JP2004146916A - 高周波スイッチ回路および高周波スイッチモジュール - Google Patents
高周波スイッチ回路および高周波スイッチモジュール Download PDFInfo
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Abstract
【課題】スイッチ回路のスイッチング制御電流を低減する。
【解決手段】送信回路側にアノードが接続され、アンテナ側にカソードが接続されるスイッチングダイオードD1と、送信回路RXとアンテナANTの間に接続される送信系伝送路と、受信回路RXとアンテナANTの間に接続される受信系伝送路と、受信系伝送路の出力端と接地間に介装され、制御信号でオン・オフしてスイッチングダイオードD1をオン・オフするスイッチングトランジスタTR1と、電源端子15を有する。電源端子15は、送信系伝送路の一端に接続されて、スイッチングダイオードD1のアノードに正電圧を印加し、抵抗器R32を介してスイッチングトランジスタTR1のコレクタに接続されて、トランジスタのオフ時に、スイッチングダイオードD1のカソードに正電圧を印加し、スイッチングダイオードD1を0バイアスする。
【選択図】 図1
【解決手段】送信回路側にアノードが接続され、アンテナ側にカソードが接続されるスイッチングダイオードD1と、送信回路RXとアンテナANTの間に接続される送信系伝送路と、受信回路RXとアンテナANTの間に接続される受信系伝送路と、受信系伝送路の出力端と接地間に介装され、制御信号でオン・オフしてスイッチングダイオードD1をオン・オフするスイッチングトランジスタTR1と、電源端子15を有する。電源端子15は、送信系伝送路の一端に接続されて、スイッチングダイオードD1のアノードに正電圧を印加し、抵抗器R32を介してスイッチングトランジスタTR1のコレクタに接続されて、トランジスタのオフ時に、スイッチングダイオードD1のカソードに正電圧を印加し、スイッチングダイオードD1を0バイアスする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信装置、或いは携帯電話等の双方向通信装置に用いる高周波スイッチ回路、および複数の通信システムに対応した高周波スイッチモジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前記高周波スイッチ回路は、デジタル式携帯電話等の送信回路と受信回路をそれぞれの作動時間に共通のアンテナに切り換えて共用するために用いられる。
【0003】
図7は、例えば、特許文献1、特許文献2等に開示されている従来公知の高周波スイッチ回路である。図示のように、当高周波スイッチ回路は、外部接続端子としてアンテナANTが接続されるアンテナ入出力端子14と、送信回路Txが接続される送信入力端子11と、受信回路Rxが接続される受信出力端子12と、制御信号Vcが入力される制御用端子13を備えている。ここで、符号L1は、受信時に受信信号が送信側に漏洩するのを阻止する送信系伝送線路、符号C3は、直流阻止用コンデンサ、符号L2は、送信時に送信信号が受信側に漏洩するのを阻止する受信系伝送線路、符号L3は、直流電流給電用のチョークコイル、符号D1、D2は切換接続用のスイッチング素子である。
【0004】
本例では、スイッチング素子D1、D2としてPINダイオードを用い、これら送受用両スイッチング素子D1、D2が、交流的には送信回路Txと直列に、且つ、受信回路Rxと並列に介装される回路構成を採っている。
また、直流的には、これらスイッチング素子D1、D2が直列接続となるため、送信時に制御用端子13よりスイッチング直流電流(制御信号Vc)を供給することにより両スイッチング素子D1、D2がオンし、送信伝送線路L1が短絡し、受信伝送線路L2の出力端が接地されて送受信の切り換え動作が行われる。
【0005】
即ち、切り換え動作時のスイッチング直流電流経路は、制御用端子13〜定電流抵抗器R1〜チョークコイルL3〜スイッチングダイオードD1〜受信伝送線路L2〜スイッチングダイオードD2〜接地となる。尚、通常、前記スイッチング直流電流(Vc)は、機器本体に内蔵の制御IC等に一体的に組み込まれたスイッチドライバSdより制御用端子13を介して直接供給されるようになっている。
【0006】
ところで、従来より、特許文献3、特許文献4に開示されているような、複数の周波数帯域の送受信信号を選択して切り換え接続する、所謂、デュアルバンド、或いはトリプルバンド方式の携帯電話機や移動体通信装置が提案されている。
【0007】
図9は、上記機器用のフロントエンドモジュール回路(高周波スイッチモジュール)で、例えば、900MHz帯のGSM方式、1.8GHz帯のDCS方式、および同一周波数1.8GHz帯であって方式の異なるPCS方式の、3方式を一つのアンテナを共用して分離切り換えするものである。
当高周波スイッチモジュールは、アンテナ入出力を、周波数が大きく異なる周波数帯域を用いる900MHz帯のGSMと1.8GHz帯のDCS/PCSに分波する分波回路1と、第1〜第3の3つの高周波スイッチ回路2、3、4とで構成される。
【0008】
ここで、前記分波回路1は、それぞれ通過帯域の異なる二つのフィルタ(ローパスフィルタLPFとハイパスフィルタHPF)で構成され、前記第1の高周波スイッチ回路2は、GSMの送信回路TX1と受信回路RX1を切り換え、前記第2の高周波スイッチ回路3は、DCS/PCSの送信回路TX2とDCS/PCSの受信回路を切り換え、前記第3の高周波スイッチ回路4はPCSの受信回路RX2とDCSの受信回路RX3を切り換える。そして、これら第1〜第3の高周波スイッチ回路として、図7に示したスイッチ回路が使用されており、各制御用端子を介して制御信号Vc1〜Vc3が入力される。
【0009】
【特許文献1】
特許第2874496号公報
【特許文献2】
特許第2876924号公報
【特許文献3】
特開2001−244844号公報
【特許文献4】
特許第3304901号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スイッチング素子としてのPINダイオードはそれ自身制御能力は無くスイッチング動作のみであるから、外部で制御されたスイッチング電流を供給する必要がある。上記したスイッチング直流電流経路は、図7において各伝送線路L1、L2の直流抵抗分を無視すると図8となり、スイッチングドライバSdを組み込む制御IC等がこれらのスイッチング素子D1、D2に直接スイッチング電流を供給し、スイッチング制御する回路構成となっている。
因みに、前記スイッチング素子D1、D2のスイッチング動作に必要な電流Id1を最大10mAとすると、スイッチングドライバSdの電流負担は、その小型化設計において無視できない大きいものとなる。
【0011】
また、図8の電流経路において、スイッチング・オン時の順方向直流電圧Vd2はダイオード単体Vd1の2倍の約1.8Vとなり、制御IC等の電源電圧Vccを2.8Vとすると、その差電圧は僅か1Vである。さらに、制御IC等の出力電圧Vc1は、電源電圧VccよりスイッチングドライバSdの飽和電圧を差し引いた電圧となり、且つ、その偏差分が加わり変動する。結果、定電流抵抗器R1に最低限必要な直流電流を供給するための電圧が十分に得られず、よって、電流偏差が大きくなり、定常電流が増加する。
【0012】
特に、携帯機器等における省電力化と低電圧化傾向は今後の重要課題であり、上記問題はその障害となるものである。更には、複数の周波数帯域の送受信信号を選択して切り換え接続する多バンド方式の携帯電話機や移動体通信装置にあっては、この切換回路の増加に伴う大幅な電流増は機器の小型化に対し大きな障害となっている。
【0013】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて成されたもので、制御IC等の電流負担を軽減し、小型化を可能とした高周波スイッチ回路およびこれを用いた高周波スイッチモジュールを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の本発明は、アンテナ入出力を送信回路と受信回路に切り換えて接続する高周波スイッチ回路であって、前記送信回路側にアノードが接続されると共に、前記アンテナ側にカソードが接続されるスイッチングダイオードと、これら送信回路とアンテナの間に接続される送信系伝送路と、前記受信回路とアンテナの間に接続される受信系伝送路と、当該受信系伝送路の出力端側と接地間に介装され、制御信号によりオン・オフして前記スイッチングダイオードをオン・オフ制御するスイッチングトランジスタと、電源供給用の電源端子を有し、前記電源端子は、前記送信系伝送路の一端に接続されて、当該送信系伝送路を介して前記スイッチングダイオードのアノードに正電圧を印加し、また、当該電源端子は抵抗器を介して前記スイッチングトランジスタのコレクタに接続されて、前記スイッチングトランジスタのオフ時に、当該抵抗器を介して前記スイッチングダイオードのカソードに正電圧を印加して当該スイッチングダイオードを0バイアスするように構成する。
【0015】
本構成では、外部の制御用IC等から供給されるスイッチング制御電流はトランジスタベースの入力電流のみであるから微小である。このため、制御IC等の電流負荷は軽減され、結果、制御IC等の設計が容易となり、小型化が可能となる。
また、スイッチングダイオードのアノードに直接電源電圧を印加する構成にすることにより、制御IC等の内部電圧降下と、そのばらつきの影響を受けることなく、スイッチングダイオードには安定した低電流と0バイアスを与えることができる。これにより、優れたスイッチング動作が得られるようになり、送信波−受信回路のセパレーション特性を向上できる。
【0016】
また、請求項2に記載の本発明は、アンテナ入出力を送信回路と受信回路に切り換えて接続する高周波スイッチ回路であって、前記送信回路側にアノードが接続されると共に、前記アンテナ側にカソードが接続されるスイッチングダイオードと、これら送信回路とアンテナの間に接続される送信系伝送路と、前記受信回路とアンテナの間に接続される受信系伝送路と、当該受信系伝送路の出力端側と接地間に介装され、制御信号によりオン・オフして前記スイッチングダイオードをオン・オフ制御するスイッチングトランジスタと、電源供給用の電源端子と、バイアス電源供給用のバイアス電源端子を有し、前記電源端子は、前記送信系伝送路の一端に接続されて、当該送信系伝送路を介して前記スイッチングダイオードのアノードに正電圧を印加し、また、前記バイアス電源端子は、抵抗器を介して前記スイッチングトランジスタのコレクタに接続されて、前記スイッチングトランジスタのオフ時に、当該抵抗器を介し前記スイッチングダイオードのカソードにバイアス電圧を印加し、前記電源端子と前記バイアス電源端子の電圧差により、前記スイッチングダイオードを逆バイアスするように構成する。
【0017】
本構成では、スイッチングダイオードに対して上記した0バイアスより高い逆バイアス電圧を与えることができ、これにより、スイッチングダイオードの漏洩を防止し、セパレーション特性の更なる改善が図れる。
【0018】
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に何れかに記載の高周波スイッチ回路において、前記送信系伝送路は、前記スイッチングダイオードと並列接続されるインダクタンス部分と、前記送信回路との間にローパスフィルタを形成するインダクタンス部分と、前記スイッチングダイオードのアノードに電源を印加するインダクタンス部分とが一体的に連結されて構成されるストリップライン線路を有する。
【0019】
本構成では、当高周波スイッチ回路を誘電体多層基板等に形成する場合、各ストリップライン線路を個々に形成するよりストリップライン線路の構成を簡略化できるため、省スペース化に有効である。
【0020】
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1から請求項3までの何れかに記載の高周波スイッチ回路において、前記受信系伝送路の出力端と前記受信回路の間にSAW構成によるバンドパスフィルタを介装した。
【0021】
本構成では、不要周波数信号による受信信号への干渉を防止できる。
【0022】
また、請求項5に記載の本発明は、アンテナ入出力をそれぞれ周波数帯域の異なる複数の送信回路と受信回路に切換接続する高周波スイッチモジュールであって、周波数帯域の異なる複数のアンテナ入出力を複数の送受信系伝送路に分波する分波回路と、分波された各送受信系伝送路をそれぞれの前記送信回路と前記受信回路に切換接続するスイッチ回路を少なくとも有し、前記スイッチ回路が、請求項1から請求項4までの何れかに記載の高周波スイッチ回路で構成される。
【0023】
本高周波スイッチ回路は外部の制御IC等から供給されるスイッチング制御電流を微少にできるため、デュアルバンド、トリプルバンド等、多バンド構成によって制御IC等の回路構成が複雑化しても電流・電力負担は増加しないことから、当制御IC等の設計許容幅を緩和でき、よって、スイッチング制御回路の小型化が図れる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6に基づいて本発明の実施形態を説明する。
ここで、図1は本発明の第1実施形態による高周波スイッチ回路を示し、図2は第2実施形態による高周波スイッチ回路を示し、図3は第3実施形態による高周波スイッチ回路を示し、図4は図1〜図3におけるスイッチング電流経路を示し、図5はストリップライン線路の構成を示し、図6は本実施形態による高周波スイッチモジュールの回路構成を示している。
【0025】
図1に示すように、第1実施形態の高周波スイッチ回路は、アンテナANTが接続されるアンテナ入出力端子14と、送信回路Txが接続される送信入力端子11と、受信回路Rxが接続される受信出力端子12と、図示しない外部の制御IC等からの制御信号Vcが入力される制御用端子13と、電源Vcc供給用の電源端子15等の外部接続用端子を備えている。
【0026】
前記送信入力端子11は、直流阻止用のコンデンサC4を介してスイッチングダイオードD1(PINダイオード)のアノードに接続され、スイッチングダイオードD1のカソードが前記アンテナ入出力端子14に接続されている。また、送信入力端子11は送信伝送線路L1の一端にも接続され、この送信伝送線路L1の一部とコンデンサC4、C5、C6で高調波阻止用のローパスフィルタが構成される。これら送信伝送線路L1、コンデンサC4、C5、C6、浮遊容量C8、スイッチングダイオードD1等で送信系伝送路が構成される。
【0027】
また、アンテナ入出力端子14と受信出力端子12の間には受信伝送線路L2による受信系伝送路が介装されており、この受信伝送線路L2の出力端16と接地間にスイッチングトランジスタTR1がエミッタ接地形式で介装されてスイッチ回路を構成している。即ち、このスイッチングトランジスタTR1のコレクタが前記受信伝送線路L2の出力端16に接続され、エミッタ側がコンデンサC9等を介して接地され、ベース側が抵抗器R33を介して前記制御用端子13に接続されている。
【0028】
また、前記電源端子15は、抵抗器32を介して前記スイッチングトランジスタTR1のコレクタに接続され、定電流抵抗器R11を介して送信伝送線路L1の別の一端に接続されている。
【0029】
本実施形態では、図5に示すように、この送信伝送線路L1を、前記送信回路Txとの間にローパスフィルタを形成するインダクタンス部分(d)と、スイッチングダイオードD1と並列接続されるインダクタンス部分(a、b)と、スイッチングダイオードD1に抵抗器R11を介してスイッチング電源を供給するチョークコイルを形成するインダクタンス部分(c)とが一体的に連結された一つのストリップライン線路で構成している。
このように、複数のストリップライン線路を一体的に構成すると、当高周波スイッチ回路を誘電体多層基板等に形成する場合、図7のように個々にインダクタンスL1、L3を形成するよりもストリップライン線路の構成を簡略化できるため、省スペース化に有効である。
【0030】
次に、上記構成の高周波スイッチ回路の動作を説明する。
【0031】
送信モード時は、図示しない制御IC等からの制御信号Vcの”H”が制御用端子13よりスイッチングトランジスタTR1のベースに入力され、スイッチングトランジスタTR1がオン状態となり、そのコレクタ・オン抵抗により、受信伝送線路L2の出力端16は高周波的に接地される。これにより、受信伝送線路L2は、インダクタンス分と入力容量で送信周波数に対して並列共振状態となり、受信出力端子12とアンテナ入出力端子14との間に高インピーダンスを形成し、受信出力端12に送信周波数信号が干渉・漏洩するのを阻止する。
【0032】
また、スイッチングトランジスタTR1がオン状態になると、電源端子15から抵抗器R11〜送信伝送線路L1〜スイッチングダイオードD1〜送信伝送線路L2を通して直流スイッチング電流が流れるため、スイッチングダイオードD1がオン状態(短絡状態)となり、送信入力端子11(送信回路Tx)とアンテナ入出力端子14(アンテナANT)が高周波的に接続される。
また、送信時は、スイッチングダイオードD1と並列の送信伝送線路L1部分(図5のa、bの部分)はスイッチングダイオードD1のオンで短絡状態となって作用しないので、送信伝送線路L1(図5のbとcの部分)は電源Vccよりスイッチング電流を供給するチョークコイルとして機能する。
【0033】
このように、スイッチングダイオードD1のスイッチング直流電流は、従来のように制御IC等のスイッチングドライバを介すことなく電源端子15より直接供給され、制御IC等から供給されるスイッチング用の制御電流はトランジスタベースの入力電流のみとなるので、従来に比べて極めて微小である。従って、制御IC等の電流負担が軽減されるため、制御IC等の設計は容易となり、よって、小型化が可能となる。
【0034】
ところで、上記したスイッチング直流電流経路は、図1において各伝送線路L1、L2の直流抵抗分を無視すると図4に示す回路構成となる。
図4のスイッチング直流電流経路における接地間の順方向電圧降下は、スイッチングダイオードD1の順方向電圧とスイッチングトランジスタTR1のコレクタ飽和電圧の合計となり、因みに、スイッチングダイオードD1の順方向電圧Vdを0.9V、スイッチングトランジスタTR1のコレクタ飽和電圧Vtを0.1Vとすると総合的な順方向電圧降下は1Vとなり、従来のスイッチングダイオード2個による直列構成に比べて電圧降下分は約1/2となる。例えば、電源電圧Vccを2.8Vとすると、その差は1.8Vと従来の1Vと比較すると大幅に大きくなりスイッチング動作に余裕が出る。且つ、スイッチングドライバSdの出力電圧偏差はスイッチングダイオードD1のスイッチング動作に影響しない。
【0035】
このように、電源電圧Vccとスイッチング時の順方向降下電圧との差(即ち、定電流抵抗供給電圧)を十分大きく取れれば、定電流抵抗器によっても大きな安定効果が得られ、温度特性や部品のばら付き等による電流のばら付きを大幅に改善することができる。これにより、最低電流と最大電流の差が小さくなり、最低電流を最小必要値に設定しても最大電流値を少なく設定できるから常用電流値も少なくなり、よって、省電力化が可能となる。供給電圧に余裕ができれば、携帯機器電源の更なる低電圧化に対応できる。尚、定電流用の抵抗器R11は上記した直流電流経路の何れかの箇所に介装すれば良く、また、この抵抗器R11の替わりに半導体IC等を用いた定電流制御回路を用いても良い。
【0036】
次に、受信モード時は、制御信号Vcの”L”で、スイッチングトランジスタTR1がオフ状態となり、受信伝送線路L2を経由してアンテナ入出力端子14と受信出力端子12が接続される。スイッチングトランジスタTR1のオフでコレクタが開放されると、受信伝送線路L2はその周辺構成リアクタンスとでカットオフ周波数が受信周波数より高いローパスフィルタを形成し、受信周波数信号を通過させる。
同時に、スイッチング直流電流経路は遮断されてスイッチングダイオードD1はオフ状態となり、送信入力端子11(送信回路Tx)とアンテナ入出力端子14(アンテナANT)間の接続は遮断される。この時、スイッチングダイオードD1と並列の送信伝送線路L1(図5のa、b)は、そのインダクタンス分と、これと並列なスイッチングダイオードD1の開放時電極間容量とで受信周波数において並列共振状態となり、送信入力端子11とアンテナ入出力端子14との間の伝送路に高インピーダンスを形成し、受信周波数信号が送信入力端子11側へ通過するのを阻止するように作用する。
【0037】
また、スイッチングトランジスタTR1のコレクタと電源端子15の間に介装した抵抗器R32を高周波的に影響を与えない高抵抗値とするが、受信時はスイッチングダイオードD1のカソード電圧が電源電圧Vccに等しくなり、且つ、アノードに同一の電源電圧が印加されることにより、スイッチングダイオードD1は0バイアス電圧状態となる。これにより、安定したスイッチング動作が得られるようになり、送信波−受信回路のセパレーション特性を向上できる。
【0038】
次に、図2により高周波スイッチ回路の第2実施形態を説明する。
【0039】
図2に示す高周波スイッチング回路の構成は、図1と略同様であるが、スイッチングダイオードD1のバイアス回路が相違している。即ち、本第2実施形態は、図1の実施形態に対してスイッチングダイオードD1に直流電流を供給する電源端子15の他にさらにバイアス電圧Vbを供給するバイアス電源端子17を設け、これをスイッチングトランジスタTR1のコレクタに接続されている抵抗器R32の電源供給源として使用した構成を有する。本構成において、電源端子15の印加電圧に対し、バイアス電源端子17の印加電圧Vbを+電位に設定すれば、その電位差がスイッチングダイオードD1のオフ時に逆バイアス電圧となる。従って、スイッチングダイオードD1へは上記した0バイアスより高い逆バイアス電圧を与えることができ、これにより、スイッチングダイオードD1の漏洩を防止し、セパレーション特性の更なる改善が図れるようになる。
【0040】
次に、図3により高周波スイッチ回路の第3実施形態を説明する。
【0041】
図3の高周波スイッチング回路の構成も図1と略同様であるが、本第3実施形態は、受信伝送線路L2の出力端16と受信出力端子12の間にSAW構成のバンドパスフィルタSAWを介装した構成を有する。
上記バンドパスフィルタSAWにより、受信伝送線路L2のフィルタ効果とスイッチングトランジスタTR1による送信信号の抑圧効果と受信時の不要周波数信号入力による干渉に対して相乗効果を奏する。
【0042】
以上、本実施形態では、高周波スイッチング回路を個別のダイオードとトランジスタで構成したが、これらトランジスタやダイオードを集積化したものを使用しても勿論良く、その基本的な動作原理は同じであり、同様の効果が得られるものである。
【0043】
次に、図6は、移動体通信装置用、或いは携帯電話システム用高周波スイッチモジュールの実施形態を示し、900MHz帯のGSM方式、1.8GHz帯のDCS方式、およびPCS方式の、3方式を一つのアンテナを共用して分離切り換えする本発明による回路例を示している。
【0044】
この高周波スイッチモジュールは、アンテナ入出力を、周波数が大きく異なる周波数帯域を用いる900MHz帯のGSMと1.8GHz帯のDCS/PCSに分波する分波回路1と、第1〜第3の3つの高周波スイッチ回路2、3、4とで構成される。
【0045】
前記分波回路1は、それぞれ通過帯域の異なる二つのフィルタ(ローパスフィルタLPFおよびハイパスフィルタHPF)で構成され、前記第1の高周波スイッチ回路2は、GSMの送信回路TX1と受信回路RX1を切り換え、前記第2の高周波スイッチ回路3は、DCS/PCSの送信回路TX2とDCS/PCSの受信回路を切り換え、前記第3の高周波スイッチ回路4はPCSの受信回路RX2とDCSの受信回路RX3を切り換える。そして、本実施形態では、これら第1〜第3高周波スイッチ回路として、図2に示した本発明の高周波スイッチ回路が使用されており、各高周波スイッチ回路2、3、4には各制御用端子を介して、図示しない制御IC等より制御信号Vc1、Vc2、Vc3が入力されている。尚、第3の高周波スイッチ回路4では、送信伝送線路L21において送信周波数用ローパスフィルタ部分(図5のdの部分)を除いてある。
【0046】
上記構成では、各高周波スイッチ回路2、3、4を切り換え制御する制御電流は各スイッチングトランジスタTR1、TR11、TR21のベース入力電流のみとなって微少であるため、デュアルバンド、トリプルバンド等、多バンド方式により制御IC等の回路構成が複雑化しても電流・電力負担は増加しないことから、小型化が図れる。
また、多バンド化に際し、各高周波スイッチ回路の電源Vccや逆バイアス電源Vdは共通化でき、それぞれに専用の電源端子や逆バイアス電源端子を設ける必要は無いため端子数の増加等は無く、モジュール構造を簡易にできる。
【0047】
尚、本実施形態では、高周波スイッチ回路として、図2の構成を用いたが、図1、図3の高周波スイッチ回路、或いはそれらの組み合わせ回路が使用可能であることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明によれば、制御用端子からのスイッチング制御電流は微小であるため、外部制御IC等の電流負担が軽減され、制御IC等の設計が容易となり、機器の小型化が可能となる。
また、ダイオードのアノードに直接電源電圧を印加する構成にすることにより、制御IC等の内部電圧降下とそのばらつきの影響を受けることなく安定した省電流と0バイアスを得ることができる。これにより、優れたスイッチング動作が得られるようになり、送信波−受信回路のセパレーション特性を向上できる。
【0049】
また、請求項2に記載の本発明によれば、スイッチングダイオードに対し、上記した0バイアスより高い逆バイアス電圧を与えることができ、これにより、スイッチングダイオードの漏洩を防止し、セパレーション特性の更なる改善が図れる。
【0050】
また、請求項3に記載の本発明によれば、高周波スイッチ回路を誘電体多層基板等に構成する場合、ストリップライン線路の構成を簡略化できるため、省スペース化に有効である。
【0051】
また、請求項4に記載の本発明によれば、不要周波数信号入力による受信信号への干渉を防止できる。
【0052】
また、請求項5に記載の本発明によれば、各高周波スイッチ回路へのスイッチング制御電流を微少にできるため、デュアルバンド、トリプルバンド等、多バンド方式によって制御IC等の回路構成が複雑化しても電流・電力負担は増加しないことから、当制御IC等の設計許容幅を緩和でき、よって、当高周波スイッチングモジュールの小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波スイッチ回路の第1実施形態を示す図。
【図2】本発明に係る高周波スイッチ回路の第2実施形態を示す図。
【図3】本発明に係る高周波スイッチ回路の第3実施形態を示す図。
【図4】図1〜図3の高周波スイッチ回路におけるスイッチング直流電流経路を示す図。
【図5】ストリップライン線路の構成を示す図。
【図6】本発明に係る高周波スイッチモジュールの回路構成を示す図。
【図7】従来の高周波スイッチ回路を示す図。
【図8】図8の高周波スイッチ回路おけるスイッチング直流電流経路を示す図。
【図9】従来の高周波スイッチモジュールの回路構成を示す図。
【符号の説明】
1 分波回路
2、3、4 高周波スイッチ回路
13 電源端子
17 バイアス電源端子
SAW バンドパスフィルタ
TX 送信回路
RX 受信回路
ANT アンテナ
D1 スイッチングダイオード
TR1 スイッチングトランジスタ
L1 ストリップライン線路
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信装置、或いは携帯電話等の双方向通信装置に用いる高周波スイッチ回路、および複数の通信システムに対応した高周波スイッチモジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前記高周波スイッチ回路は、デジタル式携帯電話等の送信回路と受信回路をそれぞれの作動時間に共通のアンテナに切り換えて共用するために用いられる。
【0003】
図7は、例えば、特許文献1、特許文献2等に開示されている従来公知の高周波スイッチ回路である。図示のように、当高周波スイッチ回路は、外部接続端子としてアンテナANTが接続されるアンテナ入出力端子14と、送信回路Txが接続される送信入力端子11と、受信回路Rxが接続される受信出力端子12と、制御信号Vcが入力される制御用端子13を備えている。ここで、符号L1は、受信時に受信信号が送信側に漏洩するのを阻止する送信系伝送線路、符号C3は、直流阻止用コンデンサ、符号L2は、送信時に送信信号が受信側に漏洩するのを阻止する受信系伝送線路、符号L3は、直流電流給電用のチョークコイル、符号D1、D2は切換接続用のスイッチング素子である。
【0004】
本例では、スイッチング素子D1、D2としてPINダイオードを用い、これら送受用両スイッチング素子D1、D2が、交流的には送信回路Txと直列に、且つ、受信回路Rxと並列に介装される回路構成を採っている。
また、直流的には、これらスイッチング素子D1、D2が直列接続となるため、送信時に制御用端子13よりスイッチング直流電流(制御信号Vc)を供給することにより両スイッチング素子D1、D2がオンし、送信伝送線路L1が短絡し、受信伝送線路L2の出力端が接地されて送受信の切り換え動作が行われる。
【0005】
即ち、切り換え動作時のスイッチング直流電流経路は、制御用端子13〜定電流抵抗器R1〜チョークコイルL3〜スイッチングダイオードD1〜受信伝送線路L2〜スイッチングダイオードD2〜接地となる。尚、通常、前記スイッチング直流電流(Vc)は、機器本体に内蔵の制御IC等に一体的に組み込まれたスイッチドライバSdより制御用端子13を介して直接供給されるようになっている。
【0006】
ところで、従来より、特許文献3、特許文献4に開示されているような、複数の周波数帯域の送受信信号を選択して切り換え接続する、所謂、デュアルバンド、或いはトリプルバンド方式の携帯電話機や移動体通信装置が提案されている。
【0007】
図9は、上記機器用のフロントエンドモジュール回路(高周波スイッチモジュール)で、例えば、900MHz帯のGSM方式、1.8GHz帯のDCS方式、および同一周波数1.8GHz帯であって方式の異なるPCS方式の、3方式を一つのアンテナを共用して分離切り換えするものである。
当高周波スイッチモジュールは、アンテナ入出力を、周波数が大きく異なる周波数帯域を用いる900MHz帯のGSMと1.8GHz帯のDCS/PCSに分波する分波回路1と、第1〜第3の3つの高周波スイッチ回路2、3、4とで構成される。
【0008】
ここで、前記分波回路1は、それぞれ通過帯域の異なる二つのフィルタ(ローパスフィルタLPFとハイパスフィルタHPF)で構成され、前記第1の高周波スイッチ回路2は、GSMの送信回路TX1と受信回路RX1を切り換え、前記第2の高周波スイッチ回路3は、DCS/PCSの送信回路TX2とDCS/PCSの受信回路を切り換え、前記第3の高周波スイッチ回路4はPCSの受信回路RX2とDCSの受信回路RX3を切り換える。そして、これら第1〜第3の高周波スイッチ回路として、図7に示したスイッチ回路が使用されており、各制御用端子を介して制御信号Vc1〜Vc3が入力される。
【0009】
【特許文献1】
特許第2874496号公報
【特許文献2】
特許第2876924号公報
【特許文献3】
特開2001−244844号公報
【特許文献4】
特許第3304901号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スイッチング素子としてのPINダイオードはそれ自身制御能力は無くスイッチング動作のみであるから、外部で制御されたスイッチング電流を供給する必要がある。上記したスイッチング直流電流経路は、図7において各伝送線路L1、L2の直流抵抗分を無視すると図8となり、スイッチングドライバSdを組み込む制御IC等がこれらのスイッチング素子D1、D2に直接スイッチング電流を供給し、スイッチング制御する回路構成となっている。
因みに、前記スイッチング素子D1、D2のスイッチング動作に必要な電流Id1を最大10mAとすると、スイッチングドライバSdの電流負担は、その小型化設計において無視できない大きいものとなる。
【0011】
また、図8の電流経路において、スイッチング・オン時の順方向直流電圧Vd2はダイオード単体Vd1の2倍の約1.8Vとなり、制御IC等の電源電圧Vccを2.8Vとすると、その差電圧は僅か1Vである。さらに、制御IC等の出力電圧Vc1は、電源電圧VccよりスイッチングドライバSdの飽和電圧を差し引いた電圧となり、且つ、その偏差分が加わり変動する。結果、定電流抵抗器R1に最低限必要な直流電流を供給するための電圧が十分に得られず、よって、電流偏差が大きくなり、定常電流が増加する。
【0012】
特に、携帯機器等における省電力化と低電圧化傾向は今後の重要課題であり、上記問題はその障害となるものである。更には、複数の周波数帯域の送受信信号を選択して切り換え接続する多バンド方式の携帯電話機や移動体通信装置にあっては、この切換回路の増加に伴う大幅な電流増は機器の小型化に対し大きな障害となっている。
【0013】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて成されたもので、制御IC等の電流負担を軽減し、小型化を可能とした高周波スイッチ回路およびこれを用いた高周波スイッチモジュールを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の本発明は、アンテナ入出力を送信回路と受信回路に切り換えて接続する高周波スイッチ回路であって、前記送信回路側にアノードが接続されると共に、前記アンテナ側にカソードが接続されるスイッチングダイオードと、これら送信回路とアンテナの間に接続される送信系伝送路と、前記受信回路とアンテナの間に接続される受信系伝送路と、当該受信系伝送路の出力端側と接地間に介装され、制御信号によりオン・オフして前記スイッチングダイオードをオン・オフ制御するスイッチングトランジスタと、電源供給用の電源端子を有し、前記電源端子は、前記送信系伝送路の一端に接続されて、当該送信系伝送路を介して前記スイッチングダイオードのアノードに正電圧を印加し、また、当該電源端子は抵抗器を介して前記スイッチングトランジスタのコレクタに接続されて、前記スイッチングトランジスタのオフ時に、当該抵抗器を介して前記スイッチングダイオードのカソードに正電圧を印加して当該スイッチングダイオードを0バイアスするように構成する。
【0015】
本構成では、外部の制御用IC等から供給されるスイッチング制御電流はトランジスタベースの入力電流のみであるから微小である。このため、制御IC等の電流負荷は軽減され、結果、制御IC等の設計が容易となり、小型化が可能となる。
また、スイッチングダイオードのアノードに直接電源電圧を印加する構成にすることにより、制御IC等の内部電圧降下と、そのばらつきの影響を受けることなく、スイッチングダイオードには安定した低電流と0バイアスを与えることができる。これにより、優れたスイッチング動作が得られるようになり、送信波−受信回路のセパレーション特性を向上できる。
【0016】
また、請求項2に記載の本発明は、アンテナ入出力を送信回路と受信回路に切り換えて接続する高周波スイッチ回路であって、前記送信回路側にアノードが接続されると共に、前記アンテナ側にカソードが接続されるスイッチングダイオードと、これら送信回路とアンテナの間に接続される送信系伝送路と、前記受信回路とアンテナの間に接続される受信系伝送路と、当該受信系伝送路の出力端側と接地間に介装され、制御信号によりオン・オフして前記スイッチングダイオードをオン・オフ制御するスイッチングトランジスタと、電源供給用の電源端子と、バイアス電源供給用のバイアス電源端子を有し、前記電源端子は、前記送信系伝送路の一端に接続されて、当該送信系伝送路を介して前記スイッチングダイオードのアノードに正電圧を印加し、また、前記バイアス電源端子は、抵抗器を介して前記スイッチングトランジスタのコレクタに接続されて、前記スイッチングトランジスタのオフ時に、当該抵抗器を介し前記スイッチングダイオードのカソードにバイアス電圧を印加し、前記電源端子と前記バイアス電源端子の電圧差により、前記スイッチングダイオードを逆バイアスするように構成する。
【0017】
本構成では、スイッチングダイオードに対して上記した0バイアスより高い逆バイアス電圧を与えることができ、これにより、スイッチングダイオードの漏洩を防止し、セパレーション特性の更なる改善が図れる。
【0018】
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に何れかに記載の高周波スイッチ回路において、前記送信系伝送路は、前記スイッチングダイオードと並列接続されるインダクタンス部分と、前記送信回路との間にローパスフィルタを形成するインダクタンス部分と、前記スイッチングダイオードのアノードに電源を印加するインダクタンス部分とが一体的に連結されて構成されるストリップライン線路を有する。
【0019】
本構成では、当高周波スイッチ回路を誘電体多層基板等に形成する場合、各ストリップライン線路を個々に形成するよりストリップライン線路の構成を簡略化できるため、省スペース化に有効である。
【0020】
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1から請求項3までの何れかに記載の高周波スイッチ回路において、前記受信系伝送路の出力端と前記受信回路の間にSAW構成によるバンドパスフィルタを介装した。
【0021】
本構成では、不要周波数信号による受信信号への干渉を防止できる。
【0022】
また、請求項5に記載の本発明は、アンテナ入出力をそれぞれ周波数帯域の異なる複数の送信回路と受信回路に切換接続する高周波スイッチモジュールであって、周波数帯域の異なる複数のアンテナ入出力を複数の送受信系伝送路に分波する分波回路と、分波された各送受信系伝送路をそれぞれの前記送信回路と前記受信回路に切換接続するスイッチ回路を少なくとも有し、前記スイッチ回路が、請求項1から請求項4までの何れかに記載の高周波スイッチ回路で構成される。
【0023】
本高周波スイッチ回路は外部の制御IC等から供給されるスイッチング制御電流を微少にできるため、デュアルバンド、トリプルバンド等、多バンド構成によって制御IC等の回路構成が複雑化しても電流・電力負担は増加しないことから、当制御IC等の設計許容幅を緩和でき、よって、スイッチング制御回路の小型化が図れる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6に基づいて本発明の実施形態を説明する。
ここで、図1は本発明の第1実施形態による高周波スイッチ回路を示し、図2は第2実施形態による高周波スイッチ回路を示し、図3は第3実施形態による高周波スイッチ回路を示し、図4は図1〜図3におけるスイッチング電流経路を示し、図5はストリップライン線路の構成を示し、図6は本実施形態による高周波スイッチモジュールの回路構成を示している。
【0025】
図1に示すように、第1実施形態の高周波スイッチ回路は、アンテナANTが接続されるアンテナ入出力端子14と、送信回路Txが接続される送信入力端子11と、受信回路Rxが接続される受信出力端子12と、図示しない外部の制御IC等からの制御信号Vcが入力される制御用端子13と、電源Vcc供給用の電源端子15等の外部接続用端子を備えている。
【0026】
前記送信入力端子11は、直流阻止用のコンデンサC4を介してスイッチングダイオードD1(PINダイオード)のアノードに接続され、スイッチングダイオードD1のカソードが前記アンテナ入出力端子14に接続されている。また、送信入力端子11は送信伝送線路L1の一端にも接続され、この送信伝送線路L1の一部とコンデンサC4、C5、C6で高調波阻止用のローパスフィルタが構成される。これら送信伝送線路L1、コンデンサC4、C5、C6、浮遊容量C8、スイッチングダイオードD1等で送信系伝送路が構成される。
【0027】
また、アンテナ入出力端子14と受信出力端子12の間には受信伝送線路L2による受信系伝送路が介装されており、この受信伝送線路L2の出力端16と接地間にスイッチングトランジスタTR1がエミッタ接地形式で介装されてスイッチ回路を構成している。即ち、このスイッチングトランジスタTR1のコレクタが前記受信伝送線路L2の出力端16に接続され、エミッタ側がコンデンサC9等を介して接地され、ベース側が抵抗器R33を介して前記制御用端子13に接続されている。
【0028】
また、前記電源端子15は、抵抗器32を介して前記スイッチングトランジスタTR1のコレクタに接続され、定電流抵抗器R11を介して送信伝送線路L1の別の一端に接続されている。
【0029】
本実施形態では、図5に示すように、この送信伝送線路L1を、前記送信回路Txとの間にローパスフィルタを形成するインダクタンス部分(d)と、スイッチングダイオードD1と並列接続されるインダクタンス部分(a、b)と、スイッチングダイオードD1に抵抗器R11を介してスイッチング電源を供給するチョークコイルを形成するインダクタンス部分(c)とが一体的に連結された一つのストリップライン線路で構成している。
このように、複数のストリップライン線路を一体的に構成すると、当高周波スイッチ回路を誘電体多層基板等に形成する場合、図7のように個々にインダクタンスL1、L3を形成するよりもストリップライン線路の構成を簡略化できるため、省スペース化に有効である。
【0030】
次に、上記構成の高周波スイッチ回路の動作を説明する。
【0031】
送信モード時は、図示しない制御IC等からの制御信号Vcの”H”が制御用端子13よりスイッチングトランジスタTR1のベースに入力され、スイッチングトランジスタTR1がオン状態となり、そのコレクタ・オン抵抗により、受信伝送線路L2の出力端16は高周波的に接地される。これにより、受信伝送線路L2は、インダクタンス分と入力容量で送信周波数に対して並列共振状態となり、受信出力端子12とアンテナ入出力端子14との間に高インピーダンスを形成し、受信出力端12に送信周波数信号が干渉・漏洩するのを阻止する。
【0032】
また、スイッチングトランジスタTR1がオン状態になると、電源端子15から抵抗器R11〜送信伝送線路L1〜スイッチングダイオードD1〜送信伝送線路L2を通して直流スイッチング電流が流れるため、スイッチングダイオードD1がオン状態(短絡状態)となり、送信入力端子11(送信回路Tx)とアンテナ入出力端子14(アンテナANT)が高周波的に接続される。
また、送信時は、スイッチングダイオードD1と並列の送信伝送線路L1部分(図5のa、bの部分)はスイッチングダイオードD1のオンで短絡状態となって作用しないので、送信伝送線路L1(図5のbとcの部分)は電源Vccよりスイッチング電流を供給するチョークコイルとして機能する。
【0033】
このように、スイッチングダイオードD1のスイッチング直流電流は、従来のように制御IC等のスイッチングドライバを介すことなく電源端子15より直接供給され、制御IC等から供給されるスイッチング用の制御電流はトランジスタベースの入力電流のみとなるので、従来に比べて極めて微小である。従って、制御IC等の電流負担が軽減されるため、制御IC等の設計は容易となり、よって、小型化が可能となる。
【0034】
ところで、上記したスイッチング直流電流経路は、図1において各伝送線路L1、L2の直流抵抗分を無視すると図4に示す回路構成となる。
図4のスイッチング直流電流経路における接地間の順方向電圧降下は、スイッチングダイオードD1の順方向電圧とスイッチングトランジスタTR1のコレクタ飽和電圧の合計となり、因みに、スイッチングダイオードD1の順方向電圧Vdを0.9V、スイッチングトランジスタTR1のコレクタ飽和電圧Vtを0.1Vとすると総合的な順方向電圧降下は1Vとなり、従来のスイッチングダイオード2個による直列構成に比べて電圧降下分は約1/2となる。例えば、電源電圧Vccを2.8Vとすると、その差は1.8Vと従来の1Vと比較すると大幅に大きくなりスイッチング動作に余裕が出る。且つ、スイッチングドライバSdの出力電圧偏差はスイッチングダイオードD1のスイッチング動作に影響しない。
【0035】
このように、電源電圧Vccとスイッチング時の順方向降下電圧との差(即ち、定電流抵抗供給電圧)を十分大きく取れれば、定電流抵抗器によっても大きな安定効果が得られ、温度特性や部品のばら付き等による電流のばら付きを大幅に改善することができる。これにより、最低電流と最大電流の差が小さくなり、最低電流を最小必要値に設定しても最大電流値を少なく設定できるから常用電流値も少なくなり、よって、省電力化が可能となる。供給電圧に余裕ができれば、携帯機器電源の更なる低電圧化に対応できる。尚、定電流用の抵抗器R11は上記した直流電流経路の何れかの箇所に介装すれば良く、また、この抵抗器R11の替わりに半導体IC等を用いた定電流制御回路を用いても良い。
【0036】
次に、受信モード時は、制御信号Vcの”L”で、スイッチングトランジスタTR1がオフ状態となり、受信伝送線路L2を経由してアンテナ入出力端子14と受信出力端子12が接続される。スイッチングトランジスタTR1のオフでコレクタが開放されると、受信伝送線路L2はその周辺構成リアクタンスとでカットオフ周波数が受信周波数より高いローパスフィルタを形成し、受信周波数信号を通過させる。
同時に、スイッチング直流電流経路は遮断されてスイッチングダイオードD1はオフ状態となり、送信入力端子11(送信回路Tx)とアンテナ入出力端子14(アンテナANT)間の接続は遮断される。この時、スイッチングダイオードD1と並列の送信伝送線路L1(図5のa、b)は、そのインダクタンス分と、これと並列なスイッチングダイオードD1の開放時電極間容量とで受信周波数において並列共振状態となり、送信入力端子11とアンテナ入出力端子14との間の伝送路に高インピーダンスを形成し、受信周波数信号が送信入力端子11側へ通過するのを阻止するように作用する。
【0037】
また、スイッチングトランジスタTR1のコレクタと電源端子15の間に介装した抵抗器R32を高周波的に影響を与えない高抵抗値とするが、受信時はスイッチングダイオードD1のカソード電圧が電源電圧Vccに等しくなり、且つ、アノードに同一の電源電圧が印加されることにより、スイッチングダイオードD1は0バイアス電圧状態となる。これにより、安定したスイッチング動作が得られるようになり、送信波−受信回路のセパレーション特性を向上できる。
【0038】
次に、図2により高周波スイッチ回路の第2実施形態を説明する。
【0039】
図2に示す高周波スイッチング回路の構成は、図1と略同様であるが、スイッチングダイオードD1のバイアス回路が相違している。即ち、本第2実施形態は、図1の実施形態に対してスイッチングダイオードD1に直流電流を供給する電源端子15の他にさらにバイアス電圧Vbを供給するバイアス電源端子17を設け、これをスイッチングトランジスタTR1のコレクタに接続されている抵抗器R32の電源供給源として使用した構成を有する。本構成において、電源端子15の印加電圧に対し、バイアス電源端子17の印加電圧Vbを+電位に設定すれば、その電位差がスイッチングダイオードD1のオフ時に逆バイアス電圧となる。従って、スイッチングダイオードD1へは上記した0バイアスより高い逆バイアス電圧を与えることができ、これにより、スイッチングダイオードD1の漏洩を防止し、セパレーション特性の更なる改善が図れるようになる。
【0040】
次に、図3により高周波スイッチ回路の第3実施形態を説明する。
【0041】
図3の高周波スイッチング回路の構成も図1と略同様であるが、本第3実施形態は、受信伝送線路L2の出力端16と受信出力端子12の間にSAW構成のバンドパスフィルタSAWを介装した構成を有する。
上記バンドパスフィルタSAWにより、受信伝送線路L2のフィルタ効果とスイッチングトランジスタTR1による送信信号の抑圧効果と受信時の不要周波数信号入力による干渉に対して相乗効果を奏する。
【0042】
以上、本実施形態では、高周波スイッチング回路を個別のダイオードとトランジスタで構成したが、これらトランジスタやダイオードを集積化したものを使用しても勿論良く、その基本的な動作原理は同じであり、同様の効果が得られるものである。
【0043】
次に、図6は、移動体通信装置用、或いは携帯電話システム用高周波スイッチモジュールの実施形態を示し、900MHz帯のGSM方式、1.8GHz帯のDCS方式、およびPCS方式の、3方式を一つのアンテナを共用して分離切り換えする本発明による回路例を示している。
【0044】
この高周波スイッチモジュールは、アンテナ入出力を、周波数が大きく異なる周波数帯域を用いる900MHz帯のGSMと1.8GHz帯のDCS/PCSに分波する分波回路1と、第1〜第3の3つの高周波スイッチ回路2、3、4とで構成される。
【0045】
前記分波回路1は、それぞれ通過帯域の異なる二つのフィルタ(ローパスフィルタLPFおよびハイパスフィルタHPF)で構成され、前記第1の高周波スイッチ回路2は、GSMの送信回路TX1と受信回路RX1を切り換え、前記第2の高周波スイッチ回路3は、DCS/PCSの送信回路TX2とDCS/PCSの受信回路を切り換え、前記第3の高周波スイッチ回路4はPCSの受信回路RX2とDCSの受信回路RX3を切り換える。そして、本実施形態では、これら第1〜第3高周波スイッチ回路として、図2に示した本発明の高周波スイッチ回路が使用されており、各高周波スイッチ回路2、3、4には各制御用端子を介して、図示しない制御IC等より制御信号Vc1、Vc2、Vc3が入力されている。尚、第3の高周波スイッチ回路4では、送信伝送線路L21において送信周波数用ローパスフィルタ部分(図5のdの部分)を除いてある。
【0046】
上記構成では、各高周波スイッチ回路2、3、4を切り換え制御する制御電流は各スイッチングトランジスタTR1、TR11、TR21のベース入力電流のみとなって微少であるため、デュアルバンド、トリプルバンド等、多バンド方式により制御IC等の回路構成が複雑化しても電流・電力負担は増加しないことから、小型化が図れる。
また、多バンド化に際し、各高周波スイッチ回路の電源Vccや逆バイアス電源Vdは共通化でき、それぞれに専用の電源端子や逆バイアス電源端子を設ける必要は無いため端子数の増加等は無く、モジュール構造を簡易にできる。
【0047】
尚、本実施形態では、高周波スイッチ回路として、図2の構成を用いたが、図1、図3の高周波スイッチ回路、或いはそれらの組み合わせ回路が使用可能であることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明によれば、制御用端子からのスイッチング制御電流は微小であるため、外部制御IC等の電流負担が軽減され、制御IC等の設計が容易となり、機器の小型化が可能となる。
また、ダイオードのアノードに直接電源電圧を印加する構成にすることにより、制御IC等の内部電圧降下とそのばらつきの影響を受けることなく安定した省電流と0バイアスを得ることができる。これにより、優れたスイッチング動作が得られるようになり、送信波−受信回路のセパレーション特性を向上できる。
【0049】
また、請求項2に記載の本発明によれば、スイッチングダイオードに対し、上記した0バイアスより高い逆バイアス電圧を与えることができ、これにより、スイッチングダイオードの漏洩を防止し、セパレーション特性の更なる改善が図れる。
【0050】
また、請求項3に記載の本発明によれば、高周波スイッチ回路を誘電体多層基板等に構成する場合、ストリップライン線路の構成を簡略化できるため、省スペース化に有効である。
【0051】
また、請求項4に記載の本発明によれば、不要周波数信号入力による受信信号への干渉を防止できる。
【0052】
また、請求項5に記載の本発明によれば、各高周波スイッチ回路へのスイッチング制御電流を微少にできるため、デュアルバンド、トリプルバンド等、多バンド方式によって制御IC等の回路構成が複雑化しても電流・電力負担は増加しないことから、当制御IC等の設計許容幅を緩和でき、よって、当高周波スイッチングモジュールの小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波スイッチ回路の第1実施形態を示す図。
【図2】本発明に係る高周波スイッチ回路の第2実施形態を示す図。
【図3】本発明に係る高周波スイッチ回路の第3実施形態を示す図。
【図4】図1〜図3の高周波スイッチ回路におけるスイッチング直流電流経路を示す図。
【図5】ストリップライン線路の構成を示す図。
【図6】本発明に係る高周波スイッチモジュールの回路構成を示す図。
【図7】従来の高周波スイッチ回路を示す図。
【図8】図8の高周波スイッチ回路おけるスイッチング直流電流経路を示す図。
【図9】従来の高周波スイッチモジュールの回路構成を示す図。
【符号の説明】
1 分波回路
2、3、4 高周波スイッチ回路
13 電源端子
17 バイアス電源端子
SAW バンドパスフィルタ
TX 送信回路
RX 受信回路
ANT アンテナ
D1 スイッチングダイオード
TR1 スイッチングトランジスタ
L1 ストリップライン線路
Claims (5)
- アンテナ入出力を送信回路と受信回路に切り換えて接続する高周波スイッチ回路であって、
前記送信回路側にアノードが接続されると共に、前記アンテナ側にカソードが接続されるスイッチングダイオードと、これら送信回路とアンテナの間に接続される送信系伝送路と、前記受信回路とアンテナの間に接続される受信系伝送路と、当該受信系伝送路の出力端側と接地間に介装され、制御信号によりオン・オフして前記スイッチングダイオードをオン・オフ制御するスイッチングトランジスタと、電源供給用の電源端子を有し、
前記電源端子は、前記送信系伝送路の一端に接続されて、当該送信系伝送路を介して前記スイッチングダイオードのアノードに正電圧を印加し、また、当該電源端子は抵抗器を介して前記スイッチングトランジスタのコレクタに接続されて、前記スイッチングトランジスタのオフ時に、当該抵抗器を介し前記スイッチングダイオードのカソードに正電圧を印加して当該スイッチングダイオードを0バイアスすることを特徴とする高周波スイッチ回路。 - アンテナ入出力を送信回路と受信回路に切り換えて接続する高周波スイッチ回路であって、
前記送信回路側にアノードが接続されると共に、前記アンテナ側にカソードが接続されるスイッチングダイオードと、これら送信回路とアンテナの間に接続される送信系伝送路と、前記受信回路とアンテナの間に接続される受信系伝送路と、当該受信系伝送路の出力端側と接地間に介装され、制御信号によりオン・オフして前記スイッチングダイオードをオン・オフ制御するスイッチングトランジスタと、電源供給用の電源端子と、バイアス電源供給用のバイアス電源端子を有し、
前記電源端子は、前記送信系伝送路の一端に接続されて、当該送信系伝送路を介して前記スイッチングダイオードのアノードに正電圧を印加し、また、前記バイアス電源端子は、抵抗器を介して前記スイッチングトランジスタのコレクタに接続されて、前記スイッチングトランジスタのオフ時に、当該抵抗器を介し前記スイッチングダイオードのカソードにバイアス電圧を印加し、前記電源端子と前記バイアス電源端子の電圧差により、前記スイッチングダイオードを逆バイアスすることを特徴とする高周波スイッチ回路。 - 前記送信系伝送路は、前記スイッチングダイオードと並列接続されるインダクタンス部分と、前記送信回路との間にローパスフィルタを形成するインダクタンス部分と、前記スイッチングダイオードのアノードに電源を印加するインダクタンス部分とが一体的に連結されて構成されるストリップライン線路を有することを特徴とする請求項1または請求項2に何れかに記載の高周波スイッチ回路。
- 前記受信系伝送路の出力端と前記受信回路の間にSAW構成によるバンドパスフィルタを介装したことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の高周波スイッチ回路。
- アンテナ入出力をそれぞれ周波数帯域の異なる複数の送信回路と受信回路に切換接続する高周波スイッチモジュールであって、
周波数帯域の異なる複数のアンテナ入出力を複数の送受信系伝送路に分波する分波回路と、分波された各送受信系伝送路をそれぞれの前記送信回路と前記受信回路に切換接続するスイッチ回路を少なくとも有し、
前記スイッチ回路が、請求項1から請求項4までの何れかに記載の高周波スイッチ回路で成ることを特徴とする高周波スイッチモジュール。
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JP2002306886A JP2004146916A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 高周波スイッチ回路および高周波スイッチモジュール |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-10-22 JP JP2002306886A patent/JP2004146916A/ja active Pending
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