JP2004142973A - Porous concrete - Google Patents
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Abstract
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染された河川を浄化しつつ、周囲の自然環境と調和を図るために草木の生育を可能にすると同時に、カドミウム、鉛、砒素、ニッケル、水銀、モリブデン、セレン、三価クロム、及び六価クロム等の有害な重金属を低減可能であるポーラスコンクリートに関する。また、本発明における部や％は、特に規定のない限り質量基準である。
【０００２】
【従来の技術と課題】
近年、下水道の整備普及により生活廃水及び汚水は充分に管理されるようになってきた。しかし一部地域では依然として生活廃水が河川へそのまま排出されている。これら廃水中には多くの有機成分、無機成分が含まれる。
【０００３】
排水中に含まれる有害物質による環境汚染を予防するため、環境庁告示第５９号（水質汚濁に係る環境基準）、水質汚濁防止法、廃棄物処理法、生活環境保全条例等の環境基準が制定されており、水質中の有害な重金属量は厳しく規制されている。これらの環境基準を遵守するためには、カドミウム、鉛、砒素、ニッケル、水銀、モリブデン、セレン、三価クロム、及び六価クロム等の有害な重金属を含む化合物を分解、吸着、除去等を行い、低減する方法が求められてきた。
【０００４】
このうち有機成分は河川中に生息する微生物やプランクトン等によって吸着、分解され、自然に浄化される。
【０００５】
そこで、排水中に含まれる有機成分を浄化するための緑化基盤材料としてポーラスコンクリートが注目されている。ポーラスコンクリートとは、（１）粗骨材量を多くし、コンクリート中に数ｍｍ以下の微細な気泡を設ける、（２）ＡＥ剤等、ＡＥ減水剤、高性能ＡＥ減水剤等によりコンクリート中に数ｍｍ以下の微細な気泡を設ける、等の方法によって内部に気泡を有してなるコンクリートの総称であり、水が透過できる、植物が根をはることができる等の特徴を有するため、植物、微生物、プランクトン等を大量に生息させて排水中の有害な有機物を分解する機能をコンクリートに付加することが可能である（特開平０６−２２８９６７号公報、特開平１０−０６７５５０号公報、及び特開２０００−３２８５７４号公報等）。
【０００６】
しかし、排水中に含まれる無機成分、特にカドミウム、鉛、砒素、ニッケル、水銀、モリブデン、セレン、三価クロム、及び六価クロム等の有害な重金属は分解されることなく、生物中に蓄積されたり植物や作物等に吸収され、最終的に人体に影響をおよぼすことが懸念される。そこで、このような有害な重金属を浄化する方法が必要とされている。
【０００７】
これら有害な重金属の低減方法としては、セメントを主体とする固化材により固定化する方法や、水溶性の第一鉄塩を添加する方法、４Ａ族元素化合物による方法が提案されている（特開昭４８−０８３１１４号公報、特開昭４９−０１６７１４号公報、特開平１１−２０７３０１号公報等）。
【０００８】
しかし固化材による方法は、低濃度〜高濃度の重金属の固定に優れかつ長期的にも安定であるが、河川や湖畔の浄化等大量の汚染水を浄化するのには不向きである。一方、水溶性の第一鉄塩や４Ａ族元素化合物は比較的大量の有害な金属の低減には適しているが、非常に高価であることや長期的に渡って有害な金属の低減作用を持続させるのは難しいという課題があった。
【０００９】
また、有害な重金属の低減方法として高炉水砕スラグを用いる方法も提案されている（特開２０００−０８６３２２号公報）。しかし、高炉水砕スラグは長期的な効果が期待できるものの、重金属低減効果が水溶性の第一鉄塩や４Ａ族元素化合物等に比べ劣るという課題があった。また、水溶性の第一鉄塩と高炉水砕スラグを組み合わせる方法も検討されているが、依然として材料が高価であるという課題があった。
【００１０】
そこで本発明者らが鋭意検討した結果、特定のポーラスコンクリートが周囲の自然環境と調和を図るために草木の生育が可能とすると同時に、河川中の有害な有機物や有害な重金属を低減できることを知見し、本発明を完成した。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は高炉徐冷スラグを含有してなるポーラスコンクリートであり、高炉徐冷スラグ中に含まれる非硫酸態イオウ量が０．５％以上であることを特徴とする該ポーラスコンクリートであり、高炉徐冷スラグから溶出する溶解性イオウ濃度が１００ｍｇ／リットル以上であることを特徴とする該ポーラスコンクリートであり、高炉徐冷スラグの酸素消費量が２．５×１０−３ｍｍｏｌＯ２／ｇ以上であることを特徴とする該ポーラスコンクリートであり、高炉徐冷スラグの酸化還元電位が１００ｍＶ以上であることを特徴とする該ポーラスコンクリートであり、高炉徐冷スラグのガラス化率が３０％以下であることを特徴とする該ポーラスコンクリートであり、微粉末の高炉徐冷スラグを含有することを特徴とする該ポーラスコンクリートであり、コンクリートの空隙率が１０〜５０％であることを特徴とする該ポーラスコンクリートである。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【００１３】
本発明でいう有害な重金属とは、環境庁告示第５９号において規制されているカドミウム、鉛、砒素、水銀、セレン、及び六価クロム等の他に、ニッケル及びモリブデン等の有害な重金属全般を指す。また、三価クロムも空気中で酸化されて六価クロムとなることがあるため、有害な重金属とみなすものとする。
【００１４】
本発明で使用する高炉徐冷スラグは、鉄鋼の精錬過程における高炉より副生するものであり、徐冷されて結晶化した高炉スラグの粉末である。高炉徐冷スラグは、高炉水砕スラグと同様の組成を有しており、具体的にはＳｉＯ２、ＣａＯ、Ａｌ２Ｏ３、及びＭｇＯ等を主要な化学成分とし、その他の成分として、ＴｉＯ２、ＭｎＯ、Ｎａ２Ｏ、Ｓ、Ｐ２Ｏ５、及びＦｅ２Ｏ３等が挙げられる。
【００１５】
本発明における高炉徐冷スラグはそのまま粗骨材又は細骨材として使用することが可能であり、また、粉砕して高炉徐冷スラグ微粉末として使用することも可能である。
【００１６】
高炉徐冷スラグに含まれる化合物としては、ゲーレナイト２ＣａＯ・Ａｌ２Ｏ３・ＳｉＯ２とアケルマナイト２ＣａＯ・ＭｇＯ・２ＳｉＯ２の混晶である、いわゆるメリライトを主成分とし、この他の化合物として、ダイカルシウムシリケート２ＣａＯ・ＳｉＯ２、ランキナイト３ＣａＯ・２ＳｉＯ２、及びワラストナイトＣａＯ・ＳｉＯ２等のカルシウムシリケート、メルビナイト３ＣａＯ・ＭｇＯ・２ＳｉＯ２及びモンチセライトＣａＯ・ＭｇＯ・ＳｉＯ２等のカルシウムマグネシウムシリケート、アノーサイトＣａＯ・Ａｌ２Ｏ３・２ＳｉＯ２、リューサイト（Ｋ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ）・Ａｌ２Ｏ３・ＳｉＯ２、スピネルＭｇＯ・Ａｌ２Ｏ３、マグネタイトＦｅ３Ｏ４、並びに、硫化カルシウムＣａＳ及び硫化鉄ＦｅＳ等の硫化物等を含む場合がある。
【００１７】
高炉徐冷スラグ中の非硫酸態イオウ量は、全イオウ量、単体イオウ量、硫化物態イオウ量、チオ硫酸態イオウ量、及び硫酸態イオウ（三酸化イオウ）量を山口と小野の方法により定量することによって、また、硫酸態イオウ量（三酸化イオウ）と硫化物イオウ量については、ＪＩＳ Ｒ ５２０２に定められた方法により定量することによっても求めることができる（「高炉スラグ中硫黄の状態分析」、山口直治、小野昭紘：製鉄研究、第３０１号、ｐｐ．３７−４０、１９８０参照）。高炉徐冷スラグは、非硫酸態イオウを含有することにより、非硫酸態イオウを含まないスラグに、多硫化物、硫化物、チオ硫酸塩、又は亜硫酸塩等を添加したのでは、本発明の効果は得られない。
【００１８】
本発明でいう溶解性イオウ濃度とは、高炉徐冷スラグ粉末から水中に溶出するイオウ量を評価するための指標であり、高炉徐冷スラグ粉末２０ｇを２０℃の水１００ｍｌ中に入れ、３０分間攪拌した後、固液分離した液相中に含まれる非硫酸態イオウイオンの濃度をいう。これら水中のイオウ濃度はＩＣＰ発光分析法やイオンクロマトグラフィ−によって定量することができる。
【００１９】
本発明における高炉徐冷スラグから溶出する溶解性イオウ濃度は特に限定されないが、１００ｍｇ／リットル以上であることが好ましい。溶解性イオウ濃度が１００ｍｇ／リットル未満では、充分な重金属低減効果が得られない場合がある。非硫酸態イオウイオンには、イオウイオン（Ｓ２−）、多硫化物イオン（Ｓｎ ２−、ｎ≧２）、チオ硫酸イオン（Ｓ２Ｏ３ ２−）、亜硫酸イオン（ＳＯ３ ２−）、硫酸イオン（ＳＯ４ ２−）等が挙げられる。
【００２０】
また、使用する高炉徐冷スラグ中の非硫酸態イオウの含有量は、０．５％以上が好ましい。高炉徐冷スラグ中の非硫酸態イオウの含有量が０．５％未満では、所定の重金属低減効果が得られない場合がある。
【００２１】
高炉徐冷スラグの酸素消費量の測定は次のように行う。ブレーン比表面積６，０００ｃｍ２／ｇに調製したスラグ粉末２ｇと蒸留水４０ｍｌを混合し、２時間振とうした後ろ過する。ろ液１０ｍｌに０．１ｍｏｌ／リットル硫酸四価セリウム水溶液を１０ｍｌと、１／４０ｍｏｌ／リットル酸化還元指示薬フェロインを数滴加え、振とう液中の残存四価セリウムを０．１ｍｏｌ／リットル硫酸第一鉄で滴定する。この値から、スラグ粉末によって三価に還元された四価セリウム量（単位：ｍｍｏｌ／ｇ）が得られ、この値を４で割ったものを酸素消費量（単位：ｍｍｏｌＯ２／ｇ）とする。酸素消費量が前記範囲にないと、充分な重金属低減効果が得られない場合がある。
【００２２】
高炉徐冷スラグの還元能力を示す指標である酸素消費量は２．５×１０−３ｍｍｏｌ／ｇ以上であることが好ましく、３．０×１０−３ｍｍｏｌ／ｇ以上であることがより好ましい。酸素消費量とはスラグ粉の還元能力を示す指標の一つである。
【００２３】
高炉徐冷スラグの酸化還元電位は１００ｍＶ以上であることが好ましく、１５０ｍＶ以上がより好ましい。酸化還元電位とは、スラグ粉の還元能力を表す指標の一つであり、測定は次のように行う。ブレーン比表面積６，０００ｃｍ２／ｇに調製したスラグ粉５０ｇと蒸留水１００ｍｌを混合し、２４時間振とう後、ろ過する。ろ液の酸化還元電位を所定のＯＲＰ電極で測定し、ＯＲＰ１とする。その後、このろ液のｐＨを測定し、同じｐＨとなるように塩酸又は水酸化ナトリウム等で調整した蒸留水の酸化還元電位ＯＲＰ２を測定する。このＯＲＰ２とＯＲＰ１の差（ＯＲＰ２−ＯＲＰ１）を酸化還元電位（単位：ｍＶ）とする。
【００２４】
本発明でいう高炉徐冷スラグのガラス化率（Ｘ）は、Ｘ（％）＝（１−Ｓ／Ｓ０）×１００として求められる。ここで、Ｓは粉末Ｘ線回折法により求められる高炉徐冷スラグ粉中の主要な結晶性化合物であるメリライト（ゲーレナイト２ＣａＯ・Ａｌ２Ｏ３・ＳｉＯ２とアケルマナイト２ＣａＯ・ＭｇＯ・２ＳｉＯ２の混晶）のメインピークの面積であり、Ｓ０は高炉徐冷スラグ粉を１，０００℃で３時間加熱し、その後、５℃／分の冷却速度で冷却したもののメリライトのメインピークの面積を表す。
【００２５】
高炉徐冷スラグのガラス化率は、３０％以下が好ましく、１０％以下がより好ましい。ガラス化率がこの範囲外では所定の重金属低減効果が得られない場合がある。ガラス化率が高い場合、ほぼ同量の非硫酸態イオウを含有していても、結晶質である高炉徐冷スラグに比しチオ硫酸塩、亜硫酸塩、及び硫黄等の非硫酸態イオウの溶出が極めて少なく、有害な重金属の低減効果が得られない場合がある。
【００２６】
本発明のポーラスコンクリートは草木の生育に適した空隙があればよく、空隙率は特に限定されるものではないが、ポーラスコンクリート全体に占める空隙の体積割合を示す空隙率は１０〜５０％であることが好ましい。ポーラスコンクリートの空隙率が１０％未満では効率的に重金属を不溶化できず、草木や生物が生育しないため、水質の浄化が不十分となることがある。また、ポーラスコンクリートの空隙率が５０％を超えるとポーラスコンクリートの強度が不足する場合がある。
【００２７】
ポーラスコンクリートの空隙率を高くするには、コンクリート中の骨材、特に粗骨材の配合割合を高める方法が一般的である。
【００２８】
本発明のポーラスコンクリートを製造するための配合は特に限定されるものではないが、例えば、粗骨材を多用してポーラスコンクリートとする場合は、高炉徐冷スラグ微粉末５〜５０部及びセメント９５〜５０部からなる粉体１００部、細骨材０〜１００部、粗骨材３００〜６００部、並びに水１５〜６０部とすることが好ましい。
【００２９】
上記のポーラスコンクリートの配合において、セメント及び高炉徐冷スラグ微粉末からなる粉体１００部中、高炉徐冷スラグ微粉末が５部未満では重金属低減効果が小さくなる場合があり、５０部を超えるとコンクリートの強度が低下する恐れがある。
【００３０】
また、上記の配合において、粗骨材量が６００部を超える場合は空隙率が５０％を超えるために強度不足となることがあり、粗骨材量が３００部未満では空隙率が１０％未満となり、有害な重金属の低減効果が小さくなる場合がある。
【００３１】
本発明で高炉徐冷スラグを細骨材あるいは粗骨材として用いる場合には、スラグの粒度範囲をＪＩＳ Ａ ５０１１−１規格に準じた粒度幅で設定することが好ましい。すなわち、粗骨材はＢＦＧ４０−５区分に記載された４０〜５ｍｍ、細骨材はＢＦＳ５−０．３区分に記載された５〜０．３ｍｍに準拠した粒度範囲内とすることが好ましい。粗骨材の最大粒径は４０ｍｍ以下とすることが好ましく、粗骨材の最大粒径が４０ｍｍを超えると有害な重金属の低減効果が低下したり、コンクリートの強度が低下するため好ましくない。
【００３２】
本発明では、骨材に占める高炉徐冷スラグの配合量が多いほど有害な重金属を低減する効果が顕著である。高炉徐冷スラグの細骨材及び粗骨材の合計量は多いほど好ましく、総骨材量に占める高炉徐冷スラグの細骨材及び粗骨材の合計量が１００％であることが最も好ましい。
【００３３】
高炉徐冷スラグ微粉末の粒度は特に限定されるものではないが、ブレーン比表面積で２，０００ｃｍ２／ｇ以上が好ましく、３，０００〜１０，０００ｃｍ２／ｇがより好ましい。２，０００ｃｍ２／ｇ未満では、有害な重金属の低減効果が不十分な場合があり、１０，０００ｃｍ２／ｇを超えると過剰な粉砕動力が必要となり、不経済である。
【００３４】
セメントは特に限定されないが、ポルトランドセメントを含有するものが好ましく、例えば、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに高炉水砕スラグ、フライアッシュ、又はシリカを含有する各種混合セメント、並びに石灰石微粉末を含有するフィラーセメント等が挙げられる。
【００３５】
本発明のポーラスコンクリートは、セメント、骨材、水、高炉徐冷スラグ等を施工時に混合しても良いし、あらかじめ一部あるいは全部を混合しておいても差し支えない。
【００３６】
本発明のポーラスコンクリートは、蒸気養生、オートクレーブ養生を行っても良い。蒸気養生を行う場合の雰囲気温度は特に制限されないが、３０〜７０℃が好ましく、４０〜６０℃がより好ましい。３０℃未満では生産性が不十分であり、７０℃を超えると温度応力によりクラックが入り、耐久性が低下する恐れがある。
【００３７】
本発明のポーラスコンクリートには汎用の減水剤、ＡＥ減水剤、高性能減水剤、及び高性能ＡＥ減水剤等の減水剤を用いて高流動化することが好ましい。減水剤は液状や粉末状のいずれも使用可能である。
【００３８】
減水剤、ＡＥ減水剤、高性能減水剤、及び高性能ＡＥ減水剤等の減水剤を用いる場合の使用量は、セメント及び高炉徐冷スラグ微粉末からなる粉体１００部に対し、０．５〜５部が好ましい。また、ナフタレン系、メラミン系、スルホン酸系、又はポリカルボン酸系等の高性能減水剤又は高性能ＡＥ減水剤を用いると、ポーラスコンクリートの強度発現性が良く好ましい。
【００３９】
本発明では、重量骨材や軽量骨材等の骨材、増粘剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、高分子エマルジョン、凝結調整剤、ベントナイト等の粘土鉱物、あるいはハイドロタルサイト等のアニオン交換体等のセメント混和剤のうちの一種又は二種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用することが可能である。
【００４０】
本発明では、ポーラスコンクリートの空隙に土壌を充填することも可能である。具体的には砂質土、粘性土等が挙げられ、有害な重金属の不溶化と同時に植物の生育を促すことも可能である。
【００４１】
また、本発明のポーラスコンクリートは炭酸ガス雰囲気下で促進炭酸化養生して使用することも可能である。炭酸化することによってコンクリートの強度が増進し、かつ充填した土壌のアルカリ性が低くなり、植物の生育がより促進される。
【００４２】
促進炭酸化養生は、空気中より炭酸ガス濃度が高い雰囲気中、例えば、炭酸ガス濃度１〜３０％が好ましく、５〜１０％の雰囲気中で養生するのがより好ましい。また、炭酸ガスの高圧容器中で０．１〜１．０ＭＰａに加圧する方法や、蒸気養生を併用することは、生産性向上の面から有効である。
【００４３】
促進炭酸化養生の雰囲気温度は１０〜７０℃が好ましく、３０〜５０℃がより好ましい。１０℃未満では生産性が不充分であり、７０℃を超えると温度応力によってマイクロクラックが生じ、耐久性が低下する恐れがある。
【００４４】
【実施例】
以下、実験例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
【００４５】
実験例１
セメント７０部、高炉徐冷スラグ微粉末３０部からなる粉末１００部、細骨材１００重量部、粗骨材６００重量部、水３０部、減水剤１部とし、使用した細骨材、粗骨材の種類を表１に示すように変化させてなるポーラスコンクリートを、それぞれ調製した。
【００４６】
これらのポーラスコンクリートをΦ１５×３０ｃｍの円柱ブロック状に成型し、２０℃、８０％ＲＨ室内で７日間養生した。これを鉛１０ｍｇ／リットル、カドミウム１０ｍｇ／リットル、六価クロム１０ｍｇ／リットルを含有させた重金属汚染水１０リットル中に１ヶ月間浸漬させた。その後、液相中に残存する鉛、カドミウム、及び六価クロム量をＩＣＰ発光分析法で定量した。
【００４７】
また、比較例として、高炉水砕スラグの微粉末ｅ’、細骨材ｅ、及び粗骨材Ｅを用いた結果（実験Ｎｏ．１−５参照）と、通常の珪石質の微粉末ｆ’、細骨材ｆ及び粗骨材Ｆを用いた結果（実験Ｎｏ．１−６参照）を併記する。結果を表１に示す。
【００４８】
＜使用材料＞
（１）スラグ
スラグα：高炉徐冷スラグ、ガラス化率５％、非硫酸体イオウ０．９％、溶解性イオウ濃度４１８ｍｇ／リットル、酸素消費量１０．３×１０−３ｍｍｏｌＯ２／ｇ、酸化還元電位２９０ｍＶ、密度３．００ｇ／ｃｍ３
スラグβ：高炉徐冷スラグ、ガラス化率５％、非硫酸体イオウ０．５％、溶解性イオウ濃度２２９ｍｇ／リットル、酸素消費量６．３×１０−３ｍｍｏｌＯ２／ｇ、酸化還元電位２１８ｍＶ、密度３．００ｇ／ｃｍ３
スラグγ：高炉徐冷スラグ、ガラス化率５％、非硫酸体イオウ０．３％、溶解性イオウ濃度１３８ｍｇ／リットル、酸素消費量４．２×１０−３ｍｍｏｌＯ２／ｇ、酸化還元電位１７８ｍＶ、密度３．００ｇ／ｃｍ３
スラグδ：高炉徐冷スラグ、ガラス化率３０％、非硫酸体イオウ０．９％、溶解性イオウ濃度２９１ｍｇ／リットル、酸素消費量３．０×１０−３ｍｍｏｌＯ２／ｇ、酸化還元電位１５０ｍＶ、密度３．００ｇ／ｃｍ３
スラグε：高炉水砕スラグ、ガラス化率９５％、非硫酸体イオウ０．９％、溶解性イオウ濃度１０ｍｇ／リットル、酸素消費量２．０×１０−３ｍｍｏｌＯ２／ｇ、酸化還元電位９９ｍＶ、密度２．９０ｇ／ｃｍ３
【００４９】
（２）細骨材
高炉徐冷スラグ細骨材ａ ：スラグαを骨材寸法１−５ｍｍに調製したもの
高炉徐冷スラグ細骨材ｂ ：スラグβを骨材寸法１−５ｍｍに調製したもの
高炉徐冷スラグ細骨材ｃ ：スラグγを骨材寸法１−５ｍｍに調製したもの
高炉徐冷スラグ細骨材ｄ ：スラグδを骨材寸法１−５ｍｍに調製したもの
高炉水砕スラグ細骨材ｅ ：スラグεを骨材寸法１−５ｍｍに調製したもの
細骨材ｆ ：新潟県姫川産川砂利、密度２．６２ｇ／ｃｍ３、骨材寸法１−５ｍｍ、珪石を主体
【００５０】
（３）粗骨材
高炉徐冷スラグ粗骨材Ａ ：スラグαを骨材寸法１５−２５ｍｍに調製したもの
高炉徐冷スラグ粗骨材Ｂ ：スラグβを骨材寸法１５−２５ｍｍに調製したもの
高炉徐冷スラグ粗骨材Ｃ ：スラグγを骨材寸法１５−２５ｍｍに調製したもの
高炉徐冷スラグ粗骨材Ｄ ：スラグδを骨材寸法１５−２５ｍｍに調製したもの
高炉水砕スラグ粗骨材Ｅ ：スラグεを骨材寸法１５−２５ｍｍに調製したもの
粗骨材Ｆ ：新潟県姫川産、砕石、密度２．６４ｇ／ｃｍ３、骨材寸法１５−２５ｍｍ、珪石を主体
【００５１】
（４）微粉末
高炉徐冷スラグ微粉末ａ’：スラグαをブレーン値４，０００ｃｍ２／ｇに調製したもの
高炉徐冷スラグ微粉末ｂ’：スラグβをブレーン値４，０００ｃｍ２／ｇに調製したもの
高炉徐冷スラグ微粉末ｃ’：スラグγをブレーン値４，０００ｃｍ２／ｇに調製したもの
高炉徐冷スラグ微粉末ｄ’：スラグδをブレーン値４，０００ｃｍ２／ｇに調製したもの
高炉水砕スラグ微粉末ｅ’：スラグεをブレーン値４，０００ｃｍ２／ｇに調製したもの
微粉末ｆ’ ：細骨材ｆを粉砕しブレーン値４，０００ｃｍ２／ｇに調製したもの
【００５２】
（５）その他材料
セメント ：普通ポルトランドセメント、電気化学工業社製、密度３．１５ｇ／ｃｍ３
水 ：水道水
減水剤 ：高性能ＡＥ減水剤、ポリカルボン酸系、市販品
【００５３】
＜試験方法＞
空隙率：連続空隙率、日本コンクリート工学協会、エココンクリート研究委員会「ポーラスコンクリートの測定方法（案）」の容積法に準じて行った。
六価クロム濃度：ＪＩＳ Ｋ ０１０２に準じて行った。
鉛、カドミウム濃度：ＩＣＰ発光分析法により定量した（定量下限値０．０２ｍｇ／リットル）。
圧縮強度：Φ１５×３０ｃｍの円柱供試体を作成し、上下両面をキャッピングしてＪＩＳ Ａ １１０６に準拠して材齢７日で測定した。
【００５４】
【表１】
【００５５】
実験例２
スラグαを原料とした高炉徐冷スラグ微粉末ａ’、高炉徐冷スラグ粗骨材Ａ、及び高炉徐冷スラグ細骨材ａを用い、粗骨材寸法を調製することによって表２に示すように空隙率を調整した。それ以外は実験例１と同様に試験をした。結果を表２に示す。
【００５６】
【表２】
実験例３
スラグαを原料とした高炉徐冷スラグ微粉末ａ’、高炉徐冷スラグ粗骨材Ａ、高炉徐冷スラグ細骨材ａ、川砂、及び川砂利を用い、細骨材及び粗骨材中の、高炉徐冷スラグと川砂、川砂利の配合割合を表３に示すように変化させたこと以外は実験例１と同様に行った。結果を表３に示す。
【００５８】
＜使用材料＞
川砂 ：新潟県姫川産川砂利、密度２．６４ｇ／ｃｍ３、骨材寸法５−０．３ｍｍ、珪石を主体
川砂利：新潟県姫川産、砕石、密度２．６４ｇ／ｃｍ３、骨材寸法４０〜５ｍｍ、珪石を主体
【００５９】
【表３】
表中の「細徐冷」は高炉徐冷スラグ細骨材 、「粗徐冷」は高炉徐冷スラグ粗骨材であることを示す。
【００６０】
実験例４
セメント、高炉徐冷スラグ微粉末ａ’、高炉徐冷スラグ粗骨材Ａ、及び高炉徐冷スラグ細骨材ａを用い、セメント及び高炉徐冷スラグ微粉末ａ’の配合割合を表４に示すように変化させたこと以外は実験例１と同様に行った。結果を表４に示す。なお、高炉徐冷スラグの粗骨材及び高炉徐冷スラグの細骨材を使用せず、細骨材ｆ及び粗骨材Ｆを用いた実験Ｎｏ．１−６を比較例として併記する。
【００６１】
【表４】
【００６２】
実験例５
蒸気養生を施したポーラスコンクリートを炭酸ガス濃度５％、温度４０℃、相対湿度６０％の環境で促進炭酸化養生を行った。得られたコンクリートの圧縮強度を測定すると共に、コンクリートをクラッシャーで粉砕し、フェノールフタレインの１％水溶液を噴霧してアルカリ性であるか否か確認した。さらに、コンクリートの空隙部分に土壌材とアルファルファーの種子を注入して植付け、２ヶ月後の植生状況を観察した結果をを表５に示す。また、比較例として、通常の蒸気養生のみを施したポーラスコンクリートの植生状況を併記する。
【００６３】
【表５】
△：アルファルファーの草丈が３ｃｍ以上伸びたもの
【００６４】
【発明の効果】
本発明のポーラスコンクリートを用いることにより、汚染水を浄化し、かつ周囲の自然環境と調和を図るため、植物の生育を促すことが可能であり、同時にカドミウム、鉛、砒素、ニッケル、水銀、モリブデン、セレン、三価クロム、及び六価クロム等の有害な重金属を低減することができるため、土木、建築、及び生活廃水の浄化分野における緑化コンクリートブロック等の用途に適する。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention enables vegetation to grow in harmony with the surrounding natural environment while purifying contaminated rivers, and at the same time, cadmium, lead, arsenic, nickel, mercury, molybdenum, selenium, trivalent chromium, And porous concrete capable of reducing harmful heavy metals such as hexavalent chromium. Further, parts and% in the present invention are based on mass unless otherwise specified.
[0002]
[Prior art and problems]
In recent years, domestic wastewater and sewage have been adequately managed due to the spread of sewerage systems. However, domestic wastewater is still being discharged into rivers in some areas. These wastewaters contain many organic and inorganic components.
[0003]
In order to prevent environmental pollution by harmful substances contained in wastewater, environmental standards such as the Notification of the Environment Agency No. 59 (Environmental Standards for Water Pollution), Water Pollution Prevention Law, Waste Disposal Law, and Living Environment Conservation Ordinance are established. And the amount of harmful heavy metals in water quality is strictly regulated. In order to comply with these environmental standards, decompose, adsorb and remove compounds containing harmful heavy metals such as cadmium, lead, arsenic, nickel, mercury, molybdenum, selenium, trivalent chromium, and hexavalent chromium. There has been a demand for a method of reducing this.
[0004]
Of these, organic components are adsorbed and decomposed by microorganisms and plankton that live in the river, and are naturally purified.
[0005]
Therefore, porous concrete has attracted attention as a greening base material for purifying organic components contained in wastewater. Porous concrete includes (1) increasing the amount of coarse aggregate and providing fine bubbles of several mm or less in the concrete, (2) AE agent, AE water reducing agent, high-performance AE water reducing agent, etc., into concrete. It is a generic name of concrete having bubbles inside by a method such as providing fine bubbles of several mm or less, and has characteristics such as water permeability, plant rooting, etc. It is possible to add a function of decomposing harmful organic substances in wastewater by inhabiting a large amount of microorganisms, plankton, etc. to concrete (Japanese Patent Application Laid-Open No. 06-228967, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-067550, and JP-A-2000-328574, etc.).
[0006]
However, the harmful heavy metals such as cadmium, lead, arsenic, nickel, mercury, molybdenum, selenium, trivalent chromium, and hexavalent chromium contained in the wastewater are not decomposed and are accumulated in living organisms. It is feared that they may be absorbed by plants, crops, etc. and eventually affect the human body. Therefore, there is a need for a method of purifying such harmful heavy metals.
[0007]
As a method of reducing these harmful heavy metals, a method of fixing with a solidifying material mainly composed of cement, a method of adding a water-soluble ferrous salt, and a method of using a 4A group element compound have been proposed (Japanese Patent Application Laid-Open (JP-A)) JP-A-48-08114, JP-A-49-016714, JP-A-11-207301 and the like.
[0008]
However, the method using a solidifying material is excellent in fixing low to high concentrations of heavy metals and is stable for a long period of time, but is not suitable for purifying a large amount of contaminated water such as rivers and lakes. On the other hand, water-soluble ferrous salts and group 4A element compounds are suitable for reducing relatively large amounts of harmful metals, but are very expensive and have a long-term effect of reducing harmful metals. There was a problem that it was difficult to maintain.
[0009]
A method using blast-furnace granulated slag has also been proposed as a method for reducing harmful heavy metals (JP-A-2000-086322). However, although granulated blast furnace slag can be expected to have a long-term effect, there is a problem that the effect of reducing heavy metals is inferior to water-soluble ferrous salts, group 4A element compounds, and the like. Further, a method of combining a water-soluble ferrous salt and granulated blast furnace slag has also been studied, but there is a problem that the material is still expensive.
[0010]
Therefore, as a result of extensive studies by the present inventors, it has been found that specific porous concrete enables vegetation to grow in harmony with the surrounding natural environment, and at the same time can reduce harmful organic substances and harmful heavy metals in rivers. Thus, the present invention has been completed.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is a porous concrete containing blast furnace slowly cooled slag, wherein the amount of non-sulfuric acid sulfur contained in the blast furnace slowly cooled slag is 0.5% or more. The porous concrete, wherein the concentration of soluble sulfur eluted from the blast furnace slowly cooled slag is 100 mg / liter or more, and the oxygen consumption of the blast furnace slowly cooled slag is 2.5 × 10 −3 mmol O 2 / g. The porous concrete, characterized in that the oxidation-reduction potential of the blast furnace slowly cooled slag is 100 mV or more, and the vitrification rate of the blast furnace slow cooled slag is 30% or less. The porous concrete, characterized in that the porous concrete contains blast furnace slow-cooled slag of fine powder. A cleat, a said porous concrete, wherein a porosity of the concrete is 10-50%.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0013]
The harmful heavy metals referred to in the present invention include cadmium, lead, arsenic, mercury, selenium, hexavalent chromium, etc. regulated in Notification No. 59 of the Environment Agency, as well as all harmful heavy metals such as nickel and molybdenum. Point. In addition, trivalent chromium may be oxidized in the air to form hexavalent chromium, and thus is regarded as a harmful heavy metal.
[0014]
The blast furnace slow-cooled slag used in the present invention is a by-product of the blast furnace in the refining process of steel, and is blast-furnace slag powder that has been gradually cooled and crystallized. The blast furnace slow cooling slag has the same composition as the granulated blast furnace slag. Specifically, SiO 2 , CaO, Al 2 O 3 , and MgO are used as main chemical components, and TiO is used as other components. 2 , MnO, Na 2 O, S, P 2 O 5 , and Fe 2 O 3 .
[0015]
The blast furnace slowly cooled slag in the present invention can be used as coarse aggregate or fine aggregate as it is, or can be pulverized and used as blast furnace slowly cooled slag fine powder.
[0016]
The compound contained in the blast furnace slowly cooled slag is mainly composed of so-called melilite, which is a mixed crystal of goerenite 2CaO.Al 2 O 3 .SiO 2 and akermanite 2CaO.MgO.2SiO 2. silicate 2CaO · SiO 2, rankinite night 3CaO · 2SiO 2, and calcium silicates, such as wollastonite CaO · SiO 2, Merubinaito 3CaO · MgO · 2SiO 2 and Monte celite CaO · MgO · SiO 2 such as calcium magnesium silicate, anorthite CaO.Al 2 O 3 .2SiO 2 , leucite (K 2 O, Na 2 O) .Al 2 O 3 .SiO 2 , spinel MgO.Al 2 O 3 , magnetite Fe 3 O 4 , and calcium sulfide CaS and Iron sulfide F It may contain sulfides such as eS.
[0017]
The amount of non-sulfuric sulfur in the blast furnace slow-cooled slag is calculated by the method of Yamaguchi and Ono based on the total sulfur, single element sulfur, sulfide sulfur, thiosulfate sulfur, and sulfate sulfur (sulfur trioxide). The amount of sulfuric acid sulfur (sulfur trioxide) and the amount of sulfur sulfide can be determined by quantification according to the method specified in JIS R5202 ("Sulfur state in blast furnace slag"). Analysis ", Naoji Yamaguchi, Akihiro Ono: Research of Steelmaking, No. 301, pp. 37-40, 1980). Blast furnace slow-cooled slag contains non-sulfuric sulfur, so that polysulfide, sulfide, thiosulfate, or sulfite is added to slag that does not contain non-sulfuric sulfur. No effect.
[0018]
The soluble sulfur concentration referred to in the present invention is an index for evaluating the amount of sulfur eluted from blast furnace slowly cooled slag powder into water, and 20 g of slowly cooled blast furnace slag powder is placed in 100 ml of water at 20 ° C. for 30 minutes. It refers to the concentration of non-sulfuric sulfur ions contained in the liquid phase that has been solid-liquid separated after stirring. The sulfur concentration in these waters can be determined by ICP emission spectrometry or ion chromatography.
[0019]
The concentration of soluble sulfur eluted from the blast furnace slowly cooled slag in the present invention is not particularly limited, but is preferably 100 mg / liter or more. If the soluble sulfur concentration is less than 100 mg / liter, a sufficient heavy metal reduction effect may not be obtained. Non-sulfuric sulfur ions include sulfur ion (S 2− ), polysulfide ion (S n 2− , n ≧ 2), thiosulfate ion (S 2 O 3 2− ), and sulfite ion (SO 3 2−). ), Sulfate ion (SO 4 2− ) and the like.
[0020]
Also, the content of non-sulfuric acid sulfur in the blast furnace slowly cooled slag used is preferably 0.5% or more. When the content of non-sulfuric sulfur in the blast furnace slowly cooled slag is less than 0.5%, a predetermined heavy metal reduction effect may not be obtained.
[0021]
The oxygen consumption of the blast furnace slag is measured as follows. 2 g of slag powder prepared to have a Blaine specific surface area of 6,000 cm 2 / g and 40 ml of distilled water are mixed, shaken for 2 hours, and then filtered. To 10 ml of the filtrate, 10 ml of a 0.1 mol / l cerium sulfate aqueous solution of cerium sulfate and several drops of 1/40 mol / l redox indicator ferroin were added, and the remaining tetravalent cerium in the shaker was reduced to 0.1 mol / l sulfuric acid. Titrate with iron. From this value, the amount of trivalent cerium reduced to trivalent by the slag powder (unit: mmol / g) is obtained, and the value obtained by dividing this value by 4 is defined as the oxygen consumption (unit: mmol O 2 / g). . If the oxygen consumption is not in the above range, a sufficient heavy metal reduction effect may not be obtained.
[0022]
The oxygen consumption, which is an index indicating the reducing ability of the blast furnace slowly cooled slag, is preferably 2.5 × 10 −3 mmol / g or more, more preferably 3.0 × 10 −3 mmol / g or more. . The oxygen consumption is one of the indexes indicating the reducing ability of the slag powder.
[0023]
The oxidation-reduction potential of the blast furnace slag is preferably 100 mV or more, and more preferably 150 mV or more. The oxidation-reduction potential is one of indices indicating the reducing ability of slag powder, and the measurement is performed as follows. A mixture of 50 g of slag powder adjusted to have a Blaine specific surface area of 6,000 cm 2 / g and 100 ml of distilled water is shaken for 24 hours, and then filtered. The oxidation-reduction potential of the filtrate is measured with a predetermined ORP electrode, and is defined as ORP1. Then, the pH of the filtrate is measured, and the oxidation-reduction potential ORP2 of distilled water adjusted with hydrochloric acid or sodium hydroxide to the same pH is measured. The difference between ORP2 and ORP1 (ORP2-ORP1) is defined as an oxidation-reduction potential (unit: mV).
[0024]
Vitrification rate slowly cooled blast furnace slag in the present invention (X) is, X (%) = (1 -S / S 0) is determined as × 100. Here, S is a main crystalline compound in the blast furnace slowly cooled slag powder determined by the powder X-ray diffraction method, which is a mixed crystal of melilite (gerenite 2CaO.Al 2 O 3 .SiO 2 and akermanite 2CaO.MgO.2SiO 2 ). ) Is the area of the main peak, and S 0 represents the area of the main peak of melilite obtained by heating the slowly cooled blast furnace slag powder at 1,000 ° C. for 3 hours and then cooling it at a cooling rate of 5 ° C./min.
[0025]
The vitrification rate of the blast furnace slowly cooled slag is preferably 30% or less, more preferably 10% or less. When the vitrification ratio is out of this range, a predetermined heavy metal reduction effect may not be obtained. When the vitrification rate is high, even though it contains almost the same amount of non-sulfuric sulfur, elution of non-sulfuric sulfur such as thiosulfate, sulfite, and sulfur is higher than that of crystalline blast furnace slowly cooled slag Harmful heavy metals may not be obtained.
[0026]
The porous concrete of the present invention only needs to have voids suitable for growing plants, and the porosity is not particularly limited. The porosity indicating the volume ratio of the voids in the entire porous concrete is 10 to 50%. Is preferred. If the porosity of the porous concrete is less than 10%, heavy metals cannot be efficiently insolubilized and plants and organisms do not grow, so that purification of water quality may be insufficient. If the porosity of the porous concrete exceeds 50%, the strength of the porous concrete may be insufficient.
[0027]
In order to increase the porosity of the porous concrete, it is general to increase the mixing ratio of the aggregate in the concrete, particularly the coarse aggregate.
[0028]
The composition for producing the porous concrete of the present invention is not particularly limited. For example, when a large amount of coarse aggregate is used to produce porous concrete, 5 to 50 parts of blast furnace slowly cooled slag fine powder and cement 95 It is preferable to use 100 parts of powder consisting of 50 parts to 50 parts, 0 to 100 parts of fine aggregate, 300 to 600 parts of coarse aggregate, and 15 to 60 parts of water.
[0029]
In the composition of the above porous concrete, in 100 parts of powder composed of cement and blast furnace slowly cooled slag fine powder, if the blast furnace slowly cooled slag fine powder is less than 5 parts, the heavy metal reduction effect may be reduced, and if it exceeds 50 parts. Concrete strength may be reduced.
[0030]
Further, in the above-mentioned composition, when the amount of coarse aggregate exceeds 600 parts, the porosity exceeds 50%, so that the strength may be insufficient. When the amount of coarse aggregate is less than 300 parts, the porosity is less than 10%. And the effect of reducing harmful heavy metals may be reduced.
[0031]
When the blast furnace slag is used as fine aggregate or coarse aggregate in the present invention, it is preferable to set the particle size range of the slag to a particle size width according to JIS A 5011-1 standard. That is, it is preferable that the coarse aggregate has a particle size within the range of 40 to 5 mm described in the BFG40-5 section, and the fine aggregate has a particle size within a range of 5 to 0.3 mm described in the BFS5-0.3 section. The maximum particle size of the coarse aggregate is preferably 40 mm or less, and if the maximum particle size of the coarse aggregate exceeds 40 mm, the effect of reducing harmful heavy metals decreases and the strength of concrete decreases, which is not preferable.
[0032]
In the present invention, the effect of reducing harmful heavy metals is more remarkable as the blending amount of the blast furnace slow cooling slag in the aggregate is larger. It is preferable that the total amount of fine aggregate and coarse aggregate in the blast furnace slowly cooled slag is large, and it is most preferable that the total amount of fine aggregate and coarse aggregate in the blast furnace slowly cooled slag be 100% of the total aggregate amount. .
[0033]
The particle size of the blast furnace slowly cooled slag fine powder is not particularly limited, but is preferably 2,000 cm 2 / g or more in terms of Blaine specific surface area, and more preferably 3,000 to 10,000 cm 2 / g. If it is less than 2,000 cm 2 / g, the effect of reducing harmful heavy metals may be insufficient, and if it exceeds 10,000 cm 2 / g, excessive grinding power is required, which is uneconomical.
[0034]
Cement is not particularly limited, but preferably contains Portland cement, for example, normal, fast strength, ultra-high strength, low heat, and various portland cement such as moderate heat, blast furnace granulated slag to these Portland cement, fly ash, Or various mixed cements containing silica, and filler cements containing limestone fine powder.
[0035]
The porous concrete of the present invention may be mixed with cement, aggregate, water, blast furnace slowly cooled slag, or the like at the time of construction, or may be partially or entirely mixed in advance.
[0036]
The porous concrete of the present invention may be subjected to steam curing and autoclave curing. The ambient temperature for steam curing is not particularly limited, but is preferably 30 to 70 ° C, more preferably 40 to 60 ° C. If the temperature is lower than 30 ° C., the productivity is insufficient. If the temperature is higher than 70 ° C., cracks occur due to temperature stress, and the durability may be reduced.
[0037]
The porous concrete of the present invention is preferably made highly fluid by using a water reducing agent such as a general-purpose water reducing agent, an AE water reducing agent, a high-performance water reducing agent, or a high-performance AE water reducing agent. The water reducing agent may be used in either liquid or powder form.
[0038]
When a water reducing agent such as a water reducing agent, an AE water reducing agent, a high-performance water reducing agent, or a high-performance AE water reducing agent is used, the amount used is 0.5 parts with respect to 100 parts of powder consisting of cement and blast furnace slowly cooled slag fine powder. ~ 5 parts are preferred. Further, it is preferable to use a high-performance water reducing agent or a high-performance AE water reducing agent such as a naphthalene-based, melamine-based, sulfonic acid-based, or polycarboxylic acid-based one because the strength of the porous concrete is good.
[0039]
In the present invention, aggregates such as heavy aggregates and lightweight aggregates, thickeners, rust inhibitors, antifreeze agents, shrinkage reducing agents, polymer emulsions, setting modifiers, clay minerals such as bentonite, hydrotalcite, etc. It is possible to use one or two or more of the cement admixtures such as the above-mentioned anion exchangers in a range that does not substantially inhibit the object of the present invention.
[0040]
In the present invention, it is possible to fill the voids of the porous concrete with soil. Specific examples include sandy soil and clayey soil, which can promote the growth of plants at the same time as the insolubilization of harmful heavy metals.
[0041]
The porous concrete of the present invention can be used after accelerated carbonation curing under a carbon dioxide gas atmosphere. Carbonation increases the strength of the concrete and reduces the alkalinity of the filled soil, further promoting plant growth.
[0042]
The accelerated carbonation curing is performed in an atmosphere having a higher concentration of carbon dioxide than air, for example, preferably in a concentration of 1 to 30%, more preferably in an atmosphere of 5 to 10%. Further, a method of pressurizing to 0.1 to 1.0 MPa in a carbon dioxide gas high-pressure vessel or using steam curing together is effective from the viewpoint of improving productivity.
[0043]
The atmosphere temperature of the accelerated carbonation curing is preferably from 10 to 70C, more preferably from 30 to 50C. If the temperature is lower than 10 ° C., the productivity is insufficient. If the temperature exceeds 70 ° C., microcracks are generated due to temperature stress, and the durability may be reduced.
[0044]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on experimental examples.
[0045]
Experimental example 1
70 parts of cement, 100 parts of powder consisting of 30 parts of blast furnace slowly cooled slag fine powder, 100 parts by weight of fine aggregate, 600 parts by weight of coarse aggregate, 30 parts of water, 1 part of water reducing agent, used fine aggregate, coarse bone Porous concrete was prepared by changing the type of material as shown in Table 1.
[0046]
These porous concretes were molded into a cylindrical block having a diameter of 15 × 30 cm, and cured in a room at 20 ° C. and 80% RH for 7 days. This was immersed for one month in 10 liters of heavy metal contaminated water containing 10 mg / l of lead, 10 mg / l of cadmium, and 10 mg / l of hexavalent chromium. Thereafter, the amounts of lead, cadmium, and hexavalent chromium remaining in the liquid phase were quantified by ICP emission spectrometry.
[0047]
As a comparative example, the results using the fine powder e ′ of the granulated blast furnace slag, the fine aggregate e, and the coarse aggregate E (see Experiment No. 1-5) and the normal fine silica-based powder f ′ , Fine aggregate f and coarse aggregate F (see Experiment No. 1-6). Table 1 shows the results.
[0048]
<Material used>
(1) Slag slag α: blast furnace slowly cooled slag, vitrification rate 5%, non-sulfuric acid sulfur 0.9%, soluble sulfur concentration 418 mg / liter, oxygen consumption 10.3 × 10 −3 mmol O 2 / g, oxidation Reduction potential 290 mV, density 3.00 g / cm 3
Slag β: blast furnace slowly cooled slag, vitrification rate 5%, non-sulfuric acid sulfur 0.5%, soluble sulfur concentration 229 mg / liter, oxygen consumption 6.3 × 10 −3 mmol O 2 / g, redox potential 218 mV , Density 3.00 g / cm 3
Slag γ: Blast furnace slowly cooled slag, vitrification rate 5%, non-sulfuric acid sulfur 0.3%, soluble sulfur concentration 138 mg / liter, oxygen consumption 4.2 × 10 −3 mmol O 2 / g, redox potential 178 mV , Density 3.00 g / cm 3
Slag δ: Slowly cooled blast furnace slag, vitrification rate 30%, non-sulfuric acid sulfur 0.9%, soluble sulfur concentration 291 mg / l, oxygen consumption 3.0 × 10 −3 mmol O 2 / g, redox potential 150 mV , Density 3.00 g / cm 3
Slag ε: Granulated blast furnace slag, vitrification rate 95%, non-sulfuric acid sulfur 0.9%, soluble sulfur concentration 10 mg / liter, oxygen consumption 2.0 × 10 −3 mmol O 2 / g, redox potential 99 mV , Density 2.90 g / cm 3
[0049]
(2) Fine aggregate blast furnace slowly cooled slag fine aggregate a: slag α adjusted to aggregate size 1-5 mm Blast furnace slow cooled slag fine aggregate b: slag β adjusted to aggregate size 1-5 mm Blast furnace slow-cooled slag fine aggregate c: Slag γ adjusted to aggregate size 1-5 mm Blast furnace slow-cooled slag fine aggregate d: Slag δ adjusted to aggregate size 1-5 mm Blast furnace granulated slag fine bone Material e: Slag ε adjusted to aggregate size 1-5 mm Fine aggregate f: Gravel from Himekawa, Niigata Prefecture, density 2.62 g / cm 3 , aggregate size 1-5 mm, mainly composed of silica stone
(3) Coarse Aggregate Blast Furnace Slowly Cooled Slag Coarse Aggregate A: Slag α adjusted to aggregate size 15-25 mm Blast Furnace Slowly Cooled Slag Coarse Aggregate B: Slag β adjusted to aggregate size 15-25 mm Blast furnace slowly cooled slag coarse aggregate C: Slag γ adjusted to aggregate size 15-25 mm Blast furnace slow cooled slag coarse aggregate D: Slag δ adjusted to aggregate size 15-25 mm Blast furnace granulated slag coarse bone Material E: slag ε prepared to have an aggregate size of 15 to 25 mm Coarse aggregate F: crushed stone from Himekawa, Niigata Prefecture, density 2.64 g / cm 3 , aggregate size 15 to 25 mm, mainly composed of silica stone
(4) Fine powder blast furnace slow-cooled slag fine powder a ': A slag α adjusted to a brane value of 4,000 cm 2 / g Blast furnace slow-cooled slag fine powder b': Slag β to a brane value of 4,000 cm 2 / g Blast furnace slow-cooled slag fine powder c ′: Slag γ was prepared to a Blaine value of 4,000 cm 2 / g Blast furnace slow-cooled slag fine powder d ′: Slag δ was prepared to a Blaine value of 4,000 cm 2 / g Granulated blast furnace slag fine powder e ': Slag ε adjusted to a Blaine value of 4,000 cm 2 / g Fine powder f': Fine aggregate f ground to a Blaine value of 4,000 cm 2 / g [ 0052
(5) Other material cement: Ordinary Portland cement, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd., density 3.15 g / cm 3
Water: tap water reducer: high-performance AE water reducer, polycarboxylic acid, commercially available
<Test method>
Porosity: Continuous porosity, measured according to the volumetric method of the Japan Concrete Institute, Eco-Concrete Research Committee "Measurement method for porous concrete (draft)".
Hexavalent chromium concentration: Performed according to JIS K0102.
Lead and cadmium concentrations: quantified by ICP emission spectrometry (lower limit of quantification: 0.02 mg / liter).
Compressive strength: A cylindrical specimen having a diameter of 15 × 30 cm was prepared, upper and lower surfaces were capped, and measured at a material age of 7 days in accordance with JIS A 1106.
[0054]
[Table 1]
Experimental example 2
Using the blast furnace slow-cooled slag fine powder a ′, the blast furnace slow-cooled slag coarse aggregate A, and the blast furnace slow-cooled slag fine aggregate a using the slag α as a raw material, the coarse aggregate size is adjusted as shown in Table 2. The porosity was adjusted. Otherwise, the test was performed in the same manner as in Experimental Example 1. Table 2 shows the results.
[0056]
[Table 2]
Experimental example 3
Using blast furnace slow-cooled slag fine powder a ', blast furnace slow-cooled slag coarse aggregate A, blast furnace slow-cooled slag fine aggregate a, river sand, and river gravel using slag α as a raw material, fine aggregate and coarse aggregate The experiment was conducted in the same manner as in Experimental Example 1 except that the mixing ratio of the blast furnace slowly cooled slag, the river sand and the river gravel was changed as shown in Table 3. Table 3 shows the results.
[0058]
<Material used>
River sand: River gravel from Himekawa, Niigata prefecture, density 2.64 g / cm 3 , aggregate size 5-0.3 mm, mainly silica stone River gravel: from Himekawa, Niigata prefecture, crushed stone, density 2.64 g / cm 3 , aggregate size 40-5mm, mainly composed of silica stone
[Table 3]
[0060]
Experimental example 4
Table 4 shows the mixing ratio of the cement and the blast furnace slowly cooled slag fine powder a 'using the cement, the blast furnace slow cooled slag fine powder a', the blast furnace slow cooled slag coarse aggregate A, and the blast furnace slow cooled slag fine aggregate a. Except having changed like this, it carried out similarly to Experimental example 1. Table 4 shows the results. Experiment No. 1 using fine aggregate f and coarse aggregate F without using coarse aggregate of blast furnace slow cooling slag and fine aggregate of blast furnace slow cooling slag. 1-6 are also described as comparative examples.
[0061]
[Table 4]
[0062]
Experimental example 5
The steam-cured porous concrete was subjected to accelerated carbonation curing in an environment of a carbon dioxide gas concentration of 5%, a temperature of 40 ° C., and a relative humidity of 60%. While measuring the compressive strength of the obtained concrete, the concrete was pulverized with a crusher and sprayed with a 1% aqueous solution of phenolphthalein to check whether the concrete was alkaline. Furthermore, the soil material and alfalfa seeds were injected into the concrete voids and planted, and the results of observing the vegetation after two months are shown in Table 5. Also, as a comparative example, the vegetation status of porous concrete subjected to only ordinary steam curing is also described.
[0063]
[Table 5]
【The invention's effect】
By using the porous concrete of the present invention, it is possible to promote the growth of plants in order to purify contaminated water and harmonize with the surrounding natural environment, and at the same time, promote cadmium, lead, arsenic, nickel, mercury, and molybdenum. It can reduce harmful heavy metals such as selenium, selenium, trivalent chromium, and hexavalent chromium, so that it is suitable for applications such as greening concrete blocks in the fields of civil engineering, construction, and purification of domestic wastewater.
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