JP2004127104A - 交通情報予測システム、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の交通渋滞予測では、道路交通情報通信システム等により、各道路の車の走行速度から渋滞の有無を判定していた。しかし、単なる低速車もあり、十分な予測はできなかった。また、従来は、道路のネットワーク構成情報と属性情報を1つのデータベース(DB)で管理しており、道路構成が変わった場合は、DBを大幅に変更する必要があった。
【解決手段】ノード(Ni)と該ノードに接続されるリンク(L1−1、L1−2、L1−3)を基本単位とし、交通量などの情報を各リンクに属性情報として付与した属性記述ユニット1を使用する。また、属性記述ユニット1を属性記述ユニットDB2に登録し、道路網のネットワーク構成情報を記録したネットワーク構成DB3とは独立して管理する。
【選択図】 図1
【解決手段】ノード(Ni)と該ノードに接続されるリンク(L1−1、L1−2、L1−3)を基本単位とし、交通量などの情報を各リンクに属性情報として付与した属性記述ユニット1を使用する。また、属性記述ユニット1を属性記述ユニットDB2に登録し、道路網のネットワーク構成情報を記録したネットワーク構成DB3とは独立して管理する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンピュータシステムに係り、特に、渋滞を含む交通状況を予測する交通情報予測システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の道路における交通渋滞の予測技術は、道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System)等により、各道路(リンク)の自動車の走行速度から渋滞の有無を判定し(例えば、自動車の走行速度が10km/h以下になった場合、当該道路は渋滞であると判断)、過去の状態変移から将来の渋滞の状況を予測している。また、渋滞予測する場合に、各道路の接続構成をノード(交差点)とリンク(道路)により管理し、道路網の状態遷移を求めている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−49984号公報 (第3−5頁、第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、自動車の走行速度だけでは、単なる低速自動車や、駐車中の自動車の場合もあり、十分な渋滞予測はできていなかった。また、渋滞は道路の交通容量を超えた段階で急に発生するが、自動車の走行速度だけでは、渋滞の発生を予測できない。
【0005】
また、道路交通情報通信システムの観測センサーが設置されていない場所も多くあり、このような観測センサーが設置されていない場所においては、正確な渋滞予測が行えなかった。
【0006】
また、従来は、道路のネットワーク構成の情報と、道路の属性情報を1つのデータベース(DB)で管理しており、ネットワーク構成が変わった場合に、データベース(DB)構成を大幅に変更する必要が出てくるという問題があった。
【0007】
また、道路は、一方通行や、時間ごとの規制など様々な属性情報を有しており、これらの多様な属性情報と、道路のネットワーク構成の情報とを1つのデータベース(DB)にまとめようとすると、データの要素が多大となり管理が困難であった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明は、渋滞の予測精度を向上すると共に、各道路のネットワーク構成の情報と、さまざまな状況や規制の種類による属性情報の管理を容易にすることができる、交通情報予測システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するものであり、本発明の交通情報予測システムは、道路網のノード間のネットワーク構成情報を記録したネットワーク構成データベースを有する交通情報予測システムにおいて、前記ノードと該ノードに接続される各リンクを基本単位とした属性記述ユニットを生成し、該属性記述ユニットを前記ネットワーク構成の一部を構成する要素として属性記述ユニットデータベースに登録するための属性記述ユニット登録手段と、前記属性記述ユニットの各リンクに属性情報を付与するための属性情報登録手段と、を具備することを特徴とする。
これにより、各リンクごとに細かな属性を定義することができ、高精度な交通情報予測が可能となる。また、属性情報の更新は、当該ノードに対応する部分のみの変更でよく、ノードごとに多様な属性を記述できるようになる。また、道路のネットワーク構成が変わったとしても、属性記述ユニットDBを更新する必要はなく、接続関係を記述したネットワーク構成DBのみを変更すれば良い。
【0010】
また、本発明の交通情報予測システムは、上述の交通情報予測システムにおいて、前記ネットワーク構成データベースに登録されたネットワーク構成情報と前記属性記述ユニットデータベース内の属性記述ユニットに付与された属性情報を基に、渋滞を含む交通状況を予測する交通情報予測手段をさらに具備することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の交通情報予測システムは、上述の交通情報予測システムにおいて、前記属性記述ユニットの各リンクに、交通量調査に基づく統計データを静的属性情報として付与するための静的属性情報登録手段と、前記属性記述ユニットの所定のリンクに、道路の常時観測データを動的属性情報として付与するための動的属性情報登録手段と、前記動的属性情報を基に、前記静的属性情報を更新するための静的属性情報更新手段とをさらに具備することを特徴とする。
これにより、静的属性情報を最新の観測データを基に更新することができ、高精度な交通情報予測が可能となる。
【0012】
また、本発明の交通情報予測システムは、上述の交通情報予測システムにおいて、前記動的属性情報により静的属性情報が更新されたリンクの更新情報を基に、該リンクに接続される他のリンクの静的属性情報を更新するための動的属性情報反映手段をさらに具備することを特徴とする。
これにより、常時観測データ(動的属性情報)を得ることのできないリンクについても、静的属性情報の更新が行える。
【0013】
また、本発明の交通情報予測システムは、上述の交通情報予測システムにおいて、前記交通情報予測手段は、前記更新された静的属性情報の交通量の情報と交通容量の情報とに基づいて、渋滞予測を行うことを特徴とする。
これにより、より正確な渋滞予測と旅行時間の予測を行うことができる。
【0014】
また、本発明のコンピュータプログラムは、道路網のノード間のネットワーク構成を記録したネットワーク構成データベースを有する交通情報予測システム内のコンピュータに、前記ノードと該ノードに接続される各リンクを基本単位とした属性記述ユニットを生成し、該属性記述ユニットを属性記述ユニットデータベースに登録するための属性記述ユニット登録手順と、前記属性記述ユニットの各リンクに属性情報を付与するための属性情報登録手順と、前記ネットワーク構成データベースに登録されたネットワーク構成情報と、前記属性記述ユニットデータベース内の属性記述ユニットに付与された属性情報を基に、渋滞を含む交通状況を予測するための交通情報予測手順とを実行させるためのプログラムである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態による交通情報予測システムを図面を参照して説明する。
【0016】
[道路属性情報の記述方法]
図1は、本発明の交通情報予測システムで使用する属性記述ユニットの記述方法について説明するための図である。属性記述ユニット1は、本発明の交通情報予測システムにおいて、道路属性情報を記述する場合の基本単位となるものである。図1に示す属性記述ユニットの例では、各交差点(Ni)ごとに、自動車が進入する道路である入力(L1)と、自動車が流出する道路である出力(L1−1、L1−2、L1−3)を記述した例である。なお、交差点(Ni)をノードと呼び、交差点につながる各道路をリンクと呼ぶ。また、また、ノード(Ni)からの出力(リンク)は3本に限らず、4本、5本など種々のものがある。
【0017】
また、属性記述ユニットは、属性記述ユニットデータベース(DB)2に登録され、この属性記述ユニットDB2は、道路網のネットワーク構成の情報を登録したネットワーク構成DB3とは独立したデータベース(DB)である(図12参照)。また、属性記述ユニットDB2には、各属性記述ユニットごとに、ノード番号、各リンク番号、各リンクごとの属性情報(静的属性情報と動的属性情報)が付与されて登録される。なお、属性情報の内容については後述する。
【0018】
また、図2は、実際の道路構成(道路ネットワーク構成)に応じて、ノード番号(Ni、Ni−1)とリンク番号(l1、l2、l3、l4、l5、l6)を付与した例を示している。
例えば、図2に例示する道路ネットワーク構成において、リンク番号(l5)からノード(Ni)に流入する場合の属性記述ユニットは、図3に示すようになる。
また、リンク(l1)が一方通行(例えば、大型自動車規制など)、すなわちノード(Ni−1)からノード(Ni)にしか通行できない場合は、リンク番号(l5)からノード(Ni)に流入する場合の属性記述ユニットは、図4に示すようになる。このように、1つのノードに対して、複数の属性記述ユニットの属性情報が記述される。また、実際のネットワーク構成のリンク番号(l)と、属性記述ユニットのリンク番号(L)との対応付けテーブルがネットワーク構成DB3に設けられる。
【0019】
また、個々のリンク番号に対応する属性記述ユニットには、以下の表1に示すような、各リンク(道路)の定性的な特徴を表す情報(静的属性情報)が保持される。この静的属性情報は、交通センサスの一般交通量調査(全国道路交通情勢調査)を基にしたデータである。なお、交通センサスは、5年に1度程度に観測されるデータであり、「路線名」、「観測地点名」、「自動車、歩行者、自転車類の交通量」、「休日交通量」、「ピーク時交通量」、「混雑率」等のデータが含まれる。
【0020】
【0021】
なお、表1の静的属性情報は、上り下り自動車線ごとに保持される他、時刻ごと、昼夜別、車種別など、複数の種類の静的属性情報が保持される。
【0022】
また、属性記述ユニット1には、動的属性情報も保持される。動的属性情報としては、以下の表2に示すように、常時観測されている交通量、走行速度、車種等の情報が保持される。例えば、交通管制センター(警察庁所轄)で収集している交通情報や、国土交通省の各地方整備局で実施している交通量常時観測調査データなどから得られる情報である。将来的には、高度道路交通システム(Intelligent Transport Systems)で得られる歩行者情報、車車間情報など、様々な手段により得られる情報を用いることも考えられる。なお、動的属性情報が得られるのは、観測システム(車両検知器など)が設置された道路に限定される。
【0023】
【0024】
[動的属性情報の各リンクへの反映方法]
前述したように、静的属性情報は5年に一度程度に観測される鮮度の古い情報であり、常時観測データから得られる動的属性情報を基に更新し、現在の道路の交通量をより正確に把握することが必要になる。しかしながら、動的属性情報は、観測システムが設置された限られた道路(リンク)の属性情報であり、更新情報を、常時観測システムが設置されていないリンクにも反映する必要がある。
図5は、動的属性情報を各リンクに反映する手順について説明するための図であり、動的属性情報の各リンクへの反映方法は、以下のようにして行われる。
【0025】
(1)ステップS1:常時観測データの取得
観測システムが設置された道路の常時観測データ(動的属性情報)を取得する。本例では、リンクL1の動的属性情報が得られたものとする(図1参照)。
(2)ステップS2:伝搬係数の算出
伝搬係数α、β、γを求める。伝搬係数α、β、γは、それぞれ、リンク(L1−1、L1−2、L1−3)の平均交通量に応じて正規化した値である。ここで、α+β+γ=1である。
【0026】
(3)ステップS3:更新値の算出
リンク(L1)に対して、リンク(L1−1、L1−2、L1−3)の交通量の更新値は、以下のようになる。
L1−1=αL1
L1−2=βL1
L1−3=γL1
(4)ステップS4:更新の伝搬
また、以上の操作をリンク(L1−1、L1−2、L1−3)につながる各リンクにも伝搬させて行い、変動値が所定の閾値以下になるまで、伝搬操作を行う。なお、具体的な例については、後述する。
(5)ステップS5:静的属性情報の更新
そして、各リンクの情報は、統計情報としても管理し、ある一定期間の平均値を、新たな静的属性情報として、リンクごとに静的属性情報の更新を行う。
(6)ステップS6:渋滞度の算出
また、各リンクにおいて、渋滞度(=交通量(a)/交通容量(C))を求め、その渋滞度が1を越えた時点で、当該リンクは渋滞と判断する。
【0027】
なお、更新値は、車種別の交通量を用いて、各リンクの係数を車種ごとに分けて求めることも可能である。例えば、リンクL1−2が「大型自動車進入禁止」であれば、大型自動車の交通量に対しては、β=0となる。また、各リンクの動的属性情報は、常時観測データが入力されるたびに更新される。
【0028】
[渋滞予測と旅行時間の予測方法]
次に、前述した静的属性情報および動的属性情報を用いて、渋滞と旅行時間(所要時間)を予測する方法について説明する。例えば、予測した情報を、車に搭載したカーナビゲーションシステムで利用する場合の例である(図12参照)。
図6は、渋滞と旅行時間を予測する手順について説明するための図であり、渋滞予測と旅行時間の予測は、以下のようにして行われる。
(1)ステップS11
ユーザが目的地を設定することで、図7の経路の例を示す図のように、複数の経路(本例では3経路)を求める。
・経路1:出発地−N1−N2−目的地
・経路2:出発地−N4−N3−N5−N6−目的地
・経路3:出発地−N7−N8−目的地
(2)ステップS12
各ノード番号(例えば、N1、N2)に対する構成要素(属性記述ユニット)を属性記述ユニットDB2から取り出す。
(3)ステップS13
取り出された構成要素に付与された静的属性情報及び動的属性情報を取り出し、進行経路に沿って、前述した[動的属性情報の各リンクへの反映方法]で説明した方法により、静的属性情報を更新する。なお、この静的属性情報の更新は、予測のための一時的な属性情報の更新であり、属性記述ユニットDB2内の静的属性情報の更新は行わない。
(4)ステップS14
更新された属性情報(交通量と交通容量)を基に、各経路の渋滞状況を提示する。
(5)ステップS15
各リンクの平均旅行速度を基に、当該経路の旅行時間を算出して提示する。なお、予測時間の算出には、法定速度により予測時間の算出の他、更新した属性情報により実際の交通状況に合わせた予測時間の算出を行うことができる。
【0029】
なお、上述したステップS11からS15までの手順は、交通情報予測システムのサーバ側で行う場合の例であるが、カーナビゲーションシステム側で行ってもよい。
【0030】
以上、渋滞と旅行時間(所要時間)の予測方法の例について説明したが、交通量の時間変化を求め、時間変動をカルマンフィルタ等を用いて予測し、当該リンクの交通容量を越えるかどうかで渋滞発生時刻を予測することができる。また、静的属性情報は、時刻ごと、昼夜別、自動車種別など、複数の種類の静的属性情報を保持することで、より予測精度を上げることができる。
【0031】
[常時観測リンクの交通量を伝搬させる具体例]
図8は、常時観測リンクの交通量を他のリンクに伝搬させる実例を示す図であり、図8において、リンクLaとリンクLbは常時観測リンクとする。
以下、図8における手順について説明する。
▲1▼Laの交通量を、la1、la2、la3に伝搬させる。
▲2▼la1、la2、la3の更新値を各接続リンクへ伝搬させる。例えば、la2の交通量は、la21及びla22に伝搬される。
▲3▼手順▲2▼を繰り返し、常時観測リンクLbへ接続した段階で、伝搬を終了させる(実測データを優先させる)。あるいは、車両台数が一定数以下(閾値以下)になった場合も、伝搬を終了させる。
【0032】
なお、図9は、経路予測を行う場合の、計算対象外からの流入による精度悪化の効果について説明するための図であり、図9に示すように、Lcで示す道路がつながっている場合は、リンクla211及びリンクla212の交通量は、リンクLaの交通量の更新値だけではなく、リンクLcの交通量も本来は考慮しなければならない。しかしながら、各リンクのピーク時の交通量を状態属性値として持っているため、la21とLcの交通量の合計がピーク交通量を越える場合には、ピーク交通量を使用する。
【0033】
[交通量の伝搬の数値例を用いた具体例と渋滞についての補足説明]
次に、交通量の伝搬について数値例により説明する。図10は交通量伝搬を数値例を用いて説明するための図であり、図10(a)に示す道路(リンク)A〜Fについての伝搬係数が図10(b)に示すものであったとする。
そして、例えば、道路AのノードX方向への交通量が10台/分の場合、A−Cの伝搬係数は0.7なので、AからCに入る交通量は10×0.7=7台/分である。
同様に道路BのノードX方向への交通量が15台/分とすると、
となる。このようにして、観測システムがない道路についても順次、交通量を予測することができる。
【0034】
この例では、ある時刻(t+1)の交通量を求めることになるが、各道路の将来時刻(t+n)の交通量は、各道路の時系列データに対して、カルマンフィルタ等を用いて、T+1後、T+2後、・・・T+n後の状態を順次予測すれば良い。
【0035】
次に、各道路において予測により求めた交通量から渋滞予測を行う。つまり、渋滞発生の特性は、図11に示すようなヒステリシス特性に近い傾向を示すため、当該道路の許容交通容量を超えた時点を予測することで渋滞発生を求めることができる。
【0036】
つまり、一例として以下の条件により求めることができる。
f(各時刻の予測交通量Q、当該道路の許容交通容量QC)=
if Q(t)≧QC then 渋滞
Q(t)<QC/2 then 渋滞解消
これにより、当該道路での渋滞発生解消の予測が行える。ここで、渋滞解消が許容交通容量の1/2としているのは一例であり、道路特性により異なる。
道路Cでの渋滞発生が予測された時点で、道路C全域に渋滞が発生すると判断することができる。リンクCの渋滞長は、A、Bからの流入量の積算と、D、E、Fへの捌け交通量の減算の演算により渋滞長を求める。
【0037】
つまり、「(Cへの流入量−Cからの流出量)×W×(平均自動車両長)=渋滞長」により求める。ここでは、Wは、リンク毎に設定可能な重み付け係数である。渋滞長算出において、平均自動車長の部分は、正確には車頭距離の加算値となるが、車間距離を計測できない場所もあり、この場合、平均車両の係数(W≧1)倍により渋滞長を求めることが可能である。なお、ここでいう車頭距離とは、前方車両と自車両との車間距離と自車両の車長を足した長さである。
C全域が渋滞すれば、A、Bへも渋滞が波及する。例えば、AからCへ流入すべき自動車が、流入できないわけであるから、当該道路の許容交通量が0(ゼロ)になると考え、上記渋滞長を求める式に基づき、Cに流入する道路の渋滞長を求めていく。
【0038】
また、渋滞長は、大型自動車、普通自動車等を区別して交通量を観測しているならば、個別に、大型自動車、普通自動車それぞれの平均長の車両台数倍により換算する。また、左折ライン等、自動車線毎に許容交通容量を個別に設定しても良い。また、区別して観測していない地点は、普通自動車の平均車両の長さを用いるなどして、予測渋滞長を求める。また、主要道路には、自動車両検知器などの観測システムが一定間隔(例えば50m間隔)で設置されているため、その観測データを基に、渋滞長を求めることができるが、車両検知器がない道路に関しても、本手法を用いて渋滞長を求めることができるようになる。また、主要道路に関しても、本手法により渋滞長を求め、自動車両検知器によるデータと照合して、各道路の交通量伝搬係数を補正することもできる。
【0039】
[本発明による交通情報予測システムのシステム構成例]
また、図12は、本発明による交通情報予測システムの構成例を示すブロック図であり、本発明に直接関係する部分のみを示したものである。
図12において、4は通信ネットワーク、5は交通情報を送信する送信局、6は交通情報の提供を受けるカーナビゲーションシステム6aを搭載した自動車、7は動的属性情報(常時観測データ)を提供する交通管制センター等のサーバ、8は静的属性情報(交通センサス情報)を提供する(財)日本道路交通情報センターのサーバ、10は交通情報予測システムのサーバ、11はサーバ10の全体を統括制御する制御部、12はサーバ10を通信ネットワーク4と接続する通信用インタフェース、20は処理プログラム部、31は道路網のネットワーク構成DB、32は属性記述ユニットDBを示している。
【0040】
また、処理プログラム部20には、以下の処理部が含まれている。
属性記述ユニット登録処理部21は、ノードと該ノードに接続されるリンクを基本単位とした属性記述ユニットを生成し、該属性記述ユニットを属性記述ユニットDBに登録するための処理部である。
静的属性情報登録処理部22は、属性記述ユニットの各リンクに、交通量調査に基づく統計データを静的属性情報として付与するための処理部である。
動的属性情報登録処理部23は、属性記述ユニットの所定のリンク(常時観測システムが設備されたリンク)に、道路の常時観測データを動的属性情報として付与するための処理部である。
静的属性情報更新処理部24は、動的属性情報を基に、静的属性情報を更新するための処理部である。
動的属性情報反映処理部25は、動的属性情報により静的属性情報が更新されたリンクの更新情報を基に、該リンクに接続される他のリンクの静的属性情報を更新するための処理部である。
交通情報予測処理部26は、ネットワーク構成DB31に登録された道路ネットワーク構成情報と属性記述DB32内の属性記述ユニットに付与された属性情報を基に、渋滞を含む交通状況を予測する。また、交通情報予測処理部26は、更新された属性情報の交通量の情報と交通容量の情報を基に、渋滞予測を行う。
また、交通情報予測処理部26は、渋滞予測と共に、自動車6を運転するユーザからの要求により、出発地と目的地とを結ぶ複数の経路についての所要時間を予測し、提供する処理も行う。
交通情報提供処理部27は、渋滞予測情報などを自動車6に提供する処理を行う。
【0041】
また、ネットワーク構成DB31には、以下の情報が登録される。
道路ネットワーク構成情報:道路網の交差点をノードとし、各道路をリンクとして、道路網をネットワーク構成で記述して登録した情報である。
リンク番号対応テーブル:実際のネットワーク構成のリンク番号(l)と、属性記述ユニットのリンク番号(L)との対応付けテーブルである。
また、属性記述ユニットDB32には、各属性記述ユニットと、該属性記述ユニットのノード番号、各リンク番号、各リンク番号ごとの静的属性情報と動的属性情報が登録される。
【0042】
なお、図12に示す例では、カーナビゲーションシステム6aを搭載した自動車6が、交通情報予測システム10のサーバから渋滞予測などの交通情報の提供を受ける例を示しているが、自動車6に搭載されたカーナビゲーションシステム6a側で、静的属性情報及び動的属性情報を用いて、渋滞などの交通情報の予測を行うこともできる。
【0043】
なお、以上説明した実施形態において、属性情報の更新は、当該ノードに対応する部分のみの変更でよく、ノードごとに多様な属性を記述できるようになる。
また、道路のネットワーク構成が変わったとしても、属性記述ユニットDBを更新する必要はなく、接続関係を記述したネットワーク構成DBのみを変更すれば良い。すなわち、ユニット単位で管理することができ、ネットワーク構成の情報管理と属性情報の管理を簡単に行うことができる。
【0044】
なお、この処理プログラム部20は専用のハードウエアにより実現されるものであってもよく、またこの処理プログラム部20はメモリおよびCPU(中央処理装置)等の汎用の情報処理装置により構成され、この処理部の機能を実現するためのプログラム(図示せず)をメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。また、このサーバ10には、周辺機器として入力装置、表示装置等(いずれも表示せず)が接続されているものとする。ここで、入力装置としては、キーボード、マウス等の入力デバイスのことをいう。
表示装置とは、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等のことをいう。
【0045】
また、図12に示す交通情報予測システムのサーバ10内の処理プログラム部20の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、図12に示す交通情報予測システムのサーバ10内の処理プログラム部20に必要な処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0046】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可般媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体ないしは伝送波)、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0047】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の交通情報予測システムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の交通情報予測システムにおいては、ノードと該ノードに接続されるリンクを基本単位とし、各リンクに属性情報を付与した属性記述ユニットを使用する。また、属性記述ユニットを属性記述ユニットDBに登録し、道路網のネットワーク構成DBとは独立して管理する。
これにより、各リンクに細かな属性を定義することができ、高精度な交通情報予測が可能となる。また、属性情報の更新は、当該ノードに対応する部分のみの変更でよく、ノードごとに多様な属性を記述できるようになる。また、道路のネットワーク構成が変わったとしても、属性記述ユニットDBを更新する必要はなく、接続関係を記述したネットワーク構成DBのみを変更すれば良い。
【0049】
また、本発明の交通情報予測システムにおいては、交通量調査に基づく統計データである静的属性情報と、常時観測データである動的属性情報を使用し、動的属性情報を基に、静的属性情報を更新する。
これにより、静的属性情報を最新の観測データを基に更新することができ、高精度な交通情報予測が可能となる。
【0050】
また、本発明の交通情報予測システムにおいては、静的属性情報が更新されたリンクの更新情報を基に、該リンクに接続される他のリンクの静的属性情報を更新する。
これにより、常時観測データ(動的属性情報)を得ることのできないリンクについても、静的属性情報の更新が行える。
【0051】
また、本発明の交通情報予測システムにおいては、更新された静的属性情報による交通量の情報と交通容量の情報を基に、渋滞予測を行う。
これにより、より正確な渋滞予測と旅行時間の予測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】属性記述ユニットの記述方法について説明するための図である。
【図2】道路網のネットワーク構成の例を示す図である。
【図3】属性記述ユニットの例を示す図である。
【図4】大型自動車に対する属性記述ユニットの例を示す図である。
【図5】動的属性情報を各リンクに反映する手順について説明するための図である。
【図6】渋滞と旅行時間を予測する手順について説明するための図である。
【図7】経路の例を示す図である。
【図8】常時観測リンクの交通量を他のリンクに伝搬させる実例を示す図である。
【図9】計算対象外からの流入による精度悪化の効果について説明するための図である。
【図10】交通量の伝搬を数値例を用いて説明するための図である。
【図11】渋滞発生の特性を示す図である。
【図12】交通情報予測システムの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 属性記述ユニット 2 属性記述ユニットDB
3 ネットワーク構成DB 4 通信ネットワーク
5 送信局 6 自動車
6a カーナビゲーションシステム 7 交通管制センターのサーバ
8 地方公共団体のサーバ 10 交通情報予測システムのサーバ
20 処理プログラム部 21 属性記述ユニット登録処理部
22 静的属性情報登録処理部 23 動的属性情報登録処理部
24 静的属性情報更新処理部 25 動的属性情報反映処理部
26 交通情報予測処理部 27 交通情報提供処理部
31 ネットワーク構成DB 32 属性記述ユニットDB
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンピュータシステムに係り、特に、渋滞を含む交通状況を予測する交通情報予測システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の道路における交通渋滞の予測技術は、道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System)等により、各道路(リンク)の自動車の走行速度から渋滞の有無を判定し(例えば、自動車の走行速度が10km/h以下になった場合、当該道路は渋滞であると判断)、過去の状態変移から将来の渋滞の状況を予測している。また、渋滞予測する場合に、各道路の接続構成をノード(交差点)とリンク(道路)により管理し、道路網の状態遷移を求めている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−49984号公報 (第3−5頁、第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、自動車の走行速度だけでは、単なる低速自動車や、駐車中の自動車の場合もあり、十分な渋滞予測はできていなかった。また、渋滞は道路の交通容量を超えた段階で急に発生するが、自動車の走行速度だけでは、渋滞の発生を予測できない。
【0005】
また、道路交通情報通信システムの観測センサーが設置されていない場所も多くあり、このような観測センサーが設置されていない場所においては、正確な渋滞予測が行えなかった。
【0006】
また、従来は、道路のネットワーク構成の情報と、道路の属性情報を1つのデータベース(DB)で管理しており、ネットワーク構成が変わった場合に、データベース(DB)構成を大幅に変更する必要が出てくるという問題があった。
【0007】
また、道路は、一方通行や、時間ごとの規制など様々な属性情報を有しており、これらの多様な属性情報と、道路のネットワーク構成の情報とを1つのデータベース(DB)にまとめようとすると、データの要素が多大となり管理が困難であった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明は、渋滞の予測精度を向上すると共に、各道路のネットワーク構成の情報と、さまざまな状況や規制の種類による属性情報の管理を容易にすることができる、交通情報予測システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するものであり、本発明の交通情報予測システムは、道路網のノード間のネットワーク構成情報を記録したネットワーク構成データベースを有する交通情報予測システムにおいて、前記ノードと該ノードに接続される各リンクを基本単位とした属性記述ユニットを生成し、該属性記述ユニットを前記ネットワーク構成の一部を構成する要素として属性記述ユニットデータベースに登録するための属性記述ユニット登録手段と、前記属性記述ユニットの各リンクに属性情報を付与するための属性情報登録手段と、を具備することを特徴とする。
これにより、各リンクごとに細かな属性を定義することができ、高精度な交通情報予測が可能となる。また、属性情報の更新は、当該ノードに対応する部分のみの変更でよく、ノードごとに多様な属性を記述できるようになる。また、道路のネットワーク構成が変わったとしても、属性記述ユニットDBを更新する必要はなく、接続関係を記述したネットワーク構成DBのみを変更すれば良い。
【0010】
また、本発明の交通情報予測システムは、上述の交通情報予測システムにおいて、前記ネットワーク構成データベースに登録されたネットワーク構成情報と前記属性記述ユニットデータベース内の属性記述ユニットに付与された属性情報を基に、渋滞を含む交通状況を予測する交通情報予測手段をさらに具備することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の交通情報予測システムは、上述の交通情報予測システムにおいて、前記属性記述ユニットの各リンクに、交通量調査に基づく統計データを静的属性情報として付与するための静的属性情報登録手段と、前記属性記述ユニットの所定のリンクに、道路の常時観測データを動的属性情報として付与するための動的属性情報登録手段と、前記動的属性情報を基に、前記静的属性情報を更新するための静的属性情報更新手段とをさらに具備することを特徴とする。
これにより、静的属性情報を最新の観測データを基に更新することができ、高精度な交通情報予測が可能となる。
【0012】
また、本発明の交通情報予測システムは、上述の交通情報予測システムにおいて、前記動的属性情報により静的属性情報が更新されたリンクの更新情報を基に、該リンクに接続される他のリンクの静的属性情報を更新するための動的属性情報反映手段をさらに具備することを特徴とする。
これにより、常時観測データ(動的属性情報)を得ることのできないリンクについても、静的属性情報の更新が行える。
【0013】
また、本発明の交通情報予測システムは、上述の交通情報予測システムにおいて、前記交通情報予測手段は、前記更新された静的属性情報の交通量の情報と交通容量の情報とに基づいて、渋滞予測を行うことを特徴とする。
これにより、より正確な渋滞予測と旅行時間の予測を行うことができる。
【0014】
また、本発明のコンピュータプログラムは、道路網のノード間のネットワーク構成を記録したネットワーク構成データベースを有する交通情報予測システム内のコンピュータに、前記ノードと該ノードに接続される各リンクを基本単位とした属性記述ユニットを生成し、該属性記述ユニットを属性記述ユニットデータベースに登録するための属性記述ユニット登録手順と、前記属性記述ユニットの各リンクに属性情報を付与するための属性情報登録手順と、前記ネットワーク構成データベースに登録されたネットワーク構成情報と、前記属性記述ユニットデータベース内の属性記述ユニットに付与された属性情報を基に、渋滞を含む交通状況を予測するための交通情報予測手順とを実行させるためのプログラムである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態による交通情報予測システムを図面を参照して説明する。
【0016】
[道路属性情報の記述方法]
図1は、本発明の交通情報予測システムで使用する属性記述ユニットの記述方法について説明するための図である。属性記述ユニット1は、本発明の交通情報予測システムにおいて、道路属性情報を記述する場合の基本単位となるものである。図1に示す属性記述ユニットの例では、各交差点(Ni)ごとに、自動車が進入する道路である入力(L1)と、自動車が流出する道路である出力(L1−1、L1−2、L1−3)を記述した例である。なお、交差点(Ni)をノードと呼び、交差点につながる各道路をリンクと呼ぶ。また、また、ノード(Ni)からの出力(リンク)は3本に限らず、4本、5本など種々のものがある。
【0017】
また、属性記述ユニットは、属性記述ユニットデータベース(DB)2に登録され、この属性記述ユニットDB2は、道路網のネットワーク構成の情報を登録したネットワーク構成DB3とは独立したデータベース(DB)である(図12参照)。また、属性記述ユニットDB2には、各属性記述ユニットごとに、ノード番号、各リンク番号、各リンクごとの属性情報(静的属性情報と動的属性情報)が付与されて登録される。なお、属性情報の内容については後述する。
【0018】
また、図2は、実際の道路構成(道路ネットワーク構成)に応じて、ノード番号(Ni、Ni−1)とリンク番号(l1、l2、l3、l4、l5、l6)を付与した例を示している。
例えば、図2に例示する道路ネットワーク構成において、リンク番号(l5)からノード(Ni)に流入する場合の属性記述ユニットは、図3に示すようになる。
また、リンク(l1)が一方通行(例えば、大型自動車規制など)、すなわちノード(Ni−1)からノード(Ni)にしか通行できない場合は、リンク番号(l5)からノード(Ni)に流入する場合の属性記述ユニットは、図4に示すようになる。このように、1つのノードに対して、複数の属性記述ユニットの属性情報が記述される。また、実際のネットワーク構成のリンク番号(l)と、属性記述ユニットのリンク番号(L)との対応付けテーブルがネットワーク構成DB3に設けられる。
【0019】
また、個々のリンク番号に対応する属性記述ユニットには、以下の表1に示すような、各リンク(道路)の定性的な特徴を表す情報(静的属性情報)が保持される。この静的属性情報は、交通センサスの一般交通量調査(全国道路交通情勢調査)を基にしたデータである。なお、交通センサスは、5年に1度程度に観測されるデータであり、「路線名」、「観測地点名」、「自動車、歩行者、自転車類の交通量」、「休日交通量」、「ピーク時交通量」、「混雑率」等のデータが含まれる。
【0020】
【0021】
なお、表1の静的属性情報は、上り下り自動車線ごとに保持される他、時刻ごと、昼夜別、車種別など、複数の種類の静的属性情報が保持される。
【0022】
また、属性記述ユニット1には、動的属性情報も保持される。動的属性情報としては、以下の表2に示すように、常時観測されている交通量、走行速度、車種等の情報が保持される。例えば、交通管制センター(警察庁所轄)で収集している交通情報や、国土交通省の各地方整備局で実施している交通量常時観測調査データなどから得られる情報である。将来的には、高度道路交通システム(Intelligent Transport Systems)で得られる歩行者情報、車車間情報など、様々な手段により得られる情報を用いることも考えられる。なお、動的属性情報が得られるのは、観測システム(車両検知器など)が設置された道路に限定される。
【0023】
【0024】
[動的属性情報の各リンクへの反映方法]
前述したように、静的属性情報は5年に一度程度に観測される鮮度の古い情報であり、常時観測データから得られる動的属性情報を基に更新し、現在の道路の交通量をより正確に把握することが必要になる。しかしながら、動的属性情報は、観測システムが設置された限られた道路(リンク)の属性情報であり、更新情報を、常時観測システムが設置されていないリンクにも反映する必要がある。
図5は、動的属性情報を各リンクに反映する手順について説明するための図であり、動的属性情報の各リンクへの反映方法は、以下のようにして行われる。
【0025】
(1)ステップS1:常時観測データの取得
観測システムが設置された道路の常時観測データ(動的属性情報)を取得する。本例では、リンクL1の動的属性情報が得られたものとする(図1参照)。
(2)ステップS2:伝搬係数の算出
伝搬係数α、β、γを求める。伝搬係数α、β、γは、それぞれ、リンク(L1−1、L1−2、L1−3)の平均交通量に応じて正規化した値である。ここで、α+β+γ=1である。
【0026】
(3)ステップS3:更新値の算出
リンク(L1)に対して、リンク(L1−1、L1−2、L1−3)の交通量の更新値は、以下のようになる。
L1−1=αL1
L1−2=βL1
L1−3=γL1
(4)ステップS4:更新の伝搬
また、以上の操作をリンク(L1−1、L1−2、L1−3)につながる各リンクにも伝搬させて行い、変動値が所定の閾値以下になるまで、伝搬操作を行う。なお、具体的な例については、後述する。
(5)ステップS5:静的属性情報の更新
そして、各リンクの情報は、統計情報としても管理し、ある一定期間の平均値を、新たな静的属性情報として、リンクごとに静的属性情報の更新を行う。
(6)ステップS6:渋滞度の算出
また、各リンクにおいて、渋滞度(=交通量(a)/交通容量(C))を求め、その渋滞度が1を越えた時点で、当該リンクは渋滞と判断する。
【0027】
なお、更新値は、車種別の交通量を用いて、各リンクの係数を車種ごとに分けて求めることも可能である。例えば、リンクL1−2が「大型自動車進入禁止」であれば、大型自動車の交通量に対しては、β=0となる。また、各リンクの動的属性情報は、常時観測データが入力されるたびに更新される。
【0028】
[渋滞予測と旅行時間の予測方法]
次に、前述した静的属性情報および動的属性情報を用いて、渋滞と旅行時間(所要時間)を予測する方法について説明する。例えば、予測した情報を、車に搭載したカーナビゲーションシステムで利用する場合の例である(図12参照)。
図6は、渋滞と旅行時間を予測する手順について説明するための図であり、渋滞予測と旅行時間の予測は、以下のようにして行われる。
(1)ステップS11
ユーザが目的地を設定することで、図7の経路の例を示す図のように、複数の経路(本例では3経路)を求める。
・経路1:出発地−N1−N2−目的地
・経路2:出発地−N4−N3−N5−N6−目的地
・経路3:出発地−N7−N8−目的地
(2)ステップS12
各ノード番号(例えば、N1、N2)に対する構成要素(属性記述ユニット)を属性記述ユニットDB2から取り出す。
(3)ステップS13
取り出された構成要素に付与された静的属性情報及び動的属性情報を取り出し、進行経路に沿って、前述した[動的属性情報の各リンクへの反映方法]で説明した方法により、静的属性情報を更新する。なお、この静的属性情報の更新は、予測のための一時的な属性情報の更新であり、属性記述ユニットDB2内の静的属性情報の更新は行わない。
(4)ステップS14
更新された属性情報(交通量と交通容量)を基に、各経路の渋滞状況を提示する。
(5)ステップS15
各リンクの平均旅行速度を基に、当該経路の旅行時間を算出して提示する。なお、予測時間の算出には、法定速度により予測時間の算出の他、更新した属性情報により実際の交通状況に合わせた予測時間の算出を行うことができる。
【0029】
なお、上述したステップS11からS15までの手順は、交通情報予測システムのサーバ側で行う場合の例であるが、カーナビゲーションシステム側で行ってもよい。
【0030】
以上、渋滞と旅行時間(所要時間)の予測方法の例について説明したが、交通量の時間変化を求め、時間変動をカルマンフィルタ等を用いて予測し、当該リンクの交通容量を越えるかどうかで渋滞発生時刻を予測することができる。また、静的属性情報は、時刻ごと、昼夜別、自動車種別など、複数の種類の静的属性情報を保持することで、より予測精度を上げることができる。
【0031】
[常時観測リンクの交通量を伝搬させる具体例]
図8は、常時観測リンクの交通量を他のリンクに伝搬させる実例を示す図であり、図8において、リンクLaとリンクLbは常時観測リンクとする。
以下、図8における手順について説明する。
▲1▼Laの交通量を、la1、la2、la3に伝搬させる。
▲2▼la1、la2、la3の更新値を各接続リンクへ伝搬させる。例えば、la2の交通量は、la21及びla22に伝搬される。
▲3▼手順▲2▼を繰り返し、常時観測リンクLbへ接続した段階で、伝搬を終了させる(実測データを優先させる)。あるいは、車両台数が一定数以下(閾値以下)になった場合も、伝搬を終了させる。
【0032】
なお、図9は、経路予測を行う場合の、計算対象外からの流入による精度悪化の効果について説明するための図であり、図9に示すように、Lcで示す道路がつながっている場合は、リンクla211及びリンクla212の交通量は、リンクLaの交通量の更新値だけではなく、リンクLcの交通量も本来は考慮しなければならない。しかしながら、各リンクのピーク時の交通量を状態属性値として持っているため、la21とLcの交通量の合計がピーク交通量を越える場合には、ピーク交通量を使用する。
【0033】
[交通量の伝搬の数値例を用いた具体例と渋滞についての補足説明]
次に、交通量の伝搬について数値例により説明する。図10は交通量伝搬を数値例を用いて説明するための図であり、図10(a)に示す道路(リンク)A〜Fについての伝搬係数が図10(b)に示すものであったとする。
そして、例えば、道路AのノードX方向への交通量が10台/分の場合、A−Cの伝搬係数は0.7なので、AからCに入る交通量は10×0.7=7台/分である。
同様に道路BのノードX方向への交通量が15台/分とすると、
となる。このようにして、観測システムがない道路についても順次、交通量を予測することができる。
【0034】
この例では、ある時刻(t+1)の交通量を求めることになるが、各道路の将来時刻(t+n)の交通量は、各道路の時系列データに対して、カルマンフィルタ等を用いて、T+1後、T+2後、・・・T+n後の状態を順次予測すれば良い。
【0035】
次に、各道路において予測により求めた交通量から渋滞予測を行う。つまり、渋滞発生の特性は、図11に示すようなヒステリシス特性に近い傾向を示すため、当該道路の許容交通容量を超えた時点を予測することで渋滞発生を求めることができる。
【0036】
つまり、一例として以下の条件により求めることができる。
f(各時刻の予測交通量Q、当該道路の許容交通容量QC)=
if Q(t)≧QC then 渋滞
Q(t)<QC/2 then 渋滞解消
これにより、当該道路での渋滞発生解消の予測が行える。ここで、渋滞解消が許容交通容量の1/2としているのは一例であり、道路特性により異なる。
道路Cでの渋滞発生が予測された時点で、道路C全域に渋滞が発生すると判断することができる。リンクCの渋滞長は、A、Bからの流入量の積算と、D、E、Fへの捌け交通量の減算の演算により渋滞長を求める。
【0037】
つまり、「(Cへの流入量−Cからの流出量)×W×(平均自動車両長)=渋滞長」により求める。ここでは、Wは、リンク毎に設定可能な重み付け係数である。渋滞長算出において、平均自動車長の部分は、正確には車頭距離の加算値となるが、車間距離を計測できない場所もあり、この場合、平均車両の係数(W≧1)倍により渋滞長を求めることが可能である。なお、ここでいう車頭距離とは、前方車両と自車両との車間距離と自車両の車長を足した長さである。
C全域が渋滞すれば、A、Bへも渋滞が波及する。例えば、AからCへ流入すべき自動車が、流入できないわけであるから、当該道路の許容交通量が0(ゼロ)になると考え、上記渋滞長を求める式に基づき、Cに流入する道路の渋滞長を求めていく。
【0038】
また、渋滞長は、大型自動車、普通自動車等を区別して交通量を観測しているならば、個別に、大型自動車、普通自動車それぞれの平均長の車両台数倍により換算する。また、左折ライン等、自動車線毎に許容交通容量を個別に設定しても良い。また、区別して観測していない地点は、普通自動車の平均車両の長さを用いるなどして、予測渋滞長を求める。また、主要道路には、自動車両検知器などの観測システムが一定間隔(例えば50m間隔)で設置されているため、その観測データを基に、渋滞長を求めることができるが、車両検知器がない道路に関しても、本手法を用いて渋滞長を求めることができるようになる。また、主要道路に関しても、本手法により渋滞長を求め、自動車両検知器によるデータと照合して、各道路の交通量伝搬係数を補正することもできる。
【0039】
[本発明による交通情報予測システムのシステム構成例]
また、図12は、本発明による交通情報予測システムの構成例を示すブロック図であり、本発明に直接関係する部分のみを示したものである。
図12において、4は通信ネットワーク、5は交通情報を送信する送信局、6は交通情報の提供を受けるカーナビゲーションシステム6aを搭載した自動車、7は動的属性情報(常時観測データ)を提供する交通管制センター等のサーバ、8は静的属性情報(交通センサス情報)を提供する(財)日本道路交通情報センターのサーバ、10は交通情報予測システムのサーバ、11はサーバ10の全体を統括制御する制御部、12はサーバ10を通信ネットワーク4と接続する通信用インタフェース、20は処理プログラム部、31は道路網のネットワーク構成DB、32は属性記述ユニットDBを示している。
【0040】
また、処理プログラム部20には、以下の処理部が含まれている。
属性記述ユニット登録処理部21は、ノードと該ノードに接続されるリンクを基本単位とした属性記述ユニットを生成し、該属性記述ユニットを属性記述ユニットDBに登録するための処理部である。
静的属性情報登録処理部22は、属性記述ユニットの各リンクに、交通量調査に基づく統計データを静的属性情報として付与するための処理部である。
動的属性情報登録処理部23は、属性記述ユニットの所定のリンク(常時観測システムが設備されたリンク)に、道路の常時観測データを動的属性情報として付与するための処理部である。
静的属性情報更新処理部24は、動的属性情報を基に、静的属性情報を更新するための処理部である。
動的属性情報反映処理部25は、動的属性情報により静的属性情報が更新されたリンクの更新情報を基に、該リンクに接続される他のリンクの静的属性情報を更新するための処理部である。
交通情報予測処理部26は、ネットワーク構成DB31に登録された道路ネットワーク構成情報と属性記述DB32内の属性記述ユニットに付与された属性情報を基に、渋滞を含む交通状況を予測する。また、交通情報予測処理部26は、更新された属性情報の交通量の情報と交通容量の情報を基に、渋滞予測を行う。
また、交通情報予測処理部26は、渋滞予測と共に、自動車6を運転するユーザからの要求により、出発地と目的地とを結ぶ複数の経路についての所要時間を予測し、提供する処理も行う。
交通情報提供処理部27は、渋滞予測情報などを自動車6に提供する処理を行う。
【0041】
また、ネットワーク構成DB31には、以下の情報が登録される。
道路ネットワーク構成情報:道路網の交差点をノードとし、各道路をリンクとして、道路網をネットワーク構成で記述して登録した情報である。
リンク番号対応テーブル:実際のネットワーク構成のリンク番号(l)と、属性記述ユニットのリンク番号(L)との対応付けテーブルである。
また、属性記述ユニットDB32には、各属性記述ユニットと、該属性記述ユニットのノード番号、各リンク番号、各リンク番号ごとの静的属性情報と動的属性情報が登録される。
【0042】
なお、図12に示す例では、カーナビゲーションシステム6aを搭載した自動車6が、交通情報予測システム10のサーバから渋滞予測などの交通情報の提供を受ける例を示しているが、自動車6に搭載されたカーナビゲーションシステム6a側で、静的属性情報及び動的属性情報を用いて、渋滞などの交通情報の予測を行うこともできる。
【0043】
なお、以上説明した実施形態において、属性情報の更新は、当該ノードに対応する部分のみの変更でよく、ノードごとに多様な属性を記述できるようになる。
また、道路のネットワーク構成が変わったとしても、属性記述ユニットDBを更新する必要はなく、接続関係を記述したネットワーク構成DBのみを変更すれば良い。すなわち、ユニット単位で管理することができ、ネットワーク構成の情報管理と属性情報の管理を簡単に行うことができる。
【0044】
なお、この処理プログラム部20は専用のハードウエアにより実現されるものであってもよく、またこの処理プログラム部20はメモリおよびCPU(中央処理装置)等の汎用の情報処理装置により構成され、この処理部の機能を実現するためのプログラム(図示せず)をメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。また、このサーバ10には、周辺機器として入力装置、表示装置等(いずれも表示せず)が接続されているものとする。ここで、入力装置としては、キーボード、マウス等の入力デバイスのことをいう。
表示装置とは、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等のことをいう。
【0045】
また、図12に示す交通情報予測システムのサーバ10内の処理プログラム部20の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、図12に示す交通情報予測システムのサーバ10内の処理プログラム部20に必要な処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0046】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可般媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体ないしは伝送波)、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0047】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の交通情報予測システムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の交通情報予測システムにおいては、ノードと該ノードに接続されるリンクを基本単位とし、各リンクに属性情報を付与した属性記述ユニットを使用する。また、属性記述ユニットを属性記述ユニットDBに登録し、道路網のネットワーク構成DBとは独立して管理する。
これにより、各リンクに細かな属性を定義することができ、高精度な交通情報予測が可能となる。また、属性情報の更新は、当該ノードに対応する部分のみの変更でよく、ノードごとに多様な属性を記述できるようになる。また、道路のネットワーク構成が変わったとしても、属性記述ユニットDBを更新する必要はなく、接続関係を記述したネットワーク構成DBのみを変更すれば良い。
【0049】
また、本発明の交通情報予測システムにおいては、交通量調査に基づく統計データである静的属性情報と、常時観測データである動的属性情報を使用し、動的属性情報を基に、静的属性情報を更新する。
これにより、静的属性情報を最新の観測データを基に更新することができ、高精度な交通情報予測が可能となる。
【0050】
また、本発明の交通情報予測システムにおいては、静的属性情報が更新されたリンクの更新情報を基に、該リンクに接続される他のリンクの静的属性情報を更新する。
これにより、常時観測データ(動的属性情報)を得ることのできないリンクについても、静的属性情報の更新が行える。
【0051】
また、本発明の交通情報予測システムにおいては、更新された静的属性情報による交通量の情報と交通容量の情報を基に、渋滞予測を行う。
これにより、より正確な渋滞予測と旅行時間の予測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】属性記述ユニットの記述方法について説明するための図である。
【図2】道路網のネットワーク構成の例を示す図である。
【図3】属性記述ユニットの例を示す図である。
【図4】大型自動車に対する属性記述ユニットの例を示す図である。
【図5】動的属性情報を各リンクに反映する手順について説明するための図である。
【図6】渋滞と旅行時間を予測する手順について説明するための図である。
【図7】経路の例を示す図である。
【図8】常時観測リンクの交通量を他のリンクに伝搬させる実例を示す図である。
【図9】計算対象外からの流入による精度悪化の効果について説明するための図である。
【図10】交通量の伝搬を数値例を用いて説明するための図である。
【図11】渋滞発生の特性を示す図である。
【図12】交通情報予測システムの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 属性記述ユニット 2 属性記述ユニットDB
3 ネットワーク構成DB 4 通信ネットワーク
5 送信局 6 自動車
6a カーナビゲーションシステム 7 交通管制センターのサーバ
8 地方公共団体のサーバ 10 交通情報予測システムのサーバ
20 処理プログラム部 21 属性記述ユニット登録処理部
22 静的属性情報登録処理部 23 動的属性情報登録処理部
24 静的属性情報更新処理部 25 動的属性情報反映処理部
26 交通情報予測処理部 27 交通情報提供処理部
31 ネットワーク構成DB 32 属性記述ユニットDB
Claims (6)
- 道路網のノード間のネットワーク構成情報を記録したネットワーク構成データベースを有する交通情報予測システムにおいて、
前記ノードと該ノードに接続される各リンクを基本単位とした属性記述ユニットを生成し、該属性記述ユニットを前記ネットワーク構成の一部を構成する要素として属性記述ユニットデータベースに登録するための属性記述ユニット登録手段と、
前記属性記述ユニットの各リンクに属性情報を付与するための属性情報登録手段と、
を具備することを特徴とする交通情報予測システム。 - 前記ネットワーク構成データベースに登録されたネットワーク構成情報と前記属性記述ユニットデータベース内の属性記述ユニットに付与された属性情報を基に、渋滞を含む交通状況を予測する交通情報予測手段
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の交通情報予測システム。 - 前記属性記述ユニットの各リンクに、交通量調査に基づく統計データを静的属性情報として付与するための静的属性情報登録手段と、
前記属性記述ユニットの所定のリンクに、道路の常時観測データを動的属性情報として付与するための動的属性情報登録手段と、
前記動的属性情報を基に、前記静的属性情報を更新するための静的属性情報更新手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の交通情報予測システム。 - 前記動的属性情報により静的属性情報が更新されたリンクの更新情報を基に、該リンクに接続される他のリンクの静的属性情報を更新するための動的属性情報反映手段を
さらに具備することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の交通情報予測システム。 - 前記交通情報予測手段は、前記更新された静的属性情報の交通量の情報と交通容量の情報とに基づいて、渋滞予測を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の交通情報予測システム。 - 道路網のノード間のネットワーク構成を記録したネットワーク構成データベースを有する交通情報予測システム内のコンピュータに、
前記ノードと該ノードに接続される各リンクを基本単位とした属性記述ユニットを生成し、該属性記述ユニットを属性記述ユニットデータベースに登録するための属性記述ユニット登録手順と、
前記属性記述ユニットの各リンクに属性情報を付与するための属性情報登録手順と、
前記ネットワーク構成データベースに登録されたネットワーク構成情報と、前記属性記述ユニットデータベース内の属性記述ユニットに付与された属性情報を基に、渋滞を含む交通状況を予測するための交通情報予測手順と
を実行させるためのプログラム。
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