JP2004136226A - 光触媒及びその製造方法並びに水中の有機物の除去方法 - Google Patents

光触媒及びその製造方法並びに水中の有機物の除去方法 Download PDF

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Yusaku Sakata
阪田 祐作
Akinori Muto
武藤 明徳
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Abstract

【課題】光触媒活性に優れた新規な光触媒及びその製造方法を提供する。
【解決手段】リン酸チタン化合物の微粒子、好ましくはピロリン酸チタンの微粒子を光触媒として用いる。その平均結晶子径は3〜350nmとするのが好ましい。化学構造中にリン原子を有するイオン交換樹脂にチタンイオンを吸着させた後、該イオン交換樹脂を加熱処理することによって、イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着してなる光触媒を製造できる。イオン交換樹脂としてはアミノリン酸型キレート樹脂を用いるのが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光触媒活性に優れた新規な光触媒及びその製造方法並びに該光触媒を用いた水中の有機物の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体光触媒である二酸化チタンは、これに光を照射すると強い酸化還元力を生じて有機物質等を分解することができることから、水中の有機物質の除去(水質浄化)や、空気中の窒素酸化物、硫黄酸化物、有機ガス等の分解除去(大気汚染浄化、脱臭)への応用が積極的に試みられている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−73169号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2001−270717号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記二酸化チタンは、多種ある光触媒の中でも価格が廉価でありながら比較的高活性であることから、上記のように様々な分野で実用化の検討がなされているが、水質浄化、大気汚染浄化の用途を念頭におくと、光触媒活性により優れた光触媒の開発が強く望まれているところである。即ち、光触媒活性が大きければ大きい程、より短時間での水質浄化、大気汚染浄化、脱臭を実現できる。勿論、他の用途で使用する場合においても、光触媒としてはその光触媒活性が大きい方が望ましいことは言うまでもない。
【0006】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、光触媒活性に優れて有機物等の分解効率に優れた新規な光触媒及びその製造方法並びに水中の有機物の除去方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、リン酸チタン化合物の微粒子を含有してなることを特徴とする光触媒によって達成される。リン酸チタン化合物の微粒子は、大きな光触媒活性を備えているから、有機物等を効率良く分解除去することができる。
【0008】
前記リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径は3〜350nmであるのが好ましい。このような粒径であれば、より優れた光触媒活性が得られるものとなる。
【0009】
また、前記リン酸チタン化合物はピロリン酸チタンであるのが好ましく、この場合には光触媒活性がさらに向上する。
【0010】
この発明における好ましい形態は、化学構造中にリン原子を有するイオン交換樹脂にチタンイオンを吸着せしめたものを加熱処理することにより得られたものであって、前記イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着されてなる光触媒である。チタンイオンを吸着せしめたイオン交換樹脂は、その化学構造中にリン原子を有しているので、加熱処理することによってリン酸チタン化合物が生成される。また、出発物質として、イオン交換樹脂にチタンイオンを吸着せしめたものを用いているから、得られる光触媒においてリン酸チタン化合物は非常に小さな微粒子状態で付着され、かつリン酸チタン化合物は炭素多孔質体に対して高分散状態(均一分散性が高い)で付着されたものとなる。このようにリン酸チタン化合物が非常に小さな微粒子状態で付着されているのでさらに高い光触媒活性が得られる。更に、炭素多孔質体によって有機物等を効率良く吸着捕捉することができ、こうして捕捉された有機物等をリン酸チタン化合物の前記高い光触媒活性でもって分解できるので、このような炭素多孔質体とリン酸チタン化合物の協働作用によって優れた分解効率が得られるものとなる。加えて、本形態の光触媒は、長期間にわたって光触媒反応に使用しても、炭素多孔質体に付着されたリン酸チタン化合物の微粒子同士が凝集することがなく、当初の優れた光触媒活性が長期間にわたって維持される点でも優れている。
【0011】
上記好適形態においても、リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径は3〜350nmであるのが好ましい。このような粒径であれば、より優れた光触媒活性が得られる。
【0012】
また、上記好適形態においても、リン酸チタン化合物はピロリン酸チタンであるのが好ましく、この場合には光触媒活性がさらに向上する。
【0013】
また、上記好適形態において、光触媒におけるリン酸チタン化合物の含有率は2〜50質量%であるのが好ましい。この場合には、炭素多孔質体とリン酸チタン化合物の協働作用が最も効果的に発揮されるものとなり、一層優れた分解効率が得られる。
【0014】
この発明に係る光触媒の製造方法は、化学構造中にリン原子を有するイオン交換樹脂にチタンイオンを吸着させる吸着工程と、前記チタンイオンを吸着したイオン交換樹脂を加熱処理することによって、イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着してなる光触媒を得る加熱処理工程とを包含することを特徴とするものであり、この製造方法により前記好適形態の光触媒が得られる。
【0015】
上記製造方法において、イオン交換樹脂としては、キレート配位子の化学構造中にリン原子を有するキレート樹脂からなるイオン交換樹脂を用いるのが好ましい。キレート樹脂の側鎖部分のキレート配位子にリン原子が存在するので、チタンイオン吸着イオン交換樹脂から加熱処理によってリン酸チタン化合物が生成される率(収率)が顕著に増大するので、リン酸チタン化合物の含有率が十分に大きい光触媒を製造できる利点がある。
【0016】
更に、上記キレート配位子の化学構造中にリン原子を有するキレート樹脂としては、アミノリン酸型キレート樹脂を用いるのが好ましい。この場合には、チタンイオン吸着イオン交換樹脂からリン酸チタン化合物が生成される率(収率)をさらに増大できる。
【0017】
また、イオン交換樹脂としては、イオン交換操作に使用した後の廃イオン交換樹脂を用いることも可能である。従来、使用後の廃イオン交換樹脂は、廃棄処分、埋立処分等されていたのであるが、本構成ではこのような廃イオン交換樹脂を機能材料に変換して有効利用できるから、廃棄物の排出を回避できて環境保護に貢献できるし、光触媒の材料コストを低減できる利点もある。
【0018】
また、上記製造方法において、加熱処理工程は、酸素を含有した雰囲気中で200℃以上400℃未満の温度で加熱して低温酸化する不融化処理工程と、該不融化処理工程の後に窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で400〜1000℃の温度で加熱して炭化させる炭化処理工程とを含むものであるのが好ましい。前記特定温度での不融化処理を行うことによって、樹脂が溶けてイオン交換樹脂の多孔質構造形成を阻害してしまうことを効果的に防止できて、良好な多孔質構造を備えた炭素多孔質体が得られ、これによりさらに高い分解効率を有する光触媒を製造できる。
【0019】
この発明に係る水中の有機物の除去方法は、上記いずれかの構成に係る光触媒、又は上記いずれかの製造方法によって得られた光触媒を、除去対象有機物を含有する水の中に分散せしめ、この光触媒に光を照射してその光触媒作用によって前記有機物を分解除去することを特徴とする。上記光触媒は、その光触媒活性に優れているので、高効率で有機物を分解除去できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
第1発明の光触媒は、リン酸チタン化合物の微粒子を含有してなることを特徴とする。このリン酸チタン化合物微粒子は、大きな光触媒活性を有しており、これに光を照射すればその光触媒作用によって有機物を分解除去することができる。
【0021】
第2発明の光触媒は、化学構造中にリン原子を有するイオン交換樹脂にチタンイオンを吸着せしめたものを加熱処理することにより得られたものであって、前記イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着されてなるものである。
【0022】
前記第2発明において、チタンイオンを吸着せしめたイオン交換樹脂は、その化学構造中にリン原子を有しているので、これを加熱処理することによってリン酸チタン化合物が生成する。また、出発物質として、イオン交換樹脂にチタンイオンを吸着せしめたものを用いているから、得られる光触媒においてリン酸チタン化合物は非常に小さな微粒子状態で付着され、かつリン酸チタン化合物は炭素多孔質体に対して高分散状態(均一分散性が高い)で付着されたものとなる。リン酸チタン化合物が非常に小さな微粒子状態で付着されているのでさらに高い光触媒活性が得られる。更に、炭素多孔質体によって有機物等を効率良く吸着捕捉することができ、こうして捕捉された有機物等をリン酸チタン化合物の高い光触媒活性でもって分解できるので、このような炭素多孔質体とリン酸チタン化合物の協働によって優れた分解効率が得られるものとなる。加えて、この第2発明の光触媒は、長期間にわたって光触媒反応に使用しても、炭素多孔質体に付着されたリン酸チタン化合物の微粒子同士が凝集することがなく、当初の優れた光触媒活性が長期間にわたって維持される点でも優れている。即ち、一般に超微粒子等の微粒子からなる光触媒は使用により凝集して光触媒活性が低下することが多々あるが、この第2発明の光触媒では、このような凝集による光触媒活性の低下がない。
【0023】
この発明において、前記リン酸チタン化合物としては、ピロリン酸チタン(TiP)、メタリン酸チタン(TiPO4 )等が挙げられるが、これらの中でも光触媒活性に特に優れる点でピロリン酸チタンを用いるのが好ましい。
【0024】
また、リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径は3〜350nmであるのが好ましい。この範囲を逸脱すると光触媒活性が低下するので好ましくない。中でも、リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径は5〜50nmであるのが一層好ましく、特に好ましいのは10〜30nmである。
【0025】
なお、この発明の光触媒においては、リン酸チタン化合物微粒子に白金(Pt)等の第2金属化合物を担持せしめた構成を採用することもできる。白金等を担持することで光触媒活性をさらに向上できる。
【0026】
前記第2発明の光触媒においてリン酸チタン化合物の含有率は2〜50質量%であるのが好ましい。前記下限を逸脱すると、炭素多孔質体による吸着捕捉作用は十分に発揮されるものの、リン酸チタン化合物の光触媒作用が十分に得られ難くなるので好ましくない。一方、前記上限を逸脱すると、リン酸チタン化合物の光触媒作用は十分に得られるものの、炭素多孔質体による吸着捕捉作用が十分に発揮され難くなって、リン酸チタン化合物と炭素多孔質体の協働作用を十分に機能させることができない恐れがあるので好ましくない。中でも、前記リン酸チタン化合物の含有率は10〜35質量%であるのが特に好ましい。
【0027】
前記第2発明の光触媒は、例えば次のようにして製造できる。まず、化学構造中にリン原子を有するイオン交換樹脂にチタンイオンを吸着させる(吸着工程)。このような吸着操作は、例えば、容器内で、化学構造中にリン原子を有するイオン交換樹脂と、TiCl4 (四塩化チタン)又はTiCl3 (三塩化チタン)水溶液とを所定時間撹拌混合することによって行うことができる。TiCl4 を用いた場合にはTi4+イオンがイオン交換樹脂に吸着し、TiCl3 を用いた場合にはTi3+イオンがイオン交換樹脂に吸着する。チタンイオンの生成源となるチタン塩は、上記例示のものに限定されない。
【0028】
次に、前記チタンイオンを吸着したイオン交換樹脂を乾燥させた後、加熱処理することによって、イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着してなる光触媒を得る(加熱処理工程)。
【0029】
前記加熱処理工程は、次のようにして行うのが好ましい。即ち、乾燥後のチタンイオン吸着イオン交換樹脂を、酸素を含有した雰囲気中で200℃以上400℃未満の温度で加熱して低温酸化する(不融化処理工程)。この後、不活性ガス雰囲気中で400〜1000℃の温度(400℃、1000℃を含む)で加熱してイオン交換樹脂を炭化させる(炭化処理工程)。
【0030】
前記温度範囲で不融化処理を行うことによって、樹脂の溶融によってイオン交換樹脂の多孔質構造が崩壊してしまうことを効果的に防止できて、良好な多孔質構造を備えた炭素多孔質体を得ることができる。即ち、前記不融化処理工程を経ることなく炭化させてしまうと樹脂が溶融してしまってイオン交換樹脂の多孔質構造を維持するのが難しく、良好な多孔質構造を備えた炭素多孔質体が得られ難くなる。
【0031】
前記不融化処理は、酸素を含有した雰囲気中で行うが、この際の酸素含有率は特に限定されない。処理コスト、不融化処理の効率を考慮すると、空気雰囲気中で行うのが好ましい。
【0032】
また、前記炭化処理は、不活性ガス雰囲気中で行うが、この不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス等を例示できる。
【0033】
前記不融化処理工程における好適な加熱温度は200〜360℃であり、前記炭化処理工程における好適な加熱温度は450〜900℃である。中でも、前記不融化処理工程における加熱温度は290〜360℃とするのが特に好ましい。また、前記炭化処理工程における加熱温度は480〜820℃とするのが特に好ましい。
【0034】
なお、前記炭化処理工程後に、水蒸気や炭酸ガスを含む弱酸化性ガス雰囲気で600〜950℃の温度範囲で賦活処理することにより炭素細孔構造を制御する工程を行うようにしても良い。
【0035】
前記イオン交換樹脂としては、化学構造中にリン原子を有するものであればどのようなものでも使用できる。中でも、キレート配位子の化学構造中にリン原子を有するキレート樹脂からなるイオン交換樹脂を用いるのが好ましく、この場合にはキレート樹脂の側鎖部分のキレート配位子にリン原子が存在するので、即ちリン原子と吸着チタンイオンとが近接位置に存在するので、チタンイオン吸着イオン交換樹脂からリン酸チタン化合物が生成する率(収率)が顕著に増大してリン酸チタン化合物の含有率が十分に大きい光触媒を製造できる。
【0036】
前記キレート配位子の化学構造中にリン原子を有するキレート樹脂としては、アミノリン酸型キレート樹脂を用いるのが特に好ましい。これにより前記リン酸チタン化合物への収率をさらに増大できる利点がある。前記アミノリン酸型キレート樹脂としては、例えば下記化学式(1)で示される基本骨格を有するものを例示できる。
【0037】
【化1】
Figure 2004136226
【0038】
この発明の光触媒を、除去対象有機物を含有する水の中に分散せしめ、この光触媒に光を照射すれば、その高い光触媒作用によって有機物を高効率で分解除去することができるので、水質浄化用途等に利用できる。また、この発明の光触媒を、例えば任意の基体上にコーティング又は担持すれば、空気中の窒素酸化物、硫黄酸化物、有機ガス等の分解除去を高効率で行うことができるので、大気汚染浄化、脱臭等に利用できる。
【0039】
【実施例】
次に、この発明の具体的実施例について説明する。
【0040】
<実施例1>
前記化学式(1)で示される基本骨格を有したアミノリン酸型キレート樹脂(イオン交換樹脂)を、TiCl3 水溶液中に分散混合し、25時間撹拌することによって、イオン交換樹脂にチタンイオン(Ti3+)を吸着させた。なお、TiCl3 水溶液の濃度は、チタンイオン(Ti3+)のイオン当量が、イオン交換樹脂のイオン交換容量の2倍量になるように設定した。また、水溶液の温度は約2℃に維持した。
【0041】
次いで、吸引濾過を行って、チタンイオン(Ti3+)を吸着したイオン交換樹脂を濾別し、1週間自然乾燥を行った。この乾燥後のチタンイオン吸着イオン交換樹脂を空気雰囲気中(空気フロー方式、空気流量300mL/分)で加熱して低温酸化する不融化処理を行った。即ち、空気雰囲気中で、5℃/分の昇温速度で110℃まで昇温し、110℃で1時間加熱した後、5℃/分の昇温速度で350℃まで昇温し、350℃で1.5時間加熱して不融化処理を行った。
【0042】
引き続き、雰囲気を窒素ガス雰囲気(窒素フロー方式、窒素流量300mL/分)に交換して、350℃で0.5時間加熱した後、5℃/分の昇温速度で800℃まで昇温し、800℃で3時間加熱して炭化処理を行うことによって、イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着してなる光触媒を得た。
【0043】
得られた光触媒におけるリン酸チタン化合物の化学構造は、TiPとTiPO であった。また、リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径は20nmであった。また、この光触媒におけるリン酸チタン化合物の含有率は33質量%であった。
【0044】
<実施例2>
前記アミノリン酸型キレート樹脂(イオン交換樹脂)を、TiCl4 水溶液中に分散混合し、25時間撹拌することによって、イオン交換樹脂にチタンイオン(Ti4+)を吸着させた。なお、TiCl4 水溶液の濃度は、チタンイオン(Ti4+)のイオン当量が、イオン交換樹脂のイオン交換容量の2倍量になるように設定した。また、水溶液の温度は約0℃に維持した。
【0045】
次いで、吸引濾過を行って、チタンイオン(Ti4+)を吸着したイオン交換樹脂を濾別し、1週間自然乾燥を行った。この乾燥後のチタンイオン吸着イオン交換樹脂を空気雰囲気中(空気フロー方式、空気流量300mL/分)で加熱して低温酸化する不融化処理を行った。即ち、空気雰囲気中で、5℃/分の昇温速度で110℃まで昇温し、110℃で1時間加熱した後、5℃/分の昇温速度で300℃まで昇温し、300℃で1.5時間加熱して不融化処理を行った。
【0046】
引き続き、雰囲気を窒素ガス雰囲気(窒素フロー方式、窒素流量300mL/分)に交換して、300℃で0.5時間加熱した後、5℃/分の昇温速度で500℃まで昇温し、500℃で3時間加熱して炭化処理を行うことによって、イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着してなる光触媒を得た。
【0047】
得られた光触媒におけるリン酸チタン化合物の化学構造は、TiPであった。また、リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径は20nmであった。また、この光触媒におけるリン酸チタン化合物の含有率は13質量%であった。
【0048】
<実施例3>
実施例2における300℃の設定を350℃に変更した(例えば、不融化処理温度を350℃に設定した)以外は、実施例2と同様にして光触媒を得た。得られた光触媒におけるリン酸チタン化合物の化学構造は、TiPであった。また、リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径は20nmであった。また、この光触媒におけるリン酸チタン化合物の含有率は18質量%であった。なお、この光触媒の紫外・可視吸収スペクトルを図2に示す。
【0049】
<実施例4>
実施例3における500℃の設定を800℃に変更した(炭化処理温度を800℃に設定した)以外は、実施例3と同様にして光触媒を得た。得られた光触媒におけるリン酸チタン化合物の化学構造は、TiPとTiPO であった。また、リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径は20nmであった。また、この光触媒におけるリン酸チタン化合物の含有率は27質量%であった。
【0050】
以上のような加熱処理条件及び得られた光触媒の性状等を表1に示す。なお、表1中に記載の「収率」とは、吸着したチタンイオンのうちリン酸チタン化合物に変換されたものの割合(%)である。また、リン酸チタン化合物の化学構造の同定はX線回折測定結果に基づいて行った。
【0051】
【表1】
Figure 2004136226
【0052】
<比較例1>
イミノ2酢酸型キレート樹脂(化学構造中にリン原子を有しないイオン交換樹脂)を、TiCl4 水溶液中に分散混合し、25時間撹拌することによって、イオン交換樹脂にチタンイオン(Ti4+)を吸着させた。なお、TiCl4 水溶液の濃度は、チタンイオン(Ti4+)のイオン当量が、イオン交換樹脂のイオン交換容量の2倍量になるように設定した。また、水溶液の温度は約2℃に維持した。
【0053】
次いで、吸引濾過を行って、チタンイオン(Ti4+)を吸着したイオン交換樹脂を濾別し、1週間自然乾燥を行った。この乾燥後のチタンイオン吸着イオン交換樹脂を空気雰囲気中(空気フロー方式、空気流量300mL/分)で加熱して低温酸化する不融化処理を行った。即ち、空気雰囲気中で、5℃/分の昇温速度で110℃まで昇温し、110℃で1時間加熱した後、5℃/分の昇温速度で350℃まで昇温し、350℃で1.5時間加熱して不融化処理を行った。
【0054】
引き続き、雰囲気を窒素ガス雰囲気(窒素フロー方式、窒素流量300mL/分)に交換して、350℃で0.5時間加熱した後、5℃/分の昇温速度で500℃まで昇温し、500℃で3時間加熱して炭化処理を行うことによって、イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体に二酸化チタンの微粒子が付着してなる光触媒を得た。得られた光触媒における二酸化チタンの結晶構造はアナターゼ型であった。なお、この光触媒の紫外・可視吸収スペクトルを図2に示す。
【0055】
上記のようにして得られた各光触媒について下記評価法によりその光触媒活性を評価した。その結果を表2に示す。
【0056】
<光触媒活性評価法>
初期濃度1000ppmのイソプロピルアルコール水溶液に光触媒を懸濁させた後、定期的にサンプリングを行ってGC(ガスクロマトグラフ)装置によりイソプロピルアルコールの定量を行い、吸着平衡(炭素多孔質体がイソプロピルアルコールを吸着する)に達したのを確認する(図1参照)。この吸着平衡状態でのイソプロピルアルコール濃度を「Y」とする。以上の操作は暗所(光照射なし)で行うものとする。
【0057】
吸着平衡に達した後、前記光触媒懸濁イソプロピルアルコール水溶液(液中に空気を流量200mL/分でバブリングする)を撹拌子により撹拌しつつこの水溶液に高圧水銀ランプ(波長365nm)からの光を1時間照射した後、サンプリングを行ってGC装置によりイソプロピルアルコールの定量を行う。この時のイソプロピルアルコール濃度を「Z」とすると、光を1時間照射したことによって光触媒作用によって分解消失したイソプロピルアルコール量は「Y−Z」で求められる。こうして求められたイソプロピルアルコールの分解消失量から、チタン化合物1g当たりのイソプロピルアルコールの分解消失量を算出する。これらの結果を表2に示す。なお、前記チタン化合物とは、実施例1〜4ではリン酸チタン化合物であり、比較例1では二酸化チタンである。
【0058】
【表2】
Figure 2004136226
【0059】
表2から明らかなように、この発明の実施例1〜4の光触媒は、従来汎用されている二酸化チタン光触媒と比較して格段に優れた光触媒活性を備えていることがわかった。
【0060】
【発明の効果】
請求項1に係る発明(光触媒)によれば、その光触媒活性により有機物等を効率良く分解除去できる。
【0061】
請求項2に係る発明によれば、より優れた光触媒活性が得られ、有機物等を一層効率良く分解除去できる。
【0062】
請求項3に係る発明によれば、光触媒活性がさらに向上するので、有機物等をより一層効率良く分解除去できる。
【0063】
請求項4に係る発明によれば、出発物質として、イオン交換樹脂にチタンイオンを吸着せしめたものを用いているから、得られる光触媒においてリン酸チタン化合物は非常に小さな微粒子状態で付着され、かつリン酸チタン化合物は炭素多孔質体に対して高分散状態(均一分散性が高い)で付着されたものとなる。このようにリン酸チタン化合物は非常に小さな微粒子状態で付着されているので高い光触媒活性が得られる。更に、炭素多孔質体の多孔質構造によって有機物等を効率良く吸着捕捉することができ、こうして捕捉された有機物等をリン酸チタン化合物の前記高い光触媒活性でもって分解できるので、このような炭素多孔質体とリン酸チタン化合物の協働によって優れた分解効率が得られるものとなる。加えて、炭素多孔質体に付着されたリン酸チタン化合物の微粒子同士は凝集することがなく、当初の優れた光触媒活性を長期間にわたって維持できる。
【0064】
請求項5に係る発明によれば、より優れた光触媒活性が得られ、有機物等を一層効率良く分解除去できる。
【0065】
請求項6に係る発明によれば、光触媒活性がさらに向上するので、有機物等をより一層効率良く分解除去できる。
【0066】
請求項7に係る発明によれば、炭素多孔質体とリン酸チタン化合物の協働作用が最も効果的に発揮され得て、一層優れた分解効率を確保できる。
【0067】
請求項8に係る発明(製造方法)によれば、請求項4〜7の光触媒を効率良くかつ確実に製造できる。
【0068】
請求項9に係る発明によれば、チタンイオン吸着イオン交換樹脂からリン酸チタン化合物が生成される率(収率)が顕著に増大するので、リン酸チタン化合物の含有率の十分に大きい光触媒が得られ、これにより十分な分解効率を確保できる。
【0069】
請求項10に係る発明によれば、チタンイオン吸着イオン交換樹脂からリン酸チタン化合物が生成される率(収率)をさらに増大できる。
【0070】
請求項11に係る発明によれば、特定温度での不融化処理工程を設けているから、樹脂が溶けてイオン交換樹脂の多孔質構造形成を阻害することを効果的に防止できて、良好な多孔質構造を備えた炭素多孔質体を形成できるので、得られた光触媒は、炭素多孔質体としての吸着捕捉性能を十分に発揮させることができると共に、リン酸チタン化合物の高分散状態での付着を確実に実現できるし、炭素多孔質体に付着されたリン酸チタン化合物の微粒子同士の凝集も確実に防止できる。
【0071】
請求項12に係る発明によれば、環境保護に貢献できると共に、材料コストを低減できる。
【0072】
請求項13、14に係る発明によれば、高効率で有機物を分解除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光触媒活性評価試験時のイソプロピルアルコール濃度の変化を示すグラフである。
【図2】実施例3の光触媒と比較例1の光触媒のそれぞれの紫外・可視吸収スペクトルを示す。

Claims (14)

  1. リン酸チタン化合物の微粒子を含有してなることを特徴とする光触媒。
  2. 前記リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径が3〜350nmである請求項1に記載の光触媒。
  3. 前記リン酸チタン化合物がピロリン酸チタンである請求項1または2に記載の光触媒。
  4. 化学構造中にリン原子を有するイオン交換樹脂にチタンイオンを吸着せしめたものを加熱処理することにより得られたものであって、前記イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着されてなることを特徴とする光触媒。
  5. 前記リン酸チタン化合物微粒子の平均結晶子径が3〜350nmである請求項4に記載の光触媒。
  6. 前記リン酸チタン化合物がピロリン酸チタンである請求項4または5に記載の光触媒。
  7. 前記光触媒におけるリン酸チタン化合物の含有率が2〜50質量%である請求項4〜6のいずれか1項に記載の光触媒。
  8. 化学構造中にリン原子を有するイオン交換樹脂にチタンイオンを吸着させる吸着工程と、
    前記チタンイオンを吸着したイオン交換樹脂を加熱処理することによって、イオン交換樹脂の炭化物である炭素多孔質体にリン酸チタン化合物の微粒子が付着してなる光触媒を得る加熱処理工程とを包含することを特徴とする光触媒の製造方法。
  9. 前記イオン交換樹脂として、キレート配位子の化学構造中にリン原子を有するキレート樹脂からなるイオン交換樹脂を用いる請求項8に記載の光触媒の製造方法。
  10. 前記キレート配位子の化学構造中にリン原子を有するキレート樹脂が、アミノリン酸型キレート樹脂である請求項9に記載の光触媒の製造方法。
  11. 前記加熱処理工程は、酸素を含有した雰囲気中で200℃以上400℃未満の温度で加熱して低温酸化する不融化処理工程と、該不融化処理工程の後に窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で400〜1000℃の温度で加熱して炭化させる炭化処理工程とを含む請求項8〜10のいずれか1項に記載の光触媒の製造方法。
  12. 前記イオン交換樹脂として、イオン交換操作に使用した後の廃イオン交換樹脂を用いる請求項8〜11のいずれか1項に記載の光触媒の製造方法。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光触媒を、除去対象有機物を含有する水の中に分散せしめ、この光触媒に光を照射してその光触媒作用によって前記有機物を分解除去することを特徴とする水中の有機物の除去方法。
  14. 請求項8〜12のいずれか1項に記載の製造方法によって得られた光触媒を、除去対象有機物を含有する水の中に分散せしめ、この光触媒に光を照射してその光触媒作用によって前記有機物を分解除去することを特徴とする水中の有機物の除去方法。
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