JP2004146926A - 聴覚補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】聴覚補助装置において複雑な構成とすることなくハウリングマージンを向上させてハウリングを防止する。
【解決手段】双指向性マイク素子3aは頭骨1の外側において前方指向性感度領域5fと後方指向性感度領域5rを有し、イヤフォン4及び外耳道7の方向の指向感度特性が他の方向より低く構成されている。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難聴者の聴覚を補助する聴覚補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の聴覚補助装置、いわゆる補聴器は、イヤフォンが外耳内に収まるように無指向性のマイク素子とイヤフォンが筐体内に収納され、マイク素子で拾った音声をマイクアンプで増幅し、イヤフォンから拡大した音声を発生させ、外耳に流し込むように構成されている。
【0003】
図9は従来の聴覚補助装置(補聴器)の平面図を示し、難聴者の右耳に装着した状態を示す。図9において、矢印で示す下方向が難聴者の頭骨1の前方向fであり、また、難聴者の耳介2、外耳道7、聴覚神経8が示されている。補聴器は、ダイヤフラム中心軸10が外耳道7の方向と一致するように配置されて360度に対して無指向性(図の無指向性感度領域5)のマイク素子3と、不図示の増幅器と、外耳道7に対向するように配置されたイヤフォン4が筐体100内に一体に組み合わされて構成され、イヤフォン4の部分が外耳道7に装着して使用される。無指向性マイク素子3でピックアップされた音声信号は、増幅器で増幅され、自然の音声に対して強調された音声振動となってイヤフォン4から外耳道7に入力され、聴覚神経8で察知される。
【0004】
ところで、補聴器は、難聴度が大きくなった場合、無指向性マイク素子3の音声信号をより大きく増幅し、大きな音量でイヤフォン4を鳴らす必要がある。しかしながら、従来の補聴器は、この強調されたイヤフォン4の音声が無指向性マイク素子3に入力すると正帰還が掛かった状況となり、ハウリングが発生し易い欠点があった。
【0005】
そこで、ハウリング対策の従来例としては、例えば特許文献1に示すようにウィンドウカバーの導音管と対向する部分に遮音壁を設けるとともに、ウィンドウカバーの側面にマイクロフォンの音孔につながる音の取り入れ口を設ける構造が提案されている。また、他の従来例としては、イヤフォン4の音声がマイク素子3側に戻り難くするために、イヤフォン4とマイク素子3を離すか、イヤフォン4からの出力音声がマイク素子3部分に戻りにくくするためにイヤフォン4の先端部分が外耳道7の内部の壁面と密着するように、難聴者の外耳形状に合わせるか、イヤフォン4の先端部をシリコンゴムのヒダ状のパッキング構造とし、外耳壁面と密着させ音声の戻りを減少させる構成としていた。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−251698号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来例の問題点に鑑み、複雑な構成とすることなくハウリングマージンを向上させてハウリングを防止することができる聴覚補助装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、マイク素子のイヤフォン及び外耳道の方向の指向感度特性が他の方向より低くなるようにしたものである。
【0009】
すなわち本発明によれば、イヤフォンが外耳内に収まるようにマイク素子と前記イヤフォンが筐体内に収納された聴覚補助装置において、
前記イヤフォン及び外耳道の方向における前記マイク素子の指向感度特性が、他の方向より低く構成されていることを特徴とする聴覚補助装置が提供される。
【0010】
また、前記マイク素子が、前記イヤフォン及び外耳道の位置の外側において頭骨の前方領域と後方領域の両方に指向感度特性を有することは、本発明の好ましい態様である。また、前記マイク素子が、前記イヤフォン及び外耳道の位置の外側において頭骨の横方向に指向感度特性を有することは、本発明の好ましい態様である。さらに、前記マイク素子が前記イヤフォン及び外耳道の方向に指向感度特性を有する複数のマイク素子により構成され、前記イヤフォン及び外耳道の方向における前記複数のマイク素子の各出力信号の位相を逆にして混合することにより、前記イヤフォン及び外耳道の方向の指向感度特性を他の方向より低くするよう構成することは、本発明の好ましい態様である。
【0011】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係る聴覚補助装置の第1の実施の形態を示す構成図であり、難聴者の右耳に装着した状態を示す。図1では、従来例(図9参照)における無指向性マイク素子3の代わりに、難聴者の頭骨1の外側において前方向f(前方指向性感度領域5f)と後方向r(後方指向性感度領域5r)の双方向の指向性を有するマイク素子(以下、双指向性マイク素子3a)が設けられている。他の構成は従来例と同じである。
【0012】
図1において、双指向性マイク素子3aのダイヤフラムの補聴者の頭骨1の前後方向f、rの位置をイヤフォン4及び外耳道7と同じ位置とし、ダイヤフラム中心軸10の方向と補聴者の頭骨1の前後方向f、rが平行になるように構成すると、双指向性マイク素子3aの指向性は、ダイヤフラム中心軸10上の前後180度方向に前方指向性感度領域5fと後方指向性感度領域5rにより、頭骨1の外側において前後方向f、rに8の字型の指向感度特性を得ることができる。一方、双指向性マイク素子3aの位置に対して、ダイヤフラム中心軸10から90度シフトした外耳道7の方向(図では右方向L)は、指向感度が最小となる。すなわち、この90度方向Lにイヤフォン4及び外耳道7が位置するように構成すれば、双指向性マイク素子3aはイヤフォン4から発生する音声に対して最も低感度となり、ハウリングマージンを大きくすることができる。
【0013】
<第2の実施の形態>
図2は第2の実施の形態を示し、従来例における無指向性マイク素子3の代わりに、難聴者の頭骨1の横方向外側方向(図では左方向R)に対してのみ指向性(単一指向性感度エリア5a)を有するマイク素子(以下、単一指向性マイク素子ともいう)3bが設けられている。他の構成は従来例と同じである。
【0014】
図2において、マイク素子3bのダイヤフラム中心軸10をイヤフォン4及び外耳道7の方向と一致させると、ダイヤフラム中心軸10の頭骨1の横方向外側が最大感度方向となり、逆にダイヤフラム中心軸10の頭骨1の横方向内側が低感度方向となる。すなわち、このダイヤフラム中心軸10の頭骨1の横方向外側に対して180度方向にイヤフォン4及び外耳道7が位置するように構成すれば、単一指向性マイク素子3bはイヤフォン4から発生する音声に対して最も低感度となり、ハウリングマージンを大きくすることができる。
【0015】
なお、図2では、単一指向性マイク素子3bの開口部の方向は、頭骨1に対して180度であるが、頭骨1のやや前方向になるように配置しても、同様な効果を得ることができる。
【0016】
<第3の実施の形態>
図3は第3の実施の形態を示し、図2(第2の実施の形態)に示す構成に対して、頭骨1の前方向fに指向性を有するように反射板13が追加されている。すなわち、図2において単一指向性マイク素子3bの最大感度方向Rに反射板13を追加することにより、頭骨1の前方向fに指向性を曲げて人間の指向性に近づけるとともに、ダイヤフラム中心軸10の頭骨1の横方向外側方向Rに対して180度方向Lにイヤフォン4及び外耳道7が位置するように構成することにより、単一指向性マイク素子3bはイヤフォン4から発生する音声に対して最も低感度となり、ハウリングマージンを大きくすることができる。
【0017】
なお、図3においても同様に、単一指向性マイク素子3bの開口部の方向は、頭骨1に対して180度であるが、頭骨1のやや前方向になるように配置して反射板13により頭骨1の前方向fに指向性を曲げても、同様な効果を得ることができる。
【0018】
<第4の実施の形態>
図4は第4の実施の形態を示し、単一指向性マイク素子3bと双指向性マイク素子3aを組み合わせ、それぞれの出力信号を混合ミキシングし、混合比と位相を制御することで、人間の聴覚指向性に近づけ、かつイヤフォン4及び外耳道7が位置する方向の指向感度を低下させ、ハウリングマージンを確保できるように構成されている。
【0019】
図4において、単一指向性マイク素子3bのダイヤフラム中心軸10を横方向としてイヤフォン4及び外耳道7の方向に一致させ、開口部を補聴者の頭骨1の外側に向けると、単一指向性マイク素子3b単独では補聴者の頭骨1の横方向外側に単一指向性感度エリア5aが得られる。さらに、双指向性マイク素子3aのダイヤフラム中心軸10を補聴者の頭骨1の前後方向に平行に、また、ダイヤフラム中心軸10をイヤフォン4及び外耳道7の方向に一致させると、双指向性マイク素子3a単独では補聴者の頭骨1と平行な前後方向に8の字状の双方向感度特性5f、5rが得られる。
【0020】
ここで、双指向性マイク素子3aでは、開口部の前面と後面では位相関係が逆特性であるため、単一指向性マイク素子3bの出力と、双指向性マイク素子3aの出力の補聴者の頭骨1の前部位相を合致させて混合すると、その合成指向性感度は、補聴者の頭骨1の前方向fでは指向感度が加算された前方指向感度特性5fmixが得られ、この前方指向感度特性5fmixは音源に対して感度が高く、指向性がワイドになる。また、補聴者の頭骨1の後ろ方向rでは、指向感度が減算された後方指向感度特性5rmixが得られ、この後方指向感度特性5rmixは感度が低く、指向性が狭くなる。なお、逆接続では前後反対の指向感度特性が得られる。
【0021】
すなわち、人間の耳の指向感度特性に近い形で構成でき、更にマイク感度が低下する方向にイヤフォン4及び外耳道7が位置するため、ハウリングが発生しにくい構成とすることができる。なお、各マイク素子3a、3bの位置関係は、必ずしも正確にイヤフォン4及び外耳道7の方向である必要はなく、マイク素子3a、3bの指向性特性と聴覚補助装置のハウリングマージンから効果が期待できる構成であれば、位置関係をトリミングし、合成指向特性を更に補聴者の頭骨1に対して前方に設定してもよい。
【0022】
<第5の実施の形態>
図5は第5の実施の形態を示し、横方向に8の字型の指向感度特性5R、5Lを有する双指向性マイク素子3aと無指向性マイク素子3を組み合わせ、それぞれのマイク振動板を同軸か、近傍に位置させる。双指向性マイク素子3aは、8の字型の指向感度方向に対して位相関係が逆のパターンであって、例えば補聴者の頭骨1に対して側面外部側を正相としてイヤフォン4及び外耳道7側を逆相とする。また、無指向性マイク素子3の音声出力を正相として混合すると、補聴者の頭骨1に対して側面外部方向の合成指向感度5mixは、双指向性マイク素子3aと無指向性マイク素子3共に同相となり出力感度は大きくなる。
【0023】
逆にイヤフォン4及び外耳道7側の合成指向感度5mixは、双指向性マイク素子3aの音声出力位相が無指向性マイク素子3と逆位相となり、2つのマイク素子3a、3への音声振動入力に対する音声出力信号が互いに打ち消し合い出力信号は低下する。すなわち、イヤフォン4及び外耳道7側での2つのマイク素子3a、3の出力感度が一致するよう混合すれば、イヤフォン4及び外耳道7側の合成指向感度5mixを大きく減ずることができ、聴覚補助装置のハウリングマージンを拡大することができる。
【0024】
なお、双指向性マイク素子3aの補聴者の頭骨1に対して側面外部方向の音声出力が逆相の場合は、無指向性マイク素子3の音声出力を逆相とし、イヤフォン4及び外耳道7側での2つのマイク素子3a、3の出力感度が一致するよう混合しても、イヤフォン4及び外耳道7側の指向感度を大きく減ずることができ、聴覚補助装置のハウリングマージンを拡大することができる。
【0025】
また、図5でも同様に、双指向性マイク素子3aと無指向性マイク素子3の開口部の軸方向は、補聴者の頭骨1に対して真横方向でなく、補聴者頭骨1前部方向fに指向性方向をやや傾けても同様の効果を得ることができる。
【0026】
<第6の実施の形態>
図6は第6の実施の形態を示し、横方向外側に単一指向性感度エリア5aを有する単一指向性マイク素子3bと無指向性マイク素子3を組み合わせ、各マイク振動板を同軸か、近傍に位置させた構成である。単一指向性マイク素子3bの感度(単一指向性感度エリア5b)を補聴者の頭骨1に対して側面外部に指向感度が大きく、イヤフォン4及び外耳道7側に対して小さくなるように設定する。単一指向性マイク素子3bでは、開口部と反対方向に対して指向感度が低下するが感度は0とはならず、一般的に開口部に対して−10数dB〜20数B程度存在する。
【0027】
ここで、単一指向性マイク素子3bの開口部と反対方向に対する指向感度分をキャンセルするために、無指向性マイク素子3の音声出力を単一指向性マイク素子3bの音声出力に対して逆相とし、音声出力レベルを単一指向性マイク素子3bのイヤフォン4及び外耳道7側の指向感度と同レベルに設定し混合すると、合成指向感度5mixは、イヤフォン4及び外耳道7側の音声振動に対しては互いの音声出力信号が互いに打ち消し合い出力信号は低下する。すなわち、イヤフォン4及び外耳道7側の指向感度を大きく減ずることができ、ハウリングマージンを拡大することができる。
【0028】
なお、この場合、単一指向性マイク素子3bの開口部方向の感度への影響は、無指向性マイク素子3の出力の逆相成分が−20dB前後であり、ほとんど無い。また、単一指向性マイク素子3bの180度方向の指向感度位相が開口部と逆位相の場合は、無指向性マイク素子3の音声出力位相は変えずに混合し、単一指向性マイク素子3bの180度方向の指向感度を最小とし、ハウリングマージンを稼いでもよい。
【0029】
また、図6においても同様に、単一指向性マイク素子3bと無指向性マイク素子3の開口部の軸方向は、補聴者の頭骨1に対して真横方向であるが、補聴者頭骨1前部方向fにやや傾けても同様の効果を得ることができる。
【0030】
図6の単一指向性マイク素子3bと無指向性マイク素子3とを組み合わせた例では、無指向性マイク素子3の出力から単一指向性マイク素子3bの出力を減算する方法でもよい。この場合、単一指向性マイク素子3bの指向方向である開口部を外耳道7方面に向け、イヤフォン4及び外耳道7方向からの音声振動を単一指向性マイク素子3bでピックアップし、この音声出力成分を無指向性マイク素子3出力から減算する。すなわち、補聴者の頭骨1周辺の音声を無指向性マイク素子3がピックアップし、イヤフォン4及び外耳道7方向の音声振動を単一指向性マイク素子3bと無指向性マイク素子3が同時にピックアップする。
【0031】
そして、イヤフォン4及び外耳道7方向の音声振動に対する単一指向性マイク素子3bの音声出力を逆相とし、同方向での無指向性マイク素子3の音声出力レベルと同レベルに設定し混合すると、イヤフォン4及び外耳道7側の音声振動に対しては、互いの音声出力信号が互いに打ち消し合い出力信号は低下する。すなわち、イヤフォン4及び外耳道7側の指向感度を大きく減ずることができ、聴覚補助装置のハウリングマージンを拡大することができる。
【0032】
<第7の実施の形態>
図7は第7の実施の形態を示し、単一指向性マイク素子3bを2個使用した例であり、2つのマイク素子3b−1、3b−2は同軸上又は近傍に、互いの指向性方向を反対方向に設定し、ダイヤフラム中心軸10がイヤフォン4及び外耳道7方向近傍となるように設定する。ここで、メインマイクである単一指向性マイク素子3b−1の開口部を外耳から横方向外側に対して向けることによって横方向外側に指向感度を有するマイク1指向感度エリア5b−1が得られる。また、同時にサブマイクである単一指向性マイク素子3b−2によってマイク1指向感度エリア5b−1とは反対方向のイヤフォン4及び外耳道7側(横方向内側)に指向感度を有するマイク2指向感度エリア5b−2が構成される。
【0033】
このような、マイク設定と指向感度エリア構成において、サブマイクである単一指向性マイク素子3b−2の音声出力を逆位相で、メインマイクである単一指向性マイク素子3b−1の音声出力に混合すると、マイク1指向感度エリア5b−1のイヤフォン4及び外耳道7の方向は、指向感度が低くなるが、この指向感度音声出力とサブマイクである単一指向性マイク素子3b−2のイヤフォン4及び外耳道7方向の音声出力が同じレベルに混合されることによって、メインマイクである単一指向性マイク素子3b−1の指向感度特性をイヤフォン4及び外耳道7方向において更に大きく減ずることができる。すなわち、合成指向感度5mixがイヤフォン4及び外耳道7方向からの音声振動の影響を受けにくく、聴覚補助装置のハウリングマージンを大きくすることができる。
【0034】
なお、単一指向性マイク素子3b−1の180度方向の指向感度位相が開口正面部の位相と逆相の場合は、単一指向性マイク素子3b−2出力とは同相で混合すれば単一指向性マイク素子3b−1の180度指向感度をキャンセルすることができ、同様にハウリングマージンを稼ぐことができる。また、図7おいても同様に、単一指向性マイク素子3b−1、3b−2の開口部の軸向は、補聴者の頭骨1に対して真横方向であるが、補聴者頭骨1前部方向fにやや傾斜させ、合成指向性方向を前方方向にやや傾けても同様の効果を得ることができる。
【0035】
<第8の実施の形態>
図8は第8の実施の形態を示し、横方向に指向感度を有する双指向性マイク素子3aと単一指向性マイク素子3bを組み合わせた例であり、2つのマイク素子3a、3bはダイヤフラム中心軸10が同軸上又は近傍であり、また、ダイヤフラム中心軸10がイヤフォン4及び外耳道7方向と一致するように設定する。この設定によって双指向性マイク素子3aの指向性は、双指向感度エリア5R、5Lのように補聴者外耳付近のダイヤフラムを中心に横方向に8の字状に形成される。一方、単一指向性マイク素子3bの指向感度方向をイヤフォン4及び外耳道7方向に設定すると、イヤフォン4及び外耳道7の方向に指向感度の高い指向感度エリア5が形成される。
【0036】
そして、双指向性マイク素子3aの入力音声振動に対する音声出力は、前面(右側エリア5R)が正相、裏面(左側エリア5L)が逆相であり、単一指向性マイク素子3bの音声出力位相がイヤフォン4及び外耳道7方向に対して正相であるとき、2つのマイク素子3a、3bの音声出力を同一レベルに混合すると、それぞれのイヤフォン4及び外耳道7方向の音声出力位相は互いに逆相関係に有るため、合成指向感度5mixは、イヤフォン4及び外耳道7方向の指向感度を大きく減ずることができ、聴覚補助装置のハウリングマージンを大きくすることができる。
【0037】
なお、図8においても同様に、双指向性マイク素子3aと単一指向性マイク素子3bの開口部の軸方向は、補聴者の頭骨1に対して真横方向であるが、補聴者頭骨1前部方向fにやや傾斜させ、合成指向性方向を前方方向にやや傾けても同様の効果を得ることができる。
【0038】
なお、双指向性マイク素子3aと単一指向性マイク素子3bの関係において、単一指向性マイク素子3bを補聴者の頭骨1に対して横方向外側を指向感度方向とし、単一指向性マイク素子3bのイヤフォン4及び外耳道7方向の音声出力と双指向性マイク素子3aのイヤフォン4及び外耳道7方向の音声出力が同レベルで互いに逆相となるよう構成すれば、2つの信号を混合することによって、合成指向感度5mixはイヤフォン4及び外耳道7方向の指向感度を大きく減ずることができ、聴覚補助装置のハウリングマージンを大きくすることができる。また、この場合も同様にマイク素子軸方向を補聴者頭骨1前部方向fにやや傾斜させ、合成指向性方向を前方方向fにやや傾けても同様の効果を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、マイク素子のイヤフォン及び外耳道の方向の指向感度特性が他の方向より低くなるようにしたので、複雑な構成とすることなくハウリングマージンを向上させてハウリングを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態として双指向性マイクを使用した聴覚補助装置を示す構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態として単一指向性マイクを使用した聴覚補助装置を示す構成図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態として単一指向性マイク及び反射板を使用した聴覚補助装置を示す構成図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態として双指向性マイク及び単一指向性マイクを使用した聴覚補助装置を示す構成図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態として双指向性マイク及び無指向性マイクを使用した聴覚補助装置を示す構成図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態として単一指向性マイク及び無指向性マイクを使用した聴覚補助装置を示す構成図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態として単一指向性マイクを2個使用した聴覚補助装置を示す構成図である。
【図8】本発明の第8の実施の形態として双指向性マイク及び単一指向性マイクを使用した聴覚補助装置を示す構成図である。
【図9】従来の聴覚補助装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 頭骨
3 無指向性マイク素子
3a 双指向性マイク素子
3b 単一指向性マイク素子
4 イヤフォン
5f 前方指向性感度領域
5r 後方指向性感度領域
7 外耳道
10 ダイヤフラム中心軸

Claims (4)

  1. イヤフォンが外耳内に収まるようにマイク素子と前記イヤフォンが筐体内に収納された聴覚補助装置において、
    前記イヤフォン及び外耳道の方向における前記マイク素子の指向感度特性が、他の方向より低く構成されていることを特徴とする聴覚補助装置。
  2. 前記マイク素子は、前記イヤフォン及び外耳道の位置の外側において頭骨の前方領域と後方領域の両方に指向感度特性を有することを特徴とする請求項1に記載の聴覚補助装置。
  3. 前記マイク素子は、前記イヤフォン及び外耳道の位置の外側において頭骨の横方向に指向感度特性を有することを特徴とする請求項1に記載の聴覚補助装置。
  4. 前記マイク素子が前記イヤフォン及び外耳道の方向に指向感度特性を有する複数のマイク素子により構成され、前記イヤフォン及び外耳道の方向における前記複数のマイク素子の各出力信号の位相を逆にして混合することにより、前記イヤフォン及び外耳道の方向の指向感度特性を他の方向より低くすることを特徴とする請求項1に記載の聴覚補助装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015215458A (ja) * 2014-05-09 2015-12-03 三ツ葉楽器株式会社 弦楽器
CN113473278A (zh) * 2021-07-15 2021-10-01 深圳唐恩科技有限公司 一种有效抑制啸叫的音响麦克风一体设备

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