JP2004138505A - 電磁妨害波測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、測定対象との位置合わせに手間がかかるという課題を解決しようとするものである。
【解決手段】この発明は、磁界プローブ20に装着された超音波受波器14と、この超音波受波器14へ超音波を発射する3つ以上の超音波送波器15〜17とを備え、この3つ以上の超音波送波器15〜17から超音波受波器14への超音波の到達時間から磁界プローブ20の3次元位置計測を行うものである。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明は、磁界プローブ20に装着された超音波受波器14と、この超音波受波器14へ超音波を発射する3つ以上の超音波送波器15〜17とを備え、この3つ以上の超音波送波器15〜17から超音波受波器14への超音波の到達時間から磁界プローブ20の3次元位置計測を行うものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器などの測定対象からの電磁波ノイズを測定する電磁妨害波測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高機能化、高クロック化にともない電磁波障害が問題となってきている。電磁波障害の対策にはまず現象の的確な把握が重要で、例えば特許文献1に示されているように電磁界センサを直線ステージで移動して測定対象からの電磁波ノイズを測定する方法が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11―83918号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記方法は、測定対象と測定機の位置合わせに手間がかかり、また計測を行ってから電磁波障害の対策を行うと再度測定対象と測定機の位置合わせを行わなければならず、非常に手間がかかると言う問題点がある。
本発明の目的は、測定時の測定対象との位置あわせに非常に手間がかかるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、測定の取りこぼしを防ぐことができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、測定対象と解析結果が直感的にすぐわからないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、測定対象が平面でない場合にその奥の部分はそれだけノイズが実際より弱く計測してしまうという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、磁界プローブの測定面に対する接線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、磁界プローブの測定面に対する法線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、解析周波数が変わる度に測定する手間がかかるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、今計測した結果と前に計測した結果との違いが直感的に分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、今計測した結果と前に計測した結果との違いが数字として分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、電磁波ノイズの分布が急激に変わるところを正確に測定する場合に測定点数が膨大なものとなるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、磁界プローブの位置計測時にエラーが発生しても使用者が分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、磁界プローブの位置計測時に使用者の体等で磁界プローブの位置を計測できないほど超音波が減衰しても使用者が分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、磁界プローブの位置計測時に使用者の体等で磁界プローブの位置を計測できないほど超音波が減衰して作業の連続性がなくなるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、磁界プローブの測定格子点通過時に表示装置をみる手間がないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、電磁波プローブを移動させる時に表示装置をみる手間がかかるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、超音波受波器の電磁波ノイズを出来るだけなくすという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、超音波受波器、表示装置の電磁波ノイズをなくすという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、ある一定時間電磁波ノイズが変動する場合どの程度変動するか分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、電磁波プローブでの電磁波ノイズ測定時には電磁波ノイズの強度はまだ分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、測定面の法線方向のノイズの分布がわからないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、1つの測定点で複数周波数の電磁波ノイズを測定する場合に不要な周波数データまで転送するという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、測定対象の1つの測定面での電磁波ノイズ測定しかできず測定対象を周回する電磁波ノイズ分布を測定できないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、測定対象からの電磁波ノイズを測定するための磁界プローブと、この磁界プローブからの電磁波ノイズを周波数解析して特定周波数の電磁波ノイズを抽出するスペクトラムアナライザと、測定結果を表示する表示装置と、前記スペクトラムアナライザの出力信号に基づいて前記表示装置に測定結果を表示させる中央制御装置とを有する電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブに装着された超音波受波器と、この超音波受波器へ超音波を発射する3つ以上の超音波送波器とを備え、この3つ以上の超音波送波器から前記超音波受波器への超音波の到達時間から前記磁界プローブの3次元位置計測を行うものである。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の電磁妨害波測定装置において、前記表示装置にて測定格子メッシュを表示するとともに電磁波ノイズの未測定マークと電磁波ノイズ測定済のマークの表示を行うものである。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の電磁妨害波測定装置において、前記測定対象を撮像するカメラを有し、前記表示装置にて前記カメラで撮像した測定対象の映像に前記特定周波数電磁波ノイズの等高線図をスーパーインポーズして表示するものである。
【0017】
請求項4に係る発明は、請求項1、2または3記載の電磁妨害波測定装置において、測定格子点の座標を入力する時に複数の測定面における測定格子点の座標を入力できる入力装置を有し、この入力装置により入力された測定格子点を前記表示装置で表示するものである。
【0018】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波受波器を前記磁界プローブの上下に付けて前記磁界プローブの位置計測を行い、その結果から前記磁界プローブのループ面の向きを計測するものである。
【0019】
請求項6に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブの上下と前記磁界プローブの軸に超音波受波器を付けて位置計測を行い、その計測結果から前記磁界プローブの軸の向きを計測するものである。
【0020】
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記スペクトラムアナライザから特定周波数のデータだけではなく解析できた全てのスペクトルデータを記憶装置に転送して記憶し、この記憶装置内のデータのうち任意のデータを入力装置の入力により前記表示装置で表示するものである。
【0021】
請求項8に係る発明は、請求項1〜7のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の測定結果を記憶装置に記憶し、次回の測定を行った場合に入力装置の入力信号に応じて前回の測定結果を前記表示装置に表示するものである。
【0022】
請求項9に係る発明は、請求項1〜7のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の測定結果を記憶装置に記憶し、次回の測定を行った場合に入力装置の入力信号に応じて前回の測定結果と次回の測定結果との差分を表示装置に表示するものである。
【0023】
請求項10に係る発明は、請求項1〜9のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、測定格子点の座標を入力する時に複数平面の測定面を入力でき、かつぞれぞれの測定面で独立に測定点数と測定間隔の入力ができるものである。
【0024】
請求項11に係る発明は、請求項1〜10のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の前記磁界プローブの位置計測データを記憶装置に記憶し、次回の前記磁界プローブの位置計測時に前回の前記磁界プローブの位置計測データと次回の前記磁界プローブの位置計測データとの距離を計算して該距離が一定量を超えた場合にはエラーとするものである。
【0025】
請求項12に係る発明は、請求項1〜11のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブの位置計測時に前記超音波受波器で受波した超音波の強度が所定の閾値より下がった時に前記表示装置にエラーを表示するものである。
【0026】
請求項13に係る発明は、請求項1〜11のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記3つ以上の超音波送波器以外に別の超音波送波器を有し、前記磁界プローブの位置計測時に前記3つ以上の超音波受波器で受波した超音波の強度が所定の閾値より下がった時には前記別の超音波送波器を用いて前記磁界プローブの位置計測を続行するものである。
【0027】
請求項14に係る発明は、請求項1〜13のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、ブザー装置を有し、前記超音波受波器が測定位置に来た時に前記ブザー装置により音を鳴らすものである。
【0028】
請求項15に係る発明は、請求項1〜14のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、音声合成装置を有し、前記磁界プローブの位置計測で前記超音波受波器の位置を計測して前記超音波受波器の位置と測定位置との差を計算し、その結果に基づいて前記音声合成装置により使用者を誘導するように音声を発生するものである。
【0029】
請求項16に係る発明は、請求項1〜15のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブに装着した小型表示装置を有し、前記磁界プローブの位置計測で前記超音波受波器の位置を計測して前記超音波受波器の位置と測定位置との差を計算し、その結果に基づき前記小型表示装置で使用者を誘導するように指示するものである。
【0030】
請求項17に係る発明は、請求項1〜16のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波受波器と前記中央制御装置との間にノイズフィルタを挿入したものである。
【0031】
請求項18に係る発明は、請求項1〜17のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、中央制御装置は、電磁波ノイズを測定する直前に前記超音波受波器あるいは前記表示装置への信号出力を停止し、電磁波ノイズを測定した後に前記信号出力を再開するものである。
【0032】
請求項19に係る発明は、請求項1〜18のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、電磁波ノイズを前記スペクトラムアナライザで周波数解析してそのスペクトルデータを前記中央制御装置に転送する時に所定の時間間隔でスペクトルデータを複数回転送し、それぞれの測定点での複数データから最大値と最小値を計算して該最大値と最小値を前記表示装置で表示するものである。
【0033】
請求項20に係る発明は、請求項1〜19のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、ブザー発生装置を有し、前記中央制御装置により前記ブザー発生装置で全特定周波数の電磁波ノイズの強度に応じて音量を変えて音を鳴らすものである。
【0034】
請求項21に係る発明は、請求項1〜20のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、測定対象の測定面の接線方向だけでなく、法線方向の測定点の定義、電磁波ノイズの計測を行うものである。
【0035】
請求項22に係る発明は、請求項1〜21のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、予め前記磁界プローブと前記スペクトラムアナアライザで電磁波ノイズを計測して電磁波ノイズがピークとなる周波数を把握し、実際の計測では電磁波ノイズがピークとなる周波数のスペクトラムデータだけ記憶装置に転送して前記表示装置で表示するものである。
【0036】
請求項23に係る発明は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波送波器以外に1台以上の超音波送波器を有し、測定対象の1面だけでなく測定対象を囲む複数の測定面で計測するものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態1を示す。中央制御装置11には表示装置12,スペクトラムアナライザ13,超音波受波器14,超音波送波器15〜17,記憶装置18,入力装置19が電気的に接続され、磁界プローブ20のケーブルがスペクトラムアナライザ13に接続される。磁界プローブ20には超音波受波器14が一体に装着されている。
【0038】
次に、本実施形態1において超音波の到達時間による磁界プローブ20の3次元位置計測を行う原理について説明する。一般に超音波の速度v[m/s]は、温度をt[度]とすると、次の▲1▼式となる。
v=331+0.6t ▲1▼
ここで、超音波送波器から超音波受波器までの超音波の伝達時間をT[s]、超音波送波器から超音波受波器までの超音波の伝播の距離をL[m]とすれば次の▲2▼式となる。
L=T×v ▲2▼
ここで、ある位置に超音波受波器14を置き、超音波送波器15から超音波を発射して超音波受波器14でその超音波を検出すると、超音波の伝達時間と式▲1▼,▲2▼から超音波受波器14と超音波送波器15との距離を計測できる。同様に超音波受波器14と超音波送波器16との距離、超音波受波器14と超音波送波器17との距離を計測して超音波送波器15〜17の位置が分かれば超音波受波器14の3次元位置を計測できる。
【0039】
次に、本実施形態1における具体的な処理順を説明する。先ず、1つの平面である測定面における測定格子点(測定面に格子状に設けられた測定点)の座標を決定する。基準となる位置を測定面における基準点1,基準点2,基準点3として超音波受波器14を作動せた状態で手で磁界プローブ20を基準点1,基準点2,基準点3に持って行った時に入力装置19で所定の信号を入力する。中央制御装置11は、入力装置19から所定の入力信号が入力された時には超音波送波器15〜17を制御して順順に超音波を発射させる。
【0040】
超音波受波器14は、超音波送波器15〜17からの超音波を受信して中央制御装置11へ出力信号を出力する。中央制御装置11は、超音波受波器14からの出力信号と超音波送波器15〜17の超音波発射時間に基づいて超音波送波器15〜17から超音波受波器14への超音波の伝播時間から超音波受波器14の3次元位置を計算して磁界プローブ20の3次元位置を求め、その磁界プローブ20の3次元位置を記憶装置18に記憶させる。
【0041】
次に、入力装置19から測定面と測定対象21の距離、x方向,y方向の測定点数(測定面は例えばx方向,y方向と平行な面とする)、解析周波数を入力すると、中央制御装置11は、入力装置19からの測定点数から測定格子メッシュを計算してこれを記憶装置18に記憶させるとともに表示装置12に表示させる。中央制御装置11は、超音波受波器14を常に作動させて短い時間間隔で3つの超音波送波器15〜17からの超音波に対する超音波受波器14の出力信号を検出し、その検出結果からリアルタイムで超音波受波器14の3次元位置を計算して磁界プローブ20の3次元位置を求め、表示装置12に上記測定格子メッシュと求めた磁界プローブ20の3次元位置を表示させる。
【0042】
この状態で、超音波受波器14付きの磁界プローブ20を手に持って表示装置12を見ながらそれぞれの測定点に超音波受波器14付きの磁界プローブ20を持っていく。中央制御装置11は、測定点と超音波受波器14付きの磁界プローブ20の位置が一致した時にスペクトラムアナライザ13に磁界プローブ20から出ている特定周波数(上記解析周波数)の電磁波ノイズを抽出させて測定し、これを記憶装置18に記憶させる。中央制御装置11は、全ての測定点で上述のように特定周波数の電磁波ノイズの測定,記憶を行ったら、記憶装置18に記憶されている全ての測定点での特定周波数から特定周波数電磁波ノイズの等高線図を生成して表示装置12に表示させる。
【0043】
この実施形態1では、磁界プローブ20の3次元位置計測を行うので、測定時の測定対象21との位置あわせに非常に手間がかかるという問題点を解決することができる。
【0044】
本発明の実施形態2では、上記実施形態1において、中央制御装置11は、表示装置12に測定格子メッシュを表示させる時に、図2に示すように表示装置12上の測定格子メッシュにおいて電磁波ノイズの測定を未だ行っていないところ(測定点)に未測定マークを表示させるとともに、表示装置12上の測定格子メッシュにおいて電磁波ノイズの測定を行ったところ(測定点)に測定済のマークを表示させる。これにより、電磁波ノイズ測定時における各測定点の電磁波ノイズ測定の取りこぼしを防ぐことができる。
【0045】
本発明の実施形態3では、上記実施形態1または2において、カメラが付加され、電磁波ノイズ測定の始めで測定対象21をカメラで撮影する。中央制御装置11は、カメラからの画像信号を記憶装置18に記憶させ、全ての測定点の電磁波ノイズ測定が終わってその解析結果により特定周波数電磁波ノイズの等高線図を生成してこれを表示装置12に表示させる時に表示装置12に対して記憶装置18に記憶されていた画像信号により測定対象21の映像に特定周波数電磁波ノイズの等高線図をスーパーインポーズして表示させる。これにより、測定対象21と解析結果が直感的にすぐわからないという問題点を解決することができる。
【0046】
本発明の実施形態4では、上記実施形態1〜3のいずれかにおいて、例えば図3に示すように測定対象21の測定する方向の面に凹凸があるとする。その場合、入力装置19で測定格子点の座標を決定する前に定義する測定面の数,この場合は2を入力してから測定面Aの基準点1,基準点2,基準点3と、測定面Bの基準点1,基準点2,基準点3の各座標位置、測定面A,Bの測定対象21からの距離を入力する。
【0047】
中央制御装置11は、入力装置19からの測定面の数,測定面Aの基準点1,基準点2,基準点3と、測定面Bの基準点1,基準点2,基準点3の座標位置に基づいて凹凸のある測定格子メッシュを生成し、各測定点の電磁波ノイズ測定を上述と同様に行う。これにより、測定対象21が平面でなくてもそれぞれの測定点で測定対象21までの距離が一定となり、測定対象21が平面でなくてその奥の部分はそれだけ電磁波ノイズを実際より弱く測定してしまうという問題点を解決することができ、より正確な電磁波ノイズ測定が可能となった。
【0048】
本発明の実施形態5では、上記実施形態1〜4のいずれかにおいて、例えば図4に示すように磁界プローブ20の上下に超音波受波器4、22が一体に取り付けられ、この超音波受波器4、22は超音波送波器15〜17からの超音波を受信する。中央制御装置11は、超音波受波器付きの磁界プローブ20の3次元位置計測を行う時には2つの超音波受波器4、22の各3次元位置を上述と同様に計測する。そして、中央制御装置11は、X軸方向の磁界成分を測定する時には2つの超音波受波器4、22の出力信号から超音波受波器4、22が上下方向に向いている(磁界プローブ20の測定面に対する接線方向の向きが適正である、つまり磁界プローブ20のループ面の向きが適正である)か否かを判断し、超音波受波器4、22が上下方向に向いていない場合に表示装置12に「磁界プローブ20の向きが不適正である」旨を表示させて、使用者に磁界プローブ20の向きの変更を促す。
【0049】
また、中央制御装置11は、Y軸方向の磁界成分を測定する時には2つの超音波受波器4、22が水平方向に向いている(磁界プローブ20の測定面に対する接線方向の向きが適正である、つまり磁界プローブ20のループ面の向きが適正である)かどうかを判断し、超音波受波器4、22が水平方向に向いていない場合に表示装置12に「磁界プローブ20の向きが不適正である」旨を表示させて、使用者に磁界プローブ20の向きの変更を促す。これにより、磁界プローブ20の測定面に対する接線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決できる。
【0050】
本発明の実施形態6では、上記実施形態1〜4のいずれかにおいて、例えば図5に示すように磁界プローブ20の上下と軸の部分に超音波受波器4、22、23が一体に取付けられる。中央制御装置11は、磁界プローブ20の3次元位置計測を行う時には図5に示すように3つの超音波受波器4、22、23の3次元位置を上述と同様に計測する。中央制御装置11は、超音波受波器4、22、23の出力信号に基づいて磁界プローブ20の軸の向きが測定面の法線方向にあるか否かを判断し、磁界プローブ20の軸の向きが測定面の法線方向にない場合には表示装置12に「磁界プローブ20の向きが不適正である」旨を表示させて、使用者に磁界プローブ20の向きの変更を促す。これにより、磁界プローブ20の測定面に対する法線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決できる。
【0051】
本発明の実施形態7では、上記実施形態1〜6のいずれかにおいて、例えば磁界プローブ20で検出した電磁波ノイズがスペクトラムアナライザ23に送られて周波数解析されてからそのスペクトルデータが中央制御装置11に転送される時には、スペクトラムアナライザ23が特定周波数のスペクトルデータではなく解析できた全てのスペクトルデータを中央制御装置11に転送し、中央制御装置11はそれらのスペクトルデータを記憶装置18に記憶させ、このような測定を全ての測定点で行う。中央制御装置11は、全ての測定点での電磁波ノイズ測定が完了したら表示装置12に「解析周波数を選択する」旨の指示を表示させ、入力装置19からの入力信号により解析周波数の選択に応じて記憶装置18内の選択された解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成してこれを表示装置12に表示させ、再度表示装置12に「解析周波数を選択する」旨の指示を表示させる。これにより、解析周波数が変わる度に再度電磁波ノイズの測定を行う手間がかかるという問題点を解決できる。
【0052】
本発明の実施形態8では、上記実施形態1〜7のいずれかにおいて、中央制御装置11は、例えば全ての測定点で電磁波ノイズを上述のように測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させるとともに記憶装置18にもその解析周波数のデータから生成した等高線図のデータを記憶させる。そして、表示装置12のメニュー画面から「再度計測を行う」ことが入力装置19で選ばれると、中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号により再度全ての測定点で電磁波ノイズを上述のように測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。そして、表示装置12のメニュー画面から「前の測定結果の表示」が入力装置12で選ばれると、中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号により、記憶装置18に記憶されている前の解析周波数のスペクトルデータから生成した前の等高線図を表示装置12に表示させる。これにより、今計測した結果と前に計測した結果との違いが直感的に分からないという問題点を解決できる。
【0053】
本発明の実施形態9では、上記実施形態1〜7のいずれかにおいて、中央制御装置11は、例えば全ての測定点で電磁波ノイズを上述のように測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させるとともに記憶装置18にもその解析周波数のスペクトルデータから生成した等高線図のデータを記憶させる。そして、表示装置12のメニュー画面から「再度測定を行う」ことが入力装置19で選ばれると、中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号により、再度全ての測定点で電磁波ノイズを上述のように測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して該等高線図のデータを記憶装置18に記憶させるとともにその等高線図を表示装置12に表示させる。
【0054】
そして、表示装置12のメニュー画面から「前の計測結果との差分表示」が入力装置19で選ばれると、中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号により、記憶装置18に記憶されている前の解析周波数のスペクトルデータから生成した等高線図と今計測した解析周波数のスペクトルデータから生成した等高線図との差分を計算し、その差分の等高線図を表示装置12に表示させる。これにより、今計測した結果と前に計測した結果との違いが数字として分からないという問題点を解決できる。
【0055】
本発明の実施形態10では、上記実施形態1〜9のいずれかにおいて、例えば図6(a)に示すように測定対象21の測定する方向の面に電磁波ノイズの強度分布の変動の強い面と弱い面があるとする。図6(a)において、Aが電磁波ノイズの強度分布の変動の弱い測定面、Bが電磁波ノイズの強度分布の変動の強い面であるとする。その場合、使用者は、入力装置19にて、測定格子点の座標を決定する前に定義する測定面の数、この場合は2を入力してから測定面Aの基準点1,基準点2,基準点3と、測定面Bの基準点1,基準点2,基準点3の各座標位置を入力し、またそれぞれの測定面での格子数,格子間隔を入力する。測定格子メッシュの格子間隔は図6(b)に示すように測定面Aと測定面Bとで変更することができる。中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号に基づいて測定格子メッシュを生成して表示装置12に表示させ、上述のように全ての測定点の電磁波ノイズを測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。これにより、電磁波ノイズの分布が急激に変わるところを正確に測定する場合に測定点数が膨大なものとなるという問題点を解決できる。
【0056】
本発明の実施形態11では、上記実施形態1〜10のいずれかにおいて、例えば中央制御装置11は、磁界プローブ20の位置計測を行う時に、磁界プローブ20の位置計測を上述のように行う度にその位置データを記憶装置18に記憶させる。そして、中央制御装置11は、磁界プローブ20の位置計測を行う度に前に計測した位置データを記憶装置18から取り出してこれらの位置データから磁界プローブ20の移動距離を算出し、その移動距離が所定の一定量を超えかどうかを判断することで磁界プローブ20の位置計測でエラーがあったかどうかを判断し、その移動距離が所定の一定量を超えた場合に磁界プローブ20の位置計測でエラーがあったと判断して表示装置12に「位置計測エラー」を表示させる。図7は磁界プローブ20の一定時間毎に計測した位置データ例を示す。P1(X1,Y1,Z1)、P2(X2,Y2,Z2)、P3(X3,Y3,Z3)、P4(X4,Y4,Z4)は磁界プローブ20の計測位置データであり、中央制御装置11は例えばp2とp3の距離を(X3−X2)2+(Y3−Y2)2+(Z3−Z2)2の平方根で計算する。これにより、磁界プローブ20の位置計測時にエラーが発生しても使用者が分からないという問題点を解決できる。
【0057】
本発明の実施形態12では、上記実施形態1〜11のいずれかにおいて、中央制御装置11は、例えば磁界プローブ20の位置計測を行う時には、磁界プローブ20に付けた超音波受波器4(22、23)からの入力信号を所定の閾値と比較して超音波受波器4(22、23)の受信超音波の強度が所定の閾値より下がったかどうかを判断することで使用者の体等で磁界プローブ20の位置が計測できなくなるほど超音波が減衰したかどうかを判断し、超音波受波器4(22、23)の受信超音波の強度が所定の閾値より下がった場合に使用者の体等で磁界プローブ20の位置が計測できなくなるほど超音波が減衰したと判断して表示装置12に「位置計測エラー」を表示させる。これにより、磁界プローブ20の位置計測時に使用者の体等で磁界プローブ20の位置が計測できなくなるほど超音波が減衰しても使用者が分からないという問題点を解決できる。
【0058】
本発明の実施形態13では、上記実施形態1〜12のいずれかにおいて、超音波送波器15〜17以外にもう1つ別の超音波送波器が磁界プローブ20に一体に取り付けられ、この別の超音波送波器は超音波受波器4(22、23)へ超音波を発射する。中央制御装置11は、磁界プローブ20の位置計測を行う時には、超音波受波器4(22、23)からの入力信号を所定の閾値と比較して超音波受波器4(22、23)のいずれか1つの受信超音波の強度が所定の閾値より下がったかどうかを判断し、超音波受波器4(22、23)のいずれか1つの受信超音波の強度が所定の閾値より下がった場合には、受信超音波の強度が所定の閾値より下がった超音波受波器からの受信信号の代りに上記別の超音波送波器からの受信信号を用いて磁界プローブ20の位置計測を行う。これにより、磁界プローブ20の位置計測時に使用者の体等で磁界プローブ20の位置計測ができずに作業の連続性がなくなるという問題点を解決できる。
【0059】
本発明の実施形態14では、上記実施形態1〜13のいずれかにおいて、音を発生するブザー装置が付加される。中央制御装置11は、磁界プローブ20の計測位置が測定点に来たかどうかを判断し、磁界プローブ20の計測位置が測定点に来た時には上記ブザー装置に音を鳴らさせて磁界プローブ20の位置が測定点に来たことを使用者に知らせる。これにより、磁界プローブ20が測定格子点を通過する時に表示装置12をみる手間がないという問題点を解決できる。
【0060】
本発明の実施形態15では、上記実施形態1〜14のいずれかにおいて、音声を発生する音声合成装置が付加される。中央制御装置11は、超音波受波器4からの受信信号により磁界プローブ20の位置を上述のように計測し、磁界プローブ20の現在位置と次の測定点との差を計算して、磁界プローブ20の現在位置での次の測定点に対する視差を求め(磁界プローブ20の現在位置から次の測定点を見る方向が磁界プローブ20の測定面に対する接線方向のいずれの方向であるかを求め)、その求めた視差を上記音声合成装置に「上」とか「右」とか発声させて使用者を次の測定点に誘導する。これにより、使用者は磁界プローブ20を移動させる時に表示装置12をみる手間がかかるという問題点を解決できる。
【0061】
本発明の実施形態16では、上記実施形態1〜15のいずれかにおいて、図8に示すように小型表示装置24が磁界プローブ20に一体に装着される。中央制御装置11は、超音波受波器4からの受波信号により磁界プローブ20の位置を上述のように計測し、磁界プローブ20の現在位置と次の測定点との差を計算して、磁界プローブ20の現在位置での次の測定点に対する視差を求め(磁界プローブ20の現在位置から次の測定点を見る方向が磁界プローブ20の測定面に対する接線方向のいずれの方向であるかを求め)、この視差に応じて小型表示装置24に磁界プローブ20の現在位置での次の測定点に対する視差を「上」とか「右」とか表示させて使用者を次の測定点に誘導する。これにより、騒音のある場所でも磁界プローブ20を移動させる時に表示装置12をみる手間がかかるという問題点を解決できる。
【0062】
本発明の実施形態17では、上記実施形態1〜16のいずれかにおいて、超音波受波器4(22、23)と中央制御装置11との間にノイズフィルタが挿入され、超音波受波器4(22、23)で発生した電磁波ノイズがノイズフィルタにより除去される。これにより、超音波受波器の電磁波ノイズを出来るだけなくすことができ、超音波受波器からの電磁波ノイズが発生するという問題点を解決できる。
【0063】
本発明の実施形態18では、上記実施形態1〜17のいずれかにおいて、中央制御装置11は、磁界プローブ20で電磁波ノイズを測定する直前に超音波受波器4(22、23)あるいは表示装置12(あるいは超音波受波器4(22、23)及び表示装置12)への信号出力を停止し、磁界プローブ20で電磁波ノイズを測定した後に超音波受波器4(22、23)あるいは表示装置12(あるいは超音波受波器4(22、23)及び表示装置12)への信号出力を再開する。これにより、超音波受波器あるいは小型表示装置からの電磁波ノイズが発生するという問題点を解決できる。
【0064】
本発明の実施形態19では、上記実施形態1〜18のいずれかにおいて、例えば磁界プローブ20からの電磁波ノイズをスペクトラムアナライザ23で周波数解析してそのスペクトルデータを中央制御装置11に転送する時に、中央制御装置11が記憶装置18に特定周波数のスペクトラムデータを一回だけ転送するのではなく、同じ測定点に対するスペクトラムアナライザ23からのスペクトラムデータを所定の時間間隔で複数回転送して全ての測定点で測定を行う。中央制御装置11は、全ての測定点での測定が完了したら、記憶装置18に記憶されている解析周波数のデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させ、さらにそれぞれの測定点での複数データからその最大値と最小値を計算してこれらを表示装置12に表示させる。これにより、ある一定時間電磁波ノイズが変動する場合どの程度変動するか分からないという問題点を解決できる。
【0065】
本発明の実施形態20では、上記実施形態1〜19のいずれかにおいて、ブザー発生装置が付加される。磁界プローブ20からの電磁波ノイズがスペクトラムアナライザ13で周波数解析されてその特定周波数のスペクトラムデータが中央制御装置11に転送された時点で中央制御装置11が上記ブザー発生装置にスペクトラムアナライザ13からの特定周波数の電磁波ノイズの強度に応じてブザーの音量を変えて音を鳴らさせる。これにより、磁界プローブ20での電磁波ノイズ測定時には電磁波ノイズの強度はまだ分からないという問題点を解決できる。
【0066】
本発明の実施形態21では、上記実施形態1〜20のいずれかにおいて、使用者は、入力装置19にて、各3次元の測定格子点の座標面の基準点1,基準点2,基準点3の座標位置、X方向の格子点数、Y方向の格子点数の他にZ方向の格子点数、Z方向の格子点間隔を入力し、中央制御装置11は入力装置19からの入力信号に応じて3次元の測定格子点の各測定点で上述のように電磁波ノイズを測定し、その解析周波数のデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。これにより、測定面の法線方向のノイズの分布がわからないという問題点を解決できる。
【0067】
本発明の実施形態22では、上記実施形態1〜21のいずれかにおいて、中央制御装置11は、予め測定面の各測定点での電磁波ノイズの測定を行う前に同じ測定位置で磁界プローブ20及びスペクトラムアナアライザ13に電磁波ノイズを測定させてスペクトラムアナアライザ13で解析した全ての周波数のスペクトルデータから電磁波ノイズがピークとなる周波数を把握し、実際の電磁波ノイズの測定では、スペクトラムアナアライザ13から転送される、上記電磁波ノイズがピークとなる周波数のスペクトラムデータだけ記憶装置18に転送し、この記憶装置18に記憶したスペクトラムデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。これにより、1つの測定点で複数周波数の電磁波ノイズを測定する場合、不要な周波数の電磁波ノイズまで転送するという問題点を解決できる。
【0068】
本発明の実施形態23では、上記実施形態1〜22のいずれかにおいて、1台以上の超音波送波器が付加され、この1台以上の超音波送波器は超音波受波器4(22、23)へ超音波を発射する。超音波受波器4(22、23)は、測定対象21を周回する2つ以上の測定面で超音波送波器15〜17及び上記1台以上の超音波送波器から超音波を受信する。中央制御装置11は、上記測定面における各測定点での電磁波ノイズ測定時には、超音波送波器15〜17及び上記1台以上の超音波送波器に順次に超音波を発射させ、超音波送波器15〜17及び上記1台以上の超音波送波器からの受信信号より磁界プローブ20の3次元位置を算出する。そして、中央制御装置11は、上記測定面における各測定点で上述のように電磁波ノイズを測定し、その解析周波数のデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。これにより、1つの測定面での電磁波ノイズ測定しかできず測定対象を周回する電磁波ノイズ分布を測定できないという問題点を解決できる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、測定時の測定対象との位置あわせに非常に手間がかかるという問題点を解決することができ、測定の取りこぼしを防ぐことができる。また、測定対象と解析結果が直感的にすぐわからないという問題点を解決することができ、測定対象が平面でない場合にその奥の部分はそれだけノイズが実際より弱く計測してしまうという問題点を解決することができる。また、磁界プローブの測定面に対する接線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決することができ、磁界プローブの測定面に対する法線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決することができる。
【0070】
また、解析周波数が変わる度に測定する手間がかかるという問題点を解決することができ、今計測した結果と前に計測した結果との違いが直感的に分からないという問題点を解決することができる。また、今計測した結果と前に計測した結果との違いが数字として分からないという問題点を解決することができ、電磁波ノイズの分布が急激に変わるところを正確に測定する場合に測定点数が膨大なものとなるという問題点を解決することができる。
【0071】
また、磁界プローブの位置計測時にエラーが発生しても使用者が分からないという問題点を解決することができ、磁界プローブの位置計測時に使用者の体等で磁界プローブの位置を計測できないほど超音波が減衰しても使用者が分からないという問題点を解決することができる。また、磁界プローブの位置計測時に使用者の体等で磁界プローブの位置を計測できないほど超音波が減衰して作業の連続性がなくなるという問題点を解決することができ、磁界プローブの測定格子点通過時に表示装置をみる手間がないという問題点を解決することができる。
【0072】
また、電磁波プローブを移動させる時に表示装置をみる手間がかかるという問題点を解決することができ、超音波受波器の電磁波ノイズを出来るだけなくすという問題点を解決することができる。また、超音波受波器、表示装置の電磁波ノイズをなくすという問題点を解決することができ、ある一定時間電磁波ノイズが変動する場合どの程度変動するか分からないという問題点を解決することができる。
【0073】
また、電磁波プローブでの電磁波ノイズ測定時には電磁波ノイズの強度はまだ分からないという問題点を解決することができ、測定面の法線方向のノイズの分布がわからないという問題点を解決することができる。さらに、1つの測定点で複数周波数の電磁波ノイズを測定する場合に不要な周波数データまで転送するという問題点を解決することができ、測定対象の1つの測定面での電磁波ノイズ測定しかできず測定対象を周回する電磁波ノイズ分布を測定できないという問題点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態2において表示装置に表示される測定格子メッシュ、未測定マーク及び測定済のマークを示す図である。
【図3】本発明の実施形態4における測定対象の例を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態5における磁界プローブ及び超音波受波器を示す概略図である。
【図5】本発明の実施形態6における磁界プローブ及び超音波受波器を示す概略図である。
【図6】本発明の実施形態10における測定対象及び測定格子メッシュを示す図である。
【図7】磁界プローブの一定時間毎に計測した位置データ例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態16の一部を示す概略図である。
【符号の説明】
11 中央制御装置
12 表示装置
13 スペクトラムアナライザ
14、22、23 超音波受波器
15〜17 超音波送波器
18 記憶装置
19 入力装置
20 磁界プローブ
21 測定対象
24 小型表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器などの測定対象からの電磁波ノイズを測定する電磁妨害波測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高機能化、高クロック化にともない電磁波障害が問題となってきている。電磁波障害の対策にはまず現象の的確な把握が重要で、例えば特許文献1に示されているように電磁界センサを直線ステージで移動して測定対象からの電磁波ノイズを測定する方法が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11―83918号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記方法は、測定対象と測定機の位置合わせに手間がかかり、また計測を行ってから電磁波障害の対策を行うと再度測定対象と測定機の位置合わせを行わなければならず、非常に手間がかかると言う問題点がある。
本発明の目的は、測定時の測定対象との位置あわせに非常に手間がかかるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、測定の取りこぼしを防ぐことができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、測定対象と解析結果が直感的にすぐわからないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、測定対象が平面でない場合にその奥の部分はそれだけノイズが実際より弱く計測してしまうという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、磁界プローブの測定面に対する接線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、磁界プローブの測定面に対する法線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、解析周波数が変わる度に測定する手間がかかるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、今計測した結果と前に計測した結果との違いが直感的に分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、今計測した結果と前に計測した結果との違いが数字として分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、電磁波ノイズの分布が急激に変わるところを正確に測定する場合に測定点数が膨大なものとなるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、磁界プローブの位置計測時にエラーが発生しても使用者が分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、磁界プローブの位置計測時に使用者の体等で磁界プローブの位置を計測できないほど超音波が減衰しても使用者が分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、磁界プローブの位置計測時に使用者の体等で磁界プローブの位置を計測できないほど超音波が減衰して作業の連続性がなくなるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、磁界プローブの測定格子点通過時に表示装置をみる手間がないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、電磁波プローブを移動させる時に表示装置をみる手間がかかるという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、超音波受波器の電磁波ノイズを出来るだけなくすという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、超音波受波器、表示装置の電磁波ノイズをなくすという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、ある一定時間電磁波ノイズが変動する場合どの程度変動するか分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、電磁波プローブでの電磁波ノイズ測定時には電磁波ノイズの強度はまだ分からないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、測定面の法線方向のノイズの分布がわからないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、1つの測定点で複数周波数の電磁波ノイズを測定する場合に不要な周波数データまで転送するという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、測定対象の1つの測定面での電磁波ノイズ測定しかできず測定対象を周回する電磁波ノイズ分布を測定できないという問題点を解決することができる電磁妨害波測定装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、測定対象からの電磁波ノイズを測定するための磁界プローブと、この磁界プローブからの電磁波ノイズを周波数解析して特定周波数の電磁波ノイズを抽出するスペクトラムアナライザと、測定結果を表示する表示装置と、前記スペクトラムアナライザの出力信号に基づいて前記表示装置に測定結果を表示させる中央制御装置とを有する電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブに装着された超音波受波器と、この超音波受波器へ超音波を発射する3つ以上の超音波送波器とを備え、この3つ以上の超音波送波器から前記超音波受波器への超音波の到達時間から前記磁界プローブの3次元位置計測を行うものである。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の電磁妨害波測定装置において、前記表示装置にて測定格子メッシュを表示するとともに電磁波ノイズの未測定マークと電磁波ノイズ測定済のマークの表示を行うものである。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の電磁妨害波測定装置において、前記測定対象を撮像するカメラを有し、前記表示装置にて前記カメラで撮像した測定対象の映像に前記特定周波数電磁波ノイズの等高線図をスーパーインポーズして表示するものである。
【0017】
請求項4に係る発明は、請求項1、2または3記載の電磁妨害波測定装置において、測定格子点の座標を入力する時に複数の測定面における測定格子点の座標を入力できる入力装置を有し、この入力装置により入力された測定格子点を前記表示装置で表示するものである。
【0018】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波受波器を前記磁界プローブの上下に付けて前記磁界プローブの位置計測を行い、その結果から前記磁界プローブのループ面の向きを計測するものである。
【0019】
請求項6に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブの上下と前記磁界プローブの軸に超音波受波器を付けて位置計測を行い、その計測結果から前記磁界プローブの軸の向きを計測するものである。
【0020】
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記スペクトラムアナライザから特定周波数のデータだけではなく解析できた全てのスペクトルデータを記憶装置に転送して記憶し、この記憶装置内のデータのうち任意のデータを入力装置の入力により前記表示装置で表示するものである。
【0021】
請求項8に係る発明は、請求項1〜7のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の測定結果を記憶装置に記憶し、次回の測定を行った場合に入力装置の入力信号に応じて前回の測定結果を前記表示装置に表示するものである。
【0022】
請求項9に係る発明は、請求項1〜7のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の測定結果を記憶装置に記憶し、次回の測定を行った場合に入力装置の入力信号に応じて前回の測定結果と次回の測定結果との差分を表示装置に表示するものである。
【0023】
請求項10に係る発明は、請求項1〜9のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、測定格子点の座標を入力する時に複数平面の測定面を入力でき、かつぞれぞれの測定面で独立に測定点数と測定間隔の入力ができるものである。
【0024】
請求項11に係る発明は、請求項1〜10のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の前記磁界プローブの位置計測データを記憶装置に記憶し、次回の前記磁界プローブの位置計測時に前回の前記磁界プローブの位置計測データと次回の前記磁界プローブの位置計測データとの距離を計算して該距離が一定量を超えた場合にはエラーとするものである。
【0025】
請求項12に係る発明は、請求項1〜11のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブの位置計測時に前記超音波受波器で受波した超音波の強度が所定の閾値より下がった時に前記表示装置にエラーを表示するものである。
【0026】
請求項13に係る発明は、請求項1〜11のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記3つ以上の超音波送波器以外に別の超音波送波器を有し、前記磁界プローブの位置計測時に前記3つ以上の超音波受波器で受波した超音波の強度が所定の閾値より下がった時には前記別の超音波送波器を用いて前記磁界プローブの位置計測を続行するものである。
【0027】
請求項14に係る発明は、請求項1〜13のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、ブザー装置を有し、前記超音波受波器が測定位置に来た時に前記ブザー装置により音を鳴らすものである。
【0028】
請求項15に係る発明は、請求項1〜14のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、音声合成装置を有し、前記磁界プローブの位置計測で前記超音波受波器の位置を計測して前記超音波受波器の位置と測定位置との差を計算し、その結果に基づいて前記音声合成装置により使用者を誘導するように音声を発生するものである。
【0029】
請求項16に係る発明は、請求項1〜15のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブに装着した小型表示装置を有し、前記磁界プローブの位置計測で前記超音波受波器の位置を計測して前記超音波受波器の位置と測定位置との差を計算し、その結果に基づき前記小型表示装置で使用者を誘導するように指示するものである。
【0030】
請求項17に係る発明は、請求項1〜16のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波受波器と前記中央制御装置との間にノイズフィルタを挿入したものである。
【0031】
請求項18に係る発明は、請求項1〜17のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、中央制御装置は、電磁波ノイズを測定する直前に前記超音波受波器あるいは前記表示装置への信号出力を停止し、電磁波ノイズを測定した後に前記信号出力を再開するものである。
【0032】
請求項19に係る発明は、請求項1〜18のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、電磁波ノイズを前記スペクトラムアナライザで周波数解析してそのスペクトルデータを前記中央制御装置に転送する時に所定の時間間隔でスペクトルデータを複数回転送し、それぞれの測定点での複数データから最大値と最小値を計算して該最大値と最小値を前記表示装置で表示するものである。
【0033】
請求項20に係る発明は、請求項1〜19のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、ブザー発生装置を有し、前記中央制御装置により前記ブザー発生装置で全特定周波数の電磁波ノイズの強度に応じて音量を変えて音を鳴らすものである。
【0034】
請求項21に係る発明は、請求項1〜20のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、測定対象の測定面の接線方向だけでなく、法線方向の測定点の定義、電磁波ノイズの計測を行うものである。
【0035】
請求項22に係る発明は、請求項1〜21のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、予め前記磁界プローブと前記スペクトラムアナアライザで電磁波ノイズを計測して電磁波ノイズがピークとなる周波数を把握し、実際の計測では電磁波ノイズがピークとなる周波数のスペクトラムデータだけ記憶装置に転送して前記表示装置で表示するものである。
【0036】
請求項23に係る発明は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波送波器以外に1台以上の超音波送波器を有し、測定対象の1面だけでなく測定対象を囲む複数の測定面で計測するものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態1を示す。中央制御装置11には表示装置12,スペクトラムアナライザ13,超音波受波器14,超音波送波器15〜17,記憶装置18,入力装置19が電気的に接続され、磁界プローブ20のケーブルがスペクトラムアナライザ13に接続される。磁界プローブ20には超音波受波器14が一体に装着されている。
【0038】
次に、本実施形態1において超音波の到達時間による磁界プローブ20の3次元位置計測を行う原理について説明する。一般に超音波の速度v[m/s]は、温度をt[度]とすると、次の▲1▼式となる。
v=331+0.6t ▲1▼
ここで、超音波送波器から超音波受波器までの超音波の伝達時間をT[s]、超音波送波器から超音波受波器までの超音波の伝播の距離をL[m]とすれば次の▲2▼式となる。
L=T×v ▲2▼
ここで、ある位置に超音波受波器14を置き、超音波送波器15から超音波を発射して超音波受波器14でその超音波を検出すると、超音波の伝達時間と式▲1▼,▲2▼から超音波受波器14と超音波送波器15との距離を計測できる。同様に超音波受波器14と超音波送波器16との距離、超音波受波器14と超音波送波器17との距離を計測して超音波送波器15〜17の位置が分かれば超音波受波器14の3次元位置を計測できる。
【0039】
次に、本実施形態1における具体的な処理順を説明する。先ず、1つの平面である測定面における測定格子点(測定面に格子状に設けられた測定点)の座標を決定する。基準となる位置を測定面における基準点1,基準点2,基準点3として超音波受波器14を作動せた状態で手で磁界プローブ20を基準点1,基準点2,基準点3に持って行った時に入力装置19で所定の信号を入力する。中央制御装置11は、入力装置19から所定の入力信号が入力された時には超音波送波器15〜17を制御して順順に超音波を発射させる。
【0040】
超音波受波器14は、超音波送波器15〜17からの超音波を受信して中央制御装置11へ出力信号を出力する。中央制御装置11は、超音波受波器14からの出力信号と超音波送波器15〜17の超音波発射時間に基づいて超音波送波器15〜17から超音波受波器14への超音波の伝播時間から超音波受波器14の3次元位置を計算して磁界プローブ20の3次元位置を求め、その磁界プローブ20の3次元位置を記憶装置18に記憶させる。
【0041】
次に、入力装置19から測定面と測定対象21の距離、x方向,y方向の測定点数(測定面は例えばx方向,y方向と平行な面とする)、解析周波数を入力すると、中央制御装置11は、入力装置19からの測定点数から測定格子メッシュを計算してこれを記憶装置18に記憶させるとともに表示装置12に表示させる。中央制御装置11は、超音波受波器14を常に作動させて短い時間間隔で3つの超音波送波器15〜17からの超音波に対する超音波受波器14の出力信号を検出し、その検出結果からリアルタイムで超音波受波器14の3次元位置を計算して磁界プローブ20の3次元位置を求め、表示装置12に上記測定格子メッシュと求めた磁界プローブ20の3次元位置を表示させる。
【0042】
この状態で、超音波受波器14付きの磁界プローブ20を手に持って表示装置12を見ながらそれぞれの測定点に超音波受波器14付きの磁界プローブ20を持っていく。中央制御装置11は、測定点と超音波受波器14付きの磁界プローブ20の位置が一致した時にスペクトラムアナライザ13に磁界プローブ20から出ている特定周波数(上記解析周波数)の電磁波ノイズを抽出させて測定し、これを記憶装置18に記憶させる。中央制御装置11は、全ての測定点で上述のように特定周波数の電磁波ノイズの測定,記憶を行ったら、記憶装置18に記憶されている全ての測定点での特定周波数から特定周波数電磁波ノイズの等高線図を生成して表示装置12に表示させる。
【0043】
この実施形態1では、磁界プローブ20の3次元位置計測を行うので、測定時の測定対象21との位置あわせに非常に手間がかかるという問題点を解決することができる。
【0044】
本発明の実施形態2では、上記実施形態1において、中央制御装置11は、表示装置12に測定格子メッシュを表示させる時に、図2に示すように表示装置12上の測定格子メッシュにおいて電磁波ノイズの測定を未だ行っていないところ(測定点)に未測定マークを表示させるとともに、表示装置12上の測定格子メッシュにおいて電磁波ノイズの測定を行ったところ(測定点)に測定済のマークを表示させる。これにより、電磁波ノイズ測定時における各測定点の電磁波ノイズ測定の取りこぼしを防ぐことができる。
【0045】
本発明の実施形態3では、上記実施形態1または2において、カメラが付加され、電磁波ノイズ測定の始めで測定対象21をカメラで撮影する。中央制御装置11は、カメラからの画像信号を記憶装置18に記憶させ、全ての測定点の電磁波ノイズ測定が終わってその解析結果により特定周波数電磁波ノイズの等高線図を生成してこれを表示装置12に表示させる時に表示装置12に対して記憶装置18に記憶されていた画像信号により測定対象21の映像に特定周波数電磁波ノイズの等高線図をスーパーインポーズして表示させる。これにより、測定対象21と解析結果が直感的にすぐわからないという問題点を解決することができる。
【0046】
本発明の実施形態4では、上記実施形態1〜3のいずれかにおいて、例えば図3に示すように測定対象21の測定する方向の面に凹凸があるとする。その場合、入力装置19で測定格子点の座標を決定する前に定義する測定面の数,この場合は2を入力してから測定面Aの基準点1,基準点2,基準点3と、測定面Bの基準点1,基準点2,基準点3の各座標位置、測定面A,Bの測定対象21からの距離を入力する。
【0047】
中央制御装置11は、入力装置19からの測定面の数,測定面Aの基準点1,基準点2,基準点3と、測定面Bの基準点1,基準点2,基準点3の座標位置に基づいて凹凸のある測定格子メッシュを生成し、各測定点の電磁波ノイズ測定を上述と同様に行う。これにより、測定対象21が平面でなくてもそれぞれの測定点で測定対象21までの距離が一定となり、測定対象21が平面でなくてその奥の部分はそれだけ電磁波ノイズを実際より弱く測定してしまうという問題点を解決することができ、より正確な電磁波ノイズ測定が可能となった。
【0048】
本発明の実施形態5では、上記実施形態1〜4のいずれかにおいて、例えば図4に示すように磁界プローブ20の上下に超音波受波器4、22が一体に取り付けられ、この超音波受波器4、22は超音波送波器15〜17からの超音波を受信する。中央制御装置11は、超音波受波器付きの磁界プローブ20の3次元位置計測を行う時には2つの超音波受波器4、22の各3次元位置を上述と同様に計測する。そして、中央制御装置11は、X軸方向の磁界成分を測定する時には2つの超音波受波器4、22の出力信号から超音波受波器4、22が上下方向に向いている(磁界プローブ20の測定面に対する接線方向の向きが適正である、つまり磁界プローブ20のループ面の向きが適正である)か否かを判断し、超音波受波器4、22が上下方向に向いていない場合に表示装置12に「磁界プローブ20の向きが不適正である」旨を表示させて、使用者に磁界プローブ20の向きの変更を促す。
【0049】
また、中央制御装置11は、Y軸方向の磁界成分を測定する時には2つの超音波受波器4、22が水平方向に向いている(磁界プローブ20の測定面に対する接線方向の向きが適正である、つまり磁界プローブ20のループ面の向きが適正である)かどうかを判断し、超音波受波器4、22が水平方向に向いていない場合に表示装置12に「磁界プローブ20の向きが不適正である」旨を表示させて、使用者に磁界プローブ20の向きの変更を促す。これにより、磁界プローブ20の測定面に対する接線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決できる。
【0050】
本発明の実施形態6では、上記実施形態1〜4のいずれかにおいて、例えば図5に示すように磁界プローブ20の上下と軸の部分に超音波受波器4、22、23が一体に取付けられる。中央制御装置11は、磁界プローブ20の3次元位置計測を行う時には図5に示すように3つの超音波受波器4、22、23の3次元位置を上述と同様に計測する。中央制御装置11は、超音波受波器4、22、23の出力信号に基づいて磁界プローブ20の軸の向きが測定面の法線方向にあるか否かを判断し、磁界プローブ20の軸の向きが測定面の法線方向にない場合には表示装置12に「磁界プローブ20の向きが不適正である」旨を表示させて、使用者に磁界プローブ20の向きの変更を促す。これにより、磁界プローブ20の測定面に対する法線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決できる。
【0051】
本発明の実施形態7では、上記実施形態1〜6のいずれかにおいて、例えば磁界プローブ20で検出した電磁波ノイズがスペクトラムアナライザ23に送られて周波数解析されてからそのスペクトルデータが中央制御装置11に転送される時には、スペクトラムアナライザ23が特定周波数のスペクトルデータではなく解析できた全てのスペクトルデータを中央制御装置11に転送し、中央制御装置11はそれらのスペクトルデータを記憶装置18に記憶させ、このような測定を全ての測定点で行う。中央制御装置11は、全ての測定点での電磁波ノイズ測定が完了したら表示装置12に「解析周波数を選択する」旨の指示を表示させ、入力装置19からの入力信号により解析周波数の選択に応じて記憶装置18内の選択された解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成してこれを表示装置12に表示させ、再度表示装置12に「解析周波数を選択する」旨の指示を表示させる。これにより、解析周波数が変わる度に再度電磁波ノイズの測定を行う手間がかかるという問題点を解決できる。
【0052】
本発明の実施形態8では、上記実施形態1〜7のいずれかにおいて、中央制御装置11は、例えば全ての測定点で電磁波ノイズを上述のように測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させるとともに記憶装置18にもその解析周波数のデータから生成した等高線図のデータを記憶させる。そして、表示装置12のメニュー画面から「再度計測を行う」ことが入力装置19で選ばれると、中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号により再度全ての測定点で電磁波ノイズを上述のように測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。そして、表示装置12のメニュー画面から「前の測定結果の表示」が入力装置12で選ばれると、中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号により、記憶装置18に記憶されている前の解析周波数のスペクトルデータから生成した前の等高線図を表示装置12に表示させる。これにより、今計測した結果と前に計測した結果との違いが直感的に分からないという問題点を解決できる。
【0053】
本発明の実施形態9では、上記実施形態1〜7のいずれかにおいて、中央制御装置11は、例えば全ての測定点で電磁波ノイズを上述のように測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させるとともに記憶装置18にもその解析周波数のスペクトルデータから生成した等高線図のデータを記憶させる。そして、表示装置12のメニュー画面から「再度測定を行う」ことが入力装置19で選ばれると、中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号により、再度全ての測定点で電磁波ノイズを上述のように測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して該等高線図のデータを記憶装置18に記憶させるとともにその等高線図を表示装置12に表示させる。
【0054】
そして、表示装置12のメニュー画面から「前の計測結果との差分表示」が入力装置19で選ばれると、中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号により、記憶装置18に記憶されている前の解析周波数のスペクトルデータから生成した等高線図と今計測した解析周波数のスペクトルデータから生成した等高線図との差分を計算し、その差分の等高線図を表示装置12に表示させる。これにより、今計測した結果と前に計測した結果との違いが数字として分からないという問題点を解決できる。
【0055】
本発明の実施形態10では、上記実施形態1〜9のいずれかにおいて、例えば図6(a)に示すように測定対象21の測定する方向の面に電磁波ノイズの強度分布の変動の強い面と弱い面があるとする。図6(a)において、Aが電磁波ノイズの強度分布の変動の弱い測定面、Bが電磁波ノイズの強度分布の変動の強い面であるとする。その場合、使用者は、入力装置19にて、測定格子点の座標を決定する前に定義する測定面の数、この場合は2を入力してから測定面Aの基準点1,基準点2,基準点3と、測定面Bの基準点1,基準点2,基準点3の各座標位置を入力し、またそれぞれの測定面での格子数,格子間隔を入力する。測定格子メッシュの格子間隔は図6(b)に示すように測定面Aと測定面Bとで変更することができる。中央制御装置11は、入力装置19からの入力信号に基づいて測定格子メッシュを生成して表示装置12に表示させ、上述のように全ての測定点の電磁波ノイズを測定し、その解析周波数のスペクトルデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。これにより、電磁波ノイズの分布が急激に変わるところを正確に測定する場合に測定点数が膨大なものとなるという問題点を解決できる。
【0056】
本発明の実施形態11では、上記実施形態1〜10のいずれかにおいて、例えば中央制御装置11は、磁界プローブ20の位置計測を行う時に、磁界プローブ20の位置計測を上述のように行う度にその位置データを記憶装置18に記憶させる。そして、中央制御装置11は、磁界プローブ20の位置計測を行う度に前に計測した位置データを記憶装置18から取り出してこれらの位置データから磁界プローブ20の移動距離を算出し、その移動距離が所定の一定量を超えかどうかを判断することで磁界プローブ20の位置計測でエラーがあったかどうかを判断し、その移動距離が所定の一定量を超えた場合に磁界プローブ20の位置計測でエラーがあったと判断して表示装置12に「位置計測エラー」を表示させる。図7は磁界プローブ20の一定時間毎に計測した位置データ例を示す。P1(X1,Y1,Z1)、P2(X2,Y2,Z2)、P3(X3,Y3,Z3)、P4(X4,Y4,Z4)は磁界プローブ20の計測位置データであり、中央制御装置11は例えばp2とp3の距離を(X3−X2)2+(Y3−Y2)2+(Z3−Z2)2の平方根で計算する。これにより、磁界プローブ20の位置計測時にエラーが発生しても使用者が分からないという問題点を解決できる。
【0057】
本発明の実施形態12では、上記実施形態1〜11のいずれかにおいて、中央制御装置11は、例えば磁界プローブ20の位置計測を行う時には、磁界プローブ20に付けた超音波受波器4(22、23)からの入力信号を所定の閾値と比較して超音波受波器4(22、23)の受信超音波の強度が所定の閾値より下がったかどうかを判断することで使用者の体等で磁界プローブ20の位置が計測できなくなるほど超音波が減衰したかどうかを判断し、超音波受波器4(22、23)の受信超音波の強度が所定の閾値より下がった場合に使用者の体等で磁界プローブ20の位置が計測できなくなるほど超音波が減衰したと判断して表示装置12に「位置計測エラー」を表示させる。これにより、磁界プローブ20の位置計測時に使用者の体等で磁界プローブ20の位置が計測できなくなるほど超音波が減衰しても使用者が分からないという問題点を解決できる。
【0058】
本発明の実施形態13では、上記実施形態1〜12のいずれかにおいて、超音波送波器15〜17以外にもう1つ別の超音波送波器が磁界プローブ20に一体に取り付けられ、この別の超音波送波器は超音波受波器4(22、23)へ超音波を発射する。中央制御装置11は、磁界プローブ20の位置計測を行う時には、超音波受波器4(22、23)からの入力信号を所定の閾値と比較して超音波受波器4(22、23)のいずれか1つの受信超音波の強度が所定の閾値より下がったかどうかを判断し、超音波受波器4(22、23)のいずれか1つの受信超音波の強度が所定の閾値より下がった場合には、受信超音波の強度が所定の閾値より下がった超音波受波器からの受信信号の代りに上記別の超音波送波器からの受信信号を用いて磁界プローブ20の位置計測を行う。これにより、磁界プローブ20の位置計測時に使用者の体等で磁界プローブ20の位置計測ができずに作業の連続性がなくなるという問題点を解決できる。
【0059】
本発明の実施形態14では、上記実施形態1〜13のいずれかにおいて、音を発生するブザー装置が付加される。中央制御装置11は、磁界プローブ20の計測位置が測定点に来たかどうかを判断し、磁界プローブ20の計測位置が測定点に来た時には上記ブザー装置に音を鳴らさせて磁界プローブ20の位置が測定点に来たことを使用者に知らせる。これにより、磁界プローブ20が測定格子点を通過する時に表示装置12をみる手間がないという問題点を解決できる。
【0060】
本発明の実施形態15では、上記実施形態1〜14のいずれかにおいて、音声を発生する音声合成装置が付加される。中央制御装置11は、超音波受波器4からの受信信号により磁界プローブ20の位置を上述のように計測し、磁界プローブ20の現在位置と次の測定点との差を計算して、磁界プローブ20の現在位置での次の測定点に対する視差を求め(磁界プローブ20の現在位置から次の測定点を見る方向が磁界プローブ20の測定面に対する接線方向のいずれの方向であるかを求め)、その求めた視差を上記音声合成装置に「上」とか「右」とか発声させて使用者を次の測定点に誘導する。これにより、使用者は磁界プローブ20を移動させる時に表示装置12をみる手間がかかるという問題点を解決できる。
【0061】
本発明の実施形態16では、上記実施形態1〜15のいずれかにおいて、図8に示すように小型表示装置24が磁界プローブ20に一体に装着される。中央制御装置11は、超音波受波器4からの受波信号により磁界プローブ20の位置を上述のように計測し、磁界プローブ20の現在位置と次の測定点との差を計算して、磁界プローブ20の現在位置での次の測定点に対する視差を求め(磁界プローブ20の現在位置から次の測定点を見る方向が磁界プローブ20の測定面に対する接線方向のいずれの方向であるかを求め)、この視差に応じて小型表示装置24に磁界プローブ20の現在位置での次の測定点に対する視差を「上」とか「右」とか表示させて使用者を次の測定点に誘導する。これにより、騒音のある場所でも磁界プローブ20を移動させる時に表示装置12をみる手間がかかるという問題点を解決できる。
【0062】
本発明の実施形態17では、上記実施形態1〜16のいずれかにおいて、超音波受波器4(22、23)と中央制御装置11との間にノイズフィルタが挿入され、超音波受波器4(22、23)で発生した電磁波ノイズがノイズフィルタにより除去される。これにより、超音波受波器の電磁波ノイズを出来るだけなくすことができ、超音波受波器からの電磁波ノイズが発生するという問題点を解決できる。
【0063】
本発明の実施形態18では、上記実施形態1〜17のいずれかにおいて、中央制御装置11は、磁界プローブ20で電磁波ノイズを測定する直前に超音波受波器4(22、23)あるいは表示装置12(あるいは超音波受波器4(22、23)及び表示装置12)への信号出力を停止し、磁界プローブ20で電磁波ノイズを測定した後に超音波受波器4(22、23)あるいは表示装置12(あるいは超音波受波器4(22、23)及び表示装置12)への信号出力を再開する。これにより、超音波受波器あるいは小型表示装置からの電磁波ノイズが発生するという問題点を解決できる。
【0064】
本発明の実施形態19では、上記実施形態1〜18のいずれかにおいて、例えば磁界プローブ20からの電磁波ノイズをスペクトラムアナライザ23で周波数解析してそのスペクトルデータを中央制御装置11に転送する時に、中央制御装置11が記憶装置18に特定周波数のスペクトラムデータを一回だけ転送するのではなく、同じ測定点に対するスペクトラムアナライザ23からのスペクトラムデータを所定の時間間隔で複数回転送して全ての測定点で測定を行う。中央制御装置11は、全ての測定点での測定が完了したら、記憶装置18に記憶されている解析周波数のデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させ、さらにそれぞれの測定点での複数データからその最大値と最小値を計算してこれらを表示装置12に表示させる。これにより、ある一定時間電磁波ノイズが変動する場合どの程度変動するか分からないという問題点を解決できる。
【0065】
本発明の実施形態20では、上記実施形態1〜19のいずれかにおいて、ブザー発生装置が付加される。磁界プローブ20からの電磁波ノイズがスペクトラムアナライザ13で周波数解析されてその特定周波数のスペクトラムデータが中央制御装置11に転送された時点で中央制御装置11が上記ブザー発生装置にスペクトラムアナライザ13からの特定周波数の電磁波ノイズの強度に応じてブザーの音量を変えて音を鳴らさせる。これにより、磁界プローブ20での電磁波ノイズ測定時には電磁波ノイズの強度はまだ分からないという問題点を解決できる。
【0066】
本発明の実施形態21では、上記実施形態1〜20のいずれかにおいて、使用者は、入力装置19にて、各3次元の測定格子点の座標面の基準点1,基準点2,基準点3の座標位置、X方向の格子点数、Y方向の格子点数の他にZ方向の格子点数、Z方向の格子点間隔を入力し、中央制御装置11は入力装置19からの入力信号に応じて3次元の測定格子点の各測定点で上述のように電磁波ノイズを測定し、その解析周波数のデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。これにより、測定面の法線方向のノイズの分布がわからないという問題点を解決できる。
【0067】
本発明の実施形態22では、上記実施形態1〜21のいずれかにおいて、中央制御装置11は、予め測定面の各測定点での電磁波ノイズの測定を行う前に同じ測定位置で磁界プローブ20及びスペクトラムアナアライザ13に電磁波ノイズを測定させてスペクトラムアナアライザ13で解析した全ての周波数のスペクトルデータから電磁波ノイズがピークとなる周波数を把握し、実際の電磁波ノイズの測定では、スペクトラムアナアライザ13から転送される、上記電磁波ノイズがピークとなる周波数のスペクトラムデータだけ記憶装置18に転送し、この記憶装置18に記憶したスペクトラムデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。これにより、1つの測定点で複数周波数の電磁波ノイズを測定する場合、不要な周波数の電磁波ノイズまで転送するという問題点を解決できる。
【0068】
本発明の実施形態23では、上記実施形態1〜22のいずれかにおいて、1台以上の超音波送波器が付加され、この1台以上の超音波送波器は超音波受波器4(22、23)へ超音波を発射する。超音波受波器4(22、23)は、測定対象21を周回する2つ以上の測定面で超音波送波器15〜17及び上記1台以上の超音波送波器から超音波を受信する。中央制御装置11は、上記測定面における各測定点での電磁波ノイズ測定時には、超音波送波器15〜17及び上記1台以上の超音波送波器に順次に超音波を発射させ、超音波送波器15〜17及び上記1台以上の超音波送波器からの受信信号より磁界プローブ20の3次元位置を算出する。そして、中央制御装置11は、上記測定面における各測定点で上述のように電磁波ノイズを測定し、その解析周波数のデータから等高線図を生成して表示装置12に表示させる。これにより、1つの測定面での電磁波ノイズ測定しかできず測定対象を周回する電磁波ノイズ分布を測定できないという問題点を解決できる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、測定時の測定対象との位置あわせに非常に手間がかかるという問題点を解決することができ、測定の取りこぼしを防ぐことができる。また、測定対象と解析結果が直感的にすぐわからないという問題点を解決することができ、測定対象が平面でない場合にその奥の部分はそれだけノイズが実際より弱く計測してしまうという問題点を解決することができる。また、磁界プローブの測定面に対する接線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決することができ、磁界プローブの測定面に対する法線方向の向きが正確にはわからないという問題点を解決することができる。
【0070】
また、解析周波数が変わる度に測定する手間がかかるという問題点を解決することができ、今計測した結果と前に計測した結果との違いが直感的に分からないという問題点を解決することができる。また、今計測した結果と前に計測した結果との違いが数字として分からないという問題点を解決することができ、電磁波ノイズの分布が急激に変わるところを正確に測定する場合に測定点数が膨大なものとなるという問題点を解決することができる。
【0071】
また、磁界プローブの位置計測時にエラーが発生しても使用者が分からないという問題点を解決することができ、磁界プローブの位置計測時に使用者の体等で磁界プローブの位置を計測できないほど超音波が減衰しても使用者が分からないという問題点を解決することができる。また、磁界プローブの位置計測時に使用者の体等で磁界プローブの位置を計測できないほど超音波が減衰して作業の連続性がなくなるという問題点を解決することができ、磁界プローブの測定格子点通過時に表示装置をみる手間がないという問題点を解決することができる。
【0072】
また、電磁波プローブを移動させる時に表示装置をみる手間がかかるという問題点を解決することができ、超音波受波器の電磁波ノイズを出来るだけなくすという問題点を解決することができる。また、超音波受波器、表示装置の電磁波ノイズをなくすという問題点を解決することができ、ある一定時間電磁波ノイズが変動する場合どの程度変動するか分からないという問題点を解決することができる。
【0073】
また、電磁波プローブでの電磁波ノイズ測定時には電磁波ノイズの強度はまだ分からないという問題点を解決することができ、測定面の法線方向のノイズの分布がわからないという問題点を解決することができる。さらに、1つの測定点で複数周波数の電磁波ノイズを測定する場合に不要な周波数データまで転送するという問題点を解決することができ、測定対象の1つの測定面での電磁波ノイズ測定しかできず測定対象を周回する電磁波ノイズ分布を測定できないという問題点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態2において表示装置に表示される測定格子メッシュ、未測定マーク及び測定済のマークを示す図である。
【図3】本発明の実施形態4における測定対象の例を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態5における磁界プローブ及び超音波受波器を示す概略図である。
【図5】本発明の実施形態6における磁界プローブ及び超音波受波器を示す概略図である。
【図6】本発明の実施形態10における測定対象及び測定格子メッシュを示す図である。
【図7】磁界プローブの一定時間毎に計測した位置データ例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態16の一部を示す概略図である。
【符号の説明】
11 中央制御装置
12 表示装置
13 スペクトラムアナライザ
14、22、23 超音波受波器
15〜17 超音波送波器
18 記憶装置
19 入力装置
20 磁界プローブ
21 測定対象
24 小型表示装置
Claims (23)
- 測定対象からの電磁波ノイズを測定するための磁界プローブと、この磁界プローブからの電磁波ノイズを周波数解析して特定周波数の電磁波ノイズを抽出するスペクトラムアナライザと、測定結果を表示する表示装置と、前記スペクトラムアナライザの出力信号に基づいて前記表示装置に測定結果を表示させる中央制御装置とを有する電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブに装着された超音波受波器と、この超音波受波器へ超音波を発射する3つ以上の超音波送波器とを備え、この3つ以上の超音波送波器から前記超音波受波器への超音波の到達時間から前記磁界プローブの3次元位置計測を行うことを特徴とする電磁妨害波測定装置。
- 請求項1記載の電磁妨害波測定装置において、前記表示装置にて測定格子メッシュを表示するとともに電磁波ノイズの未測定マークと電磁波ノイズ測定済のマークの表示を行うことを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1または2記載の電磁妨害波測定装置において、前記測定対象を撮像するカメラを有し、前記表示装置にて前記カメラで撮像した測定対象の映像に前記特定周波数電磁波ノイズの等高線図をスーパーインポーズして表示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1、2または3記載の電磁妨害波測定装置において、測定格子点の座標を入力する時に複数の測定面における測定格子点の座標を入力できる入力装置を有し、この入力装置により入力された測定格子点を前記表示装置で表示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜4のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波受波器を前記磁界プローブの上下に付けて前記磁界プローブの位置計測を行い、その結果から前記磁界プローブのループ面の向きを計測することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜4のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブの上下と前記磁界プローブの軸に超音波受波器を付けて位置計測を行い、その計測結果から前記磁界プローブの軸の向きを計測することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜6のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記スペクトラムアナライザから特定周波数のデータだけではなく解析できた全てのスペクトルデータを記憶装置に転送して記憶し、この記憶装置内のデータのうち任意のデータを入力装置の入力により前記表示装置で表示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の測定結果を記憶装置に記憶し、次回の測定を行った場合に入力装置の入力信号に応じて前回の測定結果を前記表示装置に表示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の測定結果を記憶装置に記憶し、次回の測定を行った場合に入力装置の入力信号に応じて前回の測定結果と次回の測定結果との差分を表示装置に表示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜9のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、測定格子点の座標を入力する時に複数平面の測定面を入力でき、かつぞれぞれの測定面で独立に測定点数と測定間隔の入力ができることを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜10のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前回の前記磁界プローブの位置計測データを記憶装置に記憶し、次回の前記磁界プローブの位置計測時に前回の前記磁界プローブの位置計測データと次回の前記磁界プローブの位置計測データとの距離を計算して該距離が一定量を超えた場合にはエラーとすることを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜11のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブの位置計測時に前記超音波受波器で受波した超音波の強度が所定の閾値より下がった時に前記表示装置にエラーを表示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜11のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記3つ以上の超音波送波器以外に別の超音波送波器を有し、前記磁界プローブの位置計測時に前記3つ以上の超音波受波器で受波した超音波の強度が所定の閾値より下がった時には前記別の超音波送波器を用いて前記磁界プローブの位置計測を続行することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜13のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、ブザー装置を有し、前記超音波受波器が測定位置に来た時に前記ブザー装置により音を鳴らすことを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜14のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、音声合成装置を有し、前記磁界プローブの位置計測で前記超音波受波器の位置を計測して前記超音波受波器の位置と測定位置との差を計算し、その結果に基づいて前記音声合成装置により使用者を誘導するように音声を発生することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜15のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記磁界プローブに装着した小型表示装置を有し、前記磁界プローブの位置計測で前記超音波受波器の位置を計測して前記超音波受波器の位置と測定位置との差を計算し、その結果に基づき前記小型表示装置で使用者を誘導するように指示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜16のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波受波器と前記中央制御装置との間にノイズフィルタを挿入したことを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜17のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記中央制御装置は、電磁波ノイズを測定する直前に前記超音波受波器あるいは前記表示装置への信号出力を停止し、電磁波ノイズを測定した後に前記信号出力を再開することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜18のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、電磁波ノイズを前記スペクトラムアナライザで周波数解析してそのスペクトルデータを前記中央制御装置に転送する時に所定の時間間隔でスペクトルデータを複数回転送し、それぞれの測定点での複数データから最大値と最小値を計算して該最大値と最小値を前記表示装置で表示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜19のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、ブザー発生装置を有し、前記中央制御装置により前記ブザー発生装置で前記特定周波数の電磁波ノイズの強度に応じて音量を変えて音を鳴らすことを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜20のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、測定対象の測定面の接線方向だけでなく、法線方向の測定点の定義、電磁波ノイズの測定を行うことを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜21のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、予め前記磁界プローブと前記スペクトラムアナアライザで電磁波ノイズを計測して電磁波ノイズがピークとなる周波数を把握し、実際の計測では電磁波ノイズがピークとなる周波数のスペクトラムデータだけ記憶装置に転送して前記表示装置で表示することを特徴する電磁妨害波測定装置。
- 請求項1〜22のいずれか1つに記載の電磁妨害波測定装置において、前記超音波送波器以外に1台以上の超音波送波器を有し、測定対象の1面だけでなく測定対象を囲む複数の測定面で計測することを特徴する電磁妨害波測定装置。
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2002
- 2002-10-17 JP JP2002303390A patent/JP2004138505A/ja active Pending
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