JP2004128960A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ビデオカメラになかった動き信号や焦点距離データを録画出力させることにより、動きのある実写像とCG映像との合成、実写像の動的な画像処理を可能とする。
【解決手段】装置本体の動き量を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて映像の動き量を演算する演算手段と、この演算手段で演算された映像の動き量の情報を記録する記録手段とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】装置本体の動き量を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて映像の動き量を演算する演算手段と、この演算手段で演算された映像の動き量の情報を記録する記録手段とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビデオカメラ等の撮像装置などによって撮られた映像を、カメラの動きデータと同期して記録もしくは出力できるようにすることで、その映像データを後加工する際に役立てることができる撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータグラフィックス(以下CGと略す)の進歩とパーソナルコンピュータの高性能化、一般家庭へのビデオカメラの普及により、個人レベルでもテロップや背景、実写像をコンピュータによって加工処理された映像などのいわゆるCGと実写像との合成を行うことが多くなってきている。
【0003】
しかし、三脚などを使わず手持ちカメラなどで撮られた動きのある実写画像や人物が動き回る映像に、その動きに関連したCGとの合成を行う場合、CGと実写像の合わせこみの為に撮られた画像データから実写像の動きを知る必要があるとともに、カメラの動きを知らなくてはならない。
【0004】
このために画像認識装置を別に用意して画像の動き検出を行い、CGをそれに合わせて動かす作業を行わねばならない。また、カメラ側の動きを検知する場合でも、大掛かりな装置を用意する必要がありコストが高く、また装置が大掛かりとなる。このため、動きに合わせたCG合成は、なかなか個人レベルで行うことが困難である。
【0005】
一方、近年のビデオカメラには、電子防振や光学防振などの機能があり、画像の動きもしくはカメラの動きを検知する装置自体はカメラ内部に内蔵されているが、そのデータはビデオカメラ内での画像の防振機能に使われるだけのものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術における撮像装置は、動きのある実写画像とCG合成を行うにはコストや装置が大掛かりでなかなか手軽に個人レベルでCG合成を行うことができない。また、カメラの動きを検知する手段が内蔵されているカメラであっても、その動き情報はカメラ内部での防振機能に使われるだけで外部に出力する機能がない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明である撮像装置は、装置本体の動き量を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて映像の動き量を演算する演算手段と、この演算手段で演算された映像の動き量の情報を記録する記録手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本願第2の発明である撮像装置は、装置本体の動き量を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて映像の動き量を演算する演算手段と、この演算手段で演算された映像の動き量の情報を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
【0009】
ここで、検出手段において装置本体の力学的揺れを検知することで撮像の動きを検出することができる。また、動画間の映像のズレ量から撮像の動きを検出することができる。
【0010】
記録手段としては、テープ手段、もしくは、光デスク、脱着可能なRAM、脱着可能なHDDを用いることができる。
【0011】
演算手段においては、出力する動画のフィールド、もしくはフレーム単位での動き量の合計を演算するようにすることができる。
【0012】
一方、記録手段において、装置本体における焦点距離情報を加味した情報を記録可能としてもよい。また、出力手段において、装置本体における焦点距離情報を加味したデータを出力可能としてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、各図を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態における撮像装置の構成図である。
【0014】
まず、被写体からの光が光学系(101)を通り、適切なサイズ、適切な絞りの光束にされた後に結像面であるCCD(102)で像を結ぶ。このCCD(102)で光学像が電気信号に変換され、その電気信号はアナログRGB電気信号として出力され、CDS(103)に送られる。
【0015】
CCD(102)から出力されたアナログRGB信号は、CDS(103)でサンプリングされて信号成分のみ取り出され、その出力がアナログプロセッサー(104)でガンマ補正などの非線型な画像処理と線形な画像処理が行われ、A/D変換器(105)へ送られる。
【0016】
A/D変換器(105)では、アナログRGB信号からデジタルRGB信号に変換され、その出力がDSP(106)へ渡される。DSP(106)では、デジタルRGB信号が輝度信号、色差信号であるY/C信号に変換され、そのデータは連続した静止画データとしてパラレル信号に変換され、不図の映像圧縮装置にて適切なデータ変換が行われる。
【0017】
そして、このようにして処理された映像信号は、録画装置(112)と出力装置(113)に送られて、それぞれ録画、出力される。また、DSP内で動画中の1フィールド(もしくは1フレーム)を出すタイミングを同期信号として、動き演算装置にも送られる。
【0018】
また、動き情報を作り出すためにDSPからの映像出力信号は、画像ベクトル検出装置(107)に送られる。送られてきた映像信号は、映像信号の1フィールド(もしくは1フレーム)画像を1つのブロックが1個又は複数の画素よりなる複数のブロックに分割し、その分割で設定されたブロック間での画像の動きの方向及び大きさを形成する。
【0019】
この分割されたブロックを用いて動きベクトルを検出する方法としては、相互関数係数を用いる相互相関法や、マッチング法がある。マッチング法では、時系列的に連続する二つの画素g0(x、y)とg1(x、y)間で、下記式(1)により注目範囲B内で、各画素の差の絶対値の和e(ε、η)(以下、これを残量とする)を求める。
【0020】
すなわち、
e(ε、η)=Σb|g0(x−ε、y−η)−g1(x、y)|・・・(1)
Σbは、注目領域Bにおける総和演算を示す。
【0021】
また、差の絶対値の変わりに差の二乗をもちいてもよい。
【0022】
このe(ε、η)の値の小さいとこがg1へ移動した画素と考えられ、そこまでのx,y座標の差がg0の動きベクトル量となる。
【0023】
但し、実際に上式(1)をそのまま計算すると、例えば、(ε,η)の探索範囲を上下左右にそれぞれ5画素、残差を計算する領域Bの大きさを8×8画素程度としても、64(=8×8)画素についての差和演算を121{=(5×2+1)×(5×2+1)}回計算する必要があるので、演算量を減らす工夫が必要になる。
【0024】
この演算方法として3段階探索法などがある。この三段階検索法は、先ず注目範囲内で粗く数箇所(例えば9ヵ所)について残差を計算し、次に、残差が最も小さい位置を中心に、前回よりも少し細かいステップで同じく数箇所(例えば、9ヵ所)で残差を計算する。
【0025】
最後に、残差が最も小さい位置を中心に、更に細かいステップで数箇所(例えば、9ヵ所)で残差を計算し、この段階で残差が最小になる位置を、目的とする対応点と評価する。このような計算によって、CCDによって得られた動画データより画像間の動き量が算出される。
【0026】
また、カメラの動きを検知するジャイロ(108、109)からは、カメラの縦揺れを検知するピッチ方向ジャイロ(108)とヨー方向ジャイロ(109)により、カメラの動きにあわせて電気的な出力信号がジャイロ信号検出装置(110)に送られる。
【0027】
ジャイロ信号検出装置(110)の構成は、図2に示すようになっており、ジャイロの出力信号は、直流成分を遮断して交流成分すなわち振動成分のみを通過させるDCカットフィルター(201)を通る。振動成分のみになった信号は、余分な揺らぎを取るハイパスフィルタ(HPFと略す)(202)を通り、余分な揺らぎのない信号へと変えられる。
【0028】
HPF(202)からの信号は、適切な感度に増幅するアンプ(203)を通り、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(204)を通り、デジタル信号に変換される。このデジタル信号は、積分器(205)にて、ある一定のサンプリング時間で積分されることにより、ジャイロで得られた角速度信号が角変位信号に変更される。図示していないが、ヨー、ピッチ成分それぞれ一連の処理がなされている。
【0029】
このようにして、ジャイロ信号検出器によって、得られた角変位信号の、1つは、不図の防振補正系へ送られ防振動作に利用される。また、もう1つは、動き演算装置(111)に送られる。
【0030】
動き演算装置は、図3に示す構成となっている。
【0031】
まず、ジャイロ信号検出装置からの信号は、防振用のデータであり、動画中の1フィールド(もしくは1フレーム)よりも短い周期でのサンプリングレートの揺れ信号であるので、動画の1フィールド(もしくは1フレーム)の動き量を計算してあげなければならない。このためにDPSから入力される同期信号に合わせて、図4のようなタイミングで図3に示す積分器(301)で積分される。これによって、1フィールド(もしくは1フレーム)分の揺れデータが計算される。
【0032】
ジャイロからの出力を基に積分器(301)で計算された揺れ信号(以下、単に揺れ信号)と画像データから演算され生成された動き信号(以下単に動きベクトル信号と呼ぶ)と、焦点距離データは、信号データ生成器(202)にて、適切なフォーマットに区分され、動き信号として録画装置(112)に送られる。
【0033】
録画装置(112)では、フィールド毎に対応した映像と音声、そして揺れ信号、動きベクトル信号、焦点距離信号が所定のフォーマットでフィールド情報に同期して記録される。例えばDV(デジタルビデオ)形式なら、映像と音声以外の信号は、メーカ固有データ領域に記録される。
【0034】
また、出力装置(113)でも同様に、フィールド毎に対応した映像と音声、そして揺れ信号、動きベクトル信号、焦点距離信号の合わさった動き信号が同期して記録される。例えば、IEEE1394のデジタルカメラ規格に則った形式に変換され、出力される。
【0035】
ここで、動きベクトル信号と、揺れ信号についての違いについて述べる。
【0036】
図5は、ある被写体をカメラのCCD面に対して横揺れが起こっている状況で被写体を撮影した場合の映像の見え方と揺れ信号と動きベクトル信号の出力の時間変化を表した図である。図のように、画像の揺れとしては対象物の遠さによる多少の違いはあるが2つの信号とも同じ信号の変化を見せる。また、縦揺れに関しても同様な事が言え、二つ合わせた揺れに関しても同様である。
【0037】
しかし、カメラの揺れ量は同じでも、図6のようにカメラの画角(焦点距離)を変えると、カメラの揺れに対して揺れ信号は同じであるが、動きベクトルは揺れの波形は一緒であるが、揺れ量(振幅)は画角の大きさに依存するという違いがある。また、縦揺れに関しても同様な事が言え、二つ合わせた揺れに関しても同様である。
【0038】
図7の場合は、ある被写体をカメラのCCD面に対して揺れはなく、CCD面に対してカメラを平行に移動した場合の図である。この場合は被写体の位置より動きベクトルの出力は大きく異なる場合があるが、揺れ信号と同じ方向に信号が出力されている。
【0039】
しかし、図8のようにカメラは固定で手前の人物のみが左方向に移動した場合、揺れ信号は出力されないが動きベクトルは出力信号が出てくる。このように、被写体の動きと、カメラの揺れ、画角(焦点距離)に大きく二つの出力が違ってくる。
【0040】
このような揺れ検知情報の違いがあるが、図9のように人物を示すためのCGで作った矢印を、人物の動きに合わせて動かすことを行おうとした場合、揺れ信号や、動きベクトル信号が無い状況で、パソコンなどのソフトウエアーを用いて、使用者が判断しながら、当てはめることは大変労力が掛かる。しかし、本実施形態のように、動きベクトル信号や、揺れ信号、焦点距離データを画像毎にカメラ外部に出力することによって、実写像の動きに同期してCG合成を行うソフトを製作することによってある程度自動的に同期したCG合成を行うことができる。
【0041】
また、図5から図8に示すような違いがあるので完全には自動化できないが、CG合成者がそれを独自に判断し、カメラからの動き情報を活用することによって、ある程度自動化することができる。
【0042】
たとえば、図9に示すように、CGの矢印を人物の動きに合わせてCG合成を行う場合、CG合成者が、始めの矢印の位置を決めて、揺れ信号ではなく、人物の動きに反応した動きベクトル情報を使い、この信号に対して適切な倍率分(このとき焦点距離データを用いてもよい)だけ掛ける事によって、後は自動的に、矢印の動きが生成され、その矢印のCGと実写像を合わせることによって動きのあるCG合成像を作ることができる。
【0043】
同様に、CGを合成するだけでなく、実写像の特定部分のみ動きに連動して、バステル処理や、色加工、などの画像処理を施すこともできる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、今までビデオカメラに無かった動き信号や焦点距離データを用いることにより動きのある実写像と、CG映像との合成、実写像の動的な画像処理を、カメラ外部のCG合成装置のソフトを用いることによって半自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮像装置の構成図。
【図2】ジャイロ信号検出装置の構成図。
【図3】動き演算装置の構成図。
【図4】振れ信号と時間との関係を示す図。
【図5】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【図6】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【図7】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【図8】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【図9】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【符号の説明】
101:光学系
102:CCD
103:CDS
104:アナログプロセッサー
105:A/D変換器
106:DSP
107:画像ベクトル検出装置
110:ジャイロ信号検出装置
111:動き演算装置
112:録画装置
113:出力装置
114:CG合成装置
115:リアルタイムCG合成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビデオカメラ等の撮像装置などによって撮られた映像を、カメラの動きデータと同期して記録もしくは出力できるようにすることで、その映像データを後加工する際に役立てることができる撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータグラフィックス(以下CGと略す)の進歩とパーソナルコンピュータの高性能化、一般家庭へのビデオカメラの普及により、個人レベルでもテロップや背景、実写像をコンピュータによって加工処理された映像などのいわゆるCGと実写像との合成を行うことが多くなってきている。
【0003】
しかし、三脚などを使わず手持ちカメラなどで撮られた動きのある実写画像や人物が動き回る映像に、その動きに関連したCGとの合成を行う場合、CGと実写像の合わせこみの為に撮られた画像データから実写像の動きを知る必要があるとともに、カメラの動きを知らなくてはならない。
【0004】
このために画像認識装置を別に用意して画像の動き検出を行い、CGをそれに合わせて動かす作業を行わねばならない。また、カメラ側の動きを検知する場合でも、大掛かりな装置を用意する必要がありコストが高く、また装置が大掛かりとなる。このため、動きに合わせたCG合成は、なかなか個人レベルで行うことが困難である。
【0005】
一方、近年のビデオカメラには、電子防振や光学防振などの機能があり、画像の動きもしくはカメラの動きを検知する装置自体はカメラ内部に内蔵されているが、そのデータはビデオカメラ内での画像の防振機能に使われるだけのものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術における撮像装置は、動きのある実写画像とCG合成を行うにはコストや装置が大掛かりでなかなか手軽に個人レベルでCG合成を行うことができない。また、カメラの動きを検知する手段が内蔵されているカメラであっても、その動き情報はカメラ内部での防振機能に使われるだけで外部に出力する機能がない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明である撮像装置は、装置本体の動き量を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて映像の動き量を演算する演算手段と、この演算手段で演算された映像の動き量の情報を記録する記録手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本願第2の発明である撮像装置は、装置本体の動き量を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて映像の動き量を演算する演算手段と、この演算手段で演算された映像の動き量の情報を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
【0009】
ここで、検出手段において装置本体の力学的揺れを検知することで撮像の動きを検出することができる。また、動画間の映像のズレ量から撮像の動きを検出することができる。
【0010】
記録手段としては、テープ手段、もしくは、光デスク、脱着可能なRAM、脱着可能なHDDを用いることができる。
【0011】
演算手段においては、出力する動画のフィールド、もしくはフレーム単位での動き量の合計を演算するようにすることができる。
【0012】
一方、記録手段において、装置本体における焦点距離情報を加味した情報を記録可能としてもよい。また、出力手段において、装置本体における焦点距離情報を加味したデータを出力可能としてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、各図を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態における撮像装置の構成図である。
【0014】
まず、被写体からの光が光学系(101)を通り、適切なサイズ、適切な絞りの光束にされた後に結像面であるCCD(102)で像を結ぶ。このCCD(102)で光学像が電気信号に変換され、その電気信号はアナログRGB電気信号として出力され、CDS(103)に送られる。
【0015】
CCD(102)から出力されたアナログRGB信号は、CDS(103)でサンプリングされて信号成分のみ取り出され、その出力がアナログプロセッサー(104)でガンマ補正などの非線型な画像処理と線形な画像処理が行われ、A/D変換器(105)へ送られる。
【0016】
A/D変換器(105)では、アナログRGB信号からデジタルRGB信号に変換され、その出力がDSP(106)へ渡される。DSP(106)では、デジタルRGB信号が輝度信号、色差信号であるY/C信号に変換され、そのデータは連続した静止画データとしてパラレル信号に変換され、不図の映像圧縮装置にて適切なデータ変換が行われる。
【0017】
そして、このようにして処理された映像信号は、録画装置(112)と出力装置(113)に送られて、それぞれ録画、出力される。また、DSP内で動画中の1フィールド(もしくは1フレーム)を出すタイミングを同期信号として、動き演算装置にも送られる。
【0018】
また、動き情報を作り出すためにDSPからの映像出力信号は、画像ベクトル検出装置(107)に送られる。送られてきた映像信号は、映像信号の1フィールド(もしくは1フレーム)画像を1つのブロックが1個又は複数の画素よりなる複数のブロックに分割し、その分割で設定されたブロック間での画像の動きの方向及び大きさを形成する。
【0019】
この分割されたブロックを用いて動きベクトルを検出する方法としては、相互関数係数を用いる相互相関法や、マッチング法がある。マッチング法では、時系列的に連続する二つの画素g0(x、y)とg1(x、y)間で、下記式(1)により注目範囲B内で、各画素の差の絶対値の和e(ε、η)(以下、これを残量とする)を求める。
【0020】
すなわち、
e(ε、η)=Σb|g0(x−ε、y−η)−g1(x、y)|・・・(1)
Σbは、注目領域Bにおける総和演算を示す。
【0021】
また、差の絶対値の変わりに差の二乗をもちいてもよい。
【0022】
このe(ε、η)の値の小さいとこがg1へ移動した画素と考えられ、そこまでのx,y座標の差がg0の動きベクトル量となる。
【0023】
但し、実際に上式(1)をそのまま計算すると、例えば、(ε,η)の探索範囲を上下左右にそれぞれ5画素、残差を計算する領域Bの大きさを8×8画素程度としても、64(=8×8)画素についての差和演算を121{=(5×2+1)×(5×2+1)}回計算する必要があるので、演算量を減らす工夫が必要になる。
【0024】
この演算方法として3段階探索法などがある。この三段階検索法は、先ず注目範囲内で粗く数箇所(例えば9ヵ所)について残差を計算し、次に、残差が最も小さい位置を中心に、前回よりも少し細かいステップで同じく数箇所(例えば、9ヵ所)で残差を計算する。
【0025】
最後に、残差が最も小さい位置を中心に、更に細かいステップで数箇所(例えば、9ヵ所)で残差を計算し、この段階で残差が最小になる位置を、目的とする対応点と評価する。このような計算によって、CCDによって得られた動画データより画像間の動き量が算出される。
【0026】
また、カメラの動きを検知するジャイロ(108、109)からは、カメラの縦揺れを検知するピッチ方向ジャイロ(108)とヨー方向ジャイロ(109)により、カメラの動きにあわせて電気的な出力信号がジャイロ信号検出装置(110)に送られる。
【0027】
ジャイロ信号検出装置(110)の構成は、図2に示すようになっており、ジャイロの出力信号は、直流成分を遮断して交流成分すなわち振動成分のみを通過させるDCカットフィルター(201)を通る。振動成分のみになった信号は、余分な揺らぎを取るハイパスフィルタ(HPFと略す)(202)を通り、余分な揺らぎのない信号へと変えられる。
【0028】
HPF(202)からの信号は、適切な感度に増幅するアンプ(203)を通り、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(204)を通り、デジタル信号に変換される。このデジタル信号は、積分器(205)にて、ある一定のサンプリング時間で積分されることにより、ジャイロで得られた角速度信号が角変位信号に変更される。図示していないが、ヨー、ピッチ成分それぞれ一連の処理がなされている。
【0029】
このようにして、ジャイロ信号検出器によって、得られた角変位信号の、1つは、不図の防振補正系へ送られ防振動作に利用される。また、もう1つは、動き演算装置(111)に送られる。
【0030】
動き演算装置は、図3に示す構成となっている。
【0031】
まず、ジャイロ信号検出装置からの信号は、防振用のデータであり、動画中の1フィールド(もしくは1フレーム)よりも短い周期でのサンプリングレートの揺れ信号であるので、動画の1フィールド(もしくは1フレーム)の動き量を計算してあげなければならない。このためにDPSから入力される同期信号に合わせて、図4のようなタイミングで図3に示す積分器(301)で積分される。これによって、1フィールド(もしくは1フレーム)分の揺れデータが計算される。
【0032】
ジャイロからの出力を基に積分器(301)で計算された揺れ信号(以下、単に揺れ信号)と画像データから演算され生成された動き信号(以下単に動きベクトル信号と呼ぶ)と、焦点距離データは、信号データ生成器(202)にて、適切なフォーマットに区分され、動き信号として録画装置(112)に送られる。
【0033】
録画装置(112)では、フィールド毎に対応した映像と音声、そして揺れ信号、動きベクトル信号、焦点距離信号が所定のフォーマットでフィールド情報に同期して記録される。例えばDV(デジタルビデオ)形式なら、映像と音声以外の信号は、メーカ固有データ領域に記録される。
【0034】
また、出力装置(113)でも同様に、フィールド毎に対応した映像と音声、そして揺れ信号、動きベクトル信号、焦点距離信号の合わさった動き信号が同期して記録される。例えば、IEEE1394のデジタルカメラ規格に則った形式に変換され、出力される。
【0035】
ここで、動きベクトル信号と、揺れ信号についての違いについて述べる。
【0036】
図5は、ある被写体をカメラのCCD面に対して横揺れが起こっている状況で被写体を撮影した場合の映像の見え方と揺れ信号と動きベクトル信号の出力の時間変化を表した図である。図のように、画像の揺れとしては対象物の遠さによる多少の違いはあるが2つの信号とも同じ信号の変化を見せる。また、縦揺れに関しても同様な事が言え、二つ合わせた揺れに関しても同様である。
【0037】
しかし、カメラの揺れ量は同じでも、図6のようにカメラの画角(焦点距離)を変えると、カメラの揺れに対して揺れ信号は同じであるが、動きベクトルは揺れの波形は一緒であるが、揺れ量(振幅)は画角の大きさに依存するという違いがある。また、縦揺れに関しても同様な事が言え、二つ合わせた揺れに関しても同様である。
【0038】
図7の場合は、ある被写体をカメラのCCD面に対して揺れはなく、CCD面に対してカメラを平行に移動した場合の図である。この場合は被写体の位置より動きベクトルの出力は大きく異なる場合があるが、揺れ信号と同じ方向に信号が出力されている。
【0039】
しかし、図8のようにカメラは固定で手前の人物のみが左方向に移動した場合、揺れ信号は出力されないが動きベクトルは出力信号が出てくる。このように、被写体の動きと、カメラの揺れ、画角(焦点距離)に大きく二つの出力が違ってくる。
【0040】
このような揺れ検知情報の違いがあるが、図9のように人物を示すためのCGで作った矢印を、人物の動きに合わせて動かすことを行おうとした場合、揺れ信号や、動きベクトル信号が無い状況で、パソコンなどのソフトウエアーを用いて、使用者が判断しながら、当てはめることは大変労力が掛かる。しかし、本実施形態のように、動きベクトル信号や、揺れ信号、焦点距離データを画像毎にカメラ外部に出力することによって、実写像の動きに同期してCG合成を行うソフトを製作することによってある程度自動的に同期したCG合成を行うことができる。
【0041】
また、図5から図8に示すような違いがあるので完全には自動化できないが、CG合成者がそれを独自に判断し、カメラからの動き情報を活用することによって、ある程度自動化することができる。
【0042】
たとえば、図9に示すように、CGの矢印を人物の動きに合わせてCG合成を行う場合、CG合成者が、始めの矢印の位置を決めて、揺れ信号ではなく、人物の動きに反応した動きベクトル情報を使い、この信号に対して適切な倍率分(このとき焦点距離データを用いてもよい)だけ掛ける事によって、後は自動的に、矢印の動きが生成され、その矢印のCGと実写像を合わせることによって動きのあるCG合成像を作ることができる。
【0043】
同様に、CGを合成するだけでなく、実写像の特定部分のみ動きに連動して、バステル処理や、色加工、などの画像処理を施すこともできる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、今までビデオカメラに無かった動き信号や焦点距離データを用いることにより動きのある実写像と、CG映像との合成、実写像の動的な画像処理を、カメラ外部のCG合成装置のソフトを用いることによって半自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮像装置の構成図。
【図2】ジャイロ信号検出装置の構成図。
【図3】動き演算装置の構成図。
【図4】振れ信号と時間との関係を示す図。
【図5】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【図6】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【図7】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【図8】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【図9】被写体を撮影した場合の映像の見え方と、揺れ信号および動きベクトル信号の出力の時間変化とを表した図。
【符号の説明】
101:光学系
102:CCD
103:CDS
104:アナログプロセッサー
105:A/D変換器
106:DSP
107:画像ベクトル検出装置
110:ジャイロ信号検出装置
111:動き演算装置
112:録画装置
113:出力装置
114:CG合成装置
115:リアルタイムCG合成装置
Claims (8)
- 装置本体の動き量を検出する検出手段と、
この検出手段の検出結果に基づいて映像の動き量を演算する演算手段と、
この演算手段で演算された映像の動き量の情報を記録する記録手段とを有することを特徴とする撮像装置。 - 装置本体の動き量を検出する検出手段と、
この検出手段の検出結果に基づいて映像の動き量を演算する演算手段と、
この演算手段で演算された映像の動き量の情報を出力する出力手段とを有することを特徴とする撮像装置。 - 前記検出手段が、装置本体の力学的揺れを検知することで撮像の動きを検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
- 前記検出手段が、動画間の映像のズレ量から撮像の動きを検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
- 前記記録手段が、テープ手段、もしくは、光デスク、脱着可能なRAM、脱着可能なHDDで構成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記演算手段が、出力する動画のフィールド、もしくはフレーム単位での動き量の合計を演算することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記記録手段が、装置本体における焦点距離情報を加味した情報を記録可能であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記出力手段が、装置本体における焦点距離情報を加味したデータを出力可能であることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002291270A JP2004128960A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002291270A JP2004128960A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | 撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004128960A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101640781A (zh) * | 2008-07-30 | 2010-02-03 | 株式会社日立制作所 | 动画图像再现装置 |
JP2010187372A (ja) * | 2009-01-16 | 2010-08-26 | Panasonic Corp | 表示制御装置および撮像装置 |
JP2011130209A (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Canon Inc | 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法 |
-
2002
- 2002-10-03 JP JP2002291270A patent/JP2004128960A/ja active Pending
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