JP2004138336A - 廃熱利用システムおよび廃熱利用空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】発熱機器から空気中に放出される廃熱を利用することができる廃熱利用システムおよび廃熱利用空気調和機を提供する。
【解決手段】廃熱利用システム1は、発熱機器2の廃熱を利用する廃熱利用システムであって、回収部10と、利用部20とを備える。回収部10は、加熱空気を回収する。加熱空気は、廃熱により加熱されることにより発熱機器2近傍の所定空間に発生する。利用部20は、回収部10により回収される加熱空気を利用する。
【選択図】 図1
【解決手段】廃熱利用システム1は、発熱機器2の廃熱を利用する廃熱利用システムであって、回収部10と、利用部20とを備える。回収部10は、加熱空気を回収する。加熱空気は、廃熱により加熱されることにより発熱機器2近傍の所定空間に発生する。利用部20は、回収部10により回収される加熱空気を利用する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃熱利用システムおよび廃熱利用空気調和機、特に、発熱機器の廃熱を利用するための廃熱利用システムおよび廃熱利用空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、機器の稼働により発生した熱を他の機器の稼働に利用する廃熱利用システムが提案されている。例えば、空気調和機の室外熱交換器から排出される廃熱を他の空気調和機の運転に利用する排熱利用の空調システムが提案されている(例えば、特許文献1)。このシステムにおいては、冷房運転中の空気調和機の室外熱交換器から排出される廃熱を暖房運転中の他の空気調和機の熱源として利用している。
【0003】
【特許文献1】
特開平07−190546号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えばオフィスなどにおいて、サーバ、プリンタ、FAX、コピー機などのOA機器から排出される熱は、他の機器の稼働に利用されることなく室内に放出されている。このため、以下のような不都合が生じている。
例えば、サーバなどが設置されるコンピュータルームでは、室温を下げるために空気調和機によって冷房が行われていることが多い。しかし、発熱機器から放出される熱は、コンピュータルームの室温を上昇させ空気調和機の負担を大きくしているだけで、特に有効利用されていない。
【0005】
そこで、本発明では、発熱機器から空気中に放出される廃熱を利用することができる廃熱利用システムおよび廃熱利用空気調和機を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の廃熱利用システムは、発熱機器の廃熱を利用する廃熱利用システムであって、回収部と、利用部とを備える。回収部は、加熱空気を回収する。加熱空気は、廃熱により加熱されることにより発熱機器近傍の所定空間に発生する。利用部は、回収部により回収される加熱空気を利用する。
【0007】
この廃熱利用システムでは、まず、発熱機器から熱が排出される。この廃熱は、発熱機器近傍の空気を加熱する。加熱された空気は、回収部によって回収される。回収された加熱空気は、利用部において利用される。
ここでは、発熱機器から排出される熱が、加熱空気として回収部により回収され、利用部において利用される。このため、この廃熱利用システムでは、発熱機器から空気中に排出される廃熱を有効利用することができる。
【0008】
請求項2に記載の廃熱利用システムは、請求項1に記載の廃熱利用システムであって、利用部が加熱空気を室内空気の調和に利用する。
ここでは、例えば暖房が必要な室内の空調を行う場合には、加熱空気が室内の暖房に利用されるので室内空気の調和に要するエネルギーが低減される。
請求項3に記載の廃熱利用システムは、請求項1または2に記載の廃熱利用システムであって、利用部が熱源側熱交換器を有する空気調和機である。また、加熱空気が熱源側熱交換器近傍に供給される。
【0009】
ここでは、加熱空気が熱源側熱交換器近傍に供給されることにより、熱源側熱交換器内の冷媒が加熱される。このため、空気調和機が暖房運転を行う場合には、空気調和機の暖房能力が向上する。その結果、空気調和機が稼働する際の消費エネルギーが低減される。
請求項4に記載の廃熱利用システムは、請求項1から3のいずれかに記載の廃熱利用システムであって、発熱機器がOA機器である。なお、OA機器とは、サーバコンピュータ、プリンタ、FAX、コピー機などのオフィスで用いられる機器のことである。
【0010】
ここでは、OA機器から空気中に排出される廃熱を利用することができる。このため、OA機器から排出される廃熱によりOA機器の設置される部屋の室温が上昇することが少なくなる。その結果、例えば室温を適正に保つために空気調和機が設置されている場合には、空気調和機の負担を軽減することができる。
請求項5に記載の廃熱利用システムは、請求項1から4のいずれかに記載の廃熱利用システムであって、回収部が加熱空気を吸い込む吸い込み部を有する。
【0011】
ここでは、吸い込み部により加熱空気が回収部に吸い込まれることによって、加熱空気が回収される。このため、加熱空気の回収効率が向上される。
請求項6に記載の廃熱利用システムは、請求項5に記載の廃熱利用システムであって、回収部はさらに取り囲み部を有する。この取り囲み部は、発熱機器近傍の所定空間を取り囲む。
【0012】
ここでは、発熱機器近傍の所定空間が取り囲み部により取り囲まれる。つまり、発熱機器により所定空間内に発生する加熱空気と所定空間外の空気とが、取り囲み部により仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項7に記載の廃熱利用システムは、請求項6に記載の廃熱利用システムであって、取り囲み部は固体の壁面である。
【0013】
ここでは、固体の壁面である取り囲み部により加熱空気と所定空間外の空気とが仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項8に記載の廃熱利用システムは、請求項6に記載の廃熱利用システムであって、取り囲み部はエアカーテンである。
【0014】
ここでは、エアカーテンである取り囲み部により加熱空気と所定空間外の空気とが仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項9に記載の廃熱利用システムは、請求項5から8のいずれかに記載の廃熱利用システムであって、吸い込み部が所定空間の上方に設けられる。
【0015】
ここでは、所定空間外の空気と比べて加熱空気の密度が低下し単位体積あたりの重量が軽くなるので、加熱空気は上方に移動しやすい。また、吸い込み部が加熱空気の移動先である所定空間の上方に設けられている。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項10に記載の廃熱利用空気調和機は、発熱機器の廃熱を利用する廃熱利用空気調和機であって、取り囲み部と回収部とを備える。取り囲み部は、発熱機器近傍の所定空間を取り囲む。なお、取り囲み部とは、個体の壁面、エアカーテンなどである。回収部は、廃熱に加熱されることにより取り囲み部内に発生する加熱空気を回収する。そして、廃熱利用空気調和機は、回収部により回収される加熱空気を空気調和に利用する。
【0016】
ここでは、取り囲み部が、発熱機器近傍の所定空間を取り囲む。そして、回収部が、発熱機器の廃熱に加熱されることにより取り囲み部内に発生する加熱空気を回収する。このため、廃熱利用空気調和機は、効率よく加熱空気を回収することができる。そして、廃熱利用空気調和機は、回収部により回収される加熱空気を空気調和に利用する。このため、例えば、廃熱利用空気調和機が暖房を必要とする室内の空調を行う場合、加熱空気が室内の暖房に利用されるので室内空気の調和に要するエネルギーが低減される。
【0017】
【発明の実施の形態】
<廃熱利用システムの構成>
図1に、本発明の一実施形態が採用される廃熱利用システム1の概略構成を示す。この廃熱利用システム1は、サーバコンピュータ2の廃熱を利用して屋内の空気調和を行うためのシステムである。この廃熱利用システム1は、回収部10と空気調和機20とから構成される。サーバコンピュータ2は、クライアントコンピュータに対しデータなどを提供するためのコンピュータであり、第1室R1内に設けられている。第1室R1には、空気調和機50が設けられており、この空気調和機50によってサーバコンピュータ2の稼働状況に応じてサーバコンピュータ2に適切な温度範囲(摂氏5度から摂氏35度)となるように室温制御がなされている。つまり、空気調和機50は、サーバコンピュータ2の稼働レベルが高い日中とサーバコンピュータ2の稼働レベルが低い夜間とで異なる空調制御を行っている。サーバコンピュータ2の電源は、空気調和機20から供給されている。このサーバコンピュータ2は、多数の電装品を有しており、これらの電装品が稼働時に発熱している。
【0018】
(回収部10)
回収部10は、サーバコンピュータ2から放出される熱により加熱されたサーバコンピュータ2周辺の加熱空気を回収し、加熱空気を空気調和機20に送る。回収部10は、サーバラック11と、エアダクト12と、遠心ファン13とを有している。
【0019】
サーバラック11は、内部にサーバコンピュータ2が納められる金属製もしくは樹脂製の棚である。このサーバラック11は、サーバコンピュータ2を上下および側方から覆い、サーバコンピュータ2の周辺に閉空間を形成している。サーバラック11の前面には、サーバコンピュータ2のメンテナンスなどのために開閉自在な扉(図示せず)が設けられている。サーバラック11の上部には、開口14が設けられており、この開口14を通じてサーバラック11とエアダクト12とがつながるようになっている。さらに、サーバラック11の下部には、開口15が設けられており、この開口15を通じてサーバラック11と第1室R1とがつながるようになっている。サーバラック11は、第1室R1内を循環し第1室R1内を十分に空調した後の空気が開口15を通じてサーバラック11内に導入されるように構成されている。
【0020】
エアダクト12は、加熱空気を空気調和機20に送るためのダクトであり、第1室R1の天井裏などに設けられている。このエアダクト12は、サーバラック11と空気調和機20とを接続するように構成されている。
遠心ファン13は、加熱空気をサーバコンピュータ2の周辺空間から空気調和機20に送るために空気流A1を発生させるためのファンである。この遠心ファン13は、エアダクト12の内部に設けられ、回転することによってサーバラック11から空気調和機20へ向かう空気流A1を発生させる。
【0021】
(空気調和機20)
空気調和機20は、冷暖房や除湿などが行われた調和空気を第2室R2内に送風し、第2室R2の空気の調和を行う蓄電エアコンである。この空気調和機20は、第2室R2内に取り付けられる室内機21と、第2室R2外に設置される室外機22とを備えている。室外機22は、室外熱交換器や室外ファンなどを収納する室外空調ユニット23を備えている。
【0022】
室内機21内には室内熱交換器が収納され、室外空調ユニット23内には室外熱交換器が収納されており、各熱交換器およびこれらの熱交換器を接続する冷媒配管25が、冷媒回路を構成している。
空気調和機20で用いられる冷媒回路の系統図を図2に示す。
室内機21内には、室内熱交換器26が設けられている。この室内熱交換器26は、長さ方向両端で複数回折り返されている伝熱管と、伝熱管が挿し通される複数のフィンとから構成される。この室内熱交換器26は、接触する空気との間で熱交換を行う。
【0023】
また、室内機21内には、室内空気を吸い込んで室内熱交換器26との間で熱交換を行った後の空気を第2室R2内に吹き出すためのクロスフローファン27が設けられている。クロスフローファン27は、円筒形状に構成され、周面には回転軸方向に羽根が設けられている。そして、クロスフローファン27は、回転軸と交わる方向に空気流を生成する。このクロスフローファン27は、室内機21内に設けられるファンモータ28によって回転駆動される。
【0024】
室外空調ユニット23には、圧縮機29と、四路切換弁30と、アキュムレータ31と、室外熱交換器32と、減圧器33とが設けられている(図2参照)。四路切替弁30は、圧縮機29の吐出側に接続される。アキュムレータ31は、圧縮機29の吸入側に接続される。室外熱交換器32は、四路切換弁30に接続される。減圧器33は、室外熱交換器32に接続された電動膨張弁である。また、減圧器33は、フィルタ34および液閉鎖弁35を介して配管39に接続されており、配管39を介して室内熱交換器26の一端と接続される。さらに、四路切換弁30は、ガス閉鎖弁36を介して配管40に接続されており、この配管40を介して室内熱交換器26の他端と接続されている。
【0025】
さらに、室外空調ユニット23には、エアダクト12が接続されている。エアダクト12は、室外空調ユニット23内の室外熱交換器32近傍に接続されており、空気流A1が室外熱交換器32に接触するように配置されている。
また、室外熱交換器32近傍には、温度センサ41が設けられている。この温度センサ41は、室外熱交換器32に接触する加熱空気の温度を測定し、空気調和機20を遠隔で管理する管理センタ(図示せず)に加熱空気の温度データを送信する。管理センタにおいては、例えば担当者などが、空気流A1の温度の推移を確認している。
【0026】
<加熱空気の回収と利用>
図3に、サーバコンピュータ2から放出される廃熱により加熱される加熱空気の回収および利用の過程を示す。以下に、加熱空気の回収および利用の過程について説明する。
始めに、冬季などの空気調和機20が暖房運転を行っている場合について説明する。まず、サーバコンピュータ2の稼働により、サーバコンピュータ2から廃熱が排出される(ステップS101)。サーバコンピュータ2周辺の空気がこの廃熱により加熱され、加熱空気が発生する(ステップS102)。この加熱空気は、遠心ファン13の回転により発生する空気流A1によってエアダクト12内に吸い込まれる(ステップS103)。そして、加熱空気は、エアダクト12内を通って、空気流A1によって室外空調ユニット23に送られる(ステップS104)。その後、加熱空気は、室外熱交換器32と接触し、室外熱交換器32との間で熱交換を行う(ステップS105)。加熱空気の熱によって、室外熱交換器32内の冷媒が加熱される(ステップS106)。
【0027】
夏季など、空気調和機20が冷房運転を行っている場合には、遠心ファン13により回収される加熱空気は、空気調和機20の稼働の妨げとなる。このため、このような場合には、遠心ファン13の運転を停止して、加熱空気を空気調和機20に供給しないようにしている。
<本システムの特徴>
(1)
従来のサーバコンピュータにおいては、サーバコンピュータの稼働により発生し放出される廃熱は、そのまま室内に放出されている。
【0028】
しかし、この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2から排出される廃熱により加熱された加熱空気が、回収部10によって回収される。そして、この加熱空気が、空気調和機20の室外熱交換器32内の冷媒を加熱することに用いられる。このため、この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2から空気中に排出される廃熱を利用することができる。
【0029】
(2)
この廃熱利用システム1では、加熱空気が室外熱交換器32の近傍に供給されている。このため、加熱空気によって室外熱交換器32内の冷媒が加熱されている。これによって、空気調和機20の暖房運転時においては、空気調和機20の暖房能力が向上される。その結果、この廃熱利用システム1では、空気調和機20の暖房運転時に要する消費エネルギーを低減することができる。
【0030】
(3)
従来のサーバコンピュータにおいては、サーバコンピュータの稼働により発生し放出される廃熱は、そのまま室内に放出されている。このため、排出される廃熱によって、サーバコンピュータが設置される部屋の室温が上昇する可能性がある。
【0031】
しかし、この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2から排出される廃熱を回収して空気調和機20の稼働に利用している。このため、サーバコンピュータ2から排出される廃熱により第1室R1内の室温が上昇することが少なくなる。その結果、空気調和機50の稼働負担を軽減することができるので、空気調和機50の運転時に要する消費エネルギーを低減することができる。
【0032】
また、第1室R1内の室温が上昇することが少なくなるので、第1室R1内の室温がサーバコンピュータ2の稼働に適切な温度範囲から逸脱する可能性が低減される。このため、サーバコンピュータ2の稼働安定性が向上される。
(4)
この廃熱利用システム1では、遠心ファン13が回転することにより空気流A1が発生している。このため、サーバコンピュータ2から排出される廃熱により発生する加熱空気がエアダクト12内に吸い込まれる。このため、この廃熱利用システム1では、熱対流によって加熱空気を回収する場合と比べて、加熱空気の回収効率が向上される。
【0033】
(5)
この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2がサーバラック11によって覆われており、サーバコンピュータ2の周辺に閉空間が形成されている。このため、サーバラック11内に発生する加熱空気とサーバラック11外の空気とが、サーバラック11によって仕切られる。その結果、加熱空気の殆どをエアダクト12内に吸い込むことができるので、加熱空気の回収効率が向上する。
【0034】
(6)
この廃熱利用システム1では、加熱空気をエアダクト12内に吸い込むための開口14がサーバラック11の上部に設けられている。さらに、サーバラック11外の空気と比べて、加熱空気は密度が低く単位体積あたりの重量が軽くなる。このため、加熱空気は上方に移動しやすい。その結果、加熱空気がエアダクト12内に回収される回収効率がさらに向上される。
【0035】
(7)
この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2の電源は、空気調和機20の電源から供給されている。空気調和機20は蓄電エアコンである。蓄電エアコンは、電力消費量の少ない夜間などに電力を蓄積するができる。このため、サーバコンピュータ2の使用電力のピークをずらすことができる。さらに、蓄電エアコンは停電時においてそれ自体が電力源となることができる。このため、サーバコンピュータ2の電源を無停電電源とすることができる。
【0036】
(8)
この廃熱利用システム1では、温度センサ41を用いて、室外熱交換器32に接触する加熱空気の温度測定している。そして、測定された加熱空気の温度データが、空気調和機20を遠隔で管理する管理センタに送信される。管理センタにおいては、例えば担当者などが、加熱空気の温度の推移を確認している。このため、このように場合には、例えば担当者などがこの状態を把握することができる。その結果、サーバコンピュータ2の付近の温度がサーバコンピュータ2の稼働に適切な温度範囲から逸脱した場合には、担当者がサーバコンピュータ2の管理者に連絡して、第1室R1内の室温をサーバコンピュータ2の稼働に適切な温度とすることができる。また、担当者が、自ら第1室R1内に出向いて、第1室R1内の室温をサーバコンピュータ2の稼働に適切な温度とすることもできる。
【0037】
<他の実施の形態>
(a)
上記実施の形態では、サーバコンピュータ2が発熱機器として用いられている。しかし、このように必ずしも発熱機器がサーバコンピュータ2である必要はなく、プリンタ、FAX、コピー機などが発熱機器として用いられても良い。
【0038】
(b)
上記実施の形態では、サーバラック11がサーバコンピュータ2を上下および側方から覆い、エアダクト12と遠心ファン13とを用いて加熱空気を回収している。これに代えて、図4に示すような回収装置60を用いて加熱空気を回収および利用するように廃熱利用システム100を構成しても良い。
【0039】
この廃熱利用システム100において、回収装置60は、主に、傘部61と、吸気管62および給気管63から構成される連結部とを備えている。また、吸気管62内には、遠心ファン64が配置されている。
傘部61は、加熱空気を回収装置60内に吸い込むためのトルネード気流A15を発生させるようにサーバコンピュータ2の上方に設けられる。この傘部61は、吹き出し口61aと、吸い込み口61bとを有している。吹き出し口61aは、旋回吹き出し流A10(エアカーテン)が水平面に対して10度から20度程度下向きの吹き出し角度で吹き出すように構成されている。吸い込み口61bは、加熱空気を空気調和機70に送風するために、加熱空気を回収装置60内に吸い込むように傘部61の下面略中央部に設けられている。この吸い込み口61bは、上端が吸気管62に接続されている。この吸い込み口61bに吸い込まれた加熱空気が、吸気管62内に流れていく。
【0040】
遠心ファン64は、吸気管62から空気を引くと共に、給気管63へ空気を吹き出すために設けられている。
この廃熱利用システム100において、遠心ファン64を作動させると、吸気管62内が負圧となり、吸い込み口61bからサーバコンピュータ2周辺の空気が引かれる。これと同時に、給気管63により傘部61内に供給される空気が、吹き出し口61aから吹き出される。そして、旋回吹き出し流A10が生成される。その後、しばらくすると、旋回吹き出し流A10と吸い込み口61bへの空気の吸引とにより、サーバコンピュータ2の上方にトルネード気流A15が生成される。
【0041】
このトルネード気流A15により、サーバコンピュータ2から排出される廃熱により加熱された加熱空気は、トルネード気流A15に巻き込まれて吸い込み口61bに運ばれる。そして、加熱空気は、吸い込み口61bから吸気管62を介して、空気調和機70の室外熱交換器71付近において、室外熱交換器71と熱交換する。その後、室外熱交換器71と熱交換した空気は、給気管64内を通って吹き出し口61aから旋回吹き出し流A10として吹き出される。
【0042】
ここでは、エアカーテンである旋回吹き出し流A10によって、サーバコンピュータ2の周辺に閉空間が形成されている。このため、この閉空間内の加熱空気と閉空間外の空気とが仕切られる。このため、回収装置60が加熱空気を回収する回収効率が向上される。
さらに、この廃熱利用システム100では、発熱機器がプリンタ、FAX、コピー機など使用者が接近する必要がある機器の場合であっても、旋回吹き出し流A10により閉空間を形成しているので使用者が発熱機器に容易に接近することができる。
【0043】
(c)
上記実施の形態では、加熱空気を回収し加熱空気を室外熱交換器32に接触させることにより、サーバコンピュータ2から排出される廃熱を利用している。これに代えて、図5に示すように、回収した加熱空気をそのまま第2室R2に供給することにより、サーバコンピュータ2から排出される廃熱を利用するように廃熱利用システム200を構成してもよい。
【0044】
この廃熱利用システム200においては、回収部210のエアダクト212が第2室R12内まで延びている。このため、遠心ファン13の回転により発生する空気流A21により、加熱空気が第2室まで運ばれる。
(d)
上記実施の形態では、発熱機器が第1室R1内に設置されている。これに代えて、発熱機器が屋外に設置されていてもよい。
【0045】
(e)
上記実施の形態では、サーバコンピュータ2の設置場所と加熱空気の利用先とが別の部屋になっている。これに代えて(加えて)、図6に示されるように、サーバコンピュータ2と加熱空気の利用先とを同一の部屋に設置しても良い。
この廃熱利用システム300は、エアダクト312を有している。このエアダクト312は、サーバコンピュータ2の設置される室内であってサーバコンピュータ2から離れた場所に加熱空気を送風するために設けられる。
【0046】
この廃熱利用システム300では、サーバコンピュータ2の周辺の加熱空気がサーバコンピュータ2から離れた場所に送られる。このため、室内の温度分布が一様となる。
(f)
上記実施の形態では、加熱空気を回収し加熱空気を室外熱交換器32に接触させることにより、サーバコンピュータ2から排出される廃熱を利用している。これに代えて、回収した加熱空気を室内機21に供給しても良い。
【0047】
回収した加熱空気の温度が室内設定温度よりも低い場合、加熱空気は室内熱交換器26でさらに加熱される。一方、回収した加熱空気の温度が室内設定温度よりも高い場合、外壁などで間接的に冷却された空気も吸引して、回収した加熱空気と混合することより温度を調節するなどのことが考えられる。
このようにすることにより、空気調和機20の消費電力を抑制することができる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1に記載の廃熱利用システムでは、発熱機器から排出される熱が、加熱空気として回収部により回収され、利用部において利用される。このため、この廃熱利用システムでは、発熱機器から空気中に排出される廃熱を有効利用することができる。
【0049】
請求項2に記載の廃熱利用システムでは、例えば暖房が必要な室内の空調を行う場合には、加熱空気が室内の暖房に利用されるので室内空気の調和に要するエネルギーが低減される。
請求項3に記載の廃熱利用システムでは、加熱空気が熱源側熱交換器近傍に供給されることにより、熱源側熱交換器内の冷媒が加熱される。このため、空気調和機が暖房運転を行う場合には、空気調和機の暖房能力が向上する。その結果、空気調和機が稼働する際の消費エネルギーが低減される。
【0050】
請求項4に記載の廃熱利用システムでは、OA機器から空気中に排出される廃熱を利用することができる。このため、OA機器から排出される廃熱によりOA機器の設置される部屋の室温が上昇することが少なくなる。その結果、例えば室温を適正に保つために空気調和機が設置されている場合には、空気調和機の負担を軽減することができる。
【0051】
請求項5に記載の廃熱利用システムでは、吸い込み部により加熱空気が回収部に吸い込まれることによって、加熱空気が回収される。このため、加熱空気の回収効率が向上される。
請求項6に記載の廃熱利用システムでは、発熱機器近傍の所定空間が取り囲み部により取り囲まれる。つまり、発熱機器により所定空間内に発生する加熱空気と所定空間外の空気とが、取り囲み部により仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
【0052】
請求項7に記載の廃熱利用システムでは、固体の壁面である取り囲み部により加熱空気と所定空間外の空気とが仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項8に記載の廃熱利用システムでは、エアカーテンである取り囲み部により加熱空気と所定空間外の空気とが仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
【0053】
請求項9に記載の廃熱利用システムでは、所定空間外の空気と比べて加熱空気の密度が低下し単位体積あたりの重量が軽くなるので、加熱空気は上方に移動しやすい。また、吸い込み部が加熱空気の移動先である所定空間の上方に設けられている。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
【0054】
請求項10に記載の廃熱利用空気調和機では、取り囲み部が、発熱機器近傍の所定空間を取り囲む。そして、回収部が、発熱機器の廃熱に加熱されることにより取り囲み部内に発生する加熱空気を回収する。このため、廃熱利用空気調和機は、効率よく加熱空気を回収することができる。そして、廃熱利用空気調和機は、回収部により回収される加熱空気を空気調和に利用する。このため、例えば、廃熱利用空気調和機が暖房を必要とする室内の空調を行う場合、加熱空気が室内の暖房に利用されるので室内空気の調和に要するエネルギーが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態が採用される廃熱利用システムの概略構成図。
【図2】冷媒系統図。
【図3】加熱空気の回収と利用を示すフローチャート。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る廃熱利用システムの概略構成図。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る廃熱利用システムの概略構成図。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る廃熱利用システムの概略構成図。
【符号の説明】
1,100,200,300 廃熱利用システム
2 サーバコンピュータ(発熱機器)
10,210 回収部
11 サーバラック(取り囲み部)
14 開口(吸い込み部)
20,70 空気調和機(利用部)
32,71 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
60 回収装置(回収部)
61b 吸い込み口(吸い込み部)
A10 旋回吹き出し流(取り囲み部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃熱利用システムおよび廃熱利用空気調和機、特に、発熱機器の廃熱を利用するための廃熱利用システムおよび廃熱利用空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、機器の稼働により発生した熱を他の機器の稼働に利用する廃熱利用システムが提案されている。例えば、空気調和機の室外熱交換器から排出される廃熱を他の空気調和機の運転に利用する排熱利用の空調システムが提案されている(例えば、特許文献1)。このシステムにおいては、冷房運転中の空気調和機の室外熱交換器から排出される廃熱を暖房運転中の他の空気調和機の熱源として利用している。
【0003】
【特許文献1】
特開平07−190546号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えばオフィスなどにおいて、サーバ、プリンタ、FAX、コピー機などのOA機器から排出される熱は、他の機器の稼働に利用されることなく室内に放出されている。このため、以下のような不都合が生じている。
例えば、サーバなどが設置されるコンピュータルームでは、室温を下げるために空気調和機によって冷房が行われていることが多い。しかし、発熱機器から放出される熱は、コンピュータルームの室温を上昇させ空気調和機の負担を大きくしているだけで、特に有効利用されていない。
【0005】
そこで、本発明では、発熱機器から空気中に放出される廃熱を利用することができる廃熱利用システムおよび廃熱利用空気調和機を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の廃熱利用システムは、発熱機器の廃熱を利用する廃熱利用システムであって、回収部と、利用部とを備える。回収部は、加熱空気を回収する。加熱空気は、廃熱により加熱されることにより発熱機器近傍の所定空間に発生する。利用部は、回収部により回収される加熱空気を利用する。
【0007】
この廃熱利用システムでは、まず、発熱機器から熱が排出される。この廃熱は、発熱機器近傍の空気を加熱する。加熱された空気は、回収部によって回収される。回収された加熱空気は、利用部において利用される。
ここでは、発熱機器から排出される熱が、加熱空気として回収部により回収され、利用部において利用される。このため、この廃熱利用システムでは、発熱機器から空気中に排出される廃熱を有効利用することができる。
【0008】
請求項2に記載の廃熱利用システムは、請求項1に記載の廃熱利用システムであって、利用部が加熱空気を室内空気の調和に利用する。
ここでは、例えば暖房が必要な室内の空調を行う場合には、加熱空気が室内の暖房に利用されるので室内空気の調和に要するエネルギーが低減される。
請求項3に記載の廃熱利用システムは、請求項1または2に記載の廃熱利用システムであって、利用部が熱源側熱交換器を有する空気調和機である。また、加熱空気が熱源側熱交換器近傍に供給される。
【0009】
ここでは、加熱空気が熱源側熱交換器近傍に供給されることにより、熱源側熱交換器内の冷媒が加熱される。このため、空気調和機が暖房運転を行う場合には、空気調和機の暖房能力が向上する。その結果、空気調和機が稼働する際の消費エネルギーが低減される。
請求項4に記載の廃熱利用システムは、請求項1から3のいずれかに記載の廃熱利用システムであって、発熱機器がOA機器である。なお、OA機器とは、サーバコンピュータ、プリンタ、FAX、コピー機などのオフィスで用いられる機器のことである。
【0010】
ここでは、OA機器から空気中に排出される廃熱を利用することができる。このため、OA機器から排出される廃熱によりOA機器の設置される部屋の室温が上昇することが少なくなる。その結果、例えば室温を適正に保つために空気調和機が設置されている場合には、空気調和機の負担を軽減することができる。
請求項5に記載の廃熱利用システムは、請求項1から4のいずれかに記載の廃熱利用システムであって、回収部が加熱空気を吸い込む吸い込み部を有する。
【0011】
ここでは、吸い込み部により加熱空気が回収部に吸い込まれることによって、加熱空気が回収される。このため、加熱空気の回収効率が向上される。
請求項6に記載の廃熱利用システムは、請求項5に記載の廃熱利用システムであって、回収部はさらに取り囲み部を有する。この取り囲み部は、発熱機器近傍の所定空間を取り囲む。
【0012】
ここでは、発熱機器近傍の所定空間が取り囲み部により取り囲まれる。つまり、発熱機器により所定空間内に発生する加熱空気と所定空間外の空気とが、取り囲み部により仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項7に記載の廃熱利用システムは、請求項6に記載の廃熱利用システムであって、取り囲み部は固体の壁面である。
【0013】
ここでは、固体の壁面である取り囲み部により加熱空気と所定空間外の空気とが仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項8に記載の廃熱利用システムは、請求項6に記載の廃熱利用システムであって、取り囲み部はエアカーテンである。
【0014】
ここでは、エアカーテンである取り囲み部により加熱空気と所定空間外の空気とが仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項9に記載の廃熱利用システムは、請求項5から8のいずれかに記載の廃熱利用システムであって、吸い込み部が所定空間の上方に設けられる。
【0015】
ここでは、所定空間外の空気と比べて加熱空気の密度が低下し単位体積あたりの重量が軽くなるので、加熱空気は上方に移動しやすい。また、吸い込み部が加熱空気の移動先である所定空間の上方に設けられている。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項10に記載の廃熱利用空気調和機は、発熱機器の廃熱を利用する廃熱利用空気調和機であって、取り囲み部と回収部とを備える。取り囲み部は、発熱機器近傍の所定空間を取り囲む。なお、取り囲み部とは、個体の壁面、エアカーテンなどである。回収部は、廃熱に加熱されることにより取り囲み部内に発生する加熱空気を回収する。そして、廃熱利用空気調和機は、回収部により回収される加熱空気を空気調和に利用する。
【0016】
ここでは、取り囲み部が、発熱機器近傍の所定空間を取り囲む。そして、回収部が、発熱機器の廃熱に加熱されることにより取り囲み部内に発生する加熱空気を回収する。このため、廃熱利用空気調和機は、効率よく加熱空気を回収することができる。そして、廃熱利用空気調和機は、回収部により回収される加熱空気を空気調和に利用する。このため、例えば、廃熱利用空気調和機が暖房を必要とする室内の空調を行う場合、加熱空気が室内の暖房に利用されるので室内空気の調和に要するエネルギーが低減される。
【0017】
【発明の実施の形態】
<廃熱利用システムの構成>
図1に、本発明の一実施形態が採用される廃熱利用システム1の概略構成を示す。この廃熱利用システム1は、サーバコンピュータ2の廃熱を利用して屋内の空気調和を行うためのシステムである。この廃熱利用システム1は、回収部10と空気調和機20とから構成される。サーバコンピュータ2は、クライアントコンピュータに対しデータなどを提供するためのコンピュータであり、第1室R1内に設けられている。第1室R1には、空気調和機50が設けられており、この空気調和機50によってサーバコンピュータ2の稼働状況に応じてサーバコンピュータ2に適切な温度範囲(摂氏5度から摂氏35度)となるように室温制御がなされている。つまり、空気調和機50は、サーバコンピュータ2の稼働レベルが高い日中とサーバコンピュータ2の稼働レベルが低い夜間とで異なる空調制御を行っている。サーバコンピュータ2の電源は、空気調和機20から供給されている。このサーバコンピュータ2は、多数の電装品を有しており、これらの電装品が稼働時に発熱している。
【0018】
(回収部10)
回収部10は、サーバコンピュータ2から放出される熱により加熱されたサーバコンピュータ2周辺の加熱空気を回収し、加熱空気を空気調和機20に送る。回収部10は、サーバラック11と、エアダクト12と、遠心ファン13とを有している。
【0019】
サーバラック11は、内部にサーバコンピュータ2が納められる金属製もしくは樹脂製の棚である。このサーバラック11は、サーバコンピュータ2を上下および側方から覆い、サーバコンピュータ2の周辺に閉空間を形成している。サーバラック11の前面には、サーバコンピュータ2のメンテナンスなどのために開閉自在な扉(図示せず)が設けられている。サーバラック11の上部には、開口14が設けられており、この開口14を通じてサーバラック11とエアダクト12とがつながるようになっている。さらに、サーバラック11の下部には、開口15が設けられており、この開口15を通じてサーバラック11と第1室R1とがつながるようになっている。サーバラック11は、第1室R1内を循環し第1室R1内を十分に空調した後の空気が開口15を通じてサーバラック11内に導入されるように構成されている。
【0020】
エアダクト12は、加熱空気を空気調和機20に送るためのダクトであり、第1室R1の天井裏などに設けられている。このエアダクト12は、サーバラック11と空気調和機20とを接続するように構成されている。
遠心ファン13は、加熱空気をサーバコンピュータ2の周辺空間から空気調和機20に送るために空気流A1を発生させるためのファンである。この遠心ファン13は、エアダクト12の内部に設けられ、回転することによってサーバラック11から空気調和機20へ向かう空気流A1を発生させる。
【0021】
(空気調和機20)
空気調和機20は、冷暖房や除湿などが行われた調和空気を第2室R2内に送風し、第2室R2の空気の調和を行う蓄電エアコンである。この空気調和機20は、第2室R2内に取り付けられる室内機21と、第2室R2外に設置される室外機22とを備えている。室外機22は、室外熱交換器や室外ファンなどを収納する室外空調ユニット23を備えている。
【0022】
室内機21内には室内熱交換器が収納され、室外空調ユニット23内には室外熱交換器が収納されており、各熱交換器およびこれらの熱交換器を接続する冷媒配管25が、冷媒回路を構成している。
空気調和機20で用いられる冷媒回路の系統図を図2に示す。
室内機21内には、室内熱交換器26が設けられている。この室内熱交換器26は、長さ方向両端で複数回折り返されている伝熱管と、伝熱管が挿し通される複数のフィンとから構成される。この室内熱交換器26は、接触する空気との間で熱交換を行う。
【0023】
また、室内機21内には、室内空気を吸い込んで室内熱交換器26との間で熱交換を行った後の空気を第2室R2内に吹き出すためのクロスフローファン27が設けられている。クロスフローファン27は、円筒形状に構成され、周面には回転軸方向に羽根が設けられている。そして、クロスフローファン27は、回転軸と交わる方向に空気流を生成する。このクロスフローファン27は、室内機21内に設けられるファンモータ28によって回転駆動される。
【0024】
室外空調ユニット23には、圧縮機29と、四路切換弁30と、アキュムレータ31と、室外熱交換器32と、減圧器33とが設けられている(図2参照)。四路切替弁30は、圧縮機29の吐出側に接続される。アキュムレータ31は、圧縮機29の吸入側に接続される。室外熱交換器32は、四路切換弁30に接続される。減圧器33は、室外熱交換器32に接続された電動膨張弁である。また、減圧器33は、フィルタ34および液閉鎖弁35を介して配管39に接続されており、配管39を介して室内熱交換器26の一端と接続される。さらに、四路切換弁30は、ガス閉鎖弁36を介して配管40に接続されており、この配管40を介して室内熱交換器26の他端と接続されている。
【0025】
さらに、室外空調ユニット23には、エアダクト12が接続されている。エアダクト12は、室外空調ユニット23内の室外熱交換器32近傍に接続されており、空気流A1が室外熱交換器32に接触するように配置されている。
また、室外熱交換器32近傍には、温度センサ41が設けられている。この温度センサ41は、室外熱交換器32に接触する加熱空気の温度を測定し、空気調和機20を遠隔で管理する管理センタ(図示せず)に加熱空気の温度データを送信する。管理センタにおいては、例えば担当者などが、空気流A1の温度の推移を確認している。
【0026】
<加熱空気の回収と利用>
図3に、サーバコンピュータ2から放出される廃熱により加熱される加熱空気の回収および利用の過程を示す。以下に、加熱空気の回収および利用の過程について説明する。
始めに、冬季などの空気調和機20が暖房運転を行っている場合について説明する。まず、サーバコンピュータ2の稼働により、サーバコンピュータ2から廃熱が排出される(ステップS101)。サーバコンピュータ2周辺の空気がこの廃熱により加熱され、加熱空気が発生する(ステップS102)。この加熱空気は、遠心ファン13の回転により発生する空気流A1によってエアダクト12内に吸い込まれる(ステップS103)。そして、加熱空気は、エアダクト12内を通って、空気流A1によって室外空調ユニット23に送られる(ステップS104)。その後、加熱空気は、室外熱交換器32と接触し、室外熱交換器32との間で熱交換を行う(ステップS105)。加熱空気の熱によって、室外熱交換器32内の冷媒が加熱される(ステップS106)。
【0027】
夏季など、空気調和機20が冷房運転を行っている場合には、遠心ファン13により回収される加熱空気は、空気調和機20の稼働の妨げとなる。このため、このような場合には、遠心ファン13の運転を停止して、加熱空気を空気調和機20に供給しないようにしている。
<本システムの特徴>
(1)
従来のサーバコンピュータにおいては、サーバコンピュータの稼働により発生し放出される廃熱は、そのまま室内に放出されている。
【0028】
しかし、この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2から排出される廃熱により加熱された加熱空気が、回収部10によって回収される。そして、この加熱空気が、空気調和機20の室外熱交換器32内の冷媒を加熱することに用いられる。このため、この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2から空気中に排出される廃熱を利用することができる。
【0029】
(2)
この廃熱利用システム1では、加熱空気が室外熱交換器32の近傍に供給されている。このため、加熱空気によって室外熱交換器32内の冷媒が加熱されている。これによって、空気調和機20の暖房運転時においては、空気調和機20の暖房能力が向上される。その結果、この廃熱利用システム1では、空気調和機20の暖房運転時に要する消費エネルギーを低減することができる。
【0030】
(3)
従来のサーバコンピュータにおいては、サーバコンピュータの稼働により発生し放出される廃熱は、そのまま室内に放出されている。このため、排出される廃熱によって、サーバコンピュータが設置される部屋の室温が上昇する可能性がある。
【0031】
しかし、この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2から排出される廃熱を回収して空気調和機20の稼働に利用している。このため、サーバコンピュータ2から排出される廃熱により第1室R1内の室温が上昇することが少なくなる。その結果、空気調和機50の稼働負担を軽減することができるので、空気調和機50の運転時に要する消費エネルギーを低減することができる。
【0032】
また、第1室R1内の室温が上昇することが少なくなるので、第1室R1内の室温がサーバコンピュータ2の稼働に適切な温度範囲から逸脱する可能性が低減される。このため、サーバコンピュータ2の稼働安定性が向上される。
(4)
この廃熱利用システム1では、遠心ファン13が回転することにより空気流A1が発生している。このため、サーバコンピュータ2から排出される廃熱により発生する加熱空気がエアダクト12内に吸い込まれる。このため、この廃熱利用システム1では、熱対流によって加熱空気を回収する場合と比べて、加熱空気の回収効率が向上される。
【0033】
(5)
この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2がサーバラック11によって覆われており、サーバコンピュータ2の周辺に閉空間が形成されている。このため、サーバラック11内に発生する加熱空気とサーバラック11外の空気とが、サーバラック11によって仕切られる。その結果、加熱空気の殆どをエアダクト12内に吸い込むことができるので、加熱空気の回収効率が向上する。
【0034】
(6)
この廃熱利用システム1では、加熱空気をエアダクト12内に吸い込むための開口14がサーバラック11の上部に設けられている。さらに、サーバラック11外の空気と比べて、加熱空気は密度が低く単位体積あたりの重量が軽くなる。このため、加熱空気は上方に移動しやすい。その結果、加熱空気がエアダクト12内に回収される回収効率がさらに向上される。
【0035】
(7)
この廃熱利用システム1では、サーバコンピュータ2の電源は、空気調和機20の電源から供給されている。空気調和機20は蓄電エアコンである。蓄電エアコンは、電力消費量の少ない夜間などに電力を蓄積するができる。このため、サーバコンピュータ2の使用電力のピークをずらすことができる。さらに、蓄電エアコンは停電時においてそれ自体が電力源となることができる。このため、サーバコンピュータ2の電源を無停電電源とすることができる。
【0036】
(8)
この廃熱利用システム1では、温度センサ41を用いて、室外熱交換器32に接触する加熱空気の温度測定している。そして、測定された加熱空気の温度データが、空気調和機20を遠隔で管理する管理センタに送信される。管理センタにおいては、例えば担当者などが、加熱空気の温度の推移を確認している。このため、このように場合には、例えば担当者などがこの状態を把握することができる。その結果、サーバコンピュータ2の付近の温度がサーバコンピュータ2の稼働に適切な温度範囲から逸脱した場合には、担当者がサーバコンピュータ2の管理者に連絡して、第1室R1内の室温をサーバコンピュータ2の稼働に適切な温度とすることができる。また、担当者が、自ら第1室R1内に出向いて、第1室R1内の室温をサーバコンピュータ2の稼働に適切な温度とすることもできる。
【0037】
<他の実施の形態>
(a)
上記実施の形態では、サーバコンピュータ2が発熱機器として用いられている。しかし、このように必ずしも発熱機器がサーバコンピュータ2である必要はなく、プリンタ、FAX、コピー機などが発熱機器として用いられても良い。
【0038】
(b)
上記実施の形態では、サーバラック11がサーバコンピュータ2を上下および側方から覆い、エアダクト12と遠心ファン13とを用いて加熱空気を回収している。これに代えて、図4に示すような回収装置60を用いて加熱空気を回収および利用するように廃熱利用システム100を構成しても良い。
【0039】
この廃熱利用システム100において、回収装置60は、主に、傘部61と、吸気管62および給気管63から構成される連結部とを備えている。また、吸気管62内には、遠心ファン64が配置されている。
傘部61は、加熱空気を回収装置60内に吸い込むためのトルネード気流A15を発生させるようにサーバコンピュータ2の上方に設けられる。この傘部61は、吹き出し口61aと、吸い込み口61bとを有している。吹き出し口61aは、旋回吹き出し流A10(エアカーテン)が水平面に対して10度から20度程度下向きの吹き出し角度で吹き出すように構成されている。吸い込み口61bは、加熱空気を空気調和機70に送風するために、加熱空気を回収装置60内に吸い込むように傘部61の下面略中央部に設けられている。この吸い込み口61bは、上端が吸気管62に接続されている。この吸い込み口61bに吸い込まれた加熱空気が、吸気管62内に流れていく。
【0040】
遠心ファン64は、吸気管62から空気を引くと共に、給気管63へ空気を吹き出すために設けられている。
この廃熱利用システム100において、遠心ファン64を作動させると、吸気管62内が負圧となり、吸い込み口61bからサーバコンピュータ2周辺の空気が引かれる。これと同時に、給気管63により傘部61内に供給される空気が、吹き出し口61aから吹き出される。そして、旋回吹き出し流A10が生成される。その後、しばらくすると、旋回吹き出し流A10と吸い込み口61bへの空気の吸引とにより、サーバコンピュータ2の上方にトルネード気流A15が生成される。
【0041】
このトルネード気流A15により、サーバコンピュータ2から排出される廃熱により加熱された加熱空気は、トルネード気流A15に巻き込まれて吸い込み口61bに運ばれる。そして、加熱空気は、吸い込み口61bから吸気管62を介して、空気調和機70の室外熱交換器71付近において、室外熱交換器71と熱交換する。その後、室外熱交換器71と熱交換した空気は、給気管64内を通って吹き出し口61aから旋回吹き出し流A10として吹き出される。
【0042】
ここでは、エアカーテンである旋回吹き出し流A10によって、サーバコンピュータ2の周辺に閉空間が形成されている。このため、この閉空間内の加熱空気と閉空間外の空気とが仕切られる。このため、回収装置60が加熱空気を回収する回収効率が向上される。
さらに、この廃熱利用システム100では、発熱機器がプリンタ、FAX、コピー機など使用者が接近する必要がある機器の場合であっても、旋回吹き出し流A10により閉空間を形成しているので使用者が発熱機器に容易に接近することができる。
【0043】
(c)
上記実施の形態では、加熱空気を回収し加熱空気を室外熱交換器32に接触させることにより、サーバコンピュータ2から排出される廃熱を利用している。これに代えて、図5に示すように、回収した加熱空気をそのまま第2室R2に供給することにより、サーバコンピュータ2から排出される廃熱を利用するように廃熱利用システム200を構成してもよい。
【0044】
この廃熱利用システム200においては、回収部210のエアダクト212が第2室R12内まで延びている。このため、遠心ファン13の回転により発生する空気流A21により、加熱空気が第2室まで運ばれる。
(d)
上記実施の形態では、発熱機器が第1室R1内に設置されている。これに代えて、発熱機器が屋外に設置されていてもよい。
【0045】
(e)
上記実施の形態では、サーバコンピュータ2の設置場所と加熱空気の利用先とが別の部屋になっている。これに代えて(加えて)、図6に示されるように、サーバコンピュータ2と加熱空気の利用先とを同一の部屋に設置しても良い。
この廃熱利用システム300は、エアダクト312を有している。このエアダクト312は、サーバコンピュータ2の設置される室内であってサーバコンピュータ2から離れた場所に加熱空気を送風するために設けられる。
【0046】
この廃熱利用システム300では、サーバコンピュータ2の周辺の加熱空気がサーバコンピュータ2から離れた場所に送られる。このため、室内の温度分布が一様となる。
(f)
上記実施の形態では、加熱空気を回収し加熱空気を室外熱交換器32に接触させることにより、サーバコンピュータ2から排出される廃熱を利用している。これに代えて、回収した加熱空気を室内機21に供給しても良い。
【0047】
回収した加熱空気の温度が室内設定温度よりも低い場合、加熱空気は室内熱交換器26でさらに加熱される。一方、回収した加熱空気の温度が室内設定温度よりも高い場合、外壁などで間接的に冷却された空気も吸引して、回収した加熱空気と混合することより温度を調節するなどのことが考えられる。
このようにすることにより、空気調和機20の消費電力を抑制することができる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1に記載の廃熱利用システムでは、発熱機器から排出される熱が、加熱空気として回収部により回収され、利用部において利用される。このため、この廃熱利用システムでは、発熱機器から空気中に排出される廃熱を有効利用することができる。
【0049】
請求項2に記載の廃熱利用システムでは、例えば暖房が必要な室内の空調を行う場合には、加熱空気が室内の暖房に利用されるので室内空気の調和に要するエネルギーが低減される。
請求項3に記載の廃熱利用システムでは、加熱空気が熱源側熱交換器近傍に供給されることにより、熱源側熱交換器内の冷媒が加熱される。このため、空気調和機が暖房運転を行う場合には、空気調和機の暖房能力が向上する。その結果、空気調和機が稼働する際の消費エネルギーが低減される。
【0050】
請求項4に記載の廃熱利用システムでは、OA機器から空気中に排出される廃熱を利用することができる。このため、OA機器から排出される廃熱によりOA機器の設置される部屋の室温が上昇することが少なくなる。その結果、例えば室温を適正に保つために空気調和機が設置されている場合には、空気調和機の負担を軽減することができる。
【0051】
請求項5に記載の廃熱利用システムでは、吸い込み部により加熱空気が回収部に吸い込まれることによって、加熱空気が回収される。このため、加熱空気の回収効率が向上される。
請求項6に記載の廃熱利用システムでは、発熱機器近傍の所定空間が取り囲み部により取り囲まれる。つまり、発熱機器により所定空間内に発生する加熱空気と所定空間外の空気とが、取り囲み部により仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
【0052】
請求項7に記載の廃熱利用システムでは、固体の壁面である取り囲み部により加熱空気と所定空間外の空気とが仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
請求項8に記載の廃熱利用システムでは、エアカーテンである取り囲み部により加熱空気と所定空間外の空気とが仕切られる。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
【0053】
請求項9に記載の廃熱利用システムでは、所定空間外の空気と比べて加熱空気の密度が低下し単位体積あたりの重量が軽くなるので、加熱空気は上方に移動しやすい。また、吸い込み部が加熱空気の移動先である所定空間の上方に設けられている。このため、吸い込み部が加熱空気を回収する回収効率がさらに向上される。
【0054】
請求項10に記載の廃熱利用空気調和機では、取り囲み部が、発熱機器近傍の所定空間を取り囲む。そして、回収部が、発熱機器の廃熱に加熱されることにより取り囲み部内に発生する加熱空気を回収する。このため、廃熱利用空気調和機は、効率よく加熱空気を回収することができる。そして、廃熱利用空気調和機は、回収部により回収される加熱空気を空気調和に利用する。このため、例えば、廃熱利用空気調和機が暖房を必要とする室内の空調を行う場合、加熱空気が室内の暖房に利用されるので室内空気の調和に要するエネルギーが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態が採用される廃熱利用システムの概略構成図。
【図2】冷媒系統図。
【図3】加熱空気の回収と利用を示すフローチャート。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る廃熱利用システムの概略構成図。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る廃熱利用システムの概略構成図。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る廃熱利用システムの概略構成図。
【符号の説明】
1,100,200,300 廃熱利用システム
2 サーバコンピュータ(発熱機器)
10,210 回収部
11 サーバラック(取り囲み部)
14 開口(吸い込み部)
20,70 空気調和機(利用部)
32,71 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
60 回収装置(回収部)
61b 吸い込み口(吸い込み部)
A10 旋回吹き出し流(取り囲み部)
Claims (10)
- 発熱機器(2)の廃熱を利用するための廃熱利用システムであって、
前記廃熱に加熱されることにより前記発熱機器(2)近傍の所定空間に発生する加熱空気を回収する回収部(10,60,210)と、
前記回収部(10,60,210)により回収される前記加熱空気を利用する利用部(20,70)と、
を備える廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 前記利用部(20,70)は、前記加熱空気を室内空気の調和に利用する、
請求項1に記載の廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 前記利用部(20,70)は、熱源側熱交換器(32,71)を有する空気調和機(20,70)であり、
前記加熱空気が、前記熱源側熱交換器(32,71)近傍に供給される、
請求項1または2に記載の廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 前記発熱機器(2)は、OA機器である、
請求項1から3のいずれかに記載の廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 前記回収部(10,60,210)は、前記加熱空気を吸い込む吸い込み部(14,61b)を有する、
請求項1から4のいずれかに記載の廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 前記回収部(10,60,210)は、前記所定空間を取り囲む取り囲み部(11,A10)をさらに有する、
請求項5に記載の廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 前記取り囲み部は、固体の壁面である、
請求項6に記載の廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 前記取り囲み部は、エアカーテン(A10)である、
請求項6に記載の廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 前記吸い込み部(14,61b)は、前記所定空間の上方に設けられる、
請求項5から8のいずれかに記載の廃熱利用システム(1,100,200,300)。 - 発熱機器(2)の廃熱を利用する廃熱利用空気調和機であって、
前記発熱機器(2)近傍の所定空間を取り囲む取り囲み部と、
前記廃熱に加熱されることにより前記取り囲み部内に発生する加熱空気を回収する回収部と、
を備え、
前記回収部により回収される前記加熱空気を空気調和に利用する、
廃熱利用空気調和機。
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