JP2004142154A - 木質系複合材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動中や加圧又は加熱中に、積層マットの崩れが少なく、安定した木質系複合材を得る木質系複合材の製造方法を提供し、同時に、木質資源の有効利用と製造工程の簡略化を達成する。
【解決手段】木質材料片と結合剤との混和物を、断面が略矩形の板状となるように積層して積層マットとし、その積層マットを加圧又は加熱する木質系複合材の製造方法であって、積層マット1が、少なくとも積層マット1の中央部分3を構成する木質材料片2が細長い形状を有し、かつ木質材料片2の長軸方向が積層マット1の一方の辺方向と略一致して配向され、かつ積層マット1の中央部分以外の部分4を構成する木質材料片2の長軸方向が無秩序な方向とされた積層マット1とされている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木質材料が結合剤で結合されてなる木質系複合材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
木質系複合材を得る方法として、例えば、配列されたリグノセルローズファイバを接着剤で固着させた定寸法用材であって、該リグノセルローズファイバは約6インチ(約15cm)ないし約4フィート(約122cm)の長さ、約0.05インチ(約0.1cm)ないし約0.25インチ(約0.6cm)の幅、及び約0.05インチ(約0.1cm)ないし約0.5インチ(約1.3cm)の厚さを有し、かつ得られた該定寸法用材の強度が、上記リグノセルローズファイバの原木種から切断採取された製材の少なくとも1種のグレイドの強度以上となるような該接着剤の樹脂固形分及び得られた該定寸法用材の密度を有することを特徴とする、上記定寸法用材(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
【0003】
又、板状製品であって、該板状製品は25mm以上の厚さを有し、木ウエハーによって作られた単層パネルから切り出され、該ウエハーは長さ方向を一定の方向に揃えられ、前記単層パネルの大平面内でウエハーを長さ方向に測定したときのパネルの長軸に対する平均偏差は0〜10度の範囲内にあり、前記大平面内に直交し且つ前記パネルの長手方向の小平面内でウエハーを長さ方向に測定したときの平均偏差は0〜5度の範囲内であり、ウエハーはウエハーの木目方向に測定したときの平均長さが200mm以上であり、前記板状製品は、所定間隔離れた一対の切断面によって前記板状製品の幅部を形成し、切断面は板状製品が切り出される前記単層パネルの長軸とほぼ並行であることを特徴とするウエハーボードの板状製品(例えば、特許文献2参照。)が知られている。
【0004】
特許文献1記載の定寸法用材や特許文献2記載の板状製品は、いずれも、木質系原料片を木質系原料片の長さ方向に配列され、必要に応じて結着剤を混合されて積層マット状に積層されてから加圧又は加熱することによって得られるものであり、高強度である故に木質系構造材として適用可能とされるものである。
【0005】
【特許文献1】特公昭50−17512号公報
【特許文献2】特許第2527761号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1又は2のいずれにおいても、細長い木質材料片に結合剤を混合して、断面が略矩形の長い板状となるように積層して積層マットとし、木質材料片の長さ方向を積層マットの長さ方向と略一致させた場合には、積層マットの両端辺部が崩れやすいという問題点がある。これを解決するには、積層マット両側片部に接して崩れ防止用の側壁を設ければ良いのであるが、この方法では、側壁を積層マットが移動する全ての経路に設けるか、若しくは積層マットと一緒に移動する側壁とする必要があり、いずれの方法でも、設備が大がかりとなるという問題点がある。
【0007】
また、加圧又は加熱による成形工程において、上下方向からプレスする際に積層マットが広がりやすく、成型品の密度分布ばらつきが大きくなり、物性が安定しないという問題点がある。これを解決するには、側壁付きのプレス枠内に積層マットを積んでプレスする方法や、プレス装置に積層マット両端部分の崩れ防止構造を装備する等すればよいが、共に装置が複雑になると言う問題点がある。
【0008】
本発明は、上記従来の木質系複合材の製造方法が有する課題を解決し、移動中や加圧又は加熱中に、積層マットの崩れが少なく、安定した木質系複合材を得ることができる木質系複合材の製造方法を提供し、同時に、木質資源の有効利用と製造工程の簡略化を達成する目的でなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための、本発明の請求項1記載の木質系複合材の製造方法(発明1)は、木質材料片と結合剤との混和物を、断面が略矩形の板状となるように積層して積層マットとし、その積層マットを加圧又は加熱する木質系複合材の製造方法であって、積層マットが、少なくとも積層マットの中央部分を構成する木質材料片が細長い形状を有し、かつ木質材料片の長軸方向が積層マットの一方の辺方向と略一致して配向され、かつ積層マットの中央部分以外の部分を構成する木質材料片の長軸方向が無秩序な方向とされた積層マットであることを特徴とする木質系複合材の製造方法である。
【0010】
請求項2記載の木質系複合材の製造方法(発明2)は、木質材料片と結合剤との混和物を、断面が略矩形の板状となるように積層して積層マットとし、その積層マットを加圧又は加熱する木質系複合材の製造方法であって、積層マットが、少なくとも積層マットの中央部分を構成する木質材料片が細長い形状を有し、かつ木質材料片の長軸方向が積層マットの一方の辺方向と略一致して配向され、かつ積層マットの中央部分を除く部分を構成する木質材料片の長軸方向が、積層マットの中央部分を構成する木質材料片の長軸方向と略直角とされた積層マットであることを特徴とする木質系複合材の製造方法である。
【0011】
請求項3記載の木質系複合材の製造方法(発明3)は、木質材料片と結合剤との混和物を、断面が略矩形の板状となるように積層して積層マットとし、その積層マットを加圧又は加熱する木質系複合材の製造方法であって、積層マットが、少なくとも積層マットの中央部分を構成する木質材料片が細長い形状を有し、かつ木質材料片の長軸方向が積層マットの一方の辺方向と略一致して配向され、かつ積層マットの中央部分を除く部分を構成する木質材料片が結合剤を混合していない木質材料片であることを特徴とする木質系複合材の製造方法である。
【0012】
発明1において、中央部分とは、少なくとも積層マット表面に接していない部分である。又、本発明でいう積層マットの中央部分以外とは、少なくとも積層マットの中央部分を配向させた方向に対して平行な積層マットの両端辺部を含むものである。
【0013】
本発明の積層マット中央部分に用いられる木質材料片は、細長い形状の木質材料片である。細長い形状とは、一軸方向に長い形状のもので、木材を破砕したら、通常この形状となる。但し、本発明においては、積層マット中央部分に用いられる木質材料片は細長い形状のものが多いほど良いが、全てが細長い形状のものである必要はない。又、積層マットの中央部分以外を構成する木質材料片は、細長い形状である必要はない。
【0014】
木質材料片の長軸方向がランダムな状態として積層する部分の、平面方向の幅は、用いる木質材料片の寸法により変化する。その幅は、少なくとも、用いる木質材料片の平均長さより長い幅が望ましい。用いる木質材料片の平均長さより短い場合は、ランダムな方向の積層ができず、結果として、積層マットの両端辺部が崩れ易いものとなる。
【0015】
本発明では、少なくとも積層マットの中央部分を構成する木質材料片を、その長軸方向がほぼ一方向に配向した状態に積層する。ほぼ一方向に配向した状態とは、以下の評価方法により定められる。
【0016】
配向状態の評価方法は、積層後の表面状態を撮像し、細長い木質材料片の長軸の長軸方向と基準線の方向とがなす角度を測定し、その平均値を算出して行う。ほぼ一方向に配向した状態とは、この方法により、基準線の方向と木質材辺の長軸方向とがなす角度の平均値が、±30度の範囲内にある状態を言う。
【0017】
本発明では、積層マットの中央部分以外、特に積層マットの両端部分を構成する木質材料片の配向が、ランダムな方向になるよう積層された積層マットである。ランダムに積層した状態とすることで、全ての方向に対して木質材料片同士の絡み合いが生じ、特定方向に対する崩れ易さが少なくなるので積層マットが崩れ難く、積層後の移送時や加圧時においても積層マットが崩れなくなる。
【0018】
なお、配向がランダムな状態とは、基準線の方向を任意の方向に定めた場合について、その任意の方向の基準線の方向と木質材料片の長軸方向とがなす角度の平均値を、前述の評価方法に準じて測定した場合に、その平均角度が、±30度の範囲を超える状態をいう。任意の方向は通常、積層マットの長さ方向、厚さ方向又は幅方向とされることが多い。
【0019】
本発明によって製造された木質系複合材は、ランダムに積層された部分は、後加工で切り離され、木質材料片がほぼ一方向に配向している、機械強度の高い材料として用いられる。切り離されたランダムな積層の部分は、ランダム配向材料として利用される。あるいは、燃料として利用したり、再度破砕することで木質材料片に再生することも可能である。
【0020】
更に、本発明では、木質材料片が配向していないランダムな状態に積層した部分に用いられる木質材料片は、結合剤を混和しないものを用いることが望ましい。結合剤を混和しないことで、加圧又は加熱後でも木質材料片同士が接着しないので、得られる木質系複合材から、木質材料片を一つ一つまで簡単に分離できる。分離した木質材料片は、再び原料として再度利用できる。
【0021】
発明2は、積層マットが、少なくとも積層マットの中央部分を構成する木質材料片が細長い形状を有し、かつ木質材料片の長軸方向が積層マットの一方の辺方向と略一致して配向され、かつ積層マットの中央部分を除く部分を構成する木質材料片の長軸方向が、積層マットの中央部分を構成する木質材料片の長軸方向と略直角とされた積層マットであることを特徴とする木質系複合材の製造方法である。
【0022】
発明2では、積層マット中央部分以外を構成する積層マットを構成する木質材料片が、積層マット中央部分を構成する木質材料片の配向方向とほぼ直角方向に配向された状態で積層された積層マットである。ほぼ直角方向とは、積層マットの長さ方向と木質材辺の長軸方向とがなす角度の平均値が、60度〜90度である状態を言う。
【0023】
用いる木質材料片の樹種としては、杉、檜、赤松、姫小松、唐松、蝦夷松、とど松、椹、栂、檜葉、樅、ねずこ、エンゲルマンスプルース、シトカスプルース、米栂、レッドウッド、米檜葉、ポンデローサパイン、アガチス、米松、ノーブルファー、欧州赤松、ホワイトウッド、ラジャータパイン等の針葉樹類;樫、桐、楠、栗、シナノキ、タブノ木、ぶなのき、ラミン、白樺、アピトン、センゴンラウト、アスペン等の広葉樹類等が挙げられるが、これら樹木だけでなく、竹、コウリャンといった植物材料等をも含めることができる。
【0024】
利用できる形態としては、上記樹種の丸太、製材品、背板、間伐材等の生材料だけでなく、合板や単板積層材(LVL)等の集成材;パーチクルボード、オリエンテッドストランドボード(OSB)等木質材料の加工品も利用できる。又、工場や住宅建築現場で発生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パレット材や建築解体時等に発生する解体廃材等も利用可能である。
【0025】
上記原材料を細長い木質材料片に加工する方法は特に限定されないが、ハンマーミル、表面に刃物の付いたロールを回転させて木材を破砕する一軸破砕機、回転刃が噛み合った構造の二軸若しくは多軸破砕機等の破砕機、ベニヤ加工したものを割り箸状に切断してスティックにするロータリーカッター、丸太等を回転刃で切削してストランドにするフレーカー等、一般的な方法がある。
【0026】
用いられる結合剤は特に限定されないが、フェノール樹脂、尿素樹脂、イソシアネート類等、合板やパーティクルボードの製造に用いられる木材工業用の接着剤が挙げられ、これらの接着剤は単独、あるいは数種類を併用されても良い。結合剤の混和量は、木質材料片の密度、形状、表面状態、含水率にもよるが、通常は木質材料片の重量に対し1〜20重量%が望ましい。
【0027】
木質材料片を一方向に配向した状態に積層する方法としては、一定間隔に分割されたフォーミング型に投入したり、OSB等の既存の木質系成形材料の製造装置で用いられるディスクオリエンター等の配向積層装置を用いることができる。なお、ランダムな状態に積層する方法は特に限定されないが、意図的に木質材料片を配向させなければ良い。
【0028】
中央部分に、木質材料片を配向された状態で積層し、それ以外の部分に、ランダムな状態で積層する方法は、実施例(後述)で説明する。
【0029】
積層マットを木質系複合材に成形する方法は特に限定されないが、上記の積層マットを成形した後、プレス装置に投入して加圧又は加熱する方法が一般的である。プレス装置としては、熱板のように木質材料片の表面から伝熱により内部に熱を伝える方法や、高温の蒸気を熱媒体として積層マットに吹き付けて加熱する蒸気加熱や高周波加熱のように内部を直接加熱する方法がある。
【0030】
発明3においては、積層マットの中央部分を除く部分を構成する木質材料片が結合剤を混合していない木質材料片とされている。従って、積層マットを移送したり、プレス機により加圧成形する場合に、その積層マットの両端部は、結合剤を混合した木質材材料片のみで積層されたマットの場合よりも若干多く崩れる傾向がある。しかしながら、この崩れる部分には結合剤がないので、プレス成形後にトリミングされて回収された後、容易に元の木質材料片の形状まで、ばらばらに崩すことができ、次の原料用木質材料片として使用が可能となる。従って木質資源の有効利用と製造工程の簡略化を達成することができるようになる。
【0031】
(作用)
本発明において、積層マットの両端部分にある木質材料片は、その長軸方向が積層マットの長さ方向に平行になっていると配向方向以外の方向に対して木質材料片同士の絡み合いが少ないので両端部が崩れやすいが、ランダムになっていると全ての方向に対して木質材料片同士の絡み合いが生じるので崩れにくく、直角になっていると積層マット中央部の木質材料片の配向方向と直角の方向に木質材料片同士が強く絡み合うのでますます崩れ難い。
【0032】
【発明の実施の形態】
次に実施例を例示して、本発明を説明する。図1は本発明の積層マットの一例の断面図である。図2は積層マット別の一例の断面図である。
【0033】
積層マット1は、その中央部分3が、木質材料片2の長軸方向がマット1の長さ方向とほぼ平行とされている。中央部分3以外の部分4を構成する木質材料片2は、その長軸方向がランダムな方向、又は中央部分3を構成する木質材料片3の長軸方向と略直角方向とされている。
【0034】
断面矩形の積層マット1は、中央部分3と中央部分以外の部分4とから構成されている。中央部分3以外の部分4のうち、中央部分3を構成する木質材料片2の長軸方向に平行な両端部分41は、積層マット1を移動中や加圧又は加熱時に崩れやすい部分である。
【0035】
中央部分3以外の部分は、図1のように両端部分41だけとされる。但し、製造される木質複合材の外観を意図的に変化させる等の場合には、図2のように中央部分3の全周を取り囲むように配置されていてもよい。全周を取り囲むように配置する場合は、積層マット1の上又は下に積層される木質材料片2は、できるだけ積層厚さが薄くなるように積層されることが望ましい。
【0036】
(実施例1)
細長い木質材料片は、木材廃棄物処理業者から購入した、一軸破砕機で破砕された樹種不明のボード用木質材料片(平均木質材料片長40mm)を用いた。
上記木質材料片を含水率6%に調整し、所定量の木質材料片をドラムブレンダーに投入し結合剤としてイソシアネート系接着剤(住友バイエルン社製、スミジュール44V10)を、木質材料片に対して5重量%となるようにスプレー塗布し、木質材料片と結合剤とを混合した。
【0037】
フォーミング金型(長さ500mm、幅511mm、深さ100mm、いずれも内寸)は、その内部が金属製の仕切り板(長さ500mm、高さ100mm、厚さ2mm)で並設された溝状空間に分割されている。フォーミング型枠内の両側部分はいずれも79mm間隔の溝状空間とされ、残された空間は25mm間隔に分割し、13個の溝状空間とされている。両側部分に設けられた79mm間隔の溝状空間に、上記結合剤を混合された木質材料片をランダムな状態で積層し、他の25mm間隔の溝状空間に上記結合剤を混合された木質材料片をその長軸方向がフォーミング型の長さ方向と略一致するように手で揃えて積層した。いずれも、積層高さは100mmとした。
【0038】
フォーミング金型、仕切板を脱型し、積層された木質材料片の積層マットとした。得られた積層マットを、プレス機(川崎油工社製、300トンプレス)のプレス板上に載置した。プレス板は、縦600mm、横600mmの電気発熱板とした。プレス条件を、熱板温度180℃、加圧圧力2.94MPa、加圧時間10分で成形し、厚さ30mmの木質系複合材を得た。
【0039】
(実施例2)
フォーミング型枠内の両側部分に設けられた79mm間隔の溝状空間に、ディスクオリエンターを用いて5mm間隔の空間の長さ方向と直角の方向に木質材料片を積層したこと以外は、実施例1と同様にして木質材料片の積層マットとし、木質系複合材を得た。
【0040】
(実施例3)
フォーミング型枠内の両端部分に設けられた79mm間隔の溝状空間に積層する木質材料片を、結合剤を混ぜない木質材料片をとした以外は実施例1と同様にして積層マットとし、木質系複合材を得た。
【0041】
(比較例1)
フォーミング側枠内を全て25mm間隔の溝状空間とし、その全ての溝状空間に、上記結合剤を混合された木質材料片をその長軸方向がフォーミング型の長さ方向と略一致するように手で揃えて積層したこと以外は、実施例1と同様にして積層マットとし、木質系複合材を得た。
【0042】
このようにして得られた実施例1乃至実施例3の積層マットは、型枠を外しても大きく崩れることはなかったが、比較例1では、木質材料片の配向方向と平行な積層マット両端部分が崩れ落ちた。即ち、本発明では、積層マットの搬送装置において、格段の装置を付加することなく、また改良等をすることなく、形状が崩れにくい積層マットとなることが確認された。
【0043】
また、プレス機のプレス板上に載置された積層マットをプレスする際、実施例1、実施例2、実施例3においては積層マットの両端部分が若干広がったが、比較例1においては更に広がり若干崩れる部分が見られた。又、実施例1、実施例2、比較例1においては、全体が一体化した木質系複合材が得られたが、実施例3ではランダムな状態で積層した部分の木質材料片が手で容易に脱離した。即ち、本発明の積層マットは、通常のプレス機に格段の装置を付加することなく又改良等をすることなく形状を崩さずにプレス成形が可能な積層マットとなることが確認された。更に必要に応じて、強度に影響しない中央部分以外の部分の木質材料片を回収して再利用することが容易な積層マットとなることが確認された。
【0044】
【発明の効果】
以上の通りであるから、本発明の木質系複合材の製造方法は、積層マットの移動中や加圧又は加熱中に、積層マットの両端部分の崩れが少なく、安定した木質系複合材を得る木質系複合材の製造方法となり、同時に、木質資源の有効利用と製造工程の簡略化が達成できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層マットの一例の断面図である。
【図2】積層マットの別の一例の断面図である。
【符号の説明】
1 積層マット
2 木質材料片
3 中央部分
4 中央部分以外の部分
41 マットの長さ方向に沿った両端部分

Claims (3)

  1. 木質材料片と結合剤との混和物を、断面が略矩形の板状となるように積層して積層マットとし、その積層マットを加圧又は加熱する木質系複合材の製造方法であって、
    積層マットが、少なくとも積層マットの中央部分を構成する木質材料片が細長い形状を有し、
    かつ木質材料片の長軸方向が積層マットの一方の辺方向と略一致して配向され、かつ積層マットの中央部分以外の部分を構成する木質材料片の長軸方向が無秩序な方向とされた積層マットであることを特徴とする木質系複合材の製造方法。
  2. 木質材料片と結合剤との混和物を、断面が略矩形の板状となるように積層して積層マットとし、その積層マットを加圧又は加熱する木質系複合材の製造方法であって、
    積層マットが、
    少なくとも積層マットの中央部分を構成する木質材料片が細長い形状を有し、
    かつ木質材料片の長軸方向が積層マットの一方の辺方向と略一致して配向され、かつ積層マットの中央部分を除く部分を構成する木質材料片の長軸方向が、積層マットの中央部分を構成する木質材料片の長軸方向と略直角とされた積層マットであることを特徴とする木質系複合材の製造方法。
  3. 木質材料片と結合剤との混和物を、断面が略矩形の板状となるように積層して積層マットとし、その積層マットを加圧又は加熱する木質系複合材の製造方法であって、
    積層マットが、
    少なくとも積層マットの中央部分を構成する木質材料片が細長い形状を有し、
    かつ木質材料片の長軸方向が積層マットの一方の辺方向と略一致して配向され、かつ積層マットの中央部分を除く部分を構成する木質材料片が結合剤を混合していない木質材料片であることを特徴とする木質系複合材の製造方法。
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