JP2004140760A - 撮像装置、ホワイトバランス処理方法、ホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラム、ホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】白検出回路18は、被写体において無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域を検出し、その無彩色領域に対応する画素の色差信号を積分する。コントローラ20は、白検出回路18から受ける色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が肌色を示す所定の範囲にあり、かつ、原色信号Rのゲインが予め設定された所定のしきい値以下であるとき、被写体に肌色が存在すると判断する。そして、コントローラ20は、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)および被写体に肌色が存在するか否かの判断結果に基づいて、ホワイトバランス回路12における原色信号R,Bのゲインを算出する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、撮像装置、ホワイトバランス処理方法、ホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関し、特に、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの撮像装置、その撮像装置におけるホワイトバランス処理方法、その撮像装置におけるホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびそのホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラなどのカラー撮像装置においては、被写体の色温度に関係なく白いものを白く映し出すためのホワイトバランス処理が一般的に設けられている。
【0003】
一般に白検出方式と呼ばれるホワイトバランス処理方法においては、画像中において無彩色に近いと判断される領域の色差信号(R−Y),(B−Y)を0に近づけるように、色調補正が行なわれる。すなわち、無彩色に近いと判断される領域は、被写体の白領域に相当する部分であるとし、この無彩色に近いと判断される領域の色差が0となるように原色信号のゲインを調整することによって、ホワイトバランスが調整される。なお、ここで「Y」は輝度信号を表わし、光の3原色を示す原色信号R,G,Bを所定の割合で加え合わせることによって得られる信号である。
【0004】
図7は、撮像装置における従来のホワイトバランス処理を説明するための図である。
【0005】
図7を参照して、マトリクス回路102は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子において光信号から電気信号に変換された画像データを原色信号R,G,Bに変換する。ホワイトバランス回路104は、コントローラ110から原色信号R,Bのゲインを受け、そのゲインを用いて画像データのホワイトバランスを調整する。なお、原色信号Gのゲインは固定されている。
【0006】
マトリクス回路106は、ホワイトバランス回路104から出力された原色信号R,G,Bを用いて色差信号(R−Y),(B−Y)を画素ごとに演算する。白検出回路108は、マトリクス回路106によって演算された画素ごとの色差信号(R−Y),(B−Y)について、後述する図8に示す所定の範囲に含まれる色差信号のみを積分し、その積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)をコントローラ110へ出力する。
【0007】
コントローラ110は、白検出回路108から受ける色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)に基づいて、それらの値が0に近づくようにホワイトバランス回路104における原色信号R,Bのゲインを演算する。そして、コントローラ110は、演算したゲインをホワイトバランス回路104へ出力する。
【0008】
図8は、色差信号の積分範囲を説明するための色差平面図である。
図8を参照して、縦軸は色差信号(R−Y)を示し、横軸は色差信号(B−Y)を示す。曲線C100は、黒体輻射曲線、すなわち無彩色を表わす曲線である。画素ごとに演算された色差信号(R−Y),(B−Y)について、この曲線C100の近傍を含む、直線で囲まれた領域R100に含まれる色差信号のみが白検出回路108によって積分される。これによって、被写体の有彩色の部分がカットされ、被写体において白色である可能性が高い領域の色差信号のみを用いてホワイトバランス処理が実行される。
【0009】
上述したホワイトバランス処理では、色が濃い有彩色の被写体を誤って白色と誤認することはない。しかしながら、被写体に無彩色に近い色、たとえば肌色が存在すると、肌色が白色に色調補正されてしまい、全体として色が退色したようになる。そこで、被写体に無彩色に近い肌色が存在しても、適切なホワイトバランス処理を行なう手法が、特開2002−27491号公報に記載されている。
【0010】
特開2002−27491号公報に記載された手法においては、色差平面における色差信号(R−Y),(B−Y)の積分値が0とならない条件で、最も高輝度かつ狭い範囲となる白検出パラメータがコントローラにより算出され、白検出回路に設定される。そして、この白検出パラメータが白検出回路に設定された場合に出力される色差信号の積分値に基づいて、コントローラによって原色信号のゲインが演算される。こうすることで、肌色など無彩色に近い有彩色を有する領域があっても、その影響を受けることなく、誤差の少ないホワイトバランス処理を行なうことが可能となっている。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−27491号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
特開2002−27491号公報に記載のホワイトバランス処理方法は、誤差の少ないホワイトバランス処理が可能であるが、白検出範囲が3次元(2次元の色差領域に加えて輝度の軸が加わる)に拡張される。したがって、このホワイトバランス処理は、大規模な処理となり、この処理を実現するには、処理回路に相当の高速演算性が要求される。しかしながら、たとえばマイコンなどで構成されるコントローラの処理能力ではそのような高速演算性は得ることは難しく、実際には、白検出回路などの信号処理回路に上述したホワイトバランス機能を搭載するか、あるいは専用の信号処理回路を設けたりする必要がある。
【0013】
このように、特開2002−27491号公報に記載されたホワイトバランス機能は、誤差の少ないホワイトバランス処理が可能である一方で、それを実現する回路規模が大きくなり、撮像装置に適用した場合、近年の撮像装置に対する小型化の要求に対応することができないという問題がある。
【0014】
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、肌色の退色を防止するホワイトバランス処理を小さな処理負荷で実現する撮像装置を提供することである。
【0015】
また、この発明の別の目的は、肌色の退色を防止し、かつ、処理負荷の小さいホワイトバランス処理方法を提供することである。
【0016】
さらに、この発明の別の目的は、肌色の退色を防止し、かつ、処理負荷の小さいホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することである。
【0017】
また、さらに、この発明の別の目的は、肌色の退色を防止し、かつ、処理負荷の小さいホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、撮像装置は、複数の画素を有するモニタ部に撮影した被写体をカラー表示する撮像装置であって、被写体から受ける光信号を電気信号に変換する撮像素子と、電気信号をデジタルデータに変換する信号変換部と、デジタルデータを受け、ホワイトバランスを調整してモニタ部に表示される映像信号を生成する信号処理部と、被写体において無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域を検出する白検出部と、ホワイトバランスを制御する制御部とを備え、制御部は、白検出部によって検出された無彩色領域に対応する画素の色差値に基づいて被写体に肌色が存在するか否かを判断し、被写体に肌色が存在しないと判断したとき、モニタ部に表示される無彩色領域が白色に近づくようにホワイトバランスを制御し、被写体に肌色が存在すると判断したとき、モニタ部に表示される無彩色領域が肌色に近づくようにホワイトバランスを制御する。
【0019】
好ましくは、白検出部は、色差平面におけるI軸近傍に存在する色差値を有する領域を無彩色領域として検出する。
【0020】
好ましくは、制御部は、無彩色領域に対応する画素の色差値の積分値が肌色を示す所定の範囲にあるとき、被写体に肌色が存在すると判断する。
【0021】
好ましくは、制御部は、被写体に肌色が存在しないと判断したとき、積分値が0に近づくようにホワイトバランスを制御し、被写体に肌色が存在すると判断したとき、予め設定された所定の値に積分値が近づくようにホワイトバランスを制御する。
【0022】
好ましくは、所定の値は、所定の範囲に含まれる色差調整値であり、制御部は、被写体に肌色が存在すると判断したとき、積分値と色差調整値との差分値が0に近づくようにホワイトバランスを制御する。
【0023】
好ましくは、色差値は、赤色を示す第1の原色信号の値と輝度信号の値との差分である第1の色差値と、青色を示す第2の原色信号の値と輝度信号の値との差分である第2の色差値とを含み、所定の範囲は、第1および第2の色差値がそれぞれ正値および負値であり、かつ、第1および第2の色差値の絶対値がそれぞれ予め設定された第1および第2の設定値よりも小さい範囲からなる。
【0024】
好ましくは、制御部は、検出された無彩色領域に対応する画素の色差値と、さらに、ホワイトバランスを制御するための制御ゲインとに基づいて被写体に肌色が存在するか否かを判断する。
【0025】
好ましくは、制御ゲインは、赤色を示す第1の原色信号のゲインであり、制御部は、積分値が所定の範囲にあり、かつ、ゲインが予め設定されたしきい値以下のとき、被写体に肌色が存在すると判断する。
【0026】
好ましくは、信号処理部は、デジタルデータを3色の原色信号に変換する第1の信号変換回路と、第1の信号変換回路から3色の原色信号を受け、3色の原色信号のうち少なくとも2色の原色信号のゲインを増減してホワイトバランスを調整するホワイトバランス回路と、ホワイトバランスが調整された3色の原色信号をホワイトバランス回路から受け、その受けた3色の原色信号を色差値を示す色差信号と輝度信号とからなる映像信号に変換する第2の信号変換回路とを含む。
【0027】
好ましくは、白検出部は、第2の信号変換回路から色差信号を受け、色差信号に基づいて無彩色領域を検出し、制御部は、被写体に肌色が存在しないと判断したとき、積分値が0に近づくように少なくとも2色の原色信号のゲインを算出してホワイトバランス回路へ出力し、被写体に肌色が存在すると判断したとき、予め設定された所定の値に積分値が近づくように少なくとも2色の原色信号のゲインを算出してホワイトバランス回路へ出力し、ホワイトバランス回路は、制御部から受けた少なくとも2色の原色信号のゲインを用いてホワイトバランスを調整する。
【0028】
また、この発明によれば、ホワイトバランス処理方法は、複数の画素を有するモニタ部にカラー画像データを表示する際のホワイトバランス処理方法であって、カラー画像データの色差値を演算する第1のステップと、カラー画像データに基づく画像において無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域を色差値に基づいて検出する第2のステップと、検出された無彩色領域に対応する画素の色差値に基づいて画像に肌色が存在するか否かを判断する第3のステップと、画像に肌色が存在しないと判断されたとき、モニタ部に表示される無彩色領域が白色に近づくようにカラー画像データのホワイトバランスを制御する第4のステップと、画像に肌色が存在すると判断されたとき、モニタ部に表示される無彩色領域が肌色に近づくようにホワイトバランスを制御する第5のステップとを備える。
【0029】
好ましくは、無彩色領域に対応する画素の色差値の積分値が肌色を示す所定の範囲にあるとき、第3のステップにおいて画像に肌色が存在すると判断される。
【0030】
好ましくは、検出された無彩色領域に対応する画素の色差値と、さらに、ホワイトバランスを制御するためのカラー画像データの制御ゲインとに基づいて、第3のステップにおいて画像に肌色が存在するか否かが判断される。
【0031】
好ましくは、制御ゲインは、赤色を示す第1の原色信号のゲインであり、ゲインが予め設定されたしきい値よりも大きいとき、第3のステップにおいて画像に肌色が存在しないと判断される。
【0032】
また、この発明によれば、複数の画素を有するモニタ部にカラー画像データを表示する際のホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムは、カラー画像データに基づく画像において無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域に対応する画素の色差値に基づいて画像に肌色が存在するか否かを判断する第1のステップと、画像に肌色が存在しないと判断されたとき、モニタ部に表示される無彩色領域が白色に近づくようにカラー画像データのホワイトバランスを制御する第2のステップと、画像に肌色が存在すると判断されたとき、モニタ部に表示される無彩色領域が肌色に近づくようにホワイトバランスを制御する第3のステップとをコンピュータに実行させる。
【0033】
好ましくは、無彩色領域に対応する画素の色差値の積分値が肌色を示す所定の範囲にあるとき、第1のステップにおいて画像に肌色が存在すると判断される。
【0034】
好ましくは、検出された無彩色領域に対応する画素の色差値と、さらに、ホワイトバランスを制御するためのカラー画像データの制御ゲインとに基づいて、第1のステップにおいて画像に肌色が存在するか否かが判断される。
【0035】
好ましくは、制御ゲインは、赤色を示す第1の原色信号のゲインであり、ゲインが予め設定されたしきい値よりも大きいとき、第1のステップにおいて画像に肌色が存在しないと判断される。
【0036】
また、この発明によれば、ホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体は、上述した、複数の画素を有するモニタ部にカラー画像データを表示する際のホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0038】
図1は、この発明による撮像装置1を機能的に説明するための機能ブロック図である。
【0039】
図1を参照して、撮像装置1は、被写体から受ける光を集光するレンズ2と、CCD4と、CDS/AGC回路6と、A/D回路8と、マトリクス回路10,14と、ホワイトバランス回路12と、エンコーダ16と、白検出回路18と、コントローラ20とを備える。
【0040】
CCD4は、撮像素子であって、レンズ2によって集光された光信号を電気信号に変換する。
【0041】
CDS/AGC回路6は、入力信号を相関二重サンプリングして入力信号に重畳されるノイズを低減し、さらにゲインを調整して信号のレベル調整を行なう。
【0042】
A/D回路8は、画像データをアナログ信号からデジタル信号に変換する。
マトリクス回路10は、A/D回路8によってデジタル変換された画像データを原色信号R,G,Bに変換する。
【0043】
ホワイトバランス回路12は、コントローラ20から原色信号R,Bのゲインを受け、そのゲインを用いて画像データのホワイトバランスを調整する。具体的には、適切なホワイトバランスとなるように調整された原色信号R,Bのゲインをコントローラ20から受け、そのゲインを原色信号R,Bに乗じて出力する。なお、ホワイトバランス回路12は、原色信号Gについては、所定の固定ゲインを乗じて出力する。
【0044】
マトリクス回路14は、下式に基づいて原色信号R,G,Bを輝度信号Yおよび色差信号(R−Y),(B−Y)に画素ごとに変換する。
【0045】
輝度信号Y=原色信号R×0.30+原色信号G×0.59+原色信号B×0.11 …(1)
色差信号(R−Y)=原色信号R×0.70−原色信号G×0.59−原色信号B×0.11 …(2)
色差信号(B−Y)=−原色信号R×0.30−原色信号G×0.59+原色信号B×0.89 …(3)
エンコーダ16は、輝度信号Yおよび色差信号(R−Y),(B−Y)を変調し、NTSC(National Television System Committee)方式の画像信号を出力する。
【0046】
白検出回路18は、被写体の白領域を検出するための回路である。白検出回路18は、被写体において、後述する図2に示す所定の範囲に含まれる色差信号を有する領域を無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域として検出し、その無彩色領域に対応する画素の色差信号を積分する。
【0047】
コントローラ20は、白検出回路18から受ける色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)に基づいて、白検出回路18によって検出された無彩色領域に肌色が存在するか否かを判断する。そして、コントローラ20は、肌色が存在すると判断したときは、白検出回路18から受ける色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が肌色を示す所定の値に近づくように原色信号R,Bのゲインを算出する。一方、コントローラ20は、肌色が存在しないと判断したときは、白検出回路18から受ける色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が0に近づくように原色信号R,Bのゲインを算出する。
【0048】
なお、白検出回路18における色差信号の積分範囲ならびにコントローラ20の肌色検出方法およびゲイン演算については、後ほど詳しく述べる。
【0049】
撮像装置1においては、被写体から受ける光がレンズ2によって集光され、被写体の画像データは、CCD4、CDS/AGC回路6およびA/D回路8によって、信号レベルが調整された電気信号のデジタルデータに変換される。マトリクス回路10は、A/D回路8から出力される画像データを3色の原色信号R,G,Bに変換してホワイトバランス回路12へ出力する。
【0050】
ホワイトバランス回路12は、コントローラ20から受ける原色信号R,Bのゲインをそれぞれ原色信号R,Bに乗じ、また、原色信号Gには固定ゲインを乗じて、そのゲイン調整された原色信号R,G,Bをマトリクス回路14へ出力する。マトリクス回路14は、原色信号R,G,Bを輝度信号Yおよび色差信号(R−Y),(B−Y)に変換してエンコーダ16へ出力するとともに、ホワイトバランス調整を行なうために、色差信号(R−Y),(B−Y)を白検出回路18へ出力する。
【0051】
白検出回路18は、マトリクス回路14から出力された色差信号(R−Y),(B−Y)を各画素について受け、無彩色領域を検出し、検出した無彩色領域に対応する画素の色差信号のみを積分してコントローラ20へ出力する。そして、コントローラ20は、白検出回路18から受ける色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)に基づいて、白検出回路18によって検出された無彩色領域に肌色が存在するか否かを判断し、その判断結果に応じて、上述したように原色信号R,Bのゲインを算出してホワイトバランス回路12へ出力する。
【0052】
図2は、白検出回路18における色差信号の積分範囲を説明するための色差平面図である。
【0053】
図2を参照して、縦軸は色差信号(R−Y)を示し、横軸は色差信号(B−Y)を示す。曲線C1は、黒体輻射曲線、すなわち無彩色を表わす曲線である。この黒体輻射曲線C1は、I軸に近いことが一般に知られている。そこで、白検出回路18では、この黒体輻射曲線C1を含む、I軸に沿った長方形の領域R1に含まれる色差値を有する領域を無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域として検出し、この領域R1に含まれる画素の色差信号を積分する。
【0054】
これによって、被写体の有彩色の部分がカットされ、被写体において白色である可能性が高い領域の色差信号のみを用いてホワイトバランス処理が実行されるとともに、I軸を用いることによって無彩色領域の検出に要する演算量が削減される。
【0055】
図3は、被写体の色温度変化に対する原色信号R,Bのゲインの変化を説明する図である。
【0056】
図3を参照して、縦軸は、固定ゲインである原色信号Gのゲインに対する原色信号Rのゲインの比R/Gを示し、横軸は、原色信号Gのゲインに対する原色信号Bのゲインの比B/Gを示す。曲線C11は、図2に示した黒体輻射曲線C1に対応するゲイン曲線である。また、曲線C12,C13は、曲線C11に沿った曲線である。
【0057】
再び図2を参照して、ある色温度でホワイトバランスが適切に調整されているとき、色差信号はA点(すなわち0)にある。いま、被写体の色温度が変化すると、色差信号はA点から離れるが、理論的には、色差信号は黒体輻射曲線C1上に位置する。
【0058】
そこで、再び図3を参照して、コントローラ20は、図2の黒体輻射曲線C1に対応するゲイン曲線C11に沿って原色信号R,Bのゲインを調整し、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)を0または肌色を示す所定の値に収束させる。ゲイン曲線C11に沿ってのゲイン調整は、理論上の色温度変化に対するものであるので、実際には、コントローラ20は、ゲイン曲線C11を含む曲線C12,C13で囲まれる領域でゲインを調整する。なお、このようにゲインの取り得る値を曲線C12,C13で囲まれる領域に制限したのは、被写体が単一色に偏っている場合の過剰なゲイン調整を防止するためである。
【0059】
図4,図5は、この発明による撮像装置1におけるホワイトバランス制御を説明するフローチャートである。
【0060】
図4を参照して、白検出回路18は、マトリクス回路14から画素ごとの色差信号(R−Y),(B−Y)を受信し(ステップS1)、図2に示した領域R1に含まれる色差値を有する画素の色差信号を積分する(ステップS2)。そして、白検出回路18は、色差信号(R−Y),(B−Y)の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)をコントローラ20へ出力する(ステップS3)。
【0061】
コントローラ20は、積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)を白検出回路18から受信すると(ステップS4)、前回のホワイトバランス処理時に肌色を検出したか否かをチェックする(ステップS5)。そして、コントローラ20は、前回の処理時に肌色が検出されていたと判断すると、ステップS6の「前回肌色検出時」処理へ進む。
【0062】
一方、コントローラ20は、ステップS5において前回の処理時に肌色が検出されていなかったと判断すると、白検出回路18から受信した色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)について、その値がいずれも0であるか否かをチェックする(ステップS7)。積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)がいずれも0であるときは、コントローラ20は、ホワイトバランスが適切であると判断して、処理を終了する。一方、積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)のいずれかが0でないときは、コントローラ20は、ステップS8以降の肌色検出の処理を実行する。
【0063】
図6は、色差平面上において肌色と判断される領域を説明するための色差平面図である。
【0064】
図6を参照して、縦軸は色差信号(R−Y)を示し、横軸は色差信号(B−Y)を示す。肌色は、色差平面において代表的な肌色を示すP1点付近、すなわちゼロ点から(R−Y)軸のプラス側、かつ、(B−Y)軸のマイナス側へ少しずれた色差信号を有する。そこで、コントローラ20は、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が、下式で示される、P1点を含む領域L1の内部にあるとき、被写体に肌色が存在すると判断する。
【0065】
max(R−Y)×0.01≦Σ(R−Y)≦max(R−Y)×0.1 …(4)
−max(B−Y)×0.1≦Σ(B−Y)≦−max(B−Y)×0.01…(5)
ここで、max(R−Y),−max(B−Y)は、それぞれ色差信号(R−Y),(B−Y)の最大値および最小値を表わし、これらの値は、撮像装置1におけるデータ処理システムによって演算されるデータのビット幅に依存する。たとえば、色差信号(R−Y),(B−Y)が8ビットで演算されているとすると、max(R−Y)は127、−max(B−Y)は−128である。
【0066】
再び図4を参照して、コントローラ20は、積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)のいずれかが0でないとき、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が図6に示した領域L1内にあるか否かを式(4),(5)に基づいてチェックする(ステップS8)。コントローラ20は、積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が領域L1内にあると判断したときは、補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bを下式に基づいて算出する(ステップS9)。
【0067】
(R−Y)b=Σ(R−Y)−(R−Y)a …(6)
(B−Y)b=Σ(B−Y)+(B−Y)a …(7)
ここで、色差調整値(R−Y)a,(B−Y)aは、肌色調整値であって、たとえば、下式で表わされる。
【0068】
(R−Y)a=max(R−Y)×0.05 …(8)
(B−Y)a=max(B−Y)×0.05 …(9)
ただし、この定数“0.05”は調整可能であって、この値を大きくする程、ホワイトバランス処理によって肌色は濃く映し出される。
【0069】
そして、コントローラ20は、ステップS9において補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bを算出すると、その補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bの値が0に近づくように原色信号R,Bのゲインを算出する(ステップS10)。したがって、このゲインを用いて原色信号R,Bを調整した場合、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)は、調整値として設定した色差調整値(R−Y)a,(B−Y)aに近づいていき、その結果、白検出回路18が検出した被写体の無彩色領域は、肌色に制御される。
【0070】
一方、コントローラ20は、ステップS8において積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が領域L1内にないと判断したときは、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)の値が0に近づくように原色信号R,Bのゲインを算出する(ステップS11)。したがって、このときは、白検出回路18が検出した被写体の無彩色領域は、白色に制御される。
【0071】
コントローラ20は、ステップS10またはステップS11において原色信号R,Bのゲインを算出すると、算出したゲインをホワイトバランス回路12へ出力する(ステップS12)。そして、ホワイトバランス回路12は、コントローラ20から原色信号R,Bのゲインを受信すると(ステップS13)、マトリクス回路10から受ける原色信号R,Bにその受信したゲインを乗じて、マトリクス回路14へ出力する。
【0072】
図5を参照して、図4に示したステップS6の「前回肌色検出時」の処理が開始されると、コントローラ20は、上述した式(6),(7)で示される補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bを算出する(ステップS21)。そして、コントローラ20は、算出した補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bについて、その値がいずれも0であるか否かをチェックする(ステップS22)。補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bがいずれも0であるときは、コントローラ20は、既に被写体に肌色が存在しており、ホワイトバランスが適切に調整されていると判断して、処理を終了する。
【0073】
一方、補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bのいずれかが0でないときは、コントローラ20は、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が図6に示した領域L1内にあるか否かを式(4),(5)に基づいてチェックする(ステップS23)。コントローラ20は、積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が領域L1外にあると判断したときは、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)の値が0に近づくように原色信号R,Bのゲインを算出する(ステップS26)。したがって、このときは、白検出回路18が検出した被写体の無彩色領域は、白色に制御される。
【0074】
コントローラ20は、ステップS23において色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が領域L1内にあると判断したときは、原色信号Rのゲインが予め設定された所定のしきい値よりも大きいか否かをチェックする(ステップS24)。この原色信号Rのゲインをチェックする理由は、以下のとおりである。
【0075】
被写体に肌色が存在していて、ホワイトバランスが適切に調整されている状態では、肌色が存在していない状態よりも原色信号Rのゲインが少し大きくなる。この状態においては、補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bは、いずれも0近辺に制御されているが、この状態から被写体に肌色がなくなると、補正色差信号(R−Y)bは、マイナス方向に変化する。そうすると、コントローラ20は、その次回処理時、そのマイナス方向への変化を補正しようとして、原色信号Rのゲインをさらに大きくする。したがって、原色信号Rのゲインが予め設定されたしきい値よりも大きくなったときは、被写体に肌色がなくなったものと判断することができる。
【0076】
コントローラ20は、ステップS24において原色信号Rのゲインが予め設定された所定のしきい値以下であると判断したときは、被写体に肌色が存在すると判断し、ステップS21において算出した補正色差信号(R−Y)b,(B−Y)bの値が0に近づくように原色信号R,Bのゲインを算出する(ステップS25)。したがって、このゲインを用いて原色信号R,Bを調整した場合、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)は、調整値として設定した色差調整値(R−Y)a,(B−Y)aに近づいていき、その結果、白検出回路18が検出した被写体の無彩色領域は、肌色に制御される。
【0077】
一方、コントローラ20は、ステップS24において原色信号Rのゲインが予め設定された所定のしきい値よりも大きいと判断したときは、上述したように被写体には肌色がないと判断し、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)の値が0に近づくように原色信号R,Bのゲインを算出する(ステップS26)。したがって、このときは、白検出回路18が検出した被写体の無彩色領域は、白色に制御される。
【0078】
このように、色差信号の積分値Σ(R−Y),Σ(B−Y)が領域L1内にあると判断され、かつ、原色信号Rのゲインが予め設定された所定のしきい値以下であると判断されたとき、被写体には肌色が存在すると判断され、いずれかの条件のみしか満たされないときは、被写体には肌色は存在しないものと判断される。
【0079】
コントローラ20は、ステップS25またはステップS26において原色信号R,Bのゲインを算出すると、算出したゲインをホワイトバランス回路12へ出力する(ステップS27)。そして、ホワイトバランス回路12は、コントローラ20から原色信号R,Bのゲインを受信すると(ステップS28)、マトリクス回路10から受ける原色信号R,Bに受信したゲインを乗じて、マトリクス回路14へ出力する。
【0080】
なお、この撮像装置1においては、CDS/AGC回路6およびA/D回路8は、「信号変換部」を構成し、マトリクス回路10,14およびホワイトバランス回路12は、「信号処理部」を構成する。マトリクス回路10,14は、さらに、それぞれ「信号処理部」の「第1の信号変換回路」および「第2の信号変換回路」を構成する。さらに、白検出回路18およびコントローラ20は、それぞれ「白検出部」および「制御部」を構成する。
【0081】
また、コントローラ20は、実際にはROM(Read Only Memory)を備えたマイクロプロセッサ(Microprocessor)であって、コントローラ20は、図4,図5に示すフローチャートにおけるコントローラ20の各ステップを備えるプログラムをROMから読出し、その読出したプログラムを実行して図4,図5に示すフローチャートに従ってホワイトバランスを制御する。したがって、ROMは、図4,図5に示すフローチャートにおけるコントローラ20の各ステップを備えるプログラムを記録したコンピュータ(マイクロプロセッサ)読取可能な記録媒体に相当する。
【0082】
以上のように、この発明による撮像装置1によれば、簡易に被写体の肌色を検出し、肌色を考慮したゲイン調整を行なうホワイトバランス処理機能を備えるので、肌色の退色を防止することができ、かつ、そのホワイトバランス処理を実現するために装置が大型化することはなく、撮像装置の小型化への要求にも対応することができる。
【0083】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0084】
【発明の効果】
この発明によれば、肌色の退色を防止し、かつ、処理負荷の小さいホワイトバランス処理が実現できる。したがって、色再現性に優れ、かつ、コンパクトな撮像装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による撮像装置を機能的に説明するための機能ブロック図である。
【図2】図1に示す白検出回路における色差信号の積分範囲を説明するための色差平面図である。
【図3】被写体の色温度変化に対する原色信号のゲインの変化を説明する図である。
【図4】この発明による撮像装置におけるホワイトバランス制御を説明する第1のフローチャートである。
【図5】この発明による撮像装置におけるホワイトバランス制御を説明する第2のフローチャートである。
【図6】色差平面上において肌色と判断される領域を説明するための色差平面図である。
【図7】撮像装置における従来のホワイトバランス処理を説明するための図である。
【図8】色差信号の積分範囲を説明するための色差平面図である。
【符号の説明】
1 撮像装置、2 レンズ、4 CCD、6 CDS/AGC回路、8 A/D回路、10,14,102,106 マトリクス回路、12,104 ホワイトバランス回路、16 エンコーダ、18,108 白検出回路、20,110コントローラ、C1,C100 黒体輻射曲線、R1,R100,L1 領域。
Claims (19)
- 複数の画素を有するモニタ部に撮影した被写体をカラー表示する撮像装置であって、
前記被写体から受ける光信号を電気信号に変換する撮像素子と、
前記電気信号をデジタルデータに変換する信号変換部と、
前記デジタルデータを受け、ホワイトバランスを調整して前記モニタ部に表示される映像信号を生成する信号処理部と、
前記被写体において無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域を検出する白検出部と、
前記ホワイトバランスを制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記白検出部によって検出された前記無彩色領域に対応する前記画素の色差値に基づいて前記被写体に肌色が存在するか否かを判断し、前記被写体に肌色が存在しないと判断したとき、前記モニタ部に表示される前記無彩色領域が白色に近づくように前記ホワイトバランスを制御し、前記被写体に肌色が存在すると判断したとき、前記モニタ部に表示される前記無彩色領域が肌色に近づくように前記ホワイトバランスを制御する、撮像装置。 - 前記白検出部は、色差平面におけるI軸近傍に存在する色差値を有する領域を前記無彩色領域として検出する、請求項1に記載の撮像装置。
- 前記制御部は、前記無彩色領域に対応する画素の色差値の積分値が肌色を示す所定の範囲にあるとき、前記被写体に肌色が存在すると判断する、請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
- 前記制御部は、前記被写体に肌色が存在しないと判断したとき、前記積分値が0に近づくように前記ホワイトバランスを制御し、前記被写体に肌色が存在すると判断したとき、予め設定された所定の値に前記積分値が近づくように前記ホワイトバランスを制御する、請求項3に記載の撮像装置。
- 前記所定の値は、前記所定の範囲に含まれる色差調整値であり、
前記制御部は、前記被写体に肌色が存在すると判断したとき、前記積分値と前記色差調整値との差分値が0に近づくように前記ホワイトバランスを制御する、請求項4に記載の撮像装置。 - 前記色差値は、
赤色を示す第1の原色信号の値と輝度信号の値との差分である第1の色差値と、
青色を示す第2の原色信号の値と輝度信号の値との差分である第2の色差値とを含み、
前記所定の範囲は、前記第1および第2の色差値がそれぞれ正値および負値であり、かつ、前記第1および第2の色差値の絶対値がそれぞれ予め設定された第1および第2の設定値よりも小さい範囲からなる、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記制御部は、前記検出された無彩色領域に対応する画素の色差値と、さらに、前記ホワイトバランスを制御するための制御ゲインとに基づいて前記被写体に肌色が存在するか否かを判断する、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記制御ゲインは、赤色を示す第1の原色信号のゲインであり、
前記制御部は、前記積分値が前記所定の範囲にあり、かつ、前記ゲインが予め設定されたしきい値以下のとき、前記被写体に肌色が存在すると判断する、請求項7に記載の撮像装置。 - 前記信号処理部は、
前記デジタルデータを3色の原色信号に変換する第1の信号変換回路と、
前記第1の信号変換回路から前記3色の原色信号を受け、前記3色の原色信号のうち少なくとも2色の原色信号のゲインを増減して前記ホワイトバランスを調整するホワイトバランス回路と、
前記ホワイトバランスが調整された前記3色の原色信号を前記ホワイトバランス回路から受け、その受けた3色の原色信号を前記色差値を示す色差信号と輝度信号とからなる前記映像信号に変換する第2の信号変換回路とを含む、請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記白検出部は、前記第2の信号変換回路から前記色差信号を受け、前記色差信号に基づいて前記無彩色領域を検出し、
前記制御部は、前記被写体に肌色が存在しないと判断したとき、前記積分値が0に近づくように前記少なくとも2色の原色信号のゲインを算出して前記ホワイトバランス回路へ出力し、前記被写体に肌色が存在すると判断したとき、予め設定された所定の値に前記積分値が近づくように前記少なくとも2色の原色信号のゲインを算出して前記ホワイトバランス回路へ出力し、
前記ホワイトバランス回路は、前記制御部から受けた前記少なくとも2色の原色信号のゲインを用いて前記ホワイトバランスを調整する、請求項9に記載の撮像装置。 - 複数の画素を有するモニタ部にカラー画像データを表示する際のホワイトバランス処理方法であって、
前記カラー画像データの色差値を演算する第1のステップと、
前記カラー画像データに基づく画像において無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域を前記色差値に基づいて検出する第2のステップと、
前記検出された無彩色領域に対応する前記画素の色差値に基づいて前記画像に肌色が存在するか否かを判断する第3のステップと、
前記画像に肌色が存在しないと判断されたとき、前記モニタ部に表示される前記無彩色領域が白色に近づくように前記カラー画像データのホワイトバランスを制御する第4のステップと、
前記画像に肌色が存在すると判断されたとき、前記モニタ部に表示される前記無彩色領域が肌色に近づくように前記ホワイトバランスを制御する第5のステップとを備えるホワイトバランス処理方法。 - 前記無彩色領域に対応する前記画素の色差値の積分値が肌色を示す所定の範囲にあるとき、前記第3のステップにおいて前記画像に肌色が存在すると判断される、請求項11に記載のホワイトバランス処理方法。
- 前記検出された無彩色領域に対応する前記画素の色差値と、さらに、前記ホワイトバランスを制御するための前記カラー画像データの制御ゲインとに基づいて、前記第3のステップにおいて前記画像に肌色が存在するか否かが判断される、請求項11または請求項12に記載のホワイトバランス処理方法。
- 前記制御ゲインは、赤色を示す第1の原色信号のゲインであり、
前記ゲインが予め設定されたしきい値よりも大きいとき、前記第3のステップにおいて前記画像に肌色が存在しないと判断される、請求項13に記載のホワイトバランス処理方法。 - 複数の画素を有するモニタ部にカラー画像データを表示する際のホワイトバランス制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記カラー画像データに基づく画像において無彩色もしくは無彩色に近い無彩色領域に対応する前記画素の色差値に基づいて前記画像に肌色が存在するか否かを判断する第1のステップと、
前記画像に肌色が存在しないと判断されたとき、前記モニタ部に表示される前記無彩色領域が白色に近づくように前記カラー画像データのホワイトバランスを制御する第2のステップと、
前記画像に肌色が存在すると判断されたとき、前記モニタ部に表示される前記無彩色領域が肌色に近づくように前記ホワイトバランスを制御する第3のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 前記無彩色領域に対応する前記画素の色差値の積分値が肌色を示す所定の範囲にあるとき、前記第1のステップにおいて前記画像に肌色が存在すると判断される、請求項15に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 前記検出された無彩色領域に対応する前記画素の色差値と、さらに、前記ホワイトバランスを制御するための前記カラー画像データの制御ゲインとに基づいて、前記第1のステップにおいて前記画像に肌色が存在するか否かが判断される、請求項15または請求項16に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 前記制御ゲインは、赤色を示す第1の原色信号のゲインであり、
前記ゲインが予め設定されたしきい値よりも大きいとき、前記第1のステップにおいて前記画像に肌色が存在しないと判断される、請求項17に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 請求項15から請求項18のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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