JP2004125913A - 円筒状ワークのマスキング方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】円筒状のワークの周面にフォトレジストによる精度の高いマスキングが可能となる円筒状ワークのマスキング方法を提供すること。
【構成】円筒状のワークの周面にフォトレジスト(感光性樹脂)によりマスキングを行う方法。ワーク16の周面全体にフォトレジスト膜18を形成後、ワーク16の母線に沿って伸張状態のパタンシートを当接させてフォトマスク20とする。フォトマスク20の当接部位にスリット状ビームを照射した状態で、ワーク16を回転させながら、該ワーク16の周速と同一速度でフォトマスク20を相対移動させる。
【選択図】 図3
【構成】円筒状のワークの周面にフォトレジスト(感光性樹脂)によりマスキングを行う方法。ワーク16の周面全体にフォトレジスト膜18を形成後、ワーク16の母線に沿って伸張状態のパタンシートを当接させてフォトマスク20とする。フォトマスク20の当接部位にスリット状ビームを照射した状態で、ワーク16を回転させながら、該ワーク16の周速と同一速度でフォトマスク20を相対移動させる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は円筒状のワークの周面にフォトレジスト(感光性樹脂)によりマスキングを行う方法に関する。特に、動圧軸受け用ジャーナルにおける動圧溝の形成の如く、円筒状ワークに凹部パターンを形成する場合等に好適なマスキングを行う方法に関する。
【0002】
ここで、「円筒」とは、円柱面を有する立体のことで、中空(パイプ、ケース)、中実(ソリッド)を問わない。
【0003】
ここでは、動圧軸受け用ジャーナルに適用する場合を主として例に採り説明するがこれに限られるものではない。すなわち、ブラスト加工やエッチングのような凹部パターンを円筒状ワークの周面に形成するときばかりでなく、物理めっき(PVD:Physical Vapor Deposition)、化学めっき、電気めっき、吹き付け彩色等におけるマスキングにも適用可能である。
【0004】
また、材質も動圧軸受けジャーナル等のセラミック製品ばかりでなく、金属製品、プラスチック製品等にも本発明は適用可能である。
【0005】
【背景技術】
一般に動圧軸受けは、相対運動を行う2つの面の一方の面に対して、数μm〜百数十μm程度の浅い溝を形成し、二つの面の相対運動によってこの浅い溝に流体を引き込み、負荷に応じた動圧を発生させて負荷を支えるものである。これらの動圧軸受けの内特にラジアル荷重を支えるための動圧軸受けにあっては、相対運動を行う二つの面の一方の面(通常ジャーナル側)にヘリンボーン(ニシンの骨)状パターンの動圧発生溝が形成されているものが一般的である(特許文献1の2頁<従来技術>の項、第一段から一部変更を加えて引用)。
【0006】
この動圧発生溝の溝形成(溝加工)は、通常、金属製の動圧軸受け用胴体にパターンシート(型シート)を巻き付け接着又は保持してマスキングを行った後、ブラスト(通常、ショットブラスト)により溝形成(溝加工)して行っていた。
【0007】
例えば、パターンシートとして、特許文献1では露光・現像・乾燥工程を経てパターン形成をしたフォトレジストシートを、特許文献2ではNC切削機等でパターン形成をしたカッティングシートを、特許文献3ではレーザ加工・エッチングによりパターンを形成した薄肉メタルシートを、用いることがそれぞれ記載されている。
【0008】
しかし、これらの先行技術はいずれもパターンを円筒状のジャーナル用ワーク胴体に巻き付ける必要があり、下記のような問題点(課題)が発生しやすかった。
【0009】
▲1▼パターンシートの巻き付けに際して、位置合わせが困難で、パターン位置ずれが発生する。
【0010】
▲2▼パターンシートの重ね合わせ部の密着が困難で、重ね合わせ部にパターン転写不良(ボケ、滲み)が発生する。
【0011】
そして、特許文献4には動圧発生溝の溝加工をエッチングで行うが(ブラストで行うものではない。)、下記構成の動圧発生溝の形成方法が記載されている。
【0012】
「外周部にフォトレジストが塗布された円筒型の軸体の周囲に所望の動圧発生溝の形状が形成された円筒型マスクを固定し、前記軸体と前記円筒型マスクとを一体的に回動させつつ露光した後エッチングにより前記軸体の外周部に動圧発生溝を形成せしめることを特徴とする動圧発生溝の成形方法。」
この方法によりフォトレジストで感光性樹脂パターン膜を形成すれば、上記のような問題点は解決できると推定される。しかし、上記方法の場合、円筒型マスクの形成が困難であるとともに、ワーク(円筒型軸体)の出し入れによりフォトマスクが傷付くおそれがあると推定される。
【0013】
なお、動圧軸受け用ジャーナルの製造に関連する先行技術文献情報として、上記ブラスト加工に際して、マスクキングを行なわずに溝幅より小さい口径の噴射ノズルを用いてコンピュータ制御により製造する方法がある(特許文献5参照)。
【0014】
【特許文献1】
特開平2−34796号公報
【特許文献2】
特公平7−503号公報
【特許文献3】
特開平1−116320号公報
【特許文献4】
特開昭61−130490号公報
【特許文献5】
特開2001−246564公報
【0015】
【発明の開示】
本発明は、上記にかんがみて、円筒状のワークの周面にフォトレジストによる精度の高いマスキングが可能となる円筒状ワークのマスキング方法を提供することを目的(課題)とする。
【0016】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意開発に努力をした結果、下記構成のマスク形成方法に想到した。
円筒状のワークの周面にフォトレジスト(感光性樹脂)によりマスキングを行う方法であって、
ワークの周面全体にフォトレジスト膜を形成後、
ワークの母線に沿って伸張状態のパターンシートをワークに当接させてフォトマスクとし、
該フォトマスクの当接部位にスリット状ビームを照射した状態で、
前記ワークを回転させながら、該ワークの周速と同一速度でフォトマスクを相対移動させることを特徴とする。
【0017】
平面状のパターンシートをワークに巻き付けずにそのまま(伸張状態:展開状態)フォトマスクとして使用することにより、製作が面倒でワーク出し入れの際に損傷のおそれのある円筒状フォトマスクを使用しなくても、精度の高いマスキングが可能となる。当然、パターンシートを巻き付けてフォトマスクとする場合の前記問題点は発生しない。
【0018】
上記構成においてフォトマスクを強制移動させながら、フォトマスクとワーク間の摩擦力によりワークを従動回転させることにより、ワークの周速とフォトマスクの移動速度を同一とする(同期させる)ことが、特別な同期手段を使用しなくても可能となるためである。
【0019】
上記パターンシートは、通常、設定幅がワーク長であり、設定長さがワークの外周長に対応したパターン面を備えるとともに、該パターン面の両側の遮光ラインと、両端にチャック部を兼ねた遮光面部を備えている構成とすることが望ましく、フォトマスクにおける光の回り込み及び二重露光を防止することができるためである。
【0020】
そして、本発明のマスキング方法は、円筒状ワークの凹部パターン、特に、動圧軸受けジャーナルにおける動圧溝の如く精度の高い凹部パターンをブラスト加工により形成する場合に好適である。
【0021】
そして、上記構成のマスキング方法に使用するマスキング装置の構成は、下記の如くになる。
【0022】
ワーク保持装置、フォトマスク移動装置及び照射装置とを備え、
ワーク保持装置はワーク保持具を有し、フォトマスク移動装置は、ワークに当接してフォトマスクの両端を保持するマスクチャック手段及び該マスクチャック手段を水平移動させる移動手段とを有し、
光照射装置はフォトマスク当接部位に向けてスリット状ビームを照射可能な光束案内手段を有していることを特徴とする。
【0023】
そして、上記装置において、フォトマスクとワーク間の摩擦力によりワークを従動回転させる場合は、ワーク保持具を自由回転可能なものとする。
【0024】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の一実施形態について説明をする。本実施形態は、図1に示すような動圧溝(パターン溝)12を備えた動圧軸受け用のジャーナル(以下、単に「ジャーナル」ということがある。)14を製作する場合を例に採ったものである。このジャーナル14は中央に保持孔14aを有する。
【0025】
図2に本発明のマスク形成方法を利用してのジャーナルに動圧溝をブラスト加工により形成する工程図を示すとともに、図3に当該マスク形成方法の原理図を示す。
【0026】
先ず、ジャーナルの素材である円筒状のワーク(被加工材)16にフォトレジスト(感光性樹脂)によりフォトレジスト膜18を形成する。
【0027】
このワーク16は、例えば、アルミナ(セラミックス)製とする。また、SiC、WC,B4C等の炭化物セラミックスや超硬合金等の粉末材料(適宜の成形助剤を含む。)を加圧成形した上、これを焼成した焼結セラミックスも使用可能である。
【0028】
フォトレジスト膜18を形成するフォトレジストとしては、汎用のウレタン系、セルロース系、ポリイミド系、アクリル系のものを使用でき、具体的には、ウレタン系を用いた。
【0029】
また、フォトレジスト膜18の肉厚は、要求される溝深さ及び使用するフォトレジストの種類により異なるが、通常、0.03〜0.2mm、望ましくは、0.05〜0.1mmとする。
【0030】
そして、フォトレジスト膜18の形成方法は、ブランク(パターン未加工)のフォトレジストシートをワークに巻きつけて接着したり、感光性塗料をスプレー、浸漬等の塗布手段で塗布したりして行う。
【0031】
次に、フォトマスクとするパターンシート20を用意する。ここで、パターンシート20は、設定幅Wがワーク16の長さであり、設定長さLが前記ワーク16の外周長に対応したパターン面Pを備えるとともに、該パターン面Pの両側に遮光ラインM1、両端にチャック部を兼ねた遮光面M2、M3を備えている。パターン面Pは動圧溝12に対応したヘリンボーン状の遮光パターンM0を備えている。ワーク16が12mmφ×15mmの場合の各数値は例えば、下記のような仕様とする。
【0032】
遮光ラインの幅a=0.5mm、遮光面の長さb=5mm
該パターンシート20は汎用の方法で形成したものが使用可能である。たとえば、樹脂基板(例えば0.1〜0.2mmtのポリエステルシート)やガラス基板(例えば、1〜5mmtのソーダライムガラス)上に銀塩写真法で形成したものを使用できるが、他の方法で形成したものでもよい。
【0033】
そして、露光・現像は下記の如く行う。
【0034】
ワーク16の母線に沿って伸張状態のパターンシートを当接させてフォトマスク20とする。ここで、フォトマスク20の当接部位は、図例の左端の遮光面M2とする。
【0035】
そして、フォトマスク20の当接部位にスリット状ビームBを照射した状態で、ワーク16を回転(自転)させながら、該ワーク16の周速と同一速度でフォトマスク20を相対移動させる。このとき、フォトマスク20を強制移動させながら、該フォトマスク20とワーク16との摩擦力によりワーク16を従動回転可能な構成となっている。
【0036】
ビーム幅は、図4においてフォトマスク20のW(パターン面Pの幅)以上で(W+2a)以下とする。ビームはUV照射装置36からの紫外線光(UV)を光案内ノズル36aでガイドして形成する。
【0037】
こうして、フォトマスク20を図6・7において左方向の移動に伴って、ワーク16との当接部位が一端遮光面M2(図例では左端)から他端遮光面M3(図例では右端)位置まで移動する。その移動距離を、L(ワーク16の周長)+L´(M3側へのパターン食い込み量)以上とすれば、ワーク16の周面に形成されたフォトレジスト膜18が順次露光されていき、動圧溝に対応した遮光部以外の部位が露光されて硬化する。
【0038】
そして、溶剤(例えば炭酸ナトリウム水溶液)により遮光パターン(動圧溝)に対応した未硬化部分を洗い流し乾燥すると動圧溝加工用のマスキングが形成される。
【0039】
そして、従来と同様ブラストにより溝加工を行なった後、水酸化ナトリウムやモノエタノールアミンの水溶液に浸漬してマスキングを剥離し、続いて水洗浄をして、製品(動圧軸受け用ジャーナル)とする。
【0040】
ブラスト加工は、たとえば、図5に示す如く、マスキング(レジストパターン)が形成されたワーク16(図例では複数個)を減速機付きモータ22の出力軸に直結された回転保持軸24に保持して一体回転させながら(回転数:20〜60rpm)、先端丸型の噴射ノズル(ブラストノズル)26をワークの軸方向に往復移動(3回程度)させる。このとき、噴射ノズルとして、複数個のワーク16の合計全長に対応するスリット型のノズルを使用すれば往復移動をさせる必要はない。
【0041】
次に、上記実施形態のマスキング方法に使用するマスキング装置の一例を図6〜7に基づいて説明をする。図6は装置正面図、図7は同側面図、図8は同平面図(UV照射装置を除いた)である。
【0042】
当該装置は、装置架台30上にワーク保持装置32、フォトマスク移動装置34及び照射装置(通常UV照射装置)36とを備えたものである。
【0043】
前記ワーク保持装置32は自由回転なワーク保持軸(保持具)38を有する。より具体的には、下記の如くである。
【0044】
傾斜調節台40上にX方向調節台42が配され、X方向調節台42の上にスペーサブロック44を介してY方向調節台46が配されている。このY方向調節台46にワーク保持具38が取付けられている。ここで、X方向とはフォトマスク20の移動方向を意味し、Y方向とはそれに直交する方向を意味する。なお、図例中、40a、42a、46aは、それぞれ、ワークの傾斜度、X方向位置、Y方向位置を微調節するための調節ねじである。
【0045】
フォトマスク移動装置34は、ワーク16に当接してフォトマスク(パターンシート)20の両端を保持するマスクチャック手段48及び該マスクチャック手段48を強制水平移動させる移動手段51とを有する。
【0046】
マスクチャック手段48は、例えば、セットボルト(図示せず)を用いてフォトマスク端部を固定把持するものとする。
【0047】
該マスクチャック手段48は、フォトマスクの移動方向軸からの角度ずれを調節するΘ調節台50を介して移動手段51の移動ブロック49上に載置されている。なお、50aは角度調節ねじである。
【0048】
移動手段51は、移動ブロック49が装置架台30上に一対の移動レール52上に配される、該移動ブロック49は減速機付きモータ(原動機)54の出力軸と直結されたボールねじ(シャフト)56で駆動移動(強制移動)されるようになっている。なお、58は安全カバーである。
【0049】
また、光照射装置36はフォトマスク当接部位に向けてスリット状ビームを照射可能な光束案内手段(光案内ノズル)36aを有している。この光照射装置36は、逆L字形ビーム60の先端に保持されている。
【0050】
上記実施形態では、フォトマスク20を水平移動させているが、斜設移動ないし垂直移動させてもよい。また、フォトマスク20とワーク16間にすべりが発生するような場合は、汎用の同期手段を介してワーク16をも強制回転(駆動回転)させる。さらに、フォトマスク20を位置固定しておいて、ワーク保持具(保持軸)と照射装置とを同期移動させてもよい。この場合もフォトマスク20の下面をワーク16が転動することになる。
【0051】
【実施例】
本発明の効果を確認するために行った比較例・実施例について説明をする。
【0052】
ワーク、フォトレジスト、フォトマスク、UVランプはそれぞれ下記のものを使用した。
【0053】
ワーク:アルミナセラミックス製、外径12mmφ×内径6mmφ×15mmL
フォトレジストシート:「オーディルBF405」東京応化工業社製、50μmt
フォトマスク:ポリエステルフィルム(0.175mmt)上に図3に示す寸法仕様のパターンを銀塩写真法を用いて作製した。
【0054】
UVランプ:ウシオ電機社製、1000W、
なお、UVランプは、光案内ノズル(幅0.5mm)を介して照度100mW/cm2となるように位置に設けた。光案内ノズルの長さは、フォトマスクの幅と同じとした。
【0055】
先ず、ワークにフォトレジストシートを巻きつけ熱圧着により固定した後、フォトワークの一端遮光部(図1右端)に圧接させ後、UVランプをオンとした。
【0056】
そして、フォトマスクを一端遮光部から他端遮光部まで水平移動(図例では左方向)させるとともに、フォトマスクの摩擦力でワークも転動させた。
【0057】
このとき、硬化させるためには、光量:100mJ/cm2以上が必要なため、照射時間1s以上必要となる。したがって、フォトマスク移動速度は、0.5mm/sより若干遅い0.4mm/sに設定した。ワークの外周長が約38mmであるので、1個の露光に要する時間は、約120sとなる。
【0058】
こうして、フォトレジスト膜の露光/現像を行った後、炭酸ナトリウム水溶液で未硬化部分を洗浄除去してワーク上に溝加工用のマスキングを行った。
【0059】
このときのマスキングのパターン精度(N=10)は、200μmのラインに対して±10μmと、位置精度は±25μmと高精度であった。
【0060】
こうしてマスクを形成したワークに対して、噴射剤(SiC#600)を丸型のズル(φ8)から160g/分の条件で35秒間噴射した。
【0061】
その結果(N=10)、溝深さ目標値:6±1μmに対して平均値:6.2μm、最大値:6.7μm、最小値:5.0μmと、又、溝幅目標値:330±50μmに対して、平均値:322μm、最大値:370μm、最小値:284μmといずれも目標値を達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマスキング方法で形成したマスキングを適用する製品の一例である動圧軸受け用ジャーナルの正面図
【図2】本発明のマスキング方法を適用して動圧軸受け用ジャーナルの製造方法を示す工程図
【図3】本発明のマスキング方法の原理図
【図4】本発明のマスキング方法に使用するパターンシート(フォトマスク)の一例を示す平面図
【図5】マスキングしたワークのブラスト加工方法を示す説明用概略図
【図6】本発明のマスキング方法に使用するマスキング装置の一例における正面図
【図7】同じく平面図(UV照射装置を省いた。)
【図8】
同じく側面図
【符号の説明】
12…動圧溝(パターン溝)
14…動圧軸受け用ジャーナル
16…ワーク(被加工物)
18…フォトレジスト膜
20…パターンシート(フォトマスク)
32…ワーク保持装置
34…フォトマスク移動装置
36…UV照射装置
38…ワーク保持具(ワーク保持軸)
48…マスクチャック手段
【技術分野】
本発明は円筒状のワークの周面にフォトレジスト(感光性樹脂)によりマスキングを行う方法に関する。特に、動圧軸受け用ジャーナルにおける動圧溝の形成の如く、円筒状ワークに凹部パターンを形成する場合等に好適なマスキングを行う方法に関する。
【0002】
ここで、「円筒」とは、円柱面を有する立体のことで、中空(パイプ、ケース)、中実(ソリッド)を問わない。
【0003】
ここでは、動圧軸受け用ジャーナルに適用する場合を主として例に採り説明するがこれに限られるものではない。すなわち、ブラスト加工やエッチングのような凹部パターンを円筒状ワークの周面に形成するときばかりでなく、物理めっき(PVD:Physical Vapor Deposition)、化学めっき、電気めっき、吹き付け彩色等におけるマスキングにも適用可能である。
【0004】
また、材質も動圧軸受けジャーナル等のセラミック製品ばかりでなく、金属製品、プラスチック製品等にも本発明は適用可能である。
【0005】
【背景技術】
一般に動圧軸受けは、相対運動を行う2つの面の一方の面に対して、数μm〜百数十μm程度の浅い溝を形成し、二つの面の相対運動によってこの浅い溝に流体を引き込み、負荷に応じた動圧を発生させて負荷を支えるものである。これらの動圧軸受けの内特にラジアル荷重を支えるための動圧軸受けにあっては、相対運動を行う二つの面の一方の面(通常ジャーナル側)にヘリンボーン(ニシンの骨)状パターンの動圧発生溝が形成されているものが一般的である(特許文献1の2頁<従来技術>の項、第一段から一部変更を加えて引用)。
【0006】
この動圧発生溝の溝形成(溝加工)は、通常、金属製の動圧軸受け用胴体にパターンシート(型シート)を巻き付け接着又は保持してマスキングを行った後、ブラスト(通常、ショットブラスト)により溝形成(溝加工)して行っていた。
【0007】
例えば、パターンシートとして、特許文献1では露光・現像・乾燥工程を経てパターン形成をしたフォトレジストシートを、特許文献2ではNC切削機等でパターン形成をしたカッティングシートを、特許文献3ではレーザ加工・エッチングによりパターンを形成した薄肉メタルシートを、用いることがそれぞれ記載されている。
【0008】
しかし、これらの先行技術はいずれもパターンを円筒状のジャーナル用ワーク胴体に巻き付ける必要があり、下記のような問題点(課題)が発生しやすかった。
【0009】
▲1▼パターンシートの巻き付けに際して、位置合わせが困難で、パターン位置ずれが発生する。
【0010】
▲2▼パターンシートの重ね合わせ部の密着が困難で、重ね合わせ部にパターン転写不良(ボケ、滲み)が発生する。
【0011】
そして、特許文献4には動圧発生溝の溝加工をエッチングで行うが(ブラストで行うものではない。)、下記構成の動圧発生溝の形成方法が記載されている。
【0012】
「外周部にフォトレジストが塗布された円筒型の軸体の周囲に所望の動圧発生溝の形状が形成された円筒型マスクを固定し、前記軸体と前記円筒型マスクとを一体的に回動させつつ露光した後エッチングにより前記軸体の外周部に動圧発生溝を形成せしめることを特徴とする動圧発生溝の成形方法。」
この方法によりフォトレジストで感光性樹脂パターン膜を形成すれば、上記のような問題点は解決できると推定される。しかし、上記方法の場合、円筒型マスクの形成が困難であるとともに、ワーク(円筒型軸体)の出し入れによりフォトマスクが傷付くおそれがあると推定される。
【0013】
なお、動圧軸受け用ジャーナルの製造に関連する先行技術文献情報として、上記ブラスト加工に際して、マスクキングを行なわずに溝幅より小さい口径の噴射ノズルを用いてコンピュータ制御により製造する方法がある(特許文献5参照)。
【0014】
【特許文献1】
特開平2−34796号公報
【特許文献2】
特公平7−503号公報
【特許文献3】
特開平1−116320号公報
【特許文献4】
特開昭61−130490号公報
【特許文献5】
特開2001−246564公報
【0015】
【発明の開示】
本発明は、上記にかんがみて、円筒状のワークの周面にフォトレジストによる精度の高いマスキングが可能となる円筒状ワークのマスキング方法を提供することを目的(課題)とする。
【0016】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意開発に努力をした結果、下記構成のマスク形成方法に想到した。
円筒状のワークの周面にフォトレジスト(感光性樹脂)によりマスキングを行う方法であって、
ワークの周面全体にフォトレジスト膜を形成後、
ワークの母線に沿って伸張状態のパターンシートをワークに当接させてフォトマスクとし、
該フォトマスクの当接部位にスリット状ビームを照射した状態で、
前記ワークを回転させながら、該ワークの周速と同一速度でフォトマスクを相対移動させることを特徴とする。
【0017】
平面状のパターンシートをワークに巻き付けずにそのまま(伸張状態:展開状態)フォトマスクとして使用することにより、製作が面倒でワーク出し入れの際に損傷のおそれのある円筒状フォトマスクを使用しなくても、精度の高いマスキングが可能となる。当然、パターンシートを巻き付けてフォトマスクとする場合の前記問題点は発生しない。
【0018】
上記構成においてフォトマスクを強制移動させながら、フォトマスクとワーク間の摩擦力によりワークを従動回転させることにより、ワークの周速とフォトマスクの移動速度を同一とする(同期させる)ことが、特別な同期手段を使用しなくても可能となるためである。
【0019】
上記パターンシートは、通常、設定幅がワーク長であり、設定長さがワークの外周長に対応したパターン面を備えるとともに、該パターン面の両側の遮光ラインと、両端にチャック部を兼ねた遮光面部を備えている構成とすることが望ましく、フォトマスクにおける光の回り込み及び二重露光を防止することができるためである。
【0020】
そして、本発明のマスキング方法は、円筒状ワークの凹部パターン、特に、動圧軸受けジャーナルにおける動圧溝の如く精度の高い凹部パターンをブラスト加工により形成する場合に好適である。
【0021】
そして、上記構成のマスキング方法に使用するマスキング装置の構成は、下記の如くになる。
【0022】
ワーク保持装置、フォトマスク移動装置及び照射装置とを備え、
ワーク保持装置はワーク保持具を有し、フォトマスク移動装置は、ワークに当接してフォトマスクの両端を保持するマスクチャック手段及び該マスクチャック手段を水平移動させる移動手段とを有し、
光照射装置はフォトマスク当接部位に向けてスリット状ビームを照射可能な光束案内手段を有していることを特徴とする。
【0023】
そして、上記装置において、フォトマスクとワーク間の摩擦力によりワークを従動回転させる場合は、ワーク保持具を自由回転可能なものとする。
【0024】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の一実施形態について説明をする。本実施形態は、図1に示すような動圧溝(パターン溝)12を備えた動圧軸受け用のジャーナル(以下、単に「ジャーナル」ということがある。)14を製作する場合を例に採ったものである。このジャーナル14は中央に保持孔14aを有する。
【0025】
図2に本発明のマスク形成方法を利用してのジャーナルに動圧溝をブラスト加工により形成する工程図を示すとともに、図3に当該マスク形成方法の原理図を示す。
【0026】
先ず、ジャーナルの素材である円筒状のワーク(被加工材)16にフォトレジスト(感光性樹脂)によりフォトレジスト膜18を形成する。
【0027】
このワーク16は、例えば、アルミナ(セラミックス)製とする。また、SiC、WC,B4C等の炭化物セラミックスや超硬合金等の粉末材料(適宜の成形助剤を含む。)を加圧成形した上、これを焼成した焼結セラミックスも使用可能である。
【0028】
フォトレジスト膜18を形成するフォトレジストとしては、汎用のウレタン系、セルロース系、ポリイミド系、アクリル系のものを使用でき、具体的には、ウレタン系を用いた。
【0029】
また、フォトレジスト膜18の肉厚は、要求される溝深さ及び使用するフォトレジストの種類により異なるが、通常、0.03〜0.2mm、望ましくは、0.05〜0.1mmとする。
【0030】
そして、フォトレジスト膜18の形成方法は、ブランク(パターン未加工)のフォトレジストシートをワークに巻きつけて接着したり、感光性塗料をスプレー、浸漬等の塗布手段で塗布したりして行う。
【0031】
次に、フォトマスクとするパターンシート20を用意する。ここで、パターンシート20は、設定幅Wがワーク16の長さであり、設定長さLが前記ワーク16の外周長に対応したパターン面Pを備えるとともに、該パターン面Pの両側に遮光ラインM1、両端にチャック部を兼ねた遮光面M2、M3を備えている。パターン面Pは動圧溝12に対応したヘリンボーン状の遮光パターンM0を備えている。ワーク16が12mmφ×15mmの場合の各数値は例えば、下記のような仕様とする。
【0032】
遮光ラインの幅a=0.5mm、遮光面の長さb=5mm
該パターンシート20は汎用の方法で形成したものが使用可能である。たとえば、樹脂基板(例えば0.1〜0.2mmtのポリエステルシート)やガラス基板(例えば、1〜5mmtのソーダライムガラス)上に銀塩写真法で形成したものを使用できるが、他の方法で形成したものでもよい。
【0033】
そして、露光・現像は下記の如く行う。
【0034】
ワーク16の母線に沿って伸張状態のパターンシートを当接させてフォトマスク20とする。ここで、フォトマスク20の当接部位は、図例の左端の遮光面M2とする。
【0035】
そして、フォトマスク20の当接部位にスリット状ビームBを照射した状態で、ワーク16を回転(自転)させながら、該ワーク16の周速と同一速度でフォトマスク20を相対移動させる。このとき、フォトマスク20を強制移動させながら、該フォトマスク20とワーク16との摩擦力によりワーク16を従動回転可能な構成となっている。
【0036】
ビーム幅は、図4においてフォトマスク20のW(パターン面Pの幅)以上で(W+2a)以下とする。ビームはUV照射装置36からの紫外線光(UV)を光案内ノズル36aでガイドして形成する。
【0037】
こうして、フォトマスク20を図6・7において左方向の移動に伴って、ワーク16との当接部位が一端遮光面M2(図例では左端)から他端遮光面M3(図例では右端)位置まで移動する。その移動距離を、L(ワーク16の周長)+L´(M3側へのパターン食い込み量)以上とすれば、ワーク16の周面に形成されたフォトレジスト膜18が順次露光されていき、動圧溝に対応した遮光部以外の部位が露光されて硬化する。
【0038】
そして、溶剤(例えば炭酸ナトリウム水溶液)により遮光パターン(動圧溝)に対応した未硬化部分を洗い流し乾燥すると動圧溝加工用のマスキングが形成される。
【0039】
そして、従来と同様ブラストにより溝加工を行なった後、水酸化ナトリウムやモノエタノールアミンの水溶液に浸漬してマスキングを剥離し、続いて水洗浄をして、製品(動圧軸受け用ジャーナル)とする。
【0040】
ブラスト加工は、たとえば、図5に示す如く、マスキング(レジストパターン)が形成されたワーク16(図例では複数個)を減速機付きモータ22の出力軸に直結された回転保持軸24に保持して一体回転させながら(回転数:20〜60rpm)、先端丸型の噴射ノズル(ブラストノズル)26をワークの軸方向に往復移動(3回程度)させる。このとき、噴射ノズルとして、複数個のワーク16の合計全長に対応するスリット型のノズルを使用すれば往復移動をさせる必要はない。
【0041】
次に、上記実施形態のマスキング方法に使用するマスキング装置の一例を図6〜7に基づいて説明をする。図6は装置正面図、図7は同側面図、図8は同平面図(UV照射装置を除いた)である。
【0042】
当該装置は、装置架台30上にワーク保持装置32、フォトマスク移動装置34及び照射装置(通常UV照射装置)36とを備えたものである。
【0043】
前記ワーク保持装置32は自由回転なワーク保持軸(保持具)38を有する。より具体的には、下記の如くである。
【0044】
傾斜調節台40上にX方向調節台42が配され、X方向調節台42の上にスペーサブロック44を介してY方向調節台46が配されている。このY方向調節台46にワーク保持具38が取付けられている。ここで、X方向とはフォトマスク20の移動方向を意味し、Y方向とはそれに直交する方向を意味する。なお、図例中、40a、42a、46aは、それぞれ、ワークの傾斜度、X方向位置、Y方向位置を微調節するための調節ねじである。
【0045】
フォトマスク移動装置34は、ワーク16に当接してフォトマスク(パターンシート)20の両端を保持するマスクチャック手段48及び該マスクチャック手段48を強制水平移動させる移動手段51とを有する。
【0046】
マスクチャック手段48は、例えば、セットボルト(図示せず)を用いてフォトマスク端部を固定把持するものとする。
【0047】
該マスクチャック手段48は、フォトマスクの移動方向軸からの角度ずれを調節するΘ調節台50を介して移動手段51の移動ブロック49上に載置されている。なお、50aは角度調節ねじである。
【0048】
移動手段51は、移動ブロック49が装置架台30上に一対の移動レール52上に配される、該移動ブロック49は減速機付きモータ(原動機)54の出力軸と直結されたボールねじ(シャフト)56で駆動移動(強制移動)されるようになっている。なお、58は安全カバーである。
【0049】
また、光照射装置36はフォトマスク当接部位に向けてスリット状ビームを照射可能な光束案内手段(光案内ノズル)36aを有している。この光照射装置36は、逆L字形ビーム60の先端に保持されている。
【0050】
上記実施形態では、フォトマスク20を水平移動させているが、斜設移動ないし垂直移動させてもよい。また、フォトマスク20とワーク16間にすべりが発生するような場合は、汎用の同期手段を介してワーク16をも強制回転(駆動回転)させる。さらに、フォトマスク20を位置固定しておいて、ワーク保持具(保持軸)と照射装置とを同期移動させてもよい。この場合もフォトマスク20の下面をワーク16が転動することになる。
【0051】
【実施例】
本発明の効果を確認するために行った比較例・実施例について説明をする。
【0052】
ワーク、フォトレジスト、フォトマスク、UVランプはそれぞれ下記のものを使用した。
【0053】
ワーク:アルミナセラミックス製、外径12mmφ×内径6mmφ×15mmL
フォトレジストシート:「オーディルBF405」東京応化工業社製、50μmt
フォトマスク:ポリエステルフィルム(0.175mmt)上に図3に示す寸法仕様のパターンを銀塩写真法を用いて作製した。
【0054】
UVランプ:ウシオ電機社製、1000W、
なお、UVランプは、光案内ノズル(幅0.5mm)を介して照度100mW/cm2となるように位置に設けた。光案内ノズルの長さは、フォトマスクの幅と同じとした。
【0055】
先ず、ワークにフォトレジストシートを巻きつけ熱圧着により固定した後、フォトワークの一端遮光部(図1右端)に圧接させ後、UVランプをオンとした。
【0056】
そして、フォトマスクを一端遮光部から他端遮光部まで水平移動(図例では左方向)させるとともに、フォトマスクの摩擦力でワークも転動させた。
【0057】
このとき、硬化させるためには、光量:100mJ/cm2以上が必要なため、照射時間1s以上必要となる。したがって、フォトマスク移動速度は、0.5mm/sより若干遅い0.4mm/sに設定した。ワークの外周長が約38mmであるので、1個の露光に要する時間は、約120sとなる。
【0058】
こうして、フォトレジスト膜の露光/現像を行った後、炭酸ナトリウム水溶液で未硬化部分を洗浄除去してワーク上に溝加工用のマスキングを行った。
【0059】
このときのマスキングのパターン精度(N=10)は、200μmのラインに対して±10μmと、位置精度は±25μmと高精度であった。
【0060】
こうしてマスクを形成したワークに対して、噴射剤(SiC#600)を丸型のズル(φ8)から160g/分の条件で35秒間噴射した。
【0061】
その結果(N=10)、溝深さ目標値:6±1μmに対して平均値:6.2μm、最大値:6.7μm、最小値:5.0μmと、又、溝幅目標値:330±50μmに対して、平均値:322μm、最大値:370μm、最小値:284μmといずれも目標値を達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマスキング方法で形成したマスキングを適用する製品の一例である動圧軸受け用ジャーナルの正面図
【図2】本発明のマスキング方法を適用して動圧軸受け用ジャーナルの製造方法を示す工程図
【図3】本発明のマスキング方法の原理図
【図4】本発明のマスキング方法に使用するパターンシート(フォトマスク)の一例を示す平面図
【図5】マスキングしたワークのブラスト加工方法を示す説明用概略図
【図6】本発明のマスキング方法に使用するマスキング装置の一例における正面図
【図7】同じく平面図(UV照射装置を省いた。)
【図8】
同じく側面図
【符号の説明】
12…動圧溝(パターン溝)
14…動圧軸受け用ジャーナル
16…ワーク(被加工物)
18…フォトレジスト膜
20…パターンシート(フォトマスク)
32…ワーク保持装置
34…フォトマスク移動装置
36…UV照射装置
38…ワーク保持具(ワーク保持軸)
48…マスクチャック手段
Claims (7)
- 円筒状のワークの周面にフォトレジスト(感光性樹脂)によりマスキングを行う方法であって、
前記ワークの周面全体にフォトレジスト膜を形成後、
ワークの母線に沿って伸張状態のパターンシートを当接させてフォトマスクとし、
該フォトマスクの当接部位にスリット状ビームを照射した状態で、
前記ワークを回転させながら、該ワークの周速と同一速度でフォトマスクを相対移動させることを特徴とする円筒状ワークのマスキング方法。 - 前記フォトマスクを強制移動させながら、該フォトマスクとワークとの摩擦力により前記ワークを従動回転させることを特徴とする請求項1記載の円筒状ワークのマスキング方法。
- 前記パターンシートは、設定幅が前記ワーク長であり、設定長さが前記ワークの外周長に対応したパターン面を備えるとともに、該パターン面の両側に遮光ライン、両端にチャック部を兼ねた遮光面部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の円筒状ワークのマスキング方法。
- 請求項1、2又は3記載の方法で形成したマスキングを用いて、ブラスト加工により所定パターンの溝又は穴を形成後、残存樹脂膜を除去することを特徴とする円筒状ワークの凹部パターン形成方法。
- 前記凹部パターンが動圧軸受けジャーナルにおける動圧溝であることを特徴とする請求項4記載の円筒状ワークの凹部パターン形成方法。
- 請求項1記載における円筒状のワークのマスキング方法に使用するマスキング装置であって、
ワーク保持装置、フォトマスク移動装置及び照射装置とを備え、
前記ワーク保持装置はワーク保持具を有し、前記フォトマスク移動装置は、ワークに当接してパターンシートの両端を保持するマスクチャック手段及び該マスクチャック手段を強制水平移動させる移動手段とを有し、
前記光照射装置は前記フォトマスク当接部位に向けてスリット状ビームを照射可能な光束案内手段を有していることを特徴とする円筒状ワークのマスキング装置。 - 前記ワーク保持具は自由回転可能とされていることを特徴とする請求項6記載の円筒状ワークのマスキング装置。
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