでもよい。ネットワークに接続された各装置のそれぞれには、予めネットワーク上のアドレス(たとえばIPアドレス)が設定されており、各装置はこのアドレスによって識別され、ネットワークに接続された他の装置との通信を行う。通信方法は、いわゆる電子メール、ftpプロトコル、HTTPプロトコル等を用いることができる。
【0028】
本実施の形態では、ディジタル複写機1〜4のそれぞれには、PC5のアドレスが予め登録されている。
【0029】
なお、図1では、PCすなわち情報処理装置とディジタル複写機すなわち画像読取装置との数的関係が、ネットワーク6において1対多となっているが、これが1対1、多対1、多対多となってもかまわないことはいうまでもない。
【0030】
図2は、図1に示したディジタル複写機1の構成を示すブロック図である。
【0031】
図1に示したディジタル複写機1〜4は、本実施の形態に関わる基本構成は同様であるので、ここでは代表してディジタル複写機1について説明する。
【0032】
ディジタル複写機1は、図1に示したネットワーク6とのインタフェースであるネットワーク接続手段11と、ディジタル複写機1全体の動作を制御する制御手段12と、原稿から画像を読み取る画像読取手段13と、たとえば紙などの画像形成用紙に画像を形成する画像形成手段14と、画像読取手段13によって読み取った画像データやそのほか、制御手段12で実行するプログラム、ディジタル複写機1の動作に必要なパラメータ等を記憶する記憶手段15と、ユーザがディジタル複写機1に対する操作、指示等を入力する入力手段16と、ユーザに対して様々な情報を表示する表示手段17とを有して構成される。なお、入力手段16と表示手段17とは、タッチパネルのように一体化した操作画面で構成されることもあり得る。
【0033】
また、上述のようにディジタル複写機1には装置ごとにユニークな固有の製造番号等のシリアル番号が付与されており、この自身のシリアル番号はたとえば記憶手段15に記憶してある。
【0034】
図3は、図1に示したPC5の構成を示すブロック図である。
【0035】
PC5は、図1に示したネットワーク6とのインタフェースであるネットワーク接続手段51と、PC5全体の動作を制御する制御手段52と、制御手段52で実行するプログラムや、画像データ等を記憶する記憶手段53と、ユーザがPC5に対する操作、指示等を入力する入力手段54と、ユーザに対して様々な情報を表示する表示手段55とを有して構成される。
【0036】
このPC5では、制御手段52で動作するソフトウェアによって、画像データに画像処理を施す画像処理手段が実現される。
【0037】
なお、本実施の形態では、PC5が入力手段54および表示手段55のユーザインタフェースを有しているが、本発明においてはこれらは必ずしも必要なものではない。
【0038】
また、このPC5は、DNS(Domain Name System)サーバとしての機能を有するものであってもよい。
【0039】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
【0040】
ここでは、ユーザがディジタル複写機1を用いて原稿のコピーを行う際に、PC5によって提供される画像処理を利用する場合について説明する。
【0041】
図4は、図1に示した画像形成システムの動作のフローチャートを示す図である。
【0042】
ユーザはディジタル複写機1の操作を開始するにあたり、たとえば入力手段16からユーザIDおよびパスワードを入力し、ディジタル複写機1に個人認証を行わせる(A−1)。この認証は入力された情報が予め登録された情報と一致するか否かで行われる。
【0043】
この個人認証を行う手段は、ユーザIDおよびパスワードを直接入力するものに限られず、たとえばユーザIDやパスワード等を発信する無線端末装置等を用意し、この無線端末装置等を携帯したユーザがディジタル複写機1に近づくとユーザIDやパスワード等の発信が行われて個人認証が行われるようにしてもよい。この無線通信は、赤外線通信やブルートゥース規格等によるものであってもよい。
【0044】
ディジタル複写機1の入力手段16には応用機能ボタンが設けられており、ユーザがこの応用機能ボタンを押すと、ディジタル複写機1はネットワーク6を介して予め設定されたアドレスのPC5と通信を行う。
【0045】
ディジタル複写機1は、たとえば自分自身のシリアル番号を自分の秘密鍵で暗号化し、これをPC5に送信する。これが、制御手段12およびネットワーク接続手段11で実行される、認証データ送信手段である。ただし、このシリアル番号の暗号化は必須のものではない。
【0046】
PC5は、受信したデータをディジタル複写機1の公開鍵で復号化することによってディジタル複写機1のシリアル番号を得て、これによってディジタル複写機1の認証を行う(A−2)。これが、制御手段52で実行される、装置認証手段である。この認証は受信した情報が予め登録された情報と一致するか否かで行われる。
【0047】
この認証が成功した場合、PC5は、認証したディジタル複写機1に対して、PC5が提供可能な画像処理機能のリスト(清書機能、傾き補正機能、汚れ除去機能、フォント変換機能等のリスト)を送信する(A−3)。
【0048】
ディジタル複写機1ではこの画像処理機能リストを受信し、それを表示手段17に表示し、ユーザは、その中から所望の画像処理機能を、入力手段16を用いて選択する(A−4)。
【0049】
リストの各機能には課金情報が含まれている。この課金情報を使って、ディジタル複写機1は、画像処理機能リストを表示する際、各機能選択ボタンにA4サイズ1面当たりの単価を表示する。
【0050】
このことにより、その機能を選択することによって課金が生じることをユーザに告知することができる。ユーザへの告知の仕方は様々であり、たとえば、機能選択ボタンの色や形を変えたり、ポップアップ画面で確認を取ったりするすることもできるわけであり、ここに述べた方法に限られないことは言うまでもないし、ユーザの好みにより、課金告知を行わない設定もまた可能である。また、課金を行わない機能を設け、その機能の選択時には課金告知を行わないようにすることも容易である。
【0051】
このように、ユーザによる画像処理機能の選択を提供するのが機能選択手段であり、入力手段16、表示手段17および制御手段12で実現される。
【0052】
なお、このステップ(A−2)の認証は省略可能である。
【0053】
また、この実施の形態では、ユーザがディジタル複写機1の応用機能ボタンを押下することによってディジタル複写機1とPC5との間でネゴシエーションを行い、利用可能な画像処理機能の一覧をその都度取得しているが、本発明はこれに限られず、応用機能ボタンが押下された際にはディジタル複写機1とPC5との間でネゴシエーションを行わず、ディジタル複写機1では予め定めた画像処理機能の一覧を表示するようにしてもよい。
【0054】
また、ネットワーク6上に、画像処理機能を有する情報処理装置たとえばPCを複数備え、ディジタル複写機1では画像処理を依頼するPCをこの複数の中から選択して予め決めておいてもよいし、その都度指定するようにしてもよい。
【0055】
ディジタル複写機1は通常であれば、画像読取手段13で原稿の画像を読み取って得た輝度データを輝度−濃度変換し、これで得た濃度データに対して種々の画像処理を行った後にその画像データを圧縮処理して記憶手段15に記憶し、これを記憶手段15から読み出して伸長し、さらに種々の画像処理を行ってプリントデータを作成し、このプリントデータに基づいて画像形成手段14によって画像形成を行う。ここで、輝度データは画像を輝度であらわした画像データであり、濃度データは画像を濃度であらわした画像データであり、両者とも画像データである。
【0056】
しかしながら、上記の応用機能が選択された、すなわち応用機能ボタンが押下された場合には、上記輝度データをそのまま圧縮処理して記憶手段15に記憶し、これを記憶手段15から読み出して伸長し、その画像データをネットワーク6を介してPC5に送信する(A−5)。
【0057】
その際、ディジタル複写機1は、図4のステップ(A−2)と同様の手順で暗号化したシリアル番号を作成するとともに、ユーザに選択された画像処理機能の情報(PC5に依頼する画像処理の種類、その画像処理を実行する際のパラメータ等、以下「処理機能情報」という)、画像データの画像サイズ情報(たとえばA4サイズ、B5サイズ等、および画像の枚数(面数)、以下「画像サイズ情報」という)、現在時刻情報(現在の年月日および時刻等)、および操作者情報(たとえばユーザID、ユーザ名称等)を作成し、これらをステップ(A−5)の画像データの送信に付随してPC5に対して送信する(A−6)。この送信にてディジタル複写機1がPC5に画像処理の依頼をしたことになり、これが画像処理依頼手段である。また、この送信にて認証データ等を送信するものであり、これが認証データ送信手段となる。
【0058】
PC5では、ステップ(A−6)において送信されたシリアル番号でディジタル複写機1の認証を行う(A−7)。この認証は受信した情報が予め登録された情報と一致するか否かで行われる。
【0059】
なお、ステップ(A−7)の認証ではシリアル番号以外によって認証を行うこともできる。たとえば、ステップ(A−2)で一度認証が済んでいるならばそのときにPC5からディジタル複写機1に対してワンタイムパスワードを発行しておき、ステップ(A−7)では、ディジタル複写機1からPC5に対して、このワンタイムパスワードを送信することによってディジタル複写機の認証を行うようにしてもよい。
【0060】
ステップ(A−7)の認証が成功した場合には、PC5は、ステップ(A−6)で送信された処理機能情報等に基づいて、ステップ(A−5)で送信された画像データに画像処理を施し、画像処理後の画像データをディジタル複写機1に送信する(A−8)。この画像データを受信したディジタル複写機1では、これを圧縮して記憶手段15に記憶し、後は、通常のプリント動作と同様に記憶手段15から読み出した画像データを伸長し、さらに所望の種々の画像処理を行ってプリントデータを作成し、このプリントデータに基づいて画像形成手段14によって画像形成を行う。
【0061】
このとき、PC5では、シリアル番号で区別される個々のディジタル複写機ごとに、処理された画像の面数をカウントアップして記録してある、ディジタル複写機ごとの利用実績を更新する(A−9)。この処理を行う制御手段52が、「前記画像処理依頼手段から依頼された画像処理を前記画像処理手段によって処理した際に、該処理した画像の面数と、前記装置認証手段によって認証した該画像処理の依頼元の画像形成装置とを対応付けて記憶する実績記憶手段」である。個々で、利用実績の記録方法の一例を図5に示す。
【0062】
図5は、図1に示したPC5に記録される、PC5による画像処理の利用実績の記録の一例を示す図である。
【0063】
図5に示すように、PC5の記憶手段53には各種データベースが設けられ、その中の1つの利用実績データベース531では、各ディジタル複写機のシリアル番号と、そのディジタル複写機から依頼されて画像処理した画像の面数とを対応付けて記録してある。
【0064】
PC5を用いて有料で画像処理サービスを提供する事業者は、この利用実績データベース531に記録された情報に基づいて、画像処理サービスの利用者にスムーズに適切な課金を行うことができる。たとえば予めA4サイズの画像1面に所定の画像処理を施す際の料金を2円とするなどと定めておけば、この単価に利用面数を掛けることで明快な料金が算出される。
【0065】
従来からの複写機のユーザは、画像形成の利用枚数(面数)に基づいた料金で複写機の保守等の契約をしていたため、本実施の形態のように、画像処理を行った面数に基づいた料金設定とすることで、ユーザに馴染みが深く、受け入れられやすいものとすることができる。
【0066】
また、本発明によれば、課金をさらに柔軟に設定することもできる。たとえば、PC5で実行する画像処理の種類ごとに単価を異ならせたり、また、画像がA4であるかB5であるかといったサイズごとに単価を異ならせることもできる。
【0067】
また、上述の実施の形態によれば、ディジタル複写機1からPC5に対して画像処理を依頼する際に、図4のステップ(A−6)において、処理機能情報、画像サイズ情報、現在時刻情報および操作者情報を、ディジタル複写機1からPC5に対して送信するようにした。これらの情報は、ユーザに利用実績を示す上で用いることができる。たとえば、画像処理サービスを提供する事業者が、利用者に対して発行する利用明細にこれらの情報を記載することによって、利用者側も納得できる料金請求を行うことができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ネットワーク環境の画像形成システムにおいて、画像形成装置のユーザに有料で情報処理装置による処理を提供する際の課金が、画像形成装置のユーザに受け入れられやすい画像形成システムを提供することができる。
【0069】
また本発明によれば、装置のシリアル番号を用いることによって、簡単に認証可能な認証情報を作成することができる。
【0070】
また本発明によれば、操作者認証を行うことによって、より確実に認証することができる。
【0071】
また本発明によれば、処理機能情報を送信することによって、ユーザが利用実績をより納得できる課金を行うことができ、さらに、処理内容に応じたより柔軟な課金を行うことができる。
【0072】
また本発明によれば、画像サイズ情報を送信することによって、ユーザが利用実績をより納得できる課金を行うことができ、さらに、処理内容に応じたより柔軟な課金を行うことができる。
【0073】
また本発明によれば、現在時刻情報を送信することによって、ユーザが利用実績をより納得できる課金を行うことができる。
【0074】
また本発明によれば、操作者情報を送信することによって、ユーザが利用実績をより納得できる課金を行うことができる。
【0075】
また本発明によれば、装置のシリアル番号等の認証データを暗号化することによって、課金に対して確実性、安全性を高めることができる。
【0076】
また本発明によれば、選択する画像処理機能について課金が行われることが予め表示されているので、納得性のある課金を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成システムの一実施の形態のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したディジタル複写機の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したPCの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示した画像形成システムの動作のフローチャートを示す図である。
【図5】図1に示したPCに記録される、PCによる画像処理の利用実績の記録の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 ディジタル複写機
5 PC
6 ネットワーク
11 ネットワーク接続手段
12 制御手段
13 画像読取手段
14 画像形成手段
15 記憶手段
16 入力手段
17 表示手段
51 ネットワーク接続手段
52 制御手段
53 記憶手段
531 利用実績データベース
54 入力手段
55 表示手段
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成システムに関し、詳しくは、複写機等の画像形成装置と、この画像形成装置からの画像データに対して画像処理を施す情報処理装置とをネットワークで接続して成る画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、画像が記録された原稿から画像を読み取り画像データとして出力する画像読取手段や、画像データに基づいて用紙等に画像を形成する画像形成手段を有するディジタル複写機等の画像形成装置がよく知られている。
【0003】
また、従来からネットワーク環境で用いられる画像形成システムが提供されている。
【0004】
この画像形成システムとしては、たとえば、上述の画像形成装置のほかに、この画像形成装置に対して画像のスキャン(読み取り)やプリント(印刷)を指示したり、サーバの役割を果たしたり、画像データに対して画像処理を施したりするパソコンやワークステーション等の情報処理装置がネットワークで相互に接続されて構成される。また、この情報処理装置は1台で様々な機能を提供するものであってもよいし、機能ごとに別々の装置をネットワーク上に設けるものであってもよい。
【0005】
特許文献1には、このようなネットワーク構成の画像形成システムにおいて、画像データに対して様々な画像処理を施す際に、その画像処理を画像形成装置において施すことや、ネットワークを介して情報処理装置に画像データを転送しこの情報処理装置において画像処理を施すことが可能な画像形成システムが開示されている。
【0006】
この特許文献1に開示されているような、情報処理装置と画像形成装置とがネットワークで接続されて構成される画像形成システムにおいては、上述のように情報処理装置が画像形成装置に対して画像処理機能を提供することによって、画像形成装置としては、自分では処理できない処理をこなすことができたり、処理の分散によって負荷が軽減されるなど、様々な利益を享受することになる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−333237号公報(第4−5頁、図1)
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにネットワーク構成の画像形成システムにおいて、画像形成装置は、ネットワークに接続された情報処理装置によって様々な利益を享受することになるため、たとえば画像形成装置の所有者と情報処理装置の所有者とが異なる場合、情報処理装置の所有者としては、画像形成装置に対して情報処理装置の各種機能を提供する際に有料化し、所定の課金を行うことが考えられる。
【0008】
ところが、上述の特許文献1に開示されるような従来の画像形成システムでは、このような課金についてはまったく考慮されていなかった。
【0009】
そこで、画像形成システムにおいて情報処理装置による画像処理の有料化に際しては、たとえばTSS(Time Sharing System)等の、ユーザに対して有料でセンタマシン等のCPUを利用させる従来のシステムと同様の課金を行うことが考えられるが、このようなシステムではCPU利用時間に応じて課金額を決定するようにしており、これでは複写機等の画像形成装置の従来からのユーザには馴染みがなく、ユーザに受け入れられづらいという問題があった。
【0010】
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、ネットワーク環境の画像形成システムにおいて、画像形成装置のユーザに有料で情報処理装置による処理を提供する際の課金が、画像形成装置のユーザに受け入れられやすい画像形成システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、原稿から画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と、所望の画像処理機能を選択する機能選択手段と、前記機能選択手段によって選択された画像処理機能にしたがって、画像データをネットワークに送出し、所望の画像処理を依頼する画像処理依頼手段と、前記ネットワークから画像データを受け取って用紙に画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置と、画像データに対して画像処理を施す画像処理手段を有する情報処理装置とを前記ネットワークで接続して成る画像形成システムにおいて、前記画像形成装置が、前記情報処理装置に該画像形成装置自身を認証させるための認証データを送信する認証データ送信手段をさらに有し、前記情報処理装置が、前記認証データ送信手段からの認証データに基づいて該画像形成装置を認証する装置認証手段をさらに有することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、請求項1に記載の発明において、前記認証データが、前記画像形成装置に対して該画像形成装置の製造時に付与された製造番号であることを特徴とする。
【0013】
また本発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記情報処理装置が、前記画像処理依頼手段から依頼された画像処理を前記画像処理手段によって処理した際に、該処理した画像の面数と、前記装置認証手段によって認証した該画像処理の依頼元の画像形成装置とを対応付けて記憶する実績記憶手段をさらに有することを特徴とする。
【0014】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに処理機能情報を送信することを特徴とする。
【0015】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに画像サイズ情報を送信することを特徴とする。
【0016】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに現在時刻情報を送信することを特徴とする。
【0017】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに操作者情報を送信することを特徴とする。
【0018】
また本発明は、請求項1、2または3に記載の発明において、前記機能選択手段が、課金を伴う機能について、課金を伴わない機能とは異なる表示を行うことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0020】
本発明による画像形成システムでは、画像形成装置と情報処理装置とがネットワークによって接続されている。この情報処理装置は画像形成装置に対してサーバの役割を果たしたり、画像データに対する画像処理を施したりすることができ、この情報処理装置は1台で様々な機能を提供するものであってもよいし、機能ごとに別々の装置をネットワーク上に設けるものであってもよい。
【0021】
図1は、本発明による画像形成システムの一実施の形態のシステム構成を示すブロック図である。
【0022】
本実施の形態では、画像形成装置の例として電子写真方式のディジタル複写機を挙げ、情報処理装置の例としてPC(パソコン)を挙げて説明する。
【0023】
図1に示すように、本実施の形態の画像形成システムは、ディジタル複写機1とディジタル複写機2とディジタル複写機3とディジタル複写機4とPC5とをネットワーク6で接続して構成される。
【0024】
ディジタル複写機1、ディジタル複写機2、ディジタル複写機3、ディジタル複写機4およびディジタル複写機5は、原稿の読み取り(スキャン)および画像形成(プリント)が可能なものであり、また、ネットワーク6に接続された情報処理装置であるPC5に対して画像データを送信し、その画像データに対する画像処理の依頼を行うことができる。
【0025】
ディジタル複写機1〜5のそれぞれには、装置ごとにユニークに定められた固有の製造番号等のシリアル番号が付与されており、このシリアル番号でそれぞれが識別される。
【0026】
PC5は、本実施の形態ではPCサーバとして用いられ、ネットワーク6に接続された各ディジタル複写機から画像データとともにその画像データに対する画像処理の依頼を受ける。PC5が提供可能な画像処理機能としては、たとえば、清書機能、傾き補正機能、汚れ除去機能、フォント変換機能が挙げられるが、このほかあらゆる画像処理機能を含むことは言うまでもない。
【0027】
図1において、ネットワーク6は、イーサネット(登録商標)やトークンリング等のLANやそのほかインターネットなど、どのようなネットワークでもよい。ネットワークに接続された各装置のそれぞれには、予めネットワーク上のアドレス(たとえばIPアドレス)が設定されており、各装置はこのアドレスによって識別され、ネットワークに接続された他の装置との通信を行う。通信方法は、いわゆる電子メール、ftpプロトコル、HTTPプロトコル等を用いることができる。
【0028】
本実施の形態では、ディジタル複写機1〜4のそれぞれには、PC5のアドレスが予め登録されている。
【0029】
なお、図1では、PCすなわち情報処理装置とディジタル複写機すなわち画像読取装置との数的関係が、ネットワーク6において1対多となっているが、これが1対1、多対1、多対多となってもかまわないことはいうまでもない。
【0030】
図2は、図1に示したディジタル複写機1の構成を示すブロック図である。
【0031】
図1に示したディジタル複写機1〜4は、本実施の形態に関わる基本構成は同様であるので、ここでは代表してディジタル複写機1について説明する。
【0032】
ディジタル複写機1は、図1に示したネットワーク6とのインタフェースであるネットワーク接続手段11と、ディジタル複写機1全体の動作を制御する制御手段12と、原稿から画像を読み取る画像読取手段13と、たとえば紙などの画像形成用紙に画像を形成する画像形成手段14と、画像読取手段13によって読み取った画像データやそのほか、制御手段12で実行するプログラム、ディジタル複写機1の動作に必要なパラメータ等を記憶する記憶手段15と、ユーザがディジタル複写機1に対する操作、指示等を入力する入力手段16と、ユーザに対して様々な情報を表示する表示手段17とを有して構成される。なお、入力手段16と表示手段17とは、タッチパネルのように一体化した操作画面で構成されることもあり得る。
【0033】
また、上述のようにディジタル複写機1には装置ごとにユニークな固有の製造番号等のシリアル番号が付与されており、この自身のシリアル番号はたとえば記憶手段15に記憶してある。
【0034】
図3は、図1に示したPC5の構成を示すブロック図である。
【0035】
PC5は、図1に示したネットワーク6とのインタフェースであるネットワーク接続手段51と、PC5全体の動作を制御する制御手段52と、制御手段52で実行するプログラムや、画像データ等を記憶する記憶手段53と、ユーザがPC5に対する操作、指示等を入力する入力手段54と、ユーザに対して様々な情報を表示する表示手段55とを有して構成される。
【0036】
このPC5では、制御手段52で動作するソフトウェアによって、画像データに画像処理を施す画像処理手段が実現される。
【0037】
なお、本実施の形態では、PC5が入力手段54および表示手段55のユーザインタフェースを有しているが、本発明においてはこれらは必ずしも必要なものではない。
【0038】
また、このPC5は、DNS(Domain Name System)サーバとしての機能を有するものであってもよい。
【0039】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
【0040】
ここでは、ユーザがディジタル複写機1を用いて原稿のコピーを行う際に、PC5によって提供される画像処理を利用する場合について説明する。
【0041】
図4は、図1に示した画像形成システムの動作のフローチャートを示す図である。
【0042】
ユーザはディジタル複写機1の操作を開始するにあたり、たとえば入力手段16からユーザIDおよびパスワードを入力し、ディジタル複写機1に個人認証を行わせる(A−1)。この認証は入力された情報が予め登録された情報と一致するか否かで行われる。
【0043】
この個人認証を行う手段は、ユーザIDおよびパスワードを直接入力するものに限られず、たとえばユーザIDやパスワード等を発信する無線端末装置等を用意し、この無線端末装置等を携帯したユーザがディジタル複写機1に近づくとユーザIDやパスワード等の発信が行われて個人認証が行われるようにしてもよい。この無線通信は、赤外線通信やブルートゥース規格等によるものであってもよい。
【0044】
ディジタル複写機1の入力手段16には応用機能ボタンが設けられており、ユーザがこの応用機能ボタンを押すと、ディジタル複写機1はネットワーク6を介して予め設定されたアドレスのPC5と通信を行う。
【0045】
ディジタル複写機1は、たとえば自分自身のシリアル番号を自分の秘密鍵で暗号化し、これをPC5に送信する。これが、制御手段12およびネットワーク接続手段11で実行される、認証データ送信手段である。ただし、このシリアル番号の暗号化は必須のものではない。
【0046】
PC5は、受信したデータをディジタル複写機1の公開鍵で復号化することによってディジタル複写機1のシリアル番号を得て、これによってディジタル複写機1の認証を行う(A−2)。これが、制御手段52で実行される、装置認証手段である。この認証は受信した情報が予め登録された情報と一致するか否かで行われる。
【0047】
この認証が成功した場合、PC5は、認証したディジタル複写機1に対して、PC5が提供可能な画像処理機能のリスト(清書機能、傾き補正機能、汚れ除去機能、フォント変換機能等のリスト)を送信する(A−3)。
【0048】
ディジタル複写機1ではこの画像処理機能リストを受信し、それを表示手段17に表示し、ユーザは、その中から所望の画像処理機能を、入力手段16を用いて選択する(A−4)。
【0049】
リストの各機能には課金情報が含まれている。この課金情報を使って、ディジタル複写機1は、画像処理機能リストを表示する際、各機能選択ボタンにA4サイズ1面当たりの単価を表示する。
【0050】
このことにより、その機能を選択することによって課金が生じることをユーザに告知することができる。ユーザへの告知の仕方は様々であり、たとえば、機能選択ボタンの色や形を変えたり、ポップアップ画面で確認を取ったりするすることもできるわけであり、ここに述べた方法に限られないことは言うまでもないし、ユーザの好みにより、課金告知を行わない設定もまた可能である。また、課金を行わない機能を設け、その機能の選択時には課金告知を行わないようにすることも容易である。
【0051】
このように、ユーザによる画像処理機能の選択を提供するのが機能選択手段であり、入力手段16、表示手段17および制御手段12で実現される。
【0052】
なお、このステップ(A−2)の認証は省略可能である。
【0053】
また、この実施の形態では、ユーザがディジタル複写機1の応用機能ボタンを押下することによってディジタル複写機1とPC5との間でネゴシエーションを行い、利用可能な画像処理機能の一覧をその都度取得しているが、本発明はこれに限られず、応用機能ボタンが押下された際にはディジタル複写機1とPC5との間でネゴシエーションを行わず、ディジタル複写機1では予め定めた画像処理機能の一覧を表示するようにしてもよい。
【0054】
また、ネットワーク6上に、画像処理機能を有する情報処理装置たとえばPCを複数備え、ディジタル複写機1では画像処理を依頼するPCをこの複数の中から選択して予め決めておいてもよいし、その都度指定するようにしてもよい。
【0055】
ディジタル複写機1は通常であれば、画像読取手段13で原稿の画像を読み取って得た輝度データを輝度−濃度変換し、これで得た濃度データに対して種々の画像処理を行った後にその画像データを圧縮処理して記憶手段15に記憶し、これを記憶手段15から読み出して伸長し、さらに種々の画像処理を行ってプリントデータを作成し、このプリントデータに基づいて画像形成手段14によって画像形成を行う。ここで、輝度データは画像を輝度であらわした画像データであり、濃度データは画像を濃度であらわした画像データであり、両者とも画像データである。
【0056】
しかしながら、上記の応用機能が選択された、すなわち応用機能ボタンが押下された場合には、上記輝度データをそのまま圧縮処理して記憶手段15に記憶し、これを記憶手段15から読み出して伸長し、その画像データをネットワーク6を介してPC5に送信する(A−5)。
【0057】
その際、ディジタル複写機1は、図4のステップ(A−2)と同様の手順で暗号化したシリアル番号を作成するとともに、ユーザに選択された画像処理機能の情報(PC5に依頼する画像処理の種類、その画像処理を実行する際のパラメータ等、以下「処理機能情報」という)、画像データの画像サイズ情報(たとえばA4サイズ、B5サイズ等、および画像の枚数(面数)、以下「画像サイズ情報」という)、現在時刻情報(現在の年月日および時刻等)、および操作者情報(たとえばユーザID、ユーザ名称等)を作成し、これらをステップ(A−5)の画像データの送信に付随してPC5に対して送信する(A−6)。この送信にてディジタル複写機1がPC5に画像処理の依頼をしたことになり、これが画像処理依頼手段である。また、この送信にて認証データ等を送信するものであり、これが認証データ送信手段となる。
【0058】
PC5では、ステップ(A−6)において送信されたシリアル番号でディジタル複写機1の認証を行う(A−7)。この認証は受信した情報が予め登録された情報と一致するか否かで行われる。
【0059】
なお、ステップ(A−7)の認証ではシリアル番号以外によって認証を行うこともできる。たとえば、ステップ(A−2)で一度認証が済んでいるならばそのときにPC5からディジタル複写機1に対してワンタイムパスワードを発行しておき、ステップ(A−7)では、ディジタル複写機1からPC5に対して、このワンタイムパスワードを送信することによってディジタル複写機の認証を行うようにしてもよい。
【0060】
ステップ(A−7)の認証が成功した場合には、PC5は、ステップ(A−6)で送信された処理機能情報等に基づいて、ステップ(A−5)で送信された画像データに画像処理を施し、画像処理後の画像データをディジタル複写機1に送信する(A−8)。この画像データを受信したディジタル複写機1では、これを圧縮して記憶手段15に記憶し、後は、通常のプリント動作と同様に記憶手段15から読み出した画像データを伸長し、さらに所望の種々の画像処理を行ってプリントデータを作成し、このプリントデータに基づいて画像形成手段14によって画像形成を行う。
【0061】
このとき、PC5では、シリアル番号で区別される個々のディジタル複写機ごとに、処理された画像の面数をカウントアップして記録してある、ディジタル複写機ごとの利用実績を更新する(A−9)。この処理を行う制御手段52が、「前記画像処理依頼手段から依頼された画像処理を前記画像処理手段によって処理した際に、該処理した画像の面数と、前記装置認証手段によって認証した該画像処理の依頼元の画像形成装置とを対応付けて記憶する実績記憶手段」である。個々で、利用実績の記録方法の一例を図5に示す。
【0062】
図5は、図1に示したPC5に記録される、PC5による画像処理の利用実績の記録の一例を示す図である。
【0063】
図5に示すように、PC5の記憶手段53には各種データベースが設けられ、その中の1つの利用実績データベース531では、各ディジタル複写機のシリアル番号と、そのディジタル複写機から依頼されて画像処理した画像の面数とを対応付けて記録してある。
【0064】
PC5を用いて有料で画像処理サービスを提供する事業者は、この利用実績データベース531に記録された情報に基づいて、画像処理サービスの利用者にスムーズに適切な課金を行うことができる。たとえば予めA4サイズの画像1面に所定の画像処理を施す際の料金を2円とするなどと定めておけば、この単価に利用面数を掛けることで明快な料金が算出される。
【0065】
従来からの複写機のユーザは、画像形成の利用枚数(面数)に基づいた料金で複写機の保守等の契約をしていたため、本実施の形態のように、画像処理を行った面数に基づいた料金設定とすることで、ユーザに馴染みが深く、受け入れられやすいものとすることができる。
【0066】
また、本発明によれば、課金をさらに柔軟に設定することもできる。たとえば、PC5で実行する画像処理の種類ごとに単価を異ならせたり、また、画像がA4であるかB5であるかといったサイズごとに単価を異ならせることもできる。
【0067】
また、上述の実施の形態によれば、ディジタル複写機1からPC5に対して画像処理を依頼する際に、図4のステップ(A−6)において、処理機能情報、画像サイズ情報、現在時刻情報および操作者情報を、ディジタル複写機1からPC5に対して送信するようにした。これらの情報は、ユーザに利用実績を示す上で用いることができる。たとえば、画像処理サービスを提供する事業者が、利用者に対して発行する利用明細にこれらの情報を記載することによって、利用者側も納得できる料金請求を行うことができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ネットワーク環境の画像形成システムにおいて、画像形成装置のユーザに有料で情報処理装置による処理を提供する際の課金が、画像形成装置のユーザに受け入れられやすい画像形成システムを提供することができる。
【0069】
また本発明によれば、装置のシリアル番号を用いることによって、簡単に認証可能な認証情報を作成することができる。
【0070】
また本発明によれば、操作者認証を行うことによって、より確実に認証することができる。
【0071】
また本発明によれば、処理機能情報を送信することによって、ユーザが利用実績をより納得できる課金を行うことができ、さらに、処理内容に応じたより柔軟な課金を行うことができる。
【0072】
また本発明によれば、画像サイズ情報を送信することによって、ユーザが利用実績をより納得できる課金を行うことができ、さらに、処理内容に応じたより柔軟な課金を行うことができる。
【0073】
また本発明によれば、現在時刻情報を送信することによって、ユーザが利用実績をより納得できる課金を行うことができる。
【0074】
また本発明によれば、操作者情報を送信することによって、ユーザが利用実績をより納得できる課金を行うことができる。
【0075】
また本発明によれば、装置のシリアル番号等の認証データを暗号化することによって、課金に対して確実性、安全性を高めることができる。
【0076】
また本発明によれば、選択する画像処理機能について課金が行われることが予め表示されているので、納得性のある課金を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成システムの一実施の形態のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したディジタル複写機の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したPCの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示した画像形成システムの動作のフローチャートを示す図である。
【図5】図1に示したPCに記録される、PCによる画像処理の利用実績の記録の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 ディジタル複写機
5 PC
6 ネットワーク
11 ネットワーク接続手段
12 制御手段
13 画像読取手段
14 画像形成手段
15 記憶手段
16 入力手段
17 表示手段
51 ネットワーク接続手段
52 制御手段
53 記憶手段
531 利用実績データベース
54 入力手段
55 表示手段
Claims (8)
- 原稿から画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と、所望の画像処理機能を選択する機能選択手段と、前記機能選択手段によって選択された画像処理機能にしたがって、画像データをネットワークに送出し、所望の画像処理を依頼する画像処理依頼手段と、前記ネットワークから画像データを受け取って用紙に画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置と、
画像データに対して画像処理を施す画像処理手段を有する情報処理装置と
を前記ネットワークで接続して成る画像形成システムにおいて、
前記画像形成装置が、前記情報処理装置に該画像形成装置自身を認証させるための認証データを送信する認証データ送信手段をさらに有し、
前記情報処理装置が、前記認証データ送信手段からの認証データに基づいて該画像形成装置を認証する装置認証手段をさらに有する
ことを特徴とする画像形成システム。 - 前記認証データが、前記画像形成装置に対して該画像形成装置の製造時に付与された製造番号であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
- 前記情報処理装置が、前記画像処理依頼手段から依頼された画像処理を前記画像処理手段によって処理した際に、該処理した画像の面数と、前記装置認証手段によって認証した該画像処理の依頼元の画像形成装置とを対応付けて記憶する実績記憶手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成システム。 - 前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに処理機能情報を送信することを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像形成システム。
- 前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに画像サイズ情報を送信することを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像形成システム。
- 前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに現在時刻情報を送信することを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像形成システム。
- 前記認証データ送信手段が、前記認証データとともに操作者情報を送信することを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像形成システム。
- 前記機能選択手段が、課金を伴う機能について、課金を伴わない機能とは異なる表示を行うことを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像形成システム。
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- 2002-10-24 JP JP2002309888A patent/JP2004147090A/ja not_active Withdrawn
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