JP2004142679A - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操舵部材の操作に応じて駆動されるモータから舵取機構中の操舵軸への伝動を、高い伝動効率下にて静粛に行わせる。
【解決手段】ラックハウジングH1 内部のラック軸1に近接してボールねじ軸4を架設し、このボールねじ軸4を、ラックハウジングH1 の外側に取り付けたモータ3の出力軸32に、フレキシブルシャフト6を介して動力伝達可能に連結する。ボールねじ軸4に螺合するボールナット5を連絡アーム50を介してラック軸1に連絡して、モータ3の回転をボールねじ軸4に沿ったボールナット5の移動に変換し、この移動を連絡アーム50によりラック軸1に伝えて、ラック軸1を軸長方向に摺動させる。
【選択図】 図2
【解決手段】ラックハウジングH1 内部のラック軸1に近接してボールねじ軸4を架設し、このボールねじ軸4を、ラックハウジングH1 の外側に取り付けたモータ3の出力軸32に、フレキシブルシャフト6を介して動力伝達可能に連結する。ボールねじ軸4に螺合するボールナット5を連絡アーム50を介してラック軸1に連絡して、モータ3の回転をボールねじ軸4に沿ったボールナット5の移動に変換し、この移動を連絡アーム50によりラック軸1に伝えて、ラック軸1を軸長方向に摺動させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、舵取機構中の操舵軸に操舵のための軸長方向の移動力を加えるべく、ステアリングホイール等の操舵部材の操作に応じて駆動されるモータを備える車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の操舵は、車室の内部において運転者によりなされる操舵部材の操作(一般的にはステアリングホイールの回転操作)を、操向車輪(一般的には左右の前輪)の舵取りのために車室の外部に配された舵取機構に伝えて行われる。
【0003】
このような操舵を行わせるための操舵装置として、近年、操舵部材に加えられる操舵トルクの検出結果に基づいて回転駆動されるモータの回転力を舵取機構に伝え、この回転力により操舵を補助する構成とした操舵装置(電動パワーステアリング装置)が広く実用化されており、また、操舵部材と舵取機構とを機械的に分離して配し、操舵部材の操作の方向、操作量の検出結果に基づいて回転駆動されるモータの回転力のみによって操舵を行わせる構成とした操舵装置、所謂、ステアバイワイヤ式の操舵装置も一部において実用化されている。
【0004】
この種の操舵装置は、例えば、前記モータの回転運動を直線運動に変換して舵取機構中の操舵軸に伝え、該操舵軸の軸長方向の移動を左右の操向車輪に伝えて操舵を行わせる構成にて実現される。なお前記操舵軸は、例えば、ラックピニオン式舵取装置におけるラック軸である。
【0005】
前記運動変換の手段としては、操舵軸の周面に形成されたねじ溝と該ねじ溝に螺合するナット部材とを備えるねじ機構(ボールねじ機構)を用い、前記モータの回転をナット部材(ボールナット)に伝え、該ナット部材の回転に応じたねじ溝の螺進を利用して操舵軸を移動させる構成が広く採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、モータの出力軸を操舵軸と平行をなして延長し、この延長部の周面に形成されたねじ溝にボールナットを螺合させてボールねじ機構を構成する一方、前記ボールナットと操舵軸とを連絡部材により連絡し、モータの回転に応じて出力軸の軸長方向に生じるボールナットの移動を連絡部材を介して操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させる構成とした運動変換手段を備える車両用操舵装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
実用新案登録第2590791号公報
【特許文献2】
特公平6−503号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
さて、前記特許文献1に開示された操舵装置においては、操舵軸としてのラック軸を支持するハウジングの外側に、前記ラック軸と略平行をなすようにモータを取り付け、該モータの出力端に取り付けた駆動歯車の回転を中間歯車を介してボールナットの外周に設けた従動歯車に伝達し、前記ボールナットを回転させるようにしてある。
【0009】
しかしながらこの構成においては、駆動歯車及び従動歯車と中間歯車との噛合部に、夫々の間のバックラッシの影響による歯打ち音が発生し、伝動音が大きいといういう難点がある。また、組立て段階においてバックラッシの調整が適正に行われたとしても、操舵のために移動するラック軸には、路面からの逆入力等の外力の作用による撓みが発生することがあり、この撓みの影響によりバックラッシに狂いが生じるため、満足すべき伝動音の低減効果は望めない。
【0010】
これに対し、特許文献2に開示された操舵装置においては、モータからラック軸(操舵軸)への伝動系に歯車が介在しておらず、歯打ち音のない静粛な動作が可能となるという利点がある。
【0011】
しかしながら、ハウジングの内部に支持されたラック軸とハウジングの外側に取り付けたモータの出力軸との間の離隔距離が大きく、ボールねじ軸としてのモータの出力軸に沿って移動するボールナットとラック軸とを連絡する連絡部材が長大となるため、ラック軸に加わる外力が、前記連絡部材をモーメントアームとする大なるモーメント力としてボールナットに作用し、ボールねじ軸との螺合部における負荷が増し、伝動効率の低下により、ボールねじ機構及びモータの大型化を招来するという問題がある。
【0012】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、操舵に応じて駆動されるモータから舵取機構中の操舵軸への伝動を、高い伝動効率下にて静粛に行わせ得る車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係る車両用操舵装置は、操舵部材の操作に応じて駆動されるモータの回転力を舵取機構中の操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させて操舵を行わせる車両用操舵装置において、前記操舵軸を支持するハウジングの内部に、前記操舵軸と略平行をなして架設されたねじ軸と、該ねじ軸と前記ハウジングの外部に固定された前記モータの出力軸とを動力伝達可能に連結するフレキシブルシャフトと、前記ねじ軸に螺合し、該ねじ軸の回転に応じて軸長方向に移動するナット部材と、該ナット部材と前記操舵軸とを連絡する連絡アームとを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明においては、操舵軸を支持するハウジングの外部に取り付けたモータの出力軸の回転を、ハウジングの内部に架設されたねじ軸に、両軸間に介装されたフレキシブルシャフトを介して伝達し、前記ねじ軸の回転に伴って生じるナット部材の軸長方向の移動を連絡アームを介して操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させて操舵を行わせる。この伝動系には歯車が介在しておらず、伝動音の低減を図ることができる。また前記ねじ軸は、モータの出力軸の位置に制約されることなく操舵軸と近接した位置に架設して、ナット部材と操舵軸との連絡アームを短寸とし、ナット部材に加わるモーメント力による負荷を軽減し、滑らかで高効率の伝動を実現して、ねじ機構及びモータの小型化を実現する。
【0015】
また本発明の第2発明に係る車両用操舵装置は、第1発明におけるねじ軸及びナット部材が、夫々のねじ溝間のボールを介して螺合するボールねじを構成してあることを特徴とする。
【0016】
この発明においては、モータに連結されるねじ軸をボールねじ軸とし、このねじ軸に螺合するナット部材をボールナットとして、夫々のねじ溝が多数のボールを介して螺合し、伝動効率が良好なボールねじ機構を構成し、モータの更なる小型化を図る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。本図に示す車両用操舵装置は、操舵補助用のモータ3の回転力を操舵軸としてのラック軸1に伝え、該ラック軸1を軸長方向に移動させて操舵を補助するラックピニオン式の電動パワーステアリング装置として構成されている。
【0018】
ラック軸1は、円筒形をなすラックハウジングH1 の内部に軸長方向への移動自在に支持され、図示しない車体の左右方向に延設されている。ラックハウジングH1 の両側に突出するラック軸1の両端は、操向車輪としての左右の前輪10,10のナックルアーム11,11に各別のタイロッド12,12を介して連結されており、ラック軸1の左右両方向の移動によりタイロッド12,12を介してナックルアーム11,11を押し引きし、左右の前輪10,10を転舵せしめる構成となっている。
【0019】
ラックハウジングH1 の一側端部近傍には、これと軸心を交叉させてピニオンハウジングH2 が連設されており、該ピニオンハウジングH2 の内部には、軸回りでの回転自在にピニオン軸2が支持されている。ピニオン軸2は、ピニオンハウジングH2 の上方への突出端のみが図示してあり、この突出端は、コラム軸20を介して操舵部材としてのステアリングホイール21に連結されている。
【0020】
ピニオンハウジングH2 の内部に延設されたピニオン軸2の下半部には、図示しないピニオンが一体に設けてある。また、ラックハウジングH1 の内部に支持されたラック軸1には、図示しないラック歯が、ピニオンハウジングH2 との交叉位置を含めた適長に亘って形成されており、このラック歯が、ピニオン軸2の下半部に設けられた前記ピニオンに噛合させてある。
【0021】
以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール21が回転操作された場合、該ステアリングホイール21にコラム軸20を介して連結されたピニオン軸2が回転し、この回転が、前記ピニオン及びラック歯の噛合部においてラック軸1の軸長方向の移動に変換され、この移動により前述の如く左右の前輪10,10が転舵され、ステアリングホイール21の操作に応じた操舵がなされる。
【0022】
このような操舵を補助する操舵補助用のモータ3は、ラックハウジングH1 の中途部外側に突設されたモータブラケット30の一側端面に、内部のラック軸1と略平行をなすように取り付けてある。モータブラケット30の他側には、ラックハウジングH1 の外面に沿うように伝動ハウジング31が連設されており、前記モータ3は、モータブラケット30及び伝動ハウジング31の内部に以下の如く構成された伝動手段によりラック軸1に伝動構成されている。
【0023】
図2は、モータ3からラック軸1への伝動手段の構成を略示する縦断面図である。モータブラケット30及び伝動ハウジング31は、図示の如く、ラックハウジングH1 の内部に連通しており、伝動ハウジング31の内部にはボールねじ軸4が、ラックハウジングH1 内部のラック軸1と略平行をなす軸回りに回転自在に両持ち支持されている。
【0024】
ボールねじ軸4には、円筒形をなすボールナット5が外嵌されている。ボールねじ軸4の外周面には、両端部を支持する支持ブッシュ41,42による支持部間の略全長に亘って半円形断面を有するねじ溝40が形成されており、このねじ溝40とボールナット5内周面に形成された同様のねじ溝とを多数のボールを介して螺合させてボールねじ機構が構成されている。
【0025】
ボールナット5の外面には、周方向の一箇所に、半径方向外向きに連絡アーム50が突設されている。この連絡アーム50の先端は、ラックハウジングH1 の内部に支持されたラック軸1に向けて延長されており、複数の係合ピン51,51…によりラック軸1に連絡されている。
【0026】
図3は、連絡アームとラック軸との連絡構造の一例を示す横断面図である。本図に示す連絡アーム50は、ボールナット5の周面に立設された短寸の基部52と、該基部52に連設され、ラック軸1の周面に対応する半円形の湾曲アーム53とを備えている。係合ピン51,51…は、湾曲アーム53の両端部、及び両端部に至る中間部に外側から打設され、湾曲アーム53の内側への突出端をラック軸1の外周に周設された係合溝13に夫々係合させてある。
【0027】
またボールねじ軸4の一端部は、同側の支持ブッシュ42を経てモータブラケット30の内部に延長されており、この延長端は、モータ3の出力軸32の突出端に、軸長方向及び半径方向に離れた位置にて対向せしめられており、両軸4及び32の端部は、連結筒60,60を両端に備えるフレキシブルシャフト6により動力伝達可能に連結されている。
【0028】
フレキシブルシャフト6は、例えば、金属材料、樹脂材料等の高強度材料からなる伝動線材を複数本まとめ、これらの外側を、コイル又は編組として構成された外装体により被覆してなり、この外装体を案内として一括して撓む前記複数の伝動線材により動力を伝達する公知の構成を有しており、ボールねじ軸4と出力軸32との連結は、フレキシブルシャフト6の両端に備えられた連結筒60,60を両軸4,32の端部に一体回転可能に夫々嵌着し、図2に示す如く実現されている。
【0029】
なおこのような連結は、まず、モータブラケット30内に突出するボールねじ軸4の端部に一方の連結筒60を嵌着し、次いで、フレキシブルシャフト6を伸長させて他方の連結筒60をモータブラケット30の外側に引き出し、モータ3の出力軸32に嵌着せしめ、最後に、モータ3をモータブラケット30の所定位置に固定する手順により簡易に実現することができる。
【0030】
このようなフレキシブルシャフト6を用いた連結により、ボールねじ軸4は、軸心が異なるモータ3の出力軸32からの伝動により軸回りに回転することができる。従ってボールねじ軸4は、図2に示す如く、ラックハウジングH1 の外側に取り付けられたモータ3の出力軸32の位置よりも、ラック軸1に十分に近付けた位置に架設することが可能であり。該ボールねじ軸4に螺合するボールナット5とラック軸1とを連絡する連絡アーム50の長さを短くすることができる。
【0031】
以上の構成によりモータ3が回転駆動された場合、この回転は、両端に連結筒60,60を備えるフレキシブルシャフト6によりボールねじ軸4に伝達され、該ボールねじ軸4が軸回りに回転する。この回転により、ボールねじ軸4の外周のねじ溝40が螺進し、該ねじ溝40に多数のボールを介して螺合するボールナット5が軸長方向に移動する。ボールナット5の移動は、連結アーム50を介してラック軸1に伝えられ、該ラック軸1に軸長方向の移動力が付与され、この移動に応じて前述の如く行われる操舵が補助される。
【0032】
このときラック軸1に加えられる移動力(操舵補助力)は、操舵補助用のモータ3の駆動制御により変更される。モータ3の駆動制御は、例えば、ステアリングホイール21の操作に応じてコラム軸20に加わる操舵トルクの検出結果に基づいて決定された制御値を、車速、ヨーレート、横加速度等の走行状態の検出結果に基づいて補正する公知の制御手順に従って行われる。これにより、操舵の状況に応じた操舵補助力がラック軸1に加えられることとなり、ステアリングホイール21を操作する運転者の操舵負担を軽減し、良好な操舵感を体感させることができる。
【0033】
本発明に係る車両用操舵装置において、以上の如く駆動制御される操舵補助用のモータ3の回転を、まず、ラック軸1と略平行をなして架設されたボールねじ軸4に伝達し、該ボールねじ軸4の回転をこれに螺合するボールナット5の軸長方向の移動に変換した後、このボールナット5の移動を連絡アーム50により連絡されたラック軸1に伝える伝動構成となっており、モータ3からラック軸1への伝動系に歯車が介在しないことから、伝動音を大幅に低減することができ、静粛な動作が可能となる。
【0034】
またモータ3の出力軸32とボールねじ軸4との連結にフレキシブルシャフト6を用いたことから、前述の如く、ボールナット5とラック軸1とを短寸の連絡アーム50により連絡することが可能となる。これにより、ラック軸1からボールナット5に加わるモーメント力が軽減され、ボールねじ軸4との螺合部における負荷を小さく抑えることができ、ボールねじ軸4の回転をボールナット5の軸長方向移動に変換する運動変換が滑らかに高効率にてなされる。従ってボールねじ軸4及びボールナット5の小型化、更には、操舵補助用のモータ3の小型化を図ることができ、ラックハウジングH1 及びこれの外側に取り付けた操舵補助用のモータ3を、舵取機構の周辺の限られた配設スペース内に支障なく配設できるようになる。
【0035】
更に、ボールナット5とラック軸1とを連絡する連絡アーム50を、図2に示す構成とした場合、ラック軸1は、係合溝13内での周方向又は径方向への係合ピン51の滑りにより、連絡アーム50に対して軸長方向以外の相対移動が可能である。従って、例えば、路面からの逆入力の作用によりラック軸1に撓みが生じた場合であっても、この撓みが前記相対移動により吸収され、連絡アーム50を介してボールナット5に伝わることがなく、ボールねじ軸4の回転からボールナット5の移動への運動変換を、一層滑らかに、確実に行わせることが可能となる。
【0036】
なお以上の実施の形態においては、操舵軸としてのラック軸1を備えるラックピニオン式の電動パワーステアリング装置への適用例について述べたが、本発明は、操舵のために軸長方向に移動する操舵軸を備え、この操舵軸の移動をモータの発生力により補助する構成とした如何なる形式の電動パワーステアリング装置にも適用可能であることは言うまでもない。
【0037】
また以上の実施の形態においては、モータ3の回転運動を直線運動に変換するために、ボールねじ軸4及びボールナット5を備えるボールねじ機構を用いているが、ボールねじ機構以外のねじ機構を用いてもよい。
【0038】
更に本発明は、舵取機構から機械的に分離された操舵部材を備え、該操舵部材の操作に応じて駆動されるモータの回転力のみによって操舵を行わせる構成とした操舵装置、所謂、ステアバイワイヤ式の操舵装置への適用も可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係る車両用操舵装置においては、操舵部材の操作に応じて駆動されるモータの回転を、フレキシブルシャフトを介してねじ軸に伝達し、このねじ軸に沿って生じるナット部材の移動を連絡アームを介して操舵軸に伝える構成としたから、操舵軸に近接してねじ軸を架設し、操舵軸からの作用力によるナット部材の移動阻害を防止して滑らかな動作を行わせることができ、操舵部材の操作に応じて駆動されるモータから舵取機構中の操舵軸への伝動を、高い伝動効率下にて静粛に行わせることが可能となる。
【0040】
また本発明の第2発明に係る車両用操舵装置においては、モータに連結されるねじ軸をボールねじ軸とし、このねじ軸に螺合するナット部材をボールナットとして、伝動効率が良好なボールねじ機構を構成したから、モータ、及び該モータから操舵軸への伝動系の小型化を図ることが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】モータからラック軸への伝動手段の構成を略示する縦断面図である。
【図3】連絡アームとラック軸との連絡構造の一例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ラック軸(操舵軸)
2 ピニオン軸
3 モータ
4 ボールねじ軸(ねじ軸)
5 ボールナット(ナット部材)
6 フレキシブルシャフト
21 ステアリングホイール(操舵部材)
40 ねじ溝
50 連絡アーム
H1 ラックハウジング
H2 ピニオンハウジング
【発明の属する技術分野】
本発明は、舵取機構中の操舵軸に操舵のための軸長方向の移動力を加えるべく、ステアリングホイール等の操舵部材の操作に応じて駆動されるモータを備える車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の操舵は、車室の内部において運転者によりなされる操舵部材の操作(一般的にはステアリングホイールの回転操作)を、操向車輪(一般的には左右の前輪)の舵取りのために車室の外部に配された舵取機構に伝えて行われる。
【0003】
このような操舵を行わせるための操舵装置として、近年、操舵部材に加えられる操舵トルクの検出結果に基づいて回転駆動されるモータの回転力を舵取機構に伝え、この回転力により操舵を補助する構成とした操舵装置(電動パワーステアリング装置)が広く実用化されており、また、操舵部材と舵取機構とを機械的に分離して配し、操舵部材の操作の方向、操作量の検出結果に基づいて回転駆動されるモータの回転力のみによって操舵を行わせる構成とした操舵装置、所謂、ステアバイワイヤ式の操舵装置も一部において実用化されている。
【0004】
この種の操舵装置は、例えば、前記モータの回転運動を直線運動に変換して舵取機構中の操舵軸に伝え、該操舵軸の軸長方向の移動を左右の操向車輪に伝えて操舵を行わせる構成にて実現される。なお前記操舵軸は、例えば、ラックピニオン式舵取装置におけるラック軸である。
【0005】
前記運動変換の手段としては、操舵軸の周面に形成されたねじ溝と該ねじ溝に螺合するナット部材とを備えるねじ機構(ボールねじ機構)を用い、前記モータの回転をナット部材(ボールナット)に伝え、該ナット部材の回転に応じたねじ溝の螺進を利用して操舵軸を移動させる構成が広く採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、モータの出力軸を操舵軸と平行をなして延長し、この延長部の周面に形成されたねじ溝にボールナットを螺合させてボールねじ機構を構成する一方、前記ボールナットと操舵軸とを連絡部材により連絡し、モータの回転に応じて出力軸の軸長方向に生じるボールナットの移動を連絡部材を介して操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させる構成とした運動変換手段を備える車両用操舵装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
実用新案登録第2590791号公報
【特許文献2】
特公平6−503号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
さて、前記特許文献1に開示された操舵装置においては、操舵軸としてのラック軸を支持するハウジングの外側に、前記ラック軸と略平行をなすようにモータを取り付け、該モータの出力端に取り付けた駆動歯車の回転を中間歯車を介してボールナットの外周に設けた従動歯車に伝達し、前記ボールナットを回転させるようにしてある。
【0009】
しかしながらこの構成においては、駆動歯車及び従動歯車と中間歯車との噛合部に、夫々の間のバックラッシの影響による歯打ち音が発生し、伝動音が大きいといういう難点がある。また、組立て段階においてバックラッシの調整が適正に行われたとしても、操舵のために移動するラック軸には、路面からの逆入力等の外力の作用による撓みが発生することがあり、この撓みの影響によりバックラッシに狂いが生じるため、満足すべき伝動音の低減効果は望めない。
【0010】
これに対し、特許文献2に開示された操舵装置においては、モータからラック軸(操舵軸)への伝動系に歯車が介在しておらず、歯打ち音のない静粛な動作が可能となるという利点がある。
【0011】
しかしながら、ハウジングの内部に支持されたラック軸とハウジングの外側に取り付けたモータの出力軸との間の離隔距離が大きく、ボールねじ軸としてのモータの出力軸に沿って移動するボールナットとラック軸とを連絡する連絡部材が長大となるため、ラック軸に加わる外力が、前記連絡部材をモーメントアームとする大なるモーメント力としてボールナットに作用し、ボールねじ軸との螺合部における負荷が増し、伝動効率の低下により、ボールねじ機構及びモータの大型化を招来するという問題がある。
【0012】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、操舵に応じて駆動されるモータから舵取機構中の操舵軸への伝動を、高い伝動効率下にて静粛に行わせ得る車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係る車両用操舵装置は、操舵部材の操作に応じて駆動されるモータの回転力を舵取機構中の操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させて操舵を行わせる車両用操舵装置において、前記操舵軸を支持するハウジングの内部に、前記操舵軸と略平行をなして架設されたねじ軸と、該ねじ軸と前記ハウジングの外部に固定された前記モータの出力軸とを動力伝達可能に連結するフレキシブルシャフトと、前記ねじ軸に螺合し、該ねじ軸の回転に応じて軸長方向に移動するナット部材と、該ナット部材と前記操舵軸とを連絡する連絡アームとを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明においては、操舵軸を支持するハウジングの外部に取り付けたモータの出力軸の回転を、ハウジングの内部に架設されたねじ軸に、両軸間に介装されたフレキシブルシャフトを介して伝達し、前記ねじ軸の回転に伴って生じるナット部材の軸長方向の移動を連絡アームを介して操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させて操舵を行わせる。この伝動系には歯車が介在しておらず、伝動音の低減を図ることができる。また前記ねじ軸は、モータの出力軸の位置に制約されることなく操舵軸と近接した位置に架設して、ナット部材と操舵軸との連絡アームを短寸とし、ナット部材に加わるモーメント力による負荷を軽減し、滑らかで高効率の伝動を実現して、ねじ機構及びモータの小型化を実現する。
【0015】
また本発明の第2発明に係る車両用操舵装置は、第1発明におけるねじ軸及びナット部材が、夫々のねじ溝間のボールを介して螺合するボールねじを構成してあることを特徴とする。
【0016】
この発明においては、モータに連結されるねじ軸をボールねじ軸とし、このねじ軸に螺合するナット部材をボールナットとして、夫々のねじ溝が多数のボールを介して螺合し、伝動効率が良好なボールねじ機構を構成し、モータの更なる小型化を図る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。本図に示す車両用操舵装置は、操舵補助用のモータ3の回転力を操舵軸としてのラック軸1に伝え、該ラック軸1を軸長方向に移動させて操舵を補助するラックピニオン式の電動パワーステアリング装置として構成されている。
【0018】
ラック軸1は、円筒形をなすラックハウジングH1 の内部に軸長方向への移動自在に支持され、図示しない車体の左右方向に延設されている。ラックハウジングH1 の両側に突出するラック軸1の両端は、操向車輪としての左右の前輪10,10のナックルアーム11,11に各別のタイロッド12,12を介して連結されており、ラック軸1の左右両方向の移動によりタイロッド12,12を介してナックルアーム11,11を押し引きし、左右の前輪10,10を転舵せしめる構成となっている。
【0019】
ラックハウジングH1 の一側端部近傍には、これと軸心を交叉させてピニオンハウジングH2 が連設されており、該ピニオンハウジングH2 の内部には、軸回りでの回転自在にピニオン軸2が支持されている。ピニオン軸2は、ピニオンハウジングH2 の上方への突出端のみが図示してあり、この突出端は、コラム軸20を介して操舵部材としてのステアリングホイール21に連結されている。
【0020】
ピニオンハウジングH2 の内部に延設されたピニオン軸2の下半部には、図示しないピニオンが一体に設けてある。また、ラックハウジングH1 の内部に支持されたラック軸1には、図示しないラック歯が、ピニオンハウジングH2 との交叉位置を含めた適長に亘って形成されており、このラック歯が、ピニオン軸2の下半部に設けられた前記ピニオンに噛合させてある。
【0021】
以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール21が回転操作された場合、該ステアリングホイール21にコラム軸20を介して連結されたピニオン軸2が回転し、この回転が、前記ピニオン及びラック歯の噛合部においてラック軸1の軸長方向の移動に変換され、この移動により前述の如く左右の前輪10,10が転舵され、ステアリングホイール21の操作に応じた操舵がなされる。
【0022】
このような操舵を補助する操舵補助用のモータ3は、ラックハウジングH1 の中途部外側に突設されたモータブラケット30の一側端面に、内部のラック軸1と略平行をなすように取り付けてある。モータブラケット30の他側には、ラックハウジングH1 の外面に沿うように伝動ハウジング31が連設されており、前記モータ3は、モータブラケット30及び伝動ハウジング31の内部に以下の如く構成された伝動手段によりラック軸1に伝動構成されている。
【0023】
図2は、モータ3からラック軸1への伝動手段の構成を略示する縦断面図である。モータブラケット30及び伝動ハウジング31は、図示の如く、ラックハウジングH1 の内部に連通しており、伝動ハウジング31の内部にはボールねじ軸4が、ラックハウジングH1 内部のラック軸1と略平行をなす軸回りに回転自在に両持ち支持されている。
【0024】
ボールねじ軸4には、円筒形をなすボールナット5が外嵌されている。ボールねじ軸4の外周面には、両端部を支持する支持ブッシュ41,42による支持部間の略全長に亘って半円形断面を有するねじ溝40が形成されており、このねじ溝40とボールナット5内周面に形成された同様のねじ溝とを多数のボールを介して螺合させてボールねじ機構が構成されている。
【0025】
ボールナット5の外面には、周方向の一箇所に、半径方向外向きに連絡アーム50が突設されている。この連絡アーム50の先端は、ラックハウジングH1 の内部に支持されたラック軸1に向けて延長されており、複数の係合ピン51,51…によりラック軸1に連絡されている。
【0026】
図3は、連絡アームとラック軸との連絡構造の一例を示す横断面図である。本図に示す連絡アーム50は、ボールナット5の周面に立設された短寸の基部52と、該基部52に連設され、ラック軸1の周面に対応する半円形の湾曲アーム53とを備えている。係合ピン51,51…は、湾曲アーム53の両端部、及び両端部に至る中間部に外側から打設され、湾曲アーム53の内側への突出端をラック軸1の外周に周設された係合溝13に夫々係合させてある。
【0027】
またボールねじ軸4の一端部は、同側の支持ブッシュ42を経てモータブラケット30の内部に延長されており、この延長端は、モータ3の出力軸32の突出端に、軸長方向及び半径方向に離れた位置にて対向せしめられており、両軸4及び32の端部は、連結筒60,60を両端に備えるフレキシブルシャフト6により動力伝達可能に連結されている。
【0028】
フレキシブルシャフト6は、例えば、金属材料、樹脂材料等の高強度材料からなる伝動線材を複数本まとめ、これらの外側を、コイル又は編組として構成された外装体により被覆してなり、この外装体を案内として一括して撓む前記複数の伝動線材により動力を伝達する公知の構成を有しており、ボールねじ軸4と出力軸32との連結は、フレキシブルシャフト6の両端に備えられた連結筒60,60を両軸4,32の端部に一体回転可能に夫々嵌着し、図2に示す如く実現されている。
【0029】
なおこのような連結は、まず、モータブラケット30内に突出するボールねじ軸4の端部に一方の連結筒60を嵌着し、次いで、フレキシブルシャフト6を伸長させて他方の連結筒60をモータブラケット30の外側に引き出し、モータ3の出力軸32に嵌着せしめ、最後に、モータ3をモータブラケット30の所定位置に固定する手順により簡易に実現することができる。
【0030】
このようなフレキシブルシャフト6を用いた連結により、ボールねじ軸4は、軸心が異なるモータ3の出力軸32からの伝動により軸回りに回転することができる。従ってボールねじ軸4は、図2に示す如く、ラックハウジングH1 の外側に取り付けられたモータ3の出力軸32の位置よりも、ラック軸1に十分に近付けた位置に架設することが可能であり。該ボールねじ軸4に螺合するボールナット5とラック軸1とを連絡する連絡アーム50の長さを短くすることができる。
【0031】
以上の構成によりモータ3が回転駆動された場合、この回転は、両端に連結筒60,60を備えるフレキシブルシャフト6によりボールねじ軸4に伝達され、該ボールねじ軸4が軸回りに回転する。この回転により、ボールねじ軸4の外周のねじ溝40が螺進し、該ねじ溝40に多数のボールを介して螺合するボールナット5が軸長方向に移動する。ボールナット5の移動は、連結アーム50を介してラック軸1に伝えられ、該ラック軸1に軸長方向の移動力が付与され、この移動に応じて前述の如く行われる操舵が補助される。
【0032】
このときラック軸1に加えられる移動力(操舵補助力)は、操舵補助用のモータ3の駆動制御により変更される。モータ3の駆動制御は、例えば、ステアリングホイール21の操作に応じてコラム軸20に加わる操舵トルクの検出結果に基づいて決定された制御値を、車速、ヨーレート、横加速度等の走行状態の検出結果に基づいて補正する公知の制御手順に従って行われる。これにより、操舵の状況に応じた操舵補助力がラック軸1に加えられることとなり、ステアリングホイール21を操作する運転者の操舵負担を軽減し、良好な操舵感を体感させることができる。
【0033】
本発明に係る車両用操舵装置において、以上の如く駆動制御される操舵補助用のモータ3の回転を、まず、ラック軸1と略平行をなして架設されたボールねじ軸4に伝達し、該ボールねじ軸4の回転をこれに螺合するボールナット5の軸長方向の移動に変換した後、このボールナット5の移動を連絡アーム50により連絡されたラック軸1に伝える伝動構成となっており、モータ3からラック軸1への伝動系に歯車が介在しないことから、伝動音を大幅に低減することができ、静粛な動作が可能となる。
【0034】
またモータ3の出力軸32とボールねじ軸4との連結にフレキシブルシャフト6を用いたことから、前述の如く、ボールナット5とラック軸1とを短寸の連絡アーム50により連絡することが可能となる。これにより、ラック軸1からボールナット5に加わるモーメント力が軽減され、ボールねじ軸4との螺合部における負荷を小さく抑えることができ、ボールねじ軸4の回転をボールナット5の軸長方向移動に変換する運動変換が滑らかに高効率にてなされる。従ってボールねじ軸4及びボールナット5の小型化、更には、操舵補助用のモータ3の小型化を図ることができ、ラックハウジングH1 及びこれの外側に取り付けた操舵補助用のモータ3を、舵取機構の周辺の限られた配設スペース内に支障なく配設できるようになる。
【0035】
更に、ボールナット5とラック軸1とを連絡する連絡アーム50を、図2に示す構成とした場合、ラック軸1は、係合溝13内での周方向又は径方向への係合ピン51の滑りにより、連絡アーム50に対して軸長方向以外の相対移動が可能である。従って、例えば、路面からの逆入力の作用によりラック軸1に撓みが生じた場合であっても、この撓みが前記相対移動により吸収され、連絡アーム50を介してボールナット5に伝わることがなく、ボールねじ軸4の回転からボールナット5の移動への運動変換を、一層滑らかに、確実に行わせることが可能となる。
【0036】
なお以上の実施の形態においては、操舵軸としてのラック軸1を備えるラックピニオン式の電動パワーステアリング装置への適用例について述べたが、本発明は、操舵のために軸長方向に移動する操舵軸を備え、この操舵軸の移動をモータの発生力により補助する構成とした如何なる形式の電動パワーステアリング装置にも適用可能であることは言うまでもない。
【0037】
また以上の実施の形態においては、モータ3の回転運動を直線運動に変換するために、ボールねじ軸4及びボールナット5を備えるボールねじ機構を用いているが、ボールねじ機構以外のねじ機構を用いてもよい。
【0038】
更に本発明は、舵取機構から機械的に分離された操舵部材を備え、該操舵部材の操作に応じて駆動されるモータの回転力のみによって操舵を行わせる構成とした操舵装置、所謂、ステアバイワイヤ式の操舵装置への適用も可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係る車両用操舵装置においては、操舵部材の操作に応じて駆動されるモータの回転を、フレキシブルシャフトを介してねじ軸に伝達し、このねじ軸に沿って生じるナット部材の移動を連絡アームを介して操舵軸に伝える構成としたから、操舵軸に近接してねじ軸を架設し、操舵軸からの作用力によるナット部材の移動阻害を防止して滑らかな動作を行わせることができ、操舵部材の操作に応じて駆動されるモータから舵取機構中の操舵軸への伝動を、高い伝動効率下にて静粛に行わせることが可能となる。
【0040】
また本発明の第2発明に係る車両用操舵装置においては、モータに連結されるねじ軸をボールねじ軸とし、このねじ軸に螺合するナット部材をボールナットとして、伝動効率が良好なボールねじ機構を構成したから、モータ、及び該モータから操舵軸への伝動系の小型化を図ることが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】モータからラック軸への伝動手段の構成を略示する縦断面図である。
【図3】連絡アームとラック軸との連絡構造の一例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ラック軸(操舵軸)
2 ピニオン軸
3 モータ
4 ボールねじ軸(ねじ軸)
5 ボールナット(ナット部材)
6 フレキシブルシャフト
21 ステアリングホイール(操舵部材)
40 ねじ溝
50 連絡アーム
H1 ラックハウジング
H2 ピニオンハウジング
Claims (2)
- 操舵部材の操作に応じて駆動されるモータの回転力を舵取機構中の操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させて操舵を行わせる車両用操舵装置において、
前記操舵軸を支持するハウジングの内部に、前記操舵軸と略平行をなして架設されたねじ軸と、
該ねじ軸と前記ハウジングの外部に固定された前記モータの出力軸とを動力伝達可能に連結するフレキシブルシャフトと、
前記ねじ軸に螺合し、該ねじ軸の回転に応じて軸長方向に移動するナット部材と、
該ナット部材と前記操舵軸とを連絡する連絡アームと
を備えることを特徴とする車両用操舵装置。 - 前記ねじ軸及びナット部材は、夫々のねじ溝間のボールを介して螺合するボールねじを構成してある請求項1記載の車両用操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002311793A JP2004142679A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 車両用操舵装置 |
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JP2002311793A JP2004142679A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 車両用操舵装置 |
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JP (1) | JP2004142679A (ja) |
Cited By (1)
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JP2008540210A (ja) * | 2005-05-02 | 2008-11-20 | コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト | 特に後車軸操舵用の操舵装置 |
-
2002
- 2002-10-25 JP JP2002311793A patent/JP2004142679A/ja active Pending
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JP2008540210A (ja) * | 2005-05-02 | 2008-11-20 | コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト | 特に後車軸操舵用の操舵装置 |
JP4942740B2 (ja) * | 2005-05-02 | 2012-05-30 | コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト | 特に後車軸操舵用の操舵装置 |
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