JP2004129461A - 無停電電源システムの監視方法、無停電電源システム、無停電電源装置および配電盤 - Google Patents
無停電電源システムの監視方法、無停電電源システム、無停電電源装置および配電盤 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】メインの無停電電源装置32、サブの無停電電源装置33,34を、それらの間の配電線35に沿って信号線36で接続し、その信号線36を介して各無停電電源装置32,33,34からそれぞれの装置データを送信し、装置データが集約されるメインの無停電電源装置32において、装置データを用いて、無停電電源装置32,33,34同士の接続情報を生成し、この接続情報を監視装置37で表示する。
【選択図】 図2
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、無停電電源システムの監視方法、無停電電源システム、無停電電源装置および配電盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、負荷機器へ安定した電力を供給するために、無停電電源装置が利用されている。このような無停電電源装置は、たとえば、特許文献1などに開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−308359号公報
【0004】
無停電電源装置は、商用交流電源と負荷機器との間に接続される。そして、商用交流電源が停電したりすると、無停電電源装置は、それに内蔵するバッテリに蓄電されている電力や、発電装置が生成した電力を負荷機器へ供給する。つまり、無停電電源装置は、電源異常時に、負荷機器へバックアップ電力を供給する。これにより、たとえば通信機器などの負荷機器は、商用交流電源が停電したとしても、安定して動作をし続けることができる。
【0005】
ところで、近年、情報の電子化が急速に進んでいる。この電子化された情報を蓄積するサーバや、電子化された情報を伝送するための通信機器なども急速に普及している。これらの電子機器は、無停電電源装置にてバックアップ電力が供給されることが多い。また、広く普及している、テレビ受信機やビデオ再生装置などの各種の家電機器も、無停電電源装置にてバックアップ電力が供給されることもある。
【0006】
そして、このような電子機器(家電機器を含む)などの多数の負荷機器を無停電電源装置でバックアップする場合、当然に、負荷機器の総合消費電力に合わせた電力供給能力を有する無停電電源装置を使用しなければならない。
【0007】
また、負荷機器の重要度に応じて、一部の負荷機器については他の負荷機器よりもさらに多くの電力のバックアップが必要となることもある。
【0008】
そのため、たとえばビル、フロア、工場などで多数の負荷機器の電力バックアップを行う場合、1つの大型の無停電電源装置を利用して全ての負荷機器をまとめてバックアップするのではなく、複数の無停電電源装置を組み合わせて、これら多数の負荷機器の電力のバックアップを行っている。
【0009】
具体的には、たとえば、多数の負荷機器に対して電力のバックアップを行う場合には、複数個の無停電電源装置を並列に接続する。特に、余分に1つの無停電電源装置を並列に接続することで、無停電電源装置の中の1つが故障したとしても、必要なバックアップ電力を確保することができる。
【0010】
他にもたとえば、重要な負荷機器と、あまり重要でない負荷機器とが存在する場合には、その全体に対してバックアップ電力を供給する無停電電源装置を接続するととともに、その無停電電源装置と重要な負荷機器との間にはさらに別の無停電電源装置を接続する。このように複数個の無停電電源装置を直列に接続して負荷機器の電力のバックアップすることは、一般的に無停電電源装置の冗長運転と呼ばれている。
【0011】
このように複数の無停電電源装置を適当に組み合わせることで、1つの大型の無停電電源装置を利用する場合に比べて、無停電電源システムの電力バックアップ能力を必要最小限に抑えることができる。その結果、無停電電源システムのコストは、必要最小限に抑えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の無停電電源装置を複数個組み合わせた場合、無停電電源システムでは、それを利用するにあたって、以下のような不都合がある。
【0013】
第一に、従来の無停電電源装置を複数個組み合わせた場合、複数個の無停電電源装置同士が設計図どおりに適切に配電線で接続されているか否かは、全ての無停電電源装置同士の配電線による接続状態を、目視によって確認する必要がある。また、その接続状態は、目視によってしか確認することができない。
【0014】
そのため、無停電電源システムを納入した先の管理者が立会いのもとで、工事責任者が1つ1つの配電線の接続関係を確認する必要がある。この確認作業には、手間と時間とがかかってしまう。また、このように目視のみに頼って確認をした場合、誤結線を見逃してしまう可能性が残ってしまう。万が一に、誤った結線がなされたまま電源システムに電力が供給された場合には、適切に負荷機器への電力供給ができなくなり、時には負荷機器が故障したり、動作しなくなってしまう。
【0015】
第二に、従来の無停電電源システムでは、無停電電源装置同士の接続状態は、予め作成されている設計図を用いてしか把握することができない。したがって、設計図が手元に無い場合には、現状の配電線の接続関係を1つ1つ実際に調べて、接続図を作成しなければならない。また、無停電電源装置同士の接続関係が、当初の設計時から変更されてしまっている場合にも、現状の配電線の接続関係を1つ1つ実際に調べて、接続図を再作成しなければならない。
【0016】
その結果、無停電電源システムを一旦設置した後に、使用電力の増減や、バックアップする負荷機器の移動などに応じて、無停電電源装置を用いた電源システムの構成を変更しようとする場合には、無停電電源装置同士の接続関係を把握するための事前の調査などが必要となってしまう。そして、その事前の調査などによる現状把握に時間がかかるため、余分な工数やコストが発生してしまう。
【0017】
また、そのように現状を簡単に把握することができないため、逆に、使用電力の増減や、バックアップする負荷機器の移動などが発生したとしても、電源的には多分問題は無いはずたという安易な推測をして、無停電電源システムの全体の見直しがなされないことも考えられる。そして、そのように無停電電源装置を用いた電源システムの見直しがなされないまま、実際に問題が生じたときには、十分なバックアップ電力を適切に負荷機器へ供給することができなくなってしまい、無停電電源システムとしての電力バックアップ機能を損なってしまう恐れもある。
【0018】
したがって、複数個の無停電電源装置を組み合わせて無停電電源システムを構築した場合、その複数個の無停電電源装置同士の現状の接続状態を簡単に把握できるようにすることは、無停電電源システムの運用上非常に重要なこととなる。特に、無停電電源装置の個数が増加すればするほど、これら無停電電源装置同士の接続関係を確実に把握できることが重要となってくる。
【0019】
なお、従来において、主に小型の無停電電源装置を監視するための監視装置がある。このような監視装置は、たとえば、上述した特許文献1などに開示されている。
【0020】
しかしながら、このような従来の監視装置は、無停電電源装置と1対1に設けられているものである。あるいは、従来の監視装置は、無停電電源装置を1つずつ監視するものである。そのため、このような従来の監視装置を用いたとしても、複数個の無停電電源装置同士の接続関係を簡単に把握することはできない。
【0021】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、無停電電源装置同士の接続情報を自動的に収集することができる無停電電源システムの監視方法、無停電電源システム、無停電電源装置および配電盤を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る無停電電源システムの監視方法は、複数個の無停電電源装置を備え、これら複数個の無停電電源装置を協調運転させることで負荷機器へバックアップ電力を供給する無停電電源システムの監視方法であって、無停電電源装置および必要によって複数個の無停電電源装置に接続される配電盤を、それらの間の配電線に沿って信号線で接続し、信号線を介して、各無停電電源装置および各配電盤からそれぞれの装置データを送信し、装置データが集約される無停電電源装置あるいは配電盤では、装置データを用いて、無停電電源装置および配電盤の接続情報を生成し、装置データが集約される無停電電源装置あるいは配電盤から接続情報を監視装置へ送信し、監視装置では接続情報を表示するものである。
【0023】
この方法を採用すれば、各無停電電源装置および各配電盤は、それぞれの装置データを信号線を用いて送信する。この信号線は、たとえば無停電電源装置同士や、無停電電源装置と配電盤とを接続する配電線に沿って接続されている。したがって、各無停電電源装置あるいは各配電盤の装置データは、それに接続されている他の無停電電源装置あるいは他の配電盤へ送信される。このように、複数個の無停電電源装置の装置データや、配電盤の装置データは、いずれかの無停電電源装置あるいは配電盤に集約される。
【0024】
そして、その装置データが集約される無停電電源装置あるいは配電盤において、装置データを用いて、無停電電源装置および配電盤の接続情報を生成する。また、その接続情報は、監視装置に送信されて表示される。したがって、管理者などは、自動的に集約されて監視装置に表示される接続情報に基づいて、複数個の無停電電源装置と配電盤との接続状態を簡単に確認することができる。
【0025】
このように配電線に沿って信号線を配設し、且つ、その信号線を用いて装置データを集約することで、複数個の無停電電源装置を1つの監視装置で集中して監視することができる。
【0026】
また、配電線に沿って信号線を配設し、且つ、その信号線を用いて装置データを集約しているので、配電線が誤って接続されている場合には、誤った接続状態が監視装置に表示される。したがって、複数個の無停電電源装置、場合によってはそれに配電盤を加えて構成される無停電電源システムの設置工事や、無停電電源装置の追加あるいは交換工事においても、たとえば無停電電源装置同士が誤って接続されているか否かを、監視装置の表示において簡単に確認することができる。それゆえ、無停電電源システムを、設計どおりに正しく設置することができる。
【0027】
本発明に係る無停電電源システムは、複数個の無停電電源装置を備え、これら複数個の無停電電源装置を協調運転させることで負荷機器へバックアップ電力を供給する無停電電源システムにおいて、全ての無停電電源装置および必要によって複数個の無停電電源装置に接続される配電盤を、それらの間の配電線に沿って接続する信号線と、配電線が集約される無停電電源装置の中の1つあるいは配電盤の内の1つに接続される監視装置と、監視装置が接続されない無停電電源装置あるいは配電盤それぞれに設けられ、監視装置が接続される無停電電源装置あるいは配電盤へ、自身の装置データを送信する上位送信手段と、監視装置に接続される無停電電源装置あるいは配電盤によって受信された他の装置データおよび自身の装置データを用いて、無停電電源装置および/または配電盤の接続情報を生成して監視装置へ送信するアップリンク送信手段と、を備え、監視装置は接続情報を表示するものである。
【0028】
この構成を採用すれば、上位送信手段は、それぞれに対応する無停電電源装置あるいは配電盤の装置データを送信する。この装置データは、たとえば停電電源装置同士や無停電電源装置と配電盤とを接続する配電線に沿って接続される信号線を介して、監視装置に接続されている無停電電源装置あるいは配電盤へ送信される。
【0029】
そして、その装置データが集約される無停電電源装置あるいは配電盤において、アップリンク送信手段は、装置データを用いて、無停電電源装置および配電盤の接続情報を生成する。また、その接続情報は、監視装置へ送信されて表示される。したがって、管理者などは、自動的に集約されて監視装置に表示される接続情報に基づいて、複数個の無停電電源装置と配電盤との接続状態を簡単に確認することができる。
【0030】
このように配電線に沿って信号線を配設し、且つ、その信号線を用いて装置データを集約することで、複数個の無停電電源装置を1つの監視装置で集中して監視することができる。また、監視装置において、配電線の接続誤りを確認することができるので、無停電電源システムの設置工事などにおいて、無停電電源システムを、設計どおりに正しく設置することができる。
【0031】
本発明に係る無停電電源装置は、入力端子に供給される交流電力を、出力端子を介して負荷機器へ供給するとともに、該入力端子に入力される交流電力に異常が生じた場合には、バックアップ電力を負荷機器へ供給する無停電電源装置において、自身の装置データなどのデータを記憶する記憶部材と、入力端子および出力端子の中の一方の端子に接続される他の無停電電源装置あるいは配電盤に信号線で接続される下位コネクタと、入力端子および出力端子の中の他方の端子に接続される他の無停電電源装置あるいは配電盤に信号線で接続される上位コネクタと、監視装置に信号線で接続されるアップリンクコネクタと、下位コネクタに信号線が接続されている場合に、下位コネクタから受信したデータを記憶部材に記憶させる受信手段と、上位コネクタに信号線が接続されている場合に、自身の装置データを上位コネクタから送信する上位送信手段と、アップリンクコネクタに信号線が接続されている場合に、記憶部材に記憶されている自身の装置データおよび受信した他の装置データを用いて、無停電電源装置同士の接続情報および/または無停電電源装置と配電盤との接続情報を生成するアップリンク送信手段と、を備えるものである。
【0032】
この構成を採用すれば、無停電電源装置は、上位コネクタから装置データを送信することができる。また、無停電電源装置は、下位コネクタで受信した装置データを記憶部材に記憶し、その記憶部材に記憶されている装置データを用いて接続情報を生成し、さらに、その接続情報をアップリンクコネクタから送信することができる。
【0033】
したがって、たとえば、無停電電源装置の上位コネクタを他の無停電電源装置の下位コネクタに接続し、該他の無停電電源装置のアップリンクコネクタを監視装置に接続することで、これらの無停電電源装置同士の接続情報を、自動的に集約させて監視装置に表示させることができる。また、無停電電源装置と配電盤との接続情報も併せて監視装置に表示される。
【0034】
その結果、管理者などは、自動的に集約されて監視装置に表示される接続情報に基づいて、複数個の無停電電源装置と配電盤との接続状態を簡単に確認することができる。また、管理者などは、監視装置において、配電線の接続誤りを確認することができるので、無停電電源システムの設置工事などにおいて、無停電電源システムを、設計どおりに正しく設置することができる。
【0035】
特に、この構成では、各無停電電源装置は、下位コネクタと、上位コネクタと、アップリンクコネクタと、を備える。したがって、信号線を接続する作業者は、無停電電源装置を一瞥しただけではどのコネクタに信号線を接続すれば良いのかを判断することができないので、信号線を接続する度に配電線の接続を確認して、この配電線に沿って信号線を接続することになる。
【0036】
その結果、配電線の接続について、信号線を接続する作業者と、監視装置を利用する管理者との二重のチェックが別々に行われることになり、配電線の誤結線を効果的に予防することができる。
【0037】
本発明に係る無停電電源装置は更に、下位コネクタおよび上位コネクタそれぞれに信号線が接続されている場合に、受信手段によって記憶部材に記憶された他の装置データを上位コネクタから送信させる中継送信手段を備えるものである。
【0038】
この構成を採用すれば、下位コネクタおよび上位コネクタに信号線が接続されている無停電電源装置は、下位コネクタから受信した他の装置データを上位コネクタから送信することができる。したがって、ある無停電電源装置の装置データは、他の無停電電源装置を介して更に他の無停電電源装置まで送信される。
【0039】
したがって、たとえば無停電電源装置が3段以上に冗長化されていたとしても、1つの無停電電源装置あるいは配電盤に、全ての無停電電源装置の装置データを集約することができる。
【0040】
本発明に係る他の無停電電源システムは、上述する無停電電源装置と、監視装置と、複数個の無停電電源装置同士を、それらの間の配電線に沿って接続するとともに、該配電線が1つに集約される無停電電源装置と監視装置とを接続する信号線と、を備え、監視装置は、受信した複数個の無停電電源装置同士の接続情報を表示するものである。
【0041】
この構成を採用すれば、配電線が1つになり且つ監視装置が接続される無停電電源装置以外の無停電電源装置は、それぞれの装置データを上位コネクタから送信する。この装置データは、電源線に沿って配設される信号線を介して、配電線が1つになり且つ監視装置が接続される無停電電源装置の下位コネクタに受信される。配電線が1つになり且つ監視装置が接続される無停電電源装置は、この受信した装置データおよび自身の装置データを用いて接続情報を生成する。この接続情報は、監視装置へ送信されて表示される。したがって、管理者などは、自動的に集約されて監視装置に表示される接続情報に基づいて、複数個の無停電電源装置と配電盤との接続状態を簡単に確認することができる。
【0042】
また、このように配電線に沿って信号線を配設し、且つ、その信号線を用いて装置データを1つに集約することで、全ての無停電電源装置を1つの監視装置で集中して監視することができる。また、監視装置において、全ての無停電電源装置の配電線の接続誤りを確認することができるので、無停電電源システムの設置工事などにおいて、無停電電源システムを、設計どおりに正しく設置することができる。
【0043】
本発明に係る配電盤は、複数組の入力端子に入力される交流電力をスイッチで選択して出力端子から出力する配電盤において、自身の装置データなどのデータを記憶する記憶部材と、複数組の入力端子および出力端子の中の一方の端子に接続される他の無停電電源装置あるいは配電盤に信号線で接続される下位コネクタと、入力端子および出力端子の中の他方の端子に接続される他の無停電電源装置あるいは配電盤に信号線で接続される上位コネクタと、監視装置に信号線で接続されるアップリンクコネクタと、下位コネクタに信号線が接続されている場合に、下位コネクタから受信したデータを記憶部材に記憶させる受信手段と、上位コネクタに信号線が接続されている場合に、自身の装置データを上位コネクタから送信する上位送信手段と、アップリンクコネクタに信号線が接続されている場合に、記憶部材に記憶されている自身の装置データおよび受信した他の装置データを用いて、無停電電源装置同士の接続情報および/または無停電電源装置と他の配電盤との接続情報を生成するアップリンク送信手段と、を備えるものである。
【0044】
この構成を採用すれば、配電盤は、上位コネクタから装置データを送信することができる。また、配電盤は、下位コネクタで受信した装置データを記憶部材に記憶し、その記憶部材に記憶されている装置データを用いて接続情報を生成し、さらに、その接続情報をアップリンクコネクタから送信することができる。
【0045】
したがって、たとえば、配電盤の上位コネクタを無停電電源装置の下位コネクタに接続し、該他の無停電電源装置のアップリンクコネクタを監視装置に接続することで、これら無停電電源装置および配電盤の接続情報を監視装置に表示させることができる。
【0046】
その結果、管理者などは、自動的に集約されて監視装置に表示される接続情報に基づいて、複数個の無停電電源装置と配電盤との接続状態を簡単に確認することができる。また、管理者などは、監視装置において、配電線の接続誤りを確認することができるので、無停電電源システムの設置工事などにおいて、無停電電源システムを、設計どおりに正しく設置することができる。
【0047】
特に、この構成では、各配電盤は、下位コネクタと、上位コネクタと、アップリンクコネクタと、を備える。したがって、信号線を接続する作業者は、配電盤を一瞥しただけではどのコネクタに信号線を接続すれば良いのかを判断することができないので、信号線を接続する度に配電線の接続を確認して、この配電線に沿って信号線を接続することになる。
【0048】
その結果、配電線の接続について、信号線を接続する作業者と、監視装置を利用する管理者との二重のチェックが別々に行われることになり、配電線の結線誤りを効果的に予防することができる。
【0049】
本発明に係る配電盤は更に、下位コネクタおよび上位コネクタそれぞれに信号線が接続されている場合に、受信手段によって記憶部材に記憶された他の装置データを上位コネクタから送信させる中継送信手段を備えるものである。
【0050】
この構成を採用すれば、下位コネクタおよび上位コネクタに信号線が接続されている配電盤は、下位コネクタから受信した他の装置データを上位コネクタから送信することができる。したがって、たとえば、ある無停電電源装置の装置データは、配電盤を介して他の無停電電源装置まで送信される。
【0051】
したがって、たとえば無停電電源装置と配電盤とが3段以上に接続されていたとしても、1つの無停電電源装置あるいは配電盤に、全ての無停電電源装置の装置データを集約することができる。
【0052】
本発明に係る更に他の無停電電源システムは、複数個の上述する無停電電源装置と、少なくとも1つの上述する配電盤と、監視装置と、複数個の無停電電源装置同士および配電盤を、それらの間の配電線に沿って接続するとともに、該配電線が1つに集約される無停電電源装置あるいは配電盤と監視装置とを接続する信号線と、を備え、監視装置は、受信した複数個の無停電電源装置同士の接続情報および無停電電源装置と配電盤との接続情報を表示するものである。
【0053】
この構成を採用すれば、配電線が1つになり且つ監視装置が接続される無停電電源装置あるいは配電盤以外の無停電電源装置および配電盤は、それぞれの装置データを上位コネクタから送信する。この装置データは、電源線に沿って配設される信号線を介して、配電線が1つになり且つ監視装置が接続される無停電電源装置あるいは配電盤の下位コネクタに受信される。配電線が1つになり且つ監視装置が接続される無停電電源装置あるいは配電盤は、この受信した装置データおよび自身の装置データを用いて接続情報を生成する。この接続情報は、監視装置へ送信されて表示される。したがって、管理者などは、自動的に集約されて監視装置に表示される接続情報に基づいて、複数個の無停電電源装置と配電盤との接続状態を簡単に確認することができる。
【0054】
また、このように配電線に沿って信号線を配設し、且つ、その信号線を用いて装置データを1つに集約することで、全ての無停電電源装置および配電盤を1つの監視装置で集中して監視することができる。また、監視装置において、全ての無停電電源装置および配電盤の配電線の接続誤りを確認することができるので、無停電電源システムの設置工事などにおいて、無停電電源システムを、設計どおりに正しく設置することができる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の無停電電源装置、配電盤、無停電電源システムおよび無停電電源システムの監視方法に係る実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0056】
なお、無停電電源システムの監視方法は、無停電電源システムの動作として説明する。
【0057】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る無停電電源装置を示す装置構成図である。
【0058】
無停電電源装置は、配電線が接続される一対の入力端子1と、配電線が接続される一対の出力端子2と、入力端子1に接続されるコンバータ3と、出力端子2に接続されるインバータ4と、コンバータ3とインバータ4との間に接続されるバッテリ5と、を備える。
【0059】
コンバータ3は、入力端子1から入力される交流電力を直流電力へ変換する。この直流電力は、バッテリ5およびインバータ4に供給される。バッテリ5は、この直流電力で充電される。インバータ4は、直流電力を交流電力へ変換する。このインバータ4が生成した交流電力が出力端子2から出力される。
【0060】
コンバータ3とインバータ4とは、マイクロコンピュータ6にて制御される。マイクロコンピュータ6は、コンバータ3やインバータ4との間で制御信号を入出力するI/Oポート(Input/Output Port)7と、プログラムやデータを記憶する記憶部材8と、プログラムを実行する中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)9と、中央処理装置9がプログラム実行の際に作業領域などとして利用するRAM10(RandomAccess Memory)と、これらを相互に接続するシステムバス11と、を備える。
【0061】
記憶部材8には、電源監視プログラム12が記憶されている。この電源監視プログラム12は、無停電電源装置が起動されると、中央処理装置9に実行される。これにより、電源監視手段が実現される。また、記憶部材8には、設定データ13、動作データ14、警報データ15が記憶される。
【0062】
電源監視手段は、入力端子1に入力される交流電力を監視する。実際には、入力電圧や入力電流を検出する検出部材からの検出信号をI/Oポート7に入力させ、このI/Oポート7に入力される検出信号を監視する。この検出信号などは動作データ14として記憶部材8に記憶される。
【0063】
そして、たとえば入力電圧範囲などの設定データ13に基づいてI/Oポート7に入力される検出信号が正常であると判断できる場合、電源監視手段は、コンバータ3およびインバータ4を動作させる。これにより、無停電電源装置は、入力端子1から入力される正常な交流電力を、出力端子2から出力することができる。また、無停電電源装置は、入力端子1から入力される正常な交流電力で、バッテリ5を充電することができる。
【0064】
停電などに起因して、このI/Oポート7に入力される検出信号が正常でなくなると、電源監視手段は、コンバータ3を停止させる。これにより、バッテリ5に蓄電されている直流電力が、バックアップ電力として、出力端子2から出力される。また、電源監視手段は、バックアップ電力を供給している状態を示す警報データ15を記憶部材8に記憶させる。なお、電源監視手段は、引き続き入力端子1に入力される交流電力を監視し続け、この交流電力が正常な状態に復帰したら、再びコンバータ3を動作させる。
【0065】
このように無停電電源装置は、入力端子1に入力される交流電力に異常が生じたとしても、電力の供給源をバッテリ5に切り替えて、出力端子2から正常な交流電力を供給しつづけることができる。その結果、出力端子2に接続される負荷機器は、入力端子1に入力される交流電力が異常な状態になっているのにもかかわらず、バックアップ電力によって正常に動作し続けることができる。
【0066】
この実施の形態1に係る無停電電源装置には、コネクタ板21と、通信ユニット22とが設けられている。
【0067】
コネクタ板21には、1つの上位コネクタ23と、8つの下位コネクタ24と、1つのアップリンクコネクタ25と、が設けられている。上位コネクタ23は、2つ設けてもよい。下位コネクタ24は、4個や16個などであってもよい。
【0068】
上位コネクタ23には、信号線の一端が接続される。この信号線の他端は、他の無停電電源装置の下位コネクタ24や、後述する配電盤の下位コネクタ24に接続される。下位コネクタ24には、他の信号線の一端が接続される。この信号線の他端は、他の無停電電源装置あるいは配電盤の上位コネクタ23に接続される。アップリンクコネクタ25には、更に他の信号線の一端が接続される。この信号線の他端は、コンピュータなどの監視装置に接続される。
【0069】
そして、これら上位コネクタ23および下位コネクタ24に接続される各信号線は、配電線に沿って接続される。
【0070】
たとえば、図2に示すように、商用交流電源31に接続されるメインの無停電電源装置32に、2つのサブの無停電電源装置33,34が直列に接続されている無停電電源システムの場合、メインの無停電電源装置32の出力端子2と、各サブの無停電電源装置33,34の入力端子1とが配電線35で接続されることになる。このような無停電電源装置同士の接続による運転方法は、冗長運転とよばれている。
【0071】
このような場合には、メインの無停電電源装置32の各下位コネクタ24と、各サブの無停電電源装置33,34の上位コネクタ23とが信号線36(図2では点線で示す)で接続される。なお、図2の接続例では、メインの無停電電源装置32のアップリンクコネクタ25が、後述する監視装置37に信号線36で接続される。このような無停電電源システムでは、メインの無停電電源装置32において、2つのサブの無停電電源装置33,34からの信号線36が、1つに集約されている。
【0072】
なお、図2に示す各サブの無停電電源装置33,34は、図3に示すような装置構成の無停電電源装置であってもよい。
【0073】
図3に示す無停電電源装置は、入力端子41と、交流発電機42と、これらが接続される二入力スイッチ43と、二入力スイッチ43に接続される出力端子44と、交流発電機42および二入力スイッチ43へ制御信号を出力するマイクロコンピュータ45と、を備える。
【0074】
そして、マイクロコンピュータ45は、通常は入力端子41から入力される交流電力を出力端子44へ接続するように二入力スイッチ43へ制御信号を出力する。また、入力端子41に入力される電力が異常になると、マイクロコンピュータ45は、交流発電機42を起動するとともに、この交流発電機42が生成する交流電力を出力端子44へ接続するように二入力スイッチ43へ制御信号を出力する。これにより、交流発電機42が発生する交流電力は、バックアップ電力として、図示外の負荷機器へ供給される。
【0075】
このように図3に示す無停電電源装置は、入力端子41に入力される交流電力に異常が生じたとしても、電力の供給源を交流発電機42へ切り替えて、出力端子44から正常な交流電力を供給しつづけることができる。その結果、出力端子44に接続される負荷機器は、入力端子41に入力される交流電力が異常な状態になっているのにもかかわらず、正常に動作し続けることができる。
【0076】
なお、図3に示す無停電電源装置において、図1に示す無停電電源装置と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0077】
他にもたとえば、図4に示す無停電電源システムのように、メインの無停電電源装置51と、サブの無停電電源装置52とが後述する1つの配電盤53に並列に接続されている場合、各無停電電源装置51,52の出力端子2と、配電盤53の入力端子とが配電線54で接続されることになる。なお、メインの無停電電源装置51と、サブの無停電電源装置52とは、別々の交流電源55,56に接続されている。このような無停電電源装置同士の接続による運転方法は、並列運転とよばれている。
【0078】
このような場合には、各無停電電源装置51,52の上位コネクタ23と、配電盤53の各下位コネクタとが信号線57(図4では点線で示す)で接続される。なお、図4の接続例では、配電盤53のアップリンクコネクタが、後述する監視装置58に信号線57で接続される。このような無停電電源システムでは、配電盤53において、2つの無停電電源装置51,52からの信号線57が、1つに集約されている。
【0079】
このように、信号線36は、配電線35に沿って、複数個の無停電電源装置32,33,34同士を接続する。また、信号線57は、配電線54に沿って、複数個の無停電電源装置51,52と配電盤53とを接続する。
【0080】
通信ユニット22は、コネクタ板21の上位コネクタ23、8つの下位コネクタ24およびアップリンクコネクタ25に接続される。また、通信ユニット22は、I/Oポート7に接続される。そして、通信ユニット22は、各下位コネクタ24から受信した受信データをI/Oポート7へ出力する。また、通信ユニット22は、I/Oポート7から入力される送信データを、上位コネクタ23およびアップリンクコネクタ25の中から指定されたコネクタから、送信する。
【0081】
この実施の形態1に係る無停電電源装置では、さらに、記憶部材8に、通信管理プログラム61、受信プログラム62、上位送信プログラム63、アップリンク送信プログラム64が記憶されている。なお、これらのプログラムは、マイクロコンピュータ6,45とは別体の不揮発性メモリ素子に記憶されていてもよい。
【0082】
また、記憶部材8には、装置データ65が記憶されている。この装置データ65は、それぞれ自身の無停電電源装置に関する情報である。装置データ65としては、たとえば、無停電電源装置の構成(入出力盤の有無など)、仕様(最大供給電力など)、種類、型番、識別番号などを利用することができる。また、装置データ65は、少なくとも協調運転させる複数個の無停電電源装置の間で、互いを区別することができるような簡単な番号だけであってもよい。但し、後述するように、この装置データ65自体が監視装置へ送信される場合には、装置データ65は、無停電電源装置の構成や仕様に関する情報を含むものにした方が、監視装置において、各無停電電源装置を一意に特定することができるので、利用価値が高い。
【0083】
通信管理プログラム61は、無停電電源装置が起動されると、中央処理装置9に実行される。これにより、通信管理手段が実現される。通信管理手段は、コネクタ板21への信号線の接続の有無を監視する。そして、通信管理手段は、少なくともいずれか1つの下位コネクタ24に信号線が接続されている場合には、中央処理装置9に受信プログラム62を実行させる。また、上位コネクタ23に信号線が接続されている場合には、中央処理装置9に上位送信プログラム63を実行させる。さらに、アップリンクコネクタ25に信号線が接続されている場合には、中央処理装置9にアップリンク送信プログラム64を実行させる。
【0084】
なお、この通信管理手段によるコネクタ板21の監視は、たとえば、各コネクタ23,24,25の通電状態を検出したり、各コネクタ23,24,25へ検出信号を出力してその応答の有無を検出すればよい。また、通信管理手段は、通電がある場合や、応答があった場合には、そのコネクタ23,24,25に信号線が接続されていると判断すればよい。
【0085】
下位コネクタ24に信号線が接続されていると判断すると、通信管理手段は、中央処理装置9に受信プログラム62を実行させる。これにより、受信手段が実現される。そして、受信手段は、I/Oポート7に入力される受信データを記憶部材8に記憶させる。
【0086】
このとき、受信手段は、各受信データに、下位コネクタ24毎に区別できるコネクタ識別情報を付加して記憶部材8に記憶させる。コネクタ識別情報は、記憶部材8において各受信データを区別するために用いられるものであり、たとえばコネクタ板21において、予め下位コネクタ24毎に割り当てた互いに異なる番号であれば十分である。他にも、たとえば、下位コネクタ24毎に固有のMAC(Media Access Control)アドレスなどが割り当てられている場合には、このMACアドレスを利用してもよい。
【0087】
また、受信手段は、記憶部材8に書き込む受信データのコネクタ識別情報が既に記憶部材8に記憶されている場合には、その新たな受信データおよびコネクタ識別情報を書き込むとともに、既に記憶されている受信データおよびコネクタ識別情報を消去する。なお、新たな受信データで、既に記憶されている受信データを上書きすることで、書き込みと消去とを一度に処理するようにしてもよい。
【0088】
上位コネクタ23に信号線が接続されていると判断すると、通信管理手段は、中央処理装置9に上位送信プログラム63を実行させる。これにより、上位送信手段が実現される。そして、上位送信手段は、記憶部材8に記憶されている自身の装置データ65をI/Oポート7へ出力し、通信ユニット22にこの自身の装置データ65を上位コネクタ23から送信させる。
【0089】
上位コネクタ23から送信された装置データ65は、信号線を経由して、他の無停電電源装置あるいは配電盤の下位コネクタ24へ送信される。他の無停電電源装置あるいは配電盤では、下位コネクタ24に信号線が接続されているため、受信プログラム62が実行されている。したがって、この無停電電源装置の装置データ65は、信号線が接続されている他の無停電電源装置あるいは配電盤の記憶部材8に記憶される。
【0090】
アップリンクコネクタ25に信号線が接続されていると判断すると、通信管理手段は、中央処理装置9にアップリンク送信プログラム64を実行させる。これにより、アップリンク送信手段が実現される。そして、アップリンク送信手段は、記憶部材8に記憶されている自身の装置データ65および他の無停電電源装置や配電盤の装置データ65を用いて、無停電電源装置同士の接続情報と、無停電電源装置と配電盤との接続情報とを生成する。
【0091】
下位コネクタ24から受信した各装置データ65には、コネクタ識別情報が付加されている。したがって、アップリンク送信手段は、このコネクタ識別情報に基づいて、自身の装置データ65と受信した各装置データ65とを区別することができる。アップリンク送信手段は、自身と各装置データ65の無停電電源装置あるいは配電盤が接続されていることを示す接続情報を生成する。
【0092】
この接続情報としては、たとえば、型番などの自身の装置データ65と、各受信した装置データ65と、それらが互いに直接接続されていることを示す接続関係データと、で構成されていればよい。接続情報としては、この他にもたとえば、自身の装置データ65に続けて、各受信した装置データ65を配列したものであってもよい。後者の例の場合には、先頭の装置データ65にそれ以降の装置データ65の装置が接続されていることになるので、接続関係データが不要となる。なお、このように装置データ65の配列順で接続情報を示す場合には、受信手段は、各受信データを初めからその順番で記憶部材8に書き込むようにしてもよい。
【0093】
また、アップリンク送信手段は、生成した接続情報をI/Oポート7から出力するとともに、この接続情報を通信ユニット22にアップリンクコネクタ25から送信させる。なお、接続情報は、生成後に一旦記憶部材8に記憶された後、I/Oポート7から出力されても、あるいは、生成されたら直ちにI/Oポート7から出力されてもよい。
【0094】
図5は、本発明の実施の形態1に係る配電盤を示す装置構成図である。
【0095】
配電盤は、配電線が接続される複数組の入力端子71,72と、配電線が接続される出力端子73と、複数組の入力端子71,72および出力端子73に接続されるスイッチ74と、を備える。スイッチ74は、複数組の入力端子71,72の中から1組を選択して出力端子73に接続する。
【0096】
このスイッチ74は、マイクロコンピュータ75にて制御される。マイクロコンピュータ75は、スイッチ74へ制御信号を出力するI/Oポート76と、プログラムやデータを記憶する記憶部材77と、プログラムを実行する中央処理装置78と、中央処理装置78がプログラム実行の際に作業領域などとして利用するRAM79と、これらを相互に接続するシステムバス80と、を備える。
【0097】
記憶部材77には、配電制御プログラム81が記憶されている。この配電制御プログラム81は、配電盤が起動されると、中央処理装置78に実行される。これにより、配電制御手段が実現される。また、記憶部材77には、設定データ82、動作データ83、警報データ84が記憶される。
【0098】
配電制御手段は、設定データ82などに基づいて所定の組の入力端子71,72を出力端子73に接続する。この選択している入力端子71,72の情報は、動作データ83として記憶部材77に記憶される。なお、配電制御手段は、設定データ82などに基づいて、たとえば昼間と夜間とで入力端子71,72を切り替えるようにしてもよい。
【0099】
また、配電制御手段は、複数組の入力端子71,72に入力される交流電力を監視する。実際には、入力電圧や入力電流を検出する図示外の検出部材からの検出信号をI/Oポート76に入力させ、このI/Oポート76に入力される検出信号を監視する。この検出信号などは動作データ83として記憶部材77に記憶される。
【0100】
そして、停電などに起因して、出力端子73に接続している入力端子71,72からの電力が異常になると、配電制御手段は、出力端子73に接続する入力端子71,72を他の入力端子71,72へ切り替える。また、入力電力異常に基づいて入力端子71,72が切り替えられたことは、警報データ84として記憶部材77に記憶される。
【0101】
このように配電盤は、選択している入力端子71,72に入力される交流電力に異常が生じたとしても、他の入力端子71,72に切り替えて、出力端子73から正常な交流電力を供給しつづけることができる。その結果、出力端子73に接続される負荷機器は、選択している入力端子71,72に入力される交流電力が異常な状態になっているのにもかかわらず、正常に動作し続けることができる。
【0102】
また、この実施の形態1に係る配電盤には、コネクタ板21と、通信ユニット22とが設けられている。また、記憶部材77には、通信管理プログラム61、受信プログラム62、上位送信プログラム63、アップリンク送信プログラム64、装置データ65が記憶されている。これらの構成要素は、図1に示す無停電電源装置の同名のものと同一であり、同一の符号を付して説明を省略する。
【0103】
図6は、本発明の実施の形態1に係る監視装置の構成を示す装置構成図である。
【0104】
監視装置は、信号線が接続される監視装置コネクタ91と、監視装置コネクタ91によるデータの送受信を制御する通信ユニット92と、キーボード93、モニタ94などの入出力デバイスや通信ユニット92が接続されるI/Oポート95と、プログラムやデータを記憶する記憶部材96と、プログラムを実行する中央処理装置97と、中央処理装置97がプログラム実行の際に作業領域などとして利用するRAM98と、これらを相互に接続するシステムバス99と、を備える。
【0105】
記憶部材96には、監視プログラム100が記憶されている。この監視プログラム100は、監視装置が起動されると、中央処理装置97に実行される。これにより、監視手段が実現される。
【0106】
監視装置コネクタ91は、信号線を用いて、無停電電源装置あるいは配電盤のアップリンク送信コネクタ25に接続される。監視手段は、監視装置コネクタ91および通信ユニット92を介してI/Oポート95に入力される受信データを、記憶部材96に記憶させる。したがって、無停電電源装置あるいは配電盤から送信される接続情報は、信号線、監視装置コネクタ91および通信ユニット92を介してI/Oポート95に入力され、記憶部材96に記憶される。
【0107】
また、監視手段は、記憶部材96に記憶されている接続情報をモニタ94へ出力する。モニタ94は、接続情報を表示する。このとき、モニタ94は、複数の無停電電源装置を、たとえば接続関係に基づいて階層化したツリー構造で表示できるようにするとよい。接続関係が階層化したツリー構造にて表示されることで、管理者などは、一瞥して接続関係を把握することができる。
【0108】
次に、図2の無停電電源システムの構成の場合を例に、無停電電源システムの全体の動作を説明する。
【0109】
上述するように、図2の無停電電源システムでは、メインの無停電電源装置32の出力端子2と、2つのサブの無停電電源装置33,34の入力端子1とが配電線35で接続されている。メインの無停電電源装置32の入力端子1は、配電線35で商用交流電源31に接続されている。各サブの無停電電源装置33,34の出力端子2はそれぞれ、配電線35で負荷機器38が接続されている。
【0110】
このような無停電電源装置32,33,34同士の配電線35による接続の場合、メインの無停電電源装置32の各下位コネクタ24と、各サブの無停電電源装置33の上位コネクタ23とが信号線36で接続される。また、配電線35が1つに集約されるメインの無停電電源装置32のアップリンクコネクタ25には、信号線36で監視装置37に接続される。
【0111】
したがって、各サブの無停電電源装置33,34では、通信管理手段によって上位送信プログラム63のみが起動される。そして、各サブの無停電電源装置33,34の上位コネクタ23からは、それぞれのサブの無停電電源装置33,34の装置データ65が送信される。各装置データ65は、別々の下位コネクタ24を介して、メインの無停電電源装置32に受信される。
【0112】
また、メインの無停電電源装置32では、通信管理手段によって受信プログラム62と、アップリンク送信プログラム64とが起動される。受信手段は、各サブの無停電電源装置33,34の装置データ65を受信し、それぞれの装置データ65に互いに異なるコネクタ識別情報を付加して記憶部材8に記憶させる。
【0113】
アップリンク送信手段は、記憶部材8に記憶されている自身の装置データ65と、受信した2つの装置データ65とに基づいて、接続情報を生成する。この接続情報は、自身に、2つの無停電電源装置が接続されていることを示す情報になる。また、アップリンク送信手段は、この接続情報をアップリンクコネクタ25から送信する。
【0114】
アップリンクコネクタ25から送信された接続情報は、信号線36および監視装置コネクタ91を介して、監視装置37のI/Oポート95に入力される。監視装置37の監視手段は、この接続情報を記憶部材96に記憶させるとともに、接続情報をモニタ94へ出力する。モニタ94は、接続情報を表示する。
【0115】
図7は、図2の無停電電源システムでの監視装置37に表示されるモニタ画面の一例である。ここでは、各無停電電源装置の型番が接続情報の一部として利用されている。そして、メインの無停電電源装置32の型番と、2つのサブの無停電電源装置33,34の型番とがツリー構造に並べて表示されている。
【0116】
したがって、この実施の形態1に係る無停電電源システムを用いれば、電源の管理者などは、監視装置37のモニタ94に表示されているこの接続情報を目視にて確認することで、無停電電源装置同士の接続状態や無停電電源装置と配電盤との接続状態などを簡単に把握することができる。また、この接続情報を利用して無停電電源システムを監視することができる。
【0117】
しかも、電源の管理者などは、接続情報を監視装置のキーボード93などを使用して自分で入力すること無く、無停電電源装置同士の最新の接続状態などを簡単に把握することができる。
【0118】
また、信号線は、配電線に沿って、無停電電源装置同士や無停電電源装置と配電盤とを接続している。したがって、この実施の形態1によれば、冗長運転や並列運転などのように協調運転している複数個の無停電電源装置を、それらの接続状態を含めて、1つの監視装置で、システムとして監視することができる。
【0119】
特に、各コネクタ板21には、信号線を接続するための上位コネクタ23と下位コネクタ24とが設けられている。したがって、配電線が設計通りに接続されておらず、その結果として、信号線が上位コネクタ23と下位コネクタ24との間に適切に接続されていない場合には、監視装置に表示されている接続状態も、設計の接続状態とは異なるものとなる。
【0120】
特に、無停電電源システムに、後から無停電電源装置を追加したり、故障した無停電電源装置を交換した場合であっても、その新たな無停電電源装置を含めた接続情報が監視装置のモニタに表示されるので、その追加あるいは更新の工事が正しく行われたか否かを監視装置において簡単に把握することができる。
【0121】
さらに、この実施の形態1では、各無停電電源装置および各配電盤には、下位コネクタ24と、上位コネクタ23と、アップリンクコネクタ25とが、それを使用しない場合であっても備えられている。したがって、信号線を接続する作業者は、コネクタ板21を一瞥しただけではどのコネクタに信号線を接続すれば良いのかを判断することができない。その結果、信号線を接続する作業者は、信号線を接続する度に配電線の接続を確認し、この配電線に沿って信号線を所定のコネクタに接続することになる。
【0122】
その結果、配電線の接続について、その配線後に、信号線を接続する作業者と、監視装置を利用する管理者との二重のチェックが別々に行われることになり、配電線の結線誤りを効果的に予防することができる。
【0123】
ところで、接続情報を監視装置へ送信する無停電電源装置あるいは配電盤は、図2および図4に示すように、基本的には、電力の供給経路の最も最上流側となる無停電電源装置あるいは配電盤、あるいは、電力の供給経路の最も最下流側となる無停電電源装置あるいは配電盤になる。これら電力の供給経路の両端の無停電電源装置あるいは配電盤では、配電線が1つに集約されるので、配電線に沿って配設される信号線も1つにまとまる。
【0124】
したがって、配電線が1つに集約される無停電電源装置あるいは配電盤には、その電力系統に接続されている全ての無停電電源装置および全ての配電盤の接続情報を集約させることができる。
【0125】
しかも、その配電線が1つに集約される無停電電源装置あるいは配電盤において接続情報を生成し、その接続情報を監視装置へ送信しているので、その1つの監視装置において、その電力系統に接続されている全ての無停電電源装置および全ての配電盤の接続情報を表示させて管理することができる。
【0126】
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2に係る無停電電源装置を示す装置構成図である。図9は、本発明の実施の形態2に係る配電盤を示す装置構成図である。
【0127】
図8の無停電電源装置の記憶部材8と、図9の配電盤の記憶部材77には、中継送信プログラム101が記憶されている。この中継送信プログラム101は、コネクタ板21の上位コネクタ23と下位コネクタ24とに信号線が共に接続されている場合に、通信管理手段によって起動され、中央処理装置9,78にて実行される。これにより、中継送信手段が実現される。
【0128】
中継送信手段は、受信手段によって記憶部材8,77に記憶されている受信データをI/Oポート7,76へ出力し、この受信データを通信ユニット22に上位コネクタ23から送信させる。
【0129】
このとき、中継送信手段は、各受信データに、中継した自身の識別情報をルート情報として付加する。このような目的で使用される識別情報は、少なくとも協調運転させる複数個の無停電電源装置の間で、互いを区別することができる番号などであれば十分である。但し、後から無停電電源装置を入替えたり、追加したりすることを考慮すると、たとえば型番やロット番号などの各無停電電源装置の種類や個体に固有の番号などであってもよい。さらには、これら型番やロット番号などを組み合わせたものや、装置の詳細な部品の型番情報の組合せなどであっても、装置の仕様情報などを含むものであってもよい。
【0130】
なお、中継送信手段は、識別情報を付加する替わりに、受信した装置データ65とともに、自身の装置データ65を上位コネクタ23から同時に送信してもよい。この受信データを受け取る無停電電源装置あるいは配電盤では、受信処理単位毎に、コネクタ識別情報が付加されるので、コネクタ識別情報に基づいて、記憶部材8に記憶されている装置データ65同士の接続関係を把握することができる。
【0131】
また、このように受信データと自身の装置データ65とを同時に送信する場合には、中継送信手段によって自身の識別情報が送信されるので、通信管理手段は、上位送信手段は起動しなくてもよい。なお、上位送信手段の起動の有無は、下位コネクタ24の信号線の接続状態を判断すればよい。
【0132】
そして、このように中継された装置データ65は、他の装置データ65とともに、アップリンク送信手段によって利用され、接続情報が生成される。
【0133】
これ以外の無停電電源装置の構成要素および配電盤の構成要素は、図1に示す無停電電源装置あるいは図5に示す配電盤の同名の構成要素と同一のものであり、同一の符号を付して説明を省略する。
【0134】
このように、実施の形態2では、下位コネクタ24および上位コネクタ23に信号線が接続されている場合には、中継送信手段によって、受信した他の無停電電源装置あるいは配電盤の装置データ65を上位コネクタ23から送信する。また、このとき、各装置データ65には、その中継した無停電電源装置あるいは配電盤の識別情報がルート情報として付加されている。
【0135】
したがって、アップリンクコネクタ25に信号線が接続されている無停電電源装置あるいは配電盤では、各装置データ65に付加されたルート情報に基づいて、無停電電源装置同士あるいは無停電電源装置と配電盤との接続関係を特定し、これらの接続情報を生成することができる。この接続情報は監視装置に送信される。
【0136】
この実施の形態2では、無停電電源装置および分電盤が3段以上に多段に接続されている場合であっても、アップリンクコネクタ25に信号線が接続されている無停電電源装置あるいは配電盤に、それらの装置データ65を集約させることができる。しかも、中継された各装置データ65には、中継した装置の識別情報がルート情報として付加されているので、この無停電電源装置あるいは配電盤は、各無停電電源装置および各分電盤の接続状態を特定し、接続情報を生成することができる。
【0137】
以上の各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0138】
たとえば、上述の各実施の形態の各無停電電源装置および各配電盤には、アップリンクコネクタ25が設けられている。そのため、配電線が1つに集約される無停電電源装置あるいは配電盤以外の無停電電源装置あるいは配電盤に、監視装置を接続してもよい。但し、このように、配電線が1つに集約される無停電電源装置あるいは配電盤以外の無停電電源装置あるいは配電盤に、監視装置を接続した場合、この監視装置には、全ての無停電電源装置および配電盤の接続情報が表示されない。したがって、全ての無停電電源装置および配電盤を監視するためには、複数の監視装置を用いて、分散して監視することになる。
【0139】
上述の各実施の形態では、配電線が1つに集約される無停電電源装置あるいは配電盤から監視装置へは、接続情報を送信している。この他にもたとえば、この無停電電源装置の記憶部材8あるいは配電盤の記憶部材77に記憶されている、全ての装置データ65を、監視装置へ送信するようにしてもよい。これにより、監視装置において、全ての無停電電源装置および配電盤の装置データ65をまとめて監視することができる。
【0140】
上述の各実施の形態では、無停電電源装置あるいは配電盤から監視装置へ接続情報を送信している。さらに他にもたとえば、各無停電電源装置から設定データ13、動作データ14、警報データ15を送信させ、各配電盤から設定データ82、動作データ83、警報データ84を送信させ、これらの情報を監視装置で受信して表示させるようにしてもよい。これにより、各無停電電源装置などの動作状態などを監視装置で全て把握することができる。なお、各無停電電源装置や各配電盤からのこれらのデータの送信は、各無停電電源装置あるいは各配電盤が自動的に周期的に送信しても良いし、監視装置からの送信要求に応じて送信しても良い。
【0141】
上述の各実施の形態では、監視装置37,58は、無停電電源装置32,33,34の接続状態や、無停電電源装置51,52と配電盤53との接続状態を監視し、表示している。この他にもたとえば、電源監視手段の制御の下で、監視装置37,58のモニタ94に、設定画面や制御画面を表示させ、この表示に応じてキーボード93から入力された設定データ13,82や制御データを、各無停電電源装置32,33,34,51,52および各配電盤53へ送信するようにしてもよい。これにより、協調運転している複数個の無停電電源装置などの動作状態や設定などを監視装置においてまとめて設定管理することができる。その結果、たとえば、協調運転している複数個の無停電電源装置などの動作状態や設定などを、異なる無停電電源装置に取り違えて設定してしまうことを防止することができる。
【0142】
上述の実施の形態2では、中継送信手段が、下位コネクタ24から受信した受信データを上位コネクタ23から送信する処理を説明している。この他にもたとえば、中継送信手段は、上位コネクタ23から受信した設定データなどを、所定の下位コネクタ24から送信するようにしてもよい。これにより、無停電電源装置および配電盤が3段以上に接続されていたとしても、監視装置において、各無停電電源装置に対して設定などを実行することができる。
【0143】
【発明の効果】
本発明では、無停電電源装置同士の接続情報を自動的に収集することができる。したがって、現状の複数個の無停電電源装置同士の接続関係を簡単に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る無停電電源装置を示す装置構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る無停電電源システムを示すシステム構成図である。
【図3】本発明の他の無停電電源装置を示す装置構成図である。
【図4】本発明の他の無停電電源システムを示すシステム構成図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る配電盤を示す装置構成図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る監視装置の構成を示す装置構成図である。
【図7】図2の無停電電源システムにおいて、監視装置のモニタに表示される、無停電電源装置同士の接続状態を表示するモニタ画面の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る無停電電源装置を示す装置構成図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る配電盤を示す装置構成図である。
【符号の説明】
1,41 入力端子(無停電電源装置の入力端子)
2,44 出力端子(無停電電源装置の出力端子)
8 記憶部材(無停電電源装置の記憶部材)
9,78 中央処理装置(上位送信手段の一部、アップリンク送信手段の一部、受信手段の一部、上位送信手段の一部、アップリンク送信手段の一部、中継送信手段の一部)
23 上位コネクタ
24 下位コネクタ
25 アップリンクコネクタ
32,51 メインの無停電電源装置(無停電電源装置)
33,34,52 サブの無停電電源装置(無停電電源装置)
36,57 信号線
37,58 監視装置
38 負荷機器
53 配電盤
62 受信プログラム(受信手段の一部)
63 上位送信プログラム(上位送信手段の一部)
63 上位送信プログラム(上位送信手段の一部)
64 アップリンク送信プログラム(アップリンク送信手段の一部)
64 アップリンク送信プログラム(アップリンク送信手段の一部)
71,72 入力端子(配電盤の入力端子)
73 出力端子(配電盤の出力端子)
74 スイッチ
77 記憶部材(配電盤の記憶部材)
101 中継送信プログラム(中継送信手段の一部)
Claims (8)
- 複数個の無停電電源装置を備え、これら複数個の無停電電源装置を協調運転させることで負荷機器へバックアップ電力を供給する無停電電源システムの監視方法であって、
上記無停電電源装置および必要によって上記複数個の無停電電源装置に接続される配電盤を、それらの間の配電線に沿って信号線で接続し、
上記信号線を介して、上記各無停電電源装置および上記各配電盤からそれぞれの装置データを送信し、
上記装置データが集約される上記無停電電源装置あるいは上記配電盤では、上記装置データを用いて、上記無停電電源装置および上記配電盤の接続情報を生成し、
上記装置データが集約される上記無停電電源装置あるいは上記配電盤から上記接続情報を監視装置へ送信し、
上記監視装置では上記接続情報を表示することを特徴とする無停電電源システムの監視方法。 - 複数個の無停電電源装置を備え、これら複数個の無停電電源装置を協調運転させることで負荷機器へバックアップ電力を供給する無停電電源システムにおいて、
全ての上記無停電電源装置および必要によって上記複数個の無停電電源装置に接続される配電盤を、それらの間の配電線に沿って接続する信号線と、
配電線が集約される上記無停電電源装置の中の1つあるいは上記配電盤の内の1つに接続される監視装置と、
上記監視装置が接続されない上記無停電電源装置あるいは上記配電盤それぞれに設けられ、上記監視装置が接続される上記無停電電源装置あるいは上記配電盤へ、自身の装置データを送信する上位送信手段と、
上記監視装置に接続される上記無停電電源装置あるいは上記配電盤によって受信された他の上記装置データおよび自身の装置データを用いて、上記無停電電源装置および/または上記配電盤の接続情報を生成して上記監視装置へ送信するアップリンク送信手段と、を備え、
上記監視装置は上記接続情報を表示することを特徴とする無停電電源システム。 - 入力端子に供給される交流電力を、出力端子を介して負荷機器へ供給するとともに、該入力端子に入力される交流電力に異常が生じた場合には、バックアップ電力を上記負荷機器へ供給する無停電電源装置において、
自身の装置データなどのデータを記憶する記憶部材と、
上記入力端子および上記出力端子の中の一方の端子に接続される他の無停電電源装置あるいは配電盤に信号線で接続される下位コネクタと、
上記入力端子および上記出力端子の中の他方の端子に接続される他の無停電電源装置あるいは配電盤に信号線で接続される上位コネクタと、
監視装置に信号線で接続されるアップリンクコネクタと、
上記下位コネクタに上記信号線が接続されている場合に、上記下位コネクタから受信したデータを上記記憶部材に記憶させる受信手段と、
上記上位コネクタに上記信号線が接続されている場合に、上記自身の装置データを上記上位コネクタから送信する上位送信手段と、
上記アップリンクコネクタに上記信号線が接続されている場合に、上記記憶部材に記憶されている上記自身の装置データおよび受信した他の装置データを用いて、無停電電源装置同士の接続情報および/または無停電電源装置と上記配電盤との接続情報を生成するアップリンク送信手段と、を備えることを特徴とする無停電電源装置。 - 前記下位コネクタおよび前記上位コネクタそれぞれに前記信号線が接続されている場合に、前記受信手段によって前記記憶部材に記憶された他の装置データを前記上位コネクタから送信させる中継送信手段を備えることを特徴とする請求項3記載の無停電電源装置。
- 複数個の請求項3記載の無停電電源装置と、
監視装置と、
上記複数個の無停電電源装置同士を、それらの間の配電線に沿って接続するとともに、該配電線が1つに集約される上記無停電電源装置と上記監視装置とを接続する信号線と、を備え、
上記監視装置は、受信した上記複数個の無停電電源装置同士の接続情報を表示することを特徴とする無停電電源システム。 - 複数組の入力端子に入力される交流電力をスイッチで選択して出力端子から出力する配電盤において、
自身の装置データなどのデータを記憶する記憶部材と、
上記複数組の入力端子および上記出力端子の中の一方の端子に接続される他の無停電電源装置あるいは配電盤に信号線で接続される下位コネクタと、
上記入力端子および上記出力端子の中の他方の端子に接続される他の無停電電源装置あるいは配電盤に信号線で接続される上位コネクタと、
監視装置に信号線で接続されるアップリンクコネクタと、
上記下位コネクタに上記信号線が接続されている場合に、上記下位コネクタから受信したデータを上記記憶部材に記憶させる受信手段と、
上記上位コネクタに上記信号線が接続されている場合に、上記自身の装置データを上記上位コネクタから送信する上位送信手段と、
上記アップリンクコネクタに上記信号線が接続されている場合に、上記記憶部材に記憶されている上記自身の装置データおよび受信した他の装置データを用いて、無停電電源装置同士の接続情報および/または無停電電源装置と上記他の配電盤との接続情報を生成するアップリンク送信手段と、を備えることを特徴とする配電盤。 - 前記下位コネクタおよび前記上位コネクタそれぞれに前記信号線が接続されている場合に、前記受信手段によって前記記憶部材に記憶された他の装置データを前記上位コネクタから送信させる中継送信手段を備えることを特徴とする請求項6記載の配電盤。
- 複数個の請求項3記載の無停電電源装置と、
少なくとも1つの請求項6記載の配電盤と、
監視装置と、
上記複数個の無停電電源装置同士および上記配電盤を、それらの間の配電線に沿って接続するとともに、該配電線が1つに集約される上記無停電電源装置あるいは上記配電盤と上記監視装置とを接続する信号線と、を備え、
上記監視装置は、受信した上記複数個の無停電電源装置同士の接続情報および無停電電源装置と上記配電盤との接続情報を表示することを特徴とする無停電電源システム。
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