JP2004141346A - 穿刺難易度評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば患者の腕に注射等を行なう際の、その腕の、注射針を穿刺しようとしている箇所の穿刺の難易度を容易に評価する。
【解決手段】測定点で後方散乱した超音波を受信して、超音波のパワーの、所定の角度範囲にわたる積分値を求め、積分値に基づいて測定点への穿刺の難易度を指標するパラメータを生成する。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば患者の腕に注射等を行なう際に、その腕の注射針を穿刺しようとしている箇所の穿刺の難易度を評価する穿刺難易度評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療の進歩、医療環境の変化などのため、重篤緊急患者などの場合にも、また慢性衰弱患者などの場合にも、静脈内注射、動脈内注射などの血管内注射が用いられる機会が多くなってきている。その主な理由は、
▲1▼ 多くの薬剤にとって、経口投与(重篤な患者では不可能になる)や皮下注射に比べ、血管内注射あるいはその持続点滴の方がはるかに有効である。たとえば、強心薬、昇圧剤、降圧剤、抗凝固剤、抗生物質などや輸液、栄養補給などの場合である。
【0003】
▲2▼ 大手術、ICU、CCUなどにおける血管確保。▲1▼のような場合に緊急に血管内注射が必要になっても抹梢血管はすでに血圧降下や抹梢血流量減少のために虚脱化し、注射不可能となっている場合が少なくない。それ故、未だ緊急ではないうちから、適当な抹梢血管を選んで、生理的食塩水などを持続点滴し緊急の要に備えるための必須の処置である。
【0004】
▲3▼ 高齢者医療。高齢者のなかで特に衰弱者、脳血管障害患者などは薬剤の経口摂取が不能であり、静脈注射、栄養剤などの経静脈的持続点滴などが行われる頻度は多い。
【0005】
また、次の▲4▼、▲5▼のような場合は注射ではないが、矢張り血管を穿刺しなければならない手技であり、かつ臨床上しばしば行われるものである。
【0006】
▲4▼ 人口透析。人口透析が行われる機会は最近は非常に増えている。人口透析の際には、血液を肘の屈側の動脈より透析装置に導き、透析された血液を同じ領域内の静脈に帰すのであるが、この血液回路を作るためには血管の穿刺を行わなければならない。このような血液回路はしばしば閉塞などのため、場所を変えて造り直さなければならないことも少なくなく、また透析そのものは多くの場合その患者の生涯続けねばならないので、当該局所の血管壁ないしその周辺は次第に肥厚して硬くなり、次第に穿刺が難しくなって来ることが多い。
【0007】
▲5▼ 心臓、その他のカテーテル検査の際はカテーテルは多くの場合に股動脈あるいは股静脈から行われる。この時、まずカテーテルを通すための外套管を血管に刺入しなければない。外套管は注射針に比べて太いため、刺入の操作が巧みでないと血管の損傷も大きくなり、そこからの出血などのため、カテーテル術後の刺入局所の治療がおくれることも稀ではない。
【0008】
これら▲4▼、▲5▼の場合は穿刺の適確さが特に必要であり、それを容易にするような手段が求められる。
【0009】
以上のように、血管内注射は殆どの入院患者で、かつ同一症例で連日繰り返して行われている。しかし、多くの症例、特に衰弱者や婦人では体表から適当な血管を見出し得ないことも少なくなく、また血管は連日の注射針の刺入のため瘢痕化して肥厚、硬化し、それらのため繰り返し注射針の刺入を試みても容易に血管内腔に到着できないことがしばしば起きる。従って、患者にとって苦痛が多く、医師も途方にくれる場面も稀ではなく、臨床現場から何らかの打開策を求める要望が非常に強い。
【0010】
しかし、一般に機器開発の努力は、例えばPET、人工臓器など高額機器に向けられ、臨床現場の実状に基いたニーズは顧みられることが少ない。
【0011】
このような状況を打開することを目指し、従来技術を調査しても上記の状況打開に直接つながる技術は見当たらない。ある程度関連すると思われる技術を抽出できたので以下に挙げておく。
【0012】
[血管の硬化診断]
従来の血管の硬化計測は動脈の拍動に伴う径変化と圧力変化の関係から血管の生きの良さを指標(スティフネスパラメータ)とする診断(例えば、非特許文献1参照)や、血管径の統計的加齢変化を指標にして診断する方法(例えば、非特許文献2,3参照)などが用いられてきたが、局所血管の硬化度を診断するものは見当たらない。局部血管の注射針が通りにくく硬化した血管の診断には超音波の後方散乱パターン解析が有効であると考えられるが、従来の組織性状診断手法としては後方散乱パターンの解析は主にインビトロ(in vitro)でなされている。インビボ(in vivo)では心筋梗塞に起因する心筋の瘢痕化を診断する、“Integrated Backscattering Method” (例えば、非特許文献4参照)があったが、その診断手法をそのまま注射針の穿刺の難易度の評価に適用することはできない。
【0013】
[穿刺補助装置]
従来、超音波穿刺補助装置としては超音波ガイド下穿刺法が確立され広く用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、対象は体表よりかなり深い部位(腎臓、肝臓、子宮など)であり、本発明のように体表近傍血管を対象とするものではない。
【0014】
【特許文献1】
特開平11−151244号公報
【特許文献2】
特開平5−168636号公報
【特許文献3】
特開平7−184998号公報
【非特許文献1】
長谷川元治,他:頚動脈病変の診断と臨床適用−特に脳循環との関連−,脈管学,35,P349−358,1995
【非特許文献2】
山崎義光,他:頚動脈エコーによる早期動脈硬化病変の定量評価,Diabetes Journal vol.23,No.1,P25−27,1995
【非特許文献3】
Handa N,et al.:Ultrasound evaluation of early carotid atherosclerosis,Stroke,21,P1567−1572,1990
【非特許文献4】
J.G.Miller,et al.:MYOCARDIAL TISSUE CHARACTERIZATION:AN APROACH BASED ON QUANTITATIVE BACKSCATTER AND ATTENUATION,IEEE ULTRASONIC SYMPOSIUM P782−793,1983
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑み、測定点の穿刺の難易度を容易に評価することのできる穿刺難易度評価装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の穿刺難易度評価装置は、超音波パルスを被検体の測定点に照射する超音波照射部と、その測定点で後方散乱した超音波を受信して、超音波のパワーの、所定の角度範囲にわたる積分値を取得する超音波受信部と、超音波受信部で得られた積分値に基づいて上記測定点への穿刺の難易度を指標するパラメータを生成するパラメータ生成部とを備えたことを特徴とする。
【0017】
本発明の穿刺難易度評価装置は、測定点で後方散乱した超音波の所定の角度にわたる積分値を基にして穿刺の難易度を示すパラメータを生成することを基本とするものであり、この積分値を求めることにより穿刺の難易度を容易に知ることができる。
【0018】
ここで、上記本発明の穿刺難易度評価装置において、上記超音波受信部は、上記測定点で後方散乱した超音波のパワーの、所定の第1の角度範囲にわたって積分された第1の積分値と、その第1の角度範囲とは異なる所定の第2の角度範囲にわたって積分された第2の積分値との双方を取得するものであって、上記パラメータ生成部は、超音波受信部で得られた上記第1の積分値と上記第2の積分値との双方に基づいて上記パラメータを生成するものであることが好ましい。
【0019】
このように、角度範囲の異なる2つの積分値(第1の積分値と第2の積分値)を取得し、これら双方の積分値に基づいて穿刺の難易度を示すパラメータを求めることにより、穿刺の難易度を一層正確に評価することができる。
【0020】
ここで、上記第1の積分値と上記第2の積分値との双方の積分値を求める態様の場合、上記パラメータ生成部は、上記第1の積分値と上記第2の積分値との比を求めることにより上記パラメータを生成するものであってもよく、上記パラメータ生成部は、上記第1の積分値と上記第2の積分値との差を求めることにより上記パラメータを生成するものであってもよく、あるいは、上記パラメータ生成部は、上記第1の積分値と上記第2の積分値との差と、上記第1の角度と上記第2の角度との差との比を求めることにより上記パラメータを生成するものであってもよい。
【0021】
また、上記本発明の穿刺難易度評価装置において、穿刺の難易度を指標するパラメータを求めた後は、そのパラメータ自体をオペレータに提示して、穿刺の難易度の判定はオペレータに委ねてもよいが、穿刺の難易度の判定をオペレータに委ねるのではなく、本発明の穿刺難易度評価装置に、上記パラメータ生成部で得られたパラメータを所定の比較評価基準値と比較することにより上記測定点への穿刺の難易を判定する穿刺難易判定部を備えることが好ましい。
【0022】
こうすることにより、オペレータは、穿刺の難易を一層容易に知ることができる。
【0023】
また、本発明の穿刺難易度評価装置において、上記超音波照射部は、1つの測定点については単一の超音波振動子から発せられた超音波パルスを、その測定点で遠距離音場となる距離離れた位置から照射するものであってもよく、あるいは、配列された複数の超音波振動子を備え、上記超音波照射部は、複数の超音波振動子から所定の測定点に焦点を結ぶべく位相が制御された超音波パルスを発するものであってもよい。
【0024】
また、上記本発明の穿刺難易度評価装置において、上記超音波照射部は、複数の測定点に順次に超音波パルスを照射するものであり、上記超音波受信部は、複数の測定点それぞれで後方散乱した超音波を順次に受信して、各測定点ごとの積分値を順次取得するものであり、上記パラメータ生成部は、上記複数の測定点それぞれについての、穿刺の難易度を指標するパラメータを生成するものであることが好ましい。
【0025】
このように複数の測定点について順次測定することにより、穿刺の容易な点を速やかに見つけることができる。
【0026】
さらに、上記本発明の穿刺難易度評価装置において、被検体に超音波パルスを送波し該被検体内で後方散乱した超音波を受信してBモード像を生成するBモード生成部を備え、そのBモード生成部で生成されたBモード像を表示するとともに、そのBモード像上の測定点に対応づけて、その測定点に関する、上記パラメータ生成部で生成されたパラメータに基づく表示を行なう画像表示部を備えることが好ましい。
【0027】
Bモード像上の測定点に対応づけて穿刺の難易度を表示することにより、穿刺の容易な箇所を視覚的に容易に認識することができる。
【0028】
さらに、上記本発明の穿刺難易度評価装置において、超音波を送受信する超音波探触子を備え、上記超音波照射部は、その超音波探触子から測定点に超音波パルスを照射するものであり、上記超音波受信部は後方散乱した超音波をその超音波探触子で受信するものであることが好ましい。
【0029】
送信超音波探触子と受信超音波探触子を各別に設けるより送受信兼用の超音波探触子の方が探触子全体が小型になり、精度も向上し、測定の自由度も広がる。
【0030】
ここで、この超音波探触子を備える態様において、その超音波探触子を支持するホールド機構と、被検体を固定するとともに、そのホールド機構の動きを案内することによりそのホールド機構に支持された超音波探触子の被検体に沿う動きを案内するガイド機構とを備えることが好ましく、その場合に、そのホールド機構が、超音波探触子を、ガイド機構に固定された被検体に接離する方向への位置調整自在に支持するものであることが好ましい。また、そのホールド機構が、超音波探触子を、そのホールド機構がガイド機構に案内されて動く方向に対し交わる方向にスライド自在に支持するものであることも好ましい態様である。
【0031】
このように、超音波探触子をホールドしてその超音波探触子の被検体に沿う動きを案内する構成にすると、超音波探触子を被検体に沿って必要な方向に容易に動かし、測定点を容易に変更することができる。
【0032】
さらに、上記ガイド機構に固定された被検体内への穿刺を案内する穿刺案内機構を備えることが好ましい。
【0033】
穿刺案内機構を備えることにより、穿刺が容易となる。
【0034】
また、この穿刺案内機構を備えた場合は、さらに、上記ガイド機構に固定された被検体に超音波パルスを送波しその被検体内で後方散乱した超音波を受信してBモード像を生成するBモード生成部を備え、そのBモード生成部で生成されたBモード像を表示するとともに、そのBモード像上に、針が穿刺案内機構に案内されて被検体内に仮に最終穿刺位置まで穿刺されたとしたときのその針の先端の到達目標位置を表示する画像表示部を備えることが好ましい。
【0035】
この態様の場合、穿刺案内機構に案内されながら穿刺したときの針の先端の到達目標位置を、Bモード上で、穿刺前に確認することができ、穿刺の失敗を未然に防止し、思いどおりの位置に確実に穿刺することが可能となる。
【0036】
さらに、超音波探触子を備えた構成において、その超音波探触子が、被検体側を向いた前面が所定の第1の方向に凹に湾曲するとともにその第1の方向に交わる第2の方向に配列された複数の超音波振動子と、それら複数の超音波振動子前面に着脱自在に装着される可撓性音響カプラと、その可撓性音響カプラを複数の超音波振動子前面に着脱自在に固定する音響カプラ着脱機構とを備えたものであることが好ましい。
【0037】
凹に湾曲した超音波振動子を配列した構造とすることにより、測定点における超音波を、より小さいスポットに収束させることができ、測定の分解能を向上させることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0039】
図1は本発明の穿刺難易度評価装置の一実施形態を示すブロック図である。
【0040】
図1に示す穿刺難易度評価装置10を構成する超音波照射部101の送信回路102から超音波探触子11に向けて駆動パルスが出力され、超音波探触子11から測定点POI(Point of Interest)に向けて超音波が送波される。この超音波探触子11には、例えば128個の超音波振動子が配列されており、それらの超音波振動子のうちの全部もしくは一部の複数の超音波振動子から、POIに向かう超音波が送波される。
【0041】
POIで反射して戻ってきた超音波は、超音波探触子11に配列された超音波振動子でピックアップされ、超音波受信部103を構成する受信回路12で受信される。
【0042】
この送受信回路12での受信により得られたエコー信号は、時系列的に書込み回路13により、受信時系列信号メモリ14に一旦記憶された後、読出し回路15により読み出され、加算回路16より、各超音波振動子で得られた受信信号のうちの、POIから見たときに所定の角度範囲内(図1に示す例では半角θで表わされる全角2θの範囲内)の超音波振動子で得られた受信信号が相互に位相を合わせた状態で相互に加算され、これによりPOIで反射した超音波のパワーの、所定の角度(半角θ)内の値が積分された積分値が得られる。この積分値はパラメータ生成部17に入力され、そのパラメータ生成部17では、その積分値に基づいて、POIへの穿刺の難易度の評価の指標となるパラメータが算出される。この算出されたパラメータは、表示部18に送られ、POIへの穿刺の難易度が数値としてあるいは画像(輝度あるいは色)等で表示される。
【0043】
図2は超音波送波の原理説明図である。
【0044】
図1の穿刺難易度評価装置10の送信回路102には位相制御ドライバ128が備えられており、超音波探触子11には、複数(ここでは簡単のため7個のみ図示)の超音波振動子111が配列されている。POIに向けての超音波の送波にあたっては、位相制御ドライバ128は、超音波パルス送波を指示する駆動トリガ信号を受け、超音波送波を担当する複数の超音波振動子(図7に示す例では、7個の超音波振動子111の全て)に向けて、各超音波振動子111のそれぞれから発せられた超音波パルスがPOIに同時に到達する各タイミングで各駆動パルスを与え、各超音波振動子111のそれぞれから超音波パルスを送波させる。こうすることにより、POIに焦点を持つ送信超音波ビームが形成される。
【0045】
図3は、積分値の求め方の原理説明図である。
【0046】
POIで反射して戻ってきた超音波は、超音波探触子11に配列された多数の超音波振動子111(図3では簡単のため7個のみ図示)でピックアップされ、図1の穿刺難易度評価装置10の受信回路12に備えられた、各超音波振動子111にそれぞれ対応するアンプ129で増幅され、このようにして得られた受信信号は、図1に示す書込み回路13により受信時系列信号メモリ14に一旦記憶され、その後、読出し回路15により読み出される。ここで、読出し回路15により読み出すにあたっては、図3に示すように、POIと各超音波振動子111との間の距離が各超音波振動子111によって異なるため、送信超音波がPOIに到達しそのPOIで反射した超音波が各超音波振動子111それぞれに到達した時刻に従い、それら各超音波振動子111それぞれで受信されたエコー信号部分が、読出し回路15により読み出される。
【0047】
すなわち、図3に示すように、POIから最短の距離にある中央の超音波振動子111aとPOIとの間の距離をz、その中央の超音波振動子111aとPOIとを結ぶ線分と、i番目の超音波振動子111iとPOIとを結ぶ線分との成す角をθi、i番目の超音波振動子111iで得られたエコー信号を切り出すゲートGiの中心までのアドレス上の距離をtiとしたとき、式
ti=(z+z/cosθi)/C            ……(1)
但しCは音速を表わす
に従って定められたゲートGiの領域内のエコー信号が読出し回路15によって読み出される。
【0048】
ここで、読出し回路15では、POIから見て角度が±θの範囲内にある超音波振動子111で得られたエコー信号のみが読み出され、加算回路16では、その角度±θの超音波振動子で得られたエコー信号のうちの、ゲートG内の信号部分が各ゲートの先頭が同時刻に揃えられて相互に加算される。この加算演算を式で示すと、
【0049】
【数1】
Figure 2004141346
【0050】
但し、Siは、i番目の超音波振動子で作られたゲートGi内のエコー信
号、±nは、角度±θの位置に存在する超音波振動子の番号である。
となる。この加算値SIBV(Specially Integrated Backscatter Value)は、本発明にいう積分値に相当するものであり、ここでは角度±θ内の積分値(加算値)であることを示すために(θ)を付して、SIBV(θ)と標記する。
【0051】
(2)式を積分式で表わすと、
【0052】
【数2】
Figure 2004141346
【0053】
但し、S(θ)は角度θ方向のエコー信号である。
となる。
【0054】
図1のパラメータ生成部17では、上記(2)式あるいは(3)式に従って求められた積分値(加算値)SIBVに基づいて、POIの組織性状、すなわちPOIへの穿刺の難易度を指標するパラメータが求められる。
【0055】
図4は、POIでの散乱強度に応じてSIBV(θ)の値が異なることを示した図である。
【0056】
図4(A)はPOIでの強い散乱、図4(B)はPOIでの弱い散乱を模式的に示した図である。このPOIでの後方散乱の±θの範囲内の積分値を求めると、散乱強度に応じた積分値SIBV(θ)を求めることができ、その積分値SIBV(θ)により、POIの組織性状、すなわちPOIへの穿刺の難易度を評価することができる。
【0057】
図1のパラメータ生成部17は、最も単純には、上記のようにして求めたSIBV(θ)をそのまま通過させ、そのSIBV(θ)自体をパラメータとしてもよいが、より好ましくは、後述するパラメータ算出方法のいずれかを採用してパラメータを算出することが好ましい。
【0058】
SIBV(θ)自体からなるパラメータ、あるいは後述するようにして算出されたパラメータは、表示部18に送られ、表示部18では、そのパラメータが数値で、あるいは、例えば後述するようにしてBモード像と重畳されてそのパラメータの値に応じた色で表示される。
【0059】
以下、パラメータの各種算出方法を説明する。
【0060】
図5は、散乱パターンの相違を示す模式図である。
【0061】
図4では、散乱強度のみに着目したが、穿刺の難易度の評価には、散乱パターンの相違も有効な情報である。
【0062】
図5(A)の散乱パターンはほぼ円形であり、図5(B)の散乱パターンは、横につぶれた楕円形となっている。また図5(A)は全体として強い散乱強度を示し、図5(B)は弱い散乱強度を示している。
【0063】
このような状況下で散乱強度の強弱の情報を取り除き散乱パターンの情報を抽出するには、SIBV(θ)を全後方散乱強度で規格化して求めるSIBV(θ,90)、すなわち、
【0064】
【数3】
Figure 2004141346
【0065】
が効果的であるが、人体等の生体を被検体としたin vivoでは、全後方散乱強度を得るのは難しい。そこで、ここでは、積分範囲の異なる2つのSIBV(θ1),SIBV(θ2)を求め、それらの比を求めることにより、その比をもって、散乱パターンの指標となるパラメータP(θ1,θ2)とする。
【0066】
【数4】
Figure 2004141346
【0067】
すなわち、図1の加算回路16でSIBV(θ1)とSIBV(θ2)の2つの積分値を求めてパラメータ生成部17に送り、パラメータ生成部17では、上記(5)式に基づいてパラメータP(θ1,θ2)を求め、このパラメータP(θ1,θ2)をPOIへの穿刺の難易度を指標するパラメータとしてもよい。
【0068】
SIBV(θ1)とSIBV(θ2)との差分P(Δθ)、すなわち
P(Δθ)=SIBV(θ2)−SIBV(θ1)    ……(6)
も散乱パターンの指標として用いることができ、したがって、図1の加算回路16でSIBV(θ1)とSIBV(θ2)との2つの積分値を求めてパラメータ生成部17に送り、パラメータ生成部17では、それらの差分P(Δθ)を求めて、その差分P(Δθ)を、穿刺の難易度を指標するパラメータとしてもよい。
【0069】
図6は、2つの積分値SIBV(θ1),SIBV(θ2)の差分P(Δθ)の模式図である。
【0070】
横軸は、角度θを示しており、縦軸は、角度範囲±θの積分値SIBV(θ)を示している。ここに示す散乱パターンA,B,Cの3本の曲線は、それぞれ、図4(A)(図5(A)も同一の散乱パターン及び散乱強度の図である)、図4(B)および図5(B)に示す散乱パターンについて求めた曲線である。
【0071】
散乱パターンA(図4(A))、散乱パターンB(図4(B))、散乱パターンC(図5(B))についてP(Δθ)を求めると、θ,θの選び方にもよるが、散乱強度は異なるものの散乱パターンが同一の散乱パターンAと散乱パターンBの各P(Δθ)は相互に近似した値となり、散乱パターンが大きく異なる散乱パターンC(図5(C))について求められたP(Δθ)は、大きく値が異なっている。
【0072】
このように、2つの積分値SIBV(θ1),SIBV(θ2)の差分P(Δθ)もPOIでの散乱パターンの相違を表わす指標となり得るものであり、したがってPOIへの穿刺の難易度を表わすパラメータとなり得る。
【0073】
図7は、ある散乱パターンについての角度θ(横軸)に対する積分値SIBV(縦軸)を示す図である。
【0074】
上記のほか、図7に示す積分値SIBVの傾き[dP(θ)/dθ](θ1,θ2)、すなわち、
【0075】
【数5】
Figure 2004141346
【0076】
も、散乱パターンの特徴を表わしており、したがってPOIへの穿刺の難易度を指標するパラメータとなり得る。
【0077】
図8は、図1に示す穿刺難易度評価装置10の変形例を示す回路ブロック図である。
【0078】
この図8には、図1に示す超音波探触子11のほか、SIBV(θ)計測ユニット20、モード切換スイッチ21、Bモード計測ユニット22、Bモード用デジタルスキャンコンバータDSC(B)23、SIBV用デジタルスキャンコンバータDSC(S)24、ROI(Region Of Interest)情報記憶用ビットマップ25、表示部26、操作部27、および図形発生部28が示されている。
【0079】
モード切換スイッチ21は、超音波探触子11に、Bモード計測用超音波送受信を行なわせるモードと、SIBV(θ)計測用の超音波送受信を行なわせるモードをダイナミックに切り換える切換スイッチである。
【0080】
Bモード計測ユニット22は、モード切換スイッチ21を介して超音波探触子11に超音波送波用の駆動パルスを印加して被検体内に超音波を送波させ被検体内で反射して戻ってきた超音波を超音波探触子11にピックアップさせてその得られたエコー信号を増幅し、いわゆる受信ダイナミックフォーカスなどを含む信号処理を行なって一走査線ごとの情報を得、それをDSC(B)23に書き込むユニットである。そのような送受信やDSC(B)23への書き込みを繰り返して1フレーム分のBモード像信号を得、DSC(B)23で表示部26への表示に適した信号形成に変換して表示部26に送ることにより、その表示部26にBモード像が表示される。Bモード像表示のための技術は、超音波診断装置等の名称で呼ばれる分野で、従来より広く採用されている技術であるため、ここでは、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0081】
一方、SIBV(θ)計測ユニット20は、図1の構成における超音波照射部101、超音波受信部103、およびパラメータ生成部17を合わせたものと同じ構成を有し、モード切換スイッチ21を介して超音波探触子からPOIに向けて超音波パルスが送波されるように超音波探触子11に駆動パルスを印加し、POIで反射して戻ってきた超音波探触子11でピックアップされたエコー信号を増幅し、前述したようにしてSIBV(θ)を算出する。
【0082】
ここで、操作部27では、オペレータの操作により、表示部26に表示されたBモード像上で、SIBV(θ)を計測すべきPOI(Point Of Interest)の集まりとしての関心領域ROI(Region Of Interest)が指定される。このROIの指定情報はビットマップ25に記録され、SIBV(θ)計測回路20では、ビットマップ25からのROI指定情報に基づいて、その指定されたROI内の各点をPOIと見なして各POIについて超音波の送波、反射超音波の受信、SIBV(θ)の算出が行なわれる。ROI内の各POIについて求められたSIBV(θ)はDSC(S)24に一旦格納され、DSC(S)で表示部26での表示に適したデータ形式に変換されて表示部26に送られ、表示部では、操作部27で指定されたROI内については、Bモード像(黒白像)上にSIBV(θ)の計測値がカラーで重畳された形式で表示される。さらに、図形発生部28では、操作部27での操作に応じてカーソルやその他の図形が生成され、表示部26には、その図形発生部28で生成された図形も重畳されて表示される。
【0083】
図9は、図8の表示部26の表示画像例を示す図である。
【0084】
ここでは、人間の腕の一部を被検体とした例であり、図9(a)のBモード像220には、腕の体表221と、その体表下に左右に延びる血管222があらわれている。ここで、図8の操作部27によりこのBモード像220上にROI230が指定されると、そのROI230の各点に、SIBV(θ)の値に応じたカラー表示がなされる。これにより、血管222の表面の穿刺が困難な程度に硬くなった部分や穿刺の容易な部分を見つけることができる。
【0085】
図9(b)は、血管222が輪切りにされた方向から見たBモード像の模式図である。体表221の下に円形の血管222が表示されており、その血管222を囲うようにROI230が指定されている。
【0086】
この場合は、その血管222の、Bモード像220上にあらわれている断面部分の穿刺の難易度を判定することができ、後述するようにして、腕(被検体)に対し、超音波振動子を、血管222の延びる方向に血管222をなぞるようにして移動させ、異なる断面のBモード像を順次表示させることにより血管222の各局所の穿刺の難易度を知ることができる。
【0087】
図10は、図8に示す実施形態の変形例を示す部分回路図である。
【0088】
図8の例では、SIBV(θ)計測ユニット20で求められたSIBV(θ)の値はそのままDSC(S)24に入力され、表示部26にはそのSIBV(θ)の値に応じたカラー表示がなされるが、図10に示す例では、さらに比較評価基準値記憶部29と比較回路30を備えている。比較評価基準値記憶部29は、穿刺の難易を判定するためのSIBV(θ)の比較評価基準値が記憶されており、SIBV(θ)計測回路20でSIBV(θ)が求められると、比較回路30では、その求められたSIBV(θ)と、比較評価基準値記憶部29から読み出された比較評価基準値との大小が比較され、そのPOIの穿刺の難易が判定される。図8に示すDSC(S)24には、各POIについて、その穿刺の難易を表わす判定結果が格納される。したがって図8の表示部26には、穿刺の容易な箇所と穿刺の難しい箇所が、輝度あるいは色分け等により二値的に区分けされた表示形式で表示される。この場合、穿刺の難易の判定をオペレータが行なう必要がなくなる。
【0089】
図11は、超音波探触子を構成する多数(例えば128個)の超音波振動子を示す図である。
【0090】
この超音波探触子11には、例えば128個の超音波振動子111が配列されている。
【0091】
各超音波振動子111は、配列方向(図11に示すx−x方向)に直交する幅方向(図11に示すy−y方向)について、被検体に向う前面(図11の下方)が凹に湾曲している。
【0092】
これら配列された超音波振動子111の前面には可撓性の超音波音響カプラ112が着脱自在に固定される。超音波振動子111に駆動パルスが印加されると、駆動パルスが印加された超音波振動子111から超音波が送波され、その送波された超音波は超音波音響カプラ112を経由して被検体内に送波される。また被検体表面や被検体内で反射して戻ってきた超音波は超音波音響カプラ112を経由してた超音波振動子111でピックアップされる。
【0093】
図12は、図11に示す超音波探触子11を構成する超音波振動子111の1つから発せられ超音波ビームを、図11の超音波振動子111の配列方向に直交する方向(y−y方向)から見た図である(図11の矢印A方向)。
【0094】
超音波振動子111から発せられた超音波ビームは、超音波振動子111に近い近距離音場にあるときは広がり方が少なく、その近距離音場が終了し遠距離音場に入ると、ある程度広がりながら進行する。ここで、超音波振動子111から、近距離音場と遠距離音場との境界までの距離をZ、超音波振動子111の幅をD、超音波の波長をλとしたとき、
【0095】
【数6】
Figure 2004141346
【0096】
が成立する。
【0097】
例えば、D=3mm,λ=0.075mmとすると、
Figure 2004141346
となる。
【0098】
前述の実施形態では、POIに向けて超音波を送波するにあたり、複数の超音波振動子それぞれから、超音波がPOIに収束するタイミングを調整して超音波を送波したが、SIBV(θ)を求めるためにPOIに向けて超音波を送波するにあたっては、1つのPOIに1つの超音波振動子から超音波を送波してもよい。ただし、この場合、図12に示す距離Z以内の近距離音場では超音波の位相が不安定であり、その近距離音場では反射超音波の強度が不安定となる。一方、それより離れた遠距離音場では超音波の位相が安定するため、POIでの反射超音波は、そのPOIの性状を正しく反射したものとなる。したがって、POIに向けて超音波を送波するにあたっては、超音波音響カプラ112(図11参照)の厚さ等を工夫することにより、超音波振動子を、そのPOIが遠距離音場内となる程度に離れた位置に配置して超音波を送波することが好ましい。
【0099】
図13は、図11に示す超音波探触子11を構成する1つの超音波振動子111から発せられた超音波ビームを、図11の超音波振動子の配列方向(x−x方向)に見た図である(図11の矢印B方向)。
【0100】
この超音波振動子111は、配列方向(x−x方向)に見たとき、被検体側の前面が凹に湾曲しており、その超音波振動子111から送波された超音波1111は、その湾曲の中心点に向かって進み、その中心点を焦点として収束する。
【0101】
このように超音波を焦点を結ぶように送波するときは、その焦点にPOIが一致するように超音波振動子111の位置が調整される。焦点では、超音波の位相が揃い安定した反射超音波を得ることができるとともに、超音波のパワーが大きくS/Nの良い計測が可能となる。
【0102】
ここで、超音波振動子111の幅をD、焦点距離をZ、焦点での超音波ビーム幅をΔx、超音波の波長をλとしたとき、
【0103】
【数7】
Figure 2004141346
【0104】
が成立する。例えば、D=10mm,Z=20mm,λ=0.075mmとしたとき、
Δx=0.075×20/10=150×10−3mm
となる。
【0105】
ここでは、凹に湾曲した1つの超音波振動子から超音波を送波して焦点を結ばさせる例を示したが、配列された複数の超音波振動子にタイミングが調整された駆動パルスを印加することにより焦点を結んだ超音波ビームを送波する場合も同様である。
【0106】
図14は、図11とは異なる超音波探触子を示す図である。
【0107】
この超音波探触子11には、被検体側の前面が平板に形成された超音波振動子111が配列されており、その超音波振動子111の前面には、その配列方向に対し直交する方向に超音波を収束させる音響レンズ113が配備されている。
【0108】
その音響レンズ113の前面には、図11の超音波探触子の場合と同様、超音波音響カプラが取り付けられるが、超音波音響カプラはこの図14では図示省略されている。
【0109】
図15は、超音波ビームの焦点位置における、その超音波ビームのプロファイルを示す図である。
【0110】
実線、破線は、それぞれ、図11、図14に示す、超音波ビームの焦点におけるy−y方向のプロファイルである。
【0111】
この図15から、図11に示す、被検体に向かって凹の湾曲に形成された超音波振動子の方が細いビーム径を実現でき、その分、分解能を向上させることができることが分かる。
【0112】
図16は、穿刺難易度評価装置の外観図である。
【0113】
図16(A)は、穿刺難易度評価装置の計測部、図16(B)は、穿刺難易度評価装置の本体部を示している。ここでは、本体部は、計測部と比べ縮小して示してある。
【0114】
図16(A)に示す計測部100は、架台120の上にクッション130が配置されており、そのクッション130の上に、人間の腕など、穿刺を行なうとする部位(ここでは腕1とする)が置かれる。架台120の横面には、腕1の長手方向に延びる、かみ合わせ凹部121が形成されており、そこには、プローブホルダ130の下部のかみ合わせ凸部131が、腕1の長手方向(矢印A−A方向)にスライド自在にかみ合っている。プローブホルダ130の天板132には、つまみ付きの雄ネジ140で、超音波探触子11とケーブル150とからなる超音波プローブ先端の超音波探触子11が固定されている。このケーブル150は、図示しないコネクタを介して、図16(B)に示す本体部200に接続される。超音波探触子11の構造については後述する。
【0115】
図16(B)の本体部200は、演算部210と表示部220とからなり、演算部210の上面には各種の操作ボタン211が配備されている。
【0116】
この図16(B)の本体部200は、図1に示すブロック図では、超音波探触子11を除く、超音波照射部101、超音波受信部102、パラメータ生成部17、および表示部18の全てに相当し、演算部210にはそれらのうちの表示部18を除く全ての機能部分が内蔵されている。また、表示部220は、図1の表示部18に相当する。
【0117】
図8あるいは図10に示す例の場合も同様であり、超音波探触子11を除く全ての機能部分が本体部200に相当する。
【0118】
図16(B)の本体部200は、図示しないコネクタおよびケーブル150を介して、図16(A)に示す計測部100のプローブホルダ130に固定されて超音波探触子11に接続される。
【0119】
図17は、図16に示す超音波探触子の斜視図である。
【0120】
ここには、超音波振動子1つ1つの区分けは図示省略したが、複数(例えば128個)の超音波振動子111が図11に示すように配列されており、その前面には、超音波音響カプラ112が、ホールド機構115により着脱自在に固定されている。また、配列された超音波振動子111はその背面が基台113で支持されている。また、その基台113の中央部には、図16に示すつまみ付き雄ねじが螺入する雌ねじ孔116が形成されている。
【0121】
図18は、超音波音響カプラを着脱自在に固定するホールド機構の構造例を示す図である。
【0122】
このホールド機構115は、配列された超音波振動子の横壁に固定された固定部115aと、回転軸115bと、固定部115aに対し回動自在な可動爪115cとから構成されている。超音波振動子の前面に超音波音響カプラを固定するときは、可動爪115cを、図18(A)に示す姿勢に回動する。すると、可動爪115cの先端が超音波音響カプラに食い込むようにして超音波音響カプラが固定される。一方、超音波音響カプラを取り外すときは、可動爪115cを図18(B)に示す姿勢に回動する。こうすることにより可動爪115cと超音波音響カプラとの係合が外れ、超音波音響カプラが取り外される。
【0123】
図19は、プローブホルダの変形例を示す図である。
【0124】
図16(A)に示す計測部100を構成するプローブホルダ130は、超音波探触子11を固定された高さに支持するものであるが、図19に示すプローブホルダ130を用いることにより、そのプローブホルダ130に支持された超音波探触子11の高さを調節することができる。
【0125】
この図19に示すプローブホルダ130は、下部部材1310と上部部材1320とから構成されている。上部部材1320には、縦に延びるガイド溝1321が形成され、一方、下部部材1310にはそのガイド溝1321に嵌入する突部1311が形成されており、上部部材1320は、ガイド溝1321と突部1311との嵌め合わせにガイドされながら上下(図示の矢印B−B方向)に移動自在となっている。
【0126】
ここで、上部部材1320には、その横壁に形成されたストッパ貫通孔(図示せず)に挿抜自在に挿入されるストッパ1322が備えられており、一方、下部部材1310の横壁には、ストッパ1322の先端部が挿入されるストッパ受穴1312が複数、縦に配列されて形成されている。
【0127】
したがって、ストッパ1322を抜いて上部部材1320の高さを調節し、そのストッパ部材1322を、上部部材1320のストッパ貫通孔を貫通させて、複数のストッパ受穴1312のいずれかに挿入することにより、上部部材1320がその高さに固定される。上部部材1320の天板1323には、図16にも示すつまみ付き雄ネジ140が備えられており、その天板1323の下面に、超音波探触子が固定される。
【0128】
上部部材1320の高さを調節すると、それに伴って、その上部部材1320の天板1323に固定された超音波探触子の高さ位置が調節される。
【0129】
また、下部部材1310には、図16(A)に示す計測部100の架台120に設けられたかみ合わせ凹部121にスライド自在にかみ合うかみ合わせ凸部1313が形成されており、この図19のプローブホルダ130も、図16(A)に示す架台120に支持されるとともに矢印A−A方向の構造を有する。
【0130】
図20は、超音波探触子(A)とプローブホルダ天板(B)の変形例を示す図である。
【0131】
図17に示す超音波探触子には、その基台113に、プローブホルダ天板に取り付けるための雌ねじ穴116が設けられているが、図20(A)に示す超音波探触子の場合、その雌ねじ穴に代わり、摺動溝117が設けられており、これに対応して、図20(B)に示すプローブホルダ130の天板132には、超音波探触子の摺動溝117に嵌入して、超音波探触子を、その摺動溝117の長手方向(矢印C−C方向)にスライド自在に保持する嵌合凸部133が設けられている。
【0132】
このようにして、図16(A)に示す計測部100のスライドホルダ130を、図16(A)の矢印A−A方向のみでなく、図19に示すように高さ方向(矢印B−B方向)にも移動自在とし、さらに図20に示すように矢印C−C方向にも移動自在とすることにより、超音波探触子11を三次元的に位置調整し、あるいは移動させることができる。
【0133】
図21は、超音波探触子をプローブホルダ天板に取り付けるもう1つの取付機構を示す図である。
【0134】
この図21に示すプローブホルダ天板132には、つまみ付きの雄ねじ140が貫通する孔134が形成されており、その孔134につまみ付き雄ねじ140が挿入される。ここまでは、図16に示す例と同じであるが、図16に示す例では、その雄ねじ140で、超音波探触子11が直接に天板132と取り付けられたが、図21に示す例では、その雄ねじ140で、回転基台160が天板132に取り付けられる。この回転基台160の上面には、雄ねじ140と螺合する雌ねじ穴161が設けられており、天板132の孔134を貫通した雄ねじ140の先端が雌ねじ穴161に螺合することにより、その回転基台160が天板132に取り付けられる。この回転基台160は天板132に取り付けられるものの、回転方向に力を加えると、その雌ねじ穴161を中心に回動させることができる。
【0135】
この回転基台160の下部には、図20(A)に示す構造の超音波探触子の基台113の摺動溝117に嵌入して、その超音波探触子を、その摺動溝117の長手方向(図20(A)の矢印C−C方向)にスライド自在に支持する嵌合凸部162が設けられている。
【0136】
この図21の取付機構を採用すると、図20(A)の構造の超音波探触子を、プローブホルダの天板132に、回動自在かつスライド自在に取り付けることができる。
【0137】
超音波探触子を回動自在に取り付けると、同じ血管について、図9(A)に示すような縦断面と、図9(B)に示すような横断面との双方を観察することができる。
【0138】
図22は、超音波探触子をプローブホルダ天板に取り付ける、さらにもう1つの取付機構を示す図である。
【0139】
この図22に示すプローブホルダ天板132には、図20(B)に示す天板132と同様、その下部に嵌合凸部133が設けられており、その嵌合凸部133には、スライド基台170の上面に形成された摺動溝171が嵌入することにより、そのスライド基台170がプローブホルダ天板132にスライド自在に取り付けられる。
【0140】
また、そのスライド基台170の下面には、つまみ付き雄ねじ141の先端部が螺入する雌ねじ穴172が形成されている。
【0141】
また回転基台160には、その中央に貫通孔163が形成されており、つまみ付き雄ねじ141の先端はその貫通孔163を貫通してスライド基台170の雌ねじ穴172に螺入し、そのつまみ付き雄ねじ141により回転基台160がスライド基台170に取り付けられる。ここで、回転基台160の貫通孔163は、つまみ付き雄ねじ141が、そのつまみ部分を含めて収納される形状の貫通孔であり、つまみ付き雄ねじ141は、回転基台160がスライド基台170に取り付けられた状態においては、そのつまみ部分を含めて貫通孔163に収納された状態となる。この回転基台160は、スライド基台170に取り付けられた状態において回転方向の力が加わるとその貫通孔163を中心に回動する。この回転基台160の下面には、図20(A)に示す構造の超音波探触子基台113の摺動溝117に嵌入する嵌合凸部162が設けられている。
【0142】
したがって、この図22に示す取付機構を採用すると、プローブホルダ天板132に対しスライド基台170が任意の位置にスライドし、任意の位置にスライドしたスライド基台170を中心に回転基台160が回動し、さらに、図20(A)の超音波探触子を回転基台160に対しスライドさせることができ、超音波探触子の位置や回転角度の調整の自由度がさらに向上する。
【0143】
図23は、図20(A)の超音波探触子に穿刺ガイド部材を取り付けた状態を示した斜視図である。
【0144】
ここでは、図20(A)の超音波探触子の横壁を一周するように取り巻いた穿刺ガイド部材180がねじ181でその超音波探触子と一体となるように固定される。
【0145】
この穿刺ガイド部材180は、穿刺案内突起部182を有し、その穿刺案内突起部182には、針が挿通されてその針の先端を超音波探触子の真下に案内するように斜めに開けられた針挿通孔183が形成されている。
【0146】
図23では、穿刺ガイド部材の一例を示したが、ここでは、この穿刺ガイド部材として、図23に示すような、超音波振動子の配列方向(図11および図23のx−x方向)の横から穿刺を行なうタイプの穿刺ガイド部材のほか、超音波振動子の幅方向(図11および図23のy−y方向)の横から穿刺を行なうタイプの穿刺ガイド部材が用意される。
【0147】
図24は、穿刺ガイド部材が取り付けられた超音波探触子を用いて穿刺の難易度の調査および穿刺を行なっている状態の第1例を示した図である。
【0148】
ここでは、Bモード像上に血管の縦断面があらわれるように超音波が走査されている。
【0149】
穿刺ガイド部材180の針挿通孔183には注射針190が挿通されており、この注射針190は、その針挿通孔183にさらに挿通していくと、注射器本体の先端(注射針の後部)が穿刺案内突起部182に当接し、それ以上穿刺できない状態となる。すなわちそのときの注射針190の先端が穿刺の到達目標位置となる。
【0150】
図25は、図24に示す計測におけるBモード像を示した模式図である。
【0151】
図8に示す例において、操作部27を操作して、超音波探触子に穿刺ガイド部材が取り付けられていることやその穿刺ガイド部材のタイプ等の情報を入力すると、図形生成部28では、穿刺していったときの針の通路を示すマーク191および針の先端の到達目標位置を表わすマーク192が生成され、穿刺に先立ってBモード像に重畳されて表示される。
【0152】
したがって、医師等、穿刺を行なう者は、穿刺を行なったときの針の通路や針の先端の到達目標位置をあらかじめ確認した上で穿刺を行なうことができ、失敗のない穿刺が行なわれる。
【0153】
図26は、穿刺ガイド部材が取り付けられた超音波探触子を用いて穿刺の難易度の調査および穿刺を行なっている状態の第2例を示した図である。
【0154】
上述の図24では、超音波探触子は、超音波がその図24の紙面上を走査して血管222の縦断面を表わすBモード像を得る向きに配置されているが、図26では、それとは90°向きが異なり、超音波探触子は、超音波が図26の紙面に垂直な方向に走査して血管222の横断面を表わすBモード像を得る向きに配置されている。また、この図26では、穿刺ガイド部材180も図24に示す穿刺ガイド部材と比べ、超音波探触子に対し90°異なる向きに穿刺案内突起部182を備えた穿刺ガイド部材となっている。
【0155】
図27は、図26に示す計測におけるBモード像等を示した模式図である。
【0156】
ここには血管222の横断面があらわれており、そのBモード像上に、その血管222に向かう針の通路を示すマーク191および針の先端の到達目標位置を表わすマーク192が重畳されて表示されている。
【0157】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、穿刺の難易を容易に評価することができ、失敗のない穿刺、治療に結びつけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穿刺難易度評価装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】超音波送波の原理説明図である。
【図3】積分値の求め方の原理説明図である。
【図4】POIでの散乱強度に応じてSIBV(θ)の値が異なることを示した図である。
【図5】散乱パターンの相違を示す模式図である。
【図6】2つの積分値SIBV(θ1),SIBV(θ2)の差分P(Δθ)の模式図である。
【図7】ある散乱パターンについての角度θ(横軸)に対する積分値SIBV(縦軸)を示す図である。
【図8】図1に示す穿刺難易度評価装置の変形例を示す回路ブロック図である。
【図9】図8の表示部の表示画像例を示す図である。
【図10】図8に示す実施形態の変形例を示す部分回路図である。
【図11】超音波探触子を構成する多数の超音波振動子を示す図である。
【図12】1つの超音波振動子から発せられ超音波ビームを、超音波振動子の配列方向に交わる方向から見た図である。
【図13】図11に示す超音波探触子11を構成する1つの超音波振動子111から発せられ超音波ビームを、図11の超音波振動子の配列方向に見た図である。
【図14】図11とは異なる超音波探触子を示す図である。
【図15】超音波ビームの焦点位置におけるプロファイルを示す図である。
【図16】穿刺難易度評価装置の外観図である。
【図17】図16に示す超音波探触子の斜視図である。
【図18】超音波音響カプラを着脱自在に固定するホールド機構の構造例を示す図である。
【図19】プローブホルダの変形例を示す図である。
【図20】超音波探触子(A)とプローブホルダ天板(B)の変形例を示す図である。
【図21】超音波探触子をプローブホルダ天板に取り付けるもう1つの取付機構を示す図である。
【図22】超音波探触子をプローブホルダ天板に取り付ける、さらにもう1つの取付機構を示す図である。
【図23】図20(A)の超音波探触子に穿刺ガイド部材を取り付けた状態を示した斜視図である。
【図24】穿刺ガイド部材が取り付けられた超音波探触子を用いて穿刺の難易度の調査および穿刺を行なっている状態の第1例を示した図である。
【図25】図24に示す計測におけるBモード像を示した模式図である。
【図26】穿刺ガイド部材が取り付けられた超音波探触子を用いて穿刺の難易度の調査および穿刺を行なっている状態の第2例を示した図である。
【図27】図26に示す計測におけるBモード像等を示した模式図である。
【符号の説明】
10  穿刺難易度評価装置
11  超音波探触子
12  受信回路
13  書込み回路
14  受信時系列信号メモリ
15  読出し回路
16  加算回路
17  パラメータ生成部
18  表示部
20  SIBV(θ)計測ユニット
21  モード切換スイッチ
22  Bモード計測ユニット
23  Bモード用デジタルスキャンコンバータDSC(B)
24  SIBV用デジタルスキャンコンバータDSC(S)
25  ビットマップ
26  表示部
27  操作部
28  図形発生部
29  比較評価基準値記憶部
30  比較回路
100  計測部
101  超音波照射部
102  送信回路
103  超音波受信部
111  超音波振動子
112  超音波音響カプラ
113  音響レンズ
115  ホールド機構
116  雌ねじ孔
117  摺動溝
120  架台
121  かみ合わせ凹部
128  位相制御ドライバ
129  アンプ
130  クッション
131  かみ合わせ凸部
132  天板
140  雄ネジ
150  ケーブル
160  回転基台
170  スライド基台
180  穿刺ガイド部材
191,192  マーク
200  本体部
210  演算部
211  操作ボタン
220  表示部

Claims (17)

  1. 超音波パルスを被検体の測定点に照射する超音波照射部と、
    前記測定点で後方散乱した超音波を受信して、該超音波のパワーの、所定の角度範囲にわたる積分値を取得する超音波受信部と、
    前記超音波受信部で得られた積分値に基づいて前記測定点への穿刺の難易度を指標するパラメータを生成するパラメータ生成部とを備えたことを特徴とする穿刺難易度評価装置。
  2. 前記超音波受信部は、前記測定点で後方散乱した超音波のパワーの、所定の第1の角度範囲にわたって積分された第1の積分値と、該第1の角度範囲とは異なる所定の第2の角度範囲にわたって積分された第2の積分値との双方を取得するものであって、
    前記パラメータ生成部は、前記超音波受信部で得られた前記第1の積分値と前記第2の積分値との双方に基づいて前記パラメータを生成するものであることを特徴とする請求項1記載の穿刺難易度評価装置。
  3. 前記パラメータ生成部は、前記第1の積分値と前記第2の積分値との比を求めることにより前記パラメータを生成するものであることを特徴とする請求項2記載の穿刺難易度評価装置。
  4. 前記パラメータ生成部は、前記第1の積分値と前記第2の積分値との差を求めることにより前記パラメータを生成するものであることを特徴とする請求項2記載の穿刺難易度評価装置。
  5. 前記パラメータ生成部は、前記第1の積分値と前記第2の積分値との差と、前記第1の角度と前記第2の角度との差との比を求めることにより前記パラメータを生成するものであることを特徴とする請求項2記載の穿刺難易度評価装置。
  6. 前記パラメータ生成部で得られたパラメータを所定の比較評価基準値と比較することにより、前記測定点への穿刺の難易を判定する穿刺難易判定部を備えたことを特徴とする請求項1記載の穿刺難易度評価装置。
  7. 前記超音波照射部は、1つの測定点については単一の超音波振動子から発せられた超音波パルスを、該測定点で遠距離音場となる距離離れた位置から照射するものであることを特徴とする請求項1記載の穿刺難易度評価装置。
  8. 配列された複数の超音波振動子を備え、
    前記超音波照射部は、複数の超音波振動子から所定の測定点に焦点を結ぶべく位相が制御された超音波パルスを発するものであることを特徴とする請求項1記載の穿刺難易度評価装置。
  9. 前記超音波照射部は、複数の測定点に順次に超音波パルスを照射するものであり、
    前記超音波受信部は、前記複数の測定点それぞれで後方散乱した超音波を順次に受信して、各測定点ごとの前記積分値を順次取得するものであり、
    前記パラメータ生成部は、前記複数の測定点それぞれについての、穿刺の難易度を指標するパラメータを生成するものであることを特徴とする請求項1記載の穿刺難易度評価装置。
  10. 被検体に超音波パルスを送波し該被検体内で後方散乱した超音波を受信してBモード像を生成するBモード生成部を備え、
    前記Bモード生成部で生成されたBモード像を表示するとともに、該Bモード像上の測定点に対応づけて、該測定点に関する、前記パラメータ生成部で生成されたパラメータに基づく表示を行なう画像表示部を備えたことを特徴とする請求項1記載の穿刺難易度評価装置。
  11. 超音波を送受信する超音波探触子を備え、前記超音波照射部は、該超音波探触子から測定点に超音波パルスを照射するものであり、前記超音波受信部は後方散乱した超音波を該超音波探触子で受信するものであることを特徴とする請求項1記載の穿刺難易度評価装置。
  12. 前記超音波探触子を支持するホールド機構と、
    被検体を固定するとともに、前記ホールド機構の動きを案内することにより該ホールド機構に支持された超音波探触子の該被検体に沿う動きを案内するガイド機構とを備えたことを特徴とする請求項11記載の穿刺難易度評価装置。
  13. 前記ホールド機構が、前記超音波探触子を、前記ガイド機構に固定された被検体に接離する方向への位置調整自在に支持するものであることを特徴とする請求項12記載の穿刺難易度評価装置。
  14. 前記ホールド機構が、前記超音波探触子を、該ホールド機構が前記ガイド機構に案内されて動く方向に対し交わる方向にスライド自在に支持するものであることを特徴とする請求項12記載の穿刺難易度評価装置。
  15. 前記ガイド機構に固定された被検体内への穿刺を案内する穿刺案内機構を備えたことを特徴とする請求項12記載の穿刺難易度評価装置。
  16. 前記ガイド機構に固定された被検体に超音波パルスを送波し該被検体内で後方散乱した超音波を受信してBモード像を生成するBモード生成部を備え、
    前記Bモード生成部で生成されたBモード像を表示するとともに、該Bモード像上に、針が前記穿刺案内機構に案内されて被検体内に仮に最終穿刺位置まで穿刺されたとしたときの該針の先端の到達目標位置を表示する画像表示部を備えたことを特徴とする請求項15記載の穿刺難易度評価装置。
  17. 前記超音波探触子が、
    被検体側を向いた前面が所定の第1の方向に凹に湾曲するとともに該第1の方向に交わる第2の方向に配列された複数の超音波振動子と、
    該複数の超音波振動子前面に着脱自在に装着される可撓性音響カプラと、
    前記可撓性音響カプラを前記複数の超音波振動子前面に着脱自在に固定する音響カプラ着脱機構とを備えたものであることを特徴とする請求項11記載の穿刺難易度評価装置。
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