JP2004140720A - 無線局配置計画装置、無線局の配置構造、ならびに、無線局配置計画方法 - Google Patents

無線局配置計画装置、無線局の配置構造、ならびに、無線局配置計画方法 Download PDF

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Hiroaki Koiwa
小岩 博明
Noboru Azusazawa
梓澤 昇
Sadao Mizokawa
溝河 貞生
Nobuyuki Ogura
小倉 信之
Yutaka Wada
和田 裕
Shuichi Takahashi
高橋 秀一
Hideaki Masuko
益子 英昭
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Abstract

【課題】建築物から電波制限領域に漏洩する電波を電波制限に適合させて無線通信を行うための無線局の配置を決定すること。
【解決手段】電波制限の既定値から無線局に許される最大送信電力を決定し、前記最大送信電力に基づいて一つの基地局がカバーする通信エリアを推定し、前記通信可能エリアに基づいて適用したい限定された空間内を領域に分割し、基地局を配置していく方法をとる。また、建築物の内部に配置される無線局の出力を、周囲に配置される無線局については小さくし、中央に配置される無線局については大きくすることにより、無線局の配置数を節約することができる。さらに、前記無線局に使用される無線技術は、例えば、エバネセント通信技術、PHS(Personal Handy  System)、または、IEEE802.11準拠の無線LANを適用する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線局配置計画装置、無線局の配置構造、ならびに、無線局配置計画方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルを始めとする建築物の内部などの限定された空間に基地局を配置する無線通信システムが普及している。それらのシステムでは、屋外への電波放送などの広い地域を対象とした無線通信と比べて、1つの基地局から放出される電波の強度は相対的に弱く、電波の届く領域は狭い。そのため、複数の基地局を配置し、それぞれの基地局のカバーする電波分布を合わせることによって、電波を分布させたい限定空間全体を通信可能にする方法が用いられる。その場合、所定の限定空間に基地局を効率的に配置することで、配置するために必要な基地局数を減らし、無線通信システムの基地局に関する設置および保守のコストを削減することができる。
【0003】
無線通信システムの基地局配置について、本出願人は、配置する基地局の電波が所定の品質以上で伝播する範囲をシミュレーションにより推定し、無線通信システムの基地局配置を支援する手法を提案している(特許文献1参照。)。さらに、遺伝的アルゴリズムを用いて、特許文献1の手法をより高速に算出する手法が、提案されている(特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−87557号公報(例えば、図1)
【特許文献2】
特開2000−333239号公報(例えば、図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、いずれの方法も、また、従来の基地局の配置構造でも、電波を分布させたい所定の限定空間へ電波を分布させることを目的としていたが、配置した基地局の発する電波を電波制限に適合させる手段については、考慮されていない。ここで、電波制限は、例えば電波法で規定されているように、無線通信システムが設置される限定空間から外部へ漏洩する電波の強度を既定値以下にさせるという制限である。よって、無線通信システムを構築する際には、限定空間へ電波を分布させるとともに、無線通信システムを電波制限に適合させることが必要となる。また、配置する基地局数を減らし、無線通信システムの基地局に関する設置および保守のコストを削減することも求められている。
【0006】
そこで本発明は、上記を鑑み、限定空間へ電波を分布させる無線通信システムにおいて、電波制限に適合させ、かつ、設置する基地局の数を少なくすることのできる基地局配置方法を提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、電波制限領域に建築物から漏洩する電波の強度を規定する電波制限に適合させて無線通信を行う無線局配置計画装置であって、無線通信を行う領域から配置する無線局の位置を算出する無線局位置算出部と、前記電波制限および配置する無線局の位置から、前記無線局の電波強度を算出する無線局電波強度算出部と、前記電波強度および配置する無線局の位置から、配置する無線局の電波分布領域を算出する無線局電波分布領域算出部とを含んで構成されることを特徴とする。かかる方法によれば、無線局の位置および電波強度は、電波制限から算出される。その他の解決手段については、以下の実施形態で詳細に説明するものとする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、無線局配置計画装置の第1実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。まず、本実施形態の無線局配置計画装置1の構成について、図1を参照して説明する。
【0009】
無線局配置計画装置1は、無線局の配置計画を支援する機能を有する。このため、無線局配置計画装置1は、配置計画で使用するデータを管理するために用いられ、ハードディスクなどの記憶手段により実現されるDB(データベース)と、配置計画の算出を行うために用いられ、メモリ上に読み込まれたプログラムとしてCPU(Central Processing Unit)により実行される算出部とを有する。無線局配置計画装置1が有するDBは、配置する無線局に関する情報を格納する無線局装置DB30と、配置対象の空間での電波減衰に関する情報を格納する電波減衰DB40と、配置対象の空間の近辺に規定される電波制限領域に関する情報を格納する電波制限領域DB50と、配置対象の空間と無線局配置の算出過程に関する情報を格納する電波分布領域DB60を含んで構成される。また、無線局配置計画装置1が有する算出部は、所定の領域から配置する無線局の位置を算出する無線局位置算出部71と、配置する無線局の電波強度を算出する無線局電波強度算出部72と、配置する無線局の特性により空間に放出される電波強度を算出する修正電波強度算出部73と、配置する無線局の電波分布領域を算出する無線局電波分布領域算出部74とを有する。
【0010】
次に、無線局装置DB30について、図2を参照して説明する。無線局装置DB30は、配置する無線局に関する情報を格納する機能を有する。このため、無線局装置DB30は、無線局の名称である無線局名31と、無線局の種別(基地局または子局)を識別する無線局種別32と、無線局の出力可能な電波強度の最大値を規定する電波強度最大値33と、無線局の受信可能な電波強度の最小値を規定する電波強度最小値34と、無線局に付加されたアンテナの特性であり、無線局の通信する電波強度を変更するアンテナ利得35とを含んで構成される。なお、アンテナ利得35は、付加されたアンテナが、無線局が通信する電波強度を増強させる場合は、プラスの値となり、無線局が通信する電波強度を減衰させる増強する場合は、マイナスの値となる。
【0011】
そして、電波減衰DB40および電波制限領域DB50について、図3を参照して説明する。電波減衰DB40は、配置対象の空間での電波減衰に関する情報を格納する機能を有する。このため、電波減衰DB40は、無線局を配置する対象となる建物の材質によって電波強度を減衰させる建物減衰41と、電波が自由空間を伝播する際に電波強度を減衰させる自由減衰関数42とを有する。なお、自由減衰関数42は、電波が伝播する距離と相関があり、距離を引数とした関数で表される。また、電波制限領域DB50は、配置対象の空間の近辺に規定される電波制限領域に関する情報を格納する機能を有する。このため、電波制限領域DB50は、配置対象の空間の近辺に規定される電波制限領域51と、電波制限領域51上での電波強度の上限値52とを含んで構成される。
【0012】
さらに、電波分布領域DB60について、図4を参照して説明する。電波分布領域DB60は、配置対象の空間と無線局配置の算出過程に関する情報を格納する機能を有する。このため、電波分布領域DB60は、電波分布の対象となる領域である電波分布対象領域61と、電波分布対象領域61の中から、無線局配置の算出過程において電波分布の済んだ地域を示す電波分布済領域62と、電波分布対象領域61の中から、無線局配置の算出過程において電波分布の済んでいない地域を示す残電波分布対象領域63とを含んで構成される。ここで、電波分布済領域62は、基地局位置171に配置された基地局に関する基地局電波分布領域173の和である。また、残電波分布対象領域63は、電波分布対象領域61から、電波分布済領域62を引いた領域である。
【0013】
ここで、無線局配置計画装置1の算出部を、図5および図6を参照して、より具体的に説明する。
【0014】
無線局位置算出部71は、所定の領域から配置する無線局の位置を算出する(図5(a)参照)。このため、無線局位置算出部71は、無線局の配置対象となる所定の領域である位置候補領域111と、位置算出に用いられるパラメータである位置算出用パラメータ112と、位置算出に用いられるアルゴリズムである位置算出用アルゴリズム113とを入力とする。そして、無線局位置算出部71は、無線局位置119を出力とする。ここで、無線局位置算出部71は、位置候補領域111から、位置算出用アルゴリズム113と、位置算出用パラメータ112を用いて、無線局位置119を算出する処理を行う。なお、位置算出用アルゴリズム113は、例えば、位置候補領域111の中から、位置算出用パラメータ112に含まれる所定の領域に最も近い位置を無線局位置119とする算出方法である。
【0015】
無線局電波強度算出部72は、配置する無線局の電波強度を算出する(図5(b)参照)。このため、無線局電波強度算出部72は、無線局の位置を示す無線局位置121と、電波減衰DB40に格納される電波減衰に関する建物減衰41および自由減衰関数42と、電波制限領域DB50に格納される電波制限領域に関する電波制限領域51および電波強度の上限値52とを入力とする。そして、無線局電波強度算出部72は、配置する無線局の電波強度である無線局電波強度129を出力とする。ここで、無線局電波強度算出部72は、まず、無線局位置121と電波制限領域51との距離を自由減衰関数42に代入し、自由減衰関数42の電力減衰の値を特定する。次に、無線局電波強度算出部72は、電波減衰(建物減衰41および自由減衰関数42の値)と、電波強度の上限値52との和を、無線局電波強度129として算出する。
【0016】
修正電波強度算出部73は、配置する無線局の特性により空間に放出される電波強度を算出する(図6(a)参照)。このため、修正電波強度算出部73は、電波の送信側の無線局の特性である送信側電波強度131および送信側アンテナ利得132と、電波の送信側の無線局の特性である受信側電波強度133および受信側アンテナ利得134とを入力とする。そして、修正電波強度算出部73は、修正電波強度135を出力とする。なお、送信側電波強度131とは、電波の送信側が出力する電波強度であり、受信側電波強度133とは、電波の受信側で受信可能な電波強度の最小値である。これらの入力情報は、無線局装置DB30に格納されているものであり、無線局装置DB30のいずれのデータを用いるかは、修正電波強度算出部73を呼び出す側が決定する。ここで、修正電波強度算出部73は、以下の数式1により、修正電波強度135を算出する。
【0017】
修正電波強度135=(送信側電波強度131−受信側電波強度133)+(送信側アンテナ利得132−受信側アンテナ利得134)…(数式1)
【0018】
無線局電波分布領域算出部74は、配置する無線局の電波分布領域を算出する(図6(b)参照)。このため、無線局電波分布領域算出部74は、修正電波強度135と、電波を送信する送信側無線局位置136と、電波減衰DB40に格納されている電波減衰に関する建物減衰41および自由減衰関数42とを入力とする。そして、無線局電波分布領域算出部74は、無線局電波分布領域139を出力とする。ここで、無線局電波分布領域算出部74は、電波を送信する送信側無線局位置136を起点として、修正電波強度135に関する電波が伝播する領域を、建物減衰41および自由減衰関数42を用いて算出する。なお、送信側無線局位置136の近辺に建物が無く、建物減衰41の影響を受けない場合は、修正電波強度135を自由減衰関数42に代入することで、電波の伝播する距離が算出される。算出された距離範囲内は、電波の伝播対象となる為、無線局電波分布領域139は、同一距離内の領域を示す円形となる。なお、以下の説明では、図示をより理解しやすくするために、円形の替わりに方形を用いて無線局電波分布領域139を図示している(図4参照)。
【0019】
次に図1〜図6を参照しつつ、情報配信システムの動作を、図7に示すフローチャートに沿って説明する。
【0020】
まず、図7に示すフローチャートの処理概要を説明する。図7は、最初に行われる前処理(S101)、子局に関する配置処理(S102、S103、S104)、基地局に関する配置処理(S105、S106、S107)、ならびに、電波領域計算(S108、S109、S110)から成り立っている。まず、前処理(S101)によって、電波分布対象領域61が設定されると、電波分布済領域62は無く、残電波分布対象領域63は、電波分布対象領域61と等しくなる。次に、子局に関する配置処理、基地局に関する配置処理、ならびに、電波領域計算の一連の処理により、1つの基地局の配置が行われる。この一連の処理を繰り返し行うことで、複数の基地局が電波分布対象領域61に配置される。それにより、電波分布済領域62は、配置された基地局の周囲を含めて拡大され、それに伴い、残電波分布対象領域63は、縮小される。そして、残電波分布対象領域63が無くなる時点で処理を終了させる。
【0021】
以下、図7に示すフローチャートの処理を、より具体的に説明する。
【0022】
まず、前処理(S101)について説明する。無線局配置計画装置1は、ユーザに、無線局の配置を計画するための前準備をさせる。前準備は、無線局配置計画装置1に格納されているデータベースの登録である。ここで、データベースは、無線局装置DB30、電波減衰DB40、電波制限領域DB50、ならびに、電波分布領域DB60を含めて構成される。これにより、ユーザは、無線局の配置対象となる限定空間に関するデータをデータベースに登録することにより、所望の限定空間における無線局の配置を計画することができる。
【0023】
次に、子局に関する配置処理(S102、S103、S104)について、図8(a)を用いて説明する。図8(a)は、残電波分布対象領域63に子局を配置した図である。
【0024】
まず、無線局配置計画装置1は、無線局位置算出部71を用いて、配置する子局の位置を決定する(S102)。ここで、無線局位置算出部71は、例えば、残電波分布対象領域63を入力である位置候補領域111に、電波制限領域51を位置算出用パラメータ112に、ならびに、“電波制限領域51からの距離が最短の場所を選択するアルゴリズム”を位置算出用アルゴリズム113として入力される。そして、無線局位置算出部71は、位置算出用パラメータ112と位置算出用アルゴリズム113とを用いて、位置候補領域111から無線局位置119を算出する。さらに、無線局配置計画装置1は、無線局位置算出部71の算出結果である無線局位置119を子局位置161とする。
【0025】
次に、無線局配置計画装置1は、無線局電波強度算出部72を用いて、配置する子局の電波強度を算出する(S103)。ここで、無線局電波強度算出部72は、子局位置161を無線局位置121として入力される。また、無線局電波強度算出部72は、電波減衰に関する情報(建物減衰41、自由減衰関数42)および電波制限領域に関する情報(電波制限領域51、電波強度の上限値52)も入力される。次に、無線局電波強度算出部72は、入力された情報から、無線局電波強度129を算出する。そして、無線局配置計画装置1は、無線局電波強度算出部72の算出した無線局電波強度129を、子局電波強度162とする。
【0026】
さらに、無線局配置計画装置1は、修正電波強度算出部73および無線局電波分布領域算出部74を用いて、配置する子局の電波分布領域を算出する(S104)。ここで、修正電波強度算出部73は、子局電波強度162を送信側電波強度131に、子局に関するアンテナ利得35を送信側アンテナ利得132に、基地局に関する電波強度最小値34を受信側電波強度133に、ならびに、基地局に関するアンテナ利得35を受信側アンテナ利得134として、それぞれ入力される。次に、修正電波強度算出部73は、入力された情報から、修正電波強度135を算出する。そして、無線局電波分布領域算出部74は、算出された修正電波強度135に加え、子局位置161を送信側無線局位置136とし、電波減衰に関する情報(建物減衰41、自由減衰関数42)を含めて、それぞれ入力される。さらに、無線局電波分布領域算出部74は、入力された情報から、無線局電波分布領域139を算出する。そして、無線局配置計画装置1は、無線局電波分布領域算出部74の算出した無線局電波分布領域139を、子局電波分布領域163とする。
【0027】
そして、基地局に関する配置処理(S105、S106、S107)について、図8(b)を用いて説明する。図8(b)は、残電波分布対象領域63に基地局を配置した図である。
【0028】
まず、無線局配置計画装置1は、無線局位置算出部71を用いて、配置する基地局の位置を決定する(S105)。ここで、無線局位置算出部71は、例えば、子局電波分布領域163を入力である位置候補領域111に、電波制限領域51を位置算出用パラメータ112に、ならびに、“電波制限領域51からの距離が最長の場所を選択するアルゴリズム”を位置算出用アルゴリズム113として入力される。そして、無線局位置算出部71は、位置算出用パラメータ112と位置算出用アルゴリズム113とを用いて、位置候補領域111から無線局位置119を算出する。さらに、無線局配置計画装置1は、無線局位置算出部71の算出結果である無線局位置119を基地局位置171とする。
【0029】
次に、無線局配置計画装置1は、無線局電波強度算出部72を用いて、配置する基地局の電波強度を算出する(S106)。ここで、無線局電波強度算出部72は、基地局位置171を無線局位置121として入力される。また、無線局電波強度算出部72は、電波減衰に関する情報(建物減衰41、自由減衰関数42)および電波制限領域に関する情報(電波制限領域51、電波強度の上限値52)も入力される。次に、無線局電波強度算出部72は、入力された情報から、無線局電波強度129を算出する。そして、無線局配置計画装置1は、無線局電波強度算出部72の算出した無線局電波強度129を、基地局電波強度172とする。
【0030】
さらに、無線局配置計画装置1は、修正電波強度算出部73および無線局電波分布領域算出部74を用いて、配置する基地局の電波分布領域を算出する(S107)。ここで、修正電波強度算出部73は、基地局電波強度172を送信側電波強度131に、基地局に関するアンテナ利得35を送信側アンテナ利得132に、子局に関する電波強度最小値34を受信側電波強度133に、ならびに、子局に関するアンテナ利得35を受信側アンテナ利得134として、それぞれ入力される。次に、修正電波強度算出部73は、入力された情報から、修正電波強度135を算出する。そして、無線局電波分布領域算出部74は、算出された修正電波強度135に加え、基地局位置171を送信側無線局位置136とし、電波減衰に関する情報(建物減衰41、自由減衰関数42)を含めて、それぞれ入力される。さらに、無線局電波分布領域算出部74は、入力された情報から、無線局電波分布領域139を算出する。そして、無線局配置計画装置1は、無線局電波分布領域算出部74の算出した無線局電波分布領域139を、基地局電波分布領域173とする。
【0031】
そして、無線局配置計画装置1は、算出された基地局電波分布領域173を基に、電波分布済領域62を更新する(S108)。具体的には、無線局配置計画装置1は、電波分布済領域62に、基地局電波分布領域173を付加して、新たな電波分布済領域62とする。そして、無線局配置計画装置1は、電波分布対象領域61から電波分布済領域62を減じることにより、残電波分布対象領域63を更新する(S109)。
【0032】
ここで、配置された無線局により、電波分布対象領域61への電波分布が完了したかを判定する(S110)。残電波分布対象領域63が残っている場合は、電波分布が完了していないので(S110、No)、無線局配置計画装置1は、子局位置の決定(S102)に処理を戻す。
【0033】
以上、本発明の第1実施形態について説明した。かかる方法によれば、無線局の位置および電波強度は、電波制限から算出される。その結果、電波制限に適合する無線局の配置を計画することができる。また、配置する無線局の位置が電波制限領域からの距離が長くなるほど、無線局の電波強度を大きくすることができる。それにより、同一の電波強度を発生させる無線局を等間隔で配置する方法に比べ、より少ない無線局数で電波を分布させることが可能となる。さらに、構造物の材質や形状を考慮して電波強度を算出することができる。その結果、様々な材質や形状を有する建造物に合わせて無線局を配置させることができる。
【0034】
以下に、無線局配置計画装置の第2実施形態について、説明する。第2実施形態は、第1実施形態の具体例として、無線技術にエバネセント技術を用いたものである。よって、第2実施形態は、第1実施形態と同様の構成および動作について、同じ符号を付して説明を省略する。
【0035】
まず、エバネセント通信技術の原理を説明する。エバネセント通信技術とは、ラジオ等に広く利用されているHF・VHF帯における0.5〜54メガヘルツの周波数帯を使い、「エバネセント波」を形成させて、このエバネセント波により、建築物内から外部に漏洩する電波を低減させて、無線通信を行う技術である。
【0036】
また、エバネセント通信における基地局は、高周波電流(電気エネルギー)を注入する電気エネルギー供給器(以下、エキサイタと称す)、エキサイタに接続されて高周波電流を注入される導電体、ならびに、送信されるデータ・制御信号との間の相互交換を行うハブを含んで構成される。そして、エキサイタは、導電体に高周波電流を注入することにより、導電体を中心としたエネルギー伝播場(エバネセントモード)の電場を発生させる。そして、発生されたエネルギー伝播場を介して通信が可能となる。なお、導電体は、例えば、水道管、または、電線管・ケーブルトレイ・ダクトがあり、共に金属性である。
【0037】
次に、前準備(S101)において、図1および図7を参照して、エバネセント通信技術を使用する例を説明する。まず、エキサイタが発生させるエネルギー伝播場について、発生可能な電波強度の最大値を電波強度最大値33とし、通信可能な最小の電波強度を電波強度最小値34として、無線局装置DB30に登録させる。次に、エキサイタが発生させるエネルギー伝播場を参照して、電波減衰DB40(建物減衰41および自由減衰関数42)を登録させる。さらに、エバネセント通信は、エネルギー伝播場を発生させる基地局に加え、エバネセント通信の適用される建造物を含めて無線通信システムとみなせるので、建造物から電波法などの電波制限により規定された距離分だけ外側の領域を電波制限領域51として、電波制限領域DB50に入力させる。
【0038】
以上、本発明の第2実施形態について説明した。かかる方法によれば、エバネセント通信を適用する建造物を無線局とみなすことができる。その結果、建造物を起点として電波制限領域が設定されるので、電波を発生させる装置を起点として電波制限領域が設定させる無線技術に比べて、電波制限領域を緩和させることができる。
【0039】
以下に、第3実施形態として、図9を参照して、無線通信システムの基地局配置構造の一例を示す。
【0040】
まず、図9の概要を説明する。図9は、電波制限領域51内の空間にある建物減衰41となる建物の内部に基地局が配置された一例である。電波分布対象領域61は、配置された複数の基地局によって、電波が分布されている。また、各基地局の発する電波強度は、電波制限領域51に設定された電波制限に適合するように設定されている。さらに、基地局位置171は、周囲に配置された(電波制限領域51と基地局との距離が短い)基地局位置171A、または、中央に配置された(電波制限領域51と基地局との距離が長い)基地局位置171Bとなる。
【0041】
次に、基地局位置171Aと基地局位置171Bとの電波分布の範囲の違いについて説明する。基地局位置171Aは、基地局位置171Bと比べて、電波制限領域51と基地局との距離が短いので、基地局から電波制限領域51までの自由減衰が小さくなる。そして、電波制限に適合させるため、基地局位置171Aの電波強度は、基地局位置171Bと比べて、弱く設定する必要がある。電波分布の範囲は、基地局の発する電波強度が強いほど、広い範囲となるので、基地局位置171Aによる電波分布の範囲は、基地局位置171Bによるものより、狭くなる。
【0042】
以上、本発明の第3実施形態について説明した。かかる方法によれば、配置する無線局の位置が電波制限領域からの距離が長くなるほど、無線局の電波強度を大きくすることができる。それにより、同一の電波強度を発生させる無線局を等間隔で配置する方法に比べ、より少ない無線局数で電波を分布させることが可能となる。
【0043】
以上説明した本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で広く変形実施することができる。
【0044】
例えば、無線局電波強度算出部72は、無線局の電波強度を算出する際に、前回以前の計算結果を履歴として保持し、適宜活用してもよい。具体的には、無線局電波強度算出部72は、無線局位置121、電波減衰に関する情報(建物減衰41、自由減衰関数42)および電波制限領域に関する情報(電波制限領域51、電波強度の上限値52)を入力として、電波強度の値を算出する。そして、計算結果を履歴と計算対象となる入力データとについて、無線局位置121から電波制限領域51までの距離が同一かつ他の入力データが同一となる場合は、算出結果である電波強度の値も同一となるので、算出する替わりに、計算結果の履歴を用いることができる。
【0045】
また、第2実施形態は、第1実施形態における無線技術にエバネセント技術を用いたが、他の無線技術として、例えば、PHSまたはIEEE802.11準拠の無線LANを用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明により、無線局の位置および電波強度は、電波制限から算出される。そして、電波制限の領域からの距離が長いほど、電波強度を強くすることができる。その結果、電波制限に適合させ、かつ、設置する基地局の数を少なくすることのできる無線局の配置を計画することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る無線局配置計画装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る無線局装置DBの構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電波減衰DBおよび電波制限領域DBを補足説明するイメージ図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電波分布領域DBを補足説明するイメージ図である。
【図5】本発明の実施形態に係る無線局配置計画装置の算出部のうち、無線局位置算出部および無線局電波強度算出部の構成図である。
【図6】本発明の実施形態に係る無線局配置計画装置の算出部のうち、修正電波強度算出部および無線局電波分布領域算出部の構成図である。
【図7】本発明の実施形態に係る無線局配置計画装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係る無線局の配置処理を示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る無線局の配置構造を示す図である。
【符号の説明】
1…無線局配置計画装置
30…無線局装置DB
40…電波減衰DB
41…建物減衰
42…自由減衰関数
50…電波制限領域DB
51…電波制限領域
52…電波強度の上限値
60…電波分布領域DB
61…電波分布対象領域
62…電波分布済領域
63…残電波分布対象領域
71…無線局位置算出部
72…無線局電波強度算出部
73…修正電波強度算出部
74…無線局電波分布領域算出部

Claims (10)

  1. 電波制限領域に建築物から漏洩する電波の強度を規定する電波制限に適合させて無線通信を行う無線局配置計画装置であって、無線通信を行う領域から配置する無線局の位置を算出する無線局位置算出部と、前記電波制限および配置する無線局の位置から、前記無線局の電波強度を算出する無線局電波強度算出部と、前記電波強度および配置する無線局の位置から、配置する無線局の電波分布領域を算出する無線局電波分布領域算出部とを含んで構成されることを特徴とする無線局配置計画装置。
  2. 前記無線局位置算出部は、子局を電波制限領域から最短の距離に配置し、かつ、前記子局と通信可能な基地局を電波制限領域から最長の距離となる位置に配置することを特徴とする請求項1に記載の無線局配置計画装置。
  3. 前記無線局電波強度算出部は、放射電磁波の自由空間における電力減衰と、構造物に拠る電力減衰を参照して前記電波強度を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線局配置計画装置。
  4. 前記無線局電波強度算出部は、前記電波強度の算出履歴を記録し、算出履歴で行われた計算と同一の入力に対しては、前記電波強度を算出する替わりに前記算出履歴を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の無線局配置計画装置。
  5. 前記無線局に使用される無線技術は、エバネセント通信技術であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の無線局配置計画装置。
  6. 前記無線局に使用される無線技術は、PHS(Personal Handy  System)であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の無線局配置計画装置。
  7. 前記無線局に使用される無線技術は、IEEE802.11準拠の無線LANであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の無線局配置計画装置。
  8. 電波制限領域に建築物から漏洩する電波の強度を規定する電波制限に適合させて無線通信を行う無線局の配置構造であって、建築物の内部に配置される無線局の出力を、周囲に配置される無線局については小さくし、中央に配置される無線局については大きくすることを特徴とする無線局の配置構造。
  9. 電波制限領域に建築物から漏洩する電波の強度を規定する電波制限に適合させて無線通信を行う無線局配置計画方法であって、無線通信を行う領域から配置する無線局の位置を算出し、前記電波制限および配置する無線局の位置から、前記無線局の電波強度を算出し、前記電波強度および配置する無線局の位置から、配置する無線局の電波分布領域を算出することを特徴とする無線局配置計画方法。
  10. 前記無線局の位置の算出は、子局を電波制限領域から最短の距離に配置し、かつ、前記子局と通信可能な基地局を電波制限領域から最長の距離となる位置に配置することを特徴とする請求項9に記載の無線局配置計画方法。
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