JP2004132588A - 冷水循環装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一次冷却水、二次冷却水のどちらに対しても有効な水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる冷水循環装置を提供する。
【解決手段】冷水循環装置10は、蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器11、蒸発器11の二次冷却水側に設置され、金型調温機50に冷却水を循環させる冷却水循環ポンプ13、二次冷水側の冷却水を純水化する純水装置12、二次冷水側の冷却水から溶存酸素を除去する脱酸素装置15、及び蒸発器11を冷却する空冷式の冷凍冷却器16を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】冷水循環装置10は、蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器11、蒸発器11の二次冷却水側に設置され、金型調温機50に冷却水を循環させる冷却水循環ポンプ13、二次冷水側の冷却水を純水化する純水装置12、二次冷水側の冷却水から溶存酸素を除去する脱酸素装置15、及び蒸発器11を冷却する空冷式の冷凍冷却器16を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電力機器、産業機器用の冷却水循環系統、あるいは各種生産設備用の給水設備において、被冷却体に循環冷却水を供給する冷水循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発熱源を有する被冷却体を冷却して被冷却体の温度を一定に保つための冷却方法には、輻射、水冷、空冷などの種々の方法がある。このうち発熱負荷の大きい被冷却体の冷却には、主に水冷が採用される。水冷は、比熱や熱伝導率が非常に大きい液体である水を冷媒としているため、本来非常に効率のよい冷却方法である。
【0003】
さまざまの製造、環境、医療などの設備、機械装置の使用される工場などの現場において、およそ熱を発生するものに対して、これを冷水にて一定の温度に冷却温調する方法として、冷凍機により冷水をつくりこれを循環する冷水循環装置が採用されている。
【0004】
このような、冷却装置の方式としては、冷凍機回路を用いた空冷(冷却水−冷媒−空気熱交換)方式と水冷(冷却水−冷媒−冷却水熱交換)方式がよく用いられる。なお、ここでいう冷凍機とは、冷媒の圧縮−放熱−膨張−吸熱という冷凍サイクルを利用した冷却機という意味である。
【0005】
これらの給水、補給水は、通常それらの工場で用いられている地下水もしくは水道水が使用され、これらの水は直接あるいはクーリングタワーのような簡易な冷却設備で循環水として用いられる。しかし、これらの水は純水ではないのでカルシウムやマグネシュウムなどの陽イオンと塩素や硝酸などの陰イオンが含まれている。しかも、これらの水には非常にものをよく溶かす性質があり、天然に存在する水は多くの物質を溶かしている。雨はもともと蒸留水であるはずだが、空気中に浮遊する塵埃をはじめ、二酸化炭素や酸化窒素などを溶かしている。
【0006】
また、河川の水は山から流れ出し、下流に下ってくる間に各種の無機塩類や有機物を溶かしている。川を流れ下った水は一旦浄水場で処理されて、一般家庭や工場、オフィスに送られる。カルュシウムイオンやマグネシウムイオンを比較的多量に含む水を硬水といい、これらの濃度の比較的小さい水を軟水というが、硬水は配管内部に固い硬質の湯垢(缶石)を生じて熱伝導率を悪くしたりする。
【0007】
したがって、これらの水をそのまま利用して工場内の諸設備の冷却水と利用するについては配管系統や熱交換器に腐食、スケール、スライムなどが発生して、その冷却工程の効率を低下させ、種々のトラブルを引き起こす原因となっている。特に、冷却水孔などにこれらの堆積物が堆積して付着することにより、伝熱に大きな影響を与える。熱交換器の細い管では、著しく冷却水量が減少することにより冷却効率を損なうことになる。
【0008】
現在行われている通常の工場における冷却水の循環システムには、以下のような事例のものがある。
事例−1は、クーリングタワーの水を直接、冷却水を必要とする機器(被冷却体)等に循環する方式である。
【0009】
事例−2は、上記事例−1の中間にタンクを設け、熱効率をよくする方式である。
事例−3は、一次冷却水と二次冷却水を分離して、この間に熱交換器を設け、二次冷却水の補給水は純水装置を介して補給して薬品を投与するなどして最適な水管理を行っている。
【0010】
図2は、上記事例−1の冷却循環系統の構成図、図3は、上記事例−2の冷却循環系統の構成図、図4は、上記事例−3の冷却循環系統の構成図であり、いずれも生産工場における冷却水のシステムフローを示す。
【0011】
図2において、事例−1の冷却循環系統100は、循環ポンプ101及びクーリングタワー102等を有し、工場内の冷却水を必要とする複数の設備・装置機器である空調・冷水機器110、プラスチック射出成形機120、プラスチック押出成形機130、高速ミキサー140、又はダイカストマシン150などに循環冷却水を供給する。
【0012】
冷却水を必要とする複数の設備・装置機器から帰ってきた循環冷却水は、クーリングタワー102により蒸発冷却され、再び上記設備・装置機器に供給される。クーリングタワー102で蒸発冷却される循環冷却水は、一次側給水として井水、市水(水道水)、工業用水が用いられる。
【0013】
また、図3において、事例−2の冷却循環系統200は、循環ポンプ101,103、クーリングタワー102、及び高温槽104a,低温槽104bからなるタンク104を備えて構成される。クーリングタワー102と上記設備・装置機器との間にタンク104を設けることによって熱効率を高めることができる。
【0014】
また、図4において、事例−3の冷却循環系統300は、循環ポンプ101,103,105、クーリングタワー102、タンク104、水−水熱交換器106、純水装置107、及び薬品108を備えて構成される。
【0015】
熱交換器106には、管路109a、フィルター(図示略)を通ってタンク104の高温槽104aから二次冷却水(外部冷却水)が導入され、この二次冷却水と管路109bを通る冷却水(一次冷却水)との間で熱交換が行われ、冷却水が冷却される。二次冷却水としては、クーリングタワー102で蒸発冷却される循環冷却水、地下水又は水道水等が用いられる。熱交換器106で冷却された二次冷却水は、配管109a中を流れ、タンク104の低温槽104bに送り込まれる。
【0016】
また、一次側給水の一部は、純水装置107に導入され、純水装置107によって製造された純水は、配管109cを通してタンク104の高温槽104aに送り込まれる。また、水管理のため、適宜、配管109dを通して薬品108が投与される。なお、熱交換器106の一次側配管109bを流れる一次冷却水は熱交換器106内の二次側配管を流れる冷却水を冷却した後、外部に排水される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の冷水循環装置にあっては、以下のような問題点があった。
上記事例−1及び事例−2のように、クーリングタワー102の水を直接、冷却水を必要とする設備・装置機器等に循環する方式では、配管系統や設備・装置機器内の熱交換器に腐食、スケール、スライムなどが発生して、その冷却工程の効率を低下させ、種々のトラブルを引き起こす。特に、冷却水孔などにこれらの堆積物が堆積して付着することにより、伝熱に大きな影響を与え、著しく冷却水量が減少することにより冷却効率を損なうことになる。
【0018】
上記事例−3では、一次冷却水と二次冷却水を分離して、この間に熱交換器106を設け、二次冷却水の補給水は純水装置107を介して補給して薬品108を投与するなどして水質管理を行っているので、一応の解決方法となっている。しかし、事例−3の方式においては、一次冷却水に対する対策がなされていないため、この熱交換器106の一次側においてはスケール、スライム、缶石などの付着が発生する。したがって、定期的にこれを除去することが必要であることに加え、二次冷却水においては、薬品の投与などの水質管理が必要である、などのメンテナンスコストのかかるシステムとなっている。
【0019】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、一次冷却水、二次冷却水のどちらに対しても有効な水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる冷水循環装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷水循環装置は、被冷却体に循環冷却水を供給する冷水循環装置において、蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器と、前記蒸発器の二次冷却水側に設置され、前記被冷却体に冷却水を循環させる冷却水循環ポンプと、前記二次冷水側の冷却水を純水化する純水装置と、前記蒸発器を冷却する冷却器とを備えることを特徴としている。
さらに、前記二次冷水側の冷却水から溶存酸素を除去する脱酸素装置を備えることがより好ましい。
【0021】
また、前記冷却器は、空冷式の凝縮器を具備する冷凍冷却器であってもよく、前記被冷却体は、金型温調機を含む温調機であってもよい。
また、より好ましくは、前記蒸発器及び又は前記冷却水循環ポンプが室内置きとされており、前記冷却器が室外置きとされているものであってもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な冷水循環装置の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷水循環装置の構成を示す系統図である。本実施の形態は、冷却水を必要とする機器として金型温調器に循環冷却水を供給する冷水循環装置に適用した例である。
【0023】
図1において、10は金型調温機50に冷却水を供給する冷水循環装置であり、冷水循環装置10は、蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器11と、蒸発器11の二次冷却水側配管12と、配管12に設置された循環ポンプ13と、蒸発器11の二次冷水側の冷水タンク11aと配管12間に設置され、冷水タンク11a内の冷水から塩化ナトリウム(NaCl)などを取り除き純水化する純水装置14と、冷水タンク11aと配管12間に設置され、冷水タンク11a内の冷水から溶存酸素(DO:Dissolved Oxygen)を除去する脱酸素装置15と、蒸発器11を冷却する空冷式の冷凍冷却器16と、蒸発器11にフィルター17を通して外部から給水する給水管18とを備えて構成される。
【0024】
上記冷凍冷却器16は、冷媒(フロン等)を圧縮する圧縮機20、圧縮された冷媒を凝縮させる空冷式凝縮器21、凝縮した冷媒を膨張させる自動膨張弁22、アキュームレータ23、冷媒と冷却水の熱交換を行う冷媒−水熱交換器24を備えて構成される。
【0025】
以下、上述のように構成された冷水循環装置10の動作を説明する。
圧縮機20で圧縮された冷媒は、凝縮器21内において冷却されて凝縮する。図示しないモータにより駆動されるファン25は、凝縮器21に外から風を送って凝縮熱を取り去る。凝縮器21を出た液化冷媒はドライヤーフィルター(図示略)にて水分除去される。次に、冷媒は自動膨張弁22で絞られつつ膨張し気化する。このときの気化潜熱で冷媒の温度が下がる。温度の下がった冷媒は、冷媒−水熱交換器24に入り、冷却水と熱交換し、冷水タンク11aの冷却水を冷やす。熱交換器24を出た冷媒は、再び圧縮機20で圧縮され、同様の冷凍サイクル中を循環し続ける。
【0026】
一方、循環ポンプ13によって蒸発器11から送り出された冷却水は、二次冷却水側配管12に送り込まれ、冷却水を必要とする金型調温機50に供給される。また、二次冷却水側配管12の冷却水の一部は、純水装置14に送られて二次冷却水中に溶存するイオンを除去して純水度を維持するようにしている。純水処理された冷却水は、冷水タンク11aに送られる。さらに、二次冷却水側配管12の冷却水の一部は、脱酸素装置15に送られ、二次冷却水中の溶存酸素が除去され、溶存酸素による金属腐食が防止される。
【0027】
また、金型調温機50からの二次冷却水は、蒸発器11に戻り、蒸発器11により蒸発冷却された後、循環ポンプ13の吸水側に戻される。
以上は、加熱温調を要する場合の例であり、冷却温調を要する場合は、図1に示すように金型調温機50を経由せず、そのまま冷却水を必要とする機器に供給される。
【0028】
以上のように、本実施の形態の冷水循環装置10は、蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器11、蒸発器11の二次冷却水側に設置され、金型調温機50に冷却水を循環させる冷却水循環ポンプ13、二次冷水側の冷却水を純水化する純水装置14、二次冷水側の冷却水から溶存酸素を除去する脱酸素装置15、及び蒸発器11を冷却する空冷式の冷凍冷却器16を備えて構成したので、一次冷却水、二次冷却水のどちらに対しても有効な水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる。
すなわち、冷凍冷却器16の凝縮器21の冷却においては空冷式を採用し、水を用いないことで一次冷却水を不要とすることができる。
【0029】
また、二次冷却水側においては、純水化装置14及び脱酸素装置15を設置しているため、蒸発器11の二次冷水側の冷水タンク11a内の冷水を、純水化及び脱酸素化することが可能であり、純水化装置14によって水中の塩化ナトリウム(NaCl)などを取り除き、脱酸素装置15によって水中の溶存酸素を除去し通水部の腐食を防止するなどにより、障害の極めて少ない高品質の冷水を供給することができる。
【0030】
また、クーリングタワーや冷却水配管、廃水処理設備・井戸等の大掛かりな付帯設備が不要であることに加え、クーリングタワーで冷却された二次冷却水で一次冷却水を冷やす水冷方式のものと比較して、消費電力を大幅に節約することができる。
また、常時必要なユーティリティーは電気のみであるので、容易に設置可能であると共に、夏期の渇水時でも支障なく運転できる。また、冬季は暖房に切り替えることも容易である。
【0031】
さらに、室内置きのユニットと屋外置きのユニットとに機器を分けて配置することにより、フィルター(又はストレーナ)、イオン交換フィルター、冷却水タンク等のメンテナンスのかかる機器構成品のメンテナンスがすべて室内で実施することができる。
【0032】
なお、上記実施の形態では、温調機に循環冷却水を供給する冷水循環装置に適用することができるが、冷却水を必要とする設備・装置機器、例えば、プラスチック射出成形機、プラスチック押出成形機、高速ミキサー、ダイカストマシンなど種々の設備や生産工場で幅広く適用できる。
また、上記実施の形態では、冷水循環装置という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、冷水装置、水処理装置や水処理システム等でもよいことは勿論である。
【0033】
本実施の形態では、冷水循環装置10の凝縮器21の冷却を空冷方式としているが、これを水冷式としても二次冷却水側では水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる点からは有効である。
【0034】
ここで、冷却水は、言葉通りの水に限られず、広く液体系の冷媒をさす意味である。また、冷凍機も、最も広義な意味で使用する場合は、冷媒の冷凍サイクルを有しない人工的冷却器(例えば熱電原理による冷却器)を広く含む意味である。
【0035】
また、図1に示す例はあくまでも一例であり、フィルターやポンプ、図示しない水温センサ、制御部等はどのようなものでもよい。
さらに、上記冷水循環装置を構成するポンプやタンクの数、種類など、さらには設備・機器の種類は前述した実施の形態に限られないことは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の冷水循環装置によれば、一次冷却水、二次冷却水のどちらに対しても有効な水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる。
このような優れた特長を有する冷水循環装置を金型温調機を含む温調機に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の冷水循環装置の構成を示す系統図である。
【図2】従来の冷却循環系統の構成を示す図である。
【図3】従来の冷却循環系統の構成を示す図である。
【図4】従来の冷却循環系統の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 冷水循環装置
11 蒸発器
11a 冷水タンク
12 二次冷却水側配管
13 循環ポンプ
14 純水装置
15 脱酸素装置
16 冷凍冷却器
17 フィルター
18 給水管
20 圧縮機
21 空冷式凝縮器
22 自動膨張弁
23 アキュームレータ
24 冷媒−水熱交換器
50 金型調温機
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電力機器、産業機器用の冷却水循環系統、あるいは各種生産設備用の給水設備において、被冷却体に循環冷却水を供給する冷水循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発熱源を有する被冷却体を冷却して被冷却体の温度を一定に保つための冷却方法には、輻射、水冷、空冷などの種々の方法がある。このうち発熱負荷の大きい被冷却体の冷却には、主に水冷が採用される。水冷は、比熱や熱伝導率が非常に大きい液体である水を冷媒としているため、本来非常に効率のよい冷却方法である。
【0003】
さまざまの製造、環境、医療などの設備、機械装置の使用される工場などの現場において、およそ熱を発生するものに対して、これを冷水にて一定の温度に冷却温調する方法として、冷凍機により冷水をつくりこれを循環する冷水循環装置が採用されている。
【0004】
このような、冷却装置の方式としては、冷凍機回路を用いた空冷(冷却水−冷媒−空気熱交換)方式と水冷(冷却水−冷媒−冷却水熱交換)方式がよく用いられる。なお、ここでいう冷凍機とは、冷媒の圧縮−放熱−膨張−吸熱という冷凍サイクルを利用した冷却機という意味である。
【0005】
これらの給水、補給水は、通常それらの工場で用いられている地下水もしくは水道水が使用され、これらの水は直接あるいはクーリングタワーのような簡易な冷却設備で循環水として用いられる。しかし、これらの水は純水ではないのでカルシウムやマグネシュウムなどの陽イオンと塩素や硝酸などの陰イオンが含まれている。しかも、これらの水には非常にものをよく溶かす性質があり、天然に存在する水は多くの物質を溶かしている。雨はもともと蒸留水であるはずだが、空気中に浮遊する塵埃をはじめ、二酸化炭素や酸化窒素などを溶かしている。
【0006】
また、河川の水は山から流れ出し、下流に下ってくる間に各種の無機塩類や有機物を溶かしている。川を流れ下った水は一旦浄水場で処理されて、一般家庭や工場、オフィスに送られる。カルュシウムイオンやマグネシウムイオンを比較的多量に含む水を硬水といい、これらの濃度の比較的小さい水を軟水というが、硬水は配管内部に固い硬質の湯垢(缶石)を生じて熱伝導率を悪くしたりする。
【0007】
したがって、これらの水をそのまま利用して工場内の諸設備の冷却水と利用するについては配管系統や熱交換器に腐食、スケール、スライムなどが発生して、その冷却工程の効率を低下させ、種々のトラブルを引き起こす原因となっている。特に、冷却水孔などにこれらの堆積物が堆積して付着することにより、伝熱に大きな影響を与える。熱交換器の細い管では、著しく冷却水量が減少することにより冷却効率を損なうことになる。
【0008】
現在行われている通常の工場における冷却水の循環システムには、以下のような事例のものがある。
事例−1は、クーリングタワーの水を直接、冷却水を必要とする機器(被冷却体)等に循環する方式である。
【0009】
事例−2は、上記事例−1の中間にタンクを設け、熱効率をよくする方式である。
事例−3は、一次冷却水と二次冷却水を分離して、この間に熱交換器を設け、二次冷却水の補給水は純水装置を介して補給して薬品を投与するなどして最適な水管理を行っている。
【0010】
図2は、上記事例−1の冷却循環系統の構成図、図3は、上記事例−2の冷却循環系統の構成図、図4は、上記事例−3の冷却循環系統の構成図であり、いずれも生産工場における冷却水のシステムフローを示す。
【0011】
図2において、事例−1の冷却循環系統100は、循環ポンプ101及びクーリングタワー102等を有し、工場内の冷却水を必要とする複数の設備・装置機器である空調・冷水機器110、プラスチック射出成形機120、プラスチック押出成形機130、高速ミキサー140、又はダイカストマシン150などに循環冷却水を供給する。
【0012】
冷却水を必要とする複数の設備・装置機器から帰ってきた循環冷却水は、クーリングタワー102により蒸発冷却され、再び上記設備・装置機器に供給される。クーリングタワー102で蒸発冷却される循環冷却水は、一次側給水として井水、市水(水道水)、工業用水が用いられる。
【0013】
また、図3において、事例−2の冷却循環系統200は、循環ポンプ101,103、クーリングタワー102、及び高温槽104a,低温槽104bからなるタンク104を備えて構成される。クーリングタワー102と上記設備・装置機器との間にタンク104を設けることによって熱効率を高めることができる。
【0014】
また、図4において、事例−3の冷却循環系統300は、循環ポンプ101,103,105、クーリングタワー102、タンク104、水−水熱交換器106、純水装置107、及び薬品108を備えて構成される。
【0015】
熱交換器106には、管路109a、フィルター(図示略)を通ってタンク104の高温槽104aから二次冷却水(外部冷却水)が導入され、この二次冷却水と管路109bを通る冷却水(一次冷却水)との間で熱交換が行われ、冷却水が冷却される。二次冷却水としては、クーリングタワー102で蒸発冷却される循環冷却水、地下水又は水道水等が用いられる。熱交換器106で冷却された二次冷却水は、配管109a中を流れ、タンク104の低温槽104bに送り込まれる。
【0016】
また、一次側給水の一部は、純水装置107に導入され、純水装置107によって製造された純水は、配管109cを通してタンク104の高温槽104aに送り込まれる。また、水管理のため、適宜、配管109dを通して薬品108が投与される。なお、熱交換器106の一次側配管109bを流れる一次冷却水は熱交換器106内の二次側配管を流れる冷却水を冷却した後、外部に排水される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の冷水循環装置にあっては、以下のような問題点があった。
上記事例−1及び事例−2のように、クーリングタワー102の水を直接、冷却水を必要とする設備・装置機器等に循環する方式では、配管系統や設備・装置機器内の熱交換器に腐食、スケール、スライムなどが発生して、その冷却工程の効率を低下させ、種々のトラブルを引き起こす。特に、冷却水孔などにこれらの堆積物が堆積して付着することにより、伝熱に大きな影響を与え、著しく冷却水量が減少することにより冷却効率を損なうことになる。
【0018】
上記事例−3では、一次冷却水と二次冷却水を分離して、この間に熱交換器106を設け、二次冷却水の補給水は純水装置107を介して補給して薬品108を投与するなどして水質管理を行っているので、一応の解決方法となっている。しかし、事例−3の方式においては、一次冷却水に対する対策がなされていないため、この熱交換器106の一次側においてはスケール、スライム、缶石などの付着が発生する。したがって、定期的にこれを除去することが必要であることに加え、二次冷却水においては、薬品の投与などの水質管理が必要である、などのメンテナンスコストのかかるシステムとなっている。
【0019】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、一次冷却水、二次冷却水のどちらに対しても有効な水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる冷水循環装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷水循環装置は、被冷却体に循環冷却水を供給する冷水循環装置において、蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器と、前記蒸発器の二次冷却水側に設置され、前記被冷却体に冷却水を循環させる冷却水循環ポンプと、前記二次冷水側の冷却水を純水化する純水装置と、前記蒸発器を冷却する冷却器とを備えることを特徴としている。
さらに、前記二次冷水側の冷却水から溶存酸素を除去する脱酸素装置を備えることがより好ましい。
【0021】
また、前記冷却器は、空冷式の凝縮器を具備する冷凍冷却器であってもよく、前記被冷却体は、金型温調機を含む温調機であってもよい。
また、より好ましくは、前記蒸発器及び又は前記冷却水循環ポンプが室内置きとされており、前記冷却器が室外置きとされているものであってもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な冷水循環装置の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷水循環装置の構成を示す系統図である。本実施の形態は、冷却水を必要とする機器として金型温調器に循環冷却水を供給する冷水循環装置に適用した例である。
【0023】
図1において、10は金型調温機50に冷却水を供給する冷水循環装置であり、冷水循環装置10は、蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器11と、蒸発器11の二次冷却水側配管12と、配管12に設置された循環ポンプ13と、蒸発器11の二次冷水側の冷水タンク11aと配管12間に設置され、冷水タンク11a内の冷水から塩化ナトリウム(NaCl)などを取り除き純水化する純水装置14と、冷水タンク11aと配管12間に設置され、冷水タンク11a内の冷水から溶存酸素(DO:Dissolved Oxygen)を除去する脱酸素装置15と、蒸発器11を冷却する空冷式の冷凍冷却器16と、蒸発器11にフィルター17を通して外部から給水する給水管18とを備えて構成される。
【0024】
上記冷凍冷却器16は、冷媒(フロン等)を圧縮する圧縮機20、圧縮された冷媒を凝縮させる空冷式凝縮器21、凝縮した冷媒を膨張させる自動膨張弁22、アキュームレータ23、冷媒と冷却水の熱交換を行う冷媒−水熱交換器24を備えて構成される。
【0025】
以下、上述のように構成された冷水循環装置10の動作を説明する。
圧縮機20で圧縮された冷媒は、凝縮器21内において冷却されて凝縮する。図示しないモータにより駆動されるファン25は、凝縮器21に外から風を送って凝縮熱を取り去る。凝縮器21を出た液化冷媒はドライヤーフィルター(図示略)にて水分除去される。次に、冷媒は自動膨張弁22で絞られつつ膨張し気化する。このときの気化潜熱で冷媒の温度が下がる。温度の下がった冷媒は、冷媒−水熱交換器24に入り、冷却水と熱交換し、冷水タンク11aの冷却水を冷やす。熱交換器24を出た冷媒は、再び圧縮機20で圧縮され、同様の冷凍サイクル中を循環し続ける。
【0026】
一方、循環ポンプ13によって蒸発器11から送り出された冷却水は、二次冷却水側配管12に送り込まれ、冷却水を必要とする金型調温機50に供給される。また、二次冷却水側配管12の冷却水の一部は、純水装置14に送られて二次冷却水中に溶存するイオンを除去して純水度を維持するようにしている。純水処理された冷却水は、冷水タンク11aに送られる。さらに、二次冷却水側配管12の冷却水の一部は、脱酸素装置15に送られ、二次冷却水中の溶存酸素が除去され、溶存酸素による金属腐食が防止される。
【0027】
また、金型調温機50からの二次冷却水は、蒸発器11に戻り、蒸発器11により蒸発冷却された後、循環ポンプ13の吸水側に戻される。
以上は、加熱温調を要する場合の例であり、冷却温調を要する場合は、図1に示すように金型調温機50を経由せず、そのまま冷却水を必要とする機器に供給される。
【0028】
以上のように、本実施の形態の冷水循環装置10は、蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器11、蒸発器11の二次冷却水側に設置され、金型調温機50に冷却水を循環させる冷却水循環ポンプ13、二次冷水側の冷却水を純水化する純水装置14、二次冷水側の冷却水から溶存酸素を除去する脱酸素装置15、及び蒸発器11を冷却する空冷式の冷凍冷却器16を備えて構成したので、一次冷却水、二次冷却水のどちらに対しても有効な水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる。
すなわち、冷凍冷却器16の凝縮器21の冷却においては空冷式を採用し、水を用いないことで一次冷却水を不要とすることができる。
【0029】
また、二次冷却水側においては、純水化装置14及び脱酸素装置15を設置しているため、蒸発器11の二次冷水側の冷水タンク11a内の冷水を、純水化及び脱酸素化することが可能であり、純水化装置14によって水中の塩化ナトリウム(NaCl)などを取り除き、脱酸素装置15によって水中の溶存酸素を除去し通水部の腐食を防止するなどにより、障害の極めて少ない高品質の冷水を供給することができる。
【0030】
また、クーリングタワーや冷却水配管、廃水処理設備・井戸等の大掛かりな付帯設備が不要であることに加え、クーリングタワーで冷却された二次冷却水で一次冷却水を冷やす水冷方式のものと比較して、消費電力を大幅に節約することができる。
また、常時必要なユーティリティーは電気のみであるので、容易に設置可能であると共に、夏期の渇水時でも支障なく運転できる。また、冬季は暖房に切り替えることも容易である。
【0031】
さらに、室内置きのユニットと屋外置きのユニットとに機器を分けて配置することにより、フィルター(又はストレーナ)、イオン交換フィルター、冷却水タンク等のメンテナンスのかかる機器構成品のメンテナンスがすべて室内で実施することができる。
【0032】
なお、上記実施の形態では、温調機に循環冷却水を供給する冷水循環装置に適用することができるが、冷却水を必要とする設備・装置機器、例えば、プラスチック射出成形機、プラスチック押出成形機、高速ミキサー、ダイカストマシンなど種々の設備や生産工場で幅広く適用できる。
また、上記実施の形態では、冷水循環装置という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、冷水装置、水処理装置や水処理システム等でもよいことは勿論である。
【0033】
本実施の形態では、冷水循環装置10の凝縮器21の冷却を空冷方式としているが、これを水冷式としても二次冷却水側では水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる点からは有効である。
【0034】
ここで、冷却水は、言葉通りの水に限られず、広く液体系の冷媒をさす意味である。また、冷凍機も、最も広義な意味で使用する場合は、冷媒の冷凍サイクルを有しない人工的冷却器(例えば熱電原理による冷却器)を広く含む意味である。
【0035】
また、図1に示す例はあくまでも一例であり、フィルターやポンプ、図示しない水温センサ、制御部等はどのようなものでもよい。
さらに、上記冷水循環装置を構成するポンプやタンクの数、種類など、さらには設備・機器の種類は前述した実施の形態に限られないことは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の冷水循環装置によれば、一次冷却水、二次冷却水のどちらに対しても有効な水質管理を行うことができ、メンテナンスコストを低減することができる。
このような優れた特長を有する冷水循環装置を金型温調機を含む温調機に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の冷水循環装置の構成を示す系統図である。
【図2】従来の冷却循環系統の構成を示す図である。
【図3】従来の冷却循環系統の構成を示す図である。
【図4】従来の冷却循環系統の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 冷水循環装置
11 蒸発器
11a 冷水タンク
12 二次冷却水側配管
13 循環ポンプ
14 純水装置
15 脱酸素装置
16 冷凍冷却器
17 フィルター
18 給水管
20 圧縮機
21 空冷式凝縮器
22 自動膨張弁
23 アキュームレータ
24 冷媒−水熱交換器
50 金型調温機
Claims (5)
- 被冷却体に循環冷却水を供給する冷水循環装置において、
蒸発冷却により二次冷却水を送出する蒸発器と、
前記蒸発器の二次冷却水側に設置され、前記被冷却体に冷却水を循環させる冷却水循環ポンプと、
前記二次冷水側の冷却水を純水化する純水装置と、
前記蒸発器を冷却する冷却器と
を備えることを特徴とする冷水循環装置。 - さらに、前記二次冷水側の冷却水から溶存酸素を除去する脱酸素装置を備えることを特徴とする請求項1記載の冷水循環装置。
- 前記冷却器は、空冷式の凝縮器を具備する冷凍冷却器であることを特徴とする請求項1記載の冷水循環装置。
- 前記被冷却体は、金型温調機を含む温調機であることを特徴とする請求項1記載の冷水循環装置。
- 前記蒸発器及び又は前記冷却水循環ポンプが室内置きとされており、前記冷却器が室外置きとされていることを特徴とする請求項1記載の冷水循環装置。
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---|---|---|---|
JP2002296393A JP2004132588A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 冷水循環装置 |
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---|---|
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ID=32286397
Family Applications (1)
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JP2002296393A Pending JP2004132588A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 冷水循環装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004132588A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006275414A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Miura Co Ltd | 冷水装置の運転制御方法及び冷水装置 |
WO2016059044A1 (de) * | 2014-10-13 | 2016-04-21 | Steffen Autenrieth | Temperiergerät |
CN105546699A (zh) * | 2016-02-15 | 2016-05-04 | 珠海格力电器股份有限公司 | 冷风扇的回水结构及冷风扇 |
CN105588394A (zh) * | 2016-03-03 | 2016-05-18 | 马鞍山纽泽科技服务有限公司 | 冷却池组 |
-
2002
- 2002-10-09 JP JP2002296393A patent/JP2004132588A/ja active Pending
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