JP2004126026A - Optical film and phase differential film - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置等に適用しうる位相差フィルム等の作製用フィルム(原反)として好適な光学フィルム、及びその光学フィルムから得られる位相差フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶ディスプレイの表示品質は著しく向上している。
それは、液晶分子のもつ複屈折性を位相差フィルムによって打ち消していることが大きく寄与している。
近年、液晶ディスプレイ方式として、TFT(薄膜トランジスタ)方式や反射型液晶ディスプレイが主流を占めることによって、それらの液晶の複屈折を打ち消す為に、様々な材料が検討されるようになっており、特に低波長分散性(入射光波長に対する位相差の、波長による依存性が少ない)、低光弾性係数(応力に対する位相差の変化が小さい)、薄膜(30〜60μmが主流)、高Tg(130℃以上が主流)等の特性が重要視されるようになってきた。
【0003】
これらの特性を満足させる樹脂として、これまでポリカーボネート等、種々の樹脂が検討されてきたが、近年、ノルボルネン系樹脂が注目されるようになってきている。
【0004】
また、フィルムの製造方法としては表示装置の低価格化に寄与する為に高生産性が求められ、近年の環境負荷低減に対する要求からも、製膜工程は従来主流とされてきた溶剤キャスト法から溶融押出法が主流と目されるようになってきた。
【0005】
ところが、溶融押出法で成膜したフィルムはダイのリップ部の精度により、現状では、通常、1000mm程度の幅のフィルムを製造しようとすると、フィルム厚みに対して約±2%程度の凹凸が発生する。この凹凸は隣りあう山の間隔が5〜50mm程度のものが一般的で、リップ部の精度に対応した幅方向の位置において流れ方向に沿って連続して存在するのが特徴的である。
このようなフィルムをそのまま次工程で延伸し、位相差フィルムとした場合、その凹凸がそのまま位相差ムラに反映され、それを用いた液晶表示装置の表示品質を著しく落とすことになる。
このために、現在でも上記問題によって、溶融押出法では位相差フィルムの原反として用いることができるような光学フィルムは工業的には未だ製造されていない。
【0006】
この問題を解決するために、押出成形方法や射出成形方法により得たノルボルネン系樹脂製成形品を、表面研磨することによって平滑化し好ましい光学部材とする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法を適用するとしても幅の広いフィルムを均一に研磨することは困難であるばかりか、研磨粉の付着が新たな光学欠点となる可能性があるので、現実的ではない。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−59196号公報(特許請求の範囲の請求項3、及び段落0015)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の光学フィルムにおける問題点に鑑み、高生産性と環境負荷の観点から最も好ましい溶融押出フイルムを用いて、その厚みのバラツキ、ムラと残留する位相差を最適化することにより、問題解決を図ることが出来るとの知見を得て完成されたもので、溶融押出フイルムを位相差フィルムとして加工した際に位相差ムラが実質的に発生せず、また液晶表示装置に組み込んだ場合に面内で実質的な表示ムラ等が発生しない光学フィルム、及びそのフィルムから得られる位相差フィルムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決する為の手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、溶融押出法によって得られた熱可塑性高分子フィルムを幅方向に延伸したフィルムであって、幅方向の、厚みバラツキが1.45μm以下、厚みムラが0.2μm/5mm以下であって、且つ正面位相差値が20nm以下である光学フィルムを提供する。
また、請求項2記載の発明は、溶融押出法によって得られた熱可塑性高分子フィルムを幅方向に延伸したフィルムであって、幅方向の、厚みバラツキが1.45μm以下、厚みムラが0.2μm/5mm以下であって、且つ正面位相差値が20nm以下である位相差フィルム製造用光学フィルムを提供する。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光学フィルムを一軸延伸又は二軸延伸することによって得られる位相差フィルムを提供する。
更に、請求項4記載の発明は、熱可塑性高分子がノルボルネン系樹脂である請求項3記載の位相差フィルムを提供する。
【0010】
本発明の光学フィルムに用いられる熱可塑性高分子としての熱可塑性樹脂は、高透明性であることが重要であり、例えばノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられ、特に液晶とのマッチング性や耐久性に優れ、波長分散性が低く、光弾性係数が小さいノルボルネン系樹脂、中でも熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂が好適に用いられる。
【0011】
上記ノルボルネン系樹脂としては、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂が好ましく、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体の水素添加物、ノルボルネン系モノマーと他のオレフィン系モノマーとの付加共重合体、ノルボルネン系モノマー同士の付加共重合体及びこれらの誘導体等が挙げられる。これらのノルボルネン系樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0012】
上記ノルボルネン系モノマーは、ノルボルネン環を有するものであれば特に限定されないが、耐熱性、低線膨張率等に優れた成形品が得られることから、三環体以上の多環ノルボルネン系モノマーを用いることが好ましい。
【0013】
上記ノルボルネン系モノマーの具体例としては、例えば、ノルボルネン、ノルボルナジエン等の二環体;ジシクロペンタジエン、ジヒドロキシペンタジエン等の三環体;テトラシクロドデセン等の四環体;シクロペンタジエン三量体等の五環体;テトラシクロペンタジエン等の七環体;これらのメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル、ビニル等のアルケニル、エチリデン等のアルキリデン、フェニル、トリル、ナフチル等のアリール等の置換体;さらにこれらのエステル基、エーテル基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、ピリジル基、水酸基、カルボン酸基、アミノ基、無水酸基、シリル基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基等の炭素、水素以外の元素を含有する基、いわゆる極性基を有する置換体等が挙げられ、なかでも、入手が容易であり、反応性に優れ、得られる成形品の耐熱性が優れることから、三環体、四環体及び五環体のノルボルネン系モノマーが好適に用いられる。これらのノルボルネン系モノマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0014】
上記ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体の水素添加物としては、上記ノルボルネン系モノマーを公知の方法で開環重合させた後、残留している二重結合が水素添加されているものが広く用いられる。これは、ノルボルネン系モノマーの単独重合体であっても良いし、異種のノルボルネン系モノマーの共重合体であっても良い。
【0015】
上記開環重合は、例えば、重合触媒としてIr、Os、Ruの三塩化物の含水塩、MoCl5、WCl6、ReCl5 、(C2 H5 )3 Al、(C2 H5 )3 Al/TiCl4 、(π−C4 H7 )4 Mo/TiCl4 、(π−C4 H7 )4 W/TiCl4 、(π−C3 H5 )3 Cr/WCl6 等を用いて、常法により行うことができる。
【0016】
また、上記ノルボルネン系モノマーと他のオレフィン系モノマーとの付加共重合体としては、ノルボルネン系モノマーとα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。上記α−オレフィンとしては、炭素数2〜20、好ましくは2〜10のα−オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン等が挙げられ、なかでも、共重合性が高いことから、エチレンが好ましく、他のα−オレフィンをノルボルネン系モノマーと共重合させる場合にも、エチレンが存在している方が共重合性が高められる。
【0017】
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の数平均分子量(GPC測定;標準ポリスチレン換算、溶媒;THF系或いはシクロヘキサン系)は、特に限定されず、通常は5000〜40000、好ましくは7000〜35000、更に好ましくは8000〜30000の範囲とされる。数平均分子量が5000未満であると、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムの力学強度が不十分となり、また、40000を越えると成形性が悪くなり、何れも好ましくない。
【0018】
これらのノルボルネン系樹脂は公知であり、商業的に入手できる。公知のノルボルネン系樹脂の具体例としては、例えば、特開平1−240517号公報に記載されているものが挙げられ、商業的に入手できるノルボルネン系樹脂の具体例としては、例えば、ジェイエスアール社製の商品名「アートン」シリーズ、日本ゼオン社製の商品名「ゼオノア」シリーズ、三井化学社製の商品名「アペル」シリーズ等が挙げられる。
【0019】
本発明の光学フィルムは、先ず、溶融押出法によって得られた熱可塑性高分子フィルムを幅方向に延伸されたものであることを必要とする。溶融押出法とは、密閉雰囲気下で当該樹脂を融点を超える温度で溶融した後、スクリューをもってダイからシート状に押し出す成膜方法であり、Tダイを用いた方法やインフレーション法などがある。
溶融押出法によるフィルム原反の成形は、一般的に押出機内で熱可塑性樹脂を高温で溶融し、ダイスロットから均一に押し出してフィルム化することによって行われる。その際に、必要に応じ焼結フィルター等を用いて未溶解成分や炭化成分の除去等が行われる。
押出機は一軸スクリューのものでも二軸スクリューのものでも構わない。
【0020】
上記溶融押出法は溶剤を使用しないので、溶液キャスティング法に比較して揮発成分を乾燥する時間が不要であるためにライン速度を大幅に高めることが可能であると共に、無溶剤という環境共生的な面もある点で、好ましい製造方法である。
しかし、押出成膜されたフィルムは吐出口のクリアランスの凹凸の影響を大きく受け、押出時の流れ方向に沿った厚みムラが発生してしまう。これは一般的には「ダイライン」と称される場合が多い。
ダイラインのあるフィルムを延伸した場合、特に流れ方向に一軸延伸する所謂「縦一軸延伸」の場合においてダイラインは消失することなく、そのまま位相差ムラとして発現し、フィルムの幅方向(TD)に位相差を測定した場合、厚みムラパターンと同様の位相差ムラパターンが発現してしまう。即ち、高厚み部は高位相差部に、低厚み部は低位相差部になってしまうのである。
【0021】
本発明の光学フィルムにおいては、このダイラインを消滅させるために、以下の方法が採用されている。
具体的には、樹脂のTg(ガラス転移点)+10℃〜Tg+60℃、望ましくはTg+30℃〜Tg+50℃の雰囲気下で、押出成膜方向に対し垂直方向に引っ張る(延伸する)方法が採用されている。
延伸温度は低すぎると、変形時にフィルムに応力が発生し、分子が配向してしまい複屈折性(位相差)が発現してしまう可能性が大きい。この発生する位相差の遅相軸方向は一定方向を向かず、次工程での位相差を均一に発現させる延伸での大きな障害となる。逆に延伸時の温度が高すぎるとフィルム自体の強度がなくなり、熱風や、自重の影響を受け易く、フィルムの搬送が非常に困難となり、現実的でない。
【0022】
この際に発現する正面位相差値は20nm以下であることを必要とする。
ここに、正面位相差値Reは、Re=|nx−ny|・dとして算出される値であり、nxは、フィルム平面内の分子の配向方向(x方向)に入光する光の屈折率を表し、nyは、フィルム平面内の分子の配向方向に直交する方向(y方向)に入光する光の屈折率を表し、dはフィルムの厚さを表す。
この正面位相差値Reが20nmを越えると、次工程での位相差発現においてその均一性に悪影響を及ぼすからである。より具体的には、例えば、Reが20nmを越える(この場合、光軸は幅方向を向いている)と、次工程の延伸工程における再配向時に元の配向が残り、位相差が二軸性を持つ可能性があるからである。
【0023】
その際の延伸倍率は高ければ高い程良いが、厚みは平均的に、延伸倍率をnとすると(1/√n)となるために、通常は1.5倍〜3倍程度の延伸が好ましいが、基本的には原反(溶融押出フィルム)の厚み精度に依存する。
延伸倍率が低すぎると厚みの平坦化効果は薄く、逆に高すぎると原反の厚みを厚くしなければ所定の厚みとならず、また、広い幅のフィルムを均一に搬送するのもかなりの困難を伴う為、あまり好ましくないものとなる。
この操作後のフィルムの厚み精度は、幅方向全体のバラツキ(幅方向全体に亘る測定範囲における最大値と最小値の差、以下適宜「バラツキ」という)が1.45μm以下、幅方向の微小範囲のムラ、即ち、幅方向に1mm間隔で測定範囲内の任意の5mmを単位として測定した際の差の最大値(以下適宜「ムラ」という)が、0.2μm/5mm以下であることが重要である。
【0024】
これは、そのフィルムそのままで位相差を発現させた場合でも、例えば1/4波長の位相差を生じる機能を有するいわゆる1/4波長板(位相差値137.5nm)を40μm厚みで発現させようとした場合、1μm当たりの発現位相差が約3.44nmとなるので、幅方向の厚みバラツキを1.45μm以下に抑えることにより位相差バラツキとしては約5nm程度となるため、位相差バラツキによる液晶パネルの表示品位低下を回避することができるからである。
また幅方向の微小範囲の近接ムラも、位相差に換算すると0.7nm/5mmとなり、この程度の位相差ムラであれば目視で確認することはできない。
【0025】
このようにして得られた、厚みが均一で正面位相差値が極めて小さい本発明の光学フィルムは、そのまま、例えば偏光子やディスク基板の保護フィルムとして用いることも可能であり、また、各種光学部材として更に延伸工程に供されてもよい。
工業的には、請求項2記載の位相差フィルム製造用光学フィルムとして用いられて延伸工程に供されるのに適している。
【0026】
請求項3記載の位相差フィルムは、上記光学フィルムを一軸延伸又は二軸延伸することによって得られるものであり、この場合、一軸延伸としては流れ方向(MD)に延伸する方法、幅方向(TD)に延伸する方法があり、それぞれ、一般的には、ロール法、テンター法が用いられる。
二軸延伸法としては同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法があり、通常、テンター法、ロール法を組み合わせて使用される。
二軸延伸法で得られた位相差フィルムは、フィルムの幅方向、流れ方向、及び厚さ方向の屈折率がそれぞれ異なるために、垂直配向等、特殊な配向をした液晶分子の光学補償に好適に使用し得る。
【0027】
何れにせよ樹脂のTg±10℃付近で変形させるのが一般的である。
本発明においては、変形を伴う延伸であれば、その方式は問わない。
変形は分子を配向させる為のもので、配向した分子は樹脂のTg以下の温度に急冷されることにより配向が固定され、位相差フィルムとしての機能を発現することができる。
【0028】
請求項3記載の位相差フィルムは、その少なくとも1枚と偏光フィルムとを積層することにより、例えば楕円偏光フィルムとして使用し得る。
また、この位相差フィルムは、偏光フィルム、透明電極、透明基板等と積層して各種の液晶表示装置として用いられる。
【0029】
(作用)
本発明は、溶融押出法で成膜されたフィルムの厚みバラツキ、厚みムラ、正面位相差値を最適化する工程(幅方向に対する延伸)を設けることによって、次工程で位相差フィルムとした場合でも、面内で均一に複屈折性を発現させ得るとの知見を得て完成されたものである。
従って、特に、溶融押出法によって得られた熱可塑性高分子フィルムを幅方向に延伸したフィルムであって、幅方向の、厚みバラツキが1.45μm以下、厚みムラが0.2μm/5mm以下であって、且つ正面位相差値(Re=|nx−ny|・d)が20nm以下であるノルボルネン系樹脂製光学フィルムを一軸延伸又は二軸延伸することによって得られる位相差フィルムは、均一な複屈折性を発現し得るのである。
【0030】
【実施例】
以下に本発明の実施例をあげて更に詳細に説明するが、本発明は本実施例のみに限られるものではない。
(実施例1,2及び比較例1〜3)
1)原反の準備
熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂として、市販のゼオノア#1600(日本ゼオン社製)を、単軸溶融押出機にTダイを配置してなる溶融押出成形機にて230℃の溶融温度で押出成形を行い、幅600mm、平均厚み90μmのフィルムを得た。
2)物性の測定
セイコー電子工業社製DSC220Cを用いて上記樹脂のTgを求めたところ161.0℃であった。また、上記フィルムについて連続厚み計を用いて幅方向に1mm間隔での厚みを測定し、厚みバラツキと厚みムラを求めた。
尚、バラツキは測定範囲における最大値と最小値の差を意味し、ムラは測定範囲内の任意の5mm間隔における差の最大値を意味する。
【0031】
3)幅方向の延伸
テンター延伸機を用いて、押出方向に対し垂直方向(即ち幅方向)に延伸をおこなった(実施例1,2及び比較例1,2)。
尚、延伸ゾーンは長手方向に3分割され、予熱、延伸、冷却の3ゾーンに分かれ、それぞれで独立した温調制御が可能となっている延伸機を用いた。
設定温度は延伸温度を下表のように定め、予熱温度を延伸温度−10℃、冷却温度を全て120℃とした。延伸倍率は全て1.5倍と2.5倍で延伸した。
この延伸後のサンプルについて、延伸方向に連続厚み計を用いて1mm間隔での厚みを測定し、厚みバラツキ、ムラを求めた。
また、王子計測機器社製複屈折計「KOBRA−21ADH」を用いて正面位相差値も測定した。
【0032】
4)位相差フィルムの作製
上記の作業で得られたサンプルと未処理の原反(比較例3)について、ロール間縦一軸延伸を行い位相差を発現させた。
その際の延伸温度は165℃、延伸倍率は1.5倍とした。
また、延伸後のサンプルは王子計測機器社製複屈折計「KOBRA−21ADH」を用いて幅方向に1mm間隔でレタデーション値(位相差値)を測定した。位相差値のバラツキ及びムラの求め方は厚みの場合と同様とした。
以上の評価結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
比較例1〜3、特に比較例3(溶融押出原反をそのまま延伸して位相差を発現させた)と比べて、実施例では位相差ムラ、バラツキとも格段に改善していることが明らかである。
【0035】
【発明の効果】
本発明の光学フィルムは上述の通りの構成となされており、残留位相差を殆ど持たず、厚みが均一であるので、各種用途の光学フィルムとして好適であり、更に、高生産性であって且つ環境負荷の観点からも、工業的価値の高い光学フィルムである。
特に、一軸延伸又は二軸延伸することによって位相差ムラが実質的に発生しない光学フィルムや液晶表示装置に組み込まれた場合に面内で実質的な表示ムラ等が発生しない光学フィルムが得られるので、位相差フィルム製造用光学フィルムとして好適である。
実際に本発明の光学フィルムを一軸延伸又は二軸延伸して得られる位相差フィルム、特に、ノルボルネン系樹脂製の位相差フィルムは、上記効果を確実に奏し得るものである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical film suitable as a film (raw material) for producing a retardation film or the like applicable to a liquid crystal display device and the like, and a retardation film obtained from the optical film.
[0002]
[Prior art]
In recent years, the display quality of liquid crystal displays has been significantly improved.
This is largely because the birefringence of the liquid crystal molecules is canceled by the retardation film.
In recent years, as a liquid crystal display system, a TFT (thin film transistor) system and a reflection type liquid crystal display occupy the mainstream, and various materials have been studied to cancel birefringence of the liquid crystal. Wavelength dispersibility (the phase difference with respect to the incident light wavelength has little dependence on wavelength), low photoelastic coefficient (the change of the phase difference with respect to stress is small), thin film (mainly 30 to 60 μm), high Tg (130 ° C. or more (Mainstream) is becoming more important.
[0003]
Various resins such as polycarbonate have been studied as resins satisfying these characteristics, but in recent years, norbornene-based resins have attracted attention.
[0004]
In addition, high productivity is required as a method of producing a film in order to contribute to a reduction in the price of a display device. The melt extrusion method has been regarded as the mainstream.
[0005]
However, due to the precision of the lip of the die, the film formed by the melt extrusion method usually produces irregularities of about ± 2% with respect to the film thickness when producing a film having a width of about 1000 mm. I do. The unevenness is generally such that the interval between adjacent peaks is about 5 to 50 mm, and is characteristically present continuously along the flow direction at a position in the width direction corresponding to the accuracy of the lip portion.
When such a film is stretched as it is in the next step to form a retardation film, the unevenness is reflected as it is in the retardation unevenness, and the display quality of a liquid crystal display device using the same is remarkably deteriorated.
For this reason, due to the above problems, an optical film that can be used as a raw material of a retardation film has not yet been industrially manufactured by the melt extrusion method.
[0006]
In order to solve this problem, a method has been proposed in which a molded product made of a norbornene-based resin obtained by an extrusion molding method or an injection molding method is surface-polished to make it a preferable optical member (for example, Patent Document 1). reference).
However, even if this method is applied, not only is it difficult to uniformly polish a wide film, but also it is not practical because the adhesion of polishing powder may become a new optical defect.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-5-59196 (Claim 3 of the claims and paragraph 0015).
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-mentioned problems in the conventional optical film, by using the most preferable melt-extruded film from the viewpoint of high productivity and environmental load, by optimizing the thickness variation, unevenness and the residual phase difference. It was completed with the knowledge that it could solve the problem, and when the melt-extruded film was processed as a retardation film, the retardation unevenness did not substantially occur and was incorporated into the liquid crystal display device. It is an object of the present invention to provide an optical film that does not cause substantial display unevenness or the like in a plane, and a retardation film obtained from the film.
[0009]
[Means for solving the problem]
In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 is a film obtained by stretching a thermoplastic polymer film obtained by a melt extrusion method in a width direction, and has a thickness variation of 1.45 μm or less in the width direction. And an optical film having a thickness unevenness of 0.2 μm / 5 mm or less and a front retardation value of 20 nm or less.
The invention according to claim 2 is a film obtained by stretching a thermoplastic polymer film obtained by a melt extrusion method in the width direction, wherein the thickness variation in the width direction is 1.45 μm or less, and the thickness unevenness is 0. Provided is an optical film for producing a retardation film having a thickness of 2 μm / 5 mm or less and a front retardation value of 20 nm or less.
The invention according to claim 3 provides a retardation film obtained by uniaxially or biaxially stretching the optical film according to claim 1 or 2.
Further, the invention according to claim 4 provides the retardation film according to claim 3, wherein the thermoplastic polymer is a norbornene-based resin.
[0010]
Thermoplastic resin as a thermoplastic polymer used in the optical film of the present invention, it is important that high transparency, for example, norbornene-based resin, polycarbonate-based resin, polysulfone-based resin, polymethyl methacrylate-based resin, A polystyrene-based resin or the like can be used, and a norbornene-based resin having particularly excellent matching properties and durability with a liquid crystal, a low wavelength dispersion, and a small photoelastic coefficient, among which a thermoplastic saturated norbornene-based resin is particularly preferably used.
[0011]
The norbornene-based resin is preferably a thermoplastic saturated norbornene-based resin, for example, a hydrogenated product of a ring-opening (co) polymer of a norbornene-based monomer, an addition copolymer of a norbornene-based monomer and another olefin-based monomer, Examples include addition copolymers of norbornene-based monomers and derivatives thereof. These norbornene resins may be used alone or in combination of two or more.
[0012]
The norbornene-based monomer is not particularly limited as long as it has a norbornene ring.However, since a molded article having excellent heat resistance and a low linear expansion coefficient is obtained, a tricyclic or higher polycyclic norbornene-based monomer is used. Is preferred.
[0013]
Specific examples of the norbornene-based monomer include, for example, bicyclics such as norbornene and norbornadiene; tricyclics such as dicyclopentadiene and dihydroxypentadiene; tetracyclics such as tetracyclododecene; and cyclopentadiene trimers. Pentacyclic; heptacyclic such as tetracyclopentadiene; substituted products thereof, such as alkyl such as methyl, ethyl, propyl, and butyl; alkenyl such as vinyl; alkylidene such as ethylidene; aryl such as phenyl, tolyl, and naphthyl; Other than carbon and hydrogen such as ester group, ether group, cyano group, halogen atom, alkoxycarbonyl group, pyridyl group, hydroxyl group, carboxylic acid group, amino group, acid anhydride group, silyl group, epoxy group, acrylic group, methacryl group, etc. Group containing the element of the above, a substituent having a so-called polar group Gerare, among others, are readily available, excellent reactivity, since the heat resistance of the molded article obtained is excellent, tricyclic body, norbornene-based monomer tetracyclic body and pentacyclic body is preferably used. These norbornene monomers may be used alone or in combination of two or more.
[0014]
Examples of the hydrogenated product of the ring-opening (co) polymer of the norbornene-based monomer include those obtained by subjecting the above-described norbornene-based monomer to ring-opening polymerization by a known method and then hydrogenating the remaining double bond. Widely used. This may be a homopolymer of a norbornene-based monomer or a copolymer of different types of norbornene-based monomers.
[0015]
In the ring-opening polymerization, for example, as a polymerization catalyst, a hydrated salt of Ir, Os, or Ru trichloride, MoCl 5 , WCl 6 , ReCl 5 , (C 2 H 5 ) 3 Al, (C 2 H 5 ) 3 Al / TiCl 4 , (π-C 4 H 7 ) 4 Mo / TiCl 4 , (π-C 4 H 7 ) 4 W / TiCl 4 , (π-C 3 H 5 ) 3 Cr / WCl 6, etc. It can be performed by a conventional method.
[0016]
Examples of the addition copolymer of the norbornene-based monomer and another olefin-based monomer include a copolymer of a norbornene-based monomer and an α-olefin. As the α-olefin, an α-olefin having 2 to 20 carbon atoms, preferably 2 to 10 carbon atoms, for example, ethylene, propylene, 1-butene, 3-methyl-1-butene, 1-pentene, 3-methyl-1 -Pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, 1-hexadecene, etc., among which, because of high copolymerizability, Ethylene is preferred, and when other α-olefins are copolymerized with norbornene-based monomers, the presence of ethylene increases the copolymerizability.
[0017]
The number average molecular weight (GPC measurement; standard polystyrene equivalent, solvent; THF or cyclohexane) of the thermoplastic saturated norbornene-based resin is not particularly limited, and is usually 5,000 to 40,000, preferably 7000 to 35,000, and more preferably 8,000. 3030000. When the number average molecular weight is less than 5,000, the mechanical strength of the thermoplastic saturated norbornene-based resin film becomes insufficient, and when it exceeds 40,000, the moldability deteriorates, and both are not preferred.
[0018]
These norbornene resins are known and are commercially available. Specific examples of known norbornene-based resins include, for example, those described in JP-A-1-240517. Specific examples of commercially available norbornene-based resins include, for example, those manufactured by JSR Corporation. "ARTON" series, product name "ZEONOR" series manufactured by Zeon Corporation, and product name "APEL" series manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.
[0019]
First, the optical film of the present invention needs to be obtained by stretching a thermoplastic polymer film obtained by a melt extrusion method in the width direction. The melt extrusion method is a film forming method in which the resin is melted at a temperature exceeding the melting point in a closed atmosphere and then extruded from a die into a sheet shape with a screw, and includes a method using a T die, an inflation method, and the like.
Forming of a film raw material by a melt extrusion method is generally performed by melting a thermoplastic resin at a high temperature in an extruder and uniformly extruding it from a die slot to form a film. At that time, if necessary, undissolved components and carbonized components are removed using a sintered filter or the like.
The extruder may be a single screw type or a twin screw type.
[0020]
Since the above-mentioned melt extrusion method does not use a solvent, it is possible to greatly increase the line speed because there is no need for a time to dry volatile components as compared with the solution casting method, and it is environmentally friendly, which is solvent-free. This is a preferred manufacturing method in that it also has aspects.
However, the extruded film is greatly affected by the unevenness of the clearance of the discharge port, and thickness unevenness occurs in the flow direction during extrusion. This is often referred to generally as “die line”.
When a film having a die line is stretched, particularly in the case of so-called “longitudinal uniaxial stretching” in which the film is uniaxially stretched in the flow direction, the die line does not disappear and appears as a phase difference unevenness, and the phase difference in the film width direction (TD). , A phase difference unevenness pattern similar to the thickness unevenness pattern appears. That is, the high thickness portion becomes a high phase difference portion, and the low thickness portion becomes a low phase difference portion.
[0021]
In the optical film of the present invention, the following method is employed to eliminate the die line.
Specifically, a method of stretching (stretching) in the direction perpendicular to the extrusion film forming direction in an atmosphere of Tg of the resin (glass transition point) + 10 ° C. to Tg + 60 ° C., preferably Tg + 30 ° C. to Tg + 50 ° C. is adopted. I have.
If the stretching temperature is too low, stress is generated in the film at the time of deformation, molecules are likely to be oriented, and birefringence (phase difference) is likely to be developed. The direction of the slow axis of the generated phase difference does not point in a fixed direction, which is a great obstacle to stretching in the next step to uniformly develop the phase difference. Conversely, if the temperature at the time of stretching is too high, the strength of the film itself is lost, the film is easily affected by hot air and its own weight, and transport of the film becomes extremely difficult, which is not practical.
[0022]
The front phase difference value developed at this time needs to be 20 nm or less.
Here, the front phase difference value Re is a value calculated as Re = | nx−ny | · d, and nx is the refractive index of light entering in the orientation direction (x direction) of molecules in the film plane. Where ny represents the refractive index of light entering in a direction (y direction) perpendicular to the orientation direction of the molecules in the plane of the film, and d represents the thickness of the film.
If the front phase difference value Re exceeds 20 nm, the uniformity is adversely affected in the development of the phase difference in the next step. More specifically, for example, when Re exceeds 20 nm (in this case, the optical axis is oriented in the width direction), the original orientation remains at the time of reorientation in the subsequent stretching step, and the retardation becomes biaxial. This is because there is a possibility of having
[0023]
In this case, the stretching ratio is preferably as high as possible, but the thickness is, on average, assuming that the stretching ratio is n (1 / √n). Therefore, the stretching is preferably about 1.5 to 3 times. However, it basically depends on the thickness accuracy of the raw material (melt extruded film).
If the draw ratio is too low, the flattening effect of the thickness is thin, and if it is too high, the thickness of the raw fabric is not increased unless the thickness is increased, and it is also considerable to transport a wide-width film uniformly. Because of the difficulty, it is not very desirable.
The thickness accuracy of the film after this operation is such that the variation in the entire width direction (the difference between the maximum value and the minimum value in the measurement range over the entire width direction, hereinafter appropriately referred to as “variation”) is 1.45 μm or less, and the minute range in the width direction. In other words, it is important that the maximum value of the difference (hereinafter, referred to as “unevenness” as appropriate) when measured in arbitrary widths of 5 mm within the measurement range at intervals of 1 mm in the width direction is 0.2 μm / 5 mm or less. It is.
[0024]
This means that a so-called quarter-wave plate (having a phase difference value of 137.5 nm) having a function of generating a quarter-wave retardation, for example, can be developed with a thickness of 40 μm even when a retardation is developed with the film as it is. Since the expression phase difference per 1 μm is about 3.44 nm, by suppressing the thickness variation in the width direction to 1.45 μm or less, the phase difference variation becomes about 5 nm. This is because deterioration in display quality of the panel can be avoided.
In addition, the proximity unevenness in a minute range in the width direction is 0.7 nm / 5 mm in terms of a phase difference, and such a phase difference unevenness cannot be visually confirmed.
[0025]
The thus-obtained optical film of the present invention having a uniform thickness and a very small front retardation value can be used as it is, for example, as a protective film for a polarizer or a disc substrate, and various optical members. And may be further subjected to a stretching step.
Industrially, it is suitable to be used as an optical film for producing a retardation film according to claim 2 and to be subjected to a stretching step.
[0026]
The retardation film according to claim 3 is obtained by uniaxially or biaxially stretching the optical film. In this case, as the uniaxial stretching, a method of stretching in the flow direction (MD) and a method of stretching in the width direction (TD) ), And a roll method and a tenter method are generally used, respectively.
The biaxial stretching method includes a simultaneous biaxial stretching method and a sequential biaxial stretching method, and is usually used in combination with a tenter method and a roll method.
Since the retardation film obtained by the biaxial stretching method has different refractive indexes in the width direction, the flow direction, and the thickness direction of the film, it is suitable for optical compensation of liquid crystal molecules having a special orientation such as vertical orientation. Can be used for
[0027]
In any case, the resin is generally deformed at around Tg ± 10 ° C.
In the present invention, any method can be used as long as the stretching involves deformation.
The deformation is for orienting the molecules, and the oriented molecules are rapidly cooled to a temperature equal to or lower than the Tg of the resin, whereby the orientation is fixed, and the function as a retardation film can be exhibited.
[0028]
The retardation film according to claim 3 can be used as, for example, an elliptically polarizing film by laminating at least one of the retardation films and a polarizing film.
The retardation film is laminated with a polarizing film, a transparent electrode, a transparent substrate, and the like, and is used as various liquid crystal display devices.
[0029]
(Action)
The present invention provides a step (stretching in the width direction) of optimizing the thickness variation, thickness unevenness, and front retardation value of a film formed by a melt extrusion method, so that even if a retardation film is formed in the next step. It has been completed with the knowledge that birefringence can be expressed uniformly in the plane.
Therefore, in particular, it is a film obtained by stretching the thermoplastic polymer film obtained by the melt extrusion method in the width direction, and the thickness variation in the width direction is 1.45 μm or less, and the thickness unevenness is 0.2 μm / 5 mm or less. The retardation film obtained by uniaxially or biaxially stretching an optical film made of a norbornene resin having a front retardation value (Re = | nx−ny | · d) of 20 nm or less has uniform birefringence. Sex can be expressed.
[0030]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
(Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 to 3)
1) Preparation of raw material Commercially available Zeonoa # 1600 (manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.) as a thermoplastic saturated norbornene resin is melted at 230 ° C. by a melt extruder in which a T die is arranged in a single screw melt extruder. Extrusion molding was performed at a temperature to obtain a film having a width of 600 mm and an average thickness of 90 μm.
2) Measurement of Physical Properties The Tg of the resin was determined using DSC220C manufactured by Seiko Denshi Kogyo KK and found to be 161.0 ° C. Further, the thickness of the above film was measured at intervals of 1 mm in the width direction using a continuous thickness meter, and thickness variation and thickness unevenness were obtained.
Note that the variation means the difference between the maximum value and the minimum value in the measurement range, and the unevenness means the maximum value of the difference at arbitrary 5 mm intervals in the measurement range.
[0031]
3) Stretching in the width direction Using a tenter stretching machine, stretching was performed in the direction perpendicular to the extrusion direction (that is, in the width direction) (Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2).
The stretching zone was divided into three in the longitudinal direction and divided into three zones of preheating, stretching, and cooling, and a stretching machine capable of independently controlling the temperature was used for each.
As for the set temperature, the stretching temperature was determined as shown in the table below, the preheating temperature was -10 ° C for the stretching temperature, and the cooling temperature was all 120 ° C. The stretching ratios were all 1.5 times and 2.5 times.
The thickness of the sample after stretching was measured at intervals of 1 mm using a continuous thickness gauge in the stretching direction, and thickness variations and unevenness were determined.
The front phase difference value was also measured using a birefringence meter “KOBRA-21ADH” manufactured by Oji Scientific Instruments.
[0032]
4) Production of Retardation Film The sample obtained by the above operation and an untreated raw material (Comparative Example 3) were subjected to longitudinal uniaxial stretching between rolls to express a retardation.
At that time, the stretching temperature was 165 ° C., and the stretching ratio was 1.5 times.
The retardation value (phase difference value) of the sample after stretching was measured at intervals of 1 mm in the width direction using a birefringence meter “KOBRA-21ADH” manufactured by Oji Scientific Instruments. The method for obtaining the variation and unevenness of the phase difference value was the same as that for the thickness.
Table 1 shows the evaluation results.
[0033]
[Table 1]
[0034]
Compared with Comparative Examples 1 to 3, particularly Comparative Example 3 (where the raw melt extruded material is stretched as it is to develop a retardation), it is apparent that the retardation unevenness and variation are significantly improved in the Examples. is there.
[0035]
【The invention's effect】
The optical film of the present invention is configured as described above, has almost no residual retardation, and has a uniform thickness. Therefore, the optical film is suitable as an optical film for various uses, and has high productivity and It is an optical film of high industrial value from the viewpoint of environmental load.
In particular, an optical film that does not substantially cause phase difference unevenness by uniaxial stretching or biaxial stretching or an optical film that does not substantially cause display unevenness in a plane when incorporated in a liquid crystal display device can be obtained. It is suitable as an optical film for producing a retardation film.
A retardation film obtained by actually uniaxially or biaxially stretching the optical film of the present invention, particularly a retardation film made of a norbornene-based resin, can surely exhibit the above-mentioned effects.
Claims (4)
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