JP2004144495A - レーザー墨出し器の輝線位置制御装置 - Google Patents

レーザー墨出し器の輝線位置制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被照射体の基準位置に輝線を容易に合わせることができ、精度の高い墨出し作業を一人の作業者によって容易に行うことができるレーザー墨出し器の輝線位置制御装置を得る。
【解決手段】レーザー光源からのレーザー光を所定の方向に出射させ被照射体にレーザー光による輝線を照射するレーザー墨出し器本体と、被照射体側においてレーザー墨出し器本体からのレーザー光を受光して受光基準位置に対する受光位置のずれ方向を検出する受光装置10と、受光装置10で検出された受光位置のずれ方向信号をレーザー墨出し器本体に伝達する通信手段とを有し、レーザー墨出し器本体は、レーザー光の出射方向を変えるための回転手段および受光装置から送信された受光位置のずれ方向信号に基づき受光位置のずれを無くす方向に回転手段を駆動し回転位置を制御する制御手段を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築現場などにおいて、壁、天井、床などの被照射体に墨出し用のレーザーライン光(以下これを「輝線」という)を投光するレーザー墨出し器に関するもので、特に、被照射体に定められている基準位置に対して輝線を容易に投光することができるようにした輝線位置制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザー墨出し器はレーザー光源として一般に半導体レーザーが用いられている。半導体レーザーから出射されるレーザー光は拡散光であるため、これをコリメータレンズによってほぼ平行光束とし、これを円柱状のロッドレンズに透過させることにより一方向にのみ拡散させ、これを壁、天井、床などの被照射体に投光して、レーザー光による鉛直方向の輝線あるいは水平方向の輝線を投光するようにしたのがレーザー墨出し器である。レーザー墨出し器は、その設置姿勢が傾いていても鉛直あるいは水平の輝線が正しく投光されるように、ジンバル機構によって振り子が常時所定の姿勢を保つように吊り下げられ、半導体レーザー、コリメータレンズ、ロッドレンズなどがホルダによって一体に保持されてなるレーザー光源ユニットが上記振り子に取り付けられ、上記光源ユニットが常時定められた姿勢を保つようになっている。
【0003】
建築現場などにおいてレーザー墨出し器を使用する場合、本来なら壁、天井、床などの被照射体に設定した基準位置を輝線が通るように、レーザー墨出し器の設置位置およびその向きを定めるのが望ましい。ところが、被照射体の位置とレーザー墨出し器の設置位置は離れているため、レーザー墨出し器の設置位置およびその向きを調整しながら、被照射体の基準位置に輝線を合わせることはきわめて困難である。しかも、レーザー墨出し器の僅かな動きが、被照射体の位置では輝線が大きく動くことになり、手動的な調整は容易ではない。加えて、周囲が明るい場合は肉眼で輝線を認識することが難しいこともあり、基準位置への輝線合わせ作業をますます困難にしている。
【0004】
ちなみに、レーザー墨出し器から照射されている輝線を被照射体の位置で確認することができる受光器がある。この受光器はレーザー墨出し器とは全く独立のものであり、単に輝線を受光したとき表示素子を点灯させるなどして輝線がどこにあるのかを検出するに過ぎない。従って、上記のような受光器があっても、受光器によって輝線の位置を確認したら、そこにマーキングしてこれを暫定的な基準点とし、この暫定的な基準点から本来作業に必要な位置までの距離を、定規などを用いて測定する必要があった。例えば、被照射体の所定の高さ位置に水平方向のラインを出すには、被照射体に照射された水平方向の輝線(この輝線は基準位置に合わせることは難しく、基準位置からずれている)を複数箇所で確認し、それぞれの箇所において目的の基準位置までの距離を加算または減算して求め、求めた各点をつないでいた。そのため、本来の基準位置におけるラインの精度を維持することは困難であった。
【0005】
レーザー墨出し器の位置を調整することによって目的の基準位置に輝線を照射することは不可能ではない。しかし、そのためには、被照射体側で受光位置を確認する作業員と、この作業員の指令によってレーザー墨出し器の位置を調整する作業員の二人を必要とし、省力化の流れに応えることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、被照射体の基準位置に輝線を容易に合わせることができ、従って、精度の高い墨出し作業を行うことができるレーザー墨出し器の輝線位置制御装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、一人の作業者によって容易に精度の高い墨出し作業を行うことができるレーザー墨出し器の輝線位置制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
なお、本発明に関連のある先行技術として、目標法面に沿って基準となるレーザー光線を照射し、このレーザー光線を、油圧ショベルにフロント作業機のアームに取り付けた受光器で受光するようにし、受光器の中心がレーザー光線上にあるときのフロント作業機の第1、第2リンケージ姿勢を求めることにより、油圧ショベルによる作業の再現性の向上を図るようにしたものがある(特許文献1参照)。そのほかにも、基準となるレーザーラインを照射し、このレーザーラインを受光器で受光しながらレーザーラインに倣わせて特定の作業を行わせるようにした技術が知られている。
【0008】
しかし、これらの先行技術は、対象面に基準となるレーザー光線を照射し、このレーザー光線を検知しながら、レーザー光線に倣って特定の作業を進めるものであって、本発明のように、レーザー墨出し器からの輝線を被照射体の基準位置に合わせるという目的のものではないし、あとで説明する本発明とは技術的思想も全く異なる。
【0009】
【特許文献1】特開平11−63991号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置は、レーザー光源からのレーザー光を所定の方向に出射させ被照射体にレーザー光による輝線を照射するレーザー墨出し器本体と、被照射体側においてレーザー墨出し器本体からのレーザー光を受光して受光基準位置に対する受光位置のずれ方向を検出する受光装置と、受光装置で検出された受光位置のずれ方向信号をレーザー墨出し器本体に伝達する通信手段とを有し、レーザー墨出し器本体は、レーザー光の出射方向を変えるための回転手段および受光装置から送信された受光位置のずれ方向信号に基づき受光位置のずれを無くす方向に回転手段を駆動し回転位置を制御する制御手段を有していることを特徴とする。
【0011】
受光装置は、その受光基準位置を被照射体の基準位置に合わせて設置しレーザー墨出し器本体からのレーザー光を受光する。受光装置は、受光位置が受光基準位置からずれていれば、ずれ方向を検出してずれ方向信号を出力する。ずれ方向信号は通信手段によってレーザー墨出し器本体に伝達される。レーザー墨出し器本体の制御手段は、上記ずれ方向信号に基づき受光位置のずれを無くす方向に回転手段を駆動する。ずれがなくなった位置でずれ方向信号の出力が停止する。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、回転手段が、レーザー墨出し器本体を基台に対して水平面内において回転可能に構成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、回転手段が、光学部品を回転させるように構成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、受光装置は受光基準位置を境にしてその両方に受光部を有し、受光部相互の検出出力の差信号を受光位置のずれ方向信号として出力するように構成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、受光装置は受光位置のずれ方向を表示する表示素子を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、通信手段は無線による通信手段であることを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、制御手段は、受光位置のずれが大きい場合は回転手段を速い速度で駆動し、受光位置のずれが小さくなると回転手段を遅い速度で駆動するように構成されていることを特徴とする。
受光位置のずれが大きい場合は、輝線が受光基準位置の方に向かって迅速に移動するように回転手段が速い速度で駆動され、輝線が受光基準位置近くになると回転手段が低速で駆動される。したがって、輝線が受光基準位置からオーバーランすることを回避することができ、オーバーランしたとしても、僅かなオーバーランで済む。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項1または7記載の発明において、制御手段は、受光位置のずれが逆になったとき回転手段を遅い速度で逆向きに駆動するように構成されていることを特徴とする。
輝線が受光基準位置の方に向かって移動するように回転手段を駆動し、輝線が受光基準位置に一致したとき回転手段を停止させても、輝線が受光基準位置からオーバーランすることがある。その場合は回転手段を遅い速度で逆向きに駆動する。逆向きに駆動する速度は低速であることから、輝線を受光基準位置に合わせることは容易である。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明において、レーザー光源はパルス駆動されることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1記載の発明において、受光装置は、受光位置のずれ方向信号を出力する手動操作部材を有することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかるレーザー墨出し器の輝線位置制御装置の実施形態について説明する。
本発明は、レーザー光源からのレーザー光を所定の方向に出射させ被照射体にレーザー光による輝線を照射するレーザー墨出し器本体と、被照射体側においてレーザー墨出し器本体からのレーザー光を受光して受光基準位置に対する受光位置のずれ方向を検出する受光装置とを主体として構成されている。そこでまず受光装置の例について説明する。図4は受光装置10の外観を示している。図4において、受光装置10は、2個一対の四角形の受光素子12、14を有している。受光素子12、14は受光基準位置11を境に、隣接して左右に配置されている。受光装置10は、被照射体に、受光基準位置11を被照射体の基準位置に合わせて配置され、この状態で、レーザー墨出し器本体からのレーザー光によって形成される輝線を受光素子12、14からなる受光部で受光するものである。
【0018】
上記左側の受光素子12の下側には右移動スイッチ32が、右側の受光素子14の下側には左移動スイッチ36が、受光基準位置11の下側には停止スイッチ34が配置されている。停止スイッチ34の下側には、直交上方向速度2スイッチ38、直交上方向速度1スイッチ40、直交下方向速度1スイッチ42、直交下方向速度2スイッチ44が、上からこの順に縦方向に並べて配置されている。
【0019】
上記右移動スイッチ32は、あとで詳細に説明するレーザー墨出し器本体の回転手段の回転駆動、その方向、および停止を制御する制御手段に対してレーザー光を右方向に移動させるための信号を出力する手動操作部材である。左移動スイッチ36は、同じくレーザー墨出し器本体の制御手段に対してレーザー光を左方向に移動させるための信号を出力する手動操作部材である。停止スイッチ34は、上記レーザー光の移動を停止させるための信号を出力する手動操作部材である。これらのスイッチは、内部照光式になっているものとする。特に右移動スイッチ32と左移動スイッチ36は、レーザーによる輝線の位置が左または右にずれている場合に、ずれを修正する方向のスイッチを明示することができるように、内部照光式にすることが望まれる。内部照光式のこれらのスイッチは、手動操作部材と、受光位置のずれ方向を表示する表示素子とを兼ねていることになる。
【0020】
上記直交上方向速度2スイッチ38は、上記回転手段の回転によってレーザー光が移動する方向に直交する方向であって上方向に比較的高速でレーザー光を移動させるための信号を出力する手動操作部材である。直交上方向速度1スイッチ40は、同じくレーザー光を低速で上方向に移動させるための信号を出力する手動操作部材である。直交下方向速度1スイッチ42は、レーザー光を低速で下方向に移動させるための信号を出力する手動操作部材である。直交下方向速度2スイッチ44は、下方向に比較的高速でレーザー光を移動させるための信号を出力する手動操作部材である。これらのスイッチも内部照光式にするとよい。
【0021】
次に、受光装置10の内部の電気的構成例について説明する。図1において、受光素子12、14がレーザー墨出し器本体からのレーザー光によって形成される輝線を受光することによって出力される検出信号は、それぞれ増幅器16、18によって増幅される。なお、レーザー墨出し器本体からのレーザー光は、受光素子で受光したあとの電気的な信号処理ができるように、パルス状のレーザー光になっている。増幅された信号は検波器20、22によって検波されてそれぞれの検出信号に応じたレベルの直流信号に変換され、さらに、アナログ・デジタル変換器24、26でデジタル信号に変換されて、制御部を構成するCPU28に入力されるように構成されている。
【0022】
受光素子12、14による検出信号は、輝線を受光しているかどうかで大きく変わる。一方の受光素子のみが輝線を受光していれば、その受光素子の検出信号レベルは大きく、他方の受光素子の検出信号レベルはゼロに近い。また、輝線が受光基準位置11近くにあると、受光素子12、14による検出信号レベルの差が少なくなり、輝線が受光基準位置11に一致すると、受光素子12、14による検出信号レベルの差はゼロとなる。上記CPU28は、受光素子12、14による検出信号レベルの差および輝線の受光位置のずれ方向を演算し、この差およびずれ方向信号を制御パルスとして出力する。この制御パルスは変調器30によって、無線で送信するのに必要な信号に変調され、送信回路31からレーザー墨出し器本体に向けて送信されるように構成されている。変調器30、送信回路31からなる通信手段は、赤外線などを使う光学式通信手段であってもよいし、電波による通信手段であってもよい。
【0023】
上記CPU28はまた、演算によって求めた上記検出信号レベルの差および輝線の受光位置のずれ方向に基づき、手動操作部材としての前記内部照光式スイッチ、特に右移動スイッチ32、左移動スイッチ36、停止スイッチ34の照光を制御するように構成されている。具体的には、輝線の受光位置が左側すなわち受光素子12側にずれている場合は右移動スイッチ32を照光させ、受光位置を右側に移動させる必要があることを表示する。逆に、輝線の受光位置が右側すなわち受光素子14側にずれている場合は左移動スイッチ36を照光させ、受光位置を左側に移動させる必要があることを表示する。輝線の受光位置が受光基準位置11に一致している場合は、停止スイッチ34を照光させ、輝線の移動を停止させる必要があることを表示する。そして、これらのスイッチ32、34、36が操作された場合、CPU28はそれぞれのスイッチに対応した制御パルスを出力する。この制御パルスは、CPU28が演算で求めて出力する制御パルスと同じで、前記通信手段からレーザー墨出し器本体に向けて送信される。
【0024】
前記直交上方向速度2スイッチ38、直交上方向速度1スイッチ40、直交下方向速度1スイッチ42、直交下方向速度2スイッチ44が操作された場合も、CPU28はそれぞれのスイッチ操作に対応した制御パルスを出力し、レーザー墨出し器本体に向けて送信するように構成されている。
【0025】
次に、レーザー墨出し器本体の構成例について説明する。図3において、レーザー墨出し器本体50は、基台64の上に、垂直方向の軸を中心にして回転手段により水平面内において回転可能に、また、移動手段により上記軸方向に上下に移動可能に取り付けられている。上記回転手段および移動手段は周知の機構を採用すればよい。例えば、回転手段は、モータの出力軸に設けられたピニオンを、上記軸に中心を一致させて設けられた歯車に噛み合わせ、モータの駆動によってレーザー墨出し器本体50を回転させるように構成することができる。移動手段はモータの出力軸に設けられたピニオンと上記軸方向に配置されたラックとをかみ合わせ、モータの駆動によってレーザー墨出し器本体50を上下動させるように構成することができる。
【0026】
レーザー墨出し器本体50の内部の電気的構成例について説明する。図2において、レーザー墨出し器本体50は、受光装置から送信されてくる信号を受信する受信回路52を有し、受信された信号から制御パルスに復調する復調器56を有している。そして、復調された制御パルスが入力される制御手段としてのCPU58を有している。CPU58は、制御パルスを解析してX軸モータドライバ60の制御信号、およびY軸モータドライバ62の制御信号を出力するようにプログラムが構成されている。上記X軸とは、図3、図5に示すように左右への回転方向のことであって、X軸モータドライバ60とは、レーザー墨出し器本体50をX軸方向に回転駆動するためのモータ駆動回路のことである。上記Y軸とは、図3、図5に示すように上下の移動方向のことであって、Y軸モータドライバ62とは、レーザー墨出し器本体50をY軸方向に直線移動させるためのモータ駆動回路のことである。X軸方向に駆動するモータも、Y軸方向に駆動するモータも、CPU58の制御によって正逆方向に駆動される。
【0027】
次に、以上説明した実施形態の受光装置10における受光位置ずれの検出原理について図6を参照しながら説明する。図6において、垂直方向の輝線15を受光装置10で受光することを想定する。図6(a)は、輝線15が左側に大きくずれ、左側の受光素子12のみによって輝線15が受光されている状態を示している。この状態では受光素子12の出力が大きく、左側の受光素子14の出力はほぼゼロであるから、前記CPU28に含まれる検出部は輝線15が左側にずれていること、および輝線15の位置を右側に移動させるべきであることを演算によって判断する。また、照光式の右移動スイッチ32を内部から照光し、手動操作によってスイッチ32を押してもよいことを表示する。
【0028】
図6(b)は、輝線15が図6(a)の状態から右側に移動し、受光基準位置11近くまで移動した状態を示している。この状態では受光素子12の出力が受光素子14の出力よりも高いが、その差は小さく、このことからCPU28に含まれる検出部は輝線15が受光基準位置11近くにあるものと演算によって判断する。この判断に基づき、照光式の右移動スイッチ32を例えば点滅させるなどして、輝線15が左にずれているものの、受光基準位置11近くにあることを表示する。
図6(c)は、輝線15が受光基準位置11と一致した状態を示している。この状態では内部照光式の停止スイッチ34を内部から点灯させ、輝線15が受光基準位置11と一致したことを表示するとともに、停止スイッチ34を手動的に押すことによって輝線15の移動を停止させるべきことを表示する。
【0029】
図7は、CPU28から出力される制御信号の例を示す。この例では、4ビットの制御信号を用い、そのうち2ビットを移動方向の識別に割り当て、残りの2ビットを速度の識別に割り当てている。移動方向を表す2ビットがいずれも「0」の場合を停止とし、1ビット目が「0」で2ビット目が「1」の場合を右移動とし、1ビット目が「1」で2ビット目が「0」の場合を左移動とし、2ビットがいずれも「1」の場合を直交方向への移動すなわち図5においてY軸方向への移動とする。
【0030】
速度を表す2ビットに関しては、左右すなわち図5においてX軸方向の移動に関し、2ビットともに「0」の場合を速度1すなわち最高速度とし、1ビット目が「0」で2ビット目が「1」の場合を速度2、1ビット目が「1」で2ビット目が「0」の場合を速度3として、順に速度を低下するものとし、2ビットともに「1」の場合を最も速度が遅いものとする。また、図5においてY軸方向の移動に関しては、2ビットともに「0」の場合を直交1方向すなわちY軸U(上)方向への速度1すなわち高速移動とし、1ビット目が「0」で2ビット目が「1」の場合を上記Y軸U(上)方向への速度2すなわち低速移動とし、1ビット目が「1」で2ビット目が「0」の場合を直交2方向すなわちY軸D(下)方向への速度1すなわち高速移動とし、2ビットともに「1」の場合を上記Y軸D(下)方向への速度2すなわち低速移動ととする。
【0031】
次に、上記のような制御信号によって制御されるレーザー墨出し器本体側の動作を図8、図9を参照しながら説明する。動作ステップはS1、S2、・・・のように表す。図8において、受光装置からの信号の入力を待ち(S1)、入力があればX軸方向の信号であるかまたはY軸方向の信号であるかを判断する(S2)。X軸方向の信号なら、左(L)方向の信号が右(R)方向の信号より大きいかどうか、すなわち図6(a)の状態かどうかを判断し(S3)、左(L)方向の信号が右(R)方向の信号より大きい場合は、L,Rの差が大きいかどうか、すなわち、図7の例で速度1〜速度4までのどれに該当するかを判断する(S4)。差が大きい場合はモータをR方向に、すなわち輝線15が図6(a)の状態から右側に移動するように駆動する。再び左(L)方向の信号が右(R)方向の信号より大きいかどうかを判断し、差の大きさに応じた速度でモータをR方向に駆動する。
【0032】
上記ステップS4でL,Rの差が小さくなれば、輝線15が受光基準位置近くに移動したということであるから、モータをR方向に低速で駆動し(S6)、L,Rが等しいかどうかすなわち輝線15が受光基準位置11に一致したかどうかを判断する(S7)。L=Rであればモータを停止させ(S8)動作を終わる。ステップS7でL=Rでなければ、L>Rかどうかを判断し(S9)、L>Rであれば、すなわち輝線15がまだ左にずれていればステップS6に戻る。L>Rでなければ、すなわちオーバーランしていれば、モータをL方向に低速駆動し(S10)、ステップS7に戻ってL,Rが等しいかどうかを再度判断する。
【0033】
ステップS3でL>Rではない場合、すなわち右(R)方向の信号が左(L)方向の信号より大きい場合は、以上説明した動作と「L」「R」が逆になるだけで、以上説明した動作と同様に動作するので、説明は省略する。最終的には輝線15が受光基準位置11に一致した状態でモータが停止される。
【0034】
以上説明した動作を行わせることによって所期の目的を達成することができるが、上記の動作によると、レーザー墨出し器本体と受光装置との間でやり取りするデータ量が多くなる傾向があり、メモリなどのハードウエアの構成が大きくなる、処理すべき情報量が増えて処理速度が遅くなる、というな不具合が生じる難点がある。特に無線通信を行う場合、データ量が多くなると、通信手続きの複雑化と通信時のエラー発生率の増加という不具合が生じるので、レーザー墨出し器本体と受光装置との間でやり取りするデータ量は少ないのが望ましい。
そこで、基準点に対する輝線のずれは受光装置側で判断し、墨出し器本体側には単にモータの駆動方向と駆動量、あるいはこれに加えてスピードを指示する制御パルスを送信し、墨出し器本体側では、単に上記制御パルスに従ってモータを駆動するようにするとよい。この場合のモータはステッピングモータとするとよい。
【0035】
また、図8に示す動作は、受光装置とレーザー墨出し器本体とのいわば双方向通信により、受光装置からの信号でレーザー墨出し器本体が自動的に制御される場合であったが、図示の実施形態によれば、受光装置側での手動操作によって輝線15を受光基準位置11に一致させることもできる。前述のように、輝線15が受光装置10の受光部において左または右にずれていると、これを検出して右移動スイッチ32または左移動スイッチ36の内部照光手段が点灯するので、この点灯による表示にしたがって右移動スイッチ32または左移動スイッチ36を押す。これらのスイッチを押すことによってレーザー墨出し器本体50側に制御信号が送信され、この制御信号によって輝線15が受光基準位置11と一致する方向に、モータによってレーザー墨出し器本体50が回転駆動される。輝線15が受光基準位置11に近づくにしたがって前述のように移動速度が遅くなる。輝線15が受光基準位置11と一致すると停止スイッチ34の内部照光手段が点灯するので、停止スイッチ34を押し、輝線15の移動を停止させる。仮にオーバーランした場合は輝線15がずれた方向の移動スイッチの内部照光手段が点灯するので、そのスイッチを押して輝線15の位置を修正すればよい。
【0036】
図8に示すフローチャートのステップS2において、入力された信号がY軸であった場合は、図9に示す動作となる。入力された信号がY軸とは、図5に示すY軸方向、図1に示す直交方向のことであって、Y軸方向の信号は前述のスイッチ38、40、42、44の手動操作によって制御信号が入力される。この制御信号は、ステップS21においてU方向すなわち上方向かまたはD方向すなわち下方向かの判断がなされ、U方向であればS22においてレーザー墨出し器本体を上下方向に駆動するモータを駆動してレーザー墨出し器本体を下方向に駆動し、輝線15を上方向に移動させる。ステップS21の判断でD方向であれば、S23においてレーザー墨出し器本体を上下方向に駆動するモータを駆動してレーザー墨出し器本体を下方向に駆動し、輝線15を下方向に移動させる。Y軸方向の輝線の移動は、上記スイッチの手動操作によるようになっていて、スイッチの選択によって移動速度を高低選択できるようになっている。また、上記スイッチ38、40、42、44は、これを選択して操作している間だけ輝線15を下方向に移動させるモータが駆動されるようにする。
【0037】
以上の説明からわかるとおり、受光装置10を、その受光基準位置11を被照射体の基準に合わせて配置し、受光装置10に向けてレーザー墨出し器本体50からレーザー光を照射して輝線15を形成すれば、レーザー墨出し器本体50側で自動的に、または受光装置10側で手動的に操作することによって、輝線15を受光基準位置11に、換言すれば被照射体の基準に合わせることができる。したがって、従来のレーザー墨出し器を用いる場合のように、輝線位置から寸法を測りながら基準位置を求めるというような面倒で、かつ、精度を悪化させるような作業は不要である。また、輝線15を被照射体の基準に合わせるのに作業員が一人いれば十分であり、精度も高いという利点がある。
【0038】
以上説明した実施の形態では、レーザー墨出し器本体50を回転させて、輝線15を左右方向に移動させ、レーザー墨出し器本体50を上下動させて輝線15を上下方向に移動させる構成になっていたが、このような構成に代えて、またはこのような構成とともに、レーザー光の光路上に配置したミラーなどの光学部品を制御手段によって回転制御し、輝線15の左右移動、上下移動を行わせるようにしてもよい。
図示の実施形態では、輝線15が鉛直方向である場合になっていたが、水平方向の輝線を設定する場合も同様の技術思想で対処することができる。
【0039】
受光装置の受光部は、図示のような2個一対の受光素子に限られるものではなく、例えば、CCDなどからなるラインセンサ、エリアセンサなどを用いてもよい。このようなセンサを用いれば、輝線のずれ量を的確に検出できる利点がある。
通信手段は、電線、光ファイバなどを用いた有線方式であってもよい、
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のレーザー墨出し器を用いる場合のように、輝線位置から寸法を測りながら基準位置を求めるというような面倒で、かつ、精度を悪化させるような作業は不要である。また、輝線を被照射体の基準に合わせるのに作業員が一人いれば十分であり、精度も高いという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるレーザー墨出し器の輝線位置制御装置における受光装置側の電気的構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明にかかるレーザー墨出し器の輝線位置制御装置におけるレーザー墨出し器本体側の電気的構成例を示すブロック図である。
【図3】上記レーザー墨出し器本体側の外観の例を示す斜視図である。
【図4】上記受光装置側の外観の例を示す正面図である。
【図5】本発明の実施形態における輝線の移動方向を示す線図である。
【図6】本発明の実施形態における輝線位置制御を順に説明する正面図である。
【図7】本発明の実施形態における制御信号の例を示す図表である。
【図8】本発明の実施形態における輝線制御動作を示すフローチャートである。
【図9】上記輝線制御動作に続く動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 受光装置
11 受光基準位置
12 受光部を構成する受光素子
14 受光部を構成する受光素子
15 輝線
32 手動操作部材としてのスイッチ
36 手動操作部材としてのスイッチ
50 レーザー墨出し器本体
58 制御手段としてのCPU
60 制御手段としてのモータドライバ
62 制御手段としてのモータドライバ
64 基台

Claims (10)

  1. レーザー光源からのレーザー光を所定の方向に出射させ被照射体にレーザー光による輝線を照射するレーザー墨出し器本体と、
    被照射体側においてレーザー墨出し器本体からのレーザー光を受光して受光基準位置に対する受光位置のずれ方向を検出する受光装置と、
    受光装置で検出された受光位置のずれ方向信号をレーザー墨出し器本体に伝達する通信手段とを有し、
    上記レーザー墨出し器本体は、レーザー光の出射方向を変えるための回転手段と、上記受光装置から送信された受光位置のずれ方向信号に基づき受光位置のずれを無くす方向に上記回転手段を駆動し回転位置を制御する制御手段を有していることを特徴とするレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  2. 回転手段は、レーザー墨出し器本体を基台に対して水平面内において回転可能に構成された請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  3. 回転手段は、光学部品を回転させるものである請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  4. 受光装置は受光基準位置を境にしてその両方に受光部を有し、受光部相互の検出出力の差信号を受光位置のずれ方向信号として出力する請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  5. 受光装置は受光位置のずれ方向を表示する表示素子を有する請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  6. 通信手段は無線による通信手段である請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  7. 制御手段は、受光位置のずれが大きい場合は回転手段を速い速度で駆動し、受光位置のずれが小さくなると回転手段を遅い速度で駆動するように構成されている請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  8. 制御手段は、受光位置のずれが逆になったとき回転手段を遅い速度で逆向きに駆動するように構成されている請求項1または7記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  9. レーザー光源はパルス駆動される請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
  10. 受光装置は、受光位置のずれ方向信号を出力する手動操作部材を有する請求項1記載のレーザー墨出し器の輝線位置制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006194762A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Tjm Design Corp レーザー照射器用のレシーバー
JP2009008479A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Audio Technica Corp レーザー墨出し器
JP2011232081A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Myzox Co Ltd 測量機器の電動昇降ユニットにおける自動昇降システム

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