JP2004133650A - 制御用ロジックのシミュレーション検証方法及びシミュレーション検証用パソコン - Google Patents
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Abstract
【課題】コンバインドサイクルプラントの運転制御をする制御装置に組み込む制御用ロジックを、パソコンを用いてシミュレーション検証する。
【解決手段】制御装置模擬用シミュレーターパソコン10には、制御装置に組み込む制御用ロジックを搭載しており、プラントモデル用シミュレーターパソコン20にはプラントモデル用ロジック21を搭載している。制御用ロジック10は操作指令信号αを受けるとプラントの運転を制御するための制御指令信号γをプラントモデル用ロジック21に送る。プラントモデル用ロジック21は、制御指令信号γを受けると、プラントの動作状態示す模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号βを出力する。制御用ロジック11もプラントモデル用ロジック21も、OSとしてLinux を用いているため、パソコン上で同時に動くことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】制御装置模擬用シミュレーターパソコン10には、制御装置に組み込む制御用ロジックを搭載しており、プラントモデル用シミュレーターパソコン20にはプラントモデル用ロジック21を搭載している。制御用ロジック10は操作指令信号αを受けるとプラントの運転を制御するための制御指令信号γをプラントモデル用ロジック21に送る。プラントモデル用ロジック21は、制御指令信号γを受けると、プラントの動作状態示す模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号βを出力する。制御用ロジック11もプラントモデル用ロジック21も、OSとしてLinux を用いているため、パソコン上で同時に動くことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御用ロジックのシミュレーション検証方法及びシミュレーション検証用パソコンに関するものであり、例えばコンバインドサイクル発電プラントを制御する制御装置に組み込む制御用ロジックを、汎用のパソコンによりシミュレーション検証することができるように工夫したものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービン発電プラントと蒸気タービン発電プラントとを組み合わせたコンバインドサイクル発電プラントは複雑大規模である。このようなコンバインドサイクル発電プラントは、制御装置により運転制御がされる。
【0003】
制御装置には制御用ロジック(運転制御プログラム)が搭載されており、この制御用ロジックによって、コンバインドサイクル発電プラントの運転制御が行われる。制御用ロジックは、操作者が指令した発電運転に必要な操作指令信号(起動,停止,発電出力(MW),緊急停止等の指令を有する信号)と、コンバインドサイクル発電プラントから出力される運転状態信号(タービン回転数,発電機出力,弁開度等を示す信号)とを演算することにより、操作指令信号で示す運転状態にするための制御指令信号(起動信号,停止信号,燃料量信号,空気量信号,弁開度信号等)を、コンバインドサイクル発電プラントに送る。このような運転制御をすることにより、操作指令信号に応じた発電運転が行われる。
【0004】
制御装置に搭載される制御用ロジックは、従来では、比較的軽いオペレーティングシステム(OS)であるRMXなどの上で動くプログラムとなっている。これは、制御装置では、加重なロジックを高周期で動かす必要があり、マンマシンが不要であるからである。
【0005】
従来では、制御装置に搭載した制御用ロジックを検証するために、実機(製品機器)である制御装置と、プラントモデル用ロジックが搭載されたシミュレーターとを接続し、シミュレーションにより制御用ロジックの検証を実施していた。更に詳述すると、プラントモデル用ロジックとは、コンバインドサイクル発電プラントを構成する機器特性を数式モデル化してソフトウェアに展開したものであり、制御指令信号を受けると、実際のコンバインドサイクル発電プラントの動作を模擬した動作をプログラム上で行い、模擬した動作状態を示す運転状態信号を出力する。したがって、制御装置をシミュレーターに接続して運転動作をすれば、制御装置を実際のコンバインドサイクル発電プラントに接続したのと同様な運転状態が得られるので、制御用ロジックの検証ができるのである。
【0006】
シミュレーターに搭載されるプラントモデル用ロジックは、従来では、マンマシン性能の良いオペレーティングシステム(OS)であるVAX/VMSなどの上で動くプログラムとなっている。これは、シミュレーターでは、必要なロジックを動かすだけでよく、マンマシンが必要であるからである。
【0007】
なお、従来技術では、プラントモデル用ロジックで模擬される動作状態の推移速度は、実際のコンバインドサイクル発電プラントの動作状態の推移速度と同じであり、例えば起動から定格出力運転状態になるまでの時間は、プラントモデル用ロジックであっても、実際のコンバインドサイクル発電プラントであっても同一である。
【0008】
また、定格出力運転状態になった後における機能確認試験を行う場合には、起動から定格出力運転状態になるまでに長い時間がかかるので、予め定格運転状態を記憶しておき、この記憶した定格運転状態を、制御装置とシミュレーターに設定して、機能確認試験の初期状態を定格出力運転状態に設定し、この定格出力運転状態からシミュレーション検証動作を開始することにより、定格出力運転状態後の機能確認試験を行うようにした技術もある(例えば特許文献1参照)。このようにすれば、起動から定格出力運転状態になるまでの時間を要することなく、定格出力運転状態後の機能確認試験を直ちに行うことができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−318716 号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、実機である制御装置を実際に作り、この制御装置をシミュレーター(プラントモデル用ロジックが搭載されているコンピュータ)と接続し、制御装置上でロジックを動かしてシミュレーション検証を実施していた従来技術では次のような課題があった。
【0011】
(1) 制御装置が工場にある間しか、シミュレーション検証ができない。即ち、制御装置が製作されるまで、完成度の高いロジックを作成することができない。また、試運転前に運用の変更等でロジックの変更が必要になっても、変更後のロジックでもってシミュレーション検証ができない。
(2) 工場でシミュレーション検証を行うとき、ケーブル接続などの準備に多量の人員を必要とする。
(3) シミュレーション検証をするためには、実際のプラントを運転するのと同じ時間が必要となる。つまり検証のために長時間を要する。
(4) 瞬間的に動く機器の動作については、十分な確認ができない。
(5) 制御用ロジックのOSと、プラントモデル用ロジックのOSとが異なるため、両ロジックを同一のパソコン上で同時に動かすことができなかった。仮に、両ロジックを同一のパソコン上で同時に動かすことができれば、パソコンにより制御用ロジックのシミュレーション検証ができる。
【0012】
本発明は、上記従来技術に鑑み、パソコンにより制御用ロジックのシミュレーション検証を簡単に行うことができる、制御用ロジックのシミュレーション検証方法及びシミュレーション検証用パソコンを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の制御用ロジックのシミュレーション検証方法の構成は、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックとを、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能な同一のオペレーティングシステムの上で動かすことを特徴とする。
【0014】
また本発明の制御用ロジックのシミュレーション検証方法の構成は、前記制御用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転制御をするプログラムであり、前記プラントモデル用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転動作を模擬するプログラムであり、前記オペレーティングシステムはLinux であることを特徴とする。
【0015】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンの構成は、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックが搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で前記制御用ロジックを動かす制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックが搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で前記プラントモデル用ロジックを動かすプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とする。
【0016】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンの構成は、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、制御用ロジックの演算周期を設定する制御装置側の演算周期管理用タスクとが搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動かす制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックと、プラントモデル用ロジックの演算周期を設定するプラントモデル側の演算周期管理用タスクとが搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で、プラントモデル側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記プラントモデル用ロジックを動かすプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とする。
【0017】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンの構成は、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、制御用ロジックの演算周期を設定する制御装置側の演算周期管理用タスクと、制御用ロジックによる演算状態を記憶する制御装置側の記憶手段が搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動かすと共に、制御装置側の記憶手段に記憶した演算状態から前記制御用ロジックを動かすことができる制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックと、プラントモデル用ロジックの演算周期を設定するプラントモデル側の演算周期管理用タスクと、プラントモデル用ロジックによる演算状態を記憶するプラントモデル側の記憶手段が搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で、プラントモデル側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記プラントモデル用ロジックを動かすと共に、プラントモデル側の記憶手段に記憶した演算状態から前記プラントモデル用ロジックを動かすことができるプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とする。
【0018】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンの構成は、前記制御用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転制御をするプログラムであり、前記プラントモデル用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転動作を模擬するプログラムであり、前記オペレーティングシステムはLinux であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明の実施の形態に係るシミュレーション検証用パソコンを示す。同図に示すように、このシミュレーション検証用パソコンは、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10と、プラントモデル用シミュレーターパソコン20と、操作者用パソコン30と、ロジック作成・変更用パソコン40とで構成されており、これらパソコン10〜40は通信手段(通信回線等)により接続されている。
【0021】
制御装置模擬用シミュレーターパソコン10には、実機である制御装置に搭載するのと同じ、制御用ロジック11が搭載される。この制御用ロジック11は、ロジック作成・変更用パソコン40にて作成されて、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10に転送されて搭載されたものである。この制御ロジック(運転制御プログラム)10は、例えばLinux のように必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)の上で動くプログラムである。
【0022】
制御用ロジック11は、操作者用パソコン30から送られてくる操作指令信号αと、プラントモデル用シミュレーターパソコン20から送られてくる運転状態信号βとを演算することにより、操作指令信号αで示す運転状態にするための制御指令信号γを、プラントモデル用シミュレーターパソコン20に送る。
操作指令信号αとしては、起動,停止,発電出力(MW),緊急停止等の指令を示す信号があり、運転状態信号βとしては、タービン回転数,発電機出力,弁開度等を示す信号があり、制御指令信号γとしては、起動信号,停止信号,燃料量信号,空気量信号,弁開度信号等がある。
【0023】
制御装置模擬用シミュレーターパソコン10に搭載した演算周期管理用タスク12は、制御用ロジック11の演算周期を設定するものである。演算周期管理用タスク12は、実機(制御装置)と同じく50msecで演算するように設定をするが、必要に応じて演算周期を速く設定したり遅く設定したりする。したがって、制御用ロジック11は、演算周期管理用タスク12で設定した演算周期毎に定周期で演算を実施する。演算周期は、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10を操作する人間の指令に応じて設定することができる。
【0024】
制御装置模擬用シミュレーターパソコン10には、演算実行メモリー13及びデータ蓄積用ディスク14が搭載されている。そして、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10を操作する人間の指令に応じて、現在の演算実行メモリー13内のデータをデータ蓄積用ディスク14に蓄積したり、また蓄積したデータを演算実行メモリー13に展開したりすることができる。このため、データ蓄積用ディスク14に蓄積したデータを演算実行メモリ13に展開することにより、運転制御の途中から、例えば定格出力運転になった時点以降からの制御用ロジックを実施することができる。
【0025】
制御装置模擬用シミュレーターパソコン10に搭載した入出力模擬タスク15は、実機IO入出力装置と同等な機能を通信で模擬するタスクである。
【0026】
プラントモデル用シミュレーターパソコン20には、プラントモデル用ロジック21が搭載される。このプラントモデル用ロジック21は、ロジック作成・変更用パソコン40にて作成されて、プラントモデル用シミュレーターパソコン20に転送されて搭載されたものである。このプラントモデル用ロジック21は、制御ロジック20と同様に、例えばLinux のように必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)の上で動くプログラムである。
【0027】
プラントモデル用ロジック21は、コンバインドサイクル発電プラントを構成する機器特性を数式モデル化してソフトウェアに展開したものであり、制御指令信号γを受けると、実際のコンバインドサイクル発電プラントの動作を模擬した動作をプログラム上で行い、模擬した動作状態を示す運転状態信号βを出力する。運転状態信号βとしては、タービン回転数,発電機出力,弁開度等を示す信号がある。
【0028】
プラントモデル用シミュレーターパソコン20に搭載した演算周期管理用タスク22は、プラントモデル用ロジック21の演算周期を設定するものである。演算周期管理用タスク22は、実機(コンバインドサイクル発電プラント)に近い状態を模擬できるように、演算周期を10msec程度に設定するが、必要に応じて演算周期を速く設定したり遅く設定したりする。したがって、プラントモデル用ロジック21は、演算周期管理用タスク22で設定した演算周期毎に定周期で演算を実施する。演算周期は、プラントモデル用シミュレーターパソコン20を操作する人間の指令に応じて設定することができる。
【0029】
プラントモデル用シミュレーターパソコン20には、演算実行メモリー23及びデータ蓄積用ディスク24が搭載されている。そして、プラントモデル用シミュレーターパソコン20を操作する人間の指令に応じて、現在の演算実行メモリー23内のデータをデータ蓄積用ディスク24に蓄積したり、また蓄積したデータを演算実行メモリー23に展開したりすることができる。このためデータ蓄積用ディスク24に蓄積したデータを演算実行メモリ23に展開することにより、運転動作の途中から、例えば定格出力運転になった時点以降からのコンバインドサイクル発電プラントの模擬動作を実施することができる。
【0030】
プラントモデル用シミュレーターパソコン20に搭載した入出力模擬タスク25は、実機IO入出力装置と同等な機能を通信で模擬するタスクである。
【0031】
なお、制御用ロジック11とプラントモデル用ロジック21との間は、有線または無線の通信手段Tを用いて通信(データ送受)がされる。
【0032】
操作者用パソコン30は、操作員がプラントを運転操作するためのマンマシーンインターフェースであり、実機(操作盤)と同じ操作方法により操作指令信号αを出力することができ、また、実機(操作盤)と同じ画面を表示することができる。したがって、操作者は、実機(操作盤)と同じ操作方法で操作動作をすることができ、専用のコマンドや操作方法を覚える必要はない。なお、操作指令信号αとしては、起動,停止,発電出力(MW),緊急停止等の指令を示す信号がある。
【0033】
ロジック作成・変更用パソコン40は、制御ロジック11及びプラントモデル用ロジック21を作成するものである。後述するシミュレーション検証により、制御ロジック11やプラントモデル用ロジック21にバグ(bug) が発生したことを検出したら、このロジック作成・変更用パソコン40によりデバッグ(debug) を行いプログラム(ロジック)の修正・変更を行う。
【0034】
上記構成となっているシミュレーション検証用パソコンでは、操作者用パソコン30から操作指令信号αを出力すると、この操作指令信号αに応じて、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10の制御用ロジック11が制御指令信号γを出力し、この制御指令信号γに応じたプラント模擬動作が、プラントモデル用シミュレーターパソコン20のプラントモデル用ロジック21にてプログラム上で実行される。そして、プラント模擬動作状態を示す運転状態信号βが、プラントモデル用ロジック21から制御用ロジック11に送られる。
【0035】
このようなシミュレーション運転をしたときに、操作指令信号αで示す通りに、運転状態信号βが推移していくかどうかを調べていくことにより、制御用ロジック11の検証ができるのである。
【0036】
この場合、制御用ロジック11もプラントモデル用ロジック21も、必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)であるLinux の上で動くプログラムであるため、ロジック11,12はパソコン10,20により同時に動かすことができる。
【0037】
更に、演算周期管理用タスク12により制御用ロジック11の演算周期を変更すると共に、演算周期管理用タスク22によりプラントモデル用ロジック21の演算周期を変更することにより、スローモーションでのシミュレーション検証や、ハイスピードでのシミュレーション検証をすることができる。
【0038】
スローモーションでのシミュレーション検証をする場合には、制御ロジック11及びプラントモデル用ロジック21の演算周期を長く設定する。このように演算周期を長く設定することで、見かけ上、プラントがゆっくりと動いているように見える状態を作ることができる。
【0039】
したがって、ガスタービンのパージシーケンスのチェック等、実機において数秒間の間で次々と弁の開閉動作を繰り返す一連の動きは、人間の肉眼では追いかけることはできないが、このように演算周期を長く設定することにより、スローモーション検証においては、人間の肉眼でも追いかけることができるようになる。例えば演算周期を、定常周期の10倍にすることにより、10秒間の弁開閉動作が100秒間の弁開閉動作となり、肉眼でも動作確認できるようになる。
【0040】
記録は、長く設定した演算時間でサンプルして実機と同じ演算周期の物差しで記録していく。このため、データ蓄積用ディスク14,24に記録される記録データは、実機と同じ時間で記録され、あたかも実機演算周期でシミュレーション検証をしたのと同じデータを残すことができる。
【0041】
ハイスピードでのシミュレーション検証をする場合には、制御ロジック11及びプラントモデル用ロジック21の演算周期を短く設定する。このように演算周期を短く設定することで、見かけ上、プラントが速く動いているように見える状態を作ることができる。
【0042】
コールド起動の場合には、実機では蒸気加減弁を1%/min など、ゆっくりと開いていくので検証に数時間もかかり、その間は特にチェックする重要な項目はなく、ただ同じ動作を繰り返していたものが、このように演算周期を短く設定することにより、ハイスピード検証では、例えば演算周期を定常周期の1/10にすることにより、コールド起動の時間を1/10に短縮することができる。
【0043】
記録は、短く設定した演算時間でサンプルして実機と同じ演算周期の物差しで記録していく。このため、データ蓄積用ディスク14,24に記録される記録データは、実機と同じ時間で記録され、あたかも実機演算周期でシミュレーション検証をしたのと同じデータを残すことができる。
【0044】
また、一旦、データ蓄積用ディスク14,24にデータを蓄積したら、シミュレーションの途中の状態のデータを、演算実行メモリー13,23に展開することにより、運転制御及び運転動作の途中からの、制御用ロジック及びプラント模擬動作を実施することができる。つまり、必要な状態からシミュレーション検証を開始することができる。
【0045】
例えば、従来では、負荷遮断のシミュレーションを行うためには、ガスタービンを最初から起動するシミュレーション動作を行う必要があり、定格運転状態になるまで1時間近く時間がかかり時間のロスがあった。
【0046】
しかし、シミュレーションデータを蓄積しておき、蓄積したデータをいつでも引き出せるようにしておくことにより、運転制御及び運転動作の途中からのシミュレーション検証ができる。
【0047】
したがって、ガスタービンのフルロードのときのデータを蓄積しておき、負荷遮断シミュレーション検証を実施するときには、蓄積したデータを引き出してフルロード状態を直ちに作り出すことができ、ロス時間なく負荷遮断シミュレーションを開始することができる。
【0048】
なお、図1に示す実施の形態では、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10と、プラントモデル用シミュレーターパソコン20を用いたが、両パソコン10,20に搭載した機能と、通信手段Tの機能を、1台のパソコンに搭載して、制御用ロジック11のシミュレーション検証をすることができる。これは、制御用ロジック11もプラントモデル用ロジック21も、必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)であるLinux の上で動くプログラムであるため、ロジック11,21は同一OS上で1台のパソコン上で同時に動くことができるからである。
【0049】
また、図1の例では、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10は、演算に必要な部分のみを搭載しているが、これに、訓練用シミュレーターで使用するマンマシン部分も搭載することにより、訓練用シミュレーターとすることもできる。
【0050】
即ち、従来では、訓練用シミュレーターと制御装置は全く別のハードウェアで構成されていたので、訓練用シミュレーターで使用する制御ロジックは、制御装置用のロジックとは別に新たに一から作る必要があったが、OSとして必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)であるLinux 等を用いれば、制御装置用のロジックと訓練用シミュレーター用ロジックの共通部分を共用化することができる。したがって、訓練用シミュレーターの製作時間を短縮することが可能となる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の制御用ロジックのシミュレーション検証方法では、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックとを、必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能な同一のオペレーティングシステムの上で動かすようにした。
【0052】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンでは、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックが搭載されており、必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で前記制御用ロジックを動かす制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックが搭載されており、前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で前記プラントモデル用ロジックを動かすプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えるようにした。
このとき、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動すると共に、プラントモデル側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記プラントモデル用ロジックを動かすようにした。
更に、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動かすと共に、制御装置側の記憶手段に記憶した演算状態から前記制御用ロジックを動かすと共に、プラントモデル側の記憶手段に記憶した演算状態から前記プラントモデル用ロジックを動かすようにした。
【0053】
また本発明では、前記制御用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転制御をするプログラムであり、前記プラントモデル用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転動作を模擬するプログラムであり、前記オペレーティングシステムはLinux であるようにした。
【0054】
このような構成としたため、本発明では次のような効果を奏する。
(1)制御装置の製作工程に関係なく、いつでも制御用ロジックのシミュレーション検証が可能となり、製作段階で完成度の高い制御ロジックを作ることができ、かつ、試運転前の運用の変更でも、シミュレーション確認を行ってから、現地に提供できる。
(2)工場でのシミュレーション検証が不要となり、作業員の作業量を大きく減らすことができる。
(3)設定は全てパソコンの「データファイル」として管理されており、一度設定すれば、いつでも(制御装置出荷後でも)簡単にシミュレーション検証を実施することが可能となった。
(4)制御装置を使用しなくても、シミュレーション検証が可能となり、計電の作業時間を短縮することが可能になった。
(5)制御装置とシミュレーター間のケーブル接続と解線作業が不要となった。また、制御ロジックのシミュレーション検証期間中、計電作業員の参画が不要となった。
(6)演算周期を調整することにより、瞬間的に動く機器の動作については、長い時間に伸ばしてシミュレーションによる検証を行うことができる。また、長い時間で動く機器の動作については、短い時間に短縮してシミュレーションによる検証を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシミュレーション検証用パソコンを示すブロック図である。
【符号の説明】
10 制御装置模擬用シミュレーションパソコン
11 制御用ロジック
12 演算周期管理用タスク
13 演算実行メモリー
14 データ蓄積用ディスク
15 入出力模擬タスク
30 プラントモデル用シミュレーションパソコン
21 プラントモデル用ロジック
22 演算周期管理用タスク
23 演算実行メモリー
24 データ蓄積用ディスク
25 入出力模擬タスク
30 操作者用パソコン
40 ロジック作成・変更用パソコン
α 操作指令信号
β 運転状態信号
γ 制御指令信号
T 通信手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御用ロジックのシミュレーション検証方法及びシミュレーション検証用パソコンに関するものであり、例えばコンバインドサイクル発電プラントを制御する制御装置に組み込む制御用ロジックを、汎用のパソコンによりシミュレーション検証することができるように工夫したものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービン発電プラントと蒸気タービン発電プラントとを組み合わせたコンバインドサイクル発電プラントは複雑大規模である。このようなコンバインドサイクル発電プラントは、制御装置により運転制御がされる。
【0003】
制御装置には制御用ロジック(運転制御プログラム)が搭載されており、この制御用ロジックによって、コンバインドサイクル発電プラントの運転制御が行われる。制御用ロジックは、操作者が指令した発電運転に必要な操作指令信号(起動,停止,発電出力(MW),緊急停止等の指令を有する信号)と、コンバインドサイクル発電プラントから出力される運転状態信号(タービン回転数,発電機出力,弁開度等を示す信号)とを演算することにより、操作指令信号で示す運転状態にするための制御指令信号(起動信号,停止信号,燃料量信号,空気量信号,弁開度信号等)を、コンバインドサイクル発電プラントに送る。このような運転制御をすることにより、操作指令信号に応じた発電運転が行われる。
【0004】
制御装置に搭載される制御用ロジックは、従来では、比較的軽いオペレーティングシステム(OS)であるRMXなどの上で動くプログラムとなっている。これは、制御装置では、加重なロジックを高周期で動かす必要があり、マンマシンが不要であるからである。
【0005】
従来では、制御装置に搭載した制御用ロジックを検証するために、実機(製品機器)である制御装置と、プラントモデル用ロジックが搭載されたシミュレーターとを接続し、シミュレーションにより制御用ロジックの検証を実施していた。更に詳述すると、プラントモデル用ロジックとは、コンバインドサイクル発電プラントを構成する機器特性を数式モデル化してソフトウェアに展開したものであり、制御指令信号を受けると、実際のコンバインドサイクル発電プラントの動作を模擬した動作をプログラム上で行い、模擬した動作状態を示す運転状態信号を出力する。したがって、制御装置をシミュレーターに接続して運転動作をすれば、制御装置を実際のコンバインドサイクル発電プラントに接続したのと同様な運転状態が得られるので、制御用ロジックの検証ができるのである。
【0006】
シミュレーターに搭載されるプラントモデル用ロジックは、従来では、マンマシン性能の良いオペレーティングシステム(OS)であるVAX/VMSなどの上で動くプログラムとなっている。これは、シミュレーターでは、必要なロジックを動かすだけでよく、マンマシンが必要であるからである。
【0007】
なお、従来技術では、プラントモデル用ロジックで模擬される動作状態の推移速度は、実際のコンバインドサイクル発電プラントの動作状態の推移速度と同じであり、例えば起動から定格出力運転状態になるまでの時間は、プラントモデル用ロジックであっても、実際のコンバインドサイクル発電プラントであっても同一である。
【0008】
また、定格出力運転状態になった後における機能確認試験を行う場合には、起動から定格出力運転状態になるまでに長い時間がかかるので、予め定格運転状態を記憶しておき、この記憶した定格運転状態を、制御装置とシミュレーターに設定して、機能確認試験の初期状態を定格出力運転状態に設定し、この定格出力運転状態からシミュレーション検証動作を開始することにより、定格出力運転状態後の機能確認試験を行うようにした技術もある(例えば特許文献1参照)。このようにすれば、起動から定格出力運転状態になるまでの時間を要することなく、定格出力運転状態後の機能確認試験を直ちに行うことができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−318716 号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、実機である制御装置を実際に作り、この制御装置をシミュレーター(プラントモデル用ロジックが搭載されているコンピュータ)と接続し、制御装置上でロジックを動かしてシミュレーション検証を実施していた従来技術では次のような課題があった。
【0011】
(1) 制御装置が工場にある間しか、シミュレーション検証ができない。即ち、制御装置が製作されるまで、完成度の高いロジックを作成することができない。また、試運転前に運用の変更等でロジックの変更が必要になっても、変更後のロジックでもってシミュレーション検証ができない。
(2) 工場でシミュレーション検証を行うとき、ケーブル接続などの準備に多量の人員を必要とする。
(3) シミュレーション検証をするためには、実際のプラントを運転するのと同じ時間が必要となる。つまり検証のために長時間を要する。
(4) 瞬間的に動く機器の動作については、十分な確認ができない。
(5) 制御用ロジックのOSと、プラントモデル用ロジックのOSとが異なるため、両ロジックを同一のパソコン上で同時に動かすことができなかった。仮に、両ロジックを同一のパソコン上で同時に動かすことができれば、パソコンにより制御用ロジックのシミュレーション検証ができる。
【0012】
本発明は、上記従来技術に鑑み、パソコンにより制御用ロジックのシミュレーション検証を簡単に行うことができる、制御用ロジックのシミュレーション検証方法及びシミュレーション検証用パソコンを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の制御用ロジックのシミュレーション検証方法の構成は、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックとを、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能な同一のオペレーティングシステムの上で動かすことを特徴とする。
【0014】
また本発明の制御用ロジックのシミュレーション検証方法の構成は、前記制御用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転制御をするプログラムであり、前記プラントモデル用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転動作を模擬するプログラムであり、前記オペレーティングシステムはLinux であることを特徴とする。
【0015】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンの構成は、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックが搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で前記制御用ロジックを動かす制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックが搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で前記プラントモデル用ロジックを動かすプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とする。
【0016】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンの構成は、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、制御用ロジックの演算周期を設定する制御装置側の演算周期管理用タスクとが搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動かす制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックと、プラントモデル用ロジックの演算周期を設定するプラントモデル側の演算周期管理用タスクとが搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で、プラントモデル側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記プラントモデル用ロジックを動かすプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とする。
【0017】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンの構成は、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、制御用ロジックの演算周期を設定する制御装置側の演算周期管理用タスクと、制御用ロジックによる演算状態を記憶する制御装置側の記憶手段が搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動かすと共に、制御装置側の記憶手段に記憶した演算状態から前記制御用ロジックを動かすことができる制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックと、プラントモデル用ロジックの演算周期を設定するプラントモデル側の演算周期管理用タスクと、プラントモデル用ロジックによる演算状態を記憶するプラントモデル側の記憶手段が搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で、プラントモデル側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記プラントモデル用ロジックを動かすと共に、プラントモデル側の記憶手段に記憶した演算状態から前記プラントモデル用ロジックを動かすことができるプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とする。
【0018】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンの構成は、前記制御用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転制御をするプログラムであり、前記プラントモデル用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転動作を模擬するプログラムであり、前記オペレーティングシステムはLinux であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明の実施の形態に係るシミュレーション検証用パソコンを示す。同図に示すように、このシミュレーション検証用パソコンは、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10と、プラントモデル用シミュレーターパソコン20と、操作者用パソコン30と、ロジック作成・変更用パソコン40とで構成されており、これらパソコン10〜40は通信手段(通信回線等)により接続されている。
【0021】
制御装置模擬用シミュレーターパソコン10には、実機である制御装置に搭載するのと同じ、制御用ロジック11が搭載される。この制御用ロジック11は、ロジック作成・変更用パソコン40にて作成されて、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10に転送されて搭載されたものである。この制御ロジック(運転制御プログラム)10は、例えばLinux のように必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)の上で動くプログラムである。
【0022】
制御用ロジック11は、操作者用パソコン30から送られてくる操作指令信号αと、プラントモデル用シミュレーターパソコン20から送られてくる運転状態信号βとを演算することにより、操作指令信号αで示す運転状態にするための制御指令信号γを、プラントモデル用シミュレーターパソコン20に送る。
操作指令信号αとしては、起動,停止,発電出力(MW),緊急停止等の指令を示す信号があり、運転状態信号βとしては、タービン回転数,発電機出力,弁開度等を示す信号があり、制御指令信号γとしては、起動信号,停止信号,燃料量信号,空気量信号,弁開度信号等がある。
【0023】
制御装置模擬用シミュレーターパソコン10に搭載した演算周期管理用タスク12は、制御用ロジック11の演算周期を設定するものである。演算周期管理用タスク12は、実機(制御装置)と同じく50msecで演算するように設定をするが、必要に応じて演算周期を速く設定したり遅く設定したりする。したがって、制御用ロジック11は、演算周期管理用タスク12で設定した演算周期毎に定周期で演算を実施する。演算周期は、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10を操作する人間の指令に応じて設定することができる。
【0024】
制御装置模擬用シミュレーターパソコン10には、演算実行メモリー13及びデータ蓄積用ディスク14が搭載されている。そして、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10を操作する人間の指令に応じて、現在の演算実行メモリー13内のデータをデータ蓄積用ディスク14に蓄積したり、また蓄積したデータを演算実行メモリー13に展開したりすることができる。このため、データ蓄積用ディスク14に蓄積したデータを演算実行メモリ13に展開することにより、運転制御の途中から、例えば定格出力運転になった時点以降からの制御用ロジックを実施することができる。
【0025】
制御装置模擬用シミュレーターパソコン10に搭載した入出力模擬タスク15は、実機IO入出力装置と同等な機能を通信で模擬するタスクである。
【0026】
プラントモデル用シミュレーターパソコン20には、プラントモデル用ロジック21が搭載される。このプラントモデル用ロジック21は、ロジック作成・変更用パソコン40にて作成されて、プラントモデル用シミュレーターパソコン20に転送されて搭載されたものである。このプラントモデル用ロジック21は、制御ロジック20と同様に、例えばLinux のように必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)の上で動くプログラムである。
【0027】
プラントモデル用ロジック21は、コンバインドサイクル発電プラントを構成する機器特性を数式モデル化してソフトウェアに展開したものであり、制御指令信号γを受けると、実際のコンバインドサイクル発電プラントの動作を模擬した動作をプログラム上で行い、模擬した動作状態を示す運転状態信号βを出力する。運転状態信号βとしては、タービン回転数,発電機出力,弁開度等を示す信号がある。
【0028】
プラントモデル用シミュレーターパソコン20に搭載した演算周期管理用タスク22は、プラントモデル用ロジック21の演算周期を設定するものである。演算周期管理用タスク22は、実機(コンバインドサイクル発電プラント)に近い状態を模擬できるように、演算周期を10msec程度に設定するが、必要に応じて演算周期を速く設定したり遅く設定したりする。したがって、プラントモデル用ロジック21は、演算周期管理用タスク22で設定した演算周期毎に定周期で演算を実施する。演算周期は、プラントモデル用シミュレーターパソコン20を操作する人間の指令に応じて設定することができる。
【0029】
プラントモデル用シミュレーターパソコン20には、演算実行メモリー23及びデータ蓄積用ディスク24が搭載されている。そして、プラントモデル用シミュレーターパソコン20を操作する人間の指令に応じて、現在の演算実行メモリー23内のデータをデータ蓄積用ディスク24に蓄積したり、また蓄積したデータを演算実行メモリー23に展開したりすることができる。このためデータ蓄積用ディスク24に蓄積したデータを演算実行メモリ23に展開することにより、運転動作の途中から、例えば定格出力運転になった時点以降からのコンバインドサイクル発電プラントの模擬動作を実施することができる。
【0030】
プラントモデル用シミュレーターパソコン20に搭載した入出力模擬タスク25は、実機IO入出力装置と同等な機能を通信で模擬するタスクである。
【0031】
なお、制御用ロジック11とプラントモデル用ロジック21との間は、有線または無線の通信手段Tを用いて通信(データ送受)がされる。
【0032】
操作者用パソコン30は、操作員がプラントを運転操作するためのマンマシーンインターフェースであり、実機(操作盤)と同じ操作方法により操作指令信号αを出力することができ、また、実機(操作盤)と同じ画面を表示することができる。したがって、操作者は、実機(操作盤)と同じ操作方法で操作動作をすることができ、専用のコマンドや操作方法を覚える必要はない。なお、操作指令信号αとしては、起動,停止,発電出力(MW),緊急停止等の指令を示す信号がある。
【0033】
ロジック作成・変更用パソコン40は、制御ロジック11及びプラントモデル用ロジック21を作成するものである。後述するシミュレーション検証により、制御ロジック11やプラントモデル用ロジック21にバグ(bug) が発生したことを検出したら、このロジック作成・変更用パソコン40によりデバッグ(debug) を行いプログラム(ロジック)の修正・変更を行う。
【0034】
上記構成となっているシミュレーション検証用パソコンでは、操作者用パソコン30から操作指令信号αを出力すると、この操作指令信号αに応じて、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10の制御用ロジック11が制御指令信号γを出力し、この制御指令信号γに応じたプラント模擬動作が、プラントモデル用シミュレーターパソコン20のプラントモデル用ロジック21にてプログラム上で実行される。そして、プラント模擬動作状態を示す運転状態信号βが、プラントモデル用ロジック21から制御用ロジック11に送られる。
【0035】
このようなシミュレーション運転をしたときに、操作指令信号αで示す通りに、運転状態信号βが推移していくかどうかを調べていくことにより、制御用ロジック11の検証ができるのである。
【0036】
この場合、制御用ロジック11もプラントモデル用ロジック21も、必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)であるLinux の上で動くプログラムであるため、ロジック11,12はパソコン10,20により同時に動かすことができる。
【0037】
更に、演算周期管理用タスク12により制御用ロジック11の演算周期を変更すると共に、演算周期管理用タスク22によりプラントモデル用ロジック21の演算周期を変更することにより、スローモーションでのシミュレーション検証や、ハイスピードでのシミュレーション検証をすることができる。
【0038】
スローモーションでのシミュレーション検証をする場合には、制御ロジック11及びプラントモデル用ロジック21の演算周期を長く設定する。このように演算周期を長く設定することで、見かけ上、プラントがゆっくりと動いているように見える状態を作ることができる。
【0039】
したがって、ガスタービンのパージシーケンスのチェック等、実機において数秒間の間で次々と弁の開閉動作を繰り返す一連の動きは、人間の肉眼では追いかけることはできないが、このように演算周期を長く設定することにより、スローモーション検証においては、人間の肉眼でも追いかけることができるようになる。例えば演算周期を、定常周期の10倍にすることにより、10秒間の弁開閉動作が100秒間の弁開閉動作となり、肉眼でも動作確認できるようになる。
【0040】
記録は、長く設定した演算時間でサンプルして実機と同じ演算周期の物差しで記録していく。このため、データ蓄積用ディスク14,24に記録される記録データは、実機と同じ時間で記録され、あたかも実機演算周期でシミュレーション検証をしたのと同じデータを残すことができる。
【0041】
ハイスピードでのシミュレーション検証をする場合には、制御ロジック11及びプラントモデル用ロジック21の演算周期を短く設定する。このように演算周期を短く設定することで、見かけ上、プラントが速く動いているように見える状態を作ることができる。
【0042】
コールド起動の場合には、実機では蒸気加減弁を1%/min など、ゆっくりと開いていくので検証に数時間もかかり、その間は特にチェックする重要な項目はなく、ただ同じ動作を繰り返していたものが、このように演算周期を短く設定することにより、ハイスピード検証では、例えば演算周期を定常周期の1/10にすることにより、コールド起動の時間を1/10に短縮することができる。
【0043】
記録は、短く設定した演算時間でサンプルして実機と同じ演算周期の物差しで記録していく。このため、データ蓄積用ディスク14,24に記録される記録データは、実機と同じ時間で記録され、あたかも実機演算周期でシミュレーション検証をしたのと同じデータを残すことができる。
【0044】
また、一旦、データ蓄積用ディスク14,24にデータを蓄積したら、シミュレーションの途中の状態のデータを、演算実行メモリー13,23に展開することにより、運転制御及び運転動作の途中からの、制御用ロジック及びプラント模擬動作を実施することができる。つまり、必要な状態からシミュレーション検証を開始することができる。
【0045】
例えば、従来では、負荷遮断のシミュレーションを行うためには、ガスタービンを最初から起動するシミュレーション動作を行う必要があり、定格運転状態になるまで1時間近く時間がかかり時間のロスがあった。
【0046】
しかし、シミュレーションデータを蓄積しておき、蓄積したデータをいつでも引き出せるようにしておくことにより、運転制御及び運転動作の途中からのシミュレーション検証ができる。
【0047】
したがって、ガスタービンのフルロードのときのデータを蓄積しておき、負荷遮断シミュレーション検証を実施するときには、蓄積したデータを引き出してフルロード状態を直ちに作り出すことができ、ロス時間なく負荷遮断シミュレーションを開始することができる。
【0048】
なお、図1に示す実施の形態では、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10と、プラントモデル用シミュレーターパソコン20を用いたが、両パソコン10,20に搭載した機能と、通信手段Tの機能を、1台のパソコンに搭載して、制御用ロジック11のシミュレーション検証をすることができる。これは、制御用ロジック11もプラントモデル用ロジック21も、必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)であるLinux の上で動くプログラムであるため、ロジック11,21は同一OS上で1台のパソコン上で同時に動くことができるからである。
【0049】
また、図1の例では、制御装置模擬用シミュレーターパソコン10は、演算に必要な部分のみを搭載しているが、これに、訓練用シミュレーターで使用するマンマシン部分も搭載することにより、訓練用シミュレーターとすることもできる。
【0050】
即ち、従来では、訓練用シミュレーターと制御装置は全く別のハードウェアで構成されていたので、訓練用シミュレーターで使用する制御ロジックは、制御装置用のロジックとは別に新たに一から作る必要があったが、OSとして必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステム(OS)であるLinux 等を用いれば、制御装置用のロジックと訓練用シミュレーター用ロジックの共通部分を共用化することができる。したがって、訓練用シミュレーターの製作時間を短縮することが可能となる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の制御用ロジックのシミュレーション検証方法では、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックとを、必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能な同一のオペレーティングシステムの上で動かすようにした。
【0052】
また本発明のシミュレーション検証用パソコンでは、操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックが搭載されており、必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で前記制御用ロジックを動かす制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックが搭載されており、前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で前記プラントモデル用ロジックを動かすプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えるようにした。
このとき、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動すると共に、プラントモデル側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記プラントモデル用ロジックを動かすようにした。
更に、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動かすと共に、制御装置側の記憶手段に記憶した演算状態から前記制御用ロジックを動かすと共に、プラントモデル側の記憶手段に記憶した演算状態から前記プラントモデル用ロジックを動かすようにした。
【0053】
また本発明では、前記制御用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転制御をするプログラムであり、前記プラントモデル用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転動作を模擬するプログラムであり、前記オペレーティングシステムはLinux であるようにした。
【0054】
このような構成としたため、本発明では次のような効果を奏する。
(1)制御装置の製作工程に関係なく、いつでも制御用ロジックのシミュレーション検証が可能となり、製作段階で完成度の高い制御ロジックを作ることができ、かつ、試運転前の運用の変更でも、シミュレーション確認を行ってから、現地に提供できる。
(2)工場でのシミュレーション検証が不要となり、作業員の作業量を大きく減らすことができる。
(3)設定は全てパソコンの「データファイル」として管理されており、一度設定すれば、いつでも(制御装置出荷後でも)簡単にシミュレーション検証を実施することが可能となった。
(4)制御装置を使用しなくても、シミュレーション検証が可能となり、計電の作業時間を短縮することが可能になった。
(5)制御装置とシミュレーター間のケーブル接続と解線作業が不要となった。また、制御ロジックのシミュレーション検証期間中、計電作業員の参画が不要となった。
(6)演算周期を調整することにより、瞬間的に動く機器の動作については、長い時間に伸ばしてシミュレーションによる検証を行うことができる。また、長い時間で動く機器の動作については、短い時間に短縮してシミュレーションによる検証を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシミュレーション検証用パソコンを示すブロック図である。
【符号の説明】
10 制御装置模擬用シミュレーションパソコン
11 制御用ロジック
12 演算周期管理用タスク
13 演算実行メモリー
14 データ蓄積用ディスク
15 入出力模擬タスク
30 プラントモデル用シミュレーションパソコン
21 プラントモデル用ロジック
22 演算周期管理用タスク
23 演算実行メモリー
24 データ蓄積用ディスク
25 入出力模擬タスク
30 操作者用パソコン
40 ロジック作成・変更用パソコン
α 操作指令信号
β 運転状態信号
γ 制御指令信号
T 通信手段
Claims (6)
- 操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックとを、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能な同一のオペレーティングシステムの上で動かすことを特徴とする制御用ロジックのシミュレーション検証方法。 - 請求項1において、
前記制御用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転制御をするプログラムであり、前記プラントモデル用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転動作を模擬するプログラムであり、前記オペレーティングシステムはLinux であることを特徴とする制御用ロジックのシミュレーション検証方法。 - 操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックが搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で前記制御用ロジックを動かす制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックが搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で前記プラントモデル用ロジックを動かすプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とするシミュレーション検証用パソコン。 - 操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、制御用ロジックの演算周期を設定する制御装置側の演算周期管理用タスクとが搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動かす制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックと、プラントモデル用ロジックの演算周期を設定するプラントモデル側の演算周期管理用タスクとが搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で、プラントモデル側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記プラントモデル用ロジックを動かすプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とするシミュレーション検証用パソコン。 - 操作状態に応じてプラントの運転制御をするために必要な制御指令信号を出力する制御用ロジックと、制御用ロジックの演算周期を設定する制御装置側の演算周期管理用タスクと、制御用ロジックによる演算状態を記憶する制御装置側の記憶手段が搭載されており、
必要な機能部分のみを組み合わせて使用することができる再構築可能なオペレーティングシステムの上で、制御装置側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記制御用ロジックを動かすと共に、制御装置側の記憶手段に記憶した演算状態から前記制御用ロジックを動かすことができる制御装置模擬用シミュレーターパソコンと、
前記制御指令信号を受けるとプラントの動作状態を模擬した模擬動作をプログラム上で行い動作状態を示す運転状態信号を出力するプラントモデル用ロジックと、プラントモデル用ロジックの演算周期を設定するプラントモデル側の演算周期管理用タスクと、プラントモデル用ロジックによる演算状態を記憶するプラントモデル側の記憶手段が搭載されており、
前記オペレーティングシステムと同一のオペレーティングシステムの上で、プラントモデル側の演算周期管理用タスクにより設定した演算周期で前記プラントモデル用ロジックを動かすと共に、プラントモデル側の記憶手段に記憶した演算状態から前記プラントモデル用ロジックを動かすことができるプラントモデル用シミュレーターパソコンとを備えたことを特徴とするシミュレーション検証用パソコン。 - 請求項1ないし請求項5の何れか一項において、
前記制御用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転制御をするプログラムであり、前記プラントモデル用ロジックはコンバインドサイクル発電プラントの運転動作を模擬するプログラムであり、前記オペレーティングシステムはLinux であることを特徴とするシミュレーション検証用パソコン。
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